JP2016161657A - 太陽光反射用フィルムミラー、太陽光反射用フィルムミラーの製造方法及び太陽熱発電用反射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】屋外で長期間太陽光に曝露されても、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できる太陽光反射用フィルムミラー等を提供する。
【解決手段】太陽光反射用フィルムミラー10は、太陽光入射面Sに近い方から順に、少なくとも樹脂支持体11と、めっき下地樹脂層12と、めっき法により形成された銀反射層13と、腐食防止層14と、を有する太陽光反射用フィルムミラーであって、樹脂支持体の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層16を有する。
【選択図】図1
【解決手段】太陽光反射用フィルムミラー10は、太陽光入射面Sに近い方から順に、少なくとも樹脂支持体11と、めっき下地樹脂層12と、めっき法により形成された銀反射層13と、腐食防止層14と、を有する太陽光反射用フィルムミラーであって、樹脂支持体の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層16を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、太陽光反射用フィルムミラー、太陽光反射用フィルムミラーの製造方法及び太陽熱発電用反射装置に関する。より詳しくは、本発明は、めっき法によって形成された銀反射層であっても、屋外で長期間太陽光に曝露されることで凹凸が発生することがなく、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できる太陽光反射用フィルムミラー等に関する。
太陽光反射用フィルムミラーの銀反射層の製膜に用いられる方法として、蒸着法が挙げられる。蒸着法を採用した場合、一般的に製膜温度が高いため、樹脂支持体である樹脂フィルム(一般的には、ポリエチレンテレフタレート。)が熱で膨張した状態で銀が製膜される。その後、室温に冷却されることで樹脂支持体は収縮し、これにより、銀反射層は圧縮され、欠陥が少ない銀反射層が得られる。
しかしながら、蒸着法による銀反射層の製膜は、連続生産ができないため、大型の太陽光反射用フィルムミラーを生産する場合、めっき法に比べコストなどの生産性で劣る。
しかしながら、蒸着法による銀反射層の製膜は、連続生産ができないため、大型の太陽光反射用フィルムミラーを生産する場合、めっき法に比べコストなどの生産性で劣る。
このように、めっき法は、連続生産ができるため、蒸着法に比べ生産性に優れる。しかしながら、めっき法を採用した場合、一般的に製膜温度が低いため、上述のような樹脂支持体の膨張及び収縮がない。このため、フィルムミラーの製造時に、銀反射層は圧縮されず、蒸着法に比べ、欠陥の多い銀反射層になる、という問題があった。
一方、一般的に、フィルムミラーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を用いることが多く、自己支持性がなく皺が寄りやすい等の作業性に問題があった。
このため、フィルムミラーに弾力性を持たせることを目的として、樹脂支持体を厚くしたり、粘着剤を介して別の樹脂フィルムを貼合したりすることが考えられてきた。
このため、フィルムミラーに弾力性を持たせることを目的として、樹脂支持体を厚くしたり、粘着剤を介して別の樹脂フィルムを貼合したりすることが考えられてきた。
しかし、太陽光反射用フィルミラーは、屋外の環境に設置される。上述の粘着剤を有する太陽光反射用フィルミラーは、屋外の高温環境下に長期間曝露されると、粘着剤が劣化し、当該粘着剤内にガスが発生する。
このため、長期におよぶ屋外の高温環境下に曝露された場合、太陽光反射用フィルムミラー内には、上記ガスによる微小な泡状の凹凸が発生する。当該凹凸の発生による応力が、銀反射層に長期間加えられることで、銀反射層が損傷し、ひいては、反射率が低下したり、破断した銀反射層から腐食が発生したりすることが分かった。
この現象は、蒸着法によって製膜された銀反射層では認められていなかったが、めっき法により形成された銀反射層を採用した場合(例えば、特許文献1参照。)、銀反射層に欠陥が多いため、銀反射層の損傷が顕著に発生することが判明した。
このため、長期におよぶ屋外の高温環境下に曝露された場合、太陽光反射用フィルムミラー内には、上記ガスによる微小な泡状の凹凸が発生する。当該凹凸の発生による応力が、銀反射層に長期間加えられることで、銀反射層が損傷し、ひいては、反射率が低下したり、破断した銀反射層から腐食が発生したりすることが分かった。
この現象は、蒸着法によって製膜された銀反射層では認められていなかったが、めっき法により形成された銀反射層を採用した場合(例えば、特許文献1参照。)、銀反射層に欠陥が多いため、銀反射層の損傷が顕著に発生することが判明した。
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、めっき法によって形成された銀反射層であっても、屋外で長期間太陽光に曝露されることで上記凹凸が発生することがなく、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できる太陽光反射用フィルムミラー、太陽光反射用フィルムミラーの製造方法及び太陽熱発電用反射装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、銀反射層の裏面(太陽光入射面とは逆側)に、アセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を貼合すれば、めっき法によって形成された銀反射層であっても、屋外で長期間太陽光に曝露されることで凹凸が発生することがなく、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できる太陽光反射用フィルムミラー等を提供できることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーであって、
前記樹脂支持体(a)の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を有することを特徴とする太陽光反射用フィルムミラー。
前記樹脂支持体(a)の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を有することを特徴とする太陽光反射用フィルムミラー。
2.前記アセチルセルロースが、トリアセチルセルロースであることを特徴とする第1項に記載の太陽光反射用フィルムミラー。
3.前記保護層が、前記銀反射層(c)の太陽光入射面と逆側に、接着剤又は粘着剤を介して貼合されていることを特徴とする第1項又は第2項に記載の太陽光反射用フィルムミラー。
4.太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーの製造方法であって、
少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程を有することを特徴とする太陽光反射用フィルムミラーの製造方法。
少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程を有することを特徴とする太陽光反射用フィルムミラーの製造方法。
5.第1項から第3項までのいずれか一項に記載の太陽光反射用フィルムミラーと、ミラー支持基材と、を有することを特徴とする太陽熱発電用反射装置。
本発明の上記手段により、めっき法によって形成された銀反射層であっても、屋外で長期間太陽光に曝露されることで凹凸が発生することがなく、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できる太陽光反射用フィルムミラー、太陽光反射用フィルムミラーの製造方法及び太陽熱発電用反射装置を提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
アセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層はガス透過性が高く、銀反射層の裏面(太陽光入射面とは逆側)に、アセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を貼合した場合、高温環境下で発生したガスがフィルムミラーの外に速やかに放出される。
本発明者は、このような保護層を有する太陽光反射用フィルムミラーであれば、めっき法によって形成された銀反射層を有していても、屋外で長期間太陽光に曝露されることで凹凸が発生することがなく、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できると推察している。
本発明者は、このような保護層を有する太陽光反射用フィルムミラーであれば、めっき法によって形成された銀反射層を有していても、屋外で長期間太陽光に曝露されることで凹凸が発生することがなく、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できると推察している。
本発明の太陽光反射用フィルムミラーは、太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーであって、前記樹脂支持体(a)の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を有することを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項5までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、前記アセチルセルロースが、トリアセチルセルロースであることが、より、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できるため好ましい。
本発明においては、前記保護層が、前記銀反射層(c)の太陽光入射面と逆側に、接着剤又は粘着剤を介して貼合されていることが、本発明の効果を好適に発揮できるため好ましい。
本発明の太陽光反射用フィルムミラーの製造方法としては、太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーの製造方法であって、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程を有することを特徴とする太陽光反射用フィルムミラーの製造方法であることが、めっき法によって形成された銀反射層であっても、屋外で長期間太陽光に曝露されることで凹凸が発生することがなく、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することを抑制できる太陽光反射用フィルムミラーを製造できるため好ましい。
本発明の太陽光反射用フィルムミラーは、ミラー支持基材を有する太陽熱発電用反射装置に好適に具備させることができる。
以下、本発明とその構成要素及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
[太陽光反射用フィルムミラーの概要]
本発明の太陽光反射用フィルムミラーは、太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーであって、前記樹脂支持体(a)の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を有する。
図1に本発明の太陽光反射用フィルムミラーの層構成の一例を図示する。
図1の太陽光反射用フィルムミラー10は、太陽光入射面Sに近い方から順に、樹脂支持体11と、めっき下地樹脂層12と、銀反射層13と、腐食防止層14とが積層され、さらに、当該腐食防止層14に粘着剤15を介して保護層16が積層されている。
本発明の太陽光反射用フィルムミラーは、太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーであって、前記樹脂支持体(a)の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を有する。
図1に本発明の太陽光反射用フィルムミラーの層構成の一例を図示する。
図1の太陽光反射用フィルムミラー10は、太陽光入射面Sに近い方から順に、樹脂支持体11と、めっき下地樹脂層12と、銀反射層13と、腐食防止層14とが積層され、さらに、当該腐食防止層14に粘着剤15を介して保護層16が積層されている。
本発明の太陽光反射用フィルムミラー(以下、単に「フィルムミラー」ともいう。)は、構成層として、さらに、ガスバリア層、傷防止層等の特別な機能層を設けることができる。また、めっき下地樹脂層を形成するために、更に樹脂支持体上に本発明に係るめっき下地樹脂層とは異なる、別の下地層を設けてもよい。なお、当該下地層は、本発明の効果発現を阻害しないものであれば、特に限定されず、任意のものを使用できる。
上記した太陽光反射用フィルムミラーの厚さは50〜200μmの範囲内であることが好ましい。
好ましくは80〜150μmの範囲内である。50μmより厚い場合は強度や、後述するミラー支持基材に貼り付ける際の操作性に優れ、また200μmより薄い場合は特に、ミラー支持基材に蓄熱した熱が、太陽光反射用フィルムミラーの表面に伝わりやすくなり、結露防止効果が良好である。
[アセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層]
本発明のフィルムミラーは、樹脂支持体(a)の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を有する。
保護層に使用される、アセチルセルロース又はその誘導体は、特に限定されず、公知のものでよく、例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどが挙げられるが、特にトリアセチルセルロースであることが、耐熱性、耐薬品性に優れ、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することをより抑制できるため、好ましい。
本発明のフィルムミラーは、樹脂支持体(a)の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を有する。
保護層に使用される、アセチルセルロース又はその誘導体は、特に限定されず、公知のものでよく、例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどが挙げられるが、特にトリアセチルセルロースであることが、耐熱性、耐薬品性に優れ、ひいては、損傷が発生すること及び反射率が低下することをより抑制できるため、好ましい。
また、本発明では2種以上のアセチルセルロース又はその誘導体を混合して用いることもできる。なお、アセチルセルロースを構成するセルロース骨格のアシル基で置換されていない部分は通常ヒドロキシ基として存在しているものである。これらは公知の方法で合成することができる。
アセチルセルロースの重量平均分子量(Mw)は特に制限はないが、特に脆性の改善の観点から好ましくは75000以上であり、75000〜300000の範囲であることがより好ましく、100000〜240000の範囲内であることが更に好ましく、160000〜240000のものが特に好ましい。
なお、アセチルセルロースの誘導体の具体的な形態についても特に制限はないが、セルロース分子中の2,3,6位の少なくとも一つの置換基に、エーテル結合を有することが好ましい。ここで「エーテル結合」とは、炭素−酸素−炭素結合のことである。
このようなエーテル結合を有するアセチルセルロースの誘導体のエトキシル置換度は、1.9〜2.9の範囲であることが好ましく、溶融時の粘度の関係と耐湿熱環境の安定性のバランスから、2.2〜2.9の範囲であることが特に好ましい。また、エーテル置換度はASTM D4794−94に記載の方法にて定量することができる。当該エーテル結合を有するアセチルセルロースの誘導体の分子量としては、単独でフィルム化することができればよく、具体的には、数平均分子量Mnが、30000〜300000の範囲であればよく、好ましくは50000〜200000のものが使用される。分子量が30000以上であればフィルムの脆性が改善され、300000以下であれば粘度の上昇が抑えられ、成形加工時の成形安定性が向上しうる。
このようなエーテル結合を有するアセチルセルロースの誘導体のエトキシル置換度は、1.9〜2.9の範囲であることが好ましく、溶融時の粘度の関係と耐湿熱環境の安定性のバランスから、2.2〜2.9の範囲であることが特に好ましい。また、エーテル置換度はASTM D4794−94に記載の方法にて定量することができる。当該エーテル結合を有するアセチルセルロースの誘導体の分子量としては、単独でフィルム化することができればよく、具体的には、数平均分子量Mnが、30000〜300000の範囲であればよく、好ましくは50000〜200000のものが使用される。分子量が30000以上であればフィルムの脆性が改善され、300000以下であれば粘度の上昇が抑えられ、成形加工時の成形安定性が向上しうる。
保護層は、上述したアセチルセルロース又はその誘導体を主成分とする限り、添加剤を更に含んでいてもよい。保護層におけるアセチルセルロース又はその誘導体の含有量は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上であり、更に好ましくは90質量%以上である。また、保護層に含まれうる添加剤の例としては、従来公知の可塑剤、酸化防止剤、マット剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
なお、本発明に係る保護層は、前記銀反射層(c)の太陽光入射面と逆側に、接着剤又は粘着剤を介して貼合されていることが好ましい。
具体的には、例えば、保護層は、接着剤又は粘着剤によって、腐食防止層の太陽光入射面と逆側の面に、貼合されていることが好ましい。
以下に、本発明に好適に使用可能な接着剤及び粘着剤について説明する。
なお、本発明において、接着剤とは、硬化させることにより粘着性を失うものであり、また、粘着剤とは、硬化後もある程度の粘着性を有するものをいう。
具体的には、例えば、保護層は、接着剤又は粘着剤によって、腐食防止層の太陽光入射面と逆側の面に、貼合されていることが好ましい。
以下に、本発明に好適に使用可能な接着剤及び粘着剤について説明する。
なお、本発明において、接着剤とは、硬化させることにより粘着性を失うものであり、また、粘着剤とは、硬化後もある程度の粘着性を有するものをいう。
(接着剤)
接着剤は、保護層と腐食防止層との接着性を高める機能を有する。接着剤は、樹脂からなることが好ましい。このため、接着剤からなる層(以下、「接着層」ともいう。)は、保護層と腐食防止層とを密着する密着性、銀反射層が本来有する高い反射性能を引き出すための平滑性があることが好ましい。
接着剤は、保護層と腐食防止層との接着性を高める機能を有する。接着剤は、樹脂からなることが好ましい。このため、接着剤からなる層(以下、「接着層」ともいう。)は、保護層と腐食防止層とを密着する密着性、銀反射層が本来有する高い反射性能を引き出すための平滑性があることが好ましい。
接着層に使用できるバインダーとしての樹脂は、上記の密着性、耐熱性及び平滑性の条件を満足するものであれば特に制限はなく、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂等の単独又はこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂が好ましく、更にイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
接着層の厚さは、密着性、平滑性、反射材の反射率等の観点から、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
接着層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
また、接着層には、その目的に応じて、後述のような腐食防止剤や紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。
(粘着剤)
本願に使用できる粘着剤は、特に制限されず、例えばドライラミネート剤、ウエットラミネート剤、ヒートシール剤、ホットメルト剤などのいずれもが用いられる。例えばポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトリルゴムなどが用いられる。ラミネート方法は特に制限されず、例えばロール式で連続的に行うのが経済性及び生産性の点から好ましい。粘着剤の厚さは通常1〜50μm程度の範囲から選ばれる。厚さが1μmより大きいと充分な粘着効果が得られるため好ましく、一方50μm未満であると粘着剤が厚すぎて乾燥速度が遅くなるということがなく、能率的である。しかも本来の粘着力が得られ、溶剤が残留するなどの弊害が生じることもない。
本願に使用できる粘着剤は、特に制限されず、例えばドライラミネート剤、ウエットラミネート剤、ヒートシール剤、ホットメルト剤などのいずれもが用いられる。例えばポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトリルゴムなどが用いられる。ラミネート方法は特に制限されず、例えばロール式で連続的に行うのが経済性及び生産性の点から好ましい。粘着剤の厚さは通常1〜50μm程度の範囲から選ばれる。厚さが1μmより大きいと充分な粘着効果が得られるため好ましく、一方50μm未満であると粘着剤が厚すぎて乾燥速度が遅くなるということがなく、能率的である。しかも本来の粘着力が得られ、溶剤が残留するなどの弊害が生じることもない。
[樹脂支持体(a)]
本発明に係る樹脂支持体としては、従来公知の種々の樹脂フィルムを用いることができる。例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロースジアセテートフィルム、セルローストリアセテートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、アクリルフィルム等を挙げることができる。中でも、ポリカーボネート系フィルム、ポリエステル系フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム及びセルロースエステル系フィルムが挙げられる。
