JP5073262B2 - 複合チタン酸化合物およびその粉末を含有する摩擦材 - Google Patents

複合チタン酸化合物およびその粉末を含有する摩擦材 Download PDF

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本発明は、複合チタン酸化合物、詳しくは組成と結晶構造を異にする複数種のチタン酸塩の結晶同士が結合した複合多結晶体、およびその粉末を基材として製造される改良された摩擦摩耗特性を有する摩擦材に関する。
チタン酸化合物には組成と結晶構造を異にする各種化合物が知られている。例えば、
一般式:A2Ti2n+1で表されるチタン酸アルカリ金属(TiO6八面体が連結した層状構造を有する四チタン酸カリウムK2Ti4O9、TiO6八面体の連鎖により形成されるトンネル構造を有する六チタン酸カリウムK2Ti6O13等)、一般式:RTiO3で表されるペロブスカイト型結晶構造を有するチタン酸アルカリ土類金属(CaTiO3、MgTiO3等)、一般式:AXYTi8−Y16で表され、TiO6八面体の連鎖が形成するトンネル構造を有するオクトチタン酸塩(K1.6Al1.6Ti6.4O16、K2.2Fe2.2Ti5.8O16等)、一般式:AXYTi2-Y4で表され、TiO6八面体の連鎖による層状構造を有するチタン酸塩(例えば、K0.8Mg0.4Ti1.6O4、Rb0.8Mg0.4Ti1.6O4)等が挙げられる。また、組成と結晶構造の異なるチタン酸塩の結晶粒同士が結合した複合多結晶体の合成も行なわれている。
チタン酸化合物は、耐熱性、耐摩耗性等を備えた合成無機化合物であり、複合材料の分野、例えば摩擦材を構成する樹脂組成物の基材として種々の工学的応用が試みられ、各種制動装置におけるディスクパッド、ブレーキライニング、クラッチフェーシング等の摺動面構成部材として、次のような提案がなされている。
(1)チタン酸アルカリ土類金属[RTiO3](例えばCaTiO3)の結晶粒とチタン酸アルカリ金属[K2TiO2n+1](例えばK2Ti6O13)の結晶粒とが結合した複合結晶粒子[RTiO3/K2TiO2n+1モル比=(0.2〜40)/1]の粉末、またはチタン酸アルカリ土類金属[RTiO3]の結晶粒とチタン酸アルカリ金属[K2TiO2n+1]の結晶粒とチタニア[TiO2]の結晶粒とが結合した複合結晶粒子[RTiO3/K2TiO2n+1/TiO2モル比=(0.2〜40)/1/(0.1〜20)]の粉末を基材として耐熱性樹脂に配合した樹脂組成物を結着成形してなる摩擦材(特許文献1)。
(2)一般式:AXMYTi2−YO4で表される層状・板状チタン酸塩(1)(例えばK0.8Zn0.4Ti1.6O4、K0.8Mg0.4Ti1.6O4)と、一般式:HX(M’Y)ZTi2-YO4・nH2Oで表される層状・板状チタン酸(2)(例えばH0.8Zn0.4Ti1.6O4・nH2O、H0.8Mg0.4Ti1.6O4・nH2O)の1種又は2種以上を含有する摩擦材(特許文献2)。
(3)チタン酸アルカリ土類金属[RTiO3](例えばSrTiO3)の結晶粒とホランダイト型結晶構造を有するオクトチタン酸塩[AXMYTi8−YO16](例えばK1.6Al1.6Ti6.4O16)の結晶粒とが結合した複合結晶粒子(RTiO3/AXMYTi8−YO16=1/0.1〜1/0.2)からなる粉末を含有する樹脂組成物からなる摩擦材(特許文献3)。
特開平8-337660号 特開2000-230168号 特開2000-178026号
各種チタン酸化合物はそれぞれの組成・構造に基づく特有の物性を有する。上記特許文献に記載された各摩擦材の発明は、組成・構造を異にする複数種のチタン酸化合物の複合配合による相乗効果として、1種のチタン酸化合物の配合効果を上回る摩擦摩耗特性の改善効果を意図したものである。
