JP2015007672A - フィルムミラー及びフィルムミラーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】銀反射層16と樹脂製支持体12との密着性が良好であり、耐光性に優れるフィルムミラー及びその製造方法を提供する。【解決手段】支持体12と、樹脂中間層14と、銀を含有する反射層16と、樹脂保護層18と、をこの順に有し、樹脂中間層14と銀を含有する反射層16との界面において、樹脂中間層14の銀を含有する反射層側の表面及び表層、銀を含有する反射層16の樹脂中間層側の表面及び表層の、少なくともいずれかに銀腐食防止剤20を有するフィルムミラー。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムミラー及びフィルムミラーの製造方法に関する。
太陽光の反射装置には、太陽光による紫外線や熱、風雨、砂塵等に晒されるため、従来、ガラス製ミラーが用いられてきた。
しかしながら、ガラス製ミラーを用いる場合、輸送時に破損する問題や、ミラーを設置する架台に高い強度が要求されるため建設費がかさむといった問題があった。
このような問題を解決するために、近年では、樹脂支持体上に金属反射層を形成してなる軽量なフィルムミラーの使用が検討され、種々の開発がなされている。
一般に、フィルムミラーは、支持体に樹脂材料を用いているため、ガラス製のミラーに比較し、耐久性が十分ではなく、耐久性、耐光性を向上させることが求められている。
例えば、樹脂基材上に、接着層、銀反射層、及び、上部隣接層がこの順に設けられたフィルムミラーにおいて、接着層としてバインダー中に銀の腐食防止剤が含まれるものを用いている構成が開示され(例えば、特許文献1参照。)、実施例においては、接着層を、ポリエステル系樹脂バインダー中に銀の腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテートを含む硬化性樹脂組成物を使用して形成する旨の記載がある。
国際公開2011/077982号明細書
近年、砂漠などの厳しい環境下でも長期間にわたって使用できる太陽光集光用のフィルムミラーに対する要望が増えており、耐光性をより向上させることが求められている。なかでも、銀反射層は、経時による銀の酸化に起因して反射性能が低下したり、隣接した樹脂層との密着性が低下したりするなどの問題があり、改善が求められている。
本発明者の検討の結果、特許文献1のごとき、銀の腐食防止剤をバインダー中に含む硬化性樹脂組成物を用いて銀反射層に隣接する樹脂層を形成した場合、銀反射層に接する銀の腐食防止層の量が十分ではなく、所望の腐食防止効果が得られないことが判明した。そこで、銀の腐食防止層の濃度を向上させたところ、腐食防止剤の存在に起因して硬化性樹脂組成物の硬化が十分に進行せず、隣接する樹脂層の密着性に劣る傾向があった。
上記従来技術の問題点を考慮してなされた本発明の課題は、銀を含有する反射層の反射性能、及び銀を含有する反射層と隣接して設けられた樹脂層との密着性が長期間に亘り維持される、耐久性に優れたフィルムミラーを提供することにある。また、本発明のさらなる課題は、上記耐久性に優れたフィルムミラーの簡易な製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、銀を含有する反射層の表面及びその近傍に、バインダーを用いることなく、銀腐食防止層を付着させることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の構成は以下に示すとおりである。
<1> 支持体と、樹脂中間層と、銀を含有する反射層と、樹脂保護層と、をこの順に有し、前記樹脂中間層の前記銀を含有する反射層側の表面及び表層、前記銀を含有する反射層の前記樹脂中間層側の表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤を有するフィルムミラー。
<2> 前記銀腐食防止剤は、前記銀を含有する反射層に含まれる銀100質量部に対して0.01質量部〜5質量部の範囲で含まれる、<1>に記載のフィルムミラー。
<3> 前記腐食防止剤が、トリアゾール構造を含む化合物から選択される1種以上の化合物を含む、<1>又は<2>に記載のフィルムミラー。
<4> 太陽光集光用である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
<5> 支持体上に、樹脂中間層を形成する工程と、前記樹脂中間層表面に、銀腐食防止剤を溶剤に溶解又は分散させた液を接触させることで、前記樹脂中間層表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤を付与する工程と、前記銀腐食防止剤が付与された前記樹脂中間層上に、銀を含有する反射層を形成する工程と、形成された前記銀を含有する反射層表面に樹脂保護層を形成する工程と、を含む、<1>〜<4>のいずれか1項に記載のフィルムミラーの製造方法。
<6> 前記銀を含有する反射層を形成する工程が、めっき液を前記樹脂中間層に接触させて、めっき法により銀を含有する層を形成する工程を含む、<5>に記載のフィルムミラーの製造方法。
<7> 樹脂保護層上に、銀を含有する反射層を形成する工程と、前記銀を含有する反射層表面に、銀腐食防止剤を溶剤に溶解又は分散させた液を接触させることで、少なくとも前記銀を含有する反射層表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤を付与する工程と、前記銀腐食防止剤が付与された前記銀を含有する反射層表面に樹脂中間層を形成する工程と、形成された樹脂中間層上に支持体を形成する工程と、を含む、<1>〜<4>のいずれか1項に記載のフィルムミラーの製造方法。
<8> 前記銀腐食防止剤を溶剤に溶解又は分散させた液の接触が、塗布又は浸漬により行われる、<5>〜<7>のいずれか1項に記載のフィルムミラーの製造方法。
本発明によれば、銀を含有する反射層の反射性能、及び銀を含有する反射層と隣接して設けられた樹脂層との密着性が長期間に亘り維持される、耐久性に優れたフィルムミラー及び、耐久性に優れたフィルムミラーの簡易な製造方法を提供することができる。
樹脂中間層としてめっき下塗りポリマー層を有する本発明のフィルムミラーの第一の実施形態の一例を示す概略断面図である。 樹脂中間層としてめっき下塗りポリマー層を有する本発明のフィルムミラーの第一の実施形態の別の例を示す概略断面図である。 樹脂中間層としてめっき下塗りポリマー層を有する本発明のフィルムミラーの第一の実施形態の別の例を示す概略断面図である。 樹脂中間層として易接着層を有する本発明のフィルムミラーの第二の実施形態の一例を示す概略断面図である。 樹脂中間層として易接着層を有する本発明のフィルムミラーの第二の実施形態の別の例を示す概略断面図である。 樹脂中間層として易接着層を有する本発明のフィルムミラーの第二の実施形態の別の例を示す概略断面図である。
本発明のフィルムミラーは、支持体と、樹脂中間層と、銀を含有する反射層(以下、適宜、銀反射層と称する)と、樹脂保護層(以下、適宜、保護層と称する)と、をこの順に有し、前記樹脂中間層と前記銀を含有する反射層との界面において、樹脂中間層の前記銀を含有する反射層側の表面及び表層、前記銀を含有する反射層の前記樹脂中間層側の表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤を有する。
本実施形態によれば、銀腐食防止剤は、わずかな溶媒を含む場合もあるが、通常は、銀反射層に直接接触する形態となり、銀反射層と接触する銀腐食防止剤の濃度が高いために、バインダーに分散されて付与される場合よりも、銀反射層の腐食防止効果が高く、且つ、長期間に亘りその効果が維持される。また、隣接する樹脂中間層は、単独で成膜形成されるために、銀腐食防止剤に起因する硬化性低下の懸念がなく、形成された樹脂中間層と銀反射層との密着性に優れたものとなる。このため、銀反射層の保護機能が高く、長期間維持されるために銀の酸化に起因する反射率の低下、銀の酸化に起因する銀反射層と樹脂中間層との密着性の低下のいずれもが、長期間に亘って維持され、耐久性に優れるものと考えている。
以下に、本発明のフィルムミラー及びその製造方法の好適な実施態様について詳細に説明する。
<第一の実施形態>
以下に、本発明のフィルムミラーの第一の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明のフィルムミラーの一実施形態を示す概略断面図である。
フィルムミラー10は、支持体12と、樹脂中間層であるめっき下塗りポリマー層14と、銀反射層16と、樹脂保護層18とをこの順で有し、めっき下塗りポリマー層14の銀反射層側の表面及び表層、銀反射層16のめっき下塗りポリマー層側の表面及び表層の少なくともいずれかに腐食防止剤20を有する。
本実施形態では、太陽光などの光は、樹脂保護層18側から入射されて、銀反射層16表面上で反射する。なお、樹脂製支持体12と銀反射層16とは、めっき下塗りポリマー層14を介して密着している。
以下に、フィルムミラー10を構成する各層について、その製造方法とともに詳述する。
第一の実施形態では、支持体12上に、めっき下塗りポリマー層14、銀反射層16、及び樹脂保護層20をこの順に形成してフィルムミラー10を製造する。
[支持体]
支持体12は、フィルムミラー10を軽量にすることができ、前記銀反射層16や樹脂保護層18などを支持しうる基材であればその種類は特に制限されない。なお、支持体12は、フィルムミラー10が設置される態様や目的に応じて選択され、可撓性を有するものであってもよく、剛性を有するものであってもよい。

支持体としては、軽量化の観点で、ポリエステル、ポリイミド、熱硬化型ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリアラミド、液晶ポリマー等からなる樹脂を用いた支持体が好ましく挙げられ、これらの樹脂をフィルム状など任意の形状に成形して支持体として用いることができる。また、ガラスエポキシ基材などを用いてもよい。
支持体は、上記例示した樹脂などの基材からなる単層構造であっても、複数種を積層してなる多層構造であってもよい。
樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂、PPE樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂、液晶樹脂、ポリエステル樹脂、PEN、アラミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルスルホン、トリアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアセチレン等が好適であり、フィルム状に成形できる樹脂であればすべて使用することができる。
特に好適な支持体としては、ポリエステル樹脂のフィルム又はポリイミド樹脂のフィルムが挙げられる。
