JPH09213988A - pin型受光素子、光電変換回路及び光電変換モジュール - Google Patents

pin型受光素子、光電変換回路及び光電変換モジュール

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JPH09213988A
JPH09213988A JP8017730A JP1773096A JPH09213988A JP H09213988 A JPH09213988 A JP H09213988A JP 8017730 A JP8017730 A JP 8017730A JP 1773096 A JP1773096 A JP 1773096A JP H09213988 A JPH09213988 A JP H09213988A
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Sosaku Sawada
宗作 澤田
Takeshi Sekiguchi
剛 関口
Hiroshi Yano
浩 矢野
Kentaro Michiguchi
健太郎 道口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リーク電流の低減に基づいた暗電流の抑制に
よって素子特性が向上したpin型受光素子及びその製
造方法を提供する。 【構成】 pin型受光素子1は、半導体基板20上に
形成されて第1導電型の不純物をドープして構成された
第1の半導体層30と、第1の半導体層30上にメサ型
に形成されて第1の半導体材料に不純物を故意にドープ
しないで構成された第2の半導体層31と、第2の半導
体層31上にメサ型に形成されて第1の半導体材料に第
1導電型とは異なる第2導電型の不純物をドープして構
成された第3の半導体層32と、第1ないし第3の半導
体層30〜32の周囲に形成されて第1の半導体材料よ
りも大きいバンドギャップエネルギーを有する第2の半
導体材料に不純物を故意にドープしないで構成された第
4の半導体層40とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報伝送系に用
いられるpin型受光素子及びその製造方法に関し、こ
のpin型受光素子と各種の電子素子とを同一の基板上
にモノリシックに集積化した光電変換回路及びその製造
方法に関するとともに、この光電変換回路をパッケージ
化した光電変換モジュールに関する。
【0002】より詳細には、本発明は、特に高い信頼性
が要請された光ファイバ通信システムの送受信デバイス
に搭載されるのに適したpin型受光素子、光電変換回
路及び光電変換モジュールに関するとともに、これら装
置の製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に、光電子集積回路には、pin型
フォトダイオード(pin-PD; p-i-n Photodiode)やアバ
ランシェ・フォトダイオード(APD; Avalanche Photodi
ode )などの受光素子と、ヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタ(HBT; HeterojunctionBipolar Transistor)や
電界効果トランジスタ(FET; Field Effect Transisto
r)などの電子素子とが、同一の基板上にモノリシック
に集積化されている。特に、pin型受光素子は、集積
の容易さや素子間の絶縁の容易さなどの点から、主とし
てメサ型に形成されている。
【0004】なお、このようなメサ型のpin型受光素
子を集積した光電子集積回路に関する先行技術は、文
献"IEEE Photonics Technology Letters, vol.2, no.7,
pp.505-506, 1990","Electronic Letters, vol.26, n
o.5, pp.305-307, 1990"などに詳細に記載されている。
【0005】従来、メサ型のpin型受光素子には、逆
バイアス電圧の印加時に生成した空乏層がメサ型に形成
された半導体層の壁面に露出することにより、その半導
体層を被覆するパッシベーション層の界面準位に対応
し、半導体層の壁面を流れるリーク電流が発生するとい
う問題があった。そのため、このようなリーク電流を低
減させる種々の措置が試行されている。
【0006】例えば、n+ 型InPからなる半導体基板
上に、n- 型InPからなる第1の半導体層と、n-
InGaAsからなる第2の半導体層とを順次積層して
形成し、第2の半導体層をメサ型にエッチングした後
に、第1及び第2の半導体層の表面領域にZnを拡散し
てドープすることが行われている。このようなプレーナ
型のpin型受光素子においては、第1及び第2の半導
体層の内部から延びる空乏層は、第1及び第2の半導体
層の表面に露出しない。
【0007】また、n+ 型InPからなる半導体基板上
に、i型InPからなるバッファ層と、i型InGaA
sからなる第1の半導体層と、p型InPからなる第2
の半導体層とを順次積層して形成し、バッファ層、第1
及び第2の半導体層をメサ型にエッチングした後に、半
導体基板、バッファ層、第1及び第2の半導体層の周囲
をn- 型InPからなるパッシベーション層で被覆する
ことが行われている。このようなメサ型のpin型受光
素子においては、第1及び第2の半導体層の間から延び
る空乏層は、バッファ層、第1及び第2の半導体層の表
面に露出しない。
【0008】さらに、n+ 型InPからなる半導体基板
上に、i型InPからなるバッファ層と、i型InGa
Asからなる半導体層とを順次積層して形成し、バッフ
ァ層及び半導体層をメサ型にエッチングした後に、半導
体基板、バッファ層及び半導体層の周囲をp型InPか
らなるパッシベーション層で被覆することが行われてい
る。このようなメサ型のpin型受光素子においては、
半導体層及びパッシベーション層の間から延びる空乏層
は、バッファ層及び半導体層の表面に露出しない。
【0009】なお、このようなメサ型のpin型受光素
子における暗電流の低減に関する先行技術は、文献"IEE
E Transactions on Electron Devices, vol.ED-34, no.
2, pp.199-204,1990","Hewlett-Packard Journal, vol.
40, pp.69-75, October 1989"などに詳細に記載されて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メサ型
のpin型受光素子においてリーク電流を低減させる上
記従来の措置は、製造上の諸問題を含んでいる。
【0011】例えば、半導体層の表面領域に不純物を拡
散させる工程に基づいて、pn接合領域の配置に対する
再現性が悪化するという問題がある。また、半導体層及
びパッシベーション層の各構成材料間の格子不整合に基
づいて、パッシベーション層をエピタキシャル成長させ
る際に生産性が乏しくなるという問題がある。そのた
め、リーク電流の低減が不十分であるので、暗電流の増
大に基づいて素子特性が劣化するという問題がある。
【0012】さらに、このようなpin型受光素子と各
種の電子素子とをモノリシックに集積化した光電子集積
回路には、暗電流の発生によって雑音が増大してしま
う。そのため、光信号に対する受信感度の劣化が増大す
るという問題がある。
【0013】なお、プレーナ型のpin型受光素子にお
いては、各種半導体層の表面にZnを拡散してドープさ
せるため、複雑な製造工程に起因してウエハの大口径化
を達成することは困難である。また、プレーナ型という
構造に基づいて、pin型受光素子と各種の電子素子と
をモノリシックに集積化することも困難である。
【0014】そこで、本願発明は、以上の問題点に鑑み
てなされたものであり、リーク電流の低減によって暗電
流を抑制することにより、素子特性が向上したpin型
受光素子及びその製造方法を提供することを目的とし、
このpin型受光素子と各種の電子素子との集積化によ
って受信感度が向上した光電変換回路及びその製造方法
を提供することを目的とするとともに、この光電変換回
路をパッケージ化することによって受信感度が向上した
光電変換モジュールを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のうちで請求項1記載のpin型受光素子
は、(a)半導体基板と、(b)この半導体基板上に形
成され、第1導電型の不純物をドープして構成された第
1の半導体層と、(c)この第1の半導体層上にメサ型
に形成され、第1の半導体材料に不純物を故意にドープ
しないで構成された第2の半導体層と、(d)この第2
の半導体層上にメサ型に形成され、第1の半導体材料に
第1導電型とは異なる第2導電型の不純物をドープして
構成された第3の半導体層と、(e)第1の半導体層上
にオーミック接触して形成された第1の電極層と、
(f)第3の半導体層上にオーミック接触して形成され
た第2の電極層と、(g)第1ないし第3の半導体層の
周囲に形成され、第1の半導体材料よりも大きいバンド
ギャップエネルギーを有する第2の半導体材料に、不純
物を故意にドープしないで構成された第4の半導体層と
を備えることを特徴としたものである。
【0016】このようなpin型受光素子においては、
第2及び第3の半導体層を構成する第1の半導体材料よ
りも大きいバンドギャップエネルギーを有する第2の半
導体材料に、不純物を故意にドープしないで構成された
第4の半導体層を、第1ないし第3の半導体層の周囲に
形成する。これにより、第1の半導体層と第3の半導体
層との間におけるpn接合領域の界面は、いわゆるワイ
ドバンドギャップ半導体層に対するヘテロ接合になる。
【0017】そのため、逆バイアス電圧の印加時に第1
の半導体層と第3の半導体層との間で生成された空乏層
は、第4の半導体層とその表面を被覆する絶縁体層との
界面にまで到達して露出することはない。したがって、
第4の半導体層と絶縁体層との間の界面準位に対応して
第2及び第3の半導体層の壁面に沿って流れるリーク電
流が低減することになる。
【0018】ここで、請求項2記載のpin型受光素子
は、請求項1記載のpin型受光素子において、第3の
半導体層に接合する第4の半導体層の界面領域を、第2
の半導体材料に第2導電型の不純物をドープして構成さ
せたことを特徴とする。
【0019】このようなpin型受光素子においては、
第4の半導体層と第3の半導体層との間におけるヘテロ
