JPWO2011096320A1 - フィルムミラー、太陽熱発電用フィルムミラー及び太陽光発電用反射装置 - Google Patents

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Abstract

樹脂基材の少なくとも一方の面に銀反射層が設けられ、光入射側の最表層として、電気抵抗値が1.0×10−3〜1.0×109Ω・□であり、かつ、鉛筆硬度がH以上6H未満、加重500g/cm2のスチールウール試験において傷が30本以下である層を設けた、防汚性・耐傷性に優れ、太陽光に対して良好な正反射率を長期間保ち続けることができるフィルムミラー及びその製造方法を及びそのフィルムミラーを用いた太陽光発電用反射装置。

Description

本発明は、太陽熱発電用フィルムミラーおよびフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置に関し、詳しくは、防汚性及び耐候性に優れ、太陽光に対して良好な正反射率を長期間保ち続けることができる太陽熱発電用フィルムミラーおよびフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置に関する。
近年、石油、天然ガス等の化石燃料エネルギーの代替エネルギーとして、自然エネルギーの利用が検討されている。その中でも、化石燃料の代替エネルギーとして最も安定しており、エネルギー量の多い太陽エネルギーが注目されている。
しかしながら、太陽エネルギーは非常に有力な代替エネルギーであるものの、これを活用する観点からは、(1)太陽エネルギーのエネルギー密度が低いこと、並びに(2)太陽エネルギーの貯蔵及び移送が困難であることが、問題となると考えられる。
現在では、太陽電池の研究・開発が盛んに行われており、太陽光の利用効率も上昇してきているが、未だ十分な回収効率に達していない。
太陽光をエネルギーに変換する別方式として、太陽光をミラーで反射・集光して、得られた熱を媒体として発電する、太陽熱発電が注目されている。この方式を用いれば、昼夜を問わず、発電が可能である上、長期視野でみれば、発電効率は太陽電池より高いと考えられるため、太陽光を有効に利用できる。
現在、太陽熱発電に用いられているミラーとして、ガラスを基材として利用したガラスミラーが用いられているが、質量がある、体積が大きい、輸送コストがかかる、設置が難しい、割れやすい等の問題がある。そこで、ガラスの代替として樹脂製のミラーを用いれば、軽量化することができる上、割れる等の問題も発生しないため、鏡をフィルム化した製品であるフィルムミラーが注目されている。
太陽熱発電の発電効率を高めるためにミラーの高い反射率が要求される。そのため、ミラーの反射面として金属の中で最も反射率の高い銀を使用することが好ましいが、環境因子により腐食しやすいという欠点をもっている。そのため、太陽光入射側と銀面との間に厚い樹脂層を設け、銀を保護するような設計がなされている。
一方、太陽熱発電プラントは砂漠のような日射量の多い地域に建設されるが、砂埃がミラー表面に付着して、経時によって反射率が低下することが問題として挙げられる。その上、昼夜の気温差が大きいため、地域によっては朝方に大量の結露水がミラー表面に発生し、その結露水に砂や土が混じり、乾燥してミラー表面に汚れが強力に付着し、反射率が低下する。特にフィルムミラーの場合、最表面層に樹脂層が設けられるため、表面が強く帯電し、汚れが余計吸着しやすい。そのため、現在建設中のプラントでは、定期的にミラー表面に水をかけた後に、ブラシで擦って汚れを落としているが、洗浄に使用する水も大量に使う上、洗浄するための人手も必要なため、多額の洗浄コストが必要になる。また、フィルム表面の表面硬度がなければ、ブラシで擦った後に傷が付いてしまい、反射率を低下する。そこで、フィルムミラー表面に硬度と防汚性を兼ね備えたような処理をすれば、汚れも付着しにくく、洗浄途中でも傷がつきにくくなり、長期間にわたって高い反射率を維持できるようになると考えられる。
太陽熱発電用のフィルムミラーの報告はあるが(例えば、特許文献1、2参照)、フィルムの最外層にアクリル樹脂層を設けているため、砂や土が強力に付着して、高反射率を長期間保つことができないと考えられる。
特表2009−520174号公報 特開2008−127413号公報
太陽熱発電用フィルムミラーは、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる特徴があるが、砂漠のように砂塵によるフィルムミラー表面の汚染が激しく、ほとんど雨が降らない環境に長期間設置すると、正反射率が低下する。特に表面付近に樹脂が設けられたフィルムミラーでは、表面が強く帯電し、余計汚れが付着しやすくなる。汚れが激しい場合は、汚染をブラシなどで洗い流すことにより正反射率が一部回復するが、洗浄により表面に傷が付き、初期の状態より正反射率が低下する。本発明の課題は、このような過酷な環境に長期間設置しても、汚染による正反射率の低下が小さく、砂塵や洗浄により、傷がつきにくく、太陽光に対して良好な正反射率を長期間保ち続けることができるフィルムミラー及びその製造方法及びそのフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.樹脂基材と、前記樹脂基材の少なくとも一方の面に銀反射層が設けられたフィルムミラーであって、前記フィルムミラーは、光入射側に最表層を有し、該最表層の表面の電気抵抗値は、1.0×10−3〜1.0×10Ω・□であり、かつ、鉛筆硬度がH以上6H未満、加重500g/cmのスチールウール試験における傷が30本以下であることを特徴とするフィルムミラー。
2.前記最表層が無機複酸化物微粒子を含有することを特徴とする前記1に記載のフィルムミラー。
3.前記最表層の最表層がアクリレートまたはウレタン系樹脂を含有することを特徴とする前記1または2に記載のフィルムミラー。
4.前記銀反射層の両面に銀の腐食防止層を有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
5.前記腐食防止層と前記樹脂基材との間に、ガスバリア層を有することを特徴とする前記4に記載のフィルムミラー。
6.前記銀反射層と、前記樹脂基材の間、又は前記銀反射層以外のいずれか一層に紫外線吸収剤を含有することを特徴とする前記1〜5のいずれか一項に記載のフィルムミラー。
7.フィルムミラー全体の厚さが、75〜250μmの範囲内であることを特徴とする前記1〜6のいずれか一項に記載のフィルムミラー。
8.前記1〜7のいずれか一項に記載のフィルムミラーが、太陽熱発電用フィルムミラーであることを特徴とする太陽熱発電用フィルムミラー。
9.前記8に記載の太陽熱発電用フィルムミラーの光入射側の反対側の表面に粘着層を塗設した後、該粘着層を介して、金属基材上に該太陽熱発電用フィルムミラーを貼り付けて形成されたことを特徴とする太陽光発電用反射装置。
本発明によれば、太陽熱発電に適する砂漠のような雨が降らない環境に放置しても汚れがつきにくく、ブラシで洗浄しても耐傷性に優れ、長期間において太陽光に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー及びその製造方法を及びそのフィルムミラーを用いた太陽熱発電用反射装置を提供することができる。
本発明に係る裏面鏡のフィルムミラーの層構成の断面図である。 本発明に係る表面鏡のフィルムミラーの層構成の断面図である。 (a)参考例の比較例1のフィルムミラーの層構成の断面図である。(b)参考例の比較例2のフィルムミラーの層構成の断面図である。 (a)参考例1〜5のフィルムミラーの層構成の断面図である。(b)参考例6および7のフィルムミラーの層構成の断面図である。 正反射率の測定装置の模式図である。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明に係るフィルムミラーは、樹脂基材上に、構成層として少なくとも、銀反射層、最表層(入射光が入射する側の最外層)の電気抵抗値が1.0×10−3〜1.0×10Ω・□であり、鉛筆硬度がH以上6H未満、加重500g/cmのスチールウール試験において傷が30本以下であることを特徴とする。なお、前記フィルムミラーは、裏面鏡と表面鏡の形態がある。
なお、前記フィルムミラーは太陽熱発電用フィルムミラーとして用いることが好ましく、太陽光入射側を表とすると、図1(a)に示すように基材が銀反射層よりも表側にある裏面鏡においても、図2(a)に示すように裏側にある表面鏡においても、太陽熱発電用フィルムミラーとして成立する。
本発明の形態によれば、最表層は帯電防止性を示すため、汚れが付着しにくくなっているため、表面に付着した汚れが風などの力により取り除かれると推定される。それでも本フィルムミラーは砂漠のような環境で使用するため、長期間使用すると、砂塵を中心とした汚れの付着が除去しきれず、高い反射率を維持することはできない。
そこで、定期的にミラー表面を水とブラシで洗浄する必要がある。その時に最表層が耐傷性を示すため、ブラシで洗浄する時にもフィルム表面の傷付を防止できる。これらの理由のため、長期間にわたって高い反射率を維持することができるフィルムミラーを開発することができる。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、最表層の電気抵抗値が1.0×10−3〜1.0×10Ω・□である。
樹脂基材と銀反射層との間には、樹脂基材と銀反射層との接着性を高めるための接着層を有する構成とすることが好ましい。
また、前記腐食防止層が、銀吸着性腐食防止剤(銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤)を含有することが好ましい。また、該腐食防止剤が、酸化防止剤であることも好ましい。
