JP6828301B2 - 吸水性シート - Google Patents

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Description

本発明は、高い透明性を有する吸水性シートに関する。
高い吸水性が要求される紙おむつやペットシーツ等の吸水性シートとして、アクリル酸塩系ポリマー粒子を基材上に散布し、被覆結合材で固定したものが提案されている(特許文献1)。
特開平11−170414号公報
ところで、吸水性シートの新たな用途として、窓ガラスや透明ディスプレイに適用することが考えられているが、その場合、吸水性シートに対しては、実用的な透明度としてヘイズ度が8%を超えないことや、比較的大きな面積への適用であるため製造コストが過度に増加しないことが求められている。しかしながら、従来の吸水性シートは、基材や被覆結合剤として透明材料を使用したとしても、比較的低コストで入手可能なアクリル酸塩系ポリマー粒子が可視光線の波長よりも相対的に大きな粒径を有するため、白濁して見えたり、ポリマーの外形が見えたりし、所期の透明性が得られないという問題があった。
本発明の目的は、以上の従来の技術の問題点を解決することであり、吸水前後で高い透明性を有し、低コストで製造可能な吸水性シートを提供することである。
本発明者は、所定の含水条件下で透明性を示す水溶性アクリル系モノマー成分に水を配合した含水組成物から成膜した含水アクリル系モノマー膜を、その含水状態を保ったまま光硬化させることにより得られる吸水性シートが、予想外にも良好な透明性と吸水性とを同時に実現できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、水溶性アクリル系モノマー成分と水とを含有する含水アクリル系モノマー膜の含水光硬化膜を有する吸水性シートであって、
水溶性アクリル系モノマー成分が、23℃で18質量%以上の水と混和したときに透明性を示すものであることを特徴とする吸水性シートを提供する。
また、本発明は、水溶性アクリル系モノマー成分と水とを含有する含水アクリル系モノマー膜の含水光硬化膜を有する吸水性シートの製造方法であって:
23℃で18質量%以上の水と混和したときに透明性を示す水溶性アクリル系モノマー成分と、光重合開始剤と、架橋剤と、水とを含有する含水光硬化性アクリル系モノマー組成物をベースフィルムに成膜することにより含水アクリル系モノマー膜を形成する工程;
含水アクリル系モノマー膜に透明剥離フィルムを積層する工程;及び
含水アクリル系モノマー膜に対し、透明剥離フィルム若しくはベースフィルム側から紫外線を照射することにより、含水アクリル系モノマー膜の含水量を保持したまま含水光硬化膜を形成する工程;
を有する製造方法を提供する。
本発明の吸水性シートは、水溶性アクリル系モノマー成分と水とを含有する含水アクリル系モノマー膜の含水光硬化膜を有しており、その水溶性アクリル系モノマー成分として、23℃で18質量%以上の水と混和したときに透明性を示すものを使用する。このような水溶性アクリル系モノマー成分は、少なくとも、23℃で18質量%以上の水と混和したときに透明性を示し、比較的容易で低コストで入手可能な水溶性アクリル系モノマーから構成する。このため、本発明の吸水性シートは、良好な吸水性と透明性とを同時に実現することができる。
以下、本発明の吸水性シートを詳細に説明する。
<吸水性シート>
本発明の吸水性シートは、水溶性アクリル系モノマー成分と水とを含有する含水アクリル系モノマー膜の含水光硬化膜を有する。本発明の吸水性シートは、この含水光硬化膜の単層構造であってもよい。また、透明であってもよいベースフィルムに含水光硬化膜が積層されている構造であってもよい。更に透明で保護シートとしても機能する剥離フィルムが、ベースフィルムと反対側の含水光硬化膜の表面に積層されている構造であってもよい。なお、本発明において「アクリル系」という用語は、「メタクリル系」を包含する。
(水溶性アクリル系モノマー成分)
本発明において、水溶性アクリル系モノマー成分は、23℃で18質量%以上の水と混和したときに透明性を示すものである。このため、含水アクリル系モノマー膜を光硬化させて含水光硬化膜とした際に良好な透明性を実現することができる。なお、評価温度を「23℃」としたのは、一般的な製造工程における雰囲気温度が23℃だからであり、また、水の混和量を「18質量%以上」としたのは、含水アクリル系モノマー膜に紫外線を照射した後においても、光硬化成分(ポリマー類)が水から溶出することなく透明性を維持できる程度の指標とするためである。
本発明において、水溶性アクリル系モノマー成分の「水溶性」とは、モノマー成分が層分離等することなく任意の割合で水と混和することを意味する。その測定は、水に対して水溶性アクリル系モノマー成分を徐々にその添加量を増加させながら確認するという「混和実験」により行うことができる。また、水溶性アクリル系モノマー成分の「透明性を示す」とは、JIS K7136に準じて測定されるヘイズ度(曇度)で8%以下、好ましくは5%以下を示すことである。
水溶性アクリル系モノマー成分は、一種以上の水溶性アクリル系モノマーを含有しており、複数の水溶性アクリル系モノマーを含有している場合、それらすべての水溶性アクリル系モノマー成分が、23℃で18質量%以上の水と混和したときに透明性を示すものであることが、前述したとおり、紫外線を照射した後においても透明性を維持するという点で好ましい。
(水溶性アクリル系モノマー)
