明細書 - フルオラス担体およびそれを用いたオリゴヌクレオチド誘導体の 製造方法 技術分野
本発明は、 フルオラス担体、 フルオラス担体と結合したヌクレオシド、 および当該ヌクレオシドを用いたオリゴヌクレオチド.誘導体の製造方 法に関する。 背景技術
化学合成された核酸は、 今や分子生物学や医学の研究に欠かすことの できない重要な物質である。 たとえば、 ヒトゲノム計画における塩基配 列の決定や遺伝子診断、 核酸医薬といった最先端の研究分野でも合成 DNAが日常的に使われている。 これまで、 個々の研究で必要とされた合 成 DNAの量はごく微量であったため、 MAの化学合成法は、 これらの少 量かつ多様な需要に迅速に対応するために、 少量合成に最適化された自 動化固相合成法が確立されている。 発明の開示
一方、 近年、 核酸やその類縁体がアンチセンス核酸、 リポザィムゃ s i RNAなどの医薬として実用化されつつあること、 あるいは核酸を新し い機能性材料として活用しょうとする新しい試みが盛んに行われてい ることを鑑みると、 今後、 合成核酸の需要が飛躍的に増加することは確 実である。 しかし、 迅速な少量合成に最適化された既存の核酸固相合成 法は、 大過剰の試薬を用いる非効率的な反応を採用しており、 これを大 量合成のために単純にスケールアップしただけでは化学的にも経済的 にも全く有効ではない。
他方、 化学量論的な反応により大量合成が可能な液相合成方法によれ ば、 各段階で生成物をカラムクロマトグラフィーを用いて単離しなくて はならないという煩雑な工程を経る必要があり、 やはり経済的に有効で はない。 '
本発明者らは、 上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、 大量 合成が可能な液相合成の利点を生かしつつ、 抽出操作のみで多段階反応 を行うことのできるフルオラス合成の手法を核酸合成に適用し、 この際、 高いフッ素含有率を有する新しい担体としてフルオラ.スデンドロンを 用いることで、 カラムクロマトグラフィーによる精製を行うこと無く、 フルオラス溶媒を用いた抽出操作のみでオリゴヌクレオチド鎖を延長 することができることを見出した。
すなわち、 本発明の第 1態様の一側面では、 下記式 ( l a ) で示され るフルォラス担体が提供される。
[式中、 R R 2及び R 3は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異な つて、 フッ素を有する炭化水素基であり、 置換基を有していてもよく、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ゲイ素原子で中断されていても よい。 ]
本発明の第 1態様の一側面において、 R R 2及び R 3が、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって、 下記式 (A ) で示されるフルォロ アルキル基、
-(cB1B2) -(cF2)n~CF3 )
[式中、 B1及び β2は、それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい(^〜(:2。炭化水素基であり、 mは 0〜 1 0の整数であり、 nは 0〜2 0の整数である。 ] 又は、 下記 式 (B) で示される、 モノ若しくはポリフルォロアルキルォキシベンジ ル基
[式中、 B3及び B4は、それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい(^〜02。炭化水素基であり、 ρはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 2 0の整数であ り、 qはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 1 0の整数 であり、 rは 1〜 3の整数である。 ] であることが好ましい。
本発明の第 1態様の他の側面では、 下記式 ( l b) で示されるフルォ ラス担体が提供される。
[式中、 八
1、 A
2、 A
3、 A
4、 A
5、 A
6、 A
7、 A
8及び A
9は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって、 フッ素を有する炭化水素基であり、 置換基を有していてもよく、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ケ ィ素原子で中断きれていてもよく、
Yは、 — 0—、 一 NA1()— (式中、 A1()は水素原子又は( !〜( !。アル キル基である) 、 又は、 一 S—である。 ]
本発明の第 1態様の他の側面において、 A'、 A2、 A A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9が、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって、 下 記式 (A) で示されるフルォロアルキル基、 I \ OB & ノ I m— ί 「ク) η— CF¾ ύ (Α)
[式中、 B1及び B2は、それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい(^〜(^。炭化水素基であり、 mは 0〜 1 0の整数であり、 nは 0〜 2 0の整数である。 ] 又は、 下記 式 (B) で示される、 モノ若しくはポリフルォロアルキルォキシベンジ ル基
[式中、 B3及び B4は、それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい(^〜02。炭化水素基であり、 pはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜·2 0の整数であ り、 qはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 1 0の整数 であり、 rは 1〜 3の整数] であることが好ましい。
本発明の第 1態様において、 フルオラス担体は生体高分子の合成に用 いられることが好ましい。
05001536 本発明の第 2態様において、 本発明の第 1態様で提供されるフルオラ ス担体を含む置換基を 3'-位に導入したヌクレオシドが提供される。
本発明の第 2態様の一側面では、 下記式 (2 a) で示される、 ヌクレ オシドが提供される。
[式中、 R
1 R
2及び R
3は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異な つて、 フッ素を有する炭化水素基であり、 置換基を有していてもよく、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ケィ素原子で中断されていても よく、 B
5は; 無保護若レくはァミノ基が保護されたピリミジン塩基若 しくはプリン塩基、 又はそれらの誘導体を表し、 X
1は、 水素原子、 ジ メトキシトリチル基、 又は、 モノメトキシトリチル基であり、 X
2は、 水素原子、 ヒドロキシ基、 アルコキシ基、 アルケニルォキシ基、 ァシル ォキシ基、 又は、 トリアルキルシリルォキシ基であり、 Yは、 一 0—、 -N A
10- (式中、 A
1Qは水素原子又はじ,〜。^アルキル基である) 、 又は、 一 S—であり、 Zは、 ― (CH
2) (式中、 iは 0〜3の整数 である) 、 又は、 置換基を有していてもよいフエ二レン基を表す。 ] 本発明の第 2態様の一側面において、 R R
2及び R
3が、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって、 下記式 (A) で示されるフルォロ アルキル基、
[式中、 B1及び B2は、それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい(^〜(:2。炭化水素基であり、 mは 0〜 1 0の整数であり、 nは 0〜 20の整数である。 ] 又は、 下記 式 (B) で示される、 モノ若しくはポリフルォロアルキルォキシベンジ ル基
[式中、 B3及び B4は、それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい ^〜(:2。炭化水素基であり、 ρはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 20の整数であ り、 qはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 10の整数 であり、 rは 1〜 3の整数] であることが好ましい。
本発明の第 2態様の一側面の一態様では、下記式( 2 b )で示される、 ヌクレオシドが提供される。
'[式中、 B5、 X1、 X2、 Y及び Zは、 前記と同義を示す。
A1, A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A A8及び A9は、 それぞれ、 互いに 独立し、 同一または異なって、 フッ素を有する炭化水素基であり、 置換 基を有していてもよく、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ケィ素 原子で中断されていてもよい。 ]
本発明の本発明の第 2態様の一側面の一態様において、 A1, A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9が、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 下記式 (A) で示されるフルォロアルキル基、
\ ノ m ノ η ά (A)
[式中、 B1及び B2は、それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい Ct〜C2。炭化水素基であり、 mは 0〜1 0の整数であり、 nは 0〜2 0の整数である。 ] 又は、 下記 式 (B) で示される、 モノ若しくはポリフルォロアルキルォキシベンジ ル基
[式中、 B
3及び B
4は、それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい(^〜〇
2。炭化水素基であり、 pはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 2 0の整数であ り、 Qはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 1 0の整数 であり、 rは 1〜3の整数] であることが好ましい。
本発明の第 2態様の一側面において、 B5に導入された保護基が、 下 記式 (C) で示されるフルォロアルキル基
oen
[式中、 E '及び E 2は、 それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい(^〜(:2。炭化水素基であり、 mは 0〜 1 0の整数であり、 nは 0〜 2 0の整数である。 ] 又は、 下記 式 ( D ) で示される、 モノ若しくはポリフルォロ
ル基
[式中、 E 3及び E 4は、 それぞれ、互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、又は、置換基を有していてもよい(:,〜(: 2。炭化水素基であり、 pはそ.れぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 2 0の整数であ り、 qはそれぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって 0〜 1 0の整数 であり、 rは 1〜 3の整数] であることが好ましい。
本発明の第 3態様では、 下記式 (2 a ) で示されるヌクレオシドと
[式中、 R R2及び R3は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異な つて、 フッ素を有する炭化水素基であり、 置換基を有していてもよく、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ケィ素原子で中断されていても よく、 B5は、 無保護若しくはァミノ基が保護されたピリミジン塩基若 しくはプリン塩基、 又はそれらの誘導体を表し、 X1は、 水素原子であ り、 X2は、 水素原子、 ヒドロキシ基、 アルコキシ基、 アルケニルォキ シ基、 ァシルォキシ基、 又は、 トリアルキルシリルォキシ基であり、 Y は、 一 O—、 一 NAI()— (式中、 Alflは水素原子又は(^〜。!。アルキル 基である) 、 又は、 — S—であり、 Zは、 一 (CH2) i— (式中、 iは 0〜 3の整数である) 、 又は、 置換基を有していてもよいフエ二レン基 を表す。 ] 縮合剤存在下、 下記式 (3') で示されるホスホネートと
[式中、 B6は、 無保護若しくはァミノ基が保護されたピリミジン塩基 若しくはプリン塩
基、 又はそれらの誘導体を表し、 X3は、 ジメトキシトリチル基、 又は、 モノメトキシ卜
リチル基であり、 X4は、 水素原子、 ヒドロキシ基、 アルコキシ基、 ァ ルケニルォキシ基
、 ァシルォキシ基、 又は、 トリアルキルシリルォキシ基を表す。 ] を反 応させ、 下記式 (
4 a) で示される二量体を製造する方法が提供される。
[式中、 B5、 B6、 X X3、 X4、 Y、 Ζ、 R R2及び R3は、 前記と 同義を表す。 ]
本発明の第 3態様の一態様として、 前記式 (2 a) で示されるヌクレ オシドが下記式 (2 b) で示されるヌクレオシドであり、
[式中、 B5、 X1、 X2、 Y及び Zは、 前記と同義である。
A1, A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9は、 それぞれ、 互いに 独立し、 同一または異なって、 フッ素を有する炭化水素基であり、 置換 基を有していてもよく、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ケィ素
原子で中断されていてもよい。 ] 製造される前記二量体が、下記式(4 b) で示される二量体である二量体を製造する方法が提供される。
[式中、 B5、 B6、 X2、 X3、 X4、 Y、 Ζ、 Αι、 Α Α3、 Α4、 Α5、 A Α Α8及び Α9は、 前記と同義を表す。 ]
本発明の第 4態様では、 下記式 ( 5 a) で示されるオリゴヌクレオチ ド誘導体と、
[式中、 Rl、 R2及び R3は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異な つて、 フッ素を有する炭化水素基であり、 置換基を有していてもよく、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ケィ素原子で中断されていても よく、 B5は、 無保護若しくはァミノ基が保護されたピリミジン塩基若 しくはプリン塩基、 又はそれらの誘導体を表し、 B6は、 それぞれ、 互 いに独立し、 同一または異なって、 無保護若しくはァミノ基が保護され
