JPWO2013047676A1 - 表示装置用カバーガラス及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ソーダライムガラスを用いながらも、切断性に優れ、かつ面強度信頼性にも優れる表示装置用カバーガラスを提供することを目的とする。本発明の表示装置用カバーガラスは、化学強化ガラスからなり、圧縮応力層の深さが6〜15μm、同心円曲げ試験による破壊応力をJIS R1625(1996)に従って処理したときの形状母数が7以上かつ累積破壊確率1%となる強度が450MPa以上であり、イオン交換前のガラス板が、ソーダライムガラスであることを特徴とする。

Description

本発明は、表示装置用カバーガラスに関し、具体的には、携帯電話、スマートフォン、又はタブレットパソコン等に代表される電子機器の表示装置部(入力部を兼ねている場合も含む)に搭載されるカバーガラス又は基板とカバー機能を同時に有する一体型カバーガラスに好適な化学強化ガラスに関する。
携帯電話やスマートフォンに代表される携帯型電子機器に関して、それらのディスプレイの保護材として、樹脂製カバーが広く用いられている。しかし、ガラスは、樹脂製カバーと比較して、優れた透過率、耐候性又は耐傷性といった特徴を有することから、あるいは、ディスプレイの意匠性を高めるといった目的で、近年ではディスプレイの保護材としてのガラスの需要が高まってきている。しかしながら、カバーガラスは表面に露出していることから、高硬度部材との接触衝撃により、あるいは落下による衝撃等により割れてしまうという懸念があり、ガラスに対する機械的強度の確保への要求はますます高まっている。
ガラス板材を強化する方法としては、2つの方法が知られている。第一は、軟化点付近まで加熱したガラス板の表面を風冷等により急速に冷却する風冷強化法(物理強化法)である。しかしながら、薄いガラス板に対して風冷強化法を適用すると、表面と内部の温度差がつきにくいために、ガラス板の表面部に圧縮応力層を形成することが困難であり、目的の高強度という特性を得ることができないし、また、風冷強化したガラス板を切断しようとして主表面部にクラックを導入すると、粉々に割れてしまうため、切断等の加工が困難であるという致命的な問題点を有する。
カバーガラスのような薄い、あるいは複雑な形状を持つガラス板の第2の強化方法としては、化学強化法がある。化学強化法とは、イオン交換により、ガラス表面層に圧縮応力層を形成させる手法である。例えば、温度徐冷点より低い温度域でソーダライム等のガラスを溶融塩(例えば、硝酸カリウム)に浸漬させ、ガラス表面層に存在するイオン半径の小さなアルカリ金属イオン(例えば、ナトリウムイオン)をイオン半径のより大きいアルカリ金属イオン(例えば、カリウムイオン)にイオン交換するといった低温型化学強化法が広く知られている。
化学強化法によるガラスの強度向上を特徴付けるものとして、表面圧縮応力と圧縮応力層深さがある。表面圧縮応力(Compressive stress)とはガラス最表面層に形成されている圧縮応力であり、イオン交換によってより大きな体積を持つイオンがガラス表面層に侵入することにより発生する。この圧縮応力が、ガラスへの破壊をもたらす引っ張り応力に抵抗することにより、化学強化されたガラスはそうでないガラスと比較して高い強度を有する。このように表面圧縮応力は、ガラス強度向上の直接的指標として用いられる。
また、圧縮応力層深さ(Depth of layer)とは、ガラス最表面を基準として圧縮応力が形成されている領域の深さであり、この層が深ければ深いほど、ガラス表面に存在するより大きなマイクロクラック(亀裂)を押さえ込むことが可能であり、傷に対するガラスの強度低下を防ぐことができる。
ガラス表面層のイオン交換を効率的に進めるためには、すなわち、圧縮応力層深さをより深くするには、ガラスを溶融塩に接触させる温度が高いほど、あるいは、ガラスを溶融塩に接触させる時間を長くするほどよい。しかしながら、これらは同時に、ガラス自身の持つ粘性による圧縮応力の緩和速度をも増大させる。このため、イオン交換により生じる圧縮応力は、ガラスを溶融塩に接触させる際の接触温度が低いほど、接触時間が短いほど大きくなる傾向にある。このように、表面圧縮応力と圧縮応力層深さは一般的には両立させることができず、化学強化に適した生産条件の探索は難しい。
これまでに、化学強化ガラス又はその製造方法として、例えば、特許文献1には、前段処理としてガラス中に最も多く含まれる主アルカリ金属イオンAを、アルカリ金属イオンAのみを含む塩に接触させる等によって表面層のアルカリ金属イオンAの含有量を増加させ、その次に、後段処理としてアルカリ金属イオンAをそれよりもイオン半径の大きいアルカリ金属イオンBに交換させることによってガラス強度を向上させた化学強化ガラスが開示されている。また、特許文献2には、前段処理としてソーダライム系のガラス板をその歪点以下の温度で一定時間、アルカリ金属イオンA及びそれよりもイオン半径の大きいアルカリ金属イオンBを所望の比率P(アルカリ金属イオンA及びアルカリ金属イオンBの合計に対するアルカリ金属イオンAの比率)を含む塩に接触させ、その次に、後段処理として前記温度よりは更に低温又は前記処理時間よりは短い時間の少なくとも一方を満足する条件で、前記比率よりは小さい比率Qを有する塩と接触させる化学強化の方法が開示されている。さらには、前段処理と後段処理を有するアルミノシリケートガラスの強化方法が、特許文献3に開示されている。
カバーガラスに限定せず、化学強化を施すガラス材の組成として広く用いられるのは、ソーダライムガラスである。このガラスは、板ガラスとして極めて一般的であり、量産性に優れるため安価で、様々な用途に既に広く用いられている。ごく最近のディスプレイ用保護材としてのカバーガラスにおいては、ソーダライムガラスと比較して、より高いイオン交換効率を有するアルミノシリケート組成が採用される傾向にある。そのような化学強化を施すことを目的としたアルミノシリケート組成が、例えば、特許文献4及び特許文献5に開示されている。
ところで、前述したように、携帯型電子機器、具体的には、携帯電話、スマートフォン又はタブレットパソコン等の表示装置部保護材として、ガラスの需要が高まっているのであるが、それらの表示装置部には、タッチパネル機能を搭載したものが爆発的に増えている。そのような表示装置部は、情報表示装置である液晶パネル、入力装置であるタッチパネル、及びそれらを保護するカバーガラスから構成されているのが一般的である。このときのカバーガラスの製造方法として、まず先に大きなガラス板からカバーガラスとしての所定の形状に切断・加工し、その後に、切り出された1つ1つのガラス板に対して化学強化を施すという工程が取られる。この従来の方法では、タッチパネル基板とカバーガラスに2つ以上のガラス部材が必要である。
また、最近のタッチパネルの生産技術として、カバーガラスそのものにタッチセンサーを形成し、1枚のガラス材にカバーガラスとしての機能とタッチパネルとしての機能を持たせた一体型カバーガラスの開発が進んでいる。この一体型カバーガラスの生産においては、化学強化された大板のガラスにタッチセンサーを形成し、その後にカバーガラスとして所定の形状に切断するという工程が取られる。すなわち、化学強化後に切断加工するという点が従来の生産方式と大きく異なっており、ここでは、化学強化された後のガラスの切断加工性が求められている。
化学強化ガラスは切断可能であるが、切断できると言っても非常に難しい技術である。化学強化ガラスの切断性は、生産時の歩留低下につながるし、製品となった後も切断不良による破壊の問題等も発生している。このため、例えば、特許文献6及び特許文献7には、切断に適するソーダライム系化学強化ガラスが開示されている。
一方、高硬度部材への接触衝撃、あるいは落下による衝撃などに対するガラスの機械的強度に関して、ガラスは脆性材料であり、脆性材料の破壊は、材料表面に存在するマイクロクラック(亀裂)の成長によりもたらされる。そのマイクロクラックの存在密度やサイズの大小は、材料表面に確率的に分布している。その結果、脆性材料の強度も確率論的に広く分布するのである。すなわち、ガラス材の強度は材料固有の物性値として表されるのでは無く、本質的にばらつくのである。そこで、カバーガラスには、製品としての信頼性を向上させるため、統計的分布の制御を考慮した強度の向上が求められている。そのための指標としては、例えば、累積破壊確率が1%となるような強度値がある(以下、累積破壊確率1%となる強度と呼ぶ)。