また、樹脂以外にも、アルミ基板やSUS基板なども、支持体として使用することができる。
支持体の形状としては、図1では、樹脂製支持体12の形状は平面状であるが、その形状は図1の形態に特に限定されず、例えば、拡散面、凹面、凸面、等各種のフィルムミラーにおいてフィルム基材として求められる形状であればよい。
支持体の厚みとしては、10μm〜5mm程度が好ましい。厚みがこの範囲において、生産時のハンドリングが良好であり、容易に任意の形状に成形が可能である。支持体の厚みは、より好ましくは、20μm〜1mmであり、更に好ましくは25μm〜500μmである。
樹脂製支持体12は、支持体12上に設けられる樹脂中間層14との密着性を向上する、不純物の混入を抑制する等の目的で、表面処理を施してもよい。
表面処理としては、UV照射、オゾン処理、プラズマ処理、コロナ処理、火炎処理などの表面を分解活性化させる処理、ヒドラジン、N−メチルピロリドン、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液のようなアルカリ性溶液での処理、硫酸、塩酸、硝酸のような酸性溶液での処理などが挙げられる。
また、支持体表面の汚れを落として清浄にする処理としては、メタノール、エタノール、トルエン、酢酸エチル、アセトン等の有機溶剤による処理、付着したゴミを落とすための水洗等が挙げられる。
これらの表面処理は複数種を組み合わせて行ってもよい。
フィルムミラーの反射能を向上させる目的から、支持体の表面粗さ(Ra)が50nm以下であるものを用いることが好ましく、Raが20nm以下であることがより好ましい。更に好ましくは、平均粗さ(Ra)が、5nm以下であることである。
<樹脂中間層>
本実施形態のフィルムミラー10は、樹脂製支持体12上に、樹脂製支持体12と銀反射層16との密着性を向上させる目的で、樹脂中間層を有する。
樹脂中間層としては、金属を接着しやすくするための易接着層28や、銀反射層をめっき法により形成する場合に有用なめっき下塗りポリマー層14などが挙げられ、これらは単層構成であっても2層以上の複数層から構成されるものであってもよい。本第一の実施形態に係るフィルムミラーは、めっき下塗りポリマー層14を備える。以下、樹脂中間層の一態様であるめっき下塗りポリマー層14について説明する。
〔めっき下塗りポリマー層〕
本発明におけるめっき下塗りポリマー層は、還元された金属粒子と、後述のめっき下塗りポリマーとを少なくとも有する。
本発明においては、金属前駆体と後述のめっき下塗りポリマーとを含む組成物を用いて、支持体上に塗布等の方法により金属前駆体を含むめっき下塗りポリマー層を形成するか、あるいは、後述のめっき下塗りポリマーを含む組成物を用いて支持体上に層を形成し、その後、金属前駆体を含む組成物を支持体上に設けた前記層に浸漬等の方法によって接触させることにより金属前駆体を含むポリマー層を形成し、然る後、金属前駆体を含むめっき下塗りポリマー層が有する該金属前駆体を還元して、還元された金属粒子を含むめっき下塗りポリマー層を形成することが好ましい。
めっき下塗りポリマー層に含まれる金属粒子の含有量(総量)は、めっき下塗りポリマー層を有する樹脂基材を濃硫酸等へ浸漬することにより、めっき下塗りポリマー中の金属粒子を溶解後、得られた溶解液をICP−AES(誘導結合プラズマ発光分光分析装置)(島津製作所製、ICP−1000IV)を用いて元素分析することにより測定できる。
めっき下塗りポリマー層14の形成後に、後述するように、めっき下塗りポリマー層14に銀腐食防止剤20を付与する。
(めっき下塗りポリマー)
まず、めっき下塗りポリマー層を形成するために用いられるめっき下塗りポリマーについて説明する。
本発明におけるめっき下塗りポリマー層を形成するために用いられるめっき下塗りポリマーは、重合性基、及び金属前駆体と相互作用する官能基(以後、適宜「相互作用性基」と称する。)を少なくとも有する。
めっき下塗りポリマーの主骨格としては、アクリルポリマー、ポリエーテル、アクリルアミド、ポリアミド、ポリイミド、アクリルポリマー、ポリエステル等が好ましいが、アクリルポリマーであることがより好ましい。
めっき下塗りポリマーは、目的に応じて、重合性基を含む構成単位、及び相互作用性基を含む構成単位以外の構成単位を含んでいてもよい。重合性基を含む構成単位、及び相互作用性基を含む構成単位以外の構成単位(以下、適宜、他の構成単位と称する。)を含むことによって、めっき下塗り組成物としたときに、水又は有機溶剤への溶解性に優れ、均一なめっき下塗り層を形成することができる。
めっき下塗りポリマーの好ましい態様として、相互作用性基としての酸性基と重合性基とを側鎖に有するアクリルポリマーが挙げられる。
以下、めっき下塗りポリマーに含まれる重合性基、相互作用性基、及びその特性等について詳述する。
−重合性基−
めっき下塗りポリマーが有する重合性基は、エネルギー付与により、ポリマー同士、又は、ポリマーと下地層(支持体若しくは支持体上に設けられた易接着層又は下塗り層)との間で化学結合を形成し得る官能基であればよい。重合性基としては、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基等が挙げられる。なかでも、反応性の観点から、ラジカル重合性基が好ましい。
ラジカル重合性基としては、例えば、メタクリロイル基、アクリロイル基、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基、スチリル基、ビニル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基等が挙げられる。なかでも、メタクリロイル基、アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アクリルアミド基、及びメタクリルアミド基が好ましく、中でも、ラジカル重合反応性、及び合成汎用性の点から、メタクリロイル基、アクリロイル基、アクリルアミド基、及びメタクリルアミド基が好ましく、耐アルカリ性の観点からアクリルアミド基、及びメタクリルアミド基が更に好ましい。
なかでも、アクリルポリマーに導入される重合性基としては、(メタ)アクリレート基又は(メタ)アクリルアミド基等の(メタ)アクリル基、カルボン酸のビニルエステル基、ビニルエーテル基、アリルエーテル基等の各種重合性基が好ましい。
−相互作用性基−
めっき下塗りポリマーが有する相互作用性基は、金属前駆体と相互作用する官能基(例えば、配位性基、金属イオン吸着性基等)であり、金属前駆体と静電相互作用を形成可能な官能基、あるいは、金属前駆体と配位形成可能な含窒素官能基、含硫黄官能基、含酸素官能基等を使用することができる。
相互作用性基としてより具体的には、アミノ基、アミド基、イミド基、ウレア基、トリアゾール環、イミダゾール基、ピリジン基、ピリミジン基、ピラジン基、トリアジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、ピロリジン基、ピラゾール基、アルキルアミン構造を含む基、シアノ基、シアネート基(R−O−CN)等の含窒素官能基;エーテル基、水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基、カーボネート基、カルボニル基、エステル基、N−オキシド構造を含む基、S−オキシド構造を含む基、N−ヒドロキシ構造を含む基等の含酸素官能基;チオフェン基、チオール基、チオウレア基、スルホキシド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル構造を含む基等の含硫黄官能基;ホスフォート基、ホスフォロアミド基、ホスフィン基、リン酸エステル構造を含む基等の含リン官能基;塩素、臭素等のハロゲン原子を含む基等が挙げられ、塩構造をとり得る官能基においては、それらの塩も使用することができる。
相互作用性基としては、非解離性官能基であっても、イオン性極性基であってもよく、これらが同時に含まれていてもよいが、イオン性極性基が好ましい。
イオン性極性基からなる相互作用性基としては、上記相互作用性基の中でも、めっき下塗りポリマーの支持体(支持体上に上記易接着層が形成されている場合には、易接着層)に対する密着性の観点から、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、及びボロン酸基が挙げられ、中でも適度な酸性(他の官能基を分解しない)を有する点、他の官能基に影響を与える懸念が少ない点、めっき層との親和性に優れる点、及び原料が入手容易であるという点から、カルボン酸基が特に好ましい。
カルボン酸基等のイオン性極性基は、酸性基を有するラジカル重合性化合物を共重合させることにより、めっき下塗りポリマーに導入することができる。
以下、本発明の使用されるめっき下塗りポリマーの好適な構成については、ラジカル重合性基と非解離性官能基からなる相互作用性基を有するポリマーとして、特開2009−007540号公報の段落[0106]〜[0112]に記載のポリマー等が使用できる。また、ラジカル重合性基とイオン性極性基からなる相互作用性基とを有するポリマーとしては、特開2006−135271号公報の段落[0065]〜[0070]に記載のポリマー等が使用できる。ラジカル重合性基と、非解離性官能基からなる相互作用性基と、イオン性極性基からなる相互作用性基とを有するポリマーとしては、特開2010−248464号公報の段落[0010]〜[0128]、特開2010−84196号公報、及び米国特許出願公開2010−080964号明細書の段落[0030]〜[0108]に記載のポリマー等が使用できる。
なお、後述する金属前駆体は、めっき下塗りポリマー層形成後に付与してもよく、また、めっき下塗りポリマー層用組成物に当初から含有させてもよい。めっき下塗りポリマー層形成用組成物に金属前駆体を含有させる場合の金属前駆体の含有量としては、組成物全量に対して、0.5質量%〜100質量%が好ましく、1質量%〜50質量%がより好ましい。
めっき下塗りポリマー層は、エネルギー付与に対する感度を高めるために、光重合開始剤、熱重合開始剤等のラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、特に限定されず、一般に公知のものが使用される。
但し、エネルギー付与により、めっき下塗りポリマーが支持体や易接着層と相互作用する活性点を生成し得る場合、即ち、上述したポリマー骨格中に重合開始部位を有するポリマーを用いるような場合には、これらのラジカル重合開始剤を添加しなくてもよい。
めっき下塗りポリマー層形成用組成物に含有させるラジカル重合開始剤の量は、めっき下塗りポリマー層形成用組成物の構成に応じて選択されるが、一般的には、めっき下塗りポリマー層形成用組成物中に、0.05質量%〜30質量%程度であることが好ましく、0.1質量%〜10.0質量%程度であることがより好ましい。
