JPWO2011078156A1 - フィルムミラー、その製造方法、それを用いた太陽熱発電用反射装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、反射層である銀層の劣化による正反射率の低下を防止するとともに、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる耐光性及び耐候性に優れ、太陽光に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法、及びそれを用いた太陽熱発電用反射装置を提供する。このフィルムミラーは、構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラー、または構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、接着層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラーにおいて、該樹脂基材層または該接着層のいずれかに安定剤を含有することを特徴とする。

Description

本発明は、耐光性及び耐候性に優れ、太陽光に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法、それを用いた太陽熱発電用反射装置に関するのである。
近年、石油、天然ガス等の化石燃料エネルギーに代わる代替エネルギーとしては現在、石炭エネルギー、バイオマスエネルギー、核エネルギー、並びに風力エネルギー及び太陽エネルギー等の自然エネルギーが検討されているが、化石燃料の代替エネルギーとして最も安定しており、且つ量の多い自然エネルギーは、太陽エネルギーであると考えられる。
しかしながら、太陽エネルギーは非常に有力な代替エネルギーであるものの、これを活用する観点からは、(1)太陽エネルギーのエネルギー密度が低いこと、並びに(2)太陽エネルギーの貯蔵及び移送が困難であることが、問題となると考えられる。
これに対して、太陽エネルギーのエネルギー密度が低いという問題は、巨大な反射装置で太陽エネルギーを集めることによって解決することが提案されている。
反射装置は、太陽光による紫外線や熱、風雨、砂嵐等に晒されるため、従来、ガラス製ミラーが用いられてきた。ガラス製ミラーは環境に対する耐久性が高い反面、輸送時に破損したり、質量が重いために、ミラーを設置する架台の強度を持たせるために、プラントの建設費がかさむといった問題があった。
上記問題を解決するために、ガラス製ミラーを樹脂製反射シートに置き換えることが考えられてきたが(例えば特許文献1参照)、樹脂は外部環境に対して弱く、また反射層に銀等の金属を用いると、樹脂層を介して酸素や水蒸気、硫化水素等が透過し、銀を腐食してしまうといった問題もあり、樹脂製ミラーの適用は困難であった。
太陽光を集光する目的において、高い反射率を得るという観点では、特許文献2に開示されているように、金属層を可視光領域の反射率の高い銀で構成することが好ましい。しかしながら、銀は耐候性に劣り、酸素・水蒸気・硫黄等で劣化しやすいという問題がある。
この問題に対し、特許文献2においては、プラスチック基板が銀膜層の保護層として機能していると考えられる。しかしながら、プラスチックは空気中の水蒸気や酸素を透過しやすいため、酸化により銀が劣化することにより、ミラーの反射率が低下するという問題も招いてしまう。
さらに、太陽光を反射する目的でミラーを使用する場合、ミラーを屋外で使用することが多い。屋外で使用する場合には、ミラーが風雨に曝されることになり、そのような厳しい環境下では銀の酸化劣化が早まり、ミラーの反射率の低下の問題はより顕著な問題となる。
銀の腐食防止技術については、銀層の光入射面側の隣接層として樹脂層等腐食防止層を塗設する方法が既に知られている(例えば特許文献3参照)。しかしながら、このような技術でも、反射層とした銀層を用いた太陽光反射用のミラーとして用いられた場合には、外部からの酸素、水蒸気、硫黄成分等の銀の腐食要因となる成分を完全に遮断することが困難であるとともに、強い紫外線により樹脂層が励起されることで発生したラジカル成分により銀層の腐食が促進されるため、銀層の劣化による反射率の低下を十分に解消することができなかった。
また、特許文献4では、樹脂基材よりも外側の層に紫外線吸収剤を含有させることにより、すなわち紫外線吸収層を設けることにより、樹脂基材の紫外線による劣化を低減する方法が検討されている。この方法により大部分の紫外線が吸収され樹脂基材の劣化をある程度抑制することが可能である。しかしながら、このような方法を用いても銀層の劣化による反射率の低下は十分ではなく改善が求められていた。
特開2005−59382号公報 特開平6−38860号公報 特開2002−122717号公報 米国特許第7507776号明細書
上記問題、状況をかんがみて、本発明者らが検討した結果、特許文献4に記載の技術では、紫外線吸収層によって全ての紫外線を吸収することはできず、一部の紫外領域の光線は透過されることが分かった。この技術を銀ミラーに応用した場合、紫外線吸収層で吸収しきれなかった紫外線により、樹脂基材層が励起され、その結果、この樹脂基材層と隣接する銀層の腐食を促進することによる反射率の低下を十分に抑制することができないことが判明した。また、樹脂基材層と銀層の間に接着層が介在する場合についても、紫外線吸収層を透過した紫外線が接着層を励起することから、同様に隣接する銀層の腐食が促進されることも分かってきた。また、紫外線吸収剤を大量に添加することで、紫外線の吸収率を高めて、このような劣化を抑制することも考えられるが、紫外線吸収剤による紫外線吸収率を高めることは紫外線吸収剤自体の紫外線による劣化を促進することにもつながり、強い紫外線に晒された場合には紫外線吸収剤が劣化し、時間の経過とともに紫外線の吸収作用が弱まることで上述の問題が徐々に顕在化することとなる。
従って、本発明の目的は、反射層である銀層の劣化による正反射率の低下を防止するとともに、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる耐光性及び耐候性に優れ、太陽光に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法、及びそれを用いた太陽熱発電用反射装置を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラー、または構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、接着層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラーにおいて、該樹脂基材層または該接着層のいずれかに安定剤を含有することを特徴とするフィルムミラー。
2.前記紫外線吸収層に含有される紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であることを特徴とする前記1に記載のフィルムミラー。
3.前記安定剤がフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤の中の少なくとも1種からなることを特徴とする前記1または2に記載のフィルムミラー。
4.前記下部隣接層が、腐食防止剤を含有した樹脂層であることを特徴とする前記1から3のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
5.前記樹脂基材層より外側に、ガスバリア層を有することを特徴とする前記1から4のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
6.前記フィルムミラーの最外層として傷防止層を有することを特徴とする前記1から5のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
7.前記樹脂基材層を含めた層全体の厚さが、75〜250μmの範囲内であることを特徴とする前記1から6のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
8.前記1から7のいずれか1項に記載のフィルムミラーを製造するフィルムミラーの製造方法であって、前記銀反射層を銀蒸着によって形成する工程を有することを特徴とするフィルムミラーの製造方法。
9.前記1から7のいずれか1項に記載のフィルムミラーを用いたことを特徴とする太陽熱発電用反射装置。
