JPH1046350A - 耐食性に優れた歪取り焼鈍が可能なクロム化合物を含まない絶縁被膜を電磁鋼板の表面に形成する方法 - Google Patents

耐食性に優れた歪取り焼鈍が可能なクロム化合物を含まない絶縁被膜を電磁鋼板の表面に形成する方法

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JPH1046350A
JPH1046350A JP20037396A JP20037396A JPH1046350A JP H1046350 A JPH1046350 A JP H1046350A JP 20037396 A JP20037396 A JP 20037396A JP 20037396 A JP20037396 A JP 20037396A JP H1046350 A JPH1046350 A JP H1046350A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】クロム化合物を含まないで、従来のクロム化合
物を含む有機−無機混合系被膜並の被膜特性、特に歪取
り焼鈍前の耐食性に優れた歪取り焼鈍が可能な性能を有
し、かつ従来より低温焼付けができるエネルギーコスト
が低くて生産性が高い絶縁被膜形成方法の提供。 【解決手段】コロイド状シリカ、アルミナゾル、ジルコ
ニアゾルの1種または2種以上よりなる無機コロイド状
物質に対して、水溶性またはエマルジョンタイプの樹脂
の1種または2種以上からなる有機物を加えた水溶液を
用いて、鋼板に塗布した後、昇温速度10℃/秒以上、
冷却速度50℃/秒以下、焼付け雰囲気の露点20℃以
下で板温100〜250℃の温度範囲で、かつ鋼板と焼
付け雰囲気ガスとの相対速度が3m/秒以上10m/秒
以下で焼付け処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無方向性電磁鋼板
の製造方法において、耐食性に優れ、歪取り焼鈍が可能
な、クロム化合物を含まない絶縁被膜の形成方法に関す
るものである。さらには、従来より低温での焼付けが可
能な絶縁被膜の形成方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】無方向性電磁鋼板は主にモーターやトラ
ンス等の鉄心として用いられる。その使用時には、所定
の形状に連続的に打ち抜きを行った後、積層して歪取り
焼鈍をするか、あるいは歪取り焼鈍を行ってから所定枚
数を積み重ねた後、溶接、かしめ、または接着等により
積鉄心とされている。通常、無方向性電磁鋼板の表面に
は、絶縁被膜が形成されている。この絶縁被膜として、
電気的絶縁性はもちろんのこと、歪取り焼鈍前の耐食
性、打抜性、密着性、溶接性、耐溶剤性、歪取り焼鈍時
の耐焼付き性、歪取り焼鈍後の耐食性、密着性、滑り
性、さらには高占積率であることなど多岐にわたる特性
が良好な鉄心特性と加工作業性を得るために要求され
る。
【0003】無方向性電磁鋼板の絶縁被膜形成方法とし
ては、1)無機系、2)有機系、3)有機−無機混合系
の処理液を塗布する方法が知られている。しかし、1)
の無機系絶縁被膜は有機系や有機−無機混合系に比較し
て、耐熱性や歪取り焼鈍後の滑り性は優れているが、打
抜性が劣っている。一方、2)の有機系絶縁被膜では、
打抜性、密着性は優れているが、歪取り焼鈍によって被
膜が分解・破壊され、歪取り焼鈍時の耐焼付き性、焼鈍
後の密着性が劣悪で使用に耐えない。3)の有機−無機
混合系絶縁被膜としては、特公昭50−15013号公
報に、重クロム酸塩と酢酸ビニル、ブタジエン−スチレ
ン共重合物、アクリル樹脂等の有機樹脂エマルジョンを
主成分とする処理液を、また、特公昭60−36476
号公報では、処理液中の無水クロム酸100重量部に対
して酢酸ビニル/ベオバ比が90/10〜40/60の
比率になる樹脂エマルジョンを樹脂固形分として5〜1
20重量部と有機還元剤を10〜60重量部配合した処
理液を用いて絶縁被膜を形成することによって、高占積