前記腐食防止層の表面側に、ガスバリア層を有する構成とすることが好ましい。さらに前記腐食防止層の表面側に、紫外線吸収剤層を有する構成とするか、又は前記銀反射層の表面側に設けられた構成層のうちいずれか一層に、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
本発明においては、前記樹脂基材を含めた層全体の厚さが、75〜250μmの範囲内であることが好ましい。
本発明に係るフィルムミラーの製造方法としては、前記銀反射層を銀蒸着によって形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。
(本発明に係るフィルムミラーの構成概要)
本発明に係るフィルムミラーの構成の概要について、図1(a)を用いて説明する。
本発明に係るフィルムミラーは、樹脂基材1上に、構成層として少なくとも、銀反射層22を有し、表面側の最表層23が導電性と耐傷性を兼ね備えるフィルムミラーであることを特徴とする。構成層として、銀反射層22、最表層23の他に、ガスバリア層26、紫外線吸収層27、腐食防止層25、保護層24を設けることも好ましい態様である。
更に、樹脂基材21と銀反射層22の間、樹脂基材21と腐食防止層24の間に接着層を設けて、層間の接着性を高めても良い。最表層23は、鉛筆硬度がH以上6H未満、加重500g/cmのスチールウール試験において傷が30本以下であるハードコート層であるが、鉛筆硬度は2H以上6H以下であることが更に好ましい。また、最表層23は帯電防止剤を添加したハードコート帯電防止層である場合が好ましい。又、保護層24は、腐食防止剤、又は酸化防止剤を添加して、腐食防止層若しくは酸化防止層として機能させることが好ましい。尚、腐食防止層5も酸化防止剤を添加して酸化防止層とすることもできる。
図1(b)に、更に、ガスバリア層26を設けた場合、図1(c)に、その上紫外線吸収層27を設けた場合を示す。
(ガスバリア層)
前記ガスバリア層は、湿度の変動、特に高湿度による樹脂基材及び当該樹脂基材で保護される各種機能素子等の劣化を防止するためのものであるが、特別の機能・用途を持たせたものであっても良く、上記特徴を維持する限りにおいて、種々の態様のガスバリア層を設けることができる。本発明においては、前記腐食防止層25と樹脂基材21の間に、ガスバリア層を設けることが好ましい。
当該ガスバリア層の防湿性としては、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が、100g/m・day/μm以下、好ましくは50g/m・day/μm以下、更に好ましくは20g/m・day/μm以下となるように当該ガスバリア層の防湿性を調整することが好ましい。また。酸素透過度としては、測定温度23℃、湿度90%RHの条件下で、0.6ml/m/day/atm(1atmは、1.01325×10Paである)以下であることが好ましい。
本発明に係るガスバリア層に関しては、その形成方法において特に制約は無いが、無機酸化物の前駆体を塗布した後に、塗布膜を加熱及び/又は紫外線照射により、無機酸化物膜を形成する方法が好ましく用いられる。
〈無機酸化物〉
本発明の前記ガスバリア層に含まれる無機酸化物は、有機金属化合物を原料とするゾルから局所的加熱により形成されたものが好ましい。したがって、有機金属化合物に含有されているケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ニオブ(Nb)等の元素の酸化物である。
例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等である。これらのうち、好ましくは、酸化ケイ素である。
本発明において、無機酸化物を形成する方法としては、いわゆるゾル−ゲル法またはポリシラザン法を用いることが好ましい。該ゾルゲル法は無機酸化物の前駆体である有機金属化合物から無機酸化物を形成する方法であり、ポリシラザン法は無機酸化物の前駆体であるポリシラザンから無機酸化物を形成する方法である。
〈無機酸化物の前駆体〉
前記ガスバリア層は、加熱により無機酸化物を形成する前駆体を塗布した後に、一般的な加熱方法が適用して形成することできるが、局所的加熱により形成することが好ましい。該前駆体は、ゾル状の有機金属化合物又はポリシラザンが好ましい。
〈有機金属化合物〉
前記有機金属化合物は、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、リチウム(Li)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、及びニオブ(Nb)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。特に、当該有機金属化合物が、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、リチウム(Li)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、及びバリウム(Ba)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。さらに、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、及びリチウム(Li)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。
該有機金属化合物としては、加水分解が可能なものであればよく、特に限定されるものではないが、好ましい有機金属化合物としては、金属アルコキシドが挙げられる。
前記金属アルコキシドは、下記一般式(I)で表される。
一般式(I):MR (ORn−m
前記一般式(I)において、Mは、酸化数nの金属を表す。R及びRは、各々独立に、アルキル基を表す。mは、0〜(n−1)の整数を表す。R及びRは、同一でもよく、異なっていてもよい。R及びRとしては、炭素原子4個以下のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基CH(以下、Meで表す。)、エチル基C(以下、Etで表す)、プロピル基C(以下、Prで表す。)、イソプロピル基i−C(以下、i−Prで表す。)、ブチル基C(以下、Buで表す)、イソブチル基i−C(以下、i−Buで表す)等の低級アルキル基がより好ましい。
前記一般式(I)で表される金属アルコキシドとしては、例えば、リチウムエトキシドLiOEt、ニオブエトキシドNb(OEt)、マグネシウムイソプロポキシドMg(OPr−i)、アルミニウムイソプロポキシドAl(OPr−i)、亜鉛プロポキシドZn(OPr)、テトラエトキシシランSi(OEt)、チタンイソプロポキシドTi(OPr−i)、バリウムエトキシドBa(OEt)、バリウムイソプロポキシドBa(OPr−i)、トリエトキシボランB(OEt)、ジルコニウムプロポキシドZn(OPr)、ランタンプロポキシドLa(OPr)、イットリウムプロポキシドY(OPr)、鉛イソプロポキシドPb(OPr−i)等が好適に挙げられる。これらの金属アルコキシドは何れも市販品があり、容易に入手することができる。また、金属アルコキシドは、部分的に加水分解して得られる低縮合物も市販されており、これを原料として使用することも可能である。
〈ゾル−ゲル法〉
ここで、「ゾル−ゲル法」とは、有機金属化合物を加水分解すること等により、水酸化物のゾルを得て、脱水処理してゲルとし、さらにこのゲルを加熱処理することで、ある一定の形状(フィルム状、粒子状、繊維状等)の金属酸化物ガラスを調製する方法をいう。異なる複数のゾル溶液を混合する方法、他の金属イオンを添加する方法等により、多成分系の金属酸化物ガラスを得ることも可能である。
具体的には、下記工程を有するゾル−ゲル法で、無機酸化物を製造することが好ましい。
すなわち、少なくとも水及び有機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン存在下にてハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5〜5.0に調整しながら、有機金属化合物を加水分解及び脱水縮合して反応生成物を得る工程、及び該反応生成物を200℃以下の温度で加熱してガラス化する工程、を有するゾル−ゲル法により製造されてなることが、高温熱処理による微細孔の発生や膜の劣化等が発生しないという観点から、特に好ましい。
前記ゾル−ゲル法において、原料として用いられる有機金属化合物としては、加水分解が可能なものであればよく、特に限定されるものではないが、好ましい有機金属化合物としては、前記金属アルコキシドが挙げられる。
上記ゾル−ゲル法において、前記有機金属化合物は、そのまま反応に用いてもよいが、反応の制御を容易にするため溶媒で希釈して用いることが好ましい。希釈用溶媒は、前記有機金属化合物を溶解することができ、かつ水と均一に混合することができるものであればよい。そのような希釈用溶媒としては、脂肪族の低級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びそれらの混合物が好適に挙げられる。また、ブタノールとセロソルブとブチルセロソルブの混合溶媒、あるいはキシロールとセロソルブアセテートとメチルイソブチルケトンとシクロヘキサンの混合溶媒などを使用することもできる。
前記有機金属化合物において、金属がCa、Mg、Al等である場合には、反応液中の水と反応して水酸化物を生成したり、炭酸イオンCO 2−が存在すると炭酸塩を生成して沈殿を生ずるため、反応液に隠蔽剤としてトリエタノールアミンのアルコール溶液を添加することが好ましい。溶媒に混合溶解するときの前記有機金属化合物の濃度としては、70質量%以下が好ましく、5〜70質量%の範囲に希釈して使用することがより好ましい。