本発明の上記手段により、銀反射層の劣化による正反射率の低下を防止するとともに、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる耐光性及び耐候性に優れ、太陽光に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法、及びそれを用いた太陽熱発電用反射装置を提供することができる。
本発明のフィルムミラーは、構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラー、または構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、接着層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラーにおいて、該樹脂基材層または該接着層のいずれかに安定剤を含有することを特徴とする。これらの特徴は、請求項1から請求項9までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の形態によれば、銀反射層の支持体となる樹脂基材を銀層よりも上側、すなわち光入射側に設けることで銀反射層の腐食要因となる成分へのバリア効果を高めるとともに、樹脂基材層の上部に紫外線吸収層を設けることで、樹脂基材の紫外線劣化を抑制し、さらに、樹脂基材層に安定剤を含有することによって、紫外線吸収層を透過した紫外線により、樹脂基材層が励起されることを抑制し、その結果、これに隣接した銀層が腐食劣化することを抑制する。また、樹脂基材層と銀層の間に接着剤が介在する場合においては、少なくとも樹脂基材層と接着層のいずれか一層に安定剤を含有させることによって、樹脂基材層及びまたは接着剤層が励起されることを抑制し、その結果、銀層が腐食劣化することを抑制する。このような構成により過酷な環境下で用いられた場合であっても銀反射層の劣化による正反射率の低下が十分に抑制されたフィルムミラーとすることが可能となる。
本発明においては、紫外線吸収剤層は、紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
本発明においては、安定剤として、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤の中から、少なくとも1種を用いることが好ましい。
本発明においては、下部隣接層が、腐食防止剤を含有した樹脂層であることが好ましい。
本発明においては、樹脂基材層より外側に、ガスバリア層を有する構成とすることが好ましい。なお本発明において、外側とは入射光側をいう。
また、本発明のフィルムミラーの最外層として傷防止層を有する態様の構成であることも好ましい。
本発明においては、前記樹脂基材を含めた層全体の厚さが、75〜250μmの範囲内であることが好ましい。
本発明のフィルムミラーを製造するフィルムミラーの製造方法としては、前記銀反射層を銀蒸着によって形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましい。
本発明のフィルムミラーを用いた太陽光集光用ミラーとしては、樹脂基材を挟んで銀反射層を有する側と反対側の樹脂基材面に塗設された粘着層を介して、他基材上に、特に金属基材上に、当該フィルムミラーを貼り付けて太陽熱発電用反射装置として用いることが好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。
(フィルムミラーの構成概要)
本発明のフィルムミラーは、構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラー、または構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、接着層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラーにおいて、該樹脂基材層または該接着層のいずれかに安定剤を含有することを特徴とする。
構成層として、当該接着層、銀反射層、及び下部隣接層の他に、ガスバリア層、傷防止層等の特別な機能層を設けることも好ましい態様である。
(樹脂基材)
本発明に係る樹脂基材としては、従来公知の種々の樹脂フィルムを用いることができる。例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロースジアセテートフィルム、セルローストリアセテートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、アクリルフィルム等を挙げることができる。中でも、ポリカーボネート系フィルム、ポリエステル系フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、及びセルロースエステル系フィルムが好ましい。
特にポリエステル系フィルム、セルロースエステル系フィルムを用いることが好ましく、溶融流延製膜で製造されたフィルムであっても、溶液流延製膜で製造されたフィルムであってもよい。
当該樹脂基材の厚さは、樹脂の種類及び目的等に応じて適切な厚さにすることが好ましい。例えば、一般的には、10〜300μmの範囲内である。好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは30〜100μmである。
(接着層)
本発明に係る接着層は銀反射層と樹脂基材(樹脂フィルム)との接着性を高める機能があるものであれば特に限定はないが、樹脂からなることが好ましい。従って、当該接着層は、樹脂基材(樹脂フィルム)と金属反射層とを密着する密着性、金属反射層を真空蒸着法等で形成する時の熱にも耐え得る耐熱性、及び金属反射層が本来有する高い反射性能を引き出すための平滑性が必要である。
当該接着層に使用するバインダーとしての樹脂は、上記の密着性、耐熱性、及び平滑性の条件を満足するものであれば特に制限はなく、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
当該接着層の厚さは、密着性、平滑性、反射材の反射率等の観点から、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
接着層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
〈安定剤〉
本発明における安定剤とは、光の照射及び酸素の存在によって発生するペルオキシドラジカル等のラジカルを補足あるいは分解して安定化させる機能をもつ酸化防止剤や光安定剤を指し、金属の表面に安定な重錯体皮膜を形成し金属の腐食劣化を防止する腐食防止剤とは異なるものである。
本発明における安定剤としては、フェノール系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤及びホスファイト系酸化防止剤及びヒンダードアミン系光安定剤の少なくとも一種使用することが好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス−〔メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコールビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー〕、3,9−ビス[1,1−ジ−メチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−2,4,8,10−テトラオキオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。特に、フェノール系酸化防止剤としては、分子量が550以上のものが好ましい。
チオール系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオプロピオネート)等を挙げられる。
ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4′−ビフェニレン−ジホスホナイト、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等が挙げられる。
