JPH1128935A - コンバーチブル・トップ組立体、並びにその製造方法、及び装置 - Google Patents
コンバーチブル・トップ組立体、並びにその製造方法、及び装置Info
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- JPH1128935A JPH1128935A JP9226664A JP22666497A JPH1128935A JP H1128935 A JPH1128935 A JP H1128935A JP 9226664 A JP9226664 A JP 9226664A JP 22666497 A JP22666497 A JP 22666497A JP H1128935 A JPH1128935 A JP H1128935A
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Abstract
固着強度を有して形成できると共に、連結要素の断面形
状によってその接合強度が左右されないコンバーチブル
・トップ組立体、並びにその組立体を簡単に製造できる
製造方法及び装置を提供する。 【解決手段】 枠部材2は、第一固着手段m1 を設けた
窓板の外周縁3e近傍と、第二固着手段m2 を設けたシ
ートの開口縁4e近傍とが重なり合う部分で液状の合成
樹脂を硬化させた所定の横断面形状を有すると共に、そ
の内周縁201eo近傍が固着手段m1 により窓板3に
固着し、その外周縁202eo近傍が第二固着手段m2
によりシート4に固着し、枠部材の内周縁201eiと
シートの開口縁4eとの位置がほぼ一致させる。
Description
に取り付けたコンバーチブル車のコンバーチブル・トッ
プ組立体、並びにその製造方法、及び装置に関するもの
である。
固定屋根に代えて着脱可能なハードトップ、または折り
畳み可能な幌屋根を取り付けたものである。コンバーチ
ブル・トップ組立体は、幌となる折り畳み可能なシート
に透明な窓板を設け、その使用時は、車体の上部に幌屋
根を形成して前部および/または後部座席を屋根で覆
い、それ以外の時は、シートを後方に折り畳んで屋根を
開放する。
関する従来技術には、例えば、1989年1月24日に
登録された米国特許第4,799,727号、1991
年10月29日に登録された米国特許第5,061,3
32号、1995年11月7日に登録された米国特許第
5,464,265号、1991年6月5日に公告され
た実公平3−26010号がある。
は、コンバーチブル・トップを車内に収納するとき、シ
ートに設けた窓板が邪魔にならぬよう、2枚の窓板を樹
脂性の可撓ヒンジで連結し、折り畳めるようにしたもの
である。しかしながら、この従来技術では、連結要素
は、2枚の窓板を連結するための部材であって、窓板の
外周縁端部を断面コの字形状部分に挿入して固定するた
め、様々な厚みの窓板またはシートに対応させることが
できない。
は、窓板とシートとを連結して一体化する発明であっ
て、第一の固着手段を設けた窓板と、第二の固着手段を
設けたシートと、所定の横断面形状の長尺材に押し出し
成形された合成樹脂の連結要素とからなり、連結要素と
シートとを高周波溶接で固着するものである。しかしな
がら、この従来技術では、窓板またはシートに前記連結
要素を連結する作業が煩雑で、また、前記連結要素の端
部とシートの端部とを重ね合わせ状態で部分的に高周波
溶接するため、連結要素とシートとの間の結合力が弱
い。また、高周波溶接は、連結要素とシートとを1対の
電極で挟んで圧力を加えて溶接するものであるから、シ
ートまたは連結要素の表面に電極の跡が残って外観を損
ねることがある。また連結要素が平板状の場合には、さ
ほど技術的問題はないが、連結要素が厚肉な異形断面の
ときには充分な強度で固着しにくい。さらに、製造方法
においては、比較的多くのステップを要するという問題
がある。
を取り換える際に、窓板とシートとを連結して一体化す
る方法の発明であって、熱抵抗線を備えた連結フレーム
を有し、この連結フレームに備えた熱抵抗線を加熱する
ことにより、シートと連結フレームとの間のホットメル
ト接着剤を軟化させて接着するものである。しかしなが
ら、この従来技術でも、上記米国特許第5,464,2
65号の場合とほぼ同様の問題が生じる。
のコンバーチブル・トップを開示しているが、この従来
技術は、窓板とシートとをシール材を介して接合し、シ
ール性を高めたものである。
する課題は、上述した事実に鑑みなされたもので、窓板
またはシートが連結要素を介して充分な強度で固着でき
ると共に、前記連結要素の断面形状によって、前記シー
トまたは前記窓板に対する固着強度が左右されることが
ないコンバーチブル・トップ組立体、並びにその組立体
を簡単に製造できる製造方法及び装置を提供することで
ある。
め、請求項1に係る、本発明によるコンバーチブル・ト
ップ組立体は、透明な材料からなり表裏両面および所定
の外周縁形状を有する窓板と、前記窓板の外周縁形状と
ほぼ同一または相似形状の開口縁を有し該窓板よりも柔
軟な材料からなる折り畳み可能なシート材と、前記窓板
と前記シート材とを連結して一体化するため、前記窓板
の外周縁近傍と前記シート材の開口縁近傍との間に横断
面形状異形で前記窓板の外周縁に沿って長尺に形成され
た合成樹脂製の連結要素と、前記窓板の外周縁近傍と前
記連結要素とを固着する第一の固着手段と、前記シート
材の開口縁近傍と前記連結要素とを固着する第二の固着
手段と、を備えるものであって、前記連結要素は、該連
結要素を成形する成形型のキャビティ内にて圧縮された
状態で充填され固化してなる合成樹脂により形成される
とともに、前記窓板の外周縁近傍に対して、前記キャビ
ティ内で前記第一の固着手段により固着されたものであ
ることを特徴とするものである。なお、本明細書におい
て、「固化」とは、熱可塑性合成樹脂の冷却に伴う固状
化のみならず、いわゆる、反応射出成形法(RIM)に
おける化学反応に伴う固状化(硬化)や、ゾル状の液状
樹脂の、熱などのエネルギによる固状化(硬化)をも含
む場合がある。
ビティ内にて圧縮された状態で充填され固化してなる合
成樹脂により形成されるとともに、前記窓板の外周縁近
傍に対して、前記キャビティ内で前記第一の固着手段に
より固着されたものであるから、前記窓板と前記連結要
素との固着力を大きくでき、また、前記窓板と前記連結
要素との間のシール性も向上する。しかも、前記連結要
素は、前記キャビティ内にて圧縮された状態で充填され
るから、前記連結要素の断面が複雑な形状である異形断
面の場合でも、前記窓板に対して充分な強度で固着させ
ることができる。加えて、前記連結要素は、固化してな
る合成樹脂であるから、前記連結要素が受ける引っ張り
力などを考慮して、前記第一の固着手段の形成範囲を選
択することができる。
ブル・トップ組立体は、請求項1において、前記連結要
素は、前記シート材の開口縁近傍に対して、前記キャビ
ティ内で前記第二の固着手段により固着されたものであ
る。
ィ内にて前記第二の固着手段により前記シート材の開口
縁近傍と一体に固着されるから、前記シート材と前記連
結要素との固着力を大きくでき、また、前記シート材と
前記連結要素との間のシール性も向上する。しかも、前
記連結要素は、前記キャビティ内にて圧縮された状態で
充填されるから、前記連結要素の断面が複雑な形状であ
る異形断面の場合でも、前記シート材に対して充分な強
度で固着することができる。加えて、前記連結要素は、
固化してなる合成樹脂であるから、前記連結要素が受け
る引っ張り力などを考慮して、前記第二の固着手段の形
成範囲を選択することができる。
ブル・トップ組立体は、請求項2において、前記シート
材の開口縁近傍は、前記第二の固着手段により前記連結
要素との接触部分の全面にわたって積層一体化されてい
るものである。
前記キャビティ内にて前記第二の固着手段により前記連
結要素との接触部分の全面にわたって積層一体化される
から、請求項2の効果は、さらに顕著なものになる。
ブル・トップ組立体は、請求項2において、前記シート
材の開口縁近傍は、前記連結要素に埋設されて一体化さ
れているものである。
前記連結要素に埋設されて一体化されるから、請求項2
の効果は、さらに顕著なものになる。
ブル・トップ組立体は、請求項1において、前記連結要
素が、前記シート材の開口縁近傍に対して、前記キャビ
ティ外で前記第二の固着手段により前記連結要素との接
触部分の全面にわたって固着されたものである。
ィ外で前記シート材の開口縁近傍に対して、前記第二の
固着手段により固着されたものであっても、この固着が
前記連結要素との接触部分の全面にわたってなされてい
るから、前記シート材と前記連結要素とを固着させたと
きの効果は、前記連結要素の表面上に該連結要素との接
触部分の一部で固着させる従来技術よりも大きくなる。
また、前記シート材が合成樹脂と一体成形しにくいもの
である場合に有効である。
ブル・トップ組立体は、透明な材料からなり表裏両面お
よび所定の外周縁形状を有する窓板と、前記窓板の外周
縁形状とほぼ同一または相似形状の開口縁を有し該窓板
よりも柔軟な材料からなる折り畳み可能なシート材と、
前記窓板と前記シート材とを連結して一体化するため、
前記窓板の外周縁近傍と前記シート材の開口縁近傍との
間に横断面形状異形で前記窓板の外周縁に沿って長尺に
形成された合成樹脂製の連結要素と、前記窓板の外周縁
近傍と前記連結要素とを固着する第一の固着手段と、前
記シート材の開口縁近傍と前記連結要素とを固着する第
二の固着手段と、を備えるものであって、前記連結要素
は、該連結要素を成形する成形型のキャビティ内にて圧
縮された状態で充填され固化してなる合成樹脂により形
成されるとともに、前記シート材の開口縁近傍に対し
て、前記キャビティ内で前記第二の固着手段により固着
されたものであり、かつ、前記連結要素は、前記窓板の
外周縁近傍に対して、前記キャビティ外で前記第一の固
着手段により固着されたものであることを特徴とするも
のである。
周縁近傍に対して、前記キャビティ外で前記第一の固着
手段により固着されたものであるから、請求項2の効果
に加え、前記窓板が合成樹脂と一体成形しにくいもので
ある場合に有効である。
ブル・トップ組立体は、請求項5または6において、前
記シート材の開口縁近傍が、前記連結要素と前記窓板の
外周縁近傍との間に形成した間隙に巻き込まれている。
前記連結要素と前記窓板の外周縁近傍との間に形成した
間隙に巻き込まれているから、前記シート材の開口縁が
前記連結要素に対して剥離しないで済む。
ブル・トップ組立体は、請求項3または、請求項5乃至
7のいずれか一項において、前記連結要素は、車外側か
ら目視されるが、前記シート材により車内側から目視不
能に被覆されている。
視できるので、特定のスタイリングに適している。
ブル・トップ組立体は、請求項3または、請求項5乃至
7のいずれか一項において、前記連結要素が、前記シー
ト材により車外側から目視不能に被覆されている。
よって外部から被覆され車外側に露出しないから、例え
ば、ポリウレタン樹脂のような耐候性に乏しい材料で
も、前記連結要素の材料として使用できる。
チブル・トップ組立体は、請求項4において、前記シー
ト材の開口縁近傍に形成した穴部に流れ込んだ前記連結
要素の一部により形成されて、該シート材と前記連結要
素とを補助的に固着する第三の固着手段を付加して設け
ている。
の固着部分が前記連結要素により補強できるから、前記
シート材と前記連結要素との間の固着が一層安定したも
のになる。
チブル・トップ組立体は、請求項4または10におい
て、前記窓板の外周縁近傍に形成した穴部に流れ込んだ
前記連結要素の一部により形成されて、該窓板と前記連
結要素とを補助的に固着する第四の固着手段を付加して
設ける。
着部分が前記連結要素により補強できるから、前記窓板
と前記連結要素との固着が一層安定したものになる。
チブル・トップ組立体は、請求項4、10または11に
おいて、前記第一の固着手段と前記第二の固着手段との
間を固着する第五の固着手段を設ける。
固着できるから、前記連結要素の厚みが薄くなり、コン
バーチブル・トップ組立体の軽量化が図れる。
チブル・トップ組立体は、請求項1乃至12のいずれか
一項において、前記窓板が、該窓板の車内側表面に加熱
曇り止め手段を有するものであって、前記連結要素は、
加熱曇り止め手段と電気的に接続する接続端子の基部を
覆うことにより、この端子の基部を前記窓板の車内側表
面に固定している。
手段と電気的に接続する接続端子の基部を覆って、この
端子を前記窓板の車内側表面に固定するから、接続端子
を前記窓板に対し安定した状態で取り付けることができ
る。
チブル・トップ組立体は、請求項1乃至13のいずれか
一項において、前記窓板は、該窓板の外周縁に沿って所
定の幅で不透明着色層が形成されたものであって、前記
連結要素は、前記不透明着色層の形成された範囲を越え
ない位置に形成されている。
形成された範囲を越えない位置に形成したから、前記シ
ート材の開口縁または前記連結要素の内周縁を、透明な
窓板を通して目視されにくくできる。
チブル・トップ組立体は、請求項1乃至14のいずれか
一項において、前記連結要素は、熱可塑性合成樹脂から
なるものである。
脂であるから、入手が容易で安価である。なお、前記熱
可塑性合成樹脂の一例としては、例えば、耐傷付き性に
優れたPVC(ポリ塩化ビニル)樹脂が好ましい。
チブル・トップ組立体は、請求項1乃至14のいずれか
一項において、前記連結要素が、少なくとも2成分の樹
脂原料が反応して形成された合成樹脂からなるものであ
る。
たりして、コンバーチブル・トップ組立体または、前記
連結要素に要求される性能を満たすものを提供できる。
チブル・トップ組立体は、請求項1乃至16のいずれか
一項において、前記シート材は、前記連結要素の合成樹
脂と相溶性を有する樹脂シート材を、少なくとも前記連
結要素側に有するものであり、前記第二の固着手段は、
前記連結要素の面と前記樹脂シート材との溶着部であ
る。
結要素の面と前記樹脂シート材との溶着部にしたことか
ら、特別の資材は必要としないという利点が得られる。
チブル・トップ組立体は、請求項17において、前記シ
ート材は、使用状態において実質的に引っ張り強度を受
け持つ強度支持シート材と、この強度支持シート材の前
記連結要素側に該連結要素の合成樹脂と相溶性を有する
前記樹脂シート材が積層されている。
ト材と前記強度支持シート材とで積層して形成したか
ら、幌となる前記シート材として、強度と耐シール性を
兼ね備えたシート材を使用することができる。
チブル・トップ組立体は、請求項18において、前記シ
ート材の開口縁部分に、前記強度支持シート材と前記樹
脂シート材との剥離を防止する固着剤が形成されてい
る。
記強度支持シート材と前記樹脂シート材との剥離を防止
する固着剤を使用するから、前記強度支持シート材と前
記樹脂シート材との間の剥がれを防止し、同時に、前記
シート材の開口縁で起きやすい糸ほつれの発生を防止す
ることができる。
チブル・トップ組立体は、請求項1乃至19のいずれか
一項において、前記第二の固着手段は、前記連結要素の
面と接する部分の前記シート材表面に塗布された接着剤
である。
あるから、前記シート材および前記連結要素の材料とし
て、これらシート材がそれぞれ必要とする機能に合わせ
て材料を選択することができる。
チブル・トップ組立体は、請求項1乃至20のいずれか
一項において、前記窓板は、無機質ガラスまたは合成樹
脂のいずれかである。
ときは、窓表面の耐傷付き性、耐候性、耐久性の向上を
図ることができる。また、前記窓板を合成樹脂としたと
きは、軽量化を図ることができる。
チブル・トップ組立体は、請求項1乃至21のいずれか
一項において、前記連結要素と前記シート材とは、同色
または類似の色を呈する。
を、同色または類似の色としたから、液状の合成樹脂ま
たは液状の樹脂原料が多少シート上に洩れたり、前記連
結要素にバリが発生しても、その部分が目立たず、整形
のために行う表面加工を省略することができる。
ンバーチブル・トップ組立体の製造方法は、透明な材料
からなり表裏両面および所定の外周縁形状を有する窓板
と、前記窓板の外周縁形状よりも大きい外周縁形状を有
して該窓板よりも柔軟な材料からなる折り畳み可能なシ