前記ゾル−ゲル法において用いられる反応液は、少なくとも水及び有機溶媒を含有する。前記有機溶媒としては、水及び酸、アルカリと均一な溶液をつくるものであればよく、通常、前記有機金属化合物の希釈に用いる脂肪族の低級アルコール類と同様のものが好適に挙げられる。前記脂肪族の低級アルコール類の中でも、メタノール、エタノールより、炭素数の多いプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、及びイソブタノールが好ましい。これは、生成する金属酸化物ガラスの膜の成長が安定であるためである。前記反応液において、水の割合としては、水の濃度として0.2〜50mol/Lの範囲が好ましい。
前記ゾル−ゲル法においては、前記反応液中において、ホウ素イオンの存在下にて、ハロゲンイオンを触媒として、有機金属化合物を加水分解する。前記ホウ素イオンB3+を与える化合物としては、トリアルコキシボランB(OR)が好適に挙げられる。その中でも、トリエトキシボランB(OEt)がより好ましい。また、前記反応液中のB3+イオン濃度としては、1.0〜10.0mol/Lの範囲が好ましい。
前記ハロゲンイオンとしては、フッ素イオン及び/又は塩素イオンが好適に挙げられる。即ち、フッ素イオン単独、塩素イオン単独でもよく、これらの混合物でもよい。用いる化合物としては、上記反応液中でフッ素イオン及び/又は塩素イオンを生ずるものであればよく、例えば、フッ素イオン源として、フッ化水素アンモニウムNHHF・HF、フッ化ナトリウムNaF等が好適に挙げられ、塩素イオン源として、塩化アンモニウムNHCl等が好適に挙げられる。
前記反応液中の前記ハロゲンイオンの濃度としては、製造しようとする無機マトリックスを有する無機組成物からなるフィルムの膜厚や、その他の条件によって異なるが、一般的には、触媒を含む前記反応液の合計質量に対して、0.001〜2mol/kg、特に0.002〜0.3mol/kgの範囲が好ましい。ハロゲンイオンの濃度が0.001mol/kgより低いと、有機金属化合物の加水分解が十分に進行し難くなり、膜の形成が困難となる。又ハロゲンイオンの濃度が2mol/kgを超えると、生成する無機マトリックス(金属酸化物ガラス)が不均一になり易いため、いずれも好ましくない。
なお、反応時に使用したホウ素に関しては、得られる無機マトリックスの設計組成中にB成分として含有させる場合は、その含有量に応じた有機ホウ素化合物の計算量を添加したまま生成物とすればよく、またホウ素を除去したいときは、成膜後、溶媒としてのメタノールの存在下、又はメタノールに浸漬して加熱すればホウ素はホウ素メチルエステルとして蒸発させて除去することができる。
前記有機金属化合物を、加水分解及び脱水縮合して反応生成物を得る工程においては、通常所定量の前記有機金属化合物を所定量の水及び有機溶媒を含有する混合溶媒に混合溶解した主剤溶液、ならびに所定量の前記ハロゲンイオンを含有する所定量の反応液を、所定の比で混合し十分に攪拌して均一な反応溶液とした後、酸又はアルカリで反応溶液のpHを希望の値に調整し、数時間熟成することにより進行させて反応生成物を得る。前記ホウ素化合物は、主剤溶液又は反応液に予め所定量を混合溶解しておく。また、アルコキシボランを用いる場合は、他の有機金属化合物と共に主剤溶液に溶解するのが有利である。
前記反応溶液のpHは、目的によって選択され、無機マトリックス(金属酸化物ガラス)を有する無機組成物からなる膜(フィルム)の形成を目的とするときは、例えば、塩酸等の酸を用いてpHを4.5〜5の範囲に調整して熟成するのが好ましい。この場合は、例えば、指示薬としてメチルレッドとブロモクレゾールグリーンとを混合したもの等を用いると便利である。
なお、前記ゾル−ゲル法においては、同一成分の同一濃度の主剤溶液、及び反応液(B3+及びハロゲンイオンを含む。)を所定のpHに調整しながら、逐次同一割合で追加添加することにより簡単に継続して、反応生成物を製造することもできる。なお、前記反応溶液の濃度は±50質量%の範囲で、水(酸又はアルカリを含む。)の濃度は、±30質量%の範囲で、及びハロゲンイオンの濃度は±30質量%の範囲で変化させることができる。
次に、前工程で得られた反応生成物(熟成後の反応溶液)を、200℃以下の温度に加熱して乾燥しガラス化させる。加熱にあたって、特に50〜70℃の温度区間を注意して徐々に昇温して、予備乾燥(溶媒揮散)工程を経た後さらに昇温することが好ましい。この乾燥は、膜形成の場合、無孔化膜とするために重要である。予備乾燥工程後、加熱し乾燥する温度としては、70〜150℃が好ましく、80〜130℃がより好ましい。
〈ポリシラザン法〉
前記前駆体が、ポリシラザンを含有する場合は、下記式(I)で表されるポリシラザン及び有機溶剤中に必要に応じて触媒を含む溶液を塗布し、この溶剤を蒸発させて除去し、それによって樹脂基材上に0.05〜3.0μmの層厚を有するポリシラザン層を残し、そして、水蒸気を含む雰囲気中で酸素、活性酸素、場合によっては、及び窒素の存在下に、上記のポリシラザン層を、局所的加熱することによって、当該樹脂基材上にガラス様の透明な被膜を形成する方法を採用することが好ましい。
式(I): −(SiR−NR
式中、R、R、及びRは、同一か又は異なり、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基又は(トリアルコキシシリル)アルキル基、好ましくは水素、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、フェニル、ビニル又は3−(トリエトキシシリル)プロピル、3−(トリメトキシシリルプロピル)からなる群から選択される基を表し、この際、nは整数であり、そしてnは、当該ポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
触媒としては、好ましくは、塩基性触媒、特にN,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、3−モルホリノプロピルアミン又はN−複素環式化合物が使用される。触媒濃度は、ポリシラザンを基準にして通常0.1〜10モル%、好ましくは0.5〜7モル%の範囲である。
好ましい態様の一つでは、R、R及びRのすべてが水素原子であるパーヒドロポリシラザンを含む溶液が使用される。
さらに別の好ましい態様の一つでは、本発明によるコーティングは、次式(III)の少なくとも一種のポリシラザンを含む。
式(III):−(SiR−NR−(SiR−NR
式中、R、R、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基又は(トリアルコキシシリル)アルキル基を表し、この際、n及びpは整数であり、そしてnは、当該ポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
特に好ましいものは、R、R及びRが水素を表し、そしてR、R及びRがメチルを表す化合物、R、R及びRが水素を表し、そしてR、Rがメチルを表し、そしてRがビニルを表す化合物、R、R、R及びRが水素を表し、そしてR及びRがメチルを表す化合物である。
また、次式(IV)の少なくとも一種のポリシラザンを含む溶液も同様に好ましい。
式(IV):−(SiR−NR−(SiR−NR−(SiR−NR
上記式中、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基又は(トリアルコキシシリル)アルキル基を表し、この際、n、p及びqは整数であり、そしてnは、当該ポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
特に好ましいものは、R、R及びRが水素を表し、そしてR、R、R及びRがメチルを表し、Rが(トリエトキシシリル)プロピルを表し、そしてRがアルキル又は水素を表す化合物である。
溶剤中のポリシラザンの割合は、一般的には、ポリシラザン1〜80質量%、好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは10〜40質量%である。
溶剤としては、特に、水及び反応性基(例えばヒドロキシル基又はアミン基)を含まずそしてポリシラザンに対して不活性の有機系で好ましくは非プロトン性の溶剤が好適である。これは、例えば、脂肪族又は芳香族炭化水素、ハロゲン炭化水素、エステル、例えば酢酸エチル又は酢酸ブチル、ケトン、例えばアセトン又はメチルエチルケトン、エーテル、例えばテトラヒドロフラン又はジブチルエーテル、並びにモノ−及びポリアルキレングリコールジアルキルエーテル(ジグライム類)又はこれらの溶剤からなる混合物である。
上記ポリシラザン溶液の追加の成分は、塗料の製造に慣用されているもののような更に別のバインダーであることができる。これは、例えば、セルロースエーテル及びセルロースエステル、例えばエチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテート又はセルロースアセトブチレート、天然樹脂、例えばゴムもしくはロジン樹脂、又は合成樹脂、例えば重合樹脂もしくは縮合樹脂、例えばアミノプラスト、特に尿素樹脂及びメラミンホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステルもしくは変性ポリエステル、エポキシド、ポリイソシアネートもしくはブロック化ポリイソシアネート、又はポリシロキサンである。
当該ポリシラザン調合物の更に別の成分は、例えば、調合物の粘度、下地の濡れ、成膜性、潤滑作用又は排気性に影響を与える添加剤、あるいは無機ナノ粒子、例えばSiO、TiO、ZnO、ZrO又はAlであることができる。
本発明の方法を用いることによって、亀裂及び孔が無いためにガスに対する高いバリア作用に優れる緻密なガスバリア層を形成することが出来、銀反射層の劣化を防止することができる。
形成される被膜の厚さは、10nm〜2μmの範囲内にすることが好ましい。
(最表層)
本発明においては、フィルムミラーの最表層は、電気抵抗値が1.0×10−3〜1.0×10Ω・□の帯電防止性を有し、鉛筆硬度がH以上6H未満、加重500g/cmのスチールウール試験において傷が30本以下の特徴を有する帯電防止ハードコート層であるが、屋外暴露し、ブラシで洗浄した後の反射率が高いことから、鉛筆硬度は2H以上6H未満が好ましい。
