JPWO2014203779A1 - エンチオール系硬化性組成物およびその硬化物 - Google Patents

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Abstract

本発明のエンチオール系硬化性組成物は、(A)分子内に下記一般式(1)で表される基を2以上有するチオール化合物と、(B)分子内に脂環または芳香環の構造、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、数平均分子量がポリスチレン換算で500〜20000であるエンオリゴマーと、を含む。下記一般式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10の芳香族基を表し、aは0〜2の整数であり、bは0または1である。【化1】

Description

本発明は、エンチオール系硬化性組成物およびその硬化物に関する。
本願は、2013年6月17日に、日本に出願された特願2013−126951号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
チオール化合物と炭素-炭素二重結合化合物の反応は、チオールエン反応として知られており学術的には、非特許文献1に総説が報告されている。
チオールエン反応は、(メタ)アリル化合物とチオール化合物が概ね1対1の官能基モル比率で反応してチオエーテル結合を生成するため均質な機能性を備えた硬化物となる。
また、酸素阻害を受けにくいことが知られており生産性に優れるとともに高い柔軟性や透明性が着目されている。
特許文献1には、熱重合性開始剤によるチオールエン反応を利用した熱硬化型組成物が開示されており、塗料などのコーティング剤、成形剤、接着剤およびインキなどの分野での適合可能性が記載されている。特許文献1では、(メタ)アクリレート化合物の共重合化合物と1級チオール化合物を使用したチオールエン硬化物について記載されているが、(メタ)アクリレート化合物では、チオールエン反応と共に(メタ)アクリル基自体のホモポリマー化が進行するために均一な組成物とならないため硬化物の弾性や屈曲性が不十分となることがある。
また、特許文献2には、レンズシート用光硬化性樹脂組成物が記載されており、(メタ)アリル化合物と1級チオール化合物によるチオールエン硬化物についての技術開示がなされているが実施例では分子量300以下のアリル化合物が使用されており、分子量の大きなエンオリゴマーによるチオールエン硬化物については開示されていない。
このようなエン化合物を用いた場合、十分な屈曲性・保存安定性・耐溶剤性・耐破断性・伸び、付着力を両立できる硬化物の作製は困難であった。
特開2004−277660号公報 特開2000−102933号公報
Charles E.Hoyle and Christopher N.Bowman.,Angew.Chem.Int.Ed.(2010)Vol.49,pp.1540−1573.
本発明は、特定のエン化合物およびチオール化合物を選択することにより、屈曲性、耐破断性、耐溶剤性に優れた硬化物となるチオールエン硬化樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、チオールエン反応で使用するエン化合物として、分子内に脂環または芳香環の構造、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、数平均分子量がポリスチレン換算で500〜20000であるエンオリゴマーを用いることにより、従来から知られているチオールエン反応生成物よりも機能的に優れた硬化物を提供することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のエンチオール系硬化性組成物及びその硬化物に関する。
[1](A)分子内に下記一般式(1)で表される基を2以上有するチオール化合物と、(B)分子内に脂環または芳香環の構造、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、数平均分子量がポリスチレン換算で500〜20000であるエンオリゴマーと、を含むことを特徴とするエンチオール系硬化性組成物。
Figure 2014203779
[一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10の芳香族基を表し、aは0〜2の整数であり、bは0または1である。]
[2]前記エンオリゴマー(B)が、分子内に脂環または芳香環、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B−1)と、多価アルコール(B−2)の反応物である前記[1]に記載のエンチオール系硬化性組成物。
[3]前記エンオリゴマー(B)が、下記一般式(2)〜(4)で表されるいずれか一種以上のオリゴマーである前記[1]又は[2]に記載のエンチオール系硬化性組成物。
Figure 2014203779
[一般式(2)中、cは0〜5の整数であり、Rは炭素数1〜5のアルキル基を置換基として有してもよく、また間にエーテル結合が挿入されていてもよい、主鎖の炭素数が1〜10のアルキレン基であり、Xは炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有してもよいフェニレン基またはシクロヘキセン基であり、nは3〜20の整数である。]
Figure 2014203779
[一般式(3)中、dは前記cと同様であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基または下記式(3’)で表される基であり、Yは前記Xと同様であり、mは3〜70の整数である。]
Figure 2014203779
[一般式(3’)中、dおよびYは前記一般式(3)と同様である。]
Figure 2014203779
[一般式(4)中、eは前記cと同様であり、R及びRはそれぞれ独立して炭素数1〜5のアルキル基を置換基として有してもよい、主鎖が炭素数1〜10のアルキレン基であり、Zは前記Xと同様であり、pは1〜10の整数であり、qは5〜50の整数である。]
[4]前記チオール化合物(A)において、bが0である前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載のエンチオール系硬化性組成物。
[5]前記チオール化合物(A)が、分子内に一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有しないチオール化合物(A1)である前記[1]〜[4]のいずれか一つに記載のエンチオール系硬化性組成物。