本発明に係る樹脂支持体としては、従来公知の種々の樹脂フィルムを用いることができる。例えば、セルロースエステル系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、セルロースジアセテートフィルム、セルローストリアセテートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、アクリルフィルム等を挙げることができる。中でも、ポリカーボネート系フィルム、ポリエステル系フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム及びセルロースエステル系フィルムが挙げられる。
特にポリエステル系フィルム、セルロースエステル系フィルムを用いることが好ましく、溶融流延製膜で製造されたフィルムであっても、溶液流延製膜で製造されたフィルムであってもよい。
当該樹脂支持体は、厚さが10〜300μmの範囲内であれば好ましく使用できるが、更に好ましくは50〜195μm、特に好ましくは80〜145μmである。
また、樹脂支持体には、その目的に応じて、後述のような腐食防止剤や紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。
[めっき下地樹脂層(b)]
本発明における還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層は、還元された金属粒子と、後述のめっき下塗り樹脂とを少なくとも有する。
本発明においては、金属前駆体と後述のめっき下塗り樹脂とを含む組成物を用いて、樹脂支持体上に塗布等の方法により金属前駆体を含むめっき下地樹脂層を形成し、又は、後述のめっき下塗り樹脂を含む組成物を用いて樹脂支持体上に層を形成し、その後、金属前駆体を含む組成物を、樹脂支持体上に設けられた前記層に浸漬等の方法によって接触させることにより金属前駆体を含む樹脂層を形成し、然る後、金属前駆体を含むめっき下地樹脂層が有する該金属前駆体を還元して、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を形成することが好ましい。
本発明における還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層は、還元された金属粒子と、後述のめっき下塗り樹脂とを少なくとも有する。
本発明においては、金属前駆体と後述のめっき下塗り樹脂とを含む組成物を用いて、樹脂支持体上に塗布等の方法により金属前駆体を含むめっき下地樹脂層を形成し、又は、後述のめっき下塗り樹脂を含む組成物を用いて樹脂支持体上に層を形成し、その後、金属前駆体を含む組成物を、樹脂支持体上に設けられた前記層に浸漬等の方法によって接触させることにより金属前駆体を含む樹脂層を形成し、然る後、金属前駆体を含むめっき下地樹脂層が有する該金属前駆体を還元して、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を形成することが好ましい。
<めっき下塗り樹脂>
めっき下地樹脂層形成用組成物に用いるめっき下塗り樹脂について説明する。
本発明におけるめっき下地樹脂層形成用組成物に用いるめっき下塗り樹脂は、重合性基及び金属前駆体と相互作用する官能基(以後、適宜「相互作用性基」と称する)を少なくとも有する。
めっき下塗り樹脂の主骨格としては、アクリル樹脂、ポリエーテル、アクリルアミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル等が好ましいが、アクリル樹脂であることがより好ましい。
めっき下地樹脂層形成用組成物に用いるめっき下塗り樹脂について説明する。
本発明におけるめっき下地樹脂層形成用組成物に用いるめっき下塗り樹脂は、重合性基及び金属前駆体と相互作用する官能基(以後、適宜「相互作用性基」と称する)を少なくとも有する。
めっき下塗り樹脂の主骨格としては、アクリル樹脂、ポリエーテル、アクリルアミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル等が好ましいが、アクリル樹脂であることがより好ましい。
めっき下塗り樹脂は、分子内に上記重合性基と上記相互作用性基を有すればよく、重合性基は樹脂の主鎖末端及び側鎖の少なくともいずれかに有すればよい。例えば、上記重合性基を有する構成単位と、上記相互作用性基を有する構成単位を含んで構成される樹脂などが挙げられ、同一の構成単位に重合性基と相互作用性基とを含んでいてもよい。また、2種以上の重合性基を含んでいてもよく、2種以上の相互作用性基を含んでいてもよい。また、重合性基は樹脂の作製後に高分子反応により導入されてもよい。
また、めっき下塗り樹脂は、目的に応じて、重合性基を含む構成単位及び相互作用性基を含む構成単位以外の構成単位を含んでいてもよい。重合性基を含む構成単位及び相互作用性基を含む構成単位以外の構成単位(以下、適宜、「他の構成単位」と称する)を含むことによって、めっき下塗り組成物としたときに、水又は有機溶剤への溶解性に優れ、均一なめっき下地樹脂層を形成することができる。
めっき下塗り樹脂の好ましい態様として、相互作用性基としての酸性基と重合性基とを側鎖に有するアクリル樹脂が挙げられる。
以下、めっき下塗り樹脂に含まれる重合性基、相互作用性基及びその特性等について詳述する。
以下、めっき下塗り樹脂に含まれる重合性基、相互作用性基及びその特性等について詳述する。
(重合性基)
めっき下塗り樹脂が有する重合性基は、エネルギー付与により、樹脂同士又は樹脂と下地層(樹脂支持体若しくは樹脂支持体上に設けられる層。)との間で化学結合を形成しうる官能基であればよい。重合性基としては、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられる。中でも、反応性の観点から、ラジカル重合性基が好ましい。
ラジカル重合性基としては、例えば、メタクリロイル基、アクリロイル基、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基、スチリル基、ビニル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基などが挙げられる。中でも、メタクリロイル基、アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が好ましく、中でも、ラジカル重合反応性、合成汎用性の点から、メタクリロイル基、アクリロイル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が好ましく、耐アルカリ性の観点からアクリルアミド基、メタクリルアミド基が更に好ましい。
重合性基の詳細については、以下に詳述する。
めっき下塗り樹脂が有する重合性基は、エネルギー付与により、樹脂同士又は樹脂と下地層(樹脂支持体若しくは樹脂支持体上に設けられる層。)との間で化学結合を形成しうる官能基であればよい。重合性基としては、例えば、ラジカル重合性基、カチオン重合性基などが挙げられる。中でも、反応性の観点から、ラジカル重合性基が好ましい。
ラジカル重合性基としては、例えば、メタクリロイル基、アクリロイル基、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基、スチリル基、ビニル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基などが挙げられる。中でも、メタクリロイル基、アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が好ましく、中でも、ラジカル重合反応性、合成汎用性の点から、メタクリロイル基、アクリロイル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基が好ましく、耐アルカリ性の観点からアクリルアミド基、メタクリルアミド基が更に好ましい。
重合性基の詳細については、以下に詳述する。
本発明に係る下塗り樹脂に導入可能な前記重合性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記一般式(A−5)〜(A−7)で表される重合性基が好ましい。
以下、アクリル樹脂に含まれる重合性基の好ましい構造及びその導入方法について詳述する。
以下、アクリル樹脂に含まれる重合性基の好ましい構造及びその導入方法について詳述する。
一般式(A−5)〜(A−7)中、R1〜R11は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有してもよい1価の有機基を表す。X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、又は−N−R12−を表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、−N−R13−、又はフェニレン基を表す。R12及びR13は、それぞれ独立に水素原子、又は置換基を有してもよい1価の有機基を表す。
前記一般式(A−5)において、R1としては、例えば、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが好ましく、ラジカル反応性が高いことから、水素原子、メチル基がより好ましい。
R2及びR3としては、それぞれ独立に、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基等が挙げられ、水素原子、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
R2及びR3としては、それぞれ独立に、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基等が挙げられ、水素原子、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
前記Xが表す−N−R12−におけるR12としては、例えば、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基等が好ましく、ラジカル反応性が高いことから、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基がより好ましい。
これらの基に導入しうる前記置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げられる。
これらの基に導入しうる前記置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げられる。
前記一般式(A−6)において、R4〜R8としては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基等が好ましく、水素原子、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基がより好ましい。
これらの基に導入しうる置換基としては、前記一般式(A−5)において挙げたものが同様に例示される。
前記Yが表す−N−R12−におけるR12としては、前記一般式(A−5)におけるR12において挙げたものと同様のものが挙げられる。
これらの基に導入しうる置換基としては、前記一般式(A−5)において挙げたものが同様に例示される。
前記Yが表す−N−R12−におけるR12としては、前記一般式(A−5)におけるR12において挙げたものと同様のものが挙げられる。
前記一般式(A−7)において、R9としては、例えば、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが好ましく、水素原子、メチル基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
また、前記R10、R11としては、それぞれに、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基等が好ましく、水素原子、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
ここで、導入しうる前記置換基としては、一般式(A−5)において挙げたものが同様に例示される。
前記Zとしては、酸素原子、硫黄原子、−NR13−、又は置換基を有してもよいフェニレン基を表す。R13は、水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
また、前記R10、R11としては、それぞれに、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基等が好ましく、水素原子、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
ここで、導入しうる前記置換基としては、一般式(A−5)において挙げたものが同様に例示される。
前記Zとしては、酸素原子、硫黄原子、−NR13−、又は置換基を有してもよいフェニレン基を表す。R13は、水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
前記一般式(A−5)〜(A−7)で表される重合性基の中でも、一般式(A−5)で表されるものが、重合反応性が高く感度が高くなるという観点から、より好ましい。
めっき下塗り樹脂における重合性基の含有量には、特に制限はないが、0.1〜3.0meq/gが好ましく、0.3〜3.0meq/gがより好ましく、0.5〜2.5meq/gが特に好ましい。前記含有量をこの範囲とすることにより、充分な硬化反応量が得られ、所望の感度が得られるとともに、より高感度であり、かつ保存安定性に更に優れることになる。
ここで、重合性基の含有量(meq/g)は、例えば、ヨウ素価滴定により測定することができる。
ここで、重合性基の含有量(meq/g)は、例えば、ヨウ素価滴定により測定することができる。
めっき下塗り樹脂の側鎖に重合性基を導入する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を適用すればよいが、前記一般式(A−5)で表される重合性基をめっき下塗り樹脂の側鎖に導入する方法を例に挙げて説明すれば、例えば、側鎖にカルボキシ基を含有する高分子化合物と重合性基及びエポキシ基を有する化合物を付加反応させる方法が挙げられる。
前記側鎖にカルボキシ基を含有する高分子化合物は、例えば、カルボキシ基を含有するラジカル重合性化合物1種以上と、必要に応じて共重合成分として他のラジカル重合性化合物1種以上とを通常のラジカル重合法によって製造することができ、前記ラジカル重合法としては、例えば、懸濁重合法、溶液重合法等が挙げられる。
前記側鎖にカルボキシ基を含有する高分子化合物は、例えば、カルボキシ基を含有するラジカル重合性化合物1種以上と、必要に応じて共重合成分として他のラジカル重合性化合物1種以上とを通常のラジカル重合法によって製造することができ、前記ラジカル重合法としては、例えば、懸濁重合法、溶液重合法等が挙げられる。
前記重合性基及びエポキシ基を有する化合物としては、これらを有すれば特に制限はないが、例えば、下記一般式(A−8)で表される化合物及び一般式(A−9)で表される化合物が好ましい。
一般式(A−8)中、R1は水素原子又はメチル基を表す。L1は置換基を有してもよい2価の有機基を表す。
前記一般式(A−9)中、R2は水素原子又はメチル基を表す。L2は置換基を有してもよい2価の有機基を表す。Wは隣接する二つの炭素原子とともに4〜10員環を形成する脂肪族炭化水素基を表す。
前記一般式(A−8)で表される化合物及び一般式(A−9)で表される化合物の中でも、一般式(A−8)で表される化合物が好ましく、前記一般式(A−8)においても、L1が炭素数1〜4のアルキレン基のものがより好ましい。
前記一般式(A−8)で表される化合物又は一般式(A−9)で表される化合物としては、特に制限はないが、例えば、以下の例示化合物(31)〜(40)が挙げられる。
この方法に用いられるカルボン酸基を含有するラジカル重合性化合物しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレン等があり、特に好ましいものは、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
前記側鎖への導入反応としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等の3級アミン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ピリジン、トリフェニルフォスフィンなどを触媒として有機溶剤中、反応温度50〜150℃で数時間〜数十時間反応させることにより行うことができる。
前記側鎖に重合性基を有する構造単位としては、特に制限はないが、例えば、下記一般式(A−10)で表される構造、一般式(A−11)で表される構造及びこれらの混合により表されるものが好ましい。
前記一般式(A−10)及び一般式(A−11)中、Ra〜Rcは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有してもよい1価の有機基を表す。R1は水素原子又はメチル基を表す。L1は置換基を有してもよい2価の有機基を表す。
前記一般式(A−10)で表される構造単位及び一般式(A−11)で表される構造単位の、めっき下塗り樹脂における含有量は、20mol%以上が好ましく、20〜50mol%がより好ましく、25〜45mol%が特に好ましい。前記含有量をこの範囲とすることで、更に高感度となり、かつ、保存安定性がより良好となる。
(相互作用性基)
めっき下塗り樹脂が有する相互作用性基は、金属前駆体と相互作用する官能基(例えば、配位性基、金属イオン吸着性基など)であり、金属前駆体と静電相互作用を形成可能な官能基又は金属前駆体と配位形成可能な含窒素官能基、含硫黄官能基、含酸素官能基などを使用することができる。
相互作用性基としては、非解離性官能基であっても、イオン性極性基であってもよく、これらが同時に含まれていてもよいが、イオン性極性基が好ましい。
めっき下塗り樹脂が有する相互作用性基は、金属前駆体と相互作用する官能基(例えば、配位性基、金属イオン吸着性基など)であり、金属前駆体と静電相互作用を形成可能な官能基又は金属前駆体と配位形成可能な含窒素官能基、含硫黄官能基、含酸素官能基などを使用することができる。
相互作用性基としては、非解離性官能基であっても、イオン性極性基であってもよく、これらが同時に含まれていてもよいが、イオン性極性基が好ましい。
相互作用性基としてより具体的には、アミノ基、アミド基、イミド基、ウレア基、3級のアミノ基、アンモニウム基、アミジノ基、トリアゾール基、ベンゾトリアゾール基、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、キノリン基、ピリジン基、ピミジン基、ピラジン基、ナゾリン基、キノキサリン基、プリン基、トリアジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、ピロリジン基、ピラゾール基、アニリン基、アルキルアミン構造を含む基、イソシアヌル構造を含む基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、ジアゾ基、アジド基、シアノ基、シアネート基(−O−CN)などの含窒素官能基;エーテル基、ヒドロキシ基、フェノール性ヒドロキシ基、カルボキシ基、カーボネート基、カルボニル基、エステル基、N−オキシド構造を含む基、S−オキシド構造を含む基、N−ヒドロキシ構造を含む基などの含酸素官能基;チオフェン基、チオール基、チオウレア基、チオシアヌール酸基、ベンズチアゾール基、メルカプトトリアジン基、チオエーテル基、チオキシ基、スルホキシド基、スルホ基、サルファイト基、スルホキシイミン構造を含む基、スルホキシニウム塩構造を含む基、スルホン酸エステル構造を含む基などの含硫黄官能基;ホスフォート基、ホスフォロアミド基、ホスフィン基、リン酸エステル構造を含む基などの含リン官能基;塩素、臭素などのハロゲン原子を含む基などが挙げられ、塩構造をとりうる官能基においてはそれらの塩も使用することができる。
(非解離性官能基からなる相互作用性基)
非解離性官能基からなる相互作用性基としては、上記相互作用性基の中でも、極性が高く、めっき触媒等への吸着能が高いことから、エーテル基、又はシアノ基が特に好ましく、シアノ基が最も好ましいものとして挙げられる。
一般的に、高極性になるほど吸水率が高くなる傾向であるが、シアノ基はめっき下地樹脂層中にて互いに極性を打ち消しあうように相互作用しあうため、膜が緻密になり、かつ、めっき下地樹脂層全体としての極性が下がるため、高極性にもかかわらず吸水性が低くなる。また、めっき下地樹脂層の良溶剤にて触媒を吸着させることで、シアノ基が溶媒和されてシアノ基間の相互作用がなくなり、めっき触媒と相互作用できるようになる。以上のことから、シアノ基を有するめっき下地樹脂層は低吸湿性でありながら、めっき触媒とはよく相互作用をする、相反する性能を発揮する点で、好ましい。
また、本発明における相互作用性基としては、既述の置換基の中でも、シアノ基又はアルキルシアノ基であることが更に好ましい。これは、芳香族シアノ基は芳香環に電子を吸引されており、めっき触媒等への吸着性として重要な不対電子の供与性が低めになるが、アルキルシアノ基はこの芳香環が結合していないため、めっき触媒等への吸着性の点で好ましい。
非解離性官能基からなる相互作用性基としては、上記相互作用性基の中でも、極性が高く、めっき触媒等への吸着能が高いことから、エーテル基、又はシアノ基が特に好ましく、シアノ基が最も好ましいものとして挙げられる。
一般的に、高極性になるほど吸水率が高くなる傾向であるが、シアノ基はめっき下地樹脂層中にて互いに極性を打ち消しあうように相互作用しあうため、膜が緻密になり、かつ、めっき下地樹脂層全体としての極性が下がるため、高極性にもかかわらず吸水性が低くなる。また、めっき下地樹脂層の良溶剤にて触媒を吸着させることで、シアノ基が溶媒和されてシアノ基間の相互作用がなくなり、めっき触媒と相互作用できるようになる。以上のことから、シアノ基を有するめっき下地樹脂層は低吸湿性でありながら、めっき触媒とはよく相互作用をする、相反する性能を発揮する点で、好ましい。
また、本発明における相互作用性基としては、既述の置換基の中でも、シアノ基又はアルキルシアノ基であることが更に好ましい。これは、芳香族シアノ基は芳香環に電子を吸引されており、めっき触媒等への吸着性として重要な不対電子の供与性が低めになるが、アルキルシアノ基はこの芳香環が結合していないため、めっき触媒等への吸着性の点で好ましい。
(イオン性極性基からなる相互作用性基)
