JP5105404B2 - 水素結合性置換基を有する8−置換グアノシン誘導体及びそれを含むオリゴヌクレオチド - Google Patents
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Description
しかしながら、天然のDNAアプタマー、デオキシリボザイムまたはリボザイムは、抗体または酵素に比べ、その結合能及び触媒能は極めて小さい。その理由は、以下の二つが考えられる。
1)抗体または酵素などの蛋白質は20種のアミノ酸から構成されるのに対し、DNAは4種類のヌクレオシドしかない。
2)蛋白質はイミダゾールまたはアミノ基などの活性中心に多く存在する官能基を持つのに対して、核酸にはそのようなものがない。
このため、In vitro selection法では、結合能及び触媒能を高めるための種々の機能性置換基を導入した修飾DNAの利用が有効になると考えられる。
[1]下記式(I):
[2]R1は、−NH2、−SH、−CN、−OH、−NH−C(=R)NH2(Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、−COOR’(R’は水素原子または低級アルキル基を表す。)、−CONH2、−CSNH2、−C(=NH)NH2、−NH−COCF3、−OCOCH3及び−S−S(CH3)3からなる群から選ばれるものである、[1]記載の8−置換グアノシン誘導体。
[3]下記式(a):
下記式(b):
下記式(c):
下記式(d):
で表されるものである[1]記載の8−置換グアノシン誘導体。
[4]下記式(II):
[5]R1は、−NH2、−SH、−CN、−OH、−NH−C(=R)NH2(Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、−COOR’(R’は水素原子または低級アルキル基を表す。)、−CONH2、−CSNH2、−C(=NH)NH2、−NH−COCF3、−OCOCH3及び−S−S(CH3)3からなる群から選ばれるものである、[4]記載の8−置換グアノシン誘導体。
[6]下記式(e):
下記式(f):
下記式(g):
下記式(h):
で表されるものである、[4]記載の8−置換グアノシン誘導体。
[7]下記式(III):
[8]水素結合性置換基を8位に有するグアニン誘導体を含むオリゴヌクレオチド。
[9][4]から[6]までの何れかに記載の8−置換グアノシン誘導体を用いることを含む、[8]記載のオリゴヌクレオチドの製造方法。
本発明の水素結合性の置換基を有するグアノシン誘導体をグアニンカルテット等の様々な配列に導入することにより、それらの構造の安定化が期待でき、より結合能及び触媒能の高いアプタマー、デオキシリボザイム、及びリボザイム等を得ることができる。
本発明の8−置換グアノシン誘導体は、下記式(I):
R2は水素原子または水酸基であり、nは1〜10の整数である。nの好ましい範囲は、式(I)において記載した範囲と同じ範囲である。
また、反応は酸化白金触媒の存在下で行うこともできる。この場合、反応温度は、例えば、100℃〜4℃、好ましくは60℃〜10℃である。酸化白金触媒の使用量は、式(III)で表される化合物に対し、好ましくは100モル%〜1モル%である。
反応溶媒は、式(III)または式(IV)で表される化合物、ならびに使用する触媒等に対して不活性なものであれば特に限定されない。例えば、パラジウム触媒を用いる場合には、メタノールなどのアルコール系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどを好ましく使用できる。酸化白金触媒を使用する場合には、酢酸などを使用できる。
なお、本反応に用いられる触媒の種類及びその使用量、反応温度、ならびに反応溶媒は、出発物質等の様々な条件に依存して、適宜、決定することができる。
反応中は、いずれの触媒を用いた場合にも、反応溶液を激しく攪拌することが好ましい。
次に、本発明のオリゴヌクレオチドについて説明する。
本発明のオリゴヌクレオチドは、水素結合性置換基を8位に有するグアニン誘導体を含むことを特徴としている。この水素結合性置換基の導入位置は、DNAの二重鎖形成に直接関与していない。このため、フレキシブルなアルキル直鎖を介して水素結合性置換基を導入することにより、該水素結合性置換基は、分子内または分子間の他の水素結合性置換基と相互作用することができる。このような本発明のオリゴヌクレオチドをグアニンカルテット等の様々な配列に導入することによって、それらの構造の安定化が期待でき、より結合能及び触媒能の高いアプタマー、デオキシリボザイム又はリボザイム等を得ることができる。
2’−デオキシグアノシンを出発物質として用い、下記のスキーム1に従って、本発明の8−置換グアノシン誘導体(化合物(4)及び(7))ならびにオリゴヌクレオチドを製造した。
