JP2012111728A - 高分散性液相支持体を用いたオリゴヌクレオチド合成法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(1):
[式中、R1:炭素数1〜12のアルキレン基、R2:炭素数1〜22のアルキレン基、R3及びR4は、それぞれ独立に、炭素数1〜22のアルキル基等、R5:単結合又は炭素数1〜22のアルキレン基、R6:それぞれ独立に炭素数6〜30のアルキル基、nは2〜6、Xは水素原子、水酸基等、Z:極性基が保護されていてもよいアデニル、グアニル基等]の疎水性基結合ヌクレオシド又はオリゴヌクレオチドと非極性溶媒に溶解したヌクレオシドホスホロアミダイトを酸・アゾール複合体化合物又はその溶液と接触させるオリゴヌクレオチドの合成法。
【選択図】なし
Description
特に医薬用途として用いられる場合には、大量かつ高品質な合成核酸を持続的に提供していくことが必要不可欠である。
1)下記一般式(1):
で示されるヘテロ環を形成する2価の基を示し、R5は単結合又は炭素数1〜22のアルキレン基を示し、R6はそれぞれ独立に炭素数6〜30のアルキル基を示し、nは2〜6の整数を示し、Xは水素原子、水酸基、又は保護基により保護された水酸基を示し、Yは酸性条件下で脱保護可能な保護基を示し、Zは、極性基が保護基により保護されていてもよい、アデニル基、グアニル基、シトシル基、チミニル基、若しくはウラシル基、又は当該核酸塩基の誘導体を示す。]
で示される疎水性基結合ヌクレオシドを出発原料とし、酸・アゾール複合体化合物の存在下、順次ヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を縮合・酸化させる工程を含むオリゴヌクレオチドの合成法であって、縮合反応が、予め前記疎水性基結合ヌクレオシド又は疎水性基結合オリゴヌクレオチドとヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させ、これと酸・アゾール複合体化合物又はそれを含有する溶液とを接触させることによって行われる、前記オリゴヌクレオチドの合成法。
2)疎水性基結合ヌクレオシド又は疎水性基結合オリゴヌクレオチドとヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液と、酸・アゾール複合体化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液をそれぞれ別個に調製し、これらを混合する上記1)のオリゴヌクレオチドの合成法。
3)疎水性基結合ヌクレオシド又は疎水性基結合オリゴヌクレオチドとヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液と、酸・アゾール複合体化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液とを流路内に別々に供給し、当該流路内で連続的に縮合反応を行う上記1)又は2)のオリゴヌクレオチドの合成法。
4)出発原料の疎水性基結合ヌクレオシドが、下記の一般式(3):
で示される化合物である、上記1)〜3)のオリゴヌクレオチドの合成法。
5)一般式(3)において、R6'がオクタデシル基である上記4)のオリゴヌクレオチドの合成法。
特に、疎水性基結合ヌクレオシド又は疎水性基結合オリゴヌクレオチドと、ヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液と、酸・アゾール複合体化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液をそれぞれ別個に調製した後、両者を混合する二液混合型フロー合成システムによれば、両溶液の増減のみで生産量を自在に変えることができ、少ない試薬投入量で常に一定の反応効率を維持することが可能であり、バッチ式の液相合成法や固相合成法と比較して著しく有用性が高い。また、疎水性基結合ヌクレオシドを用いることから、反応生成物を高極性溶媒にて容易に晶析・固体化でき、固相法のような簡便な分離精製が可能となるという利点も有する。従って、本発明のオリゴヌクレオチドの合成法は、大容量の核酸製造に極めて有用である。