たピリミジン塩基若しくはプリン塩基、 又はそれらの誘導体を表し、 X 2は、 水素原子、 ヒドロキシ基、 アルコキシ基、 アルケニルォキシ基、 ァシルォキシ基、 又は、 トリアルキルシリルォキシ基を表し、 X3は、 ジメトキシトリチル基、 又は、 モノメトキシトリチル基であり、 X4は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって、 水素原子、 ヒドロキシ 基、 アルコキシ基、 アルケニルォキシ基、 ァシルォキシ基、 又は、 トリ アルキルシリルォキシ基を表し、 sは 1以上の整数を示す。 ] 脱保護 試薬とを反応させて、 X3を脱離させた後、 縮合剤存在下、 下記式 (3) で示されるホスホネ一トと
[式中、 B6、 X3及び X4は、 前記と同義を表す。 ] を反応させることを 特徴とする、 下記式 (6 a) で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の製 造方法が提供される。
[式中、 B5、 B6、 X2、 X3、 X4、 Y、 Z、 s、 R R2及び R3 記と同義を表す。 ]
本発明の第 4態様の一側面では、 前記式 ( 5 a) で示されるオリゴヌ クレオチド誘導体が下記式 ( 5 b) で示されるオリゴヌクレオチド誘導 体であり、
[式中、 B5、 B6、 X2、 X3、 X4及び sは、 前記と同義である。 Al、 A A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって、 フッ素を有する炭化水素基であり、 置換基を有し ていてもよく、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ゲイ素原子で中 断されていてもよい。 ] 製造される前記オリゴヌクレオチド誘導体が、 下記式 (6 b) で示されるオリゴヌクレオチド誘導体である、 オリゴヌ クレオチド誘導体の製造方法が提供される。
[式中、 B5、 B6、 X2、 X3、 X4、 Y、 Z、 s、 A A A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び Agは、 前記と同義を表す。 ]
本発明により、 核酸等の生体高分子の合成に有用な担体を提供するこ とができ、 これにより生体高分子の大量合成を簡便に行うことができる。 また、 生体高分子の合成に使用した本発明にかかるフルオラス担体は再 利用が可能である。 発明を実施するための最良の形態
本発明の第 1態様の一側面では、 下記式 ( l a) で示されるフルオラ ス担体が提供される。 ·
上記式中、 R R
2及び R
3は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または 異なって、 フッ素を有する炭化水素基である。
本明細書において、 「炭化水素基」 とは、 例えば、 〇,〜じ2。炭化水素 基であり、 飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、 飽和若しく は不飽和の環式であってもよい。 C^ C^炭化水素基が非環式の場合に は、 線状でもよいし、枝分かれでもよい。 「 〜 。炭化水素基」 には、 C^Cz。アルキル基、 C2〜C2。アルケニル基、 C2〜C2。アルキニル基、 c4〜c2。アルキルジェニル基、 c6〜c18ァリール基、 .c7〜c2。アルキル ァリール基、 c7〜c2。ァリールアルキル基、 c4〜c2。シクロアルキル基、 c4〜c2。シクロアルケニル基、 (c3〜c,。シクロアルキル) 。,〜。,。 アルキル基などが含まれる。
本明細書において、 「(^〜(:2。アルキル基」 は、 〜 。アルキル基 であることが好ましく、 C^ Ceアルキル基であることが更に好ましレ^ アルキル基の例としては、 制限するわけではないが、 メチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 n—ブチル、 s e c—ブチル、 t e r t—ブ チル、 ペンチル、 へキシル、 ドデカ二ル等を挙げることができる。
本明細書において、 「c2〜c2。アルケニル基」 は、 (^〜(^。アルケニ ル基であることが好ましく、 c2〜c6アルケニル基であることが更に好 ましい。アルケニル基の例としては、制限するわけではないが、ビニル、 ァリル、 プロぺニル、 イソプロぺニル、 2—メチル— 1一プロぺニル、 2ーメチルァリル、 2一ブテニル等を挙げることができる。
本明細書において、 「C2〜C2。アルキニル基」 は、 (^〜(^。アルキニ ル基であることが好ましく、 c2〜c6アルキニル基であることが更に好 ましい。 アルキニル基の例としては、 制限するわけではないが、 ェチニ ル、 1 一プロピニル、 2 _プロピニル、 1—ブチニル、 2—ブチニル、 3ーブチニル、 1—ペンチニル、 2一ペンチニル、 3—ペンチニル、 4 一ペンチ二ル等を挙げることができる。
本明細書において、 「c4〜c2。アルキルジェニル基」 は、 c4〜cl0 アルキルジェニル基であることが好ましく、 c4〜c6アルキルジェニル
基であることが更に好ましい。 アルキルジェニル基の例としては、 制限 するわけではないが、 1 , 3—ブタジェニル等を挙げることができる。 本明細書において、 「C6〜Cl8ァリール基」 は、 〜 。ァリール基 であることが好ましい。 ァリール基の例としては、 制限するわけではな いが、 フエ二ル、. 1一ナフチル、 2—ナフチル、 インデニル、 ビフエ二 リル、 アントリル、 フエナントリル等を挙げることができる。
本明細書において、 「c7〜c2。アルキルァリール基」 は、 c7〜c12 アルキルァリール基であることが好ましい。 アルキルァリール基の例と しては、 制限するわけではないが、 o—トリル、 m—トリル、 p—トリ ル、 2, 3—キシリル、 2, 4ーキシリル、 2 , 5—キシリル、 o—ク メニル、 m—クメニル、 p—クメニル、 メシチル等を挙げることができ る。
本明細書において、 「C7〜C2。ァリールアルキル基」 は、 C7〜C12 ァリールアルキル基であることが好ましい。 ァリールアルキル基の例と しては、 制限するわけではないが、 ベンジル、 フエネチル、 ジフエニル メチル、 卜リフエニルメチル、 1一ナフチルメチル、 2—ナフチルメチ ル、 2, 2一ジフエニルェチル、 3一フエニルプロピル、 4—フエニル プチル、 5一フエ二ルペンチル等を挙げることができる。
本明細書において、 「C4〜C2。シクロアルキル基」 は、 C4〜C1Qシク 口アルキル基であることが好ましい。 シクロアルキル基の例としては、 制限するわけではないが、 シクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペン チル、 シクロへキシル等を挙げることができる。
本明細書において、 「c4〜c2。シクロアルケニル基」 は、 c4〜c10 シクロアルケニル基であることが好ましい。 シクロアルケニル基の例と しては、制限するわけではないが、シクロプロべニル、シクロブテニル、 2—シク口ペンテン一 1—ィル、 2—シクロへキセン一 1一ィル、 3 - シクロへキセン一 1一ィル等を挙げることができる。
上記式 ( l a) 中、 R R2及び R3で示される 「炭化水素基」 には、 置換基が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 C^ C
6
10アルコキシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ 等) 、 (^〜〇|()ァリールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチル ォキシ、 ビフエ二ルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 シァノ基、 又はシ リル基などを挙げることができる。 この場合、 置換基は、 置換可能な位 置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されて いてもよい。 置換基数が 2個以上である場合、 各置換基は同一であって も異なっていてもよい。
また、 上記式 ( l a) 中、 R R2及び R3で示される 「炭化水素基」 は、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ケィ素原子で中断されてい てもよく、 中断される場合には、 酸素原子で中断されていることが好ま しい。
上記式 ( 1 a) 中、 R R2及び R3で示される 「炭化水素基」 はフッ 素を有する。 炭化水素基に結合したフッ素の量は特に制限はないが、 上 記式 ( l a) で示されるフルオラス担体が、 フルオラス合成法 (フルォ 口カーボンが水や有機溶媒等と混.じり合わず、 親フルォロカーボン性化 合物のみを良く溶かす性質を利用した合成法) の担体として用いられる 場合には、 当該フルオラス担体及び担体に結合した分子がフルオラス溶 媒に溶解し、 かつフルオラス溶媒を用いる抽出でフルオラス層に回収で きるフッ素含有率が必要となる。
例えば、 上記式 ( 1 a) で示されるフルオラス担体中の炭素原子数を 1としたときのフッ素原子数の割合は、 フルオラス合成で合成される分 子の分子量やフッ素含有率にもよるが、 1以上であることが好ましく、 1. 1以上であることがより好ましく、 1. 2以上であることが更に好 ましい。
上記式 ( l a) 中、 Rl、 R2及び R3は、 それぞれ、 互いに独立し、 同 一または異なって、 下記式 (A) で示されるフルォロアルキル基、
-(cB1B2)-(cF2)n~CF3 (A)
又は、 下記式 (B) で示される、 モノ若しくはポリフルォロアルキルォ キシベンジル基
R R2及び R3を上記のような置換基とすることで、 上記式 ( l a) で示されるフルオラス担体を酸性や塩基性条件下で極めて安定にする ことができ、 フルオラス合成の担体として用いる場合には、 合成された オリゴマ一鎖延長反応後の脱保護反応でも分解しないフルオラス担体 とすることができる。
上記式 (A) 中、 B
1及び B
2は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 水素原子、 又は、 置換基を有していてもよい
炭化 水素基である。
上記式 (A) 中、 B1及び B2で示される 「炭化水素基」 には、 置換基 が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 (^〜じ,。炭化 水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 ブチル、 フエニル、 ナフ チル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 ^〜じ,。アルコ キシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 C 6〜C1Q7リールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエエルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、置換基は、置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上であ る場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式 (A) において、 B1及び B2は、 水素原子、 メチル基、 ェチル 基であることが好ましく、 水素原子であることがより好ましい。
上記式 (A) 中、 mは、 0〜 1 0の整数であり、 2〜 7であることが 好ましく、 3〜 5であることがより好ましい。
上記式 (A) 中、 nは、 0〜2 0の整数であり、 3〜 1 5であること が好ましく、 6〜 1 0であることがより好ましい。
上記式 (B) 中、 B
3及び B
4は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 水素原子、 又は、 置換基を有していてもよい
炭化 水素基である。
上記式 (B) 中、 B3及び B4で示される 「炭化水素.基」 には、 置換基 が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 ^〜(:,。炭化 水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 ,ブチル、 フエニル、 ナフ チル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 (^〜 ,。アルコ キシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 c 6〜(:1()ァリールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエニルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、置換基は、置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上であ る場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式 (B) において、 B3及び B4は、 水素原子、 メチル基、 ェチル 基であることが好ましく、 水素原子であることがより好ましい。
上記式 (B) 中、 pは、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なつ て 0〜2 0の整数であり、 3〜 1 5であることが好ましく、 6〜 1 0で あることがより好ましい。
上記式 (B) 中、 qは、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なつ て 0〜 1 0の整数であり、 2〜 7であることが好ましく.、 3〜 5である ことがより好ましい。
上記式 (B) 中、 rは、 1〜 3の整数であり、 2〜 3であることが好 ましく、 3であることがより好ましい。
ここで、 上記式 (B) 中、 rが 3とは、 たとえば、 下記のような化合 物を示す。
[上記式中、 p及び Qは、 上記と同義である。 ]
上記式 ( 1 a) で示されるフルオラス担体は、 生体高分子合成、 特に 生体高分子をフルオラス合成する際の担体として好適に使用すること ができる。 .
