JP4945129B2 - フルオラス担体およびそれを用いたオリゴヌクレオチド誘導体の製造方法 - Google Patents

フルオラス担体およびそれを用いたオリゴヌクレオチド誘導体の製造方法 Download PDF

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    • C07H19/06Pyrimidine radicals

Description

本発明は、フルオラス担体、フルオラス担体と結合したヌクレオシド、および当該ヌクレオシドを用いたオリゴヌクレオチド誘導体の製造方法に関する。
化学合成された核酸は、今や分子生物学や医学の研究に欠かすことのできない重要な物質である。たとえば、ヒトゲノム計画における塩基配列の決定や遺伝子診断、核酸医薬といった最先端の研究分野でも合成DNAが日常的に使われている。これまで、個々の研究で必要とされた合成DNAの量はごく微量であったため、DNAの化学合成法は、これらの少量かつ多様な需要に迅速に対応するために、少量合成に最適化された自動化固相合成法が確立されている。
一方、近年、核酸やその類縁体がアンチセンス核酸、リボザイムやsiRNAなどの医薬として実用化されつつあること、あるいは核酸を新しい機能性材料として活用しようとする新しい試みが盛んに行われていることを鑑みると、今後、合成核酸の需要が飛躍的に増加することは確実である。しかし、迅速な少量合成に最適化された既存の核酸固相合成法は、大過剰の試薬を用いる非効率的な反応を採用しており、これを大量合成のために単純にスケールアップしただけでは化学的にも経済的にも全く有効ではない。
他方、化学量論的な反応により大量合成が可能な液相合成方法によれば、各段階で生成物をカラムクロマトグラフィーを用いて単離しなくてはならないという煩雑な工程を経る必要があり、やはり経済的に有効ではない。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、大量合成が可能な液相合成の利点を生かしつつ、抽出操作のみで多段階反応を行うことのできるフルオラス合成の手法を核酸合成に適用し、この際、高いフッ素含有率を有する新しい担体としてフルオラスデンドロンを用いることで、カラムクロマトグラフィーによる精製を行うこと無く、フルオラス溶媒を用いた抽出操作のみでオリゴヌクレオチド鎖を延長することができることを見出した。
すなわち、本発明の第1態様の一側面では、下記式(1a)で示されるフルオラス担体が提供される。
Figure 0004945129
[式中、R、R及びRは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基であり、置換基を有していてもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよい。]
本発明の第1態様の一側面において、R、R及びRが、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、下記式(A)で示されるフルオロアルキル基、
Figure 0004945129
[式中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、mは0〜10の整数であり、nは0〜20の整数である。]又は、下記式(B)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
[式中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、pはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、qはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、rは1〜3の整数である。]であることが好ましい。
本発明の第1態様の他の側面では、下記式(1b)で示されるフルオラス担体が提供される。
Figure 0004945129
[式中、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基であり、置換基を有していてもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよく、
Yは、−O−、−NA10−(式中、A10は水素原子又はC〜C10アルキル基である)、又は、−S−である。]
本発明の第1態様の他の側面において、A、A、A、A、A、A、A、A及びAが、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、下記式(A)で示されるフルオロアルキル基、
Figure 0004945129
[式中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、mは0〜10の整数であり、nは0〜20の整数である。]又は、下記式(B)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
[式中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、pはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、qはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、rは1〜3の整数]であることが好ましい。
本発明の第1態様において、フルオラス担体は生体高分子の合成に用いられることが好ましい。
本発明の第2態様において、本発明の第1態様で提供されるフルオラス担体を含む置換基を3’−位に導入したヌクレオシドが提供される。
本発明の第2態様の一側面では、下記式(2a)で示される、ヌクレオシドが提供される。
Figure 0004945129
[式中、R、R及びRは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基であり、置換基を有していてもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよく、Bは、無保護若しくはアミノ基が保護されたピリミジン塩基若しくはプリン塩基、又はそれらの誘導体を表し、Xは、水素原子、ジメトキシトリチル基、又は、モノメトキシトリチル基であり、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、又は、トリアルキルシリルオキシ基であり、Yは、−O−、−NA10−(式中、A10は水素原子又はC〜C10アルキル基である)、又は、−S−であり、Zは、−(CH−(式中、iは0〜3の整数である)、又は、置換基を有していてもよいフェニレン基を表す。]
本発明の第2態様の一側面において、R、R及びRが、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、下記式(A)で示されるフルオロアルキル基、
Figure 0004945129
[式中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、mは0〜10の整数であり、nは0〜20の整数である。]又は、下記式(B)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
[式中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、pはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、qはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、rは1〜3の整数]であることが好ましい。
本発明の第2態様の一側面の一態様では、下記式(2b)で示される、ヌクレオシドが提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、X、X、Y及びZは、前記と同義を示す。
、A、A、A、A、A、A、A及びAは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基であり、置換基を有していてもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよい。]
本発明の本発明の第2態様の一側面の一態様において、A、A、A、A、A、A、A、A及びAが、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、下記式(A)で示されるフルオロアルキル基、
Figure 0004945129
[式中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、mは0〜10の整数であり、nは0〜20の整数である。]又は、下記式(B)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
[式中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、pはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、qはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、rは1〜3の整数]であることが好ましい。
本発明の第2態様の一側面において、Bに導入された保護基が、下記式(C)で示されるフルオロアルキル基
Figure 0004945129
[式中、E及びEは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、mは0〜10の整数であり、nは0〜20の整数である。]又は、下記式(D)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
[式中、E及びEは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基であり、pはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、qはそれぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、rは1〜3の整数]であることが好ましい。
