JP3537066B2 - 複合チタン化合物粉末およびその製造方法 - Google Patents

複合チタン化合物粉末およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合チタン化合物
系粉末、詳しくは六チタン酸アルカリ金属の結晶粒とチ
タン酸アルカリ土類金属の結晶粒とオクトチタン酸塩の
結晶粒とが結合してなる粒子構造を有する、摩擦材の構
成材料などとして有用なチタン酸化合物系複合化合物粉
末およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】六チタン酸アルカリ金属: A2 Ti6
13〔A: アルカリ金属〕は、耐熱性,強度,耐摩耗性,
化学的安定性等にすぐれた合成無機化合物であり、アス
ベスト繊維の代替品として各種分野での工学的応用が期
待され、耐熱材,断熱材,プラスチックの補強材とし
て、あるいは自動車用ブレーキ装置の摩擦材の基材成分
等のとしての実用化が試みられている。六チタン酸アル
カリ金属は、二酸化チタン,アルカリ金属化合物の混合
物を原料とし、溶融法,焼成法,水熱合成法,フラック
ス法等と称される方法により製造される(特公昭54-192
39号公報,特開昭58-158688 号,特開昭61-186600 号公
報,特開昭60-34617号公報等,特公平5-22651 号公報
等)。
【0003】チタン酸系合成無機化合物として、上記六
チタン酸アルカリ金属〔A2 Ti613〕のほかに、ペ
ロブスカイト型構造のチタン酸アルカリ土類金属: RT
iO 3 〔R: Mg,Ca,Sr等〕や、ホランダイト型
構造を有するオクトチタン酸塩: AX ( MY Ti8-Y )
8 16〔M: Mg, Zn, Fe, Al等,A: アルカリ
金属, x=0.5〜3, Y = X / 2(Mが2価の場合)
又はY = X (Mが3価の場合)等が知られている。ペロ
ブスカイト型チタン酸アルカリ土類金属〔RTiO3
は、耐熱性,強度,断熱性,耐摩耗性等を有するほか、
高誘電率の化合物であることから、誘電体・圧電体等の
エレクトロニクス分野の素材として実用されている。こ
の化合物の製造法として、チタン化合物とR元素化合物
との混合物を焼成処理する方法、チタン化合物にR元素
化合物およびアルカリ金属ハロゲン化合物系フラックス
成分を配合して焼成処理する方法等が知られている(特
開昭56-162403 号公報, 特公平5-27571 号公報等)。ホ
ランダイト型オクトチタン酸塩〔AX ( MY Ti8-Y )
8 16〕は、高融点,低熱伝導率を有し、強度,化学的
安定性などにもすぐれ、耐熱材,断熱材,補強材などと
して有用な化合物であり、その製造法として、二酸化チ
タン,アルカリ金属酸化物,アルカリ土類金属酸化物の
混合物を焼成処理する焼成法、そのほかに溶融法, フラ
ックス法等が知られている(特公昭62-41176号公報,無
機材質研究所研究報告第57号第4-7 頁)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように六チタン
酸アルカリ金属,チタン酸アルカリ土類金属,およびオ
クトチタン酸塩の各化合物は、その化学組成と結晶構造
に基づく固有の物性を有するが、これを例えば自動車用
ブレーキ装置の摩擦材を形成するための、樹脂結合剤に
配合される基材成分として適用する場合、摩擦・摩耗特
性を十分に満足せしめることができない。すなわち、六
チタン酸アルカリ金属は、摩擦係数(μ)の安定化,耐
フェード性,耐摩耗性等の改善に著効を奏し、相手攻撃
性の点でもすぐれているが、摩擦係数(μ)は比較的低
いレベルにとどまる。チタン酸アルカリ土類金属は、六
チタン酸アルカリ金属に比べて高速・高負荷で比較的高
い摩擦係数(μ)を与えるが、安定性の点で十分とはい