で示されるヘテロ環を形成する2価の基を示し、R5は単結合又は炭素数1〜22のアルキレン基を示し、R6はそれぞれ独立に炭素数6〜30のアルキル基を示し、nは2〜6の整数を示し、Xは水素原子、水酸基、又は保護基により保護された水酸基を示し、Zは、極性基が保護基により保護されていてもよい、アデニル基、グアニル基、シトシル基、チミニル基、若しくはウラシル基、又は当該核酸塩基の誘導体を示す。]
を有し、これが液相中での支持体(High Dispersible Liquid Support :HDLS))として機能することから、非極性溶媒中、水の存在しない疎水性環境下でオリゴヌクレオチドの合成反応を行うことができる。このため、オリゴヌクレオチドの合成の際に用いられるヌクレオシドホスホロアミダイト化合物の、酸・アゾール複合体化合物(アクチベーター)による活性化が阻害されない。したがって、これを用いることにより、反応収率が向上され、10量体以上のオリゴヌクレオチドのように、従来、液相合成法での合成が困難であったオリゴヌクレオチドであっても、高収率で製造できる。
また、当該疎水性基結合ヌクレオシドは、溶媒極性によってその物理的性質が異なり、THF、ジクロロメタン、トルエン等の比較的低極性の溶媒には溶解・高分散し、メタノール、アセトニトリル、水などに代表される高極性溶媒中では凝集・沈殿する。この性質を利用し、反応溶媒は低極性の溶媒を用いることで液相反応に供する反応場を構築し、高極性溶媒にて晶析・固体化することによって、固相法のような簡便な分離精製が可能となる。
R3及びR4が互いに結合し、隣接する窒素原子及びR2と共に上記式(2)で表されるヘテロ環を形成する2価の基である場合には、mは0であるのが好ましい。また、R7で表される炭素数1〜6のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を挙げることができるが、メチル基が好ましく、また、yが0〜2の整数であるのが好ましい。
形成されるヘテロ環としては、具体的にはホモピペラジン、ピペラジン、cis−2,6−ジメチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−メチルピペラジン等を挙げることができる。これらの中でも、2,6−ジメチルピペラジン、ピペラジン、及び2,5−ジメチルピペラジンが好ましく、ピペラジンが特に好ましい。
すなわち、本発明は、疎水性基結合ヌクレオシドを出発原料とし、酸・アゾール複合体化合物の存在下、順次ヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を縮合・酸化させる工程(縮合・酸化工程)を含むものであり、当該縮合反応において、予め前記疎水性基結合ヌクレオシド又は疎水性基結合オリゴヌクレオチドと、ヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させ、これと酸・アゾール複合体化合物又はそれを含有する溶液を接触させることを特徴とするものである。
以下に、最初の縮合・酸化工程を例にとり、本発明の方法を説明する。
ここで、各試薬の反応系への投入は、予め疎水性基結合ヌクレオシドとヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させ、これと酸・アゾール複合体化合物又はそれを含有する溶液とを接触させるように行われる。
すなわち、疎水性基結合ヌクレオシドが、ヌクレオシドホスホロアミダイト化合物と接触する前に、酸・アゾール複合体化合物と接触しないようにすることが必要である。
後記実施例に示すとおり、疎水性基結合ヌクレオシドを、先に酸・アゾール複合体化合物を接触させ、その後ヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を接触させるような方法で反応を行った場合、前記の場合に比べて、カップリング効率が低下し、RNAの合成ではこの傾向が顕著に現れる(実施例1〜3、比較例1〜3)。
上記装置を構成する各部材は、公知の手段、器具、材料が使用され、特に限定されるものではない。