めっき下塗りポリマー層は、めっき下塗りポリマーを含むポリマー層形成用組成物を前記樹脂製支持体上、或いは該支持体表面に形成された易接着層上に塗布し、エネルギーを付与することにより形成することができる。
前記樹脂製支持体上に、めっき下塗りポリマー層を直接設ける場合には、予め支持体の表面にエネルギーを付与する等の易接着処理を施しておくことが好ましい。
支持体上にポリマー層を設ける方法は特に限定されず、めっき下塗りポリマーを含むポリマー層形成用組成物中に支持体を浸漬する方法や、めっき下塗りポリマーを含むポリマー層形成用組成物を支持体上に塗布する方法などが挙げられる。得られるポリマー層の厚みを制御しやすい点から、めっき下塗りポリマーを含むポリマー層形成用組成物を支持体上に塗布する方法が好ましい。
めっき下塗りポリマーを含むポリマー層形成用組成物の塗布量は、後述する金属前駆体との充分な相互作用形成性の観点から、固形分換算で0.05g/m〜10g/mが好ましく、特に0.3g/m〜5g/mが好ましい。
支持体等へ塗布しためっき下塗りポリマーを含むポリマー層形成用組成物の塗布液は、20℃〜60℃で1秒から2時間乾燥した後、60℃を超える温度で1秒〜2時間乾燥することが好ましく、20℃〜60℃で1秒〜20分乾燥した後、60℃を超える温度で1秒〜20分乾燥することがより好ましい。
めっき下塗りポリマーを含むポリマー層形成用組成物は、上記支持体、あるいは、上記支持体上に設けられた易接着層と接触させた後、エネルギーを付与することで、エネルギー付与領域においてポリマーが有する重合性基同士、あるいは、ポリマーが有する重合性基と、上記支持体、あるいは、上記支持体上に設けられた易接着層との間に相互作用が形成され、支持体上に(あるいは、易接着層を介して支持体上に)固定化されたポリマー層が形成される。これにより、支持体とポリマー層とが強固に密着する。
エネルギー付与方法としては、例えば、加熱や露光が挙げられる。
露光によるエネルギー付与方法としては、具体的には、UVランプ、可視光線等による光照射が可能である。露光で使用する光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線等がある。また、g線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。
露光パワーは、重合を容易に進行させるため、また、ポリマーの分解を抑制するため、あるいは、ポリマーが良好な相互作用を形成するため、といった観点から10mJ/cm〜8000mJ/cmの範囲であることが好ましく、100mJ/cm〜3000mJ/cmの範囲であることがより好ましい。
なお、露光は、窒素、ヘリウム、二酸化炭素等の不活性ガスによる置換を行ない、酸素濃度を600ppm以下、好ましくは400ppm以下に抑制した雰囲気中で行なってもよい。
加熱によるエネルギー付与は、例えば、一般の熱ヒートローラー、ラミネーター、ホットスタンプ、電熱板、サーマルヘッド、レーザー、送風乾燥機、オーブン、ホットプレート、赤外線乾燥機、加熱ドラム等により行なうことができる。
また、加熱によりエネルギー付与を行なう場合、その温度は、重合を容易に進行させるため、また、支持体の熱変性を抑制するため、20℃〜200℃の範囲であることが好ましく、40℃〜120℃の範囲であることがより好ましい。
エネルギー付与後は、更に適宜、未反応のポリマーを除去する工程を設けてもよい。
めっき下塗りポリマー層の膜厚は、特に限定されないが、支持体等との密着性の観点から、0.05μm〜10μmであることが好ましく、0.3μm〜5μmであることがより好ましい。
また、上記方法により得られるポリマー層の表面粗さ(Ra)は、反射性能の観点から、20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。
本発明におけるめっき下塗りポリマー層は、還元された金属粒子を含む。めっき下塗りポリマー層に含まれる還元された金属粒子は、めっき下塗りポリマー層に、金属前駆体を付与し、この金属前駆体を還元して、金属前駆体を還元された金属粒子とすることによって得られる。金属前駆体をめっき下塗りポリマー層に付与すると、上記相互作用性基に、金属前駆体が相互作用により付着する。
本発明において用いられる金属前駆体は、還元反応により金属に変化させることで電極として機能するものであれば、特に限定されない。また、金属前駆体としては、金属反射層の形成において、めっきの電極として機能するものが好ましく挙げられる。そのため、金属前駆体は、金属に還元させることで電極として機能するものが好ましい。
具体的には、Au、Pt、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどの金属イオンが用いられる。金属前駆体である金属イオンは、めっき下塗りポリマーを含む組成物(めっき下塗りポリマー層形成用組成物)に含まれており、支持体上に層を形成した後、還元反応によって0価の金属粒子となる。
金属前駆体である金属イオンは、金属塩としてめっき下塗りポリマー層形成用組成物に含まれることが好ましい。
金属イオンとしては、配位可能な官能基の種類、数、及び触媒能の点で、Agイオン、Cuイオン、Pdイオンが好ましい。
Agイオンとしては、以下に示す銀化合物が解離したものを好適に用いることができる。銀化合物の具体例としては、硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、シアン化銀、チオシアン酸銀、塩化銀、臭化銀、クロム酸銀、クロラニル酸銀、サリチル酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、ジエチルジチオカルバミド酸銀、p−トルエンスルホン酸銀が挙げられる。この中でも、水溶性の観点から硝酸銀が好ましい。
Cuイオンを用いる場合、以下に示すような銅化合物が解離したものを好適に用いることができる。銅化合物の具体例としては、硝酸銅、酢酸銅、硫酸銅、シアン化銅、チオシアン酸銅、塩化銅、臭化銅、クロム酸銅、クロラニル酸銅、サリチル酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミド酸銅、p−トルエンスルホン酸銅が挙げられる。この中でも、水溶性の観点から硫酸銅が好ましい。
金属前駆体は、分散液又は溶液(金属前駆体液)として、めっき下塗りポリマー層に付与されることが好ましい。
付与の方法としては、例えば、めっき下塗りポリマーを含む組成物を用いて支持体上に
金属前駆体のめっき下塗りポリマー層への付与に分散液を用いる場合、金属前駆体の粒子径は、1nm〜200nmが好ましく、1nm〜100nmがより好ましく、1nm〜60nmであることが更に好ましい。この粒子径とすることで、還元された金属粒子の粒子径を所望の大きさに制御することができる。
なお、ここで粒子径とは、平均1次粒子径(体積換算)のことであり、SEM(S−5200、(株)日立ハイテクマニファクチャ&サービス製)の画像から読み取ったものである。
めっき下塗りポリマー層に付与した金属前駆体である金属イオンは、金属活性化液(還元液)により還元する。金属活性化液は、金属前駆体(主に金属イオン)を0価金属に還元できる還元剤と、該還元剤を活性化するためのpH調製剤からなる。
金属活性化液全体に対する還元剤の濃度は、0.05質量%〜50質量%であることが好ましく、0.1質量%〜30質量%であることがより好ましい。
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボランのようなホウ素系還元剤、ホルムアルデヒド、次亜リン酸等の還元剤を用いることが可能である。特に、ホルムアルデヒドを含有するアルカリ水溶液で還元することが好ましい。
金属活性化液全体に対するpH調整剤の濃度は、0.05質量%〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。
pH調整剤としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を使用することが可能である。
還元時の温度は、10℃〜100℃が好ましく、20℃〜70℃が更に好ましい。
これら濃度や温度範囲は、還元の際の、金属前駆体の粒子径、ポリマー層の表面粗さ、導電性(表面抵抗値)、還元液の劣化の観点からこの範囲であることが好ましい。
めっき下塗りポリマー層に含まれる還元された金属粒子の粒子径は、反射性能の観点から、1nm〜200nmが好ましく、1nm〜100nmがより好ましく、1nm〜60nmであることが更に好ましい。この範囲内にあることで、めっき後の反射率が良好となる。
なお、ここで粒子径とは、SEM(日立ハイテクマニファクチャ&サービス社製 S−5200)画像から読み取ったものである。
還元された金属粒子を含むめっき下塗りポリマー層の表面抵抗値は、0.001Ω/□以上100Ω/□以下であることが好ましく、0.03Ω/□以上50Ω/□以下であることがより好ましい。この範囲内であると、均一及び平滑にめっき面が形成され反射率が良好となる。
また、還元された金属粒子を含むめっき下塗りポリマー層の表面粗さ(Ra)は、反射性能の観点から、20nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましい。
このようにして得られた金属粒子を含むめっき下塗りポリマー層は、以下に詳述する金属反射層を湿式法であるめっき法により形成する際に好適に用いられ、めっき下塗りポリマー層を用いてめっき法により形成された金属反射層は、樹脂基板との密着性と表面平滑性に優れる。
[銀腐食防止剤]
本実施形態では、腐食防止剤20は、前記めっき下塗りポリマー層14(以下、適宜、ポリマー層14と称する)に、還元された金属粒子の生成後に、ポリマー層14に銀腐食防止剤20を直接、又はこれを適切な溶剤中に溶解分散させた状態で接触させることで付与される。
銀腐食防止剤20の付与された態様を図1〜図3に示す。
銀腐食防止剤20は、図1に示すように、めっき下塗りポリマー層14表面の全面に亘って付着してもよい。また、第一の実施形態の別の例としては、図2に示すように、銀腐食防止剤20は、ポリマー層14の表面の少なくとも一部に島状に付着した態様が挙げられる。
また、めっき下塗りポリマー層14は層中に空隙を有するため、銀腐食防止剤20を接触させた場合、図3に示す第1の態様の別の例にあるように、本実施形態のミラーフィルム24では、銀腐食防止剤20は、めっき下塗りポリマー層14の表層、即ち、めっき下塗りポリマー層14の表面より200nm程度の深さの領域に至るまで付与されて存在する。この態様においては、図3に示すように、銀腐食防止剤20は、めっき下塗りポリマー層14と銀反射層16との界面の少なくとも一部に島状に分布していてればよい。
また、本実施形態では、ポリマー層14は、めっき触媒やめっき液の浸透のために空隙を有しており、銀腐食防止剤20がポリマー層14の表面や表層のみならずポリマー層14中のさらなる深部にも点在する場合があるが、表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤20が付着していればよく、さらに、より深部に銀腐食防止剤が存在していてもかまわない。