[6]前記チオール化合物(A)が、分子内に前記一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有しないチオール化合物(A1)と、分子内に前記一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有するチオール化合物(A2)の両方を含む前記[1]〜[4]のいずれか一つに記載のエンチオール系硬化性組成物。
[7]前記チオール化合物(A)のうち0〜30質量%が前記チオール化合物(A2)である前記[6]に記載のエンチオール系硬化性組成物。
[8]前記チオール化合物(A1)が、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)である前記[5]〜[7]のいずれか一つに記載のエンチオール系硬化性組成物。
[9]前記チオール化合物(A2)が、ペンタエリスリトールトリス(3-メルカプトブチレート)である前記[6]〜[8]のいずれか一つに記載のエンチオール系硬化性組成物。
[10]前記チオール化合物(A)と前記エンオリゴマー(B)を、前記チオール化合物(A)におけるメルカプト基1molに対して、前記エンオリゴマー(B)中のエチレン性不飽和基を0.5〜10molの比で含有する前記[1]〜[9]のいずれか一つに記載のエンチオール系硬化性組成物。
[11]さらに、光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤を含む前記[1]〜[10]のいずれか一つに記載のエンチオール系硬化性組成物。
[12]前記[1]〜[11]のいずれか一つに記載のエンチオール系硬化性組成物を硬化させてなることを特徴とする硬化物。
本発明に記載の分子内に脂環または芳香環の構造、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、数平均分子量がポリスチレン換算で500〜20000であるエンオリゴマーを用いることにより、これを含まないチオールエン反応生成物よりも機能的に優れた硬化物を作成することが可能になる。
以下、本発明の好ましい例を説明するが、本発明はこれら例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
<チオール化合物(A)>
本発明のエンチオール系硬化性組成物は、チオール化合物(A)と、エンオリゴマー(B)とを含有する。
本発明に用いるチオール化合物(A)は一般式(1)で示される基を2個以上有する化合物である。
Figure 2014203779
上記一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10の芳香族基を表す。
及びRが表す炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられ、好ましくはメチル基及びエチル基である。
及びRが表す炭素数6〜10の芳香族基としては、フェニル基、トルイル基、キシリル基、エチルフェニル基、1,3,5−トリメチルフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
aは0〜2の整数を表し、0または1が好ましい。bは0または1を表す。
本発明に用いるチオール化合物としては、反応性や耐熱黄変性の観点から、bが0であって、R及びRのうち、少なくとも一方は炭素数1〜10のアルキル基または炭素数6〜10の芳香族基を示す化合物であること、すなわち2級または3級のチオールであることが好ましい。さらに、bが0であり、かつR及びRの一方が水素原子であり、他方が炭素数1〜10のアルキル基である2級チオール化合物がより好ましい。
一般式(1)で示される基としては、下記一般式(1a)で示される基が好ましい。
Figure 2014203779
上記一般式(1a)中、R、及びRは上記一般式(1)と同義であり、mは0〜2の整数を表す。
本発明に用いるチオール化合物(A)としては、下記一般式(1b)で示されるメルカプト基含有カルボン酸と、多価アルコールとのエステル化合物が挙げられる。
Figure 2014203779
上記一般式(1b)中、R、R、a、及びbは上記一般式(1)と同義である。
中でも、本発明に用いるチオール化合物(A)としては、下記一般式(1c)で示されるメルカプト基含有カルボン酸と、多価アルコールとのエステル化合物が原料入手性、二重結合化合物との反応性、組成物安定性、硬化物物性等の観点から好ましい。
Figure 2014203779
上記一般式(1c)中、R、R、及びmは上記一般式(1a)と同義である。
メルカプト基含有カルボン酸の具体例としては、下記式(1c−1)〜(1c−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014203779
多価アルコールとは、水酸基を2個以上有する化合物のことである。
多価アルコールの具体例としては、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の分岐していてもよい炭素数2〜10の脂肪族グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ノルボルネンジメタノール、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)フェニル]プロパン、水素化ビスフェノールA、4,4’−(9−フルオレニリデン)ビス(2−フェノキシエタノール)及びトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
多価アルコールは、2〜4価のアルコールが好ましく、1,4−ブタンジオール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンがより好ましい。
本発明に用いるチオール化合物(A)は、分子内に一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有しないチオール化合物(A1)であることが好ましい。
チオール化合物(A1)としては、下記(1−2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2014203779
上記一般式(1−2)中、R、R、a、及びbは上記一般式(1)と同義である。
は、多価アルコール中の、脂肪族基、芳香環を含む基または複素環を含む基を表し、k1価の基である。なお脂肪族基には、鎖状および環状のものが含まれる。
k1は1〜20の整数を表し、2〜20の整数が好ましく、2〜15の整数がより好ましく、2〜6の整数が特に好ましい。
は、−OCO−で表されるエステル結合である。
チオール化合物(A1)の数平均分子量は、150から10000が好ましく、170から2000がより好ましく、200から1000が特に好ましい。