本発明者等は、チタン酸化合物の複合配合について更に詳細な検討を重ねた結果、摩擦材等の樹脂組成物に使用される基材ないし充填材として、その複合効果をより高めるためのチタン酸塩の組合わせとその量比について新たな知見を得た。本発明はこの知見に基づいてなされたものである。
本発明の複合チタン酸化合物(請求項1)は、
一般式[I]で示される層状結晶構造のチタン酸塩[I]の結晶粒と、一般式[II]で示されるペロブスカイト結晶構造のチタン酸塩[II]の結晶粒とが結合した複合多結晶粒子からなる複合チタン酸化合物である。
一般式[I]: Ay/x−αTi8/x−z16/x−β
[式中、
Aは、K,Rb,Csから選ばれる1種ないし2種以上の金属元素、
Mは、Mg,Zn,Cu,Fe,Al,Ga,Mn,Ni,Liから選ばれる1種ないし2種以上の金属元素(但し、2種以上の場合は、異なる価数のイオンとなり得る金属元素との組合せを除く)
xは、4
y、α、βは、2≦y≦4、0≦α<y/4、0≦β<4
zは、Mが1価金属のとき、z=y/3x
Mが2価金属のとき、z=y/2x
Mが3価金属のとき、z=y/x ]、
一般式[II]: RTiO
[式中、Rは、Mg,Ca,Sr及びBaから選ばれる1種ないし2種以上の金属元素]。
本発明の摩擦材(請求項)は、
熱硬化性樹脂に基材を配合した混合物を結着成形してなる摩擦材において、基材として請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の複合チタン酸化合物からなる粉末が3〜50重量%配合されている。
本発明の複合チタン酸化合物の一方の構成成分であるチタン酸塩[II]は、高硬度・高耐摩耗性を有し、摩擦材の基材成分として、摺動面の摩耗抵抗性を高めると共に、摩擦係数の改善(高μ化)に寄与する。この場合、チタン酸塩[II]の単相結晶の基材で高μ化を実現しようとすると、相手ローターの摺接面の損傷が大きくなると共に、ブレーキの鳴きや振動などの不具合をきたす。もう一方の成分であるチタン酸塩[I]は、耐熱性と適度の硬度を有する化合物であり、これを上記チタン酸塩[II]と複合することにより、チタン酸塩[II]単独の場合の前記不都合が抑制緩和される、高μ化を実現しつつ、ローターの損傷を抑制緩和することができる。
なお、本発明の複合チタン酸化合物(チタン酸塩[I]結晶とチタン酸塩[II]結晶とが結合した複合多結晶粒子)に代え、チタン酸塩[I]結晶の粉末と、チタン酸塩[II]結晶の粉末とを個別に用意して両者を混合使用することも考えられるが、本発明の複合チタン酸化合物からなる粉末による材質改善効果は、このような2種のチタン酸塩粉末の単なる混合使用にまさる材質改善効果を奏する。これは2種の結晶相が結合した多結晶体からなる粉末形態の特異性によるものである。
本発明の複合チタン酸化合物(チタン酸塩[I]の結晶とチタン酸塩[II]の結晶粒からなる複合多結晶粒子)の一方の成分であるチタン酸塩[I]は、下記の一般式で示されるチタン酸塩[1.1]とチタン酸塩[1.2]とに類別される。
y/4−αTi2−z4−β … [1.1]
zTi8−z16 … [1.2]
チタン酸塩[1.1](一般式[I]におけるx=4)は、TiO八面体の連鎖により形成される層状構造を有し、チタン酸塩[1.2](一般式[I]におけるx=1)は、TiO八面体の連鎖により形成される一次元のトンネル構造を有する化合物である。M金属はTiO6八面体のTi席を置換する一方、A金属は、チタン酸塩[1.1]では層間を占有し、チタン酸塩[1.2]ではトンネル枠内に配位する。なお、チタン酸塩[1.2]におけるM金属は、結晶構造的に2価または3価の金属がTi席を置換する。
