JP2946032B2 - チタン酸塩ウィスカー及びその製造方法 - Google Patents

チタン酸塩ウィスカー及びその製造方法

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JP2946032B2 JP30705196A JP30705196A JP2946032B2 JP 2946032 B2 JP2946032 B2 JP 2946032B2 JP 30705196 A JP30705196 A JP 30705196A JP 30705196 A JP30705196 A JP 30705196A JP 2946032 B2 JP2946032 B2 JP 2946032B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチタン酸塩ウィスカ
ー及びその製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、各種の新素材が
研究開発されており、その一つとしてウィスカーが知ら
れている。ウィスカーとは断面積が7.9×10-5in
2以下で長さが断面の平均直径の10倍以上の単結晶と
定義されるものであり、結晶内の転移や欠陥等が皆無に
近く、同一組成の多結晶体に比べその機械的強度は数十
〜数百倍にも達するために、高強度、高剛性、耐摩耗性
等の特性を有する補強材料として有用性が高い。現在ま
でにチタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウム
ウィスカー等が実用化されている。
【0003】一方、プリデライト型チタン酸塩化合物の
存在は既に知られており、例えば特公昭62−4117
6号公報には、炭酸カリウム、酸化アルミニウム及び酸
化チタンの粉末を摩砕混合し、1200℃で3時間仮焼
し、これを再度摩砕混合し1200℃で約20時間焼成
することにより、K2.0Al2.0Ti616〜K2.4Al
2.4Ti5.616の組成のチタン酸アルミン酸カリウム粉
状結晶体を得ることが開示されている。また、特公昭5
8−12236号公報には、炭酸リチウム、炭酸マグネ
シウム及び酸化チタンを、モリブデン酸カリウム及び酸
化モリブデンの混合粉末をフラックスとして1300℃
にて約4時間焼成し、その後900℃付近まで徐冷する
ことにより得られた最大直径0.5mm、長さ10mm
の(K、Li)2-xMg1-x/2Ti7+x/216(式中xは
0≦x≦1を満足する数である)の組成を有する柱状単
結晶のチタン酸マグネシウムリチウムカリウムが開示さ
れている。更にH.Ohsato,J.Ceram.s
oc.Jpn.100[2]148−151(199
2)には、チタン酸アルミン酸カリウムの常圧下におけ
る状態図及びチタン酸アルミン酸カリウムを構成する組
成比とX線回折から求めた格子定数の関係が示されてい
る。
【0004】しかしながら、これまでにプリデライト型
チタン酸塩のウィスカー及び内部に気孔を有するウィス
カーは知られていなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ブリデラ
イト型チタン酸塩に興味を抱き、各種のプリデライト型
チタン酸塩のウィスカーを製造すべく克明な研究を重ね
た結果、新規なプリデライト型ウィスカーの製造に成功
し、ここに本発明を完成するに至った。
【0006】本発明によれば、一般式 AI VII WII x
III yTi8-Z16(式中、AIはアルカリ金属より選ば
れる少なくとも一種を、AIIはBaを、MIIはMg、C
o、Ni、Zn、Cu及びMnより選ばれる少なくとも
一種を、MIIIはAl、Sc、Cr、Fe及びGaより
選ばれる少なくとも一種を、それぞれ示す。v、w、
x、y及びzは、0.5≦2x+y≦2.5、2x+y
=v+2w、z=x+yを、満足する実数である。但
し、w及びxが共に0であり、AIがKであり且つMIII
がAlである場合を除く。)で表わされるチタン酸塩ウ
ィスカーが提供される。
【0007】また本発明によれば、金属MII及びMIII
の化合物で被覆したチタン酸カリウム繊維又は金属MII
及びMIIIの化合物並びに金属AI及びAIIの化合物で被
覆したチタン酸カリウム繊維を、アルカリ金属の塩化
物、アルカリ金属の硫酸塩及びアルカリ金属の臭化物よ
り選ばれた少なくとも一種の溶融剤の存在下で900℃
〜1300℃の温度に加熱した後冷却することにより反
応、育成することを特徴とするチタン酸塩ウィスカーの
製造方法(以下「第一の製造法」という)が提供され
る。
【0008】更に本発明によれば、(a)一般式 Ti
