明 細 書
チタ ン酸塩ゥ ィ ス カ 一及びその製造法
技 術 分 野
本発明は、 チタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一及びその製造方法、 チタ ン酸塩ゥ イ ス カ ーが配合さ れた樹脂組成物、 並びに 複合材料に関する。
背 景 技 術
近年、 各種の新素材が研究開発 さ れてお り、 その一つ と して ウ イ スカ 一が知 られてい る。 ゥ イ ス カ ー と は断面 積が 7. 9 x 1 0 — 5 i n 2以下で長さ が断面の平均直径の 1 0 倍以上の単結晶 と定義され る も のであ り、 結晶内の 転移や欠陥等が皆無に近 く、 同一組成の多結晶体に比べ その機械的強度は数十〜数百倍に も達する ために、 高強 度、 高剛性、 耐摩耗性等の特性を有する補強材料と して 有用性が高い。 現在ま でにチタ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ ス 力 一、 ホウ酸アル ミ 二ゥ ム ゥ ィ スカ 一等が実用化 さ れている。
一方、 プ リ デラ イ ト 型チタ ン酸塩化合物の存在は既に 知 られてお り、 例えば特公昭 6 2 — 4 1 1 7 6 号公報に は、 炭酸カ リ ウ ム、 酸化アル ミ ニウ ム及び酸化チ タ ンの 粉末を摩砕混合 し、 1 2 0 0 °Cで 3 時間仮焼 し、 こ れを 再度摩砕混合 し 1 2 0 0 °Cで約 2 0 時間焼成 して、
K 2. 0 A 1 2. 0 Τ Ϊ 60 1 6 ~ K 2. 4 A 1 2. A T ί δ . 6〇 1 6の組
成のチ タ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム粉状結晶体を得る こ と が開示 されてい る。 ま た、 特公昭 5 8 — 1 2 2 3 6 号公 報には、 炭酸 リ チ ウ ム、 炭酸マ グネ シ ウ ム及び酸化チ タ ンを、 モ リ ブデ ン酸カ リ ウ ム及び酸化モ リ ブデ ンの混合 粉末を フ ラ ッ ク ス と して 1 3 0 0 °Cにて約 4 時間焼成 し. その後 9 0 0 °C付近ま で徐冷す る こ と によ り 得 られた最 大直径 0. 5 m m、 長さ l O m mの
( K、 L 1 ) 2-YM g 1 -Υ/2 T ΐ 7 ^ Υ/2 Ο 16 (式中 Υは
0 ≤ Υ ≤ 1 を満足す る数であ る ) の組成を有する柱状単 結晶のチタ ン酸マ グネ シ ウ ム リ チ ウ ム カ リ ウ ムが開示さ れてい る。 更に Η. 0 h s a t o , J . C e r a m.
s o c . J p n. 1 0 0 [ 2 ] 1 4 8 - 1 5 1
( 1 9 9 2 ) には、 チタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ムの常圧 下にお ける状態図及びチ タ ン酸アル ミ ン酸カ リ ゥ ムを構 成する 組成比と X線回折か ら求めた格子定数の関係が示 さ れている。
しか しながら、 こ れま でにプ リ デラ イ ト 型チ タ ン酸塩 の ウ イ スカ 一及び内部に気孔を有する ゥ ィ ス カ 一 は知 ら れていない。
従来、 優れた強度性能を発揮す る こ とが知 られてい る ウ イ ス カ 一は、 一般にその形状において径力 0. 0 1 〜 1. 0 〃 m、 長さ が 5 〜 3 0 〃 m程度であ り、 斯かる サ
ィ ズがゥ イ スカ ーの内部欠陥の減少、 ひいては強度の発 揮と強い相関性を有 してい る。 即ち、 上記の形状範囲よ り 大き く 成長させる と多結晶化 し易 く な る と共に機械強 度の低下を招き、 ま た逆に上記の形状範囲よ り 小さ い も のは補強材と して十分な効果を有 しない。 しか しなが ら、 こ のよ う な微細形状を コ ン ト ロ ールする こ と は非常に困 難であ る。
特に、 チタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ムにおいて は、 従来 か らアル ミ ニウ ム供給成分 と して用 い られていた酸化ァ ル ミ 二ゥ ムは高い硬度を有する ため原料混合時に微細混 合する こ と は困難であ り、 ま た高温において も非常に安 定な物質であ る ため結晶育成す る ために高温で長時間の 反応を要する ものであ っ た。 高温にて長時間反応育成 し た結晶は粗大な形状と な る こ とが避け られず、 そのため 微細形状を有する ウ イ ス カ 一を得 る の は困難であ っ た。
ま た、 モ リ ブデ ン酸カ リ ウ ム と 酸化モ リ ブデ ンの混合 粉末を上記原料粉末の溶融剤 と して用 いる 方法 も提案さ れてい るカ 、 こ の溶融剤は高温において粘度が高 く、 そ の結果、 結晶が粗大化する ため、 こ の方法に よ っ て も微 細形状を有する ゥ イ ス カ ーを得 る こ と は困難であ っ た。
発 明 の 開 示
本発明の一つの 目 的は、 プ リ デラ イ ト 型チタ ン酸塩の
ウ イ ス カ 一を提供する こ と にあ る。
本発明の他の一つの 目 的は、 内部に気孔を有する プ リ デラ イ ト 型チタ ン酸塩の ウ イ ス カ 一を提供する こ と にあ る。
本発明の他の一つの 目 的は、 プ リ デラ イ ト 型チタ ン酸 塩の ウ イ ス カ 一の製造方法を提供す る こ と にあ る。
本発明の他の一つの 目 的は、 微細形状を有する チタ ン 酸塩ウ イ ス カ ーの製造方法を提供する こ と にあ る。
本発明の他の一つの 目 的は、 プ リ デラ イ ト 型チタ ン酸 塩の ウ イ ス カ ーを樹脂に配合 した樹脂組成物を提供する と あ る。
本発明の他の一つの 目 的は、 プ リ デラ イ ト 型チタ ン酸 塩の ゥ ィ ス カ 一をアル ミ ニゥ ム又はアル ミ ニゥ ム合金と 複合さ せてな る金属基複合材料を提供する こ と にあ る。
本発明に よれば、 一般式
A ! A I I M I I M I 1 I T i 8 - z 0 1 6
(式中、 A 1はアルカ リ 金属よ り 選ばれる少な く と もー を、 ' 'ま 8 3 を、 M 1 1は M g、 C o、 N i、 Z n、 C u 及び M n よ り 選ばれる少な く と も一種を、 M ' Hは A 1、 S c、 C r、 F e 及び G a よ り 選ばれる少な く と も一種を、 それぞれ示す。 v、 w、 x、 y 及び z は、 0. 5 ≤ 2 x + y ≤ 2. 5、 2 x + v = v + 2 w- z =
x 十 y を、 満足す る実数であ る。 )
で表わ さ れる チタ ン酸塩ゥ ィ ス カ ーが提供さ れる。
本発明のチタ ン酸塩ゥ イ スカ ーには、 一般式
(式中、 A 〗、 A 1 \ M 1 \ M 1 1 \ v、 w、 x、 y及び z は、 前記に同 じ。 但 し、 w及び x が共に 0 であ り、 A 】が K であ り 且つ M 1 '】が A 1 であ る場合を除 く。 ) で表わ さ れる チタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一 (以下 「チタ ン酸塩 ゥ イ ス カ ー A」 と い う ) 及び一般式
K u A 1 U T i 8 - u O i 6
(式中、 u は 0. 8 u ≤ 2. 5 を満足す る数であ る。 ) で表さ れる組成を有する チ タ ン酸アル ミ ン酸カ リ ゥ ム ゥ イ ス 力 一 (以下 「チ タ ン酸塩ゥ イ ス 力一 B 」 と い う ) が 包含さ れる。
ま た本発明に よ れば、 金属 M ' 1及び M 1 1 1の化合物で被 覆 したチタ ン酸カ リ ゥ ム繊維又は金属 M 1 1及び M 1 1 1の化 合物並びに金属 A 1及び A 1 1の化合物で被覆 したチタ ン酸 カ リ ウ ム繊維を、 アルカ リ 金属の塩化物、 アルカ リ 金属 の硫酸塩及びアル力 リ 金属の臭化物よ り 選ばれた少な く と も一種の溶融剤の存在下で 9 0 0 ° (:〜 1 3 0 0 °Cの温 度に加熱 した後冷却する こ と に よ り 反応、 育成する こ と を特徴 とする チタ ン酸塩ゥ イ ス カ ーの製造方法 (以下
「第一の製造法」 とい う ) が提供さ れる。
ま た本発明によれば、 ( a ) —般式
( n は 0 〜 8 の実数) で示さ れる粒子状又は繊維形状の チタ ン供給成分の 中か ら選ばれた少な く と も一種及び
( b ) 金属 M 1 1の水酸化物、 金属 M 1 1 1の水酸化物、 金属 M 1 1の含水酸化物、 金属 M】 1 1の含水酸化物、 金属 M 1 1の 無機酸塩、 金属 M ' 1 'の無機酸塩、 アルカ リ 金属 と金属 の複合酸化物塩及びアル力 リ 金属 と金属 M ' 1 1の複合 酸化物塩の中か ら選ばれた金属 M 1 1及び M ' 1 1供給成分、 更に必要に応 じて ( c ) B a の水酸化物、 B a の無機酸 塩、 アルカ リ 金属の硫酸塩、 アルカ リ 金属の塩化物及び アル力 リ 金属の臭化物の 中か ら選ばれた金属 A 1及び A 1 1供給成分を、 Kの硫酸塩及び N a の硫酸塩の少な く と も一種を必須成分と して含有する 溶融剤の存在下、
9 0 0 ~ 1 3 0 0 °Cの温度に加熱 した後冷却する こ と に よ り、 反応、 育成さ せる こ とを特徴とする チタ ン酸塩ゥ イ スカ ー Aの製造方法 (以下 「第二の製造法」 と い う ) が提供さ れる。
ま た本発明に よれば、 アル ミ ニ ウ ム化合物で表面が被 覆さ れている チタ ン酸カ リ ウ ム繊維を、 アルカ リ 金属の 塩化物及びアル力 リ 金属の硫酸塩か ら選ばれた少な く と
も 1 種の溶融剤の存在下で 9 0 0 〜 1 3 0 0 °Cの温度に 加熱 して反応、 育成さ せる こ と を特徴 とす る チタ ン酸塩 ウ イ ス カ 一 B の製造方法 (以下 「第三の製造法」 と い う ) が提供さ れる。
本発明のチタ ン酸塩ゥ イ ス カ ー は、 耐熱性が大き く、 耐薬品性及び補強性能に優れ、 ま た熱伝導率が低い とい う 特徴を有 してい る ため、 各種の複合材料の補強材、 断 熱材に有用性が高い材料であ る。
更に本発明によれば、 樹脂に上記チタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一を、 その含有量が樹脂及びウ イ ス カ ーの総量中に 2 〜 6 0 重量% とな る よ う に含有 さ せた樹脂組成物が提供さ れ 。
従来、 樹脂と炭酸カ ルシ ウ ム、 マ イ 力、 ガラ ス ビーズ 等とを複合化 した場合、 耐熱性が大幅に低下する と共に 成形品が非常に脆 く な る と い う 欠点を生 じた。 ま た樹脂 と ガラ ス繊維やカ ーボ ン繊維等 と を複合化 した場合は、 樹脂の異方性の改善効果が乏 し く、 加工機械や金型等と の接触面を傷つけ易 く、 更には成形 した際に こ れ ら繊維 が成形体表面に浮き 出 し模様と な っ て現われ、 表面平滑 性が損なわれる と共に外観を悪 く する と い う 欠点が生 じ た。 更に、 チタ ン酸カ リ ウ ム及びホ ウ酸マ グネ シ ウ ムは 化学的に弱アルカ リ 性であ り、 ま たホ ウ酸アル ミ ニウ ム
は化学的に弱酸性を示すため、 こ れ らの繊維を例えばポ リ カ ー ボネー ト 等の酸やアル力 リ によ り 分解さ れ易い樹 脂と複合化する 際、 樹脂の分解の原因 とな り 強度低下の 原因 と な る虞れがあ っ た。
と こ ろカ^ 上記チタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一を樹脂に配合す る こ と によ り、 優れた機械的強度が発現さ れ、 ま た リ サ ィ ク ルが容易で表面性が良好な樹脂組成物が得 られた。 こ の よ う に本発明の樹脂組成物は、 優れた 引張強度、 曲 げ強度、 曲げ弾性率、 I Z O D衝撃強度、 圧縮強度等の 機械的強度を有 し、 リ サイ ク ルが容易で表面性が良好な も のであ る。
