JP6417843B2 - 吸水性ポリマーシートの製造方法 - Google Patents

吸水性ポリマーシートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6417843B2
JP6417843B2 JP2014210740A JP2014210740A JP6417843B2 JP 6417843 B2 JP6417843 B2 JP 6417843B2 JP 2014210740 A JP2014210740 A JP 2014210740A JP 2014210740 A JP2014210740 A JP 2014210740A JP 6417843 B2 JP6417843 B2 JP 6417843B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
resin composition
mass
meth
photocurable resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014210740A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016079269A (ja
Inventor
隆行 松島
隆行 松島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dexerials Corp
Original Assignee
Dexerials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dexerials Corp filed Critical Dexerials Corp
Priority to JP2014210740A priority Critical patent/JP6417843B2/ja
Priority to CN201580053246.8A priority patent/CN107075149B/zh
Priority to PCT/JP2015/077740 priority patent/WO2016059973A1/ja
Priority to TW104132985A priority patent/TWI686431B/zh
Publication of JP2016079269A publication Critical patent/JP2016079269A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6417843B2 publication Critical patent/JP6417843B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/52Amides or imides
    • C08F220/54Amides, e.g. N,N-dimethylacrylamide or N-isopropylacrylamide
    • C08F220/60Amides, e.g. N,N-dimethylacrylamide or N-isopropylacrylamide containing nitrogen in addition to the carbonamido nitrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/18Manufacture of films or sheets

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

本発明は、吸水性ポリマーシートの製造方法に関する。
高い吸水性が要求される紙おむつやペットシーツ等の吸水性シートとして、アクリル酸塩系ポリマー粒子を基材上に散布し、被覆結合材で固定したものが提案されている(特許文献1)。
特開平11−170414号公報
ところで、吸水性シートの新たな用途として、窓ガラスや透明ディスプレイに適用することが考えられているが、その場合、吸水性シートに対しては、実用的な透明度としてヘイズ度が8%を超えないことが求められている。しかしながら、従来の吸水性シートは、基材や被覆結合剤として透明材料を使用したとしても、アクリル酸塩系ポリマー粒子が可視光線の波長よりも相対的に大きな粒径を有するため、白濁して見えたり、ポリマーの外形が見えたりし、所期の透明性が得られないという問題があった。
また、従来の吸水性シートは、アクリル酸塩系ポリマーの合成工程、粒子化工程、シート化工程等の互いに独立した複数の工程に従って作成されており、アクリル酸塩モノマーを含有する光硬化性樹脂組成物を用いて、ロールツーロール(Roll−to−Roll)方式で吸水性ポリマーシートを製造することが実質的にできないという問題もあった。
本発明の目的は、以上の従来の技術の問題点を解決することであり、吸水前後で高い透明性を有する吸水性ポリマーシートをロールツーロール方式で製造できるようにすることである。
本発明者は、特定構造の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーを含有する光硬化性樹脂組成物に、一般に光硬化性樹脂組成物の光硬化反応の際に取り除かれている水を敢えて含有させ、それにより得られた含水光硬化性樹脂組成物を用いることにより、ロールツーロール方式で、良好な吸水性と、ヘイズ度8%以下の優れた透明性とを有する吸水性ポリマーシートを製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、ヘイズ度が8%以下の吸水性ポリマーシートをロールツーロール方式で製造する方法であって、