上記式[1.1]におけるα及びβは、アルカリ溶脱処理が施された場合における組成の変化を示している(後述)。チタン酸塩[1.2]の組成式に、アルカリ溶脱処理による組成変化を示す記号(α,β)がないのは、その結晶構造(トンネル構造)により、アルカリ溶脱が実質的に生じないからである。
本発明の複合多結晶粒子を構成するもう一方の成分(チタン酸塩[II])は、ペロブスカイト型結晶構造(立方晶系)の化合物である。本発明は、このチタン酸塩[II]にチタン酸[I](チタン酸塩[1.1]又はチタン酸塩[1.2])を複合することにより、例えば摩擦材の基材として、前記のように、相手材の損傷を効果的に抑制緩和しながら摩擦係数の改善効果を得ることを可能にしている。
上記チタン酸塩[I]について、チタン酸塩[1.1](層状構造)とチタン酸塩[1.2](トンネル構造)とを比較すると、チタン酸塩[1.1]は、層状構造による潤滑作用を有することから、さまざまの条件での摩擦係数(μ)の安定化、対面損傷性や耐摩耗性等の点でより効果的である。また、チタン酸塩[1.1]は、アルカリ金属イオン(層状構造の層間に配位している)の溶脱処理が容易であるため、複合チタン酸化合物の製造工程の適宜の段階でアルカリ溶脱処理(後記)を施してA金属イオンの含有量を低減することができる。このアルカリ溶脱処理(複合多結晶粒子のアルカリ金属含有量の低減)は、樹脂組成物の用途において、アルカリアタック(樹脂の劣化)の低減緩和、摩耗摩擦特性の安定保持に奏効する。
複合多結晶粒子を構成するチタン酸塩[I]とチタン酸塩[II]との複合効果は、その量比(複合量比)に依存する。複合量比は、それぞれの結晶粒のTi重量の比(またはモル数の比)として表すことができる。摩擦材の基材としての用途における複合量比を、Ti重量の比で表すと、チタン酸塩[I]/チタン酸塩[II](Ti重量比)=1/2〜1/0.02の範囲であるのがよい。これを超える高い量比では、チタン酸塩[II]による高摩擦係数化の効果が乏しくなり、他方これに満たない量比では、チタン酸塩[I]による対面損傷性や摩擦係数の安定化等の改善効果が不足し、複合効果を十分に発現させることができなくなる。
上記複合量比(Ti重量比=1/2〜1/0.02)を、モル数の比に換算表示すれば、チタン酸塩[I]がチタン酸塩[1.1]である場合は、チタン酸塩[1.1]/チタン酸塩[II](モル比)=1/3.67〜1/0.02であり、チタン酸塩[I]がチタン酸塩[1.2]である場合は、チタン酸塩[1.2]/チタン酸塩[II](モル比)=1/15.50〜1/0.10、である。
なお、上記複合量比に関して、チタン酸塩[I]がチタン酸塩[1.2]である場合においては、チタン酸塩[II]との複合効果をより一層明瞭なものとするために、チタン酸塩[II]の占める比率を低い範囲に限定するのが好ましい。これはチタン酸塩[1.2]の結晶構造がチタン酸塩[1.1]のそれとは異なり、摩擦材の基材として摩擦摩耗特性に及ぼす影響に差異があることによる。その好ましい複合量比は、チタン酸塩[1.2]/チタン酸塩[II](Ti重量比)=1/0.64〜1/0.02である。これをモル比で表せば、チタン酸塩[1.2]/チタン酸塩[II](モル比)=1/4.96〜1/0.10、である。
次に、本発明の複合チタン酸化合物の製造方法について説明する。
出発原料は、酸化チタン(TiO2)又は加熱によりTiO2を生成するチタン化合物、A金属酸化物(A2O)又は加熱によりA2Oを生成するA金属化合物、M金属酸化物(M2O,MO,又はM2O3、以下「MO」と表示)又は加熱によりMOを生成するM金属化合物、R金属酸化物(RO)又は加熱によりROを生成するR金属化合物からなる粉末混合物として調製される。
