JPH0748148A - 防曇ガラスとその製造方法 - Google Patents

防曇ガラスとその製造方法

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JPH0748148A
JPH0748148A JP21357493A JP21357493A JPH0748148A JP H0748148 A JPH0748148 A JP H0748148A JP 21357493 A JP21357493 A JP 21357493A JP 21357493 A JP21357493 A JP 21357493A JP H0748148 A JPH0748148 A JP H0748148A
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JP
Japan
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glass
protective layer
weight
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mixed composition
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JP21357493A
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English (en)
Inventor
Kenichi Mizusawa
健一 水澤
Sadayoshi Mukai
貞喜 向井
Koji Nakai
康二 中井
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Nissin High Voltage Co Ltd
Original Assignee
Nissin High Voltage Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防曇性と安全性に優れたガラスを得ること。 【構成】 ガラスの片面に保護層を設け、その上に、三
つの成分からなる混合組成物を塗布する。この組成物
は、A;アクリル酸カリウム水溶液、B;エチレン性不
飽和結合を1個有する親水性化合物、C;官能基を3個
以上有するアクリル単量体によって本質的になり、A対
B対Cの混合割合は10〜50重量%:20〜60重量
%:10〜50重量%である。塗布後、活性エネルギー
線(電子線、紫外線など)を照射し、混合組成物による
硬化皮膜を形成し、防曇ガラスを作成する。ガラスと硬
化皮膜に密着する保護層により、ガラスが万一破損した
場合、破片の飛散を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスに高度の防曇性
を有する硬化皮膜を形成させる防曇ガラスの製造方法
と、同方法により製造された防曇ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両用ガラスは多湿な雰囲
気や車内と車外の温度差が著しい状況では、車内側ガラ
ス面の結露現象により、曇りが生じ、運転並びに搭乗環
境を阻害する。かかる問題点に対しては、従来、車内側
ガラス面に界面活性剤を塗布し、結露を防止していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガラス面に界
面活性剤を塗布しても、運転中に界面活性剤が流出し、
極めて短期間に防曇性能が低下することになり、実用に
は値しない。
【0004】また、ガラスにあっては万一破損した場
合、ガラス破片の飛散が起こり危険である。
【0005】本発明は、ガラスに防曇処理層を設けると
共に、ガラスと防曇処理層の間に両者との密着性が良
く、且つ透明性に優れた保護層を設けることにより、防
曇性と安全性に優れた防曇ガラスと、その製造方法の提
供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ガラス表
面に、防曇性と耐擦過傷性とを有する皮膜層と、ガラス
破損時のガラス片飛散防止の保護層を具備させる加工方
法について検討し、ガラス表面に透明性と弾力性のある
保護層を設け、この保護層上に、アクリル酸カリウム水
溶液と、エチレン性不飽和結合を1個有する親水性化合
物と、官能基を3個以上有するアクリル単量体とにより
本質的になる混合組成物を塗布し、活性エネルギー線を
照射し、前記混合組成物の硬化を起こさせることによ