2’−デオキシグアノシン(1)(5.681g, 0.021mol)を蒸留水400mlに懸濁させ、N−ブロモコハク酸イミド(4.17g,0.023mol)を加えた。この溶液を室温で30分撹拌し、析出した固体を吸引濾過により集め、蒸留水、アセトンで洗浄し、淡紫色の固体(5.57mg,76%)として得た。
得られた化合物(2)のスペクトルデータは以下のとおりである。
1H NMR(CD3OD,400MHz) δ 2.10(ddd,1H,H−2’,J=3.0Hz,6.6Hz,13.2Hz),δ 3.16(ddd,1H,H−2’,J=6.4Hz,7.8Hz,13.6Hz),δ 3.50(dd,1H,H−5’,J=6.0Hz,12Hz),δ 3.62(dd,1H,H−5’,J=5.6Hz,11.2Hz),δ 3.80(ddd,1H,H−3’,J=3.2Hz,5.6Hz,11.2Hz),δ 4.40(ddd,1H,H−4’,J=3.2Hz,6.8Hz,13.2Hz),δ 6.16(dd,1H,H−1’,J=6.9Hz,7.7Hz),δ 10.81(s,1H,H−9)
前記工程1)で得られた化合物(2)(300mg,0.867mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド30mlに溶解し、アルゴン雰囲気下、N−プロパギルトリフルオロアセトアミド(390mg,2.581mmol)を加えた。更に、この溶液にヨウ化銅(I)(33mg,0.173mmol
)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(99mg,0.086mmol)、トリエチルアミン(148μl,1.463mmol)を加えた。この溶液を55℃で2時間撹拌した。薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール=7/1)により精製して目的の化合物(3)を茶色の固体(331mg,92%)として得た。
得られた化合物(3)のスペクトルデータは以下のとおりである。
1H NMR(CD3OD,400MHz) δ 2.09(ddd,1H,H−2’,J=2Hz,6.4Hz,13.2Hz),δ 2.91(ddd,1H,H−2’,J=6Hz,8.4Hz,14.6Hz),δ 3.59(dd,1H,H−5’,J=4.0Hz,12.0Hz),δ 3.70(dd,1H,H−5’,J=2.8Hz,12.0Hz),δ 3.86(m,1H,H−3’),δ 4.25(s,2H,TFAHN−CH2−),δ 4.44 (m,1H,H−4’),δ 6.26(dd,1H,H−1’,J=6.8Hz,8.0Hz)
前記工程2)で得られた化合物(3)(300mg,0.721mmol)を無水エタノール15mlに溶解した。この溶液にパラジウムカーボン(10%)を50mg加え、水素に置換した後、室温で2時間撹拌させ、ろ過によってパラジウムカーボンを除去し、再度、溶媒メタノール15mlに溶解し、パラジウムカーボン(10%)を50mg加え、水素に置換した後、室温で14時間撹拌させた。薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール=7/1)により精製し黄色のオイル状(245mg,81%)として得た。
得られた化合物(4)のスペクトルデータは以下のとおりである。
1H NMR(CD3OD,400MHz) δ 1.92(q,2H,−CH2−,J=7.2Hz),δ 2.12(ddd,1H,H−2’,J=2.2Hz,6.2Hz,13.2Hz),δ 2.78(t, 2H,−CH 2 −CH2−),δ 2.99(ddd,1H,H−2’,J=6Hz,8.4Hz,14.6Hz),δ 3.28(t,2H,TFANH−CH2−),δ 3.65(dd,1H,H−5’,J=4.0Hz,12.0Hz),δ 3.75(dd,1H,H−5’,J=3.2Hz,12.0Hz),δ 3.92(dd,1H,H−3’,J=32.Hz,6.0Hz),δ 4.54(m,1H,H−4’),δ 6.14(dd,1H,H−1’,J=6.2Hz,8.6Hz)
前記工程3)で得られた化合物(4)(178mg,0.423mmol)をアルゴン雰囲気下、無水N,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶解し、N,N’−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール(1ml,5.835mmol)を加えた。この溶液を50℃で2時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)
で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール=7/1)により精製して目的の化合物(5)を薄黄色の固体(199mg,99%)として得た。
得られた化合物(5)のスペクトルデータは以下のとおりである。
