JP2660376B2 - 表皮付樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

表皮付樹脂成形体の製造方法

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JP2660376B2 JP34028492A JP34028492A JP2660376B2 JP 2660376 B2 JP2660376 B2 JP 2660376B2 JP 34028492 A JP34028492 A JP 34028492A JP 34028492 A JP34028492 A JP 34028492A JP 2660376 B2 JP2660376 B2 JP 2660376B2
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インストルメントセー
フティパッド、ドアトリムなどの自動車内装品あるいは
家電製品などに用いられる表皮付樹脂成形体の製造方法
に関し、詳しくは取付座部をもつ表皮付樹脂成形体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のインストルメントセーフ
ティパッドは、PPフォームなどで裏打ちされたポリ塩
化ビニル製、又はオレフィン系熱可塑性樹脂(TPO)
製などの軟質表皮と、表皮裏面側に一体的に接合された
硬質樹脂基材とから形成されている。この表皮及び樹脂
基材には、貫通する開口部が設けられ、レジスタ、サイ
ドデフロスタなどとして機能する別に形成された枠体が
爪嵌合あるいはビス締めなどにより組付けられて製品と
されている。また数カ所に取付座部が設けられ、その取
付座面に形成された取付孔により、車体に螺子締めある
いはクリップ留めなどで取付られて使用される。
【0003】このようなインストルメントセーフティパ
ッドを製造するには、先ず真空成形などにより表皮を所
定形状に賦形し、その表皮を成形型に配置して圧縮成形
や低圧射出成形により樹脂基材を表皮裏面側に一体的に
形成する。その後、熱刃あるいはウォータトリミングな
どにより所定位置に開口部を形成するとともに、取付孔
を加工して取付座部を形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記した従来
の表皮付樹脂成形体では、取付座部の取付孔周囲には表
皮が存在している。したがって車体などへ取付ける場合
には表皮を介して螺子などを締めつけることとなり、表
皮のクッション性により締め付けの緩みが生じる場合が
ある。またクリップにより取り付ける場合にあっては、
表皮の撓み代にばらつきが生じるため嵌合力の不足によ
るガタが発生する場合がある。
【0005】また、樹脂製の別部品を共締めする場合に
は、表皮中の可塑剤などの影響により別部品にソルベン
トクラックが生じる場合もあった。さらに、孔加工の位
置精度にも問題があり、工数も多大となっている。そこ
で、取付座部の位置の表皮に開口部を設け、取付座部に
表皮が存在しないようにして表皮と樹脂基材とを一体成
形することが考えられる。ところが型内に配置される表
皮に開口部が存在すると、開口部を流れる溶融樹脂が表
皮と型面の間に侵入し、はみ出し不良品が多発するとい
う不具合が生じる。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、表皮に開口部を設けて型内に配置し、一体成形に
よりその開口部に取付座部を形成する場合において、開
口部周縁部で表皮への樹脂のはみ出しを効果的に防止す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち上記課題を解決
する本発明の表皮付樹脂成形体の製造方法は、開口部が
形成された表皮を第1型及び第2型よりなる成形型の第
1型型面に配置する配置工程と、第1型と第2型の間に
溶融樹脂を供給して成形する成形工程と、からなり、表
皮裏面に樹脂基材を形成するとともに開口部内に取付座
面をもつ取付座部を樹脂基材と一体的に形成する表皮付
樹脂成形体の製造方法であって、取付座部を形成する取
付座部形成キャビティは一般部を形成するキャビティと
段差をもって形成され、成形工程において取付座部形成
キャビティを流れる溶融樹脂流の流動長を取付座部形成
キャビティの周縁部を流れる溶融樹脂流の流動長より長
くしたことを特徴とする。
【0008】
【作用】表皮の開口部の周縁部では表皮の端末が表出
し、成形型内に配置された表皮の開口部には必然的に表
皮と成形型の境界部が表出しているので、圧縮成形や低
圧射出成形などの成形時にはその境界部から溶融樹脂が
侵入し易い。そして境界部から侵入した樹脂は、意匠面
となる表皮表面に進出して覆い、得られる表皮付樹脂成
形体ははみ出し不良品となる。
【0009】そこで本発明の製造方法では、取付座部を
形成する取付座部形成キャビティを一般部を形成するキ
ャビティと段差をもって形成している。すなわち、取付
座部の取付座面を形成する型面は、取付座部の周囲の型
面から一段低い位置あるいは高い位置に存在している。
これにより取付座面を形成する型面を流動する溶融樹脂
の流動長は、取付座部の周囲の型面の流動長よりも段差
の分だけ長くなっている。
【0010】したがって、圧縮成形時または低圧射出成
形時において表皮の開口部の一端に溶融樹脂流が到達し
た後、取付座部形成キャビティ内を流れる樹脂流は周囲
のキャビティを流れる樹脂流より遅れて開口部の他端部
に到達する。ここで表皮と型面の間に樹脂が最も侵入し
やすいのは、樹脂流の流れ方向に開口部の端部が対向し
ている部位である。すなわち上記開口部の他端部におい
てこの不具合が特に生じやすく、取付座部形成キャビテ
ィを流れる樹脂流が侵入するのである。
【0011】しかし本発明の製造方法では、流動長の差
により、開口部の他端部に位置する表皮が先に到達した
樹脂流の圧力で型面に押圧された後に、取付座部形成キ
ャビティを流れた樹脂流が他端部に到達するため、表皮