更に本発明 によれば、 上記チタ ン酸塩ゥ イ ス カ ーをァ ノレ ミ ニゥ ム又はアル ミ ニウ ム合金 と複合さ せてな る金属 基複合材料が提供さ れる。
アル ミ ニウ ム金属基複合材料の製造に用 い られる 強化 用 ゥ イ ス カ ー乃至繊維は、 炭化珪素ウ イ ス カ ー、 窒化珪 素ウ イ ス カ 一及び酸化アル ミ ニ ウ ム繊維が有望な素材で あ る 力^ こ れ ら はいずれ も高価であ る ために、 航空宇宙 用途と しては と もか く 自動車、 建材等の汎用分野への適 用をはかる 際の障害とな る。
ま た炭化珪素ウ イ ス カ ー、 炭素繊維及び酸化アル ミ 二 ゥ ム繊維等は、 熱膨張率がアル ミ ニウ ムに比べて極めて
小さ い故に、 複合則に則 っ て こ れ らの ウ イ ス カ 一や繊維 を用い る複合材料の熱膨張率を制御 し得る 利点を有 して いる。 し力、 しな力 ら、 その反面、 こ れ ら ウ イ ス カ 一ゃ繊 維の熱膨張率が母相 と大き く 違 う ため、 急熱急冷の熱サ ィ ク ルによ る熱歪のため材料が劣化 しやすい と い う 根本 的な欠陥を有 してい る。
ま た ホ ウ酸ァノレ ミ ニゥ ム ゥ イ ス カ ーやチ タ ン酸力 リ ウ ム ゥ イ ス 力 一は、 上記炭化珪素ウ イ ス カ 一等の高価な繊 維の 1 Z 5 ~ 1 Z 2 0 の価格で生産でき る と い う 利点を 有する一方、 こ れ らの ウ イ ス カ 一径は 0 . l l z m程 度と非常に小さ く、 溶浸法等の含浸に よ る 複合化の際、 含浸に対する抵抗は大き く、 その結果金属基複合材料製 造の際に割れや変形を促す等の欠点を有 し、 製造法に制 限を生 じ る。
こ れに対 して、 アル ミ ニウ ム系金属 との複合化を図 る ための強化材 と して上記チタ ン酸塩ゥ ィ ス カ 一を用いる こ と に よ り、 引張強度及び耐熱性に優れたアル ミ ニウ ム 金属基複合材料を安価且つ安定的に提供で き る。
本発明のチタ ン酸塩ゥ イ ス カ ー は、 例え ば第一の製造 法、 第二の製造法、 第三の製造法等にて製造さ れる。
本発明の第一の製造法は、 カ リ ウ ム供給成分及びチタ ン供給成分とな る チ タ ン酸カ リ ウ ム繊維を、 金属 M 1 1及
び M 1 1 '供給成分 (以下金属 M 1 1及び M 1 1 1をま とめて 「金属 M」 とい う ) の化合物や金属 A 1及び A 1 1供給成分 (以下金属 A 1及び A 1 1をま と めて 「金属 A」 と い う ) の 化合物で被覆 し、 こ れを特定の溶融剤の存在下にて加熱 し、 更に冷却する こ と に よ り チ タ ン酸塩ゥ イ ス 力 一を得 る方法であ る。 こ の方法によれば、 各成分が最近接に存 在 した状態 とな る ため、 効率よ く 反応を進行さ せる こ と ができ る。
こ の方法において、 カ リ ウ ム供給成分及びチタ ン供給 成分 と な る チタ ン酸カ リ ウ ム繊維の組成と しては特に制 限はな く 従来公知の ものを広 く 使用する こ とができ る力 例ぇばー般式 3 1: 20 ' 丁 1 0 2 * 111 11 20 (式中 3、 m は それぞれ 0 < a ≤ l、 0 ≤ m≤ 1 0 の数を示す。 ) で示 さ れる チタ ン酸力 リ ゥ ム ウ イ ス カ ーが好適に使用 さ れ得 る。 斯かる チタ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ ス カ ーの形状 と して は、 繊維径 0. 0 1 〜 5 〃 m、 繊維長 3 〜 3 0 0 « m、 好ま し く は繊維径 0. l 〜 3 / m、 繊維長 5 ~ 2 0 0 111の ものを用いる こ とができ る。 繊維径又は繊維長が小さ す ぎる と、 凝集性が大き く な り、 生成する チ タ ン酸塩ウ イ スカ ーが単離の困難な凝集物と な る ため好ま し く ない。 ま た繊維径又は繊維長が大きすぎ る と、 表面活性が低下 する ため、 金属 M供給成分又は金属 A供給成分の化合物
の均一な被覆が困難 とな り、 その結果、 目 的物中に、 未 反応の金属 A及び金属 Mの酸化物やチタ ン酸カ リ ゥ ムが 混入する虞があ る ため好ま し く ない。
金属 M化合物又は金属 M化合物及び金属 A化合物で表 面が被覆さ れてい る チタ ン酸カ リ ウ ム繊維は、 例えば、 (ィ ) 金属 M又は金属 M と B a の硫酸塩、 ハ ロ ゲ ン化物- 硝酸塩、 水酸化物及びアルコ ラ ー ト 類か ら な る群よ り 選 ばれた少な く と も一種と チタ ン酸カ リ ウ ム繊維と を反応 さ せる 方法、 ( 口 ) 金属 M又は金属 M と B a の硫酸塩、 ハロ ゲ ン化物、 硝酸塩、 水酸化物及びアルコ ラ一 ト 類か らな る群よ り 選ばれた少な く と も一種と アルカ リ 金属の 水酸化物、 アルカ リ 金属の炭酸塩、 アルカ リ 金属 と金属 Mの複合酸化物塩、 ア ンモニゥ ムの炭酸塩、 ア ンモニゥ ムの水酸化物及び炭酸ガス よ り な る群よ り 選ばれた少な く と も一種とを反応させてチタ ン酸カ リ ウ ム繊維表面に 沈着さ せる方法等に よ り 製造さ れ得る。
こ こ で、 金属 M及び B a の硫酸塩と しては、 例えば、 硫酸バ リ ウ ム、 硫酸アル ミ ニウ ム、 硫酸マ グネ シ ウ ム、 硫酸コバル ト、 硫酸ニ ッ ケル、 硫酸亜鉛、 硫酸ス カ ン ジ ゥ ム、 硫酸銅、 硫酸マ ンガ ン、 硫酸ク ロ ム、 硫酸ガ リ ゥ ム及び硫酸鉄等を挙げる こ とができ る。 金属 M及び B a のハ ロ ゲ ン化物と しては、 例えば、 塩化パ、 リ ウ ム、 塩化
アル ミ ニウ ム、 塩化マグネ シ ウ ム、 塩化コバノレ ト、 塩化 ニ ッ ケル、 塩化亜鉛、 塩化スカ ン ジ ウ ム、 塩化銅、 塩化 マ ンガ ン、 塩化ク ロ ム、 塩化ガ リ ウ ム及び塩化鉄等を挙 げる こ とができ る。 金属 M及び B a の硝酸塩と しては、 例えば、 硝酸バ リ ウ ム、 硝酸ァノレ ミ ニゥ ム、 硝酸マ グネ シ ゥ ム、 硝酸コバル ト、 硝酸ニ ッ ケル、 硝酸亜鉛、 硝酸 ス カ ン ジ ウ ム、 硝酸銅、 硝酸マ ンガ ン、 硝酸ク ロ ム、 硝 酸ガ リ ウ ム及び硝酸鉄等を挙げる こ とができ る。 金属 M 及び B a の水酸化物 と しては、 例えば、 水酸化バ リ ウ ム. 水酸化アル ミ ニウ ム、 水酸化マ グネ シ ゥ ム、 水酸化コバ ノレ ト、 水酸化ニ ッ ケル、 水酸化亜鉛、 水酸化ス カ ン ジ ゥ ム、 水酸化銅、 水酸化マ ン ガ ン、 水酸化ク ロ ム、 水酸化 ガ リ ウ ム及び水酸化鉄等を挙げ る こ とができ る。 金属 M 及び B a のァノレコ ラ ー ト 類 と し ては、 例えば、 アル ミ 二 ゥ ムアルコ ラ 一 ト 等を挙げる こ とができ る。
ま た、 アルカ リ 金属の水酸化物 と しては、 例えば、 水 酸化 リ チウ ム、 水酸化ナ ト リ ウ ム、 水酸化カ リ ウ ム、 水 酸化ル ビジ ウ ム及び水酸化セ シ ウ ム等を挙げる こ とがで き る。 アルカ リ 金属の炭酸塩 と しては、 例えば、 炭酸 リ チウ ム、 炭酸ナ ト リ ウ ム、 炭酸カ リ ウ ム、 炭酸ル ビジ ゥ ム及び炭酸セ シ ウ ム等を挙げる こ とができ る。 アルカ リ 金属 と金属 Mの複合酸化物 と しては、 例えば、 アル ミ ン
酸ナ ト リ ウ ムゃァル ミ ン酸カ リ ゥ ム等を挙げる こ とがで き る。 ア ンモニゥ ムの炭酸塩と しては、 例えば、 炭酸ァ ンモニゥ ム及び重炭酸ア ンモニ ゥ ムを挙げる こ とができ る o
チタ ン酸力 リ ウ ム繊維の表面を金属 M化合物又は金属 M化合物及び金属 A化合物で被覆する に際 しては、 水中 にチ タ ン酸力 リ ウ ム繊維を分散さ せて反応さ せる 方法を 採用す る のが好ま しい。 その際、 用い る金属 M化合物の 量 〔金属 M化合物及び金属 A化合物 ( B a 化合物及びァ ルカ リ 金属化合物 ) を用 い る場合には これ ら化合物の合 計量〕 と しては、 チ タ ン酸カ リ ゥ ム繊維中のチ 夕 ンに対 する モル比 と してヽ 1 : 2 〜 1 : 2 0 の割合 とする のが 好ま しい。 こ の被覆反応は通常 5 〜 8 0 。C、 好ま し く は 1 0 〜 5 0 にて 1 〜 5 時間程度で進行さ せる こ とがで き る。 こ のよ う に して生成する 金属 M化合物又は金属 M 化合物及び金属 A化合物で被覆 さ れたチタ ン酸カ リ ウ ム 繊維は必要に応 じて水等で洗浄 した後、 乾燥 して次のェ 程に供する こ とができ る
本発明の第一の製造法に使用 さ れる溶融剤 と して は、 アルカ リ 金属の塩化物、 アル力 リ 金属の硫酸塩及びアル 力 リ 金属の臭化物よ り 選ばれた少な く と も一種であ る。
アルカ リ 金属の塩化物 と して は、 例えば、 塩化力 リ ウ
ム、 塩化ナ ト リ ウ ム等を挙げる こ とができ る。 アルカ リ 金属の硫酸塩と しては、 例えば、 硫酸カ リ ウ ム、 硫酸ナ ト リ ウ ム等を挙げる こ とができ る。 アルカ リ 金属の臭化 物と しては、 例えば、 臭化カ リ ウ ム、 臭化ナ ト リ ウ ム等 を挙げる こ とができ る。 こ れ ら は一種又は 2 種以上を混 合 して用い る こ とができ る。 こ れ ら溶融剤 は、 予め ジ ェ ッ ト ミ ル等の粉砕機に よ り 粒度を細か く して用いて も よ い。 ま た溶融剤はチ タ ン酸カ リ ウ ム繊維表面に被覆を行 う 工程において水中に溶解させておいて も よ い。 溶融剤 の使用量と しては、 金属 M化合物 も し く は金属 M化合物 及び金属 A化合物で被覆さ れたチタ ン酸カ リ ゥ ム繊維の 合計量の 5 0 〜 9 0 重量%程度 とする のが好ま しい。
金属 M化合物 も し く は金属 M化合物及び金属 A化合物 で被覆 さ れたチタ ン酸カ リ ウ ム繊維は、 前記溶融剤の存 在下、 9 0 0 〜 1 3 0 0 °Cの温度範囲で、 通常 1 0 分間 ~ 1 0 時間程度反応さ せる こ と に よ り、 プ リ デラ イ ト 型 チタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一 とする こ とができ る。 こ の際、 加 熱温度が 9 0 0 °Cを下回 る と、 原料物質が未反応のま ま 残っ て しま い、 プ リ デラ イ ト 型チタ ン酸ゥ イ ス 力 一の単 一層を得る こ とが難 し く な る ため、 不適当であ る。 ま た 反応温度が長時間に亙 っ て 1 3 0 0 °Cを上回 る と、 ウ イ ス カ 一間の融着、 ァスぺク ト比の低下、 結晶の粗大化及
び多結晶化等が起 こ り 易 く な る ため、 不適当であ る。
結晶内に気孔を有する チタ ン酸塩ゥ ィ ス カ 一を生成さ せる場合、 所定の温度にて反応、 育成 した後、 i o °cz 分以上の冷却速度にて 8 0 0 °C付近ま で炉冷又は水冷等 によ り 急冷すればよい。 その際、 反応温度 (冷却開始温 度) 及び冷却速度を適宜調整する こ と に よ り、 結晶内の 気孔の 占め る体積率を制御する こ とができ る。 結晶内に 気孔を有する ウ イ ス カ 一 は、 低比重の補強材と して、 或 いは触媒担体等と して有用性が大き い。 他方、 結晶内に 気孔を含ま ないチ タ ン酸塩ゥ イ ス 力 一を得 る ためには、 所定の温度にて反応、 育成 した後、 i o °cz分以下の冷 却速度にて 8 0 0 °C付近ま で徐冷すればよ い。
本発明の第二の製造法は、 チ タ ン供給成分及び金属 M 供給成分、 更に必要に応 じて金属 A供給成分を、 硫酸力 リ ウ ム及び硫酸ナ ト リ ウ ムの少な く と も一種を必須成分 と して含有する溶融剤の存在下に加熱 し、 更に冷却する こ と に よ り チ タ ン酸塩ゥ ィ ス カ ー を製造す る方法であ る c こ の方法によ り、 チ タ ン酸塩ゥ イ ス 力 一 Aが製造さ れる c こ の第二の製造法において、 チ タ ン供給成分は一般式 Τ ί 0 2 · η Η 20 ( η は前記に 同 じ) で示さ れる粒子状 又は繊維状物であ り、 そのの具体例 と して は水和チタ 二 ァ粒子、 単斜晶酸化チタ ン粒子又は こ れ ら の繊維状物等