接合領域付近で、第1の半導体層と第3の半導体層との
間におけるpn接合領域の界面は、ワイドバンドギャッ
プ半導体層内のホモ接合になる。そのため、第2及び第
3の半導体層の壁面に沿って流れるリーク電流がいっそ
う低減することになる。
【0020】なお、請求項3記載のpin型受光素子
は、請求項1または請求項2記載のpin型受光素子に
おいて、第1の半導体材料をGaInAsとするととも
に、第2の半導体材料をInPとすることを特徴とす
る。
【0021】請求項4記載のpin型受光素子は、請求
項1ないし請求項3記載のpin型受光素子において、
半導体基板と第1ないし第4の半導体層との周囲に形成
された絶縁体層をさらに備えることを特徴とする。
【0022】請求項5記載のpin型受光素子は、請求
項1ないし請求項4のいずれか一つに記載のpin型受
光素子において、第1導電型をn型とするとともに、第
2導電型をp型とすることを特徴とする。
【0023】次に、上記の目的を達成するために、本発
明のうちで請求項6記載のpin型受光素子の製造方法
は、(a)半導体基板上に、第1導電型の不純物をドー
プして構成された第1の半導体層と、第1の半導体材料
に不純物を故意にドープしないで構成された第2の半導
体層と、第1の半導体材料に第1導電型とは異なる第2
導電型の不純物をドープして構成された第3の半導体層
とを順次積層して形成する第1のフェーズと、(b)こ
の第1のフェーズで形成された第2及び第3の半導体層
の周辺領域を除去することにより、当該第2及び第3の
半導体層をそれぞれメサ型に加工する第2のフェーズ
と、(c)この第2のフェーズでメサ型に加工された第
2及び第3の半導体層と第1の半導体層との周囲に、第
1の半導体材料よりも大きいバンドギャップエネルギー
を有する第2の半導体材料に、不純物を故意にドープし
ないで構成された第4の半導体層を形成する第3のフェ
ーズと、(d)この第3のフェーズで形成された第4の
半導体層の所定領域を除去することによって第1及び第
3の半導体層の所定領域をそれぞれ露出した上で、当該
第1の半導体層上に第1の電極層をオーミック接触して
形成するとともに、当該第3の半導体層上に第2の電極
層をオーミック接触して形成する第4のフェーズとを備
えることを特徴とする。
【0024】このようなpin型受光素子の製造方法に
おいては、第1の半導体材料で共に構成された第2及び
第3半導体層の周囲に、第1の半導体材料よりも大きい
バンドギャップエネルギーを有する第2の半導体材料で
構成された第4の半導体層を形成する。これにより、第
4の半導体層は、同一の半導体材料で構成された第2及
び第3の半導体層上に、いわゆるワイドバンドギャップ
半導体層として形成される。
【0025】そのため、第4の半導体層を構成する第2
の半導体材料は、第2及び第3の半導体層を構成する第
1の半導体材料に対する格子整合を一定に保持してエピ
タキシャル成長するので、比較的良好な結晶性で形成さ
れる。また、第1の半導体層と第3の半導体層との間に
おけるpn接合領域の配置は、第4の半導体層を形成す
る工程に依存しないので、第1ないし第3の半導体層を
形成する工程のみに基づいて決定される。
【0026】ここで、請求項7記載のpin型受光素子
の製造方法は、請求項6記載のpin型受光素子の製造
方法において、第3の半導体層に接合する第4の半導体
層の界面領域に当該第3の半導体層から第2導電型の不
純物を拡散してドープさせる加熱処理を、第3のフェー
ズに含ませることを特徴とする。
【0027】このようなpin型受光素子の製造方法に
おいては、第4の半導体層と第3の半導体層との間にお
けるヘテロ接合領域付近で、第1の半導体層と第3の半
導体層との間におけるpn接合領域の界面は、ワイドバ
ンドギャップ半導体内部のホモ接合になる。
【0028】なお、請求項8記載のpin型受光素子の
製造方法は、請求項7記載のpin型受光素子の製造方
法において、第3の半導体層の周囲に第4の半導体層を
成長させる際に加えられた熱に基づいて、加熱処理を実
行させることを特徴とする。
【0029】請求項9記載のpin型受光素子の製造方
法は、請求項7記載のpin型受光素子の製造方法にお
いて、半導体基板と第1ないし第4の半導体層との雰囲
気に加えられた熱に基づいて、加熱処理を実行させるこ
とを特徴とする。
【0030】また、請求項10記載のpin型受光素子
の製造方法は、請求項6ないし請求項9のいずれかに一
つに記載のpin型受光素子の製造方法において、第4
のフェーズに後続して第1及び第2の半導体材料の各表
面に存在する不純物のみに実質的に反応する洗浄液に第
1ないし第4の半導体層の周囲を浸漬することによって
当該第1ないし第4の半導体層の各表面を洗浄する第5
のフェーズと、この第5のステップで表面処理を受けた
第1ないし第4の半導体層と半導体基板との周囲に絶縁
体層を形成する第6のフェーズとをさらに備えることを
特徴とする。
【0031】このようなpin型受光素子の製造方法に
おいては、第1ないし第4の半導体層の各表面に存在し
ていた酸化膜や各種の不純物なとが除去される。
【0032】なお、請求項11記載のpin型受光素子
の製造方法は、請求項10記載のpin型受光素子の製
造方法において、洗浄液にHClまたはHFのいずれか
を含ませることを特徴とする。
【0033】次に、上記の目的を達成するために、本発
明のうちで請求項12記載の光電変換回路は、(a)請
求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載されたpi
n型受光素子と、(b)半導体基板上にpin型受光素
子とモノリシックに集積化して形成され、当該pin型
受光素子に電気接続された電子素子とを備えることを特
徴とする。
【0034】このような光電変換回路においては、半導
体基板上に電子素子を請求項1ないし請求項5のいずれ
か一つに記載のpin型受光素子とモノリシックに集積
化して形成する。そのため、pin型受光素子における
リーク電流が低減するので、電子素子における雑音の発
生が低減する。
【0035】ここで、請求項13記載の光電変換回路
は、請求項12記載の光電変換回路において、半導体基
板上にモノリシックに集積化して形成され、相互に電気
接続されて受光素子アレイを構成する複数個のpin型
受光素子を備えることを特徴とする。
【0036】このような光電変換回路においては、個々
のpin型受光素子におけるリーク電流が低減するの
で、受光素子アレイ全体におけるリーク電流も低減す
る。
【0037】なお、請求項14記載の光電変換回路は、
請求項12または請求項13記載の光電変換回路におい
て、電子回路素子をヘテロ接合バイポーラトランジスタ
とすることを特徴とする。
【0038】請求項15記載の光電変換回路は、請求項
12または請求項13記載の光電変換回路において、半
導体基板上に形成されたキャパシタと、半導体基板上に
絶縁体層を介在させて形成された抵抗器との少なくとも
一つで、電子回路素子を構成させることを特徴とする。
【0039】請求項16記載の光電変換回路は、請求項
15記載の光電変換回路において、キャパシタを、pi
n型受光素子の容量と同一の容量値を有する等価容量キ
ャパシタとすることを特徴とする。
【0040】次に、上記の目的を達成するために、本発
明のうちで請求項17記載の光電変換回路の製造方法
は、(a)請求項6ないし請求項11のいずれか一つに
記載のpin型受光素子の製造方法を実行する第1のス
テップと、(b)半導体基板上に第1のステップで形成
されたpin型受光素子とモノリシックに集積化して電
子素子を形成し、当該pin型受光素子と当該電子素子
とを電気接続する第2のステップとを備えることを特徴
とする。
【0041】このような光電変換回路の製造方法におい
ては、半導体基板上に電子素子を請求項6ないし請求項
11のいずれか一つに記載のpin型受光素子の製造方
法で形成されたpin型受光素子とモノリシックに集積
化して形成する。そのため、pin型受光素子において
は、第4の半導体層の結晶性が比較的良好に形成される
とともに、pn接合領域の配置が第1ないし第3の半導
体層を形成する工程のみに依存することになる。
【0042】ここで、請求項18記載の光電変換回路の
製造方法は、請求項17記載の光電変換回路の製造方法
において、第4の半導体層上に電子素子を形成する際に
加えられた熱に基づいて、第3の半導体層に接合する当
該第4の半導体層の界面領域に当該第3の半導体層から
第2の導電型を有する不純物を拡散してドープさせる加
熱処理を、第2のステップに含ませることを特徴とす
る。
【0043】このような光電変換回路の製造方法におい
ては、第4の半導体層と第3の半導体層との間における
ヘテロ接合領域付近で、第1の半導体層と第3の半導体
層との間におけるpn接合領域の界面は、ワイドバンド
ギャップ半導体内部のホモ接合になる。
【0044】次に、上記の目的を達成するために、本発
明のうちで請求項19記載の光電変換モジュールは、
(a)導電性基体と、(b)この導電性基体上に設置さ
れた請求項16記載の光電変換回路と、(c)導電性基
体上に設置され、pin型受光素子に電気接続された第
1のプリアンプと、(d)この第1のプリアンプと同一
な構成を有して導電性基体上に設置され、等価容量キャ
パシタに電気接続された第2のプリアンプとを備えるこ
とを特徴とする。
【0045】このような光電変換モジュールにおいて
は、半導体基板上にpin型受光素子とともに電子素子
として等価容量キャパシタ及び抵抗器をモノリシックに
集積化して形成された請求項16記載の光電変換回路
と、この光電変換回路に電気接続された第1及び第2の
プリアンプとを、導電性基体上にパッケージ化してい
る。
【0046】そのため、pin型受光素子におけるリー
ク電流が低減するので、第1及び第2のプリアンプにお
ける雑音の発生が低減する。したがって、第1のプリア
ンプから出力された光電変換信号と、第2のプリアンプ
から出力された雑音補償信号とが、環境温度やバイアス
電源などの変動に起因した同相雑音を除去するために用
いられる。
【0047】ここで、請求項20記載の光電変換モジュ
ールは、請求項19記載の光電変換モジュールにおい
て、導電性基体上に形成され、抵抗器に電気接続されて
pin型受光素子のバイアス回路を構成するバイパス用
キャパシタをさらに備えることを特徴とする。
【0048】このような光電変換モジュールにおいて
は、pin型受光素子のバイアス回路を抵抗器及びバイ
パス用キャパシタによって低域通過型RCフィルタとし