本明細書において、 「生体高分子」とは、デォキシリポ核酸(DNA)、 リポ核酸 (RNA) 、 ペプチド核酸 (PNA) 、 ォキシペプチド核酸 (O PNA)などの核酸、ペプチド、 タンパク質、多糖類などが挙げられる。 ここで 「生体」 とあるが、 本明細書では生体内で生成される天然物に 限られず、 生体内で生成される高分子を人為的に改変したもの、 人為的 に創り出されたものも含まれる。例えば、デォキシリポ核酸はアデニン、 シトシン、 グァニン、 チミンなどの天然塩基から合成される核酸は当然 に含まれ、 それ以外にも、 人工的に創られた非天然型核酸塩基から合成 される核酸も含めることができる。 また、 核酸のリン酸ジエステル結合 や糖骨格を修飾した非天然型核酸類縁体も含めることができる。 また、 リポ核酸も同様にアデニン、 シトシン、 グァニン、 ゥラシルなどの天然 塩基から合成される RNA、 これら塩基に類似した非天然型核酸塩基か ら合成される RNA、 リン酸ジエステル結合や糖骨格を修飾した非天然 型核酸類縁体も含めることができる。 また、 RNAの種類には mRNA、 t RNA, r RNA以外にも d s RNA, s i RNA、ヘアピン RNA、 マイクロ RNA、 リポザィムなども含まれる。
上記式 ( l a) で示されるフルオラス担体は、 末端が水酸基であるた め、 フルオラス合成の担体として用いる場合でも回収再利用が可能とな る。 すなわち、 オリゴマー合成の最終工程である濃アンモニア水処理に より、 末端水酸基が遊離した出発物質に変換することができる。
上記式 ( 1 a) で示されるフルオラス担体は、 例えば、 下記スキーム にしたがつて製造することができる。
[式中、 R R2及び R3は、 上記と同義である。 Xはハロゲン原子を示 す。 ]
上記スキームにおいて、 典型的には、 メチル 3,4,5-トリヒドロキシ ベンゾェ一ト (I) と、 ハロゲン化物の溶液に、 炭酸カリウムを加えて 反応させ、 得られた反応性生物を水素化アルミニウムリチウム等で還元 してフルオラス担体 ( l a) を得る。
上記スキームにおいて、 置換基の付加反応は、 好ましくは 0°C〜1 0 0 °Cの温度範囲で行われ、 特に好ましくは 5 0 °C〜 70 °Cの温度範囲で 行われる。還元反応は、好ましくは 0t:〜 1 0 0 °cの温度範囲で行われ、 特に好ましくは 2 0°C〜40°Cの温度範囲で行われる。 圧力は、 いずれ の反応も常圧が好ましい。
上記スキームにおいて、 溶媒としては、 メチル 3,4,5-トリヒドロキ シベンゾエー卜、 ハロゲン化物、 及び生成物を溶解することができる溶 媒が好ましく、 例えば、 エーテル系溶媒、 例えばテトラヒドロフラン又 はジェチルェ一テル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素; O —
1536 ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素; N, N—ジメチ ルホルムアミ ド等のアミ ド、 ジメチルスルホキシド等のスルホキシド; ベンゼン、 トルエン等の芳香族炭化水素;又はこれらとフルオラス溶媒 の混合溶媒が好ましい。 フルオラス溶媒としては、 例えば、 ペルフルォ 口へキサン等のペルフルォロアルカン、 ペルフルォロブチルェチルエー テル等のペルフルォロアルキルエーテルを挙げることができる。 有機溶 媒とペルフルォロアルキルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、 その 体積割合が、 2〜0.5: 1であることが好ましく、 約 · 1であることがよ り好ましい。
本発明の第 1態様の他の側面では、 下記式 ( l b) で示されるフルォ ラス担体が提供される。
上記式 ( l b) 中、 A
1 A
2、 A A
4、 A
5、 ·Α
6、 A
7、 A
8及び A
9は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって、 フッ素を有する炭化水 める。
上記式 ( l b) 中、 A A A3、 A4、 A5、 A.6、 A7、 A8及び A9で 示される 「炭化水素基」 には、 置換基が導入されていてもよい。 この置 換基としては、 例えば、 。【〜(:,。アルコキシ基 (例えば、 メトキシ、 ェ トキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 Ce C^。ァリールォキシ基 (例え ば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエニルォキシ等) 、 ァミノ 基、 水酸基、 シァノ基、 又はシリル基などを挙げることができる。 この
場合、 置換基は、 置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好 ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上である 場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
また、 上記式 '( l b) 中、 h\ A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及 び Agで示される 「炭化水素基」 は、 酸素原子、 窒素原子、 硫黄原子、 又は、 ケィ素原子で中断されていてもよく、 中断されている場合には、 酸素原子で中断されていることが好ましい。
上記式 ( l b) 中、 A1 A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A-8及び A9で 示される 「炭化水素基」 はフッ素を有する。 特に、 上記式 (l b) で示 されるフルオラス担体が、 フルオラス合成の担体として用いられる場合 には、 上記式 ( l a) の場合と同様、 当該フルオラス担体及び担体に結 合した分子がフルオラス溶媒に溶解し、 かつフルオラス溶媒を用いる抽 出でフルオラス層に回収できるフッ素含有率が必要となる。
例えば、 上記式 ( l b) で示されるフルオラス担体中の炭素原子数を 1としたときのフッ素原子数の割合は、 フルオラス合成で合成される分 子の分子量やフッ素含有率にもよるが、 1以上であることが好ましく、 1. 1以上であることがより好ましく、 1. 2以上であることが更に好 ましい。
上記式 ( l b) 中、 Yは、 一 0—、 一 NA1()— (式中、 A1()は水素原子 又は Ct C アルキル基である) 、 又は、 一 S—であり、 上記式 ( l b) が回収再利用可能なフルオラス担体として用いられる場合には、 Yは一 o—であることが好ましい。
上記式 ( l b) 中、 八1、 A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 As及び A9は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なって、 下記式 (A) で示され るフルォロアルキル基、 ·
CB B" )— CF3
'm (CF2) n—
2005/001536 又は、 下記式 (B) で示される、 モノ若しくはポリフルォロアルキルォ キシベンジル基
A1, A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9を上記のような置換基 — とすることで、 上記式 ( l b) で示されるフルオラス担体を酸性や塩基 性条件下で極めて安定にすることができ、 フルオラス合成の担体として 用いる場合には、 合成されたオリゴマー鎖延長反応後の脱保護反応でも 分解しないフルオラス担体とすることができる。
上記式 (A) 中、 B1及び B2は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 水素原子、 又は、 置換基を有していてもよい ^ C^。炭化 水素基である。 一
上記式 (A) 中、 B1及び B2で示される 「炭化水素基」 には、 置換基 が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 じ,〜。,。炭化 水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 フエニル、 ナフ チル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 。アルコ キシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 C 。ァリールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエ二ルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、置換基は、置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上であ る場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式 (A) において、 B1及び B2は、 水素原子、 メチル基、 ェチル 基であることが好ましく、 水素原子であることがより好ましい。
上記式 (A) 中、 mは、 0〜 1 0の整数であり、 2〜 7であることが 好ましく、 3〜 5であることがより好ましい。
上記式 (A) 中、 nは、 0〜 2 0の整数であり、 3〜 1 5であること が好ましく、 6〜 1 0であることがより好ましい。
上記式 (B) 中、 B3及び B4は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 水素原子、 又は、 置換基を有していてもよい ^。炭化 水素基である。
上記式 (B) 中、 B3及び B4で示される 「炭化水素基」 には、 置換基 が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 (^〜(:^炭化 水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 フエニル、 ナフ チル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 (:,〜(:〖。アルコ キシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 c e C t。ァリールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエニルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、置換基は、置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上であ る場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式 (B) において、 B3及び B4は、 水素原子、 メチル基、 ェチル 基であることが好ましく、 水素原子であることがより好ましい。
上記式 (B) 中、 pは、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なつ て 0〜 2 0の整数であり、 3〜 1 5であることが好ましく、 6〜 1 0で あることがより好ましい。
上記式 (B) 中、 Qは、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なつ て 0〜 1 0の整数であり、 2〜 7であることが好ましく、 3 ~ 5である ことがより好ましい。
上記式 (B) 中、 rは、 1〜 3の整数であり、 2〜 3であることが好 ましく、 3であることがより好ましい。
上記式 ( l b) で示されるフルオラス担体は、 生体高分子合成、 特に 生体高分子をフルオラス合成する際の担体として好適に使用すること ができる。