を例示でき る。 繊維状物を原料 とする場合には、 直接湿 式反応に よ り 作成 した酸化チタ ン系繊維状物、 水酸化チ 夕 ン系繊維状物及び該こ れ ら繊維状物の加熱処理品等を 好適に使用でき る。
金属 M供給成分 と しては、 加熱に よ り 分解 して金属 M 酸化物を発生 し得る も のであ る 限 り、 従来公知の も のを 広 く 使用でき、 例えば水酸化アル ミ ニウ ム、 水酸化マグ ネ シ ゥ ム、 水酸化 コバル ト、 水酸化ニ ッ ケル、 水酸化亜 鉛、 水酸化スカ ン ジ ウ ム、 水酸化銅、 水酸化マ ンガ ン、 水酸化 ク ロ ム、 水酸化ガ リ ウ ム及び水酸化鉄等の水酸化 物、 ベーマイ ト、 ジァス ポア、 ト ーダイ ト 用の含水酸化 物の他、 金属 Mの硫酸塩、 硝酸塩、 ハ ロ ゲ ン化物、 非水 溶性塩基性塩等の無機酸塩、 アルカ リ 金属 と金属 Mの複 合酸化物塩等を例示する こ とができ る。 金属 Mの硫酸塩. 硝酸塩、 ハ ロ ゲ ン化物 と しては、 第一の製造法で例示 し た も の及びその水和物を用 い る こ とができ る。 金属 Mの 非水溶性塩基性塩と して は、 一般式
M - ( X ) b , ( O H ) Γ · d Η 20
(式中 Xは S 04又は C I を、 b、 c 及び d はそれぞれ 0. 0 2 5 ≤ b ≤ 0. 2 5 0、 0. 2 δ 7 ≤ c ≤
3. 0 0、 0 ≤ d ≤ 2. 0 の数を表わす。 ) で表わ さ れる も のを例示する こ とができ る。 アルカ リ 金属 と金属
Mの複合酸化物塩 と しては、 アル ミ ン酸カ リ ウ ム及びァ ル ミ ン酸ナ ト リ ウ ム等を例示す る こ とができ る。
こ れ らの金属 M供給成分は、 単独で も し く は 2 種以上 を混合 して用いる こ とができ る。 こ れ ら の金属 M供給成 分は、 加熱によ り 分解 して活性な金属 M酸化物を発生 し 得る も のであ り、 直接金属 M酸化物を用 い る場合に比べ てよ り 低い温度 も し く は短時間で反応を進行させる こ と ができ る。 ま た炭酸カ リ ウ ムの よ う に非常に高い溶解性 を有す る溶融成分を必要と しな い。
第二の製造法においては、 金属 A供給成分の使用は必 須ではな く、 必要に応 じてチタ ン供給成分及び金属 M供 給成分 と共に使用 さ れる。 金属 A供給成分 と しては、 B a の水酸化物、 B a の無機酸塩 (硫酸塩、 ハ ロ ゲ ン化 物、 硝酸塩等) 、 アルカ リ 金属の硫酸塩、 塩化物及び臭 化物の 中か ら選ばれた少な く と も一種を用 いる こ とがで き る。 これ らの具体例 と しては、 第一の製造法で例示 し た ものを挙げる こ とができ る。
溶融剤 と しては、 K の硫酸塩及び N a の硫酸塩の少な く と も一種を必須成分 と して含有する も のを使用する必 要があ る。 Kの硫酸塩及び N a の硫酸塩 と しては、 具体 的には硫酸カ リ ウ ム、 硫酸ナ ト リ ウ ム、 硫酸ナ ト リ ウ ム 1 0 水和物、 亜硫酸ナ ト リ ウ ム、 亜硫酸ナ ト リ ウ ム 7 水
和物、 ピロ硫酸ナ ト リ ウ ム及び ピ ロ亜硫酸ナ ト リ ウ ム等 を例示でき る。 第二の製造法においては、 斯かる溶融剤 に、 Kのハ ロゲ ンィ匕物、 N a のハ ロ ゲ ン化物等が混入さ れていて も よい。 Kのハ ロ ゲ ン化物及び N a のハ ロ ゲ ン ィヒ物と しては、 塩化カ リ ウ ム、 塩化ナ ト リ ウ ム、 臭化力 リ ウ ム、 臭化ナ ト リ ウ ム等を例示でき る。
金属 M化合物の量 (金属 M化合物及び金属 A化合物を 用いる 場合には こ れ ら化合物の合計量) と しては、 チタ ン供給成分に含ま れる チ タ ンに対する モル比と して、 1 : 2 〜 1 : 2 0 の割合 とな る よ う にする のが好ま しい。 但 し、 金属 A化合物が K及び N a の硫酸塩、 塩化物又は 臭化物を含む場合、 該化合物は A成分供給源であ る と共 に溶融剤 と して も作用する ので、 こ の範囲に拘わ らず用 いる こ とができ る。
溶融剤は、 金属 A供給成分 と溶融剤の合計量が、 全重 量の 3 0 〜 9 5 重量%、 好ま し く は 5 0 〜 8 0 重量%の 範囲 とな る よ う に用い る のが好ま しい。 ま た金属 A供給 成分は、 金属 Aが K又は N a を含む場合を除き、 溶融剤 との合計量において 3 0 重量%以下 とな る よ う に配合す る こ とが好ま しい。
各原料成分の混合に際 しては、 その方法において特に 限定さ れる も のではないカ^ 混合後において各供給成分
が微細に分散されてい る状態であ る のが好ま しい。 特に 微細な分散と い う 観点か ら は、 混合と粉砕を兼ねた工程 を有する方法によ り 混合する こ とが好ま しい。 ま た、 予 め、 各原料を水中等に溶解分散 させ、 こ の溶液をスプ レ — ドラ イ 乾燥、 棚段乾燥又は ドラ ム ドラ イ ヤー式乾燥等 の各種の乾燥方法で、 水分等を蒸発乾固す る こ と によ り、 各成分が均一に分散 した原料と して も よい。
ま た、 金属 M供給成分と して 一般式
M - ( X ) b · ( O H ) c. · d H 2 0
(式中 X、 b、 c 及び d は前記に同 じ。 )
で表わ さ れる非水溶性塩基性塩を用いる場合は、 単に乾 式混合で原料を混合する以外に、 その非水溶性を利用 し、 チタ ン供給成分表面に金属 M供給成分であ る塩基性塩を 付着さ せた ものを用 い る こ とができ る。 こ の も のは、 チ タ ン供給成分の水中分散液中で、 例えば金属 Mの硫酸塩、 ハ ロゲ ン化物、 硝酸塩、 水酸化物及びアルコ ラ 一 ト 類か らな る群よ り 選ばれる少な く と も一種と アル力 リ 金属の 水酸化物、 炭酸塩、 アルカ リ 金属 と金属 Mの複合酸化物 塩、 ア ンモニゥ ムの炭酸塩及び水酸化物よ り 選ばれた少 な く と も一種とを反応さ せて、 チ タ ン供給成分上に金属 Mの塩基性塩を付着 させる方法によ り 得る こ とができ る c こ の方法に よ り 得 られた原料は、 作成時に複製 した副生
成塩を水洗 し、 又は水洗せずに乾燥させ、 或いは更に金 属 A供給成分及び /又は溶融剤を加えた後、 乾燥を行 う のがよ い。 溶融剤及び Z又は金属 A成分を混合せずに乾 燥 した混合物は、 乾式混合で必要に応 じて添加 し原料と する。 こ こ で用いる チタ ン供給成分の組成、 形状は特に 限定さ れる ものではない力^ 比表面積の大き な微細な粒 子形状物又は繊維状物が微細混合の観点か ら好ま しい。
本発明の第二の製造法におけ る 加熱条件 と しては、 9 0 0 〜 1 3 0 0 ° (:、 好ま し く は 1 0 0 0 〜 1 2 5 0 °C で 1 0 分間〜 1 0 時間程度、 好ま し く は 3 0 分〜 5 時間 程度加熱 した後、 室温ま で冷却する。 こ の際、 焼成温度 が低すぎる と、 原料粉末が未反応の ま ま残 っ て しま う た め、 目 的物の単一層のウ イ ス カ ー を得難 く な り、 好ま し く ない。 ま た焼成温度が高すぎ る と、 ウ イ ス カ 一間の融 着、 アスペク ト 比の低下、 結晶の粗大化及び多結晶化の 虞があ り、 好ま し く ない。
本発明の第三の製造法は、 アル ミ ニウ ム化合物で表面 が被覆さ れている チタ ン酸カ リ ウ ム繊維を、 アルカ リ 金 属の塩化物及びアル力 リ 金属の硫酸塩か ら選ばれた少な く と も 1 種の溶融剤の存在下で 9 0 0 〜 1 3 0 0 °Cの温 度に加熱 して反応、 育成さ せる こ と に よ り チタ ン酸塩ゥ イ ス カ ーを製造する 方法であ る。 こ の方法によ り、 チ タ
ン酸塩ゥ ィ スカ 一 B が製造さ れる。
こ の第三の方法において、 チタ ン供給成分と しては一 般式 T i 0 2 - n H 2 0 ( n は前記に同 じ) で示 さ れる 粒子形状又は繊維形状のチタ ン供給成分の 中か ら選ばれ た少な く と も一種を用い る。 具体例 と しては、 水和チ タ ニァ粒子、 単斜晶酸化チ タ ン粒子、 アナタ ーゼ酸化チタ ン粒子及びルチル酸化チ タ ン粒子又は こ れ らの繊維状物 を挙げる こ とができ る。 繊維状物を原料とする場合で も. その製造方法は特に制限はな く、 直接湿式反応にて作成 した酸化チタ ン又は水酸化チタ ン系繊維状物質及び該繊 維状物質の加熱処理品等が挙げ られる。
アル ミ ニウ ム供給成分 と しては、 アル ミ ニウ ム水酸化 物、 含水酸化アル ミ ニウ ム、 アル ミ ニウ ム無機酸塩及び アルカ リ 金属のアル ミ ン酸塩の 中か ら選ばれた少な く と も一種を用いる。 アル ミ ニウ ムの水酸化物 と しては、 水 酸化アル ミ ニウ ム等を例示でき る。 含水酸化アル ミ ニゥ ム と しては、 ベー マイ ト ( A 1 0 ( 0 H ) ) 、 ジァスポ ァ、 ト ーダイ ト 等を例示でき る。 アル ミ ニウ ムの無機酸 塩と しては、 硫酸塩、 硝酸塩、 塩化物、 非水溶性アル ミ ニゥ ム塩基性塩等を例示でき る。 アル ミ ニウ ムの硫酸塩 と しては、 硫酸アル ミ ニウ ム、 硫酸アル ミ ニウ ム 1 4 〜 1 8 水和物、 硫酸アル ミ ニウ ム カ リ ウ ム、 硫酸アル ミ 二
ゥ ムカ リ ウ ム 1 2 水和物、 硫酸アル ミ ニウ ムナ ト リ ウ ム 硫酸アル ミ ニウ ムナ ト リ ウ ム 1 2 水和物、 硫酸ア ンモニ ゥ ムアル ミ ニウ ム、 硫酸ア ンモニゥ ムアル ミ ニウ ム 1 2 水和物等を例示でき る。 アル ミ ニウ ムの硝酸塩 と しては 硝酸アル ミ ニウ ム、 硝酸アル ミ ニウ ム 9 水和物等を例示 でき る。 アル ミ ニ ウ ムの塩化物 と しては、 塩化アル ミ 二 ゥ ム、 塩化アル ミ ニウ ム 6 水和物等を例示でき る。 非水 溶性アル ミ ニウ ム塩基性塩と しては、 一般式
A 1 - ( X ) b · ( O H ) c · d H 2 0
(式中、 X、 b、 c 及び d は前記に同 じ。 )
で表わ さ れる ものを例示でき る。 アルカ リ 金属のアル ミ ン酸塩 と しては、 ァノレ ミ ン酸カ リ ウ ム、 アル ミ ン酸ナ ト リ ウ ム等を例示でき る。 こ れ ら アル ミ ニウ ム供給成分は 単独で又は 2 種以上混合 して使用 さ れ得る。 こ れ らのァ ル ミ ニゥ ム供給成分は大気中加熱に よ り 分解 して活性な 酸化アル ミ ニウ ムを発生する も のであ り、' アル ミ ニウ ム 供給成分と して酸化アル ミ ニゥ ムを直接用 い る場合に比 ベて よ り 低い温度 も し く は短時間で反応を進行さ せる こ とができ る。 ま た、 炭酸カ リ ウ ムの よ う に非常に高い溶 解性を有する融剤成分を必要 と しない。
溶融剤 と しては、 カ リ ウ ムの塩化物、 カ リ ウ ムの硫酸 塩及び力 リ ゥ ムの臭化物か ら な る群よ り 選ばれた少な く
と も一種を使用する。 カ リ ウ ムの塩化物と しては塩化力 リ ウ ム等を、 硫酸塩と しては、 硫酸カ リ ウ ム、 亜硫酸力 リ ウ ム、 ピロ硫酸カ リ ウ ム、 ピ ロ亜硫酸カ リ ウ ム等を、 カ リ ウ ムの臭化物 と しては、 臭化カ リ ウ ム等を、 それぞ れ例示でき る。 本発明では、 更に溶融剤と してアルカ リ 金属の塩化物、 アルカ リ 金属の硫酸塩、 アルカ リ 金属の 臭化物等を併用す る こ とができ る。 アルカ リ 金属の塩化 物と しては、 カ リ ウ ムの塩化物に加えて塩化ナ ト リ ウ ム. 塩化 リ チ ウ ム等を例示でき る。 アルカ リ 金属の硫酸塩と しては、 カ リ ウ ムの硫酸塩に加えて硫酸ナ ト リ ウ ム、 硫 酸ナ ト リ ウ ム 1 0 水和物、 亜硫酸ナ ト リ ウ ム、 亜硫酸ナ ト リ ウ ム 7 水和物、 ピ ロ硫酸ナ ト リ ウ ム、 ピロ亜硫酸ナ ト リ ウ ム、 硫酸 リ チ ウ ム 1 水和物等が挙げ られる。 アル カ リ 金属の臭化物 と しては、 臭化カ リ ウ ム に加えて臭化 ナ ト リ ウ ム等を例示でき る。 本発明では、 こ れ ら溶融剤 を単独で使用 して も よ い し、 2 種以上混合 して使用 して も よ い。