としては、分岐していてもよい炭素数2〜10のアルキレン基を持つアルキレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ノルボルネンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、1,3,5−トリヒドロキシ−3−メチルペンタン、トリス−2−ヒドロキシイソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ビスフェノールA、EO変性ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、2,2’−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)プロパン、4,4’−(9−フルオレニリデン)ビス(2−フェノキシエタノール)、ポリグリセリンポリオール、ポリカーボネートジオール、両末端ヒドロキシポリシリコーン、芳香環を含有したポリオールなどの多官能アルコールからk1個の水酸基を除いた基が挙げられる。
本発明に用いるチオール化合物(A1)の具体例としては、エチレングリコールビス(3−メルカプトブチレート)、1,2−プロピレングリコール(3−メルカプトブチレート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)、1,2−プロピレングリコールビス(2−メルカプトイソブチレート)またはトリメチロールプロパントリス(2−メルカプトイソブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、ビスフェノールAビス(3−メルカプトブチレート)、トリフェノールメタントリス(3−メルカプトブチレート)等が挙げられるが、本発明に用いるチオール化合物はこれらに限定されるものではない。
少ない添加量で硬化し易く、かつ本発明により得られる耐黄変性の効果が大きいなどの理由から下記式(1−2−1)で表されるペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタンを好ましく用いることができる。
Figure 2014203779
また、本発明に用いるチオール化合物(A)は、分子内に前記一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有しないチオール化合物(A1)と、分子内に前記一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有するチオール化合物(A2)の両方を含むことが好ましい。
チオール化合物(A2)は、前記一般式(1b)で表されるメルカプト基含有カルボン酸と、前記多価アルコールとのエステル化合物であって、多価アルコールの一つ以上の水酸基がカルボン酸と反応せず残っている化合物、例えば下記一般式(1−3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2014203779
上記一般式(1−3)中、R、R、a、及びbは上記一般式(1)と同義である。
は、上記多価アルコール中の、脂肪族基、芳香環を含む基または複素環を含む基を表し、l+k2価の基である。なお脂肪族基には、鎖状および環状のものが含まれる。
l+k2は1〜20の整数を表し、2〜20の整数が好ましく、2〜15の整数がより好ましく、2〜6の整数が特に好ましい。
は、−OCO−で表されるエステル結合である。
チオール化合物(A2)の数平均分子量は、150から10000が好ましく、170から2000がより好ましく、200から1000が特に好ましい。
としては、分岐していてもよい炭素数2〜10のアルキレン基を持つアルキレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ノルボルネンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、1,3,5−トリヒドロキシ−3−メチルペンタン、トリス−2−ヒドロキシイソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ビスフェノールA、EO変性ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、2,2’−(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)プロパン、4,4’−(9−フルオレニリデン)ビス(2−フェノキシエタノール)、ポリグリセリンポリオール、ポリカーボネートジオール、両末端ヒドロキシポリシリコーン、芳香環を含有したポリオールなどの多官能アルコールからk2個の水酸基を除いた基が挙げられる。
中でも(A2)としては、下記式(1−3−1)で表されるペンタエリスリトールトリス(3-メルカプトブチレート)が好ましい。
Figure 2014203779
より耐溶剤性に優れるという観点から、チオール化合物(A)100質量%のうち0.1〜30質量%が前記チオール化合物(A2)であることが好ましく、0.1〜20質量%が前記チオール化合物(A2)であることがより好ましい。
本発明に用いるチオール化合物(A)は、市販品として容易に入手することもできる。
市販品として入手可能なチオール化合物は、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(商品名:カレンズMT BD1,昭和電工(株)製。登録商標)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)とペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトブチレート)の混合物(商品名:カレンズMT PE1,昭和電工(株)製。登録商標)、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(商品名:カレンズMTNR1,昭和電工(株)製。登録商標)等である。
<エンオリゴマー(B)>
本発明に用いるエンオリゴマー(B)は、分子内に脂環または芳香環の構造、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、数平均分子量が500〜20,000(ポリスチレン換算)のオリゴマーである。ポリスチレン換算とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される分子量標準品として使用したポリスチレンの分子量換算として表現した数平均分子量である。
前記エチレン性不飽和基はアリル基であることが好ましく、前記数平均分子量は500〜18000であることがより好ましく、500〜15000であることが最も好ましい。