本発明の第3態様では、下記式(2a)で示されるヌクレオシドと
Figure 0004945129
[式中、R、R及びRは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基であり、置換基を有していてもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよく、Bは、無保護若しくはアミノ基が保護されたピリミジン塩基若しくはプリン塩基、又はそれらの誘導体を表し、Xは、水素原子であり、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、又は、トリアルキルシリルオキシ基であり、Yは、−O−、−NA10−(式中、A10は水素原子又はC〜C10アルキル基である)、又は、−S−であり、Zは、−(CH−(式中、iは0〜3の整数である)、又は、置換基を有していてもよいフェニレン基を表す。] 縮合剤存在下、下記式(3)で示されるホスホネートと
Figure 0004945129
[式中、Bは、無保護若しくはアミノ基が保護されたピリミジン塩基若しくはプリン塩
基、又はそれらの誘導体を表し、Xは、ジメトキシトリチル基、又は、モノメトキシト
リチル基であり、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基
、アシルオキシ基、又は、トリアルキルシリルオキシ基を表す。]を反応させ、下記式(
4a)で示される二量体を製造する方法が提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、B、X、X、X、Y、Z、R、R及びRは、前記と同義を表す。]
本発明の第3態様の一態様として、前記式(2a)で示されるヌクレオシドが下記式(2b)で示されるヌクレオシドであり、
Figure 0004945129
[式中、B、X、X、Y及びZは、前記と同義である。
、A、A、A、A、A、A、A及びAは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基であり、置換基を有していてもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよい。] 製造される前記二量体が、下記式(4b)で示される二量体である二量体を製造する方法が提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、B、X、X、X、Y、Z、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、前記と同義を表す。]
本発明の第4態様では、下記式(5a)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と、
Figure 0004945129
[式中、R、R及びRは、それぞれ、互いに独立し、同一または異って、フッ素を有する炭化水素基であり、置換基を有していてもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよく、Bは、無保護若しくはアミノ基が保護されたピリミジン塩基若しくはプリン塩基、又はそれらの誘導体を表し、Bは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、無保護若しくはアミノ基が保護されたピリミジン塩基若しくはプリン塩基、又はそれらの誘導体を表し、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、又は、トリアルキルシリルオキシ基を表し、Xは、ジメトキシトリチル基、又は、モノメトキシトリチル基であり、Xは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、又は、トリアルキルシリルオキシ基を表し、sは1以上の整数を示す。] 脱保護試薬とを反応させて、Xを脱離させた後、縮合剤存在下、下記式(3)で示されるホスホネートと
Figure 0004945129
[式中、B、X及びXは、前記と同義を表す。]を反応させることを特徴とする、下記式(6a)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の製造方法が提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、B、X、X、X、Y、Z、s、R、R及びRは、前記と同義を表す。]
本発明の第4態様の一側面では、前記式(5a)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体が下記式(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体であり、
Figure 0004945129
[式中、B、B、X、X、X及びsは、前記と同義である。A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基であり、置換基を有していてもよく、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよい。] 製造される前記オリゴヌクレオチド誘導体が、下記式(6b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体である、オリゴヌクレオチド誘導体の製造方法が提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、B、X、X、X、Y、Z、s、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、前記と同義を表す。]
本発明により、核酸等の生体高分子の合成に有用な担体を提供することができ、これにより生体高分子の大量合成を簡便に行うことができる。また、生体高分子の合成に使用した本発明にかかるフルオラス担体は再利用が可能である。
本発明の第1態様の一側面では、下記式(1a)で示されるフルオラス担体が提供される。
Figure 0004945129
上記式中、R、R及びRは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基である。
本明細書において、「炭化水素基」とは、例えば、C〜C20炭化水素基であり、飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、飽和若しくは不飽和の環式であってもよい。C〜C20炭化水素基が非環式の場合には、線状でもよいし、枝分かれでもよい。「C〜C20炭化水素基」には、C〜C20アルキル基、C〜C20アルケニル基、C〜C20アルキニル基、C〜C20アルキルジエニル基、C〜C18アリール基、C〜C20アルキルアリール基、C〜C20アリールアルキル基、C〜C20シクロアルキル基、C〜C20シクロアルケニル基、(C〜C10シクロアルキル)C〜C10アルキル基などが含まれる。
本明細書において、「C〜C20アルキル基」は、C〜C10アルキル基であることが好ましく、C〜Cアルキル基であることが更に好ましい。アルキル基の例としては、制限するわけではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ドデカニル等を挙げることができる。
本明細書において、「C〜C20アルケニル基」は、C〜C10アルケニル基であることが好ましく、C〜Cアルケニル基であることが更に好ましい。アルケニル基の例としては、制限するわけではないが、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチルアリル、2−ブテニル等を挙げることができる。
本明細書において、「C〜C20アルキニル基」は、C〜C10アルキニル基であることが好ましく、C〜Cアルキニル基であることが更に好ましい。アルキニル基の例としては、制限するわけではないが、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル等を挙げることができる。
本明細書において、「C〜C20アルキルジエニル基」は、C〜C10アルキルジエニル基であることが好ましく、C〜Cアルキルジエニル基であることが更に好ましい。アルキルジエニル基の例としては、制限するわけではないが、1,3−ブタジエニル等を挙げることができる。
本明細書において、「C〜C18アリール基」は、C〜C10アリール基であることが好ましい。アリール基の例としては、制限するわけではないが、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、フェナントリル等を挙げることができる。
本明細書において、「C〜C20アルキルアリール基」は、C〜C12アルキルアリール基であることが好ましい。アルキルアリール基の例としては、制限するわけではないが、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、2,5−キシリル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニル、メシチル等を挙げることができる。
本明細書において、「C〜C20アリールアルキル基」は、C〜C12アリールアルキル基であることが好ましい。アリールアルキル基の例としては、制限するわけではないが、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル等を挙げることができる。
本明細書において、「C〜C20シクロアルキル基」は、C〜C10シクロアルキル基であることが好ましい。シクロアルキル基の例としては、制限するわけではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を挙げることができる。
本明細書において、「C〜C20シクロアルケニル基」は、C〜C10シクロアルケニル基であることが好ましい。シクロアルケニル基の例としては、制限するわけではないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、2−シクロペテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル等を挙げることができる。
上記式(1a)中、R、R及びRで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、シアノ基、又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