て構成するので、pin型受光素子におけるバイアス電
源の変動に起因した雑音の発生が低減する。
【0049】なお、請求項21記載の光電変換モジュー
ルは、請求項20記載の光電変換モジュールにおいて、
バイバス用キャパシタを構成するダイキャップを、第1
のプリアンプ及び第2のプリアンプをモノリシックに構
成する半導体チップに隣接し、光電変換回路を搭載させ
たことを特徴とする。
【0050】請求項22記載の光電変換モジュールは、
請求項19ないし請求項21のいずれか一つに記載の光
電変換回路の製造方法において、導電性基体を、TOパ
ッケージ規格のTO18構造を有して構成させたことを
特徴とする。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る諸々の実施形
態の構成および作用について、図1ないし図18を参照
して説明する。なお、図面の説明においては同一の要素
には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。ま
た、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致して
いない。
【0052】第1の実施形態 図1に示すように、pin型受光素子としてpin−P
D1が、第1ないし第3の半導体層としてn型半導体層
30、i型半導体層31及びp型半導体層32を、半導
体基板20上に順次積層して構成されている。i型半導
体層31及びp型半導体層32は、メサ型にそれぞれ形
成され、円錐台状の第1のメサ部を一体として構成して
いる。n型半導体層30は、メサ型に形成され、第1の
メサ部の底面下に配置された円錐台状の第2のメサ部を
単独で構成している。
【0053】また、第2のメサ部の頂面上には、第1の
電極層として所定パターンのn型電極層60が、n型半
導体層30に対してオーミック接触して形成されてい
る。第1のメサ部の頂面上には、第2の電極層として所
定パターンのp型電極層61が、p型半導体層32に対
してオーミック接触して形成されている。第1のメサ部
の頂面及び側壁上と、第2のメサ部の頂面上とには、す
なわち、p型半導体層32、i型半導体層31及びn型
半導体層30の周囲には、第4の半導体層としてパッシ
ベーション半導体層40が形成されている。
【0054】さらに、半導体基板20の表面上と、n型
半導体層30の側壁上と、パッシベーション半導体層4
0の表面上とにを被覆する絶縁体層として、第1のパッ
シベーション絶縁体層80が形成されている。ただし、
第1のパッシベーション絶縁体層80は、n型電極層6
0及びp型電極層61の表面上にそれぞれ開口を有して
いる。
【0055】なお、半導体基板20は、Feを濃度約
0.7〜0.8wt.ppmでドープした半絶縁性のI
nPで構成されている。n型半導体層30は、第1導電
型の不純物としてSiを濃度約5×1018cm-3でドー
プしたn型のInPで構成されており、層厚約300n
mを有する。i型半導体層31は、第1の半導体材料と
してGaInAsを用いることにより、故意に不純物を
ドープしない高抵抗性すなわちi型のGaInAsで構
成されており、層厚約2.0μmを有する。ただし、一
般に、i型半導体層31は、比較的低濃度で含む不純物
によって実質的に第1導電型を有するn- 型のGaIn
Asで構成されている。p型半導体層32は、第1の半
導体材料としてGaInAsを用いることにより、第1
導電型とは異なる第2導電型の不純物としてZnを濃度
約1×1019-3でドープしたp型のGaInAsで構
成されており、層厚約300nmを有する。
【0056】また、パッシベーション半導体層40は、
第1の半導体材料よりも大きいバンドギャップエネルギ
ーを有する第2の半導体材料としてInPを用いること
により、故意に不純物をドープしない高抵抗性すなわち
i型のInPで構成されており、層厚約10〜500n
mを有する。n型電極層60は、AuGe/Niで構成
されており、AuGe領域及びNi領域の各層厚として
約100nm及び約30nmをそれぞれ有する。p型電
極層61は、Ti/Pt/Auで構成されており、Ti
領域、Pt領域及びAu領域の各層厚として約20n
m、約40nm及び約100nmをそれぞれ有する。第
1のパッシベーション絶縁体層80は、SiNで構成さ
れており、層厚約100〜200nmを有する。
【0057】ここで、i型半導体層31及びp型半導体
層32は、第1の半導体材料としてバンドギャップエネ
ルギー約0.75eVを有するGaInAsで共に構成
されているが、相互に異なる導電型を有する。パッシベ
ーション半導体層40は、i型半導体層31及びp型半
導体層32を構成する第1の半導体材料よりも大きいバ
ンドギャップエネルギーを有する第2の半導体材料とし
て、バンドギャップエネルギー約1.35eVを有する
InPで構成され、高抵抗性を有する。
【0058】次に、pin−PD1の製造工程について
説明する。
【0059】まず、図2(a)に示すように、通常の有
機金属気相成長(OMVPE; Organo Metallic Vapor Phase
Epitaxy)法に基づいて、半導体基板20の表面上にn
型半導体層30、i型半導体層31及びp型半導体層3
2を順次積層して形成する。
【0060】続いて、図2(b)に示すように、通常の
フォトリソグラフィ技術に基づいて、p型半導体層32
の第1のメサ部形成領域上に円状パターンの第1のマス
クを形成する。そして、通常のウェットエッチング法に
基づいて、第1のマスクから露出したp型半導体層32
の周辺領域をリン酸(H3 PO4 )系のエッチング液で
除去する。そのため、p型半導体層32及びi型半導体
層31はメサ型に順次加工され、第1のメサ部が形成さ
れる。
【0061】続いて、図3(a)に示すように、通常の
OMVPE法に基づいて、p型半導体層32、i型半導
体層31及びn型半導体層30の各表面上、つまり少な
くとも第1のメサ部の周囲に、パッシベーション半導体
層40を形成する。
【0062】ここで、p型半導体層32及びi型半導体
層31が同一の半導体材料であるGaInAsで構成さ
れていることから、p型半導体層32及びi型半導体層
31の構成材料から元素を蒸発させないために行う処置
が容易である。すなわち、GaInAsの蒸発を防止す
るためには、反応ガスにおけるAsの分圧を制御すれば
よい。そのため、これらp型半導体層32及びi型半導
体層31の周囲においては、パッシベーション半導体層
40のエピタキシャル成長が良好かつ容易になる。
【0063】仮に、p型半導体層32及びi型半導体層
31が相互に異なる半導体材料で構成されている場合、
例えばGaInAs及びInPという複数の半導体材料
が存在すると、これらの構成材料から元素を蒸発させな
いために行う処置が複雑になる。すなわち、GaInA
s及びInPの蒸発をそれぞれ防止するためには、反応
ガスにおけるAsの分圧とPの分圧とをバランスさせて
制御する必要がある。そのため、これらp型半導体層3
2及びi型半導体層31の周囲においては、パッシベー
ション半導体層40の良好なエピタキシャル成長が困難
になるので、p型半導体層32及びi型半導体層31を
同一の半導体材料で構成することが望ましい。
【0064】続いて、図3(b)に示すように、通常の
フォトリソグラフィ技術に基づいて、パッシベーション
半導体層40の第2のメサ部形成領域上に円状パターン
の第2のマスクを形成する。そして、通常のウェットエ
ッチング法に基づいて、第2のマスクから露出したパッ
シベーション半導体層40の周辺領域を塩酸(HCl)
系のエッチング液で除去する。そのため、パッシベーシ
ョン半導体層40及びn型半導体層30はメサ型に順次
加工され、第2のメサ部が形成される。
【0065】この後、同様にして、パッシベーション半
導体層40の表面上に所定パターンの第3のマスクを形
成し、この第3のマスクから露出したパッシベーション
半導体層40の内側領域を除去する。そのため、n型半
導体層30及びp型半導体層32の所定領域は、n電極
層形成領域及びp型電極層形成領域としてそれぞれ露出
される。
【0066】続いて、図1に示すように、通常の真空蒸
着法に基づいて、n型半導体層30及びp型半導体層3
2の露出した所定領域にn型電極層60及びp型電極層
61をそれぞれ形成する。
【0067】この後、通常のウェットエッチング法に基
づいて、n型半導体層30、i型半導体層31、p型半
導体層32及びパッシベーション半導体層40の周囲
を、塩酸(HCl)系またはフッ酸(HF)系のいずれ
かの洗浄液に浸漬する。そのため、n型半導体層30、
i型半導体層31、p型半導体層32及びパッシベーシ
ョン半導体層40の露出された各表面は、酸化膜や各種
の不純物などの除去に基づいて洗浄される。
【0068】なお、このような表面処理を行う洗浄液と
しては、n型半導体層30、i型半導体層31、p型半
導体層32及びパッシベーション半導体層40を構成す
る各半導体材料に対してほとんどエッチングすることが
なく、非常に小さいエッチング速度で反応するものであ
って、実質的にこれらの半導体材料の表面に存在する酸
化膜、各種の不純物等のみに反応するものが望ましい。
【0069】仮に、洗浄液として、n型半導体層30、
i型半導体層31、p型半導体層32及びパッシベーシ
ョン半導体層40を構成する各半導体材料に対して比較
的大きいエッチング速度で反応するものが用いられた場
合、第1及び第2のメサの各形状を著しく変形してしま
うという不具合がある。
【0070】そして、通常のプラズマ化学気相蒸着(CV
D; Chemical Vapor Deposition)法に基づいて、半導体
基板20、n型半導体層30、i型半導体層31、p型
半導体層32及びパッシベーション半導体層40の露出
された各表面上に、第1のパッシベーション絶縁体層8
0を形成する。
【0071】さらに、通常のフォトリソグラフィ技術に
基づいて、第1のパッシベーション絶縁体層80の表面
上に所定パターンの第4のマスクを形成し、この第4の
マスクから露出した第1のパッシベーション絶縁体層8
0の内側領域を除去する。そのため、n型電極層60及
びp型電極層61の表面は、各種配線層形成領域として
それぞれ露出される。
【0072】このような製造工程においては、第1の半
導体材料であるGaInAsで共に構成されたi型半導
体層31及びp型半導体層32の周囲に、第1の半導体
材料よりも大きいバンドギャップエネルギーを有する第
2の半導体材料であるInPで構成されたパッシベーシ