率、優れた耐食性、密着性、打抜性等の被膜特性を保
ち、かつ歪取り焼鈍を行ってもかなり良好な被膜特性が
得られる絶縁被膜形成法が提案されている。この3)の
方法は、クロム酸による優れた耐食性、密着性および有
機樹脂添加による優れた打抜性のために絶縁被膜処理法
の主流を占めている。
【0004】しかしながら、クロム化合物を主成分とし
て含有するものは、焼付け後の被膜中のクロムは6価か
ら3価に還元されて無害化されるものの安全衛生上のそ
れなりの対応が必要である。すなわち、絶縁被膜の形成
工程では液調合、塗装作業等において人体に影響を与え
ないように保護具など安全衛生上の厳しい対応が必要で
ある。また、塗装作業等で生じる廃液、廃水等について
公害規制上定められた水質基準に見合った無害化処理を
実施する必要があり、処理費用等の経済的な問題も大き
い。また、電磁鋼板の需要家における環境問題の厳しい
現在、ヨーロッパなどと同様にクロム化合物の使用制限
が強化される方向である。従って、クロム化合物を含ま
ないで、従来と同等の特性が得られる絶縁被膜処理技術
の開発が望まれていた。さらには、生産性向上、エネル
ギーコスト低減の観点から、従来の被膜焼付け温度(約
300〜500℃)より低い焼付け温度で被膜形成が可
能な技術の開発も待たれていた。クロム化合物を含まな
い歪取り焼鈍が可能な絶縁被膜形成法としては次に挙げ
る技術が開示されている。
【0005】特開昭50−103438号公報では、り
ん酸塩の1種または2種以上を含む溶液にりん酸イオン
10重量部に対して0.1〜50重量部の酸可溶性の有
機樹脂の1種または2種以上を添加した処理液を鋼板表
面に塗布し、300〜800℃で加熱・焼付けして絶縁
被膜を形成する技術が開示されている。しかしながら、
この技術では、300℃以下では焼付けに長時間を有
し、生産性に劣るという問題点があった。
【0006】特開昭54−31598号公報では、有機
物質を含有し、3次元的シロキサン結合の編目構造を形
成したシリカゲルを主成分として、板温が100〜35
0℃の温度で短時間加熱して絶縁被膜を形成する方法が
開示されている。しかしながら、この技術では、まだク
ロム酸を含む絶縁被膜に比べて耐食性が劣っていた。
【0007】また、特公昭59−21927号公報で
は、コロイド状シリカ、アルミナゾル、コロイド状チタ
ン、リチウムシリケート、人工雲母の1種または2種以
上よりなる無機コロイド状物質を主成分とする水溶液ま
たはこの無機コロイド状物質100部に対して水溶性ま
たはエマルジョンタイプの樹脂の1種または2種よりな
る有機物を0.5〜50部加えた水溶液を塗布し、乾燥
後0.02〜0.8g/m2 の被膜を有する鋼板をその
まま調質圧延して被膜形成する技術が開示されている。
しかしながら、これは簡易コート形成の技術であり、歪
取り焼鈍時の耐焼き付き性は良好なものの、焼鈍前の耐
食性など他の特性は従来のクロム化合物を利用した有機
−無機混合系絶縁被膜の特性よりは劣るものであった。
【0008】特開平5−78855号公報では、りん酸
2水素アルミニウムをP2 5 換算良で100〜350
g/l含有する無機質性水溶液と、pH1〜3の合成樹
脂水性エマルジョン、さらには架橋体樹脂粒子を添加し
て絶縁被膜を形成する技術が開示されている。しかしな
がら、この技術では被膜の焼付け温度は250〜500
℃の比較的高温である必要があった。
【0009】次に、特開平6−330338号公報で
は、アルミニウムの第1りん酸塩溶液100重量部に対
し、粒子径0.2〜3.0μmの有機樹脂エマルジョン
1〜300重量部を主成分とする処理液、あるいはアル
ミニウムの第1りん酸塩溶液100重量部に対し、粒子
径0.2〜3.0μmの有機樹脂エマルジョン1〜30
0重量部、かつ、ほう酸1〜20重量部およびコロイダ
ルシリカ1〜5重量部のいずれかまたは両方を有する処
理液を用いて絶縁被膜を形成する技術が開示されてい
る。しかしながら、この技術においても、実施例をみる
と被膜の焼付け温度は250℃以上であることが必要で
あった。
