JP5081502B2 - 光反射板 - Google Patents

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Description

本発明は、光反射板に関し、より詳しくは、光反射特性に優れた光反射板に関する。
従来、光反射板を備えた装置として、光ダクト、蛍光灯や水銀灯などの照明器具、液晶表示装置のエッジライト型バックライトなどが知られている。
これらの装置に使用される光反射板には、ガラス基板に光反射層である銀膜又は銀合金膜が成膜されたもの(特許文献1参照)や、ステンレス基板や陽極酸化したアルミニウム基板の上にバインダ層を介して光反射層である銀膜又は銀合金膜が成膜されたもの(特許文献2、3参照)がある。
特開2004−325694号公報 特表2001−528835号公報 特表2002−530803号公報
しかしながら、反射層である銀膜又は銀合金膜によって反射された光は、黄色っぽくなるという問題がある。
本発明は、かかる従来例の問題点に鑑みて創作されたものであり、特定の色に着色されずに太陽光や光源の光の色そのままの反射光を得ることができる光反射板を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、第1の発明は光反射板に係り、金属基板と、前記金属基板上に形成された、有機樹脂材料からなるバインダ層と、前記バインダ層上に形成された、銀又は銀を主成分とする銀合金からなる反射層と、前記反射層上に該反射層に接して形成され、有機樹脂材料に青色系の顔料を0.05〜0.5質量%含有した、厚さ5〜30μmの保護層とを有し、前記保護層は、該保護層の周囲の環境によって前記反射層が劣化し、変質するのを防止するとともに、前記反射層による青色系の光の吸収を補償して反射光が特定の色に着色されるのを防止することを特徴とする。
なお、光反射板とは、加工前の材料、及び特定の寸法に加工したものの両方を含む。
第2の発明は、第1の発明の光反射板に係り、前記バインダ層の有機樹脂材料は、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂及びアセタール樹脂のいずれか一であることを特徴とし、
第3の発明は、第1の発明の光反射板に係り、前記保護層の有機樹脂材料は、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂及びウレタン樹脂のいずれか一であることを特徴とし、
第4の発明は、第1の発明の光反射板に係り、前記反射層の厚さは、50〜350nmであることを特徴とし、
第5の発明は、第1の発明の光反射板に係り、前記保護層は、顔料として青色系の顔料のみを含むことを特徴とし、
第6の発明は、第5の発明の光反射板に係り、前記青色系の顔料は、コバルト青、コバルト紫、群青、紺青、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー、セルリアンブルー及びプロシア青のいずれか1種であることを特徴としている。
本発明の光反射板によれば、基体上に、銀又は銀合金からなる反射層と青色系の顔料を含有した保護層とが積層されている。
したがって、保護層中の顔料によって青色系の光が反射され、これによって、銀膜又は銀合金膜からなる反射層による青色系の光の吸収が補償され、全体として反射光が特定の色に着色されずに太陽光や光源の光の色そのままの反射光を得ることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について、以下の項目に従って説明する。
(説明項目)
(本発明の第1の実施の形態の光反射板)
(i)光反射板の構造
(a)基体の構造
(b)反射層の構造
(c)顔料を含む保護層の構造
(ii)光反射板の製造方法
(iii)光反射板の性能比較
(本発明の第2の実施の形態に係る光反射装置)
(i)光ダクト
(ii)エッジライト型バックライト及び液晶表示装置
(iii)照明器具その他
(本発明の第1の実施の形態の光反射板)
(i)光反射板の構造
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る光反射板の全体の構造について示す断面図である。図1(b)、(c)は基体1の構成を示す断面図である。
光反射板101は、図1(a)に示すように、基体51の表面に、下から順に、銀又は銀を主成分とした銀合金からなる反射層3と、青色系の顔料を含有した保護層4とが積層されてなる。
(a)基体の構造
基体51は、図1(b)に示す、基板1の上にバインダ層2が形成されたもの、または、図1(c)に示す、ガラス又はステンレスからなる基板1aだけのものを用いることができる。
図1(b)に示す基板1は、表面処理鋼板、ステンレス基板、アルミニウム板或いはアルミニウム合金板、ガラス基板を用いることができる。
表面処理鋼板は、亜鉛めっき又は亜鉛合金めっきを施した鋼板(以下、亜鉛めっき鋼板と称する。)で構成される。