エンオリゴマーは一般式(2)〜(4)で表されるいずれか一種以上のオリゴマーであることがさらに好ましい。
Figure 2014203779
上記、一般式(2)中、cは0〜5の整数であり、1〜3が好ましく、1が最も好ましい。すなわちオリゴマーの末端がアリル基となる場合が最も好ましい。Rは炭素数1〜5(1〜3が好ましく、1がより好ましい)のアルキル基を置換基として有してもよく、また間にエーテル結合が挿入されていてもよい、主鎖の炭素数が1〜10(1〜6が好ましく、2〜6がより好ましい)のアルキレン基である。
の主鎖は具体的には、−CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH4−、−(CH−、−(CH−、−CH−O−CH−、−(CH−O−CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−CH−O−CH−O−CH−、−(CH−O−CH−O−CH−、−(CH−O−(CH−O−CH−、−(CH−O−(CH−O−(CH−、−(CH−O−CH−O−(CH−、などが挙げられ、これらの水素原子のいずれかが任意に炭素数1〜5のアルキル基によって置換されていてよい。中でも、−CH(CH)−(CH)−、−(CH−O−(CH−が好ましい。
Xは、炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有してもよいフェニレン基またはシクロヘキシレン基であり、置換基を有さないフェニレン基またはシクロヘキシレン基が好ましい。
前記炭素数1〜4のアルキル基としては具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
前記フェニレンまたはシクロヘキシレンが隣接するカルボニル炭素に結合する位置は1,2位、1,3位、1,4位のいずれでも良いが、1,4位であることが好ましい。
nは3〜20の整数であり、4〜18が好ましく、5〜15がより好ましい。
化合物(2)の数平均分子量は500〜10,000程度であることが好ましく、500〜9,000であることがより好ましく、500〜8,000であることが最も好ましい。
一般式(2)の括弧内の単位がn回繰り返す際において、括弧内のRおよびXは異な
っても同じでも良いが、同一であるほうが好ましい。
一般式(2)で表される化合物として具体的には、下記一般式(2−1)〜(2−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014203779
上記一般式(2−1)〜(2−2)中、nは一般式(2)と同様である。
Figure 2014203779
上記、一般式(3)中、dは前記cと同様であり、Yは前記Xと同様である。Rは炭素数1〜4のアルキル基(具体例は、前記Xにおける炭素数1〜4のアルキル基である置換基の具体例と同様)または下記式(3’)で表される基である。
Figure 2014203779
上記(3’)中の*の箇所が、一般式(3)における4級炭素に隣接する炭素原子の位置に相当する。
上記一般式(3’)中、dおよびYは一般式(3)と同様である。
mは3〜70の整数であり、4〜60が好ましく、4〜50がより好ましい。化合物(3)の数平均分子量は500〜20,000程度であることが好ましく、800〜18,000であることが好ましく、1000〜16,000であることが最も好ましい。
一般式(3)の括弧内の単位がm回繰り返す際において、括弧内のRおよびd、Yは異なっても同じでも良いが、同一であるほうが好ましい。
一般式(3)で表される化合物として具体的には、下記一般式(3−1)〜(3−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014203779
上記一般式(3−1)〜(3−2)中、mは一般式(3)と同様である。
Figure 2014203779
上記一般式(4)中、eはcと同様であり、R及びRはそれぞれ独立して炭素数1〜5(1〜3が好ましく、1がより好ましい)のアルキル基を置換基として有してもよい、主鎖が炭素数1〜10(3〜9が好ましく、4〜7がより好ましい)のアルキレン基である。nは1〜1500、好ましくは1〜1000、さらに好ましくは1〜500である。同様にmは1〜1700、好ましくは1〜330、さらに好ましくは1〜180である。
Zは前記Xと同様である。pは1〜1500、好ましくは1〜1000、さらに好ましくは1〜500である。同様にqは1〜1700、好ましくは1〜330、さらに好ましくは1〜180である。
化合物(4)の数平均分子量は、500〜20,000程度であることが好ましく、1000〜10000がより好ましく、1500〜5000が最も好ましい。
一般式(4)で表される化合物として具体的には、下記式(4−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014203779
上記一般式(4−1)中、p、qは式(4)と同様である。
一般式(2)〜(4)に該当する化合物は、分子内に脂環または芳香環、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B−1)と、多価アルコール(B−2)の反応物(特にエステル化反応物)であることが好ましい。
上記(2)〜(4)の構造のオリゴマーの製造方法は、特に限定されない。好ましくは、特開2010−132751号公報に記載の方法により調整されるオリゴマーであることが好ましい。
多価アルコール(B−2)とは、分子内に2以上の水酸基を有する化合物のことを指し、分子内に2〜4の水酸基を有する化合物であることが好ましい。具体的には、エタンジオール、プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの2〜4価アルコールが挙げられる。
分子内に脂環または芳香環、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B−1)としては、ジカルボン酸またはジエステルを有する化合物であることが好ましい。
具体的にはベンゼンジカルボン酸ジアリル、ベンゼンジカルボン酸ジビニル、シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、シクロヘキサンジカルボン酸ジビニルなどが挙げられる。中でもベンゼンカルボン酸ジアリルまたはシクロヘキサンジカルボン酸ジアリルが好ましく、中でもテレフタル酸または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリルがより好ましい。