ート材と、前記窓板と前記シート材とを連結して一体化
するため、前記窓板の外周縁近傍と前記シート材の開口
縁近傍との間に横断面形状異形で前記窓板の外周縁に沿
って長尺に形成された合成樹脂製の連結要素と、前記窓
板の外周縁近傍と前記連結要素とを固着する第一の固着
手段と、前記シート材の開口縁近傍と前記連結要素とを
固着する第二の固着手段と、を備えるコンバーチブル・
トップ組立体を製造するに際し、分割面で分離可能な一
対のモールドハーフを備える成形型の前記モールドハー
フ間の所定位置に、少なくとも前記窓板を配置し、前記
成形型の型締めにより、前記窓板の外周縁近傍に、前記
窓板の外周縁に沿って長手方向に延在する所定形状のキ
ャビティを形成するとともに、該キャビティの一部を前
記窓板により形成し、このキャビティに、液状の合成樹
脂または、反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂原料
を充填して前記キャビティ内を滞熱かつ圧縮状態に保
ち、後に固化させることにより、前記連結要素を、前記
キャビティの形状に対応する形状に形成するとともに前
記第一の固着手段により前記窓板の外周縁近傍と一体に
固着し、前記シート材を、前記第二の固着手段により前
記連結要素と一体に固着することを特徴とするものであ
る。
ときに形成されたキャビティに、液状の合成樹脂、また
は、反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を充填
して固化させるから、前記連結要素の成形と同時に、前
記第一の固着手段により前記窓板との固着が完了する。
これにより、請求項1に記載の組立体の製造が容易にな
る。
プ組立体の製造方法は、請求項23において、前記シー
ト材を、前記モールドハーフ間の所定位置に配置して、
前記キャビティ内で前記第二の固着手段により前記連結
要素と一体に固着する。
2に記載の組立体の製造が容易になる。また、前記第一
の固着手段による前記窓板との固着および前記第二の固
着手段による前記シート材との固着とが同一ステップで
完了する。
プ組立体の製造方法は、請求項24において、前記モー
ルドハーフ間の所定位置に配置した前記シート材は、前
記キャビティの一部を形成するように、一方の前記モー
ルドハーフの型面に密接させる。
3に記載の組立体の製造が容易に行える。
プ組立体の製造方法は、請求項25において、前記成形
型の、前記キャビティの内周縁に隣接する挟圧部で前記
シート材を介して前記窓板を挟むとともに前記キャビテ
ィの外周縁に隣接する挟圧部で前記シート材を挟む。
周縁に隣接する挟圧部で前記シート材を介して前記窓板
を挟むとともに前記キャビティの外周縁に隣接する挟圧
部で前記シート材を挟むから、前記シート材を幾分圧縮
して緩衝作用およびシール作用が得られる。このため、
前記窓板を破損させたり、傷つけたりすることがない。
加えて、前記連結要素を成形中に、過度にバリが発生す
ることを防ぐことができる。
プ組立体の製造方法は、請求項25または26におい
て、前記シート材を密接させない側の前記モールドハー
フのみに設けた、少なくとも1つの射出ゲートから前記
キャビティ内に、液状の合成樹脂または、合成樹脂を形
成する液状の樹脂原料を射出して充填する。
成樹脂または、反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂
原料の圧力により、前記シート材を前記モールドハーフ
の型面に容易に密接させることができるため、請求項3
に記載の組立体の製造が容易である。
プ組立体の製造方法は、請求項24において、前記モー
ルドハーフ間の所定位置に配置した前記シート材は、前
記両モールドハーフの型面と前記窓板とにより形成した
前記キャビティを前記窓板の延在方向に沿って分断する
ように、前記両型面から離間させる。
立体の製造が容易である。
プ組立体の製造方法は、請求項28において、前記成形
型の、前記キャビティの内周縁に隣接する挟圧部で前記
シート材を介して前記窓板を挟むとともに前記キャビテ
ィの外周縁に隣接する挟圧部で前記シート材を挟む。
立体の製造に際して、請求項26と同様な効果が得られ
る。
プ組立体の製造方法は、請求項28または29におい
て、前記シート材の開口縁近傍に穴部を形成するととも
に該穴部内にて前記連結要素の一部分を形成し、この一
部分によって前記連結要素と前記シート材とを固着する
第三の固着手段を形成する。
0に記載の第三の固着手段の形成が容易である。
プ組立体の製造方法は、請求項28または30におい
て、前記窓板の外周縁近傍に穴部を形成するとともに該
穴部内にて前記連結要素の一部分を形成し、この一部分
によって前記連結要素と前記窓板とを固着する第四の固
着手段を形成する。
1に記載の第四の固着手段の形成が容易である。
プ組立体の製造方法は、請求項28乃至31のいずれか
一項において、前記第一の固着手段と第二の固着手段と
の間が固着するように、これら固着手段の間に第五の固
着手段を形成する。
の固着手段および前記第二の固着手段を固着することが
容易である。
プ組立体の製造方法は、請求項28乃至32のいずれか
一項において、前記一対のモールドハーフの両方それぞ
れに設けた少なくとも1つの射出ゲートから前記キャビ
ティ内に、液状の合成樹脂または、反応して合成樹脂を
形成する液状の樹脂原料を射出する。
成樹脂または、反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂
原料の圧力により、前記モールドハーフ間の所定位置に
配置した前記シート材は、前記両モールドハーフの型面
と前記窓板とにより形成した前記キャビティを前記窓板
の延在方向に沿って分断するように、前記両型面から離
間させることができるため、請求項4に記載の組立体の
製造が容易である。
プ組立体の製造方法は、請求項23において、前記シー
ト材は、前記キャビティ外で前記第二の固着手段により
前記連結要素と固着して積層一体化させる。
樹脂と一体成形しにくいものである場合に有効である。
プ組立体の製造方法は、透明な材料からなり表裏両面お
よび所定の外周縁形状を有する窓板と、前記窓板の外周
縁形状よりも大きい外周縁形状を有して該窓板よりも柔
軟な材料からなる折り畳み可能なシート材と、前記窓板
と前記シート材とを連結して一体化するため、前記窓板
の外周縁近傍と前記シート材の開口縁近傍との間に横断
面形状異形で前記窓板の外周縁に沿って長尺に形成され
た合成樹脂製の連結要素と、前記窓板の外周縁近傍と前
記連結要素とを固着する第一の固着手段と、前記シート
材の開口縁近傍と前記連結要素とを固着する第二の固着
手段と、を備えるコンバーチブル・トップ組立体を製造
するに際し、分割面で分離可能な一対のモールドハーフ
を備える成形型の前記モールドハーフ間の所定位置に前
記シート材を配置し、前記成形型の型締めにより、一方
の前記モールドハーフの型面と、他方の前記モールドハ
ーフの型面に密接させた前記シート材とで、前記窓板の
外周縁に沿って長手方向に延在する所定形状のキャビテ
ィを形成し、このキャビティに、液状の合成樹脂また
は、反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を充填
して前記キャビティ内を滞熱かつ圧縮状態に保ち、後に
固化させることにより、前記連結要素を、前記キャビテ
ィの形状に対応する形状に形成するとともに前記第二の
固着手段により前記シート材と一体に固着し、前記窓板
の外周縁近傍を、前記キャビティ外で前記第一の固着手
段により前記連結要素と固着して積層一体化させること
を特徴とするものである。
と一体成形しにくいものである場合に有効である。
プ組立体の製造方法は、請求項35において、前記シー
ト材が、前記成形型の型締めにより、前記窓板の外周縁
形状と同一または相似形状の開口縁を形成するように切
断される。
縁の形成が前記連結要素の成形とともに行われるため、
加工工程を減少させることができる。
プ組立体の製造方法は、請求項35または36におい
て、前記モールドハーフに設けた少なくとも1つの射出
ゲートから前記キャビティ内に、液状の合成樹脂また
は、反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を射出
して充填する。
立体を製造するために、液状の合成樹脂または、反応し
て合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を射出するに際
し、これら合成樹脂または樹脂原料に高い圧力を加えな
くとも、前記キャビティ内への充填を行うことができ
る。
プ組立体の製造方法は、請求項34乃至37のいずれか
一項において、前記連結要素の前記窓板の車外側表面も
しくは車内側表面の外周縁近傍に隣接する位置に前記シ
ート材の開口縁近傍を巻き込むための段部を一体成形す
る。
することにより前記シート材の開口縁近傍を容易に巻き
込むことができる。
プ組立体の製造方法は、請求項27,33または37に
おいて、前記射出ゲートを前記キャビティの長手方向に
沿って複数個設け、それぞれの射出ゲートから、液状の
合成樹脂または、合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を
射出する。
6に記載の組立体を製造するに際し、これら合成樹脂ま
たは樹脂原料に高い圧力を加えなくとも、前記キャビテ
ィ内への充填を行うことができる。
プ組立体の製造方法は、請求項39において、前記複数
個の射出ゲートは、前記窓板の外周縁近傍の少なくとも
一対の互いに対抗する部位にそれぞれ対応する位置に設
けられ、それぞれの射出ゲートから時間的に重なるタイ
ミングで液状の合成樹脂または、合成樹脂を形成する液
状の樹脂原料を射出し、射出された液状の合成樹脂また
は、合成樹脂を形成する液状の樹脂原料により前記窓板
にかかる面方向の圧縮力を互いに打ち消させる。
成樹脂または、液状の樹脂原料により前記窓板にかかる
面方向の圧縮力を互いに打ち消させるようにしたから、
成形型内に位置決めした前記窓板が、射出された液状の
合成樹脂または、液状の樹脂原料の圧力によって、位置
ずれを生じることがなく、成型中の正確な位置決めを確
保することができると共に、前記窓板に傷がついたりす
るのを防止できる。
プ組立体の製造方法は、請求項23乃至40のいずれか
一項において、前記シート材を予め、前記窓板の外周縁
形状と同一または相似形状の開口縁を形成するように除
去する。
去を容易に行うことができる。
プ組立体の製造方法は、請求項23乃至40のいずれか
一項において、前記連結要素と一体化した前記シート材
に前記連結要素の内周縁に沿って分離線を形成し、前記
内周縁よりも内側の前記連結要素と固着していない部分
の前記シート材を除去する。
縁を目安またはガイドとして、不要なシート材を除去す
るから、不要なシート材を除去するための作業を、容易
かつ正確に行うことができる。
プ組立体の製造方法は、請求項23乃至42のいずれか
一項において、前記シート材の表面に多数の微小な凹凸
のエンボス模様を形成し、このシート材を前記凹凸面が
前記窓板の面と向き合う方向に配置する。
に多数の微小な凹凸のエンボス模様を形成したから、前
記シート材の緩衝作用がさらに向上し、併せて、美観も
向上する。
プ組立体の製造方法は、請求項23乃至43のいずれか
一項において、射出する前記液状の合成樹脂は、加熱し
て溶融させた液状の熱可塑性樹脂とする。
および前記第二の固着手段を、液状樹脂の熱によるシー
ト材表面の溶融によって実施することができる。
プ組立体の製造方法は、請求項44において、前記窓板
を常温よりも加熱して膨張させた状態で前記連結要素を
形成し、後に前記窓板を前記連結要素とともに冷却す
る。
も加熱して膨張させた状態で成形型に配置して前記連結
要素を形成するから、成型中の冷却、固化に伴い前記窓
板に対して生じる前記連結要素からの内部応力を緩和
し、前記窓板の変形または破損を防止することができ
る。
プ組立体の製造方法は、請求項23乃至43のいずれか
一項、または請求項45において、射出する前記液状の
樹脂原料は、ポリオールとイソシアネートとの混合液を
主成分とする。
アネートとの混合液は、射出時の粘性が低いことから、
射出される樹脂原料をキャビティ内に行き渡らせるため
に高い圧力を必要としない。
プ組立体の製造方法は、請求項23乃至46のいずれか
一項において、充填する合成樹脂としてシート材の色と
同一または類似の色に着色したものを使用する。
多少シート上に洩れたり、前記連結要素にバリが発生し
ても、その部分が目立たず、整形のために行う表面加工
を省略することができる。
コンバーチブル・トップ組立体の製造装置は、コア型と
キャビティ型とに対応する一対のモールドハーフを有
し、それら両方のモールドハーフの分割面に、透明な材
料からなり表裏両面および所定の外周縁形状を有する窓
板と、折り畳み可能で前記窓板よりも柔軟な材料からな
るシート材とを配置した状態で開閉可能な成形型を備え
るコンバーチブル・トップ組立体の製造装置において、
前記成形型を閉じたときに、型内部の分割面に、前記窓
板の外周縁に沿って長手方向に延在する所定形状のキャ
ビティが形成されるとともに、このキャビティの一部が
前記窓板により形成され、前記キャビティは、該キャビ
ティの外周縁に隣接する前記両方のモールドハーフの挟
圧部が前記シート材を挟んで前記シート材を圧縮した状
態で型内部の分割面をシールするとともに、前記キャビ
ティの内周縁に隣接する前記両方のモールドハーフの挟
圧部が前記シート材および前記窓板を挟んで前記シート
材を圧縮した状態で型内部の分割面をシールすることで
形成される。
ずれか一項に記載の組立体を製造する方法を容易に実現
できる。
プ組立体の製造装置は、請求項48において、前記シー
ト材が、前記モールドハーフの一方の型面に密接するよ
うに位置決めされている。
立体を製造する方法を容易に実現できる。
プ組立体の製造装置は、請求項48において、前記シー
ト材が、前記キャビティ内を前記窓板の延在方向に沿っ
て2つに分断するように位置決めされている。
立体を製造する方法を容易に実現できる。
プ組立体の製造装置は、コア型とキャビティ型とに対応
する一対のモールドハーフを有し、それら両方のモール
ドハーフの分割面に、折り畳み可能で窓板よりも柔軟な
材料からなるシート材を配置した状態で開閉可能な成形
型を備えるコンバーチブル・トップ組立体の製造装置に
おいて、型を閉じたときに、型内部の分割面に、一方の
前記モールドハーフの型面と、他方の前記モールドハー
フの型面に密接した前記シート材とで、所定形状のキャ
ビティが形成され、前記キャビティは、該キャビティの
内周縁および外周縁に隣接する前記両方のモールドハー
フの挟圧部が前記シート材を挟んで該シート材を圧縮し
た状態で型内部の分割面をシールすることで形成される
ことを特徴とするものである。
立体を製造する方法を容易に実現できる。
プ組立体の製造装置は、請求項51において、前記窓板
の外周縁形状と同一または相似形状の開口縁を前記シー
ト材に形成するための除去手段を、前記キャビティの内
周縁に隣接する前記両方のモールドハーフの挟圧部に一
体に備える。
製造方法を容易に実現できる。
プ組立体の製造装置は、請求項51または52におい
て、前記連結要素と前記窓板とを硬化によって固着する
第一の固着手段を加熱して硬化させる加熱手段を付加し
て備える。
として、熱により活性化される接着剤を用いた場合に有
効である。
1乃至53のいずれか一項において、前記窓板の外周縁
と前記モールドハーフの型面との間に、前記連結要素と
前記窓板の車外側表面もしくは車内側表面の外周縁近傍
との間に前記シート材の開口縁近傍を巻き込むための隙
間を形成する隙間形成手段を備える。
製造方法に用いる前記シート材の開口縁近傍を巻き込む
ための段部を容易に成形できる。
プ組立体の製造装置は、請求項48乃至54のいずれか
一項において、一方の前記モールドハーフには、分割面
に配置される前記シート材の延在方向の位置を決めるシ
ート材位置決め手段を備える。
して前記窓板を正確に位置決めすることができる。
プ組立体の製造装置は、請求項48乃至55のいずれか
一項において、前記シート材を前記窓板の外向き方向に