強度信頼性を加味した機械的強度を向上させるためには、一般的には、表面圧縮応力を向上させ、圧縮応力層深さを深くすることによって、ガラスの破壊をもたらす衝撃や傷に対しての抵抗力を増すことが考えられる。しかし、それはまたガラスを切断するためのクラックさえも導入できないことを意味し、切断自体が困難となってしまう。また、大きな表面圧縮応力及び深い圧縮応力層深さのために、ガラス内部に大きな中央引っ張り応力が発生してしまい、仮に切断のためのクラックを導入できたとしても、その中央引っ張り応力によって、切断のためのクラックが自発的に進展し、ガラスが粉々になってしまうという危険性も生じる。このように、化学強化ガラスの強度信頼性を高めると、切断性が悪くなってしまう傾向にある。
上述のように、化学強化ガラスの切断性の良否と、強度信頼性の向上は相反する傾向にあり、それらを同時に達成するのは難しいのであるが、強度信頼性を加味した優れた機械的強度(=累積破壊確率1%となる強度)を有する化学強化ガラスであって、かつ化学強化された後の切断加工性に優れたカバーガラスが求められている。
特公平8−18850号公報 特公昭54−17765号公報 特表2011−529438号公報 特開2010−275126号公報 特開2011−213576号公報 特開2004−359504号公報 特開2004−83378号公報
前述のように、カバーガラスの生産性向上のために化学強化ガラスの良切断性が求められている一方、カバーガラスである以上、高硬度部材への接触衝撃、あるいは落下による衝撃などに対するガラスの機械的強度の向上も同時に求められ続けているのは言うまでも無い。ここでの機械的強度としては、カバーガラスが電子機器の表示装置部に搭載された後、端面(エッジ)部分は保護されている場合が多いことから、ガラス面内の強度、すなわち面強度が最終的には重要である。なお、エッジ(端面)強度はあくまでエッジの処理形状のみに支配され、ガラス材としての強度指標には適さないことが知られている。しかしながら、これまで行われてきた発明だけでは、優れた累積破壊確率1%となる強度を有し、かつ化学強化を施された後の事後切断加工性に優れ、しかも安く量産性に優れたカバーガラスを提供するのは困難である。
ソーダライムガラスは、窓ガラスやガラスビン等の組成として古くから用いられているものであり、安価で大量生産に向くのであるが、ガラス表面層のイオン交換現象を利用する化学強化法に適しているわけではない。そこで、特許文献4及び特許文献5には、化学強化に適するガラスの化学組成(アルミノシリケートガラス)が開示されている。アルミノシリケートガラスにおいては、イオン交換効率を向上させるAlを実質的に10%(質量%)以上含有し、また、NaOとKOのアルカリ金属酸化物の成分比やMgOとCaOのアルカリ土類金属酸化物の成分比の調整がなされているなど、ソーダライムガラスと比較して、高いイオン交換効率を有するように設計され、化学強化法に最適化されているという特徴を有する。このように、アルミノシリケートガラスでは、ソーダライムガラスと比較して、イオン交換効率に優れているため、20μm以上、さらには30μm以上といった深い圧縮応力層を形成することができる。しかしながら、深い圧縮応力層は耐加傷性という点で優れているのであるが、それはまさにガラスを切断加工するためのクラックすらも導入できないことを意味する。また、もしガラスにクラックを導入することができたとしても、そのクラックに沿ってガラスを切断することができず、さらに深いクラックを導入すると、粉々に割れてしまうことがある。すなわち、アルミノシリケートガラスは、化学強化後の切断加工性に大きな困難がある。
上述のように、アルミノシリケートガラスは、化学強化後の表面圧縮応力及び圧縮応力層の深さが過大であり、このことは、要求される強度に対する信頼性が高いのであるのが、また同時に切断加工がきわめて困難であり、一体型カバーガラスの生産に適しているとは言い難い。また、もし仮に切断加工できたとしても、アルミノシリケートガラスは、溶融温度を高くしてしまうAl及びMgOを、ソーダライムガラスと比較して多く含有する。よって、アルミノシリケートガラスは、ソーダライムガラスと比較して、高い溶融温度が必要であり、量産時の溶融ガラスが高粘性であることから、生産効率に難があり、価格も高いものとなってしまっている。
そこで、ガラス材としては、板ガラスとして極めて一般的であり、アルミノシリケートガラスと比較して、量産性に優れるため安価で、様々な用途に既に広く用いられているソーダライムガラスが切望されている。しかしながら、ソーダライムガラスにおいて、従来技術を用いるだけでは、相反する傾向にある強度と切断性の両立という要求を満たすカバーガラスを提供することは困難である。
以下、化学強化ソーダライムガラスの切断性と強度の観点から、それぞれについて述べる。
切断性に関し、特許文献6及び特許文献7には、切断に適する化学強化ガラスが開示されている。しかし、特許文献6では、化学強化ガラスの性質として、表面硬度のみが着目されており、化学強化ガラスの重要な性質である表面圧縮応力及び圧縮応力層の深さは認識されていない。一方、特許文献7では、表面圧縮応力及び圧縮応力層の深さについて述べられているが、表面圧縮応力の値は汎用的な化学強化ガラス品のそれと同等レベルであり、特許文献7の教示では、ソーダライムガラスの表面圧縮応力を大幅に向上させ難い。このように、ソーダライムガラスの場合、切断性についてはアルミノシリケートガラスよりも相対的には優れているのであるが、強度向上の観点で困難が残っている。
一方、強度向上に関しては従来技術として特許文献1〜3が開示されている。特許文献1における化学強化ガラスの強度を向上させるための本質的な特徴は、前段処理として、ガラス中に最も多く含まれるNaイオンと同じNaイオンのみを含む塩にガラス板を接触させるというものである。この手法では、前段処理によって、ガラス表面層の交換されるべきNaイオンの量が増大することから、後段処理においてNaイオンとKイオンとを交換させることにより生じる圧縮応力が大きくなる。本発明者らは、特許文献1の教示に基づき、化学強化ガラスの強度向上及び切断性について検討したところ、いくつかの克服すべき点があるとの知見を見出すに至った。すなわち、後段のNaイオンとKイオンとを交換させる処理中に生じる応力緩和を減少させる点に依然として改善の余地があること、さらには、強度向上がなされた化学強化ガラスの強度の統計的分布が未検討であり製品としての強度信頼性については明らかでないこと、またさらには切断性が未だ検討されていないということである。さらに加えて、前段処理によって、ガラス表面層の交換されるべきNaイオンの量は増大するが、前段処理中における過剰のNaイオンの接触等により、ガラス表面が白濁する可能性が高くなり、強度の信頼性の向上においては大きな課題がある。
特許文献2には、強度を向上させることが可能な化学強化の方法が開示されている。しかしながら、特許文献2に記載されている化学強化の方法を満たす条件は、極めて膨大な組み合わせである。また、強度の統計的分布が未検討であり製品としての強度信頼性については明らかでない。なお、特許文献2に記載されている実施例1の条件で作製したソーダライム系化学強化ガラスは、切断が困難であるという問題があった。また、実施例1の条件では、前段処理及び後段処理の合計時間が非常に長く、現実的な量産に見合っているとは言い難い。
また、特許文献3は、ガラス表面から溶融塩中に流出する、いわば不純物としての流出イオンによって、塩浴がだんだんと希釈されるという課題に対して、流出イオンによる塩浴の汚染の影響を回復させる化学強化方法の開示である。この方法は、塩浴の汚染がない場合に化学強化された場合と同じ強度を連続的に供給させるものであり、塩浴の汚染がない場合に化学強化されたガラスと比較して、強度をより向上させる方法との関係性を見出し難い。
なお、ソーダライムガラスにおいて、特許文献1〜3に開示されているような前段処理と後段処理を有しない1段階のみで完結する化学強化方法であっても、塩浴中のより半径の大きなアルカリイオン(すなわち、Kイオン)を超高純度化し、表面圧縮応力層をスクライブ処理などで切断可能な10〜13μmとすることで、切断可能であり、かつ表面圧縮応力が600MPa程度の表面圧縮応力の比較的高いガラス板が得られることがわかってきた。しかしながら、上記ガラス板の面強度の統計的分布を調べ、累積破壊確率1%となる強度を、JIS R1625(1996年)に準拠して求めたところ、高い値を得にくいことが新しく見出された。すなわち、表面圧縮応力値は大きいのであるが、上記ガラスの強度の信頼性は良くないことが見出された。
以上、各従来技術の問題点について言及したが、アルミノシリケートガラスと比較しイオン交換効率に劣り、化学強化に適した組成ではないソーダライムガラスを用いた場合においては、強度信頼性に関する累積破壊確率1%となる強度の向上及び優れた切断性を考慮したカバーガラスが技術的に検討されているとは言い難い状況にある。
本発明者らは、上記従来例の問題点を解決すべく、切断加工性に優れかつ表面圧縮応力値が高い化学強化ガラスを鋭意検討した結果、切断可能で表面圧縮応力値が高いソーダライムガラスによる化学強化ガラスであり、面強度における累積破壊確率1%となる強度が高く、強度信頼性に優れたガラス板を発明するに至った。