鋼板は、アルミニウムやステンレスと比べて安価な材料であるため、鉄を主成分とし、クロムを11%未満含有するものが用いられる。
その鋼板には錆止めのために亜鉛等のめっきが施されている。めっき方法により亜鉛めっき鋼板には幾つかの種類がある。例えば、溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛合金めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛合金めっき鋼板などである。
めっきの材料は、亜鉛や亜鉛合金が用いられる。亜鉛合金として、亜鉛(Zn)に5或いは55質量%のアルミニウム(Al)を含有するもの、亜鉛(Zn)にコバルト(Co), モリブデン(Mo)を含有するものなどが用いられる。その他の亜鉛合金として、亜鉛(Zn)にニッケル(Ni)或いは鉄(Fe)を含有するもの、或いはアルミニウム(Al)とマグネシウム(Mg)を含有するものを用いることができる。
亜鉛めっき鋼板は基板としてそのまま用いてもよいが、さらに、亜鉛等のめっきの剥がれや変質を防止するため化成処理を施してもよい。化成処理として、例えば、クロメート処理、リン酸塩処理、リチウム−シリケート処理、シランカップリング処理あるいは、ジルコニウム処理などを適用できる。
ステンレス基板は、鉄を主成分とし、クロムを11%以上含有するものを用いることができる。ステンレスは錆びないので、クロムを11%未満含む鋼板の場合と異なり、亜鉛めっきなどで被覆されず地のまま用いられる。
アルミニウム或いはアルミニウム合金からなる基板は、JIS H 4000に記載されたアルミニウム板、アルミニウム合金板を用いることができる。
次に、バインダ層2は、無機材料若しくは有機樹脂材料の膜を用いることができる。特に、亜鉛めっき又は亜鉛合金めっきを施した鋼板などにおいて、反射層3との密着性を強固にするためその鋼板上に形成することが望ましい。
無機材料は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、若しくは酸化ハフニウム、或いはこれらを2種以上含んだ酸化物を用いることができる。
これらの酸化物を基板1の表面に成膜する方法として、例えば、上記無機材料を含んだ水分散ゾル水溶液を浸漬処理あるいは電解処理(陰極処理または陽極処理)する方法がある。
有機樹脂材料の膜は、有機樹脂材料を塗布した膜(有機樹脂膜)やフィルム状にした膜(有機樹脂フィルム)が用いられる。
塗布用の有機樹脂材料では、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合合成樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アセタール樹脂などが好適である。
また、フィルム用の有機樹脂材料では、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アセテート樹脂、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂あるいはアクリル樹脂などが好適である。
有機樹脂膜や有機樹脂フィルムに適用するため、上記樹脂を単体で用いてもよいし、上記樹脂材料のうち2種以上から選ばれた混合物を用いてもよい。
塗布用の有機樹脂材料を用いた有機樹脂膜は、基板上に樹脂溶液を垂らしてロールにより塗膜厚さを調整するロールコート法、基板を樹脂溶液に浸漬する浸漬法、水平に走行する基板の表面に樹脂溶液を流すカーテンフロー法、樹脂溶液を基板に吹き付けるスプレー法、樹脂溶液を基板に塗布し、乾燥するゾルゲル法、又はその他の塗布法により基板1上に作製することができる。また、有機樹脂フィルムは接着剤等により基板1に貼り付けることで基板1上に作製することができる。
この場合、有機樹脂膜や有機樹脂フィルムは、基板1上に有機樹脂材料を単層で作製するだけでなく、2層以上積層して作製しても良い。
バインダ層2の厚さは、全体として1〜15μmの範囲が好ましい。その理由は、1μm未満では表面が平滑化しないのでその上に設ける銀膜との密着性が悪く、また、15μmを超えるとコスト高になるためである。
また、バインダ層2の表面に、コロナ放電処理あるいはグロー放電処理を施しても良い。それによって、その上に積層される銀層との密着性がさらに向上する。
バインダ層2の表面粗さRa(JIS B0601)は、0.1μm未満が望ましい。その理由は、0.1μm以上になると、表面の平坦化が不十分のため、スプレーめっき法でバインダ層2の表面に銀膜を均一に析出させにくくなるためである。
(b)反射層の構造
反射層3は、銀、又は銀を主成分とする銀合金からなる膜で構成される。銀合金は、銀に、錫、インジウム、亜鉛、ニッケル、銅あるいはパラジウムを添加したものが好適である。添加する金属の添加量としては3質量%以下が好ましい。その理由は、3質量%を越えると、光反射率が急激に低下するためである。