ヒンダードアミン系の光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、1−メチル−8−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2、6,6−テトラメチルピペリジン、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、トリエチレンジアミン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン等が挙げられる。
特にヒンダードアミン系の光安定剤としては、3級のアミンのみを含有するヒンダードアミン系の光安定剤が好ましく、具体的には、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、または1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール/トリデシルアルコールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との縮合物が好ましい。
その他ニッケル系紫外線安定剤として、〔2,2′−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)〕−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル・リン酸モノエチレート、ニッケル・ジブチル−ジチオカーバメート等も使用することが可能である。
これらの安定剤の添加量の総量は、樹脂基材に対し、0.1質量%以上、10%質量以下が好ましい。添加量が0.1質量%未満であると、樹脂自体の酸化劣化防止効果が十分に得られない場合があり、また樹脂が励起されることにより、樹脂と隣接する銀層の腐食を抑制することができない場合がある。また安定剤の添加総量が、樹脂基材に対して10質量%を超えると、安定剤の沁み出し(ブリードアウトともいう)が発生し、製品の外観を損ねるとともに、透過率の低下を招く場合がある。
また、これらの安定剤の添加方法については、樹脂を熱溶融させた状態で、2軸混練機等の装置により混練分散させても良いし、樹脂を溶媒に溶解した状態で安定剤を添加し、攪拌分散させた後溶媒を脱揮してもよい。
また、これらの安定剤を接着層に添加する場合、安定剤の添加量の総量は、接着層に対し、0.1質量%以上、10%質量以下が好ましい。添加量が0.1質量%以上であると、接着層自体の酸化劣化防止効果が十分に発現され、また接着層が励起されることによる、接着層と隣接する銀層の腐食を抑制することができる。また安定剤の添加総量が、接着剤層に対して10質量%以下であると、ブリードアウトが発生しにくく、銀層との接着力低下や、剥離等の問題が発生しにくくなる。接着層への安定剤の添加方法としては、硬化型樹脂モノマー中に安定剤を添加し、攪拌分散後に硬化させる等の方法が挙げられる。
(紫外線吸収層)
当該紫外線吸収層に使用するバインダーとしての樹脂は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
イソシアネートは、TDI(トリレンジイソシアネート)系、XDI(キシレンジイソシアネート)系、MDI(メチレンジイソシアネート)系、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系等の従来から使用されてきた各種イソシアネートが使用可能であるが、耐候性の点から、XDI系、MDI系、HMDI系のイソシアネートを使用するのが好ましい。
紫外線吸収層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
(紫外線吸収剤)
前記紫外線吸収層に含有される紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、トリアジン系等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシ−ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−ベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシ−ベンゾフェノン等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2ー(2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2ー(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2ー(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
サリチル酸フェニル系紫外線吸収剤としては、フェニルサルチレート、2−4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。ヒンダードアミン系紫外線吸収剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
本発明においては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が樹脂基材層の劣化を防ぐ観点で好適に用いられる。
紫外線吸収剤としては、上記以外に紫外線の保有するエネルギーを、分子内で振動エネルギーに変換し、その振動エネルギーを、熱エネルギー等として放出する機能を有する化合物が含まれる。さらに、酸化防止剤あるいは着色剤等との併用で効果を発現するもの、あるいはクエンチャーと呼ばれる、光エネルギー変換剤的に作用する光安定剤等も併用することができる。但し、上記の紫外線吸収剤を使用する場合は、紫外線吸収剤の光吸収波長が、光重合開始剤の有効波長と重ならないものを選択する必要がある。
通常の紫外線防止剤を使用する場合は、可視光でラジカルを発生する光重合開始剤を使用することが有効である。
紫外線吸収剤の使用量は、0.1〜20質量%、好ましくは1〜15質量%、さらに好ましくは3〜10質量%である。20質量%よりも多いと密着性が悪くなり、0.1質量%より少ないと耐候性改良効果が小さい。
(銀反射層)
本発明に係る銀反射層の形成法としては、湿式法及び乾式法のどちらも使用することができる。
湿式法とは、めっき法の総称であり、溶液から金属を析出させ膜を形成する方法である。具体例をあげるとすれば、銀鏡反応等がある。
一方、乾式法とは、真空成膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法等がある。とりわけ、本発明には連続的に成膜するロールツーロール方式が可能な蒸着法が好ましく用いられる。すなわち、本発明のフィルムミラーを製造するフィルムミラーの製造方法としては、当該銀反射層を銀蒸着によって形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましい。
当該銀反射層の厚さは、反射率等の観点から、10〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜150nmである。
本発明において、銀反射層は樹脂基材層に対して光線入射側と反対側に位置する方が、酸素や水分による銀反射層の劣化を防止する目的から、好ましい。
(下部隣接層)
本発明のフィルムミラーに用いられる下部隣接層は、銀反射層を介し、樹脂基材(支持体)の反対側に隣接し、銀の腐食劣化を防ぐとともに、銀反射層の傷防止に寄与するものである。当該下部隣接層は腐食防止剤を含有することが好ましい。
当該上部隣接層に使用するバインダーとしての樹脂は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
イソシアネートは、TDI(トリレンジイソシアネート)系、XDI(キシレンジイソシアネート)系、MDI(メチレンジイソシアネート)系、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系等の従来から使用されてきた各種イソシアネートが使用可能であるが、耐候性の点から、XDI系、MDI系、HMDI系のイソシアネートを使用するのが好ましい。
下部隣接層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
(腐食防止剤)
ここで、「腐食」とは、金属(銀)がそれをとり囲む環境物質によって、化学的または電気化学的に浸食されるか若しくは材質的に劣化する現象をいう(JIS Z0103−2004参照)。