このような水溶性アクリル系モノマーとしては、親水性基であるカルボキシ基、アミノ基、水酸基、ポリエーテル基等を有する公知の水溶性アクリル系モノマーを使用する。
このような水酸基含有アクリル系モノマーの具体例としては、含水光硬化膜の透明性の点から4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等を挙げることができる。これらは混合して使用してもよく、単独で使用してもよい。
なお、水溶性アクリル系モノマー成分は、23℃で18質量%以上の水と混和したときに透明性を示すものである限り、上述の水酸基含有アクリル系モノマーの他に、種々の親水性モノマーであってもよい。種々の親水性モノマーの具体例としては、ビニルアルコール、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド等が挙げられる。これらの親水性モノマーには、必要に応じて、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ポリエーテル基等の親水性基が結合していてもよい。中でも、ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリル酸を好ましく挙げることができる。親水性モノマーとして、ヒドロキシエチルアクリルアミド又はアクリル酸を使用した場合、吸水性シートのシート硬さを調整でき、また、タック性も弱めることができる。その結果、吸水性シートをロールツーロールで製造することが可能となる。
また、親水性モノマーとして、以下の式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーを使用することもできる。このモノマーを使用した場合には、本発明の吸水性ポリマーシートに対し高吸水性を付与し、また、含水状態が維持されている吸水性シートにおけるタック性を抑制もしくは調整することができる。
Figure 0006828301
式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立的に水素原子又は低級アルキル基である。R3及びR4は低級アルキル基であり、R5は低級アルキル基、低級アルケニル基又はベンジル基であり、Aは低級アルキレン基であり、X-はハロゲンアニオン又は過塩素酸アニオンである。これらの置換基において、低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、Sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。低級アルケニル基としては、エテニル基、1又は2−プロペニル基、1,2又は3−ブテニル基、1,2,3又は4−ペンテニル基、1,2,3,4、5−ヘキセニル基等が挙げられる。低級アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。ハロゲンアニオンとしては、クロロアニオン、ブロモアニオン、イオドアニオンが挙げられる。
好ましいR1は水素原子であり、好ましいR2はメチル基であり、好ましいR3、R4及びR5はメチル基であり、好ましいAはプロピレン基であり、好ましいX-はクロロアニオンである。
一方、(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーのカチオン部の具体例としては、アクリロイルアミノメチルトリメチルアンモニウム、アクリロイルアミノメチルトリエチルアンモニウム、アクリロイルアミノメチルトリプロピルアンモニウム、アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルメチルジエチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルメチルジプロピルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルトリエチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルトリプロピルアンモニウム、アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルジエチルベンジルアンモニウムなどのアクリルアミド系第4級アンモニウムカチオンが挙げられる。中でも安価な工業的原料を入手しやすい点で、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウムが好ましい。特に好ましくは、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムである。
従って、好ましい式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーとしては、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、換言すれば、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル塩が挙げられる。
(含水アクリル系モノマー膜)
このような水溶性アクリル系モノマー成分と水とを含む含水アクリル系モノマー膜は、後述するように、少なくとも水溶性アクリル系モノマー成分と水と含有する含水光硬化性アクリル系モノマー組成物をカレンダー法等の常法により成膜したものである。その膜厚は、吸水性シートの用途等により異なるが、通常10〜1000μm、好ましくは50〜500μmである。