反射層3の厚さは、50〜350nmの範囲が好ましい。特に、厚さ70〜150nmの範囲が好ましく、可視光に対して高い光反射率を得ることができる。厚さを50〜350nmの範囲とした理由は、厚さ50nm未満では、厚さが薄くて光反射率が低く、350nm以上では光反射率があまり変らず、コスト高になるためである。
また、光反射率の向上のため銀又は銀を主成分とする銀合金の結晶サイズの調整が重要である。光反射率は銀又は銀を主成分とする銀合金の結晶サイズが小さいほど高くなる傾向を示す。実用上好ましい光反射率を得るためには、銀又は銀を主成分とする銀合金の結晶サイズは200nm以下が好適であり、100nm以下がより望ましく、50nm以下がさらに望ましい。
上記した反射層3の銀等は、例えば銀鏡反応を利用した無電解めっき法、例えばスプレーめっき法により形成することができる。
(c)顔料を含む保護層の構造
保護層4は、有機樹脂材料若しくは無機材料、或いはそれらの混合物に青色系の顔料を含有した単層の膜が好適である。または、下層として有機樹脂の膜を用い、上層として無機材料の膜を用いた2層とし、上層又は下層のうち少なくともいずれか一層に青色系の顔料を含有したものを用いることができる。或いは、これと逆に、下層として無機材料の膜を用い、上層として有機樹脂の膜を用いた2層とし、上層又は下層のうち少なくともいずれか一層に青色系の顔料を含有したものを用いることができる。
青色系の顔料は、コバルト青、コバルト紫、群青、紺青、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー、セルリアンブルーあるいはプロシア青を好適に用いることができる。そして、保護層4への青色系の顔料の添加量は、0.05〜0.5質量%の範囲が好ましい。保護層4が2層の場合、保護層の2層での合計添加量が0.05〜0.5質量%の範囲となるように青色系の顔料を添加する。0.05質量未満では、青色系の色の光を反射させるのに効果がない。一方、0.5質量%を越えると、青色系の色の光の反射が強すぎるとともに、黄色系の色の光が吸収されてしまい、白色光とは著しく異なるものとなる。
このように、保護層4に青色系の顔料を含有することにより、保護層4中の顔料が青系の色の光を反射し、反射層4の銀膜によって吸収される青系の色の光を補償することができる。これにより、反射光は特定の色に偏らずに白色光に近い色の光となる。
保護層4の有機樹脂は、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂あるいはウレタン樹脂が用いられるが、そのうち、特に、光により劣化及び変質が生じにくいアクリル樹脂が望ましい。また、無機材料は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ハフニウム、あるいはこれらを2種以上含む混合物が好適である。保護層4中に無機材料を膜の形で或いは混合物の形で含ませることにより、耐疵付性を向上させ、加工時に保護層5に疵を入りにくくすることができる。
保護層4の厚さは、単層の場合及び多層の場合を含めて、全体として5〜30μmの範囲が望ましい。その理由は、厚さ5μm未満では、硫化水素を含んだ雰囲気中で銀膜3が変色し、光の反射率が低下する。逆に、30μmを超えると、コスト高になるだけでなく、光反射率の低下を招く。
この保護層4により、保護層4下の反射層3が周囲の環境によって劣化したり、変質したりしにくくするという効果がある。これにより、光反射率の低下を防止することができる。
以上のように、本発明の実施の形態に係る光反射板によれば、基板上に銀膜又は銀合金膜からなる光反射膜と、青色系の顔料を含有した保護層とが積層されている。
したがって、保護層4中の顔料によって青色系の光が反射されるため、銀膜又は銀合金膜による青色系の光の吸収が補償され、全体として反射光が特定の色に着色されずに太陽光や光源の光の色そのままの反射光を得ることができる。
(ii)光反射板の製造方法
次に、上記光反射板101の製造方法について説明する。
まず、亜鉛めっき鋼板からなる基板1を用意する。亜鉛めっき又は亜鉛合金めっきの方法として、溶融亜鉛めっき法、溶融亜鉛合金めっき法、電気亜鉛めっき法、又は電気亜鉛合金めっき法のうちいずれか一つを用いることができる。
溶融亜鉛めっき法、又は溶融亜鉛合金めっき法は、溶融した亜鉛中、又は溶融した亜鉛合金中に鋼板を浸漬して亜鉛又は亜鉛合金を被着する方法である。また、電気亜鉛めっき法、又は電気亜鉛合金めっき法は、亜鉛などを溶解しためっき液中、又は亜鉛合金などを溶解しためっき液中に鋼板を浸漬し、鋼板と亜鉛アノード(又は不溶性アノード)との間に電圧を印加して亜鉛又は亜鉛合金を被覆する方法である。
次いで、用意した基板1上にバインダ層2を形成する。バインダ層2の成膜方法として、無機材料を含んだ水分散ゾル水溶液を浸漬処理する方法、或いは電解処理(陰極処理、若しくは陽極処理)する方法のいずれか一を用いる。
次に、バインダ層2表面の脱脂のため、バインダ層2の表面をアルカリ溶液で洗浄する。続いて、イオン交換水または蒸留水を用いて、上記基板1を水洗し、乾燥する。なお、バインダ層2の表面状態によっては、アルカリ溶液による洗浄はしなくてもよい。