チタ ン供給成分 と アル ミ ニゥ ム供給成分の割合 と して は、 酸化チタ ン と酸化アル ミ ニ ウ ムのモル比で 1 8 : 1 〜 2 2 : 5、 好ま し く は 1 4 : 1 〜 6 : 1 の割合にて配 合 し、 溶融剤を全重量の 3 0 ~ 9 5 重量%、 好ま し く は 5 0 〜 8 0 重量%の範囲 と な る よ う に添加 し、 更に更に
溶融剤中のカ リ ウ ム成分 ( カ リ ウ ムの塩化物、 カ リ ウ ム の硫酸塩及びカ リ ウ ムの臭化物) が溶融剤全重量の 7 0 重量%以上、 好ま し く は 8 0 重量%以上と な る よ う に配 合する のがよい。
チタ ン供給成分、 アル ミ ニウ ム供給成分及び溶融剤の 混合方法は特に限定さ れる ものではな く、 混合後におい て各供給成分及び溶融剤が微細に分散されてい る状態で あ る 限 り いかな る 混合方法を も適用でき る。 微細な分散 の点か ら は混合と粉砕を兼ねた工程を持つ方法が望ま し い。 ま た、 予め各供給成分及び溶融剤を溶解分散さ せ、 こ の溶液をスプレー ドラ イ 乾燥、 棚段乾燥又は ドラ ム ド ラ イ ヤ一式乾燥等の方法にて水分を蒸発乾固する 方法を 採用 して も よ く、 斯 く して各成分が均質に分散 した原料 粉末を調製でき る。
ま た、 一般式 A 1 · ( X ) b · ( O H ) · d H 2 0 (式中、 X、 b、 c 及び d は前記に同 じ。 ) で示 さ れる 非水溶性アル ミ ニウ ム塩基性塩をアル ミ ニ ウ ム供給成分 と して用いる場合、 単に乾式混合にてチタ ン供給成分と 溶融剤 とを混合する以外に、 そ の非水溶性を利用 し、 チ タ ン供給成分表面にアル ミ ニウ ム供給成分であ る アル ミ ニゥ ム塩基性塩を付着 さ せた も のを好ま し く 用いる こ と ができ る。 こ の も のは、 チ タ ン供給成分の水分散液中に
て、 例えばアル ミ ニウ ムの硫酸塩、 ハ ロ ゲ ン化物、 硝酸 塩、 水酸化物及びアルコ ラ ー ト 類か らな る 群よ り 選ばれ た少な く と も一種と、 アルカ リ 金属の水酸化物、 アル力 リ 金属炭酸塩、 アルカ リ 金属アル ミ ン酸塩、 ア ンモニゥ ムの炭酸塩及びア ンモニゥ ムの水酸化物よ り な る群よ り 選ばれた少な く と も一種とを反応さ せて、 チタ ン供給成 分上にアル ミ ニウ ム塩基性塩を付着させる 方法に よ り 得 られる。 斯かる方法に よ り 得 られた混合物は、 作成時に 副生 した副生成塩を水洗 し又は水洗せずに乾燥あ る いは 更に溶融剤を加えた状態にて乾燥を行う。 溶融剤を混合 せずに乾燥 した混合物は、 乾式混合にて所定量の溶融剤 を加え原料粉末 とする。 こ こ で用いる チ タ ン供給成分の 組成、 形状は特に限定さ れる も のではない力 表面積の 大き な微細な粒子形状物又は繊維形状物が微細混合の面 か ら好適であ る。
以上に説明 した本発明の第一の製造法、 第二の製造法 及び第三の製造法における原料の加熱焼成に際 して、 そ の原料の状態、 形状、 焼成方法は特に限定 さ れ る も ので はないが、 例えば粉末状態でそのま ま加熱焼成する 方法、 顆粒化 した後加熱焼成す る方法、 シ 一 ト 状で加熱焼成す る方法、 ブロ ッ ク 状で加熱焼成する 方法等の各種の方法 を採用でき る。 原料を顆粒化する 方法と しては、 撹拌機
能のついた ミ キサー又はプ レ ンダー內等で必要に応 じて 水分又は加熱によ り 容易にガス化するバイ ンダーを添加 しなが ら顆粒化する方法等を挙げる こ とができ る。 原料 を シー ト状化する方法と しては、 原料を加圧状態でシー ト化する方法、 水分又は加熱に よ り 容易 に ガス化するバ イ ンダ一を添加 した後、 押出機等を用いて シ ー ト 化する 方法等を挙げる こ とができ る。 原料をブロ ッ ク 状に成形 する方法と しては、 原料をその ま ま、 も し く は水分又は 加熱に よ り 容易にガス化するバイ ン ダ一を添加 した後、 所定の金型内に原料を入れ、 加圧に よ り 成形 しブロ ッ ク 状原料 とする方法等を挙げる こ とができ る。
所望の形状と した原料は、 セ ラ ミ ッ ク 質等の耐熱容器 上に設置 し、 その耐熱容器と共に ト ンネル型連続炉ゃバ ツ チ式炉等を用いて加熱焼成する こ とができ る。 粉末の ま ま、 又は顆粒化 した原料を用 い る場合に は、 ロ ー タ リ —キル ンや流動焼成法に よ り 焼成する こ とができ る。 シ — ト状に成形 した原料を用い る 場合には、 セラ ミ ッ ク 質 等の耐熱容器又は耐熱板上等に設置 して連続的に加熱焼 成する 方法を採用する こ とができ る。
得 られたチタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一を単離する には、 先ず 熱水又は 1 N程度の熱塩酸、 熱硫酸、 熱硝酸、 1 N程度 のアルカ リ 金属水酸化物 (例えば水酸化カ リ ウ ム、 水酸
化ナ ト リ ウ ム等) の熱水溶液等で処理 して溶融剤その他 の水溶性成分を溶解、 濾別、 水洗、 乾燥等を行 っ た上、 必要に応 じて分級す る こ と に よ り 水及び希酸不溶物が分 離除去さ れ、 形状の整 っ た微細なチタ ン酸塩ゥ イ ス カ ー を得る こ とができ る。
得 られたチタ ン酸塩ゥ イ ス カ ーは、 繊維径 0 . 1 〜 1 0 z m、 繊維長 5 〜 3 0 0 μ ァスぺク ト 比 1 0 〜
1 0 0 の ものを中心とする針状単結晶であ り、 補強性、 耐熱性、 断熱性及び耐薬品性に優れてお り、 各種の用途 に好適に使用 さ れ得る。
本発明の樹脂組成物は、 上記チタ ン酸塩ゥ イ スカ ーを、 その含有量が樹脂及びウ イ ス カ ーの総量中に 2 〜 6 0 重 量% と な る よ う に樹脂に含有さ せた も のであ る。
こ こ で樹脂と しては、 特に制限はな く、 熱可塑性樹脂 及び熱硬化性樹脂よ り 選ばれる 1 種又は 2 種以上を挙げ る こ とができ る。 熱可塑性樹脂 と しては従来公知の もの を広 く 使用でき、 好ま しい具体例 と してポ リ エチ レ ン、 ポ リ プロ ピ レ ン、 ポ リ 塩化 ビニル樹脂等の汎用 プラ スチ ッ ク、 ポ リ ア ミ ド、 A B S 樹脂、 熱可塑性ポ リ エ ス テル、 ポ リ カ ー ボネ ー ト、 ポ リ アセタ ール、 ポ リ フ エ 二 レ ンサ ル フ ァ イ ド、 ポ リ フ エ 二 レ ンエーテル、 ポ リ サノレ フ ォ ン、 ポ リ エ ー テノレサノレ フ ォ ン、 ポ リ ェ一テノレイ ミ ド、 ポ リ エ
一テルエ一テルケ ト ン等のエ ン ジニア リ ン グプラ スチ ッ ク 等を挙げる こ とができ る。 熱硬化性樹脂 と しては従来 公知の も のを広 く 使用でき、 好ま しい具体例 と してェポ キ シ、 不飽和ポ リ エステル、 ビニルエステル、 フ ヱ ノ ー ノレ、 ァノレキ ッ ド、 シ リ コ ー ン、 ジ ァ リ ノレフ 夕 レ ー ト、 ビ スマ レイ ミ ド ト リ ア ジ ン樹脂、 ポ リ ア ミ ド、 尿素、 メ ラ ミ ン含有樹脂、 ポ リ ウ レ タ ン等を挙げる こ とができ る。 更に、 ポ リ マ一ァ ロ イ と して、 ポ リ カ ーボネー ト と A B S 樹脂、 ポ リ フ ヱ ニ レ ンエー テル と ポ リ ス チ レ ン等、 数 種類の異な っ た樹脂を予め複合 した も のを用いて も よ い c 本発明の樹脂組成物に配合さ れる チタ ン酸塩ゥ ィ ス カ 一は、 平均繊維径 0. 0 5 〜 1 0 m、 好ま し く は
0. 1 〜 : L 0 ^ m、 平均繊維長 5 〜 3 0 0 ;« m、 好ま し く は 1 0 ~ 1 0 0 〃 m、 平均ア スペ ク ト比 1 0 〜 : L 0 0 の針状単結晶が好適であ り、 ウ イ ス カ 一内部に 0 〜 7 0 体積%の気孔を有する も のであ っ て も よい。 特に形状の 精密又は微細な成形品 とする場合又は高い表面平滑性の 要求さ れる場合は、 繊維径 0. 3 〜 5 /z m、 繊維長 1 0 〜 5 0 〃 mのチタ ン酸塩ゥ イ ス カ ーを用い る のが望ま し い。 ま た、 樹脂への分散性等の観点か ら毛玉等凝集物が な く、 十分ウ イ ス カ 一が単離、 解繊 さ れてい る こ とが望 ま しい。
本発明においては、 チタ ン酸塩ゥ イ スカ ー に対 して各 種力 ッ プ リ ング剤に よ る表面処理を行う こ とが目 的物の 機械強度向上の観点か ら好ま しい。 好ま しい表面処理剤 と して は、 シ ラ ン系、 チタ ネー ト系、 アル ミ ニウ ム系、 ジ ノレ コ ニ ゥ ム系、 ジ ノレ コ ア ノレ ミ ニ ゥ ム系、 ク ロ ム系、 ボ ロ ン系、 リ ン系及びア ミ ノ 酸系カ ッ プ リ ン グ剤を挙げる こ と力 でき る。
チタ ン酸塩ゥ イ ス カ ーの表面をカ ツ プ リ ン グ剤で表面 処理す る方法と して は、 任意の方法を採用する こ とがで き る カ 、 好ま し く はスプ レー装置の付いた撹拌機内 にチ タ ン酸塩ゥ イ スカ ーを投入 して撹拌下にカ ツ プ リ ング剤 をスプ レーする方法、 水又は有機溶媒にカ ッ プ リ ン グ剤 を溶解 して こ の溶液内 にチ タ ン酸塩ゥ ィ ス カ 一を浸漬 し た後乾燥 して水又は有機溶媒を除去する 方法、 室温〜 2 5 0 °C程度の温度にて カ ッ プ リ ン グ剤 と チ タ ン酸塩ゥ ィ スカ ーを混合する 方法等を採用でき る。
こ れ ら カ ッ プ リ ン グ剤の添加量と しては、 ゥ イ ス カ ー の形状、 樹脂種、 カ ッ プ リ ン グ剤及び複合化方法によ り 適宜決定さ れる力 通常、 チタ ン酸塩ゥ イ ス カ ー 1 0 0 重量部に対 して 0 . 0 1 〜 1 5 重量部、 好ま し く は 0 . 1 〜 1 0 重量部配合する のがよ い。
本発明 において、 チ タ ン酸塩ゥ ィ ス カ ー を樹脂に配合
する配合割合 と しては、 樹脂の補強効果、 特に剛性、 耐 ク リ ープ性、 熱変形温度の向上、 限界 P V値の向上、 更 には寸法精度の向上の点か ら、 本発明組成物中に 2 〜 6 0 重量%、 好ま し く は 5 〜 5 0 重量%、 更に好ま し く は 1 0 〜 4 0 重量% とする のが適当であ る。 配合量が 2 重量%未満では、 樹脂組成物の機械的強度を十分向上さ せる こ とができず、 一方、 6 0 重量%を超えてチタ ン酸 塩ゥ イ ス 力 一を用 いて も、 使用量に見合 う 機械強度の向 上は余 り 認め られず、 且つ、 組成物の造粒化が困難にな る とい う 不都合を生 じ る ため好ま し く ない。
本発明の組成物には、 必要に応 じてタ ノレク、 マイ 力、 ワ ラ ス ト ナイ ト、 炭酸カルシ ウ ム等の充填剤、 ガラ ス繊 維、 力 —ボ ン繊維等の補強剤、 顔料、 酸化防止剤、 帯電 防止剤、 滑剤、 熱安定剤、 難燃剤等を適宜添加 して も よ い。
本発明の組成物の製造に当た っ ては、 通常の混合操作、 例えばバ ンバ リ 一 ミ キサー法、 イ ン タ 一ナゾレ ミ キサー法、 押出造粒法等を適宜採用でき る。
本発明の樹脂組成物は、 例えば引 張強度、 曲げ強度等 の機械的強度を利用 した電気部品、 自動車部品、 建材等 の構造部材、 摺動部材、 服飾材料等に有用 であ る。
本発明の複合材料は、 チタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一をアル ミ