上記チタン化合物は、精製アナターゼ,精製ルチル,合成ルチル,アップグレードイルメナイト,チタンのハロゲン化合物,水酸化物等、A金属化合物は、A(K,Rb,Cs)の酸化物,炭酸塩,ハロゲン化合物,水酸化物等、M金属化合物は、M(Mg,Zn,Cu,Fe,Al,Ga,Mn,Ni,Li)の酸化物,炭酸塩,ハロゲン化合物,水酸化物等、R金属化合物は、R(Mg,Ca,Sr,Ba)の酸化物,炭酸塩,ハロゲン化合物,水酸化物等である。
上記出発原料(粉末混合物)の配合量比は、目的とする複合チタン酸化合物のチタン酸塩[I]とチタン酸塩[II]の複合量比、およびチタン酸塩[I]の組成(チタン酸塩[1.1]又はチタン酸塩[1.2])に応じて適宜調整される。
出発原料の粉末混合物には、反応の均一化や結晶成長の促進のために、フラックス成分が必要に応じ添加される。フラックス成分として、例えば塩化カリウム、硫酸カリウム等が適用される。出発原料に対する配合量は、フラックス/出発原料=0.1〜2(重量比)の範囲に調整される。
原料粉末混合物(必要に応じフラックスが添加されている)は、例えば、適量の水を加えてスラリーとし、スプレードライヤー(湿式噴霧乾燥機)で適当な粒径の造粒粉(乾燥物)として焼成処理に付す。別法として、少量の水を加えて粘土状にしたものを混練機で均一に混練した後、その乾燥物を適宜サイズに解砕して焼成処理に付する。
焼成処理は電気炉等を用いて行なわれる。チタン酸塩[I]がチタン酸塩[1.1](層状構造)である結晶粒とチタン酸[II]の結晶粒とが結合した複合多結晶粒子を合成する場合の焼成温度は、約700〜1200℃の範囲、他方チタン酸塩[I]がチタン酸塩[1.2](トンネル構造)である結晶粒とチタン酸[II]の結晶粒とが結合した複合多結晶粒子を合成する場合は、約1300〜1500℃の範囲に調節するのが好ましい。上記温度域に適当時間(例えば1〜8Hr)保持することにより焼成反応を完結する。
なお、原料粉末混合物にフラックス成分が配合されている場合は、低めの温度域で効率よく焼成反応を行なわせることができ、前者(チタン酸塩[1.1]とチタン酸[II]との複合粒子の合成)では、約500〜1150℃の温度範囲、後者(チタン酸塩[1.2]とチタン酸[II]との複合粒子の合成)では、約1100〜1400℃の温度範囲を採用することができる。
焼成物を粉砕処理し、必要に応じ分級して目的物である複合チタン酸化合物の粉末を得る。 フラックス成分を含む原料粉末混合物を使用した場合は、焼成物を適宜サイズに粉砕した後、フラックス成分の溶解除去処理が施される。この溶解除去処理は、例えば、適当量の水(例えば焼成物の約50倍量,重量比)に一定時間(例えば24Hr)浸漬したうえ、攪拌機で水洗処理(例えば3Hr)することにより行なわれる。ついでスラリーを脱水し、得られたケーキを乾燥(例えば400℃×1Hr)したうえ、振動フルイ等で解砕・分級することにより複合チタン酸化合物からなる粉末を得る。
また、複合多結晶粒子におけるチタン酸塩[1]が層状構造を有するチタン酸塩[1.1]である場合は、アルカリ溶脱処理によりチタン酸塩[1.1]の結晶からA金属イオン(K,Rb,Cs)を抽出することができる。アルカリ溶脱処理は、焼成物を適宜サイズに粉砕したうえ、適当量の水、温水または酸水溶液(例えば0.01〜10%硫酸水溶液、0.01〜10%塩酸、0.1〜20%酢酸水溶液等)を溶媒として行なうことができる。前記一般式[I](および[1.1])におけるαはアルカリ溶脱処理によるA金属イオンの抽出減量を示している。なお、アルカリ溶脱処理において、少量であるがOイオンの減少を伴う。一般式[I](および[1.1])におけるβはアルカリ溶脱処理に伴うOイオンの減少量を示している。アルカリ溶脱処理による抽出量は、溶媒の使用量、処理時間、攪拌流の付加等により調節することができる。アルカリ溶脱処理の後、スラリーを脱水し得られたケーキを乾燥処理(例えば400℃×1Hr)し、乾燥物を所望の粒サイズに粉砕して複合チタン酸化合物からなる粉末を得る。