なお、腐食防止剤の含有量は、使用する化合物によって最適量は異なるが、一般的には、0.1〜1.0g/mの範囲内であることが好ましい。
銀に対する腐食防止剤としては、アミン類及びその誘導体、ピロール環を有する化合物、トリアゾール環を有する化合物、ピラゾール環を有する化合物、チアゾール環を有する化合物、イミダゾール環を有する化合物、インダゾール環を有する化合物、銅キレート化合物類、チオ尿素類、メルカプト基を有する化合物、ナフタレン系の少なくとも一種またはこれらの混合物から選ばれることが望ましい。
アミン類及びその誘導体としては、エチルアミン、ラウリルアミン、トリ−n−ブチルアミン、O−トルイジン、ジフェニルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2N−ジメチルエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、アセトアミド、アクリルアミド、ベンズアミド、p−エトキシクリソイジン、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムサリシレート、モノエタノールアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンカーバメイト、ニトロナフタレンアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムシクロヘキサンカルボキシレート、シクロヘキシルアミンシクロヘキサンカルボキシレート、ジシクロヘキシルアンモニウムアクリレート、シクロヘキシルアミンアクリレート等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ピロール環を有する物としては、N−ブチル−2,5−ジメチルピロール,N−フェニル−2,5ジメチルピロール、N−フェニル−3−ホルミル−2,5−ジメチルピロール,N−フェニル−3,4−ジホルミル−2,5−ジメチルピロール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
トリアゾール環を有する化合物としては、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、4−メチル−1,2,3−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4,5,6,7−テトラハイドロトリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メチル−1,2,4−トリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ピラゾール環を有する化合物としては、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾロン、ピラゾリジン、ピラゾリドン、3,5−ジメチルピラゾール、3−メチル−5−ヒドロキシピラゾール、4−アミノピラゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
チアゾール環を有する化合物としては、チアゾール、チアゾリン、チアゾロン、チアゾリジン、チアゾリドン、イソチアゾール、ベンゾチアゾール、2−N,N−ジエチルチオベンゾチアゾール、P−ジメチルアミノベンザルロダニン、2−メルカプトベンゾチアゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
イミダゾール環を有する化合物としては、イミダゾール、ヒスチジン、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5ジヒドロキシメチルイミダゾール、4−フォルミルイミダゾール、2−メチル−4−フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−フォルミルイミダゾール、4−メチル−5−フォルミルイミダゾール、2−エチル−4−メチル−5−フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−4−フォルミルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
インダゾール環を有する化合物としては、4−クロロインダゾール、4−ニトロインダゾール、5−ニトロインダゾール、4−クロロ−5−ニトロインダゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
銅キレート化合物類としては、アセチルアセトン銅、エチレンジアミン銅、フタロシアニン銅、エチレンジアミンテトラアセテート銅、ヒドロキシキノリン銅等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
チオ尿素類としては、チオ尿素、グアニルチオ尿素等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
メルカプト基を有する化合物としては、すでに上記に記載した材料も加えれば、メルカプト酢酸、チオフェノール、1,2−エタンジオール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、グリコールジメルカプトアセテート、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ナフタレン系としては、チオナリド等が挙げられる。
(ガスバリア層)
本発明に係るガスバリア層は、湿度の変動、特に高湿度による樹脂基材及び当該樹脂基材で保護される各種機能素子等の劣化を防止するためのものであるが、特別の機能・用途を持たせたものであっても良く、上記特徴を維持する限りにおいて、種々の態様のガスバリア層を設けることができる。本発明においては、前記上部隣接層の上側に、ガスバリア層を設けることが好ましい。
当該ガスバリア層の防湿性としては、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が、100g/m・day/μm以下、好ましくは50g/m・day/μm以下、さらに好ましくは20g/m・day/μm以下となるように当該ガスバリア層の防湿性を調整することが好ましい。また。酸素透過度としては、測定温度23℃、湿度90%RHの条件下で、0.6ml/m/day/atm以下であることが好ましい。
本発明に係るガスバリア層に関しては、その形成方法において特に制約は無いが、無機酸化物膜のセラミック前駆体を塗布した後に、塗布膜を加熱及び/または紫外線照射により、無機酸化物膜を形成する方法が好ましく用いられる。
〈セラミック前駆体〉
本発明に係るガスバリア層は、加熱により無機酸化物膜を形成するセラミック前駆体を塗布した後に、一般的な加熱方法が適用して形成することできるが、局所的加熱により形成することが好ましい。当該セラミック前駆体は、ゾル状の有機金属化合物またはポリシラザンが好ましい。
〈有機金属化合物〉
本発明に係る有機金属化合物は、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、リチウム(Li)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ランタン(La)、イットリウム(Y)、及びニオブ(Nb)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。特に、当該有機金属化合物が、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、リチウム(Li)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、及びバリウム(Ba)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。さらに、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、及びリチウム(Li)のうちの少なくとも一つの元素を含有することが好ましい。
有機金属化合物としては、加水分解が可能なものであればよく、特に限定されるものではないが、好ましい有機金属化合物としては、金属アルコキシドが挙げられる。
前記金属アルコキシドは、下記一般式(1)で表される。