図1〜図3のいずれの態様においても、図に明らかなように、めっき法により銀反射層16が形成されると、銀反射層16と銀腐食防止剤20とが接触し、銀反射層16の腐食が効果的に抑制される。
また、銀反射層16は、ミクロには空隙を有するために、めっき下塗りポリマー層14表面に付着した銀腐食防止剤20は、銀反射層16表面に接触するのみならず、銀反射層16表層(16A)に浸透して付着する場合もありうるが、いずれの場合においても、銀反射層16を構成する銀と接触することで銀の腐食が効果的に防止される。
前記いずれの態様においても、銀腐食防止剤20は、後述する付着量を満たす量で存在することが好ましい。
樹脂中間層14や銀反射層16表面に凹凸がある場合でも、銀腐食防止剤20が腐食防止に十分な量を付与されていれば、例えば、銀反射層16表面の凹凸の凹部に腐食防止剤20が付着する態様であってもよく、逆に、凸部に腐食防止剤20が付着する態様であってもよい。また、腐食防止剤20が層状に配置される場合は、いわゆる単分子層であってもよい。
ここで、「腐食」とは、銀がそれをとり囲む環境物質によって、化学的若しくは電気化学的に浸食されるか、又は、材質的に劣化する現象をいう(JIS Z0103−2004参照)。
図1においては、樹脂中間層14の表面の一部と、樹脂中間層14の内部に腐食防止剤20が配置された態様を記載したが、詳細には、樹脂中間層14の同一の領域中に、銀反射層16を構成する成分(例えば、銀)と、腐食防止剤20とが混合して存在している領域も存在する。即ち、めっき下塗りポリマー層14中に還元された銀粒子と銀腐食防止剤20とが混在し、還元された銀粒子を基点としてめっきにより銀反射層16が形成された場合、めっき下塗りポリマー層中では、粒状の銀が充填した状態で含まれ、その粒状の銀間の隙間に腐食防止剤が含まれる態様もとりうる。
本発明において表層とは、銀反射層16の樹脂中間層14側の表面上から深さ方向で50nmの位置までの表面に近い領域、或いは、樹脂中間層14の銀反射層16側の表面上から深さ方向200nmの位置までの表面に近い領域を意味する。なお、銀反射層16の表層に銀腐食防止剤20が含まれる場合、銀反射層16の反射特性に影響を与え難いという観点からは、銀腐食防止剤20が銀反射層16の樹脂中間層14側の表面上から深さ方向30nmの位置までの領域のみに存在することが好ましい。
銀腐食防止剤20の含有量は、銀を含有する反射層に含まれる銀100質量部に対して0.01質量部〜5質量部の範囲であることが好ましく、なかでも、樹脂中間層14と銀反射層16との密着性及びフィルムミラーの耐光性がより良好になるという観点からは、銀を含有する反射層に含まれる銀100質量部に対して、0.03質量部〜0.8質量部の範囲であることが好ましく、0.05質量部〜0.6質量部の範囲であることがより好ましい。ここで、銀腐食防止剤の含有量とは、フィルムミラー10全体に含まれる銀腐食防止剤20の合計量を意味する。
例えば、銀腐食防止剤20を銀反射層16の表面のみに有する場合及び銀腐食防止剤20を銀反射層16の表層16Aのみに有する場合は、表面又は表層に存在する腐食防止剤20の量(付着量)が上記範囲内であればよい。また、表面及び表層のいずれにも有する場合は、表面上の銀腐食防止剤20の量及び銀反射層16表層中の銀腐食防止剤20の量の合計量が上記範囲内であればよい。
なお、銀腐食防止剤20の量の測定方法は、25%塩酸などの酸溶液などで表面及び表層の腐食防止剤を溶出してUV−Vis吸収スペクトルの吸光度によって測定する方法や、XPSなど表面元素解析を行う方法で測定することができる。
銀腐食防止剤20がフィルムミラー10において、樹脂中間層14、銀反射層16のいずれの深さまで存在するかについては、SAICAS(登録商標、ダイプラ・ウィンテス(株)製)で斜め切削した後、得られた層の切削断面を、TOF−SIMS法(飛行時間型二次イオン質量分析法)にて解析することで、検知し得る。
なお、銀腐食防止剤20は、樹脂中間層であるめっき下塗りポリマー層14の形成後に付与されることで、めっき下塗りポリマー層14の表面及び表層の少なくともいずれかに存在し、銀反射層16と高密度で接触することになる。他方、従来技術のように、バインダー樹脂中に銀腐食防止剤を添加したものを樹脂中間層として用いた場合、例えば、めっき下塗りポリマー層の形成に際し、ポリマー層の形成前、即ち、めっき下塗りポリマーを含むめっき下塗りポリマー層形成用塗布液中に、前記銀腐食防止剤を添加した後、エネルギーを付与してめっき下塗りポリマー層を形成した場合には、銀腐食防止剤がめっき下塗りポリマー層全域に亘り均一に分散され、隣接する銀反射層16と接触する銀腐食防止剤の量が少なくなるために、本発明の効果を奏し得ない。
本発明に使用される銀腐食防止剤20の種類は特に制限されず、銀の腐食を抑制できる化合物であればよく、なかでも、銀に対する吸着性基を有することが好ましい。
銀に対する吸着性基(例えば、アミノ基、複素環基などの窒素含有基、メルカプト基、S=C<などの硫黄含有基)を有する銀腐食防止剤としては、例えば、アミン類及びその誘導体、ピロール環を有する化合物、ベンゾトリアゾール等のトリアゾール環を有する化合物、ピラゾール環を有する化合物、チアゾール環を有する化合物、イミダゾール環を有する化合物、インダゾール環を有する化合物、銅キレート化合物類、チオ尿素類、メルカプト基を有する化合物、チオエーテル類(スルフィド結合を有する化合物)、ナフタレン系の化合物のうち、少なくとも一種又はこれらの混合物から選ばれることが望ましい。ベンゾトリアゾール等の化合物においては、紫外線吸収剤が腐食防止剤を兼ねる場合もある。また、銀腐食防止剤20としてシリコーン変性樹脂を用いることも可能である。シリコーン変性樹脂として特に限定されない。
アミン類及びその誘導体としては、エチルアミン、ラウリルアミン、トリ−n−ブチルアミン、o−トルイジン、ジフェニルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、アセトアミド、アクリルアミド、ベンズアミド、p−エトキシクリソイジン、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムサリシレート、モノエタノールアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンカーバメイト、ニトロナフタレンアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムシクロヘキサンカルボキシレート、シクロヘキシルアミンシクロヘキサンカルボキシレート、ジシクロヘキシルアンモニウムアクリレート、シクロヘキシルアミンアクリレート等、又はこれらの混合物が挙げられる。
ピロール環を有する物としては、N−ブチル−2,5−ジメチルピロール、N−フェニル−2,5−ジメチルピロール、N−フェニル−3−ホルミル−2,5−ジメチルピロール、N−フェニル−3,4−ジホルミル−2,5−ジメチルピロール等、又はこれらの混合物が挙げられる。
トリアゾール環を有する化合物としては、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、4−メチル−1,2,3−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4,5,6,7−テトラハイドロトリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メチル−1,2,4−トリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ3’5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール](分子量659;市販品の例としては株式会社ADEKAのLA31)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(分子量447.6;市販品の例としてはチバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社のチヌビン234)などが挙げられる。又は、これらの混合物が挙げられる。
ピラゾール環を有する化合物としては、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾロン、ピラゾリジン、ピラゾリドン、3,5−ジメチルピラゾール、3−メチル−5−ヒドロキシピラゾール、4−アミノピラゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
チアゾール環を有する化合物としては、チアゾール、チアゾリン、チアゾロン、チアゾリジン、チアゾリドン、イソチアゾール、ベンゾチアゾール、2−N,N−ジエチルチオベンゾチアゾール、P−ジメチルアミノベンザルロダニン、2−メルカプトベンゾチアゾール等、又はこれらの混合物が挙げられる。
イミダゾール環を有する化合物としては、イミダゾール、ヒスチジン、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、4−フォルミルイミダゾール、2−メチル−4−フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−フォルミルイミダゾール、4−メチル−5−フォルミルイミダゾール、2−エチル−4−メチル−5−フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−4−フォルミルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等、又はこれらの混合物が挙げられる。
インダゾール環を有する化合物としては、4−クロロインダゾール、4−ニトロインダゾール、5−ニトロインダゾール、4−クロロ−5−ニトロインダゾール等、又はこれらの混合物が挙げられる。
銅キレート化合物類としては、アセチルアセトン銅、エチレンジアミン銅、フタロシアニン銅、エチレンジアミンテトラアセテート銅、ヒドロキシキノリン銅等、又はこれらの混合物が挙げられる。
チオ尿素類としては、チオ尿素、グアニルチオ尿素等、又はこれらの混合物が挙げられる。
メルカプト基を有する化合物としては、すでに上記に記載した材料も加えれば、メルカプト酢酸、チオフェノール、1,2−エタンジオール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、グリコールジメルカプトアセテート、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等、又はこれらの混合物が挙げられる。