本発明の複合チタン酸化合物からなる粉末は、球状、顆粒状、粒状、板状、鱗片状、粉状等の各種形態を有する粒子で構成される。これらの各種粒子形態および粒子サイズは、製造条件、特に原料組成、原料粉末の造粒工程の有無、焼成条件、焼成処理後の焼成物の粉砕処理条件等により任意に制御することができる。
摩擦材の基材として使用される複合チタン酸化合物の粉末は、上記各種の粒子形態を有するものを適宜使用することができる。粒子サイズは特に制限されないが、過度に微細な粉末では、粒子同士の凝集を生じ易く、樹脂中への均一分散が困難となり、他方あまり粗大な粒子では、摩擦面の相手攻撃性が強くなる。好ましくは、平均粒径(板状,鱗片状の場合は最長部分の平均径)約1〜500μmの範囲のものが使用される。
次に本発明の摩擦材とその製造工程について説明する。
本発明の摩擦材は、前記複合チタン酸化合物の粉末を基材として含有する樹脂組成物の結着成形物として製作される。
樹脂組成物に占める基材の含有量は、3〜50重量%に調整される。含有量がこれに満たないと、摩擦摩耗特性の改善効果が乏しく、また上記範囲を超えて多量に配合しても、摩擦摩耗特性の改善効果はほぼ飽和するからである。
本発明の摩擦材の原料組成物は、前記複合チタン酸化合物粉末が基材成分として使用される点を除いて常法に従って調製される。すなわち、熱硬化性樹脂を結合成分とし、上記基材成分、および所望により公知の繊維基材、摩擦調整剤、各種添加剤等を適宜配合することにより調製される。
公知の繊維基材には、ポリアミド繊維,アラミド繊維,フェノール繊維等の有機繊維、スチール繊維,銅繊維,黄銅繊維,アルミニウム繊維等の金属繊維、アルミナ・シリカ繊維,炭素繊維,ガラス繊維等の無機繊維、ロックウール,木質パルプ等があり、これらの1種ないし2種以上が適宜使用される。配合量は特に限定されないが、本発明の複合チタン酸化合物粉末との合計含有量で、約10〜65重量%の範囲内に調整するのがよい。
基材は、必要に応じ、分散性や樹脂結合剤との結着性を高めるための表面処理として、シラン系カップリング剤(アミノシラン,エポキシシラン,ビニルシラン等)や、チタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート等)による処理を施したものが使用される。
摩擦調整剤としては、加硫又は未加硫の天然・合成ゴム粉末,カシュー樹脂粉粒体,レジンダスト,ゴムダスト等の有機物粉末、天然・人造黒鉛,二硫化モリブデン,三硫化アンチモン,硫酸バリウム,炭酸カルシウム等の無機質粉末、銅,アルミニウム,亜鉛,鉄等の金属粉末、アルミナ,シリカ,酸化クロム,酸化銅,三酸化アンチモン,酸化チタン,酸化鉄等の酸化物粉末等から選ばれる1種ないし2種以上の成分が摩擦摩耗特性の改善のために適量配合される。また、添加剤として、例えば防錆剤、潤滑剤、研削剤などが用途・使用態様等に応じて適量配合されることも通常の摩擦材と異ならない。
結合剤である樹脂成分としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂、又はその変性樹脂(カシュー油変性,乾性変性,ゴム変性等)、天然ゴム,スチレンブタジエンゴム,二トリルゴム等のゴム系樹脂等が挙げられる。