また、イオン性極性基からなる相互作用性基としては、上記相互作用性基の中でも、めっき下塗り樹脂の、基材に対する密着性の観点から、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ボロン酸基が挙げられ、中でも適度な酸性(他の官能基を分解しない)を有する点、他の官能基に影響を与える懸念が少ない点、めっき層との親和性に優れる点及び原料が入手容易であるという点から、カルボン酸基が特に好ましい。
また、イオン性極性基からなる相互作用性基としては、上記相互作用性基の中でも、めっき下塗り樹脂の、基材に対する密着性の観点から、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ボロン酸基が挙げられ、中でも適度な酸性(他の官能基を分解しない)を有する点、他の官能基に影響を与える懸念が少ない点、めっき層との親和性に優れる点及び原料が入手容易であるという点から、カルボン酸基が特に好ましい。
前記カルボン酸基等のイオン性極性基は、酸性基を有するラジカル重合性化合物を共重合させることにより、めっき下塗り樹脂に導入することができる。以下、カルボン酸基を例に挙げて説明する。
カルボン酸基の導入に使用されるカルボン酸基を有するラジカル重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレン等が挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、p−カルボキシルスチレンが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
以下、本発明の使用されるめっき下塗り樹脂の好適な構成について詳細に説明する。
カルボン酸基の導入に使用されるカルボン酸基を有するラジカル重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレン等が挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、p−カルボキシルスチレンが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
以下、本発明の使用されるめっき下塗り樹脂の好適な構成について詳細に説明する。
前記本発明におけるめっき下塗り樹脂として好適に用いられるアクリル樹脂を、より具体的に説明すると、酸性基としてカルボン酸基を含有するアクリル樹脂に、環状エーテル基含有重合性化合物、例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ケイ皮酸等の不飽和脂肪酸のグリシジルエステルや、脂環式エポキシ基(例えば同一分子中にシクロヘキセンオキシド等のエポキシ基)と(メタ)アクリロイル基を有する化合物等のエポキシ基含有の重合性化合物を付加させて得られる化合物等が挙げられる。また、酸性基及びヒドロキシ基を含有するアクリル樹脂に、イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基含有の重合性化合物を付加させて得られる化合物、無水物基を含有するアクリル樹脂に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基を含有する重合性化合物を付加させて得られる化合物等も挙げられる。また、グリシジルメタクリレート等の環状エーテル基含有重合性化合物と(メタ)アクリロイルアルキルエステル等のビニルモノマーを共重合し、側鎖のエポキシ基に(メタ)アクリル酸を付加させて得られる化合物等も挙げられる。
これらの樹脂の具体例は、特許第2763775号公報、特開平3−172301号公報、特開2000−232264号公報等の公報に記載され、ここに記載の樹脂は本発明にも好適に使用しうる。
これらの中でも、前記アクリル樹脂が、高分子化合物の酸性基の一部に環状エーテル基(例えば、エポキシ基、オキセタン基を部分構造に有する基)含有重合性化合物を付加させたもの及び高分子化合物の環状エーテル基の一部又は全部にカルボキシ基含有重合性化合物を付加させたもののいずれかから選択された高分子化合物であることが、更に好ましい。この際、酸性基と環状エーテル基を有する化合物との付加反応は触媒存在下で実施するのが好ましく、特に、その触媒が酸性化合物及び中性化合物から選択されるものであることが好ましい。
カルボン酸基に代表される酸性基は、酸性基を有するラジカル重合性化合物を共重合させることにより、めっき下塗り樹脂に付与することができる。
前記カルボン酸基を有するラジカル重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレン等が挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、p−カルボキシルスチレンが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボン酸基を有するラジカル重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレン等が挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、p−カルボキシルスチレンが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボン酸基等の酸性基の、めっき下塗り樹脂における含有量は、1.0〜10.0meq/gであり、2.0〜9.0meq/gが好ましく、2.5〜8.0meq/gがより好ましい。カルボン酸基の含有量をこの範囲とすることにより、めっき層(銀反射層)との親和力が十分となり、アルカリ水などを用いた「後処理」によるめっき面上の損傷をより低減させることができる。
(めっき下塗り樹脂のユニット構成)
本発明におけるめっき下塗り樹脂としては、既述のように重合性基と、めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成する相互作用性基とを有するが、相互作用性基は、非解離性官能基であっても、イオン性極性基であってもよく、これらの少なくともいずれかを有する樹脂である。中でも、既述のように、イオン性極性基であるカルボン酸基を有することが好ましい。
本発明におけるめっき下塗り樹脂としては、既述のように重合性基と、めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成する相互作用性基とを有するが、相互作用性基は、非解離性官能基であっても、イオン性極性基であってもよく、これらの少なくともいずれかを有する樹脂である。中でも、既述のように、イオン性極性基であるカルボン酸基を有することが好ましい。
上記めっき下塗り樹脂の好適な態様として、下記化学構造式(A)で表される重合性基含有ユニットと化学構造式(B)で表される非解離性官能基からなる相互作用性基含有ユニットと化学構造式(C)で表されるイオン性極性基からなる相互作用性基含有ユニットとを含む共重合体、化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(B)で表されるユニットとを含む共重合体、化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(C)で表されるユニットとを含む共重合体、が挙げられる。
上記化学構造式(A)〜(C)中、R1〜R6は、それぞれ独立して、水素原子、又は炭素数1〜4の置換若しくは無置換のアルキル基を表し、X、Y、Z及びUは、それぞれ独立して、単結合、置換若しく無置換の二価の有機基、エステル基、アミド基、又はエーテル基を表し、L1、L2及びL3は、それぞれ独立して、単結合、又は置換若しくは無置換の二価の有機基を表し、Wはめっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成する非解離性官能基を表し、Vはめっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成するイオン性極性基を表す。
なお、本発明において有機基とは、炭素原子を含む置換基を指す。
なお、本発明において有機基とは、炭素原子を含む置換基を指す。
化学構造式(A)で表されるユニットにおいて、Y及びZは、それぞれ独立に、エステル基、アミド基、フェニレン基(−C6H4−)が好ましい。L1は炭素数1〜10の、置換若しくは無置換の2価の有機基であることが好ましい。
化学構造式(A)で表されるユニットは、前記一般式(A−5)で示される重合性基を有するユニットである。
化学構造式(A)で表されるユニットは、前記一般式(A−5)で示される重合性基を有するユニットである。
化学構造式(B)で表されるユニットにおいて、Wはシアノ基又はエーテル基であることが好ましい。また、X及びL2はいずれも単結合であることが好ましい。
また、化学構造式(C)で表されるユニットにおいて、Vはカルボン酸基であることが好ましく、また、Vがカルボン酸基であり、かつ、L3がVと連結する部分において4員〜8員の環構造を含む態様が好ましく、更に、Vがカルボン酸基であり、かつ、L3の鎖長が6原子〜18原子である態様も好ましい。
さらに、化学構造式(C)で表されるユニットにおいて、Vがカルボン酸基であり、かつ、U及びL3が単結合であることも好ましい態様の一つである。中でも、Vがカルボン酸基であり、かつ、U及びL3のいずれも単結合である態様が最も好ましい。
さらに、化学構造式(C)で表されるユニットにおいて、Vがカルボン酸基であり、かつ、U及びL3が単結合であることも好ましい態様の一つである。中でも、Vがカルボン酸基であり、かつ、U及びL3のいずれも単結合である態様が最も好ましい。
本発明におけるめっき下塗り樹脂は、共重合ユニット全体に対し、重合性基含有ユニット(化学構造式(A)で表されるユニット)、非解離性官能基からなる相互作用性基含有ユニット(化学構造式(B)で表されるユニット)、イオン性極性基からなる相互作用性基含有ユニット(化学構造式(C)で表されるユニット)の割合が以下の範囲であることが好ましい。
以下のmol%の範囲は、その全体が100mol%になるように適宜選択される。
即ち、化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(B)で表されるユニットと化学構造式(C)で表されるユニットとを含む共重合体の場合には、「化学構造式(A)で表されるユニット:化学構造式(B)で表されるユニット:化学構造式(C)で表されるユニット」=5〜50mol%:5〜40mol%:20〜70mol%であることが好ましく、10〜40mol%:10〜35mol%:20〜60mol%であることがより好ましい。
また、化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(B)で表されるユニットとを含む共重合体の場合には、「化学構造式(A)で表されるユニット:化学構造式(B)で表されるユニット」=5〜50mol%:50〜95mol%が好ましく、10〜40mol%:60〜90mol%であることがより好ましい。
以下のmol%の範囲は、その全体が100mol%になるように適宜選択される。
即ち、化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(B)で表されるユニットと化学構造式(C)で表されるユニットとを含む共重合体の場合には、「化学構造式(A)で表されるユニット:化学構造式(B)で表されるユニット:化学構造式(C)で表されるユニット」=5〜50mol%:5〜40mol%:20〜70mol%であることが好ましく、10〜40mol%:10〜35mol%:20〜60mol%であることがより好ましい。
また、化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(B)で表されるユニットとを含む共重合体の場合には、「化学構造式(A)で表されるユニット:化学構造式(B)で表されるユニット」=5〜50mol%:50〜95mol%が好ましく、10〜40mol%:60〜90mol%であることがより好ましい。
さらに、化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(C)で表されるユニットとを含む共重合体の場合は、「化学構造式(A)で表されるユニット:化学構造式(C)で表されるユニット」=5〜50mol%:50〜95mol%が好ましく、10〜40mol%:60〜90mol%であることがより好ましい。
これらの中でも、先に挙げた酸性基と重合性基とを側鎖に有するアクリル樹脂に包含される化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(C)で表されるユニットとを含む共重合体がより好ましい。
この範囲にて、UV露光に対するめっき下塗り樹脂の重合性の向上、金属前駆体還元後の還元された金属粒子を含むめっき下塗り樹脂の抵抗値の低下、また耐湿密着力の向上、を行うことができる。
これらの中でも、先に挙げた酸性基と重合性基とを側鎖に有するアクリル樹脂に包含される化学構造式(A)で表されるユニットと化学構造式(C)で表されるユニットとを含む共重合体がより好ましい。
この範囲にて、UV露光に対するめっき下塗り樹脂の重合性の向上、金属前駆体還元後の還元された金属粒子を含むめっき下塗り樹脂の抵抗値の低下、また耐湿密着力の向上、を行うことができる。
めっき下塗り樹脂は、画像強度等の諸性能を向上する目的で、前述の重合性基を有するユニットと酸性基を有するユニットの他に、更に他の、即ち、重合性基及び酸性基のいずれも含まないラジカル重合性化合物を共重合させることが好ましい。
前記他のラジカル重合性化合物としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、アルキルスチレン、アルコキシスチレン、ハロゲンスチレン等のスチレン類、アルキル(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、N−置換マレイミド類、ビニルシアノ類等などから選ばれるラジカル重合性化合物などが挙げられる。
前記他のラジカル重合性化合物としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、アルキルスチレン、アルコキシスチレン、ハロゲンスチレン等のスチレン類、アルキル(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、N−置換マレイミド類、ビニルシアノ類等などから選ばれるラジカル重合性化合物などが挙げられる。
他のラジカル重合性化合物について詳細に説明する。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキル基の炭素数は1〜20のものが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−i−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−t−オクチル、(メタ)アクリル酸−i−オクチル、(メタ)アクリル酸−i−デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、クロルエチル(メタ)アクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、シアノプロピル(メタ)アクリレート、シアノベンジル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の、炭素数1〜25のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。中でも、炭素数2〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類が好ましく、アクリル酸エステル類がより好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキル基の炭素数は1〜20のものが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−i−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−t−オクチル、(メタ)アクリル酸−i−オクチル、(メタ)アクリル酸−i−デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、クロルエチル(メタ)アクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、シアノプロピル(メタ)アクリレート、シアノベンジル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の、炭素数1〜25のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。中でも、炭素数2〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類が好ましく、アクリル酸エステル類がより好ましい。
アリール(メタ)アクリレートとしては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、クレジル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート等の、炭素数1〜25のアルキル基を有するアリール(メタ)アクリレート類が挙げられる。中でも、フェニルアクリレートが好ましい。
スチレン類としては、例えば、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン、シアノスチレン等、アルコキシスチレン類としては、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレン等、ハロゲンスチレンとしては、例えばクロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレン、テトラクロロスチレン、ペンタクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、トリフルオロスチレン、2−ブロモ−4−トリフルオロメチルスチレン、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルスチレン等の、炭素数1〜25のスチレン類が挙げられる。中でも、スチレン、メトキシスチレンが好ましい。
アルキル(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、メチル(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジブチル(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、ドデシル(メタ)アクリルアミドなどの、炭素数1〜22のアルキル基を有する(メタ)アクリルアミドが挙げられる。中でも、アクリルアミド、イソプロピルアクリルアミドが好ましい。
ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、クロロブチルビニルエーテル、クロロエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。中でも、フェニルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルが好ましい。
N−置換マレイミド類としては、例えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−n−プロピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−n−ヘキシルマレイミド、N−シクロペンチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−1−ナフチルマレイミド等が挙げられる。中でも、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドが好ましく、N−フェニルマレイミドがより好ましい。
前記ビニルシアノ類としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、シアノプロペン、ジシアノエチレン、等が挙げられる。
前記ビニルシアノ類としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、シアノプロペン、ジシアノエチレン、等が挙げられる。
これらの他のラジカル重合性化合物は、他のラジカル重合性化合物として、1種単独で含んで使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明において、めっき下塗り樹脂を合成する際に用いられる溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
また、本発明において、めっき下塗り樹脂中には、未反応の単量体を含んでいてもよい。この場合、前記未反応の単量体の、めっき下塗り樹脂における含有量は、15質量%以下が好ましい。
本発明において、めっき下塗り樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、めっき下塗り樹脂とは構造が異なる他の高分子化合物を混合して用いてもよい。この場合、前記めっき下塗り樹脂と前記他の高分子化合物との合計における前記他の高分子化合物の含有量は、50質量%未満が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
本発明におけるめっき下塗り樹脂の重量平均分子量は、1000〜70万までの範囲内が好ましく、更に好ましくは2000〜20万までの範囲内であり、更に好ましくは10000〜100000の範囲内である。重量平均分子量をこの範囲とすることにより、更に高い密着強度が得られ、かつ、アルカリ水等の処理液耐性が得られ、経時保存性もより良好である。特に、重合感度の観点から、本発明におけるめっき下塗り樹脂の重量平均分子量は、20000以上であることが好ましい。なお、合成中のゲル化抑制の観点から分子量の上限値は15万であることが好ましく、更に好ましくは10万以下である。
なお、ここで記載の重量平均分子量とは、GPC(使用溶媒:N−メチルピロリドン)を用いてポリスチレン換算により測定される値であり、例えば、次の条件で測定することができる。
なお、ここで記載の重量平均分子量とは、GPC(使用溶媒:N−メチルピロリドン)を用いてポリスチレン換算により測定される値であり、例えば、次の条件で測定することができる。