上記式 ( l b)' で示されるフルオラス担体は、 例えば、 Yがー 0—の 場合は下記スキームにしたがって製造することができる。
[式中、 A A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9は、 上記と同義 である。 Xはハロゲン原子を示す。 ]
上記スキームにおいて、 典型的には、 メチル 3, 4, 5-トリヒドロキシ ベンゾェ一ト (I) と、 ハロゲン化物 (π) の溶液に、 炭酸カリウムを 加えて反応させ、 得られた反応性生物を水素化アルミニウムリチウム等 で還元してフルオラス担体 ( l b) を得る。
上記スキームにおいて、 置換基の付加反応は、 好ましくは 0°C〜 1 0 0°Cの温度範囲で行われ、 特に好ましくは 5 0°C〜 7 0°Cの温度範囲で 行われる。還元反応は、好ましくは 0 °C〜 1 0 0 °cの温度範囲で行われ、
JP2005/001536 特に好ましくは 2 0 ° (:〜 4 0 °Cの温度範囲で行われる。 圧力は、 いずれ の反応も常圧が好ましい。
上記スキームにおいて、 溶媒としては、 メチル 3, 4,5-トリヒドロキ シベンゾエート、'ハロゲン化物及び生成物を溶解することができる溶媒 が好ましく、 例えば、 ェ一テル系溶媒、 例えばテ卜ラヒドロフラン又は ジェチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素; O—ジ クロ口ベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素; N, N—ジメチル ホルムアミ ド等のアミ ド、 ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;ベ ンゼン、 トルエン等の芳香族炭化水素;又はこれらとフルオラス溶媒の 混合溶媒が好ましい。 フルオラス溶媒としては、 例えば、 ペルフルォロ へキサン等のペルフルォロアルカン、 ペルフルォロブチルェチルェ一テ ル等のペルフルォロアルキルエーテルを挙げることができる。 有機溶媒 とペルフルォロアルキルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、 その体 積割合が、 2〜0. 5: 1であることが好ましく、 約 1: 1であることがより 好ましい。
本発明の第 2態様では、 上述した本発明の第 1態様で提供されるフル ォラス担体を含む置換基を 3' -位に導入したヌクレオシドが提供される。 具体的には、 下記式 (2 a ) で示されるヌクレオシドが提供される。
[式中、 R R R 3及び Yは、 前記と同義である。 ]
2005/001536 更に、 上記式 (2 a) の一態様として、 下記式 (2 b) で示される、 ヌクレオシドを挙げることができる。
[式中、 A A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8、 A9及び Yは、 前記と 同義である。 ]
上記式 (2 a) 中の Y、 R R2及び R3、 並びに、 上記式 (2 b) 中 の Y、 A1, A A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9は、 本発明の第 1 態様において説明したのと同様である。
上記式 (2 a) 及び式 (2 b) 中、 B5は、 無保護若しくはアミノ基 が保護されたピリミジン塩基若しくはプリン塩基、 又はそれらの誘導体 である。 ピリジン塩基としては、 チミン、 シトシン、 ゥラシル等を挙げ ることができ、 プリン塩基としては、 アデニン、 グァニン等を挙げるこ とができる。
B5中のアミノ基は、 通常の核酸合成で用いられる保護基、 例えば、 ァセチル (Ac), ベンゾィル(Bz;)、 ィソプロピルカルボニル(iBu)、 フエ ノキシァセチル(PAC)、 4 -(卜プチル)フエノキシァセチル(BPA)、 ァリル ォキシカルポニル(A0C)、 2 - [ (t -プチルジフエニルシリルォキシ)メチ ル]ベンゾィル(SiOMB)、 2 -(ァセチルメチル)ベンゾィル (AMB)、 2-アジ ドベンゾィル(AZMB)等の保護基によって保護されていてもよい。
また、 本発明の第 2態様にかかるヌクレオシドを比較的長鎖のオリゴ マー合成に用いる場合には、 鎖長延長に伴う生成物のフッ素含有率の低 下を抑制する観点から、 フルオラス保護基を導入することが好ましい。
5001536 このようなフルオラス保護基としては、 下記式 (C) で示されるフルォ 口アルキル基
0
-C- (CE1E2) -(CF2)-CF3 (c)
又は、 下記式 (D) で示される、 モノ若しくはポリフルォロアルキルォ キシベンジル基
上記式 (C) 中、 E1及び E2は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 水素原子、 又は、 置換基を有していてもよい(^〜 ^。炭化 水素基である。
上記式 (C) 中、 E1及び E2で示される 「炭化水素基」 には、 置換基 が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 (^〜( 1()炭化 水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 フエニル、 ナフ チル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 Ci Ci。アルコ キシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 C 6〜cl()ァリ一ルォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエ二ルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、置換基は、置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上であ る場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式 (C) において、 E1及び E2は、 水素原子、 メチル基、 ェチル 基であることが好ましく、 水素原子であることがより好ましい。
上記式 (C) 中、 mは、 0〜 1 0の整数であり、 2〜 7であることが 好ましく、 3〜 5であることがより好ましい。
上記式 (C) 中、 nは、 0〜 2 0の整数であり、 3〜 1 5であること が好ましく、 6〜 1 0であることがより好ましい。
上記式 (D) 中、 E3及び E4は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 水素原子、 又は、 置換基を有していてもよい(^〜(:2。炭化 水素基である。
上記式 (D) 中、 E3及び E4で示される 「炭化水素基」 には、 置換基 が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 (^〜(:!。炭化 水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 フエニル、 ナフ チル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 (^〜(^。アルコ キシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 C e C i。ァリールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエニルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ'奉) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、置換基は、置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上であ る場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式 (D) において、 E3及び E4は、 水素原子、 メチル基、 ェチル 基であることが好ましく、 水素原子であることがより好ましい。
上記式 (D) 中、 pは、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なつ て 0〜 2 0の整数であり、 3〜 1 5であることが好ましく、 6〜 1 0で あることがより好ましい。
上記式 (D) 中、 Qは、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なつ て 0〜 1 0の整数であり、 2〜 7であることが好ましく、 3〜 5である ことがより好ましい。
上記式 (D) 中、 rは、 1〜 3の整数であり、 2〜 3であることが好 ましく、 3であることがより好ましい。
上記式 (2 a) 及び式 (2 b) 中、 X1は、 水素原子、 ジメトキシト リチル基、 又は、 モノメトキシトリチル基であり、 水素原子、 又は、 ジ メトキシトリチル基であることが好ましい。
上記式 (2 a) 及び式 (2 b) 中、 X2は、 水素原子、 ヒドロキシ基、 アルコキシ基、 アルケニルォキシ基、 ァシルォキシ基、 又は、 トリアル キルシリルォキシ基である。
本明細書において、 「アルコキシ基」 としては、 制限するわけではな いが、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ、 ペンチルォキシ等 を挙げることができる。
本明細書において、 「アルケニルォキシ基」 としては、 制限するわけ ではないが、 ビニルォキシ、 ァリルォキシ、 1一プロべニルォキシ、 ィ ソプロべニルォキシ、 2ーメチル— 1一プロぺニルォキシ、 2一メチル ァリルォキシ、 2—ブテニルォキシ等を挙げることができる。
本明細書において、 「ァシルォキシ基」 としては、 制限するわけでは ないが、 (^〜(^アルキル一力ルポニルォキシ (たとえばメチルカルポ ニルォキシ、 ェチルカルポニルォキシ等) 、 c6〜c1Qァリ一ル—力ルポ ニル (たとえばベンゾィルォキシ) などが挙げられる。
本明細書において、 「トリアルキルシリルォキシ基」 としては、 制限 するわけではないが、 トリメチルシリルォキシ基、 トリエチルシリルォ キシ基などを挙げることができる。
上記式 (2 a) 及び式 (2 b) 中、 X2は、 水素原子、 ヒドロキシ基、 メトキシ基であることが好ましい。
上記式 (2 a) 及び式 (2 b) 中、 Zは、 一 (CH^. i— (式中、 i は 0〜 3の整数である) 、 又は、 置換基を有していてもよいフエ二レン 基を表す。
上記式 (2 a) 及び式 (2 b) 中、 一 (CH2) i—の iは, 0〜 3の 整数であり、 1〜 2であることが好ましく、' 2であることがより好まし い。
上記式 (2 a)'及び式 (2 b) 中、 Zで示される 「フエ二レン基」 に は、 置換基が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 C 。炭化水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 フエ ニル、 ナフチル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 C,
〜d。アルコキシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブト キシ等) 、 C6〜CIQァリ一ルォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフ チルォキシ、 ビフエ二ルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子