すなわち、本発明は、ソーダライムガラスであり、表示装置用カバーガラスに適し、切断性に優れ、かつ面強度における累積破壊確率1%となる強度が高く、すなわち強度信頼性に優れる表示装置用カバーガラス及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明の表示装置用カバーガラスは、
ガラス板の表面層で、Naイオンを、Kイオンに置換するイオン交換により製造された化学強化ガラスからなり、
圧縮応力層が形成されたガラス主表面部と圧縮応力層が無いガラス端面部とを有し、
上記圧縮応力層の深さが6〜15μm、
同心円曲げ試験による破壊応力をJIS R1625(1996)に従って処理したときの形状母数が7以上かつ累積破壊確率1%となる強度が450MPa以上であり、
イオン交換前のガラス板が、ソーダライムガラスであり、実質的に質量%で、SiO:65〜75%、NaO+KO:5〜20%、CaO:2〜15%、MgO:0〜10%、Al:0〜5%からなるものであることを特徴とする。
本発明の表示装置用カバーガラスにおいては、ガラス表面層中のNaイオンが、ガラス外部に存在するKイオンとイオン交換された化学強化ガラスからなっており、Kイオンがガラス表面層の構造に導入される結果、表面層に体積膨張の傾向が生じ、一方でガラスは温度的に、体積膨張の傾向を緩和することができないため、実質的に体積膨張の傾向が圧縮応力として残留している。本発明の表示装置用カバーガラスは、本発明の表示装置用カバーガラス用のガラス板を切断加工して得られることから、カバーガラス端面部(エッジ部)については、圧縮応力が形成されている領域と圧縮応力が形成されていない領域で構成される。
本発明の表示装置用カバーガラスでは、イオン交換後にガラス主表面部ならびに端面の圧縮応力が形成されている領域における圧縮応力層の深さが6〜15μmである。圧縮応力層の深さが6μm未満であると使用中に発生する微小のマイクロクラックによってガラスの強度が低下してしまい、市場での使用に耐えられない。一方、圧縮応力層の深さが15μmを超えると、スクライブによるガラスの切断加工が困難になる。
本発明の表示装置用カバーガラスにおいて最も重要であるのは、圧縮応力層の深さを制限していながらも、カバーガラスとしての機械的強度の信頼性が向上している点である。カバーガラスの機械的強度の信頼性の指標として、同心円曲げ試験により測定された面強度をJIS R1625(1996)に従い統計処理したときの形状母数ならびに累積破壊確率1%となる強度を評価している。形状母数(ワイブル係数)は、脆性材料としての強度分布のばらつきの指標である。表示装置用カバーガラスに求められる強度として、例えば、ある製品仕様書において400MPa以上と定められており、このように、ある程度の安全性を含有した設計強度が認識されている。本発明の表示装置用カバーガラスにおいて、累積破壊確率1%となる強度が450MPaであるとは、カバーガラス中に450MPaもの内力を発生させる外的作用が負荷されたとしても破壊確率は1%にすぎないことを意味している。形状母数が7未満または累積破壊確率1%となる強度が450MPa未満であるとカバーガラスとしての強度の信頼性が足りず、市場での使用に耐えない。
本発明の表示装置用カバーガラスでは、イオン交換前のガラスとして、所定の組成を有するソーダライムガラスを使用している。そのため、前述したように、ソーダライムガラスから原料の大幅な変更を行っており、化学強化により適したアルミノシリケートガラスと比較し、原料変更や生産効率の悪化等による生産コストの増加がないという利点がある。例えば、アルミノシリケートガラスのように、組成中に酸化アルミニウムを増加させることはイオン交換効率の向上に有効であるが、原料のコストが増加するだけでなく、特にガラスの溶融温度の著しい増加をもたらすため、生産コストを著しく増加させてしまう。また、例えば、アルカリ土類成分をCaOからMgOに置換することもイオン交換効率の向上に有効であるが、ガラスの溶融温度の増加をもたらし、これもまた生産コストの増加につながる。
本発明の表示装置用カバーガラスにおいて、ガラス主表面部の表面圧縮応力値が450MPa以上であることが好ましい。
表面圧縮応力が450MPa未満であると、ガラスの平均強度が低下してしまい、高硬度部材との接触衝撃により、あるいは落下による衝撃などにより割れてしまうという懸念が生じる。
本発明の表示装置用カバーガラスにおいて、上記イオン交換は、Naイオン及びKイオンを含み、Naイオンのモル量及びKイオンのモル量の合計に対するNaイオンのモル量の比率P(mol%)を有する第1の塩にガラス板を接触させる第1の工程と、上記第1の工程の後、上記比率Pより小さい比率Q(mol%)を有する第2の塩にガラス板を接触させる第2の工程とを含むことが好ましい。
本発明の表示装置用カバーガラス用のガラス板は、
ガラス板の表面層で、Naイオンを、Kイオンに置換するイオン交換により製造された化学強化ガラスからなり、
圧縮応力層の深さが6〜15μm、
同心円曲げ試験による破壊応力をJIS R1625(1996)に従って処理したときの形状母数が7以上かつ累積破壊確率1%となる強度が450MPa以上であり、
イオン交換前のガラス板が、ソーダライムガラスであり、実質的に質量%で、SiO:65〜75%、NaO+KO:5〜20%、CaO:2〜15%、MgO:0〜10%、Al:0〜5%からなるものであることを特徴とする。
本発明の表示装置用カバーガラスの製造方法は、
該製造方法はガラス板の表面層のNaイオンをKイオンにイオン交換する工程と、ガラス板を切断する工程とを有し、
上記イオン交換は、Naイオン及びKイオンを含み、Naイオンのモル量及びKイオンのモル量の合計に対するNaイオンのモル量の比率P(mol%)を有する第1の塩にガラス板を接触させる第1の工程と、
上記第1の工程の後、上記比率Pより小さい比率Q(mol%)を有する第2の塩にガラス板を接触させる第2の工程とを含むことを特徴とする。
ガラスのような脆性材料では、表面内に外力が作用した場合、その面内において、局所的に弱い面から割れてしまう傾向にある。本発明においては、上記のような第1の塩の構成とすることで、つまり、Naイオン及びKイオンを所定の量だけ共に含む構成とすることで、第1の工程中に、ある程度のイオン交換が進行し、ガラス表面層は、NaイオンとKイオンがともに含まれる状態に改質される。この第1の工程により、ガラスの仮想温度が低下し、ガラス構造が締まった(高密度の)状態になると推測される。次いで、比率Pよりも小さい比率Qを有する塩を用いる第2の工程においては、ガラス最表面でNaイオンとKイオンのイオン交換が起こるだけでなく、第一の工程後を経ることによって改質されたガラス表面層中では、Kイオンの再拡散が三次元的に生じると考えられる。この第2の工程により、大きな表面圧縮応力が発生するとともに、ガラス表面のマイクロクラックを押さえ込むことができると推測される。
第1の工程によってガラスの仮想温度が低下し、ガラス構造が締まった状態になっていることは、次の実験データからも裏付けられる。化学強化を実施していないガラス板、1段階のみの処理による化学強化を実施したガラス板、2段階処理による化学強化を実施したガラス板の密度を測定したところ、それぞれの平均密度は、2.489g/cm、2.493g/cm、2.497g/cmであった。なお、化学強化を実施したガラス板については、強化層を除去した後の密度を測定した。これらの結果より、2段階処理による化学強化を実施したガラス板は、より高密度の状態にあることが確認された。
また、化学強化法におけるイオン交換では、表面圧縮応力及び圧縮応力層の深さは、化学強化処理の処理温度及び処理時間、さらには処理液の選択及びその活性特性に影響される。また、化学強化ガラスの表面圧縮応力及び圧縮応力層の深さは、ガラス内におけるイオン交換の状況等によっても異なる。特に、従来からなされているような1段階のみの処理で化学強化を行う場合には、表面圧縮応力と圧縮応力層の深さとはトレードオフの関係にあり、どちらとも両立させることは難しい。そこで、化学強化処理(イオン交換)を2段階に分け、処理温度、処理時間、処理液の構成を適切に選択することにより、各段階の効果を有効に利用し、切断可能でありながらも大きな表面圧縮応力を持たせることができる。
上記イオン交換では、前述したように、第1の工程において、Kイオンとイオン交換することによって圧縮応力の発生に寄与するNaイオンを残した状態で、ガラス表面層の組成が改質される。第1の工程により改質された表面層は、第1の工程前と比較して、Kイオンをより多く含む組成となっていることから、歪点が高くなっている。その結果、第2の工程における処理中に発生する応力の緩和現象を妨げることができるため、ソーダライムガラスを用いながらも、大きな表面圧縮応力を有する化学強化ガラスを作製することができると考えられる。