引っ張る引っ張り手段を備える。
して前記シート材を位置決めするときに生じる弛みを除
去することができる。
プ組立体の製造装置は、請求項48乃至56のいずれか
一項において、前記モールドハーフに、前記キャビティ
内に液状の合成樹脂または樹脂原料を射出するゲートを
設けている。
出成形法に容易に適用できる。
プ組立体の製造装置は、請求項57において、前記射出
ゲートは、前記シート材が密接しない側のモールドハー
フに設ける。
製造方法を容易に実現できる。
プ組立体の製造装置は、請求項57において、前記射出
ゲートは、前記一対のモールドハーフの両方それぞれに
少なくとも1つ設けている。
製造方法を容易に実現できる。
プ組立体の製造装置は、請求項59において、前記モー
ルドハーフの一方の前記射出ゲートと、前記モールドハ
ーフの他方の前記射出ゲートとを、互いに向かい合う位
置に設けている。
間の所定位置に配置した前記シート材に加わる圧力が等
しくなる。
プ組立体の製造装置は、請求項57乃至60のいずれか
一項において、前記射出ゲートは、前記キャビティの長
手方向に沿って複数個設けられ、これら複数個の射出ゲ
ートは、樹脂流路を介して1つの樹脂受口と繋がってい
る。
手方向に沿って複数個設けた射出ゲートを、樹脂流路を
介して1つの樹脂受口と繋げたから、請求項40に記載
の製造方法を容易に実施することができる。
した図面に基づいて詳細に説明する。
ップ組立体の使用状態を例示した斜視図である。車体の
上部後方から示したコンバーチブル・トップ組立体1
は、連結要素である枠部材2により窓板3を幌屋根とな
るシート4に取り付けた折り畳み可能なキャンバストッ
プまたはソフトトップであり、シート4は、窓板3より
も柔軟な材料でなる。コンバーチブル・トップ組立体1
を使用するときは、図のように、シート4が張設され、
ルーフ5の前方からリアフェンダー6およびリアトラン
ク7にかけて延在し、図示せぬ前後部座席(少なくとも
後部座席)をカバーするが、使用しないときは、後部側
に折り畳むことで前記幌屋根を開放したオープンカーと
することができる。また、この様な製品は、前記のオー
プンカー式車両に限らず、四輪駆動車、一部のスポーツ
ユーティリティ車の側面窓、建築・土木工事用作業車、
農業用車両等の窓にも適用することができ、本願明細書
においては、これらを含めてコンバーチブル・トップ組
立体と称する。
己保形性を有し、かつ、表面が傷つきにくく、耐候性お
よび耐久性に優れた単一の無機質ガラスや合わせガラス
等の板材、または、軽量化に優れた合成樹脂であって、
例えば、PC(ポリカーボネート)樹脂、PMMA(ポ
リメチルメタクリレート)樹脂、PAR(ポリアレー
ト)樹脂のように、自己保形性を有する板材であること
が好ましい。但し、合成樹脂製板の場合は一般に、特に
PC樹脂の場合には、無機質ガラスに比べて軟質で表面
が傷つきやすいため、板材表面に、オルガノシロキサン
系等のハードコート層を形成して耐傷つき性、耐候性を
高めることが好ましい。ハードコート層を形成する範囲
は、窓板の表裏面全面であってもよいが、枠部材2との
固着強度の安定性等を考慮して、枠部材2の形成部を除
いた範囲に形成するか、枠部材2の形成部でハードコー
ト層を除去することが好ましい。また窓板3の面形状
は、平板状であっても車外側に僅かに凸なる曲面形状で
あっても構わない。さらに窓板3の外周縁形状は、図1
に示すほぼ矩形形状とする他、車両のスタイリングによ
って、三角形、丸形等を適用することもできる。
であって、図1と同一部分は同一符号で説明する。連結
要素としての枠部材2は、後述する枠部材成形型のキャ
ビティに、シートと窓板とを介在させた状態で充填され
た液状の熱可塑性合成樹脂、または反応して合成樹脂を
形成する液状の樹脂原料を、キャビティ内で固化させ、
窓板3の外周縁3eに沿って長尺に形成されたものであ
って、窓板3とシート4とを連結するものである。枠部
材2の断面形状は、アッパー部分2U、ロアー部分2L
およびサイド部分2Sの全周にわたって同一な形状であ
っても良いが、各部分を個々に異なる断面形状としても
構わない。例えば、コンバーチブル・トップ組立体を使
用中は、シート4が張設されることに加えて、特に、ア
ッパー部分2Uが、窓板3の自重による影響でロアー部
分2Lよりも上下方向に大きな引っ張り力を受ける。こ
のため、アッパー部分2Uについては、窓板3およびシ
ート4と枠部材2との接触面積(固着面積)を他の部分
(ロアー部分2Lおよびサイド部分2S)での接触面積
よりも大きくする。これにより、アッパー部分2Uが受
ける引っ張り応力を軽減し、安定した固着状態を保つこ
とができる。
面には、符号8eを内周縁とする不透明着色層8が予め
形成されており、この材料及び形成方法は窓板3の材質
で異なる。即ち窓板3が無機質ガラスの場合は、フリッ
トを溶着または着色塗装により不透明着色層8を形成
し、窓板3が合成樹脂の場合は、着色塗装により不透明
着色層8を形成するのが好ましい。なお、図中の符号9
は、同じく窓板3の車内側表面に設けられ、加熱曇り止
め手段として使用される熱線プリント(通称、ブス・バ
ー)である。
組立体の第一実施形態を、枠部材2の断面形状から詳細
に説明する。なお、これ以下、総ての実施形態に関して
は、窓面に沿って窓板の中心に向かう方向を内向き、窓
面に沿って窓板の中心から放射状に広がる方向を外向き
とし、これら外向きおよび内向きに合わせてそれぞれ、
説明に用いる外周縁および内周縁を定義する。
3をシート4よりも車外側に配置して固着した状態を示
したものである。窓板3の外周縁3eの形状は、図2に
示すように、ほぼ台形形状の板材であるが、窓板3の形
状は台形に限るものではない。シート4は、窓板3の外
周縁3eの形状にほぼ対応した形状の開口縁部4eを有
するシート材でなる。枠部材2は、シートの開口縁4e
近傍と窓板の外周縁3e近傍とが重なり合う部分に設け
られ、車外側から目視されるが、シート4により車内側
からは目視不能に被覆されている。
に、枠部材2の形状に対応する形状に形成されたキャビ
ティ内に充填された液状の合成樹脂、または、反応して
合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を固化させることに
より形成したものである。本実施形態では、枠部材の車
外側内周縁201eoは、窓板の外周縁3e近傍を覆っ
た状態で固化し、枠部材2と窓板3との固着は、枠部材
2が形成される範囲に予め形成された第1の固着手段m
1 である接着剤層を介して行われる。但し、窓板3が合
成樹脂である場合には、第1の固着手段m1 を接着剤層
に代えて、または、これに加えて、窓板の外周縁3e近
傍に枠部材2に沿った多数の貫通孔やアンダーカット状
切欠を形成し、この貫通孔や切欠に液状樹脂が流れ込む
ことによって固着する機械的手段とすることもできる。
同様に、枠部材の車外側外周縁202eoは、シートの
開口縁4e近傍を車外側から覆った状態で固化し、枠部
材2とシート4の一表面との固着は、第2の固着手段m
2 としての溶着部で行われる。この場合、枠部材2と接
触している部分のシート4は、全面で溶着しているの
で、例えば、部分的な高周波溶着のものよりも、充分な
固着強度を得ることができる。また枠部材2とシート4
との接触部分が非平面であるので、接触面積を平面形状
の場合よりも広く確保することができ、これにより固着
強度の向上に有利である。
るときには、枠部材2を、硬質で剛性を有する合成樹
脂、例えば、硬質PVC(ポリ塩化ビニル)樹脂、AB
S(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、
或いはPPO(ポリフェニレンオキサイド)樹脂などの
エンジニアリング・プラスチックス、これらのポリマー
・アロイ(混合プラスチック)などで形成し補強するこ
とができる。また、さらに強度を向上させるために必要
に応じて、これらの樹脂中にガラス繊維などの補強材を
混入した樹脂を使用することもできる。枠部材の車外側
内周縁201eoは、窓板3の光の屈折を考慮した上
で、車内側のシートの開口縁4eや枠部材2の車内側内
周縁201eiに比べて寸法差Δtだけ内周方向に延長
させれば、車外から窓板3を透してシートの開口縁4e
や枠部材2の車内側内周縁201eiを見えにくくでき
る。この場合には、不透明着色層8を不要にすることも
できる。
は防水織物布4bを単独に使用することも可能である
が、樹脂シート4aと織物布4bとをラミネートしたシ
ート材が好ましい。樹脂シート4aとしては、雨水の浸
入を防止する耐水性の樹脂シートまたはフィルムなどが
あり、後述する枠部材の成形を安定化させ、またスタイ
リングの観点から表面に多数の微細なエンボス加工を施
したものが好ましく、具体的には、軟質PVC樹脂シー
トが挙げられる。また織物布4bとしては、組立体を使
用中にシート4に引張力が作用したときに、実質的に引
っ張り強度を受け持つキャンバスのような布地が望まし
い。特に樹脂シート4aの材質に関しては、枠部材2と
相溶性のある材料からなる合成樹脂シートが好ましい。
但し、枠部材2との相溶性がないか、或いは相溶性があ
っても充分な溶着強度が得られないとき、または、織物
布4bを枠部材2側に配して使用するときには、枠部材
2との接触部分に予め第2の固着手段m2 として接着剤
層を形成しておく。またシート4としては、織物布4b
の両面に樹脂シート4aをラミネートしたものであって
もよい。さらに、シート4と枠部材2の色は、後述する
製造方法との関連で、シート4の上に多少の樹脂洩れ、
バリ等が発生しても、これが目立たないようするため、
互いに同色または同系色にするのが好ましく、具体的に
は、カーボンを含有する黒色または黒系色が耐候性等の
品質面から特に好ましい。
L字形に形成された熱線プリント端子10と、枠部材2
の車内側内周縁201eiよりもやや内側の位置で半田
付けまたはロー付けで電気的に結線するが、L字形端子
10の基部の一部を枠部材2に埋め込んで固定してか
ら、部分的に露出させたL字形端子10とロー付けして
も構わない。
プ組立体の製造方法及び装置を図面を参照して詳細に説
明する。図4,5は、本発明装置の第1実施形態であっ
て、図3の組立体を形成する射出成形型の成形部を示し
た断面図であり、図6は、成形型から取り外した組立体
中間体のシートをA−A断面相当部分でトリムする工程
を示した説明図である。なお、図1〜3と同一部分は、
同一符号をもって説明する。
0上に、分割面で分離可能なスチール製の射出成形型を
構成する一方のモールドハーフのコア型51と他方のモ
ールドハーフのキャビティ型52(図5参照)とを有
し、これら合わせ面(分割面)間に形成されたキャビテ
ィCaに、液状の合成樹脂、または反応して合成樹脂を
形成する液状の樹脂原料を射出充填する。これにより、
枠部材2を射出成形すると共に、枠部材2により窓板3
とシート4とを一体に連結するものである。
た図4を参照すると、その分割面510に、キャビティ
Caを形成する型面511を有すると共に、窓板3の面
中央部に窓板3との接触防止用の逃げ凹部512を有す
る。参照符号53は、シート4をキャビティ511に対
して所定の位置に位置決めするためのピンである。この
位置決めピン53は、コンプレッションスプリングS等
で窓板3側に付勢され、通常、ピン先端がコア型の分割
面510上から突出していて、シート4に予め形成され
た位置決め孔400に入り込んで、シート4を所定位置
に固定するようになっている。また、逃げ凹部512に
は、窓板3を上記と同様、位置決め固定するためのバキ
ューム吸盤54が設けられ、このバキューム吸盤54
を、真空ポンプなどの真空発生源(図示せず)に吸引管
540を介して接続する。
に、窓板3の外周縁3eをキャビティCaに対して位置
決めするためのアーム55を備える。この位置決めアー
ム55は、軸550を中心として回動し、窓板3の位置
決め時には図4の位置に、また、型締め時には、矢印A
の方向に後退するものである。さらに、コア型51の側
面515から離れた外側には、引っ張り手段であるシー
トクランプ56が設けられている。このシートクランプ
56は、シート4をクランプして矢印Bの方向に移動す
ることにより、枠部材2の成形前に、シート4に弛みが
発生するのを防止している。
で型締めした状態の射出成形型の断面図であって、位置
決めアーム55およびシートクランプ56の図示を省略
してある。キャビティ型52は、コア型51との合わせ
面に、キャビティCaを形成する型面521を有すると
共に、窓板3との接触防止用の逃げ凹部522を有す
る。また、ランナープレート57との合わせ面には、図
示せぬ射出成形機の射出ノズル部からの樹脂を受け入れ
る樹脂受口(図示せず)に接続するランナー58が形成
されていて、このランナー58からスプルー59を経
て、キャビティCa内に片持ち状態で突出する窓板3に
曲げモーメントを発生させない実線位置に形成したピン
ポイント式の射出ゲート590を介してキャビティCa
内に液状合成樹脂、または反応して合成樹脂を形成する
液状の樹脂原料を供給する。
ゲート590は、樹脂がキャビティCa内に充分行き渡
る場合には、実線で示した1ヶ所に設けた状態でも構わ
ないが、粘度の高い、言い換えれば、流動性の乏しい液
状樹脂を使用する場合は、キャビティCaの長手方向に
沿って樹脂流路(59,590)を追加して複数箇所に
設けることが好ましい。この場合、射出ゲート590
は、窓板3の外周縁の少なくとも、一対の互いに対抗す
る部位にそれぞれ対応する位置、例えば、一対の互いに
対抗する辺または、一対の互いに対抗する角の近辺に設
けることが好ましい。これにより、これらのゲート59
0から、時間的に相重なるタイミングで、好ましくは同
じタイミングで、液状樹脂を射出すると、窓板3の外周
縁3eにおいて窓板3の内向き(面方向中心)に向けて
作用する樹脂の押圧力を相殺させ、成形型内で窓板3が
面方向で位置ずれしたりするのを防止することができ
る。また、成形中の正確な位置決めを確保できるため、
窓板3に傷つくことはない。
に少なくとも1個の射出ゲート跡が残るが、これが好ま
しくないときには、図5の二点鎖線で示す位置にスプル
ー59とゲート590を設けることもできる。この場合
には、二点鎖線で示したゲート590部分を切断し、枠
部材2の車外側内周縁201eoを形成する。
部材2と一体化したシートに切り目を入れ、余分なシー
ト材のトリミングを行うためのナイフのようなカッター
である。なお、切り目を入れる位置は、枠部材2の車内
側内周縁201eiをガイドにして、これに沿って切り
目を入れるのが作業を容易化し、かつ、正確に行う上で
好ましい。また、前記カッターを使用すると、窓板表面
を傷付ける恐れがあるときには、手動または電動の鋏を
使用することもできる。
実施形態である組立体の製造方法を工程順に説明する。
4をコア型51に載置して位置決めする。これは、図4
に示すように、シート4に予め設けた位置決め穴400
を、位置決めピン53に合わせることにより行う。窓板
3を載置するとき位置決めピン53は、窓板3の車内側
表面を押圧するから、位置決めピン53の材質として
は、窓板3にキズや割れなどの損傷を与えにくく、窓板
3よりも軟質で耐磨耗性のある材質(例えば、ポリアセ
タール樹脂)が好ましい。また位置決めピン53の形状
は、ピン先端を先細の丸形状としたものが好ましく、こ
れにより、上記の効果に加え、位置決め穴400への挿
入が容易になり作業性が向上する。
する。これは、図4に示すように、窓板3の外周縁3e
を、位置決めアーム55に当てることにより行う。これ
により窓板3の外周縁3eは、キャビティCaに対して
正確に位置決めされる。なお、枠部材2が後に形成され
る窓板3の外周縁3e近傍の範囲には、予め接着剤層の
第1の固着手段m1 を形成しておく。また、窓板3は、
枠部材2が形成される前までは、常温以上(無機質ガラ
ス板の場合には、60°C〜130°C程度)に全体を
加熱して外周縁形状を常温時よりも熱膨張させておくの
が好ましい。これより、成形プロセスの間の冷却、固化
に伴い窓板に対して生じる枠部材からの内部応力を緩和
し、前記窓板の変形または破損を防止することができ
る。
穴401から突出したバキューム吸盤54で窓板3を仮