一般式(1):MR (ORn−m
前記一般式(1)において、Mは、酸化数nの金属を表す。R及びRは、各々独立に、アルキル基を表す。mは、0〜(n−1)の整数を表す。R及びRは、同一でもよく、異なっていてもよい。R及びRとしては、炭素原子4個以下のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基CH(以下、Meで表す。)、エチル基C(以下、Etで表す)、プロピル基C(以下、Prで表す。)、イソプロピル基i−C(以下、i−Prで表す。)、ブチル基C(以下、Buで表す)、イソブチル基i−C(以下、i−Buで表す)等の低級アルキル基がより好ましい。
前記一般式(1)で表される金属アルコキシドとしては、例えば、リチウムエトキシドLiOEt、ニオブエトキシドNb(OEt)、マグネシウムイソプロポキシドMg(OPr−i)、アルミニウムイソプロポキシドAl(OPr−i)、亜鉛プロポキシドZn(OPr)、テトラエトキシシランSi(OEt)、チタンイソプロポキシドTi(OPr−i)、バリウムエトキシドBa(OEt)、バリウムイソプロポキシドBa(OPr−i)、トリエトキシボランB(OEt)、ジルコニウムプロポキシドZn(OPr)、ランタンプロポキシドLa(OPr)、イットリウムプロポキシドY(OPr)、鉛イソプロポキシドPb(OPr−i)等が好適に挙げられる。これらの金属アルコキシドは何れも市販品があり、容易に入手することができる。また、金属アルコキシドは、部分的に加水分解して得られる低縮合物も市販されており、これを原料として使用することも可能である。
〈無機酸化物〉
本発明に係る無機酸化物は、上記有機金属化合物を原料とするゾルから局所的加熱により形成されたものであることを特徴とする。したがって、有機金属化合物に含有されているケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、亜鉛(Zn)、バリウム(Ba)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ニオブ(Nb)等の元素の酸化物であることを特徴とする。
例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等である。これらのうち、好ましくは、酸化ケイ素である。
本発明において、有機金属化合物から無機酸化物を形成する方法としては、いわゆるゾル−ゲル法及びポリシラザンを塗布する方法を用いることが好ましい。
〈ゾル−ゲル法〉
ここで、「ゾル−ゲル法」とは、有機金属化合物を加水分解すること等により、水酸化物のゾルを得て、脱水処理してゲルとし、さらにこのゲルを加熱処理することで、ある一定の形状(フィルム状、粒子状、繊維状等)の金属酸化物ガラスを調製する方法をいう。異なる複数のゾル溶液を混合する方法、他の金属イオンを添加する方法等により、多成分系の金属酸化物ガラスを得ることも可能である。
具体的には、下記工程を有するゾル−ゲル法で、無機酸化物を製造することが好ましい。
すなわち、少なくとも水及び有機溶媒を含有する反応液中で、ホウ素イオン存在下にてハロゲンイオンを触媒として、pHを4.5〜5.0に調整しながら、有機金属化合物を加水分解及び脱水縮合して反応生成物を得る工程、及び該反応生成物を200℃以下の温度で加熱してガラス化する工程、を有するゾル−ゲル法により製造されてなることが、高温熱処理による微細孔の発生や膜の劣化等が発生しないという観点から、特に好ましい。
前記ゾル−ゲル法において、原料として用いられる有機金属化合物としては、加水分解が可能なものであればよく、特に限定されるものではないが、好ましい有機金属化合物としては、前記金属アルコキシドが挙げられる。
上記ゾル−ゲル法において、前記有機金属化合物は、そのまま反応に用いてもよいが、反応の制御を容易にするため溶媒で希釈して用いることが好ましい。希釈用溶媒は、前記有機金属化合物を溶解することができ、かつ水と均一に混合することができるものであればよい。そのような希釈用溶媒としては、脂肪族の低級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びそれらの混合物が好適に挙げられる。また、ブタノールとセロソルブとブチルセロソルブの混合溶媒、あるいはキシロールとセロソルブアセテートとメチルイソブチルケトンとシクロヘキサンの混合溶媒等を使用することもできる。
前記有機金属化合物において、金属がCa、Mg、Al等である場合には、反応液中の水と反応して水酸化物を生成したり、炭酸イオンCO 2−が存在すると炭酸塩を生成して沈殿を生じたりするため、反応液に隠蔽剤としてトリエタノールアミンのアルコール溶液を添加することが好ましい。溶媒に混合溶解するときの前記有機金属化合物の濃度としては、70質量%以下が好ましく、5〜70質量%の範囲に希釈して使用することがより好ましい。
前記ゾル−ゲル法において用いられる反応液は、少なくとも水及び有機溶媒を含有する。前記有機溶媒としては、水及び酸、アルカリと均一な溶液をつくるものであればよく、通常、前記有機金属化合物の希釈に用いる脂肪族の低級アルコール類と同様のものが好適に挙げられる。前記脂肪族の低級アルコール類の中でも、メタノール、エタノールより、炭素数の多いプロパノール、イソプロパノール、ブタノール、及びイソブタノールが好ましい。これは、生成する金属酸化物ガラスの膜の成長が安定であるためである。前記反応液において、水の割合としては、水の濃度として0.2〜50mol/Lの範囲が好ましい。
前記ゾル−ゲル法においては、前記反応液中において、ホウ素イオンの存在下にて、ハロゲンイオンを触媒として、有機金属化合物を加水分解する。前記ホウ素イオンB3+を与える化合物としては、トリアルコキシボランB(OR)が好適に挙げられる。その中でも、トリエトキシボランB(OEt)がより好ましい。また、前記反応液中のB3+イオン濃度としては、1.0〜10.0mol/Lの範囲が好ましい。
前記ハロゲンイオンとしては、フッ素イオン及び/または塩素イオンが好適に挙げられる。即ち、フッ素イオン単独、塩素イオン単独でもよく、これらの混合物でもよい。用いる化合物としては、上記反応液中でフッ素イオン及び/または塩素イオンを生ずるものであればよく、例えば、フッ素イオン源として、フッ化水素アンモニウムNHHF・HF、フッ化ナトリウムNaF等が好適に挙げられ、塩素イオン源として、塩化アンモニウムNHCl等が好適に挙げられる。
前記反応液中の前記ハロゲンイオンの濃度としては、製造しようとする無機マトリックスを有する無機組成物からなるフィルムの膜厚や、その他の条件によって異なるが、一般的には、触媒を含む前記反応液の合計質量に対して、0.001〜2mol/kg、特に0.002〜0.3mol/kgの範囲が好ましい。ハロゲンイオンの濃度が0.001mol/kgより低いと、有機金属化合物の加水分解が十分に進行し難くなり、膜の形成が困難となる。またはロゲンイオンの濃度が2mol/kgを超えると、生成する無機マトリックス(金属酸化物ガラス)が不均一になり易いため、いずれも好ましくない。
なお、反応時に使用したホウ素に関しては、得られる無機マトリックスの設計組成中にB成分として含有させる場合は、その含有量に応じた有機ホウ素化合物の計算量を添加したまま生成物とすればよく、またホウ素を除去したいときは、成膜後、溶媒としてのメタノールの存在下、またはメタノールに浸漬して加熱すればホウ素はホウ素メチルエステルとして蒸発させて除去することができる。
前記有機金属化合物を、加水分解及び脱水縮合して反応生成物を得る工程においては、通常所定量の前記有機金属化合物を所定量の水及び有機溶媒を含有する混合溶媒に混合溶解した主剤溶液、ならびに所定量の前記ハロゲンイオンを含有する所定量の反応液を、所定の比で混合し十分に攪拌して均一な反応溶液とした後、酸またはアルカリで反応溶液のpHを希望の値に調整し、数時間熟成することにより進行させて反応生成物を得る。前記ホウ素化合物は、主剤溶液または反応液に予め所定量を混合溶解しておく。また、アルコキシボランを用いる場合は、他の有機金属化合物と共に主剤溶液に溶解するのが有利である。
前記反応溶液のpHは、目的によって選択され、無機マトリックス(金属酸化物ガラス)を有する無機組成物からなる膜(フィルム)の形成を目的とするときは、例えば、塩酸等の酸を用いてpHを4.5〜5の範囲に調整して熟成するのが好ましい。この場合は、例えば、指示薬としてメチルレッドとブロモクレゾールグリーンとを混合したもの等を用いると便利である。