チオエーテル類としては、3,3’−チオジプロピオン酸ジドデシル、3,3’−チオジプロピオン酸ジステアリル、3,3’−チオビスプロピオン酸ジトリデシル、ビス[3−(ドデシルチオ)プロピオン酸]2,2−ビス[[3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロピルオキシ]メチル]−1,3−プロパンジイル、テトラキス−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタン、4,4’−ジアミノジフェニルジスルフィド、ジフェニルジスルフィド等、又はこれらの混合物が挙げられる。
ナフタレン系としては、チオナリド等が挙げられる。
なお、腐食防止剤のより具体的な例としては、例えば、以下の式(D)〜式(J)で表される化合物が挙げられる。

式(D)中、R41〜R45は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、2−フェネチル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、p−トリル基、p−クロロフェニル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基等)、スルホニルアミノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基等)、ウレイド基(例えば、3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド基、1,3−ジメチルウレイド基等)、スルファモイルアミノ基(例えば、ジメチルスルファモイルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば、エチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基等)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、ブタンスルホニル基、フェニルスルホニル基等)、アシル基(例えばアセチル基、プロパノイル基、ブチロイル基等)、アミノ基(メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基等)、ヒドロキシ基、ニトロ基、ニトロソ基、アミンオキシド基(例えば、ピリジン−オキシド基)、イミド基(例えば、フタルイミド基等)、ジスルフィド基(例えば、ベンゼンジスルフィド基、ベンゾチアゾリル−2−ジスルフィド基等)、カルボキシル基、シアノ基、メルカプト基、スルホ基、ヘテロ環基(例えば、ピロール基、ピロリジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベンズオキサゾリル基等)、又はこれらを組み合わせた基が挙げられる。これらの置換基はさらに置換されてもよい。
なかでも、耐光性がより優れる点で、R41〜R45は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アミノ基、及びメルカプト基からなる群から選ばれることが好ましい。
式(D)中、Qは、窒素原子又はCR46を表す。R46は、水素原子又は置換基を表す。置換基としては、式(D)のR41〜R45で表される置換基と同義である。
なかでも、R46は、水素原子が好ましい。
式(E)中、R51〜R53は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。置換基としては、式(D)のR41〜R45で表される置換基と同義である。
なかでも、耐光性がより優れる点、R51〜R53は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アミノ基、及びメルカプト基からなる群から選ばれることが好ましい。
式(F)中、R61〜R63は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。置換基としては、式(D)のR41〜R45で表される置換基と同義である。
なかでも、耐光性がより優れる点で、R61〜R63は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アミノ基、及びメルカプト基からなる群から選ばれることが好ましい。
式(G)中、R71〜R72は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。置換基としては、式(D)のR41〜R45で表される置換基と同義である。
なかでも、耐光性がより優れる点で、R71〜R72は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アミノ基、メルカプト基、及びアルキルスルフィド基からなる群から選ばれることが好ましい。
式(H)中、R81〜R84は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。置換基としては、式(D)のR41〜R45で表される置換基と同義である。
なかでも、耐光性がより優れる点で、R81〜R84は、それぞれ独立に、水素原子及びアルキル基からなる群から選ばれることが好ましい。
式(I)中、Aは、炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基を表す。
Laは、アルキレン基、−S−、−CO−、−O−、又は、これらを組み合わせた基(例えば、−アルキレン基−S−アルキレン基−、−COO−アルキレン基)を表す。
nは、2〜4の整数を表す。
式(J)中、R101及びR102は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。置換基としては、式(D)のR41〜R45で表される置換基と同義である。
なかでも、耐光性がより優れる点で、R101は、水素原子及びアルキル基からなる群から選ばれることが好ましい。R102は、水素原子、メルカプト基、アミノ基、及びアルキル基からなる群から選ばれることが好ましい。
Lbは、アルキレン基を表す。
mは1〜5の整数を表し、lは0〜4の整数を表し、mとlはm+l=5の関係を満たす。
銀腐食防止剤20の付与方法は特に制限されないが、銀腐食防止剤20を直接めっき下塗りポリマー層14に接触させてもよく、適切な溶剤に溶解又は分散させた液を接触させてもよい。
めっき下塗りポリマー層14に銀腐食防止剤20を接触させることで、銀腐食防止剤20がめっき下塗りポリマー層14の表面に付着したり、めっき下塗りポリマー層14の表層に浸透してめっき下塗りポリマーが有する相互作用基に付着(吸着)したりする。特に、銀腐食防止剤20が銀に対する吸着性基を有する場合、吸着性基を介してめっきにより形成される銀反射層16と密に接触することになる。
接触条件は、上述した銀腐食防止剤の付着量となる条件であれば特に制限されない。なかでも、生産性の点から、10℃〜50℃の条件下で、0.2分間〜60分間接触させることが好ましい。
なお、銀腐食防止剤の溶解、分散に使用される溶媒の種類は特に制限されないが、銀腐食防止剤を溶解しうる溶媒であることが好ましい。
溶剤(溶媒又は分散媒)としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶媒、酢酸などの酸、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、この他にも、エーテル系溶媒、グリコール系溶媒、アミン系溶媒、チオール系溶媒、ハロゲン系溶媒などが挙げられる。
また、銀腐食防止剤を溶剤に中に溶解、分散させる場合の銀腐食防止剤の含有量は特に制限されない。なかでも、溶液又は分散液を接触させることで、樹脂中間層14や銀反射層16に効率よく銀腐食防止剤20を付与できるという観点からは、溶剤100質量部に対して、銀腐食防止剤の含有量が0.0001質量部〜5質量部であることが好ましく、0.01質量部〜1質量部であることがより好ましい。
なお、銀腐食防止剤20をめっき下塗りポリマー層14に付与した後、銀反射層16を形成する工程に先だって、必要に応じて、銀腐食防止剤20を付与しためっき下塗りポリマー層14を有する樹脂製支持体12を溶媒で洗浄する工程を実施してもよい。この工程を実施することにより、余分な銀腐食防止剤を除去することができ、めっき下塗りポリマー層14と、該ポリマー層14上に形成される銀反射層16との密着性がより向上する。
洗浄に使用される溶媒の種類は特に制限されず、使用される銀腐食防止剤の種類に応じて選択される。例えば、上述した組成物中で使用される溶媒が挙げられる。なかでも、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、ケトン類(MEK、アセトンなど)、シクロヘキサノン又はその混合溶媒がより好ましい。
溶媒で洗浄する方法は特に制限されず、銀腐食防止剤20を付与しためっき下塗りポリマー層14付き樹脂製支持体12上に溶媒を塗布する方法や、銀腐食防止剤20を付与しためっき下塗りポリマー層14付き樹脂製支持体12を溶媒中に浸漬する方法が挙げられる。
洗浄条件は特に制限されないが、より効率よく余分な腐食防止剤を除去できる点で、10℃〜50℃の溶媒と0.1分間〜5分間接触させることが好ましい。
[銀反射層]
銀反射層16は、前記めっき下塗りポリマー層14上に設けられる層であり、入射される光を反射する機能を有する。銀、又は銀を含む合金は、フィルムミラーの可視光領域での反射率を高め、入射角による反射率の依存性を低減できる。可視光領域とは、400nm〜700nmの波長領域を意味する。ここで、入射角とは膜面に対して垂直な線に対する角度を意味する。
銀反射層16における銀の含有量は、金属反射層における銀と他の金属との合計(100原子%)中、90原子%〜99.8原子%が好ましい。また、他の金属の含有量は、耐久性の点から0.2原子%〜10原子%が好ましい。
銀反射層16には、耐久性が向上する点から、銀反射層の反射特性に影響がない程度に銀以外の他の金属が含まれていてもよく、他の金属としては、例えば、金、銅、ニッケル、鉄、パラジウムなどが挙げられる。
なお、後述するように、銀反射層16の樹脂中間層表面及び銀反射層表層16Aの少なくともいずれかにも銀腐食防止剤が含まれていてもよい。
以下、めっき下塗りポリマー層14上に銀反射層を電気めっき法により形成する場合について、説明する。
電気めっき法としては、従来公知の方法を用いることができる。
本発明においては、めっき下塗りポリマー層に含まれる金属粒子が電極としての機能を有するため、めっき下塗りポリマー層に対して電気めっきを行なうことにより、樹脂製支持体との密着性に優れた金属反射層を形成することができる。
めっきに用いられる金属化合物としては、例えば、硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、メタンスルホン酸銀、アンモニア銀、シアン化銀、チオシアン酸銀、塩化銀、臭化銀、クロム酸銀、クロラニル酸銀、サリチル酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、ジエチルジチオカルバミド酸銀、p−トルエンスルホン酸銀等の銀化合物が挙げられる。これらの中でも、環境影響や平滑性の観点から、メタンスルホン酸銀が好ましい。