・カラム:ガードカラム TOSOH TSKguardcolum Super AW−H
・分離カラム TOSOH TSKgel Super AWM−H(サイズ6.0mm×15cmを3本連結)
・溶離液:N−メチルピロリドン(LiBr10mM含有)
・流速:0.35mL/min
・検出方法:RI
・温度:カラム40℃、インレット40℃、RI40℃
・サンプル濃度:0.1質量%
・注入量:60μL
・分離カラム TOSOH TSKgel Super AWM−H(サイズ6.0mm×15cmを3本連結)
・溶離液:N−メチルピロリドン(LiBr10mM含有)
・流速:0.35mL/min
・検出方法:RI
・温度:カラム40℃、インレット40℃、RI40℃
・サンプル濃度:0.1質量%
・注入量:60μL
また、本発明におけるめっき下塗り樹脂の重合度としては、10量体以上のものを使用することが好ましく、更に好ましくは20量体以上のものである。また、1500量体以下が好ましく、1000量体以下がより好ましい。
めっき下塗り樹脂の具体例としては、ラジカル重合性基と非解離性官能基からなる相互作用性基を有する樹脂として、特開2009−007540号公報の段落[0106]〜[0112]に記載の樹脂が使用できる。また、ラジカル重合性基とイオン性極性基からなる相互作用性基とを有する樹脂としては、特開2006−135271号公報の段落[0065]〜[0070]に記載の樹脂などが使用できる。ラジカル重合性基と、非解離性官能基からなる相互作用性基と、イオン性極性基からなる相互作用性基とを有する樹脂としては、特開2010−248464号公報の段落[0010]〜[0128]、特開2010−84196号公報、米国特許出願公開2010−080964号明細書の段落[0030]〜[0108]に記載の樹脂などが使用できる。
以下に、本発明において特に好適に用いられるめっき下塗り樹脂を挙げるが、これらに限定されない。なお、添え字の数字は組成比(モル比)を表す。
めっき下地樹脂層を形成するためには、前記樹脂支持体又は下地層を有する樹脂支持体上にめっき下地樹脂層形成用組成物を接触させ、エネルギーを付与すればよい。樹脂支持体上へのめっき下地樹脂層形成用組成物の接触は、基板上に前記めっき下地樹脂層形成用組成物を含有する塗布液を塗布することにより行うことが好ましい。
(めっき下地樹脂層形成用組成物)
めっき下地樹脂層形成用組成物は前記めっき下塗り樹脂を含有する。
めっき下地樹脂層形成用組成物中のめっき下塗り樹脂の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、2〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、組成物の取扱い性に優れ、樹脂層の厚さの制御がしやすい。
めっき下地樹脂層形成用組成物は前記めっき下塗り樹脂を含有する。
めっき下地樹脂層形成用組成物中のめっき下塗り樹脂の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、2〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、組成物の取扱い性に優れ、樹脂層の厚さの制御がしやすい。
めっき下塗り樹脂がアクリル樹脂の場合には、めっき下地樹脂層形成用組成物の固形分に対するめっき下塗り樹脂の含有量は、1〜80質量%が好ましく、2〜70質量%がより好ましい。該含有量を、この範囲とすることにより、塗布膜の面状がより良好となり、塗布液が高粘化することもなく、所望の塗布膜厚を得ることが更に容易である。
なお、後述する金属前駆体は、めっき下地樹脂層形成後に付与してもよく、また、めっき下地樹脂層用組成物に当初から含有させてもよい。めっき下地樹脂層形成用組成物に金属前駆体を含有させる場合の金属前駆体の含有量としては、前記組成物の全量に対して、0.5〜80質量%が好ましく、1〜50質量%であることがより好ましい。この範囲であると、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を電極として用いたときに導電性が良好でエネルギーの損失が小さい。
〔溶剤〕
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物は、前述のめっき下塗り樹脂の他に、このめっき下塗り樹脂を溶解しうる溶剤を含有することが好ましい。
めっき下地樹脂層形成用組成物に使用できる溶剤は特に限定されず、通常の塗布等で使用される溶剤などが挙げられる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、1−メトキシ−2−プロパノールの如きアルコール系溶剤、酢酸の如き酸、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンの如きケトン系溶剤、ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンの如きアミド系溶剤、アセトニトリル、プロピロニトリルの如きニトリル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチルの如きエステル系溶剤、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートの如きカーボネート系溶剤、この他にも、エーテル系溶剤、グリコール系溶剤、アミン系溶剤、チオール系溶剤、ハロゲン系溶剤などが挙げられる。なお、これらの溶剤は単一で使用してもよいし、混合して使用してもよい。
めっき下地樹脂層形成用組成物中の溶剤の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、50〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、組成物の取扱い性に優れ、めっき下地樹脂層の厚さの制御などがしやすい。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物は、前述のめっき下塗り樹脂の他に、このめっき下塗り樹脂を溶解しうる溶剤を含有することが好ましい。
めっき下地樹脂層形成用組成物に使用できる溶剤は特に限定されず、通常の塗布等で使用される溶剤などが挙げられる。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、1−メトキシ−2−プロパノールの如きアルコール系溶剤、酢酸の如き酸、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンの如きケトン系溶剤、ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンの如きアミド系溶剤、アセトニトリル、プロピロニトリルの如きニトリル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチルの如きエステル系溶剤、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートの如きカーボネート系溶剤、この他にも、エーテル系溶剤、グリコール系溶剤、アミン系溶剤、チオール系溶剤、ハロゲン系溶剤などが挙げられる。なお、これらの溶剤は単一で使用してもよいし、混合して使用してもよい。
めっき下地樹脂層形成用組成物中の溶剤の含有量は特に制限されないが、組成物全量に対して、50〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、組成物の取扱い性に優れ、めっき下地樹脂層の厚さの制御などがしやすい。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物において、イオン性極性基を塩基で中和し、親水性を上げることで、溶剤として水を使用することもできる。なお、塗布時の塗布性を考えると溶剤として水と水溶性有機溶剤とを併用することが好ましく、その際の有機溶剤の含有量は、全溶剤に対して、20〜90質量%であることが好ましい。ここで、水溶性有機溶剤とは、上記の含有量の範囲において水と溶解しうるものを意味する。このような性質を有している有機溶剤であれば、特に限定されず、組成物の溶剤として用いることができる。水溶性有機溶剤としては、例えば、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、アミン系溶媒、チオール系溶媒、ハロゲン系溶媒などが好ましく用いられる。
以下、本発明において用いるのに好適な有機溶剤の具体例を列挙する。
以下、本発明において用いるのに好適な有機溶剤の具体例を列挙する。
ケトン系溶媒としては、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、γ−ブチロラクトン、ヒドロキシアセトンなどが挙げられる。エステル系溶媒としては、酢酸2−(2−エトキシエトキシ)エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリコール酸メチル、グリコール酸エチルなどが挙げられる。
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、3−アセチル−1−プロパノール、2−(アリルオキシ)エタノール、2−アミノエタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、(S)−(+)−2−アミノ−1−プロパノール、(S)−(−)−2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−ジメチルアミノエタノール、2,3−エポキシ−1−プロパノール、エチレングリコール、2−フルオロエタノール、ジアセトンアルコール、2−メチルシクロヘキサノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、グリセリン、2,2′,2″−ニトリロトリエタノール、2−ピリジンメタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−[2−(ベンジルオキシ)エトキシ]エタノール、2,3−ブタンジオール、2−ブトキシエタノール、2,2′−チオジエタノール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−プロパンジオール、ジグリセリン、2,2′−メチルイミノジエタノール、1,2−ペンタンジオールなどが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、ビス[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]エタノール、2−エトキシエタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−イソブトキシエタノール、2−(2−イソブトキシエトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシ酢酸、2−メトキシエタノールなどが挙げられる。
グリコール系溶媒としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどが挙げられる。
アミン系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
チオール系溶媒としては、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノールなどが挙げられる。
ハロゲン系溶媒としては、3−ブロモベンジルアルコール、2−クロロエタノール、3−クロロ−1,2−プロパンジオールなどが挙げられる。
アミン系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
チオール系溶媒としては、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノールなどが挙げられる。
ハロゲン系溶媒としては、3−ブロモベンジルアルコール、2−クロロエタノール、3−クロロ−1,2−プロパンジオールなどが挙げられる。
その他にも、水溶性有機溶媒としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、アセチルメチルカルビノール、1−アミノ−4−メチルピペラジン、3−アルデヒドピリジン、イソ酪酸、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート(水溶性のもの)、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレンクロロヒドリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、3−エトキシプロピルアミン、ギ酸(86%以上のもの)、ギ酸イソアミル、酢酸、1,4−ジアミノブタン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアセトアミノド、ジ−n−ブトキシ−ビス(トリエタノールアミナト)チタン、ジメチルアミノプロピルアミン、2−ジメチルアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール、N,N−ジメチルエタノールアミン、2,5−ジメチルピラジン、除虫菊(貯殻用)(乳剤)、水和ヒドラジン(79%品以下のもの)、ソジウムアルコラート(液体)、テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、ナトリウムメトキシド、1,1,3−トリヒドロテトラフルオロプロパノール、乳酸エチル、乳酸メチル、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、ヒドラジン(79%品以下のもの)、プロピオン酸、プロピレンクロロヒドリン、ベンジルアミノプリン(3%乳剤)、ホウ酸トリメチル、メチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、2メチルピラジン、3−メトキシプロピルアミン、2−メルカプトエタノール、モルホリン、ジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルスルホキサイド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、(−)−D−酒石酸ジイソプロピル、水和ヒドラジン(80%品以上のもの)、スルフォラン、チオグリコール酸、チオジグリコール、テトラエチレンペンタミン、n−テトラデカン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、トリエチルホスフェート(TEP)、トリエチレングリコール、トリエチレンテトラミン、トリメチルホスフェート、α−バレロラクトン、ビスアミノプロピルピペラジン、ヒドラジン(80%品以上のもの)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、ヒドロキシエチルピペラジン、4−ヒドロキシ−2−ブタノン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、2−ピリジンメタノール、3ピリジンメタノール、4−ピリジンメタノール、ピルビン酸、フェネチルアミン、ホルムアミド、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ブチルジグリコール、γ−ブチロラクトン、フルフリルアルコール、ヘキシレングリコール、ベンジルアミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(n≒13以下のもの)、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(n≒11以下のもの)、メタクリル酸、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メチルイミノビスプロピルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、β−メルカプトプロピオン酸、モノ酢酸エチレングリコールなどが挙げられる。
本発明における水溶性有機溶剤の沸点は蒸散のしやすさの観点から、70〜150℃までの範囲内が好ましく、65〜120℃までの範囲内がより好ましい。このような水溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール(沸点:78℃)、イソプロピルアルコール(沸点:82℃)、n−プロピルアルコール(沸点:97℃)、THF(沸点:66℃)、1−メトシキ−2−プロパノール(沸点:119℃)、MEK(沸点:80℃)などが好ましく挙げられる。
また、上述のように、水と水溶性有機溶剤の混合液を用いる場合、作業のしやすさの観点から、その引火点としては30℃以上のものが好ましく、40℃以上がより好ましく、60℃以上が更に好ましい。
なお、本発明における引火点は、JIS−K2265に準拠するタグ密閉式によって得られた測定値を意味する。
また、上述のように、水と水溶性有機溶剤の混合液を用いる場合、作業のしやすさの観点から、その引火点としては30℃以上のものが好ましく、40℃以上がより好ましく、60℃以上が更に好ましい。
なお、本発明における引火点は、JIS−K2265に準拠するタグ密閉式によって得られた測定値を意味する。
(水)
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物に使用される水は、不純物を含まないことが好ましく、RO水や脱イオン水、蒸留水、精製水などが好ましく、脱イオン水や蒸留水がより好ましい。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物に使用される水は、不純物を含まないことが好ましく、RO水や脱イオン水、蒸留水、精製水などが好ましく、脱イオン水や蒸留水がより好ましい。
(めっき下塗り樹脂の溶解性を高めるための添加剤)
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物に水と水溶性有機溶剤との混合液を使用する場合は、めっき下塗り樹脂の溶解性を高めるために添加剤を使用することができる。
例えば、溶質であるめっき下塗り樹脂がカルボン酸基などの酸性基を有する場合は、この酸性基をカルボン酸ナトリウムなどの塩とすることで、このめっき下塗り樹脂は、水と水溶性有機溶剤との混合液に溶解しやすくなる。カルボン酸基をカルボン酸ナトリウムに変換するために使用する添加剤としては、塩基性の化合物が使用することができ、具体的には、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、アンモニア、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)などが使用できる。特に好ましくは水溶性化の度合い、最適な塩基性度の観点から、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムが好ましい。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物に水と水溶性有機溶剤との混合液を使用する場合は、めっき下塗り樹脂の溶解性を高めるために添加剤を使用することができる。
例えば、溶質であるめっき下塗り樹脂がカルボン酸基などの酸性基を有する場合は、この酸性基をカルボン酸ナトリウムなどの塩とすることで、このめっき下塗り樹脂は、水と水溶性有機溶剤との混合液に溶解しやすくなる。カルボン酸基をカルボン酸ナトリウムに変換するために使用する添加剤としては、塩基性の化合物が使用することができ、具体的には、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、アンモニア、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)などが使用できる。特に好ましくは水溶性化の度合い、最適な塩基性度の観点から、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムが好ましい。
〔活性種を発生しうる材料〕
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物は、エネルギー付与に対する感度を高めるために、活性種を発生しうる材料を含有することが好ましい。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物は、エネルギー付与に対する感度を高めるために、活性種を発生しうる材料を含有することが好ましい。
ラジカル開始剤としては、熱重合開始剤、光重合開始剤などが用いられ、熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、アゾイソブチロニトリルなどのような過酸化物開始剤及びアゾ系開始剤などを使用することができる。
また、光重合開始剤としては低分子化合物でもよく、高分子化合物でもよく、一般に公知のものが使用される。
低分子の光重合開始剤としては、例えば、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンの如きアセトフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドの如きホスフィンオキサイド類;ベンゾフェノン、(4,4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノンの如きベンゾフェノン類;ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの如きベンジルケタール類;ミヒラーのケトン;ベンゾイルベンゾエート;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルの如きベンゾイン類;2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、の如きチオキサントン類;及びその他、α−アシロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、トリクロロメチルトリアジン;等の公知の光重合開始剤を使用できる。また通常、光酸発生剤として用いられるスルホニウム塩やヨードニウム塩なども光照射によりラジカル発生剤として作用するため、本発明ではこれらを用いてもよい。