式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーを含有する光硬化性樹脂組成物の水分量を5〜40質量%に調整する、光硬化性樹脂組成物の水分量調整工程、水分量が調整された光硬化性樹脂組成物を、巻き出しロールから引き出された支持シート上に塗布することにより含水光硬化性膜を形成する、含水光硬化性膜形成工程、
含水光硬化性膜に対し紫外線を照射して光硬化させることにより支持シート上に吸水性ポリマーシートを形成する、紫外線照射工程、及び
吸水性ポリマーシートを、支持シートごと巻き取りロールに巻き取る、吸水性ポリマーシート巻き取り工程を有する製造方法を提供する。
Figure 0006417843
式中、R及びRはそれぞれ独立的に水素原子又は低級アルキル基である。R及びRは低級アルキル基であり、Rは低級アルキル基、低級アルケニル基又はベンジル基であり、Aは低級アルキレン基であり、Xはハロゲンアニオン又は過塩素酸アニオンである。
本発明の吸水性ポリマーシートの製造方法では、水分量が5〜40質量%に調整された、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーを含有する光硬化性樹脂組成物をロールツーロール方式に適用する。このため、良好な吸水性を示し、しかも良好な透明性、具体的には8%以下のヘイズ度を示す吸水性ポリマーシートを製造することができる。
本発明は、ヘイズ度が8%以下の吸水性ポリマーシートをロールツーロール方式で製造する方法であって、以下の「光硬化性樹脂組成物の水分量調整工程」、「含水光硬化性膜形成工程」、「紫外線照射工程」、「吸水性ポリマーシート巻き取り工程」を有する方法である。以下、工程毎に詳細に説明する。なお、本発明の製造方法には、公知のロールツーロール方式のシート製造装置(例えば、特開2001−89719号の図5又は図8に開示のシート製造装置)を適用することができる。
<光硬化性樹脂組成物の水分量調整工程>
本発明の吸水性ポリマーシートの製造方法においては、まず、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーを含有する光硬化性樹脂組成物の水分量を5〜40質量%に調整する。光硬化性樹脂組成物の水分量を調整する具体的手法としては、配合する各成分が含有している水分量を考慮し、樹脂組成物に水を加えたり、逆に無水のモノマーやオリゴマーあるいはポリマーを加えたりすることで調整することができる。なお、配合成分がもともと含有している水分量が5〜40質量%の範囲内である場合、水や無水物質を敢えて加えないという消極的な調整方法を採用してもよい。
光硬化性樹脂組成物中の水分量を5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%とする理由は、この範囲であれば、モノマーとして、ガラス転移温度(Tg)が100℃前後の比較的硬質なポリマーを与え得るアクリルアミド系モノマーや親水性モノマーを使用した場合であっても、光硬化させた後の光硬化膜に柔軟性を付与することができ、結果的にロールツーロール方式で吸水性ポリマーシートを製造することができる。また適正な表面タック性に調整することができる。なお、本発明において、“(メタ)アクリル”は、アクリルとメタクリルの双方の意味を包含する。
光硬化性樹脂組成物中の水分量の測定は、当該樹脂組成物の調製時に決定されるが、ポリマーシート作成後には、乾燥減量法等の公知の方法により行うことができる。
(光硬化性樹脂組成物)
光硬化性樹脂組成物は、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーを含有する。式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーの光硬化性樹脂組成物中の含有量は、ポリマーシートに高い吸水性を実現するために、好ましくは7.5質量%以上、より好ましくは15質量%以上に調整する。
(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーは、本発明の吸水性ポリマーシートの高吸水性の発現に寄与し、また、含水状態が維持されているポリマーシートにおけるタック性の抑制および調整にも寄与する成分であり、式(1)の構造を有するモノマーである。
Figure 0006417843
式(1)中、R及びRはそれぞれ独立的に水素原子又は低級アルキル基である。R及びRは低級アルキル基であり、Rは低級アルキル基、低級アルケニル基又はベンジル基であり、Aは低級アルキレン基であり、Xはハロゲンアニオン又は過塩素酸アニオンである。これらの置換基において、低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、Sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、中でもメチル基が好ましい。低級アルケニル基としては、エテニル基、1又は2−プロペニル基、1,2又は3−ブテニル基、1,2,3又は4−ペンテニル基、1,2,3,4、5−ヘキセニル基等が挙げられる。低級アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。ハロゲンアニオンとしては、クロロアニオン、ブロモアニオン、イオドアニオンが挙げられる。