次に、銀膜を形成するための前処理を行う。
前処理は、バインダ層2上に錫を形成した後、さらに、その錫を銀の始動核に置換する処理である。
前処理では、まず、バインダ層2の表面に、塩酸を含有する塩化第二錫、塩化第一錫及び塩化第二鉄を含んだ水溶液(前処理活性剤)を塗布して、触媒としての錫をバインダ層2の表面に形成する。バインダ層2上に形成された錫は銀を析出させるための始動核となり、銀を析出しやすくする。塩化第二錫などを含んだ水溶液はpH2以下に調整するのが好ましい。
次いで、イオン交換水、或いは蒸留水を用いて錫が析出したバインダ層2の表面を洗浄し、バインダ層2表面に残る塩化第二錫などを含んだ水溶液を除去する。
その後、バインダ層2の表面に硝酸銀水溶液を塗布する。これにより、バインダ層2上に析出した銀によって前に形成した錫が置換され、銀の始動核が形成される。
次に、このように前処理を行った後、銀鏡反応を用いたスプレーめっき法により、バインダ層2上に反射層3である銀膜を成膜する工程を行う。
スプレーめっき法では、前処理が施されたバインダ層2表面に、アンモニア性硝酸銀水溶液(4[Ag(NH3)2]NO3)と、還元剤(硫酸ヒドラジニウム)を含む水溶液とを同時に射出する。還元剤水溶液として、還元剤を水に溶解し、或いは希釈したものに水酸化ナトリウムを加えてアルカリ性にしたものを用いる。これにより、バインダ層2表面に銀の始動核を基にして銀が析出し、銀膜が形成される。
このとき、高い反射率を得るため銀膜の結晶サイズを200nm以下にすることが重要である。そのため、還元剤水溶液のpHとアンモニア性硝酸銀水溶液及び還元剤水溶液の温度とを調節する。還元剤水溶液のpHは、水酸化ナトリウムの量を調整して、8〜12に、より好ましくは、9〜11にする。なお、アンモニア性硝酸銀水溶液もpH管理を行うと銀の析出を制御しやすくなるため、pH10〜13に、さらに好ましくは、pH11〜12にする。また、アンモニア性硝酸銀水溶液及び還元剤水溶液の温度を25℃±5℃とする。なお、この温度範囲では銀の成膜速度には変化がほとんど見られないため、pH調整による結晶サイズの制御に最適であるという効果もある。
また、銀の結晶サイズは、アンモニア性硝酸銀水溶液(4[Ag(NH3)2]NO3)と、還元剤(硫酸ヒドラジニウムを含む)水溶液の濃度比を変化させることにより制御できる。硝酸銀の濃度を還元水溶液中の硫酸ヒドラジニウムの濃度より小さくすることにより、銀の結晶サイズが小さくなる。すなわち、硫酸ヒドラジニウムの濃度に対して、硫酸銀の濃度が低いほど銀の結晶サイズが小さくなり、その結果、反射率が高くなる。例えば、硫酸ヒドラジニウムの濃度を8g/Lとした場合、硝酸銀の濃度は硫酸ヒドラジニウムの濃度の0.2〜1の割合が望ましい。
なお、還元剤水溶液のpHが上記範囲より大きいと成膜速度が速くなりすぎるため、銀膜に曇りが生じて光反射率が低下してしまう。逆に、還元剤水溶液のpHが上記範囲より小さいと成膜速度が遅くなりすぎるため、十分な膜厚を確保できず、この場合にも、高い光反射率を得ることができない。また、還元剤水溶液の温度が低いと銀鏡反応が弱いため銀が析出しにくく、反対に、温度が高いと銀の析出速度が速すぎるため銀膜に曇りを生じる。
次いで、イオン交換水又は蒸留水を用いて基板1を洗浄し、反射層3の表面に残存しているアンモニア性硝酸銀水溶液と還元剤水溶液を除去する。続いて、チオ硫酸ナトリウム水溶液を用いて、中和処理をする。この中和処理により、さらに、反射層3表面に残る、めっき液に含まれていた塩素(Cl)を除去する。
次に、イオン交換水または蒸留水を用いて基板1を洗浄した後、エアブローにて反射層3表面に付着している水滴を吹き飛ばす。その後、基板1を乾燥させる乾燥工程を行う。乾燥条件は、例えば70℃の温度で20分とする。
次いで、反射層3の上に保護膜4を成膜する。詳しく述べると、上記した無機材料と、有機樹脂に青色系の顔料を含有した材料を用いてバインダ層2と同様な方法によりそれぞれ別々に成膜し、無機材料からなる下層の膜と、有機樹脂に青色系の顔料を含有した材料からなる上層の膜との2層構造を形成する。
以上のように、この実施形態に係る光反射板の製造方法によれば、基板1上に下地膜2を介して、銀膜又は銀合金膜からなる反射層3と、青色系の顔料を含有した保護層4とが積層されている。したがって、保護層4中の顔料によって青色系の光が反射され、これによって、銀膜又は銀合金膜からなる反射層3による青色系の光の吸収が補償され、全体として特定の色に着色されずに太陽光や光源の光の色そのままの反射光が得られる。
また、銀膜の形成方法としてスプレーめっき法を用いているため、亜鉛めっき鋼板のめっきが溶融しないし、バインダ層2によって銀膜が剥がれることもない。これにより、安価な亜鉛めっき鋼板を用いても膜剥がれがなく、高反射特性の光反射板を得ることができる。