【0010】さらには、特開平7−166365号公報
では、固形分換算で、モル比(Al 2 3 /H3
4 )0.15〜0.20のりん酸アルミニウム、モル
比(CaO/H3 PO4 あるいはZnO/H3 PO4
0.4〜0.6のりん酸カルシウム、りん酸亜鉛の1種
または2種以上と有機物質としてpH4〜10で粒子径
0.3〜3.0μmの合成樹脂エマルジョンを配合した
処理液、あるいは固形分換算で、モル比(Al2 3
3 PO4 )0.15〜0.20のりん酸アルミニウ
ム、モル比(CaO/H3 PO4 あるいはZnO/H3
PO4 )0.4〜0.6のりん酸カルシウム、りん酸亜
鉛の1種または2種以上とりん酸、ほう酸、ほう酸塩の
1種または2種以上と有機物質としてpH4〜10で粒
子径0.3〜3.0μmの合成樹脂エマルジョンを配合
した処理液を用いて絶縁被膜を形成する技術が開示され
ている。しかしながら、この技術においても、実施例で
の被膜焼付き温度は板温250℃以上であり、焼付け温
度は従来並の温度が必要であった。
【0011】以上、開示されているクロム化合物を含ま
ない絶縁被膜形成技術は次の2つに大別される。 a)無機コロイド状物質と有機樹脂を配合した処理液を
基本として用いるもので、低温での焼付けは可能である
が、主に耐食性が従来のクロム化合物を含む有機−無機
混合系被膜より劣っていた。従って、技術的位置付け
は、従来より被膜特性は劣るが生産性は高い安価な簡易
コート相当であった。 b)りん酸塩と有機樹脂を配合した処理液を基本として
用いるもので、被膜特性はほぼ従来のクロム化合物を含
む有機−無機混合系被膜並の性能が得られるものの、り
ん酸塩を基本組成として含むので、耐食性確保のために
は焼付け温度として、りん酸塩の脱水反応が生じる温度
(約250℃以上)は必要であるため、従来より低温で
焼付けることはできていない。
【0012】また、絶縁被膜の形成に大きな影響を与え
ると思われる温度以外の被膜の焼付け条件(昇温速度、
冷却速度、焼鈍雰囲気の露点等)は、上述したクロム化
合物を含まない絶縁被膜形成技術においては検討されて
いなかった。クロム化合物を含む絶縁被膜形成法では、
焼付け条件として次に挙げる技術が開示されている。
【0013】特開昭54−24233号公報では、打抜
性の良好な被膜を得るために、処理液組成と共に、炉温
X(250≦X≦500[℃])と加熱時間Y(30≦
Y≦150[秒])の関係に着目し、処理液中の添加剤
(エチレングリコール)の配合量によってXとYの満た
す関係を規定し、さらに、鋼板表面温度80〜100℃
の範囲の昇温速度を0.5〜10℃/秒とする技術が開
示されている。
【0014】特開昭60−190572号公報では、打
抜性と溶接性に優れた被膜を得るために、処理液組成と
共に、鋼板の板温が110℃から150℃までの間は昇
温速度:2〜10℃/秒の条件下に昇温し、引続き25
0〜350℃の温度範囲で焼付けを完了する技術が開示
されている。また、特開平2−38581号公報では、
ブリスター等の欠陥のない端面塗膜を確保するために、
処理液を塗布後、昇温速度2〜5℃/秒の範囲で加熱
し、鋼板温度が350℃〜450℃に到達した後冷却し
て被膜の含水率を2重量%以下にする技術が開示されて
いる。
【0015】特開平3−53077号公報では、塗膜欠
陥のない被膜を得るために、昇温過程で130℃以上で
焼付け温度未満の温度域に規制温度を設定し、この規制
温度に達するまでは昇温速度を15℃/秒以下に規制し
て昇温する技術が開示されている。次に、特開平3−5
6679号公報でも、やはり塗膜欠陥のない被膜を得る
ために、昇温過程では20℃/秒以下の昇温速度で加熱
昇温する技術が開示されている。
【0016】特開平3−232977号公報では、打抜
性、溶接性、耐熱性に優れた被膜を得るために、処理液
組成と共に、150℃の温度までは3〜20℃/秒の加
熱速度で昇温し、ついで250〜450℃の温度範囲ま
で加熱して焼付け処理する技術が開示されている。ま
た、特開平4−99878号公報では、歪取り焼鈍後の