なお、めっき下塗りポリマー層と金属反射層との間には、例えば、銅、ニッケル、クロム、鉄等の他の金属を含有する金属層を下地金属層として有していてもよい。
また、電気めっき法により得られる金属反射層の膜厚は、めっき浴中に含まれる金属濃度、又は、電流密度を調整することで制御することができる。適切な厚みの下地金属層を入れることで、表面平滑化による反射率向上やピンホール低減が可能となる。
金属反射層の膜厚は、ピンホールなく反射膜を形成する観点、及び金属反射層の表面に光を散乱させるような凹凸を作らないという観点から、0.05μm〜2.0μmであることが好ましく、0.08μm〜0.5μmであることがより好ましい。
また、本発明においては、還元された金属粒子を含むめっき下塗りポリマー層を利用して真空蒸着等の乾式めっきを行なうことにより、金属反射層を形成してもよい。この方法によれば、めっき下塗りポリマー層の表面が金属で覆われているため、通常の蒸着等よりも密着性がよく、かつ、熱に対しても強い金属反射層を形成することができる。
電気めっきの後、金属反射層の反射性能や耐久性を向上させるために、金属反射層を強酸や強アルカリ等で処理してもよい。また、金属表面に、無機皮膜や金属酸化皮膜を形成してもよい。
銀反射層16の厚さは特に限定されないが、反射率の観点から、50nm〜500nmが好ましく、80nm〜300nmがより好ましい。
銀反射層16の形成方法は特に限定されず、湿式法及び乾式法のいずれも採用することができる。
湿式法としては、例えば、いわゆる金属めっき法(無電解めっき、又は、電気めっき)として公知の方法が挙げられる。
また、乾式法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などが挙げられる。
銀反射層に含まれる銀の含有量(総量)は、銀反射層を濃硫酸等へ浸漬することにより、銀反射層中の銀を溶解後、得られた溶液をICP−AES(誘導結合プラズマ発光分光分析装置)(島津製作所製、ICP−1000IV)を用いて元素分析することにより測定できる。
<樹脂保護層>
樹脂保護層18は、銀反射層16上に配置される層であり、太陽光、雨水、砂塵等による銀反射層16、樹脂製支持体12、あるいは、所望により設けられるめっき下塗りポリマー層14などの樹脂保護層の劣化や破損を防止し、鏡面性の安定化を図るために、銀反射層16の入射光側の表面上に設けられる。
〔樹脂〕
本発明における樹脂保護層の形成に用いられる樹脂材料としては、フィルム又は層を形成しうる樹脂であって、形成されたフィルム又は層の強度、耐久性、空気や水分の遮断性、さらには、保護層と隣接する層、例えば、金属反射層や表面被覆層等との密着性に加え、透明性、特にフィルムミラーが必要とする波長の光に対する高い透過性を有する樹脂が好ましい。
具体的には、例えば、セルロースエステル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスルフォン(ポリエーテルスルフォンも含む)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロースジアセテート樹脂、セルローストリアセテート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、エチレンビニルアルコール樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、及びエチレンアクリル酸エステル共重合体、ポリカーボネート、ノルボルネン系樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリアミド、フッ素系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリル樹脂、オレフィン系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。
これらのなかでも、保護層と金属反射層との密着性の観点から、保護層に含有される樹脂としては、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレン酢酸ビニル樹脂、及びエチレンアクリル酸エステル共重合体から選ばれる1種以上の樹脂が好ましい。
〔架橋剤〕
本発明に係る樹脂保護層には、更に架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤を含有することで、樹脂保護層中に架橋構造が形成されることにより、強度がより向上し、さらに、隣接する金属反射層との密着性がより向上するなどの利点を有することになる。
架橋剤としては、保護層を構成する樹脂との相関により選択することができ、例えば、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキセタン化合物、メラミン化合物、ビスビニルスルオン化合物などが挙げられ、効果の観点からは、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、及びエポキシ化合物からなる群より選ばれ少なくとも1種の架橋剤が好ましい。
樹脂保護層には、前記各成分に加え、例えば、紫外線吸収剤、光重合開始剤、帯電防止剤、塗布助剤(レベリング剤)、酸化防止剤、消泡剤等の添加剤が含有されていてもよい。
本発明における樹脂保護層の形成方法としては、特に制限はなく、保護層形成用組成物を溶剤に溶解させ、銀反射層上に塗布した後、溶剤を減じて保護層を形成する方法、上記保護層形成用組成物に含まれる樹脂が溶融する温度まで加熱して、銀反射層上にキャストして保護層を形成する方法、上記保護層形成用組成物を用いて予めフィルム状に成形し、得られたフィルムを、接着剤を介して銀反射層に貼り合わせるか、或いは、熱ラミネート等の方法で銀反射層に融着させるなどの方法により樹脂保護層を形成する方法等が挙げられる。
密着性に優れた樹脂保護層を均一に形成するという観点からは、保護層形成用塗布液組成物の固形分濃度は、1質量%〜30質量%の範囲であることが好ましい。
銀反射層の表面に塗布した樹脂の膜を硬化させる方法は、特に限定されず、加熱やUV照射等、保護層を形成するために用いた樹脂材料に応じた方法を適宜選択すればよい。
樹脂保護層の膜厚は、必要な保護機能と耐久性とを達成し、且つ、光反射能低減を抑制するといった観点から、3μm〜30μmの範囲であることが好ましく、5μm〜10μmの範囲であることがより好ましい。
保護層18には、銀腐食防止剤20が実質的に含まれないことが好ましい。特に、保護層が硬化性樹脂組成物により形成される場合、銀腐食防止剤20が含まれると硬化が阻害されるおそれがある。
なお、実質的に含まれないとは、樹脂保護層18全量に対して、銀腐食防止剤20の含有量が0.02質量%以下であることを意図し、0.01質量%以下であることが好ましい。
保護層18には、紫外線吸収剤が含まれていてもよい。紫外線吸収剤が含まれることにより、フィルムミラーの耐光性がより向上する。
紫外線吸収剤の種類は特に制限されないが、有機系として、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、トリアジン系、ベンゾエート系などが挙げられ、また無機系として、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄などが挙げられる。なお、紫外線吸収剤を多量に含有させた際にブリードアウトしてしまうという問題を低減するためには、分子量の1000以上の高分子の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。好ましくは、分子量1000以上、3000以下である。
<表面被覆層>
本発明のフィルムミラーは、前記保護層上に、さらに表面被覆層を有していてもよい。表面被覆層を有することで、フィルムミラーの耐候性、耐傷性がより向上する。表面被覆層は保護層表面に存在することで、フィルムミラー表面の物理的或いは化学的な損傷を防止しうるものであれば、公知の樹脂層などを任意に使用しうる。
即ち、表面被覆層は、硬さが100N/mm以下であり、かつ、弾性回復率が60%以上である軟質な層であってもよく、表面が硬質な、所謂ハードコート層であってもよい。
軟質な表面被覆層を形成する場合の厚さは特に限定されないが、フィルムミラーの耐傷性がより良好となり、ヘイズ値及び反射率の維持率もより高くなる理由から、1μm〜50μmであることが好ましく、3μm〜30μmであることがより好ましい。
また、硬質な表面被覆層を形成する場合の厚さは、防汚性、耐傷性の観点から、0.1μm〜50μmが好ましく、より好ましくは0.1μm〜10μmである。
[フィルムミラー]
本発明のフィルムミラーの用途は特に限定されないが、耐久性に優れることから、太陽光を集光する目的(太陽光集光用)において、好ましく使用できる。即ち、太陽電池や太陽熱発電などの太陽光用部材として好適に使用できる。
<第二の実施形態>
以下に、本発明のフィルムミラーの第二の実施形態について図面を参照して説明する。図4に、本発明のフィルムミラーの第二の実施形態の断面図を示す。
図4の示すように、本実施形態のフィルムミラー26は、樹脂製支持体12と、樹脂中間層である易接着層28と、銀腐食防止剤20と銀反射層16と、樹脂保護層18とをこの順で有する。
図4に示すフィルムミラー26は、図1に示すフィルムミラー10において、樹脂中間層として、めっき下塗りポリマー層14に代えて易接着層28を備える点を除いて、図1に示すフィルムミラー10と同様の構成を有するものである。
第二の実施形態における製造方法には特に制限はなく、第一の実施形態と同様に、支持体12上に易接着層28を形成し、易接着層28に銀腐食防止剤20を付与した後、めっき法又は気相法にて銀反射層16を形成し、その表面に樹脂保護層18を形成してもよく、また、以下の詳述するように、まず、樹脂保護層18上に、銀反射層16を形成し、銀腐食防止剤20を接触させ、その後、易接着層28を介して支持体14を貼付してもよい。
以下、第二の実施形態では、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
第二の実施形態においては、上記製造方法のうち、第一の実施形態とは異なる製造方法により製造する態様について詳述する。
本実施形態の製造方法の一例では、まず、樹脂保護層18を形成する。樹脂保護層18の態様は第一の実施形態にて説明したとおりである。
その後、樹脂保護層18表面に銀反射層16を形成する。本実施形態における銀反射層16の製造方法は特に限定されず、湿式法又は乾式法のいずれを採用してもよい。
湿式法としては、例えば、電気めっき法が挙げられる。