本発明の表示装置用カバーガラスの製造方法においては、上記第1の工程後にガラス表面に形成されている圧縮応力層の深さが5〜23μmであることが好ましい。
第1の工程後に形成される圧縮応力層の深さが浅すぎると、前段処理におけるガラス表面層の組成の改質が充分に行われないため、後段処理中に生じる応力緩和を充分に妨げることができない。一方、第1の工程後に形成される圧縮応力層の深さが深すぎると、後段処理後に最終的に形成されている圧縮応力層の深さも大きくなってしまい、ガラスの切断性に影響する。
前述したように、本発明では、前段処理によって、後段処理中の応力緩和の進行を妨げることが可能である。しかし、ガラスである以上、応力緩和の進行を完全に停止させることはできず、後段処理中においてもわずかであるが応力緩和が生じ、後段処理後に最終的に残留している圧縮応力層の深さが前段処理後と比較して変化する場合がある。また逆に、後段処理におけるイオン交換量が前段処理のそれを上回り、第2の工程後に形成されている圧縮応力層の深さが、若干ではあるが、前段処理のそれと比較して少しだけ深くなるような場合も想定されうる。しかしながら、第2の工程後に最終的に形成される圧縮応力層の深さは、第1の工程(前段処理)後に形成されている圧縮応力層の深さから若干の変化を伴うだけである。このように、最終的な化学強化ガラスの切断性には、第1の工程後に形成されている圧縮応力層の深さが大きく影響することから、第1の工程後に形成されている圧縮応力層の深さが制御されていることが重要である。
以上より、第1の工程後にガラス表面に形成される圧縮応力層の深さは5〜23μmであることが好ましい。
なお、第1の工程後に形成される圧縮応力層の深さに関連し、第1の塩の比率Pに応じて、第1の塩の温度及び第1の塩にガラス板を接触させる時間が調整される。
ここで、第1の塩の比率Pが大きすぎると、ガラス板の表面に白濁が生じやすくなり、ガラス強度の信頼性向上を妨げてしまう。一方、第1の塩の比率Pが小さすぎると、第1の工程において、ガラス板の表面層の組成の改質は充分になされる傾向にあり、ガラス中のNaイオンのほとんどがKイオンとイオン交換してしまう。そのため、第2の工程においてイオン交換が進まず、所望の表面圧縮応力及び破壊確率1%となる強度を得ることができない。また、比率Pが小さすぎると、第1の工程後に圧縮応力層が深くなってしまう傾向にあり、ガラスの切断性に影響を与える。よって、本発明の表示装置用カバーガラスの製造方法においては、上記比率Pが20〜40mol%であることが好ましい。
また、第2の塩の比率Qが2mol%より大きいと、第2の工程において、充分な量のKイオンがガラス表面層に導入されず、また、表面層中でのKイオンの再拡散が充分に生じず、所望の表面圧縮応力と破壊確率1%となる強度を得ることができない。よって、本発明の表示装置用カバーガラスの製造方法においては、上記比率Qが0〜2mol%であることが好ましい。
本発明の表示装置用カバーガラスの製造方法においては、上記第1の塩の温度が、イオン交換前のガラス板の歪点の0.8倍〜1.05倍であることが好ましい。
歪点とは、この温度以下ではガラスの粘性流動は起こらないとされている温度であるが、化学強化においては、原子単位レベルでの構造の再配置が化学強化結果に実質的に影響し、歪点以下の微量な粘性流動も考慮されなければならない。第1の工程における処理温度(第1の塩の温度)に関し、前述したような仮想温度を低下させる効果、すなわち、ガラス構造を高密度化させる効果は、当該温度が歪点に近いほどその効果が高い傾向にある。しかし、第1の塩の温度が高すぎると、ガラス表面が白濁する可能性が高くなり、ガラス強度の信頼性の向上に影響を与えるだけでなく、圧縮応力層も深くなってしまうことから、ガラス切断性にも影響を与える。また、第1の工程において発生する圧縮応力も緩和してしまう傾向にある。一方、第1の塩の温度が低すぎると、第1の工程におけるイオン交換が促進されず、所望の圧縮応力層深さを得ることができない。また、ガラス構造の熱的再配置が生じにくく、ガラス表面構造の改質効果が得られにくくなる。
本発明の表示装置用カバーガラスの製造方法においては、上記第2の塩の温度が、上記第1の塩の温度よりも低温であることが好ましい。
第2の工程における処理温度(第2の塩の温度)が高すぎると、第2の工程中において、第1の工程で発生した圧縮応力の緩和を招いてしまう傾向にあり、圧縮応力層も深くなってしまうことから、ガラス切断性に影響を与えてしまう。一方、第2の塩の温度が低すぎると、第2の工程におけるイオン交換が促進されず、第2の工程中に高い表面圧縮応力を発生することができないだけでなく、Kイオンの再拡散も起こりにくくなることから、所望の圧縮応力層深さ及び破壊確率1%となる強度を得ることができない。
本発明の表示装置用カバーガラスは、切断加工性に優れると同時に、優れた機械的強度の信頼性、すなわち、高い累積破壊確率1%となる強度を有する。
本発明の表示装置用カバーガラスの斜視図である。 本発明の表示装置用カバーガラスの端面部を表した該カバーガラスの断面図である。 実施例1における負荷荷重値と発生応力の校正曲線のグラフである。 破壊応力と累積破壊確率の関係を示すワイブルプロットである。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラス及び表示装置用カバーガラスのガラス板は、ガラス表面層中のNaイオンが、ガラス外部に存在するKイオンとイオン交換された化学強化ガラスからなっている。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスとは、それ単独で使用される場合のみだけに限定されず、例えば、「One Glass Solution」あるいは「カバーガラス一体型」と呼ばれるような、カバーガラスをタッチセンサー形成の基板として用いることにより、カバーガラス1枚でカバー機能と基板機能を担うものも含まれる。
次に、図1及び図2をもとに説明する。本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスは、圧縮応力層が形成された主表面部1と、圧縮応力層が形成されている領域と圧縮応力層が形成されていない領域を有する端面部(エッジ部)2とから構成される。本発明に基づき、事前にイオン交換が施された表示装置用カバーガラス用のガラス板を切断加工することにより、カバーガラスを得ることができる。例えば、ガラス板はカバーガラスよりも大きなガラス板であり、ガラス主表面部及びすべての端面部が後の切断に先立って化学強化されている。この化学強化されたガラス板から、切断加工することによって、複数のカバーガラスに分割することが考えられる。このようにして、一枚の大きなガラス板から、複数のカバーガラスが同時に効率よく作製できる。このとき、ガラス板の分割によって形成されるカバーガラス端面部2は、圧縮応力層が形成されている領域2aと圧縮応力層が形成されていない領域2bを有するものとなる。
さらに、圧縮応力層が形成されている領域2aはガラス主表面部1と連続し、圧縮応力層が形成されていない領域2bは、圧縮応力層が形成されている領域2aと連続している。すなわち、端面部2における圧縮応力層が形成されていない領域2bは、圧縮応力層が形成されている領域2aによって主表面部1側から挟まれた状態となっている。このような構成とすることによって、端面部2の圧縮応力層が形成されていない領域2bは、主表面部1から連続する一連の圧縮応力層が形成されている領域2aによって保護される形となり、表示装置において、カバーガラスの圧縮応力が形成されていない端面部2は外部に露出していないことから、端面部2においても充分な機械的強度を保つことができる。
なお、カバーガラス端面部2は、レーザースクライブ、メカニカルスクライブもしくはブラシ研磨等による物理的加工(切断、割段だけで無く、面取りも含む)、またはフッ酸溶液を用いた化学的加工(ケミカル切断)によって形成された面であることが望ましい。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスの主表面部1には、薬剤塗布による表面コーティング、微細加工、又はフィルム貼付等によって、防指紋性や防眩性や機能が付与された状態でもよい。また、主表面部にはスズ含有酸化インジウム(ITO)膜が付与されたのち、タッチセンサーが形成されていてもよいし、表示装置部の色調に合わせたプリントが成されていてもよい。また、主表面部1に部分的な穴あけ加工等が成されていてもよい。カバーガラスの形状やサイズについても、単純な矩形だけでなく、コーナー部が円形などに加工された形など、表示装置部の意匠的形状に対応した様々な形状が考えられる。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスにおいて、ガラス主表面部1ならび端面の圧縮応力層が形成されている領域の圧縮応力層2aの深さは、耐加傷性と切断加工性を同時に考慮すると、6〜15μmであり、好ましくは8〜13μmであり、より好ましくは9〜12μmである。