なお、上記した光反射板の製造方法では、銀膜の形成方法としてスプレーめっき法による無電解めっき法を用いているが、浸漬めっき法による無電解めっき法を用いることができる。この浸漬めっき法による無電解めっき法においては、結晶サイズの制御は、めっき液中の還元剤水溶液のpH、及びめっき液の温度によって上記と同様に行うことができる。
また、バインダ層2として有機樹脂フィルムを用いる場合、先に有機樹脂フィルム上に、反射層3と保護層4とを形成し、その後、有機樹脂フィルムを亜鉛めっき又は亜鉛合金めっきを施した鋼板からなる基板1に接着剤により貼り付ける。あるいは、亜鉛めっき又は亜鉛合金めっきを施した鋼板からなる基板1に、接着剤を塗布し、その接着剤の表面に有機樹脂フィルムを貼り付ける。その後、有機樹脂フィルム上に、反射層3と保護層4とを形成してもよい。
(iii)光反射板の性能比較
次に、本発明の実施例の光反射板の性能を、比較例の光反射板の性能と比較して調査した結果について説明する。それらは図4(a)、(b)の表にまとめて記載されている。
(実施例1)
板厚0.5mmのアルミニウム基板の表面にシリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカ膜の厚さは0.1μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を70nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に0.1質量%のコバルト青を含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後のアクリル樹脂膜の厚さは6μmであった。
(実施例2)
板厚0.5mmのアルミニウム基板に陽極酸化処理を施し、厚さ150nmの陽極酸化膜を形成した。次いで、アルミナゾルを含んだ水溶液に陽極酸化処理を施したアルミニウム基板を浸漬し、そのアルミニウム基板を陰極とし、ステンレス鋼板を陽極として、アルミナゾルを含んだ水溶液で電解処理を行い、乾燥した。これにより、陽極酸化膜の表面に膜厚が5μmであるアルミナ膜が成膜される。引き続き、銀鏡反応により銀膜を150nm被覆した。次いで、銀膜の表面に、シリカゾルを含んだ水溶液に基板を浸漬し、シリカ膜を0.1μmの厚さで形成した。さらに、シリカ膜の表面に0.2質量%の紺青を含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後のアクリル樹脂膜の厚さは6μmであった。
(実施例3)
板厚0.5mmの溶融亜鉛−55質量%アルミニウム合金めっき鋼板の表面に酸化チタンゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後の酸化チタンの厚さは3μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を100nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に、0.05質量%のフタロシアニンブルーを含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後のアクリル樹脂膜の厚さは25μmであった。
(実施例4)
板厚0.5mmのステンレス鋼板(SUS304)を用意した。酸化ジルコニウムゾルを含んだ水溶液にステンレス鋼板を浸漬し、そのステンレス鋼板をカソードとし、別のステンレス鋼板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板表面に堆積された酸化ジルコニウムの膜厚は2μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を83nmの厚さで成膜した。次いで、銀膜の表面に0.3質量%のプロシア青及び3質量%のシリカを含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後のアクリル樹脂膜の厚さは10μmであった。
(実施例5)
板厚0.5mmの電気亜鉛−コバルト−モリブデン複合めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)を用意した。その表面にクロメート処理(両面処理、片面あたりCrとして40mg/m2付着)を施した。さらに、その上に酸化ハフニウムゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後の酸化ハフニウム膜の厚さは2μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を130nmの厚さで成膜した。次いで、銀膜の表面に0.05質量%のコバルト青を含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後のアクリル樹脂膜の厚さは6μmであった。さらに、上記処理した電気亜鉛めっき鋼板を、シリカゾルを含んだ含んだ水溶液中に浸漬し、シリカを乾燥後の厚さが0.1μmとなるように塗布し、乾燥した。
(実施例6)