1H NMR(CD3OD,400MHz) δ 1.94(q,2H,−CH2−,J=7.2Hz),δ 2.16(ddd,1H,H−2’,J=2.8Hz,6.4Hz,13.6Hz),δ 280(t,2H,−CH 2 −CH2−),δ 2.97(s,3H,N(CH3)),δ 3.14(m,4H,N(CH3),H−2’),δ 3.27(t,2H,TFANH−CH2−),δ 3.62(dd,1H,H−5’,J=4.0Hz,12.0Hz),δ 3.72(dd,1H,H−5’,J=3.4Hz,12.2Hz),δ 3.89(dd,1H,H−3’,J=3.6Hz,6.8Hz),δ 4.54(m,1H,H−4’),δ 6.38(dd,1H,H−1’,J=6.4Hz,8.0Hz),δ 8.38(s,1H,N=CH−N)
アルゴン雰囲気下、前記工程4)で得られた化合物(5)(140mg, 0.294mmol)を無水ピリジン10mlに溶解し、4,4’−ジメトキシトリチルクロリド(120mg,0.354mmol),N,N−ジメチルアミノピリジン(7.2mg,0.059mmol)を加えた。この溶液を室温で1時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出溶媒 クロロホルム/メタノール/トリエチルアミン=89/10/1)により精製して目的の化合物(6)を淡黄色の固体(220mg, 96%)として得た。
得られた化合物(6)のスペクトルデータは以下のとおりである。
1H NMR(CD3OD,400MHz) δ 1.85(m,2H,−CH2−),δ 2.12(ddd,1H,H−2’,J=2Hz,6Hz,8.0Hz,13.6Hz),δ 2.77(m,9H,−CH 2 −CH2−,N(CH3,H−2’),δ 3.22(m,3H,H−5’,TFANH−CH2−),δ 3.49(d,6H,−O−CH3,J=2.8Hz),δ 3.82(m,1H,H−3’),δ 4.58(m,1H,H−4’),δ 6.06(dd,1H,H−1’,J=5.2Hz,7.6Hz),δ 6.40−7.09(m,13H,Ar−H),δ 8.14(s,1H,N=CH−N)
アルゴン雰囲気下、前記工程5)で得られた化合物(6)(46mg, 0.059mmol)を無水ジクロロメタン460μlに溶解し、1H−テトラゾール無水アセトニトリル溶液(0.45M,196μl,0.088mmol)、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイト(28μl,0.089mmol)を加えた。この溶液を室温で2時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応液を分液漏斗に移し、飽和重曹水、蒸留水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、反応溶媒を減圧留去した。残渣を無水アセトニトリル1mlに溶解し、コスモナイスフィルターS(溶媒系、ナカライテスク株式会社製)でろ過した。ろ液を減圧留去し、目的の化合物(7)を粗生成物として得た。DNA合成には化合物(7)の粗生成物をそのまま用いた。
前記工程6)で得られた化合物(7)を用いてDNA自動合成機(3400DNA/RNA シンセサイザ、アプライドバイオシステムズ社)を用いて目的とする配列(5’−CGCAATXTAACGC−3’ と5’−CGCAACXCAACGC−3’)を合成した。合成終了後、固層担体から切り出された溶液をエッペンドルフチューブに移し替え、37℃で18時間加熱し、脱保護を行った。得られたオリゴヌクレオチド鎖を高速液体クロマトグラフィー(PU−2080−puls, JASCO)で精製した。精製後、凍結乾燥で溶媒を減圧留去することにより目的の配列(5’−CGCAATXTAACGC−3’と5’−CGCAACXCAACGC−3’)のオリゴヌクレオチド鎖を得た。また、目的物はMALDI−TOF Mass(AXIMA−LNR,SHIMADZU)を使って確認した。
5’−CGCAATXTAACGC−3’[M+H]+:cacd.=4199.9744,found =4200.12
5’−CGCAACXCAACGC−3’[M+H]+:cacd.=4229.9980,found =4230.28
前記式(b)または(f)で表される8−置換グアノシン誘導体(それぞれ、スキーム2の化合物(9)、化合物(12)に相当する。)、及びそれを用いたオリゴヌクレオチドは、下記のスキーム2に従って製造することができる。
前記工程で得られた化合物(4)を過剰量の28%アンモニア水に溶解させる。この溶液を室温で1日撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去する。これを分液漏斗に移し、クロロホルムで洗浄した後、水層を減圧留去して目的の化合物(8)を得ることができる。
前記工程で得られる化合物(8)を蒸留水に溶解させ、シアン酸カリウムを加える。この溶液を55℃で1日撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去し、残渣をHW−40Cにより精製して目的の化合物(9a)を得ることができる。