耐食性および密着性に優れた被膜を形成するために、処
理液組成と共に、20℃/秒以下の加熱速度で300〜
600℃の到達板温の範囲で焼付ける技術が開示されて
いる。
【0017】さらには、特開平5−287545号公報
では、溶接性に優れた被膜を得るために、鋼板の温度が
60℃に達するまでに該鋼板の温度以下の露点を有する
気体を塗布面に吹き付けた後、焼付け処理する技術が開
示されている。すなわち、絶縁被膜の焼付け処理条件に
おいては、クロム化合物を含む処理液の場合は、昇温速
度等に関する技術がある程度開示されているものの、ク
ロム化合物を含まない処理液を用いた場合については、
従来全く検討されていなかった。まして、昇温速度や冷
却速度、焼付け雰囲気の露点等を組み合わせた条件につ
いては、クロム化合物を含む含まないを問わず、被膜形
成に関する技術は開示されていない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】クロム化合物を含まな
いで、従来のクロム化合物を含む有機−無機混合系被膜
並の被膜特性、特に歪取り焼鈍前の耐食性に優れた歪取
り焼鈍が可能な性能を有し、かつ従来より低温焼付けが
できるエネルギーコストが低くて生産性が高い絶縁被膜
形成方法を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
課題を解決すべく鋭意研究した結果、無機コロイド状物
質と有機樹脂を配合した処理液を基本に用いて、被膜の
塗布量と被膜焼付け条件、すなわち焼付け時の温度、昇
温速度、冷却速度、焼付け雰囲気の露点、鋼板と焼付け
雰囲気ガスの相対速度を制御することによって、従来の
クロム化合物を含む有機−無機混合系被膜並の被膜特
性、特に歪取り焼鈍前の耐食性に優れた歪取り焼鈍が可
能な性能を有し、かつ従来より低温焼付けができ、クロ
ム化合物を含まない絶縁被膜形成が可能なことをみいだ
した。
【0020】クロム化合物を含まない有機−無機混合系
被膜においては、歪取り焼鈍前の耐食性が良好な水準で
ある被膜を形成するためには、被膜の焼付け・乾燥工程
における脱水過程、造膜過程挙動の制御がより重要にな
り、焼付け時の昇温速度や冷却速度の他に、従来着目さ
れていなかった雰囲気ガスの露点及び鋼板と雰囲気ガス
の相対速度を同時に制御することによって初めて、良好
な耐食性を有する被膜を得ることができた。
【0021】すなわち、本発明は、連続焼鈍ラインで焼
鈍を行った後、鋼板表面に絶縁被膜を形成する無方向性
電磁鋼板の製造方法において、前記絶縁被膜形成のため
の表面処理剤として、コロイド状シリカ、アルミナゾ
ル、ジルコニアゾルの1種または2種以上よりなる無機
コロイド状物質100重量部(無機物質換算)に対し
て、水溶性またはエマルジョンタイプの樹脂の1種また
は2種以上からなる有機物を15〜400重量部(有機
物質換算)加えた水溶液を用いて、塗布量を乾燥後の重
量で片面当たり0.2〜1.5g/m2 として鋼板に塗
布した後、昇温速度10℃/秒以上、冷却速度50℃/
秒以下、焼付け雰囲気の露点20℃以下で板温100〜
250℃の温度範囲で、かつ鋼板と焼付け雰囲気ガスと
の相対速度が3m/秒以上10m/秒以下で焼付け処理
することを特徴とする耐食性に優れた歪取り焼鈍が可能
なクロム化合物を含まない絶縁被膜の形成方法である。
【0022】焼付け時雰囲気ガスの露点を20℃以下と
低くして、かつ鋼板と雰囲気ガスとの相対速度を3m/
秒以上と速くすることで、焼付け昇温時に鋼板表面に塗
布した処理液から発生する水分が速やかに雰囲気中に拡
散し、かつ、すぐに露点の低い(水分量の少ない)雰囲
気ガスにさらされるので、脱水および造膜が速やかに進
行して、緻密でかつ残留水分の少ない膜が形成されるた
めに、耐食性が優れた被膜が得られると思われる。但
し、鋼板と雰囲気ガスとの相対速度が10m/秒を超え
ると外観が劣化するので好ましくない。
【0023】以下、本発明について、実験結果をまじえ
て説明する。本発明の絶縁被膜形成用処理液としては、