フィルムミラー最表面に適用できるような硬度の高い層の作製方法として、硬度の高い樹脂を用いる方法、無機膜を用いる方法、樹脂を熱や紫外線によって硬化する方法、樹脂にオレフィン側鎖が修飾された無機粒子を含有させて、熱や紫外線によって硬化させる方法等がある。
帯電防止技術として、導電性フィラーを分散させて電気抵抗値を低下させる方法、導電性ポリマーを用いる方法、金属化合物を分散もしくは表面にコートする方法、有機スルホン酸及び有機リン酸のような陰イオン性化合物を利用した内部添加法、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルケニルアミン、グリセリン脂肪酸エステル棟の界面活性型の低分子型帯電防止剤を用いる方法、カーボンブラック等の導電性フィラーを分散させる方法等がある。
導電性フィラーとして、金属微粒子や導電性の無機酸化物微粒子等が挙げられる。金属微粒子としては、金、銀、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、スズ、アンチモン、インジウム等が挙げられる。
無機酸化物微粒子としては、インジウム五酸化アンチモン、酸化錫、酸化亜鉛、ITO(インジウム錫酸化物)、ATO(アンチモン錫酸化物)、リンドープ型酸化物等が挙げられるが、この中で無機複酸化物微粒子が、導電性、透明性が高く、最表層の硬度が高い点から好ましい。
(無機複酸化物微粒子)
前記無機複酸化物微粒子としては、ITO(インジウム錫酸化物)、ATO(アンチモン錫酸化物)、五酸化アンチモン・酸化亜鉛の複酸化物、燐ドープ酸価錫等が挙げられる。
そもそも塗膜抵抗を大きく分けると、粒子内部抵抗と接触抵抗に分けることができる。粒子内部抵抗は、異種金属のドープ量・酸素欠陥量及び結晶性に影響される。また、接触抵抗は、粒子径や形状、塗料中の微粒子の分散性、バインダー樹脂の導電性に影響される。導電性の比較的高い膜は、粒子内部抵抗よりも接触抵抗の影響が大きいと考えられるので、粒子状態の制御により導電パスを形成することが重要である。
導電性フィラーを分散させる際に前記最表層の透明性を低下させないために、その1次粒子径が1〜100nmであることが好ましく、特に1〜50nmであることが好ましい。導電性を確保するためには、粒子同士がある程度近接しなければならないため、粒子径が1nm以上であることが好ましい。100nmを超えると光が反射し、透過率が低下する。
導電性高分子として、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリピロール等が挙げられる。
ハードコート性と導電性を両立させる場合、前記ハードコート成分と前記導電性物質の両方の技術を適用させることによって、達成することができる(特許文献2)。
該最表層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。真空製膜法により製膜することができ、例えば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法などがある。
前記最表層は、屈曲性があり、反りが生じないことが好ましい。上記最表層は、密な架橋構造を形成する場合があり、その場合フィルムが反り曲がる場合や屈曲性がなく、クラックが入りやすいような場合があり、取り扱いが困難になる。このような場合、組成中の無機物の量を調整するなどで、柔軟性があり、平面性が得られるように設計することが好ましい。
(鉛筆硬度)
JIS K 5600の規格に従って測定する。鉛筆を45度の角度にして、500gの荷重をかけて、各フィルムミラーのサンプルの表面の引っ掻き試験を行う。5回のうち4回以上傷の付かなかった鉛筆の硬さ記号で、ランク付けを行った。
(スチールウール試験)
スチールウール試験とは、サンプルの機能層面を#0000のスチールウールを用い、1cmに切り出したスチールウールに500gの荷重をかけ、フィルム上を、ストローク100mm、速度30mm/secで所定回数往復摩擦した後の表面を目視で観察して評価する方法である。
(電気抵抗値)
JIS K 7194の規格に従って測定する。但し、試料は湿度50%、温度50℃の環境に2時間以上放置後、測定試料を一直線状に等間隔に配列した探針間隔5mmのプローブ(三菱化学ASPプローブ)にて5点測定する。その5点平均値を電気抵抗値とする。
また、前記最表層の接触角が0°以上70°以下、鉛筆硬度がH以上6H以下の特性を有することも好ましい態様である。更に前記最表層の水の接触角が0°以上50°以下、鉛筆硬度がH以上6H以下の特性を有することも好ましい態様であり、更に前記最表層の水の接触角が0°以上30°以下、鉛筆硬度がH以上6H以下の特性を有することも好ましい態様である。
また、上記最表層は前記ガスバリア層の親水性を調整して最表層とすることも好ましい態様である。これにより、最表層がガスバリア性を有するため、ガスバリア層を特別に設ける必要が無くなる。
親水性の最表層について更に説明する。
親水性を示す層として、表面に水酸基が配向させる方法や、表面に微細形状を形成する方法がある。水酸基を配向させる方法として、膜中に水酸基を側鎖にもつ化合物を添加する方法、水酸基が修飾された無機粒子を添加する方法、膜表面に存在する官能基を水酸基に置換するような溶液を塗布する方法、表面処理や微細加工を施す等の方法がある。
該最表層として用いることができる材料として、光硬化親水性アクリル系樹脂膜(特開平7−48148号公報)、アクリレート系樹脂組成物、水性コロイダルシリカ含有アクリル樹脂(特開2005−66824号公報)、ポリウレタン系樹脂組成物(特開2005−110918号公報)、水性シリコーン化合物をバインダーとして用いた樹脂膜(特開2004−142161号公報)、酸化チタン等の光触媒性酸化物含有シリカ膜もしくはアルミナ、アスペクト比の高い酸化チタンもしくは酸化ニオブなどの光触媒膜(特開2009−62216号)、光触媒含有フッ素樹脂コーティング(ピアレックス・テクノロジーズ社)、有機/無機ポリシラザン膜、有機/無機ポリシラザンに親水化促進剤(AZエレクトロニクス社)を用いた膜、等が挙げられる。
また、表面処理によって親水性を促すこともできる。例えば、コロナ処理(特開平11−172028号)、プラズマ表面処理、紫外線・オゾン処理、表面突起物形成(2009−226613号)、表面微細加工処理などを挙げることができる。
(接触角試験)
JIS−R3257に基づいて、接触角計DM300(協和界面化学)を用いて測定した。水を3μL滴下してフィルムミラーの表面の接触角を測定した。
(銀反射層)
前記銀反射層の形成法としては、湿式法及び乾式法のどちらも使用することができる。
湿式法とは、めっき法の総称であり、溶液から金属を析出させ膜を形成する方法である。具体例をあげるとすれば、銀鏡反応などがある。
一方、乾式法とは、真空製膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法などがある。とりわけ、本発明には連続的に製膜するロールツーロール方式が可能な蒸着法が好ましく用いられる。すなわち、前記太陽熱発電用フィルムミラーの製造方法としては、前記銀反射層を銀蒸着によって形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましい。
前記銀反射層の厚さは、反射率等の観点から、10〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜150nmである。
前記銀反射層は前記樹脂基材に対して光線入射側(表面側)にあっても、その反対側(裏面側)にあっても良いが、支持体が樹脂であることから、光線による樹脂劣化を防止する目的から、光線入射側に位置する方が好ましい。
(樹脂基材)
前記樹脂基材としては、従来公地の種々の樹脂フィルムを用いることができる。例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロースジアセテートフィルム、セルローストリアセテートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、アクリルフィルム等を挙げることができる。中でも、ポリカーボネート系フィルム、ポリエステル系フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、及びセルロースエステル系フィルム、アクリルフィルムが好ましい。
特にポリエステル系フィルム、アクリルフィルムを用いることが好ましく、溶融流延製膜で製造されたフィルムであっても、溶液流延製膜で製造されたフィルムであってもよい。
当該樹脂基材の厚さは、樹脂の種類及び目的等に応じて適切な厚さにすることが好ましい。例えば、一般的には、10〜300μmの範囲内である。好ましくは20〜200μm、更に好ましくは30〜100μmである。
(接着層)
前記接着層は、前記銀反射層または前記金属層と前記樹脂基材との接着性を高める機能があるものであれば特に限定はない。従って、該接着層は、樹脂基材と銀反射層または金属層とを密着する密着性、銀反射層または金属層を真空蒸着法等で形成する時の熱にも耐え得る耐熱性、及び銀反射層が本来有する高い反射性能を引き出すための平滑性が必要である。
該接着層の厚さは、密着性、平滑性、反射材の反射率等の観点から、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
該接着層が樹脂である場合、前記樹脂として、上記の密着性、耐熱性、及び平滑性の条件を満足するものであれば特に制限はなく、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。該接着層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