アルゴン雰囲気下、前記工程で得られた化合物(8)を蒸留水に溶解させ、炭酸カリウム、アミノイミノメタンスルホン酸を加える。この溶液を室温で1日撹拌し、逆層薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去し、残渣をHW−40Cにより精製して目的の化合物(9b)を得ることができる。
アルゴン雰囲気下、前記工程で得られた化合物(9)を無水N,N−ジメチルホルムアミドに溶解させ、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール1mlを加える。この溶液を55℃で3時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール=7/1)により精製して目的の化合物(10)を得ることができる。
アルゴン雰囲気下、前記工程で得られた化合物(10)を無水ピリジンに溶解させ、4,4'−ジメトキシトリチルクロリド、N,N−ジメチルアミノピリジンを加える。この溶液を室温で8時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール/トリエチルアミン=89/10/1)により精製して目的の化合物(11)を得ることができる。
アルゴン雰囲気下、前記工程で得られた化合物(11)を無水ジクロロメタンに溶解させ、1H−テトラゾール無水アセトニトリル溶液、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイトを加える。この溶液を室温で2時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、飽和重曹水および蒸留水で洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、反応溶媒を減圧留去する。残渣を無水アセトニトリル1mlに溶解し、コスモナイスフィルターS(溶媒系、ナカライテスク株式会社製)でろ過し、ろ液を減圧留去することで目的の化合物(12)を粗生成物として得ることができる。DNA合成には化合物(12)の粗生成物をそのまま用いることができる。
前記式(c)または(g)で表される8−置換グアノシン誘導体(それぞれ、スキーム3の化合物(15)、化合物(18)に相当する。)、及びそれを用いたオリゴヌクレオチドは、下記のスキーム3に従って製造することができる。
8−ブロモ2’−デオキシグアノシン(2)をDMFに溶解し、2-Propynenitrile、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン、ヨウ化銅、トリエチルアミンを加えて室温で一晩撹拌する。反応溶媒を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物(13)を得ることができる。
前工程で得られる化合物(13)を塩化水素ガスを飽和させたエタノールに溶解し0℃で20時間撹拌する。その後反応溶液を濃縮し残渣にアンモニアガスを溶解させたエタノールを加えて、室温で20時間撹拌する。反応溶媒を濃縮後、残渣を分取用TLCにより精製して化合物(14a)を得ることができる。
前工程で得られる化合物(13)を塩化水素ガスを飽和させたエタノールに溶解し0℃で2時間撹拌する。反応溶液を濃縮し残渣に水を加え0℃で1時間撹拌する。その後反応溶液を濃縮し残渣を分取用逆相TLCにより精製して化合物(14b)を得ることができる。
前工程で得られる化合物(14b)を封管中でメタノールに溶解し、液体アンモニアを加えて室温で14時間撹拌する。反応溶液を濃縮し残渣を分取用逆相TLCにより精製して化合物(14c)を得ることができる。
前工程で得られる化合物(13)を無水ピリジンに溶解し、トリエチルアミンを加えて0℃で硫化水素ガスを飽和させる。その後栓をして、室温で14時間撹拌する。反応溶媒を濃縮後、残渣を分取用TLCにより精製して化合物(14d)を得ることができる。
前記工程2)〜5)で得られる化合物(14a〜d)を無水エタノールに溶解する。この溶液にパラジウムカーボン(10%)を加え、水素に置換した後、室温で2時間撹拌させ、ろ過によってパラジウムカーボンを除去し、再度、溶媒メタノールに溶解し、パラジウムカーボン(10%)を加え、水素に置換した後、室温で14時間撹拌させる。薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール)により精製し化合物(15)を得ることができる。
前記工程6)で得られる化合物(15)をアルゴン雰囲気下、無水N,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、N,N’−ジメチルホルムアミドジエチルアセタールを加える。この溶液を50℃で2時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール)により精製して目的の化合物(16)を得ることができる。