り、本発明の課題が解決できることを見出したものであ
る。
【0007】本発明の防曇ガラスの製造方法は、ガラス
の片面に保護層を設け、この保護層上に防曇コーティン
グ層を塗布し、次いで、活性エネルギー線を照射するこ
とを特徴とするものである。かかる発明の構成事項につ
いて述べると、 (1) 保護層 ガラス及び防曇コーティング層との密着性が良く、且つ
弾力性を有する材料で形成される。 (2) 防曇コーティング層 これは、 A;アクリル酸カリウム水溶液、 B;エチレン性不飽和結合を1個有する親水性化合物、 C;官能基を3個以上有するアクリル単量体 によって本質的になるものであり、前記A:B:Cの混
合割合が10〜50重量%:20〜60重量%:10〜
50重量%である混合組成物である。 (3) 活性エネルギー線照射 保護層上に前記混合組成物を塗布して防曇コーティング
層を形成し、活性エネルギー線を照射することにより、
前記混合組成物の硬化を起こさせる。
【0008】また、本発明の防曇ガラスは、ガラスの片
面に保護層を設けられており、この保護層上に、硬化皮
膜が形成されていて、この硬化皮膜は、次の三つの成
分、 A;アクリル酸カリウム水溶液、 B;エチレン性不飽和結合を1個有する親水性化合物、 C;官能基を3個以上有するアクリル単量体 によって本質的になり、前記A:B:Cの混合割合が1
0〜50重量%:20〜60重量%:10〜50重量%
である混合組成物を保護層上に塗布し、活性エネルギー
線を照射して成ることを特徴とする。
【0009】
【作用】
(1) 保護層に前記混合組成物を塗布し、これに活性エ
ネルギー線を照射することにより、防曇性と、傷が付き
にくく、しかも湿潤状態における密着性の優れた硬化皮
膜が形成される。 (2) 保護層はガラスと硬化皮膜との結合層として機能
すると共に、この保護層により、防曇コーティング層を
活性エネルギー線例えば電子線で硬化する際に電子線に
よるガラスの変色を防止し、また、万一ガラスが破損し
たときガラス片の飛散を防止する。
【0010】以下、本発明の構成に係る技術内容、事項
について詳細に説明する。 (1)本発明における使用材料についての説明 保護層について シンジオタクチックプロピレン/ビニールシラン/酢酸
ビニール共重合体、エチレン/EVA共重合体、エチレ
ン/EVA/ビニールアルコール共重合体等の透明性で
ガラス及び防曇コーティング層との密着性が良く、且つ
弾力性を有する材料が望ましい。さらに保護層は、ガラ
スの使用目的に応じて、耐熱性を必要とする場合には予
め電子線を照射して架橋処理を施すこともできる。
【0011】 アクリル酸カリウム水溶液について 同水溶液は防曇の持続性に大きな影響を与えるものであ
り、中和度20〜30モル、濃度50〜90%程度のも
のが好ましい。
【0012】 エチレン性不飽和結合を1個有する親
水性化合物について 防曇性の付与や密着性に大きな影響を与えるエチレン性
不飽和結合を1個有する親水性化合物は、以下のような
親水基もしくは親水構造をもち、かつエチレン性不飽和
結合を1個有する化合物の1種あるいは2種以上を混合
した組成物を用いることができ、例えばアクリル酸、メ
タアクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、N−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
【0013】 官能基を3個以上有するアクリル単量
体について 官能基を3個以上有するアクリル単量体は反応性や表面
硬度保持のために必要な成分であり、同単量体として
は、トリメチロールプロパン・トリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパン・EO付加トリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが挙げ
られ、これらのアクリル単量体の1種あるいは2種以上
を混合した組成物を用いることができる。
【0014】 溶剤について 前記ないしのアクリル酸カリウム水溶液、エチレン
性不飽和結合を1個有する親水性化合物、官能基を3個
以上有するアクリル単量体による混合組成物を保護層の
上に塗布する際の塗工性を向上するために、溶剤を用い
ても良く、これを用いる場合には、前記水溶液、化合
物、単量体に対し共通溶媒となり得るもので、溶剤を含
む混合組成物が均一な溶液となることが必要である。溶
剤としては、前記混合組成物の混合される種類によって