低分子の光重合開始剤としては、例えば、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンの如きアセトフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドの如きホスフィンオキサイド類;ベンゾフェノン、(4,4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノンの如きベンゾフェノン類;ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの如きベンジルケタール類;ミヒラーのケトン;ベンゾイルベンゾエート;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルの如きベンゾイン類;2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、の如きチオキサントン類;及びその他、α−アシロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、トリクロロメチルトリアジン;等の公知の光重合開始剤を使用できる。また通常、光酸発生剤として用いられるスルホニウム塩やヨードニウム塩なども光照射によりラジカル発生剤として作用するため、本発明ではこれらを用いてもよい。
高分子の光重合開始剤としては特開平9−77891号、特開平10−45927号各公報に記載の活性カルボニル基を側鎖に有する高分子化合物、特開2004−161995号公報に記載の重合開始基が側鎖にペンダントしてなる樹脂もめっき下塗り樹脂に混合して使用することができる。当該樹脂は、具体的には、側鎖に重合開始能を有する官能基(重合開始基)及び架橋性基を有する樹脂であり、この樹脂により、樹脂鎖に結合した重合開始基を有し、かつ、その樹脂鎖が架橋反応により固定化された形態を形成することができる。具体的な例としては、特開2004−161995号公報の段落番号〔0011〕〜〔0158〕に記載にものが挙げられる。また既述の低分子の光重合開始剤をその骨格中に有する高分子化合物も用いることができる。
なお、これらのラジカル開始剤は単一で使用してもよいし、混合して使用してもよい。
また、エネルギー付与によりめっき下塗り樹脂が樹脂支持体や下塗り層を有する樹脂支持体と相互作用する活性点を生成しうる場合、即ち、前記のめっき下塗り樹脂の骨格中に重合開始部位を有する樹脂を用いるような場合には、これらの活性種を添加しなくてもよい。
また、これらの活性種を発生しうる材料を、樹脂支持体を形成する樹脂フィルムや樹脂支持体上の下地層に含有させてもよく、そのような場合には、めっき下塗り樹脂同士のみならず、めっき下塗り樹脂と樹脂支持体との相互作用がより良好に形成されることになり、銀反射層と樹脂支持体の結合がより強固になる。なお、既述のように、樹脂支持体を形成する樹脂が、その樹脂骨格中に重合開始部位を有する樹脂である場合には、活性種を発生しうる材料の添加は必ずしも必要ではない。
また、これらの活性種を発生しうる材料を、樹脂支持体を形成する樹脂フィルムや樹脂支持体上の下地層に含有させてもよく、そのような場合には、めっき下塗り樹脂同士のみならず、めっき下塗り樹脂と樹脂支持体との相互作用がより良好に形成されることになり、銀反射層と樹脂支持体の結合がより強固になる。なお、既述のように、樹脂支持体を形成する樹脂が、その樹脂骨格中に重合開始部位を有する樹脂である場合には、活性種を発生しうる材料の添加は必ずしも必要ではない。
めっき下地樹脂層形成用組成物に含有させる重合開始剤の量は、めっき下地樹脂層形成用組成物の構成に応じて選択されるが、一般的には、めっき下地樹脂層形成用組成物に対して、0.05〜30質量%程度であることが好ましく、0.1〜10.0質量%程度であることがより好ましい。
また、樹脂支持体を構成する樹脂フィルム基材中に重合開始剤を含有させる場合の含有量は、前記樹脂フィルム基材の固形分に対して0.05〜30質量%程度であることが好ましく、0.1〜10.0質量%程度であることがより好ましい。
また、樹脂支持体を構成する樹脂フィルム基材中に重合開始剤を含有させる場合の含有量は、前記樹脂フィルム基材の固形分に対して0.05〜30質量%程度であることが好ましく、0.1〜10.0質量%程度であることがより好ましい。
(増感剤)
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物には、エネルギー付与が露光で行われる場合、その露光に対する感度をより高める目的で、前記ラジカル発生剤に加え、増感剤を含有させることもできる。
増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、ラジカル発生剤と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルの発生を促進することが可能である。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物には、エネルギー付与が露光で行われる場合、その露光に対する感度をより高める目的で、前記ラジカル発生剤に加え、増感剤を含有させることもできる。
増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、ラジカル発生剤と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルの発生を促進することが可能である。
本発明に使用しうる増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤の中から露光波長に合わせて、適宜選択することができる。
具体的には、例えば、公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリドン類(例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3′−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3′−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン等が挙げられ、他に、特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号等の各公報に記載のクマリン化合物など)が挙げられる。またその他にも、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン及びチオキサントン誘導体等が含まれる。
具体的には、例えば、公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリドン類(例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3′−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3′−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン等が挙げられ、他に、特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号等の各公報に記載のクマリン化合物など)が挙げられる。またその他にも、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン及びチオキサントン誘導体等が含まれる。
ラジカル発生剤と増感剤との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
その他、増感剤としては、塩基性核を有する増感剤、酸性核を有する増感剤、蛍光増白剤を有する増感剤などを用いることもできる。
これらの増感剤は、めっき下塗り樹脂の質量に対して、1〜30質量%程度の量で本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物中に含有させることが好ましい。
(界面活性剤)
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物は、界面活性剤を含有していてもよい。
本発明に用いられる界面活性剤は、前述の溶剤に溶解するものであればよく、そのような界面活性剤としては、例えば、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如きアニオン性界面活性剤、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドの如きカチオン性界面活性剤及びポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(市販品としては、例えば、商品名「エマルゲン910」、花王(株)製など)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(市販品としては、例えば、商品名「ツイーン20」など)、ポリオキシエチレンラウリルエーテルの如き非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物は、界面活性剤を含有していてもよい。
本発明に用いられる界面活性剤は、前述の溶剤に溶解するものであればよく、そのような界面活性剤としては、例えば、n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如きアニオン性界面活性剤、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライドの如きカチオン性界面活性剤及びポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(市販品としては、例えば、商品名「エマルゲン910」、花王(株)製など)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(市販品としては、例えば、商品名「ツイーン20」など)、ポリオキシエチレンラウリルエーテルの如き非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
(可塑剤)
また、本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物には、必要に応じて可塑剤を添加することもできる。使用できる可塑剤としては、一般的な可塑剤が使用でき、フタル酸エステル類(ジメチルエステル、ジエチルエステル、ジブチルエステル、ジ−2−エチルヘキシルエステル、ジノルマルオクチルエステル、ジイソノニルエステル、ジノニルエステル、ジイソデシルエステル、ブチルベンジルエステル)、アジピン酸エステル類(ジオクチルエステル、ジイソノニルエステル)、アゼラインサンジオクチル、セバシンサンエステル類(ジブチルエステル、ジオクチルエステル)、リン酸トリクレシル、アセチルクエン酸トリブチル、エポキシ化大豆油、トリメリット酸トリオクチル、塩素化パラフィンやジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンのような高沸点溶媒も使用することができる。
また、本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物には、必要に応じて可塑剤を添加することもできる。使用できる可塑剤としては、一般的な可塑剤が使用でき、フタル酸エステル類(ジメチルエステル、ジエチルエステル、ジブチルエステル、ジ−2−エチルヘキシルエステル、ジノルマルオクチルエステル、ジイソノニルエステル、ジノニルエステル、ジイソデシルエステル、ブチルベンジルエステル)、アジピン酸エステル類(ジオクチルエステル、ジイソノニルエステル)、アゼラインサンジオクチル、セバシンサンエステル類(ジブチルエステル、ジオクチルエステル)、リン酸トリクレシル、アセチルクエン酸トリブチル、エポキシ化大豆油、トリメリット酸トリオクチル、塩素化パラフィンやジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンのような高沸点溶媒も使用することができる。
(重合禁止剤)
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物には、必要に応じて、重合禁止剤を添加することもできる。使用できる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ジターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノンなどのハイドロキノン類、p−メトキシフェノール、フェノールなどのフェノール類、ベンゾキノン類、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシル)フリーラジカル)、4−ヒドロキシTEMPOなどのフリーラジカル類、フェノチアジン類、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン、そのアルミニウム塩などのニトロソアミン類、カテコール類を使用することができる。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物には、必要に応じて、重合禁止剤を添加することもできる。使用できる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ジターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ハイドロキノンなどのハイドロキノン類、p−メトキシフェノール、フェノールなどのフェノール類、ベンゾキノン類、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシル)フリーラジカル)、4−ヒドロキシTEMPOなどのフリーラジカル類、フェノチアジン類、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン、そのアルミニウム塩などのニトロソアミン類、カテコール類を使用することができる。
(硬化剤、硬化促進剤)
また、後述のように、本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物を用いて密着補助層上にめっき下地樹脂層を形成する場合、密着補助層の硬化を進めるために、めっき下地樹脂層形成用組成物に硬化剤及び/又は硬化促進剤を添加することができる。例えば、密着補助層にエポキシ化合物が含まれる場合の硬化剤及び/又は硬化促進剤として、重付加型では、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、酸無水物、フェノール、フェノールノボラック、ポリメルカプタン、活性水素を2個以上持つ化合物等、触媒型としては、脂肪族第三アミン、芳香族第三アミン、イミダゾール化合物、ルイス酸錯体などが挙げられる。
また、後述のように、本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物を用いて密着補助層上にめっき下地樹脂層を形成する場合、密着補助層の硬化を進めるために、めっき下地樹脂層形成用組成物に硬化剤及び/又は硬化促進剤を添加することができる。例えば、密着補助層にエポキシ化合物が含まれる場合の硬化剤及び/又は硬化促進剤として、重付加型では、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、酸無水物、フェノール、フェノールノボラック、ポリメルカプタン、活性水素を2個以上持つ化合物等、触媒型としては、脂肪族第三アミン、芳香族第三アミン、イミダゾール化合物、ルイス酸錯体などが挙げられる。
また、熱、光、湿気、圧力、酸、塩基などにより硬化開始するものとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ポリアミドアミン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキシスピロ(5,5)ウンデカンアダクト、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、アジピン酸ジヒラジド、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ドデシル無水コハク酸、無水クロレンディック酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメート)、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水トリメリット酸、ポリアゼライン酸無水物、フェノールノボラック、キシリレンノボラック、ビスフェノールAノボラック、トリフェニルメタンノボラック、ビフェニルノボラック、ジシクロペンタジエンフェノールノボラック、テルペンフェノールノボラック、ポリメルカプタン、ポリサルファイド、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール−トリ−2−エチルヘキシル酸塩、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−(2′−メチルイミダゾリル−(1′))−エチル−S−トリアジン、BF3モノエチルアミン錯体、ルイス酸錯体、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリル、メラミン誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアミン塩、アミンイミド化合物、芳香族ジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリールセレニウム塩、ケチミン化合物などが挙げられる。
これらの硬化剤及び/又は硬化促進剤は、めっき下地樹脂層形成用組成物の塗布性、樹脂支持体やめっき法により形成された銀反射層との密着性などの観点から、溶剤を除去した残りの不揮発成分の0〜50質量%程度まで添加することが好ましい。
なお、硬化剤及び/又は硬化促進剤は密着補助層に添加してもよく、その場合は、密着補助層に添加した量とめっき下地樹脂層形成用組成物中に添加した総和量で上記範囲を満たすことが好ましい。
なお、硬化剤及び/又は硬化促進剤は密着補助層に添加してもよく、その場合は、密着補助層に添加した量とめっき下地樹脂層形成用組成物中に添加した総和量で上記範囲を満たすことが好ましい。
(その他の添加剤)
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物には、さらに、ゴム成分(例えば、CTBN)、難燃化剤(例えば、りん系難燃化剤)、希釈剤やチキソトロピー化剤、顔料、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、水溶性物質(例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等のミネラル成分)、溶解性低分子物質(例えば、ε−カプロラクタム、ポリエチレングリコール等のポリアルキルグリコール)などを添加してもよい。また、後述の酸化防止剤を添加してもよい。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物には、さらに、ゴム成分(例えば、CTBN)、難燃化剤(例えば、りん系難燃化剤)、希釈剤やチキソトロピー化剤、顔料、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤、水溶性物質(例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等のミネラル成分)、溶解性低分子物質(例えば、ε−カプロラクタム、ポリエチレングリコール等のポリアルキルグリコール)などを添加してもよい。また、後述の酸化防止剤を添加してもよい。
本発明に係るめっき下地樹脂層形成用組成物として、めっき下塗り樹脂と各種の添加剤とを適宜混合した組成物を用いることで、形成されためっき下地樹脂層の物性、例えば、熱膨張係数、ガラス転移温度、ヤング率、ポアソン比、破断応力、降伏応力、熱分解温度などを最適に設定することができる。特に、破断応力、降伏応力、熱分解温度については、より高い方が好ましい。
<めっき下地樹脂層(b)の形成方法>
以下、本発明のフィルムミラーの材料とそれを用いためっき下地樹脂層の作製方法を簡易に説明する。
なお、本発明のフィルムミラーの製造方法についてはその後、詳述する。
以下、本発明のフィルムミラーの材料とそれを用いためっき下地樹脂層の作製方法を簡易に説明する。
なお、本発明のフィルムミラーの製造方法についてはその後、詳述する。
(めっき下地樹脂層形成用組成物の樹脂支持体への接触)
上述のめっき下地樹脂層形成用組成物を、樹脂支持体に接触させる方法は特に限定されず、めっき下地樹脂層形成用組成物中に樹脂支持体を浸漬する方法(例えばディップコータ)や、めっき下地樹脂層形成用組成物を樹脂支持体上に塗布する方法などが挙げられる。
上述のめっき下地樹脂層形成用組成物を、樹脂支持体に接触させる方法は特に限定されず、めっき下地樹脂層形成用組成物中に樹脂支持体を浸漬する方法(例えばディップコータ)や、めっき下地樹脂層形成用組成物を樹脂支持体上に塗布する方法などが挙げられる。
(エネルギーの付与)
めっき下地樹脂層形成用組成物を樹脂支持体へ接触させた後、エネルギーを付与することで、エネルギー付与領域において樹脂が有する重合性基同士、又は樹脂が有する重合性基と樹脂支持体との間に相互作用が形成され、樹脂支持体上に固定化されためっき下地樹脂層が形成される。
めっき下地樹脂層形成用組成物を樹脂支持体へ接触させた後、エネルギーを付与することで、エネルギー付与領域において樹脂が有する重合性基同士、又は樹脂が有する重合性基と樹脂支持体との間に相互作用が形成され、樹脂支持体上に固定化されためっき下地樹脂層が形成される。
(未反応めっき下塗り樹脂の除去)
さらに、エネルギー付与後に、適宜、未反応のめっき下塗り樹脂を除去する工程を行ってもよい。
さらに、エネルギー付与後に、適宜、未反応のめっき下塗り樹脂を除去する工程を行ってもよい。
(めっき下地樹脂層の物性)
このようにして形成されためっき下地樹脂層の厚さは特に制限されないが、後に形成される銀反射層との密着性の点から、0.05〜10μmが好ましく、0.3〜5μmがより好ましい。
また、乾燥質量で0.05〜10g/m2が好ましく、特に0.3〜5g/m2が好ましい。