本明細書において、イオン交換において形成される圧縮応力層の深さとは、光導波路効果を活用する表面応力計を用いて光弾性法により測定した値をいう。なお、表面応力計を用いた測定においては、イオン交換前のガラスのガラス組成に対応した屈折率及び光弾性定数を用いなければならない。また、後述する表面圧縮応力の測定においても同様である。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスは、同心円曲げ試験によって測定された破壊応力をJIS R1625(1996)に従って処理したときの形状母数が7以上かつ累積破壊確率1%となる強度が450MPa以上であることを特徴としている。
同心円曲げ試験における試験片形状、負荷円及び支持円の形状、ならびに荷重負荷速度は、ISO/DIS(EN) 1288−1及び1288−5に従う。ただし、上記ISO/DIS(EN)規格を用いた破壊応力の算出法は、曲げ試験中のガラスのたわみが小さい領域を想定しており、破壊応力を過大評価してしまう。よって、本明細書における破壊荷重から破壊応力への換算は、上記算出法は適用せず、ガラスが破壊した位置で実際に発生している引っ張り主応力を実測するか、もしくは非線形問題を解ける有限要素法を用いた力学シミュレーションによらねばならない。
次に、上述の同心円曲げ試験により測定された破壊応力の結果をJIS R1625(1996)に従って、ワイブル統計解析を行う。すなわち、2母数ワイブル分布関数の形状母数(ワイブル係数)と尺度母数を最尤(ゆう)法(Maximum likelihood estimation)によって算出する。さらに、得られた形状母数と尺度母数を用いて、累積破壊確率1%となる強度を算出する。なお、上記統計処理に用いるデータ数は、15個以上が望ましく、より望ましくは20個以上、さらにより望ましくは30個以上である。また、ワイブルプロットを作成する際には、上記JISに従い、メジアン・ランク法を用いる。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスでは、上述のようにして得られた形状母数が7以上かつ累積破壊確率1%となる強度が450MPa以上であり、好ましくは形状母数が8以上かつ累積破壊確率1%となる強度が500MPa以上である。その上限は、より高い方が望ましいが、700MPa、さらには650MPaとしても充分に高い強度信頼性が得られている。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスにおいて、ガラス主表面部の表面圧縮応力は、450MPa以上が好ましく、550MPa以上がより好ましく、ガラスへの衝撃又はキズ等への抵抗性を考慮すると650MPa以上であることがさらに好ましい。表面圧縮応力の値は高い方が好ましいが、その上限は、850MPa、さらには800MPa、またさらには750MPaとしてもよい。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスにおいて、化学強化後のガラスのビッカース硬度は、好ましくは5.0〜6.0GPaであり、より好ましくは5.2〜6.0GPaであり、さらに好ましくは5.2〜5.8GPaである。ビッカース硬度が5.0GPa未満であると、加傷性に劣るため、市場での使用に耐えられず、一方、6.0GPaを超えると、切断性が悪化する。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスにおいて、イオン交換前のガラスは、ソーダライムガラスであり、実質的に質量%で、SiO:65〜75%、NaO+KO:5〜20%、CaO:2〜15%、MgO:0〜10%、Al:0〜5%からなる。
本明細書において、「NaO+KO:5〜20%」とは、ガラス中のNaO及びKOの総和の含有量が5〜20質量%であることをいう。
SiOはガラスの主成分であり、65%未満では強度が低くなる上に、ガラスの化学耐久性を悪化させる。他方、75%を超えるとガラス融液の高温粘度が高くなり、ガラス成形が困難となる。従って、その範囲は65〜75%、好ましくは68〜73%である。
NaOは、化学強化処理する上で不可欠であり、必須成分である。5%未満でだとイオン交換が不充分で、化学強化処理後の強度があまり向上せず、他方20%を超えるとガラスの化学耐久性を悪化させ、耐候性が悪くなる。従って、その範囲は5〜20%、好ましくは5〜18%、より好ましくは7〜16%である。一方、KOは、必須成分ではなく、NaOとともにガラス溶解時の融剤として作用し、若干の添加はイオン交換を促進させる補助成分としての作用を有するが、過大に添加するとNaOとの混合アルカリ効果によりNaイオンの移動を抑制してイオン交換がし難くなる。5%を超えるとイオン交換による強度向上がし難くなるため、5%以下の範囲で導入するのが望ましい。NaO+KOの範囲としては、5〜20%であり、好ましくは7〜18%、より好ましくは10〜17%である。
CaOは、ガラスの化学的耐久性を改善する。また、ガラス溶解時の溶融ガラスの粘度を下げる作用を有し、量産性を向上させるため、2%以上含有するのが望ましい。一方、15%を超えるとNaイオンの移動を抑制してしまう。従って、その範囲は、2〜15%であり、好ましくは4〜13%、より好ましくは5〜11%である。
MgOは、必須成分ではないが、CaOと比較してNaイオンの移動を抑制してしまう効果が少なく、CaOをMgOで置換していくのが望ましい。一方で、CaOと比較して、ガラス溶融時の溶融ガラスの粘度を下げる作用も小さく、10%を超えるとガラス粘性が高くなってしまい、量産性を悪化させる。従って、その範囲は0〜10%、好ましくは0〜8%、より好ましくは1〜6%である。
Alは、必須成分ではないが、強度を高くし、かつイオン交換効率を向上させる成分である。質量%において5%を超えるとガラス融液の高温粘度が高くなる上に、失透傾向が増大するためガラス成形が困難になる。また、イオン交換効率が過大となってしまい、圧縮応力層深さが深くなるため、化学強化後の切断性が悪化してしまう。従って、その範囲は0〜5%、好ましくは、1〜4%、より好ましくは1〜3%(3は含まないこととする)である。
イオン交換前のガラスは、ソーダライムガラスであり、実質的に上記成分からなるが、これにFe、TiO、CeO、SOその他の微量成分を合量で1%まで含有してもよい。
イオン交換前のガラスの歪点は、好ましくは450〜550℃であり、より好ましくは480〜530℃である。ガラスの歪点が450℃未満であると、化学強化時の耐熱性が不充分であり、一方、550℃を超えると、ガラス溶融温度が高くなりすぎてしまい、ガラス板の生産効率が悪化し、コスト増加をもたらしてしまう。
イオン交換前のガラスは、フロート法、ロールアウト法及びダウンドロー法等、一般的なガラス成形方法により成形されてよいが、これらの中では、フロート法により成形されることが好ましい。また、定法によりフッ化水素酸溶液等を用いてガラス板素板をエッチング処理したものを用いてもよい。
イオン交換前のガラスの形状は特に限定されないが、板状体であることが好ましい。また、ガラスの形状が板状体である場合、平板でも曲げ板でもでもよく、種々の形状を包含する。また、平板状において、矩形や円盤状なども本発明の範疇であるが、これらの中では矩形であることが好ましい。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスにおいて、モバイル製品などの最終製品の軽量化やバッテリーなどの装置容量の確保のために、ガラスの板厚はできるだけ薄い方が望ましいが、薄すぎるとガラスがたわむことにより発生する応力が大きくなってしまう。また、板厚は厚すぎると装置重量の増加や表示装置の視認性の低下をまねいてしまう。よって、その板厚の上限は、3mmであることが好ましく、2mmであることがより好ましく、1.8mmであることがさらに好ましく、1.1mmであることが特に好ましい。また、板厚の下限は、0.05mmであることが好ましく、0.1mmであることがより好ましく、0.2mmであることがさらに好ましく、0.3mmであることが特に好ましい。
本発明の実施形態に係る表示装置用カバーガラスの製造方法において、イオン交換は、Naイオン及びKイオンを含み、Naイオンのモル量及びKイオンのモル量の合計に対するNaイオンのモル量の比率P(mol%)を有する第1の塩にガラス板を接触させる第1の工程と、上記第1の工程の後、上記比率Pより小さい比率Q(mol%)を有する第2の塩にガラス板を接触させる第2の工程とを含む。