その都度選定する必要があるが、一般的にはアセトン、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルア
ルコールなどを用いることができる。
【0015】(2)本発明における限定条件についての
説明 アクリル酸水溶液は水溶液であり、とエチレン性不飽和
結合を1個有する親水性化合物が親水性であることか
ら、両者はどのような割合でも充分に混合できるが、官
能基を3個以上有するアクリル単量体は親水性でないか
ら、同単量体とアクリル酸カリウム水溶液とは混合でき
ない。しかし、エチレン性不飽和結合を1固有する親水
性化合物と官能基を3個以上有するアクリル単量体とは
充分に混合でき、したがって、これらとアクリル酸カリ
ウム水溶液との3者も混合できるが、混合割合について
は考慮する必要がある。
【0016】そして、これら3者がたとえ混合できる条
件であっても、以下の混合割合と異なると、高品質の防
曇ガラスを得ることができない。
【0017】 アクリル酸カリウム水溶液は、10〜
50重量%程度、好ましくは25〜35重量%で、これ
が10重量%未満では防曇性が持続せず、50重量%を
超えると所望の表面硬度が得られず実用に供し得ない。
【0018】 エチレン性不飽和結合を1固有する親
水性化合物は、20〜60重量%程度、好ましくは35
〜45重量%で、これが20重量%未満では保護層との
密着性が低下し、さらに20重量%未満及び60重量%
超過の場合には、防曇性や反応性のバランスが崩れ好ま
しくない。
【0019】 官能基を3個以上有するアクリル単量
体は、10〜50重量%程度、好ましくは25〜35重
量%で、これが10重量%未満では保護層の上に形成し
た硬化皮膜の表面硬度が低下し、50重量%を超えると
防曇性が悪くなる。
【0020】上述の塗工性の向上を図る溶剤の添加量
は、0〜100重量%程度、好ましくは5〜30重量%
で、これが100重量%を超えると、硬化後に溶剤が残
存する恐れがあり、硬化皮膜と保護層との密着性が不十
分になりやすい。
【0021】(3)本発明に用いる活性エネルギー線に
ついての説明 本発明において混合組成物の硬化のために用いる活性エ
ネルギー線としては、一般的に電子線を用いるが、紫外
線、γ線やX線を用いてもよいのは勿論である。電子線
を用いる場合には、大気中でもよいが、酸素濃度が低い
雰囲気、例えば窒素雰囲気下において、150〜300
kVの加速電圧で、吸収線量が1〜10Mrad程度と
なるように照射するのが好ましいが、ガラス、保護層、
混合組成物の種類、混合組成物の塗布厚さなどによって
適宜選定すればよい。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕ガラス板の片面に、シンジオタクチックプ
ロピレン(90wt%)/ビニールシラン(10wt
%)の共重合体に酢酸ビニールを30wt%共重合させ
た共重合体の0.5mm厚さシートをセットし、表面温
度120℃に設定した加圧プレスで20Kg/cm2
圧力で10分間加熱して接着し、保護層を形成した。そ
の後、この保護層上に、下記配合の混合組成物をグラビ
アコーターにて塗布厚さ5μmとなるように塗布した。 A成分:アクリル酸カリウム水溶液(*1) 30重量% B成分:エチレン性不飽和結合を1固有する親水性化合物として Nビニル2ピロリドン(*2) 25重量% ポリエチレングリコールモノアクリレート(*3) 15重量% C成分:官能基を3個以上有するアクリル単量体として ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(*4) 15重量% トリメチロールプロパントリアクリレート(*5) 15重量% (*1)中和度25モル%、濃度70% (*2)アロニックスM150:東亜合成化学工業
(株)製 (*3)ニューフロンティアN177E:第一工業製薬
(株)製 (*4)カヤラッドDPHA:日本化薬(株)製 (*5)NKエステルTMPTA:新中村化学工業
(株)製 塗布後、日新ハイボルテージ(株)製のエリアビーム型
電子線照射装置を用い、窒素雰囲気中、加速電圧150
kV、線量5Mradの条件で電子線を照射し、上記配
合割合の混合組成物を硬化させて前記保護層表面に硬化
皮膜を形成した防曇ガラスを得た。このガラスは表1、
表2に示すように防曇性、密着性及び表面硬度の優れた
ものであった。
【0023】〔実施例2〕ガラス板の片面に、エチレン
/酢酸ビニール共重合体の0.5mm厚さシートをセッ
トし、表面温度120℃に設定した加圧プレスで20K