例えば、5単糖残基の2位の水酸基の保護基として、tert−ブチルジメチルシリル基を用いる場合、N−メチルピロリドン/トリエチルアミン・3HF/トリエチルアミン混合溶液にて60℃で90分間処理する条件で反応を行うことによって脱保護することができる。また、塩基の有する極性基の保護基として、フェノキシアセチル基、4−イソプロピルフェノキシアセチル基、アセチル基、ベンゾイル基、及びイソブチリル基を用いる場合、アンモニア:エタノール=3:1溶液にて、80℃で90分間処理する条件で反応を行うことによって脱保護することができる。なお、5単糖残基の5位の水酸基の保護基の脱保護反応については、前述した手法と同様の手法を用いればよい。
3,4,5−トリス(オクタデシロキシ)フェニル酢酸927.6mg(1mmol)に、4−ブトキシカルボニルピペラジン558.8mg(3mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)405.4mg(3mmol)、2−(1H−1−ベンゾトリアゾリル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸(HBTU)1.1378g(1mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)を523μl(3mmol)を加え、3,4,5−トリス(オクタデシロキシ)フェニル酢酸−4−ブトキシカルボニルピペラジンを合成した。これに4N塩酸を作用させて、3,4,5−トリス(オクタデシロキシ)フェニル酢酸ピペラジン塩酸塩を合成した。
図1に示す、事前混合型のフロー合成システムを用い、下記式で示される化合物2(以下「DMT-dT-dT-HDLS」とも称する)を合成した。
また、生成物1mgをクロロホルム1mLに溶解し、以下の条件で、HPLC分析を行ない、カップリング効率は、HPLCにてUV=258nmでの吸収によって得られるピーク面積の積分値を用いることにより算出した。
<HPLC装置・設定>
システム:waters alliance e2695、
カラム:inertsil 100A( 5μm 4.6φ×150mm GLサイエンス)
カラム温度:30℃、
流速:1.0mL / min 移動相(A):クロロホルム、溶離液(B):メタノール
分析時間:30分、グラジェント:1%(0min)⇒5%(30min)
・シリンジ:25mLガスタイトシリンジ(ハミルトン社製)
・シリンジポンプ(HARVARD社製、 APPARATUS 11 PLUS)
・テフロンチューブ(内径1mm、長さ3m)
・オイルバス(アズワン社製、HOA-50D)
2)方法
i)溶液の調製
製造例1で得られたHO-dT-HDLS(化合物1)(132mg(0.1mmol)に、脱水ジクロロメタン(関東化学)25mLを加え、100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて、室温で5分撹拌した。5分後、これに、DMTr-dT Amidite(Thermo Scientific) 149mg (0.2mmol)を加えてさらに35分撹拌した。
ii)カップリング
上記で調製されたHO-dT-HDLS(化合物1)とDMTr-dT Amiditeの混合溶液に、BMT Solution (0.25M アセトニトリル溶液 和光純薬)を5mL加えて1分撹拌した。
これを、25mLのガスタイトシリンジで全量採り、シリンジポンプでチューブ内へ流し、流速0.1ml / min、温度35℃で、カップリング反応に付し、反応液を受器で受けた。
iii)酸化
次いで、得られた反応液に、0.67% 2-Butanoneperoxide/ジクロロメタン溶液を10mL加えて10分撹拌した。
iv)分離・精製
反応終了後、メタノールを20mL加えて、エバポレーターで反応溶媒(ジクロロメタン)を留去。白い固形物ができ始めた時点で濃縮操作を終え、室温で15分放置した。桐山ロートを用いて吸引濾過し、残渣を得た(純度99%、回収率95%)。
3)カップリング効率:99%
図2に示す、二液混合型のフロー合成システムを用い、実施例1と同様に、DMT-dT-dT-HDLS(化合物2)を合成した。生成物について実施例1と同様にHPLCで分析し、カップリング効率を算出した。
1)装置の構成(図2参照)
・シリンジ:25mLガスタイトシリンジ(ハミルトン社製)
・シリンジポンプ(HARVARD社製、 APPARATUS 11 PLUS)
・テフロンチューブ(内径1mm、長さ3m)
・オイルバス(アズワン社製、HOA-50D)
・マイクロミキサ(statics型 流路径0.2mm、流路体積19.95μL YMC社製)
2)方法