上記のような第1の塩の構成とすることで、第1の工程中にガラス表面層は、NaイオンとKイオンがともに含まれる状態に改質される。この第1の工程により、ガラスの仮想温度が低下し、ガラス構造が締まった(高密度の)状態になると推測される。次いで、第2の工程において、ガラス最表面でNaイオンとKイオンのイオン交換が起こるだけでなく、改質されたガラス表面層中にてKイオンの再拡散が三次元的に生じると考えられる。この第2の工程により、大きな表面圧縮応力が発生するとともに、ガラス表面のマイクロクラックを押さえ込むことができると推測される。
また、第1の工程によりガラス表面層の組成が改質される結果、第2の工程において発生する圧縮応力の緩和現象を妨げる効果ももたらされる。すなわち、この第2の工程におけるイオン交換により発生する表面圧縮応力は、第1の工程を行っているため、わずかに緩和されるだけで残留する。従って、大きな表面圧縮応力を得ることができる。
第1の工程及び第2の工程において、「塩にガラス板を接触させる」とは、ガラス板を塩浴に接触又は浸漬させることをいう。このように、本明細書において、「接触」とは「浸漬」も含む概念とする。
また、塩の接触形態としては、ペースト状の塩を直接接触させるような形態、水溶液として噴射するような形態、融点以上に加熱した溶融塩に浸漬させるような形態などが可能であるが、これらの中では、溶融塩に浸漬させるのが望ましい。
また、塩の種類としては、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、水酸化物塩及びリン酸塩のうちの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。Naイオンを含む塩としては、硝酸ナトリウム溶融塩を用いることが好ましく、Kイオンを含む塩としては、硝酸カリウム溶融塩を用いることが好ましい。従って、Naイオン及びKイオンを含む塩としては、硝酸ナトリウム及び硝酸カリウムからなる混合溶融塩を用いることが好ましい。
第1の工程後に形成される圧縮応力層の深さは、前述したように5〜23μmとすることが好ましい。また、7〜20μmであることがより好ましく、10〜18μmであることがさらに好ましい。上記の圧縮応力層の深さとなるように、第1の工程では、比率Pに応じて、第1の塩の温度及び第1の塩に接触させる時間が調整される。
また、第2の工程においては、第2の工程後に形成される圧縮応力層の深さが6〜15μmとなるように、比率Qに応じて、第2の塩の温度及び第2の塩に接触させる時間が調整される。
ここで、第1の塩の比率Pが大きすぎると、ガラス板の表面に白濁が生じやすくなる傾向にあり、ガラス強度の信頼性向上を妨げてしまう。一方、第1の塩の比率Pが小さすぎると、第1の工程において、ガラス板の表面層の組成の改質は充分になされすぎてしまう傾向にあり、ガラス中のNaイオンのほとんどがKイオンとイオン交換してしまう。そのため、第2の工程においてイオン交換が進まず、所望の表面圧縮応力及び破壊確率1%となる強度を得ることができない。また、比率Pが小さすぎると、第1の工程後に圧縮応力層が深くなってしまう傾向にあり、ガラスの切断性に影響を与える。よって、比率Pは、好ましくは20〜40mol%であり、より好ましくは25〜35mol%である。
また、第2の塩の比率Qが2mol%より大きいと、第2の工程において、充分な量のKイオンがガラス表面層に導入されず、また、Kイオンの再拡散の駆動力も弱くなってしまう傾向にあり、所望の表面圧縮応力と破壊確率1%となる強度を得ることができない。そのため、比率Qは、0〜2mol%であることが好ましく、より好ましくは0〜1mol%である。このように、第2の塩は、Naイオンを実質的に含まず、陽イオンとしてKイオンのみを含んでもよい。
なお、第1の塩及び第2の塩の構成をNaイオン及びKイオンに限定して説明したが、本発明の目的を損なわない限り、塩と反応を起こさない安定的な金属酸化物、不純物又は他の塩類が存在することを妨げるものではない。例えば、比率Qが0〜2mol%を満たすならば、第1の塩又は第2の塩に、AgイオンやCuイオンが含まれていてもよい。
また、第1の工程における処理温度(第1の塩の温度)が高すぎると、ガラス表面が白濁する可能性が高くなり、ガラス強度の信頼性を向上させることができないだけでなく、圧縮応力層も深くなってしまうことから、ガラス切断性に影響を与えてしまう。また、第1の工程中に発生する圧縮応力の緩和も進行してしまう傾向にある。一方、第1の塩の温度が低すぎると、第1の工程におけるイオン交換が促進されず、所望の圧縮応力層深さを得ることができない。また、ガラス構造の熱的再配置が生じにくく、仮想温度の改質効果が得られにくく、締まった構造配置を取ることができない。そのため、第1の塩の温度は、好ましくはイオン交換前のガラス板の歪点の0.8倍〜1.05倍であり、より好ましくは0.83倍〜1.0倍、さらに好ましくは0.87倍〜1.0倍である。
ただし、イオン交換前後のイオン半径差を利用して圧縮応力を発生させるという化学強化の原理から、第1の塩の温度は、イオン交換前のガラス板の徐冷点を超えてはならない。
また、第2の工程における処理温度(第2の塩の温度)が高すぎると、第2の工程中において、第1の工程で発生した圧縮応力の緩和を招いてしまうだけでなく、圧縮応力層も深くなってしまうことから、ガラス切断性に影響を与えてしまう。一方、第2の塩の温度が低すぎると、第2の工程におけるイオン交換が促進されず、第2の工程中に高い表面圧縮応力を発生させることができないだけでなく、Kイオンの再拡散も起こりにくくなることから、所望の圧縮応力層深さ及び破壊確率1%となる強度を得ることができない。そのため、第2の塩の温度は、第1の塩の温度以下であることが好ましく、第1の塩の温度よりも低温であることがより好ましい。また、第2の塩の温度は、390℃以上であることが好ましく、400℃以上であることがより好ましく、420℃以上であることがさらに好ましい。
また、第1の工程において第1の塩にガラス板を接触させる時間、及び、第2の工程において第2の塩にガラス板を接触させる時間の合計は、好ましくは1〜12時間であり、より好ましくは2〜6時間である。
具体的には、第1の塩にガラス板を接触させる時間が長すぎると、第1の工程において発生した圧縮応力が緩和されやすくなる。さらに、圧縮応力層の深さが深くなる傾向がある。これは、ガラスの切断性に影響する。一方、第1の塩にガラス板を接触させる時間が短すぎると、第1の工程においてガラス表面層の改質効果が充分に得られず、第2の工程において応力緩和が起こりやすくなる傾向となってしまう。
よって、第1の工程において第1の塩にガラス板を接触させる時間は、0.5〜8時間であるのが好ましく、1〜6時間であるのがより好ましく、1〜4時間であるのがさらに好ましい。
第2の工程においては、イオン交換処理によって発生する応力の緩和をできる限り妨げるのが望ましいが、応力緩和は塩にガラス板を接触させる時間が長ければ長いほど進行してしまう。また、第2の工程後の圧縮応力層の深さが深くなる傾向があり、これもまたガラスの切断性に影響する。一方、第2の塩にガラス板を接触させる時間が短すぎても、アルカリ金属イオンAとアルカリ金属イオンBとのイオン交換が充分に進まず、所望の圧縮応力を発生させることが難しくなってしまう。
よって、第2の工程において第2の塩にガラス板を接触させる時間は、0.5〜8時間であるのが好ましく、0.5〜6時間であるのがより好ましく、0.5〜3時間であるのがさらに好ましい。
以下、本発明の実施形態をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)化学強化ガラスの作製ならびに表面圧縮応力及び圧縮応力層深さの評価
イオン交換(化学強化)前のガラス板として、フロート法により製造された厚さ0.7mm、短辺400mm及び長辺500mmのソーダライムガラス(質量%でSiO:71.6%、NaO:12.5%、KO:1.3%、CaO:8.5%、MgO:3.6%、Al:2.1%、Fe:0.10%、SO:0.3%であり、当該板ガラスの歪点は503℃)(以下、ガラス素板という)を準備した。
次に、第1の工程として、準備したガラス素板を、475℃に保持された硝酸カリウム65.3mol%及び硝酸ナトリウム34.7mol%からなる混合溶融塩(第1の塩、比率P:34.7mol%)浴中に120分間浸漬した。その後、ガラス素板を浴槽から取り出し、徐冷後、ガラス素板の表面を洗浄、乾燥した。
続いて、第2の工程として、乾燥後のガラス素板を、435℃に保持された、実質的に、硝酸カリウム99.9mol%及び硝酸ナトリウム0.1mol%からなる混合溶融塩(第2の塩、比率Q:0.1mol%)浴中に60分間浸漬した。その後、ガラス素板を浴槽から取り出し、徐冷後、ガラス素板の表面を洗浄、乾燥した。