ョン半導体層40を形成する。これにより、パッシベー
ション半導体層40は、同一の半導体材料で構成された
i型半導体層31及びp型半導体層32の表面上に、ワ
イドバンドギャップ半導体層として形成される。
【0073】そのため、パッシベーション半導体層40
を構成する第2の半導体材料は、i型半導体層31及び
p型半導体層32を構成する第1の半導体材料に対する
格子整合を一定に保持してエピタキシャル成長するの
で、比較的良好な結晶性で形成される。また、n型半導
体層30とp型半導体層32との間におけるpn接合領
域の配置は、パッシベーション半導体層40を形成する
工程に依存しないので、n型半導体層30、i型半導体
層31及びp型半導体層32を形成する工程のみに基づ
いて決定される。したがって、パッシベーション半導体
層40によってpn接合領域を完全に被覆させることが
できる。
【0074】なお、図示しないパッケージやデバイスや
IC(Integrated Circuits )などに対してpin−P
D1をワイヤボンディングによって接続する場合、pi
n−PD1に電気接続したボンディングパッドは必然的
にpin−PD1の外部に形成されるので、pin−P
D1はワイヤボンディングを施された際の機械的ダメー
ジを低減して受けることになる。そのため、pin−P
D1の実装歩留りが向上する。
【0075】また、pin−PD1に電気接続したボン
ディングパッドがpin−PD1の外部に形成されるこ
とに基づいて、ワイヤボンディングの形成条件が緩和さ
れるので、ワイヤ長やパッド面積などに起因して発生す
る高周波特性の劣化を改善することができる。
【0076】次に、pin−PD1の作用について説明
する。
【0077】このpin−PD1においては、i型半導
体層31及びp型半導体層32を構成する第1の半導体
材料であるGaInAsよりも大きいバンドギャップエ
ネルギーを有する第2の半導体材料として、InPに不
純物を故意にドープしないで構成されたパッシベーショ
ン半導体層40を、n型半導体層30、i型半導体層3
1及びp型半導体層32の周囲に形成する。これによ
り、n型半導体層30とp型半導体層32との間におけ
るpn接合領域の界面は、パッシベーション半導体層4
0に対するヘテロ接合になる。
【0078】そのため、逆バイアス電圧の印加時にn型
半導体層30とp型半導体層32との間で生成された空
乏層は、パッシベーション半導体層40とその表面を被
覆する第1のパッシベーション絶縁体層80との界面に
まで到達して露出することはない。したがって、パッシ
ベーション半導体層40と第1のパッシベーション絶縁
体層80との間の界面準位に対応してi型半導体層31
及びp型半導体層32の各壁面に沿って流れるリーク電
流が低減するので、暗電流の抑制に基づいて素子特性を
向上させることができる。
【0079】第2の実施形態 図4に示すように、pin型受光素子としてpin−P
D2は、上記第1の実施形態のpin−PD1とほぼ同
様にして構成されている。ただし、p型半導体層32に
接合するパッシベーション層40及びi型半導体層31
の各界面領域には、不純物拡散領域33が形成されてい
る。この不純物拡散領域33は、第1導電型とは異なる
第2導電型の不純物として、Znを濃度約1×1018
1×1019cm-3でドープしたp型のInPで構成され
ており、層厚約5〜50nmを有する。
【0080】次に、pin−PD2の製造工程について
説明する。
【0081】このpin−PD2は、上記第1の実施形
態のpin−PD1とほぼ同様にして製造される。ただ
し、p型半導体層32の表面上にパッシベーション半導
体層40を成長させる際に加えられた熱に基づいて、p
型半導体層32に接合するパッシベーション層40及び
i型半導体層31の各界面領域に、p型半導体層32か
ら第2導電型の不純物としてZnを拡散してドープさせ
る。そのため、p型半導体層32に接合するパッシベー
ション層40及びi型半導体層31の各界面領域に、不
純物拡散領域33が形成される。
【0082】あるいは、半導体基板20、n型半導体層
30、i型半導体層31、p型半導体層32及びパッシ
ベーション半導体層40の雰囲気を温度約550〜70
0℃に設定するために加えられた熱に基づいて、p型半
導体層32に接合するパッシベーション層40及びi型
半導体層31の各界面領域に、p型半導体層32から第
2導電型の不純物としてZnを拡散してドープさせる。
そのため、p型半導体層32に接合するパッシベーショ
ン層40及びi型半導体層31の各界面領域に、不純物
拡散領域33がアニール処理によって形成される。
【0083】なお、このようにp型半導体層32からペ
ッシベーション半導体層40及びi型半導体層31に拡
散させる第2導電型の不純物としては、Znに限定する
必要は何等なく、例えば、Be、Mn、Cd等の第2導
電型を示す元素であれば良いが、拡散しやすい元素の方
が好ましい。
【0084】次に、pin−PD2の作用について説明
する。
【0085】このpin−PD2は、上記第1の実施形
態のpin−PD1とほぼ同様にして作用する。ただ
し、パッシベーション半導体層40とp型半導体層32
との間におけるヘテロ接合領域付近で、n型半導体層3
0とp型半導体層32との間におけるpn接合領域の界
面は、パッシベーション半導体層40内のホモ接合にな
る。そのため、i型半導体層31及びp型半導体層32
の壁面に沿って流れるリーク電流がいっそう低減するの
で、暗電流の抑制に基づいて素子特性を格段に向上させ
ることができる。
【0086】第3の実施形態 図5に示すように、光電変換回路10は、pin型受光
素子としてpin−PD1と、電子素子としてHBT3
とを、半導体基板20上にモノリシックに集積化して構
成されている。ここで、pin−PD1は、上記第1の
実施形態のpin−PD1と同一である。
【0087】一方、HBT3は、半導体基板20上にn
型半導体層30、パッシベーション半導体層40、コレ
クタ半導体層50、ベース半導体層51及びエミッタ半
導体層52を順次積層して構成されている。エミッタ半
導体層52は、メサ型に形成され、角柱状の第3のメサ
部を単独で構成している。ベース半導体層51及びコレ
クタ半導体層50の上層部は、メサ型にそれぞれ形成さ
れ、第3のメサ部の底面下に配置された角柱状の第4の
メサ部を一体として構成している。コレクタ半導体層5
0の下層部、パッシベーション半導体層40及びn型半
導体層30は、メサ型にそれぞれ形成され、第4のメサ
部の底面下に配置された角柱状の第5のメサ部を一体と
して構成している。
【0088】また、第5のメサ部の頂面上には、所定パ
ターンのコレクタ電極層70がコレクタ半導体層50に
対してオーミック接触して形成されている。第4のメサ
部の頂面上には、所定パターンのベース電極層71がベ
ース半導体層51に対してオーミック接触して形成され
ている。第3のメサ部の頂面上には、所定パターンのエ
ミッタ電極層72がエミッタ半導体層52に対してオー
ミック接触して形成されている。
【0089】さらに、半導体基板20の表面上と、第3
ないし第5のメサ部の表面上には、第1のパッシベーシ
ョン絶縁体層80が形成されている。ただし、第1のパ
ッシベーション絶縁体層80は、コレクタ電極層70、
ベース電極層71及びエミッタ電極層72の各表面上に
それぞれ開口を有している。
【0090】なお、コレクタ半導体層50は、第1導電
型の不純物としてSiを下層部及び上層部に濃度約1×
1019cm-3及び約5×1016でそれぞれドープしたn
型のGaInAsで構成されており、下層部及び上層部
の各層厚として約300nm及び約500nmをそれぞ
れ有する。ベース半導体層51は、第1導電型とは異な
る第2導電型の不純物として、Znを濃度約1×1019
cm-3でドープしたp型のGaInAsで構成されてお
り、層厚約100nmを有する。エミッタ半導体層52
は、第1導電型の不純物としてSiを濃度約5×1018
cm-3でドープしたn型のInPで構成されており、層
厚約400nmを有する。
【0091】また、コレクタ電極層70は、AuGe/
Niで構成されており、AuGe領域及びNi領域の層
厚として約100nm及び約30nmをそれぞれ有す
る。ベース電極層71は、Ti/Pt/Auで構成され
ており、Ti領域、Pt領域及びAu領域の各層厚とし
て約20nm、約40nm及び約100nmをそれぞれ
有する。エミッタ電極層72は、AuGe/Niで構成
されており、AuGe領域及びNi領域の各層厚として
約100nm及び約30nmをそれぞれ有する。
【0092】ここで、コレクタ半導体層50及びベース
半導体層51は、第3の半導体材料としてバンドギャッ
プエネルギー約0.75eVを有するGaInAsで共
に構成されているが、相互に異なる導電型を有するもの
である。エミッタ半導体層52は、コレクタ半導体層5
0及びベース半導体層51を構成する第3の半導体材料
よりも大きいバンドギャップエネルギーを有する第4の
半導体材料として、バンドギャップエネルギー約1.3
5eVを有するInPで構成され、n型導電型を有する
ものである。
【0093】pin−PD1においては、p型電極層6
1及びn型電極層60にそれぞれ接触した所定パターン
の第1の配線層90及び第2の配線層91が、第1のパ
ッシベーション絶縁体層80の表面上に形成されてい
る。HBT3においては、コレクタ電極層70、ベース
電極層71及びエミッタ電極層72にそれぞれ接触した
所定パターンの第3の配線層92、第4の配線層93及
び第2の配線層91が、第1のパッシベーション絶縁体
層80の表面上に形成されている。
【0094】ここで、pin−PD1のn型電極層60
と、HBT3のエミッタ電極層72とは、第2の配線層
91を介して電気的に接続されている。なお、第1ない
し第4の配線層90〜93は、Ti/Auで共に構成さ
れている。
【0095】次に、光電変換回路10の製造工程につい
て説明する。
【0096】まず、図6(a)に示すように、この光電
変換回路10は、上記第1の実施形態のpin−PD1
とほぼ同様にして、半導体基板20の表面上にn型半導
体層30、i型半導体層31及びp型半導体層32を順
次積層し、p型半導体層32及びi型半導体層33をメ
サ型に順次加工した後、第1のメサ部の周囲にパッシベ
ーション半導体層40を形成する。
【0097】続いて、図6(b)に示すように、通常の
OMVPE法に基づいて、パッシベーション半導体層4
0の表面上に、コレクタ半導体層50、ベース半導体層