なお、前記ゾル−ゲル法においては、同一成分の同一濃度の主剤溶液、及び反応液(B3+及びハロゲンイオンを含む。)を所定のpHに調整しながら、逐次同一割合で追加添加することにより簡単に継続して、反応生成物を製造することもできる。なお、前記反応溶液の濃度は±50質量%の範囲で、水(酸またはアルカリを含む。)の濃度は、±30質量%の範囲で、及びハロゲンイオンの濃度は±30質量%の範囲で変化させることができる。
次に、前工程で得られた反応生成物(熟成後の反応溶液)を、200℃以下の温度に加熱して乾燥しガラス化させる。加熱にあたって、特に50〜70℃の温度区間を注意して徐々に昇温して、予備乾燥(溶媒揮散)工程を経た後さらに昇温することが好ましい。この乾燥は、膜形成の場合、無孔化膜とするために重要である。予備乾燥工程後、加熱し乾燥する温度としては、70〜150℃が好ましく、80〜130℃がより好ましい。
〈ポリシラザンを塗布する方法〉
本発明に係るガスバリア層は、加熱により無機酸化物膜を形成するセラミック前駆体を塗布した後に、塗布膜の局所的加熱により形成された無機酸化物を含有することも好ましい。
当該セラミック前駆体が、ポリシラザンを含有する場合は、下記式(I)で表されるポリシラザン及び有機溶剤中に必要に応じて触媒を含む溶液で樹脂基材を被覆し、そして、この溶剤を蒸発させて除去し、それによって樹脂基材上に0.05〜3.0μmの層厚を有するポリシラザン層を残し、そして、水蒸気を含む雰囲気中で酸素、活性酸素、場合によっては、及び窒素の存在下に、上記のポリシラザン層を、局所的加熱することによって、当該樹脂基材上にガラス様の透明な被膜を形成する方法を採用することが好ましい。
式(I): −(SiR−NR
式中、R、R、及びRは、同一かまたは異なり、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基、好ましくは水素、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、フェニル、ビニルまたは3−(トリエトキシシリル)プロピル、3−(トリメトキシシリルプロピル)からなる群から選択される基を表し、この際、nは整数であり、そしてnは、当該ポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
触媒としては、好ましくは、塩基性触媒、特にN,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、3−モルホリノプロピルアミンまたはN−複素環式化合物が使用される。触媒濃度は、ポリシラザンを基準にして通常0.1〜10モル%、好ましくは0.5〜7モル%の範囲である。
好ましい態様の一つでは、R、R及びRの全てが水素原子であるパーヒドロポリシラザンを含む溶液が使用される。
さらに別の好ましい態様の一つでは、本発明によるコーティングは、次式(II)の少なくとも一種のポリシラザンを含む。
式(II):−(SiR−NR−(SiR−NR
式中、R、R、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基を表し、n及びpは整数であり、そしてnは、当該ポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
特に好ましいものは、R、R及びRが水素を表し、そしてR、R及びRがメチルを表す化合物、R、R及びRが水素を表し、そしてR、Rがメチルを表し、そしてRがビニルを表す化合物、R、R、R及びRが水素を表し、そしてR及びRがメチルを表す化合物である。
また、次式(III)の少なくとも一種のポリシラザンを含む溶液も同様に好ましい。
式(III):−(SiR−NR−(SiR−NR−(SiR−NR
式中、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは、互いに独立して、水素、あるいは場合によっては置換されたアルキル基、アリール基、ビニル基または(トリアルコキシシリル)アルキル基を表し、この際、n、p及びqは整数であり、そしてnは、当該ポリシラザンが150〜150,000g/モルの数平均分子量を有するように定められる。
特に好ましいものは、R、R及びRが水素を表し、そしてR、R、R及びRがメチルを表し、Rが(トリエトキシシリル)プロピルを表し、そしてRがアルキルまたは水素を表す化合物である。
溶剤中のポリシラザンの割合は、一般的には、ポリシラザン1〜80質量%、好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは10〜40質量%である。
溶剤としては、特に、水及び反応性基(例えばヒドロキシル基またはアミン基)を含まずそしてポリシラザンに対して不活性の有機系で好ましくは非プロトン性の溶剤が好適である。これは、例えば、脂肪族または芳香族炭化水素、ハロゲン炭化水素、エステル、例えば酢酸エチルまたは酢酸ブチル、ケトン、例えばアセトンまたはメチルエチルケトン、エーテル、例えばテトラヒドロフランまたはジブチルエーテル、並びにモノ−及びポリアルキレングリコールジアルキルエーテル(ジグライム類)またはこれらの溶剤からなる混合物である。
上記ポリシラザン溶液の追加の成分は、塗料の製造に慣用されているもののようなさらに別のバインダーであることができる。これは、例えば、セルロースエーテル及びセルロースエステル、例えばエチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテートまたはセルロースアセトブチレート、天然樹脂、例えばゴムもしくはロジン樹脂、または合成樹脂、例えば重合樹脂もしくは縮合樹脂、例えばアミノプラスト、特に尿素樹脂及びメラミンホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステルもしくは変性ポリエステル、エポキシド、ポリイソシアネートもしくはブロック化ポリイソシアネート、またはポリシロキサンである。
当該ポリシラザン調合物のさらに別の成分は、例えば、調合物の粘度、下地の濡れ、成膜性、潤滑作用または排気性に影響を与える添加剤、あるいは無機ナノ粒子、例えばSiO、TiO、ZnO、ZrOまたはAlであることができる。
本発明の方法を用いることによって、亀裂及び孔が無いためにガスに対する高いバリア作用に優れる緻密なガラス様の層を製造することができる。
形成される被膜の厚さは、100nm〜2μmの範囲内にすることが好ましい。
(傷防止層)
本発明においては、フィルムミラーの最外層として、傷防止層を設けることができる。当該傷防止層は、傷防止のために設けられる。
当該傷防止層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂等で構成することができる。特に、硬度と耐久性等の点で、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂が好ましい。さらに、硬化性、可撓性及び生産性の点で、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましい。
活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂または熱硬化型のアクリル系樹脂とは、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含む組成物である。その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート等であり、また、メラミンやイソシアヌール酸等の剛直な骨格にアクリル基を結合したもの等も用いられ得る。
また、反応性希釈剤とは、塗工剤の媒体として塗工工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものである。
市販されている多官能アクリル系硬化塗料としては、三菱レイヨン株式会社;(商品名“ダイヤビーム”シリーズ等)、長瀬産業株式会社;(商品名“デナコール”シリーズ等)、新中村株式会社;(商品名“NKエステル”シリーズ等)、DIC(株);(商品名“UNIDIC”シリーズ等)、東亜合成化学工業株式会社;(商品名“アロニックス”シリーズ等)、日本油脂株式会社;(商品名“ブレンマー”シリーズ等)、日本化薬株式会社;(商品名“KAYARAD”シリーズ等)、共栄社化学株式会社;(商品名“ライトエステル”シリーズ、“ライトアクリレート”シリーズ等)等の製品を利用することができる。