本発明で用いるエンオリゴマー化合物の合成方法は特に限定されるものではないが、例えば、特開平4−146919号公報に記載されたような方法で合成できる。使用するエンオリゴマー化合物の分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)法で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)で500−30,000,重量平均分子量(Mw)で1000−100,000の範囲であることが望ましい。エンオリゴマー化合物には、低分子の原料モノマーが含まれることがあるが分離することなくそのまま使用することができる。
<その他添加剤>
本発明のエンチオール系硬化性組成物は、ラジカル重合開始剤を含有してもよい。
本発明におけるラジカル重合開始剤とは、熱、光、あるいはレドックス反応などによりラジカルを発生させるものを指す。即ち、本発明のエンチオール系硬化性組成物は、さらに、光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤を含むことが好ましい。
このようなものとしては、有機過酸化物、アゾ化合物及びレドックス開始剤等が挙げられる。
有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジtert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド及びジクミルパーオキサイド等が挙げられる。
アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスプロパン、1,1’−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2’−アゾビスイソブタン、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスブタン、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等を挙げることができる。
レドックス開始剤としては、例えば過酸化水素−鉄(II)塩、有機化酸化物−ジメチルアニリン、セリウム(IV)塩−アルコールなどの組み合わせを挙げることができる。
光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤でありアルキルフェノン系光重合開始剤、αアミノアルキルケトン系光重合開始剤、ホスフィンオキサイド系光重合開始剤が挙げられる。
更に具体的には、アルキルフェノン系光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
αアミノアルキルケトン系光重合開始剤としては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イルフェニル)ブタン−1−オンなどが挙げられる。
ホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。また、これらの光重合開始剤を2種以上混合して添加しても良い。
この他の開始剤としては、テトラアルキルチウラムジスルフィドのような、S−S結合が熱により分解しやすいジアルキルジスルフィドも使用することができる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、エンオリゴマー(B)およびチオール化合物(A)の合計100質量部に対して、0.001〜10質量部であることが好ましく、0.005〜5質量部であることがより好ましく、0.01〜3質量部であることがさらに好ましい。
ラジカル重合開始剤の使用量が0.001重量部より少ない場合には充分な硬化性が得られない場合があり、10質量部を超えると組成物の反応性が上がり過ぎて組成物の保存安定性が不十分となり、硬化時の表面平滑性の低下や硬化物の黄変性を促進してしまうなど取扱性や物性の面から望ましくないなどの場合がある。
本発明のエンチオール系硬化性組成物は、組成物としての保存安定性を向上させるために必要に応じて重合禁止剤、pH調整剤を添加してもよい。
重合禁止剤としては、4−メトキシ−1−ナフトール、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、4−メトキシ−2−メチル−1−ナフトール、4−メトキシ−3−メチル−1−ナフトール、1,4−ジメトキシ−2−メチルナフタレン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,2−ジヒドロキシ−4−メトキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシ−4−メトキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシ−2−メトキシナフタレン、1,4−ジメトキシ−2−ナフトール、1,4−ジヒドロキシ−2−メチルナフタレン、ピロガロール、メチルヒドロキノン、ターシャリーブチルヒドロキノン、4−メトキシフェノール、N―ニトロソ―N−フェニルヒドロキシアミンアルミニウムなどが挙げられる。
本発明のエンチオール系硬化性組成物は、必要に応じて、(a)熱可塑性樹脂、(b)脱臭剤、(c)シランカップリング剤、チタンカップリング剤等の密着性向上剤、(d)ヒンダードアミン類、ハイドロキノン類、ヒンダードフェノール類等の酸化防止剤、(e)ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類、金属錯塩類等の紫外線吸収剤、(f)金属石けん類、重金属(例えば亜鉛、錫、鉛、カドミウム等)の無機および有機塩類、有機錫化合物等の安定剤、(g)酢酸、アクリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、メルカプトカルボン酸など脂肪族カルボン酸、フェノール、ナフトール、安息香酸、サリチル酸など芳香族有機酸などのpH調整剤、(h)フタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、エポキシ化大豆油、ひまし油、流動パラフィンアルキル多環芳香族炭化水素等の可塑剤、(i)パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワンクス、重合ワックス、密ロウ、鯨ロウ低分子量ポリオレフィン等のワックス類、(j)ベンジルアルコール、タール、ピチューメン等の非反応性希釈剤、(k)炭酸カルシウム、カオリン、タルク、マイカ、ベントナイト、クレー、セリサイト、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ガラス粉、ガラスバルーン、シラスバルーン、石炭粉、アクリル樹脂粉、フェノール樹脂粉、金属粉末、セラミック粉末、ゼオライト、スレート粉等の充填剤、(l)カーボンブラック、酸化チタン、赤色酸化鉄、パラレッド、紺青等の顔料または染料、(m)酢酸エチル、トルエン、アルコール類、エーテル類、ケトン類等の溶剤、(n)発泡剤、(o)シランカップリング剤、モノイソシアネート化合物、カルボジイミド化合物等の脱水剤、(p)帯電防止剤、(q)抗菌剤、(r)防かび剤、(s)粘度調製剤、(t)香料、(u)難燃剤、(v)レベリング剤、(w)増感剤、および(x)分散剤等を含有することができる。これらは1種単独で用いても、2種以上を任意の割合で組み合わせて用いることもできる。