また、上記式(1a)中、R、R及びRで示される「炭化水素基」は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよく、中断される場合には、酸素原子で中断されていることが好ましい。
上記式(1a)中、R、R及びRで示される「炭化水素基」はフッ素を有する。炭化水素基に結合したフッ素の量は特に制限はないが、上記式(1a)で示されるフルオラス担体が、フルオラス合成法(フルオロカーボンが水や有機溶媒等と混じり合わず、親フルオロカーボン性化合物のみを良く溶かす性質を利用した合成法)の担体として用いられる場合には、当該フルオラス担体及び担体に結合した分子がフルオラス溶媒に溶解し、かつフルオラス溶媒を用いる抽出でフルオラス層に回収できるフッ素含有率が必要となる。
例えば、上記式(1a)で示されるフルオラス担体中の炭素原子数を1としたときのフッ素原子数の割合は、フルオラス合成で合成される分子の分子量やフッ素含有率にもよるが、1以上であることが好ましく、1.1以上であることがより好ましく、1.2以上であることが更に好ましい。
上記式(1a)中、R、R及びRは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、下記式(A)で示されるフルオロアルキル基、
Figure 0004945129
又は、下記式(B)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
であることが好ましい。
、R及びRを上記のような置換基とすることで、上記式(1a)で示されるフルオラス担体を酸性や塩基性条件下で極めて安定にすることができ、フルオラス合成の担体として用いる場合には、合成されたオリゴマー鎖延長反応後の脱保護反応でも分解しないフルオラス担体とすることができる。
上記式(A)中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基である。
上記式(A)中、B及びBで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(A)において、B及びBは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記式(A)中、mは、0〜10の整数であり、2〜7であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。
上記式(A)中、nは、0〜20の整数であり、3〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
上記式(B)中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基である。
上記式(B)中、B及びBで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(B)において、B及びBは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記式(B)中、pは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、3〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
上記式(B)中、qは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、2〜7であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。
上記式(B)中、rは、1〜3の整数であり、2〜3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
ここで、上記式(B)中、rが3とは、たとえば、下記のような化合物を示す。
Figure 0004945129
[上記式中、p及びqは、上記と同義である。]
上記式(1a)で示されるフルオラス担体は、生体高分子合成、特に生体高分子をフルオラス合成する際の担体として好適に使用することができる。
本明細書において、「生体高分子」とは、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、ペプチド核酸(PNA)、オキシペプチド核酸(OPNA)などの核酸、ペプチド、タンパク質、多糖類などが挙げられる。
ここで「生体」とあるが、本明細書では生体内で生成される天然物に限られず、生体内で生成される高分子を人為的に改変したもの、人為的に創り出されたものも含まれる。例えば、デオキシリボ核酸はアデニン、シトシン、グアニン、チミンなどの天然塩基から合成される核酸は当然に含まれ、それ以外にも、人工的に創られた非天然型核酸塩基から合成される核酸も含めることができる。また、核酸のリン酸ジエステル結合や糖骨格を修飾した非天然型核酸類縁体も含めることができる。また、リボ核酸も同様にアデニン、シトシン、グアニン、ウラシルなどの天然塩基から合成されるRNA、これら塩基に類似した非天然型核酸塩基から合成されるRNA、リン酸ジエステル結合や糖骨格を修飾した非天然型核酸類縁体も含めることができる。また、RNAの種類にはmRNA、tRNA、rRNA以外にもdsRNA、siRNA、ヘアピンRNA、マイクロRNA、リボザイムなども含まれる。
上記式(1a)で示されるフルオラス担体は、末端が水酸基であるため、フルオラス合成の担体として用いる場合でも回収再利用が可能となる。すなわち、オリゴマー合成の最終工程である濃アンモニア水処理により、末端水酸基が遊離した出発物質に変換することができる。
上記式(1a)で示されるフルオラス担体は、例えば、下記スキームにしたがって製造することができる。
Figure 0004945129
[式中、R、R及びRは、上記と同義である。Xはハロゲン原子を示す。]
上記スキームにおいて、典型的には、メチル 3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート(I)と、ハロゲン化物の溶液に、炭酸カリウムを加えて反応させ、得られた反応性生物を水素化アルミニウムリチウム等で還元してフルオラス担体(1a)を得る。
上記スキームにおいて、置換基の付加反応は、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは50℃〜70℃の温度範囲で行われる。還元反応は、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは20℃〜40℃の温度範囲で行われる。圧力は、いずれの反応も常圧が好ましい。
上記スキームにおいて、溶媒としては、メチル 3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート、ハロゲン化物、及び生成物を溶解することができる溶媒が好ましく、例えば、エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;又はこれらとフルオラス溶媒の混合溶媒が好ましい。フルオラス溶媒としては、例えば、ペルフルオロヘキサン等のペルフルオロアルカン、ペルフルオロブチルエチルエーテル等のペルフルオロアルキルエーテルを挙げることができる。有機溶媒とペルフルオロアルキルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、その体積割合が、2〜0.5:1であることが好ましく、約1:1であることがより好ましい。
本発明の第1態様の他の側面では、下記式(1b)で示されるフルオラス担体が提供される。
Figure 0004945129
上記式(1b)中、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、フッ素を有する炭化水素基である。
上記式(1b)中、A、A、A、A、A、A、A、A及びAで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、シアノ基、又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
また、上記式(1b)中、A、A、A、A、A、A、A、A及びAで示される「炭化水素基」は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、又は、ケイ素原子で中断されていてもよく、中断されている場合には、酸素原子で中断されていることが好ましい。
上記式(1b)中、A、A、A、A、A、A、A、A及びAで示される「炭化水素基」はフッ素を有する。特に、上記式(1b)で示されるフルオラス担体が、フルオラス合成の担体として用いられる場合には、上記式(1a)の場合と同様、当該フルオラス担体及び担体に結合した分子がフルオラス溶媒に溶解し、かつフルオラス溶媒を用いる抽出でフルオラス層に回収できるフッ素含有率が必要となる。
例えば、上記式(1b)で示されるフルオラス担体中の炭素原子数を1としたときのフッ素原子数の割合は、フルオラス合成で合成される分子の分子量やフッ素含有率にもよるが、1以上であることが好ましく、1.1以上であることがより好ましく、1.2以上であることが更に好ましい。
上記式(1b)中、Yは、−O−、−NA10−(式中、A10は水素原子又はC〜C10アルキル基である)、又は、−S−であり、上記式(1b)が回収再利用可能なフルオラス担体として用いられる場合には、Yは−O−であることが好ましい。
上記式(1b)中、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、下記式(A)で示されるフルオロアルキル基、
Figure 0004945129
又は、下記式(B)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
であることが好ましい。
、A、A、A、A、A、A、A及びAを上記のような置換基とすることで、上記式(1b)で示されるフルオラス担体を酸性や塩基性条件下で極めて安定にすることができ、フルオラス合成の担体として用いる場合には、合成されたオリゴマー鎖延長反応後の脱保護反応でも分解しないフルオラス担体とすることができる。
上記式(A)中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基である。