2・nH2O(nは0〜8の実数)で示される粒子状又
は繊維形状のチタン供給成分の中から選ばれた少なくと
も一種及び(b)金属MIIの水酸化物、金属MIIIの水
酸化物、金属MIIの含水酸化物、金属MIIIの含水酸化
物、金属MIIの無機酸塩、金属MIIIの無機酸塩、アル
カリ金属と金属MIIの複合酸化物塩及びアルカリ金属と
金属MIIIの複合酸化物塩の中から選ばれた金属MII
びMIII供給成分、更に必要に応じて(c)Baの水酸
化物、Baの無機酸塩、アルカリ金属の硫酸塩、アルカ
リ金属の塩化物及びアルカリ金属の臭化物の中から選ば
れた金属AI及びAII供給成分を、Kの硫酸塩及びNa
の硫酸塩の少なくとも一種を必須成分として含有する溶
融剤の存在下、900〜1300℃の温度に加熱した後
冷却することにより、反応、育成させることを特徴とす
るチタン酸塩ウィスカーの製造方法(以下「第二の製造
法」という)が提供される。
【0009】本発明のチタン酸塩ウィスカーは、耐熱性
が大きく、耐薬品性及び補強性能に優れ、また熱伝導率
が低いという特徴を有しているため、各種の複合材料の
補強材、断熱材に有用性が高い材料である。
【0010】
【発明の実施の態様】本発明のチタン酸塩ウィスカー
は、例えば第一の製造法、第二の製造法等にて製造され
る。
【0011】本発明の第一の製造法は、カリウム供給成
分及びチタン供給成分となるチタン酸カリウム繊維を、
金属MII及びMIII供給成分(以下金属MII及びMIII
まとめて「金属M」という)の化合物や金属AI及びA
II供給成分(以下金属AI及びAIIをまとめて「金属
A」という)の化合物で被覆し、これを特定の溶融剤の
存在下にて加熱し、更に冷却することによりチタン酸塩
ウィスカーを得る方法である。この方法によれば、各成
分が最近接に存在した状態となるため、効率よく反応を
進行させることができる。
【0012】この方法において、カリウム供給成分及び
チタン供給成分となるチタン酸カリウム繊維の組成とし
ては特に制限はなく従来公知のものを広く使用すること
ができるが、例えば一般式aK2O・TiO2・mH2
(式中a、mはそれぞれ0<a≦1、0≦m≦10の数
を示す。)で示されるチタン酸カリウムウィスカーが好
適に使用され得る。斯かるチタン酸カリウムウィスカー
の形状としては、繊維径0.01〜5μm、繊維長3〜
300μm、好ましくは繊維径0.1〜3μm、繊維長
5〜200μmのものを用いることができる。繊維径又
は繊維長が小さすぎると、凝集性が大きくなり、生成す
るチタン酸塩ウィスカーが単離の困難な凝集物となるた
め好ましくない。また繊維径又は繊維長が大きすぎる
と、表面活性が低下するため、金属M供給成分又は金属
A供給成分の化合物の均一な被覆が困難となり、その結
果、目的物中に、未反応の金属A及び金属Mの酸化物や
チタン酸カリウムが混入する虞があるため好ましくな
い。
【0013】金属M化合物又は金属M化合物及び金属A
化合物で表面が被覆されているチタン酸カリウム繊維
は、例えば、(イ)金属M又は金属MとBaの硫酸塩、
ハロゲン化物、硝酸塩、水酸化物及びアルコラート類か
らなる群より選ばれた少なくとも一種とチタン酸カリウ
ム繊維とを反応させる方法、(ロ)金属M又は金属Mと
Baの硫酸塩、ハロゲン化物、硝酸塩、水酸化物及びア
ルコラート類からなる群より選ばれた少なくとも一種と
アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アル
カリ金属と金属Mの複合酸化物塩、アンモニウムの炭酸
塩、アンモニウムの水酸化物及び炭酸ガスよりなる群よ
り選ばれた少なくとも一種とを反応させてチタン酸カリ
ウム繊維表面に沈着させる方法等により製造され得る。
【0014】ここで、金属M及びBaの硫酸塩として
は、例えば、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸マ
グネシウム、硫酸コバルト、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛、
硫酸スカンジウム、硫酸銅、硫酸マンガン、硫酸クロ
ム、硫酸ガリウム及び硫酸鉄等を挙げることができる。
金属M及びBaのハロゲン化物としては、例えば、塩化
バリウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化
コバルト、塩化ニッケル、塩化亜鉛、塩化スカンジウ
ム、塩化銅、塩化マンガン、塩化クロム、塩化ガリウム
及び塩化鉄等を挙げることができる。金属M及びBaの
硝酸塩としては、例えば、硝酸バリウム、硝酸アルミニ
ウム、硝酸マグネシウム、硝酸コバルト、硝酸ニッケ
ル、硝酸亜鉛、硝酸スカンジウム、硝酸銅、硝酸マンガ