ニゥ ム又はアル ミ ニゥ ム合金と複合させてな る も のであ る
本発明において、 マ ト リ ッ ク ス材と して用いる アル ミ ニゥ ム粉末又はアル ミ ニウ ム合金粉末と しては、 粒径が 4 4 〃 m以下、 好ま し く は 2 0 m以下の も のがよ く、 表面の酸化程度が少ない ものが焼結性の点で適 している ( 上記チ タ ン酸塩ゥ イ ス 力 一 は、 高強度、 高弾性、 高融 点を有 してお り、 各種マ ト リ ッ ク スの強化材と して有用 な素材であ る。 こ の ウ イ ス カ 一 は上記特性を有 してい る と共に高温条件下における繊維形状の劣化が非常に少な く、 金属基複合材料製造時に、 予め加圧成型 した粉末ァ ル ミ ニゥ ム及び /又は粉末アル ミ ニウ ム合金 (以下こ れ らを 「アル ミ ニウ ム系金属粉末」 と い う ) と チタ ン酸塩 ゥ ィ ス カ 一の成型体又は高圧凝固鐯造法に よ る製造時に 用いる プ リ フ ォ ー ムの形状をそ の ま ま複合化後 も再現で き る こ とが可能であ る。
本発明において、 チ タ ン酸塩 ゥ イ ス カ ーの形状は、 本 発明金属基複合材料製造時の条件に よ り 適宜選択する こ とができ るカ 、 一般には繊維径 0. 1 〜 1 0 m、 長さ 5 ~ 1 0 0 〃 mの ものが使用 さ れる。 特に高圧凝固鎵造 法によ り 本発明の金属基複合材料を製造する場合には、 好ま し く は繊維径 0. 3 ~ 5 ^ m、 長さ 1 0 〜 5 0 m
のチタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一を用い る のがよ い。 ま た毛玉等 凝集物がな く 十分ウ イ ス カ ーが単離、 解繊さ れている チ タ ン酸塩ゥ ィ ス カ 一が分散性の点で適 してい る。
本発明の金属基複合材料は、 例えば次の よ う な方法で 製造さ れる。
第一の方法によれば、 本発明の金属基複合材料は、 ァ ノレ ミ 二ゥ ム系金属粉末 と チ タ ン酸塩ウ イ ス カ ー との混合 粉末を常温で成型 した後、 高温下に不活性雰囲気 も し く は還元雰囲気中で加圧下又は未加圧下に焼結する こ と に よ り 製造さ れる。
アル ミ ニウ ム系金属粉末 と チ タ ン酸塩ゥ ィ ス カ ー との 混合割合と しては、 特に制限さ れる ものではな いカ^ 混 合物全量中に後者が通常 5 〜 4 0 重量%、 好ま し く は 1 0 〜 3 5 重量%含有する よ う に混合する のがよ い。 ァ ノレ ミ ニゥ ム系金属粉末 と チ タ ン酸塩ゥ イ ス カ ー と の混合 割合を上記範囲にする こ と によ り、 優れた補強効果が発 現さ れる。 両者を混合する に 当 た っ ては、 温式混合法及 び乾式混合法のいずれの方法を採用 して も よ いが、 両者 を均一に混合する ために及びアル ミ 二ゥ ム系金属粉末の 酸化を防止する ために、 溶媒を用 いた湿式混合法が好適 であ る。 使用 さ れ る溶媒と しては、 チタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一及びアル ミ 二ゥ ム系金属粉末に対する親和性の点で極
性溶媒が望ま し く、 具体的にはアルコ ール類及びケ ト ン 類、 よ り 具体的に はエチルアルコ ール、 メ チノレアルコ 一 ル、 イ ソ プロ ピノレアノレ コ ール、 アセ ト ン、 メ チルェチル ケ ト ン等が最適であ る。 こ れにアル ミ ニウ ム系金属粉末 及びチタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一を所定量添加 し、 機械的に、 好ま し く は超音波を照射する 力、、 ボール ミ ル等によ り 均 一に分散させる。 こ の時の溶媒に対する 固形分の割合は、 3 〜 3 0 体積% に調整する のがよい。 こ の よ う に調整さ れたス ラ リ ーか ら溶媒を除去 して乾燥 した混合物を得る 方法と しては、 素早 く 吸引濾過 して得 られた も のを乾燥 させる 力、、 分散状態を保ちなが ら蒸発乾固 させるかの方 法を採用する のが望ま しい。
混合粉末の成型は、 常温で行われる。 成型は加圧下に 行 っ て も よい し、 未加圧下に行 っ て も よ い。 加圧下に成 型を行 う 場合には、 金型を用いた通常の方法に従っ て実 施すればよい。 成型圧力は 0 . 3 〜 1 0 ト ン Z c m 2 程 度が望ま しい。
こ の よ う に して得 られた成型物の焼結は、 ホ ッ ト プ レ ス法、 H I P 焼結法、 未加圧加熱等の従来公知の各種焼 結手段を適用 して行われる。 焼結の際の雰囲気は、 金属 が酸化さ れないよ う に窒素、 アルゴ ン等の不活性雰囲気 又は水素等の還元雰囲気 とする のがよ い。 焼結温度は、
焼結法の種類や焼結処理される アル ミ ニウ ム系金属粉末 の種類等によ り 異な り 一概には言えない力^ 通常 5 0 0 〜 8 0 0 °C、 好ま し く は 5 8 0 〜 6 3 0 °C力 よ い。 ま た 焼結時間は一般に 5 分〜 3 時間がよい。
第二の方法に よれば、 本発明の金属基複合材料は、 チ タ ン酸塩ゥ イ スカ ーを主成分 とする プ リ フ ォ ー ムを成型 し、 こ のプ リ フ ォ ームに金型内でアル ミ ニ ウ ム系金属合 金の溶湯を加圧含浸する こ と に よ り 製造さ れる。
こ の方法で用い られる アル ミ ニウ ム系金属合金と して は、 流動性の良い铸造用アル ミ ニウ ム合金を用 いる のが よい。 プ リ フ ォ ー ム成型は、 チタ ン酸塩ゥ イ ス カ ー に少 量の界面活性剤、 例えば陰イ オ ン活性剤 (具体的に は高 級脂肪酸アルカ リ 塩、 アルキル硫酸塩、 アルキルスルホ ン酸塩、 アルキルァ リ ールスルホ ン酸塩及びスルホ コハ ク 酸エステル塩等) 、 陽イ オ ン活性剤 (具体的には高級 ア ミ ンハ ロ ゲ ン酸塩、 ハ ロ ゲ ンィ匕ァノレキノレ ビ り ジニ ゥ ム 及び第四級ア ンモニゥ ム塩等) 、 非イ オ ン活性剤 (具体 的にはポ リ エチ レ ン グ リ コ ールアルキルエーテル、 ポ リ エチ レ ン グ リ コ ール脂肪酸エステル、 ソル ビタ ン脂肪酸 エステル及び脂肪酸モ ノ グ リ セ リ ド等) 、 両性表面活性 剤 (具体的にはア ミ ノ 酸等) 等を加え、 攪拌下に水分散 させ、 こ れを型の 中で脱水成型する こ と に よ り 行え る が
望ま し く は常温領域での成型体強度を上げ る ために、
0. 0 5 〜 2. 0 重量%の溶液状のポ リ ビニルアルコ 一 ルを加え、 ま た高温領域での成型体強度を上げる ために コ ロ イ ダルシ リ カ やアル ミ ナゾル等の無機バイ ンダー 0. 0 5 〜 5. 0 重量%を添加 し、 上記繊維をよ く 分散 させた後、 こ れを型の中で脱水成型する こ と に よ り 行 う のがよ い。 脱水成型さ れた成型体は更に水分の蒸発可能 な温度にて残留 した水分を除去す る こ と に よ り 高圧凝固 錶造法のためのプ リ フ ォ ー ムが作製でき る。 ま た コ ロ イ ダルシ リ カやアル ミ ナゾルを加えた場合、 通常 3 0 0 ~ 1 0 0 0 °C, 好ま し く は 5 0 0 〜 8 0 0 °C に加熱処理す る こ と に よ り、 よ り 成形体強度を備えたプ リ フ ォ ー ムが 作製でき る。 高圧铸造 (加圧含浸) 時の条件は通常、 圧 力 5 0 〜 2 0 0 0 k g Z c m 2 (好ま し く は 5 0 0 〜 1 2 0 0 k g Z c m 2 ) 、 溶湯温度 6 0 0 〜 9 0 0 °C (好ま し く は 7 0 0 〜 8 5 0 て) 、 金型温度 1 0 0 〜 6 0 0 °C (好ま し く は 1 5 0 〜 5 5 0 °C ) 及びプ リ フ ォ ー ム の予備加熱温度は溶湯温度 と 同程度とする こ とが望 ま しい。
斯 く して本発明の金属基複合材料が製造さ れる。
本発明によれば、 こ の よ う にァノレ ミ ニゥ 厶又はアル ミ ニゥ ム合金と比較的安価なチタ ン酸塩ウ イ ス カ ー と の複
合化に よ り 機械的強度に優れた繊維強化金属基複合材料 を安価且つ安定的に提供する こ とができ る。
図面の簡単な説明
図 1 は、 実施例 4 でチタ ン酸塩ゥ イ ス力 一の粉末 X線 回折装置に よ る 回折 ピー ク を示すグラ フであ る。
図 2 は、 実施例 4 で得 られた チ タ ン酸塩 ゥ イ ス カ ーの 電子顕微鏡写真であ る。
発明を実施する ための最良の形態
以下に本発明の実施例を掲げて本発明を よ り 一層明 ら かにする。
実施例 1
6 チ タ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ スカ ー (大塚化学株式会社製、 T I S M O — N ) 2 0 0 g を水 2. 5 リ ッ ト ノレ に分散さ せた後、 重炭酸ア ンモニ ゥ ム 2 2 8. 4 g を添加 し、 塩 ィ匕ァノレ ミ ニゥ ム 6 水和物 1 8 8. 5 g を水に溶解 して
4 0 0 m 1 と した溶液を撹拌 しなが ら ゆ つ く り 加えて反 応させた。 こ の間、 反応温度を 3 0 〜 4 0 °Cに保持 して 3 時間反応を続行 した。 反応終了後、 反応液の p Hは 7. 4 であ っ た。 次に反応物を濾過 し、 水で洗浄 して不 純物を除去 し、 8 0 °Cで乾燥す る と反応乾燥物が
2 6 3. 0 g得 られた。 こ の も のを分析 した結果、 6 チ タ ン酸カ リ ウ ムは、 酸化アル ミ ニ ウ ム換算にて 1 5. 1
%、 硫酸塩と して 0. 0 0 3 %及び強熱減量が 8. 0 9 %を含む水酸化アル ミ ニゥ ム化合物によ り 被覆さ れてい o
更に こ の水酸化ァル ミ ニゥ ム化合物に よ り 被覆 さ れた 6 チ タ ン酸カ リ ウ ム繊維に硫酸カ リ ウ ム ( K 2 S 04) を 重量比で 1 : 4 にて乳鉢で十分混合 した後、 加圧成形 し、
1 1 5 0 °Cで 3 時間焼成 した。 焼成後 8 0 0 °Cの温度ま で 5 °C /分の速度にて冷却 し、 その後炉冷に よ り 室温ま で冷却 し、 焼成物を得た。 焼成物を水中にて煮沸 し、 水 洗、 濾別、 乾燥 し淡黄色粉末を得た。 こ の も のは X線回 折、 元素分析等に よ り K
2. A 1
2. T i
6. 。〇
1 6であ り、 平均径 2 m、 平
長さ 3 0 mのチタ ン酸ァノレ ミ ン酸 カ リ ウ ム ウ イ スカ 一であ る こ とがわ力、 つ た。
実施例 2
焼成後の冷却を、 炉内か ら取 り 出 し、 冷水中 にて急冷 した以外は実施例 1 と 同条件で反応を行い、 淡黄色粉末 を得た。 こ の もの は X線回折、 元素分析等の結果か ら K 2. 。 A : I :. 0 T 1 6. 。 0 16であ り、 平均径 2 m、 平均長 さ 3 0 / mで全体積に対 し結晶 中約 5 0 重量%の気孔を 有する チタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ウ イ ス カ 一であ っ た。 実施例 3
8 チ タ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ ス カ ー (大塚化学株式会社製、
T I S M O — D ) 2 0 0 g を水 2. 5 リ ッ ト ルに分散さ せ 2 0 〜 3 0 °Cの温度で撹拌 しなが ら . 硫酸アル ミ ニゥ ム 1 8 水塩 4 7. 3 gを水に溶解させ 1 1 0 m 1 と した 溶液並びにアル ミ ン酸ナ ト リ ウ ム ( N a 20 ' A 1 20 3 ) 1 6. 6 g と水酸化ナ ト リ ウ ム 5. 2 g を溶か して
