JP2700985B2 - 表皮付樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

表皮付樹脂成形体の製造方法

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JP2700985B2 JP34029192A JP34029192A JP2700985B2 JP 2700985 B2 JP2700985 B2 JP 2700985B2 JP 34029192 A JP34029192 A JP 34029192A JP 34029192 A JP34029192 A JP 34029192A JP 2700985 B2 JP2700985 B2 JP 2700985B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インストルメントセー
フティパッド、ドアトリムなどの自動車内装品あるいは
家電製品などの、表皮付樹脂成形体の製造方法に関し、
詳しくは表皮に開口部をもつ表皮付樹脂成形体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のインストルメントセーフ
ティパッドは、PPフォームなどで裏打ちされたポリ塩
化ビニル製、又はオレフィン系熱可塑性樹脂(TPO)
などの軟質表皮と、表皮裏面側に一体的に接合された硬
質樹脂基材とから形成されている。そして表皮及び樹脂
基材には、貫通する開口部が設けられ、レジスタ、サイ
ドデフロスタなどとして機能する別に形成された枠体
が、爪嵌合あるいはビス締めなどにより組付けられて製
品とされている。
【0003】このようなインストルメントセーフティパ
ッドを製造するには、先ず真空成形などにより表皮を所
定形状に賦形し、その表皮を成形型に配置して圧縮成形
や低圧射出成形により樹脂基材を表皮裏面側に一体的に
形成する。その後、熱刃あるいはウォータトリミングな
どにより所定位置に開口部を形成し、射出成形などで別
に形成された枠体を開口部周辺の樹脂基材と組付けてい
る。
【0004】また、別に形成された枠体を成形型内に配
置して樹脂基材を成形することにより、枠体と樹脂基材
とを一体的に接合した状態で形成する方法も提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記した従来
の表皮付樹脂成形体では、開口部と枠体の間に寸法誤差
が生じ、隙間や段差が生じて表皮の切断端面が外部に表
出し、見栄えが損なわれる場合があった。また別部品で
ある枠体を組付けタリ、インサートとして型内に配置す
ることは、工数が多大であるとともに部品点数が増大し
て、製造コストの上昇の原因となっている。
【0006】そこで本願発明者は、このような不具合を
解決するために、枠体を樹脂基材とともに一体成形する
ことを想起した。ところがこのようにすると枠体の外観
が樹脂基材のそれと必然的に同一となり、意匠の自由度
が極めて小さいという問題がある。また、枠体が意匠表
面を構成する以上、外観品質に優れた樹脂材料を全体に
使用せざるを得ず、リサイクル品などの使用が困難であ
った。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、枠体を樹脂基材と一体的に形成するととも
に、色調など枠体の外観を樹脂基材と異ならせることが
できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち上記課題を解決
する本発明の表皮付樹脂成形体の製造方法は、開口部が
形成された表皮を第1型及び第2型よりなる成形型の第
1型型面に配置する配置工程と、第1型と第2型の間に
溶融樹脂を供給して成形する成形工程と、からなり、表
皮裏面に樹脂基材を形成するとともに開口部内に樹脂枠
体を樹脂基材と一体的に形成する表皮付樹脂成形体の製
造方法であって、成形工程は溶融樹脂の供給を複数のラ
ンナーブロックを用いた低圧射出法で行い、枠体を樹脂
基材と異なる外観をもつ樹脂から形成することを特徴と
する。
【0009】
【作用】本発明の表皮付樹脂成形体の製造方法では、溶
融樹脂の供給を複数のランナーブロックを用いた低圧射
出法で行い、その後低圧射出成形または圧縮成形により
枠体と樹脂基材を一体的に形成する。すなわち、枠体を
形成する部分へのゲートに連結されたランナーブロック
と、樹脂基材の一般部を形成する部分へのゲートに連結
されたランナーブロックを別ブロックとすることによ
り、枠体を形成する樹脂材料と樹脂基材一般部を形成す
る樹脂材料とを異ならせることができる。
【0010】またそれぞれの樹脂量を最適にする必要が
あるが、それはそれぞれのランナーブロックに樹脂を供