上記式(A)中、B及びBで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(A)において、B及びBは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記式(A)中、mは、0〜10の整数であり、2〜7であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。
上記式(A)中、nは、0〜20の整数であり、3〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
上記式(B)中、B及びBは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基である。
上記式(B)中、B及びBで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C−C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(B)において、B及びBは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記式(B)中、pは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、3〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
上記式(B)中、qは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、2〜7であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。
上記式(B)中、rは、1〜3の整数であり、2〜3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
上記式(1b)で示されるフルオラス担体は、生体高分子合成、特に生体高分子をフルオラス合成する際の担体として好適に使用することができる。
上記式(1b)で示されるフルオラス担体は、例えば、Yが−O−の場合は下記スキームにしたがって製造することができる。
Figure 0004945129
[式中、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、上記と同義である。Xはハロゲン原子を示す。]
上記スキームにおいて、典型的には、メチル 3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート(I)と、ハロゲン化物(II)の溶液に、炭酸カリウムを加えて反応させ、得られた反応性生物を水素化アルミニウムリチウム等で還元してフルオラス担体(1b)を得る。
上記スキームにおいて、置換基の付加反応は、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは50℃〜70℃の温度範囲で行われる。還元反応は、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは20℃〜40℃の温度範囲で行われる。圧力は、いずれの反応も常圧が好ましい。
上記スキームにおいて、溶媒としては、メチル 3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート、ハロゲン化物及び生成物を溶解することができる溶媒が好ましく、例えば、エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;又はこれらとフルオラス溶媒の混合溶媒が好ましい。フルオラス溶媒としては、例えば、ペルフルオロヘキサン等のペルフルオロアルカン、ペルフルオロブチルエチルエーテル等のペルフルオロアルキルエーテルを挙げることができる。有機溶媒とペルフルオロアルキルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、その体積割合が、2〜0.5:1であることが好ましく、約1:1であることがより好ましい。
本発明の第2態様では、上述した本発明の第1態様で提供されるフルオラス担体を含む置換基を3’−位に導入したヌクレオシドが提供される。
具体的には、下記式(2a)で示されるヌクレオシドが提供される。
Figure 0004945129
[式中、R、R、R及びYは、前記と同義である。]
更に、上記式(2a)の一態様として、下記式(2b)で示される、ヌクレオシドを挙げることができる。
Figure 0004945129
[式中、A、A、A、A、A、A、A、A、A及びYは、前記と同義である。]
上記式(2a)中のY、R、R及びR、並びに、上記式(2b)中のY、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、本発明の第1態様において説明したのと同様である。
上記式(2a)及び式(2b)中、Bは、無保護若しくはアミノ基が保護されたピリミジン塩基若しくはプリン塩基、又はそれらの誘導体である。ピリジン塩基としては、チミン、シトシン、ウラシル等を挙げることができ、プリン塩基としては、アデニン、グアニン等を挙げることができる。
中のアミノ基は、通常の核酸合成で用いられる保護基、例えば、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、イソプロピルカルボニル(iBu)、フェノキシアセチル(PAC)、4−(t−ブチル)フェノキシアセチル(BPA)、アリルオキシカルボニル(AOC)、2−[(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル]ベンゾイル(SiOMB)、2−(アセチルメチル)ベンゾイル(AMB)、2−アジドベンゾイル(AZMB)等の保護基によって保護されていてもよい。
また、本発明の第2態様にかかるヌクレオシドを比較的長鎖のオリゴマー合成に用いる場合には、鎖長延長に伴う生成物のフッ素含有率の低下を抑制する観点から、フルオラス保護基を導入することが好ましい。このようなフルオラス保護基としては、下記式(C)で示されるフルオロアルキル基
Figure 0004945129
又は、下記式(D)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
を好ましく挙げることができる。
上記式(C)中、E及びEは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基である。
上記式(C)中、E及びEで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(C)において、E及びEは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記式(C)中、mは、0〜10の整数であり、2〜7であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。
上記式(C)中、nは、0〜20の整数であり、3〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
上記式(D)中、E及びEは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基である。
上記式(D)中、E及びEで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(D)において、E及びEは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記式(D)中、pは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、3〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
上記式(D)中、qは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、2〜7であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。
上記式(D)中、rは、1〜3の整数であり、2〜3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
上記式(2a)及び式(2b)中、Xは、水素原子、ジメトキシトリチル基、又は、モノメトキシトリチル基であり、水素原子、又は、ジメトキシトリチル基であることが好ましい。
上記式(2a)及び式(2b)中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、又は、トリアルキルシリルオキシ基である。
本明細書において、「アルコキシ基」としては、制限するわけではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ等を挙げることができる。
本明細書において、「アルケニルオキシ基」としては、制限するわけではないが、ビニルオキシ、アリルオキシ、1−プロペニルオキシ、イソプロペニルオキシ、2−メチル−1−プロペニルオキシ、2−メチルアリルオキシ、2−ブテニルオキシ等を挙げることができる。
本明細書において、「アシルオキシ基」としては、制限するわけではないが、C〜Cアルキル−カルボニルオキシ(たとえばメチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、C〜C10アリール−カルボニル(たとえばベンゾイルオキシ)などが挙げられる。
本明細書において、「トリアルキルシリルオキシ基」としては、制限するわけではないが、トリメチルシリルオキシ基、トリエチルシリルオキシ基などを挙げることができる。
上記式(2a)及び式(2b)中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基であることが好ましい。
上記式(2a)及び式(2b)中、Zは、−(CH−(式中、iは0〜3の整数である)、又は、置換基を有していてもよいフェニレン基を表す。
上記式(2a)及び式(2b)中、−(CH−のiは,0〜3の整数であり、1〜2であることが好ましく、2であることがより好ましい。