1 0 0 m 1 と した溶液を、 反応液が p H 7 〜 9 の範囲内 とな る よ う ゆ っ く り 加え、 5 時間反応させた 3 反応終了 後の反応液の p Hは 7. 2 であ っ た。 次に反応物を濾過 し、 水で洗浄 して不純物を除去 し、 9 0 。Cで乾燥する と 反応乾燥物が 2 3 8. 8 g得 られた。 こ の ものを分析 し た結果、 8 チタ ン酸カ リ ウ ムは、 酸化ァノレ ミ 二ゥ ム換算 にて 7. 3 6 %、 硫酸塩 と して 3. 3 1 %及び強熱減量 が 5. 1 9 %の塩基性硫酸アル ミ ニゥ ム化合物に よ り 被 覆されていた。
こ の ものに塩ィ匕カ リ ウ ム ( K C 1 ) と硫酸力 リ ゥ ム ( K 2 S 04 ) をモル比で 1 : 3 とな る よ う 配合 した混合 粉末を重量比で 1 : 9 にて乳鉢で十分混合 した後、 加圧 成形 し、 1 2 5 0 °Cで 3 時間焼成 した。 焼成後 8 0 0 °C の温度ま で 1 °C Z分の速度にて冷却 し、 その後炉冷に よ り 室温ま で冷却 し、 焼成物を得た。 焼成物を水中 にて煮 沸 し、 水洗、 濾別、 乾燥 し淡黄色粉末を得た。 こ の も の は X線回折、 元素分析等の結果、
K !. 0 A 1 1. 。T i ?. 。 0 16であ り、 平均径 3 /z m、 平均長 さ 5 0 mのチタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ウ イ ス カ 一で あ っ た o
実施例 4
6 チ タ ン酸カ リ ウ ム繊維 (大塚化学株式会社製 商品 名 T I S M O - N、 平均繊維長 2 0 m 平均繊維径 0. 3 ^ m ) 1 0 0 g を水 2 リ ッ ト ノレに分散 した後、 塩 化マ グネ シ ゥ ム 6 水和物 3 0. 4 g を添加 し、 水酸ィ匕カ リ ウ ム 1 6 8 g を水に溶解 して 1 0 0 m 1 と した溶液 を撹拌下において徐々 に滴下 し、 反応さ せ 7 o の間の 反応温度を 3 0 - 4 0 °Cに保持 して 3 時間反応を続行 し た。 反応終了後、 反応液の p H は 1 0. 8 め つ た。 次 に反応物を濾過 し、 水で洗浄 して不純物を除去 し、 8 0 °cで乾燥する と反応乾燥物 1 0 9 gが得 られた。 こ の も のは電子顕微鏡に よ る ェネルギ—分散型 X線分析
( E D S ) によ る 分析及び元素分折の結果 6 チタ ン酸 カ リ ウ ム繊維が酸化マ グネ シ ゥ ム換算に して 5. 5 % 強熱減量 2 0 %を含むマ グネ シ ゥ ム塩基性塩に よ り 被 覆さ れた ものであ つ た。
こ の も のに溶融剤 と して硫酸カ リ ウ ム ( K 2 S 0 4) を 重量比で 1 : 4 の割合で乳鉢で十分に粉砕混合 した後、 加圧成形 し 1 1 5 0 °Cで 3 時間焼成 した。 焼成後、
8 0 0 °Cま で 1 °C Z分の速度にて冷却 し、 その後、 炉冷 によ り 室温ま で冷却 し、 焼成物を得た。 焼成物を水中に て煮沸 し、 水洗、 濾別、 乾燥す る こ と によ り、 黄淡色粉 末を得た。 こ の も のは X線回折及び元素分析の結果、 K 2. 。 M g !· 。 T i 7. 。 0 ! 6であ り、 平均繊維径 3 m、 平 均繊維長 6 0 / mのチ タ ン酸塩ゥ イ スカ ーが得 られた。 得 られたチタ ン酸塩ゥ ィ ス カ ーの粉末 X線回折装置に よ る 回折 ピー ク を図 1 に、 ま た該チ タ ン酸塩 ゥ イ ス カ ーの 電子顕微鏡写真を図 2 に示す。
ま た上記の焼成後の冷却を、 炉内か ら取 り 出 し、 冷水 中にて急冷 した以外は同条件に よ り 行い、 黄淡色粉末を 得た。 こ の ものは X線回折及び元素分析等の結果か ら K 2. 。M g 1 QT i 7. 。 0 1 6であ り、 平均繊維径 3 〃 m、 平 均繊維長 6 0 mで全体積に対 し結晶中約 5 0 体積%の 気孔を有する チタ ン酸塩ゥ イ ス 力 一であ っ た。
実施例 5
4 チタ ン酸カ リ ウ ム 1 水塩繊維 (大塚化学株式会社製、 商品名 T I S M O — L、 平均繊維長 2 0 z m、 平均繊維 径 0. 3 m ) 1 0 0 g を水 2 リ ッ ト ノレ に分散 した後、 塩化 ク ロ ム 6 水和物 5 7. 0 g を水に溶解 して 3 0 0 m 1 と した溶液を撹拌 しなが ら徐々 に加え、 反応混合液 と した。 こ の間、 反応温度を 1 0 〜 2 0 °Cに保持 して 3
時間反応させた。 反応終了後、 更に反応液に炭酸ガスを
1 0 0 m 1 /分の流量で吹き込みながら水酸化ノく リ ウ ム 8 水和物 3 3 . 7 g を水に溶解 して 3 0 0 m 1 と した溶 液を撹拌 しなが ら徐々 に加えた。 こ の間、 反応温度を 1 0 〜 2 0 °Cに保持 して 2 時間反応を続行 した。 反応終 了後、 反応物を濾過 し、 水で洗浄 して不純物を除去 し、 8 0 °Cで乾燥する と反応乾燥物 1 4 3 g が得 られた。 こ の ものは分析の結果、 4 チタ ン酸カ リ ウ ム 1 水塩繊維が 酸化ク ロ ム換算にて 1 1 . 4 %、 酸化バ リ ウ ム換算にて 1 1 . 3 %、 強熱減量 7 . 4 %を含むク ロ ム塩基性塩及 びバ リ ゥ ムの炭酸塩に よ り 被覆 さ れた も のであ っ た。
こ の も のに溶融剤 と して硫酸カ リ ウ ム ( K 2 S 0 4 ) と 塩化カ リ ウ ム ( K C 1 ) を重量比にて 3 : 1 の割合で混 合 した も のを同 じ く 重量比にて 1 : 4 の割合で加え、 乳 鉢で十分に粉砕混合 した後、 加圧成形 し 1 2 0 0 °Cで 2 時間焼成 した。 焼成後、 8 0 0 °Cま で 1 °C Z分の速度に て冷却 し、 その後、 炉冷に よ り 室温ま で冷却 し、 焼成物 を得た。 焼成物を水中にて煮沸 し、 水洗、 濾別、 乾燥す る こ と に よ り、 黄淡色粉末を得た。 こ の も の は X線回折 及び元素分析の結果、 B a 0 . 6 8 0 . 1 5 Ί 1 6 . 5〇 1 6でめ り 平均繊維径 3 m、 平均繊維長 5 0 z mの チタ ン酸塩ゥ ィ スカ ーが得 られフ o
実施例 6
ァナタ ーゼ型酸化チ タ ン粉末 (平均粒子径 0 . 7 m ) 及び塩化鉄 6 水和物 ( F e C 1 3 - 6 H 2 0 ) を 4 : 1
(モル比) の割合で混合 し、 こ れに硫酸ナ ト リ ウ ム
( N a 2 S 0 4 ) と塩化カ リ ウ ム ( K C 1 ) の重量比を 4 : 1 と した混合物を全量に対 して 7 0 重量 % とな る よ う に加え、 乳鉢にて十分に混合 した。 混合物を撹拌羽根の 付いた ミ キサーに入れ、 撹拌下にて水を全量に対 して 1 0 重量% とな る ま で添力 B し、 顆粒を得た , 得 られた顆 粒は 1 2 0 °Cに加熱 した乾燥機にて 1 0 時間保持 した後、 次工程の原料と して用 いた。
先の工程で得 られた顆粒をァル ミ ナ製ルッ ボに入れ、
1 2 δ 0 °Cにて 5 時間焼成 し、 焼成後 8 0 0 °C ま で 1 °C / 1 分の速度にて冷却 し、 その後、 炉冷に よ り 室温ま で 冷却 して焼成物を得た。 焼成物を水中にて煮沸 し、 水洗、 濾別、 乾燥する こ と に よ り、 黄淡色粉末を得た。 こ の も のは X線回折及び元素分析の結果、
N a 1 . 2 8 K 3 2 F e T i 0 "であ り N a と Kの モノレ比は 4 : 1 であ り、 平均繊維径 1 0 m、 平均繊維 長 2 0 0 〃 mのチタ ン酸塩ウ イ ス カ ーが得 られた。
参考例
アナタ ーゼ型ニ酸化チタ ン粉末 (平均粒子径 0 . 7
m ) 及び炭酸カ リ ウ ム粉末 (平均粒子径 3 m ) を 4 : 1 (モル比) の割合で混合 し、 こ れに溶融剤 と して K 2 M o 0 4を 1 : 8 (モル比) の割合で加え混合 した。 得 られた混合物を 白金ルツ ボ内 に入れ、 1 1 0 0 °Cで 4 時間焼成 した後、 4 °C /時間の速度にて 9 0 0 °Cま で徐 冷 し、 その後、 室温ま で冷却 し焼成物を得た。
得 られた焼成物を水中にて解繊 し、 更に濾別、 洗浄 し て不純物及び溶融剤を除去 した後、 乾燥 し、 白色粉末を 得た。 得 られた繊維状物質を粉末 X線分析にて同定 した と こ ろ、 全て 2 T i 4 0 9相であ る こ とを確認 した。 ま た 平均繊維径は 0 4 m、 平均繊維長は 2 0 mであ つ o
こ の ものを 1 N酢酸溶液 1 0 0 m 1 に対 して 5 g の割 合で添加 し、 約 3 時間撹拌 しなが ら K 2 0成分の抽出を行 つ た後、 濾別、 洗浄及び乾燥 し、 水和チタ ニア繊維を得 た。 得 られた水和チ タ ニア繊維は、 X線回折にて同定 し た と こ ろ、 全て H 2 T i 4 O s相であ る こ とを確認 した。 ま た平均繊維径は 0 . 4 m、 平均繊維長は 1 8 mであ フ^- ο
実施例 7
参考例にて作成 した水和チタ ニア繊維 1 0 0 g を水 2 リ ッ ト ルに分散 し た後、 塩化バ リ ウ ム 2 水和物 4 3 . 4
g及び塩化ニ ッ ケル 6水和物 4 0. 1 gを添加 し、 水酸 ィ匕カ リ ウ ム 3 9. 9 gを水に溶解 し、 3 0 0 m l と した 溶液を撹拌下において徐々 に滴下 し、 反応させた。 こ の 間の反応温度を 3 0 〜 4 0 °Cに保持 して 3 時間反応を続 行 した。 反応後、 更に反応液に炭酸ガスを 1 0 0 m 1 / 分の流量で吹き込みなが ら 2 時間続行 した。 反応終了後. 反応物を濾過 し、 水洗 して不純物を除去 し、 8 0 °Cで乾 燥 して乾燥物 1 5 6 gを得た。 こ の も のを分析 した結果、 水和チ タ ニア繊維が酸化ニ ッ ケル換算にて 8. 3 %、 酸 化ノく リ ウ ム換算にて 1 6. 8 %、 強熱減量 9. 9 %を含 むバ リ ゥ ムの炭酸塩及びニ ッ ケルの塩基性塩に よ り 被覆 されていた。
こ の も のに フ ラ ッ ク ス原料と して硫酸力 リ ゥ ムを重量 比で 1 : 4 の割合で加え、 乳鉢にて十分混合粉砕 した後、 加圧成形 し 1 2 0 0 °Cで 3 時間焼成 した。 焼成後、
8 0 0 °Cま で 1 °C Z分の速度にて冷却 し、 その後、 炉冷 によ り 室温ま で冷却 し、 焼成物を得た。 焼成物を水中に て煮沸 し、 水洗、 濾別、 乾燥す る こ と に よ り、 明緑色粉 末を得た。 こ の も のは X線回折及び元素分析の結果、 B a 0. 8 K 0. 4 N i 1 Q T i 7 。 0 い;、 平均繊維径 3 μ m, 平均繊維長 8 0 i mのチタ ン酸塩 ゥ ィ ス カ 一が得 られた c ま た、 上記の冷却を、 炉内か ら取 り 出 し、 冷水中にて
急冷 した以外は同条件にて行い、 明緑色粉末を得た。 こ の ものは X線回折及び元素分析か ら
B a 0. 8 K:. 4 N i i . 。T i i . 。 0 16、 平均繊維径 3 m、 平均繊維長 8 0 mで全体積に対 し、 結晶 中約 3 0 体積 %の気孔を有する のチ タ ン酸塩ゥ イ ス力 一が得 られた。 実施例 8
参考例にて作成 した水和チ タ ニア繊維 1 0 gを水 2 5 0 m 1 に分散 した後、 無水硫酸アル ミ ニウ ム
( A 1 2 ( S 04 ) 3) 6. 7 5 gを水に溶解 し、 5 0 m l と した溶液及び水酸化ナ ト リ ウ ム ( N a O H ) l . 5 6 gを水に溶解 し 1 0 m 1 と した溶液を同時に撹拌 しなが ら ゆ っ く り と加えて反応させた。 こ の間、 反応温度を 3 0 〜 4 0 °Cに保持 して 3 時間反応を続行 した。 反応終了後、 反応液の P Hは 7. 6 3 であ っ た。 尚、 こ の時点で反応 液を少量取 り、 濾過、 水洗、 乾燥 した後化学分析 した結 果、 水和チタニア繊維 と共に非水溶性の '