該接着層が金属酸化物である場合、例えば酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化ランタン、窒化ランタン等、各種真空製膜法により製膜することができる。例えば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法などがある。
(腐食防止層)
前記腐食防止層は前記銀反射層に隣接して設けられることが好ましく、銀に対する腐食防止剤を含有する。該腐食防止剤としては、大別して、銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤と酸化防止能を有する腐食防止剤(酸化防止剤とも言う)が好ましく用いられる。
ここで、「腐食」とは、金属(銀)がそれをとり囲む環境物質によって、化学的または電気化学的に浸食されるか若しくは材質的に劣化する現象をいう(JIS Z0103−2004参照)。
前記太陽熱発電用フィルムミラーは、前記腐食防止層が銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤または酸化防止剤を含有している態様であることが好ましい。
なお、腐食防止剤の含有量は、使用する化合物によって最適量は異なるが、一般的には、0.1〜1.0/mの範囲内であることが好ましい。
〈銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤〉
銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤としては、アミン類およびその誘導体、ピロール環を有する化合物、トリアゾール環を有する化合物、ピラゾール環を有する化合物、チアゾール環を有する化合物、イミダゾール環を有する化合物、インダゾール環を有する化合物、銅キレート化合物類、チオ尿素類、メルカプト基を有する化合物、ナフタレン系の少なくとも一種またはこれらの混合物から選ばれることが望ましい。
アミン類およびその誘導体としては、エチルアミン、ラウリルアミン、トリ−n−ブチルアミン、O−トルイジン、ジフェニルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2N−ジメチルエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、アセトアミド、アクリルアミド、ベンズアミド、p−エトキシクリソイジン、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムサリシレート、モノエタノールアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンカーバメイト、ニトロナフタレンアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムシクロヘキサンカルボキシレート、シクロヘキシルアミンシクロヘキサンカルボキシレート、ジシクロヘキシルアンモニウムアクリレート、シクロヘキシルアミンアクリレート等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ピロール環を有する物としては、N−ブチル−2,5−ジメチルピロール,N−フェニル−2,5ジメチルピロール、N−フェニル−3−ホルミル−2,5−ジメチルピロール,N−フェニル−3,4−ジホルミル−2,5−ジメチルピロール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
トリアゾール環を有する化合物としては、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、4−メチル−1,2,3−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4,5,6,7−テトラハイドロトリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メチル−1,2,4−トリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ピラゾール環を有する化合物としては、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾロン、ピラゾリジン、ピラゾリドン、3,5−ジメチルピラゾール、3−メチル−5−ヒドロキシピラゾール、4−アミノピラゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
チアゾール環を有する化合物としては、チアゾール、チアゾリン、チアゾロン、チアゾリジン、チアゾリドン、イソチアゾール、ベンゾチアゾール、2−N,N−ジエチルチオベンゾチアゾール、P−ジメチルアミノベンザルロダニン、2−メルカプトベンゾチアゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
イミダゾール環を有する化合物としては、イミダゾール、ヒスチジン、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、4−フォルミルイミダゾール、2−メチル−4−フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−フォルミルイミダゾール、4−メチル−5−フォルミルイミダゾール、2−エチル−4−メチル−5−フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−4−フォルミルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
インダゾール環を有する化合物としては、4−クロロインダゾール、4−ニトロインダゾール、5−ニトロインダゾール、4−クロロ−5−ニトロインダゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
銅キレート化合物類としては、アセチルアセトン銅、エチレンジアミン銅、フタロシアニン銅、エチレンジアミンテトラアセテート銅、ヒドロキシキノリン銅等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
チオ尿素類としては、チオ尿素、グアニルチオ尿素等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
メルカプト基を有する化合物としては、すでに上記に記載した材料も加えれば、メルカプト酢酸、チオフェノール、1,2−エタンジオール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、グリコールジメルカプトアセテート、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ナフタレン系としては、チオナリド等が挙げられる。
〈酸化防止剤〉
前記腐食防止層に含有される腐食防止剤としては、酸化防止剤を用いることもできる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤およびホスファイト系酸化防止剤を使用することが好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス−〔メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコールビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス[1,1−ジ−メチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−2,4,8,10−テトラオキオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。特に、フェノール系酸化防止剤としては、分子量が550以上のものが好ましい。
チオール系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオプロピオネート)等を挙げられる。
ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4′−ビフェニレン−ジホスホナイト、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等が挙げられる。
なお、本発明においては、前記酸化防止剤と下記の光安定剤を併用することもできる。
ヒンダードアミン系の光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、1−メチル−8−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、トリエチレンジアミン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン等が挙げられる。
特にヒンダードアミン系の光安定剤としては、3級のアミンのみを含有するヒンダードアミン系の光安定剤が好ましく、具体的には、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、または1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール/トリデシルアルコールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との縮合物が好ましい。
その他、前記光安定剤としてニッケル系紫外線安定剤も使用可能であり、該ニッケル系紫外線安定剤として、〔2,2′−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)〕−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル・リン酸モノエチレート、ニッケル・ジブチル−ジチオカーバメート等が挙げられる。
