JP2660375B2 - 表皮付樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents

表皮付樹脂成形体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インストルメントセー
フティパッド、ドアトリムなどの自動車内装品あるいは
家電製品などの、表皮付樹脂成形体及びその製造方法に
関し、詳しくは表皮に開口部をもつ表皮付樹脂成形体に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のインストルメントセーフ
ティパッドは、PPフォームなどで裏打ちされたポリ塩
化ビニル製、又はオレフィン系熱可塑性樹脂(TPO)
などの軟質表皮と、表皮裏面側に一体的に接合された硬
質樹脂基材とから形成されている。そして表皮及び樹脂
基材には、貫通する開口部が設けられ、レジスタ、サイ
ドデフロスタなどとして機能する別に形成された枠体が
爪嵌合あるいはビス締めなどにより組付けられて製品と
されている。
【0003】このようなインストルメントセーフティパ
ッドを製造するには、先ず真空成形などにより表皮を所
定形状に賦形し、その表皮を成形型に配置して圧縮成形
や低圧射出成形により樹脂基材を表皮裏面側に一体的に
形成する。その後、熱刃あるいはウォータトリミングな
どにより所定位置に開口部を形成し、射出成形などで別
に形成された枠体を開口部周辺の樹脂基材と組付けてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記した従来
の表皮付樹脂成形体では、開口部と枠体の間に寸法誤差
が生じ、隙間や段差が生じて表皮の切断端面が外部に表
出し、見栄えが損なわれる場合があった。また別部品で
ある枠体を組付けることは、工数が多大であるとともに
部品点数が増大して、製造コストの上昇の原因となって
いる。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、見栄えを向上させるとともに、部品点数を
低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、上記した
不具合を解決するために、枠体を樹脂基材とともに一体
成形することを想起した。ところが開口部をもつ表皮を
型内に配置して成形すると、開口部端面において表皮表
側表面と金型との間に溶融樹脂が侵入し、はみ出し不良
品が多発するという不具合が懸念された。
【0007】そこで本願発明者は鋭意研究の結果、枠体
を樹脂基材と一体的に形成しても、この不具合が生じな
いようにする方法を見出し本発明を完成したものであ
る。すなわち上記課題を解決する本発明の表皮付樹脂成
形体の製造方法は、開口部が形成された表皮を第1型及
び第2型よりなる成形型の第1型型面に配置する配置工
程と、第1型と第2型の間に溶融樹脂を供給して成形す
る成形工程と、からなり、表皮裏面に樹脂基材を形成す
るとともに開口部内に樹脂枠体を樹脂基材と一体的に形
成する表皮付樹脂成形体の製造方法であって、成形工程
では、開口部における溶融樹脂の流れを、開口部の周縁
部から開口部内部に向かって流すように制御することを
特徴とする。
【0008】そしてこの製造方法により製造される本発
明の表皮付樹脂成形体は、表皮と、表皮を型内に配置し
て成形することで表皮裏面と一体的に接合された樹脂基
材と、からなる表皮付樹脂成形体において、表皮は部分
的に開口部をもち、開口部には樹脂基材と一体的に成形
された枠体が表出していることを特徴とする。
【0009】
【作用】表皮の開口部の周縁部では表皮の端末が表出
し、成形型内に配置された表皮の開口部には必然的に表
皮と成形型の境界部が表出しているので、圧縮成形や低
圧射出成形などの成形時にはその境界部から溶融樹脂が
侵入し易い。そして境界部から侵入した樹脂は、意匠面
となる表皮表面に進出して覆い、得られる表皮付樹脂成
形体は不良品となる。
【0010】そこで本発明の製造方法では、成形時の開
口部における溶融樹脂の流れを、開口部の周縁部から開
口部内部に向かって流すように制御している。すなわち
開口部における溶融樹脂は開口部に表出する表皮の端末
に向かって流れ、表皮の端末は樹脂流の圧力で成形型型
面に押圧されながら成形され、かつ表皮と成形型の境界
部に最後に樹脂流が到達することとなる。したがって表
皮と成形型の境界部から樹脂が侵入するのが防止され
る。
【0011】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1)図1に本発明の一実施例の表皮付樹脂成形