このようにして形成されためっき下地樹脂層の厚さは特に制限されないが、後に形成される銀反射層との密着性の点から、0.05〜10μmが好ましく、0.3〜5μmがより好ましい。
また、乾燥質量で0.05〜10g/m2が好ましく、特に0.3〜5g/m2が好ましい。
めっき下地樹脂層の表面粗さRaとしては、20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることが更に好ましい。この範囲内であると、めっき後のAg面が平滑になり、反射性が良好となる。
前記表面粗さの測定は、原子間力顕微鏡(AFM)(セイコーインスツル製、SPA−400)を用いて行われる。
前記表面粗さの測定は、原子間力顕微鏡(AFM)(セイコーインスツル製、SPA−400)を用いて行われる。
(還元された金属粒子)
本発明のめっき下地樹脂層は、還元された金属粒子を含むことが好ましい。めっき下地樹脂層に含まれる還元された金属粒子は、樹脂支持体上に形成された、前述のめっき下地樹脂層に、金属前駆体を付与し、該金属前駆体を還元することによって得られる。金属前駆体をめっき下地樹脂層に付与すると、前記相互作用性基に金属前駆体が相互作用により付着する。
以下にめっき下地樹脂層に含まれる金属前駆体について説明する。
本発明のめっき下地樹脂層は、還元された金属粒子を含むことが好ましい。めっき下地樹脂層に含まれる還元された金属粒子は、樹脂支持体上に形成された、前述のめっき下地樹脂層に、金属前駆体を付与し、該金属前駆体を還元することによって得られる。金属前駆体をめっき下地樹脂層に付与すると、前記相互作用性基に金属前駆体が相互作用により付着する。
以下にめっき下地樹脂層に含まれる金属前駆体について説明する。
(金属前駆体)
本発明において用いられる金属前駆体とは、還元反応により金属に変化させることで電極として機能するものであれば、特に制限なく使用することができる。また、金属前駆体としては、銀反射層(c)をめっき法により形成する工程において、めっきの電極として機能するものが好ましく挙げられる。そのため、金属前駆体は、金属に還元させることで電極として機能するものが好ましい。
具体的には、Au、Pt、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどの金属イオンが用いられる。金属前駆体である金属イオンは、めっき下塗り樹脂を含む組成物(めっき下地樹脂層形成用組成物)に含まれており、樹脂支持体上に層を形成した後、還元反応によって0価の金属粒子となる。
本発明において用いられる金属前駆体とは、還元反応により金属に変化させることで電極として機能するものであれば、特に制限なく使用することができる。また、金属前駆体としては、銀反射層(c)をめっき法により形成する工程において、めっきの電極として機能するものが好ましく挙げられる。そのため、金属前駆体は、金属に還元させることで電極として機能するものが好ましい。
具体的には、Au、Pt、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどの金属イオンが用いられる。金属前駆体である金属イオンは、めっき下塗り樹脂を含む組成物(めっき下地樹脂層形成用組成物)に含まれており、樹脂支持体上に層を形成した後、還元反応によって0価の金属粒子となる。
金属前駆体である金属イオンは、金属塩としてめっき下地樹脂層形成用組成物に含まれることが好ましい。
使用される金属塩としては、適切な溶剤に溶解して金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3)n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。例えば、Agイオン、Cuイオン、Alイオン、Niイオン、Coイオン、Feイオン、Pdイオンが挙げられ、中でも、多座配位可能なものが好ましく、特に、配位可能な官能基の種類、数及び触媒能の点で、Agイオン、Cuイオン、Pdイオンが好ましい。
使用される金属塩としては、適切な溶剤に溶解して金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO3)n、MCln、M2/n(SO4)、M3/n(PO4)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。例えば、Agイオン、Cuイオン、Alイオン、Niイオン、Coイオン、Feイオン、Pdイオンが挙げられ、中でも、多座配位可能なものが好ましく、特に、配位可能な官能基の種類、数及び触媒能の点で、Agイオン、Cuイオン、Pdイオンが好ましい。
本発明で用いられる金属前駆体の好ましい例の一つとして、銀イオンが挙げられる。
銀イオンを用いる場合、以下に示すような銀化合物が解離したものを好適に用いることができる。銀化合物の具体例としては、硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、シアン化銀、チオシアン酸銀、塩化銀、臭化銀、クロム酸銀、クロラニル酸銀、サリチル酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、ジエチルジチオカルバミド酸銀、p−トルエンスルホン酸銀が挙げられる。この中でも、水溶性の観点から硝酸銀が好ましい。
銀イオンを用いる場合、以下に示すような銀化合物が解離したものを好適に用いることができる。銀化合物の具体例としては、硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、シアン化銀、チオシアン酸銀、塩化銀、臭化銀、クロム酸銀、クロラニル酸銀、サリチル酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、ジエチルジチオカルバミド酸銀、p−トルエンスルホン酸銀が挙げられる。この中でも、水溶性の観点から硝酸銀が好ましい。
また、金属前駆体としては、銅イオンが好ましい別の例として挙げられる。銅イオンを用いる場合、以下に示すような銅化合物が解離したものを好適に用いることができる。銅化合物の具体例としては、硝酸銅、酢酸銅、硫酸銅、シアン化銅、チオシアン酸銅、塩化銅、臭化銅、クロム酸銅、クロラニル酸銅、サリチル酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミド酸銅、p−トルエンスルホン酸銅が挙げられる。この中でも、水溶性の観点から硫酸銅が好ましい。
上記に示した金属前駆体は、分散液又は溶液(金属前駆体液)として、めっき下地樹脂層に付与されることが好ましい。
付与の方法としては、前記めっき下塗り樹脂を含む組成物を用いて樹脂支持体上に層を形成し、その後金属前駆体を含む組成物(分散液又は金属前駆体液)を前記層に浸漬等の方法により接触させることによって、金属前駆体を含むめっき下地樹脂層を形成する方法が挙げられる。
金属前駆体の分散液に用いる溶媒及び溶液に用いる溶媒としては、水や有機溶媒が用いられる。水や有機溶剤を含有することで、樹脂層に対する金属前駆体の浸透性が向上し、相互作用性基に効率よく金属前駆体を吸着させることができる。
付与の方法としては、前記めっき下塗り樹脂を含む組成物を用いて樹脂支持体上に層を形成し、その後金属前駆体を含む組成物(分散液又は金属前駆体液)を前記層に浸漬等の方法により接触させることによって、金属前駆体を含むめっき下地樹脂層を形成する方法が挙げられる。
金属前駆体の分散液に用いる溶媒及び溶液に用いる溶媒としては、水や有機溶媒が用いられる。水や有機溶剤を含有することで、樹脂層に対する金属前駆体の浸透性が向上し、相互作用性基に効率よく金属前駆体を吸着させることができる。
金属前駆体をめっき下地樹脂層に付与するために、分散液を用いる場合の金属前駆体の粒子径としては、1〜200nmの範囲内が好ましく、1〜100nmの範囲内がより好ましく、1〜60nmの範囲内であることが更に好ましい。この粒子径とすることで、還元された金属粒子の粒子径を所望の大きさに制御することができる。
なお、ここで粒子径とは、平均1次粒子径(体積換算)のことであり、測定の方法については、金属粒子の項で述べる方法と同じである。
なお、ここで粒子径とは、平均1次粒子径(体積換算)のことであり、測定の方法については、金属粒子の項で述べる方法と同じである。
金属前駆体液に使用される水としては、不純物を含まないことが好ましい。そのような観点からは、RO水や脱イオン水、蒸留水、精製水などを用いるのが好ましく、脱イオン水や蒸留水を用いるのが特に好ましい。金属前駆体液に使用される有機溶媒としては、樹脂層に浸透しうる溶媒であれば特に制限はない。例えば、アセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、エチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノン、アセチルアセトン、アセトフェノン、2−(1−シクロヘキセニル)シクロヘキサノン、プロピレングリコールジアセテート、トリアセチン、ジエチレングリコールジアセテート、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジメチルカーボネート、ジメチルセロソルブなどを用いることができる。
特に、金属前駆体との相溶性及び樹脂層への浸透性の観点では、水若しくは水溶性の有機溶剤が好ましく、アセトン、ジメチルカーボネート、ジメチルセロソルブ、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルが好ましい。
さらに、分散液や溶液には、目的に応じて他の添加剤を含有することができる。他の添加剤としては、例えば、膨潤剤や、界面活性剤などが挙げられる。
さらに、分散液や溶液には、目的に応じて他の添加剤を含有することができる。他の添加剤としては、例えば、膨潤剤や、界面活性剤などが挙げられる。
めっき下地樹脂層に含まれる還元された金属粒子の粒子径としては、1〜200nmの範囲内が好ましく、1〜100nmの範囲内がより好ましく、1〜60nmの範囲内であることが更に好ましい。この範囲内にあることで、めっき後の反射率が良好となる。
なお、ここで粒子径とは、平均1次粒子径(体積換算)のことであり、SEM(日立ハイテクマニファクチャ&サービス社製 S−5200)画像から読み取ったものである。
[銀反射層(c)]
本発明における銀反射層は、銀又は銀を含有する金属の膜で構成される反射層であり、最表面、即ち、後述する腐食防止層(d)を設ける側の表面粗さRaが20nm以下であることが好ましい。なお、銀反射層は単層であっても、異なる金属組成物を有する複数の銀反射層の積層構造を有していてもよい。
本発明における銀反射層は、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層の上に、電気めっき法等の湿式法により、銀含有金属膜を形成することで得られる。
電気めっき以外の方法としては、化学めっきなどの方法でもよい。
本発明における銀反射層は、銀又は銀を含有する金属の膜で構成される反射層であり、最表面、即ち、後述する腐食防止層(d)を設ける側の表面粗さRaが20nm以下であることが好ましい。なお、銀反射層は単層であっても、異なる金属組成物を有する複数の銀反射層の積層構造を有していてもよい。
本発明における銀反射層は、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層の上に、電気めっき法等の湿式法により、銀含有金属膜を形成することで得られる。
電気めっき以外の方法としては、化学めっきなどの方法でもよい。
本発明における銀反射層を形成する金属としては、光の反射性能から銀、若しくは銀を含む合金である。銀反射層若しくは銀を含む合金はフィルムミラーの可視光領域での反射率を高め、入射角による反射率の依存性を低減できる。可視光領域とは400〜700nmの波長領域を意味する。ここで、入射角とは膜面に対して垂直な線に対する角度を意味する。
銀反射層が銀合金からなる場合、銀反射層の耐久性が向上する点から銀と、金、パラジウム、スズ、ガリウム、インジウム、銅、チタン及びビスマスからなる群の金属から選ばれる1種以上の金属とからなる合金が好ましい。特に、高温耐湿性、反射率の観点から銀と金との合金が好ましい。
銀反射層が銀合金からなる膜である場合、銀の含有量としては、銀反射層における銀と他の金属との合計(100原子%)中、90〜99.8原子%が好ましい。また、他の金属の含有量は、耐久性の点から0.2〜10原子%が好ましい。
銀反射層が銀合金からなる膜である場合、銀の含有量としては、銀反射層における銀と他の金属との合計(100原子%)中、90〜99.8原子%が好ましい。また、他の金属の含有量は、耐久性の点から0.2〜10原子%が好ましい。
本発明における銀反射層の表面粗さ(Ra)としては、20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることが更に好ましい。この範囲内とすることで、得られたフィルムミラーの反射率が向上し、太陽熱・光を効率よく集熱・集光し、太陽熱発電装置に用いたときのエネルギー効率が高くなる。
前記表面粗さの測定は、原子間力顕微鏡(AFM)(セイコーインスツル製、SPA−400)を用いて行われる。
前記表面粗さの測定は、原子間力顕微鏡(AFM)(セイコーインスツル製、SPA−400)を用いて行われる。
以下、銀反射層を電気めっきによる方法で形成する場合について、説明する。
電気めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。
本発明においては、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層が、電極としての機能を有する場合、めっき下地樹脂層に対して電気めっきを行うことにより、銀反射層を形成できる。
なお、めっき下地樹脂層と銀反射層との間に、例えば、銅、ニッケル、クロム、鉄などの他の金属を含有する金属層を下地金属層として有していてもよい。
また、電気めっきにより得られる銀反射層の厚さは、めっき浴中に含まれる金属濃度又は電流密度などを調整することで制御することができる。適切な厚さの下地金属層を入れることで、表面平滑化による反射率向上やピンホール低減が可能となる。
電気めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。
本発明においては、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層が、電極としての機能を有する場合、めっき下地樹脂層に対して電気めっきを行うことにより、銀反射層を形成できる。
なお、めっき下地樹脂層と銀反射層との間に、例えば、銅、ニッケル、クロム、鉄などの他の金属を含有する金属層を下地金属層として有していてもよい。
また、電気めっきにより得られる銀反射層の厚さは、めっき浴中に含まれる金属濃度又は電流密度などを調整することで制御することができる。適切な厚さの下地金属層を入れることで、表面平滑化による反射率向上やピンホール低減が可能となる。
銀反射層の厚さは、ピンホールなく層を形成する観点及び銀反射層の表面に光を散乱させるような凹凸を作らないという観点から、0.05〜2.0μmの範囲内であることが好ましく、0.08〜0.5μmの範囲内がより好ましい。
さらに、電気めっきの後、銀反射層の反射性能をより向上させたり、銀反射層の耐久性を向上させたりするために、銀反射層を強酸や強アルカリ等で処理してもよい。また、金属表面に無機皮膜や金属酸化皮膜を形成してもよい。
[腐食防止層(d)]
本発明の太陽光反射用フィルムミラーが有する腐食防止層は、銀反射層の樹脂支持体から遠い側に位置する。
この腐食防止層は、銀反射層に隣接し、銀の腐食劣化を防ぐとともに、銀反射層の傷防止に寄与するものであることが好ましい。さらに、銀反射層の太陽光入射面と逆側に、すなわち腐食防止層の外側に、保護層が形成される場合、当該保護層との接着力向上にも寄与するものであることが好ましい。
本発明の太陽光反射用フィルムミラーが有する腐食防止層は、銀反射層の樹脂支持体から遠い側に位置する。
この腐食防止層は、銀反射層に隣接し、銀の腐食劣化を防ぐとともに、銀反射層の傷防止に寄与するものであることが好ましい。さらに、銀反射層の太陽光入射面と逆側に、すなわち腐食防止層の外側に、保護層が形成される場合、当該保護層との接着力向上にも寄与するものであることが好ましい。
当該腐食防止層に使用するバインダーとしての樹脂は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等の単独又はこれらの混合樹脂を使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が好ましく、更にイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
イソシアネートは、TDI(トリレンジイソシアネート)系、XDI(キシレンジイソシアネート)系、MDI(メチレンジイソシアネート)系、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系等の従来使用されてきた各種イソシアネートが使用可能であるが、耐候性の点から、XDI系、MDI系、HMDI系のイソシアネートを使用するのが好ましい。
腐食防止層の厚さは、密着性、耐候性等の観点から、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
腐食防止層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
また、腐食防止層には、目的に応じて、後述のような腐食防止剤や紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。
(腐食防止剤)
本発明の太陽光反射用フィルムミラーには、銀反射層の腐食防止剤を用いても良い。該腐食防止剤は大別して、銀反射層に対する吸着性基を有する腐食防止剤と、酸化防止剤と、を用いることができる。
本発明の太陽光反射用フィルムミラーには、銀反射層の腐食防止剤を用いても良い。該腐食防止剤は大別して、銀反射層に対する吸着性基を有する腐食防止剤と、酸化防止剤と、を用いることができる。
ここで、「腐食」とは、金属(特に銀)がそれを取り囲む環境物質によって、化学的又は電気化学的に浸食されるか若しくは材質的に劣化する現象をいう(JIS Z0103−2004参照)。
本発明の太陽光反射用フィルムミラーは、前記腐食防止層が銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤を含有している態様であってもよい。
なお、腐食防止剤の含有量は、使用する化合物によって最適量は異なるが、一般的には、0.1〜1.0g/m2の範囲内であることが好ましい。
(銀反射層に対する吸着性基を有する腐食防止剤)
銀反射層に対する吸着性基を有する腐食防止剤としては、アミン類及びその誘導体、ピロール環を有する化合物、トリアゾール環を有する化合物、ピラゾール環を有する化合物、チアゾール環を有する化合物、イミダゾール環を有する化合物、インダゾール環を有する化合物、銅キレート化合物類、チオ尿素類、メルカプト基を有する化合物、ナフタレン系化合物の少なくとも1種又はこれらの混合物から選ばれることが望ましい。
銀反射層に対する吸着性基を有する腐食防止剤としては、アミン類及びその誘導体、ピロール環を有する化合物、トリアゾール環を有する化合物、ピラゾール環を有する化合物、チアゾール環を有する化合物、イミダゾール環を有する化合物、インダゾール環を有する化合物、銅キレート化合物類、チオ尿素類、メルカプト基を有する化合物、ナフタレン系化合物の少なくとも1種又はこれらの混合物から選ばれることが望ましい。
このような腐食防止剤としては、例えば特開2012−48102の段落0046〜0056に記載された化合物を例示することができる。
(酸化防止剤)
本発明の太陽光反射用フィルムミラーに用いられる銀反射層の腐食防止剤としては、酸化防止剤を用いることもできる。
本発明の太陽光反射用フィルムミラーに用いられる銀反射層の腐食防止剤としては、酸化防止剤を用いることもできる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤及びホスファイト系酸化防止剤を使用することが好ましい。
このような酸化防止剤としては、例えば特開2012−48102の段落0059〜0061に記載された化合物を例示することができる。
なお、本発明においては、上記酸化防止剤と光安定剤を併用することもできる。
このような光安定剤としては、例えば特開2012−48102の段落0063〜0065に記載された化合物を例示することができる。
(紫外線吸収剤)
本発明においては、太陽光や紫外線による劣化防止の目的で、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。前記樹脂支持体上に設けられた構成層のうちいずれか1層に、紫外線吸収剤を含有することが好ましく、また、例えば、樹脂支持体の銀反射層側とは逆側に紫外線遮蔽層として、当該紫外線吸収剤を含有する層を形成することが好ましい。
本発明においては、太陽光や紫外線による劣化防止の目的で、紫外線吸収剤を添加することが好ましい。前記樹脂支持体上に設けられた構成層のうちいずれか1層に、紫外線吸収剤を含有することが好ましく、また、例えば、樹脂支持体の銀反射層側とは逆側に紫外線遮蔽層として、当該紫外線吸収剤を含有する層を形成することが好ましい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、トリアジン系等が挙げられる。
このような紫外線吸収剤としては、例えば特開2012−48102の段落0068〜0071に記載された化合物を例示することができる。
紫外線吸収剤としては、上記以外に紫外線の保有するエネルギーを、分子内で振動エネルギーに変換し、その振動エネルギーを、熱エネルギー等として放出する機能を有する化合物が含まれる。さらに、酸化防止剤又は着色剤等との併用で効果を発現するもの、又はクエンチャーと呼ばれる、光エネルギー変換剤的に作用する光安定剤等も併用することができる。ただし、上記の紫外線吸収剤を使用する場合は、紫外線吸収剤の光吸収波長が、光重合開始剤の有効波長と重ならないものを選択する必要がある。
通常の紫外線防止剤を使用する場合は、可視光でラジカルを発生する光重合開始剤を使用することが有効である。
紫外線吸収剤の使用量は、0.1〜20質量%、好ましくは1〜15質量%、更に好ましくは3〜10質量%である。20質量%よりも多いと密着性が悪くなり、0.1質量%より少ないと耐候性改良効果が小さい。
≪フィルムミラーの製造方法≫
次に、本発明のフィルムミラーの製造方法について、各工程を順次説明する。以下に記載の方法は本発明の一つの態様であって、本発明はこれに制限されるものではない。