得られた化学強化済みガラス素板について、表面応力計(東芝硝子製(現、折原製作所製)、FSM−60V)を用いて、表面圧縮応力、及び、ガラス表面に形成された圧縮応力層の深さ(圧縮応力層深さ)をそれぞれ測定した。なお、表面応力計による測定において、上記ソーダライムガラスのガラス組成の屈折率として1.52、同光弾性定数として26.8((nm/cm)/MPa)を用いた。その結果、表面圧縮応力は675MPaであり、圧縮応力層の深さは12μmであった。なお、第1の工程後の圧縮応力層の深さは14μmであった。
(2)化学強化ガラスの切断
続いて、超硬ホイールチップを有するメカニカルスクライバーを用いて、化学強化後のガラス素板を、図1及び図2に示した形状を有するような1辺66mmの多数の正方形状となるように切断加工した。
(3)強度信頼性の評価
(3−1)同心円曲げ法による破壊応力の測定
得られた切断済みの化学強化ガラスについて破壊応力の測定を行った。
同心円曲げ試験における試験片形状、負荷円及び支持円の形状、ならびに応力速度は、ISO/DIS(EN) 1288−1(Glazing in buliding−Determination of the bending strength of glass− Part1:Fundementals of testing glass)及び1288−5(Part5:Coaxial double ring test on flat specimens with small or medium test surface areas)に従った。すなわち、試験片形状は一辺66mmの正方形、負荷円半径は6mm、支持円半径は30mm、及び応力速度は1.6〜2.4MPa/secを満たすものとした。なお、応力速度は、同心円曲げ試験中のガラスのたわみに依存して変化するので、ガラスが破壊した時の応力速度が上記の範囲内に来るように、クロスヘッドスピードを調整した。
上記ISO/DIS(EN)規格を用いた破壊応力の算出法は、曲げ試験中のガラスのたわみが小さい領域を想定しており、本発明の表示装置用カバーガラスのような高強度を有する場合は、たわみ量が大きくなることから、破壊応力を過大評価してしまう傾向にある。そこで、本実施例では、3軸歪ゲージを用いてロゼット解析を実施し、カバーガラスが破壊した位置における主応力を測定することにより、カバーガラスに負荷した荷重値(負荷荷重値)を発生した主応力(発生応力)に換算する校正曲線を求めた。本試験においては、試験片の大部分が負荷円直下の位置で破壊されることから、負荷円直下の位置における上記校正曲線を求め、その位置で破壊した試験を「有効」としてカウントした。図3に、実施例1における負荷円直下の位置における校正曲線を示す。
以上の手順により、同心円曲げ法を用いて、切断後の化学強化ガラスの破壊応力(面強度)を測定した。なお、有効測定サンプル数は56であった。
(3−2)形状母数及び破壊確率1%時強度の評価
上述のようにして得られた強度試験結果に対して、JIS R1625(1996)(ファインセラミックスの強さデータのワイブル統計解析法)に従い、最尤法による統計解析を実施した。その結果、形状母数m(ワイブル係数)は7.43並びに尺度母数σは919MPaであった。なお、上記JISに従い、形状母数及び尺度母数は有効数字3桁で表示してある。これらの値を用いて、累積破壊確率が1%となるときの破壊応力、すなわち累積破壊確率1%となる強度を算出すると、495MPaであった。図4に、累積破壊確率(%)と破壊応力(MPa)の関係を表すワイブルプロットを示す(図4中には、比較例2〜4及び参考例1のワイブルプロットも合わせて図示してある)。なお、強度試験結果のランク付けは、メジアン・ランク法を用いた。
(実施例2)
ガラス素板の板厚を変更し、第1の塩の温度を470℃とした他は、実施例1と同様に切断済みの化学強化ガラスを作製し、評価した。実施例1と同様に、第1の工程後の圧縮応力層深さ、表面圧縮応力、及び圧縮応力層深さを測定したところ、それぞれ12μm、683MPa及び10μmであった。実施例1と同様にして、形状母数及び累積破壊確率1%となる強度を求めたところ、それぞれ、8.07及び512MPaであった。
(実施例3)
ガラス素板の板厚を変更した他は、実施例2と同様に切断済みの化学強化ガラスを作製し、評価した。実施例1と同様に、第1の工程後の圧縮応力層深さ、表面圧縮応力及び圧縮応力層深さを測定したところ、それぞれ12μm、677MPa及び11μmであった。実施例1と同様にして、形状母数及び累積破壊確率1%となる強度を求めたところ、それぞれ、11.5及び578MPaであった。
(実施例4)
イオン交換(化学強化)前のガラス素板として、フッ化水素酸溶液を用いて最表面を数10μmほどエッチング処理したものを用いた他は、実施例2と同様に切断済みの化学強化ガラスを作製し、評価した。実施例1と同様に、第1の工程後の圧縮応力層深さ、表面圧縮応力及び圧縮応力層深さを測定したところ、それぞれ12μm、665MPa及び10μmであった。実施例1と同様にして、形状母数及び累積破壊確率1%となる強度を求めたところ、それぞれ、9.21及び538MPaであった。
(実施例5)
ガラス素板の板厚を変更した他は、実施例2と同様のガラス素板を準備した。次に、第1の工程として、準備したガラス素板を、485℃に保持された硝酸カリウム80.0mol%及び硝酸ナトリウム20.0mol%からなる混合溶融塩(第1の塩、比率P:20.0mol%)浴中に120分間浸漬した。その他は、実施例1と同様である。続いて、第2の工程として、450℃に保持された、実質的に、硝酸カリウム100.0%からのみなる(第2の塩、比率Q:0.0mol%)浴中に60分間浸漬した。その他は、実施例1と同様である。
実施例1と同様にして作製した、実施例5における切断済みの化学強化ガラスの表面圧縮応力及び圧縮応力層深さは、それぞれ680MPa及び13μmであった。なお、第1の工程後における圧縮応力層深さは、15μmであった。実施例1と同様にして、形状母数及び累積破壊確率1%となる強度を求めたところ、それぞれ、12.1及び575MPaであった。
以上で述べてきた実施例1〜5の表示装置用カバーガラスの表面圧縮応力、圧縮応力層深さ、第1の工程後の圧縮応力深さ、形状母数、尺度母数、及び、累積破壊確率1%となる強度を表1に整理した。
Figure 2013047676
表1から明らかであるように、実施例1〜5の切断済みの化学強化ガラスは、形状母数7以上かつ累積破壊確率1%となる強度450MPa以上を満たしており、優れた面強度の信頼性を有していることが明らかになった。これは、第1と第2の工程を有するイオン交換を経ることにより、ガラス表面層中における化学強化の均質性が向上したこと、また大きな表面圧縮応力を有することによると考えられる。
実施例1〜5で評価した切断済みの化学強化ガラスは、切断加工性と強度信頼性を同時に有しており、化学強化後の母ガラスの切断によって得られる図1及び図2の形状を有するカバーガラスに適していると考えられる。
(比較例1)
実施例1と同様のガラス素板を準備した。化学強化を実施することなく、準備したガラス素板から、実施例1と同様にして切断済み素板を作製した。実施例1と同様に、同心円曲げ試験を実施し、強度特性を評価した。その結果、形状母数及び累積破壊確率1%となる強度は、それぞれ2.42及び48MPaであった。強度信頼性の不足から、表示装置用カバーガラスとしては不適であった。
(比較例2)
実施例1と同様のガラス素板を準備した。温度475℃に保持された硝酸カリウム約97mol%を含有する溶融塩に、ガラス素板を70分間浸漬し、化学強化されたガラス素板を作製した。なお、本比較例2においては、実施例1〜5に記載の第1と第2の工程を有するイオン交換では無く、広く知られている「実質的に硝酸カリウム溶融塩からなる溶融塩(その他不純物を含有していることが一般的である)にガラス素板を浸漬する」化学強化法を用いた。表面圧縮応力及び圧縮応力層深さを測定したところ、それぞれ、470MPa及び12μmであった。
実施例1と同様に、化学強化されたガラス素板から、切断済みの化学強化ガラスを作製した。また、同心円曲げによる強度評価を実施したところ、形状母数及び累積破壊確率1%となる強度は、それぞれ、3.55及び200MPaであった。
(比較例3)
実施例1と同様のガラス素板を準備した。温度465℃に保持された硝酸カリウム約99.5mol%を含有する溶融塩に、ガラス素板を90分間浸漬し、化学強化されたガラス素板を作製した。実施例1と同様に、表面圧縮応力及び圧縮応力層深さを測定したところ、それぞれ、619MPa及び12μmであった。
また、実施例1と同様に、化学強化されたガラス素板を切断加工し、同心円曲げによる強度評価を実施したところ、形状母数及び累積破壊確率1%となる強度は、それぞれ、3.92及び278MPaであった。
(比較例4)