と型面の間に樹脂流が侵入するのが効果的に防止され
る。
【0012】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1)図1に本発明の一実施例で製造された表皮
付樹脂成形体の要部断面図を、図2にその要部平面図を
示す。この表皮付樹脂成形体は自動車のインストルメン
トセーフティパッドであり、表皮1と樹脂基材2とから
構成されている。
【0013】表皮1はTPO製表皮体10と、表皮体1
0とラミネート法で接合されたPPフォーム11とから
構成されている。また樹脂基材2はPPから形成されて
いる。表皮1には開口部12が形成され、その開口部1
2には樹脂基材2から形成され取付孔21を有する取付
座部20が表出している。取付座部20の表面の取付座
面22は、樹脂基材2の一般部23の表面より一段低く
形成されている。そして開口部12に表出する表皮1の
端部は、樹脂のはみ出しなどがなく美観に優れている。
【0014】このような成形体を製造した本発明の一実
施例の製造方法を以下に説明する。先ず表皮1を真空成
形により所定の形状に賦形し、開口部12を形成する。
この表皮を、図3に示すように、第1型30及び第2型
31からなる圧縮成形用金型3の第1型30型面の凸部
32に沿わせて配置する。このとき開口部12の大きさ
は、凸部32の外周形状より小さくされ、表皮1の開口
部12に表出する端部は折り返されて凸部32と継合し
ている。
【0015】なお、凸部32の型面中央には挿入孔33
が形成され、型締め時に第2型31から突出するコアピ
ン34が挿入されるように構成されている。このコアピ
ン34により取付座部20の取付孔21が形成される。
また第2型31の型面31のコアピン34が突出する部
分には、凸部32に対向する凹部35が形成され、取付
座部形成キャビティ36となっている。この凹部35の
底面は他の一般部の型面より一段低く形成されている。
【0016】そして、所定量の溶融樹脂を第1型30と
第2型31の間に注入し、第1型30と第2型31を近
接させて圧縮成形する。溶融樹脂は、図4に示す矢印
X,Y方向から取付座部形成キャビティ36に向かって
進む。すると取付座部形成キャビティ36を流れる樹脂
流Xは、取付座部形成キャビティ36の周縁部を流れる
樹脂流Yに比べての取付座部形成キャビティ36深さの
2倍分流動長が長くなる。
【0017】ここで凹部35に対向する凸部32の周囲
には表皮1の開口部12の端部が表出し、凹部35の下
流側の壁部35aに対向する位置の表皮1端部と第1型
30型面との間に最も溶融樹脂が侵入しやすい。しかし
樹脂流Yの方が樹脂流Xに比べて流動長が短いため、壁
部35aに対向する位置の表皮1端部には先ず樹脂流Y
が先に到達する。この樹脂流Yの流動方向は、壁部35
aに対向する位置の表皮1端部に対しては内側から外側
に向かう方向となるため、表皮1端部は第1型30の型
面に押圧されることとなる。したがって、表皮1端部が
樹脂流Yで押圧されて第1型30型面に密着した後に樹
脂流Xが到達するため、樹脂流Xが表皮1端部と第1型
30型面との間に侵入するのが防止されている。 (実施例2)なお、上記実施例1では取付座部形成キャ
ビティ36を除く一般部のキャビティ形状は均一とした
が、本実施例では図5に示す図4のA−A線相当断面図
のように、取付座部形成キャビティ36に隣接し樹脂流
X,Yと平行な部分のキャビティ37の断面積を大きく
し、それと直角方向の断面は実施例1の図3と同様に構
成する。
【0018】このようにすれば、実施例1に比べて樹脂
流Yの流動抵抗が小さくなるため、樹脂流Yは樹脂流X
に比べてより早く壁部35aに対向する位置の表皮1端
部に到達し、樹脂流Xが表皮1端部と第1型30型面と
の間に侵入するのが一層確実に防止される。
【0019】
【発明の効果】すなわち本発明の表皮付樹脂成形体の製
造方法によれば、開口部をもつ表皮を型内に配置して取
付座部を樹脂基材で形成しても、開口部における樹脂の
はみ出しが防止されている。したがって取付座部に表皮
が存在しない成形体を容易にかつ確実に形成することが
できる。
【0020】そして得られた表皮付樹脂成形体によれ
ば、取付座部に表皮が存在しないので、螺子やクリップ
などの係止力が確実に樹脂基材に伝わり、被取付部への
固定を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で得られた表皮付樹脂成形体
の要部断面図である。
【図2】本発明の一実施例で得られた表皮付樹脂成形体
の要部平面図である。
【図3】本発明の一実施例における成形直前の金型の要
部断面図である。
【図4】本発明の一実施例における取付座部形成キャビ
ティの溶融樹脂の流動状態を示す説明図である。
【図5】本発明の第二の実施例における成形直前の金型
の要部断面図である。
【符号の説明】
1:表皮 2:樹脂基材 12:開口部
20:取付座部 21:取付孔 22:取付座面 23:一般部
32:凸部 35:凹部 36:取付座部形成キャビティ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部が形成された表皮を第1型及び第
    2型よりなる成形型の該第1型型面に配置する配置工程
    と、 該第1型と該第2型の間に溶融樹脂を供給して成形する
    成形工程と、からなり、該表皮裏面に樹脂基材を形成す
    るとともに該開口部内に取付座面をもつ取付座部を該樹
    脂基材と一体的に形成する表皮付樹脂成形体の製造方法
    であって、 前記取付座部を形成する取付座部形成キャビティは一般
    部を形成するキャビティと段差をもって形成され、前記
    成形工程において前記取付座部形成キャビティを流れる
    溶融樹脂流の流動長を該取付座部形成キャビティの周縁
    部を流れる溶融樹脂流の流動長より長くしたことを特徴
    とする表皮付樹脂成形体の製造方法。
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