次に、本発明のフィルムミラーの製造方法について、各工程を順次説明する。以下に記載の方法は本発明の一つの態様であって、本発明はこれに制限されるものではない。
本発明のフィルムミラーの製造方法は、太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーの製造方法であって、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程を有する。
上記製造方法において、各層を形成する方法は特に限定されず、樹脂支持体(a)上に、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)とを形成できればよく、公知の方法を用いることができる。
具体的には、例えば、樹脂支持体上に、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を形成する工程(「工程1」と称する。)、銀反射層(c)をめっき法(以下の説明では電気めっきを採用したものとして説明する。)により形成する工程(「工程2」と称する。)、腐食防止層(d)を形成する工程(「工程3」と称する。)と、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程(「工程4」と称する。)を含む製造方法であることが好ましい。
以下、工程1〜4について説明する。
具体的には、例えば、樹脂支持体上に、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を形成する工程(「工程1」と称する。)、銀反射層(c)をめっき法(以下の説明では電気めっきを採用したものとして説明する。)により形成する工程(「工程2」と称する。)、腐食防止層(d)を形成する工程(「工程3」と称する。)と、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程(「工程4」と称する。)を含む製造方法であることが好ましい。
以下、工程1〜4について説明する。
[工程1:樹脂支持体(a)上に、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層(b)を形成する工程]
樹脂支持体上に、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を形成する工程は、金属前駆体を含む樹脂層を形成する工程(「工程1−1」と称する。)と、前記金属前駆体を還元する工程(「工程1−2」と称する。)とからなることが好ましい。
また、「工程1−1」は、めっき下塗り樹脂を含む樹脂層形成用組成物を塗布等の方法により、樹脂支持体上に層を設け、エネルギーを付与して樹脂層を形成する工程(「工程1−1−1」と、該樹脂層に金属前駆体を付与する工程(「工程1−1−2」)とを含むことが好ましい。
なお、「めっき下塗り樹脂を含む樹脂層形成用組成物」は、金属前駆体を含有しないで、めっき下塗り樹脂と、溶剤等のその他の成分を含む組成物であることを意味する。また、「樹脂層」は、金属前駆体を含まず、めっき下塗り樹脂とその他の成分を含んで樹脂支持体上に形成された層を意味する。
樹脂支持体上に、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を形成する工程は、金属前駆体を含む樹脂層を形成する工程(「工程1−1」と称する。)と、前記金属前駆体を還元する工程(「工程1−2」と称する。)とからなることが好ましい。
また、「工程1−1」は、めっき下塗り樹脂を含む樹脂層形成用組成物を塗布等の方法により、樹脂支持体上に層を設け、エネルギーを付与して樹脂層を形成する工程(「工程1−1−1」と、該樹脂層に金属前駆体を付与する工程(「工程1−1−2」)とを含むことが好ましい。
なお、「めっき下塗り樹脂を含む樹脂層形成用組成物」は、金属前駆体を含有しないで、めっき下塗り樹脂と、溶剤等のその他の成分を含む組成物であることを意味する。また、「樹脂層」は、金属前駆体を含まず、めっき下塗り樹脂とその他の成分を含んで樹脂支持体上に形成された層を意味する。
(工程1−1−1)
工程1−1−1では、樹脂層を有する樹脂支持体に対して、エネルギーを付与することにより、めっき下塗り樹脂中に含まれる重合性基及び樹脂支持体表面の官能基が活性化され、樹脂間の架橋や、樹脂支持体と樹脂層との間で化学的な結合などが形成される。その結果として、樹脂層と樹脂支持体とが強固に密着する。
工程1−1−1では、樹脂層を有する樹脂支持体に対して、エネルギーを付与することにより、めっき下塗り樹脂中に含まれる重合性基及び樹脂支持体表面の官能基が活性化され、樹脂間の架橋や、樹脂支持体と樹脂層との間で化学的な結合などが形成される。その結果として、樹脂層と樹脂支持体とが強固に密着する。
樹脂支持体上に樹脂層を設ける方法は特に限定されず、めっき下塗り樹脂を含む樹脂層形成用組成物中に樹脂支持体を浸漬する方法(例えばディップコータ)や、めっき下塗り樹脂を含む樹脂層形成用組成物を樹脂支持体上に塗布する方法などが挙げられる。得られる樹脂層の厚さを制御しやすい点から、めっき下塗り樹脂を含む樹脂層形成用組成物を樹脂支持体上に塗布する方法が好ましい。
塗布の方法は特に制限されず、具体的な方法としては、ダブルロールコータ、スリットコータ、エアナイフコータ、ワイヤーバーコータ、スライドホッパー、スプレーコーチィング、ブレードコータ、ドクターコータ、スクイズコータ、リバースロールコータ、トランスファーロールコータ、エクストロージョンコータ、カーテンコータ、ダイコータ、グラビアロールによる塗工法、押し出し塗布法、ロール塗布法等の公知の方法を用いることができる。
塗布の方法は特に制限されず、具体的な方法としては、ダブルロールコータ、スリットコータ、エアナイフコータ、ワイヤーバーコータ、スライドホッパー、スプレーコーチィング、ブレードコータ、ドクターコータ、スクイズコータ、リバースロールコータ、トランスファーロールコータ、エクストロージョンコータ、カーテンコータ、ダイコータ、グラビアロールによる塗工法、押し出し塗布法、ロール塗布法等の公知の方法を用いることができる。
めっき下塗り樹脂を含む樹脂層形成用組成物の樹脂支持体への塗布量は、後述する金属前駆体との充分な相互作用形成性の観点から、固形分換算で0.05〜10g/m2が好ましく、特に0.3〜5g/m2が好ましい。
なお、工程1−1−1において、樹脂層を形成するに際しては、塗布後の溶媒が残存した状態で露光しても、乾燥させて残存溶媒を除去してから露光してもよいが、樹脂層の表面平滑性の観点から乾燥させてから露光する方が好ましい。乾燥条件としては、樹脂層を20〜60℃で1秒から2時間乾燥した後に、60℃を超える温度で1秒〜2時間乾燥することが好ましく、20〜60℃で1秒〜20分乾燥した後に60℃を超える温度で1秒〜20分乾燥することがより好ましい。
なお、工程1−1−1において、樹脂層を形成するに際しては、塗布後の溶媒が残存した状態で露光しても、乾燥させて残存溶媒を除去してから露光してもよいが、樹脂層の表面平滑性の観点から乾燥させてから露光する方が好ましい。乾燥条件としては、樹脂層を20〜60℃で1秒から2時間乾燥した後に、60℃を超える温度で1秒〜2時間乾燥することが好ましく、20〜60℃で1秒〜20分乾燥した後に60℃を超える温度で1秒〜20分乾燥することがより好ましい。
工程1−1−1におけるエネルギー付与方法としては、例えば、加熱や露光を用いることができる。
露光を行う場合の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、などがある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。また、g線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。
またアーク放電やグロー放電などによるプラズマ照射もエネルギー付与の手法として用いることができる。
露光を行う場合の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、などがある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。また、g線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。
またアーク放電やグロー放電などによるプラズマ照射もエネルギー付与の手法として用いることができる。
加熱を行う場合、例えば、一般の熱ヒートローラー、ラミネーター、ホットスタンプ、電熱板、サーマルヘッド、レーザー、送風乾燥機、オーブン、ホットプレート、赤外線乾燥機、加熱ドラム等を用いることができる。
エネルギー付与に要する時間としては、光源により異なるが、通常、0.5秒〜5時間の間である。
また、これらのエネルギー付与方法を組み合わせてもよい。例えば、露光と加熱を組み合わせてもよい。
なお、エネルギーの付与を露光にて行う場合、その露光パワーは、重合を容易に進行させるため、また樹脂の分解を抑制するため、更には後述の未反応樹脂除去後の表面をより平滑にするため、10〜8000mJ/cm2の範囲であることが好ましく、100〜3000mJ/cm2の範囲であることがより好ましい。
また加熱にてエネルギー付与を行う場合、その温度は、重合を容易に進行させるため、また樹脂支持体の熱変性を抑制するため、20〜200℃の範囲であることが好ましく、40〜120℃の範囲であることがより好ましい。
エネルギー付与に要する時間としては、光源により異なるが、通常、0.5秒〜5時間の間である。
また、これらのエネルギー付与方法を組み合わせてもよい。例えば、露光と加熱を組み合わせてもよい。
なお、エネルギーの付与を露光にて行う場合、その露光パワーは、重合を容易に進行させるため、また樹脂の分解を抑制するため、更には後述の未反応樹脂除去後の表面をより平滑にするため、10〜8000mJ/cm2の範囲であることが好ましく、100〜3000mJ/cm2の範囲であることがより好ましい。
また加熱にてエネルギー付与を行う場合、その温度は、重合を容易に進行させるため、また樹脂支持体の熱変性を抑制するため、20〜200℃の範囲であることが好ましく、40〜120℃の範囲であることがより好ましい。
また、窒素、ヘリウム、二酸化炭素等の不活性ガスによる置換を行い、酸素濃度を600ppm以下、好ましくは400ppm以下に抑制した雰囲気中で露光してもよい。さらに、必要に応じて、パターン状にエネルギー付与を行ってもよい。
さらに、エネルギー付与後に、適宜、エネルギー付与後の樹脂層から未反応のめっき下塗り樹脂を除去してもよい。除去方法としては、溶媒を使用する方法が挙げられ、例えば、めっき下塗り樹脂を溶解する溶剤や、めっき下塗り樹脂がアルカリ可溶性である場合は、アルカリ系現像液(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液)などで除去することができる。
さらに、エネルギー付与後に、適宜、エネルギー付与後の樹脂層から未反応のめっき下塗り樹脂を除去してもよい。除去方法としては、溶媒を使用する方法が挙げられ、例えば、めっき下塗り樹脂を溶解する溶剤や、めっき下塗り樹脂がアルカリ可溶性である場合は、アルカリ系現像液(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム水溶液)などで除去することができる。
得られる樹脂層の厚さは特に制限されないが、銀反射層の樹脂支持体への密着性の観点から、0.05〜10μmが好ましく、0.3〜5μmがより好ましい。
また、乾燥後の質量で0.05〜10g/m2が好ましく、特に0.3〜5g/m2が好ましい。
さらに、樹脂層の表面粗さ(Ra)は、反射性能の点から、20nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましい。
なお、樹脂層中における樹脂の含有量は、樹脂層全量に対して、2〜100質量%であることが好ましく、更に好ましくは10〜100質量%の範囲である。
また、乾燥後の質量で0.05〜10g/m2が好ましく、特に0.3〜5g/m2が好ましい。
さらに、樹脂層の表面粗さ(Ra)は、反射性能の点から、20nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましい。
なお、樹脂層中における樹脂の含有量は、樹脂層全量に対して、2〜100質量%であることが好ましく、更に好ましくは10〜100質量%の範囲である。
(工程1−1−2)
金属前駆体を、工程1−1−1で得られた樹脂層に付与する方法は、特に制限されない。
例えば、金属前駆体を適当な分散媒に分散した分散液又は金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含む溶液を調製し、その分散液若しくは溶液(金属前駆体液)を樹脂層上に塗布する方法又はその分散液若しくは溶液中に樹脂層が形成された基板を浸漬する方法などが挙げられる。
樹脂層と金属前駆体含有液(分散液、溶液)との接触時間としては、30秒〜24時間程度であることが好ましく、1分〜1時間程度であることがより好ましい。
接触時の金属前駆体含有液の温度は、5〜80℃程度であることが好ましく、15〜60℃程度であることがより好ましい。
金属前駆体を、工程1−1−1で得られた樹脂層に付与する方法は、特に制限されない。
例えば、金属前駆体を適当な分散媒に分散した分散液又は金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含む溶液を調製し、その分散液若しくは溶液(金属前駆体液)を樹脂層上に塗布する方法又はその分散液若しくは溶液中に樹脂層が形成された基板を浸漬する方法などが挙げられる。
樹脂層と金属前駆体含有液(分散液、溶液)との接触時間としては、30秒〜24時間程度であることが好ましく、1分〜1時間程度であることがより好ましい。
接触時の金属前駆体含有液の温度は、5〜80℃程度であることが好ましく、15〜60℃程度であることがより好ましい。
上記のように金属前駆体含有液を接触させることで、めっき下塗り樹脂中の相互作用性基に、ファンデルワールス力のような分子間力による相互作用又は孤立電子対による配位結合による相互作用を利用して、金属前駆体を吸着させることができる。
このような吸着を充分に行わせるという観点からは、金属前駆体含有液中の金属前駆体濃度又は金属イオン濃度は、0.001〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.005〜30質量%の範囲であることがより好ましい。
このような吸着を充分に行わせるという観点からは、金属前駆体含有液中の金属前駆体濃度又は金属イオン濃度は、0.001〜50質量%の範囲であることが好ましく、0.005〜30質量%の範囲であることがより好ましい。
(工程1−2:金属前駆体を還元する工程)
樹脂層に付与した金属前駆体である金属イオンを金属活性化液(還元液)により還元する。金属活性化液は、金属前駆体(主に金属イオン)を0価金属に還元できる還元剤と該還元剤を活性化するためのpH調整剤からなる。
金属活性化液全体に対する還元剤の濃度が0.05〜50質量%であることが好ましく、0.1〜30質量%であることがより好ましい。
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボランのようなホウ素系還元剤、ホルムアルデヒド、次亜リン酸などの還元剤を使用することが可能である。特に、ホルムアルデヒドを含有するアルカリ水溶液で還元することが好ましい。
樹脂層に付与した金属前駆体である金属イオンを金属活性化液(還元液)により還元する。金属活性化液は、金属前駆体(主に金属イオン)を0価金属に還元できる還元剤と該還元剤を活性化するためのpH調整剤からなる。
金属活性化液全体に対する還元剤の濃度が0.05〜50質量%であることが好ましく、0.1〜30質量%であることがより好ましい。
還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボランのようなホウ素系還元剤、ホルムアルデヒド、次亜リン酸などの還元剤を使用することが可能である。特に、ホルムアルデヒドを含有するアルカリ水溶液で還元することが好ましい。
金属活性化液全体に対するpH調整剤の濃度としては、0.05〜10質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜5質量%の範囲であることがより好ましい。
pH調整剤としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを使用することが可能である。
また、還元時の温度としては10〜100℃が好ましく、20〜70℃が更に好ましい。
これら濃度や温度範囲は、還元の際の、金属前駆体の粒子径、樹脂層の表面粗さ、導電性(表面抵抗値)、還元液の劣化の観点からこの範囲であることが好ましい。
pH調整剤としては、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸水素ナトリウム、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを使用することが可能である。
また、還元時の温度としては10〜100℃が好ましく、20〜70℃が更に好ましい。
これら濃度や温度範囲は、還元の際の、金属前駆体の粒子径、樹脂層の表面粗さ、導電性(表面抵抗値)、還元液の劣化の観点からこの範囲であることが好ましい。
次の工程である銀反射層(c)をめっき法により形成する工程において、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層の表面抵抗値としては、0.001〜100Ω/□までの範囲内であることが好ましく、0.03〜50Ω/□までの範囲内であることがより好ましい。この範囲内であると、均一及び平滑にめっき面が形成され反射率が良好となる。
表面抵抗の測定方法としては、表面抵抗計(三菱化学製、ロレスターGP MCP−T600)にて測定した。
表面抵抗の測定方法としては、表面抵抗計(三菱化学製、ロレスターGP MCP−T600)にて測定した。
また反射性能の観点から、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層の表面のRaは20nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましい。また同じく反射性能の観点から、還元された金属粒子の粒子径としては、1〜200nmまでの範囲内が好ましく、1〜100nmまでの範囲内がより好ましく、1〜60nmまでの範囲内であることが更に好ましい。
(工程2:銀反射層(c)をめっき法により形成する工程)
銀反射層(c)をめっき法により形成する工程は、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層の上に、電気めっき法などで形成される。電気めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。
本発明においては、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層が、電極としての機能を有する場合、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層に対して電気めっきを行うことにより、銀反射層を形成できる。
めっきに用いる銀化合物としては、硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、メタンスルホン酸銀、アンモニア銀、シアン化銀、チオシアン酸銀、塩化銀、臭化銀、クロム酸銀、クロラニル酸銀、サリチル酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、ジエチルジチオカルバミド酸銀、p−トルエンスルホン酸銀が挙げられる。中でも環境影響や平滑性の観点から、メタンスルホン酸銀が好ましい。
銀反射層(c)をめっき法により形成する工程は、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層の上に、電気めっき法などで形成される。電気めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。
本発明においては、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層が、電極としての機能を有する場合、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層に対して電気めっきを行うことにより、銀反射層を形成できる。
めっきに用いる銀化合物としては、硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、炭酸銀、メタンスルホン酸銀、アンモニア銀、シアン化銀、チオシアン酸銀、塩化銀、臭化銀、クロム酸銀、クロラニル酸銀、サリチル酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、ジエチルジチオカルバミド酸銀、p−トルエンスルホン酸銀が挙げられる。中でも環境影響や平滑性の観点から、メタンスルホン酸銀が好ましい。
(工程3:腐食防止層(d)を形成する工程)
腐食防止層(d)を形成する工程は、樹脂層形成用組成物に上述の腐食防止剤や変色防止剤を含有させて、例えばグラビアコート法などにより、塗布することで形成できる。なお、腐食防止層の形成方法は、グラビアコート法に限定されず、上述したように公知の方法を用いることができる。
腐食防止層(d)を形成する工程は、樹脂層形成用組成物に上述の腐食防止剤や変色防止剤を含有させて、例えばグラビアコート法などにより、塗布することで形成できる。なお、腐食防止層の形成方法は、グラビアコート法に限定されず、上述したように公知の方法を用いることができる。
(工程4:少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程)
少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程では、保護層が腐食防止層上に設けられる。その一態様としては、腐食防止層が、保護層と貼り合せられる。
貼り合わせの方法としては、前述の接着剤又は粘着剤を保護層又は腐食防止層に塗布して貼り合わせる方法がある。
また、保護層を熱ラミネートなどの方法で融着させる方法、保護層形成材料(アセチルセルロース又はその誘導体など。)を溶融して腐食防止層上にキャストにより形成する方法、保護層形成材料を腐食防止層上に塗布した後、何らかの反応をさせて保護層を形成する方法、真空蒸着などの方法を用いて形成する方法などにより保護層を形成してもよい。これらの方法を用いた場合、接着剤又は粘着剤を介すことなく、腐食防止層上に直接、保護層を形成することができる。