このような含水アクリル系モノマー膜中の含水量は、後述される含水光硬化膜の含水量と略同様となることから、吸水性シートとして求められる機械的強度や製造工程における取り扱い性の観点から調整される。この含水量は、好ましくは5〜50質量%の範囲である。この範囲であれば、水溶性アクリル系モノマー成分が18質量%の混和性を示すということと相まって、紫外線照射された後の含水光硬化膜のヘイズを確実に低減できるという効果が得られる。なお、水としては、蒸留水、イオン交換水を好ましく使用できる。また、含水量の測定は、加熱秤量による重量変化測定により行うことができる。
(光重合開始剤・架橋剤)
なお、本発明において、含水アクリル系モノマー膜は、通常、光重合開始剤を含有する。モノマー膜の硬化を促進させるためである。また、含水アクリル系モノマー膜は、更に、架橋剤を含有することが好ましい。その含水光硬化膜の水の保持力を高めると共に含水光硬化膜をロールツーロールで巻き取ることを可能とする機械的強度を含水光硬化膜に付与するためである。
光重合開始剤としては、公知のラジカル型光重合開始剤を採用することができる。具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アニソールメチルエーテルなどのベンゾイン類、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(ダロキュアー2959;BASFジャパン(株))、α−ヒドロキシ−α、α'−ジメチルアセトフェノン(ダロキュアー1173;BASFジャパン(株))、メトキシアセトフェノン、2,2'−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(イルガキュアー651;BASFジャパン(株))、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(イルガキュアー184;BASFジャパン(株))、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン類、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4'−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノンなどのプロピオフェノン類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフニノンなどのベンゾフェノン類、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどのチオキサントン類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジ−n−ブトキシフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド類、ベンジル、ジベンゾスベロン、α−アシルオキシムエステルなどが挙げられる。
また、架橋剤としては、公知の架橋剤を採用することができ、好ましくは多官能アクリレート系架橋剤を使用することができる。具体的には、トリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ及びトリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変成トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等を挙げることができる。
含水アクリル系モノマー膜における光重合開始剤の配合量は、上述した水溶性アクリル系モノマー成分100質量部に対し、好ましくは0.01〜1質量部、より好ましくは0.1〜0.5質量部である。この範囲であれば、良好な成膜性を実現することができる。また、含水アクリル系モノマー膜における架橋剤の配合量は、上述した水溶性アクリル系モノマー成分100質量部に対し、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.1〜1質量部である。この範囲であれば、良好な吸水性と耐溶解性とを実現できる。
(含水光硬化膜)
本発明の吸水性シートは、上述した含水アクリル系モノマー膜に由来する含水光硬化膜を含有する。含水アクリル系モノマー膜の光硬化は、後述するように、含水アクリル系モノマー膜への紫外線照射により行うことができる。その膜厚は、吸水性シートの用途等により異なるが、通常10〜1000μm、好ましくは50〜500μmである。
含光水硬化膜の含水量は、含水アクリル系モノマー膜の含水量に依存するが、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%である。この範囲であれば、良好な成膜性を実現することができる。含水光硬化膜の含水量の測定は、含水アクリル系モノマー膜の含水量の測定と同様の手法により測定できる。
含水光硬化膜のJIS K7136に準拠するヘイズ度は、好ましくは8%以下、より好ましくは5%以下である。この範囲であれば、良好な透明性を実現できる。
含水光硬化膜の吸水性は、好ましくは自重に対して好ましくは10質量%以上、より好ましくは50質量%以上である。この範囲であれば、結露防止等を実現できる。
(その他の成分)
本発明の吸水性シートの含水光硬化膜は、本発明の効果を損なわない範囲で、含水光硬化膜に相溶する透明な熱可塑性樹脂や、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、染料等を含有することができる。