止めする。この仮止めは、図4に示すように、吸引管5
40に接続されたバキューム吸盤54を減圧状態にする
ことで行う。なお、窓板3を仮止めする手段は、バキュ
ーム吸盤54以外でも構わない。
させて型外に取り外す。これは、図4に示すように、位
置決めアーム55を矢印Aの方向に回動させることによ
り行う。これにより、窓板3およびシート4の位置決め
が終了する。なお、ピック・アンド・プレイス形のロボ
ット等を用いて窓板3を正確な位置に載置できるときに
は、この位置決めアーム55は必ずしも必要ではない。
れは、図4に示すように、シート4の一部を挟んだシー
トクランプ56を、矢印Bの方向に移動させ、シート4
を四方に引っ張ることにより行う。また、シートクラン
プ56に代えて、後述する刺しゅうの輪の原理のよう
に、キャビティCaよりも外側の位置の分割面に、環状
の凹溝を一方のモールドハーフに、他方のモールドハー
フの対応位置に同様の凸条を形成しておき、型締め時に
凹凸を嵌め合わせることにより、シート4に引張力を与
えるようにしてもよい。
ア型51とキャビティ型52とを合わせて型締めし、コ
ア型51のシート4により覆われた型面511及びキャ
ビティ型52の型面521並びに窓板3の外周縁3e近
傍表面とにより形成されるキャビティCaに、液状の合
成樹脂を射出して射出成形を行う。つまり、射出成形
は、キャビティCaに、スプルー59のピンポイント式
射出ゲート590から加熱して溶融した液状の熱可塑性
合成樹脂、または、反応して合成樹脂を形成する液状の
樹脂原料を射出することにより行う。但し、射出ゲート
590をキャビティCaの長手方向に沿って複数個設け
た場合は、それぞれの射出ゲートから時間的に重なるタ
イミングで液状樹脂を射出することが好ましい。これに
より、前述したように、射出された液状樹脂の圧力によ
り作用する窓板3の面方向の圧縮力を互いに打ち消させ
ることができる。なお、本実施形態における液状合成樹
脂は軟質PVCの様な熱可塑性合成樹脂やTPE(熱可
塑性エラストマ)であって、加熱により軟化し流動可能
状態となり、冷却により固化する。これにより、窓板3
とシート4とを枠部材2により一体化することができ
る。なお、この工程をさらに詳述すると以下の通りであ
る。
に窓板3とシート4とを挟んだ状態で型締めすると、成
形型の内部にキャビティCaが形成される。このキャビ
ティCaは、コア型51の型面511に密着したシート
4と、キャビティ型52の型面521との両方の型面の
間に位置する窓板3の外周縁3e近傍表面とで形成さ
れ、窓板3の外周縁3eの長手方向に沿って延在し形成
すべき所望の枠部材の形状に対応している。この状態で
スプルー59を介して射出ゲート590から加熱溶融し
た熱可塑性の合成樹脂をキャビティCa内に射出する。
このとき、図5に示すように、窓板3の外周縁よりもや
や外向きに実線で示したゲート590から射出した樹脂
は、キャビティCa内に突出した片持ち状態の窓板3の
面に直接衝突しないので、窓板3に曲げモーメントを発
生させることがない。従って、窓板3の材料が無機質ガ
ラスのときには破損や割れを防ぎ、窓板3が合成樹脂の
ときには変形を防止できる。
ア型51の型面511に衝突し、射出ゲート590の付
近で先ず、キャビティCaに充填されてその後に長手方
向に流動して行きキャビティCa全体を埋める。樹脂が
射出される際、及び射出された樹脂がキャビティCa内
を流動する際、シート4は、溶融した樹脂の熱で加熱さ
れて幾分軟化し、かつ射出された樹脂のキャビティCa
内における樹脂の射出圧力で伸びて、コア型51の成形
面に押し付けられ、成形面の形状に沿った形状に形成さ
れる。これにより、枠部材2が形成されると共に、枠部
材2の表面にシート4が積層一体化される。
成する液状樹脂の熱と射出圧力が作用して、第1の固着
手段m1 である接着剤層を活性化して、窓板3の外周縁
面と枠部材2とは接着により強固に固着される。なお、
窓板3として無機質ガラス板を、また、枠部材2の材料
として軟質ないし半硬質のPVC樹脂を使用するときに
は、第1の固着手段m1 としての接着剤は、アクリル変
性・フェノール樹脂を主体とした接着剤を使用でき、具
体的には、横浜ゴム(株)の「ハマタイト(商品名)Y
6500」を挙げることができる。
樹脂と相溶性を有するときには、射出された樹脂の伝導
熱で樹脂シート4aの表面が幾分溶融し、枠部材2を形
成する樹脂と溶け合うと共に、射出された樹脂の圧力が
作用して溶着し、固着を強固なものにする。この場合に
は、溶着部が第二の固着手段m2 となる。なお、枠部材
2を形成する樹脂として軟質のPVC樹脂を使用すると
きには、射出される樹脂の温度を200C°〜220C
°程度に加熱して溶融させるのが好ましい。
第二の固着手段m2 として前記した第1の固着手段と同
様の接着剤層が予め形成されているものでは、この接着
剤で、射出された樹脂からの伝導熱と樹脂の圧力との相
乗作用で接着し、このときもまた強固な固着が得られ
る。
3の車内側表面と接して該表面と平行に伸び、その先端
が熱線プリント9に達し、この部分で、熱線プリント9
に半田付けされた状態で、窓板面からほぼ直角に伸びる
端子10の他の一片の基部は、枠部材2の形成と同時
に、樹脂に埋設されて窓板3との固定が強固なものにな
る。
キャビティ型52とで型閉めしたとき、キャビティCa
よりも内周側に設けたコア型51の挟圧部513は、シ
ート4を介して窓板3と接触する。このため、シート4
が緩衝材として作用し内周側挟圧部513が窓板3を傷
付けることがなく、窓板3がガラスの場合には、傷付き
や割れの発生を、また、窓板3が合成樹脂の場合には、
傷付きを抑制することができる。また、シート材4の樹
脂シート4aの表面に凹凸のエンボス模様を形成してあ
ると、窓板3の車内側表面は、エンボスの凸部に接触し
て支持されるので、この緩衝作用はさらに大きくなる。
加えてシート4は、内周側挟圧部513において、僅か
ながら圧縮されて、気体の通過は許容するが液体の通過
は阻止するシール材としても作用する。このため、キャ
ビティCa内に射出されて充填された液状合成樹脂、ま
たは反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂原料が、窓
板3とシート4との間から洩れ出すことを防ぐことがで
きると共にキャビティCa内の空気を効果的に排出す
る。同様に、コア型51の外周側に設けた挟圧部514
とキャビティ型52の外周側に設けた挟圧部524の間
では、シート4が挟圧されて圧縮されるため、同様に、
キャビティCaのシール性が確保される。また、シート
4は、コア型51の形状面511をカバーし、かつ、金
属よりも熱伝導率の低い材料から形成されているので、
断熱材として作用する。このため、コア型51がスチー
ル製であっても、射出された液状の熱可塑性樹脂は急速
に熱を奪われて急速に固化することがないので、流動可
能な状態を比較的長時間保つ。この結果、キャビティC
aの断面積が比較的小さく、窓板3の周縁方向の長さが
比較的長い場合でも、高い射出圧力や充填圧力を必要と
せずに流動してキャビティCaに充填される。この作用
は、窓板3が常温を越える温度に加熱されているとさら
に大きなものとなる。
ィ型52を開け、固化した枠部材2を有する組立体中間
体を取り出し、枠部材2と固着したシート4から、窓板
3を覆う不要なシート部分をトリムする。これは、図6
に示すように、ナイフのようなトリム用カッター60で
シートに切り目を入れて、製品時にコンバーチブル・ト
ップとなるシート4と、製品時に除去されるシート41
0とに分離する。
は全体を常温よりも高い温度(60℃〜130℃)に加
熱しておいて全体の寸法、形状をいくぶん熱膨張させた
状態で樹脂を射出するのが好ましい。これにより窓板3
と、射出された樹脂の温度差を小さくなるので、窓板3
が受ける熱ショックの度合い(温度差)が少なくて済
み、これも窓板3がガラスの場合の割れを抑制するのに
寄与することになる。併せて、枠部材2の成形後の収縮
と共に窓板3も収縮するので、枠部材の相対的な収縮が
少なくて済み、枠部材2が窓板3を外部からしめつける
内部応力の発生を軽減することができる。これにより窓
板3が圧縮応力を受けて好ましくない方向に変形した
り、枠部材2に残留する引張り応力による亀裂が発生し
たりすることを防止できる。
窓板3をシート4よりも車外側に取り付けた状態を示し
たものである。なお、この実施形態の枠部材21の断面
形状は、図2のA−A断面に相当する部分を示し、図3
と同一部分は、同一符号をもって説明する。
板3の表面を覆っておらず、その車外側の内周縁211
eoが窓板3の外周縁3eと実質的に一致し、かつ、窓
板3の表面部分と滑らかに連続する平坦な表面形状を有
する。この場合、枠部材21の車外側表面21fと窓板
の車外側表面3fとがフラッシュになるため、コンバー
チブル・トップ組立体を洗練されたスタイリングにする
ことができる。
は、車外側より窓板3を透して枠部材21とシートの開
口縁4e近傍が目視される。このため、この状態が好ま
しくないときは、窓板の外周縁3e近傍の車内側表面に
不透明着色層8に形成し、シートの開口縁4e近傍を目
視できないようにするのが好ましい。このとき、不透明
着色層8は、窓板3の車内側表面であって、シートの開
口縁の幅領域R4 よりもやや広い幅領域R3 に形成する
ことが好ましい。
窓板3をシート4よりも車内側に配置させた構成を示し
たものである。なお、この断面形状は、図2のA−A断
面に相当する部分を示し、図3と同一部分は、同一符号
をもって説明する。
口縁4e近傍と窓板の外周縁3e近傍とが重なり合う部
分に設けられ、窓板の外周縁3e近傍をシートの開口縁
4e近傍で車外側から覆った状態で、シート4により車
外側から目視不能に覆って保護される。枠部材の車内側
内周縁221eiは、液状の樹脂が窓板の外周縁3e近
傍を覆った状態で固化し、枠部材22と窓板3との固着
は、前記実施形態に同様の接着剤等の第1の固着手段m
1 を介して行われる。同様に、枠部材の車内側外周縁2
22eiは、液状の樹脂がシートの開口縁4e近傍を覆
った状態で固化し、枠部材22とシート4との固着は、
第2の固着手段m2 としての接着剤層で行われる。
面をシート4が覆って保護することになるから、枠部材
22は直射日光を受けることがなく、枠部材22を形成
する合成樹脂として、耐候性の高い材質である必要がな
い。こうした合成樹脂には、前述したPVC樹脂を使用
することもできるが、例えば、イソシアネート液とポリ
オール液とを主成分とする混合液を成形型のキャビティ
Ca内に射出して成形型内で発熱を伴う化学反応を起こ
させ、ポリウレタン樹脂製の枠部材を形成するものがあ
り、この方法は一般に、反応射出成形(RIM)と呼ば
れている。なお、この方法で形成されるポリウレタン樹
脂は、一般的に、PVC樹脂に比べて耐熱性には優れる
ものの耐候性が劣るため、通常は、外部に露出する部分
に塗装などによる耐候性向上の表面処理が必要である
が、本形態では、シート4が枠部材22を車外側から覆
うため、塗装などによる追加の表面処理が不要となる。
また、車外側からは枠部材22が目視されないため、第
1、第2の実施形態と異なるスタイリングを呈すること
ができる。なお、このRIM法によるときは、混合液は
加熱して溶融した液状の熱可塑性樹脂に比べて粘性が低
いので、細長いキャビティであっても、高い射出圧力を
必要とせず、充分に行き渡らせることができる利点があ
る。
の本発明による装置の第2実施形態であって、射出成形
型の成形部を示した断面図である。また図10は、型か
ら取り外した組立体中間体のシート4をトリムする工程
を示した図2のA−A断面相当の説明図である。なお、
図9および図10において、図4〜6と同一部分は同一
符号をもって説明する。
様、ダイプレート50上に、分離可能な一方のモールド
ハーフであるコア型51と他方のモールドハーフである
キャビティ型52を有し、これらの合わせ面(分割面)
に形成されたキャビティCaに、液状合成樹脂、または
反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を射出する
ことにより、第3実施形態の組立体を射出成形により製
造するものである。
に窓板3を、キャビティ型52側にシート4を配置した
ことである。つまり、位置決めピン53とバキューム吸
盤54(図示せず)とをキャビティ型52側に設け、位
置決めアーム55(図示せず)も、キャビティ型52側
に設ける。また、側面525から離れた側方には、シー
ト引っ張りクランプ56(図示せず)が設けられてい
る。さらにランナー58は、コア型51とランナープレ
ート57との合わせ面に形成され、スプルー59および
射出ゲート590は、コア型51に設けられている。
と同様の第1工程〜第7工程で行うが、シート4をキャ
ビティ型52に位置決めする第1工程では、車外側表面
になる樹脂シート4aをキャビティ型52の型面を向く
方向に配置にして、シートの位置決め穴400を、位置
決めピン53に合わせる。また窓板3を位置決めする第
3工程では、窓板3の車外側表面をバキューム吸盤54
で固定する。第7工程では、コア型51とキャビティ型
52を型開きして取り出した組立体中間体において、図
10に示すように、窓板3を覆う不要なシート410を
トリム用カッター60で切り目を入れて取り除く。この
実施形態においては、射出ゲート590が枠部材22の
車内側に位置するので、車外側にゲート跡が生ぜず外観
が向上する。また、前に説明した反応射出成形法(RI
M)を適用するのに好適である。なお、トリム用カッタ
ー60でシート4に切り目を入れてシート4の開口縁4
eを形成したものでは、この部分から織物布4bの糸が
多少ほつれることがあるが、この場合には、トリム工程
の前または後に、トリムの縁を長手方向に沿って、液状
の接着剤を塗布することで織物布4bの糸を樹脂シート
にくっ付けて、ほつれを防止することができる。
窓板3をシート4よりも車内側に配置した構成を示した
ものである。なお、この断面形状は、図2のA−A断面
に相当する部分を示し、図3と同一部分は、同一符号を
もって説明する。
リント端子10の基部を枠部230aを構成する樹脂の
一部で埋め込むと共に、熱線プリント端子10の周囲に
コネクタカバー部231Cを枠部材23と一体に設け
て、結線用コネクタ41を挿入するための空間232h
を端子10の周囲に形成する。本形態では、この結線用
コネクタ挿入空間232hに結線用コネクタ41を挿入
するから、コネクタ部の絶縁性が高まると共に、端子1
0が補強されるので、組立体の使用に際して、幌を折り
畳んだりする際に、端子10が破損したりするのを防止
する。
シートの開口縁近傍が、枠部材24に埋設されて一体化
したものである。なお、この断面形状は、図2のA−A
断面に相当する部分を示し、これまでの説明と同一部分
は、同一符号をもって説明する。また、不透明着色層
8、熱線プリント9および端子10は、説明上省略して
あるが、勿論あっても構わない。
圧縮された状態で充填され固化してなる合成樹脂により
形成されるとともに、窓板3の外周縁3e近傍に対し
て、前記キャビティ内で第1の固着手段m1 により固着
されたものであり、かつ、シート42の開口縁42e近
傍に対して、前記キャビティ内で第2の固着手段m2 に
より固着されたものである。
枠部材24に埋設されて一体化されるから、第1〜4実
施形態の組立体よりも、シート42と枠部材24との固
着力や、シート42と枠部材24との間のシール性がよ
くなる。
形態の組立体と同様、耐水性に優れた樹脂シートまたは
フィルムの樹脂シート4a、または、防水加工され高い
引っ張り強度を持つキャンバス布などの織物布4bを単
独に使用することも可能であるが、この実施形態におけ
るシート42は、織物布4bの両面に樹脂シート4aを
ラミネートしたものである。特に、樹脂シート4aの材
質に関しては、枠部材24と相溶性を有するものが好ま
しい。こうした樹脂シートを用いれば、枠部材とシート
とを固着させる第2の固着手段m2 は、枠部材と樹脂シ
ートとの溶着部となる。なお、枠部材24と相溶性を有
しない樹脂シートや織物布であっても、枠部材24との
接触部分に予め接着剤層を形成し、第2の固着手段m2