コロイド状シリカ、アルミナゾル、ジルコニアゾルの1
種または2種以上よりなる無機コロイド状物質100重
量部(無機物質換算)に対して、水溶性またはエマルジ
ョンタイプの樹脂の1種または2種以上からなる有機物
を15〜400重量部(有機物換算)加えた水溶液を用
いる。
【0024】本発明に用いる無機コロイド状物質は、コ
ロイド状シリカ、アルミナゾル、ジルコニアゾルの1種
または2種以上よりなるものである。また、コロイド状
シリカは、そのシリカ表面がアルミナなどで表面処理さ
れたものであってもよい。無機コロイド状物質として好
ましいのはコロイド状シリカである。該無機コロイド状
物質は、歪取り焼鈍時の耐焼付き性および歪取り焼鈍後
の耐食性、密着性、滑り性を確保するために必要であ
る。また、本発明に用いる有機物は、水溶性またはエマ
ルジョンタイプの樹脂の1種または2種以上からなるも
のである。該水溶性またはエマルジョンタイプの樹脂
は、打抜性、耐食性を確保するために必要である。水溶
性またはエマルジョンタイプの樹脂としては、アクリ
ル、ポリスチレン、エポキシ、酢酸ビニル、ポリエチレ
ン、ポリエステル、ポリオレフィン、フェノール、ポリ
ビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリウレタン等の
1種または2種以上からなる混合物を用いることができ
る。ただし、これ以外にも本発明の主旨に一致するもの
を用いたり含有することは当然、本発明の範囲である。
有機樹脂として好ましいものは、アクリル、エポキシ、
ポリエチレンである。本発明の絶縁被膜形成用処理液中
に、無機コロイド状物質と有機物の結合に関与するシラ
ンカップリング剤等の添加物を配合することが可能であ
る。シランカップリング剤等を配合することは、密着性
や耐溶剤性のさらなる向上に有効な手段となる。さら
に、アミン類等の防錆効果を有する有機物、NaN
2 、NaMoO4 等の不動態化剤を添加すると、耐食
性の向上に役立つ。
【0025】水溶性またはエマルジョンタイプの樹脂の
添加量については、無機コロイド状物質100重量部に
対して、15〜400重量部、好ましくは30〜250
重量部である。15重量部未満では、歪取り焼鈍前の打
抜性および耐食性に劣り好ましくない。また、400重
量部を超えると歪取り焼鈍時の耐焼付き性、歪取り焼鈍
後の耐食性と密着性が劣り好ましくない。
【0026】次に、上記処理液組成配合物を鋼板表面に
塗布・焼付け処理した後の塗布量は、乾燥後の重量で片
面当たり0.2〜1.5g/m2 、好ましくは0.4〜
1.2g/m2 とする。塗布量が0.2g/m2 未満で
は充分な打抜性や耐食性等が確保できず、1.5g/m
2 を超えると塗布量の増加に見合った打抜性等の被膜特
性の向上効果が得られなくなるばかりか、溶接性が劣化
する。
【0027】被膜焼付け温度は100〜250℃、好ま
しくは150〜200℃とする。本発明のクロム化合物
を含まない無機コロイド状物質と水溶性またはエマルジ
ョンタイプの樹脂を主体にした配合の処理液では、従来
より低温焼付けが可能であり、かつ板温が250℃を超
えると添加した有機物が分解飛散してしまい良好な被膜
特性が得られなくなるので、焼付け温度の上限は250
℃とした。一方板温が100℃未満の加熱では、水分の
飛散に長時間を要し、焼付け後の残留水分量も多くなっ
て耐食性が劣化するので、焼付け温度の下限は100℃
とした。
【0028】被膜焼付け条件のうち、昇温速度は10℃
/秒以上、好ましくは、20〜100℃/秒である。1
0℃/秒未満の遅い昇温速度では、このクロム化合物を
含まない無機コロイド状物質と水溶性またはエマルジョ
ンタイプの樹脂を主体にした配合の処理液を用いた場
合、耐食性が劣る被膜となってしまうことがわかった。
詳しい機構は不明であるが、上述のような構成である処
理液では、脱水反応を速やかに進行させることで焼付け
後の被膜中の残留水分量が少なくなり、従って耐食性が
向上するものと思われる。