ン、硝酸クロム、硝酸ガリウム及び硝酸鉄等を挙げるこ
とができる。金属M及びBaの水酸化物としては、例え
ば、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化コバルト、水酸化ニッケル、水酸化亜
鉛、水酸化スカンジウム、水酸化銅、水酸化マンガン、
水酸化クロム、水酸化ガリウム及び水酸化鉄等を挙げる
ことができる。金属M及びBaのアルコラート類として
は、例えば、アルミニウムアルコラート等を挙げること
ができる。
【0015】また、アルカリ金属の水酸化物としては、
例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等を挙げ
ることができる。アルカリ金属の炭酸塩としては、例え
ば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸ルビジウム及び炭酸セシウム等を挙げることができ
る。アルカリ金属と金属Mの複合酸化物としては、例え
ば、アルミン酸ナトリウムやアルミン酸カリウム等を挙
げることができる。アンモニウムの炭酸塩としては、例
えば、炭酸アンモニウム及び重炭酸アンモニウムを挙げ
ることができる。
【0016】チタン酸カリウム繊維の表面を金属M化合
物又は金属M化合物及び金属A化合物で被覆するに際し
ては、水中にチタン酸カリウム繊維を分散させて反応さ
せる方法を採用するのが好ましい。その際、用いる金属
M化合物の量〔金属M化合物及び金属A化合物(Ba化
合物及びアルカリ金属化合物〕を用いる場合にはこれら
化合物の合計量)としては、チタン酸カリウム繊維中の
チタンに対するモル比として、1:2〜1:20の割合
とするのが好ましい。この被覆反応は通常5〜80℃、
好ましくは10〜50℃にて1〜5時間程度で進行させ
ることができる。このようにして生成する金属M化合物
又は金属M化合物及び金属A化合物で被覆されたチタン
酸カリウム繊維は必要に応じて水等で洗浄した後、乾燥
して次の工程に供することができる。
【0017】本発明の第一の製造法に使用される溶融剤
としては、アルカリ金属の塩化物、アルカリ金属の硫酸
塩及びアルカリ金属の臭化物より選ばれた少なくとも一
種である。
【0018】アルカリ金属の塩化物としては、例えば、
塩化カリウム、塩化ナトリウム等を挙げることができ
る。アルカリ金属の硫酸塩としては、例えば、硫酸カリ
ウム、硫酸ナトリウム等を挙げることができる。アルカ
リ金属の臭化物としては、例えば、臭化カリウム、臭化
ナトリウム等を挙げることができる。これらは一種又は
2種以上を混合して用いることができる。これら溶融剤
は、予めジェットミル等の粉砕機により粒度を細かくし
て用いてもよい。また溶融剤はチタン酸カリウム繊維表
面に被覆を行う工程において水中に溶解させておいても
よい。溶融剤の使用量としては、金属M化合物もしくは
金属M化合物及び金属A化合物で被覆されたチタン酸カ
リウム繊維の合計量の50〜90重量%程度とするのが
好ましい。
【0019】金属M化合物もしくは金属M化合物及び金
属A化合物で被覆されたチタン酸カリウム繊維は、前記
溶融剤の存在下、900〜1300℃の温度範囲で、通
常10分間〜10時間程度反応させることにより、プリ
デライト型チタン酸塩ウィスカーとすることができる。
この際、加熱温度が900℃を下回ると、原料物質が未
反応のまま残ってしまい、プリデライト型チタン酸ウィ
スカーの単一層を得ることが難しくなるため、不適当で
ある。また反応温度が長時間に亙って1300℃を上回
ると、ウィスカー間の融着、アスペクト比の低下、結晶
の粗大化及び多結晶化等が起こり易くなるため、不適当
である。
【0020】結晶内に気孔を有するチタン酸塩ウィスカ
ーを生成させる場合、所定の温度にて反応、育成した
後、10℃/分以上の冷却速度にて800℃付近まで炉
冷又は水冷等により急冷すればよい。その際、反応温度
(冷却開始温度)及び冷却速度を適宜調整することによ
り、結晶内の気孔の占める体積率を制御することができ
る。結晶内に気孔を有するウィスカーは、低比重の補強
材として、或いは触媒担体等として有用性が大きい。他
方、結晶内に気孔を含まないチタン酸塩ウィスカーを得
るためには、所定の温度にて反応、育成した後、10℃
/分以下の冷却速度にて800℃付近まで徐冷すればよ
い。
【0021】本発明の第二の製造法は、チタン供給成分
及び金属M供給成分、更に必要に応じて金属A供給成分
を、硫酸カリウム及び硫酸ナトリウムの少なくとも一種
を必須成分として含有する溶融剤の存在下に加熱し、更
に冷却することによりチタン酸塩ウィスカーを製造する
方法である。