(吸水性シートの製造方法)
水溶性アクリル系モノマー成分と水とを含有する含水アクリル系モノマー膜の含水光硬化膜を有する本発明の吸水性シートは、以下の工程(A)〜(B)を有する製造方法により製造することができる。
(工程A)
まず、含水光硬化性アクリル系モノマー組成物をベースフィルムに成膜することにより含水アクリル系モノマー膜を形成する。この含水アクリル系モノマー膜の形成は、公知の手法を利用して形成することができる。例えば、剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムなどのベースフィルムに、含水光硬化性アクリル系モノマー組成物を公知の手法、例えばカレンダー法やバーコータ法等により塗布することにより行うことができる。また、ベースフィルムは、後述する工程Cにおける紫外線照射が可能となるように透明(紫外線透過性)であることが好ましい。
含水光硬化性アクリル系モノマー組成物は、水溶性アクリル系モノマー成分と、光重合開始剤と、架橋剤と、水とを含有する。これらの成分の種類や配合割合については、本発明の吸水性シートに関連して説明したとおりである。
即ち、水溶性アクリル系モノマー成分としては、23℃で18質量%以上の水と混和したときに透明性を示すもの、具体的にはJIS K7136に準拠したヘイズ度が8%以下のものを使用する。含水アクリル系モノマー膜を光硬化させて含水光硬化膜とした際に良好な透明性を実現するためである。
なお、含水光硬化性アクリル系モノマー組成物は、光硬化させた後の含水光硬化膜に相溶する透明な熱可塑性樹脂や、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、染料等を含有することができる。
(工程B)
次に、含水アクリル系モノマー膜に透明剥離フィルムを積層する。このフィルムの積層により、以下の工程Cにおいて含水アクリル系モノマー膜の含水量を保持したまま光硬化させることができる。透明剥離フィルムとしては、公知の透明剥離フィルムを使用することができる、例えば、市販の剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム等を使用することができる。なお、透明剥離フィルムの「透明」とは、後述の工程Cで使用する紫外線が透過するという意味である。
(工程C)
含水アクリル系モノマー膜に対し、透明剥離フィルム若しくはベースフィルム側から紫外線を照射することにより、含水アクリル系モノマー膜の含水量を保持したまま含水光硬化膜を形成する。紫外線の照射は、公知の紫外線照射技術を適用して行うことができる。例えば、透明剥離フィルム若しくはベースフィルム側から、含水アクリル系モノマー膜に対し、ケミカルランプ、高圧水銀ランプ等が発した紫外線を照射することにより行うことができる。紫外線の照射条件の一例としては、0.5〜1.5mW/cm2に調整されたケミカルランプで5〜10分間紫外線を照射し、続いて、高圧水銀ランプで1000〜1500mJ/cm2の光量で照射することが挙げられる。なお、含水アクリル系モノマー膜の含水量を「保持したまま」とは、紫外線照射前の含水アクリル系モノマー膜に含まれている水分量と、紫外線照射後の含水光硬化膜に含まれる水分量とが実質的に同量であることを意味する。また、含水アクリル系モノマー膜の含水量を保持したままであるか否かは、含水アクリル系モノマー膜の含水量の公知の測定手法と同様の手法により評価することができる。
このように作成された含水光硬化膜を有する吸水性シートは、透明剥離フィルムを取り除き、透明ディスプレイ等の被着物に貼り付けて好ましく使用することができる。
以下、本発明を実験例並びに実施例により具体的に説明する。
実験例(アクリル系モノマーと水との混和試験)
アクリル系モノマーと水とを、23℃で様々な割合で均一に混合した時の混合液の状態を目視にて観察し、無色透明な場合を良好「〇」と評価し、白濁している場合を不良「×」と評価した。得られた結果を表1に示す。なお、「良好」及び「不良」という評価は、JIS K7136に準拠するヘイズ度でそれぞれ「8%以下」及び「8%超」の場合に該当すると考えられる。
Figure 0006828301
表1から、2−ヒドロキシブチルアクリレートは23℃で水を18質量部以上混合すると白濁し、他のアクリレート系モノマーは、23℃で水を18質量部以上混合しても白濁しないことがわかる。従って、含水状態でアクリル系モノマー組成物を光硬化させる場合には、少なくとも23℃で水を18質量部以上混合しても白濁しない水溶性アクリル系モノマーを使用すべきであることが理解される。
実施例1〜3、比較例1
表2に示したアクリル系モノマー88質量部、水12質量部、光重合開始剤(DC1173、日本チバガイギー(株))0.3質量部、及び架橋剤(M400、東亞合成(株))0.3質量部を回転翼式撹拌機(スリーワンモーター、新東科学(株))を用いて均一に混合して、含水光硬化性アクリル系モノマー組成物を調製した。この含水光硬化性アクリル系モノマー組成物を、バーコータを用いて剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムに200μm厚で塗布し、その上に別の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムを載置した。2枚の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムに挟持された含水光硬化性アクリル系モノマー組成物の膜(すなわち、含水アクリル系モノマー膜)に対し、1mW/cm2に調整したケミカルランプから紫外線(主波長365nm)を5分間照射し、続いて高圧水銀ランプから紫外線(主波長365nm)を1000mJ/cm2のエネルギー量となるように照射することにより、含水光硬化膜が剥離処理ポリエチレンテレフタレートに挟持されている吸水性シートを作成した。なお、実施例1〜3並びに比較例1の吸水性シートにおける含水光硬化性アクリル系モノマー組成物膜の含水量と、その硬化した含水光硬化膜の含水量とは、いずれもほぼ12%(質量基準)であり、実質的な差はなかった。