給する射出ユニットの射出時間を調整することで容易に
行うことができる。そして適量の樹脂をそれぞれのラン
ナーブロックから供給することで、それぞれの樹脂材料
から枠体と樹脂基材一般部とを一体的に形成することが
できる。
【0011】なお、表皮の開口部の周縁部では表皮の端
末が表出し、成形型内に配置された表皮の開口部には必
然的に表皮と成形型の境界部が表出しているので、圧縮
成形や低圧射出成形などの成形時にはその境界部から溶
融樹脂が侵入し易い。そして境界部から侵入した樹脂
は、意匠面となる表皮表面に進出して覆い、得られる表
皮付樹脂成形体は不良品となる。
【0012】そこで実施例で詳述するように、成形時の
開口部における溶融樹脂の流れを、開口部の周縁部から
開口部内部に向かって流すように制御することが望まし
い。このようにすれば、開口部における溶融樹脂は開口
部に表出する表皮の端末に向かって流れ、表皮の端末は
樹脂流の圧力で成形型型面に押圧されながら成形され、
かつ表皮と成形型の境界部に最後に樹脂流が到達するこ
ととなる。したがって表皮と成形型の境界部から樹脂が
侵入するのが防止される。
【0013】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。図1
に本発明の一実施例の製造方法で得られた表皮付樹脂成
形体の要部断面図を、図2にその要部平面図を示す。こ
の表皮付樹脂成形体は自動車のインストルメントセーフ
ティパッドであり、表皮1と、第1樹脂基材2及び第2
樹脂基材4とから構成されている。
【0014】表皮1はTPO製表皮体10と、表皮体1
0とラミネート法で接合されたPPフォーム11とから
構成されている。また第1樹脂基材2及び第2樹脂基材
4は、それぞれ色調の異なるPPから形成されている。
表皮1には開口部12が形成され、開口部12には枠2
0とルーバー21とからなり、枠体としてのベゼル22
が形成されている。このベゼル22は第1樹脂基材2か
ら形成され、他の一般部は第2樹脂基材4から形成され
ている。
【0015】開口部12では、表皮1の端末は断面L字
状に曲折され、裏面側と端面は第1樹脂基材2と一体的
に接合されている。また表面側は微小間隙13を隔てて
第1樹脂基材2と対向し、表皮体10表面に第1樹脂基
材2のはみ出しは見られない。このような成形体を製造
した本発明の一実施例の製造方法を以下に説明する。
【0016】先ず表皮1を真空成形により所定の形状に
賦形し、開口部12を形成する。得られた表皮の概略形
状を図3に示す。この表皮1には枠体を形成すべき4つ
の開口部12が形成されている。そして大型であり形状
も複雑であるために、この表皮1を、図4及び図5に示
すように、第1型30及び第2型31からなる圧縮成形
用金型3の第1型30型面のリブ32に沿わせて配置す
る。この金型3には、図3に示す表皮1の各対応位置に
1 〜G8 の8個のゲートが設けられている。これらの
ゲートは、図6に示すように2系統のホットランナーブ
ロック5,6にそれぞれ連通している。このホットラン
ナーブロックは、開口部12が位置する部分の近傍のゲ
ートG1,2,8 に連結された第1ブロック5と、残り
のゲートG3,4,5,6,7 に連結された第2ブロッ
ク6とから構成されている。そして第1ブロック5及び
第2ブロック6は、それぞれ別々の低圧射出ユニット
(イ),(ロ)に連結され、第1ブロック5には所定色
調の新しい樹脂が供給され、第2ブロック6には架橋樹
脂の微粉が混入したリサイクル樹脂が供給される。
【0017】次に、低圧射出ユニット(イ),(ロ)か
ら、第1ブロック5及び第2ブロック6を介して所定量
の溶融樹脂がそれぞれ金型3に射出される。このとき射
出量の制御は、それぞれのゲートに設けられたシャット
オフバルブにより射出時間で制御する。そして図4及び
図5に示すように、第1型30と第2型31を近接させ
て圧縮成形する。
【0018】ここで溶融樹脂は、図2の矢印C方向から
開口部12へ向かって進む。このとき第1型30と第2
型31との間の隙間は、図4のA−A断面及び図5のB
−B断面に示すように、C方向と平行な枠20形成部分
の幅t1 が最も大きく、C方向と直角な枠20形成部分
で上流側の隙間の幅t2 と下流側の隙間の幅t3 はt 1
>t3 >t2 の関係にある。また枠20形成部分の最外
周部分のキャビティの厚さについては、リブ32の高さ
を変えることにより、C方向と平行な両側の部分t4
最も大きく、C方向と直角な部分で上流側の厚さt5
下流側の厚さt 6 はt4 >t6 >t5 の関係にある。
【0019】したがって第1型30及び第2型31が近
接するに伴ってC方向から流入する樹脂流4は、図4で