板厚0.5mmのアルミニウム基板を用意した。次いで、シリカゾルとアルミナゾルを含んだ水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス鋼板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板上に堆積されたシリカとアルミナの混合物からなる膜の膜厚は3μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を70nmの厚さで成膜した。次いで、アルミナゾルを含んだ水溶液に基板を浸漬し、基板をカソードとし、ステンレス鋼板をアノードとして陰極処理し、乾燥した。乾燥後、基板上の銀膜表面に堆積されたアルミナ膜の膜厚は0.1μmであった。さらに、アルミナ膜の表面に0.1質量%のコバルト青を含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後のアクリル樹脂膜の厚さは6μmであった。
(比較例1)
板厚0.5mmのアルミニウム基板の表面にシリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカ膜の厚さは0.1μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を70nmの厚さで成膜した。次いで、銀膜の表面にアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは6μmであった。
(比較例2)
板厚0.5mmのアルミニウム基板の表面にシリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカ膜の厚さは0.1μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を70nmの厚さで成膜した。次いで、銀膜の表面にアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは2.8μmであった。
(比較例3)
板厚0.5mmのアルミニウム基板の表面にシリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカ膜の厚さは0.1μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を70nmの厚さで成膜した。次いで、銀膜の表面に保護層を設けず、銀膜の表面を露出させた。
(比較例4)
板厚0.5mmのアルミニウム板の表面にシリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカ膜の厚さは0.1μmであった。引き続き、銀鏡反応により銀膜を50nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面に0.01質量%のコバルト青を含んだアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは6μmであった。
(比較例5)
板厚0.5mmの電気亜鉛めっき鋼板(両面めっき、片面のZnめっき量:20g/m2)の表面に、銀鏡反応により銀膜を100nmの厚さで被覆した。次いで、銀膜の表面にアクリル樹脂を塗布し、乾燥した。乾燥後の厚さは40μmであった。さらに、シリカゾルを含んだ水溶液を塗布し、乾燥した。乾燥後のシリカ膜の厚さは0.05μmであった。
(特性評価)
上記のように作製した実施例に係る光反射板及び比較例に係る光反射板について下記に示すような評価方法及び条件で特性評価を行った。その評価結果を図5の表に示す。
(光反射率の評価方法及び条件)
測定装置としてミノルタ製CM−3500d(光源:D65、口径:8mm)を用いて、JIS Z8722に準じて、波長450nmと550nmにおける光反射率を測定した。波長450nmの場合は、青色系の光の反射率を評価を示す。なお、硫酸バリウム標準白色板による反射率を基準とする校正を行った。
光反射率が90%以上を○と評価し、90%未満を×として評価した。90%以上を合格範囲とした。
(ガス試験の方法及び条件)
H2Sを1.5ppmとNO2を3ppm含んだ大気中(温度:30℃、湿度:70%RH)に、サンプルを24時間放置し、正反射率の低下率を測定した。正反射率は波長550nmで測定し、(初期の光正反射率−24時間経過後の光正反射率)×100/初期の光正反射率を正反射率の低下率と定義した。
測定結果は、低下率10%以上を×印で示し、10%未満を○印で示した。低下率10%未満が実用的であり、合格とした。
(密着性試験の方法及び条件)
光反射板に粘着テープを貼り付けて引き剥がすことにより試験を行った。膜剥がれが起こったものを×印で示し、起こらなかったものを○印で示した。
(評価結果)
図5の表によれば、実施例1〜6は、保護層4の厚さが5〜30μmなので、正反射率は経時的な劣化が少なくて良好である。また、保護層4は、青色系の顔料を0.05質量%以上含んでいるので、青色系の光反射率(波長450nmでの反射率で評価)が良好である。さらに、図5の表には表示していないが、実施例1〜6ともに、膜剥がれは起こらず、密着性は良好であった。