所望の組成に調製された原料組成物は、予備成形され、ついで金型成形等により、加熱・加圧(加圧力約10〜40MPa,温度約150〜200℃)の結着成形に付され、脱型の後、加熱炉内で熱処理(温度約150〜200℃,保持時間約1〜12Hr)が施される。しかる後、機械加工、研削加工により所定形状を有する摩擦材に仕上げられる。別法として、原料組成物を水などに分散懸濁させ、抄き網で抄きあげ、搾水して抄造されたシートの複数枚を重ね合わせ、加熱・加圧下に結着成形する工程を経由し、成形体を機械加工、研削加工して摩擦材を得ることもできる。
次に本発明の複合チタン酸化合物からなる粉末の製造及び、複合チタン酸化合物粉末を基材とする摩擦材の製造について説明する。
[実施例I] ―複合チタン酸化合物の製造―
発明例1.1>
(1)原料配合
炭酸カリウム(K2CO3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、精製アナターゼ(TiO2)、炭酸カルシウム(CaCO3)の各粉末を、K2O/MgO/TiO2/CaO=0.4/0.4/1.75/0.15(モル比)となるように計量し混合する。
(2)混練および造粒
上記粉末混合物に適量の水(粉末分の約2倍,重量比)を加えてスラリーとし、攪拌機で均一に混合した後、湿式噴霧乾燥機(スプレードライヤー)で処理することにより、乾燥物として造粒粉(平均粒径:約40μm)を得る。
(3)焼成処理
造粒粉をアルミナ坩堝に入れ、電気炉で焼成する。
焼成処理温度:1100℃
焼成処理時間:2時間
焼成処理後、焼成物をハンマーミルで粗粉砕して粉末を得る。得られた粉末は、前記造粒粉とほぼ同一の形状・サイズを有する球状粒子からなる粉末(平均粒径:約40μm)である。粉末の結晶構成を表1に示す(発明例No.11)。
図1及び図2は、粒子の電子顕微鏡像を示している。K0.8Mg0.4Ti1.64(チタン酸塩[1.1])とCaTiO3(チタン酸塩[II])の結晶粒が結合した複合粒子形態を有することが観察される。
発明例1.2>
(1)アルカリ溶脱処理
発明例1.1で得られた複合チタン酸化合物粉末(K0.8Mg0.4Ti1.6O4とCaTiO3とが結合した複合結晶粒子からなる)を、湿式ボールミル(媒体:水)で粉砕しながら、K0.8Mg0.4Ti1.6O4の結晶からカリウムの一部を溶脱させる。
(2)脱水乾燥及び粉砕
上記アルカリ溶脱処理の後、脱水したケーキを乾燥炉で乾燥処理(処理温度:400℃,1時間)する。乾燥物をハンマーミルで解砕して粉末(平均粒径:約3μm)を得る。
得られた粉末の結晶構成を表1に示す(発明例No.12)。アルカリ溶脱処理により、チタン酸塩[I]の結晶におけるKが減少した組成となっている。
図3は、この粉末の粒子の電子顕微鏡像を示している。K0.4Mg0.4Ti1.63.8(チタン酸塩[1.1])の結晶粒とCaTiO3(チタン酸塩[II])の結晶粒とが結合した複合粒子形態が観察される。チタン酸塩[1.1]の結晶のKが減少しているが、チタン酸塩[1.1]とチタン酸塩[II]との複合量比は、アルカリ溶脱処理の前後における変化はなく一定である。
参考例1.3>
(1)原料配合
炭酸カリウム(K2CO3)、アルミナ(Al2O3)、精製アナターゼ(TiO2)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)の各粉末を、K2O/Al2O3/TiO2/SrO=0.8/0.8/9.38/2.98(モル比)となるように計量し混合する。
(2)混練および造粒
発明例1.1と同様に処理して造粒粉(平均粒径:約40μm)を得る。
(3)焼成処理
造粒粉をアルミナ坩堝に入れ、電気炉で焼成する。
焼成処理温度:1300℃
焼成処理時間:2時間
焼成処理後、焼成物をハンマーミルで粗粉砕して粉末を得る。得られた粉末は、前記造粒粉とほぼ同一形態を有する球状粒子からなる粉末(平均粒径:約40μm)である。この粉末は、K1.6Al1.6Ti6.4O16(チタン酸塩[1.2])の結晶とSrTiO3(チタン酸塩[II])の結晶とが結合した複合形態を有している(参考例No.13)。