乾式法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等が挙げられる。
銀反射層16は第一の実施形態にて説明したものと同様であり、好ましい態様も同じである。
銀反射層16が形成された後、その表面に銀腐食防止剤20を接触させ、銀反射層16の表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤20が付与される。
銀腐食防止剤20は、図4に示すフィルムミラー26のように、銀反射層16の表面全域に亘って有していてもよいが、別の例として、図5に示すフィルムミラー30のように、銀反射層16の表面の一部に銀腐食防止剤20が島状に付着した態様であってもよい。
また、銀反射層16は、その形成方法に係わらず、微細な空隙を多数有する。このため、図6に示すフィルムミラー32のように、銀腐食防止剤20を直接、或いは、既述の適切な溶剤に溶解又は分散させて接触させることにより、銀反射層16の表層16Aに銀腐食防止剤20が含まれる状態となるが、このような状態であってもよい。より具体的には、図6に示す銀反射層16の表層16Aには、銀反射層16を構成する成分(例えば、銀)と、銀腐食防止剤20とが混合して存在する。混合状態は特に制限されず、例えば、表層16A中に粒状の銀が充填した状態で含まれ、その粒状の銀の隙間に腐食防止剤20が含まれる態様が挙げられる。
表層16Aとは、銀反射層16の易接着層28側の表面上から深さ方向50nmの位置までの領域を意味する。なお、表層16Aに腐食防止剤20が含まれる場合、銀反射層の表面反射特性がより優れる点で、腐食防止剤20は銀反射層16の易接着層28側の表面上から深さ方向30nmの位置までの領域のみに存在することが好ましい。
既述のように、銀反射層16の表面のみならず、銀反射層表層16Aに銀腐食防止剤20が存在することで、銀反射層16の腐食がより効果的に防止される。
なお、銀腐食防止剤20を銀反射層16に付与した後、樹脂中間層である易接着層28を形成する工程に先だって、必要に応じて、銀腐食防止剤20を付与した銀反射層16を有する樹脂保護層18を溶媒で洗浄する工程を実施してもよい。この工程を実施することにより、余分な銀腐食防止剤を除去することができ、銀反射層16と、該銀反射層16上に形成される易接着層28との密着性がより向上する。洗浄工程は既述の方法で行えばよい。
その後、樹脂保護層18、銀反射層16、及び銀腐食防止剤20を有する積層体は、樹脂中間層である易接着層(プライマー層)28を介して樹脂製支持体12に接着され、図4〜図6に示されるようなフィルムミラー26、30、32が得られる。
〔易接着層〕
本実施形態においては、樹脂製支持体12と銀反射層16との接着性を向上させるために易接着層28を設ける。この易接着層28は、既述のめっき下塗りポリマー層14の下層として設け、樹脂製支持体12とめっき下塗りポリマー層14との接着性を向上させてもよい。
本実施形態において、易接着層28は、隣接する樹脂製支持体12との密着性の観点から、支持体を構成する樹脂と同じ樹脂、或いは、支持体を構成する樹脂と親和性を有する樹脂を含んでいることが好ましい。
易接着層に含まれる樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でもまたそれらの混合物でもよい。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂、イソシアネート系樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等が挙げられる。
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。2種以上の樹脂の併用は、それぞれの欠点が補うことでより優れた効果を発現させる目的で行われる。
易接着層28を、前記めっき下塗りポリマー層14と支持体12との間に設ける場合には、既述のめっき下塗りポリマー層に含まれる相互作用性基及び重合性基を有する高分子化合物との間で、相互作用し得る活性点を発生する活性種を含有することが好ましい。このような易接着層28は、例えば、ラジカル重合開始剤を含有する重合開始層や、重合開始可能な官能基を有する樹脂からなる重合開始層であることが好ましい。より具体的には、易接着層28は、高分子化合物とラジカル重合開始剤とを含む層や、重合性化合物とラジカル重合開始剤とを含む層、又は重合開始可能な官能基を有する樹脂からなる層が好ましい。
重合開始可能な官能基を有する樹脂からなる層としては例えば、特開2005−307140号公報の段落[0018]〜[0078]に記載の重合開始部位を骨格中に有するポリイミドが挙げられる。
さらに、易接着層28を形成する際に、層内での架橋を進めるために重合性の二重結合を有する化合物、具体的には、アクリレート化合物、メタクリレート化合物を用いてもよく、特に、多官能のものを用いることが好ましい。その他、重合性の二重結合を有する化合物として、熱硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等に対し、その一部を、メタクリル酸やアクリル酸等を用いて、(メタ)アクリル化させた樹脂を用いてもよい。
本発明における易接着層28には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて、接着性付与剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤を1種又は2種以上添加してもよい。
本発明における易接着層28の厚みは、一般に、0.1μm〜10μmの範囲であることが好ましく、0.2μm〜5μmの範囲であることがより好ましい。
本実施形態では、易接着層28を介して、易接着層28側の表面に銀腐食防止剤20を有する銀反射層16と、樹脂製支持体12とが密着されてフィルムミラー32が得られる。密着方法は公知の手段を採用できる。
また、第二の実施形態においても、樹脂保護層18表面には、さらに既述の表面被覆層などを形成してもよい。
前記第一の実施形態、第二の実施形態のいずれにおいても、銀反射層16の表面及び表層、銀反射層16に隣接する樹脂中間層の表面及び表層のすくなくともいずれかに高濃度の銀腐食防止剤20を有することから、銀反射層16の酸化が抑制され、長期間に亘り優れた反射性能及び樹脂中間層と銀反射層との密着性が維持される。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
1.めっき下塗りポリマー層の形成
樹脂製支持体として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(TOYOBO社製、コスモシャインA4300)を準備した。
−めっき下塗りポリマー層形成用塗布液の調製−
下記構造のアクリルポリマー1(7質量部)、1−メトキシ−2プロパノール(74質量部)、及び水(19質量部)の混合溶液に、光重合開始剤(エサキュアKTO−46、ランベルディー社製)(0.35質量部)を添加し、攪拌することにより、めっき下塗りポリマー(アクリルポリマー1)を含む塗布液を調製した。
得られためっき下塗りポリマーの溶液を、上記PET支持体表面に、乾燥後の膜厚が約0.55μmとなるように、バーコート法により塗布し、25℃で10分及び80℃で5分間乾燥した後、UV照射装置(GSユアサ社製、UVランプ:メタルハライドランプ)により、254nmの波長において1000mJ/cm、紫外線露光を行い、PET支持体12上にめっき下塗りポリマー層14を形成した。
得られためっき下塗りポリマーが塗布されたPET支持体を、1質量%の炭酸水素ナトリウム水溶液に5分間浸漬後、さらに純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、未反応のポリマーを除去した。

(アクリルポリマー1)
−めっき下塗りポリマーへの銀イオンの付与−
銀を含む溶液として、硝酸銀の1質量%水溶液を調製した。上記工程で得られためっき下塗りポリマー層14が形成されたが付与されたPET支持体12を、調製した銀を含む溶液(硝酸銀溶液)に5分間25℃で浸漬後、純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、銀イオンの付与を行った。
−銀イオンの還元−
還元液として、ホルムアルデヒド0.25質量%、水酸化ナトリウム0.14質量%の水溶液を調製した。上記工程で得られた銀イオンが付与されたPET支持体12を、調製した還元液に10分間25℃で浸漬後、純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、銀イオンの還元を行った。
めっき下塗りポリマー層中に含まれる銀量を、既述の方法でICP−AES(誘導結合プラズマ発光分光分析装置)(島津製作所製、ICP−1000IV)を用いた元素分析により測定した。
2.銀腐食防止剤の付与
銀腐食防止剤20として、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを用い、0.3質量%水溶液を調製した。上記工程で得られた還元された銀が付与されためっき下塗りポリマー層14付きのPET支持体12を、調製した銀腐食防止剤溶液に3分間25℃で浸漬後、純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、めっき下塗りポリマー層14への銀腐食防止剤20を付与した。
なお、洗浄後のめっき下塗りポリマー層14における銀腐食防止剤20の付着量を、25%HClを用いた方法により算出した。より具体的には、銀腐食防止剤20が付与されためっき下塗りポリマー層14付き樹脂製支持体(PET支持体)12を25%HClに浸漬して銀腐食防止剤20を溶出し、UV−3100(商品名:島津製作所社)を用いてUV吸収スペクトルを測定することにより、銀腐食防止剤20の付着量を算出した。
3.電気めっきによる銀反射層の形成
電気めっき液として、ダインシルバーブライトPL50(主成分 メタンスルホン酸銀、大和化成社製)を用い、8M水酸化カリウムによりpH7.8に調整した。上記防腐剤処理した還元された銀が付与されたPETフィルム基板を、電気めっき液に浸漬し、0.5A/dm、にて20秒間めっきした。
電気めっき後処理として、めっき後のPETフィルム基板を、ダインシルバーACC(主成分 メタンスルホン酸、大和化成社製)の10質量%水溶液に90秒間浸漬後、数回洗浄した。このようにして、めっき下塗りポリマー層14上に銀反射層16を形成した。
銀反射層を形成した後、該銀反射層及びめっき下塗りポリマー層中に含まれる銀の総量を既述の方法で、ICP−AES(誘導結合プラズマ発光分光分析装置)(島津製作所製、ICP−1000IV)を用いた元素分析により測定し、めっき下塗りポリマー層中の銀の量を銀の総量から差し引くことで、銀反射層中に含まれる銀量を算出した。