本発明において、傷防止層中には、本発明の効果が損なわれない範囲で、さらに各種の添加剤を必要に応じて配合することができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の安定剤、界面活性剤、レベリング剤及び帯電防止剤等を用いることができる。
レベリング剤は、特に機能層を塗工する際、表面凹凸低減に効果的である。レベリング剤としては、例えば、シリコーン系レベリング剤として、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体(例えば東レダウコーニング(株)製SH190)が好適である。
(フィルムミラー全体の厚さ)
本発明に係るフィルムミラー全体の厚さは、ミラーがたわみ防止、正反射率、取り扱い性等の観点から、75〜250μmが好ましく、さらに好ましくは90〜230μm、さらに好ましくは100〜220μmである。固形分濃度10%となるようにトルエン中に混合。
(太陽熱発電用反射装置)
本発明のフィルムミラーは、太陽光を集光する目的において、好ましく使用できる。フィルムミラー単体で太陽光集光ミラーとして用いることもできるが、より好ましくは、樹脂基材を挟んで銀反射層を有する側と反対側の樹脂基材面に塗設された粘着層を介して、他基材上に、特に金属基材上に、当該フィルムミラーを貼り付けて太陽熱発電用反射装置として用いることである。
太陽熱発電用反射装置として用いる場合、反射装置の形状を樋状(半円筒状)として、半円の中心部分に内部に流体を有する筒状部材を設け、筒状部材に太陽光を集光させることで内部の流体を加熱し、その熱エネルギーを変換して発電する形態が一形態として挙げられる。また、平板状の反射装置を複数個所に設置し、それぞれの反射装置で反射された太陽光を一枚の反射鏡(中央反射鏡)に集光させて、反射鏡により反射して得られた熱エネルギーを発電部で変換することで発電する形態も一形態として挙げられる。特に後者の形態においては、用いられる反射装置に高い正反射率が求められる為、本発明のフィルムミラーが特に好適に用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
[比較例1]
樹脂基材として、2軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)を用いた。上記ポリエチレンテレフタレートフイルムの片面に、銀反射層として、真空蒸着法により厚さ80nmの銀反射層を形成し、銀反射層上に、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート)とTDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネート(2,4−トリレンジイソシアネート)を樹脂固形分比率で10:2に混合した樹脂を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmの下部隣接層を形成した。さらに、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムのもう一方の面に、紫外線硬化型樹脂としてダイヤビームUR6530(三菱レイヨン社)15部、光重合開始剤としてダロキュア1700(BASHジャpン社)1部、酢酸エチル25部、酢酸ブチル35部、シクロヘキサノン10部からなる液を塗布乾燥し、高圧水銀灯で紫外線を照射することにより、5μmの表面コート層を形成し、比較例1のサンプルを作製した。
[比較例2]
表面コート層を形成する際に、紫外線硬化型樹脂としてダイヤビームUR6530(三菱レイヨン社)15部、光重合開始剤としてダロキュア1700(BASHジャパン社)1部、酢酸エチル25部、酢酸ブチル35部、シクロヘキサノン10部及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として、TINUVIN 928(BASHジャパン社)1部からなる液を用いた以外は、比較例1と同様にサンプルを作製した。
[比較例3]
樹脂基材層として、ポリエチレンテレフタレートにフェノール系酸化防止剤として、IRGANOX 1010(BASHジャパン社)を1質量%添加することによって得られた2軸延伸フィルム(厚さ100μm)を用いた以外は、比較例1と同様の方法により、比較例3のサンプルを作製した。
[実施例1]
樹脂基材層として、ポリエチレンテレフタレートにフェノール系酸化防止剤として、IRGANOX 1010(BASHジャパン社)を1質量%添加することによって得られた2軸延伸フィルム(厚さ100μm)を用い、当該ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、銀反射層として、真空蒸着法により厚さ80nmの銀反射層を形成し、銀反射層上に、ポリエチレンテレフタレートと2,4−トリレンジイソシアネートを樹脂固形分比率で10:2に混合した樹脂を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmの下部部隣接層を形成した。さらに、当該ポリエチレンテレフタレートフィルムのもう一方の面に、紫外線硬化型樹脂としてダイヤビームUR6530(三菱レイヨン社)15部、光重合開始剤としてダロキュア1700(BASHジャパン社)1部、酢酸エチル25部、酢酸ブチル35部、シクロヘキサノン10部及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として、Tinuvin 928(BASHジャパン社)1部からなる液を塗布乾燥し、高圧水銀灯で紫外線を照射することにより、5μmの表面コート層(紫外線吸収層)を形成し、実施例1のサンプルを作製した。
[実施例2]
実施例1の紫外線吸収層に含まれるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の代わりにベンゾフェノン系紫外線吸収剤CHIMASSORB 81(BASHジャパン社)1部を使用した以外は、実施例1と同様の方法により実施例2のサンプルを作製した。
[実施例3]
実施例1の紫外線吸収層に含まれるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の代わりにトリアジン系紫外線吸収剤TINUVIN 1577FF(BASHジャパン社)1部を使用した以外は、実施例1と同様の方法により実施例3のサンプルを作製した。
[実施例4]
実施例1の樹脂基材層に含まれるフェノール系酸化防止剤の代わりにHALS(ヒンダードアミン系光安定剤)としてCHIMASSORB 944FDL(BASHジャパン社)1質量%を使用した以外は、実施例1と同様の方法により実施例4のサンプルを作製した。
[実施例5]
実施例1の樹脂基材層に含まれるフェノール系酸化防止剤に加え、ホスファイト系酸化防止剤として、IRGAFOS12(BASHジャパン社)をそれぞれ1質量%ずつとなるように併用した以外は、実施例1と同様の方法により実施例5のサンプルを作製した。
[実施例6]
実施例1の樹脂基材層に含まれるフェノール系酸化防止剤に加え、チオール系酸化防止剤として、IRGANOX PS800FL(BASHジャパン社)をそれぞれ1質量%ずつとなるように併用した以外は、実施例1と同様の方法により実施例6のサンプルを作製した。
[実施例7]
実施例1の樹脂基材層に含まれるフェノール系酸化防止剤に加え、HALSとしてCHIMASSORB 944FDL(BASHジャパン社)をそれぞれ1質量%ずつとなるように併用した以外は、実施例1と同様の方法により実施例7のサンプルを作製した。
[実施例8]
実施例1のサンプルの表面コート層の隣接した外側に、ジブチルエーテル中(クラリアント社製 NL120)の3%パーヒドロポリシラザン液を用いて、乾燥後の膜の厚さが100nmとなるようにバーコーティングし、3分間自然乾燥した後、90℃のオーブンで30分間アニールし、ガスバリア層を設けることにより、実施例8のサンプルを作製した。
[実施例9]
実施例8のサンプルのガスバリア層の隣接した外側に、市販のハードコート剤(JSR製 オプスター(登録商標)Z7534)をメチルエチルケトンで固形分濃度が50質量%になるように希釈し、さらに平均粒子径が1.5μmのアクリル系微粒子(綜研化学製 ケミスノー(登録商標)MXシリーズ)を上記ハードコート剤の固形分に対して1質量%添加して、傷防止層用の塗料を調製した。上記の塗料を塗工後、80℃で乾燥、さらに紫外線1.0J/cmを照射して硬化させ、厚さ6μmの傷防止層を最外層に設けた。