発明例1.4>
(1)原料配合
炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸リチウム(Li2CO3)、精製アナターゼ(TiO2)、炭酸カルシウム(CaCO3)の各粉末を、K2O/Li2O/TiO2/CaO=0.45/0.15/2.28/0.58(モル比)となるように計量し混合する。
(2)フラックス成分の添加、混練および造粒
上記粉末混合物に、フラックス成分として塩化カリウム(KCl)の適量(前記粉末混合物と同重量)を添加すると共に、適量の水(フラックスを含む粉末混合物重量の1/3重量)を加え、混練機で均一に混練した後、乾燥炉で乾燥(150℃×12Hr)し、乾燥物を得る。
(3)焼成処理
上記乾燥物を解砕処理したうえ、アルミナ坩堝に入れ、電気炉で焼成する。
焼成処理温度:1000℃
焼成処理時間:6時間
(4)フラックス成分の溶出分離およびアルカリ溶脱処理
焼成処理で得られた焼成物からフラックス成分を溶出分離すると共に、反応生成物であるチタン酸塩の結晶からカリウム(K)の一部を溶脱させる処理として、焼成物を約50倍量(重量比)の水に24時間浸漬したうえ、攪拌機で約3時間を要して水洗処理を行なった。
ついで、スラリーを脱水し、得られたケーキを乾燥炉で乾燥処理(400℃×1Hr)した後、乾燥物を振動フルイ機で解砕・分級し粉末(平均粒径:約13μm)を得た。
得られた粉末は、表1に示したように、K0.7Li0.3Ti1.7O3.9(チタン酸塩[1.1])の結晶とCaTiO3(チタン酸塩[II])の結晶とが結合した複合多結晶粒子である(発明例No.14)。
Figure 0005073262
[実施例II] ―摩擦材の製造及び摩擦摩耗特性の評価―
(1)原料組成物の配合(表2参照)
表2中、基材欄の「(材種)」の記号は次のとおりである。( )内数値は複合量比(Ti重量比)である。
T11…発明例11の複合チタン酸化合物粉末[K0.8Mg0.4Ti1.6O4 /CaTiO3](=1/0.09)
T12…発明例12の複合チタン酸化合物粉末[K0.4Mg0.4Ti1.6O3.8 /CaTiO3](=1/0.09)
T13…参考例13の複合チタン酸化合物粉末[K1.6Al1.6Ti6.4O16 /SrTiO3](=1/0.57)
T14…発明例14の複合チタン酸化合物粉末[K0.7Li0.3Ti1.7O3.9 /CaTiO3](=1/0.34)
T31…チタン酸化合物[1.1][K0.7Li0.3Ti1.7O3.9]の単相粉末
T32…複合チタン酸化合物粉末[K0.8Mg0.4Ti1.6O4/CaTiO3](=1/3)
T33…チタン酸化合物[1.1][K0.4Mg0.4Ti1.6O3.8]の単相粉末(a)とチタン酸化合物[II]の単相粉末[CaTiO3](b)の混合物(混合重量比a/b=9/1)。
(2)摩擦材の製作
原料組成物(アイリッヒミキサーで3分間混合)を予備成形(加圧力:16MPa、温度:常温、時間:2分)した後、熱間成形に付し、ついで熱処理炉で熱処理を施す。その後、所定の寸法に裁断し、研磨加工を加えて供試摩擦材を得る。
予備成形…加圧力:16MPa、温度:常温、時間:2min
熱間成形…加圧力:40MPa、温度:170℃、時間:10min
熱処理… 温度:200℃、時間:5Hr
(3)摩擦摩耗試験
各供試摩擦材について、JASO C427「ブレーキライニング、パッド摩耗ダイナモメータ試験方法」の規定に準拠した摩耗試験を行い、摩擦係数(μ)、パッド及びディスクの摩耗量を測定した。試験結果を表2の下段に示す。
Figure 0005073262