得られた銀反射層に含まれる銀100質量部に対する銀腐食防止剤の含有比率(質量部)を、前記で測定した銀腐食防止剤の付着量から算出した値を下記表1に示した。
4.樹脂保護層の形成
樹脂保護層形成用塗布液として、アクリル樹脂(ダイヤナールBR−102、三菱レーヨン(株)製)(21質量部)、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(Sumisorb250、住友化学(株)製)(4質量部)、シクロヘキサノン(5質量部)、メチルエチルケトン(70質量部)、フッ素系界面活性剤(メガファックF−780F、固形分:30質量%、DIC(株)製)(0.04質量部)の混合溶液を調製した。
得られた樹脂保護層形成用塗布液を、上記銀反射層16上に、乾燥後の膜厚が10μmとなるように、バーコート法により塗布し、130℃で1分間乾燥することにより、樹脂保護層18を形成した。
5.表面被覆層の形成
表面被覆層形成用塗布液として、フッ素系UV硬化樹脂(ディフェンサFH−700、固形分:91質量%、DIC(株)製)(22質量部)、シクロヘキサノン(5質量部)、メチルエチルケトン(72質量部)、フッ素系界面活性剤(メガファックF−780F、固形分:30質量%、DIC(株)製)(0.04質量部)の混合溶液を調製した。
得られた表面被覆層形成用塗布液を、上記樹脂保護層18の上に、乾燥膜厚が15μmとなるようにバーコート法により塗布し、130℃で1分間乾燥した後、UV照射装置(GSユアサ社製、UVランプ:メタルハライドランプ)により、254nmの波長において500mJ/cm、紫外線露光を行い、表面被覆層を形成した。
(腐食防止剤の分布解析)
前記樹脂中間層における銀腐食防止剤の存在は、樹脂中間層を備えたフィルムミラーをSAICAS(商品名:ダイプラ・ウィンテス社製)で斜め切削後、得られた樹脂中間層の斜め切削断面をTOF−SIMS法にて解析した。その結果、腐食防止剤がめっき下塗りポリマー層及び銀反射層の表層(めっき下塗りポリマー層との界面近傍)に存在することを確認した。
(密着性評価)
得られたフィルムミラーの保護層に対して、1mm間隔で縦横各11本ずつの素地面に達する切り傷をカッターで碁盤目状につけ、この保護層の上に粘着テープ(JIS K5400に準拠したセロテープ(登録商標))を貼って、引きはがした後の樹脂保護層及び銀反射層の樹脂製支持体への付着状態を目視によって観察し、以下の基準に従って評価した。実用上、A又はBであることが必要である。
「A」:剥がれなし
「B」:1〜74マス剥がれる場合
「C」:75マス以上剥がれる場合
(耐光性評価)
得られたフィルムミラーについて、キセノンランプ耐光性試験機(ATLAS社製、Ci5000、パワー:180W、Black Panel Temperature:83℃)内に配置して、500時間放置し、その際のフィルムミラーの反射率の低下(放置前の反射率(%)−放置後の反射率(%))を評価した。なお、反射率は、紫外可視近赤外分光光度計UV−3100(島津製作所社製)を用いて測定した。
以下の基準に従って耐光性を評価した。実用上、A〜Cであることが好ましい。
「A」:反射率の低下が3%未満
「B」:反射率の低下が3%以上5%未満
「C」:反射率の低下が5%以上10%未満
「D」:反射率の低下が10%以上
<実施例2>
銀腐食防止剤の付与時に用いた、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール水溶液の濃度を0.3質量%から0.1質量%に変えたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2のフィルムミラーを作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を下記表1に示す。
<実施例3>
銀腐食防止剤である3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールに変えて、ベンゾトリアゾールを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2のフィルムミラーを作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を下記表1に示す。
<比較例1>
めっき下塗りポリマー層14の形成時に、めっき下塗りポリマーの溶液に3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを3質量%添加した塗布液を調整し、この塗布液を用いた以外は実施例1と同様にしてめっき下塗りポリマー層14を形成した。その後、めっき下塗りポリマー層14の形成後に行った銀腐食防止剤20の付与を行わずに、銀反射層16を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1のフィルムミラーを作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を下記表1に示す。
<実施例4>
1.蒸着による銀反射層の形成
樹脂保護層22としてUV吸収剤含有PMMAフィルム(住友化学社製、S001G)を用い、これを蒸着基板として、真空度が5×10−2Pa、成膜速度40m/分の真空蒸着法により、樹脂保護層上に厚さ100nmの銀反射層を形成した。
2.銀腐食防止剤の付与
銀腐食防止剤20として、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールを用い、0.3質量%の水溶液を調製した。上記工程で得られた、蒸着による銀反射層16が形成されたPMMAフィルム22を、調製した防腐剤液に3分間25℃で浸漬後、純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、銀反射層16の樹脂製支持体を形成する側の表面へ銀腐食防止剤20を付与した
3.樹脂製支持体との貼りあわせ
接着剤として、LIS―825(東洋インキ社製)を44質量%、LCR−901(東洋インキ社製)を4.4質量%、を酢酸エチル52質量%に溶解させて、接着剤溶液を調製した。
得られた接着剤溶液を、樹脂製支持体であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(TOYOBO社製、コスモシャインA4300)12に、乾燥後の膜厚が約10μmとなるように、バーコート法により塗布し、室温で2分及び80℃で10分間乾燥して接着剤を含む易接着層(樹脂中間層)28をPET支持体12上に形成した。
このPET支持体12の易接着層28側と、上記により表面に銀腐食防止剤20を付与した銀反射層16とを重ね合わせて、ラミネーターにより貼り合わせた。ラミネート速度は0.1m/min、ラミネート圧力は0.5MPaであった。その後、60℃で12時間後加熱することで、易接着層28を硬化させ、樹脂製支持体12、易接着層28、銀腐食防止剤20、銀反射層16及び樹脂保護層22をこの順に有する図6に示す構成の、実施例4のフィルムミラーを得た。得られたフィルムミラーを実施例1と同様にして評価した。結果を下記表1に示す。

*下記表1中、銀腐食防止剤の付着量における「質量部」は、銀反射層に含まれる銀100質量部に対する銀腐食防止剤の含有比率を表す。
表1に示すように、本発明のフィルムミラーは、樹脂支持体と銀反射層との密着性が良好であり、且つ、長期間に亘り優れた耐光性を示すことがわかる。また、銀腐食防止剤は、樹脂中間層であるめっき下塗りポリマー層表面に付与した場合でも、形成された銀反射層16の表面に付与した場合においても、同様の効果を奏する。
他方、同じ銀腐食防止剤20を用いても、めっき下塗りポリマー層中に樹脂と共に分散させて用いた場合には、単位面積当たりの銀腐食防止剤の含有量は多いものの、銀反射層16に接する濃度が低くなるためか、実施例における如き、実用上問題のない耐光性は得られなかった
10、22、24 フィルムミラー(第一の実施形態)
12 支持体(樹脂製支持体)
14 めっき下塗りポリマー層(樹脂中間層)
16 銀反射層
16A 銀反射層表層
18 樹脂保護層
20 銀腐食防止剤
26、30、32 フィルムミラー(第二の実施形態)
28 易接着層(樹脂中間層)

Claims (8)

  1. 支持体と、樹脂中間層と、銀を含有する反射層と、樹脂保護層と、をこの順に有し、
    前記樹脂中間層の前記銀を含有する反射層側の表面及び表層、前記銀を含有する反射層の前記樹脂中間層側の表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤を有するフィルムミラー。
  2. 前記銀腐食防止剤は、前記銀を含有する反射層に含まれる銀100質量部に対して0.01質量部〜5質量部の範囲で含まれる、請求項1に記載のフィルムミラー。
  3. 前記銀腐食防止剤が、トリアゾール環を含む化合物から選択される1種以上の化合物を含む、請求項1又は請求項2に記載のフィルムミラー。
  4. 太陽光集光用である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のフィルムミラー。
  5. 支持体上に、樹脂中間層を形成する工程と、
    前記樹脂中間層表面に、銀腐食防止剤を溶剤に溶解又は分散させた液を接触させることで、前記樹脂中間層の表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤を付与する工程と、
    前記銀腐食防止剤を付与した前記樹脂中間層上に、銀を含有する反射層を形成する工程と、
    形成された前記銀を含有する反射層表面に樹脂保護層を形成する工程と、
    を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のフィルムミラーの製造方法。
  6. 前記銀を含有する反射層を形成する工程が、めっき液を前記樹脂中間層に接触させて、めっき法により銀を含有する層を形成する工程を含む、請求項5に記載のフィルムミラーの製造方法。
  7. 樹脂保護層上に、銀を含有する反射層を形成する工程と、
    前記銀を含有する反射層表面に、銀腐食防止剤を溶剤に溶解又は分散させた液を接触させることで、前記銀を含有する反射層の表面及び表層の少なくともいずれかに銀腐食防止剤を付与する工程と、
    前記銀腐食防止剤が付与された前記銀を含有する反射層表面に樹脂中間層を形成する工程と、
    形成された樹脂中間層上に支持体を形成する工程と、
    を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のフィルムミラーの製造方法。
  8. 前記銀腐食防止剤を溶剤に溶解又は分散させた液の接触が、塗布又は浸漬により行われる請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載のフィルムミラーの製造方法。
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