i)溶液の調製
下記表1に示すように、HO-dT-HDLS(化合物1)とDMTr-dT Amiditeを含む溶液Aと、BMT Solutionを含む溶液Bを調製した。
製造例1で得られたHO-dT-HDLS(化合物1) 132mg (0.1mmol)、DMTr-dT Amidite(Thermo Scientific) 149mg (0.2mmol)、脱水ジクロロメタン(関東化学)12.5mLを100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて、室温で40分撹拌した。
(溶液B)
BMT Solution (0.25M アセトニトリル溶液 和光純薬)を5mL、脱水ジクロロメタン(関東化学)7.5mLを100mLの二口ナス型フラスコに加えて撹拌した。
ii)カップリング
溶液A及び溶液Bを25mLのガスタイトシリンジでそれぞれ全量採り、シリンジポンプで、両液をチューブ内に流し、マイクロミキサを用いて両液を混合し、反応チューブ内で流速0.1ml / min、温度35℃で反応させ、反応終了後、反応生成物を受器で受けた。
iii)酸化
次いで、得られた反応液に、0.67% 2-Butanoneperoxide/ジクロロメタン溶液を10mL加えて10分撹拌した。
iv)分離・精製
反応終了後、メタノールを20mL加えて、エバポレーターで反応溶媒(ジクロロメタン)を留去。白い固形物ができ始めた時点で濃縮操作を終え、室温で15分放置した。桐山ロートを用いて吸引濾過し、残渣を得た。
3)カップリング効率:>99%
実施例2と同様の二液混合型のフロー合成システムを用い、以下に示す溶液Aと溶液Bを調製し、実施例2と同様にして、DMT-dT-dT-HDLS(化合物2)を合成し、生成物について実施例1と同様にHPLCで分析し、カップリング効率を算出した。
1)溶液の調製
下記表2に示すように、HO-dT-HDLS(化合物1)とBMT Solutionを含む溶液Aと、DMTr-dT Amiditeを含む溶液Bを調製した。
HO-dT-HDLS(化合物1) 132mg (0.1mmol)、BMT Solution (0.25M アセトニトリル溶液 和光純薬)を5mL、脱水ジクロロメタン(関東化学)7.5mLを100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて、室温で40分撹拌した。
(溶液B)
DMTr-dT Amidite(Thermo Scientific) 149mg (0.2mmol)を脱水ジクロロメタン(関東化学)12.5mL中に100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて40分撹拌した。
2)カップリング効率:98%
カップリング効率が98%である場合、仮に20塩基伸長したとすると、目的物の割合は0.9820×100=66.7(%)と見積もられる。これが99%の場合には、同様の計算により0.9920×100=81.8(%)となり、15.1%の差が生じる。
このように、カップリング効率が1%しか異ならなくても、目的とするオリゴヌクレオチドの回収量に大きな影響が出ることがある。したがって、カップリング効率は99%以上であることが最も望ましい。
実施例2と同様の、二液混合型のフロー合成システムを用い、下記式で示される化合物3(以下、「DMT-rU-dT-HDLS」とも称する)を合成した。生成物について実施例1と同様にHPLCで分析し、カップリング効率を算出した。
・シリンジ:25mLガスタイトシリンジ(ハミルトン社製)
・シリンジポンプ(HARVARD社製、 APPARATUS 11 PLUS)
・テフロンチューブ(内径1mm、長さ3m)
・オイルバス(アズワン社製、HOA-50D)
・マイクロミキサ(statics型 流路径0.2mm、流路体積19.95μL YMC社製)
2)方法
i)溶液の調製
下記表3に示すように、HO-dT-HDLS(化合物1)とDMTr-rU Amiditeを含む溶液Aと、BMT Solutionを含む溶液Bを調製した。
HO-dT-HDLS(化合物1)132mg (0.1mmol)、DMTr-rU Amidite(Glen Research) 172mg (0.2mmol)、脱水ジクロロメタン(関東化学)12.5mLを100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて、室温で40分撹拌した。