<評価>
含水光硬化性アクリル系モノマー組成物の「透明性」を以下に説明するように評価し、また、得られた吸水性シートの「吸水性」について、以下に説明するように「吸水率」を試験し、評価した。加えて、吸水性シート(含水光硬化膜)の「透明性」について、以下に説明するようにへイズ度を測定し評価した。得られた結果を表2に示す。
(含水光硬化性アクリル系モノマー組成物の透明性)
組成物の状態を目視にて観察し、無色透明な場合を良好「〇」と評価し、白濁している場合を不良「×」と評価した。
(吸水性シートの吸水性)
吸水性シートを1cm角に切り出し、両面の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がしたものを、精製水30ml中に24時間浸漬し、浸漬前後のフィルム質量(浸漬前の質量をW0、浸漬後の質量をW1)を測定し、式「吸水率(%)=[(W1−W0)/W0]×100」に従って吸水率を求めた。
(吸水性シート(光硬化膜)の透明性)
両面の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がした吸水性シートのヘイズ度を、JIS K7136に準拠して測定し、以下の評価基準に従って評価した。
評価基準
○: ヘイズ度が8%以下である場合
△: ヘイズ度が8%超10%以下である場合
×: ヘイズ度が10%超である場合
Figure 0006828301
表2から分かるように、実施例1〜3の吸水性シートは、透明性に優れ、しかも良好な吸水性を示していた。特に、水溶性アクリル系モノマーの種類を変更することにより吸水性シートの吸水率をコントロールできることがわかる。
それに対し、比較例1の吸水性シートは、水溶性アクリル系モノマーとして、表1に示すように、23℃で水を18質量部以上混合すると白濁してしまう2−ヒドロキシブチルアクリレートを使用していたので、吸水性シートの透明性に問題が生じた。
本発明の吸水性シートは、良好な吸水性を示し、しかも良好な透明性、具体的には8%以下のヘイズ度を示す。従って、窓ガラスや透明ディスプレイ等に適用する吸水性材料として有用である。

Claims (6)

  1. 水溶性アクリル系モノマー成分と水と光重合開始剤と架橋剤とを含有する含水アクリル系モノマー膜の含水光硬化膜を有する吸水性シートであって、
    水溶性アクリル系モノマー成分が、23℃で18質量%以上の水と混和したときにへイズ度8%以下の透明性を示す2−ヒドロキシエチルメタクリレートであり、
    含水アクリル系モノマー膜が、水を5〜50質量%で含有し、更に水溶性アクリル系モノマー成分100質量部に対し、光重合開始剤を0.01〜1質量部、架橋剤を0.01〜5質量部の割合で含有し、
    含水光硬化膜の含水量が5〜50質量%であり、へイズ度が8%以下であることを特徴とする吸水性シート。
  2. 水溶性アクリル系モノマー成分が、(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウムモノマーを含まない請求項1記載の吸水性シート。
  3. 架橋剤が、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレートである請求項1又は2記載の吸水性シート。
  4. 水溶性アクリル系モノマー成分と水と光重合開始剤と架橋剤とを含有する含水アクリル系モノマー膜の含水光硬化膜を有する吸水性シートの製造方法であって:
    23℃で18質量%以上の水と混和したときにへイズ度8%以下の透明性を示す水溶性アクリル系モノマー成分として2−ヒドロキシエチルメタクリレートと、光重合開始剤と、架橋剤と、水とを含有する含水光硬化性アクリル系モノマー組成物をベースフィルムに成膜することにより含水アクリル系モノマー膜を形成する工程(ここで、含水アクリル系モノマー膜は、水を5〜50質量%で含有し、更に水溶性アクリル系モノマー成分100質量部に対し、光重合開始剤を0.01〜1質量部、架橋剤を0.01〜5質量部の割合で含有している)
    含水アクリル系モノマー膜に透明剥離フィルムを積層する工程;及び
    含水アクリル系モノマー膜に対し、透明剥離フィルム若しくはベースフィルム側から紫外線を照射することにより、含水アクリル系モノマー膜の含水量を保持したまま、含水量が5〜50質量%であり、へイズ度が8%以下である含水光硬化膜を形成する工程;
    を有する製造方法。
  5. 水溶性アクリル系モノマー成分が、(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウムモノマーを含まない請求項4記載の製造方法。
  6. 架橋剤が、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレートである請求項4又は5記載の製造方法。
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