表2に記載したとおり、発明例のものは、広い温度域に亘って高摩擦係数(μ)を安定保持していると共に摩擦摩耗量も低いレベルに安定し、摩擦材としてトータルパーフォーマンスの明瞭な向上効果を示しており、比較例との差異は歴然である。
なお、比較例31(チタン酸化合物[1.1]の単相粉末使用)では、耐摩耗性は良好であるが、高μ化の効果に乏しい。比較例32(複合チタン酸化合物粉末を使用)は、摩擦係数(μ)の改善効果は顕著であるものの、耐摩耗性に問題があり、特にディスクの摩耗量が大きい。これは複合チタン酸化合物の複合量比(チタン酸塩[1.1]/チタン酸塩[II])のバランスを欠いていることによる。比較例33(チタン酸塩[1.1]の単相粉末とチタン酸塩[II]の単相粉末とを混合した粉末混合物使用)は、摩擦係数改善効果に乏しく、かつ耐摩耗性の改善効果も不十分である。この比較例33と発明例21、22、24との差異は、本発明の複合チタン酸化合物粉末を用いた摩擦摩耗特性の改善効果が、チタン酸塩[I]とチタン酸塩[II]の単なる混合物では得られない、本発明特有の効果であることを示している。
本発明の複合チタン酸化合物の粉末は、組成と結晶構造を異にする2種のチタン酸塩(チタン酸塩[I]とチタン酸[II])の結晶粒同士が結合した複合多結晶粒子からなる特異な結晶構造により、樹脂組成物、例えば自動車、鉄道車両、航空機、産業機械類等の制動装置におけるディスクパッド、ブレーキライニング、クラッチフェーシング等の摺動面を構成する摩擦材の基材として好適に使用され、高温・高負荷での摩擦係数の高位安定性、耐摩耗性、対面損傷とそれに起因する鳴きや振動等の改良された摩擦摩耗特性を得ることができる。
発明例1.1で得られた複合チタン酸化合物粉末(発明例11)の複合多結晶粒子を示す図面代用顕微鏡写真である。 図1の複合多結晶粒子の一部(図1の四角枠部分)を拡大した図面代用顕微鏡写真である。 発明例1.2で得られた複合チタン酸化合物粉末(発明例12)の複合多結晶粒子を示す図面代用顕微鏡写真である。

Claims (4)

  1. 一般式[I]で示される層状結晶構造のチタン酸塩[I]の結晶粒と、一般式[II]で示されるペロブスカイト結晶構造のチタン酸塩[II]の結晶粒とが結合した複合多結晶粒子からなる複合チタン酸化合物。
    一般式[I]: Ay/x−αTi8/x−z16/x−β
    [式中、
    Aは、K,Rb,Csから選ばれる1種ないし2種以上の金属元素、
    Mは、Mg,Zn,Cu,Fe,Al,Ga,Mn,Ni,Liから選ばれる1種ないし2種以上の金属元素(但し、2種以上の場合は、異なる価数のイオンとなり得る金属元素との組合せを除く)
    xは、4
    y、α、βは、2≦y≦4、0≦α<y/4、0≦β<4
    zは、Mが1価金属のとき、z=y/3x
    Mが2価金属のとき、z=y/2x
    Mが3価金属のとき、z=y/x ]、
    一般式[II]: RTiO
    [式中、Rは、Mg,Ca,Sr及びBaから選ばれる1種ないし2種以上の金属元素]。
  2. 複合多結晶粒子を形成しているチタン酸塩[I]の結晶粒とチタン酸塩[II]の結晶粒とのTi重量比が、チタン酸塩[I]/チタン酸塩[II]=1/2〜1/0.02である請求項1に記載の複合チタン酸化合物。
  3. 一般式[I]において、α≠0およびβ≠0である請求項1又は2に記載の複合チタン酸化合物。
  4. 熱硬化性樹脂に基材を配合した混合物を結着成形してなる摩擦材において、基材として請求項1ないし3のいずれか1項に記載の複合チタン酸化合物からなる粉末が3〜50重量%配合されている摩擦摩耗特性に優れた摩擦材。
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