【0022】この第二の製造法において、チタン供給成
分は一般式TiO2・nH2O(nは0〜8の実数)で示
される粒子状又は繊維状物であり、そのの具体例として
は水和チタニア粒子、単斜晶酸化チタン粒子又はこれら
の繊維状物等を例示できる。繊維状物を原料とする場合
には、直接湿式反応により作成した酸化チタン系繊維状
物、水酸化チタン系繊維状物及び該これら繊維状物の加
熱処理品等を好適に使用できる。
【0023】金属M供給成分としては、加熱により分解
して金属M酸化物を発生し得るものである限り、従来公
知のものを広く使用でき、例えば水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、水酸化コバルト、水酸化ニッケ
ル、水酸化亜鉛、水酸化スカンジウム、水酸化銅、水酸
化マンガン、水酸化クロム、水酸化ガリウム及び水酸化
鉄等の水酸化物、ベーマイト、ジアスポア、トーダイト
用の含水酸化物の他、金属Mの硫酸塩、硝酸塩、ハロゲ
ン化物、非水溶性塩基性塩等の無機酸塩、アルカリ金属
と金属Mの複合酸化物塩等を例示することができる。金
属Mの硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物としては、第一の
製造法で例示したもの及びその水和物を用いることがで
きる。金属Mの非水溶性塩基性塩としては、一般式 M
・(X)a・(OH)bm2O(式中XはSO4又はC
lを、a、b及びmはそれぞれ0.025≦a≦0.2
50、0.257≦b≦3.00、0≦m≦2.0の数
を表わす。)で表わされるものを例示することができ
る。アルカリ金属と金属Mの複合酸化物塩としては、ア
ルミン酸カリウム及びアルミン酸ナトリウム等を例示す
ることができる。
【0024】これらの金属M供給成分は、単独でもしく
は2種以上を混合して用いることができる。これらの金
属M供給成分は、加熱により分解して活性な金属M酸化
物を発生し得るものであり、直接金属M酸化物を用いる
場合に比べてより低い温度もしくは短時間で反応を進行
させることができる。また炭酸カリウムのように非常に
高い溶解性を有する溶融成分を必要としない。
【0025】第二の製造法においては、金属A供給成分
の使用は必須ではなく、必要に応じてチタン供給成分及
び金属M供給成分と共に使用される。金属A供給成分と
しては、Baの水酸化物、Baの無機酸塩(硫酸塩、ハ
ロゲン化物、硝酸塩等)、アルカリ金属の硫酸塩、塩化
物及び臭化物の中から選ばれた少なくとも一種を用いる
ことができる。これらの具体例としては、第一の製造法
で例示したものを挙げることができる。
【0026】溶融剤としては、Kの硫酸塩及びNaの硫
酸塩の少なくとも一種を必須成分として含有するものを
使用する必要がある。Kの硫酸塩及びNaの硫酸塩とし
ては、具体的には硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸
ナトリウム10水和物、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナト
リウム7水和物、ピロ硫酸ナトリウム及びピロ亜硫酸ナ
トリウム等を例示できる。第二の製造法においては、斯
かる溶融剤に、Kのハロゲン化物、Naのハロゲン化物
等が混入されていてもよい。Kのハロゲン化物及びNa
のハロゲン化物としては、塩化カリウム、塩化ナトリウ
ム、臭化カリウム、臭化ナトリウム等を例示できる。
【0027】金属M化合物の量(金属M化合物及び金属
A化合物を用いる場合にはこれら化合物の合計量)とし
ては、チタン供給成分に含まれるチタンに対するモル比
として、1:2〜1:20の割合となるようにするのが
好ましい。但し、金属A化合物がK及びNaの硫酸塩、
塩化物又は臭化物を含む場合、該化合物はA成分供給源
であると共に溶融剤としても作用するので、この範囲に
拘わらず用いることができる。
【0028】溶融剤は、金属A供給成分と溶融剤の合計
量が、全重量の30〜95重量%、好ましくは50〜8
0重量%の範囲となるように用いるのが好ましい。また
金属A供給成分は、金属AがK又はNaを含む場合を除
き、溶融剤との合計量において30重量%以下となるよ
うに配合することが好ましい。
【0029】各原料成分の混合に際しては、その方法に
おいて特に限定されるものではないが、混合後において
各供給成分が微細に分散されている状態であるのが好ま
しい。特に微細な分散という観点からは、混合と粉砕を
兼ねた工程を有する方法により混合することが好まし
い。また、予め、各原料を水中等に溶解分散させ、この
溶液をスプレードライ乾燥、棚段乾燥又はドラムドライ
ヤー式乾燥等の各種の乾燥方法で、水分等を蒸発乾固す