えず、また六チタン酸アルカリ金属に比べ相手攻撃性も
やや悪い。オクトチタン酸塩は、高摩擦係数(μ)の確
保を可能とするが、相手攻撃性の点で問題がある。
【0005】自動車用ブレーキ装置の小型化,軽量化、
耐久性・制動機能の安定性の向上等の要請に応えるに
は、摩擦係数(μ)、耐摩耗性,および相手攻撃性など
の摩擦特性を更に改善すること必要である。その手段と
して、上記3種の化合物粉末を混合使用することによ
り、それらの相補的効果として摩擦・摩耗特性の総合的
な改善効果を得ることが考えられる。しかし、各化合物
粉末のそれぞれを用意して混合物を調製することは煩瑣
であり、またコストが高く付くばかりか、その混合粉末
を樹脂中に分散混在させても、予期した程の効果を得る
ことはできない。本発明は、上記六チタン酸アルカリ金
属,チタン酸アルカリ土類金属およびオクトチタン酸塩
のそれぞれの特長を兼備し、自動車用ブレーキ装置の摩
擦材の構成材料等として有用な複合チタン化合物粉末お
よびその製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のチタン酸系複合
化合物粉末は、 A2 Ti6 13 … 〔1〕 〔式中,Aはアルカリ金属〕で表される六チタン酸アル
カリ金属の結晶粒と、 RTiO3 … 〔2〕 〔式中,Rは、Mg,CaまたはSr〕で表されるチタ
ン酸アルカリ土類金属の結晶粒と、 AX ( MY Ti8-Y )O16 … 〔3〕 〔式中,Mは、Mg,Zn,Fe,AlまたはGa Aはアルカリ金属 X =0.5〜3 Y = X / 2(Mが2価元素の場合) = X (Mが3価元素の場合) 〕で表されるオクト
チタン酸塩の結晶粒とが結合した複合粒子からなること
を特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の複合化合物粉末は、六チ
タン酸アルカリ金属〔1〕,チタン酸アルカリ土類金属
〔2〕、およびオクトチタン酸塩〔3〕の各粉末の単な
る混合物ではなく、これらの結晶粒が結合した粒子形態
を有し、その粒子構造の効果として、耐熱材,断熱材,
摩擦材,補強材等として適性が高められる。例えば自動
車用ブレーキ装置の摩擦材の基材成分として適用するこ
とにより、単なる混合粉末では得られない摩擦・摩耗特
性の改善効果を得ることを可能にする。本発明の複合化
合物粉末を構成する六チタン酸アルカリ金属〔1〕とチ
タン酸アルカリ土類金属〔2〕とオクトチタン酸塩
〔3〕の各結晶粒の量比は、用途・要求特性に応じて任
意に調整される。摩擦材に適用される場合は、高摩擦係
数(μ),高耐摩耗性,良好な対面損傷性等の諸特性を
バランスよく確保するために、六チタン酸アルカリ金属
〔1〕/チタン酸アルカリ土類金属〔2〕/オクトチタ
ン酸塩の結晶相〔3〕の量比(モル比)=1/0.2〜
20/0.1〜2、より好ましくは、1/0.5〜10
/0.1〜1、である組成が与えられる。また、本発明
の複合化合物粉末は用途に応じた粒径が与えられる。ブ
レーキ装置の摩擦材の基材成分として適用される場合
は、樹脂中への混合操作性,均一分散性を良好ならし
め、分散効果を十分に発現させるために、平均粒径10
〜100μmの粒径であるのが好ましい。
【0008】本発明の複合化合物粉末は焼成プロセスに
より製造される。すなわち、二酸化チタン(TiO2
または加熱によりTiO2 を生成するチタン化合物と、
酸化アルカリ金属(A2 O)または加熱によりA2 Oを
生成するアルカリ金属化合物と、R元素酸化物(RO)
または加熱によりROを生成するR元素化合物と、M元
素酸化物(MO* )または加熱によりMO* 〔MO*
MOもしくはM2 3〕を生成するM元素化合物とを所
定の量比に配合した粉末混合物を出発原料とし、これを
適当な粒径に造粒して焼成処理する。焼成処理により、