g/cm2の圧力で10分間加熱して接着し、保護層を
形成した。その後、この保護層上に、下記配合の混合組
成物をグラビアコーターで塗布厚さ5μmとなるように
塗布した。 A成分:アクリル酸カリウム水溶液(*1) 40重量% B成分:エチレン性不飽和結合を1固有する親水性化合物として Nビニル2ピロリドン(*2) 30重量% C成分:官能基を3個以上有するアクリル単量体として トリメチロールプロパントリアクリレート(*5) 30重量% (*1,2,5):前出 塗布後、エリアビーム型電子線照射装置を用い、窒素雰
囲気中、加速電圧150kV、線量5Mradの条件で
電子線を照射し、上記配合割合の混合組成物を硬化させ
て前記保護層表面に硬化皮膜を形成した防曇ガラスを得
た。このガラスは表1、表2に示すように防曇性、密着
性及び表面硬度の優れたものであった。
【0024】〔実施例3〕実施例1に示した保護層を形
成するシートについて、ガラス板への接着前に、日新ハ
イボルテージ(株)製の走査型電子線照射装置を用い
て、空気中で加速電圧750kV、照射線量10Mra
dで電子線を照射した。このシートのガラス板への接着
等、その他の実施内容は実施例1と同じである。
【0025】〔実施例4〕実施例2に示した保護層を形
成するシートについて、ガラス板への接着前に、走査型
電子線照射装置を用いて、空気中で加速電圧750k
V、照射線量25Mradで電子線を照射した。このシ
ートのガラス板への接着等、その他の実施内容は実施例
2と同じである。
【0026】〔実施例5〕ガラス板の片面に、エチレン
/酢酸ビニール共重合体にビニールアルコールを共重合
させた共重合体の0.5mm厚さシートをセットし、表
面温度120℃に設定した加圧プレスで20Kg/cm
2の圧力で10分間加熱して接着し、保護層を形成し
た。その後、この保護層上に、下記配合の混合組成物を
グラビアコーターにて塗布厚さ5μmとなるように塗布
した。 A成分:アクリル酸カリウム水溶液(*1) 30重量% B成分:エチレン性不飽和結合を1固有する親水性化合物として Nビニル2ピロリドン(*2) 40重量% C成分:官能基を3個以上有するアクリル単量体として ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(*4) 30重量% 溶 剤:イソプロピルアルコール(*6) 20重量% (*1,2,4):前出 (*6):関東薬品(株)製 塗布後、前記溶剤分を乾燥器で乾燥し、その後エリアビ
ーム型電子線照射装置を用い、窒素雰囲気中、加速電圧
150kV、線量5Mradの条件で電子線を照射し、
上記配合割合の混合組成物を硬化させて前記保護層表面
に硬化皮膜を形成した防曇ガラスを得た。このガラスは
表1、表2に示すように、防曇性、密着性及び表面硬度
の優れたものであった。
【0027】〔実施例6〕ガラス板の片面に実施例1と
同じ保護層を形成した。その後、この保護層上に、下記
配合の混合組成物をグラビアコーターにて塗布厚さ5μ
mとなるように塗布した。 A成分:アクリル酸カリウム水溶液(*1) 30重量% B成分:エチレン性不飽和結合を1固有する親水性化合物として Nビニル2ピロリドン(*2) 20重量% ポリエチレングリコールモノアクリレート(*3) 10重量% C成分:官能基を3個以上有するアクリル単量体として ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(*4) 30重量% トリメチロールプロパントリアクリレート(*5) 10重量% 溶 剤:イソプロピルアルコール(*6) 10重量% (*1〜6):前出 塗布後、前記溶剤分を乾燥器で乾燥し、その後エリアビ
ーム型電子線照射装置を用い、窒素雰囲気中、加速電圧
150kV、線量5Mradの条件で電子線を照射し、
上記配合割合の混合組成物を硬化させて前記保護層表面
に硬化皮膜を形成した防曇ガラスを得た。このガラスは
表1、表2に示すように、防曇性、密着性及び表面硬度
の優れたものであった。
【0028】〔比較例1〕ガラス板の片面に下記配合の
混合組成物をグラビアコーターで塗布厚さ5μmとなる
ように塗布した。 A成分:アクリル酸カリウム水溶液(*1) 60重量% B成分:エチレン性不飽和結合を1固有する親水性化合物として Nビニル2ピロリドン(*2) 40重量% (*1,2):前出 塗布後、エリアビーム型電子線照射装置を用い、窒素雰
囲気中、加速電圧150kV、線量5Mradの条件で
電子線を照射し、上記配合割合の混合組成物を硬化させ