A 1 . ( S 04 ) 0. 1 5 1 - ( O H ) 2 8 5 · 0. 4 H 20で示 さ れる アル ミ ニウ ム塩基性塩が生成 していた。 反応終了 後、 更に硫酸カ リ ウ ム ( K 2 S 04 ) 3 1 g と臭化力 リ ウ ム 1 2. 5 gを加え、 室温にて 1 5 分保持 した。 作成 し たス ラ リ ーをステ ン レス製容器に入れ、 乾燥機によ り
8 0 °Cにて 1 2 時間乾燥 し、 水分を除去 した。 その後、
乳鉢にて乾燥品を十分に粉砕 し、 粉末原料 と した。 得 ら れた原料粉末を電子顕微鏡によ るエネルギー分散型 X線 分析装置 ( E D S ) にて分析 した結果、 水和チタ ニア繊 維表面付近に A 1 成分が多 く 存在 し、 且つ硫酸カ リ ウ ム と塩化カ リ ウ ムが粉末内で均一に分散 した ものであ っ た。
更に得 られた原料粉末をアル ミ ナ製ルツ ボ内に入れ、 電気炉にて 5 °C /分の速度にて 1 1 5 0 °Cま で昇温 し、 該温度で 2 時間保持 した後、 8 0 0 °Cま で 1 0 °C /分の 速度で降温 し、 以後、 徐冷によ り 室温ま で冷却 し焼成物 を得た。 焼成物は水中にて煮沸 し、 水洗、 濾別によ り 溶 融剤を除去 し、 乾燥する こ と に よ り、 淡黄色粉末を得た。 こ の も のは X線分析、 元素分析か ら
K 2 QA 1 2. 。T i 6. 。 0 I 6であ り、 平均径 1 m、 平均長 さ 2 0 mのチ タ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ スカ ーで あ つ た。
実施例 9
アナタ ーゼ型ニ酸化チタ ン粉末 (平均粒子径 0. 7 β m ) 及び水酸化アル ミ ニ ウ ム ( A 1 ( O H ) 3) を 7 : 1 (モル比) の割合で混合 し、 こ れに溶融剤 と して塩化 カ リ ウ ムを全量に対 して 7 0 重量%の割合 とな る よ う に 加え混合 した。 得 られた混合物を磁製ボール ミ ルに入れ、 スラ リ ー濃度 3 0 重量% とな る よ う に水を添加 した。 磁
製ボール ミ ルに よ り 1 2 時間混合粉砕 した後、 ス ラ リ ー を取 り、 スプレー ドラ イ 法によ り 乾燥 し、 原料粉末を得 た。 更に原料粉末を内径 6 0 m mの 円筒状の金型内に入 れ、 加圧に よ り 外径 6 0 m m、 厚み 1 0 m mの 円筒状の 成形体を得た。 得 られた成形体をアル ミ ナ製ルツボ内に 入れ、 電気炉にて 5 °C Z分の速度にて 1 0 0 0 °Cま で昇 温 し、 その温度にて 1 時間保持 した後、 8 0 0 °Cま で 1 0 °C Z分の速度で降温 し、 以後徐冷によ り 室温 ( 2 0 °C ) ま で冷却 し焼成物を得た。 焼成物は水中にて煮沸 し、 水洗、 濾別によ り 溶融剤を除去 し、 乾燥す る こ と によ り、 淡黄色粉末を得た。 こ の も のは X線分析、 元素分析か ら K uA l i Q T i ?. 。 0 1 6であ り、 平均径 2 ^ m、 平均長 さ 3 0 mのチ タ ン酸ァノレ ミ ン 酸 カ リ ウ ム ゥ イ ス カ ー で あ っ た o
実施例 1 0
ルチル型二酸化チタ ン粉末 (平均粒子径 1. 2 m ) 及び硝酸アル ミ ニ ウ ム ( A 1 ( N 0 3 ) 3 · 9 H 20 ) を 6. 5 : 1. 5 ( モル比) の割合で混合 し、 こ れに溶融 剤 と して硫酸カ リ ウ ム と硫酸ナ ト リ ウ ムを 5 : 1 (重量 比) の割合にて混合 した混合粉末を全量に対 して 7 5 重 量%の割合 とな る よ う に加え混合 した。 得 られた混合粉 末を ミ キサーによ り 撹拌 しなが ら、 水を全量に対 して最
終 8 重量%の割合 とな る よ う に添加 し、 顆粒化を行 つ た。 顆粒化 した原料を 1 0 0 °Cにて 1 0 時間乾燥 した後、 こ の も のをアル ミ ナ製さ や内に厚 さ 5 0 m m とな る よ う に 入れ、 電気炉にて 5 °Cノ分の速度にて 1 2 0 0 °Cま で昇 温 し、 その温度にて 2 時間保持 した後、 8 0 0 °Cま で
2 0 °Cノ分の速度で降温 し、 以後徐冷によ り 室温 ( 2 0 °C ) ま で冷却 し焼成物を得た。 焼成物は水中にて煮沸 し、 水洗、 濾別に よ り 溶融剤を除去 し、 乾燥する こ と に よ り、 淡黄色粉末を得た。 こ の も のは X線分析、 元素分析か ら K i. 5 A l L 5 T i 6. 5 O i 6であ り、 平均径 2 /^ m、 平均長 さ 5 0 / mのチタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ ス カ ーで め っ た o
実施例 1 1
アナタ ーゼ型ニ酸化チ タ ン粉末 (平均粒子径 0. 7 μ πι ) 及びァノレ ミ ン酸カ リ ウ ム 3 水和物 ( Κ Α 1 0 3 ·
3 Η 20 ) を 6 : 2 (モル比) の割合で混合 し、 こ れに溶 融剤 と して硫酸カ リ ウ ムを全量に対 して 8 0 重量%の割 合とな る よ う に加え混合 した。 得 られた混合粉末を、 ビ — 力 一内にてスラ リ ー濃度が 3 0 重量% と な る よ う に水 を添加 した。 ス ラ リ ー は撹拌下にて 1 時間混合 した後、 スプ レー ドラ イ 法に よ り 乾燥 し、 原料粉末を得た。 こ の も のをアル ミ ナ製さ や内 に厚さ 1 0 m m と な る よ う に入
れ、 電気炉にて 1 0 °C/分の速度にて 1 2 5 0 °Cま で昇 温 し、 その温度にて 3 時間保持 した後、 8 0 0 °Cま で 5 °C /分の速度で降温 し、 以後徐冷に よ り 室温 ( 2 0 °C ) ま で冷却 し焼成物を得た。 焼成物は水中にて煮沸 し、 水 洗、 濾別によ り 溶融剤を除去 し、 乾燥する こ と に よ り、 淡黄色粉末を得た。 こ の も のは平均径 3 m、 平均長さ 8 0 mのチタ ン酸ァノレ ミ ン酸カ リ ウ ムウ イ ス カ 一であ つ た。
実施例 1 2 〜 1 5 及び比較例 1
高結晶ポ リ プロ ピ レ ン K 5 2 3 0 ( H C P P、 チ ッ ソ 株式会社製) 及び実施例 1 にて作成 したチ タ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ウ イ ス カ 一を 1 %のチタ ネ一 ト 系 カ ツ プ リ ング剤 ( T T S、 味の素株式会社製) で表面処理 した も のを、 下記第 1 表に示す配合組成で、 2 2 0 °Cに設定 し た 4 5 m m 0二軸押出機にて、 溶融さ せた K 5 2 3 0 に 繊維を混入 し、 押 出 し造粒 した。 その後、 下記条件下で 射出成形を行い、 物性測定用テ ス ト ピースを作製 した。
シ リ ンダー温度 : 2 1 0 °C
射出圧力 : 5 0 0 k g Z c m 2
射出時間 : 1 5 秒
金型温度 : 6 0 °C
得 られた各テス ト ピー ス につき機械的強度を測定 し、
その結果を第 1 表に示す。
尚、 以下、 各実施例における 引張強さ、 曲げ強さ、 曲 げ弾性率、 I Z 0 D衝撃値についての測定は、 J I S K — 7 1 1 3、 J I S K 一 7 2 0 3、 J I S K 一 7 1 1 0 に基づき行 っ た。
第 1 表
実施例 1 6 〜 1 9 及び比較例 2
ジ ユ ラ コ ン M 9 0 — 4 4 (ポ リ アセタ ール、 ポ リ プラ スチ ッ ク ス株式会社製) 及び実施例 2 にて作製 したチタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ゥ ム ウ イ ス カ 一を 1 %のエポキ シ シ ラ ン ( A — 1 8 7、 日 本ュニカ株式会社製) ) で表面処
理 した も のを、 下記第 2 表に示す配合組成で、 2 0 0 °C に設定 した 4 5 m m 0 二軸押出機にて、 溶融させた K 5 2 3 0 に繊維を混入 し、 押出 し造粒 した。 その後、 下記 条件下で射出成形を行い、 物性測定用テス ト ピースを作 製 した。 シ リ ンダ一温度 : 2 0 0 °C 射出圧力 : 1 0 0 0 k g / c m 2 射出時間 : 2 0 秒 金型温度 : 8 0 °C 得 られた各テス ト ピー ス につ き機械的強度を測定 し、 その結果を第 2 表に示す。 第 2 表 比較例 2 実施例 16 実施例 17 実施例 18 実施例 19 チタン酸アルミン酸
力リゥムゥイス力一 0 5 1 0 2 0 4 0 の配合量 (重量%) 引 張 強 さ 57 0 6 5 0 780 1 0 00 1 1 50
(k g f /cm2) 曲 げ 強 さ 980 1 06 0 1 2 0 0 1 5 2 0 1 800 (k g f /cm2) 曲げ弾性率
24000 32000 42000
(k g ί / cm" ) 68000 105000
I ZOD衝撃値
ノツチ付き 4. 0 4. 1 4. 2 4. 5 4. 6
( k g f c m/ cm)
実施例 2 0 〜 2 3 及び比較例 3
レオナ 1 3 0 0 S (ナイ ロ ン 一 6, 6、 旭化成工業株 式会社製) 及び実施例 3 にて作製 したチタ ン酸アル ミ ン 酸カ リ ウ ムゥ イ ス カ ーを 1 %のア ミ ノ シ シ ラ ン ( A — 1 1 0 0、 日 本ュニカ株式会社製) ) で表面処理 した も のを、 下記第 3表に示す配合組成で、 2 7 0 °Cに設定 し た 4 5 m m 0 二軸押出機にて、 押出 し造粒 した。 その後、 下記条件下で射出成形を行い、 物性測定用テ ス ト ピー ス を作製 した。
シ リ ンダー温度 : 2 8 0 °C
射出圧力 : 8 0 0 k g Z c m 2
射出時間 : 1 0 秒
金型温度 : 8 0 °C
得 られた各テス ト ピー ス につ き機械的強度を測定 し、 その結果を第 3 表に示す。
第 3 表
比較例 4 〜 7
補強繊維力 1 w t % の ア ミ ノ シ ラ ン ( A — 1 1 0 0、 日 本ュニカ株式会社製) で表面処理 したチ タ ン酸力 リ ウ ム繊維 ( T I S M O — N、 平均繊維長 1 5 m、 平均繊 維径 0. 3 m、 大塚化学株式会社製) を使用 した以外 は実施例 2 1 〜 2 4 と 同様の条件によ り 物性測定用テ ス ト ピー スを作製 した。
得 られた各テス ト ピー ス につ き機械的強度を測定 し、 そ の結果を第 4 表に示す。
第 4 表
比較例 8 ~ 1 1
補強繊維力 l w t % の ア ミ ノ シ ラ ン ( A — 1 1 0 0、 日本ュニカ株式会社製) で表面処理 したホ ウ酸アル ミ 二 ゥ 厶繊維 (アルボ レ ッ ク ス Y、 平均繊維長 2 0 z m、 平 均繊維径 0. 5 m、 四国化成工業株式会社製) を使用 した以外は実施例 2 1 〜 2 4 と 同様の条件に よ り 物性測 定用テ ス ト ピー スを作製 した。
得 られた各テス ト ピー ス につ き機械的強度を測定 し、 その結果を第 5 表に示す。
第 5 表
実施例 2 4 ~ 2 5 及び比較例 1 2 1 3
ユー ピロ ン S — 2 0 0 0 (ポ リ カ ーボネ ー ト (粘度平 均分子量 M v 2 4 0 0 0 ) , 三菱ポ リ プラ スチ ッ ク ス株 式会社製) に表 6 に示す各種繊維又はウ イ ス カ ーを 1 w t %のエポキ シ シ ラ ン ( A — 1 8 7、 日 本ュニカ株式 会社製) で表面処理 した も のを、 第 6 表に示す配合組成 で、 2 8 0 °Cに設定 した 4 5 m m 0 二軸押出機にて、 押 出 し造粒 した。 その後、 下記条件下で射出成形を行い、 物性測定用テス ト ピー スを作製 した。
シ リ ンダー温度 : 3 0 0 °C
金型温度 : 8 0 °C
得 られた各テス ト ピース につき機械的強度を測定 し、 その結果を第 6 表に併せて示す。