反応生成物として、六チタン酸アルカリ金属,チタン酸
アルカリ土類金属およびオクトチタン酸塩の各結晶相が
複合的に析出生成する。各結晶相の生成量比は、原料粉
末混合物の配合組成比により制御される。焼成処理の
後、焼成物を解砕処理することにより、これらの結晶粒
の結合からなる複合粒子構造を有する粉末が収得され
る。
【0009】出発原料に使用される上記チタン化合物
は、精製アナターゼ,精製ルチル,ハロゲン化物,水和
物などであり、アルカリ金属化合物は、Na,K,L
i,Rb,Cs等の酸化物,炭酸塩,ハロゲン化物,水
酸化物などが使用され、R元素化合物には、Mg,C
a,Sr等の酸化物,炭酸塩,ハロゲン化物,水酸化物
などが使用される。また、M元素化合物としては、M
g,Zn,Fe,Al,Ga等の酸化物,炭酸塩,ハロ
ゲン化合物,水酸化物等が使用される。
【0010】出発原料中のTiO2 は、六チタン酸アル
カリ金属〔1〕,チタン酸アルカリ土類金属〔2〕およ
びオクトチタン酸塩〔3〕の各結晶相の形成に関与する
成分であり、六チタン酸アルカリ金属〔1〕はTiO2
とA2 Oとを構成成分とし、ペロブスカイト型チタン酸
アルカリ土類金属〔2〕はTiO2 とROとを構成成分
として形成され、ホランダイト型オクトチタン酸塩
〔3〕は、TiO2 とA2OとMO* (MO又はM2
3 )を構成成分として形成される。六チタン酸アルカリ
金属〔1〕は、TiO2 : A2 O(モル比)=6: 1、
チタン酸アルカリ土類金属〔2〕は、TiO2 : RO
(モル比)=1: 1、オクトチタン酸塩〔3〕は、Mが
2価元素(Mg,Zn等)の場合、TiO2 : A2 O:
MO(モル比)=(8−X/2): (X/2): (X/
2)、Mが3価元素(Fe,Al,Ga等)の場合、T
iO2 : A2 O: M2 3 (モル比)=(8−X):
(X/2): (X/2)、である組成をそれぞれ有して
いる。
【0011】出発原料中の上記各化合物の配合量比は、
六チタン酸アルカリ金属〔1〕,チタン酸アルカリ金属
〔2〕およびオクトチタン酸塩〔3〕の各結晶相の形成
に関与するTiO2 ,A2 O,RO,およびMO* の量
比と、製造しようとする複合化合物粉末の相構成(各結
晶相の量比)に基づいて調整される。すなわち、製品粉
末として、六チタン酸アルカリ金属〔1〕/チタン酸ア
ルカリ土類金属〔2〕/オクトチタン酸塩〔3〕の量比
が、1 / a / b (モル比)である相構成を有する複合化
合物粉末を製造する場合における出発原料の成分配合
は、下記の式(イ)〔Mが2価元素の場合〕または式
(ロ)〔Mが3価元素の場合〕により与えられる組成比
に調整される。例えば、ブレーキ装置の摩擦材の基材成
分等として使用される複合化合物粉末として、六チタン
酸アルカリ金属〔1〕/チタン酸アルカリ土類金属
〔2〕/オクトチタン酸塩〔3〕の量比=1/0.2〜
20/0.1〜2(モル比)である複合粒子からなる粉
末を製造する場合の出発原料は、式(イ)または式
(ロ)におけるaを0.2〜20、bを0.1〜2とし
て、その組成配合を設定することができる。
【数1】 TiO2 /A2 O/RO/MO(モル比) = 6 +a + (8-X/2)×b/ 1 + (X/2)×b /a / (X/2)×b… (イ) TiO2 /A2 O/RO/M2 3 (モル比) = 6 +a + (8-X)×b/ 1 + (X/2)×b /a / (X/2)×b … (ロ)
【0012】出発原料粉末は、焼成反応を効率的に行わ
せるために、平均粒径約10μm以下の微細粒径である
のが好ましい。所定の組成に調整された出発原料粉末
は、乾式または湿式造粒により、適当な粒径の造粒粉
(例えば、平均粒径約10〜100μm)に造粒されて
焼成処理に付される。造粒粉の粒形態は、焼成工程を経