は紙面に垂直に、図5では紙面に平行に流れ、t1 >t
3 >t2 の順でかつt4 >t6 >t5 の順に多く流れる
こととなる。したがって樹脂流は図7に示すようにC方
向と平行方向に優先的に流れ、下流側の枠20形成部分
からルーバー21形成部分へ向かって流れた後、上流側
の枠20形成部分からルーバー21形成部分へ向かって
流れる。すなわちほとんどの樹脂流が枠20形成部分か
らルーバー21形成部分へ向かって流れるようになる。
これにより開口部12における表皮1の端末では、樹脂
流は表皮1をリブ32に押圧する方向へ外側から開口部
12へ向かって流れ、開口部12から外側へ向かって流
れるのが防止されているため、表皮1と第1型30の間
に樹脂が侵入するのが防止されている。
【0020】そして第1型30と第2型31が完全に型
締めされ、圧縮された溶融樹脂が冷却固化すると、表皮
1の表面には樹脂のはみ出しがなく意匠性に優れた表皮
付樹脂成形体が得られる。また離型後には、樹脂流によ
って圧縮されたPPフォーム11の弾性反力により表皮
1が膨張し、図2に示すリブ32で形成された基材2と
の間の微小間隙13が埋められる効果もある。これによ
り外観品質が向上する。
【0021】得られた成形体では、第2樹脂基材4から
なる一般部はリサイクル樹脂から形成され、コストの低
減と資源の再利用に寄与している。一方、車室側に表出
するベゼル22は、所定の色調を有し表面の外観に優れ
た第1樹脂基材2から形成され、かつ樹脂のはみ出しが
ないので高い意匠性を有している。そして本実施例の製
造方法では、このような2種類の樹脂からなる成形体を
一体的に形成できるので、極めて生産性に優れている。
【0022】
【発明の効果】すなわち本発明の製造方法によれば、枠
体と樹脂基材の一般部とを異なる外観を有する複数種類
の樹脂から形成することができるので、枠体の色調など
設計の自由度が向上する。また樹脂基材の大部分を占め
る一般部にはリサイクル樹脂を用い、意匠面となる枠体
にのみ新しい樹脂を用いればよいので、安価とすること
ができる。
【0023】また本発明の製造方法によれば、枠体を別
に形成する必要がなく、後工程で組付ける必要もない。
したがって工数及び部品点数を大幅に削減でき、生産性
が向上するとともに製造コストを大きく低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で形成された表皮付樹脂成形
体の要部断面図である。
【図2】本発明の一実施例で形成された表皮付樹脂成形
体の要部平面図である。
【図3】本発明の一実施例で用いられた表皮の正面図で
ある。
【図4】本発明の一実施例の製造方法における成形途中
の成形型の状態を示し、図2のA−A断面相当の成形型
の断面図である。
【図5】本発明の一実施例の製造方法における成形途中
の成形型の状態を示し、図2のB−B断面相当の成形型
の断面図である。
【図6】本発明の一実施例で用いたホットランナーブロ
ックの概略構成説明図である。
【図7】本発明の一実施例の製造方法における表皮開口
部の樹脂流を示す説明図である。
【符号の説明】
1:表皮 2:第1樹脂基材
3:金型 4:第2樹脂基材 5:第1ブロック
6:第2ブロック 10:表皮体 11:PPフォーム
12:開口部 20:枠 21:ルーバー
22:ベゼル(枠体) 30:第1型 31:第2型
32:リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:34 31:58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部が形成された表皮を第1型及び第
    2型よりなる成形型の該第1型型面に配置する配置工程
    と、 該第1型と該第2型の間に溶融樹脂を供給して成形する
    成形工程と、からなり、該表皮裏面に樹脂基材を形成す
    るとともに該開口部内に樹脂枠体を該樹脂基材と一体的
    に形成する表皮付樹脂成形体の製造方法であって、 前記成形工程は前記溶融樹脂の供給を複数のランナーブ
    ロックを用いた低圧射出法で行い、前記枠体を前記樹脂
    基材と異なる外観をもつ樹脂から形成することを特徴と
    する表皮付樹脂成形体の製造方法。
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JP4810226B2 (ja) * 2005-12-28 2011-11-09 シャープ株式会社 電子機器のキャビネットをインサート成形する方法及び皮革製カバーによって覆われたキャビネットを有する電子機器

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