少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程では、保護層が腐食防止層上に設けられる。その一態様としては、腐食防止層が、保護層と貼り合せられる。
貼り合わせの方法としては、前述の接着剤又は粘着剤を保護層又は腐食防止層に塗布して貼り合わせる方法がある。
また、保護層を熱ラミネートなどの方法で融着させる方法、保護層形成材料(アセチルセルロース又はその誘導体など。)を溶融して腐食防止層上にキャストにより形成する方法、保護層形成材料を腐食防止層上に塗布した後、何らかの反応をさせて保護層を形成する方法、真空蒸着などの方法を用いて形成する方法などにより保護層を形成してもよい。これらの方法を用いた場合、接着剤又は粘着剤を介すことなく、腐食防止層上に直接、保護層を形成することができる。
≪太陽熱発電用反射装置の構成概要≫
本発明に係る太陽熱発電用反射装置は少なくとも太陽光反射用フィルムミラーとミラー支持基材から構成されることが好ましい。前記太陽光反射用フィルムミラーは、樹脂基材と銀反射層を有する太陽光反射用フィルムミラーであり、ミラー支持基材は高い蓄熱性と高い熱伝導率を有していることが好ましい。
本発明に係る太陽熱発電用反射装置は少なくとも太陽光反射用フィルムミラーとミラー支持基材から構成されることが好ましい。前記太陽光反射用フィルムミラーは、樹脂基材と銀反射層を有する太陽光反射用フィルムミラーであり、ミラー支持基材は高い蓄熱性と高い熱伝導率を有していることが好ましい。
[粘着層]
太陽熱発電用反射装置のミラー支持基材と太陽光反射用フィルムミラーを接着するための粘着層を設けることが好ましい。粘着剤としては、特に制限されず、上述の接着剤又は粘着剤を好適に用いることができる。
太陽熱発電用反射装置のミラー支持基材と太陽光反射用フィルムミラーを接着するための粘着層を設けることが好ましい。粘着剤としては、特に制限されず、上述の接着剤又は粘着剤を好適に用いることができる。
粘着層の厚さは、粘着効果、乾燥速度等の観点から、通常5〜50μm程度の範囲であることが好ましい。この厚さでは全体の熱伝導については問題はないが、粘着剤自身に熱伝導性(1W/(m・K)以上)があるとより好ましい。
具体的な粘着層としては、ADY社のHS80−S、綜研化学社製「SKダインシリーズ」、東洋インキ社製Oribain BPWシリーズ、BPSシリーズ」、荒川化学社製「アルコン」「スーパーエステル」「ハイペール」、スリーボンド社製1225B等の粘着剤が好適に用いられる。熱伝導性のあるものとしては、これらの中でもADY社のHS80−Sが好ましい。
また熱伝達の観点から、できるだけミラー支持基材と太陽光反射用フィルムミラーとを密着させることが重要である。本発明では太陽光反射用フィルムミラー背面の95%以上が密着していることが好ましい。好ましくは98〜100%密着していることである。
[ミラー支持基材]
ミラー支持基材は、太陽光反射用フィルムミラーの温度低下を低減させるための高い熱容量と熱伝導性を持つ蓄熱体であることが好ましい。好ましい理由は下記のとおりである。
太陽光反射用フィルムミラー背面に位置するミラー支持基材に、昼間の高温時は太陽光反射用フィルムミラーを介して外部の大気からの熱量が流入する。このとき、外部の熱量はミラー支持基材に蓄えられる。夜間、熱輻射が減少し、太陽光反射用フィルムミラー自身から熱放射のみになったとき、太陽光反射用フィルムミラーにはミラー支持基材から熱量が供給され、急激な温度低下が起きず、露点温度以下になることを防ぐことが可能になる。このため、ミラー支持基材は、高い熱容量と熱伝導性を持つ蓄熱体であることが好ましい。
ミラー支持基材は、太陽光反射用フィルムミラーの温度低下を低減させるための高い熱容量と熱伝導性を持つ蓄熱体であることが好ましい。好ましい理由は下記のとおりである。
太陽光反射用フィルムミラー背面に位置するミラー支持基材に、昼間の高温時は太陽光反射用フィルムミラーを介して外部の大気からの熱量が流入する。このとき、外部の熱量はミラー支持基材に蓄えられる。夜間、熱輻射が減少し、太陽光反射用フィルムミラー自身から熱放射のみになったとき、太陽光反射用フィルムミラーにはミラー支持基材から熱量が供給され、急激な温度低下が起きず、露点温度以下になることを防ぐことが可能になる。このため、ミラー支持基材は、高い熱容量と熱伝導性を持つ蓄熱体であることが好ましい。
ミラー支持基材が蓄熱性を有し、上記好ましい効果を奏すには、太陽光反射用フィルムミラー背面1m2あたり90kJ/K以上の熱容量があることが好ましい。120kJ/K以上材料の熱容量があることが好ましい。熱容量はミラー支持基材の材料の比熱容量にその質量を乗じた値である。比熱容量が高い場合は、ミラー支持基材の質量は少なくて良く、かつ体積も大きくならないため好ましい。ミラー支持基材の比熱容量は材料で決まるが、100J/(kg・K)以上であることが好ましい。上限に特に制限はないが、材料の性質上から1000J/(kg・K)程度が限度である。
ミラー支持基材の熱伝導率は50W/(m・K)以上であることが必要である。この値が低い場合は、熱が効率的に移動しない。好ましくは100W/(m・K)以上であることである。この値も材料の性質で決まり、400W/(m・K)程度が上限である。
このような比熱容量と熱伝導率を満たすミラー支持基材の材料としては、純アルミニウム、アルミニウム合金、純銅、黄銅、純鉄、タングステン鋼(W含有率5%以下)、クロム鋼(Cr含有率2%以下)、炭素鋼(C含有率0.5%以下)マンガン鋼(Mn含有率1%以下)を挙げることができる。比重が2.7g/cm3であり、耐食性に優れるアルミニウム合金5000系、6000系、7000系が、質量の点からより好ましい。
また、ミラー支持基材は太陽光反射用フィルムミラーの面精度を保つための剛体でもあり、ミラー支持基材の太陽光反射用フィルムミラー側の表面の表面粗さは15〜100nmの範囲であることが好ましい。この範囲にあると、ミラー支持基材の表面の僅かな凹凸は粘着層で吸収され、太陽光反射用フィルムミラーの平面性や、太陽光反射用フィルムミラーとミラー支持基材の密着性が影響されることが少なくなる。
上記の特性値は一般的な方法で測定することができる。
表面粗さは一般的な方法で測定することができる。例えば、Veeco社製 Wyko NT9300 オプティカル プロファイラや、パナソニック社製超高精度三次元測定機(UA3P)などで行うことができる。
金属の熱容量の値は周知であり、また例えばBrukerAXS社製 示差走査熱量計(DSC3000SA シリーズ)などで測定できる。
金属の熱伝導率も周知であり、またJISR1650−3等などに準じて測定できる。
[断熱材]
ミラー支持基材は断熱材により、太陽光入射面以外の部分を覆われていることが好ましい。断熱材層の厚さは特に限定されず、所望の断熱性に応じて適宜設定できるが、好ましくは10〜50mm、更に好ましくは20〜40mm程度である。
ミラー支持基材は断熱材により、太陽光入射面以外の部分を覆われていることが好ましい。断熱材層の厚さは特に限定されず、所望の断熱性に応じて適宜設定できるが、好ましくは10〜50mm、更に好ましくは20〜40mm程度である。
断熱材層の熱伝導率としては0.10W/(m・K)以下が好ましく、より好ましくは0.06W/(m・K)以下である。熱伝導率の下限については、熱伝導率は低いほど好ましいが、そのためにはコストや厚さの増大を伴うことなどから、0.02W/(m・K)以上が好ましい。
用いることができる断熱材は、公知の断熱材から選択すればよい。例えば、ポリスチレン系、ポリウレタン系、ポリエチレン系などのプラスチック製発泡体を用いることができる。これらは、形状に対する加工性がよく、取り扱いやすく、また、周辺環境中の水分が、比較的に断熱材中に浸透しにくいためである。特に好ましいのはポリスチレン系の発泡体である。
また周辺環境の空気中の水分が断熱材を浸透して結露するのを極力防止するため、水分の透過性が低いポリ塩化ビニリデン製のラテックスをコーティングしたり、同様のフィルムやアルミニウム箔などを断熱材の外側に接着剤などで貼り付けたりしてもよい。
また、断熱材は、ミラー支持基材にできるだけ密着するように型決めされている。これは、周辺に空間があると、その空間に含まれる水分が冷却に伴い結露するためである。したがって、断熱材の加工が複雑になりすぎない範囲で、周辺空間はできるだけ小さくし、断熱材がミラー支持基材に密着するようにするのがよい。
断熱材の配置は、ミラー支持基材から空気への放熱を防ぐために裏面に固定するのが良いが、更には側面も覆っているとなお望ましい。また突然の降雨を想定して、内部に水が浸透しないような構造、例えば表面を樹脂などで防水保護するとより好ましい。
断熱材の固定法は、断熱材の吹き付け、又はシート状断熱材の接着剤による貼り付け、ビス止めなどでも良い。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
[フィルムミラー1の製造]
アクリル樹脂1(下記構造、各繰り返し単位の数字は質量換算の組成比を表す。):19質量%、1−メトキシ−2プロパノール:80質量%の溶液にコロネートHX(東ソー(株)製)2質量%を添加し、撹拌することにより、架橋性樹脂(アクリル樹脂1)の溶液を調製した。
アクリル樹脂1(下記構造、各繰り返し単位の数字は質量換算の組成比を表す。):19質量%、1−メトキシ−2プロパノール:80質量%の溶液にコロネートHX(東ソー(株)製)2質量%を添加し、撹拌することにより、架橋性樹脂(アクリル樹脂1)の溶液を調製した。
得られた架橋性樹脂の溶液を、樹脂支持体である厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムコスモシャインA4300(商品名、TOYOBO社製)に、乾燥後の厚さが約0.55μmとなるように、グラビアコート法により塗布し、25℃で10分及び80℃で5分間乾燥した。下記金属前駆体の付与、金属前駆体の還元、電気めっきを実施し、めっき下地樹脂層及び銀反射層を形成した。
得られた銀反射層上に、架橋性樹脂溶液80質量%を混合した樹脂中に、更に腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテートを塗布後に0.3g/m2となるよう調整した量を添加し、グラビアコート法により約0.55μmになるようコーティングして腐食防止層とした。
樹脂支持体の銀反射層側とは逆側に紫外線遮蔽層として、架橋性樹脂80質量%と、トリアジン系紫外線吸収剤(BASF製、Tinuvin479)2質量%、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(BASF製、Tinuvin928)を1質量%、メチルエチルケトン(MEK)17質量%とを混合して、グラビアコート法によりコーティングして、55℃で4分間乾燥し厚さ10μmの紫外線遮蔽層(紫外線吸収層)を形成した。
また、銀反射層側にアクリル系の粘着剤エスダイン#7851(積水化学工業製)を15μm厚に塗布し、厚さ50μmのトリアセチルセルロースフィルム(表1記載のTAC。)を保護層として貼合し本発明のフィルムミラー1を作製した。
また、銀反射層側にアクリル系の粘着剤エスダイン#7851(積水化学工業製)を15μm厚に塗布し、厚さ50μmのトリアセチルセルロースフィルム(表1記載のTAC。)を保護層として貼合し本発明のフィルムミラー1を作製した。
(金属前駆体の付与)
金属前駆体を含む溶液として、硝酸銀の1質量%水溶液を調製した。上記工程で得られた架橋性樹脂が塗布された樹脂支持体を、調製した金属前駆体溶液に5分間25℃で浸漬後、純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、金属前駆体の付与を行った。
金属前駆体を含む溶液として、硝酸銀の1質量%水溶液を調製した。上記工程で得られた架橋性樹脂が塗布された樹脂支持体を、調製した金属前駆体溶液に5分間25℃で浸漬後、純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、金属前駆体の付与を行った。
(金属前駆体の還元)
還元液として、ホルムアルデヒド0.25質量%、水酸化ナトリウム0.14質量%の水溶液を調製した。上記工程で得られた金属前駆体が付与された樹脂支持体を、調製した還元液に1分間25℃で浸漬後、純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、金属前駆体の還元を行い、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を形成した。
還元液として、ホルムアルデヒド0.25質量%、水酸化ナトリウム0.14質量%の水溶液を調製した。上記工程で得られた金属前駆体が付与された樹脂支持体を、調製した還元液に1分間25℃で浸漬後、純水で1分間掛け流しにより洗浄を行い、金属前駆体の還元を行い、還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を形成した。
還元後の表面抵抗値を、表面抵抗計を用いて測定したところ、約10Ω/□であった。また、Raを、AFMを用いて測定したところ約7nmであった。還元後の金属の平均一次粒子径は、SEMを用いて測定したところ約50nmであった。
(電気めっき)
電気めっきの前処理として、上記工程で得られた還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を表面に有する樹脂支持体(PETフィルム)を、ダインクリーナーAC100(商品名、大和化成社製)の10質量%水溶液に30秒間25℃で浸漬後、数回洗浄した。続けて同じく電気めっき前処理として、ダインシルバーACC(商品名、大和化成社製)の10質量%水溶液に10秒浸漬後、数回洗浄した。
電気めっき液として、ダインシルバーブライトPL50(商品名、大和化成社製、主成分:メタンスルホン酸銀)を用い、8M水酸化カリウムによりpH9.0(液温25℃)に調整した。上記還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を表面に有する樹脂支持体を、電気めっき液に浸漬し、0.5A/dm2にて20秒間めっきした。
電気めっきの前処理として、上記工程で得られた還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を表面に有する樹脂支持体(PETフィルム)を、ダインクリーナーAC100(商品名、大和化成社製)の10質量%水溶液に30秒間25℃で浸漬後、数回洗浄した。続けて同じく電気めっき前処理として、ダインシルバーACC(商品名、大和化成社製)の10質量%水溶液に10秒浸漬後、数回洗浄した。
電気めっき液として、ダインシルバーブライトPL50(商品名、大和化成社製、主成分:メタンスルホン酸銀)を用い、8M水酸化カリウムによりpH9.0(液温25℃)に調整した。上記還元された金属粒子を含むめっき下地樹脂層を表面に有する樹脂支持体を、電気めっき液に浸漬し、0.5A/dm2にて20秒間めっきした。
電気めっき後処理として、めっき後の樹脂支持体を、ダインシルバーACC(商品名、大和化成社製、主成分:メタンスルホン酸)の10質量%水溶液に90秒間浸漬後、数回洗浄した。
[フィルムミラー2〜6の製造]
樹脂支持体及び保護層を表1のように変更した他は、フィルムミラー1の製造と同様にして、フィルムミラー2〜6を製造した。
なお、表1において、樹脂支持体として使用したTACは、ダイセル製セルローストリアセテートフィルムである。
また、表1において、保護層として使用したDACは、ダイセル製セルロースジアセテートフィルムであり、PETは、東レ製ミラーS10である。
樹脂支持体及び保護層を表1のように変更した他は、フィルムミラー1の製造と同様にして、フィルムミラー2〜6を製造した。
なお、表1において、樹脂支持体として使用したTACは、ダイセル製セルローストリアセテートフィルムである。
また、表1において、保護層として使用したDACは、ダイセル製セルロースジアセテートフィルムであり、PETは、東レ製ミラーS10である。
[評価]
上述のようにして作製したフィルムミラー1〜6について、高温加熱時の耐久性を、下記反射率の低下と、損傷とによって評価した。
なお、フィルムミラー1〜6はいずれも樹脂支持体を光入射面とする。
上述のようにして作製したフィルムミラー1〜6について、高温加熱時の耐久性を、下記反射率の低下と、損傷とによって評価した。
なお、フィルムミラー1〜6はいずれも樹脂支持体を光入射面とする。
<反射率の低下>
まず、フィルムミラー1〜6について、反射率(反射率A(%)とする。)を計測した。
次に、フィルムミラー1〜6について、80℃の環境下で1000時間放置した後の、反射率(反射率B(%)とする。)を計測した。
上記のようにして計測された反射率Bから反射率Aを引いた値を反射率低下(%)とした。結果は表1に示すとおりである。なお、−3%以上を合格とする。
また、反射率の計測は下記のようにして行った。
まず、フィルムミラー1〜6について、反射率(反射率A(%)とする。)を計測した。
次に、フィルムミラー1〜6について、80℃の環境下で1000時間放置した後の、反射率(反射率B(%)とする。)を計測した。
上記のようにして計測された反射率Bから反射率Aを引いた値を反射率低下(%)とした。結果は表1に示すとおりである。なお、−3%以上を合格とする。
また、反射率の計測は下記のようにして行った。
(反射率の計測)
日立ハイテクノロジーズ社製の分光光度計U−4100(固体試料測定システム)を使って、入射角5度の基準サンプルに対する相対反射率測定を行った。波長範囲は250〜2500nmで測定し、各波長の反射率(%)の平均値を、評価対象の反射率(%)とした。
日立ハイテクノロジーズ社製の分光光度計U−4100(固体試料測定システム)を使って、入射角5度の基準サンプルに対する相対反射率測定を行った。波長範囲は250〜2500nmで測定し、各波長の反射率(%)の平均値を、評価対象の反射率(%)とした。
<損傷>
80℃の環境下で1000時間放置した後のフィルムミラー1〜6を、NaClの濃度が3質量%の水溶液を40℃環境下で浸漬し、目視にて認識できる損傷が発生するまでの時間を計測した。なお、72時間を超えるものを合格とした。
80℃の環境下で1000時間放置した後のフィルムミラー1〜6を、NaClの濃度が3質量%の水溶液を40℃環境下で浸漬し、目視にて認識できる損傷が発生するまでの時間を計測した。なお、72時間を超えるものを合格とした。
10 太陽光反射用フィルムミラー
11 樹脂支持体
12 めっき下地樹脂層
13 銀反射層
14 腐食防止層
15 粘着剤(又は接着剤)
16 保護層
S 太陽光入射面
11 樹脂支持体
12 めっき下地樹脂層
13 銀反射層
14 腐食防止層
15 粘着剤(又は接着剤)
16 保護層
S 太陽光入射面
Claims (5)
- 太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーであって、
前記樹脂支持体(a)の太陽光入射面と逆側に、少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を有することを特徴とする太陽光反射用フィルムミラー。 - 前記アセチルセルロースが、トリアセチルセルロースであることを特徴とする請求項1に記載の太陽光反射用フィルムミラー。
- 前記保護層が、前記銀反射層(c)の太陽光入射面と逆側に、接着剤又は粘着剤を介して貼合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の太陽光反射用フィルムミラー。
- 太陽光入射面に近い方から順に、少なくとも樹脂支持体(a)と、めっき下地樹脂層(b)と、めっき法により形成された銀反射層(c)と、腐食防止層(d)と、を有する太陽光反射用フィルムミラーの製造方法であって、
少なくともアセチルセルロース又はその誘導体からなる保護層を形成する工程を有することを特徴とする太陽光反射用フィルムミラーの製造方法。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の太陽光反射用フィルムミラーと、ミラー支持基材と、を有することを特徴とする太陽熱発電用反射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015038361A JP2016161657A (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | 太陽光反射用フィルムミラー、太陽光反射用フィルムミラーの製造方法及び太陽熱発電用反射装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2016161657A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20210301059A1 (en) * | 2018-07-25 | 2021-09-30 | Showa Denko Materials Co., Ltd. | Acrylic resin, producing method thereof, resin composition set, heat storage material, and article |
-
2015
- 2015-02-27 JP JP2015038361A patent/JP2016161657A/ja active Pending
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US20210301059A1 (en) * | 2018-07-25 | 2021-09-30 | Showa Denko Materials Co., Ltd. | Acrylic resin, producing method thereof, resin composition set, heat storage material, and article |
US11965048B2 (en) * | 2018-07-25 | 2024-04-23 | Resonac Corporation | Acrylic resin, producing method thereof, resin composition set, heat storage material, and article |
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