(金属層)
本発明において、銀の犠牲防食機能を有するものであるため、銀に隣接した形態で、銀よりもイオン化傾向が高い金属を使用する金属層を設けることができる。例えば、リチウム、セシウム、ルビジウム、カリウム、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、タンタル、亜鉛、クロム、鉄、カドミウム、コバルト、ニッケル、スズ、鉛、アンチモン、ビスマス、銅、水銀等を挙げることができる。特にアルミニウム、亜鉛、鉄、スズ、銅であることが好ましい。
該金属層の製造方法はめっき法で総称される湿式法で形成してもよく、前述の真空製膜法を用いてもが、真空製膜法を用いることが好ましい。
該金属層の膜厚は、銀の犠牲防食機能を有することを考慮して、10μm〜500μmで範囲内である。好ましくは50〜300μm、更に好ましくは100〜200μmである。
(紫外線吸収剤)
本発明においては、太陽光や紫外線による劣化防止の目的で、紫外線吸収剤を添加することができる。前記樹脂基材上に設けられた構成層のうちいずれか一層に、紫外線吸収剤を含有するか、前記腐食防止層の表面側に紫外線吸収剤層を設けることが好ましい。
紫外線吸収剤としては、有機系として、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、トリアジン系等が挙げられ、また無機系として酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシ−ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−ベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシ−ベンゾフェノン等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
サリチル酸フェニル系紫外線吸収剤としては、フェニルサルチレート、2−4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。ヒンダードアミン系紫外線吸収剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、上記以外に紫外線の保有するエネルギーを、分子内で振動エネルギーに変換し、その振動エネルギーを、熱エネルギー等として放出する機能を有する化合物が含まれる。さらに、酸化防止剤あるいは着色剤等との併用で効果を発現するもの、あるいはクエンチャーと呼ばれる、光エネルギー変換剤的に作用する光安定剤等も併用することができる。但し、上記の紫外線吸収剤を使用する場合は、紫外線吸収剤の光吸収波長が、光重合開始剤の有効波長と重ならないものを選択する必要がある。
通常の紫外線防止剤を使用する場合は、可視光でラジカルを発生する光重合開始剤を使用することが有効である。
紫外線吸収剤の使用量は、0.1〜20質量%、好ましくは1〜15質量%、さらに好ましくは3〜10質量%である。20質量%よりも多いと密着性が悪くなり、0.1質量%より少ないと耐候性改良効果が小さい。
(フィルムミラー全体の厚さ)
本発明に係るフィルムミラー全体の厚さは、ミラーがたわみ防止、正反射率、取り扱い性等の観点から、75〜250μmが好ましく、更に好ましくは90〜230μm、更に好ましくは100〜220μmである。
以下、本発明について図1を参照し、実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
実施例1
(フィルムミラー1の作製)
図1(a)において、樹脂基材21として、アクリル樹脂フィルム(三菱レイヨン製アクリプレンHBS006、厚さ75μm)を用いた。該アクリル樹脂フィルムの片面にポリエステル系樹脂(ポリエスター SP−181 日本合成化学製)とTDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネート(コスモネートTDI100、三井武田ケミカル社製)を樹脂固形分比率で10:2に混合し、溶媒としてメチルエチルケトンを加え、更に腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテート(和光純薬製)0.05g/mとなるよう調整した量を混合し、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ100nmの腐食防止層25を形成した。続いて、腐食防止層上に、真空蒸着により銀反射層22を150nmになるように蒸着した。次に銀反射層上に、腐食防止剤層と同じ組成で厚さ20nmの保護層24を形成した。
一方、導電性高分子樹脂(ナガセケムテック株式会社製、デナトロンP−502S)100質量部、ポリウレタン樹脂(HEPCE CHEM株式会社製、HM−200)400質量部、エポキシ架橋剤(ナガセケムテック株式会社、DENACOL EX−614)300質量部と、フッ素系樹脂としてテトラフルオロエチレン(デュポン社製、Teflon(登録商標)AF)150質量部とを水に混合して帯電防止コーティング液を調合した。その後、前記コーティング液100質量部に対して、分子量3000ないし5000のフッ素系界面活性剤(DIC株式会社、RS−75)1.5質量部を使用して、全体の固体分の含量を2.0質量%となるように帯電防止コーティング液を作製した。これを前記樹脂基材21の腐食防止剤層25を設けた反対側に、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ3μmの最表層23(帯電防止層)を形成し、フィルムミラー1を得た。
(フィルムミラー2の作製)
フィルムミラー1作製の際、帯電防止層の代わりに、67質量%のメタクリル系樹脂(住友化学社製、スミペックス)に3質量%のアモルファスシリカ(日産化学工業社製、スノーテックス)、1質量%の光開始剤(Irg184、BASFジャパン社製)を混合した溶液を、乾燥膜厚が3μmになるようにバーコーティングし、80℃でプレ乾燥させた後、紫外線硬化させることで、最表層23(ハードコート層)を形成し、フィルムミラー2を得た。
(フィルムミラー3の作製)
図1(a)において、樹脂基材21として、2軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)(PET)を用いた。上記2軸延伸ポリエステルフィルムの片面にポリエステル系樹脂(ポリエスター SP−181 日本合成化学製)とTDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネート(コスモネートTDI100、三井武田ケミカル社製)を樹脂固形分比率で10:2に混合し、溶媒としてメチルエチルケトンを加え、更に腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテート(和光純薬製)0.05g/mとなるよう調整した量を混合し、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ100nmの腐食防止層25を形成した。続いて、真空蒸着により銀反射層22を150nmになるように蒸着した。次に銀反射層上に、前記腐食防止層25と同じ組成で厚さ20nmの保護層24を形成した。次に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業株式会社製 商品名A−DPH 固形分100%)100質量部に対し、リンドープ酸化スズコロイド(日産化学工業株式会社製 商品名CX−S300M 粒子径20nm 固形分30%)を300質量部、MEK165質量部混合し攪拌した。開始剤としてIrgacure907(BASF社製)を5質量部加え、粘度20mPa・sの帯電防止ハードコート層塗布液を作製した。前記2軸延伸ポリエステルフィルムの腐食防止層25を形成した面の反対面に、硬化後の膜厚が5μmとなるように、前記帯電防止ハードコート層塗布液を塗布し、紫外線照射機を用い紫外線処理を行い、最表層23(帯電防止ハードコート層)を作製しフィルムミラー3を得た。
(フィルムミラー4の作製)
フィルムミラー3作製の際、樹脂基材21として、アクリル樹脂フィルム(三菱レイヨン株式会社製アクリプレンHBS010P、厚さ75μm)を用いて作製した以外は、フィルムミラー3と同様に作製し、フィルムミラー4を得た。
(フィルムミラー5の作製)
フィルムミラー4作製の際、図1(b)に示すように、樹脂基材と腐食防止剤層の間にガスバリア層26を形成した。作製方法としては、ジブチルエーテル中の3%パーヒドロポリシラザン液(クラリアント社製 NL120)を用いて、乾燥後の膜の厚さが100nmとなるように、樹脂基材上にバーコーティングし、3分間自然乾燥した後、70℃のオーブンで30分間アニールし、ガスバリア層26を形成した後に、フィルムミラー3の腐食防止剤層塗布、乾燥させた。その他はフィルムミラー3と同様にして、フィルムミラー5のサンプルを得た。
(フィルムミラー6の作製)
フィルムミラー5作製の際、リンドープ酸化スズコロイド300質量部の代わりに、五酸化アンチモン・酸化亜鉛の複酸化物コロイド(日産化学工業株式会社製 商品名CX−Z210IP−F2 粒子径50nm 固形分20%)450質量部を用いた以外はフィルムミラー5と同様にして、フィルムミラー6を得た。
(フィルムミラー7の作製)
フィルムミラー6作製の際、腐食防止剤のグリコールジメルカプトアセテート(銀吸着性腐食防止剤)に替えて、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(酸化防止剤)(昭和化学工業株式会社製)を0.01g/m加えた以外は、フィルムミラー6と同様の方法によりフィルムミラー7を作製した。
(フィルムミラー8の作製)