体の要部断面図を、図2にその要部平面図を示す。この
表皮付樹脂成形体は自動車のインストルメントセーフテ
ィパッドであり、表皮1と樹脂基材2とから構成されて
いる。
【0012】表皮1はTPO製表皮体10と、表皮体1
0とラミネート法で接合されたPPフォーム11とから
構成されている。また樹脂基材2はPPから形成されて
いる。表皮1には開口部12が形成され、開口部12に
は枠20とルーバー21とからなり、枠体としてのベゼ
ル22が形成されている。このベゼル22は樹脂基材2
と一体的に形成されている。
【0013】開口部12では、表皮1の端末は断面L字
状に曲折され、裏面側と端面は樹脂基材2と一体的に接
合されている。また表面側は微小間隙13を隔てて樹脂
基材2と対向し、表皮体10表面に樹脂基材2のはみ出
しは見られない。このような成形体を製造した本発明の
一実施例の製造方法を以下に説明する。先ず表皮1を真
空成形により所定の形状に賦形し、開口部12を形成す
る。この表皮を、第1型30及び第2型31からなる圧
縮成形用金型3の第1型30型面のリブ32に沿わせて
配置する。そして図3及び図4に示すように、所定量の
溶融樹脂4を第1型30と第2型31の間に注入し、第
1型30と第2型31を近接させて圧縮成形する。
【0014】ここで溶融樹脂4は、図2の矢印C方向か
ら開口部12へ向かって進む。このとき第1型30と第
2型31との間の隙間は、図3のA−A断面及び図4の
B−B断面に示すように、C方向と平行な枠20形成部
分の幅t1 が最も大きく、C方向と直角な枠20形成部
分で上流側の隙間の幅t2 と下流側の隙間の幅t3 はt
1 >t3 >t2 の関係にある。また枠20形成部分の最
外周部分のキャビティの厚さについては、リブ32の高
さを変えることにより、C方向と平行な両側の部分t4
が最も大きく、C方向と直角な部分で上流側の厚さt5
と下流側の厚さt6 はt4 >t6 >t5 の関係にある。
【0015】したがって第1型30及び第2型31が近
接するに伴ってC方向から流入する樹脂流4は、図3で
は紙面に垂直に、図4では紙面に平行にに流れ、t1
3>t2 の順にかつt4 >t6 >t5 の順に多く流れ
ることとなる。したがって樹脂流は図5に示すようにC
方向と平行方向に優先的に流れ、下流側の枠20形成部
分からルーバー21形成部分へ向かって流れた後、上流
側の枠20形成部分からルーバー21形成部分へ向かっ
て流れる。すなわちほとんどの樹脂流が枠20形成部分
からルーバー21形成部分へ向かって流れるようにな
る。これにより開口部12における表皮1の端末では、
樹脂流は表皮1をリブ32に押圧する方向へ外側から開
口部12へ向かって流れ、開口部12から外側へ向かっ
て流れるのが防止されているため、表皮1と第1型30
の間に樹脂が侵入するのが防止されている。
【0016】そして第1型30と第2型31が完全に型
締めされ、圧縮された溶融樹脂が冷却固化すると、表皮
1の表面には樹脂のはみ出しがなく意匠性に優れた表皮
付樹脂成形体が得られる。また離型後には、樹脂流によ
って圧縮されたPPフォーム11の弾性反力により表皮
1が膨張し、図2に示すリブ32で形成された基材2と
の間の微小間隙13が埋められる効果もある。これによ
り外観品質が向上する。
【0017】なお、本実施例では表皮1の端末端面と第
1型30のリブ32端面とが同一平面となるように構成
したが、図6に示すように表皮1の端末がリブ32の端
面を被うように構成することも好ましい。このようにす
れば、樹脂流によりリブ2へ向かって押圧される表皮1
の面積が増大し、表皮1とリブ32の間に樹脂が侵入す
るのが一層防止される。
【0018】また、本実施例では表皮1の裏打ち材とし
てPPフォーム11を用いている。ところがPPフォー
ムが必要以上に溶融するとクッション感が不足するばか
りか、あばた状の凹凸が表出して外観品質を損なうとい
う問題がある。この不具合を解消するには、布やフェル
トを介在させてその断熱効果を期待する方法や、低発泡
のPPフォームを用いる方法が取られている。しかしリ
サイクルが困難となったり、高価となる不具合がある。
【0019】そこでPPフォーム表面に、薄い熱可塑性
オレフィン(TPO)製フィルムを一体的に積層した表
皮1を用いるとよい。このようにすれば、溶融樹脂の熱
でTPOフィルムが溶融し、PPフォームへ熱が伝わる
のを防止するとともに、溶融TPOフィルムがPPフォ
ームと樹脂基材の間で接着層として機能する。なお、T
POフィルムの厚さのばらつきにより特性が変化するの
を防止するには、融点が160〜170℃の範囲のTP