ることにより、各成分が均一に分散した原料としてもよ
い。
【0030】また、金属M供給成分として 一般式M・
(X)a・(OH)b・mH2O(式中XはSO4又はCl
を、a、b及びmはそれぞれ0.025≦a≦0.25
0、0.257≦b≦3.00、0≦m≦2.0の数を
表わす。)で表わされる非水溶性塩基性塩を用いる場合
は、単に乾式混合で原料を混合する以外に、その非水溶
性を利用し、チタン供給成分表面に金属M供給成分であ
る塩基性塩を付着させたものを用いることができる。こ
のものは、チタン供給成分の水中分散液中で、例えば金
属Mの硫酸塩、ハロゲン化物、硝酸塩、水酸化物及びア
ルコラート類からなる群より選ばれる少なくとも一種と
アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、アルカリ金属と金属
Mの複合酸化物塩、アンモニウムの炭酸塩及び水酸化物
より選ばれた少なくとも一種とを反応させて、チタン供
給成分上に金属Mの塩基性塩を付着させる方法により得
ることができる。この方法により得られた原料は、作成
時に複製した副生成塩を水洗し、又は水洗せずに乾燥さ
せ、或いは更に金属A供給成分及び/又は溶融剤を加え
た後、乾燥を行うのがよい。溶融剤及び/又は金属A成
分を混合せずに乾燥した混合物は、乾式混合で必要に応
じて添加し原料とする。ここで用いるチタン供給成分の
組成、形状は特に限定されるものではないが、比表面積
の大きな微細な粒子形状物又は繊維状物が微細混合の観
点から好ましい。
【0031】本発明の第二の製造法における加熱条件と
しては、900〜1300℃、好ましくは1000〜1
250℃で10分間〜10時間程度、好ましくは30分
〜5時間程度加熱した後、室温まで冷却する。この際、
焼成温度が低すぎると、原料粉末が未反応のまま残って
しまうため、目的物の単一層のウィスカーを得難くな
り、好ましくない。また焼成温度が高すぎると、ウィス
カー間の融着、アスペクト比の低下、結晶の粗大化及び
多結晶化の虞があり、好ましくない。
【0032】以上に説明した本発明の第一の製造法及び
第二の製造法における原料の加熱焼成に際して、その原
料の状態、形状、焼成方法は特に限定されるものではな
いが、例えば粉末状態でそのまま加熱焼成する方法、顆
粒化した後加熱焼成する方法、シート状で加熱焼成する
方法、ブロック状で加熱焼成する方法等の各種の方法を
採用できる。原料を顆粒化する方法としては、攪拌機能
のついたミキサー又はブレンダー内等で必要に応じて水
分又は加熱により容易にガス化するバインダーを添加し
ながら顆粒化する方法等を挙げることができる。原料を
シート状化する方法としては、原料を加圧状態でシート
化する方法、水分又は加熱により容易にガス化するバイ
ンダーを添加した後、押出機等を用いてシート化する方
法等を挙げることができる。原料をブロック状に成形す
る方法としては、原料をそのまま、もしくは水分又は加
熱により容易にガス化するバインダーを添加した後、所
定の金型内に原料を入れ、加圧により成形しブロック状
原料とする方法等を挙げることができる。
【0033】所望の形状とした原料は、セラミック質等
の耐熱容器上に設置し、その耐熱容器と共にトンネル型
連続炉やバッチ式炉等を用いて加熱焼成することができ
る。粉末のまま、又は顆粒化した原料を用いる場合に
は、ロータリーキルンや流動焼成法により焼成すること
ができる。シート状に成形した原料を用いる場合には、
セラミック質等の耐熱容器又は耐熱板上等に設置して連
続的に加熱焼成する方法を採用することができる。
【0034】得られたチタン酸塩ウィスカーを単離する
には、先ず熱水又は1N程度の熱塩酸、熱硫酸、熱硝
酸、1N程度のアルカリ金属水酸化物(例えば水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム等)の熱水溶液等で処理して
溶融剤その他の水溶性成分を溶解、濾別、水洗、乾燥等
を行った上、必要に応じて分級することにより水及び希
酸不溶物が分離除去され、形状の整った微細なチタン酸
塩ウィスカーを得ることができる。
【0035】得られたチタン酸塩ウィスカーは、繊維径
0.1〜10μm、繊維長5〜300μm、アスペクト
比10〜100のものを中心とする針状単結晶であり、
補強性、耐熱性、断熱性及び耐薬品性に優れており、各
種の用途に好適に使用され得る。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例を掲げて本発明をより
一層明らかにする。
【0037】実施例1 6チタン酸カリウム繊維(大塚化学株式会社製 商品名
TISMO−N、平均繊維長20μm、平均繊維径0.