[実施例10]
実施例1の下部隣接層中に腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテートを0.3g/mとなるように含有させたこと以外は、実施例1と同様の方法により実施例10のサンプルを作製した。
[比較例4]
樹脂基材として、2軸延伸ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ100μm)を用いた。上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、ポリエステル樹脂(ポリエスター SP−181 日本合成化学製)、メラミン樹脂(スーパーベッカミンJ−820 DIC(株)製)、TDI系イソシアネート(2,4−トリレンジイソシアネート)、HDMI系イソシアネート(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート)を樹脂固形分比率で20:1:1:2に、固形分濃度10%となるようにトルエン中に混合した樹脂を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmの接着層を形成し、接着層上に、銀反射層として、真空蒸着法により厚さ80nmの銀反射層を形成し、銀反射層上に、ポリエチレンテレフタレートと2,4−トリレンジイソシアネートを樹脂固形分比率で10:2に混合した樹脂を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmの下部隣接層を形成した。続いて、当該ポリエチレンテレフタレートフィルムのもう一方の面に、紫外線硬化型樹脂としてダイヤビームUR6530(三菱レイヨン社)15部、光重合開始剤としてダロキュア1700(BASHジャパン社)1部、酢酸エチル25部、酢酸ブチル35部、シクロヘキサノン10部及びベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として、Tinuvin 928(BASHジャパン社)1部からなる液を塗布乾燥し、高圧水銀灯で紫外線を照射することにより、5μmの表面コート層を形成し、比較例4のサンプルを得た。
[実施例11]
比較例4において、接着剤層にフェノール系酸化防止剤として、IRGANOX 1010(BASHジャパン社)を接着剤層中1質量%となるように含有させる他は比較例4と同様にして、実施例11のサンプルを得た。
[実施例12]
比較例4において、ポリエチレンテレフタレートフィルム基材層にフェノール系酸化防止剤として、IRGANOX 1010(BASHジャパン社)を1質量%となるように含有させる他は比較例4と同様にして、実施例12のサンプルを得た。
[実施例13]
比較例4において、接着剤層にフェノール系酸化防止剤として、IRGANOX 1010(BASHジャパン社)を接着剤層中1質量%となるように含有させること、及びポリエチレンフィルム基材層にフェノール系酸化防止剤として、IRGANOX 1010を1質量%となるように含有させる他は比較例4と同様にして、実施例13のサンプルを得た。
(太陽光集光ミラーの作製)
厚さ0.1mmで、たて4cm×よこ5cmのステンレス(SUS304)板上に、上記サンプルを、厚さ3μmの粘着層を介して貼り付け、太陽光集光ミラーを作製した。
[評価]
上記で得た太陽光集光ミラーについて、下記の方法により正反射率及び耐候性、耐光性の測定をそれぞれ行った。
<正反射率の測定>
島津製作所社製の分光光度計「UV265」に、積分球反射付属装置を取り付けたものを改造し、反射面の法線に対して、入射光の入射角を5°となるように調整し、反射角5°の正反射率を測定した。評価は、350nmから700nmまでの平均反射率として測定した。
<正反射率の耐候性試験>
温度65℃、湿度90%RHの条件で30日間放置後のフィルムミラーの正反射率を、上記光線反射率測定と同様の方法により測定し、強制劣化前のフィルムミラーの正反射率と強制劣化後のフィルムミラーの正反射率の比から、耐候性試験前後における正反射率の低下率を算出した。以下に耐候性試験の評価基準を記す。
5:正反射率の低下率が5%未満
4:正反射率の低下率が5%以上10%未満
3:正反射率の低下率が10%以上15%未満
2:正反射率の低下率が15%以上20%未満
1:正反射率の低下率が20%以上
<正反射率の耐光性試験>
得られたサンプルを岩崎電気製アイスーパーUVテスターを用いて、85℃の環境下で7日間紫外線照射を行ったのち、上記方法により正反射率を測定し、紫外線照射前後における正反射率の低下率を算出した。以下に耐光性試験の評価基準を記す。
5:正反射率の低下率が5%未満
4:正反射率の低下率が5%以上10%未満
3:正反射率の低下率が10%以上15%未満
2:正反射率の低下率が15%以上20%未満
1:正反射率の低下率が20%以上
<鉛筆硬度試験>
JIS−K5400に基づいて、各サンプルの45°傾斜、1kg荷重における鉛筆硬度を測定した。
各種フィルムミラーの試料内容を下記表1に、評価結果を下記表2に示す。
なお表では以下の略号を用いた。
安定剤
IRG1010 :IRGANOX 1010
IRG12 :IRGAFOS 12
IRG800 :IRGANOX PS800FL
CHIM944 :CHIMASSORB 944FDL
紫外線吸収剤
TIN928 :TINUVIN 928
CHIM81 :CHIMASSORB 81
TIN1577 :TINUVIN 1577FF
腐食防止剤
GDMA :グリコールジメルカプトアセテート
表2に示した評価結果から明らかなように本発明に係る実施例の各種特性は、比較例に対して優れていることが分かる。すなわち、本発明の上記手段により、銀反射層の劣化による正反射率の低下を防止するとともに、軽量で柔軟性があり、製造コストを抑え大面積化・大量生産することのできる耐光性及び耐候性に優れ、太陽光に対して良好な正反射率を有するフィルムミラー、その製造方法、及びそれを用いた太陽熱発電用反射装置を提供することができることが分かる。

Claims (9)

  1. 構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラー、または構成層として少なくとも、紫外線吸収層、及び互いに隣接した樹脂基材層、接着層、銀反射層、及び下部隣接層が、光入射側からこの順に設けられたフィルムミラーにおいて、該樹脂基材層または該接着層のいずれかに安定剤を含有することを特徴とするフィルムミラー。
  2. 前記紫外線吸収層に含有される紫外線吸収剤がベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項1に記載のフィルムミラー。
  3. 前記安定剤がフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤の中の少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルムミラー。
  4. 前記下部隣接層が、腐食防止剤を含有した樹脂層であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  5. 前記樹脂基材層より外側に、ガスバリア層を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  6. 前記フィルムミラーの最外層として傷防止層を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  7. 前記樹脂基材層を含めた層全体の厚さが、75〜250μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のフィルムミラーを製造するフィルムミラーの製造方法であって、前記銀反射層を銀蒸着によって形成する工程を有することを特徴とするフィルムミラーの製造方法。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載のフィルムミラーを用いたことを特徴とする太陽熱発電用反射装置。
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