ガラス素板の板厚を変更した他は、実施例1と同様のガラス素板を準備した。次に、第1の工程として、準備したガラス素板を、505℃に保持された硝酸カリウム34.7mol%及び硝酸ナトリウム65.3mol%からなる混合溶融塩(第1の塩、比率P:34.7mol%)浴中に120分間浸漬した。その他は、実施例1と同様である。続いて、第2の工程として、495℃に保持された、実質的に、硝酸カリウム99.9mol%及び硝酸ナトリウム0.1mol%からなる(第2の塩、比率Q:0.1mol%)浴中に60分間浸漬した。その他は、実施例1と同様である。得られた化学強化済みのガラス素板の表面圧縮応力及び圧縮応力層深さを測定したところ、それぞれ525MPa及び17μmであった。実施例1と比較して、第1及び第2の工程における塩の温度が高いことから、発生した圧縮応力の緩和が進行すると共に、圧縮応力層が深い傾向にあった。
実施例1と同様に化学強化済みのガラス素板を切断したところ、切断自体は可能であったが、実施例1と比較すると歩留まりが若干低下した。これは圧縮応力層が実施例1と比較して深いために、ガラスを切断するためのスクライブラインの導入が圧縮応力層に妨げられたからと推察される。
実施例1と同様にして、形状母数及び累積破壊確率1%となる強度を求めたところ、それぞれ、5.47及び298MPaであった。
以上で述べてきた比較例1〜4の表示装置用カバーガラスの表面圧縮応力、圧縮応力層深さ、形状母数、尺度母数、及び、累積破壊確率1%となる強度を表1に記載した。また、比較例2〜4のワイブルプロットを図4に掲載した。
比較例2は、実施例1〜5と比較して、1段階のみの処理による化学強化しか経ていないことから、ガラス表面層のイオン交換の均質性が劣り、また表面圧縮応力自体も小さいことから、優れた強度信頼性を有していないと考えられる。
また、比較例3は、比較例2と比較して表面圧縮応力は大きくなり、実施例1〜5の表面圧縮応力に迫ることができているが、1段階のみの処理による化学強化しか経ていないことから、やはり表面層のイオン交換均質性が劣り、優れた強度信頼性は達成できていなかった。
また、比較例4は、第1と第2の工程を経ているのであるが、実施例1〜5と比較して圧縮応力層が深い傾向にあり、それに伴い表面圧縮応力の緩和も進行してしまっていることから、優れた強度信頼性を達成できていなかった。また、化学強化ガラスの切断性も実施例1〜5と比較して劣ってしまっていた。
(参考例1)
一般的に化学強化に最適化されているとされるアルミノシリケートガラス素板を、実質的に硝酸カリウム100%からのみなる、温度470℃に保持された溶融塩に、75分間浸漬した結果、表面圧縮応力652MPa及び圧縮応力層深さ33μmの化学強化ガラス板を得た。なお、測定の際には、アルミノシリケートガラスの物性値として与えられている屈折率1.51、光弾性定数29.4((nm/cm)/MPa)を用いた。
実施例1と同様に、上記化学強化ガラスを切断しようとしたところ、スクライブの為のクラックが入らず、またクラックが入ったとしてもそのクラックに沿って、ガラスを切り離そうとすると意図せぬ方向にガラスが割れてしまい、化学強化済みのガラス素板を切断加工することができなかった。また、切断加工することができなかったので、図1及び図2の形状を有する切断加工済みの化学強化ガラスとしての強度測定も実施できなかった。
そこで、実施例1に記載した手順のように、化学強化された大きなガラス板を切断加工するのでは無く、化学強化前のガラス素板を先に切断し、その後、イオン交換を実施した。すなわち、上述の化学強化用アルミノシリケートガラスであって(ただし、現時点ではイオン交換は成されていない)、イオン交換が成される前に実施例1と同様に、1辺66mmの正方形となるように切断加工を行い、次に、480℃に保持された、実質的に硝酸カリウム100mol%からなる溶融塩浴中に90分間浸漬し化学強化した。得られた化学強化済みのガラス素板の表面圧縮応力及び圧縮応力層深さを測定したところ、それぞれ650MPa、42μmであった。以上の工程により、参考例1における切断済みの化学強化ガラスを作製した。なお、この切断済みの化学強化ガラスの端面部は、実施例1〜5とは異なり、端面部のすべての領域で圧縮応力層を有する。
このように化学強化用アルミノシリケートガラスを出発物とした場合、大きな圧縮応力と深い圧縮応力層を有し、カバーガラスに適する強度信頼性は有していると考えられるのであるが、一方でイオン交換効率が良すぎるためにイオン交換後の切断加工に適さず、サイズの大きな化学強化ガラス板から、よりサイズの小さなカバーガラスを効率良く大量生産する工程には不適であった。
次に、実施例1と同様に、同心円曲げ試験を実施し、強度特性を評価した。その結果、参考例1における切断済みの化学強化ガラスの形状母数及び累積破壊確率1%となる強度は、それぞれ7.37及び508MPaであった。
実施例1〜5と参考例1の比較(表1及び図4参照)から、本発明の化学強化ガラス(表示装置用カバーガラス)は、これまで述べてきたように化学強化に最適化されていない汎用のソーダライムガラス組成でありながらも、参考例1と同等の優れた強度信頼性を有しており、かつ優れた切断加工性も有していることが明らかになった。
1 ガラス主表面部
2 ガラス端面部
2a 圧縮応力層が形成されている領域
2b 圧縮応力層が形成されていない領域

Claims (10)

  1. 表示装置用カバーガラスであり、
    該カバーガラスはガラス板の表面層で、Naイオンを、Kイオンに置換するイオン交換により製造された化学強化ガラスからなり、
    圧縮応力層が形成されたガラス主表面部ならびに圧縮応力層が形成されている領域及び圧縮応力層が形成されていない領域で構成されるガラス端面部とを有し、
    前記圧縮応力層の深さが6〜15μm、
    同心円曲げ試験による破壊応力をJIS R1625(1996)に従って処理したときの形状母数が7以上かつ累積破壊確率1%となる強度が450MPa以上であり、
    イオン交換前のガラス板が、ソーダライムガラスであり、実質的に質量%で、SiO:65〜75%、NaO+KO:5〜20%、CaO:2〜15%、MgO:0〜10%、Al:0〜5%からなるものであることを特徴とする表示装置用カバーガラス。
  2. ガラス主表面部の表面圧縮応力値が450MPa以上である請求項1に記載の表示装置用カバーガラス。
  3. 前記イオン交換は、Naイオン及びKイオンを含み、Naイオンのモル量及びKイオンのモル量の合計に対するNaイオンのモル量の比率P(mol%)を有する第1の塩にガラス板を接触させる第1の工程と、
    前記第1の工程の後、前記比率Pより小さい比率Q(mol%)を有する第2の塩にガラス板を接触させる第2の工程とを含む請求項1又は2に記載の表示装置用カバーガラス。
  4. 表示装置用カバーガラスのガラス板であり、
    該ガラス板はガラス板の表面層で、Naイオンを、Kイオンに置換するイオン交換により製造された化学強化ガラスからなり、
    圧縮応力層の深さが6〜15μm、
    同心円曲げ試験による破壊応力をJIS R1625(1996)に従って処理したときの形状母数が7以上かつ累積破壊確率1%となる強度が450MPa以上であり、
    イオン交換前のガラス板が、ソーダライムガラスであり、実質的に質量%で、SiO:65〜75%、NaO+KO:5〜20%、CaO:2〜15%、MgO:0〜10%、Al:0〜5%からなるものであることを特徴とする表示装置用カバーガラス用のガラス板。
  5. 請求項1又は2に記載の表示装置用カバーガラスの製造方法であって、
    該製造方法はガラス板の表面層のNaイオンをKイオンにイオン交換する工程と、ガラス板を切断する工程とを有し、
    前記イオン交換は、Naイオン及びKイオンを含み、Naイオンのモル量及びKイオンのモル量の合計に対するNaイオンのモル量の比率P(mol%)を有する第1の塩にガラス板を接触させる第1の工程と、
    前記第1の工程の後、前記比率Pより小さい比率Q(mol%)を有する第2の塩にガラス板を接触させる第2の工程とを含むことを特徴とする表示装置用カバーガラスの製造方法。
  6. 前記第1の工程後にガラス表面に形成されている圧縮応力層の深さが5〜23μmである請求項5に記載の表示装置用カバーガラスの製造方法。
  7. 前記比率Pが20〜40mol%である請求項5又は6に記載の表示装置用カバーガラスの製造方法。
  8. 前記比率Qが0〜2mol%である請求項5〜7のいずれかに記載の表示装置用カバーガラスの製造方法。
  9. 前記第1の塩の温度が、イオン交換前のガラス板の歪点の0.8倍〜1.05倍である請求項5〜8のいずれかに記載の表示装置用カバーガラスの製造方法。
  10. 前記第2の塩の温度が、前記第1の塩の温度よりも低温である請求項5〜9のいずれかに記載の表示装置用カバーガラスの製造方法。
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