フィルムミラー6作製の際、図1(c)に示すように、樹脂基材とガスバリア層の間に、ポリエステル系樹脂(ポリエスター SP−181 日本合成化学製)とTDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネート(コスモネートTDI100、三井武田ケミカル社製)を樹脂固形分比率で10:2に混合した樹脂中にメチルエチルケトンを加え、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール(BASF社製)を0.01g/mとなるように含有させ、グラビアコート法により形成した厚さ100nmの紫外線吸収剤層27を設けた以外はフィルムミラー6と同様にして、フィルムミラー8を作製した。
(フィルムミラー9の作製)
フィルムミラー8作製の際、樹脂基材21として、アクリル樹脂フィルム(三菱レイヨン製アクリプレンHBS010P、厚さ75μm)を、アクリル樹脂フィルム(三菱レイヨン株式会社製アクリプレンHBS010P、厚さ125μm)に替えた以外は、フィルムミラー8と同様の方法により、フィルムミラー9を作製した。
(フィルムミラー10の作製)
前記フィルムミラー3の作製において、帯電防止ハードコート層塗布液のリンドープ酸化スズコロイド(日産化学工業株式会社製 商品名CX−S300M 粒子径20nm 固形分30%)300質量部を、導電性高分子(ORMECON(登録商標)、日産化学工業製、高導電性ポリアニリン系有機溶媒分散液)100質量部に替えたほかは同様にしてフィルムミラー10を作製した。
(フィルムミラー11の作製)
前記フィルムミラー3において、図2(a)に示すように、最表層23(帯電防止ハードコート層)を、2軸延伸ポリエステルフィルムの腐食防止層25を形成した面の反対面に設ける代わりに、保護層24上に設けた他は同様にして、フィルムミラー11を作製した。
(フィルムミラー12の作製)
前記フィルムミラー11において、図2(b)に示すように、保護層24と最表層23との間に、フィルムミラー5で用いたガスバリア層26を形成した以外は、フィルムミラー11と同様にして、フィルムミラー12を作製した。
(フィルムミラー13の作製)
フィルムミラー12作製の際、リンドープ酸化スズコロイド300質量部の代わりに、五酸化アンチモン・酸化亜鉛の複酸化物コロイド(日産化学工業株式会社製 商品名CX−Z210IP−F2 粒子径50nm 固形分20%)450質量部を用いた以外はフィルムミラー12と同様にして、フィルムミラー13を得た。
(フィルムミラー14の作製)
フィルムミラー13作製の際、腐食防止剤のグリコールジメルカプトアセテート(和光純薬製)0.05g/mに替えて、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(酸化防止剤)(昭和化学工業株式会社製)を0.01g/m加えた以外は、フィルムミラー13と同様の方法によりフィルムミラー14を作製した。
(フィルムミラー15の作製)
フィルムミラー14作製の際、図2(c)に示すように、樹脂基材とガスバリア層の間に、ポリエステル系樹脂(ポリエスター SP−181 日本合成化学製)とTDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネート(コスモネートTDI100、三井武田ケミカル社製)を樹脂固形分比率で10:2に混合した樹脂中にメチルエチルケトンを加え、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール(BASF社製)を0.01g/mとなるように含有させ、グラビアコート法により形成した厚さ100nmの紫外線吸収剤層27を設けた以外はフィルムミラー14と同様にして、フィルムミラー15を作製した。
[評価]
上記で得たフィルムミラー1〜15について、下記の方法により正反射率及び耐候性、紫外線耐性の測定をそれぞれ行った。
<正反射率の測定>
島津製作所社製の分光光度計「U−4100」に、反射面の法線に対して、入射光の入射角を5°となるように調整し、反射角5°の正反射率を測定した。評価は、250nmから2500nmまでの平均反射率として測定した。入射は、最表層側から行った。
<正反射率の耐候性試験>
アイ スーパーUVテスター SUV−W151(結露形)(岩崎電気製)を用い、照射強度100mW/cm、温度60℃、湿度85%RHの条件で1ヶ月間放置後のフィルムミラーの正反射率を、上記光線反射率測定と同様の方法により測定し、強制劣化前のフィルムミラーの正反射率と強制劣化後のフィルムミラーの正反射率から、強制劣化試験前後における正反射率の低下率を算出した。以下に耐候性試験の評価基準を記す。
5:正反射率の低下率が5%未満
4:正反射率の低下率が5%以上10%未満
3:正反射率の低下率が10%以上15%未満
2:正反射率の低下率が15%以上20%未満
1:正反射率の低下率が20%以上
<鉛筆硬度試験>
JIS K 5600の規格に従って実施した。鉛筆を45度の角度として、500gの荷重をかけて、各フィルムミラーの最表層面の引っ掻き試験を行った。5回のうち4回以上傷の付かなかった鉛筆の硬さ記号で、ランク付けを行った。
<スチールウール試験>
得られたフィルムミラー1〜15の最表層面を#0000のスチールウールを用い、1cmに切り出したスチールウールに500gの荷重をかけ、フィルム上を、ストローク100mm、速度30mm/secで所定回数往復摩擦した後の表面を目視で観察し、以下のA〜Eで評価した。
A:傷0本
B:傷1〜10本
C:傷11〜30本
D:傷31〜50本
E:50本以上
<電気抵抗値>
JIS K 7194の規格に従って各フィルムミラーの最表層面を測定した。但し、試料を湿度50%、温度50℃の環境に24時間以上放置後、ハイレスタUP MCP−HT450型を用い、測定試料を一直線状に等間隔に配列した探針間隔5mmのプローブ(三菱化学ASPプローブ)にて5点測定する。その5点平均値を電気抵抗値とする。
<屋外暴露試験>
フィルムミラー1〜10の保護層の上、またフィルムミラー11〜15の2軸延伸ポリエステルフィルムの腐食防止層を形成した面の反対面に、粘着層を塗布し、粘着層とアルミ基材を対面して貼り付けて太陽熱発電用反射装置を作製し、10m四方の砂場に地面との角度が45度となるように設置し、180日間放置し、上記条件で反射率を測定した。また、所定のブラシと水でフィルム最表面を洗浄した後の同様に測定した。尚、粘着層塗布液はアクリル粘着剤(リンテック株式会社、TL−75K)であり、塗布膜厚は50μmである。
得られたフィルムミラー1〜15の内容を下記表1に、特性を評価した結果を下記表2に示す。
Figure 2011096320
Figure 2011096320
表2に示した評価結果から明らかなように本発明に係る実施例の各種特性は、比較例に対して優れていることが分かる。
実施例1〜10に関しては、裏面鏡の構成であり、実施例11〜15に関しては、表面鏡の構成を示した。各層構成の内、銀反射層は非常に導電性が高い。表面鏡は、最表層と銀反射層の距離が非常に近いため、比較的低い電気抵抗値を示すが、裏面鏡の場合は、最表面と銀反射層の間に厚い樹脂層が存在するため、耐候性が高い反面、電子が銀反射層まで達することができず、電気抵抗値がそこまで低下しない。
また、屋外放置サンプルを洗浄した後の結果について、フィルムミラー1は、表面にハードコート性がないため、傷ついて、反射率が低下してしまった。フィルムミラー2に関しては、しっかり洗浄すれば、反射率は回復するが、フィルムミラー3〜15と同じように洗浄した場合、反射率が本発明のフィルムミラー3〜15よりも低い結果になった。
フィルムミラー3〜10は裏面鏡であるため、電気抵抗値はそこまで下がらないが、耐候性が高いため、屋外暴露後でも表面鏡と同程度の反射率を維持している、一方、表面鏡は電気抵抗値が低いが、耐候性は裏面鏡よりは低い。
最表層に無機複酸化物微粒子を含有するフィルムミラー3は無機複酸化物微粒子を含有しないフィルムミラー10と同じかやや大きな電気抵抗値を示すが、硬度に優れ、そのため、屋外暴露後に洗浄を行った後の反射率が高いことが分かる。
これらの結果より、フィルムミラー最表層面の硬度と電気抵抗値を調整することで太陽光の反射率を長期にわたって維持することができることが分かった。すなわち、本発明の上記手段により、銀反射層の劣化による正反射率の低下を防止するとともに、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのでき、耐候性及び防汚性に優れ、太陽光に対して長期間良好な正反射率を有するフィルムミラーを提供することができることが分かる。
[参考例]
以下、他の好ましい態様について、図3、4を参照し、参考例および参考例の比較例を用いて具体的に説明する。なお、以下の「比較例」は参考例の比較例を意味する。
[比較例1]
図3(a)は比較例1の構成を示す。
樹脂基材1として、2軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)を用いた。前記ポリエステルフィルムの片面に、酸化ランタンと酸化アルミニウムを8:2で混合した混合物を真空蒸着法により60nmになるように蒸着して接着層2を得た。続いて銅の真空蒸着により厚さ100nmの金属層3を形成し、同様に銀反射層4を150nmになるように蒸着した。次に銀反射層上に、ポリエステル系樹脂とTDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネートを樹脂固形分比率で10:2に混合し、溶媒としてメチルエチルケトンを加え、更に腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテート(和光純薬製)0.05g/mとなるよう調整した量を混合し、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ100nmの腐食防止層5を形成した。次にジブチルエーテル中(クラリアント社製 NL120)の3%パーヒドロポリシラザン液を用いて、乾燥後の膜の厚さが100nmとなるようにバーコーティングし、3分間自然乾燥した後、70℃のオーブンで30分間アニールし、ガスバリア層6を得た。次にポリマー末端または側鎖にシラン基を有するアクリル樹脂と3%の白金錯体触媒を溶剤に混合した液を基材上にスプレーコーティングにより塗設して、親水性、耐汚性の最表層8を形成し、比較例1を作成した。