【0029】また、焼付け時の冷却速度は50℃/秒以
下である。50℃/秒を超える速い冷却速度では、冷却
時に絶縁被膜表面に割れ等の欠陥が生じ、耐食性が劣化
するので、冷却速度は前記のように限定した。被膜焼付
けは、大気、窒素、アルゴン等の通常使用される雰囲気
ガスを用いて行う。
【0030】しかしながら、上述した処理液配合物を用
い、被膜焼付け温度100〜250℃、焼付け時昇温速
度10℃/秒以上、焼付け時冷却速度50℃/秒以下の
条件で絶縁被膜を生成しても、その耐食性は、クロム化
合物を含む絶縁被膜より劣る場合がしばしばあった。そ
こで、焼付け時の条件をさらに検討した結果、焼付け雰
囲気の露点および鋼板と焼付け雰囲気ガスとの相対速度
が歪取り焼鈍前の耐食性に大きく影響することがわかっ
た。以下、その実験結果について説明する。
【0031】雰囲気ガスの露点および鋼板と雰囲気ガス
との相対速度の検討 下記の条件下で、焼付け雰囲気の露点を0℃未満から5
0℃、鋼板と焼付け雰囲気ガスの相対速度を0m/秒か
ら11m/秒まで変化させて焼付けを行った。なお、鋼
板と焼付け雰囲気ガスの相対速度は、鋼板の通板速度あ
るいは焼付け雰囲気ガスの流速を変えて変更した。焼付
け後の耐食性の結果を図1に示す。耐食性(湿潤試験)
は、焼付け後、歪取り焼鈍前に、温度50℃、相対湿度
100%の条件で、48時間暴露後の発錆面積率(%)
を測定した。図1において、評価は以下のように行っ
た。発錆面積率5%未満は、評価ランク○、同じく5〜
20%は△、20%超は×とした。但し、外観が劣化し
たものには、*を記した。
【0032】処理液組成 コロイダルシリカ(濃度20%のシリカゾル):50重
量部(SiO2 換算10重量部) エマルジョンタイプ樹脂;アクリル酸/スチレン系(固
形分40%の樹脂エマルジョン):25重量部 シランカップリング剤(アクリル基を有する):0.3
重量部(樹脂固形分に対して3%) 防錆剤:0.2重量部(シリカ+樹脂固形分に対して2
%) 水:325重量部 被膜目付け量:0.5g/m2 (片面当たり)
【0033】これから、焼付け雰囲気の露点は20℃以
下で、かつ鋼板と焼付け雰囲気ガスとの相対速度は3m
/秒以上とすることで、クロム化合物を含む被膜と同等
な良好な耐食性(湿潤試験48Hrで発錆率5%未満)
が得られることがわかった。但し、相対速度が10m/
秒を超えると被膜の筋模様やムラが目だつようになり、
外観が劣化したので上限は10m/秒とした。
【0034】耐食性が優れた被膜が得られる理由として
は、雰囲気ガスの露点を20℃以下と低くして、かつ鋼
板と雰囲気ガスとの相対速度を3m/秒以上と速くする
ことで、焼付け昇温時に鋼板表面に塗布した処理液から
発生する水分が速やかに雰囲気中に拡散し、かつ、すぐ
に露点の低い(水分量の少ない)雰囲気ガスにさらされ
るので、脱水および造膜が速やかに進行して、緻密でか
つ残留水分の少ない膜が形成するためと思われる。な
お、焼付け雰囲気ガスの種類は大気、窒素、アルゴン等
通常使用されるものでよい。
【0035】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 (実施例1)最終仕上焼鈍後の無方向性電磁鋼板(板厚
0.5mm)の表面に、下記に示す配合の処理液Xをゴ
ムロールで乾燥後の目付量が片面当たり0.5g/m2
であるように均一に塗布し、表1の条件で焼付け処理を
行った。その後、下記に示す被膜の各種品質試験を行っ
た。結果を表1に併記する。また、従来のクロム化合物
を含む有機−無機混合系被膜の代表例として、特公昭6
0−36476号公報記載の処理液組成および焼付け条
件で得られる被膜の特性を調査した結果も試料No.1
1として表1に示した。その処理液組成(Y)及び焼付
け条件も下記に示す。
【0036】処理液Xの組成 コロイダルシリカ(濃度20%のシリカゾル):50重
量部 エマルジョンタイプ樹脂;ポリエチレン/アクリル酸系
(固形分25%の樹脂エマルジョン):40重量部 シランカップリング剤(アクリル基を有する):0.3