好ましいRは水素原子であり、好ましいRはメチル基であり、好ましいR、R及びRはメチル基であり、好ましいAはプロピレン基であり、好ましいXはクロロアニオンである。
一方、(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーのカチオン部の具体例としては、アクリロイルアミノメチルトリメチルアンモニウム、アクリロイルアミノメチルトリエチルアンモニウム、アクリロイルアミノメチルトリプロピルアンモニウム、アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルメチルジエチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルメチルジプロピルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルトリエチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルトリプロピルアンモニウム、アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルジエチルベンジルアンモニウムなどのアクリルアミド系第4級アンモニウムカチオンが挙げられる。中でも安価な工業的原料を入手しやすい点で、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム、アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウムが好ましい。特に好ましくは、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムである。
従って、好ましい式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーとしては、アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、換言すれば、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル塩が挙げられる。
(親水性モノマー)
光硬化性樹脂組成物は、更に親水性モノマーを含有することができる。親水性モノマーは、好ましくは単官能モノマーであり、吸水性ポリマーシートのシート硬さやタック性および吸水性を制御するために用いられている。ここで、親水性モノマーとは、本発明においては電荷を有するモノマー乃至は極性の高い置換基を含むモノマーである。溶解度パラメータ(SP値)の観点からは、SP値が19以上を示すモノマーを意味している。
親水性モノマーの具体例としては、ビニルアルコール、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド等が挙げられる。これらの親水性モノマーには、必要に応じて、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ポリエーテル基等の親水性基が結合していてもよい。中でも、ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリル酸を好ましく挙げることができる。親水性モノマーとして、ヒドロキシエチルアクリルアミド又はアクリル酸を使用した場合、含水樹脂組成物を光硬化させて得た、含水状態を維持した吸水性ポリマーシートのタック性を弱める等のシート特性を調節することができる。よって光硬化性樹脂組成物の水分量および(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー量、親水性モノマーの種類と量とを適宜調節することで、ロールツーロール生産適性、吸水性、タック性などをコントロールした吸水性ポリマーシートの提供が可能となる。
親水性モノマーの光硬化性樹脂組成物中の含有量は、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー100質量部に対し、好ましくは10〜500質量部、より好ましくは20〜350質量部である。この範囲であれば、吸水性ポリマーシートに良好な吸水性を付与することができ、しかもロールツーロール方式での生産が可能となる。
(多官能(メタ)アクリレートモノマー)
光硬化性樹脂組成物は、更に、架橋剤として機能する多官能(メタ)アクリレートモノマーを含有することができる。
このような多官能(メタ)アクリレートモノマーの具体例としては、ポリプレピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールアクリレート等を挙げることができる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーの光硬化性樹脂組成物中の含有量は、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー100質量部に対し、好ましくは0.01〜5.0質量部、より好ましくは0.1〜2.5質量部である。この範囲であれば、吸水性ポリマーシートに良好な水不溶性と水吸収性とを発現させることができる。
(光ラジカル重合開始剤)