(例えば、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素) 又はシリル基などを挙げるこ とができる。 この場合、 置換基は、 置換可能な位置に 1個以上導入され ていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数 が 2個以上である場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよレ 。 上記式 (2 a) で示されるヌクレオシドは、 例えば、 下記スキームに したがって製造することができる。
[式中、 R1, R2、 R3、 B5、 X1、 X2、 Y及び Zは、 上記と同義である。 DBUは、 1,8-ジァザビシク口 [5.4.0]-ゥンデ力- 7-ェンを示す。 ]
上記スキームにおいて、 典型的には、 ヌクレオシド誘導体 (I I I) と、 ベンゼン誘導体 (IV)の溶液に、 3-ニトロ- 1 , 2, 4-トリァゾール- 1-ィル トリス(ピロリジン -1 -ィル)ホスホニゥム へキサフルォロホスブエー ト (Py TP) とト'リェチルアミンを加えて反応させ、 ヌクレオシド ( 2 a ) を得る。
上記スキームにおいて、 好ましくは 0 °C〜 1 0 o °cの温度範囲で行わ れ、 特に好ましくは 2 0 °C〜4 0 °Cの温度範囲で行われる。 圧力は、 常 圧が好ましい。
上記スキームにおいて、 溶媒としては、 ヌクレオシド誘導体 (I I I ) 、 ベンゼン誘導体 (IV) 及び生成物を溶解することができる溶媒が好まし く、 例えば、 エーテル系溶媒、 例えばテトラヒドロフラン又はジェチル エーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素; o—ジクロ口べ ンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素; N , N—ジメチルホルムァ ミ ド等のアミ ド、 ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;ベンゼン、 トルエン、 ピリジン等の芳香族炭化水素; またはこれらとフルオラス溶 媒の混合溶媒が好ましい。 フルオラス溶媒としては、 例えば、 ペルフル ォ口へキサン等のペルフルォロアルカン、 ペルフルォロブチルェチルェ 一テル等のペルフルォロアルキルエーテルを挙げることができる。 有機 溶媒とペルフルォロアルキルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、 そ の体積割合が、 2〜0. 5: 1であることが好ましく、 約 1: 1であることが より好ましい。
上記式 ( 2 b ) で示されるヌクレオシドも、 同様のスキームにしたが つて製造することができる。
本発明の第 3態様では、 本発明の第 2態様で提供されるヌクレオシド を用いた二量体の製造方法が提供される。
具体的には、 下記式 (2 a ) で示されるヌクレオシドと、 縮合剤存在 下、 下記式 (3 ) で示されるホスホネートとを反応させ、 下記式 (4 a ) で示される二量体を製造する方法が提供される。
(4a)
[式中、 B5、 X2、 Y、 Ζ、 R R2及び R3は、 前記と同義を表す。 ] また、 本発明の第 3態様の一側面としては、 下記式 (2 b) で示され るヌクレオシドと、 縮合剤存在下、 下記式 (3) で示されるホスホネー 卜とを反応させ、 下記式 (4 b) で示される二量体を製造する方法が提 供される。
[式中、 B5、 X2、 Y、 Z、 A1, A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9は、 前記と同義を表す。 ]
上記式中、 B5、 X1、 X2、 Y、 Z、 R' R2及び R3についての説明は、 本発明の第 1態様〜第 2態様においてしたのと同様である。
上記式中、 X1は、 水素原子を示す。
本発明の第 3態様では、 下記式 (3) で示されるホスホネートを使用 する。
上記式 (3) 中、 B
6は、 無保護若しくはァミノ基が保護されたピリ ミジン塩基若しくはプリン塩基、 又はそれらの誘導体である。 ピリジン 塩基としては、 チミン、 シトシン、 ゥラシル等を挙げることができ、 プ リン塩基としては、 アデニン、 グァニン等を挙げることができる。
B6中のアミノ基は、 通常の核酸合成で用いられる保護基、 例えば、 ァセチル基 (Ac)、 ベンゾィル(Bz;)、 イソプロピルカルポニル(iBu)、 フ エノキシァセチル(PAC)、 4 -(卜プチル)フエノキシァセチル(BP A)、 ァリ ルォキシカルボニル(A0C)、 2- [(t -プチルジフエエルシリルォキシ)メチ ル]ベンゾィル(SiOMB)、 2- (ァセチルメチル)ベンゾィル(AMB)、 2-アジ ドベンゾィル(AZMB)等の保護基によって保護されていてもよい。
また、 本発明の第 3態様の一側面において、 鎖長延長に伴う生成物の フッ素含有率の低下を抑制する観点から、 フルオラス保護基を導入する ことが好ましい。 このようなフルオラス保護基としては、 下記式 (C) で示されるフルォロアルキル基 ·
o
-C-(cE1E2)- 2)-CF3 (c)
又は、 下記式 (D) で示される、 モノ若しくはポリフルォロアルキルォ キシベンジル基
上記式 (C) 中、 E1及び E2は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 水素原子、 又は、 置換基を有していてもよい(^〜(:2。炭化 水素基である。
上記式 (C) 中、 E
1及び E
2で示される 「炭化水素基」 には、 置換基 が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、
炭化 水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 フエニル、 ナフ チル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 C,〜C
I0アルコ キシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 C
6〜C
1Qァリールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエニルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ奉) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、置換基は、置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上であ る場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式 (C) において、 E1及び E2は、 水素原子、 メチル基、 ェチル 基であることが好ましく、 水素原子であることがより好ましい。
上記式 (C) 中、 mは、 0〜 10の整数であり、 2〜7であることが 好ましく、 3〜 5であることがより好ましい。
上記式 (C) 中、 nは、 0〜20の整数であり、 3〜1 5であること が好ましく、 6〜 1 0であることがより好ましい。
上記式 (D) 中、 E
3及び E
4は、 それぞれ、 互いに独立し、 同一また は異なって、 水素原子、 又は、 置換基を有していてもよい
炭化 水素基である。 '
上記式 (D) 中、 E
3及び E
4で示される 「炭化水素基」 には、 置換基 が導入されていてもよい。 この置換基としては、 例えば、 (^〜。^炭化 水素基 (例えば、 メチル、 ェチル、 プロピル、 プチル、 フエニル、 ナフ チル、 インデニル、 トリル、 キシリル、 ベンジル等) 、 。アルコ キシ基 (例えば、 メトキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 ブトキシ等) 、 C
6〜C
1Qァリールォキシ基 (例えば、 フエニルォキシ、 ナフチルォキシ、 ビフエニルォキシ等) 、 アミノ基、 水酸基、 ハロゲン原子 (例えば、 フ ッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素) 又はシリル基などを挙げることができる。 この場合、置換基は、置換可能な位置に 1個以上導入されていてもよく、 好ましくは 1個〜 4個導入されていてもよい。 置換基数が 2個以上であ る場合、 各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式 (D) において、 E3及び E4は、 水素原子、 メチル基、 ェチル 基であることが好ましく、 水素原子であることがより好ましい。
上記式 (D) 中、 pは、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なつ て 0〜 2 0の整数であり、 3〜 1 5であることが好ましく、 6〜 1 0で あることがより好ましい。
上記式 (D) 中、 Qは、 それぞれ、 互いに独立し、 同一または異なつ て 0〜 1 0の整数であり、 2〜 7であることが好ましく、 3〜 5である ことがより好ましい。
上記式 (D) 中、 rは、 1〜 3の整数であり、 2〜 3であることが好 ましく、 3であることがより好ましい。
本発明の第 3態様において、 上記式 (3) 中、 X3は、 ジメトキシト リチル基、 又は、 モノメトキシトリチル基であり、 ジメトキシトリチル 基であることが好ましい。
上記式 ( 3) 中、 X4は、 水素原子、 ヒドロキシ基、 アルコキシ基、 アルケニルォキシ基、 ァシルォキシ基、 又は、 トリアルキルシリルォキ シ基であり、 水素原子、 ヒドロキシ基、 又はメトキシ基であることが好 ましい。
本発明の第 3態様において、 使用される上記式 ( 3) で示されるホス ホネートの量は、 縮合反応を定量的に進行させるために、 上記式 (2 a) あるいは上記式'(2 b) で示されるヌクレオシド 1モルに対して 1モル 〜1 0モル用いることが好ましく、 1モル〜 5モル用いることが更に好 ましく、 1モル〜 1. 5モル用いることが更になお好ましい。
本発明の第 3態様にかかる二量体の製造方法では、 縮合剤を用いる。 縮合剤としては、 2 -(ベンゾトリアゾ一ル 1-ィルォキシ) - 1,3 -ジメチル -2-ピロリジン- 1- ィル- 1, 3, 2-ジァザホスホリジニゥム へキサフル ォロホスフェート(B0MP)、 N,N -ビス (2-ォキソ -3-ォキサゾリジニル) ホスホニッククロリ ド(BopCl)、 3-ニトロ- 1, 2,4-トリァゾ一ル-卜ィル トリス(ピロリジン- 1-ィル)ホスホニゥム へキサフルォロホスフエ一 ト (PyNTP) 等を挙げることができ、 B0MP又は PyNTPを好ましく用いる ことができる。
本発明の第 3態様において、 縮合剤は、 反応を定量的に進行させるた めに、 上記式(2 a)で示されるヌクレオシド 1モルあるいは上記式 ( 2 b) で示されるヌクレオシド 1モルに、 1モル〜 2 0モル用いることが 好ましく、 1モル〜 1 0モル用いることが更に好ましく、 1モル〜 5モ ル用いることが更になお好ましい。
本発明の第 3態様において、 典型的には、 ヌクレオシド (2 a) ある いはヌクレオシド (2 b) の溶液に、 上記式 (3) で示されるホスホネ ートを溶解して加え、 縮合剤を添加し、 攪拌して二量体 (4 a) あるい は二量体 (4 b) を得る。 ヌクレオシド (2 a) あるいはヌクレオシド (2 b) は単離されたものを用いる必要はなく、 溶液中で調製されたヌ クレオシドをそのまま用いても良い。
本発明の第 3態様において、 溶媒としてはフルオラス溶媒が好ましレ^ 例えば、 ペルフルォ口へキサン等のペルフルォロアルカン、 ペルフルォ ロブチルェチルエーテル等のペルフルォロアルキルエーテル、 及びそれ らとピリジンの混合溶媒を挙げることができる。 ピリジンとペルフルォ