アルゴン雰囲気下、前記工程7)で得られる化合物(16)を無水ピリジンに溶解し、4,4’−ジメトキシトリチルクロリド,N,N−ジメチルアミノピリジンを加える。この溶液を室温で1時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出溶媒 クロロホルム/メタノール/トリエチルアミン)により精製して目的の化合物(17)を得ることができる。
アルゴン雰囲気下、前記工程8)で得られる化合物(17)を無水ジクロロメタンに溶解し、1H−テトラゾール無水アセトニトリル溶液(0.45M)、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイトを加える。この溶液を室温で2時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応液を分液漏斗に移し、飽和重曹水、蒸留水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、反応溶媒を減圧留去する。残渣を無水アセトニトリル1mlに溶解し、コスモナイスフィルターS(溶媒系、ナカライテスク株式会社製)でろ過する。ろ液を減圧留去し、目的の化合物(18)を粗生成物として得ることができる。DNA合成には化合物(18)の粗生成物をそのまま用いることができる。
前記式(d)または(h)で表される8−置換グアノシン誘導体(それぞれ、スキーム4の化合物(20)、化合物(23)に相当する。)、及びそれを用いたオリゴヌクレオチドは、下記のスキーム4に従って製造することができる。
8−ブロモ2’−デオキシグアノシン(2)をDMFに溶解し、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン、ヨウ化銅、トリエチルアミン、プロパルギルアセテート(19a)またはtert-butyl propargyl disulfide(19b)を加えて室温で一晩撹拌する。反応溶媒を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物(13)を得ることができる。
前記工程1)で得られる化合物(19aまたは19b)を無水エタノールに溶解する。この溶液にパラジウムカーボン(10%)を加え、水素に置換した後、室温で2時間撹拌させ、ろ過によってパラジウムカーボンを除去し、再度、溶媒メタノールに溶解し、パラジウムカーボン(10%)を加え、水素に置換した後、室温で14時間撹拌する。薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール)により精製し化合物(20)を得ることができる。
前記工程2)で得られる化合物(20)をアルゴン雰囲気下、無水N,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、N,N’−ジメチルホルムアミドジエチルアセタールを加える。この溶液を50℃で2時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶質溶媒 クロロホルム/メタノール)により精製して目的の化合物(21)を得ることができる。
アルゴン雰囲気下、前記工程3)で得られる化合物(21)を無水ピリジンに溶解し、4,4’−ジメトキシトリチルクロリド、N,N−ジメチルアミノピリジンを加える。この溶液を室温で1時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応溶媒を減圧留去する。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出溶媒 クロロホルム/メタノール/トリエチルアミン)により精製して目的の化合物(22)を得ることができる。
アルゴン雰囲気下、前記工程4)で得られる化合物(22)を無水ジクロロメタンに溶解し、1H−テトラゾール無水アセトニトリル溶液(0.45M)、2−シアノエチル−N,N,N’,N’−テトライソプロピルホスホロジアミダイトを加える。この溶液を室温で2時間撹拌し、薄層クロマトグラフィー(TLC)で原料の消失を確認後、反応液を分液漏斗に移し、飽和重曹水、蒸留水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、反応溶媒を減圧留去する。残渣を無水アセトニトリル1mlに溶解し、コスモナイスフィルターS(溶媒系、ナカライテスク株式会社製)でろ過する。ろ液を減圧留去し、目的の化合物(23)を粗生成物として得ることができる。DNA合成には化合物(23)の粗生成物をそのまま用いることができる。
Claims (4)
- 下記式(III):