としてもよい。
または類似の色を呈するものであることが好ましい。こ
れによれば、シート42上に多少の樹脂洩れ、バリ等が
発生しても、こうしたものが目立たずに済む。具体的に
は、カーボンを含有する黒色または黒系色が耐候性等の
品質面から好ましい。
ート42とを補助的に固着する第三の固着手段m3 とし
て、シート42の開口縁42e近傍に形成された穴部4
22に、枠部材24を形成する合成樹脂の一部が流れ込
んで表裏両側の樹脂が一体化している。この場合、枠部
材24とシート42との固着部分が前記一体化した樹脂
で機械的に固着されて補強されているから、枠部材24
とシート42との固着は一層安定したものなる。
て、第5実施形態の組立体に対して、窓板と枠部材とを
補助的に固着する第四の固着手段m4 を付加して設けた
ものである。なお、この断面形状も、図2のA−A断面
に相当する部分を示し、図12と同一部分は、同一符号
をもって説明する。また、不透明着色層8、熱線プリン
ト9および端子10は、説明上省略してあるが、勿論あ
っても構わない。
組立体に対して、枠部材25と窓板3とを補助的に固着
する第四の固着手段m4 として、窓板の外周縁3e近傍
に形成された穴部301に、枠部材25を形成する合成
樹脂の一部が流れ込んでいる。この場合、枠部材25と
窓板3との固着部分が枠部材25自体で補強できるか
ら、枠部材25と窓板3との固着は一層安定したものな
る。なお、この実施形態は、窓板の外周縁3e近傍に穴
部301を形成する必要があるため、窓板3は例えば、
プラスチック材料などの合成樹脂が好ましい。
第一の固着手段m1 と第二の固着手段m2 との間は、第
五の固着手段m5 で固着されている。この場合、第一の
固着手段m1 と第二の固着手段m2 との間は、合成樹脂
を介することなく、窓板3およびシート42を固着でき
るから、枠部材25の厚みは薄くなり、コンバーチブル
・トップ組立体の軽量化を図ることができる。なお、図
12,13(および後述する図17)においては、理解
を容易にするためにシートおよび固着手段の厚さを誇張
して示している。
ための装置の第1実施形態であって、射出成形型の成形
部を示した断面図である。なお、図12と同一部分は同
一符号をもって説明する。
とで型締めした状態の射出成形型の断面図であって、コ
ア型51は、キャビティ型52との合わせ面(分割面)
に、キャビティCaを形成する型面511を有すると共
に、窓板3との接触防止用の逃げ凹部512を有する。
また、キャビティ型52は、コア型51との合わせ面
(分割面)に、キャビティCaを形成する型面521を
有すると共に、窓板3との接触防止用の逃げ凹部522
を有する。但し、図面の中央右側で破断された部分は、
中央左側の窓板3の外周縁3eと対向する側の窓板3の
外周縁に枠部材24を成形するキャビティの外周縁に隣
接する部分である。
部の分割面に、窓板の外周縁3eに沿って長手方向に延
在する所定形状のキャビティCaが形成されるととも
に、このキャビティCaの一部が窓板3により形成され
る。またキャビティCaは、キャビティCaの外周縁に
隣接するコア型51およびキャビティ型52の挟圧部5
14,524がシート42を挟んでシート42を圧縮し
た状態で型内部の分割面をシールするとともに、キャビ
ティCaの内周縁に隣接するコア型51およびキャビテ
ィ型52の挟圧部513,523がシート42および窓
板3を挟んでシート42を圧縮した状態で型内部の分割
面をシールするため、シート42により窓板3の周縁の
延在方向に沿って車内側キャビティCa1 および車外側
キャビティCa2 の2つに分断されている。
a,51bで構成され、これらランナープレート51
a,51bの合わせ面に射出ゲート590と連通するラ
ンナー58が形成される。キャビティ型52も同様に、
2つのランナープレート52a,52bで構成され、こ
れらランナープレート52a,52bの合わせ面に射出
ゲート590と連通するランナー58が形成される。つ
まり、この装置では、コア型51およびキャビティ型5
2の両方に、キャビティCa内に液状の合成樹脂または
液状の樹脂原料を供給する射出ゲート590を設けてい
る。なお、コア型51およびキャビティ型52の両方に
設けられた射出ゲート590それぞれは、図に示すよう
に、キャビティCa内の1ヶ所に設けた状態でも構わな
いが、高い粘性のため流動性の乏しい液状の合成樹脂を
使用する場合を考慮し、キャビティCaの長手方向に沿
って長手方向に間隔を保って樹脂流路(59,590)
を追加して複数箇所に設けることが好ましい。
は、コア型51に形成された第1の樹脂供給口581お
よび、キャビティ型52に形成された第2の樹脂供給口
582から供給されキャビティCa内に射出充填され
る。このときの各々の射出量は、キャビティCa内のシ
ート42がコア型またはキャビティ型の一方の型面に偏
らないように調整することが好ましく、具体的には、シ
ート42で分断された各キャビティCa1 ,Ca2 の容
積比(横断面における面積比)に応じた射出量を時間的
に相重なるタイミングで射出する。これにより、シート
42の両面に加わる圧力のバランスがとれ、シート42
が、コア型51またはキャビティ型52のいずれか一方
に偏ることを防止できる。また、各キャビティCa1 ,
Ca2 の容積比に応じた射出量や射出タイミングは、ラ
ンナー58の大きさや長さ等を適宜調節すればよく、事
前にCAE(コンピュータ・エイディッド・エンジニア
リング)解析などを行うことが好ましい。
ための装置の第2実施形態であって、射出成形型の成形
部を示した断面図である。なお、図14と同一部分は同
一符号をもって説明する。
断面図であって、基本的構造は、図14と同様である
が、コア型51は単体で構成される。この実施形態で
は、コア型51およびキャビティ型52の合わせ面(分
割面)に、第3の樹脂供給口583を有するランナー5
8が形成され、コア型51のランナー58と、キャビテ
ィ型52のランナー58と、を一体に連結する。これに
より、図14の装置では第1の樹脂供給口581および
第2の樹脂供給口582それぞれに2台の射出成形機を
接続して使用する必要があるのに対し、この実施形態で
は、コア型51の脂供給口583に1台の射出成形機の
射出ノズルを接続し、コア型51の樹脂供給口583に
供給された液状の合成樹脂または液状の樹脂原料を、コ
ア型51およびキャビティ型52の両方に設けられた射
出ゲート590から、各キャビティCa1 ,Ca2 に射
出充填できる。なお、コア型51およびキャビティ型5
2の両方に設けられた射出ゲート590それぞれは、図
に示すように、キャビティCa内の1ヶ所に設けた状態
でも構わないが、高い粘性のため流動性の乏しい液状の
合成樹脂を使用する場合を考慮し、キャビティCaの長
手方向に沿って間隔を保って樹脂流路(59,590)
を追加して複数箇所に設けることが好ましい。
は、キャビティCa内のシート42がコア型またはキャ
ビティ型の一方の型面に偏らないように調整することが
好ましい。具体的には、シート42で分断された各キャ
ビティCa1 ,Ca2 の容積比(面積比)に応じた射出
量を時間的に相重なるタイミングで射出する。この場
合、シート42の両面に加わる圧力のバランスがとれ、
シート42が、コア型51またはキャビティ型52のい
ずれか一方に偏ることを防止できる。なお、各キャビテ
ィCa1 ,Ca2 の容積比(面積比)に応じた射出量や
射出タイミングは、ランナー58の大きさや長さ等を適
宜調節すればよく、事前にCAE解析などを行うことが
好ましい。
予め、窓板3の外周縁形状よりもやや大きい寸法(例え
ば、車両の後窓相当部だけに対応する寸法)に形成され
ており、枠部材24の成形後に、車両の後側部およびル
ーフ部分を構成する他のシート材と縫い合わせてコンバ
ーチブル・トップ組立体を完成する。
て、コア型51またはキャビティ型52の型面それぞれ
に設けられたランナー58およびスプルー59(射出ゲ
ート590)の配置を示す。コア型51またはキャビテ
ィ型52の型面それぞれに窓板3の外周縁3eの形状に
沿って環状に形成されたランナー58には、複数の射出
ゲート590(スプルー59)が形成されている。な
お、合成樹脂や樹脂原料の射出中におけるシート42の
一方向への偏位を防止するためにコア型51の射出ゲー
ト590と、キャビティ型52の射出ゲート590と
は、互いに向かい合う位置に設けることが好ましい。こ
の構成によれば、シート42に加わる圧力が等しくな
り、シート42の偏位を防止できる。
ア型51の挟圧部514およびキャビティ型52の52
4には、前記刺しゅうの輪の原理を利用した引っ張り手
段56が設けられている。このときの引っ張り手段56
は、窓板3の外周縁形状に沿った環状の凹部56aおよ
び凸部56bで構成される。このような構造の引っ張り
手段によれば、コア型51およびキャビティ型52を型
締めすると同時に、シート42を位置決めするときに生
じる弛みを除去することができる。
4の形成を伴う組立体の製造方法を工程順に説明する。
42をコア型51に載置して位置決めする。これは、図
に示すように、シート42に予め設けた位置決め穴40
0を、位置決めピン53に合わせることにより行う。こ
の位置決めピン53の材質としては、窓板3にキズや割
れなどの損傷を与えにくく、窓板3よりも軟質で耐磨耗
性のある材質(例えば、ポリアセタール樹脂)が好まし
い。またピン53の形状は、ピン先端を先細の丸形状と
したものが好ましい。なお、シート42の樹脂シート4
aの表面に、多数の微小な凹凸のエンボス模様を形成し
てあると、窓板3の表面は、エンボスの凸部に接触して
支持されるので、内周側挟圧部513においてこの緩衝
作用はさらに大きくなる。加えてシート42は、内周側
挟圧部513において、僅かながら圧縮されて、気体の
通過は許容するが液体の通過は阻止するシール材として
も作用する。このため、キャビティCa1 ,Ca2 内に
射出されて充填された液状の合成樹脂が、窓板3とシー
ト42との間から洩れ出すことを防ぐことができると共
にキャビティCa1 ,Ca2 内の空気を効果的に排出で
きる。具体的な樹脂シートとしては、例えば、軟質PV
C樹脂シートが挙げられる。
する。この位置決め手段には例えば、図4の位置決めア
ーム55などを用いる。但し、枠部材24が形成される
窓板3の外周縁3e近傍には、予め第1の固着手段m1
を形成しておく。具体的な第1の固着手段m1 として
は、接着剤層が挙げられるが、窓板3が合成樹脂である
場合には、第1の固着手段m1 を接着剤層に代えて、ま
たは、これに加えて、窓板の外周縁3e近傍に枠部材2
4に沿った多数の貫通孔やアンダーカット状切欠を形成
し、この貫通孔や切欠に液状の合成樹脂が固着する機械
的手段とすることもできる。また第1の固着手段m1 で
ある接着剤層は、第一実施形態の組立体のように、熱に
より活性化される接着剤層としてもよい。
以上(無機質ガラス板の場合には、60°C〜130°
C程度)に加熱して外周縁形状を常温時よりも熱膨張さ
せておくのが好ましい。これにより窓板3と、射出され
た樹脂の温度差を小さくなるので、窓板3が受ける熱シ
ョックの度合いが少なくて済み、これも窓板3がガラス
の場合の割れを抑制するのに寄与することになる。併せ
て、枠部材24の成形後の収縮と共に窓板3も収縮する
ので、枠部材の相対的な収縮が少なくて済み、枠部材2
4が窓板3を外部から内向きに締めつける内部応力の発
生を軽減することができる。これにより窓板3が圧縮応
力を受けて好ましくない方向に変形したり、枠部材24
に残留する引張り応力による亀裂が発生したりすること
を防止できる。
52とを合わせて型締めする。このとき、コア型51お
よびキャビティ型52間の所定位置に配置したシート4
2は、コア型51の型面511およびキャビティ型52
の型面521と窓板3とにより形成したキャビティCa
内を窓板3の延在方向に沿って車内側キャビティCa1
および車外側キャビティCa2 の2つに分断するように
位置決めされ、両型面511,521から離間される。
ィ型52の両方に設けられた射出ゲート590から、窓
板3の延在方向に沿って2つに分断された各キャビティ
Ca1 ,Ca2 に、加熱により溶融した液状の合成樹脂
を射出して射出成形を行う。但し、射出ゲート590を
複数個設けた場合は、それぞれの射出ゲート590から
時間的に重なるタイミングで液状の合成樹脂を射出する
ことが好ましい。この場合、射出された液状の合成樹脂
の圧力により作用する窓板3の面方向内向きの圧縮力を
互いに打ち消させることができる。これにより、前述し
たように、射出された液状の合成樹脂の圧力により窓板
3の面方向の圧縮力を互いに打ち消して、窓板3の面方
向における位置ずれ等を防止することができる。
樹脂は、熱可塑性合成樹脂を加熱して液状にしたもので
ある。具体的には、PVC樹脂、ABS樹脂、PP(ポ
リプロピレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂などの
汎用プラスチックや、前述のエンジニアリングプラスチ
ックスまたは、これらのポリマー・アロイ、さらに、強
化材を混入したものが使用可能であって、加熱により軟
化し流動可能状態となり、冷却により固化する。このと
き、窓板の外周縁3eよりもやや外側位置から樹脂を射
出すれば、片持ち状態の窓板3の面に直接衝突しないの
で、窓板3に曲げモーメントを発生させることがない。
従って、窓板3の材料が無機質ガラスのときには破損や
割れを防ぎ、窓板3が合成樹脂のときには変形を防止で
きる。
4となる合成樹脂と相溶性を有するため、射出された液
状の合成樹脂の伝導熱で樹脂シート4aの表面が幾分溶
融し、枠部材24を形成する合成樹脂と溶け合うと共
に、射出された樹脂の圧力が作用して強固に溶着する。
この場合、第二の固着手段m2 は、枠部材24と樹脂シ
ート4aとの溶着部となる。このとき、枠部材24を形
成する樹脂として軟質のPVC樹脂を使用するときに
は、射出される液状の合成樹脂の温度は、200C°〜
220C°程度に加熱して溶融させるのが好ましい。
樹脂との相溶性を有する場合であっても、枠部材24と
シート42との間の溶着では、固着力が足りないとき
は、接着剤層を併用することが好ましい。特に、接着剤
が、熱により活性化する接着剤であれば、液状の合成樹
脂による加熱作用により、枠部材24とシート42との
接着剤層が活性化され、これら枠部材24およびシート
42を強固に固着させることができる。
ャビティ型52の両方に設けられた射出ゲート590か
ら、窓板3の延在方向に沿って2つに分断された各キャ
ビティCa1 ,Ca2 に供給されるのは、反応により合
成樹脂を形成する少なくとも2つの液状の樹脂原料であ
ってもよい。こうした液状の樹脂原料には、例えば、化
学反応によりポリウレタンを形成するポリオールとイソ
シアネートとの混合物などが挙げられる。この場合、第
二の固着手段m2 は、シート42に形成した接着剤層ま
たは、熱活性化する接着剤層である。
ート42の上に多少の樹脂洩れ、バリ等が発生しても、
これが目立たないようするため、互いに同色または同系
色にするのが好ましい。なお、具体的には、カーボンを
含有する黒色または黒系色が耐候性等の品質面から特に
好ましい。
枠部材24により一体化させた組立体中間体を成形型か
ら取り出す。
装置において、型から取り外した組立体の中間体のシー
ト42の不要部分420をトリムする工程を示した図2
のA−A断面相当の説明図である。
材24を有する組立体の中間体から、窓板3を覆う不要
なシート部分をトリムする。これは、図17に示すよう
に、ナイフのようなトリム用カッター60でシートに切
り目を入れて、製品時にコンバーチブル・トップとなる
シート42と、製品時に除去されるシート420とに分
離し、コンバーチブル・トップ組立体を完成させる。
を第一の固着手段m1 により固着させているが、第一の
固着手段m1 がシート42に固着する能力を有するもの
であるなら、こうした構造でも無論、構わない。また、
シート42の成形としては、シート42に枠部材24の
内周縁241eiに沿って分離線を形成し、枠部材24
の内周縁241eiよりも内向きの枠部材24と固着し
ていない部分のシート420を除去してもよい。