[比較例2]
図3(b)は比較例2の構成を示す。
比較例1で得られたサンプルの親水性の最表層の代わりに、69質量%のLAROMER PO90226(光硬化性アクリレート系樹脂;BASFジャパン製)に30質量%のアモルファスシリカ、1質量%の光開始剤を混合した溶液を、乾燥膜厚が3μmになるようにバーコーティングし、80℃でプレ乾燥させた後、紫外線硬化させることで、耐傷性の最表層9を形成し、比較例2を作成した。
図4(a)は参考例1〜5の構成を示す。
[参考例1]
樹脂基材として、2軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)を用いた。上記2軸延伸ポリエステルフィルムの片面に、酸化ランタンと酸化アルミニウムを8:2で混合した混合物を真空蒸着法により60nmになるように蒸着し、続いて銅の真空蒸着により厚さ100nmの金属層を形成し、同様に銀反射層を150nmになるように蒸着した。銀反射層上に、ポリエステル系樹脂とTDI系イソシアネートを樹脂固形分比率で10:2に混合し、溶媒としてメチルエチルケトンを加え、更に腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテート(和光純薬製)を0.05g/mとなるよう調整した量を添加し、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ100nmの腐食防止層5を形成した。腐食防止層上に、オプスターZ7537(JSR)を厚さ5μmで塗布し、紫外線照射により硬化して防汚性兼耐傷性を有する最表層7を形成し、参考例1のサンプルを得た。
[参考例2]
参考例1のサンプルの基材として、アクリル樹脂フィルム(アクリプレンHBS006、100μm)を用いた以外は、参考例1の層構成で作成し、参考例2のサンプルを得た。
[参考例3]
参考例1において、最表層にガスバリア性を付与した。作成方法としては、実施例1の最表層に替えて、ジブチルエーテル中の3%パーヒドロポリシラザン液(クラリアント社製 NL120)を用いて、乾燥後の膜の厚さが100nmとなるように、腐食防止層5上にバーコーティングし、3分間自然乾燥した後、70℃のオーブンで30分間アニールし、ガスバリア性を有する最表層7を得た。その他は参考例1と同様にして、参考例3のサンプルを得た。
[参考例4]
参考例3において、ガスバリア性を有する最表層上に、AZエレクトロニクス社製の「親水化促進剤」(製品名)を塗布することにより、ガスバリア性を有する最表層7の親水性を向上した他は同様にして参考例4のサンプルを得た。
[参考例5]
参考例4において、腐食防止層5のグリコールジメルカプトアセテート(銀吸着性腐食防止剤)に替えて、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(酸化防止剤)を0.01g/m加えた以外は、参考例4と同様の方法により参考例5のサンプルを作製した。
図4(b)は参考例6および7の構成を示す。
[参考例6]
参考例4において、腐食防止層5の上に、ポリエステル系樹脂とTDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネートを樹脂固形分比率で10:2に混合した樹脂中にメチルエチルケトンを加え、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾールを0.01g/mとなるように含有させ、グラビアコート法により形成した厚さ100nmの紫外線吸収剤層10をもうけ、その上に最表層7を設けた他は同様に、参考例6のサンプルを作製した。
[参考例7]
参考例6において、樹脂基材1として、2軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)を、2軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ175μm)に替えた以外は、参考例6と同様の方法により、参考例7のサンプルを作製した。
[評価]
上記で得たフィルムミラーについて、下記の方法により正反射率及び耐候性、紫外線耐性の測定をそれぞれ行った。
<正反射率の測定>
島津製作所社製の分光光度計「UV265」に、積分球反射付属装置を取り付けたものを改造し、反射面の法線に対して、入射光の入射角を5°となるように調整し、反射角5°の正反射率を測定した。評価は、250nmから2500nmまでの平均反射率として測定した。
図5に正反射率の測定方法を図示した。(a)はバックグラウンドを取るときのミラー14および参照ミラー12の配置であり、(b)はサンプルを測定するときのミラー14、参照ミラー12およびサンプル13の配置である。15は積分球である。
<正反射率の耐候性試験>
キセノンランプ照射下、温度85℃、湿度85%RHの条件で30日間放置後のフィルムミラーの正反射率を、上記光線反射率測定と同様の方法により測定し、強制劣化前のフィルムミラーの正反射率と強制劣化後のフィルムミラーの正反射率から、強制劣化試験前後における正反射率の低下率を算出した。以下に耐候性試験の評価基準を記す。
5:正反射率の低下率が5%未満
4:正反射率の低下率が5%以上10%未満
3:正反射率の低下率が10%以上15%未満
2:正反射率の低下率が15%以上20%未満
1:正反射率の低下率が20%以上。
<鉛筆硬度試験>
JIS K 5600の規格に従って実施した。鉛筆を45度の角度として、500gの荷重をかけて、各フィルムミラーのサンプルの表面の引っ掻き試験を行った。5回のうち4回以上傷の付かなかった鉛筆の硬さ記号で、ランク付けを行った。
<接触角試験>
JIS−R3257に基づいて、水3μL滴下してフィルムミラーの表面の接触角を、接触角計DM300(協和界面化学)を用いて測定した。
<屋外暴露試験>
実施例にて作成したサンプルをアルミ基材に貼り付けて太陽熱発電用反射装置を作製し、砂漠に地面との角度が45度となるように設置し、1ヶ月放置し、上記条件で反射率を測定した。また、所定のブラシと水でフィルム最表面を洗浄した後の同様に測定した。
得られた各種フィルムミラーの内容を下記表3に、特性を評価した結果を下記表4に示す。
Figure 2011096320
Figure 2011096320
表4に示した評価結果から明らかなように、参考例の各種特性は、比較例に対して優れていることが分かる。特に屋外放置サンプルを洗浄した後の結果について、比較例1は、表面にハードコート性がないため、傷ついて、反射率が低下してしまった。比較例2に関しては、しっかり洗浄すれば、反射率は回復するが、参考例と同じように洗浄した場合、反射率が実施例よりも低い結果になった。すなわち、本発明の上記手段により、銀反射層の劣化による正反射率の低下を防止するとともに、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのでき、耐候性及び防汚性に優れ、太陽光に対して長期間良好な正反射率を有するフィルムミラーを提供することができることが分かる。特に、水の接触角が30°以下の最表層を用いた場合、洗浄を行わない場合でも反射率の低下が小さいことがわかる。
1 樹脂基材
2 接着層
3 金属層
4 銀反射層
5 腐食防止層
6 ガスバリア層
7 最表層(防汚性兼耐傷性)
8 最表層(防汚性)
9 最表層(耐傷性)
10 紫外線吸収剤層
21 樹脂基材
22 銀反射層
23 最表層
24 保護層
25 腐食防止層
26 ガスバリア層
27 紫外線吸収層

Claims (9)

  1. 樹脂基材と、前記樹脂基材の少なくとも一方の面に銀反射層が設けられたフィルムミラーであって、前記フィルムミラーは、光入射側に最表層を有し、該最表層の表面の電気抵抗値は、1.0×10−3〜1.0×10Ω・□であり、かつ、鉛筆硬度がH以上6H未満、加重500g/cmのスチールウール試験における傷が30本以下であることを特徴とするフィルムミラー。
  2. 前記最表層が無機複酸化物微粒子を含有することを特徴とする請求項1に記載のフィルムミラー。
  3. 前記最表層がアクリレートまたはウレタン系樹脂を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のフィルムミラー。
  4. 前記銀反射層の両面に銀の腐食防止層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  5. 前記腐食防止層と前記樹脂基材との間に、ガスバリア層を有することを特徴とする請求項4に記載のフィルムミラー。
  6. 前記銀反射層と、前記樹脂基材の間、又は前記銀反射層以外のいずれか一層に紫外線吸収剤を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルムミラー。
  7. フィルムミラー全体の厚さが、75〜250μmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルムミラー。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルムミラーが、太陽熱発電用フィルムミラーであることを特徴とする太陽熱発電用フィルムミラー。
  9. 請求項8に記載の太陽熱発電用フィルムミラーの光入射側の反対側の表面に粘着層を塗設した後、該粘着層を介して、金属基材上に該太陽熱発電用フィルムミラーを貼り付けて形成されたことを特徴とする太陽光発電用反射装置。
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