51及びエミッタ半導体層52を順次積層して形成す
る。
【0098】続いて、図7(a)に示すように、半導体
基板20のHBT形成領域には、通常のフォトリソグラ
フィ技術に基づいて、エミッタ半導体層52の第3のメ
サ部形成領域上に矩形状パターンの第5のマスクを形成
する。そして、通常のウェットエッチング法に基づい
て、第5のマスクから露出したエミッタ半導体層52の
周辺領域をHCl系のエッチング液で除去する。そのた
め、エミッタ半導体層52はメサ型に加工され、第3の
メサ部が形成される。
【0099】この後、同様にして、ベース半導体層51
の第4のメサ部形成領域上に矩形状パターンの第6のマ
スクを形成する。そして、通常のウェットエッチング法
に基づいて、第6のマスクから露出したベース半導体層
51の周辺領域をH3 PO4系のエッチング液で除去す
る。そのため、ベース半導体層51及びコレクタ半導体
層52の上層部はメサ型にそれぞれ加工され、第4のメ
サ部が形成される。
【0100】さらに、同様にして、コレクタ半導体層5
0の第5のメサ部形成領域上に矩形状パターンの第7の
マスクを形成する。そして、通常のウェットエッチング
法に基づいて、第7のマスクから露出したコレクタ半導
体層50の周辺領域をH3 PO4 系のエッチング液、H
Cl系のエッチング液及びH3 PO4 系のエッチング液
で順次除去する。そのため、コレクタ半導体層52の下
層部、パッシベーション半導体層40及びn型半導体層
50はメサ型にそれぞれ加工され、第5のメサ部が形成
される。
【0101】一方、半導体基板20のpin−PD形成
領域には、通常のフォトリソグラフィ技術に基づいて、
パッシベーション半導体層40の第2のメサ部形成領域
上に円状パターンの第2のマスクを形成する。そして、
通常のウェットエッチング法に基づいて、第2のマスク
から露出したパッシベーション半導体層40の周辺領域
をHCl系のエッチング液で除去する。そのため、パッ
シベーション半導体層40及びn型半導体層30はメサ
型に順次加工され、第2のメサ部が形成される。
【0102】この後、同様にして、パッシベーション半
導体層40の表面上に所定パターンの第3のマスクを形
成し、この第3のマスクから露出したパッシベーション
半導体層40の内側領域を除去する。そのため、n型半
導体層30及びp型半導体層32の所定領域は、n電極
層形成領域及びp型電極層形成領域としてそれぞれ露出
される。
【0103】続いて、図7(b)に示すように、半導体
基板20のpin−PD形成領域には、通常の真空蒸着
法に基づいて、n型半導体層30及びp型半導体層32
の露出した所定領域にn型電極層60及びp型電極層6
1をそれぞれ形成する。
【0104】この後、同様にして、半導体基板20のH
BT形成領域には、コレクタ半導体層50、ベース半導
体層51及びエミッタ半導体層52の露出した所定領域
に、コレクタ電極層70、ベース電極層71及びエミッ
タ電極層72をそれぞれ形成する。
【0105】そして、通常のウェットエッチング法に基
づいて、n型半導体層30、i型半導体層31、p型半
導体層32及びパッシベーション半導体層40の露出さ
れた各表面を、HCl系またはHF系のいずれかの洗浄
液に浸漬することによって洗浄する。
【0106】その上で、通常のプラズマCVD法に基づ
いて、半導体基板20、n型半導体層30、パッシベー
ション半導体層40、コレクタ半導体層50、ベース半
導体層51及びエミッタ半導体層52の各表面上に、第
1のパッシベーション絶縁体層80を形成する。
【0107】さらに、通常のフォトリソグラフィ技術に
基づいて、半導体基板20のpin−PD形成領域で
は、第1のパッシベーション絶縁体層80の表面上に所
定パターンの第4のマスクを形成する。また、半導体基
板20のHBTトランジスタ形成領域では、第1のパッ
シベーション絶縁体層80の表面上に所定パターンの第
8のマスクを形成する。そして、通常の反応性イオンエ
ッチング(RIE; Reactive Ion Etching )法に基づい
て、これら第4及び第8のマスクから露出した第1のパ
ッシベーション絶縁体層80の内側領域を除去する。そ
のため、n型電極層60、p型電極層61、コレクタ電
極層70、ベース電極層71及びエミッタ電極層72の
各表面は、各種の配線層形成領域としてそれぞれ露出さ
れる。
【0108】続いて、図5に示すように、通常のフォト
リソグラフィ技術に基づいて、第1のパッシベーション
絶縁体層80の表面上に所定パターンの第9のマスクを
形成する。そして、通常の真空蒸着法に基づいて、第9
のマスクから露出した第1のパッシベーション絶縁体層
80の表面上に、第1の配線層90、第2の配線層9
1、第3の配線層92及び第4の配線層93をそれぞれ
形成する。
【0109】このような製造工程においては、半導体基
板20の表面上にHBT3を上記第1の実施形態の製造
工程で形成されたpin−PD1とモノリシックに集積
化して形成する。そのため、pin−PD1において
は、パッシベーション半導体層40の結晶性が比較的良
好に形成されるとともに、pn接合領域の配置がn型半
導体層30、i型半導体層31及びp型半導体層32を
形成する工程のみに依存することになる。
【0110】なお、pin−PD1は、各種半導体層の
表面にZnを拡散してドープさせて形成させることはな
い上に、メサ型に加工されている。そのため、半導体基
板20を構成するウエハの大口径化を達成することが容
易であるばかりか、HBT3のような能動素子とpin
−PD1とをモノリシックに集積化することが容易であ
る。
【0111】次に、光電変換回路10の作用について説
明する。
【0112】この光電変換回路10においては、半導体
基板20の表面上にHBT3を上記第1の実施形態のp
in−PD1とモノリシックに集積化して形成する。そ
のため、pin−PD1におけるリーク電流が低減する
ので、HBT3における雑音の発生が低減する。したが
って、pin−PD1に入力した光信号に対するHBT
3の受信感度を向上させることができる。
【0113】第4の実施形態 図8に示すように、光電変換回路11は、上記第3の実
施形態の光電変換回路10とほぼ同様にして構成されて
いる。ただし、この光電変換回路11は、pin型受光
素子としてpin−PD2と、電子素子としてHBT3
とを、半導体基板20上にモノリシックに集積化して構
成されている。pin−PD2は、上記第2の実施形態
のpin−PD2と同一である。
【0114】次に、光電変換回路11の製造工程につい
て説明する。
【0115】この光電変換回路11は、上記第3の実施
形態の光電変換回路10とほぼ同様にして製造される。
ただし、p型半導体層32の表面上にパッシベーション
半導体層40を成長させる際に加えられる熱に基づい
て、p型半導体層32に接合するパッシベーション層4
0及びi型半導体層31の界面領域に、p型半導体層3
2から第2導電型の不純物としてZnを拡散してドープ
させる。
【0116】あるいは、半導体基板20、n型半導体層
30、i型半導体層31、p型半導体層32及びパッシ
ベーション半導体層40の雰囲気を温度約550〜70
0℃に設定するために加えられた熱に基づいて、p型半
導体層32に接合するパッシベーション層40及びi型
半導体層31の各界面領域に、p型半導体層32から第
2導電型の不純物としてZnを拡散してドープさせる。
【0117】さらに、パッシベーション半導体層40の
表面上にコレクタ半導体層50、ベース半導体層51及
びエミッタ半導体層52を順次成長させる際に加えられ
た熱に基づいて、p型半導体層32に接合するパッシベ
ーション層40及びi型半導体層31の界面領域に、p
型半導体層32から第2導電型の不純物としてZnを拡
散してドープさせる。そのため、p型半導体層32に接
合するパッシベーション層40及びi型半導体層31の
各界面領域に、不純物拡散領域33が形成される。
【0118】次に、光電変換回路11の作用について説
明する。
【0119】この光電変換回路11は、上記第3の実施
形態の光電変換回路10とほぼ同様にして作用する。た
だし、パッシベーション半導体層40とp型半導体層3
2との間におけるヘテロ接合領域付近で、n型半導体層
30とp型半導体層32との間におけるpn接合領域の
界面は、パッシベーション半導体層40内のホモ接合に
なる。
【0120】そのため、pin−PD2におけるi型半
導体層31及びp型半導体層32の各壁面に沿って流れ
るリーク電流がいっそう低減するので、HBT3におけ
る雑音の発生がさらに低減する。したがって、pin−
PD2に入力した光信号に対するHBT3の受信感度を
格段に向上させることができる。
【0121】第5の実施形態 図9に示すように、光電変換回路12は、pin型受光
素子としてpin−PD1と、電子素子として抵抗器4
及びキャパシタ5とを、半導体基板20上にモノリシッ
クに集積化して構成されている。
【0122】ここで、pin−PD1は、上記第1の実
施形態のpin−PD1と同一である。pin−PD1
においては、第1のパッシベーション絶縁体層80の表
面上に、第2のパッシベーション絶縁体層81が形成さ
れている。この第2のパッシベーション絶縁体層81
は、n型電極層60及びp型電極層61の表面上に位置
する第1のパッシベーション絶縁体層81の各開口にそ
れぞれ連通した開口を有している。
【0123】一方、抵抗器4は、半導体基板20上に第
1のパッシベーション絶縁体層80、金属抵抗層110
及び第2のパッシベーション絶縁体層81を順次積層し
て形成されている。この金属抵抗層110は、平板状に
形成されており、第1及び第2のパッシベーション絶縁
体層80,81によって被覆されている。第2のパッシ
ベーション絶縁体層81は、金属抵抗層110の表面上
に開口を有している。
【0124】また、キャパシタ5は、半導体基板20上
に下部電極層100、第2のパッシベーション絶縁体層
81及び上部電極層101を順次積層し、MIM(Meta
l-Insulator-Metal )型コンデンサとして形成されてい
る。下部電極層100は、平板状に形成されており、半
導体基板20上に接触している。第2のパッシベーショ
ン絶縁体層81は、下部電極層100の表面上であって
上部電極層101の下方に位置していない領域に開口を
有する。上部電極層101は、平板状に形成されてお
り、第2のパッシベーション絶縁体層81を挟んで下部
電極層100に対向して配置されている。
【0125】なお、第2のパッシベーション絶縁体層8
1は、SiNで構成されており、層厚約100〜200