置する前段階のシートを示す正面図である。図の二点鎖
線Xは、枠部材24の外周縁242eo(242ei)
の位置を示す。第三の固着手段を構成する穴部422
は、コア型51の位置決めピン53が貫通する位置決め
穴400から所定の寸法Y1 を保ち、二点鎖線Xに沿っ
て形成されている。キャビティCa内に供給された液状
の合成樹脂または液状の樹脂原料は、複数の穴部422
から、キャビティCa1 ,Ca2 間を連通する。符号4
21は、窓板3を固定するバキューム吸盤54(図4参
照)を貫通させるための吸盤逃げ穴である。
造するための装置および方法の説明である。なお、枠部
材25の形成を伴う組立体の製造装置は、モールドハー
フとキャビティとの形状が異なるだけで図14乃至16
と同様である。また製造方法に関しても図14乃至16
による装置で行われるものと同様である。
窓板3と一体の枠部材26に、シートの開口縁近傍を、
キャビティ外で第二の固着手段m2 により固着させたも
のである。なお、この断面形状は、図2のA−A断面に
相当する部分を示し、これまでの説明と同一部分は、同
一符号をもって説明する。また、熱線プリント9および
端子10は、説明上省略してあるが、勿論あっても構わ
ない。
圧縮された状態で充填され固化してなる合成樹脂により
形成されるとともに、窓板の外周縁3e近傍に対して、
前記キャビティ内で第一の固着手段m1 により固着され
たものであり、かつ、シートの開口縁4e近傍に対し
て、キャビティ外で第二の固着手段m2 により枠部材2
6との接触部分の全面にわたって固着されたものであ
り、枠部材26は、シート4により車内側から目視不能
に被覆されている。
外でシートの開口縁4e近傍に対して、第二の固着手段
m2 により固着されたものであっても、この固着が枠部
材26との接触部分の全面にわたってなされているか
ら、シート4と枠部材26とを固着させたときの効果
は、シート4を枠部材26の表面上に枠部材26との接
触部分の一部で固着するよりも大きくなる。また、シー
ト4が枠部材26と一体成形しにくいものである場合に
有効である。
が、枠部材27がシート4により車外側から目視不能に
被覆されたものである以外は、第7実施形態の組立体と
同じである。なお、この断面形状は、図2のA−A断面
に相当する部分を示し、図19と同一部分は、同一符号
をもって説明する。また、熱線プリント9および端子1
0は、説明上省略してあるが、勿論あっても構わない。
圧縮された状態で充填され固化してなる合成樹脂により
形成されるとともに、窓板の外周縁3e近傍に対して、
前記キャビティ内で第一の固着手段m1 により固着され
たものであり、かつ、シートの開口縁4e近傍に対し
て、前記キャビティ外で第二の固着手段m2 により枠部
材27との接触部分の全面にわたって固着されたもので
あり、枠部材27は、シート4により車外側から目視不
能に被覆されている。
覆われるために車外に露出しないから、枠部材27の合
成樹脂として、太陽光線を阻止するため特別の耐候性を
考慮したり、耐傷つき性を考慮した材料を使用しなくと
もよい。従って、枠部材27としてPVC樹脂に比べて
耐候性が劣る反応射出成形法(RIM)によるポリウレ
タン樹脂製のものを使用してもよい。
としては、第1〜4実施形態の組立体と同様、耐水性に
優れた樹脂シートまたはフィルムの樹脂シート4a、ま
たは、防水加工され高い引っ張り強度を持つキャンバス
布などの織物布4bを単独に使用することも可能である
が、この実施形態におけるシート4は、織物布4bと樹
脂シート4aとをラミネートしたものである。なお、シ
ートとしては、第5および6実施形態の組立体と同様、
織物布4bの両面に樹脂シート4aとをラミネートした
シート42であってもよい。但し、樹脂シート4aの材
質に関しては、枠部材26(27)と相溶性を有するも
のが好ましい。こうした樹脂シートを用いれば、枠部材
とシートとを固着させる第2の固着手段m2 は、枠部材
と樹脂シートとの溶着部となる。なお、枠部材26(2
7)と相溶性を有しない樹脂シートや織物布であって
も、枠部材26(27)との接触部分に予め接着剤層を
形成し、第2の固着手段m2 としてもよい。
ための装置の一実施形態であって、射出成形型の成形部
を示した断面図である。なお、図19と同一部分は、同
一符号をもって説明する。
部の分割面に、コア型51の型面511およびキャビテ
ィ型52との型面521と、窓板の外周縁3e近傍と、
隙間形成型11と、で窓板の外周縁3eに沿って長手方
向に延在する所定形状のキャビティCaが形成される。
つまりキャビティCaは、このキャビティCaの内周縁
に隣接するコア型51およびキャビティ型52の挟圧部
513,523で窓板3を挟むことで形成される。
面と接する部分には、枠部材26と窓板3とを一体成形
すると同時に枠部材26と窓板の外周縁3e近傍との間
にシートの開口縁4e近傍を巻き込むための隙間を形成
する隙間形成手段としての隙間形成型11がコア型51
に着脱可能に取り付けられている。なお、参照符号51
2は、窓板3との接触防止用の逃げ凹部である。
ート52a,52bで構成され、これらランナープレー
ト52a,52bの合わせ面にランナー58が形成され
る。このランナー58は、キャビティ型52の型面52
1に設けた射出ゲート590と連通し、キャビティCa
内に液状の合成樹脂または液状の樹脂原料を供給する。
なお、射出ゲート590は、図に示すように、キャビテ
ィCa内の1ヶ所に設けた状態でも構わないが、高い粘
性のため流動性の乏しい液状の合成樹脂を使用する場合
を考慮し、キャビティCaの長手方向に沿って樹脂流路
(59,590)を追加して複数箇所に設けることが好
ましい。参照符号522は、窓板3との接触防止用の逃
げ凹部である。
示した樹脂流路(59,590)に代えて、コア型51
とキャビティ型52との合わせ面(分割面)に、二点鎖
線で示す樹脂供給口583を形成してもよい。これによ
り、この装置では、液状の合成樹脂または液状の樹脂原
料は、コア型51とキャビティ型52との合わせ面に形
成された二点鎖線で示す樹脂供給口583に連通する射
出ゲート590から、キャビティCaに射出充填され
る。この場合、長いランナー58が不要であるため、使
用する樹脂材料を減量することができる。
える組立体の製造方法を工程順に説明する。
成型11を取り付けたコア型51に窓板3を載置して位
置決めする。但し、枠部材26が形成される窓板3の外
周縁3e近傍には、予め第一の固着手段m1 を形成して
おく。具体的な第一の固着手段m1 としては、接着剤層
が挙げられるが、窓板3が合成樹脂である場合には、第
一の固着手段m1 を接着剤層に代えて、または、これに
加えて、窓板の外周縁3e近傍に枠部材26に沿った多
数の貫通孔やアンダーカット状切欠を形成し、この貫通
孔や切欠に液状の合成樹脂が固着する機械的手段とする
こともできる。また第一の固着手段m1 である接着剤層
は、熱により活性化される接着剤層としてよい。
温以上(無機質ガラス板の場合には、60°C〜130
°C程度)に全体を加熱して外周縁形状を常温時よりも
熱膨張させておくのが好ましい。これにより窓板3と、
射出された樹脂の温度差が小さくなるので、窓板3が受
ける熱ショックの度合いが少なくて済み、これも窓板3
がガラスの場合の割れを抑制するのに寄与することにな
る。併せて、枠部材26の成形後の収縮と共に窓板3も
収縮するので、枠部材の相対的な収縮が少なくて済み、
枠部材26が窓板3を外部から内向きに締めつける内部
応力の発生を軽減することができる。これにより窓板3
が圧縮応力を受けて好ましくない方向に変形したり、枠
部材26に残留する引っ張り応力による亀裂が発生した
りすることを防止できる。
位置決めアーム55を用いる。位置決めした後は、窓板
3を固定するが、この手段としては例えば、図4のバキ
ューム吸盤54などを用いる。但し、この実施形態に関
して、バキューム吸盤54は、窓板3との接触防止用の
逃げ凹部512に設けてあるものとする。
型51とキャビティ型52とを合わせて型締めし、コア
型51の型面511およびキャビティ型52との型面5
21と、窓板の外周縁3e近傍と、隙間形成型11と、
でキャビティCa内に、加熱により溶融した液状の合成
樹脂を射出して射出成形を行う。但し、射出ゲート59
0を複数個設けた場合は、それぞれの射出ゲートから時
間的に重なるタイミングで液状の合成樹脂を射出するこ
とが好ましい。この場合、射出された液状樹脂の圧力に
より窓板3の面方向の圧縮力を互いに打ち消すことがで
きる。これにより、液状の合成樹脂の圧力により起こる
窓板3の面方向における位置ずれ等を防止できる。
樹脂は、熱可塑性合成樹脂を加熱して液状にしたもので
ある。具体的には、PVC樹脂、ABS樹脂、PP樹
脂、PS樹脂などの汎用プラスチックや、エンジニアリ
ングプラスチックス、または、これらのポリマー・アロ
イ、さらに、強化材を混入したものが使用可能であっ
て、加熱により軟化し流動可能状態となり、冷却により
固化する。このとき、窓板の外周縁3eよりもやや外側
位置から樹脂を射出すれば、片持ち状態の窓板3の面に
直接衝突しないので、窓板3に曲げモーメントを発生さ
せることがない。従って、窓板3の材料が無機質ガラス
のときには破損や割れを防ぎ、窓板3が合成樹脂のとき
には変形を防止できる。
一の固着手段m1 により窓板3と枠部材26とを一体化
させた組立体の中間体を成形型から取り出す。
と共に取り出した組立体中間体から隙間形成型11を取
り外して枠部材26の車内側表面にシート4をセット
し、隙間形成型11の取り外しにより枠部材26と窓板
の外周縁3e近傍との間に形成された隙間に、シートの
開口縁4e近傍を折り返して巻き込む。この場合、シー
トの開口縁4eのほつれが防止される。
a外で第二の固着手段m2 により枠部材26と積層一体
に固着させる。これによりコンバーチブル・トップ組立
体が完成する。
となる合成樹脂と相溶性を有するため、シート4を枠部
材26に加圧するとともに、シート4側から加熱する。
この伝導熱により、樹脂シート4aの表面が幾分溶融し
て枠部材26を形成する合成樹脂と溶け合うと共に、シ
ート4および枠部材26間の圧力により、枠部材26と
シート4とを強固に溶着させる。この場合、第二の固着
手段m2 は、枠部材26とシート4との溶着部となる。
このとき、枠部材26を形成する樹脂として軟質のPV
C樹脂を使用するときには、加熱される合成樹脂の温度
として、200C°〜220C°程度が好ましい。
樹脂との相溶性を有する場合であっても、枠部材26と
シート4との間の溶着では、固着力が足りないときは、
接着剤層を併用することが好ましい。特に、接着剤が、
熱により活性化する接着剤層であれば、液状の合成樹脂
に対する加熱作用で枠部材26とシート4との接着剤層
が活性化され、これら枠部材26およびシート4を強固
に固着させることができる。
は、反応により合成樹脂を形成する少なくとも2つの液
状の樹脂原料であってもよい。こうした液状の樹脂原料
には、例えば、化学反応によりポリウレタンを形成する
ポリオールとイソシアネートとの混合物などが挙げられ
る。この場合、第二の固着手段m2 は、シート4に形成
した接着剤層または、熱により活性化する接着剤層であ
る。
沿って巻き込み代を残して分離線を形成し、余分なシー
トを除去してもよい。さらに、樹脂シート4aとして
は、雨水の浸入を防止する耐水性の樹脂シートまたはフ
ィルムなどがあり、枠部材26の成形を安定化させ、ま
たスタイリングの観点から表面に多数の微細なエンボス
加工を施したものが好ましく、具体的には、軟質PVC
樹脂シートが挙げられる。
造するための装置および方法の説明である。なお、枠部
材27の形成を伴う組立体の製造装置は、モールドハー
フとキャビティとの形状が異なるだけで図21と同様で
ある。また製造方法に関しても図21による装置で行わ
れるものと同様である。
シート4と一体の枠部材28に、窓板の外周縁3e近傍
を、キャビティ外で第一の固着手段m1 により固着させ
たものである。なお、この断面形状は、図2のA−A断
面に相当する部分を示し、これまでの説明と同一部分
は、同一符号をもって説明する。また、熱線プリント9
および端子10は、説明上省略してあるが、勿論あって
も構わない。
圧縮された状態で充填され固化してなる合成樹脂により
形成されるとともに、シートの開口縁4e近傍に対し
て、前記キャビティ内で第二の固着手段m2 により固着
されたものであり、かつ、窓板の外周縁3e近傍を、前
記キャビティ外で第一の固着手段m1 により枠部材28
との接触部分の全面にわたって固着させたものであり、
枠部材28は、シート4により車内側から目視不能に被
覆されている。
面を覆っておらず、その車外側内周縁281eoが窓板
3の外周縁3eと実質的に一致し、かつ、窓板3の車外
側表面部分と滑らかに連続する平坦な表面形状を有す
る。この場合、枠部材28の車外側表面28fと窓板の
車外側表面3fとがフラッシュになる。
が、枠部材29がシート4により車外側から目視不能に
被覆されたものである以外は、第9実施形態の組立体と
同じである。なお、この断面形状は、図2のA−A断面
に相当する部分を示し、図22と同一部分は、同一符号
をもって説明する。また、熱線プリント9および端子1
0は、説明上省略してあるが、勿論あっても構わない。
圧縮された状態で充填され固化してなる合成樹脂により
形成されるとともに、シートの開口縁4e近傍に対し
て、前記キャビティ内で第二の固着手段m2 により固着
されたものであり、かつ、窓板の外周縁3e近傍を、前
記キャビティ外で第一の固着手段m1 により枠部材29
との接触部分の全面にわたって固着させたものであり、
枠部材29は、シート4により車外側から目視不能に被
覆されている。
面を覆っておらず、その車内側内周縁291eiが窓板
3の外周縁3eと実質的に一致し、かつ、窓板3の車内
側表面部分と滑らかに連続する平坦な表面形状を有す
る。この場合、枠部材29の車内側表面29fと窓板の
車内側表面3fとがフラッシュになる。
(29)が、窓板3の外周縁3e近傍に対して、前記キ
ャビティ外で第一の固着手段m1 により固着されたもの
であるから、シート4と枠部材28(29)との固着力
を大きくでき、また、シート4と枠部材28(29)と
の間のシール性も向上する。しかも、枠部材28(2
9)は、キャビティ内にて圧縮された状態で充填される
から、枠部材28(29)の断面が複雑な形状である異
形断面の場合でも、シート4に対して充分な強度で固着
することができる。加えて、枠部材28(29)は、固
化してなる合成樹脂であるから、枠部材28(29)が
受ける引っ張り力などを考慮して、第二の固着手段m2
の形成範囲を選択することができる。さらに、この場
合、窓板3が合成樹脂と一体成形しにくいものである場
合も有効である。
が比較的複雑な曲面形状をしている場合や、窓板3の厚
さが比較的薄い場合に適する。即ち、前者の場合には窓
板3が平板状の場合と比較して形状、寸法のばらつきが
大きく、窓板2の周縁に枠部材を射出成形で形成すると
きに窓板3の破損などが発生しやすく、後者の場合に
は、枠部材の締め付け力が作用して窓板3が変形したり
することがある。これに対して、第9,第10の実施形
態では、このような問題発生を回避することができる。
ートとしては、第1〜4実施形態の組立体と同様、耐水
性に優れた樹脂シートまたはフィルムの樹脂シート4
a、または、防水加工され高い引っ張り強度を持つキャ
ンバス布などの織物布4bを単独に使用することも可能
であるが、この実施形態におけるシート4は、織物布4
bと樹脂シート4aとをラミネートしたものである。ま
た、シートとしては、第5および6実施形態の組立体と
同様、織物布4bの両面に樹脂シート4aとをラミネー
トしたシート42であってもよい。但し、樹脂シート4
aの材質に関しては、枠部材28(29)と相溶性を有
するものが好ましい。こうした樹脂シートを用いれば、
枠部材とシートとを固着させる第2の固着手段m2 は、
枠部材と樹脂シートとの溶着部となる。なお、枠部材2
8(29)と相溶性を有しない樹脂シートや織物布であ
っても、枠部材28(29)との接触部分に予め接着剤
層を形成し、第2の固着手段m2 としてもよい。