上記式(2a)及び式(2b)中、Zで示される「フェニレン基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(2a)で示されるヌクレオシドは、例えば、下記スキームにしたがって製造することができる。
Figure 0004945129
[式中、R、R、R、B、X、X、Y及びZは、上記と同義である。DBUは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エンを示す。]
上記スキームにおいて、典型的には、ヌクレオシド誘導体(III)と、ベンゼン誘導体(IV)の溶液に、3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イルトリス(ピロリジン−1−イル)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyNTP)とトリエチルアミンを加えて反応させ、ヌクレオシド(2a)を得る。
上記スキームにおいて、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは20℃〜40℃の温度範囲で行われる。圧力は、常圧が好ましい。
上記スキームにおいて、溶媒としては、ヌクレオシド誘導体(III)、ベンゼン誘導体(IV)及び生成物を溶解することができる溶媒が好ましく、例えば、エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド;ベンゼン、トルエン、ピリジン等の芳香族炭化水素;またはこれらとフルオラス溶媒の混合溶媒が好ましい。フルオラス溶媒としては、例えば、ペルフルオロヘキサン等のペルフルオロアルカン、ペルフルオロブチルエチルエーテル等のペルフルオロアルキルエーテルを挙げることができる。有機溶媒とペルフルオロアルキルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、その体積割合が、2〜0.5:1であることが好ましく、約1:1であることがより好ましい。
上記式(2b)で示されるヌクレオシドも、同様のスキームにしたがって製造することができる。
本発明の第3態様では、本発明の第2態様で提供されるヌクレオシドを用いた二量体の製造方法が提供される。
具体的には、下記式(2a)で示されるヌクレオシドと、縮合剤存在下、下記式(3)で示されるホスホネートとを反応させ、下記式(4a)で示される二量体を製造する方法が提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、X、Y、Z、R、R及びRは、前記と同義を表す。]
また、本発明の第3態様の一側面としては、下記式(2b)で示されるヌクレオシドと、縮合剤存在下、下記式(3)で示されるホスホネートとを反応させ、下記式(4b)で示される二量体を製造する方法が提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、X、Y、Z、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、前記と同義を表す。]
上記式中、B、X、X、Y、Z、R、R及びRについての説明は、本発明の第1態様〜第2態様においてしたのと同様である。
上記式中、Xは、水素原子を示す。
本発明の第3態様では、下記式(3)で示されるホスホネートを使用する。
Figure 0004945129
上記式(3)中、Bは、無保護若しくはアミノ基が保護されたピリミジン塩基若しくはプリン塩基、又はそれらの誘導体である。ピリジン塩基としては、チミン、シトシン、ウラシル等を挙げることができ、プリン塩基としては、アデニン、グアニン等を挙げることができる。
中のアミノ基は、通常の核酸合成で用いられる保護基、例えば、アセチル基(Ac)、ベンゾイル(Bz)、イソプロピルカルボニル(iBu)、フェノキシアセチル(PAC)、4−(t−ブチル)フェノキシアセチル(BPA)、アリルオキシカルボニル(AOC)、2−[(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル]ベンゾイル(SiOMB)、2−(アセチルメチル)ベンゾイル(AMB)、2−アジドベンゾイル(AZMB)等の保護基によって保護されていてもよい。
また、本発明の第3態様の一側面において、鎖長延長に伴う生成物のフッ素含有率の低下を抑制する観点から、フルオラス保護基を導入することが好ましい。このようなフルオラス保護基としては、下記式(C)で示されるフルオロアルキル基
Figure 0004945129
又は、下記式(D)で示される、モノ若しくはポリフルオロアルキルオキシベンジル基
Figure 0004945129
を好ましく挙げることができる。
上記式(C)中、E及びEは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基である。
上記式(C)中、E及びEで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(C)において、E及びEは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記式(C)中、mは、0〜10の整数であり、2〜7であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。
上記式(C)中、nは、0〜20の整数であり、3〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
上記式(D)中、E及びEは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、又は、置換基を有していてもよいC〜C20炭化水素基である。
上記式(D)中、E及びEで示される「炭化水素基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C〜C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C〜C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C〜C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記式(D)において、E及びEは、水素原子、メチル基、エチル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
上記式(D)中、pは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜20の整数であり、3〜15であることが好ましく、6〜10であることがより好ましい。
上記式(D)中、qは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって0〜10の整数であり、2〜7であることが好ましく、3〜5であることがより好ましい。
上記式(D)中、rは、1〜3の整数であり、2〜3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
本発明の第3態様において、上記式(3)中、Xは、ジメトキシトリチル基、又は、モノメトキシトリチル基であり、ジメトキシトリチル基であることが好ましい。
上記式(3)中、Xは、水素原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、又は、トリアルキルシリルオキシ基であり、水素原子、ヒドロキシ基、又はメトキシ基であることが好ましい。
本発明の第3態様において、使用される上記式(3)で示されるホスホネートの量は、縮合反応を定量的に進行させるために、上記式(2a)あるいは上記式(2b)で示されるヌクレオシド1モルに対して1モル〜10モル用いることが好ましく、1モル〜5モル用いることが更に好ましく、1モル〜1.5モル用いることが更になお好ましい。
本発明の第3態様にかかる二量体の製造方法では、縮合剤を用いる。縮合剤としては、2−(ベンゾトリアゾール1−イルオキシ)−1,3−ジメチル−2−ピロリジン−1−イル−1,3,2−ジアザホスホリジニウム ヘキサフルオロホスフェート(BOMP)、N,N−ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホニッククロリド(BopCl)、3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イルトリス(ピロリジン−1−イル)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyNTP)等を挙げることができ、BOMP又はPyNTPを好ましく用いることができる。
本発明の第3態様において、縮合剤は、反応を定量的に進行させるために、上記式(2a)で示されるヌクレオシド1モルあるいは上記式(2b)で示されるヌクレオシド1モルに、1モル〜20モル用いることが好ましく、1モル〜10モル用いることが更に好ましく、1モル〜5モル用いることが更になお好ましい。
本発明の第3態様において、典型的には、ヌクレオシド(2a)あるいはヌクレオシド(2b)の溶液に、上記式(3)で示されるホスホネートを溶解して加え、縮合剤を添加し、攪拌して二量体(4a)あるいは二量体(4b)を得る。ヌクレオシド(2a)あるいはヌクレオシド(2b)は単離されたものを用いる必要はなく、溶液中で調製されたヌクレオシドをそのまま用いても良い。
本発明の第3態様において、溶媒としてはフルオラス溶媒が好ましい。例えば、ペルフルオロヘキサン等のペルフルオロアルカン、ペルフルオロブチルエチルエーテル等のペルフルオロアルキルエーテル、及びそれらとピリジンの混合溶媒を挙げることができる。ピリジンとペルフルオロアルキルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、その体積割合が、2〜0.5:1であることが好ましく、約1:1であることがより好ましい。
本発明の第3態様において、反応温度としては、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは20℃〜40℃の温度範囲で行われる。圧力は、常圧が好ましい。