(式中、R2は水素原子または水酸基であり、R6は−NH 2 、−SH、−CN、−OH、−NH−C(=R)NH 2 (Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、−COOR’(R’は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)、−CONH 2 、−CSNH 2 、−C(=NH)NH 2 、−NH−COCF 3 、−OCOCH 3 及び−S−SC(CH 3 ) 3 からなる群から選ばれる水素結合性置換基または該水素結合性置換基がトリフルオロアセトアミド基により保護されてなる有機基であり、mは0〜9の整数である。)で表される化合物を、糖部分の水酸基を無保護条件下、接触水添させる工程を含む、下記式(I):
(式中、R 1 は−NH 2 、−SH、−CN、−OH、−NH−C(=R)NH 2 (Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、−COOR’(R’は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)、−CONH 2 、−CSNH 2 、−C(=NH)NH 2 、−NH−COCF 3 、−OCOCH 3 及び−S−SC(CH 3 ) 3 からなる群から選ばれる水素結合性置換基であり、R 2 は水素原子または水酸基であり、nは1〜10の整数である。)で表される8−置換グアノシン誘導体の製造方法。 - 8−置換グアノシン誘導体が、下記式(a):
(式中、R 2 は水素原子または水酸基である。);
下記式(b):
(式中、R 2 は水素原子または水酸基であり、R 3 は酸素原子またはイミノ基である。);
下記式(c):
(式中、R 2 は水素原子または水酸基であり、R 4 は−C(=NH)NH 2 、−COOR”(R”は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)、−CONH 2 または−CSNH 2 である。);あるいは
下記式(d):
(式中、R 2 は水素原子または水酸基であり、R 5 は−OCOCH 3 または−S−SC(CH 3 ) 3 である。)
で表されるものである、請求項1記載の製造方法。 - 下記式(III):
(式中、R2は水素原子または水酸基であり、R6は−NH 2 、−SH、−CN、−OH、−NH−C(=R)NH 2 (Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、−COOR’(R’は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)、−CONH 2 、−CSNH 2 、−C(=NH)NH 2 、−NH−COCF 3 、−OCOCH 3 及び−S−SC(CH 3 ) 3 からなる群から選ばれる水素結合性置換基または該水素結合性置換基がトリフルオロアセトアミド基により保護されてなる有機基であり、mは0〜9の整数である。)で表される化合物を、糖部分の水酸基を無保護条件下、接触水添させる工程を含む、下記式(II):
(式中、R 6 は−NH 2 、−SH、−CN、−OH、−NH−C(=R)NH 2 (Rは酸素原子またはイミノ基を表す。)、−COOR’(R’は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)、−CONH 2 、−CSNH 2 、−C(=NH)NH 2 、−NH−COCF 3 、−OCOCH 3 及び−S−SC(CH 3 ) 3 からなる群から選ばれる水素結合性置換基または該水素結合性置換基がトリフルオロアセトアミド基により保護されてなる有機基であり、R 2 は水素原子または水酸基であり、DMTrはジメトキシトリチル基であり、nは1〜10の整数である。)で表される8−置換グアノシン誘導体の製造方法。 - 8−置換グアノシン誘導体が、下記式(e):
(式中、R 2 は水素原子または水酸基であり、DMTrはジメトキシトリチル基である。);
下記式(f):
(式中、R 2 は水素原子または水酸基であり、R 3 は酸素原子またはイミノ基であり、DMTrはジメトキシトリチル基である。);
下記式(g):
(式中、R 2 は水素原子または水酸基であり、R 4 は−C(=NH)NH 2 、−COOR”(R”は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)、−CONH 2 または−CSNH 2 であり、DMTrはジメトキシトリチル基である。);あるいは
下記式(h):
(式中、R 2 は水素原子または水酸基であり、R 5 は−OCOCH 3 または−S−SC(CH 3 ) 3 であり、DMTrはジメトキシトリチル基である。)
で表されるものである、請求項3記載の製造方法。
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