3μm)100gを水2リットルに分散した後、塩化マ
グネシウム6水和物30.4gを添加し、水酸化カリウ
ム16.8gを水に溶解して100mlとした溶液を攪
拌下において徐々に滴下し、反応させた。この間の反応
温度を30〜40℃に保持して3時間反応を続行した。
反応終了後、反応液のpHは10.8であった。次に反
応物を濾過し、水で洗浄して不純物を除去し、80℃で
乾燥すると反応乾燥物109gが得られた。このものは
電子顕微鏡によるエネルギー分散型X線分析装置(ED
S)による分析及び元素分析の結果、6チタン酸カリウ
ム繊維が酸化マグネシウム換算にして5.5%、強熱減
量2.0%を含むマグネシウム塩基性塩により被覆され
たものであった。
【0038】このものに溶融剤として硫酸カリウム(K
2SO4)を重量比で1:4の割合で乳鉢で十分に粉砕混
合した後、加圧成形し1150℃で3時間焼成した。焼
成後、800℃まで1℃/分の速度にて冷却し、その
後、炉冷により室温まで冷却し、焼成物を得た。焼成物
を水中にて煮沸し、濾別、水洗、乾燥することにより、
黄淡色粉末を得た。このものはX線回折及び元素分析の
結果、K2.0Mg1.0Ti7.016であり、平均繊維径3
μm、平均繊維長60μmのチタン酸塩ウィスカーが得
られた。得られたチタン酸塩ウィスカーの粉末X線回折
装置による回折ピークを図1に、また該チタン酸塩ウィ
スカーの電子顕微鏡写真を図2に示す。
【0039】また上記の焼成後の冷却を、炉内から取り
出し、冷水中にて急冷した以外は同条件により行い、黄
淡色粉末を得た。このものはX線回折及び元素分析等の
結果からK2.0Mg1.0Ti7.016であり、平均繊維径
3μm、平均繊維長60μmで全体積に対し結晶中約5
0体積%の気孔を有するチタン酸塩ウィスカーであっ
た。得られたチタン酸塩ウィスカーの透過型電子顕微鏡
写真により撮影した結晶中の気孔の一例を図3に示す。
【0040】実施例2 4チタン酸カリウム1水塩繊維(大塚化学株式会社製、
商品名TISMO−L、平均繊維長20μm、平均繊維
径0.3μm)100gを水2リットルに分散した後、
塩化クロム6水和物57.0gを水に溶解して300m
lとした溶液を攪拌しながら徐々に加え、反応混合液と
した。この間、反応温度を10〜20℃に保持して3時
間反応させた。反応終了後、更に反応液に炭酸ガスを1
00ml/分の流量で吹き込みながら水酸化バリウム8
水和物33.7gを水に溶解して300mlとした溶液
を攪拌しながら徐々に加えた。この間、反応温度を10
〜20℃に保持して2時間反応を続行した。反応終了
後、反応物を濾過し、水で洗浄して不純物を除去し、8
0℃で乾燥すると反応乾燥物143gが得られた。この
ものは分析の結果、4チタン酸カリウム1水塩繊維が酸
化クロム換算にて11.4%、酸化バリウム換算にて1
1.3%、強熱減量7.4%を含むクロム塩基性塩及び
バリウムの炭酸塩により被覆されたものであった。
【0041】このものに溶融剤として硫酸カリウム(K
2SO4)と塩化カリウム(KCl)を重量比にて3:1
の割合で混合したものを同じく重量比にて1:4の割合
で加え、乳鉢で十分に粉砕混合した後、加圧成形し12
00℃で2時間焼成した。焼成後、800℃まで1℃/
分の速度にて冷却し、その後、炉冷により室温まで冷却
し、焼成物を得た。焼成物を水中にて煮沸し、濾別、水
洗、乾燥することにより、黄淡色粉末を得た。このもの
はX線回折及び元素分析の結果、Ba0.680.15Cr
1.5Ti6.516であり、平均繊維径3μm、平均繊維長
50μmのチタン酸塩ウィスカーが得られた。
【0042】実施例3 アナターゼ型二酸化チタン粉末(平均粒子径0.7μ
m)及び塩化鉄6水和物(FeCl3・6H2O)を4:
1(モル比)の割合で混合し、これに硫酸ナトリウム
(Na2SO4)と塩化カリウム(KCl)の重量比を
4:1とした混合物を全量に対して70重量%となるよ
うに加え、乳鉢にて十分に混合した。混合物を攪拌羽根
の付いたミキサーに入れ、攪拌下にて水を全量に対して
10重量%となるまで添加し、顆粒を得た。得られた顆
粒は120℃に加熱した乾燥機にて10時間保持した
後、次工程の原料として用いた。
【0043】先の工程で得られた顆粒をアルミナ製ルツ
ボに入れ、1250℃にて5時間焼成し、焼成後800
℃まで1℃/1分の速度にて冷却し、その後、炉冷によ
り室温まで冷却して焼成物を得た。焼成物を水中にて煮
沸し、濾別、水洗、乾燥することにより、黄淡色粉末を
得た。このものはX線回折及び元素分析の結果、Na
1.280.32Fe1.6Ti6.416であり、NaとKのモル