本発明の第4態様では、下記式(5a)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と、脱保護試薬とを反応させて、Xを脱離させた後、縮合剤存在下、下記式(3)で示されるホスホネートとを反応させることを特徴とする、下記式(6a)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の製造方法が提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、B、X、X、X、Y、Z、R、R及びRは、前記と同義を表す。]
また、本発明の第4態様の一側面としては、下記式(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と、脱保護試薬とを反応させて、Xを脱離させた後、縮合剤存在下、下記式(3)で示されるホスホネートとを反応させることを特徴とする、下記式(6b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の製造方法が提供される。
Figure 0004945129
[式中、B、B、X、X、X、Y、Z、A、A、A、A、A、A、A、A及びAは、前記と同義を表す。]
本発明の第4態様にしたがって脱保護反応及び縮合反応を繰り返すことで、任意の鎖長までオリゴヌグレオチド鎖を延長することができる。また、任意の核酸塩基を有するホスホネートを用いることで任意の塩基配列を有するオリゴマーを合成することができる。
上記式中、B、B、X、X、X、Y、Z、R、R、R、A、A、A、A、A、A、A、A及びAについての説明は、本発明の第1態様〜第3態様においてしたのと同様である。
本発明の第4態様において、まず、上記式(5a)あるいは上記式(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と脱保護試薬とを反応させて、Xを脱離させる。
ここで、上記式(5a)及び上記式(5a)中、sは、1以上の整数を示し、1〜100であることが好ましく、10〜70であることがより好ましく、10〜30であることが更に好ましい。
本発明の第4態様において、脱保護試薬は、たとえば、トリフルオロ酢酸を好ましく挙げることができる。
本発明の第4態様において、脱保護試薬は、反応を完結させるために、上記式(5a)あるいは上記式(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体1モルに対して、2モル〜20モル用いることが好ましく、3モル〜10モル用いることが更に好ましく、5モル〜8モル用いることが更になお好ましい。
本発明の第4態様において、上記式(5a)あるいは上記式(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と脱保護試薬とを反応させてXを脱離させた後、本発明の第3態様にかかる縮合反応と同様の縮合反応を行い、上記式(6a)あるいは上記式(6b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体を製造する。
本発明の第4態様において、使用される上記式(3)で示されるホスホネートの量は、縮合反応を定量的に進行させるために、上記式(5a)あるいは上記式(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体1モルに対して1モル〜10モル用いることが好ましく、1モル〜5モル用いることが更に好ましく、1モル〜1.5モル用いることが更になお好ましい。
本発明の第4態様で用いられる縮合剤は、本発明の第3態様で説明したのと同様である。本発明の第4態様において、縮合剤は、反応を定量的に進行させるために、上記式(5a)あるいは上記式(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体1モルに、では1モル〜20モル用いることが好ましく、1モル〜10モル用いることが更に好ましく、1モル〜5モル用いることが更になお好ましい。
本発明の第4態様において、典型的には、上記式(5a)あるいは(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の溶液に、脱保護試薬を加え、生成物を得る。次いで、生成物の溶液に、上記式(3)で示されるホスホネートを加え、縮合剤を添加し、攪拌してオリゴヌクレオチド誘導体(6a)あるいはオリゴヌクレオチド誘導体(6b)を得る。
本発明の第4態様において、脱保護反応の溶媒としてはフルオラス溶媒が好ましい。例えば、ペルフルオロヘキサン等のペルフルオロアルカン、ペルフルオロブチルエチルエーテル等のペルフルオロアルキルエーテル、及びそれらの混合溶媒を挙げることができる。ペルフルオロヘキサンとペルフルオロブチルエチルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、その体積割合が、5〜0.5:1であることが好ましく、約1.5:1であることがより好ましい。
本発明の第4態様において、縮合反応の溶媒としてはフルオラス溶媒が好ましい。例えば、ペルフルオロヘキサン等のペルフルオロアルカン、ペルフルオロブチルエチルエーテル等のペルフルオロアルキルエーテル、及びそれらとピリジンの混合溶媒を挙げることができる。ピリジンとペルフルオロアルキルエーテルとの混合溶媒を用いる場合は、その体積割合が、2〜0.5:1であることが好ましく、約1:1であることがより好ましい。
反応温度としては、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは20℃〜40℃の温度範囲で行われる。圧力は、常圧が好ましい。
本発明の第4態様によって任意の鎖長を有するオリゴヌクレオチド誘導体が得られた場合には、まず、5’−末端のXを本発明の第4態様において説明した脱保護反応によって除去する。
次いで、得られた5’−位に遊離の水酸基を有するオリゴマーを、ヨウ素の有機溶媒(例えばピリジン)−フルオラス溶媒(例えばペルフルオロブチルエチルエーテル)−水の溶液に溶解し、室温で撹拌し、飽和NaHSO水溶液を加えて過剰のヨウ素を還元した後、ペルフルオロヘキサン等のペルフルオロアルカン溶媒を加えて希釈して分液ロートに移し、飽和炭酸水素トリエチルアンモニウム水溶液で抽出することで、3’−末端にフルオラス担体が結合したリン酸ジエステル結合を有するオリゴヌクレオチド誘導体がフルオラス層に回収される。
上記の要領で回収されたオリゴマーをピリジン−ペルフルオロブチルエチルエーテル−メタノール性アンモニア溶液に懸濁して反応させ、反応混合物に水とペルフルオロブチルエチルエーテルを加え、水層をペルフルオロブチルエチルエーテルで抽出する。これにより、フルオラス担体はフルオラス層に回収される。一方、目的とするDNAのオリゴマーは水層にアンモニウム塩として回収される。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明は、下記の実施例に制限されるものではない。
試薬は、市販のものをそのまま用いた。
参考例1
メチル3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンゾエート
Figure 0004945129
メチル3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート(2.8g,15mmol)と1−ブロモ−3−パーフルオロオクチルプロパン(27g,50mmol)をTHF(150ml)に溶解し、KCO(19g,140mmol)を加えて65℃に加熱し、その後18−クラウン−6(1.2g,4.5mmol)加え、65℃で8時間反応させた。反応混合物を氷水(1.5l)に注ぎ、生じた固体を吸引濾過した後に冷水で洗浄した。減圧下乾燥させた固体をエタノール(30ml)から再結晶して淡黄色針状結晶の表題化合物(21g,89%)を得た。
Figure 0004945129
[実施例1]
3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルアルコール
Figure 0004945129
参考例1で得られた3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンゾエート(19g,12mmol)をTHF(120ml)に溶解し、LiAlH(0.92g,24mmol)を加えて窒素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。0℃に冷却し、水(120ml)、1M塩酸水溶液(50ml)を加えて反応を停止した。エーテル(270ml)で3回抽出した後、エーテル層を合わせ、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後に濾過した。濾液を減圧留去し、減圧下乾燥させて表題化合物(18g,99%)を乳白色の固体として得た。
Figure 0004945129
参考例2
3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルクロリド
Figure 0004945129
実施例1で得られた3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルアルコール(17g,11mmol)を無水エーテル(110ml)に溶解し、触媒としてDMF(0.050ml)を加えた。塩化チオニル(1.1ml,15mmol)を加えて窒素雰囲気下室温で1時間撹拌した。減圧下溶媒と過剰の試薬を留去して表題化合物(17g,100%)を白色固体として得た。
Figure 0004945129
Figure 0004945129
参考例3
メチル3,4,5,−トリス[3’,4’,5’−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルオキシ]ベンゾエート
Figure 0004945129
メチル3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート(0.61g,3.3mmol)と、参考例2で得られた3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルクロリド(18g,11mmol)をTHF(110ml)に溶解し、KCO(4.1g,30mmol)を加えて65℃に加熱し、その後18−クラウン−6(0.26g,1.0mmol)加え、65℃で20時間反応させた。その後、炭酸カリウム(4.1g,30mmol)、18−クラウン−6(0.26g,1.0mmol)、安息香酸(1.2g,10mmol)を加え、さらに8時間反応させた。反応混合物を氷水(1.5l)に注ぎ、生じた固体を吸引濾過した後に冷水で洗浄した。得られた固体をクロロホルムで洗浄することにより乳白色固体の表題化合物(15g,95%)を得た。