似の色を呈するものであることが好ましい。これによれ
ば、シート上に多少の樹脂洩れ、バリ等が発生しても、
こうしたものが目立たずに済む。具体的には、カーボン
を含有する黒色または黒系色が耐候性等の品質面から好
ましい。
造するための装置の一実施形態であって、図24は、射
出成形型の成形部を例示した断面図、図25は、枠部材
28を、窓板の外周縁3e近傍に対して、第一の固着手
段m1 により固着させるための装置を例示した断面図で
ある。なお、図24,25において、図22と同一部分
は、同一符号をもって説明する。
型内部の分割面に、キャビティ型52の型面521と、
コア型51の型面511に密接したシート4と、で窓板
の外周縁3eに沿って長手方向に延在する所定形状のキ
ャビティCaが形成される。つまりキャビティCaは、
このキャビティCaの内周縁に隣接するコア型51およ
びキャビティ型52の挟圧部513,523および、キ
ャビティCaの外周縁に隣接するコア型51およびキャ
ビティ型52の挟圧部514,524が、シート4を挟
んで、シート4を圧縮した状態で型内部の分割面をシー
ルすることで形成される。
をコア型51の型面511に対して所定の位置に位置決
めするためのピン53を備える。この位置決めピン53
は、コンプレッションスプリングS等でキャビティ型5
2側に付勢され、通常、ピン先端がコア型51の分割面
から突出している。ピン53は、シート4に予め形成さ
れた位置決め孔400に入り込んで、シート4を所定位
置に固定する。
ート52a,52bで構成され、これらランナープレー
ト52a,52bの合わせ面に、ランナー58が形成さ
れる。このランナー58は、キャビティ型52の型面5
21に設けた射出ゲート590と連通し、キャビティC
a内に液状の合成樹脂または液状の樹脂原料を供給す
る。射出ゲート590は、実線で示した1ヶ所に設けた
状態でも構わないが、高い粘性のため流動性の乏しい液
状の合成樹脂を使用する場合を考慮し、キャビティCa
の長手方向に沿って樹脂流路(59,590)を追加し
て複数箇所に設けることが好ましい。なお、二点鎖線で
示すように、射出ゲート590を窓板3を収納する位置
に設ければ、成形により生じたゲート跡を外部から見え
なくすることができる。
隙間形成手段としての凸状段差部521pが設けられて
いる。この凸状段差部521pにより、枠部材28と窓
板3の車外側表面もしくは車内側表面の外周縁3e近傍
との間に、シートの開口縁4eを巻き込むための隙間を
形成する。
びキャビティ型52の挟圧部524には、図14,15
と同様に、引っ張り手段56が設けられている。このと
きの引っ張り手段56は、窓板3の外周縁形状に沿った
環状の凹部56aおよび凸部56bで構成される。この
ような構造の引っ張り手段によれば、コア型51および
キャビティ型52を型締めすると同時に、シート4を位
置決めするときに生じる弛みを除去することができる。
の挟圧部513,523には、窓板3の外周縁形状に沿
った環状のカッター60aおよびカッター60aを受け
るカッター受け部60bで構成される除去手段60を備
える。このような構造の除去手段によれば、コア型51
およびキャビティ型52を型締めしたとき、組立体に不
要なシート材を除去するための作業を不要にし、また
は、必要があっても容易かつ正確に行うことができる。
より、シート4と一体化した枠部材28に固着させる装
置であって、参照符号70は、シート4と一体化した枠
部材28のための支持台である。この支持台70は、窓
板3および枠部材28を挟圧するための図示せぬ加圧器
と、第一の固着手段m1 を加熱するための加熱手段(図
示せず)とを備える。こうした加熱手段には、例えば、
目標物に対して赤外線を照射する赤外線照射装置があ
る。なお、第一の固着手段m1 が、紫外線により硬化す
る性質の接着剤であれば、赤外線照射装置に代えて紫外
線照射装置としてもよい。
法を工程順に説明する。
51にシート4を載置して位置決めする。これは、図2
4に示すように、シート4に予め設けた位置決め穴40
0を、位置決めピン53に合わせることにより行う。な
お、シート4の樹脂シート4aの表面に、多数の微小な
凹凸のエンボス模様を形成してあると、シート4は、内
周側挟圧部513および523と、外周側挟圧部514
および524とにおいて、僅かながら圧縮されて、気体
の通過は許容するが液体の通過は阻止するシール材とし
ても作用する。このため、キャビティCa内に射出され
て充填された液状の合成樹脂が、コア型51およびキャ
ビティ型52間から洩れ出すことを防ぐことができると
共に、キャビティCa内の空気を効果的に排出できる。
具体的な樹脂シートとしては、例えば、軟質PVC樹脂
シートが挙げられる。
型51とキャビティ型52とを合わせて型締めする。こ
のとき、シート4は、コア型51の型面511に密接
し、キャビティCaは、キャビティ型52の型面521
と、コア型51の型面511に密接したシート4と、で
形成される。また型締めと同時に、シート4は、引っ張
り手段56により四方に引っ張られるため、シートの弛
みが取れ、かつ、除去手段60により窓板の外周縁形状
とほぼ同一または相似形状の開口縁4eが形成される。
ート590から、キャビティCa内に、加熱により溶融
した液状の合成樹脂を射出して行う。なお、本実施形態
における液状の合成樹脂は、熱可塑性合成樹脂を加熱し
て液状にしたものである。具体的には、PVC樹脂、A
BS樹脂、PP樹脂、PS樹脂などの汎用プラスチック
や、エンジニアリングプラスチックスまたは、これらの
ポリマー・アロイ、さらに、強化材を混入したものが使
用可能であって、加熱により軟化し流動可能状態とな
り、冷却により固化する。
となる合成樹脂と相溶性を有するため、射出された液状
の合成樹脂の伝導熱で樹脂シート4aの表面が幾分溶融
し、枠部材28を形成する合成樹脂と溶け合うと共に、
射出された液状の合成樹脂の圧力が作用して強固に溶着
する。この場合、第二の固着手段m2 は、枠部材28と
樹脂シート4aとの溶着部となる。このとき、枠部材2
8を形成する樹脂として軟質のPVC樹脂を使用すると
きには、射出される液状の合成樹脂の温度は、200C
°〜220C°程度に加熱して溶融させるのが好まし
い。また樹脂シート4aとしては、雨水の浸入を防止す
る耐水性の樹脂シートまたはフィルムなどがあり、枠部
材28の成形を安定化させ、スタイリングの観点から表
面に多数の微細なエンボス加工を施したものが好まし
く、具体的には、軟質PVC樹脂シートが挙げられる。
樹脂との相溶性を有する場合であっても、枠部材28と
シート4との間の溶着では、固着力が足りないときは、
接着剤層を併用することが好ましい。特に、接着剤が、
熱により活性化する接着剤であれば、液状の合成樹脂に
よる加熱作用により、枠部材28とシート4との接着剤
層が活性化され、これら枠部材28およびシート4を強
固に固着させることができる。
は、反応により合成樹脂を形成する少なくとも2つの液
状の樹脂原料であってもよい。こうした液状の樹脂原料
には、例えば、化学反応によりポリウレタンを形成する
ポリオールとイソシアネートとの混合物などが挙げられ
る。この場合、第二の固着手段m2 は、シート4に形成
した接着剤層または、熱により活性化される接着剤層で
ある。
ト4の上に多少の樹脂洩れ、バリ等が発生しても、これ
が目立たないようするため、互いに同色または同系色に
するのが好ましい。なお、具体的には、カーボンを含有
する黒色または黒系色が耐候性等の品質面から特に好ま
しい。
二の固着手段m2 によりシート4と枠部材28とを一体
化させた組立体の中間体を成形型から取り出す。
型から取り出した組立体の中間体を支持台70上に位置
決めする。このとき、シートの開口縁4e近傍は、型面
521に設けられた凸状段差部521pにより枠部材2
8と窓板の外周縁3e近傍との間に形成された隙間に折
り返して巻き込む。こうした巻き込みよれば、シートの
開口縁4eが枠部材28に対して剥離することがない。
その後、窓板の外周縁3e近傍を枠部材28に形成され
た収納部分に配置して、第一の固着手段m1 により枠部
材28と窓板3とを固着させる。但し、窓板3の外周縁
3e近傍には、予め第一の固着手段m1 を形成してお
く。具体的な第一の固着手段m1 としては、接着剤層が
挙げられるが、熱により活性化される接着剤層としても
よい。
に、例えば、アクリル変性フェノール樹脂系接着剤また
は、ホットメルト形接着剤などの加熱活性形接着剤であ
る場合は、第6工程として、窓板3を枠部材28方向に
加圧するとともに、支持台の上方から赤外線を照射す
る。照射された赤外線Qは、窓板3を透過し第一の固着
手段m1 を加熱して活性化させるため、窓板3と枠部材
28とは、接着により固着される。なお、第一の固着手
段m1 が、紫外線により硬化する性質の接着剤で形成さ
れた接着剤層であれば、赤外線を照射させる代わりに、
前記紫外線照射装置によって紫外線を照射させてもよ
い。これにより、コンバーチブル・トップ組立体が完成
する。
造するための装置および方法の説明である。なお、枠部
材29の形成を伴う組立体の製造装置は、モールドハー
フとキャビティとの形状が異なるだけで図24,25と
同様である。また製造方法に関しても図24,25によ
る装置で行われるものと同様である。
ップ組立体、並びにその製造方法、及び装置の実施形態
である。
施形態において、シート4は、枠部材2,21〜29の
形成後にトリムするものとして説明したが、本発明はこ
れに限定されることなく、シート4(42)の開口縁4
e(42e)予定部分に沿って予めトリムして開口縁4
e(42e)を形成しておいてもよく、或いは、開口縁
4e(42e)予定部分に沿って、後で引きちぎり可能
なミシン目を形成しておいてもよい。これにより、前者
では、後のトリム工程が不要になり、後者では、後のト
リム工程が簡素化される。
て、本実施形態では、一般的な射出成形法および反応射
出成形法(RIM)が適用し得ると説明したが、本発明
の製法はこれに限定されるものでなく、ゾル状の液状樹
脂をキャビティCaに注入して、これに熱などのエネル
ギーを加えることにより固化させる注型法、或いは、発
泡未完了状態の枠部材成形用の熱可塑性合成樹脂よりな
る中間体を成形型のキャビティCaに載置しておいて、
型締めした状態で、これに熱を加えることによって前記
樹脂を軟化させると共に、発泡材を発泡膨張させること
により樹脂の見かけ上の体積を増大させてキャビティC
aに充填させる加熱発泡成形法も採用し得る。
によれば、シートと枠部材とが充分な固着強度を有して
形成できると共に、枠部材の断面形状によって性能が左
右されないコンバーチブル・トップ組立体、及びその組
立体を簡単に製造できる製造方法並びに装置を提供する
ことができる。
使用状態を例示した斜視図である。
面図である。
る。
を閉めた状態を示した断面図である。
材をトリムする工程を示した説明図である。
面図である。
面図である。
びキャビティ型を閉めた状態を示した断面図である。
ト材をトリムする工程を示した説明図である。
断面図である。
断面図である。
断面図である。
の第1実施形態であって、コア型およびキャビティ型を
閉めた状態を示した断面図である。
の第2実施形態であって、コア型およびキャビティ型を
閉めた状態を示した断面図である。
の第1または第2実施形態において、コア型またはキャ
ビティ型に設けられたランナーに沿って形成された射出
ゲートの配置位置を例示した断面図である。
ト材をトリムする工程を示した説明図である。
されるシート材を例示した正面図である。
断面図である。
断面図である。
の一実施形態であって、コア型およびキャビティ型を閉
めた状態を示した断面図である。
断面図である。
A断面図である。
の一実施形態であって、コア型およびキャビティ型を閉
めた状態を示した断面図である。
ト材をトリムする工程を示した説明図である。
Claims (61)
- 【請求項1】 透明な材料からなり表裏両面および所定
の外周縁形状を有する窓板と、 前記窓板の外周縁形状とほぼ同一または相似形状の開口
縁を有し該窓板よりも柔軟な材料からなる折り畳み可能
なシート材と、 前記窓板と前記シート材とを連結して一体化するため、
前記窓板の外周縁近傍と前記シート材の開口縁近傍との
間に横断面形状異形で前記窓板の外周縁に沿って長尺に
形成された合成樹脂製の連結要素と、 前記窓板の外周縁近傍と前記連結要素とを固着する第一
の固着手段と、 前記シート材の開口縁近傍と前記連結要素とを固着する
第二の固着手段と、を備えるものであって、 前記連結要素は、該連結要素を成形する成形型のキャビ
ティ内にて圧縮された状態で充填され固化してなる合成
樹脂により形成されるとともに、前記窓板の外周縁近傍
に対して、前記キャビティ内で前記第一の固着手段によ
り固着されたものであることを特徴とするコンバーチブ
ル・トップ組立体。 - 【請求項2】 前記連結要素は、前記シート材の開口縁
近傍に対して、前記キャビティ内で前記第二の固着手段
により固着されたものであることを特徴とする請求項1
に記載の組立体。 - 【請求項3】 前記シート材の開口縁近傍は、前記第二
の固着手段により前記連結要素との接触部分の全面にわ
たって積層一体化されていることを特徴とする請求項2
に記載の組立体。 - 【請求項4】 前記シート材の開口縁近傍は、前記連結
要素に埋設されて一体化されていることを特徴とする請
求項2に記載の組立体。 - 【請求項5】 前記連結要素は、前記シート材の開口縁
近傍に対して、前記キャビティ外で前記第二の固着手段
により前記連結要素との接触部分の全面にわたって固着
されたものであることを特徴とする請求項1に記載の組
立体。 - 【請求項6】 透明な材料からなり表裏両面および所定
の外周縁形状を有する窓板と、 前記窓板の外周縁形状とほぼ同一または相似形状の開口
縁を有し該窓板よりも柔軟な材料からなる折り畳み可能
なシート材と、 前記窓板と前記シート材とを連結して一体化するため、
前記窓板の外周縁近傍と前記シート材の開口縁近傍との
間に横断面形状異形で前記窓板の外周縁に沿って長尺に
形成された合成樹脂製の連結要素と、 前記窓板の外周縁近傍と前記連結要素とを固着する第一
の固着手段と、 前記シート材の開口縁近傍と前記連結要素とを固着する
第二の固着手段と、を備えるものであって、 前記連結要素は、該連結要素を成形する成形型のキャビ
ティ内にて圧縮された状態で充填され固化してなる合成
樹脂により形成されるとともに、前記シート材の開口縁
近傍に対して、前記キャビティ内で前記第二の固着手段
により固着されたものであり、 かつ、前記連結要素は、前記窓板の外周縁近傍に対し
て、前記キャビティ外で前記第一の固着手段により固着
されたものであることを特徴とするコンバーチブル・ト
ップ組立体。 - 【請求項7】 前記シート材の開口縁近傍は、前記連結
要素と前記窓板の外周縁近傍との間に形成した間隙に巻
き込まれていることを特徴とする請求項5または6に記
載の組立体。 - 【請求項8】 前記連結要素は、車外側から目視される
が、前記シート材により車内側から目視不能に被覆され
ていることを特徴とする請求項3または、請求項5乃至
7のいずれか一項に記載の組立体。 - 【請求項9】 前記連結要素は、前記シート材により車
外側から目視不能に被覆されていることを特徴とする請
求項3または、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の
組立体。 - 【請求項10】 前記シート材の開口縁近傍に形成した
穴部に流れ込んだ前記連結要素の一部により形成され
て、該シート材と前記連結要素とを補助的に固着する第
三の固着手段を付加して設けたことを特徴とする請求項
4に記載の組立体。 - 【請求項11】 前記窓板の外周縁近傍に形成した穴部
に流れ込んだ前記連結要素の一部により形成されて、該
窓板と前記連結要素とを補助的に固着する第四の固着手
段を付加して設けたことを特徴とする請求項4または1
0に記載の組立体。 - 【請求項12】 前記第一の固着手段と前記第二の固着
手段との間を固着する第五の固着手段を設けたことを特
徴とする請求項4、10または11に記載の組立体。 - 【請求項13】 前記窓板は、該窓板の車内側表面に加