光硬化性樹脂組成物には、更に、光重合開始剤、特に光ラジカル重合開始剤を含有させることができ、光硬化反応させることで透明な吸水性ポリマーシートを得ることができる。このような光ラジカル重合開始剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アニソールメチルエーテルなどのベンゾイン類、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(ダロキュアー2959;BASFジャパン(株)製)、α−ヒドロキシ−α、α'−ジメチルアセトフェノン(ダロキュアー1173;BASFジャパン(株)製)、メトキシアセトフェノン、2,2'−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(イルガキュアー651;BASFジャパン(株)製)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(イルガキュアー184;BASFジャパン(株)製)、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン類、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−4'−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノンなどのプロピオフェノン類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフニノンなどのベンゾフェノン類、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどのチオキサントン類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4−ジ−n−ブトキシフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド類、ベンジル、ジベンゾスベロン、α−アシルオキシムエステルなどが挙げられる。
光重合開始剤の光硬化性樹脂組成物中の含有量は、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー100質量部に対し、好ましくは0.01〜5.0質量部、より好ましくは0.1〜2.5質量部である。この範囲であれば、過度に反応が進むことなく十分な光反応性が得られ、目的の透明な吸水性ポリマーシートを得ることができる。
(その他の成分)
光硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、透明な熱可塑性樹脂、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、染料、水溶性抗菌剤等を含有することができる。なお、光硬化性樹脂組成物には、有機溶媒を配合しないことが好ましい。
光硬化性樹脂組成物は、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー、必要に応じて親水性モノマー、架橋剤、光重合開始剤やその他の成分を含有させ、好ましくは有機溶媒を添加することなく、公知の手法により均一に混合することにより調製することができる。
<含水光硬化性膜形成工程>
水分量が5〜40質量%に調整された光硬化性樹脂組成物を、巻き出しロールから引き出された支持シート上に塗布することにより含水光硬化性膜を形成する。塗布の方法としては、公知の手法を採用することができ、例えば、カレンダー法やバーコータ法等を実施可能な「塗布ユニット」を有する製造装置を使って塗布することができる。
支持シートとしては、吸水性ポリマーシートの支持シートとして使用されている公知の透明シートを適用することができる。ここで透明とは、吸水性ポリマーシートが透過すべき光の透過率が8%以上であることを意味する。このような支持シートとしては、例えば剥離処理又は未剥離処理ポリエチレンテレフタレートシートを好ましく挙げることができる。支持シートの厚みについては、吸水性ポリマーシートの製造条件や使用目的に応じて適宜設定することができる。このような支持シートは、吸水性ポリマーシートの使用時に、必要に応じて剥離してもよい。従って、吸水性ポリマーシートの使用時に支持シートを剥離する場合には、当該支持シートとして、光透過性が低いポリプロピレン不織布シート等を適用することができる。
<紫外線照射工程>
支持シート上に積層された含水光硬化性膜に対し紫外線を照射して光硬化させることにより支持シート上に吸水性ポリマーシートを形成する。
紫外線照射は、公知の紫外線照射技術を適用して行うことができる。例えば、剥離処理された透明ポリエチレンテレフタレートフィルムに積層された含水光硬化性膜(光硬化性樹脂組成物の膜)に対し、ケミカルランプ、高圧水銀ランプ等の光源が発した紫外線を照射することにより行うことができる。紫外線の照射条件の一例としては、0.5〜1.5mW/cmに調整されたケミカルランプで5〜10分間紫外線を照射し、続いて、高圧水銀ランプで1000〜1500mJ/cmの光量で照射することが挙げられる。
なお、紫外線照射の際に、含水光硬化性膜と光源との間に剥離処理を施した透明保護フィルムを介在させることができる。透明保護フィルムを介在させることで、含水光硬化性膜の水分量の変化量を大きく低減させることができる。
<吸水性ポリマーシート巻き取り工程>
次に、吸水性ポリマーシートを、支持シートごと巻き取りロールに巻き取る。これによりロール状に巻かれた吸水性ポリマーシートを得ることができる。
<吸水性ポリマーシート>
このように製造された吸水性ポリマーシートは、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー単位と親水性モノマー単位とを含有し、良好な透明性を示すものである。ここで、吸水性とは、シートの自重の50質量%以上の吸水率を示すことを意味する。また、透明性とは、JIS K7136に準拠して測定されたヘイズ度が8%以下、好ましくは5%以下であることを意味する。