(溶液B)
BMT Solution (0.25M アセトニトリル溶液 和光純薬)を5mL、脱水ジクロロメタン(関東化学)7.5mLを100mLの二口ナス型フラスコに加えて撹拌した。
ii)カップリング
溶液A及び溶液Bを25mLのガスタイトシリンジでそれぞれ全量採り、シリンジポンプで、両液をチューブ内に流し、マイクロミキサを用いて両液を混合し、反応チューブ内で流速0.1ml / min、温度35℃で反応させ、反応終了後、反応生成物を受器で受けた。
iii)酸化
次いで、得られた反応液に、0.67% 2-Butanoneperoxide/ジクロロメタン溶液を10mL加えて10分撹拌した。
iv)分離・精製
反応終了後、メタノールを20mL加えて、エバポレーターで反応溶媒(ジクロロメタン)を留去。白い固形物ができ始めた時点で濃縮操作を終え、室温で15分放置した。桐山ロートを用いて吸引濾過し、残渣を得た。
3)カップリング効率:99%
実施例3と同様の、二液混合型のフロー合成システムを用い、以下に示す溶液Aと溶液Bを調製し、実施例3と同様にして、DMT-rU-dT-HDLS(化合物3)を合成した。生成物について実施例1と同様にHPLCで分析し、カップリング効率を算出した。
下記表4に示すように、HO-dT-HDLS(化合物1)とBMT Solutionを含む溶液Aと、DMTr-rU Amiditeを含む溶液Bを調製した。
HO-dT-HDLS(化合物1)132mg (0.1mmol)、BMT Solution (0.25M アセトニトリル溶液 和光純薬)を5mL、脱水ジクロロメタン(関東化学)7.5mLを100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて、室温で40分撹拌した。
(溶液B)
DMTr-rU Amidite(Glen Research) 172mg (0.2mmol)を脱水ジクロロメタン(関東化学)12.5mL中に100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて40分撹拌した。
2)カップリング効率:70%
実施例3と同様の、二液混合型のフロー合成システムを用い、下記表5に示す溶液Aと溶液Bを調製し、同様にして、DMT-rU-dT-HDLS(化合物3)を合成した。生成物について実施例1と同様にHPLCで分析し、カップリング効率を算出した。
1)溶液の調製
下記表4に示すように、HO-dT-HDLS(化合物1)とBMT Solutionを含む溶液Aと、DMTr-rU Amiditeを含む溶液Bを調製した。
HO-dT-HDLS(化合物1)132mg (0.1mmol)、BMT Solution (0.25M アセトニトリル溶液 和光純薬)を5mL、脱水ジクロロメタン(関東化学)7.5mLを100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて、室温で40分撹拌した。
(溶液B)
DMTr-rU Amidite(Glen Research) 517mg (0.6mmol)を脱水ジクロロメタン(関東化学)12.5mL中に100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を100mg加えて40分撹拌した。
2)カップリング効率:99%
HO-dT-HDLS(化合物1)とBMT Solutionの組み合わせで溶液を作成した場合において、高いカップリング効率を得るにはHO-dT-HDLSに対して6当量程度のアミダイトモノマー(BMT Solution)が必要であった。
図4に示す、二液混合型のフロー合成システム(大量連続合成システム)を用い、実施例1と同様に、化合物2(DMT-dT-dT-HDLS)を合成した。生成物について実施例1と同様にHPLCで分析し、カップリング効率を算出した。
1)装置の構成(図4参照)
・シリンジ:25mLガスタイトシリンジ(ハミルトン社製)
・シリンジポンプ(HARVARD社製、 APPARATUS 11 PLUS)
・テフロンチューブ(内径1mm、長さ3m)
・3way切替えバルブ(EYELA社製)
・オイルバス(アズワン社製、HOA-50D)