Figure 0004945129
[実施例2]
メチル3,4,5−トリス[3’,4’,5’−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルオキシ]ベンジルアルコール
Figure 0004945129
参考例3で得られたメチル3,4,5−トリス[3’,4’,5’−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルオキシ]ベンゾエート(16g,3.3mmol)をTHF(80ml)に溶解し、LiAlH(0.63g,17mmol)を加えて窒素雰囲気下、1時間還流した。0℃に冷却し、水(120ml)、1M塩酸水溶液(50ml)を加えて反応を停止した。FC−72(100ml)で3回抽出した後、FC−72層を合わせ、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた後に濾過した。濾液を減圧留去し、減圧下乾燥させて目的物(13g,84%)を乳白色の固体として得た。
Figure 0004945129
[実施例3]
5’−O−ジメトキシトリチルチミジン−3’−イル3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジル スクシネート
Figure 0004945129
実施例1で得られた3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルアルコール(0.23g,0.15mmol)と、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウム5’−O−ジメトキシトリチルチミジン−3’−イル スクシネート(0.14g,0.18mmol)を無水ピリジンで3回、無水THFで3回共沸乾燥した後に無水THF(1.5ml)に溶解した。3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル トリス(ピロリジン−1−イル)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyNTP,0.18g,0.36mmol)とトリエチルアミン(0.046g,0.45mmol)を加え、室温で15分間撹拌した。反応液をクロロホルム(10ml)で希釈して分液ロートに移し、リン酸バッファー(pH7.0,15ml)で3回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濾過して、濾液を減圧留去した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,10g,ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、表題化合物(0.25g,76%)を無色のフォーム状固体として得た。
Figure 0004945129
Figure 0004945129
[実施例4]
フルオラスデンドロン担体(実施例1)を用いるオリゴヌクレオチドのフルオラス合成
(Step 1)5’−O−DMTr基の除去
実施例3で得られた化合物(0.11g,0.050mmol)をパーフルオロヘキサン(3ml)とCOEt(2ml)の混合溶媒に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.050ml)を加えて室温で10分間撹拌した。パーフルオロヘキサン(25ml)で希釈して分液ロートに移し、5% NaHCO水溶液(20ml)で3回抽出した(この時、トリフルオロ酢酸ナトリウムとオリゴマー合成時に5’−位に遊離の水酸基を有する過剰のモノマーはこの操作で水層に除去される)。次に,フルオラス層をメタノール(20ml)で3回抽出した(DMTr基の残渣はメタノール層に除去される)。目的物を含むフルオラス層を分取して無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた後に濾過し、濾液を減圧留去してチミジン−3’−イル3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジル スクシネート(0.081g,88%)を得た。
(Step 2)縮合反応
上記Step 1で得られたチミジン−3’−イル3,4,5−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジル スクシネート(0.092g,0.050mmol)と、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウム5’−O−ジメトキシトリチルチミジン−3’−イル ホスホネート(0.046g,0.060mmol)を無水ピリジンで3回共沸乾燥した後に無水ピリジン(0.50ml)に溶解し、アルゴン雰囲気下BopCl(0.026g,0.10mmol)を加えて10分間撹拌した。反応混合物にパーフルオロヘキサン(3ml)を加え、5% NaHCO水溶液(3ml)で3回抽出した。これらの抽出操作で縮合剤の残渣、ピリジン、モノマーのカウンターカチオン等はすべて水層に除去される。パーフルオロヘキサン層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた後に濾過し、濾液を減圧留去し、分子量2451のH−ホスホネート結合を有する2量体(0.105g,86%)を得た。
さらに、Step 1とStep 2を繰り返し、分子量2740のH−ホスホネート結合を有する3量体
を得た。
(Step 3)酸化反応
上記の要領で得られたオリゴマーの5’−末端の保護基を上記Step 1の操作で除去する。得られた5’−位に遊離の水酸基を有するオリゴマーをヨウ素(0.076g,0.3mmol)のピリジン−COEt−水(49:49:2,v/v/v)溶液(10ml)に溶解し、室温で10分間撹拌した。少量の飽和NaHSO水溶液を加えて過剰のヨウ素を還元した後に、パーフルオロヘキサン(10ml)を加えて希釈して分液ロートに移した。飽和炭酸水素トリエチルアンモニウム水溶液で3回抽出し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。硫酸ナトリウムを濾過して除去し、溶媒を減圧留去してリン酸ジエステル結合を有する3量体を得た。
同様の操作を繰り返すことで、任意の鎖長を持つオリゴマーを合成することができる。
(Step 4)脱保護反応とフルオラスデンドロンの回収
Step 3で得られたオリゴマーから、以下の要領に従うことでフルオラス担体を回収することができる。
Step 3で得られたフルオラスデンドロンに結合したオリゴマーをピリジン−COEt−メタノール性アンモニア(1:1:3,v/v/v)溶液(10ml)に懸濁し、密封して55℃に加熱して12時間反応させる。室温まで冷却し、アンモニアを減圧留去する。反応混合物に水(10ml)とCOEt(10ml)を加え、水層をCOEtで3回抽出する。この時、フルオラスデンドロンは有機層に回収される。水層を凍結乾燥して、DNAの3量体をアンモニウム塩として得ることができる。
[実施例5]
5’−O−ジメトキシトリチルチミジン−3’−イル3,4,5−トリス[3’,4’,5’−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルオキシ]ベンジル スクシネート
Figure 0004945129
実施例2で得られたメチル3,4,5−トリス[3’,4’,5’−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルオキシ]ベンジルアルコール(2.4g,0.50mmol)と、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウム5’−O−ジメトキシトリチルチミジン−3’−イル スクシネート(0.48g,0.60mmol)を無水ピリジンで3回、無水THFで3回共沸乾燥した後に無水THF−COEt(20:1,v/v)(50ml)を加え、45℃に加熱して溶解した。3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール−1−イル トリス(ピロリジン−1−イル)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyNTP,0.60g,1.2mmol)とトリエチルアミン(0.21g,1.5mmol)を加え、45℃で15分間撹拌した。反応液をFC−72(30ml)で希釈して分液ロートに移し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)とクロロホルム(50ml)で3回抽出した。FC−72層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後に濾過して、濾液を減圧留去し、表題化合物(2.3g,90%)を乳白色固体として得た。
Figure 0004945129
[実施例6]
フルオラスデンドロン担体(実施例2)を用いるオリゴヌクレオチドのフルオラス合成
(Step 1)5’−O−DMTr基の除去
実施例5で得られた化合物(2.7g,0.50mmol)をパーフルオロヘキサン(25ml)とα,α,α−トリフルオロトルエン(25ml)の混合溶媒に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.50ml)を加えて室温で3分間撹拌した。パーフルオロヘキサン(50ml)で希釈して分液ロートに移し、5% NaHCO水溶液(50ml)とトルエン(50ml)で3回抽出した(この時、トリフルオロ酢酸ナトリウムとオリゴマー合成時に5’−位に遊離の水酸基を有する過剰のモノマーはこの操作で水層に除去され、DMTr基の残渣はトルエン層に除去される)。目的物を含むフルオラス層を分取して無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた後に濾過し、濾液を減圧留去してチミジン−3’−イル3,4,5−トリス[3’,4’,5’−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルオキシ]ベンジルスクシネート(1.9g,88%)を乳白色固体として得た。