1536
口アルキルェ一テルとの混合溶媒を用いる場合は、 その体積割合が、 2 〜0.5: 1であることが好ましく、 約 1 : 1であることがより好ましい。 本発明の第 3態様において、 反応温度としては、 好ましくは 0°C〜 1 0 0 °Cの温度範囲で行われ、 特に好ましくは 2 0° (:〜 40°Cの温度範囲 で行われる。 圧力は、 常圧が好ましい。
本発明の第 4態様では、 下記式 ( 5 a) で示されるオリゴヌクレオチ ド誘導体と、 脱保護試薬とを反応させて、 X3を脱離させた後、 縮合剤 存在下、 下記式 (3) で示されるホスホネートとを反応させることを特 徴とする、 下記式 (6 a) で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の製造 方法が提供される。
(6a)
[式中、 B5、 B6、 X2、 X3、 X4、 Y、 Z、 R1, R2及び R3は、 前記と 同義を表す。 ]
また、 本発明の第 4態様の一側面としては、 下記式 (5 b) で示され るオリゴヌクレオチド誘導体と、 脱保護試薬とを反応させて、 X3を脱 離させた後、 縮合剤存在下、 下記式 (3) で示されるホスホネートとを
反応させることを特徴とする、 下記式 (6 b) で示されるオリゴヌクレ ォチド誘導体の製造方法が提供される。
[式中、 B5、 B6、 X2、 X3、 X4、 Y、 Z、 A1. A2、 A3、 A4、 A5、 A 6、 A7、 A8及び A9は、 前記と同義を表す。 ]
本発明の第 4態様にしたがって脱保護反応及び縮合反応を繰り返す ことで、 任意の鎖長までオリゴヌグレオチド鎖を延長することができる また、 任意の核酸塩基を有するホスホネ一トを用いることで任意の塩基 配列を有するオリゴマーを合成することができる。
上記式中、 B5、 B6、 X2、 X3、 X4、 Y、 Z、 R R\ R3、 A A2、 A3、 A4、 A5、 A6、 A7、 A8及び A9についての説明は、 本発明の第 1 態様〜第 3態様においてしたのと同様である。
本発明の第 4態様において、 まず、 上首己式( 5 a) あるいは上記式( 5 b) で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と脱保護試薬とを反応させて、 X3を脱離させる。
ここで、 上記式 ( 5 a) 及び上記式 ( 5 a) 中、 sは、 1以上の整数 を示し、 1〜 1 0 0であることが好ましく、 1 0〜 7 0であることがよ り好ましく、 1 0〜 3 0であることが更に好ましい。
本発明の第 4態様において、 脱保護試薬は、 たとえば、 トリフルォロ 酢酸を好ましく挙げることができる。
本発明の第 4態様において、脱保護試薬は、反応を完結させるために、 上記式 (5 a) あるいは上記式 ( 5 b) で示されるオリゴヌクレオチド 誘導体 1モルに対して、 2モル〜 2 0モル用いることが好ましく、 3モ ル〜 1 0モル用いることが更に好ましく、 5モル〜 8モル用いることが 更になお好ましい。
本発明の第 4態様において、 上記式 (5 a) あるいは上記式 ( 5 b) で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と脱保護試薬とを反応させて X3 を脱離させた後、 本発明の第 3態様にかかる縮合反応と同様の縮合反応 を行い、 上記式 (6 a) あるいは上記式 (6 b) で示されるオリゴヌク レオチド誘導体を製造する。
本発明の第 4態様において、 使用される上記式 (3) で示されるホス ホネ一トの量は、 縮合反応を定量的に進行させるために、 上記式 (5 a) あるいは上記式 ( 5 b) で示されるオリゴヌクレオチド誘導体 1モルに 対して 1モル〜 1 0モル用いることが好ましく、 1モル〜 5モル用いる ことが更に好ましく、 1モル〜 1. 5モル用いることが更になお好まし い。 ·
本発明の第 4態様で用いられる縮合剤は、 本発明の第.3態様で説明し たのと同様である。 本発明の第 4態様において、 縮合剤は、 反応を定量 的に進行させるために、 上記式 (5 a) あるいは上記式 (5 b) で示さ れるオリゴヌクレオチド誘導体 1モルに、 では 1モル〜 2 0モル用いる
ことが好ましく、 1モル〜 1 0モル用いる とが更に好ましく、 1モル 〜 5モル用いることが更になお好ましい。
本発明の第 4態様において、 典型的には、 上記式 (5 a ) あるいは( 5 b )で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の溶液に、脱保護試薬を加え、 生成物を得る。 次いで、 生成物の溶液に、 上記式 (3 ) で示されるホス ホネートを加え、 縮合剤を添加し、 攪拌してオリゴヌクレオチド誘導体 ( 6 a ) あるいはオリゴヌクレオチド誘導体 (6 b ) を得る。
本発明の第 4態様において、 脱保護反応の溶媒としてはフルオラス溶 媒が好ましい。 例えば、 ペルフルォ口へキサン等のペルフルォロアルカ ン、 ペルフルォロブチルェチルエーテル等のペルフルォロアルキルェ一 テル、 及びそれらの混合溶媒を挙げることができる。 ペルフルォ口へキ サンとペルフルォロブチルェチルエーテルとの混合溶媒を用いる場合 は、 その体積割合が、 5〜0. 5: 1であることが好ましく、 約 1 . 5: 1であ ることがより好ましい。
本発明の第 4態様において、 縮合反応の溶媒としてはフルオラス溶媒 が好ましい。例えば、ペルフルォ口へキサン等のペルフルォロアルカン、 ペルフルォロブチルェチルエーテル等のペルフルォロアルキルェ一テ ル、 及びそれらとピリジンの混合溶媒を挙げることができる。 ピリジン とペルフルォロアルキルェ一テルとの混合溶媒を用いる場合は、 その体 積割合が、 2〜0. 5: 1であることが好ましく、 約 1: 1であることがより 好ましい。
反応温度としては、 好ましくは 0 :〜 1 0 0 °cの温度範囲で行われ、 特に好ましくは 2 0 °C〜4 0 °Cの温度範囲で行われる。 圧力は、 常圧が 好ましい。
本発明の第 4態様によって任意の鎖長を有するオリゴヌクレオチド 誘導体が得られた場合には、 まず、 5 ' -末端の X 3を本発明の第 4態様に おいて説明した脱保護反応によって除去する。
次いで、 得られた 5 ' -位に遊離の水酸基を有するオリゴマーを、 ヨウ 素の有機溶媒 (例えばピリジン) —フルォラス溶媒 (例えばペルフルォ
ロブチルェチルエーテル) 一水の溶液に溶解し、 室温で撹拌し、 飽和
NaHS03水溶液を加えて過剰のヨウ素を還元した後、 ペルフルォ口へキサ ン等のペルフルォロアルカン溶媒を加えて希釈して分液ロートに移し、 飽和炭酸水素トリェチルアンモニゥム水溶液で抽出することで、 3' -末 端にフルオラス担体が結合したリン酸ジエステル結合を有するオリゴ ヌクレオチド誘導体がフルオラス層に回収される。
上記の要領で回収されたオリゴマーをピリジン-ペルフルォロブチル ェチルェ一テル -メタノール性アンモニア溶液に懸濁して反応させ、 反 応混合物に水とペルフルォロブチルェチルエーテルを加え、 水層をペル フルォロブチルェチルェ一テルで抽出する。 これにより、 フルオラス担 体はフルオラス層に回収される。 一方、 目的とする MAのオリゴマ一は 水層にアンモニゥム塩として回収される。 実施例
以下、 本発明を実施例に基づいて説明する。 ただし、 本発明は、 下記 の実施例に制限されるものではない。
試薬は、 市販のものをそのまま用いた。 参考例 1
メチル 3, 4, 5-トリス(3-パーフルォロォクチルプロパン- 1 -ィルォキ シ)ベンゾェ一卜
メチル 3, 4, 5-トリヒドロキシベンゾェ一ト (2. 8 g, 15 mmo l ) と 1 - ブロモ -3-パ一フルォロォクチルプロパン (27 g, 50 mmo l ) を THF ( 150
ml) に溶解し、 K
2C0
3 (19 g, 140 mmol) を加えて 65 °Cに加熱し、 その 後 18-クラウン- 6 (1.2 g, 4.5 mmol) 加え、 65 で 8時間反応させた。 反応混合物を氷水 (1.5 1) に注ぎ、 生じた固体を吸引濾過した後に冷 水で洗浄した。 減圧下乾燥させた固体をエタノール (30 ml) から再結 晶して淡黄色針状結晶の表題化合物 (21 g, 89%) を得た。
'Η NMR (CDC13, TMS): 1.98-2.07 (m, 2H, CF2CH2CH2, 4-位), .09-2.17 (m, 4H, CF2CH2CH2, 3 - 及び 5-位), 2.23-2.45 (m, 6H, CFZCH2) , 3.90 (s, 3H, 0CH3), 4.05 (t, 2H, 0CH2, 4-位), .11 (t, 4H, 0CH2, 3- 及び 5 - 位), 7.27 (s, 2H, 2, 6-H). 13C 醒 R (CDC13, TMS): 166.0 (C=0) , 147.2 (3, 5-0, 140.5 (4-C), 126.3 (5 - CF2), 123.0 (1-C), 120.1 (4 - CF2), 118.5 (CF3), 112.7 (5-CF2, 6 - CF2) , 112.4 (7- CF2), 109.6 (10-CF2), 108.1 (9 - CF2), 106.4 (2, 6-C) , 69.6 (4-0CH2) , 69.2 (2, 3-0CH2) , 51.5 (C0CH3), 28.8 (3_CH2), 16.1 (2-CH2) . 実施例 1
3,4, 5-トリス (3 -パ一フルォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジ ルアルコール
参考例 1で得られた 3,4, 5-トリス(3-パーフルォロォクチルプロパン - 1 -ィルォキシ)ベンゾェ一ト (19 g, 12 mmol) を THF (120 ml) に溶解 し、 LiAlH
4 (0.92 g, 24 mmol) を加えて窒素雰囲気下、 室温で 1時間撹 拌した。 0 °Cに冷却し、 水 (120 ml) 、 1 M塩酸水溶液 (50 ml) を加え て反応を停止した。 エーテル (270 ml) で 3回抽出した後、 エーテル層 を合わせ、 無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後に濾過した。 濾
液を減圧留去し、 減圧下乾燥させて表題化合物 (18 g, 99%) を乳白色 の固体として得た。
Ή NMR (CDC13, TMS): 1.96-2.05 (m, 2H, CF2CH2CH2, 4-位), 2.07-2.16 (m, 4H, CF2CH2CH2, 3- 及び 5-位), 2.23-2. 5 (m, 6H, CF2CH2) , 3.97 (t, 2H, 0CH2) 4-位), 4.07 (t, 4H, 0CH2, 3- 及び 5 -位), 4.61 (s, 2H, CH20H) , 6.58 (s, 2H, 2, 6-H) . 13C NMR (CDC13, TMS): 147.5 (3, 5-C) , 135.1 (4-0, 134.0 (1-C), 126.3 (5-CF2) , 120.1 (4 - CF2) , 118.5 (CF3), 112.7 (5-CF2, 6-CF2), 112.4 (7— CF2), 109.6 (10— CF2), 108.1 (9-CF2), 106.4 (2, 6—0, 69.6 (4-0CH2), 69.2 (2, 3-0CH2), 68.7 (CH20H) , 28.8 (3-CH2), 16.1 (2-CH2). 参考例 2
3, 4, 5-卜リス (3 -パ一フルォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジ ルクロリ ド