て得られる製品複合化合物粉末の粒子形態を決定する。
製品粉末の複合粒子は、造粒粉とほぼ同じ球形状を呈
し、粒子径も造粒粉の粒径とほぼ同じであり、造粒粉の
粒形態により製品粉末の粒子形態を制御することができ
る。
【0013】焼成処理は、温度約1000〜1300℃
に適当時間(例えば、1〜4Hr)保持することにより
行われ、反応生成物として、六チタン酸アルカリ金属
〔1〕とチタン酸アルカリ土類金属〔2〕とオクトチタ
ン酸塩〔3〕の各結晶が複合的に析出生成する。焼成温
度を1000℃以上とするのは、それより低温度では、
六チタン酸アルカリ金属結晶やチタン酸アルカリ土類金
属結晶を生成し得ても、オクトチタン酸塩の生成反応が
遅延しもしくは反応生成量の不足をきたし、結果とし
て、出発原料の成分配合比に対応した相構成を有する製
品複合化合物粉末を得ることが困難となるからである。
他方、処理温度の上限を1300℃とするのは、それを
超えると、生成した六チタン酸アルカリ金属結晶の溶融
を生じ、健全な複合粒子構造を得ることができなくから
である。好適な焼成温度は、出発原料に配合されたM元
素の種類により異なり、例えばMがFeの場合は、約1
000℃以上,Alの場合は約1100℃以上に調節す
ることにより、所期の焼成反応を効率的に達成すること
ができる。焼成処理の後、その焼成物に、振動ふるい等
の軽度の解砕処理を施すことにより、六チタン酸アルカ
リ金属とチタン酸アルカリ土類金属とオクトチタン酸塩
の各結晶粒が結合した粒子構造(粒子の形状および粒径
は造粒粉のそれとほぼ同じである)を有する複合粒子か
らなる複合化合物粉末が収得される。
【0014】
【実施例】TiO2 源として精製アナターゼ粉末,A2
O源としてアルカリ金属炭酸塩,RO源としてアルカリ
土類金属炭酸塩,およびMO* 源としてM元素酸化物か
らなる粉末混合物を出発原料とし、これに2倍量の水を
加えてスラリーを調製し、湿式噴霧乾燥機(スプレード
ライヤ)により、乾燥物として、造粒粉(平均粒径: 約
40μm)を得る。造粒粉をアルミナるつぼに入れ、電
気炉で焼成処理(処理時間: 約1Hr)する。焼成処理
後、焼成物を振動ふるいにかけ、解砕して粉末を得る。
【0015】表1に出発原料混合物の組成配合,焼成処
理条件、および焼成反応生成物として得られた複合化合
物粉末の相構成(結晶相とその量比)を示す。複合化合
物粉末は、出発原料混合物の組成配合に対応して、六チ
タン酸アルカリ金属〔1〕,チタン酸アルカリ土類金属
〔2〕およびオクトチタン酸塩〔3〕の各結晶相が複合
的に析出生成した相構成を有する複合粒子からなる。粒
子形態はいずれも球形状を呈し、平均粒径は約40μm
である。
【0016】
【表1】
【0017】
【参考例】
〔自動車ブレーキ・ディスク・パッドの製作および摩擦
特性の評価〕 (1)ディスク・パッドの製作 表2に示す配合組成の組成物を調製し、常法に従って予
備成形(加圧力:15MPa,時間:1分)、および金
型による結着成形(加圧力:15MPa,温度:170
℃,時間:5分)を行い、離型後、熱処理(180℃に
3Hr保持)し、ついで研摩加工を施して供試ディスク
・パッドA〜Eを得る。ディスクパッドAおよびBは、
それぞれ基材粉末として前記実施例におけるNo.1および
No.3の複合化合物粉末(平均粒径: 40μm)を使用し、
ディスクパッドCは、六チタン酸アルカリ金属単相粉末
(球状粉末,平均粒径40μm)、ディスクパッドDは、
ペロブスカイト型チタン酸アルカリ土類金属単相粉末
(球状粉末,平均粒径40μm)、ディスクパッドEは、
六チタン酸アルカリ金属粉末とホランダイト型オクトチ
タン酸塩粉末の混合粉末(球状粉末,平均粒径40μm)
を使用した例である。
【0018】(2)摩擦試験 各供試ディスク・パッドについて、JASO C 406「乗用車