重量部(樹脂固形分に対して3%) 防錆剤:0.2重量部(シリカ+樹脂固形分に対して2
%) 水:310重量部
【0037】処理液Yの組成 30%重クロム酸マグネシウム溶液:130重量部(C
rO3 換算32.5重量部) 酢酸ビニル−ベオバ樹脂エマルジョン(樹脂固形分50
%):20重量部 エチレングリコール:10重量部 被膜目付け量:0.5g/m2 (片面当たり) 被膜焼付け条件:450℃の熱風炉にて80秒間焼付け
【0038】〔品質試験条件〕製品板(歪取り焼鈍前) 1)層間抵抗:JIS第2法による。 2)密着性:屈曲して被膜の剥離しない直径(mmφ) 3)耐食性(湿潤試験):温度50℃、相対湿度100
%の条件で48時間暴露後の発錆面積率(%)を測定 4)耐溶剤性:キシレンを脱脂綿にしみこませ、10往
復こすりつけた後の外観を評価 評価ランク ○(良)→△→×(劣) 5)打抜性:15mmφスチールダイスにおいて、かえ
り高さが50μmに達するまでの打ち抜き数(万枚/5
0μm) 6)溶接性:TIG溶接、ブローホール発生無しの溶接
速度限界(cm/min)
【0039】歪取り焼鈍時の耐熱性 7)耐熱性:試験片を多数枚積層した状態で、750℃
×2Hr、乾燥N2 雰囲気の条件で焼鈍を実施。その
後、焼付きの有無を判断。歪取り焼鈍後 8)層間抵抗:JIS第2法による。 9)耐食性(湿潤試験):温度50℃、相対湿度100
%の条件で5時間暴露後の発錆面積率(%)を測定 10)密着性:屈曲して被膜の剥離しない直径(mm
φ)
【0040】
【表1】
【0041】本発明の条件により、クロム化合物を含ま
ないで従来と同等の被膜特性が得られる、すなわち、歪
取り焼鈍前の耐食性に優れ、他の被膜特性も良好で、か
つ従来より低い焼付け温度で被膜が得られたことがわか
る。
【0042】(実施例2)最終仕上焼鈍後の無方向性電
磁鋼板(板厚0.5mm)の表面に、下記に示す主剤と
添加剤をベースにした表2に示す組成の処理液を、ゴム
ロールで乾燥後の目付量が片面当たり1g/m2 である
ように均一に塗布した後、昇温速度30℃/秒、到達板
温150℃、保持時間5秒、冷却速度25℃/秒、焼付
け雰囲気の露点0℃、鋼板と焼付け雰囲気ガスの相対速
度6m/秒の条件で焼付け処理を行った。その後、実施
例1と同様に被膜の各種品質試験を行った。結果を表2
に併記する。
【0043】処理液の主剤および添加剤 コロイダルシリカ(濃度20%のシリカゾル) エマルジョンタイプ樹脂;エポキシ/アクリル酸系(固
形分25%の樹脂エマルジョン) シランカップリング剤(アクリル基を有する):樹脂固
形分に対して5% 防錆剤:シリカ+樹脂固形分に対して3%
【0044】
【表2】
【0045】本発明の条件により、歪取り焼鈍前の耐食
性に優れ、他の被膜特性も良好な被膜が得られたことが
わかる。
【0046】(実施例3)最終仕上焼鈍後の無方向性電
磁鋼板(板厚0.5mm)の表面に、下記に示す配合の
処理液A〜Dをゴムロールで乾燥後の目付量が片面当た
り0.7g/m2であるように均一に塗布した後、昇温
速度50℃/秒、到達板温200℃、保持時間3秒、冷
却速度30℃/秒、焼付け雰囲気の露点0℃未満、鋼板
と焼付け雰囲気ガスの相対速度7m/秒の条件で焼付け
処理を行った。その後、実施例1と同様に被膜の各種品
質試験を行った。結果を表3に示す。また、従来のクロ
ム化合物を含む有機−無機混合系被膜の代表例として、
特開平4−308094号公報記載の処理液組成および
焼付け条件を下記に処理液Eの組成および焼付け条件と
して記載し、該組成および焼付け条件で得られる被膜の
特性の評価も表3に併記した。
【0047】処理液Aの組成 コロイダルシリカ(濃度20%のシリカゾル):50重
量部(SiO2 換算10重量部) エマルジョンタイプ樹脂;エポキシ/エステル系(固形
分25%の樹脂エマルジョン):40重量部 シランカップリング剤(アクリル基を有する):0.3
重量部(樹脂固形分に対して3%) 防錆剤:0.2重量部(シリカ+樹脂固形分に対して2