このように作成された吸水性ポリマーシートは、支持シート支持されたまま、あるいは支持シートを取り除いた後、透明ディスプレイ等の被着物に貼り付けて好ましく使用することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1〜6、比較例1〜6
(光硬化性樹脂組成物の調製)
表1の配合(質量部)の成分を回転翼式撹拌機(スリーワンモーター、新東科学(株))を用いて均一に混合して、光硬化性樹脂組成物を調製した。なお、表1の配合のうち、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーは、含水量が25質量%のジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル塩(興人フィルム&ケミカルズ(株))を使用した。
(吸水性ポリマーシートの製造)
この光硬化性樹脂組成物を、バーコータ法の塗布ユニットを有し、且つロールツーロール方式を採用したシート製造装置の巻き出しロールから巻き出された支持シート(38μm厚の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(38GS、リンテック(株)))に、前述の塗布ユニットを用いて200μm厚に塗布し、含水光硬化性層を形成した。その上に支持シートと同様の剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムを保護シートとして積層した。この含水光硬化性層に対し、1mW/cmに調整したケミカルランプから紫外線(主波長352nm)を5分間照射し、続いて高圧水銀ランプから紫外線(主波長365nm)を1000mJ/cmのエネルギー量となるように照射することにより光硬化させて吸水性ポリマーシートを作成した。得られた吸水性ポリマーシートを支持シートと共に、シート製造装置の巻き取りロールに巻き取った。
<評価>
得られた吸水性ポリマーシートの「吸水性」について、以下に説明するように「吸水率」と「急速吸水性」とを試験し、評価した。また、「透明性」について、以下に説明するようにへイズ度を測定し評価した。また、ロールツーロール生産適性について以下のように評価した。
(吸水率)
吸水性ポリマーシートを1cm角に切り出し、剥離処理ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がしたものを、精製水30ml中に24時間浸漬し、浸漬前後のフィルム質量(浸漬前の質量をW0、浸漬後の質量をW1)を測定し、式「吸水率(%)=[(W1−W0)/W0]×100」に従って吸水率を求めた。実用上、吸水率は50%以上であることが望まれる。
(急速吸水性)
吸水性ポリマーシート表面に市販のスプレーボトルから精製水を噴霧し、シート表面に付着した水が当該吸水性ポリマーシートに吸収されたか否かを目視観察し、以下の評価基準に従って評価した。
評価基準
○: 水噴霧後10秒の時点で吸水性ポリマーシートの表面が濡れている場合
×: 水噴霧後10秒の時点で吸水性ポリマーシートの表面が濡れていない場合
(透明性)
吸水性ポリマーシートのヘイズ度を、JIS K7136に準拠して測定し、以下の評価基準に従って評価した。
評価基準
○: ヘイズ度が8%以下である場合
△: ヘイズ度が8%超10%以下である場合
×: ヘイズ度が10%超である場合
(ロールツーロール生産適性)
評価基準
○: 吸水性ポリマーシートにカールやシート割れが生ずることなく3インチ紙管に巻取り可能な場合
△: 3インチ紙管に巻取り可能であるが、吸水性ポリマーシートにカールが発生する場合
×: 吸水性ポリマーシートが硬く、3インチ紙管に巻取った場合にシート割れが生じる場合
Figure 0006417843
表1から分かるように、実施例1〜6の吸水性ポリマーシートは、透明性に優れ、しかも良好な吸水性を示していた。しかもロールツーロール生産適性にも優れていた。特に、親水性モノマーであるヒドロキシエチルアクリルアミド(実施例1〜3)又はアクリル酸(実施例4〜6)の含有量を増減することにより吸水性ポリマーシートの吸水率をコントロールできることがわかる。
それに対し、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウムモノマーを使用していない比較例1〜5のポリマーシートは、ロールツーロール生産適性が実施例1〜5の吸水性ポリマーシートに比べて劣っていた。また、比較例6のポリマーシートは、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウムモノマーを使用していないにも関わらず、実施例1〜5の吸水性ポリマーシートと同様のロールツーロール生産適性を示したが、シートは白濁してしまい透明性が劣っていた。
本発明の吸水性ポリマーシートの製造方法においては、水分量が5〜40質量%に調整された、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーを含有する光硬化性樹脂組成物をロールツーロール方式に適用する。このため、良好な吸水性を示し、しかも良好な透明性、具体的には8%以下のヘイズ度を示す吸水性ポリマーシートを製造することができる。

Claims (11)

  1. ヘイズ度が8%以下の吸水性ポリマーシートをロールツーロール方式で製造する方法であって、