ブレーキ装置ダイナモメータ試験方法」による第2効力
試験を行う。 制動初速度…50km/h,100km/h 減速度…0.3G 試験結果を表2の下段に示す。「対面損傷性」は、試験
後の相手材(材種:FC250)の肉眼観察による表面の摩耗
損傷の度合いを対比したものである(◎: 極めて軽微,
○: 軽微,△: やや多い,×: 顕著 )。本発明の複合
化合物粉末を基材成分として製造されたディスク・パッ
ドAおよびBは、他の供試ディスクパッドC〜Eに比
し、高い摩擦係数μを安定に維持している。また、相手
攻撃性も、ディスクパッドD(チタン酸アルカリ土類金
属単相粉末使用)やディスクパッドE(六チタン酸アル
カリ金属単相粉末とオクトチタン酸塩単相粉末との混合
物使用)に比し優れており、ディスクパッドC(六チタ
ン酸アルカリ金属単相粉末を使用)に準じた良好な特性
を有している。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明の複合チタン化合物粉末は、六チ
タン酸アルカリ金属結晶粒とチタン酸アルカリ土類金属
結晶粒とオクトチタン酸塩結晶粒の異種の結晶相が結合
した粒子構造を有する効果として、これらの化合物粉末
の単なる混合粉末では得られない複合的特性を有し、例
えば自動車等の制動装置を構成する摩擦材の基材成分と
して適用することにより、改良された摩擦摩耗特性を得
ることができる。本発明の複合化合物粉末は、成分配合
を調整した粉末混合物を焼成処理する簡素な工程によ
り、比較的安価に製造することがきる。本発明の複合化
合物粉末は、上記例示の摩擦材のほか、耐熱材,断熱
材,プラスチック補強材,塗料用充填材等として有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−191599(JP,A) 特開 平8−53553(JP,A) 特許3229777(JP,B2) 特許3467577(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/46 C01G 23/00 C09K 3/14 F16D 69/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A2 Ti6 13 …〔1〕 〔式中,Aはアルカリ金属〕で表される六チタン酸アル
    カリ金属の結晶粒と、 RTiO3 …〔2〕 〔式中,Rは、Mg,CaまたはSr〕で表されるチタ
    ン酸アルカリ土類金属の結晶粒と、 AX ( MY Ti8-Y )O16 …〔3〕 〔式中,Mは、Mg,Zn,Fe,AlまたはGa Aはアルカリ金属 X =0.5〜3 Y = X / 2(Mが2価元素の場合) = X (Mが3価元素の場合) 〕で表されるオクト
    チタン酸塩の結晶粒とが結合した複合粒子からなる複合
    チタン化合物粉末。
  2. 【請求項2】 TiO2 または加熱によりTiO2 を生
    成するチタン化合物,A2 Oまたは加熱によりA2 Oを
    生成するアルカリ金属化合物、ROまたは加熱によりR
    Oを生成するR元素化合物、およびMO* または加熱に
    よりMO* 〔MO* はMOもしくはM2 3 〕を生成す
    るM元素化合物を、TiO2 /A2 O/RO/MO*
    モル比が、製造しようとする複合化合物粉末の結晶相の
    量比に対応する量比となるように混合し、その混合粉末
    を造粒し、温度1000〜1300℃で焼成処理するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の複合チタン化合物粉末
    の製造方法。
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