尚、 M v は塩化メ チ レ ン に 1. O g Z d l の濃度で溶 解 した溶液か ら求めた 2 0 °Cでの比粘度 ( s p ) を下 式に従い算出 した ものであ る。
7? s p / C = [ η + 0. 4 5 [ η 2 X C
[ 77 ] = 1. 2 3 x 1 0 一 4 x M。 83、 C 二 1. 0
第 6 表
滞留物性評価は、 成形時に通常成形 ( シ リ ンダ一内滞 留時間 3 0 秒) を行 っ た も のを初期成形品 と し、 シ リ ン ダ一内滞留時間 3 0 分間を経た後の 2 シ ョ ッ ト 目 の成形 品を滞留後成形品 と して評価 した。
実施例 2 6 〜 2 7 及び比較例 1 4
ジ ユ ラ ネ ッ ク ス 2 0 0 2 ( P B T樹脂、 ポ リ プラ スチ ッ ク ス株式会社製) 及び実施例 1 にて作製 したチ タ ン酸 アル ミ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ スカ ーを l w t %のエポキ シ シ ラ ン ( A - 1 8 7、 日本ュニカ株式会社製) ) で表面処 理 した も のを、 表 7 に示す配合組成で、 2 4 0 °Cに設定 した 4 5 m m ς 二軸押出機にて、 押出 し造粒 した。 その 後、 下記条件下で射出成形を行い、 物性測定用テス ト ピ ー スを作製 した。
シ リ ンダー温度 : 2 4 5 °C
射出圧力 : S O O k g Z c m 2
射出時間 : 2 0 秒
金型温度 : 8 0 °C
得 られた各テ ス ト ピー ス につき機械的強度を測定 し、 その結果を第 7 表に示す。
第 7 表
実施例 3 0 〜 3 2 及び比較例 1 5
ビス フ ヱ ノ ーノレ A の ジ グ リ シ ジルエー テル型液状樹脂 (商品名ェ ピコ ー ト 8 2 8、 油化 シ ヱ ルエポキ シ株式会 社製) 1 0 0 重量部に対 して、 硬化剤 と して芳香族系ァ ミ ン (商品名ェ ピキ ュ ア Z、 油化シ ェ ルエポキシ株式会 社製) 2 0 重量部の割合で加え、 混合槽にて均一に混合 する。 こ の組成物にア ミ ノ シ ラ ン ( A — 1 1 0 0、 日 本 ュニカ株式会社製) 1 w t %で表面処理 した実施例 1 で 製造 したチタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ムウ イ ス カ 一を下記 第 8 表に示す配合組成の割合で万能混合撹拌機を用いて
混練後、 1 5 0 °Cに加熱 した圧縮成形金型に入れ、 圧縮 成形を行 っ た。 こ れ らの配合物を、 更に 1 5 0 °Cで 3 時 間後硬化処理を行 つ た も のの特性を測定 した。 結果を第 8 衣に不 " 。
第 8 表
実施例 3 3 〜 3 6 及び比較例 1 6
ビスマ レイ ミ ド ト リ ア ジ ン樹脂 (商品名 B T — 4 4 8 0、 三菱エ ン ジニア リ ン グプラ ス チ ッ ク ス株式会社製) 及びエ ポキ シ シ ラ ン ( A — 1 8 7、 日 本ュニカ株式会社
製) l w t %で表面処理 した実施例 1 で製造 したチタ ン 酸アル ミ ン酸カ リ ゥ ム ウ イ スカ 一を下記第 9 表に示す配 合割合で万能撹拌混合機を用いて 6 0 分間撹拌 した。 次 に金型内 に充填 し、 蓋を しない圧縮成形機内で温度を 1 7 0 °Cに して溶融さ せる。 溶融 しは じめた ら蓋を して 圧力をかけ、 ガス抜き を 1 0 分程度行 っ た後、 1 7 0 ° (:、 5 0 k g / c m 2で 9 0 分間加熱加圧 して平板を作成 し、 徐冷後、 各試験片を作成 し、 各物性を測定 した。 結果を 第 9 表に示す。
第 9 表
実施例 3 7
2 0 0 c c の ビー カ ー に 1 0 0 c c のェ チノレアル コ 一 ルを入れ、 これに実施例 1 又は実施例 2 で得 られたチタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ ス カ ー (化学式
K A 1 2. 0 T i 6. 。0 16) 3. 6 5 g及び粒子径 2 0 m以下の純アル ミ ニゥ ム 1 0. 7 9 g ( ゥ イ ス力 一体 積含有率 2 0 % ) を入れ、 5 分間超音波を照射 し、 素早 く 吸引濾過 した後、 固形分を乾燥粉砕 して加圧成型用試 料粉末を得た。
次に こ の試料を直径 3 0 m mの金型に入れ、 内部を真 空に引 き なが ら全力 5 ト ン の力でプ レス して高さ約 3 m mの成型体を作製 した。 次いで こ の成型体をアル ミ ナ 製ボー ドに入れ、 6 3 0 °Cで 2 0 分間保持 した後、 約 1 時間要 して室温ま で冷却 した。 こ の よ う に して得 られた 焼結複合体を施盤及びェメ リ 一 カ ッ タ ーにて切断加工 し て、 曲げ試験片を作製 した。
上記で得 られた曲げ試験片にっき、 J I S Z 2 2 0 4 に従い曲げ強度を測定 した と こ ろ、 実施例 1 の ウ イ ス カ 一を用いた場合 2 4 k g Z m m 2であ り、 実施例 2 の ゥ イ ス カ ーを用いた場合 2 3 k g Z m m 2であ っ た。
比較例 1 7
チタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ウ イ ス カ 一を添加 しない 以外は実施例 3 7 と 同様に作製 した曲げ試験片にっき、 曲げ試験を行 っ た と こ ろ、 1 3 k g f / m m 2 であ っ た。
上記実施例 3 7 及び比較例 1 7 の結果か ら、 チ タ ン酸 ァ ノレ ミ ン酸力 リ ウ ムウ イ ス カ 一 に よ る アル ミ ニウ ム金属
への補強性は十分に発揮でき る こ とがわかる。
実施例 3 8
内容量 2 0 0 0 c c の磁性ボ —ノレ ミ ル 1 0 0 0 c じ の ェチルァノレコ ール及び直径約 5 m m のァノレ ミ ナ製ボール を入れ、 こ れに実施例 3 で使用 したチタ ン酸ァノレ ミ ン酸 力 リ ウ ム ウ イ スカ ー ( K 1 . 。 A ; 1 - 0 i 1 7. 00 1 6 )
7 8. 8 g 及び純ァル ミ ニ ゥ 厶 1 0 7 · 9 g を入れ ( ゥ イ ス 力 一体積含有率 3 5 % ) 、 1 2 時間攪拌 した後、 素 早 く 吸引濾過 した後、 固形分を乾燥、 粉砕 して試料粉末 を得た , こ の試料の内 1 8 gを内部に離型剤の窒化ホ ゥ 素を塗布 した直径 3 0 m m のホ ッ ト プ レ ス用炭素製型内 に入れ、 内部を真空に引 き なが ら焼結温度 6 5 0 ° (:、 加 圧力 1 0 0 0 k g f / c " にて 1 時間保持 した後、 約 1 時間要 して室温ま で冷却 した , こ のよ う に して得 られ た焼結複合体を実施例 3 7 と 同様に曲げ試験片を作製 し、 曲げ強度を測定 した と こ ろ、 3 1 k g / m m 2 あ っ た。 比較例 1 8
チ夕 ン酸アル ミ ン酸カ リ ゥ 厶 ウ イ ス カ 一を添力 [1 しない 以外は実施例 3 8 と 同様に作製 した曲げ試験片にっ き 曲 げ試験を行 っ た結果、 曲げ強度は 1 6 k g f Z m m 2 で ぁ ゥ 7こ
上記実施例 3 8 及び比較例 1 8 の結果か ら、 チタ ン酸
アル ミ ン酸カ リ ウ ム ウ イ スカ 一 によ る アル ミ ニウ ム金属 への補強性は十分に発揮でき る こ とがわかる。
実施例 3 9
3 0 0 c c ビー カ ー に実施例 1 及び実施例 2 で得 られ たチタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ゥ イ ス カ ー 5 0 g をそれ ぞれと り、 これに 0 · 2 %のポ リ ビニルァノレコ ール及び 0. 1 % の界面活性剤 ( ト ラ イ ト ン、 商品名
T r i t o n X — 1 0 0、 R o h n & H a a s C o. 製) を含有する水溶液 1 5 0 m l を加え、 超音波 照射を約 5 分行 っ て分散さ せた。 こ れに 1 0 %濃度に希 釈 した コ ロ イ ド シ リ カ溶液 (商品名 ス ノ ーテ ッ ク ス、 日 産化学工業株式会社製) 2 3 m l を加えた。 再度超音波 照射 した後、 ロ ー タ リ 一式エバポ レ ー タ ーで水分の大半 を除去 した。 こ れを内径 5 3 m m 0 の 円筒型金型に入れ. 約 5 0 k g f / c m 2 で加圧 しな力 ら脱水 し離型 した後. 約 1 3 0 °Cにて 4 時間、 6 0 0 °Cにて 3 時間加熱処理す る こ と に よ り 2 種のプ リ フ ォ ー ムを得た。 こ の時の こ れ ら プ リ フ ォ ーム内の ウ イ ス カ 一含有率はいずれ も 2 0 体 積%であ つ た。
上記で得 られた 2 種のプ リ フ ォ ー ムを電気炉内で 7 0 0 °Cに加熱 した後、 予め 5 0 0 °Cに加熱 した金型内に設 置 した。 こ の上か ら予め 7 0 0 °Cに加熱溶融 した铸造用
のアル ミ ニウ ム合金 A D C 1 2 を注ぎ込み、 直ち に加圧 铸造 した。 こ の時、 含浸時の圧力は約 2 0 k g Z c m 2 であ り、 最終圧力 は 1 0 0 0 k g f / c m 2 であ っ た。 铸造後、 冷却固化ま で約 3 分間加圧銪造 し た後、 離型 し. 2 種のチタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ゥ ム ウ イ ス カ 一強化アル ミ ニゥ ム合金を得た。 用いたプ リ フ ォ ー ムの重量と、 鍀 造後の複合体の形状か ら算出 し た ウ イ ス カ 一含有率はい ずれ も 2 0体積% であ り、 所望の複合体を製作 した こ と を確認 した。
次に こ の円柱状の複合体の直径方向に小型のダ ンベル を切 り 出 し、 引張試験を J I S Z 2 2 4 1 に従い行 つ た。 その結果、 引張強度は、 両者共に 3 8 k g f / m m - であ っ た。
尚、 こ の複合体は通常の金属用切削工具で容易に切 り 出せ、 加工コ ス ト の点で良好な特性を備えてい る こ とが 判明 した。
比較例 1 9
実施例 4 0 においてプ リ フ ォ ー ムを用い る こ とな く A D C 1 2合金を同 じ条件で加圧铸造 した。 こ う して得 た合金試料について実施例 4 0 と 同 じ引張試験を行 っ た 結果、 引張強度 2 4 k g f / m m 2 を得た。
比較例 2 0
実施例 3 9 においてチタ ン酸アル ミ ン酸カ リ ウ ム ウ イ スカ 一をチタ ン酸カ リ ウ ム ウ イ ス カ 一 (化学式 Κ 20 · 6 T i 02、 平均ウ イ スカ 一径 0. 3 / m、 平均ウ イ スカ 一長さ 1 5 z m ) 4 6 g に変更 した以外は同様に作製す る こ と によ り、 プ リ フ ォ ー ムを得た。 こ の時のプ リ フ ォ —ム内の ウ イ ス カ ー含有率は 2 0体積%であ っ た。 こ の プ リ フ ォ ー ムを用 い、 実施例 3 9 と 同様にアル ミ ニウ ム 合金との複合化を行い、 チタ ン酸カ リ ウ ム ウ イ ス カ 一強 化アル ミ ニウ ム合金を得た。 こ の時、 含浸時の圧力は約 6 0 k g Z c m 2 であ り、 最終圧力は l O O O k g f Z c m 2 であ り、 チ タ ン酸ァノレ ミ ン酸カ リ ウ ム ウ イ スカ 一 の際の含浸時の 3 倍の圧力を示 した。 複合体形状は複合 化前に比べ中央部分に若干の凹みを生 じ、 用いたプ リ フ オ ームの重量と、 錶造後の複合体の形状か ら算出 したゥ イ スカ ー含有率は 2 8 体積%であ り、 所望の複合体形状 よ り 圧縮変形 してい る こ とを確認 した。 以下、 実施例 3 9 と 同 じ引張試験を行 っ た結果、 引張強度 2 7 k g f / m m 2 であ り、 チ タ ン酸ァノレ ミ ン酸カ リ ウ ム ウ イ ス カ —強化時に比べ不完全な補強性であ つ た。