nmを有する。金属抵抗層110は、NiCrで構成さ
れており、層厚20〜40nmを有する。下部電極層1
00は、Ti/Auで構成されており、層厚200〜4
00nmを有する。上部電極層101は、Ti/Auで
構成されており、層厚300〜500nmを有する。
【0126】pin−PD1においては、p型電極層6
1及びn型電極層60にそれぞれ接触した所定パターン
の第5の配線層94及び第6の配線層95が、第2のパ
ッシベーション絶縁体層81の表面上に形成されてい
る。抵抗器4においては、金属抵抗層110にともに接
触した所定パターンの第6の配線層95及び第7の配線
層96が、第2のパッシベーション絶縁体層81の表面
上に形成されている。キャパシタ5においては、上部電
極層101及び下部電極層100にそれぞれ接触した所
定パターンの第7の配線層96及び第8の配線層97
が、第2のパッシベーション絶縁体層81の表面上に形
成されている。
【0127】ここで、pin−PD1のn型電極層60
と、抵抗器4の金属抵抗層110とは、第6の配線層9
5を介して電気的に接続されている。抵抗器4の金属抵
抗層110と、キャパシタ5の下部電極層100とは、
第7の配線層96を介して電気的に接続されている。な
お、第5ないし第8の配線層94〜97は、Ti/Au
で共に構成されている。
【0128】次に、光電変換回路12の製造工程につい
て説明する。
【0129】まず、図10(a)に示すように、この光
電変換回路12は、上記第1の実施形態のpin−PD
1とほぼ同様にして、半導体基板20の表面上にn型半
導体層30、i型半導体層31及びp型半導体層32を
順次積層し、p型半導体層32及びi型半導体層33を
メサ型に順次加工した後、第1のメサ部の周囲にパッシ
ベーション半導体層40を形成する。
【0130】続いて、図10(b)に示すように、半導
体基板20のpin−PD形成領域には、通常のフォト
リソグラフィ技術に基づいて、パッシベーション半導体
層40の第2のメサ部形成領域上に円状パターンの第2
のマスクを形成する。そして、通常のウェットエッチン
グ法に基づいて、第2のマスクから露出したパッシベー
ション半導体層40の周辺領域をHCl系のエッチング
液で除去する。そのため、パッシベーション半導体層4
0及びn型半導体層30はメサ型に順次加工され、第2
のメサ部が形成される。
【0131】この後、同様にして、パッシベーション半
導体層40の表面上に所定パターンの第3のマスクを形
成し、この第3のマスクから露出したパッシベーション
半導体層40の内側領域を除去する。そのため、n型半
導体層30及びp型半導体層32の所定領域は、n電極
層形成領域及びp型電極層形成領域としてそれぞれ露出
される。
【0132】続いて、図11(a)に示すように、半導
体基板20のpin−PD形成領域には、通常の真空蒸
着法に基づいて、n型半導体層30及びp型半導体層3
2の露出した所定領域にn型電極層60及びp型電極層
61をそれぞれ形成する。
【0133】この後、通常のウェットエッチング法に基
づいて、n型半導体層30、i型半導体層31、p型半
導体層32及びパッシベーション半導体層40の露出さ
れた各表面を、塩酸(HCl)系またはフッ酸(HF)
系のいずれかの洗浄液に浸漬することによって洗浄す
る。
【0134】そして、通常のプラズマCVD法に基づい
て、半導体基板20、n型半導体層30、i型半導体層
31、p型半導体層32及びパッシベーション半導体層
40の露出された各表面上に、第1のパッシベーション
絶縁体層80を形成する。
【0135】その上で、通常のフォトリソグラフィ技術
に基づいて、半導体基板20のキャパシタ形成領域で
は、第1のパッシベーション絶縁体層80の表面上に所
定パターンの第10のマスクを形成する。そして、通常
のRIE法に基づいて、第10のマスクから露出した第
1のパッシベーション絶縁体層80の内側領域を除去す
る。そのため、半導体基板20の表面が、キャパシタ形
成領域として露出される。
【0136】続いて、図11(b)に示すように、通常
の真空蒸着法に基づいて、半導体基板20のキャパシタ
形成領域では、半導体基板20の露出した所定領域に下
部電極層100を形成する。
【0137】この後、通常のフォトリソグラフィ技術に
基づいて、半導体基板20の抵抗器形成領域では、第2
のパッシベーション絶縁体層81の表面上に所定パター
ンの第11のマスクを形成する。そして、通常の真空蒸
着法に基づいて、第11のマスクから露出した所定領域
に金属抵抗層110を形成する。
【0138】そして、通常のプラズマCVD法に基づい
て、第1のパッシベーション絶縁体層80、下部電極層
100及び金属抵抗層110の露出された各表面上に、
第2のパッシベーション絶縁体層81を形成する。
【0139】その上で、通常のフォトリソグラフィ技術
に基づいて、半導体基板20のpin−PD形成領域で
は、第2のパッシベーション絶縁体層81の表面上に所
定パターンの第4のマスクを形成する。半導体基板20
の抵抗器形成領域では、第2のパッシベーション絶縁体
層81の表面上に所定パターンの第12のマスクを形成
する。半導体基板20のキャパシタ形成領域では、第2
のパッシベーション絶縁体層81の表面上に所定パター
ンの第13のマスクを形成する。
【0140】さらに、通常のRIE法に基づいて、これ
ら第4、第12及び第13のマスクから露出した第2の
パッシベーション絶縁体層81の内側領域を除去する。
そのため、n型電極層60、p型電極層61、下部電極
層100及び金属抵抗層110の各表面は、各種の配線
層形成領域としてそれぞれ露出される。
【0141】続いて、図9に示すように、通常のフォト
リソグラフィ技術に基づいて、第2のパッシベーション
絶縁体層81の表面上に所定パターンの第14のマスク
を形成する。そして、通常の真空蒸着法に基づいて、第
14のマスクから露出した第2のパッシベーション絶縁
体層81の表面上に、第5の配線層94、第6の配線層
95、第7の配線層96及び第8の配線層97をそれぞ
れ形成する。
【0142】このような製造工程においては、半導体基
板20の表面上に抵抗器4及びキャパシタ5を上記第1
の実施形態の製造工程で形成されたpin−PD1とモ
ノリシックに集積化して形成する。そのため、pin−
PD1においては、パッシベーション半導体層40の結
晶性が比較的良好に形成されるとともに、pn接合領域
の配置がn型半導体層30、i型半導体層31及びp型
半導体層32を形成する工程のみに依存することにな
る。
【0143】なお、pin−PD1は、各種半導体層の
表面にZnを拡散してドープさせて形成させることはな
い上に、メサ型に加工されている。そのため、半導体基
板20を構成するウエハの大口径化を達成することが容
易であるばかりか、抵抗器4やキャパシタ5などの受動
素子とpin−PD1とをモノリシックに集積化するこ
とが容易である。
【0144】次に、光電変換回路12の作用について説
明する。
【0145】この光電変換回路12においては、半導体
基板20の表面上に抵抗器4及びキャパシタ5を上記第
1の実施形態のpin−PD1とモノリシックに集積化
して形成する。そのため、抵抗器4及びキャパシタ5は
pin−PD1を構成する各種半導体層に接触していな
いので、pin−PD1におけるリーク電流の低減を阻
害しない。したがって、pin−PD1の素子特性を向
上させることができる。
【0146】第6の実施形態 図12に示すように、光電変換回路13は、上記第5の
実施形態の光電変換回路12とほぼ同様にして構成され
ている。ただし、この光電変換回路13は、pin型受
光素子としてpin−PD2と、電子素子として抵抗器
4及びキャパシタ5とを、半導体基板20上にモノリシ
ックに集積化して構成されている。pin−PD2は、
上記第2の実施形態のpin−PD2と同一である。
【0147】次に、光電変換回路13の製造工程につい
て説明する。
【0148】この光電変換回路13は、上記第5の実施
形態の光電変換回路12とほぼ同様にして製造される。
ただし、p型半導体層32の表面上にパッシベーション
半導体層40を成長させる際に加えられる熱に基づい
て、p型半導体層32に接合するパッシベーション層4
0及びi型半導体層31の界面領域に、p型半導体層3
2から第2導電型の不純物としてZnを拡散してドープ
させる。
【0149】あるいは、半導体基板20、n型半導体層
30、i型半導体層31、p型半導体層32及びパッシ
ベーション半導体層40の雰囲気を温度約550〜70
0℃に設定するために加えられた熱に基づいて、p型半
導体層32に接合するパッシベーション層40及びi型
半導体層31の各界面領域に、p型半導体層32から第
2導電型の不純物としてZnを拡散してドープさせる。
【0150】次に、光電変換回路13の作用について説
明する。
【0151】この光電変換回路13は、上記第5の実施
形態の光電変換回路12とほぼ同様にして作用する。た
だし、パッシベーション半導体層40とp型半導体層3
2との間におけるヘテロ接合領域付近で、n型半導体層
30とp型半導体層32との間におけるpn接合領域の
界面は、パッシベーション半導体層40内のホモ接合に
なる。そのため、pin−PD2におけるリーク電流が
いっそう低減する。したがって、pin−PD1の素子
特性を向上させることができる。
【0152】第7の実施形態 図13及び図14に示すように、光電変換モジュール1
5は、ダイキャップ160及びICチップ170をTO
パッケージ150の頂部上に搭載するとともに、光電変
換回路14をダイキャップ160の表面上にさらに搭載
し、TOパッケージ150の周縁部上に集光カバー18
0をさらに装着して構成されている。
【0153】TOパッケージ150は、TOパッケージ
規格のTO18構造を有して形成されている。このTO
パッケージ150は、円状平板の内側を台地状に盛り上
げた形状に加工された導電性基体151の頂部に4個の
貫通穴152a〜152dを形成し、4本の第1ないし
第4のリードピン153a〜153dを4個の貫通穴1
52a〜152dに挿通させ、第5のリードピン153
eを導電性基体151の頂部内面に溶接させている。
【0154】第1ないし第5のリードピン153a〜1
53eは、導電性基体151の内部に硝子製部材154
を充填することによって固定されている。これら導電性
基体151及び第1ないし第4のリードピン153a〜
153dは、金属製部材でともに形成され、硝子製部材
154を介在して相互に絶縁されている。なお、第5の