比は4:1であり、平均繊維径10μm、平均繊維長2
00μmのチタン酸塩ウィスカーが得られた。
【0044】参考例 アナターゼ型二酸化チタン粉末(平均粒子径0.7μ
m)及び炭酸カリウム粉末(平均粒子径3μm)を4:
1(モル比)の割合で混合し、これに溶融剤としてK2
MoO4を1:8(モル比)の割合で加え混合した。得
られた混合物を白金ルツボ内に入れ、1100℃で4時
間焼成した後、4℃/時間の速度にて900℃まで徐冷
し、その後、室温まで冷却し焼成物を得た。
【0045】得られた焼成物を水中にて解繊し、更に濾
別、洗浄して不純物及び溶融剤を除去した後、乾燥し、
白色粉末を得た。得られた繊維状物質を粉末X線分析に
て同定したところ、全てK2Ti49相であることを確
認した。また、平均繊維径は0.4μm、平均繊維長は
20μmであった。
【0046】このものを1N酢酸溶液100mlに対し
て5gの割合で添加し、約3時間攪拌しながらK2O成
分の抽出を行った後、濾別、洗浄及び乾燥し、水和チタ
ニア繊維を得た。得られた水和チタニア繊維は、X線回
折にて同定したところ、全てH2Ti49相であること
を確認した。また平均繊維径は0.4μm、平均繊維長
は18μmであった。
【0047】実施例4 参考例にて作成した水和チタニア繊維100gを水2リ
ットルに分散した後、塩化バリウム2水和物43.4g
及び塩化ニッケル6水和物40.1gを添加し、水酸化
カリウム39.9gを水に溶解し、300mlとした溶
液を攪拌下において徐々に滴下し、反応させた。この間
の反応温度を30〜40℃に保持して3時間反応を続行
した。反応後、更に反応液に炭酸ガスを100ml/分
の流量で吹き込みながら2時間続行した。反応終了後、
反応物を濾過し、水洗して不純物を除去し、80℃で乾
燥して乾燥物156gを得た。このものを分析した結
果、水和チタニア繊維が酸化ニッケル換算にて8.3
%、酸化バリウム換算にて16.8%、強熱減量9.9
%を含むバリウムの炭酸塩及びニッケルの塩基性塩によ
り被覆されていた。
【0048】このものにフラックス原料として硫酸カリ
ウムを重量比で1:4の割合で加え、乳鉢にて十分混合
粉砕した後、加圧成形し1200℃で3時間焼成した。
焼成後、800℃まで1℃/分の速度にて冷却し、その
後、炉冷により室温まで冷却し、焼成物を得た。焼成物
を水中にて煮沸し、濾別、水洗、乾燥することにより、
明緑色粉末を得た。このものはX線回折及び元素分析の
結果、Ba0.80.4Ni1.0Ti7.016、平均繊維径3
μm、平均繊維長80μmのチタン酸塩ウィスカーが得
られた。
【0049】また、上記の冷却を、炉内から取り出し、
冷水中にて急冷した以外は同条件にて行い、明緑色粉末
を得た。このものはX線回折及び元素分析からBa0.8
0.4Ni1.0Ti7.016、平均繊維径3μm、平均繊
維長80μmで全体積に対し、結晶中約30体積%の気
孔を有するのチタン酸塩ウィスカーが得られた。
【0050】実施例5 アナターゼ型二酸化チタン粉末(平均粒子径0.7μ
m)55.9gに塩化カリウム(KCl)14.9g及
び硫酸カリウム(K2SO4)224.4gを加え、更に
II成分又はMIII成分として塩化コバルト6水和物
(CoCl2・6H2O)、塩化亜鉛(ZnCl2)、塩
化第二銅2水和物(CuCl2・2H2O)、塩化マンガ
ン4水和物(MnCl2・4H2O)、三塩化スカンジウ
ム6水和物(ScCl3・6H2O)、塩化ガリウム(G
aCl3)又は塩化アルミニウム6水和物(AlCl3
6H2O)と塩化マグネシウム6水和物(MgCl2・6
2O)との混合物を適宜加え、乳鉢にて十分に粉砕混
合して原料粉末とした。
【0051】上記原料粉末を加圧成形した後、1200
℃にて3時間焼成を行った。焼成後800℃まで1℃/
1分の速度にて冷却し、その後、炉冷により室温まで冷
却して各々の焼成物を得た。各焼成物を水中にて煮沸
し、濾別、水洗、乾燥することにより、各々の粉末を得
た。
【0052】得られた各粉末は、いずれも結晶中に空隙
を含まないものであった。また、得られた各粉末につい
て、X線回折及び元素分析を行った結果、並びに平均繊
維径及び平均繊維長を測定した結果を、下記表1にまと
めて示す。
【0053】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1でチタン酸塩ウィスカーの粉末X線回
折装置による回折ピークである。
【図2】実施例1で得られたチタン酸塩ウィスカーの繊