実施例 1で得られた 3, 4, 5-トリス(3-パーフルォロォクチルブロパン -卜ィルォキシ)ベンジルアルコ一ル (17 g, 11 mmol) を無水ェ一テル (110 ml) に溶解し、 触媒として DMF (0.050 ml). を加えた。 塩化チォ ニル (1.1 ml, 15醒 ol) を加えて窒素雰囲気下室温で 時間撹拌した。 減圧下溶媒と過剰の試薬を留去して表題化合物 (17 g, 100%) を白色固 体として得た。
lH醒 R (CDC13, TMS): 1.96-2.05 (m, 2H, CF2CH2CH2, 4 -位), 2.07-2.16 (m, 4H, CF2CH2CH2, 3- 及び 5 -位), 2.23-2.45 (m, 6H, CF2CH2) , 3.98 (t,
2H, 0CH2, 4 -位), .07 (t, 4H, 0CH2, 3- 及び 5-位), .50 (s, 2H, CH2C1), 6.59 (s, 2H, 2, 6-H). 13C丽 R (CDC13, TMS): 147.5 (3, 5- C), 136.2 (4-C) , 130.6 (1-C), 126.3 (5-CF2) , 120.1 (4-CF2) , 118.5 (CF3) , 112.7(5 - CF2, 6 - CF2), 112.4 (7-CF2), 109.6 (10_CF2), 108.1 (9 - CF2), 105.0 (2, 6-C) , 69.6 (4-0CH2), 69.2 (2, 3-OCH2) , 47.0 (CH2C1), 28.8 (3 - CH2), 16.1 (2-CH2). 参考例 3
メチル 3, 4, 5 -トリス [3',4',5'-トリス(3-パ一フルォロォクチルプロ パン- 1-ィルォキシ)ベンジルォキシ]ベンゾエート
メチル 3, 4, 5-トリヒドロキシベンゾェート (0.61 g, 3.3 mmol) と、 参考例 2で得られた 3, 4, 5-トリス(3-パーフルォロォクチルプロパン -卜ィルォキシ)ベンジルクロリ ド (18 g, 11 mmol) を THF (110 ml) に 溶解し、 K2C03 (4.1 g, 30 mmol) を加えて 65 °Cに加熱し、 その後 18 - クラウン- 6 (0.26 g, 1.0 mmol) 加え、 65 °Cで 20時間反応させた。 そ の後、 炭酸カリウム (4.1 g, 30 mmol) 、 18 -クラウン- 6 (0.26 g, 1.0 mmol) 、 安息香酸 (1.2 g, 10 mmol) を加え、 さらに 8時間反応させた。 反応混合物を氷水 (1.5 1) に注ぎ、 生じた固体を吸引濾過した後に冷 水で洗浄した。 得られた固体をクロ口ホルムで洗浄することにより乳白 色固体の表題化合物 (15 g, 95%) を得た。
Έ麵 R (CDC13-C6F6 (3:1, v/v), TMS): 2.00-2.18 (m, 18H, CF2CH2CH2), 2.23-2.48 (m, 18H, CF2CH2) , 3.79-3.84 (m, 4H, 0CH2, 4' -3- 及び 4' -5-位), 3.95-4.05 (s, 3H, 0CH3) 及び (m, 14H, 0CH2,
(3, ,4' ,5' )-4-, (3, ,5, )-3- 及び (3' ,5' )-5-位), 5.05 (s, 2H, ArOCH2Ar, 4 -位), 5.10 (s, 4H, ArOCH2Ar, 3- 及び 5-位), 6.67 (s, 2H, CH2に対してオルト位, 4-位), 6.72 (s, 4H, CH2に対してオルト位, 3- 及 び 5_位), 7.45 (s, 2H, C02CH3に対してオル卜位). 13C腿 R (CDC13, TMS): 166.0 (C=0), 150.7 (3,5-C), 147.5 (3' , 5'-C), 143.5 (1- C), 135.1 (4'- C), 126.3 (5-CF2), 124.5 (4-C), 123.0 (1- C), 120.1 (4-CF2) , 118.5 (CF3), 112.7 (5-CF2, 6- CF2), 112.4 (7-CF2) , 109.6 (10 - CF2), 108.1 (9— CF2), 107.4 (2, 6-C), 103.5 (2' , 6' -C) , 72.1 (4-0CH2) , 71.8 (2, 3-OCH2), 69.5 (4'-0CH2), 69.2 (3',5'- C), 51.5 (C0CH3), 28.8 (3-CH2), 16.1 (2-CH2). 実施例 2
メチル 3, 4, 5 -トリス [3', 4ノ, 5' -卜リス (3 -パ一フルォロォクチルプロ パン- 1 -ィルォキシ)ベンジルォキシ]ベンジルアルコール
参考例 3で得られたメチル 3, 4, 5-トリス [3',4',5'-トリス(3-パー フルォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジルォキシ]ベンゾエ
ト (16 g, 3.3膽 ol) を THF (80 ml) に溶解し、 LiAlH
4 (0.63 g, 17 mmol) を加えて窒素雰囲気下、 1時間還流した。 0 °Cに冷却し、 水 (120 ml) 、 1 M塩酸水溶液 (50 ml) を加えて反応を停止した。 FC- 72 (100 ml) で 3回抽出した後、 FC-72層を合わせ、 無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥 させた後に濾過した。 濾液を減圧留去し、 減圧下乾燥させて目的物 (13 g, 84¾) を乳白色の固体として得た。
丽 R (CDCi3-C6F6 (3:1, v/v), TMS): 2.00-2.18 (m, 18H, CF2CH2CH2), 2.23-2.48 (m, 18H, CF2CH2) , 3.78-3.83 (m, 4H, 0CH2> 4' -3- 及び 4, _5 -位), 3.91-4.03 (s, 3H, 0CH3) 及び (m, HH, 0CH2,
(3, ,4, ,5, )-4-, (3, ,5' )-3- 及び (3, ,5, )-5-位), 4.70 (s, 2H, H0CH2) , 4.97 (s, 2H, ArOCH2Ar, 4_位), 5.05 (s, 4H, ArOCH2Ar, 3- 及 び 5-位), 6.67 (s, 2H, CH2に対してオルト位, 4-位), 6.70 (s, 4H CH2 に対してオルト位, 3- 及び 5-位), 6.78 (s, 2H, CH20Hに対してオル ト位). 13C 丽 R (CDC , TMS): 151.0 (3, 5-C) , 147.5 (3',5'- C), 138.1 (1-0, 135.5 (4-C), 135.1 (4, - C), 126.3 (5-CF2) , 123.0 (卜 C), 120.1 (4-CF2), 118.5 (CF3), 112.7 (5-CF2, 6-CF2) , 112.4 (7-CF2), 109.6 (10— CF2), 108.1 (9-CF2), 107.4 (2, 6-C) , 103.5 (2',6'-C), 72.1 (4-0CH2), 71.8 (2, 3-OCH2), 69.5 (4'-0CH2), 69.2 (3',5'- C), 68.7 (CH20H) , 51.5 (C0CH3), 28.8 (3-CH2), 16.1 (2-CH2) . . 実施例 3 -
5' -0-ジメトキシトリチルチミジン- 3' -ィル 3, 4, 5-トリス(3-パーフル ォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジル スクシネート
P T/JP2005/001536 実施例 1で得られた 3 , 4, 5-トリス(3-パーフルォロォクチルプロパン -卜ィルォキシ)ベンジルアルコール (0.23 g, 0.15 mraol) と、 1,8 -ジ ァザビシクロ [5.4.0]ゥンデ力- 7-ェニゥム 5' - 0-ジメトキシトリチル チミジン- 3'-ィル スクシネート (0.14 g, 0.18 mmol) を無水ピリジン で 3回、 無水 THFで 3回共沸乾燥した後に無水 THF (1.5 ml) に溶解し た。 3-ニトロ- 1, 2,4-トリァゾ一ル -1 -ィル トリス(ピロリジン- 1 -ィ ル)ホスホニゥム へキサフルォロホスフェート (PyNTP, 0.18 g, 0.36 mmol) とトリエチルァミン (0.046 g, 0.45 mmol) を加え、 室温で 1 5 分間撹拌した。 反応液をクロ口ホルム (10 ml) で希釈して分液ロート に移し、 リン酸バッファー (pH 7.0, 15 ml) で 3回抽出した。 有機層 を無水硫酸ナトリゥムで乾燥させた後に濾過して、 濾液を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (シリカゲル, 10 g, へキ サン-酢酸ェチル) で精製し、 表題化合物 (0.25 g, 76%) を無色のフォ ーム状固体として得た。
'Η醒 R (CDC13, TMS): 1.34 (s, 3H, 5-CH3 of thymine), 1.98-2.03 (m, 2H, CF2CH2CH2, 4 -位), 2.05-2.14 (m, 4H, CF2CH2CH2, 3 - 及び 5 -位),
2.23-2.37 (m, 6H, CF2CH2) , 2.44-2.47 (ni, H, 2' , 2"-H), 2.67 (t, 4H, CH2 of succinate), 3.46 (m, 2H, 5' , 5" -H) , 3.78 (s, 6H, 0CH3 of DMTr),
3.96 (t, 2H, 0CH2, 4_位), .05 (t, 4H, 0CH2, 3- 及び 5 -位),
4.13 (m, 1H, 3'-H), 5.02 (s, 2H, CH20H) , 5.47 (m, 1H, 4'-H), 6.42 (dd, 1H, 1 ' -H) , 6.55 (s, 2H, 2, 6-H) , 6.82· (d, 4H, 0CH3に対してォ ルト位), 7.22-7.37 (m, 9H, 0CH3に対してメタ位 及び ArH of Ph), 8.13 (s, 1H, 5-H of thymine). 13C NMR (CDC13, TMS): 173.1 (00 of succinate), 163.8 (4-C of thymine), 158.2 (4, 4' -C of DMTr), 150.5 (2-C of thymine), 147.5 (3, 5-0, 143.9 (1"_C of DMTr) , 137.5 (6-C of thymine), 136.2 (1, l'-C of DMTr), 135.1 (4-C), 134.0 (1-C), 129.3 (3",5"-C, 2, 6-C, 2' , 6'-C of DMTr), 128.3 (2", 6"-C of DMTr), 126.3 (5 - CF2), 120.1 (4-CF2), 118.5 (CF3) , 114.8 (3, 5-C, 3' , 5' -C of DMTr), 112.7 (5-CF2, 6 - CF2), 112.4 (7-CF2) , 109.6 (10 - CF2), 108.1 (9- CF2),
106.4 (2, 6— C), 86.9 (tert-C of DMTr) , 85.2 (l'-C), 85.0 (4 '- C) , 74.8 (3' -0, 69.1 (4-0CH2), 69.2 (2,3— 0CH2), 69.1 (CH20C=0), 63.8 (5' - C), 55.9 (CH30 of DMTr), 37.1 (2'-C), 28.8 (3-CH2) , 16.1 (2-CH2), 15.5 (5-CHg of thymine) . 実施例 4
フルオラスデンドロン担体 (実施例 1 ) を用いるオリゴヌクレオチドの フルオラス合成
(Step 1) 5'-0-DMTr基の除去