リードピン153eは、金属製部材で形成され、導電性
基体151と電気的に接続されている。
【0155】ここで、導電性基体151の中央部に位置
する第5のリードピン153eと、導電性基体151の
周縁部に位置する第1ないし第4のリードピン153a
〜153dとの間のピッチは、約1.27mmである。
これにより、基板実装の容易化と市販のコネクタソケッ
トの利用とが可能となり、駆動試験を簡便に実行するこ
とができる。
【0156】ダイキャップ160は、TOパッケージ1
50における導電性基体151の頂部外面に半田付けに
よって固定されている。このダイキャップ160におい
て、裏面電極層164が絶縁性基板163の裏面全体に
形成されるとともに、第1の表面電極層165及び第2
の表面電極層166が絶縁性基板163の表面を二分し
て形成されている。
【0157】これにより、第1のバイパス用キャパシタ
161が、裏面電極層164、絶縁性基板163及び第
1の表面電極層165を順次積層したMIM型コンデン
サとして形成されている。第2のバイパス用キャパシタ
162が、裏面電極層164、絶縁性基板163及び第
2の表面電極層166を順次積層したMIM型コンデン
サとして形成されている。
【0158】ICチップ170は、TOパッケージ15
0における導電性基体151の頂部外面に半田付けによ
って固定され、ダイキャップ160に隣接して配置され
ている。このICチップ170において、第1のプリア
ンプ171及び第2のプリアンプ172が、相互に同一
な構成を有し、信号入力端子、信号出力端子、バイアス
用端子及びアース用端子をそれぞれ露出して形成されて
いる。
【0159】集光カバー180は、略カップ状の金属製
部材で形成された不透明な外周器181と、硝子製部材
で形成された球レンズ182とで構成されている。外周
器181は、頂面中央部に開口を有し、TOパッケージ
150における導電性基体151の周縁部外面に接着剤
によって固定されている。球レンズ182は、外周器1
81の開口周縁部に接着剤によって固定され、pin−
PD1によって検出される信号光に対して透過性を有
し、信号光をpin−PD1の受光面に集光するための
集光レンズとして機能する。
【0160】図15ないし図17に示すように、光電変
換回路14は、ダイキャップ160の第1の上部電極層
165の表面に半田付けによって固定され、上記第5の
実施形態とほぼ同様にして構成されている。ただし、こ
の光電変換回路14は、pin型受光素子としてpin
−PD1と、電子素子として抵抗器6及び等価容量キャ
パシタ7とを、半導体基板20上にモノリシックに集積
化し、チップ状に加工されている。
【0161】ここで、pin−PD1は、上記第5の実
施形態のpin−PD1と同一であり、第2のパッシベ
ーション絶縁体層81が第1のパッシベーション80の
表面上に形成されている。この第2のパッシベーション
絶縁体層81は、n型電極層60及びp型電極層61の
表面上に位置する第1のパッシベーション絶縁体層81
の各開口にそれぞれ連通した2個の開口を有している。
【0162】抵抗器6は、上記第5の実施形態の抵抗器
4とほぼ同様に構成され、半導体基板20の表面上に第
1のパッシベーション絶縁体層80、金属抵抗層111
及び第2のパッシベーション絶縁体層81を順次積層し
て形成されている。金属抵抗層111は、第1及び第2
のパッシベーション絶縁体層80,81の間に平板状に
形成されている。第2のバッシベーション絶縁体層81
は、金属抵抗層111の表面上に位置する3個の開口を
有している。
【0163】等価容量キャパシタ7は、上記第5実施形
態のキャパシタ5とほぼ同様に構成され、半導体基板2
0の表面上に下部電極層102、第2のパッシベーショ
ン絶縁体層81及び上部電極層103を順次積層し、M
IM型コンデンサとして形成されている。この等価容量
キャパシタ7は、pin−PD1の容量と同一の容量値
を有している。
【0164】この等価容量キャパシタ7において、下部
電極層102は、平板状に形成され、半導体基板20に
直接オーミック接触している。上部電極層103は、平
板状に形成され、第2のパッシベーション絶縁体層81
を挟んで下部電極層102に対向して配置されている。
第2のパッシベーション絶縁体層81は、下部電極層1
02の上方であって上部電極層103の下方に位置して
いない領域に開口を有している。
【0165】これらpin−PD1、抵抗器6及び等価
容量キャパシタ7との間においては、第1ないし第5の
配線パターン120〜124と第1ないし第5のパッド
パターン130〜134が、第2のパッシベーション絶
縁体層81の表面上にそれぞれ形成されている。
【0166】第1の配線パターン120は、第1のパッ
ドパターン130の周縁部と、抵抗器6における金属抵
抗層111の中央部とに接触して形成されている。第1
のパッドパターン130は、ボンディングワイヤを介し
て第4のリードピン152dに接続され、第4のリード
ピン152dを介してフォトダイオード用電源VPDの出
力端子に接続されている。
【0167】第2の配線パターン121は、第2のパッ
ドパターン131の周縁部と、抵抗器6の金属抵抗層1
11の第1端部と、pin−PD1のn型電極層60と
に接触して形成されている。第2のパッドパターン13
1は、ボンディングワイヤを介してダイキャップ160
の第1のバイパス用キャパシタ161の第1の表面電極
層165に接続されている。
【0168】第3の配線パターン122は、第3のパッ
ドパターン132の周縁部と、抵抗器6の金属抵抗層1
11の第2端部と、等価容量キャパシタ7の下部電極層
102とに接触して形成されている。第3のパッドパタ
ーン132は、ボンディングワイヤを介してダイキャッ
プ160の第1のバイパス用キャパシタ161の第1の
表面電極層165に接続されている。
【0169】第4の配線パターン123は、第4のパッ
ドパターン133の周縁部と、等価容量キャパシタ7の
上部電極層103とに接触して形成されている。第4の
パッドパターン133は、ボンディングワイヤを介して
ICチップ170の第1のプリアンプ171の信号入力
端子に接続されている。
【0170】第5の配線パターン124は、第5のパッ
ドパターン134の周縁部と、pin−PD1のp型電
極層61とに接触して形成されている。第5のパッドパ
ターン134は、ボンディングワイヤを介してICチッ
プ170の第2のプリアンプ172の信号入力端子に接
続されている。
【0171】第1及び第2のプリアンプ171,172
の共通バイアス用端子は、ボンディングワイヤを介して
ダイキャップ160の第2のバイパス用キャパシタ16
2の第2の表面電極層166に接続されている。この第
2のバイパス用キャパシタ162の第2の表面電極層1
66は、ボンディングワイヤを介して第3のリードピン
153cに接続され、第3のリードピン153cを介し
てプリアンプ用電源VCCの出力端子に接続されている。
【0172】第1のプリアンプ171の信号出力端子
は、ボンディングワイヤを介して第1のリードピン15
3aに接続され、第1のリードピン153aを介して図
示しない差動入力アンプの第1入力端子Qに接続されて
いる。一方、第2のプリアンプ172の信号出力端子
は、ボンディングワイヤを介して第2のリードピン15
3bに接続され、第2のリードピン153bを介して図
示しない差動入力アンプの第2入力端子Q’に接続され
ている。
【0173】なお、第1及び第2のバイパス用キャパシ
タ161,162の裏面電極層164は、導電性基板1
50及び第5のリードピン153eを介して接地されて
いる。また、第1及び第2のプリアンプ171,172
の各アース用端子は、ボンディングワイヤを介して導電
性基体151に接続され、導電性基板150及び第5の
リードピン153eを介して接地されている。
【0174】ここで、第1のパッシベーション半導体層
80は、SiNで形成され、層厚約200nmを有す
る。第2のパッシベーション半導体層81は、SiNで
形成され、層厚約170nmを有する。第1ないし第5
の配線パターン120〜124は、Ti/Auで形成さ
れ、層厚約300〜500nmを有する。金属抵抗層1
11は、NiCrSiで形成され、比抵抗約150Ωm
を有し、かつ、層厚約25nmを有する。これにより、
抵抗器6は、比抵抗約150Ωmを有する。
【0175】下部電極層102は、Ti/Pt/Auで
形成され、層厚約200〜400nmを有する。上部電
極層103は、Ti/Auで形成され、層厚約300〜
500nmを有する。下部及び上部電極層102,10
3が上下に対向する有効面積として30×120μmの
サイズを有する。これにより、等価容量キャパシタ7
は、容量約1pFを有する。
【0176】図18に示すように、このような光電変換
モジュール15における電子回路を一括して説明する。
pin−PD1のカソード60と等価容量キャパシタ7
の下部電極層102とは、バイアス回路140及び第4
のリードピン153dを介してフォトダイオード用電源
PDの出力端子に接続されている。pin−PD1のア
ノード61は、第1のプリアンプ171の信号入力端子
に接続され、等価容量キャパシタ7の上部電極層103
は、第2のプリアンプ172の信号入力端子に接続され
ている。
【0177】第1のプリアンプ171の信号出力端子
は、第1のリードピン153aを介して図示しない差動
入力アンプの第1入力端子Qに接続され、第2のプリア
ンプ172の信号出力端子は、第2のリードピン153
bを介して図示しない差動入力アンプの第2入力端子
Q’に接続されている。
【0178】なお、バイアス回路140は、フォトダイ
オード用電源VPDの変動に起因したpin−PD1にお
ける雑音の発生を低減するために、抵抗器6と第1及び
第2のバイパス用キャパシタ161,162とによって
低域通過型RCフィルタを構成している。
【0179】すなわち、抵抗器6の第1端部は、pin
−PD1のn型電極層60と第1のバイパス用キャパシ
タ161の第1の表面電極層165とに接続されてい
る。抵抗器6の第2端部は、等価容量キャパシタ7の下
部電極層102と第1のバイパス用キャパシタ161の
第1の表面電極層165とに接続されている。抵抗器6
の中央部は、第4のリードピン153dを介してフォト
ダイオード用電源VPDの出力端子に接続されている。
【0180】第1及び第2のプリアンプ171,172
の共通バイアス用端子は、第2のバイパス用キャパシタ
162の第2の表面電極層166及び第3のリードピン
153cを介してプリアンプ用電源VCCの出力端子に接