て前記保護層表面に硬化皮膜を形成したガラスを得た。
【0029】上述の各実施例、比較例で得られたガラス
の評価結果を表1、表2に示す。 (注) 防曇性:60℃の温水上に硬化皮膜を形成したガラスを
置き、10分間放置し、 曇りが発生するか否かを目
視にて判定した。曇りが発生しなかったものには ◎
を、5秒以内に曇りが発生したものには×を表示した。 表面硬度:JIS K 5400(8.4)「鉛筆引っ
かき抵抗試験方法」に準じ、手かき法により試験し、そ
の測定値である鉛筆硬度を示した。 密着性:JIS K 5400(8.5.2)「碁盤目
テープ試験方法」に準じ、ガラス表面に形成した硬化皮
膜に、カッタナイフを用いてガラスに達する切り傷を付
け、1mmの碁盤目100個を作り、碁盤目の上にセロ
ハン粘着テープ(18mm幅)を完全に付着させ、直ち
にテープの一端を硬化皮膜面に直角に保ち、瞬間的に引
き離す試験を行った。これにより完全に剥がれないで残
った碁盤目の数を調べ、分子に剥がれなかった碁盤目の
数を、分母に全体の碁盤目の数(100)を表示した。
また、表1において、乾燥状態の測定値は前記防曇性テ
スト前の値であり、湿潤状態の測定値は前記防曇性テス
ト直後の値である。
【0030】 (注) ヘイズ:入射角60°での入射光量に対する60°反射
角における反射光量の比を求めた。乾燥状態の測定値は
前記防曇性テスト前の値であり、湿潤状態の測定値は前
記防曇性テスト直後の値である。 耐貫通試験:JIS R 3212に準拠し、乾燥状態
で行った。
【0031】表1及び表2から明らかなとおり、実施例
1ないし6で得られたガラスは防曇性、表面硬度、密着
性、ヘイズ、耐貫通試験において優れたものであること
が判る。これに対し、比較例1のガラスは実用に供し得
ないものであることが判る。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ガラスに防曇性と耐擦
傷性を付与する加工が電子線の照射により同時に行え、
ガラスの防曇加工が容易に行える。
【0033】本発明の製造方法により付与される防曇
性、耐擦傷性の両機能、性質共、高度に優れたものであ
り、しかも両機能の相乗効果により、得られたハードコ
ートガラスは高品質の表面性能を有する。
【0034】本発明のハードコートガラスに設けられて
いる保護層はガラスと硬化皮膜との結合層として機能す
ると共に、この保護層により混合組成物の防曇コーティ
ング層を電子線硬化する際、電子線によるガラスの変色
を防止することができ、また、ガラスが万一破損した場
合に、ガラス破片の飛散を防ぐことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスの片面に保護層を設け、この保護
    層上に、次の三つの成分、 A;アクリル酸カリウム水溶液、 B;エチレン性不飽和結合を1個有する親水性化合物、 C;官能基を3個以上有するアクリル単量体 によって本質的になり、前記A:B:Cの混合割合が1
    0〜50重量%:20〜60重量%:10〜50重量%
    である混合組成物を塗布し、活性エネルギー線を照射す
    ることにより、前記混合組成物の硬化を起こさせること
    を特徴とする防曇ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラスの片面に保護層を設け、この保護
    層上に、次の三つの成分、 A;アクリル酸カリウム水溶液、 B;エチレン性不飽和結合を1個有する親水性化合物、 C;官能基を3個以上有するアクリル単量体 によって本質的になり、前記A:B:Cの混合割合が1
    0〜50重量%:20〜60重量%:10〜50重量%
    である混合組成物を塗布し、活性エネルギー線を照射し
    て成ることを特徴とする防曇ガラス。
JP21357493A 1993-08-06 1993-08-06 防曇ガラスとその製造方法 Pending JPH0748148A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011096320A1 (ja) 2010-02-05 2011-08-11 コニカミノルタオプト株式会社 フィルムミラー、太陽熱発電用フィルムミラー及び太陽光発電用反射装置
JP2016070972A (ja) * 2014-09-26 2016-05-09 大日本印刷株式会社 表示装置用前面板

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