一方、比較例1では、青色系の顔料を含んでいないので、青色系の光反射率が悪い。比較例2〜3では、保護層の厚さが5μm未満なので、正反射率の経時的な劣化が大きくて良くない。また、青色系の顔料を含んでいないので、青色系の光反射率も良くない。
また、比較例4では、銀膜の厚さが50nmと薄いので、光反射率(波長550nmでの反射率)が実施例1〜6に比べて低い。また、保護層では青色系の顔料の含有率が少ないので、青色系の光反射率(波長450nmでの反射率)も悪い。
また、比較例5では、バインダ層を設けていないため、亜鉛めっき鋼板と銀膜との界面より膜剥がれが生じた。さらに、また、青色系の顔料を含んでいないので、青色系の光反射率(波長450nmでの反射率)も良くなく、保護層が厚いため光反射率(波長550nmでの反射率)も低かった。
以上のように、本発明の実施の形態の光反射板101によれば、基板1上にバインダ層2を介して、銀膜又は銀合金膜からなる反射層3と、青色系の顔料を含有した保護層4とが積層されている。
したがって、保護層4中の青色系顔料により青色系の光が反射されて、銀膜又は銀合金膜からなる反射層3による青色系の光の吸収が補償され、全体として特定の色に偏らずに太陽光や光源光の色そのままの反射光が得られる。
また、鋼板に亜鉛めっき又は亜鉛合金めっきを施してなる基板1と、銀又は銀を主成分とした銀合金のめっき層からなる反射層3とを用いた場合に、基板1と反射層3との間に無機材料からなるバインダ層2を介在させているため、基板1上に反射層3を密着性良く形成することができる。
また、塗布法などによりバインダ層2の表面を平坦化しやすいため、バインダ層2上の反射層3が平坦となり、正反射率の高い光反射板が得られる。
また、バインダ層2及び保護層4がともに無機材料からなる膜の場合、耐熱性に優れる。また、それらの間に挟まれた銀膜3中の銀原子のマイグレーションを防止することができるので、信頼性の向上を図ることができる。
また、光を反射する役割をなす反射層3は銀または銀を主成分とした銀合金からなり、めっき法で形成するので、真空成膜プロセスと異なり、高額な製造設備を必要とせず、安価に製造できる。
(本発明の第2の実施の形態に係る光反射装置)
(i)光ダクト
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る光ダクト102の構成を示す斜視図である。
図2では、光ダクト102が家に設置されている状態を示す。その光ダクト102は、図2に示すように、採光部5と、放光部6と、導光部7とを備えている。採光部5から入射した光が導光部7で反射伝送されるように、導光部7の仕切り壁8の内壁に第1の実施の形態で説明した光反射板101が形成されている。その光ダクト102は、光反射板101を加工して作製されている。
その光ダクト102では、図2に示すように、採光部5が太陽光を受光するように屋外に露出し、放光部6が屋内に露出するように設置される。
以上のような光ダクト102によれば、安価で、光反射率が高く、かつその経時変化が少ない光反射板を用いているので、性能のよい光ダクトを安価に提供することができる。
また、本発明の実施形態の光反射板では全体として反射光が特定の色に着色されずに太陽光の色そのものの反射光が得られる。
(ii)エッジライト型バックライト及び液晶表示装置
図3(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る液晶表示装置のエッジライト型バックライト103の構成を示す斜視図である。同図(b)は、図3(a)のI−I線に沿う断面図である。
第2の実施の形態に係るエッジライト型バックライト103は、図3(a)に示すように、液晶パネル14の下に設けられている。そして、液晶モニタの表示面積に対応する面積を有し、裏面に乱反射部又は拡散反射部(不図示)が分散して設けられた導光板9と、導光板9の裏面及び側面に設けられた反射板10a、10bと、導光板9の片側端部に設けられた光源11と、光源11からの光を導光板9の方に反射させる反射板12と、導光板9の表面から出射する反射伝送光線を拡散させる拡散シート13とを備えている。
導光板9の裏面及び側面に設けられた光反射板10a、10bが、上記光反射板101を加工して作製されたものである。また、反射板12も光反射板101を加工して作製する。
そのエッジライト型バックライト103によれば、光源11から出射された光は導光板9中を全反射しながら反射伝送され、導光板9全体に行き渡るようになっている。そして、導光板9裏面に分散して設けられた乱反射部等によってより鋭角の反射光が生じ、その反射光が全反射する入射角よりも小さい入射角で導光板9表面に入射することになる。この光が導光板9表面から外部に出射する。そして、出射した光が拡散シート13を通過することにより拡散光が生成され、その拡散光が液晶パネル14のバックライトとして用いられる。