%) 水:310重量部
【0048】処理液Bの組成 コロイダルシリカ(濃度20%のシリカゾル):50重
量部 エマルジョンタイプ樹脂;ポリエチレン/メタクリル酸
系(固形分25%の樹脂エマルジョン):40重量部 シランカップリング剤(ビニル基を有する):0.1重
量部(樹脂固形分に対して1%) 防錆剤:0.3重量部(シリカ+樹脂固形分に対して3
%) 水:310重量部
【0049】処理液Cの組成 アルミナゾル(濃度20%のアルミナゾル):50重量
部 水溶性樹脂;カチオン型エポキシ樹脂(固形分20%の
水溶性樹脂):50重量部 防錆剤:0.2重量部(シリカ+樹脂固形分に対して2
%) 不動態化剤;NaMoO4 :1重量部 水:300重量部
【0050】処理液Dの組成 ジルコニアゾル(濃度20%のジルコニアゾル):50
重量部 エマルジョンタイプ樹脂;ポリエステル/ウレタン系樹
脂(固形分20%の水溶性樹脂):50重量部 防錆剤:0.3重量部(シリカ+樹脂固形分に対して3
%) 不動態化剤;NaNO2 :1重量部
【0051】処理液Eの組成および焼付け条件 30%重クロム酸マグネシウム溶液:100重量部(C
rO3 換算量) 酢酸ビニル−エチレン共重合体エマルジョン(樹脂固形
分50%):60重量部 グリセリン:30重量部 被膜目付け量:0.7g/m2 (片面当たり) 被膜焼付け条件:450℃の熱風炉にて70秒間焼付け
【0052】
【表3】
【0053】本発明の条件により、クロム化合物を含ま
ないで従来と同等の被膜特性が得られる、すなわち、歪
取り焼鈍前の耐食性に優れて他の被膜特性も良好で、か
つ従来より低い焼付け温度で被膜が得られたことがわか
る。
【0054】
【発明の効果】本発明に従う絶縁被膜形成用処理液組成
と被膜焼付け条件により、クロム化合物を含まないで従
来のクロム化合物を含む有機−無機混合系被膜と同等の
被膜特性が得られる、すなわち、歪取り焼鈍前の耐食性
に優れて他の被膜特性も良好な絶縁被膜が得られること
がわかった。本発明の絶縁被膜はクロム化合物を含まな
いので、完全衛生上の問題点がほとんどなく、最近の環
境問題にも対応できる。また、従来より低温での焼付け
ができるので、生産性向上およびエネルギーコスト低減
の点でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 絶縁被膜焼付け時の焼付け雰囲気の露点と
鋼板と雰囲気ガスの相対速度が、焼付け後、歪取り焼
鈍前の耐食性に及ぼす影響を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小 森 ゆ か 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 佐 藤 圭 司 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続焼鈍ラインで焼鈍を行った後、鋼板表
    面に絶縁被膜を形成する無方向性電磁鋼板の製造方法に
    おいて、前記絶縁被膜形成のための表面処理剤として、
    コロイド状シリカ、アルミナゾル、ジルコニアゾルの1
    種または2種以上よりなる無機コロイド状物質100重
    量部(無機物質換算)に対して、水溶性またはエマルジ
    ョンタイプの樹脂の1種または2種以上からなる有機物
    を15〜400重量部(有機物質換算)加えた水溶液を
    用いて、塗布量を乾燥後の重量で片面当たり0.2〜
    1.5g/m2 として鋼板に塗布した後、昇温速度10
    ℃/秒以上、冷却速度50℃/秒以下、焼付け雰囲気の
    露点20℃以下で板温100〜250℃の温度範囲で、
    かつ鋼板と焼付け雰囲気ガスとの相対速度が3m/秒以
    上10m/秒以下で焼付け処理することを特徴とする耐
    食性に優れた歪取り焼鈍が可能なクロム化合物を含まな
    い絶縁被膜の形成方法。
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