<配合量>
本発明のエンチオール系硬化性組成物におけるチオール化合物(A)、エンオリゴマー(B)、ラジカル重合開始剤の配合量は、特に限定されるものではなく用途に応じて適宜決定できる。
エンオリゴマー(B)の使用量は、チオール化合物(A)のメルカプト基1molに対して、エチレン性不飽和基が0.5〜10molとなる量であることが好ましく、エチレン性不飽和基が0.7〜8molとなる量であることがより好ましく、エチレン性不飽和基が1〜5molとなる量であることがさらに好ましい。
チオール化合物と反応させるエン化合物には、エンオリゴマー化合物が必須であるがエンモノマーを含むものでも良く、エンモノマーを併用する場合には、使用する二重結合官能基モル数のうち、5mol%以上のエンオリゴマー化合物が含まれれば良い。併用するエンオリゴマー化合物としては、アリル化合物として、フタル酸ジアリルエステル、イソフタル酸ジアリルエステル、テレフタル酸ジアリルエステル、これらの芳香環が水添処理されたジアリルエステル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ペンタエリトリトールのトリアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレートなど脂肪族アリルエーテルが挙げられる。(メタ)アクリレートモノマーや(メタ)アクリレートオリゴマーを併用しても良い。
<調製方法>
本発明のエンチオール系硬化性組成物の調製方法としては、前記成分を混合、分散できる方法であれば特に限定されないが、例えば以下の方法が挙げられる。
(イ)各成分をガラスビーカー、缶、プラスチックカップ、アルミカップ等の適当な容器中にて、撹拌棒、へら等により混練する。
(口)各成分をダブルヘリカルリボン翼、ゲート翼等により混練する。
(ハ)各成分をプラネタリーミキサーにより混練する。
(二)各成分をビーズミルにより混練する。
(ホ)各成分を3本ロールにより混練する。
(へ)各成分をエクストルーダー型混練押し出し機により混練する。
(ト)各成分を自転・公転ミキサーにより混練する。
ラジカル重合開始剤として光重合開始剤を使用する場合には、前記成分の取扱や混合、硬化前処理までを光開始剤が分解する吸収波長を削除するフィルターを通した照明下で行う。
熱重合開始剤を使用する場合には、混練により発生する熱を制御するのが好ましく、使用する熱重合開始剤の分解開始温度未満とする。
<硬化・用途>
本発明の硬化物は、上述したエンチオール系硬化性組成物を硬化させてなるものである。
光重合開始剤を含む本発明のエンチオール系硬化性組成物を硬化する場合、使用する光源は開始剤の吸収波長に合致する波長の光源であれば良く、一般的に高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、EB線、LED光源などを使用することができる。
熱重合開始剤を含む本発明のエンチオール系硬化性組成物を硬化する場合、硬化温度は使用する熱重合開始剤の半減期温度を勘案して加熱温度を設定すれば良い。重合反応を行う時には、チオールエン反応では、硬化雰囲気の制限は少ないが、必要に応じて酸素との接触を最小限とするために硬化表面に光や熱の透過を抑制しないフィルムなどを貼り付けることによる酸素からの遮蔽、窒素ガス、アルゴンガスなど不活性ガス雰囲気下で硬化を行ってもよい。
本発明のエンチオール系硬化性組成物およびその硬化物は、(a)プラスチック用コーティング剤、床用コーティング剤、外装用塗料、自動車用塗料、プライマー等の塗料・コーティング剤、(b)構造用接着剤、弾性接着剤、溶剤型反応性接着剤、粘接着剤、感圧接着剤、フィルム感接着剤、硬質基材と軟質基材の粘着剤・接着剤等の基材間の接合剤、(c)シーリング剤、(d)コンクリート用補修注入剤、(e)繊維強化積層物等の積層物用マトリクス樹脂、(f)注型絶縁材、半導体用封止剤、層間絶縁材、エッチングレジスト材、メッキレジスト、ソルダーレジスト等のエレクトロニクス用材料、(g)補修用パテ、(i)液状パッキン、ガスケットなど衝撃緩衝剤、および(j)その他含浸、注入、成型等に用いることができる。 特に衝撃を緩和するために弾性が必要な用途および光学的に透明な用途で好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明のエンチオール系硬化性組成物を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
<分析方法> [数平均分子量]合成例1〜3の各オリゴマーの数平均分子量は、以下の条件にて測定した。
使用機種:昭和電工社製GPCシステムSIC−480IIカラム :昭和電工社製GPC用カラムK−801、K−802、K−802.5検出器 :昭和電工社製RI−201H溶離液 :クロロホルム測定方法:クロロホルムに溶解した試料を、40℃に制御されたカラムへ100μL導入し、ポリスチレン換算の数平均分子量を測定した。
[オリゴマーのエン当量(ヨウ素価)の測定方法]JIS規格K0070の6に基づく方法にて測定した。
(合成例1、エンオリゴマーAの合成例)
テレフタル酸ジアリル(東京化成株式会社)300g、ジエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製)43g、プロピレングリコール(和光純薬株式会社製)31g、ジブチルスズオキシド(東京化成株式会社)0.3gを三口フラスコに仕込み、180℃に調節したオイルバスで加熱してエステル交換反応を行った。反応は常圧から1.4kPaまで徐々に圧力を下げ、理論量のアリルアルコールが留出した時点を終了とした。冷却後反応液を取り出し、下記式(2−1−1)で表されるエンオリゴマーおよび下記式(2−2−1)で表されるエンオリゴマーの混合物である、エンオリゴマーAを275g得た。
Figure 2014203779
(合成例2、エンオリゴマーBの合成例)
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル(東京化成株式会社)300g、トリメチロールプロパン(和光純薬株式会社) 80g、ジブチルスズオキシド(東京化成株式会社)0.3gを三口フラスコに仕込み、合成例1と同様の操作により下記式(3−1−1)で表されるエンオリゴマーBを320g得た。