熱曇り止め手段を有するものであって、 前記連結要素は、加熱曇り止め手段と電気的に接続する
接続端子の基部を覆うことにより、この端子の基部を前
記窓板の車内側表面に固定していることを特徴とする請
求項1乃至12のいずれか一項に記載の組立体。 - 【請求項14】 前記窓板は、該窓板の外周縁に沿って
所定の幅で不透明着色層が形成されたものであって、 前記連結要素は、前記不透明着色層の形成された範囲を
越えない位置に形成されていることを特徴とする請求項
1乃至13のいずれか一項に記載の組立体。 - 【請求項15】 前記連結要素は、熱可塑性合成樹脂か
らなることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一
項に記載の組立体。 - 【請求項16】 前記連結要素は、少なくとも、2成分
の樹脂原料が反応して形成された合成樹脂からなること
を特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の
組立体。 - 【請求項17】 前記シート材は、前記連結要素の合成
樹脂と相溶性を有する樹脂シート材を、少なくとも、前
記連結要素側に有するものであり、前記第二の固着手段
は、前記連結要素の面と前記樹脂シート材との溶着部で
あることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項
に記載の組立体。 - 【請求項18】 前記シート材は、使用状態において実
質的に引っ張り強度を受け持つ強度支持シート材と、こ
の強度支持シート材の前記連結要素側に該連結要素の合
成樹脂と相溶性を有する前記樹脂シート材が積層されて
いるものであることを特徴とする請求項17に記載の組
立体。 - 【請求項19】 前記シート材の開口縁部分に、前記強
度支持シート材と前記樹脂シート材との剥離を防止する
固着剤が形成されていることを特徴とする請求項18に
記載の組立体。 - 【請求項20】 前記第二の固着手段は、前記連結要素
の面と接する部分の前記シート材表面に塗布された接着
剤であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか
一項に記載の組立体。 - 【請求項21】 前記窓板は、無機質ガラスまたは合成
樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至2
0のいずれか一項に記載の組立体。 - 【請求項22】 前記連結要素と前記シート材とは、同
色または類似の色を呈することを特徴とする請求項1乃
至21のいずれか一項に記載の組立体。 - 【請求項23】 透明な材料からなり表裏両面および所
定の外周縁形状を有する窓板と、 前記窓板の外周縁形状よりも大きい外周縁形状を有して
該窓板よりも柔軟な材料からなる折り畳み可能なシート
材と、 前記窓板と前記シート材とを連結して一体化するため、
前記窓板の外周縁近傍と前記シート材の開口縁近傍との
間に横断面形状異形で前記窓板の外周縁に沿って長尺に
形成された合成樹脂製の連結要素と、 前記窓板の外周縁近傍と前記連結要素とを固着する第一
の固着手段と、 前記シート材の開口縁近傍と前記連結要素とを固着する
第二の固着手段と、を備えるコンバーチブル・トップ組
立体を製造するに際し、 分割面で分離可能な一対のモールドハーフを備える成形
型の前記モールドハーフ間の所定位置に、少なくとも前
記窓板を配置し、 前記成形型の型締めにより、前記窓板の外周縁近傍に、
前記窓板の外周縁に沿って長手方向に延在する所定形状
のキャビティを形成するとともに、該キャビティの一部
を前記窓板により形成し、 このキャビティに、液状の合成樹脂または、反応して合
成樹脂を形成する液状の樹脂原料を充填して前記キャビ
ティ内を滞熱かつ圧縮状態に保ち、後に固化させること
により、前記連結要素を、前記キャビティの形状に対応
する形状に形成するとともに前記第一の固着手段により
前記窓板の外周縁近傍と一体に固着し、 前記シート材を、前記第二の固着手段により前記連結要
素と一体に固着することを特徴とするコンバーチブル・
トップ組立体の製造方法。 - 【請求項24】 前記シート材は、前記モールドハーフ
間の所定位置に配置して、前記キャビティ内で前記第二
の固着手段により前記連結要素と一体に固着することを
特徴とする請求項23に記載の製造方法。 - 【請求項25】 前記モールドハーフ間の所定位置に配
置した前記シート材は、前記キャビティの一部を形成す
るように、一方の前記モールドハーフの型面に密接させ
ることを特徴とする請求項24に記載の製造方法。 - 【請求項26】 前記成形型の、前記キャビティの内周
縁に隣接する挟圧部で前記シート材を介して前記窓板を
挟むとともに前記キャビティの外周縁に隣接する挟圧部
で前記シート材を挟むことを特徴とする請求項25に記
載の製造方法。 - 【請求項27】 前記シート材を密接させない側の前記
モールドハーフのみに設けた、少なくとも1つの射出ゲ
ートから前記キャビティ内に、液状の合成樹脂または、
合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を射出して充填する
ことを特徴とする請求項25、または26に記載の製造
方法。 - 【請求項28】 前記モールドハーフ間の所定位置に配
置した前記シート材は、前記両モールドハーフの型面と
前記窓板とにより形成した前記キャビティを前記窓板の
延在方向に沿って分断するように、前記両型面から離間
させることを特徴とする請求項24に記載の製造方法。 - 【請求項29】 前記成形型の、前記キャビティの内周
縁に隣接する挟圧部で前記シート材を介して前記窓板を
挟むとともに前記キャビティの外周縁に隣接する挟圧部
で前記シート材を挟むことを特徴とする請求項28に記
載の製造方法。 - 【請求項30】 前記シート材の開口縁近傍に穴部を形
成するとともに該穴部内にて前記連結要素の一部分を形
成し、この一部分によって前記連結要素と前記シート材
とを固着する第三の固着手段を形成することを特徴とす
る請求項28、または29に記載の製造方法。 - 【請求項31】 前記窓板の外周縁近傍に穴部を形成す
るとともに該穴部内にて前記連結要素の一部分を形成
し、この一部分によって前記連結要素と前記窓板とを固
着する第四の固着手段を形成することを特徴とする請求
項28または30に記載の製造方法。 - 【請求項32】 前記第一の固着手段と第二の固着手段
との間が固着するように、これら固着手段の間に第五の
固着手段を形成することを特徴とする請求項28乃至3
1のいずれか一項に記載の製造方法。 - 【請求項33】 前記一対のモールドハーフの両方それ
ぞれに設けた少なくとも1つの射出ゲートから前記キャ
ビティ内に、液状の合成樹脂または、反応して合成樹脂
を形成する液状の樹脂原料を射出することを特徴とする
請求項28乃至32のいずれか一項に記載の製造方法。 - 【請求項34】 前記シート材は、前記キャビティ外で
前記第二の固着手段により前記連結要素と固着して積層
一体化させることを特徴とする請求項23に記載の製造
方法。 - 【請求項35】 透明な材料からなり表裏両面および所
定の外周縁形状を有する窓板と、 前記窓板の外周縁形状よりも大きい外周縁形状を有して
該窓板よりも柔軟な材料からなる折り畳み可能なシート
材と、 前記窓板と前記シート材とを連結して一体化するため、
前記窓板の外周縁近傍と前記シート材の開口縁近傍との
間に横断面形状異形で前記窓板の外周縁に沿って長尺に
形成された合成樹脂製の連結要素と、 前記窓板の外周縁近傍と前記連結要素とを固着する第一
の固着手段と、 前記シート材の開口縁近傍と前記連結要素とを固着する
第二の固着手段と、を備えるコンバーチブル・トップ組
立体を製造するに際し、 分割面で分離可能な一対のモールドハーフを備える成形
型の前記モールドハーフ間の所定位置に前記シート材を
配置し、 前記成形型の型締めにより、 一方の前記モールドハーフの型面と、 他方の前記モールドハーフの型面に密接させた前記シー
ト材とで、 前記窓板の外周縁に沿って長手方向に延在する所定形状
のキャビティを形成し、 このキャビティに、液状の合成樹脂または、反応して合
成樹脂を形成する液状の樹脂原料を充填して前記キャビ
ティ内を滞熱かつ圧縮状態に保ち、後に固化させること
により、前記連結要素を、前記キャビティの形状に対応
する形状に形成するとともに前記第二の固着手段により
前記シート材と一体に固着し、 前記窓板の外周縁近傍を、前記キャビティ外で前記第一
の固着手段により前記連結要素と固着して積層一体化さ
せることを特徴とするコンバーチブル・トップ組立体の
製造方法。 - 【請求項36】 前記シート材は、前記成形型の型締め
により、前記窓板の外周縁形状と同一または相似形状の
開口縁を形成するように切断されることを特徴とする請
求項35に記載の製造方法。 - 【請求項37】 前記モールドハーフに設けた少なくと
も1つの射出ゲートから前記キャビティ内に、液状の合
成樹脂または、反応して合成樹脂を形成する液状の樹脂
原料を射出して充填することを特徴とする請求項35ま
たは36に記載の製造方法。 - 【請求項38】 前記連結要素の前記窓板の車外側表面
もしくは車内側表面の外周縁近傍に隣接する位置に前記
シート材の開口縁近傍を巻き込むための段部を形成する
ことを特徴とする請求項34乃至37のいずれか一項に
記載の製造方法。 - 【請求項39】 前記射出ゲートを前記キャビティの長
手方向に沿って複数個設け、それぞれの射出ゲートか
ら、液状の合成樹脂または、合成樹脂を形成する液状の
樹脂原料を射出することを特徴とする請求項27,33
または37に記載の製造方法。 - 【請求項40】 前記複数個の射出ゲートは、前記窓板
の外周縁近傍の少なくとも一対の互いに対抗する部位に
それぞれ対応する位置に設けられ、それぞれの射出ゲー
トから時間的に重なるタイミングで液状の合成樹脂また
は、合成樹脂を形成する液状の樹脂原料を射出し、射出
された液状の合成樹脂または、合成樹脂を形成する液状
の樹脂原料により前記窓板にかかる面方向の圧縮力を互
いに打ち消させるようにしたことを特徴とする請求項3
9に記載の製造方法。 - 【請求項41】 前記シート材を予め、前記窓板の外周
縁形状と同一または相似形状の開口縁を形成するように
除去することを特徴とする請求項23乃至40のいずれ
か一項に記載の製造方法。 - 【請求項42】 前記連結要素と一体化した前記シート
材に前記連結要素の内周縁に沿って分離線を形成し、前
記内周縁よりも内側の前記連結要素と固着していない部
分の前記シート材を除去することを特徴とする請求項2
3乃至40のいずれか一項に記載の製造方法。 - 【請求項43】 前記シート材の表面に多数の微小な凹
凸のエンボス模様を形成し、このシート材を前記凹凸面
が前記窓板の面と向き合う方向に配置するようにしたこ
とを特徴とする請求項23乃至42のいずれか一項に記
載の製造方法。 - 【請求項44】 射出する前記液状の合成樹脂は、加熱
して溶融させた液状の熱可塑性樹脂とすることを特徴と
する請求項23乃至43のいずれか一項に記載の製造方
法。 - 【請求項45】 前記窓板を常温よりも加熱して膨張さ
せた状態で前記連結要素を形成し、後に前記窓板を前記
連結要素とともに冷却することを特徴とする請求項44
に記載の製造方法。 - 【請求項46】 射出する前記液状の樹脂原料は、ポリ
オールとイソシアネートとの混合液を主成分とすること
を特徴とする請求項23乃至43のいずれか一項、また
は請求項45に記載の製造方法。 - 【請求項47】 充填する合成樹脂としてシート材の色
と同一または類似の色に着色したものを使用することを
特徴とする請求項23乃至46のいずれか一項に記載の
製造方法。 - 【請求項48】 コア型とキャビティ型とに対応する一
対のモールドハーフを有し、それら両方のモールドハー
フの分割面に、透明な材料からなり表裏両面および所定
の外周縁形状を有する窓板と、折り畳み可能で前記窓板
よりも柔軟な材料からなるシート材とを配置した状態で
開閉可能な成形型を備えるコンバーチブル・トップ組立
体の製造装置において、 前記成形型を閉じたときに、型内部の分割面に、 前記窓板の外周縁に沿って長手方向に延在する所定形状
のキャビティが形成されるとともに、このキャビティの
一部が前記窓板により形成され、 前記キャビティは、該キャビティの外周縁に隣接する前
記両方のモールドハーフの挟圧部が前記シート材を挟ん
で前記シート材を圧縮した状態で型内部の分割面をシー
ルするとともに、前記キャビティの内周縁に隣接する前
記両方のモールドハーフの挟圧部が前記シート材および
前記窓板を挟んで前記シート材を圧縮した状態で型内部
の分割面をシールすることで形成されることを特徴とす
る製造装置。 - 【請求項49】 前記シート材が、前記モールドハーフ
の一方の型面に密接するように位置決めされることを特
徴とする請求項48に記載の製造装置。 - 【請求項50】 前記シート材が、前記キャビティ内を
前記窓板の延在方向に沿って2つに分断するように位置
決めされることを特徴とする請求項48に記載の製造装
置。 - 【請求項51】 コア型とキャビティ型とに対応する一
対のモールドハーフを有し、それら両方のモールドハー
フの分割面に、 折り畳み可能で窓板よりも柔軟な材料からなるシート材
を配置した状態で開閉可能な成形型を備えるコンバーチ
ブル・トップ組立体における前記シートと一体化される
べき中間体の製造装置において、 型を閉じたときに、型内部の分割面に、一方の前記モー
ルドハーフの型面と、他方の前記モールドハーフの型面
に密接した前記シート材とで、所定形状のキャビティが
形成され、 前記キャビティは、該キャビティの内周縁および外周縁
に隣接する前記両方のモールドハーフの挟圧部が前記シ
ート材を挟んで該シート材を圧縮した状態で型内部の分
割面をシールすることで形成されることを特徴とする製
造装置。 - 【請求項52】 前記窓板の外周縁形状と同一または相
似形状の開口縁を前記シート材に形成するための除去手
段を、前記キャビティの内周縁に隣接する前記両方のモ
ールドハーフの挟圧部に一体に備えることを特徴とする
請求項51に記載の製造装置。 - 【請求項53】 前記連結要素と前記窓板とを硬化によ
って固着する第一の固着手段を加熱して硬化させる加熱
手段を付加して備えたことを特徴とする請求項51また
は52に記載の製造装置。 - 【請求項54】 前記窓板の外周縁と前記モールドハー
フの型面との間に、前記連結要素と前記窓板の車内側表
面もしくは車外側表面の外周縁近傍との間に前記シート
材の開口縁近傍を巻き込むための隙間を形成する隙間形
成手段を備えることを特徴とする請求項51乃至53の
いずれか一項に記載の製造装置。 - 【請求項55】 一方の前記モールドハーフには、分割
面に配置される前記シート材の延在方向の位置を決める
シート材位置決め手段を備えることを特徴とする請求項
48乃至54のいずれか一項に記載の製造装置。 - 【請求項56】 前記シート材を前記窓板の外向き方向
に引っ張る引っ張り手段を備えることを特徴とする請求
項48乃至55に記載の製造装置。 - 【請求項57】 前記モールドハーフに、前記キャビテ
ィ内に液状の合成樹脂または樹脂原料を射出するゲート
を設けることを特徴とする請求項48乃至56のいずれ
か一項に記載の製造装置。 - 【請求項58】 前記射出ゲートは、前記シート材が密
接しない側のモールドハーフに設けることを特徴とする
請求項57に記載の製造装置。 - 【請求項59】 前記射出ゲートは、前記一対のモール
ドハーフの両方それぞれに少なくとも1つ設けることを
特徴とする請求項57に記載の製造装置。 - 【請求項60】 前記モールドハーフの一方の前記射出
ゲートと、前記モールドハーフの他方の前記射出ゲート
とを、互いに向かい合う位置に設けることを特徴とする
請求項59に記載の製造装置。 - 【請求項61】 前記射出ゲートは、前記キャビティの
長手方向に沿って複数個設けられ、これら複数個の射出
ゲートは、樹脂流路を介して1つの樹脂受口と繋がって
いることを特徴とする請求項57乃至60のいずれか一
項に記載の製造装置。
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