・マイクロミキサ(statics型 流路径0.2mm、流路体積19.95μL YMC社製)
2)方法
i)溶液の調製
下記表6に示すように、HO-dT-HDLS(化合物1)とDMTr-dT Amiditeを含む溶液Aと、BMT Solutionを含む溶液Bを調製した。
HO-dT-HDLS(化合物1) 660mg (0.5mmol)、DMTr-dT Amidite(Thermo Scientific) 744mg (1.0mmol)、脱水ジクロロメタン(関東化学)62.5mLを100mLの二口ナス型フラスコで溶解し、モレキュラーシーブス3A(Sigma Aldrich)を500mg加えて、室温で40分撹拌した。
(溶液B)
BMT Solution (0.25M アセトニトリル溶液 和光純薬)を25mL、脱水ジクロロメタン(関東化学)37.5mLを100mLの二口ナス型フラスコに加えて撹拌した。
ii)カップリング
溶液A及び溶液Bを、それぞれ切替えバルブ(図5参照)を通して25mLのガスタイトシリンジで12.5mL吸引し、バルブをマイクロミキサ側へ切替え、シリンジポンプで、両液をチューブ内に流し、マイクロミキサを用いて両液を混合し、反応チューブ内で流速0.1ml / min、温度35℃で反応させ、反応終了後、反応生成物を受器で受けた。この操作を計5回繰り返した。生成物を受ける受器は繰り返すたびに換えて別々に受けておく。
iii)酸化
次いで、得られた反応液に、0.67% 2-Butanoneperoxide/ジクロロメタン溶液を10mL加えて10分撹拌した。この操作をそれぞれの受器に対して行う。
iv)分離・精製
反応終了後、メタノールを20mL加えて、エバポレーターで反応溶媒(ジクロロメタン)を留去。白い固形物ができ始めた時点で濃縮操作を終え、室温で15分放置した。桐山ロートを用いて吸引濾過し、残渣を得た。
3)カップリング効率
Claims (5)
- 下記一般式(1):
で示されるヘテロ環を形成する2価の基を示し、R5は単結合又は炭素数1〜22のアルキレン基を示し、R6はそれぞれ独立に炭素数6〜30のアルキル基を示し、nは2〜6の整数を示し、Xは水素原子、水酸基、又は保護基により保護された水酸基を示し、Yは酸性条件下で脱保護可能な保護基を示し、Zは、極性基が保護基により保護されていてもよい、アデニル基、グアニル基、シトシル基、チミニル基、若しくはウラシル基、又は当該核酸塩基の誘導体を示す。]
で示される疎水性基結合ヌクレオシドを出発原料とし、酸・アゾール複合体化合物の存在下、順次ヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を縮合・酸化させる工程を含むオリゴヌクレオチドの合成法であって、縮合反応が、予め前記疎水性基結合ヌクレオシド又は疎水性基結合オリゴヌクレオチドとヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させ、これと酸・アゾール複合体化合物又はそれを含有する溶液とを接触させることによって行われる、前記オリゴヌクレオチドの合成法。 - 疎水性基結合ヌクレオシド又は疎水性基結合オリゴヌクレオチドとヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液と、酸・アゾール複合体化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液をそれぞれ別個に調製し、これらを混合する請求項1記載のオリゴヌクレオチドの合成法。
- 疎水性基結合ヌクレオシド又は疎水性基結合オリゴヌクレオチドとヌクレオシドホスホロアミダイト化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液と、酸・アゾール複合体化合物を非極性溶媒に溶解させた溶液とを流路内に別々に供給し、当該流路内で連続的に縮合反応を行う請求項1又は2記載のオリゴヌクレオチドの合成法。
- 出発原料の疎水性基結合ヌクレオシドが、下記の一般式(3):
で示される化合物である、請求項1〜3の何れか1項記載のオリゴヌクレオチドの合成法。 - 一般式(3)において、R6'がオクタデシル基である請求項4記載のオリゴヌクレオチドの合成法。
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