Figure 2014203779
(合成例3、エンオリゴマーCの合成例)
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル 300g、ペンタエリトリトール(東京化成株式会社)55g、ジブチルスズオキシド0.3gを三口フラスコに仕込み、合成例1と同様の操作により下記式(4−1−1)で表されるエンオリゴマーCを285g得た。
Figure 2014203779
(合成例4、エンオリゴマーDの合成例)
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル 300g、ジ−(ヘキサン−6−オール)炭酸エステル 300g、ジブチルスズオキシド0.3gを三口フラスコに仕込み、合成例1と同様の操作により下記式(4−1−1)で表されるエンオリゴマーDを525g得た。
Figure 2014203779
合成例1〜4で得られた各オリゴマーの、数平均分子量およびエン当量は下記表1のとおりであった。
Figure 2014203779
(実施例1)
エン化合物の二重結合のモル数に対してメルカプト基のモル数のモル比率が1.0となるようにチオール化合物(A)としてPE1 43g、エンオリゴマー(B)として、エンオリゴマーA 57g、及び光重合開始剤としてIRG184(BASF製、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、商品名「Irgacure(登録商標)184」) 2gを自転・公転ミキサーにより混合して樹脂組成物を得た。このエンチオール硬化性組成物を適量用いて、付着性試験と保存安定性試験を行った。
さらにこの組成物を、ガラス板2枚に挟み込み厚さ約500μmとなるように押し広げた。このとき硬化物の剥離性を向上するためにガラス面にPETフィルム(東洋紡株式会社製 コスモシャインA4100)を挟み込んだ。ガラス板をUV露光機(ウシオ電気株式会社製、型式:ML−251D/B)により積算光量2,000mJ/cmで硬化することで硬化膜を得た。ガラス板から剥離した硬化膜を使用して屈曲性試験・耐溶剤試験・引張り試験を行った。
(実施例2〜7、比較例1〜4)
チオール化合物の種類および用いる量を下記表2のとおり変更した以外は実施例1と同様に操作し、得られた硬化膜を使用して各種試験を行った。
Figure 2014203779
PE0:下記式(1−2−1)で表されるペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート) 100質量%。分子量544.8g/mol、チオール4官能/1分子。すなわち計算値として、チオール官能基当量=136.2g/1メルカプト基mol。
PE1:下記式(1−2−1)で表されるペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート) 85質量%と下記式(1−3−1)で表されるペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトブチレート) 15質量%の混合物。
PE2:下記式(1−3−1)で表されるペンタエリスリトールトリス(3−メルカプトブチレート) 95質量%を含み、下記式(1−2−1)で表されるペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート) 5質量%の混合物。
PEMP:Aldrich製、下記式(1−1−1)で表されるペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)。
P−30:ダイソー株式会社製、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、商品名「ネオアリル(登録商標)P−30」。
TAIC:日本化成株式会社製、トリアリルイソシアヌレート。
DAP:ダイソー株式会社製、フタル酸ジアリルエステル、商品名「ダイソーダップモノマー」。
TMPTA:日本化薬株式会社製、トリメチロールプロパントリアクリレート。
Figure 2014203779
(屈曲性試験)
実施例に記載の方法により作製した硬化膜を折り曲げ、折り曲げた部分に約1kgの重りを15秒乗せた後に、重りを持ち上げた。重りによる荷重と抜重を10回繰り返した時の折り目の状態を観察した。
○…変化なし。
△…折り曲げ複数回目で破断。
×…折り曲げ一回目で破断。
評価した結果を表3、表5に記載する。
(耐溶剤性試験)
実施例に記載の方法により作製した硬化膜から直径40mmとなる円盤状の試験片を切り出した。試験片の評価前の重量をはかった後に、水、10%酢酸水溶液、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトンの入ったガラス容器にぞれぞれ、試験片が完全に浸る様に液中に沈めた。試験片を入れた容器の蓋を閉め23℃の恒温室に保管した。7日目に試験片をガラス容器から取り出し、表面に付着している溶剤を拭き取った後に試験片の重量を測定した。(浸漬後の重量−浸漬前の重量)÷(浸漬前の重量)=吸液率(%)として、吸液率を求めた。
結果を表3、表5に記載する。
(引張試験)
実施例に記載の方法により作製した硬化膜から2号ダンベルの40%縮小サイズの試験片をレーザー加工機によって切出し、島津社製 卓上形精密万能試験機オートグラフ AGS−X(テンシロン)を用いて、引張速度5mm/minで弾性率、引張破壊応力、引張破壊ひずみを評価した。試験は最大値と最小値、異常値を取り除いてN=7となるように、23℃、50%に設定された恒温恒湿室で行った。
評価した結果を表3、表5に記載する。
(付着性試験)
実施例に記載された部数で作製された組成物を付着性試験用のドリーに適量塗布し、ガラス板に付着させた後実施例と同様の方法で硬化させた。その後、Elecometer社製 プルオフ式付着性試験機を用いて樹脂のガラスに対する付着力を測定した。
評価した結果を表3、表5に記載する。
(保存安定性試験)
実施例中、自転・公転ミキサーにより混合して得られた樹脂組成物を、硬化させず、60℃の恒温乾燥機で6日間保存し、樹脂組成物のゲル化の有無を目視によって以下のように評価した。組成物の液中に固形物が認められた時点をゲル化とした。
○…ゲル化せず×…ゲル化した△ …明らかな増粘
評価した結果を表3〜表5に記載する。
Figure 2014203779
Figure 2014203779
Figure 2014203779