実施例 3で得られた化合物 (0.11 g, 0.050 mmol) をパーフルォ口へ キサン (3 ml) と C4F90Et (2 ml) の混合溶媒に溶解し、 トリフルォロ酢 酸 (0.050 ml) を加えて室温で 1 0分間撹拌した。 パーフルォ口へキサ ン (25 ml) で希釈して分液ロートに移し、 5% NaHC03水溶液 (20 ml) で 3回抽出した (この時、 トリフルォロ酢酸ナトリウムとオリゴマー合 成時に 5' -位に遊離の水酸基を有する過剰のモノマ一はこの操作で水層 に除去される) 。 次に, フルオラス層をメタノール (20 ml) で 3回抽 出した (DMTr基の残渣は.メタノール層に除去される) 。 目的物を含むフ ルォラス層を分取して無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた後に濾 過し、 濾液を減圧留去してチミジン- 3'-ィル 3, 4, 5-トリス(3-パーフル ォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジル スクシネート(0.081 g, 88%) を得た。
(Step 2) 縮合反応
上記 Step 1で得られたチミジン- 3'-ィル 3, 4, 5-トリス(3-パーフル ォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジル ス.クシネート(0.092 g, 0.050 mmol)と、 1, 8-ジァザビシクロ [5.4.0]ゥンデ力- 7-ェニゥム 5'_0- ジメトキシトリチルチミジン- 3' -ィル ホスホネート (0.046 g, 0.060 mmol) を無水ピリジンで 3回共沸乾燥した後に無水ピリジン (0.50 ml) に溶解し、 アルゴン雰囲気下 BopCl (0.026 g, 0.10 mmol) を加えて 1 0分間撹拌した。 反応混合物にパ一フルォ口へキサン (3 ml) を加え、
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5% NaHC03水溶液 (3 ml) で 3回抽出した。 これらの抽出操作で縮合剤 の残渣、 ピリジン、 モノマーのカウン夕一力チオン等はすべて水層に除 去される。 パーフルォ口へキサン層に無水硫酸ナトリゥムを加えて乾燥 させた後に濾過し、 濾液を減圧留去し、 分子量 2451の H-ホスホネート 結合を有する 2量体 (0.105 g, 86 ) を得た。
さらに、 Step 1 と Step 2を繰り返し、 ·分子量 2740の H-ホスホネ一 卜結合を有する 3量体
を得た。
(Step 3) 酸化反応
上記の要領で得られたオリゴマーの 5'-末端の保護基を上記 Step 1の 操作で除去する。 得られた 5'-位に遊離の水酸基を有するオリゴマーを ヨウ素 (0.076 g, 0.3 mmol) のピリジン- C4F90Et -水 (49:49:2, v/v/v) 溶液 (10 ml) に溶解し、 室温で 1 0分間撹拌した。 少量の飽和 NaHS03 水溶液を加えて過剰のヨウ素を還元した後に、 パーフルォ口へキサン (10 ml) を加えて希釈して分液ロートに移した。 飽和炭酸水素卜リエ チルアンモニゥム水溶液で 3回抽出し、 有機層に無水硫酸ナトリウムを 加えて乾燥した。 硫酸ナトリウム'を濾過して除去し、 溶媒を減圧留去し てリン酸ジエステル結合を有する 3量体を得た。
同様の操作を繰り返すことで、 任意の鎖長を持つオリゴマーを合成す ることができる。
(Step 4) 脱保護反応とフルオラスデンドロンの回収
Step 3で得られたオリゴマーから、 以下の要領に従うことでフルオラ ス担体を回収することができる。
Step 3で得られたフルオラスデンドロンに結合したオリゴマーをピリ ジン- C4F90Et -メタノール性アンモニア (1:1:3, ν/ν/ν)·溶液 (10 ml) に懸濁し、 密封して 55 °Cに加熱して 12時間反応させる。 室温まで冷却 し、 アンモニアを減圧留去する。 反応混合物に水 (10 ml) と C4F90Et (10 ml) を加え、 水層を C4F90Etで 3回抽出する。 この時、 フルオラスデン
ドロンは有機層に回収される。 水層を凍結乾燥して、 DNAの 3量体をァ ンモニゥム塩として得ることができる。 実施例 5
5'- 0-ジメトキシトリチルチミジン- 3'-ィル 3, 4, 5 -トリス [3, ,4' , 5' - トリス(3-パーフルォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジルォキ シ]ベンジル スクシネート
実施例 2で得られたメチル 3, 4, 5 -卜リス [3', 4', 5' -トリス(3-パー フルォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジルォキシ]ベンジルァ ルコール (2.4 g, 0.50 腿 ol) と、 1,8-ジァザビシクロ [5.4.0]ゥンデ カ- 7-ェニゥム 5'- 0-ジメトキシトリチルチミ'ジン- 3' -ィル スクシネ —ト (0.48 g, 0.60 mmol) を無水ピリジンで 3回、 無水 THFで 3回共 沸乾燥した後に無水 THF-C
4F
s0Et (20:1, v/v) (50 ml) を加え、 45 °C に加熱して溶解した。 3-ニトロ- 1,2, 4-トリアゾ^^ル- 1-ィル トリス (ピロリジン- 1-ィル)ホスホニゥム へキサフルォロホスフエ一ト (PyNTP, 0.60 g, 1.2 mmol) とトリエチルァミン (0.21 g, 1.5 mmol) を加え、 45 °Cで 1 5分間撹拌した。 反応液を FC- 72 (30 ml) で希釈し て分液ロートに移し、 5%炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 ml) とクロ口 ホルム (50 ml) で 3回抽出した。 FC-72層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
2005/001536 させた後に濾過して、 瀘液を減圧留去し、 表題化合物 (2.3 g, 901) を 乳白色固体として得た。
NMR (CDC13-C6F6 (3:1, v/v) , TMS): 1.40 (s, 3H, 5-CH3 of thymine), 2.00-2.15 (m, 18H, CF2CH2CH2), 2.23-2.43 (m, 18H, CF2CH2), 2.50-2.53 (m, 2H, 2, - H), 2.76-2.79 (m, 4H, CH2 of succinate), 3.54 (m, 2H, 5, - H), 3.80 (s, 6H, 0CH3 of DMTr) 及び (m, 4H, 0CH2, 4' -3- 及び 4, - 5 -位), 3.91-4.04 (m, 14H, 0CH2, (3' ,4' ,5, )-4 -, (3' ,5, )ー3 - 及び (3, ,5, )-5 -位), .22 (m, 1H, 4, - H) , 4.96 (s, 2Η, ArOCH2Ar, 4 -位), 5.06 (s, 4H, ArOCH2Ar, 3- 及び 5 -位), 5.15 (s, 2H, C0CH2Ar), 5.58 (m, 1H, 3' -H), 6.47 (dd, 1H, Γ -H) , 6.66 (s, 2H, CH2に対 してオルト位, 4 -位), 6.70 (s, 4H, CH2に対してオルト位, 3- 及び 5 - 位), 6.81 (s, 2H, C02CH3に対してオルト位), 6.84 (d, 4H, 0CH3に対 してオルト位), 7.24-7.45 (m, 9H, 0CH3に対してメタ位, ArH of DMTr), 7.66 (s, 1H, 6-H of thymine), 8. 6 (s, 1H, 3-H of thymine) 実施例 6
フルオラスデンド口ン担体 (実施例 2) を用いるオリゴヌクレオチドの フルオラス合成
(Ste 1) 5'-0-DMTr基の除去
実施例 5で得られた化合物 (2.7 g, 0.50 mmol) をパ一フルォ口へキ サン (25 ml) と《, , α -トリフルォロトルエン (25 ml) の混合溶媒 に溶解し、 トリフルォロ酢酸 (0.50 ml) を加えて室温で 3分間撹拌し た。 パ一フルォ口へキサン (50 ml) で希釈して分液ロートに移し、 5% NaHC03水溶液 (50 ml) とトルエン (50 ml) で 3回抽出した (この時、 トリフルォロ酢酸ナトリゥムとオリゴマ一合成時に 5'-位に遊離の水酸 基を有する過剰のモノマーはこの操作で水層に除去され、 DMTr基の残渣 はトルエン層に除去される) 。 目的物を含むフルオラス層を分取して無 水硫酸ナトリゥムを加えて乾燥させた後に濾過し、 濾液を減圧留去して チミジン- 3' -ィル 3,4,5-トリス [3',4',5'-トリス(3-パ一フルォロォ
JP2005/001536 クチルプロパン- 1 -ィルォキシ)ベンジルォキシ]ベンジル スクシネー ト (1.9 g, 88%) を乳白色固体として得た。
(Step 2) 縮合反応
上記 Step 1で得られたチミジン- 3'-ィル 3,4,5-トリス [3' ,4',5'-ト リス(3-パ一フルォロォクチルプロパン- 1-ィルォキシ)ベンジルォキ シ]ベンジル スクシネート (1.0 g, 0.20 mmol) と、 1, 8-ジァザビシク 口 [5.4.0]ゥンデ力- 7-ェニゥム 5'_0-ジメトキシトリチルチミジン -3'-ィル ホスホネート (0.18 g, 0.24 mmol) を無水ピリジンで 3回共 沸乾燥した後に無水ピリジン (0.50 ml) に溶解し、 アルゴン雰囲気下 PyNTP (0.24 g, 0.48 mmol) を加えて 45 °Cで 5分撹拌した。 反応混合 物にパ一フルォ口へキサン(50 ml)を加え、 5% NaHC03水溶液(100 ml) )、 クロ口ホルム(100 ml)で 3回抽出した。 この抽出操作で縮合剤の残渣、 ピリジン、 は水層に、 モノマーのカウンタ一力チオンは有機層に除去さ れる。 パーフルォ口へキサン層に無水硫酸ナ卜リゥムを加えて乾燥させ た後に濾過し、 濾液を減圧留去し、 分子量 5627の H -ホスホネート結合 を有する 2量体 (1.1 g, 96%) を得た。
さらに、 Step 1 と Step 2を繰り返し、 分子量 5915の H-ホスホネー ト結合を有する 3量体を得た。
(Step 3) 酸化反応
上記の要領で得られたオリゴマーの 5'-末端の保護基を上記 Step 1の 操作で除去する。 得られた 5'-位に遊離の水酸基を有するオリゴマ一を ヨウ素 (0.076 g, 0.3 mmol) のピリジン _ C4F90Et-水 (49:49:2, v/v/v) 溶液 (10 ml) に溶解し、 室温で 1 0分間撹拌した。 少量の飽和 NaHS03 水溶液を加えて過剰のヨウ素を還元した後に、 パ一フルォ口へキサン (10 ml) を加えて希釈して分液ロートに移した。 飽和炭酸水素トリエ チルアンモニゥム水溶液で 3回抽出し、 有機層に無水硫酸ナトリウムを 加えて乾燥した。 硫酸ナトリウムを濾過して除去し、 溶媒を減圧留去し てリン酸ジエステル結合を有する 3量体を得た。
同様の操作を繰り返すことで、 任意の鎖長を持つオリゴマーを合成す ることができる。
(Step 4) 脱保護反応とフルオラスデンドロンの回収
Step 3で得られたオリゴマーから、 以下の要領に従うことでフルオラ ス担体を回収することができる。
Step 3で得られたフルオラスデンドロンに結合したオリゴマーをピリ ジン- C4F90Et-メタノール性アンモニア (1:1:3, v/v/v) 溶液 (10 ml) に懸濁し、 密封して 55 °Cに加熱して 12時間反応させる。 室温まで冷却 し、 アンモニアを減圧留去する。 反応混合物に水 (10 ml) と C4F90Et (10 ml) を加え、 水層を C4F90Etで 3回抽出する。 この時、 フルオラスデン ドロンは有機層に回収される。 水層を凍結乾燥して、 MAの 3量体をァ ンモニゥム塩として得ることができる。