    式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーと、親水性モノマーとしてヒドロキシエチルアクリルアミドまたはアクリル酸とを含有する光硬化性樹脂組成物の水分量を5〜40質量%に調整する、光硬化性樹脂組成物の水分量調整工程、水分量が調整された光硬化性樹脂組成物を、巻き出しロールから引き出された支持シート上に塗布することにより含水光硬化性膜を形成する、含水光硬化性膜形成工程、含水光硬化性膜に対し紫外線を照射して光硬化させることにより支持シート上に吸水性ポリマーシートを形成する、紫外線照射工程、及び
    吸水性ポリマーシートを支持シートごと巻き取りロールに巻き取る、吸水性ポリマーシート巻き取り工程を有する製造方法。
    Figure 0006417843
    (式中、R及びRはそれぞれ独立的に水素原子又は低級アルキル基である。R及びRは低級アルキル基であり、Rは低級アルキル基、低級アルケニル基又はベンジル基であり、Aは低級アルキレン基であり、Xはハロゲンアニオン又は過塩素酸アニオンである。)
  2. 光硬化性樹脂組成物の水分量を10〜30質量%に調整する請求項1記載の製造方法。
  3. 光硬化性樹脂組成物中の式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーの含有量を、7.5質量%以上に調整する請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーとして、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル塩を使用する請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 更に、光硬化性樹脂組成物中に、架橋剤として多官能(メタ)アクリレートモノマーを、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー100質量部に対し0.01〜5.0質量部含有させる請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  6. 光硬化性樹脂組成物中に、光重合開始剤を、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー100質量部に対し0.01〜5.0質量部含有させる請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  7. ヘイズ度が8%以下の吸水性ポリマーシートをロールツーロール方式で製造する方法であって、
    式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーを含有する光硬化性樹脂組成物の水分量を5〜40質量%に調整する、光硬化性樹脂組成物の水分量調整工程、水分量が調整された光硬化性樹脂組成物を、巻き出しロールから引き出された支持シート上に塗布することにより含水光硬化性膜を形成する、含水光硬化性膜形成工程、含水光硬化性膜に対し紫外線を照射して光硬化させることにより支持シート上に吸水性ポリマーシートを形成する、紫外線照射工程、及び
    吸水性ポリマーシートを支持シートごと巻き取りロールに巻き取る、吸水性ポリマーシート巻き取り工程を有する製造方法であって、
    Figure 0006417843
    (式中、R 及びR はそれぞれ独立的に水素原子又は低級アルキル基である。R 及びR は低級アルキル基であり、R は低級アルキル基、低級アルケニル基又はベンジル基であり、Aは低級アルキレン基であり、X はハロゲンアニオン又は過塩素酸アニオンである。)
    更に、光硬化性樹脂組成物中に、架橋剤として多官能(メタ)アクリレートモノマーを、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー100質量部に対し0.01〜5.0質量部含有させる製造方法。
  8. 光硬化性樹脂組成物の水分量を10〜30質量%に調整する請求項7記載の製造方法。
  9. 光硬化性樹脂組成物中の式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーの含有量を、7.5質量%以上に調整する請求項7又は8記載の製造方法。
  10. 式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマーとして、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩化メチル塩を使用する請求項7〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 光硬化性樹脂組成物中に、光重合開始剤を、式(1)の(メタ)アクリルアミド系第4級アンモニウム塩モノマー100質量部に対し0.01〜5.0質量部含有させる請求項7〜10のいずれかに記載の製造方法。
JP2014210740A 2014-10-15 2014-10-15 吸水性ポリマーシートの製造方法 Active JP6417843B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014210740A JP6417843B2 (ja) 2014-10-15 2014-10-15 吸水性ポリマーシートの製造方法
CN201580053246.8A CN107075149B (zh) 2014-10-15 2015-09-30 吸水性聚合物片的制造方法
PCT/JP2015/077740 WO2016059973A1 (ja) 2014-10-15 2015-09-30 吸水性ポリマーシートの製造方法