(Step 2)縮合反応
上記Step 1で得られたチミジン−3’−イル3,4,5−トリス[3’,4’,5’−トリス(3−パーフルオロオクチルプロパン−1−イルオキシ)ベンジルオキシ]ベンジルスクシネート(1.0g,0.20mmol)と、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エニウム5’−O−ジメトキシトリチルチミジン−3’−イル ホスホネート(0.18g,0.24mmol)を無水ピリジンで3回共沸乾燥した後に無水ピリジン(0.50ml)に溶解し、アルゴン雰囲気下PyNTP(0.24g,0.48mmol)を加えて45℃で5分撹拌した。反応混合物にパーフルオロヘキサン(50ml)を加え、5%NaHCO水溶液(100ml))、クロロホルム(100ml)で3回抽出した。この抽出操作で縮合剤の残渣、ピリジン、は水層に、モノマーのカウンターカチオンは有機層に除去される。パーフルオロヘキサン層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥させた後に濾過し、濾液を減圧留去し、分子量5627のH−ホスホネート結合を有する2量体(1.1g,96%)を得た。
さらに、Step 1とStep 2を繰り返し、分子量5915のH−ホスホネート結合を有する3量体を得た。
(Step 3)酸化反応
上記の要領で得られたオリゴマーの5’−末端の保護基を上記Step 1の操作で除去する。得られた5’−位に遊離の水酸基を有するオリゴマーをヨウ素(0.076g,0.3mmol)のピリジン−COEt−水(49:49:2,v/v/v)溶液(10ml)に溶解し、室温で10分間撹拌した。少量の飽和NaHSO水溶液を加えて過剰のヨウ素を還元した後に、パーフルオロヘキサン(10ml)を加えて希釈して分液ロートに移した。飽和炭酸水素トリエチルアンモニウム水溶液で3回抽出し、有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。硫酸ナトリウ厶を濾過して除去し、溶媒を減圧留去してリン酸ジエステル結合を有する3量体を得た。
同様の操作を繰り返すことで、任意の鎖長を持つオリゴマーを合成することができる。
(Step 4)脱保護反応とフルオラスデンドロンの回収
Step 3で得られたオリゴマーから、以下の要領に従うことでフルオラス担体を回収することができる。
Step 3で得られたフルオラスデンドロンに結合したオリゴマーをピリジン−COEt−メタノール性アンモニア(1:1:3,v/v/v)溶液(10ml)に懸濁し、密封して55℃に加熱して12時間反応させる。室温まで冷却し、アンモニアを減圧留去する。反応混合物に水(10ml)とCOEt(10ml)を加え、水層をCOEtで3回抽出する。この時、フルオラスデンドロンは有機層に回収される。水層を凍結乾燥して、DNAの3量体をアンモニウム塩として得ることができる。

Claims (9)

  1. フルオラス担体として用いるための下記式(1a)で示される化合物。
    Figure 0004945129
    [式中、R1、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、下記式(A)で示されるフルオロアルキル基
    Figure 0004945129
    [式中、B1及びB2は、それぞれ水素原子であり、mは2〜7の整数であり、nは6〜10の整数である。]である。]
  2. フルオラス担体として用いるための下記式(1b)で示される化合物。
    Figure 0004945129
    [式中、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8及びA9は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、請求項1に記載の式(A)で示されるフルオロアルキル基であり、Yは、−O−である。]
  3. 生体高分子の合成に用いられる、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 下記式(2a)で示される、ヌクレオシド。
    Figure 0004945129
    [式中、R1、R2及びR3は、それぞれ請求項1に記載のR 1 、R 2 及びR 3 と同義であり、
    5は、無保護若しくはアミノ基が保護されたチミン、シトシン、ウラシル、アデニン、又はグアニンを表し、
    1は、水素原子、ジメトキシトリチル基、又は、モノメトキシトリチル基であり、
    2は、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、C1〜C6アルキル−カルボニルオキシ基、C6〜C10アリール−カルボニルオキシ基、又はトリアルキルシリルオキシ基(ただしアルキル基はC1〜C6アルキルから選ばれる)であり、
    Yは、−O−であり、
    Zは、−(CH2i−(式中、iは0〜3の整数である)、又は、フェニレン基を表す。]
  5. 下記式(2b)で示される、ヌクレオシド。
    Figure 0004945129
    [式中、 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 、A 6 、A 7 、A 8 及びA 9 は、それぞれ請求項2に記載のA 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 、A 6 、A 7 、A 8 及びA 9 と同義であり、B 5 、X 1 、X 2 、Y及びZは、それぞれ請求項4に記載のB 5 、X 1 、X 2 、Y及びZと同義である。]
  6. 請求項4に記載の式(2a)で示されるヌクレオシドと、縮合剤存在下、下記式(3)で示されるホスホネートと
    Figure 0004945129
    [式中、B6は、無保護若しくはアミノ基が保護されたチミン、シトシン、ウラシル、アデニン、又はグアニンを表し、
    3は、ジメトキシトリチル基、又はモノメトキシトリチル基であり、
    4は、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、C1〜C6アルキル−カルボニルオキシ基、C6〜C10アリール−カルボニルオキシ基、又はトリアルキルシリルオキシ基(ただしアルキル基はC1〜C6アルキルから選ばれる)を表す。]
    を反応させ、下記式(4a)で示される二量体を製造する方法。
    Figure 0004945129
    [式中、 5 、X 2 、Y及びZは、それぞれ請求項4に記載のB 5 、X 2 、Y及びZと同義であり、R 1 、R 2 及びR 3 は、それぞれ請求項1に記載のR 1 、R 2 及びR 3 と同義であり、B 6 、X 3 及びX 4 は、それぞれ前記の定義と同義である。
  7. 請求項5に記載の式(2b)で示されるヌクレオシドと、縮合剤存在下、請求項6に記載の式(3)で示されるホスホネートとを反応させ、下記式(4b)で示される二量体を製造する方法。
    Figure 0004945129
    [式中、 5 、X 2 、Y及びZは、それぞれ請求項4に記載のB 5 、X 2 、Y及びZと同義であり、B 6 、X 3 及びX 4 は、それぞれ請求項6に記載のB 6 、X 3 及びX 4 と同義であり、A 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 、A 6 、A 7 、A 8 及びA 9 は、それぞれ請求項2に記載のA 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 、A 6 、A 7 、A 8 及びA 9 と同義である。
  8. 下記式(5a)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と、
    Figure 0004945129
    [式中、 1 、R 2 及びR 3 は、それぞれ請求項1に記載のR 1 、R 2 及びR 3 と同義であり、B 5 、X 2 、Y及びZは、それぞれ請求項4に記載のB 5 、X 2 、Y及びZと同義であり、B 6 、X 3 及びX 4 は、それぞれ請求項6に記載のB 6 、X 3 及びX 4 と同義であり、sは1以上の整数を示す。]
    脱保護試薬とを反応させて、X3を脱離させた後、縮合剤存在下、請求項6に記載の式(3)で示されるホスホネートと反応させることを特徴とする、下記式(6a)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の製造方法。
    Figure 0004945129
    [式中、B5、B6、X2、X3、X4、Y、Z、s、R1、R2及びR3は、それぞれ前記の定義と同義である。]
  9. 下記式(5b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体と、
    Figure 0004945129
    [式中、 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 、A 6 、A 7 、A 8 及びA 9 は、それぞれ請求項2に記載のA 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 、A 6 、A 7 、A 8 及びA 9 と同義であり、B 5 、X 2 、Y及びZは、それぞれ請求項4に記載のB 5 、X 2 、Y及びZと同義であり、B 6 、X 3 及びX 4 は、それぞれ請求項6に記載のB 6 、X 3 及びX 4 と同義であり、sは1以上の整数を示す。
    脱保護試薬とを反応させて、X3を脱離させた後、縮合剤存在下、請求項6に記載の式(3)で示されるホスホネートと反応させることを特徴とする、下記式(6b)で示されるオリゴヌクレオチド誘導体の製造方法。
    Figure 0004945129
    [式中、B5、B6、X2、X3、X4、Y、Z、s、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8及びA9は、それぞれ前記の定義と同義である。]
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