Oフィルムを用いるとよい。 (実施例2)図7及び図8に、第2の実施例に用いた成
形型の要部断面図を示す。この成形型は、第1型30は
実施例1と同様であるが、第2型33の構成が異なる。
すなわち第2型33は、スプリング34により第1型3
0の型面へ近接する方向に付勢されたスライドコア35
をもち、スライドコア35は成形中及び成形前後に第1
型30のルーバー21形成部分の型面と常に当接してい
る。
【0020】したがって、成形時にルーバー21形成部
分を流れる樹脂量が極めて少なくなり、先ず枠20形成
部分に充填された後にルーバー21形成部分に流入する
ように流動する。したがって溶融樹脂流は図9に示すよ
うに、確実に枠20形成部分からルーバー21形成部分
へ向かって流れるようになる。これにより開口部12に
おける表皮1の端末では、樹脂流は表皮1をリブ32に
押圧する方向へ外側から開口部12へ向かって確実に流
れ、開口部12から外側へ向かって流れるのが防止され
ているため、表皮1と第1型30の間に樹脂が侵入する
のが確実に防止されている。
【0021】なお、本実施例の場合もキャビティの幅と
厚さt1 〜t6 の関係を実施例1と同様に構成すれば、
表皮1と第1型30の間への樹脂の侵入を一層確実に防
止できる。
【0022】
【発明の効果】すなわち本発明の製造方法によれば、表
皮と成形型の境界部から樹脂が侵入するのが確実に防止
され、表皮の表側へ樹脂がはみ出るのが防止される。そ
して枠体が樹脂基材と一体的に形成されるため、表皮の
開口部との間に寸法誤差による隙間や段差などが生じな
い。したがって得られた本発明の表皮付樹脂成形体は、
極めて美観に優れている。
【0023】また本発明の製造方法によれば、枠体を別
に形成する必要がなく、後工程で組付ける必要もない。
したがって工数及び部品点数を大幅に削減でき、生産性
が向上するとともに製造コストを大きく低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の表皮付樹脂成形体の要部断
面図である。
【図2】本発明の一実施例の表皮付樹脂成形体の要部平
面図である。
【図3】本発明の一実施例の製造方法における成形途中
の成形型の状態を示し、図2のA−A断面相当の成形型
の断面図である。
【図4】本発明の一実施例の製造方法における成形途中
の成形型の状態を示し、図2のB−B断面相当の成形型
の断面図である。
【図5】本発明の一実施例の製造方法における表皮開口
部の樹脂流を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施例の製造方法の他の態様を示
し、表皮開口部の端末の状態を説明する断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例の製造方法における成形
型の要部断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例の製造方法における成形
型の要部断面図である。
【図9】本発明の第2の実施例の製造方法における表皮
開口部の樹脂流を示す説明図である。
【符号の説明】
1:表皮 2:樹脂基材 10:表皮体
11:PPフォーム 12:開口部 20:枠 21:ルーバー
22:ベゼル(枠体) 30:第1型 31:第2型 32:リブ
35:スライドコア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:58

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮と、該表皮を型内に配置して成形す
    ることで該表皮裏面と一体的に接合された樹脂基材と、
    からなる表皮付樹脂成形体において、 前記表皮は部分的に開口部をもち、該開口部には前記樹
    脂基材と一体的に成形された枠体が表出していることを
    特徴とする表皮付樹脂成形体。
  2. 【請求項2】 開口部が形成された表皮を第1型及び第
    2型よりなる成形型の該第1型型面に配置する配置工程
    と、 該第1型と該第2型の間に溶融樹脂を供給して成形する
    成形工程と、からなり、該表皮裏面に樹脂基材を形成す
    るとともに該開口部内に樹脂枠体を該樹脂基材と一体的
    に形成する表皮付樹脂成形体の製造方法であって、 前記成形工程では、前記開口部における前記溶融樹脂の
    流れを、該開口部の周縁部から該開口部内部に向かって
    流すように制御することを特徴とする表皮付樹脂成形体
    の製造方法。
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