表3〜表5から、本発明に係るエンオリゴマー(B)を使用することで、引張試験、耐溶剤性のバランスが取れる硬化物となることを明らかとした。さらに、本願発明に係るチオール化合物(A)を使用することで組成物として保存安定性に優れる組成物とすることができることを明らかにした。
また、理由は定かではないが、エンオリゴマーを含むことにより、重合生成物の架橋密度が向上することで屈曲による折り曲げ耐性や耐破断性、伸びが高くなるものと推定される。
また、架橋密度の向上により硬化物の網目構造が緻密になるために耐溶剤性が向上しているものと推定している。特に耐溶剤性は、アルキル鎖をメルカプト基近傍に有する2級チオールの場合に顕著であり、アルキル鎖に由来する疎水性向上がプロトン性溶剤での耐溶剤性を向上するのに寄与していると推定される。
一方で、アクリレート化合物の場合は、チオールとアクリルのマイケル付加反応だけでなく、アクリル同士のホモポリメリゼーションが起こることで、架橋度が高く硬い硬化物が形成されるため十分な屈曲性や引張り強度、伸び、付着力が得られないと推定する。
1級チオールを用いた場合、組成物の安定性が悪いために使用可能な時間が短くなることがある。2級チオールを用いると組成物の安定性が大幅に向上するため組成物の保存期間が長くなりより実用性に優れる。この理由は特定できるものではないが、組成物の保存安定性に影響する要因として、メルカプト基と二重結合との反応が推定される。3−メルカプトブタン酸で代表される2級チオールの場合、メルカプト基近傍のアルキル基により二重結合への付加反応が抑制されて安定性改善が図られているものと推定している。
本発明は、屈曲性、耐破断性、耐溶剤性に優れた硬化物となるチオールエン硬化樹脂組成物を提供することができる。

Claims (12)

  1. (A)分子内に下記一般式(1)で表される基を2以上有するチオール化合物と、(B)分子内に脂環または芳香環の構造、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、数平均分子量がポリスチレン換算で500〜20000であるエンオリゴマーと、を含むことを特徴とするエンチオール系硬化性組成物。
    Figure 2014203779
    [一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10の芳香族基を表し、aは0〜2の整数であり、bは0または1である。]
  2. 前記エンオリゴマー(B)が、分子内に脂環または芳香環、および2つ以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(B−1)と、多価アルコール(B−2)の反応物である請求項1に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  3. 前記エンオリゴマー(B)が、下記一般式(2)〜(4)で表されるいずれか一種以上のオリゴマーである請求項1に記載のエンチオール系硬化性組成物。
    Figure 2014203779
    [一般式(2)中、cは0〜5の整数であり、Rは炭素数1〜5のアルキル基を置換基として有してもよく、また間にエーテル結合が挿入されていてもよい、主鎖の炭素数が1〜10のアルキレン基であり、Xは炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有してもよいフェニレン基またはシクロヘキシレン基であり、nは3〜20の整数である。]
    Figure 2014203779
    [一般式(3)中、dは前記cと同様であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基または下記式(3’)で表される基であり、Yは前記Xと同様であり、mは3〜70の整数である。]
    Figure 2014203779
    [一般式(3’)中、dおよびYは前記一般式(3)と同様である。]
    Figure 2014203779
    [一般式(4)中、eは前記cと同様であり、R及びRはそれぞれ独立して炭素数1〜5のアルキル基を置換基として有してもよい、主鎖の炭素数1〜10のアルキレン基であり、Zは前記Xと同様であり、pは1〜10の整数であり、qは5〜50の整数である。]
  4. 前記チオール化合物(A)において、bが0である請求項1に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  5. 前記チオール化合物(A)が、分子内に一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有しないチオール化合物(A1)である請求項1に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  6. 前記チオール化合物(A)が、分子内に前記一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有しないチオール化合物(A1)と、分子内に前記一般式(1)で表される基を2以上有し、かつ分子内に水酸基を有するチオール化合物(A2)の両方を含む請求項1に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  7. 前記チオール化合物(A)のうち0.1〜30質量%が前記チオール化合物(A2)である請求項6に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  8. 前記チオール化合物(A1)が、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)である請求項5に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  9. 前記チオール化合物(A2)が、ペンタエリスリトールトリス(3-メルカプトブチレート)である請求項6に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  10. 前記チオール化合物(A)と前記エンオリゴマー(B)を、前記チオール化合物(A)におけるメルカプト基1molに対して、前記エンオリゴマー(B)中のエチレン性不飽和基数を0.5〜10molの比で含有する請求項1に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  11. さらに、光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤を含む請求項1に記載のエンチオール系硬化性組成物。
  12. 請求項1に記載のエンチオール系硬化性組成物を硬化させてなることを特徴とする硬化物。
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