導光板9裏面の反射板10aは導光板9の裏面から漏れた光を導光板9に戻し、反射板10bは導光板9の側面から漏れた光を導光板9に戻す。
以上のようなエッジライト型バックライト103によれば、安価で、光反射率が高く、かつその経時変化が少ない光反射板を用いているので、性能のよいエッジライト型バックライトを安価に提供することができる。
また、本発明の実施の形態の光反射板を備えた液晶表示装置のエッジライト型バックライトでは、光源の光の色そのままの出射光を得ることができる。
なお、本発明の実施の形態のエッジライト型バックライトを備えた液晶表示装置も本発明の範囲に含まれる。その液晶表示装置によれば、表示される画像は自然な色を示すようになる。
また、液晶パネルの下に設けられて、外部入射光を反射して液晶の方に放射するこの発明の光反射板を備えた液晶表示装置も本発明の範囲に含まれる。その反射型の液晶表示装置によれば、表示される画像は自然な色を示すようになる。
(iii)照明器具その他
第1の実施形態の光反射板を、照明器具の光反射板、例えば蛍光灯や水銀灯から出射される光の反射板として用いることができる。
以上のような照明器具においても、安価で、光反射率が高く、かつその経時変化が少ない光反射板を用いているので、性能のよい照明器具を安価に提供することができる。
また、本発明の実施形態の光反射板を備えた照明器具では、光源の光の色そのままの照明光を得ることができる。
その他、第1及び第2の実施の形態の光反射板を備えた、背面投射型映像表示装置、スキャナ、又はコピー機などの光学機器も本発明の範囲に含まれる。
本発明の光反射板によれば、基板上に銀膜又は銀合金膜からなる光反射膜と、青色系の顔料を含有した保護層とが積層されているため、全体として反射光が特定の色に着色されずに太陽光や光源の光の色そのままの反射光を得ることができる。
したがって、光反射装置として照明光や放射光を太陽光や光源の光の色そのままで得たいことを要求される光ダクト、照明用器具、或いは液晶表示装置のエッジライト型バックライトや、表示される画像の色が不自然でないことを要求される液晶表示装置などの反射板として適用できる。
(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る光反射板の断面図であり、(b)、(c)は基体の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る、当該光反射板を用いた光ダクトの斜視図である。 (a)は、本発明の第2の実施の形態に係る、当該光反射板を用いた液晶表示装置のエッジライト型バックライトの斜視図、(b)は(a)のI−I線断面図である。 (a)は、本発明の実施例及び比較例の作製条件を示す図、(b)は本発明の実施例及び比較例のその他の作製条件を示す図である。 本発明の実施例及び比較例の特性評価結果を示す図である。
符号の説明
1 基板
2 バインダ層
3 反射層
4 保護層
5 採光部
6 放光部
7 導光部
8 仕切り壁
9 導光板
10a、10b、12 反射板
11 光源
13 拡散シート
14 液晶パネル
51 基体
101 光反射板
102 光ダクト
103 液晶表示装置のエッジライト型バックライト

Claims (6)

  1. 金属基板と、
    前記金属基板上に形成された、有機樹脂材料からなるバインダ層と、
    前記バインダ層上に形成された、銀又は銀を主成分とする銀合金からなる反射層と、
    前記反射層上に該反射層に接して形成され、有機樹脂材料に青色系の顔料を0.05〜0.5質量%含有した、厚さ5〜30μmの保護層とを有し、
    前記保護層は、該保護層の周囲の環境によって前記反射層が劣化し、変質するのを防止するとともに、前記反射層による青色系の光の吸収を補償して反射光が特定の色に着色されるのを防止することを特徴とする光反射板。
  2. 前記バインダ層の有機樹脂材料は、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂及びアセタール樹脂のいずれか一であることを特徴とする請求項1記載の光反射板。
  3. 前記保護層の有機樹脂材料は、アクリル樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリエステル樹脂及びウレタン樹脂のいずれか一であることを特徴とする請求項1記載の光反射板。
  4. 前記反射層の厚さは、50〜350nmであることを特徴とする請求項1記載の光反射板。
  5. 前記保護層は、顔料として青色系の顔料のみを含むことを特徴とする請求項1記載の光反射板。
  6. 前記青色系の顔料は、コバルト青、コバルト紫、群青、紺青、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー、セルリアンブルー及びプロシア青のいずれか1種であることを特徴とする請求項5記載の光反射板。
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