TW104132985A TWI686431B (zh) 2014-10-15 2015-10-07 吸水性聚合物片之製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014210740A JP6417843B2 (ja) 2014-10-15 2014-10-15 吸水性ポリマーシートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016079269A JP2016079269A (ja) 2016-05-16
JP6417843B2 true JP6417843B2 (ja) 2018-11-07

Family

ID=55746521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014210740A Active JP6417843B2 (ja) 2014-10-15 2014-10-15 吸水性ポリマーシートの製造方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6417843B2 (ja)
CN (1) CN107075149B (ja)
TW (1) TWI686431B (ja)
WO (1) WO2016059973A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6828301B2 (ja) * 2016-08-16 2021-02-10 デクセリアルズ株式会社 吸水性シート
JP2018030308A (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 デクセリアルズ株式会社 含水吸水性シートの製造方法
KR102191462B1 (ko) 2017-08-22 2020-12-15 주식회사 엘지화학 고흡수성 수지 시트의 제조 방법 및 이로부터 제조된 고흡수성 수지 시트

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4334561A1 (de) * 1993-07-19 1995-01-26 Hoechst Ag Flächen- oder schlauchförmige Folie auf Basis von Cellulosehydrat
JP6126498B2 (ja) * 2013-02-15 2017-05-10 富士フイルム株式会社 高分子機能性膜及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201627362A (zh) 2016-08-01
CN107075149B (zh) 2020-06-26
JP2016079269A (ja) 2016-05-16
TWI686431B (zh) 2020-03-01
CN107075149A (zh) 2017-08-18
WO2016059973A1 (ja) 2016-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108473606B (zh) 固化性树脂组合物
JP6455065B2 (ja) 吸水性ポリマーシート
JP6417843B2 (ja) 吸水性ポリマーシートの製造方法
WO2017014161A1 (ja) 硬化性組成物
JP2019523308A (ja) 中圧水銀球によりuv硬化させるカチオン性感圧接着剤
WO2018037816A1 (ja) 含水吸水性シートの製造方法
JP2011225796A (ja) 帯電防止コーティング用組成物
JPH05179208A (ja) 両面粘着テープの製造方法
CN101185011B (zh) 光学各向异性材料的制造方法
JP2015189680A (ja) 不飽和第四級アンモニウム塩
JP6312845B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物および帯電防止フィルム
JP6475131B2 (ja) 硬化性組成物、硬化物
JP7398964B2 (ja) 偏光フィルムの製造方法
JP6400112B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物および帯電防止フィルム
JP6828301B2 (ja) 吸水性シート
JPH07316467A (ja) 帯電防止コーティング樹脂組成物、帯電防止高分子フィルム及びその製造法
JP6820216B2 (ja) 偏光フィルム用硬化型樹脂組成物、偏光フィルムおよびその製造方法
CN113543897A (zh) 偏振膜的制造方法
TWI660973B (zh) 丙烯酸漿料的製備方法及丙烯酸漿料
WO2021095304A1 (ja) 積層偏光フィルムの製造方法
JP2007302796A (ja) 透明導電性組成物
KR20220163769A (ko) 흡습성 및 방습성을 가지는 벽지
JP2022136736A (ja) 調光フィルム
JP2023152815A (ja) 重合性化合物及びその製造方法、接着・粘着層形成用組成物、並びに接着・粘着性重合体
CN113518671A (zh) 偏振膜的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6417843

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250