維の形状を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】実施例1で得られたチタン酸塩ウィスカーの透
過型電子顕微鏡により撮影した透過像である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀和 利広 徳島県鳴門市撫養町小桑島字前浜202 (72)発明者 幸泉 智英 徳島県徳島市国府町和田字七反田24−64 (56)参考文献 特開 平7−330498(JP,A) T.Endo et al.,”Cr ystal growth of po tassium titanates in the system K20−F e203−Ti02,”Journal o f Crystal Growth,V ol.78,1986,pp.423−430 G.Peters et al.," Ausscheidung von h ollanditwhiskern i n aluminiumtitanat glaskeramiken,”Ma terialswissenschaf t und Werkstofftec hnik,Vol.25,No.12, 1994,pp.490−497 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 28/00 - 35/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 AI VII WII xIII yTi8-Z16 (式中、AIはアルカリ金属より選ばれる少なくとも一
    種を、AIIはBaを、MIIはMg、Co、Ni、Zn、
    Cu及びMnより選ばれる少なくとも一種を、MIII
    Al、Sc、Cr、Fe及びGaより選ばれる少なくと
    も一種を、それぞれ示す。v、w、x、y及びzは、
    0.5≦2x+y≦2.5、2x+y=v+2w、z=
    x+yを、満足する実数である。但し、w及びxが共に
    0であり、AIがKであり且つMIIIがAlである場合を
    除く。)で表わされるチタン酸塩ウィスカー(但し、K
    1.6 Fe 1.6 Ti 6.4 16 のウィスカー及びBa 1.23 Al
    2.46 Ti 5.54 16 のウィスカーを除く)
  2. 【請求項2】 繊維径0.1〜10μm、繊維長5〜3
    00μm、アスペクト比10〜100であることを特徴
    とする請求項1に記載のウィスカー。
  3. 【請求項3】 ウィスカー内部に70体積%以下の気孔
    を有する請求項1に記載のウィスカー。
  4. 【請求項4】 金属MII及びMIIIの化合物で被覆した
    チタン酸カリウム繊維又は金属MII及びMIIIの化合物
    並びに金属AI及びAIIの化合物で被覆したチタン酸カ
    リウム繊維を、アルカリ金属の塩化物、アルカリ金属の
    硫酸塩及びアルカリ金属の臭化物より選ばれた少なくと
    も一種の溶融剤の存在下で900℃〜1300℃の温度
    に加熱した後冷却することにより反応、育成することを
    特徴とする請求項1に記載のチタン酸塩ウィスカーの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 (a)一般式 TiO2・nH2O(nは
    0〜8の実数)で示される粒子状又は繊維形状のチタン
    供給成分の中から選ばれた少なくとも一種及び(b)金
    属MIIの水酸化物、金属MIIIの水酸化物、金属MII
    含水酸化物、金属MIIIの含水酸化物、金属MIIの無機
    酸塩、金属MIIIの無機酸塩、アルカリ金属と金属MII
    の複合酸化物塩及びアルカリ金属と金属MIIIの複合酸
    化物塩の中から選ばれた金属MII及びMIII供給成分、
    更に必要に応じて(c)Baの水酸化物、Baの無機酸
    塩、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ金属の塩化物及び
    アルカリ金属の臭化物の中から選ばれた金属AI及びA
    II供給成分を、Kの硫酸塩及びNaの硫酸塩の少なくと
    も一種を必須成分として含有する溶融剤の存在下、90
    0〜1300℃の温度に加熱した後冷却することによ
    り、反応、育成させることを特徴とする請求項1記載の
    チタン酸塩ウィスカーの製造方法。
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