続されている。第1及び第2のプリアンプ171,17
2の各アース用端子は、導電性基体151及び第5のリ
ードピン153eを介してそれぞれ接地されている。た
だし、第1及び第2のバイパス用キャパシタ161,1
62の裏面電極層163は、導電性基体151及び第5
のリードピン153eを介してそれぞれ接地されてい
る。
【0181】次に、光電変換モジュール15の作用につ
いて説明する。
【0182】光電変換回路14のpin−PD1及び等
価容量キャパシタ7は、フォトダイオード用電源VPD
らバイアス回路140を介して印加された所定の電圧に
よってそれぞれバイアスされ、ICチップ170の第1
及び第2のプリアンプ171,172は、プリアンプ用
電源VCCから印加された所定の電圧によってバイアスさ
れている。このとき、外部から集光カバー180に入射
した信号光は、pin−PD1の受光面に集光され、p
in−PD1の内部で光電変換される。
【0183】そして、pin−PD1によって生成され
た光電変換信号は、ICチップ170の第1のプリアン
プ171に出力されて信号成分及び雑音成分の増幅を受
ける。一方、等価容量キャパシタ7によって生成された
雑音補償信号は、ICチップ170の第2のプリアンプ
172に出力されて雑音成分の増幅を受ける。このよう
に、第1のプリアンプ171で増幅された光電変換信号
と、第2のプリアンプ172で増幅された雑音補償信号
とは、図示しないコンパレータの前段に接続された差動
入力アンプにそれぞれ出力される。
【0184】ここで、pin−PD1及び等価容量キャ
パシタ7は、光電変換回路14の半導体基板20上にモ
ノリシックに形成されているので、これらの出力信号で
ある光電変換信号及び雑音補償信号は、環境温度の変動
やフォトダイオード用電源VPDのノイズなどに起因した
雑音成分を同相で含んでいる。そのため、コンパレータ
前段の差動入力アンプから出力された光電変換信号は、
雑音補償信号によって雑音成分を完全に相殺されてい
る。
【0185】なお、光電変換回路14においては、半導
体基板20の表面上に抵抗器6及び等価容量キャパシタ
7をpin−PD1とモノリシックに集積化して形成す
る。そのため、抵抗器6及び等価容量キャパシタ7はp
in−PD1を構成する各種半導体層に接触していない
ので、pin−PD1におけるリーク電流の低減を阻害
しない。したがって、pin−PD1の素子特性を向上
させることができる。
【0186】ここで、本発明は上記諸々の実施形態に限
られるものではなく、種々の変形を行うことが可能であ
る。例えば、上記諸々の実施形態においては、半導体基
板上にInPからなるn型半導体層と、GaInAsか
らなるi型半導体層及びp型半導体層とを順次積層し、
これら各種半導体層をInPからなるパッシベーション
半導体層で被覆することにより、pin型受光素子を形
成する。
【0187】しかしながら、半導体基板上にp型半導体
層、i型半導体層及びn型半導体層を順次積層すること
により、n型半導体層及びp型半導体層の配置を交換し
たpin型受光素子を形成しても、上記諸々の実施形態
とほぼ同様な作用効果を得ることができる。なお、この
とき、n型半導体層に接合するパッシベーション半導体
層及びi型半導体層の界面領域に、n型半導体層からn
型不純物を拡散してドープした不純物拡散領域を形成し
ても、上記諸実施例とほぼ同様な作用効果を得ることが
できる。
【0188】また、i型半導体層及びp型半導体層の各
構成材料と、パッシベーション半導体層の構成材料と
を、それぞれGaInAs及びInPに限定する必要は
ない。つまり、パッシベーション半導体層の構成材料と
しては、i型半導体層及びp型半導体層の各構成材料よ
りも大きいバンドギャップエネルギーを有するものであ
れば、上記諸々の実施形態とほぼ同様な作用効果を得る
ことができる。
【0189】また、n型半導体層の構成材料と、i型半
導体層及びp型半導体層の各構成材料とを、相互に異な
る半導体材料に限定する必要はない。つまり、n型半導
体層、i型半導体層及びp型半導体層の各構成材料が同
一の半導体材料であっても、上記諸々の実施形態とほぼ
同様な作用効果を得ることができる。
【0190】また、パッシベーション半導体層の導電型
を、i型に限定する必要はなく、p型またはn型に設定
してもよい。ただし、パッシベーション半導体層をp型
に設定した場合、パッシベーション半導体層自体がpn
接合領域となるので、リーク電流を低減する効果を抑制
する可能性がある。一方、パッシベーション半導体層を
n型に設定した場合も、パッシベーション半導体層とp
型半導体層との間の電界強度が増大するので、リーク電
流を低減する効果を抑制する可能性がある。
【0191】さらに、上記第3ないし第7の実施形態に
おいては、電子素子としてHBT、抵抗器またはキャパ
シタをpin型受光素子と共にモノリシックに集積化す
ることにより、光電変換回路を形成している。しかしな
がら、電子素子としてはHBTに限定する必要はなく、
FETや高電子移動度トランジスタ(HEMT; High Elect
ron Mobility Transistor )などであっても、上記第3
ないし第7の実施形態とほぼ同様な作用効果を得ること
ができる。
【0192】また、pin型受光素子の個数を1個に限
定する必要はない。つまり、複数個のpin型受光素子
を半導体基板上に配列してモノリックに集積化すること
により、受光素子アレイを含む光電変換回路を形成して
も、上記第3ないし第7の実施形態とほぼ同様な作用効
果を得ることができる。
【0193】なお、パッケージやデバイスやICなどに
対して受光素子アレイをワイヤボンディングによって接
続する場合、受光素子アレイに電気接続したボンディン
グパッドは必然的に受光素子アレイの外部に形成される
ので、受光素子アレイはワイヤボンディングを施された
際の機械的ダメージを低減して受けることになる。その
ため、受光素子アレイは複数のpin型受光素子で構成
されているといえども、受光素子アレイの実装歩留り
は、単体で構成されたpin型受光素子に比較し、著し
く低減することはない。
【0194】また、上記第2、第4及び第6の実施形態
においては、p型半導体層の表面上にパッシベーション
半導体層を成長させる際に加えられた熱に基づいて、p
型半導体層に接合するパッシベーション層の界面領域に
p型半導体層から第2導電型の不純物を拡散することに
より、不純物拡散領域を形成する。しかしながら、p型
半導体層に接合するパッシベーション層の界面領域にp
型半導体層から第2導電型の不純物を拡散する方法を何
等限定する必要はなく、全ての半導体層を形成した後に
抵抗加熱炉によって半導体基板を加熱してもよい。
【0195】その他、上記第7の実施形態においては、
光電変換回路のpin型受光素子を第1の実施形態のp
in型受光素子として形成している。しかしながら、第
1の実施形態ではなく第2の実施形態のpin型受光素
子として、光電変換回路のpin型受光素子を形成して
も、上記第7実施例とほぼ同様な作用効果を得ることが
できる。
【0196】また、上記第7の実施形態においては、光
電変換回路の等価容量キャパシタをMIM型コンデンサ
として形成している。しかしながら、MIM型コンデン
サばかりではなくMIS(Metal-Insulator-Semiconduc
tor)型コンデンサとして、光電変換回路の等価容量キ
ャパシタを形成しても、上記第7実施例とほぼ同様な作
用効果を得ることができる。
【0197】また、上記第7の実施形態においては、光
電変換回路の等価容量キャパシタを、pin型受光素子
の容量と同一の容量値を有する素子として形成してい
る。しかしながら、光電変換回路の等価容量キャパシタ
をpin型受光素子と同一の構造を有するダミーのpi
n型受光素子に置換しても、上記第7実施例とほぼ同様
な作用効果を得ることができる。
【0198】
【実施例】以下、本発明に係る諸実施例について、図1
9ないし図21を参照して説明する。
【0199】第1の実施例 上記第1の実施形態のpin型受光素子に対して、パッ
シベーション半導体層の形成に基づいた暗電流の抑制を
確認する実験を行った。ここで、2種類の対比するpi
n型受光素子としては、第1の実施形態の記載と略同一
にパッシベーション半導体層を形成したものと、パッシ
ベーション半導体を形成しなかった点のみで第1の実施
形態の記載とは異なるものとを、それぞれ試作した。
【0200】これら2種類のpin型受光素子をそれぞ
れ暗所に設置した上で、各電流−電圧特性を測定した結
果を図19に示す。図19においては、横軸にバイアス
電圧の電圧値を設定するとともに、縦軸に暗電流の電流
値を設定す。また、パッシベーション半導体層を備えた
pin型受光素子の特性曲線を実線で示し、パッシベー
ション半導体層を備えていないpin型受光素子の特性
曲線を点線で示す。
【0201】図19に示すように、パッシベーション半
導体層を備えたpin型受光素子で発生した暗電流のレ
ベルは、パッシベーション半導体層を備えていないpi
n型受光素子で発生した暗電流に比較し、低レベルの逆
バイアス電圧に対して著しく小さく、例えば約−2V程
度の逆バイアス電圧に対して1/10程度である。
【0202】そのため、第1の実施形態のpin型受光
素子においては、暗電流の発生がパッシベーション半導
体層の形成に基づいて抑制されていることがわかる。
【0203】第2の実施例 上記第1の実施形態のpin型受光素子に対して、n型
半導体層、i型半導体層、p型半導体層及びパッシベー
ション半導体層に施した表面処理に基づいた暗電流の抑
制を確認する実験を行った。ここで、3種類の対比する
pin型受光素子としては、第1の実施形態の記載と略
同一に各種半導体層の表面にHCl系の洗浄液で浸漬し
たものと、第1の実施形態の記載と略同一に各種半導体
層の表面にHF系の洗浄液で浸漬したものと、表面処理
を施さなかった点のみで第1の実施形態の記載とは異な
るものとを、それぞれ試作した。
【0204】なお、表面処理の諸条件は、次の通りであ
った。
【0205】(1)HCl系の洗浄液による表面処理を
受けたpin型受光素子 洗浄液の混合成分比 HCl:H2 O=1:10(体積比) 処理時間 5分 (2)HF系の洗浄液による表面処理を受けたpin型
受光素子 洗浄液の混合成分比 HF:H2 O=1:10(体積比) 処理時間 5分 これら3種類のpin型受光素子をそれぞれ暗所に設置
した上で、各電流−電圧特性を測定した結果を図20に
示す。図20においては、横軸にバイアス電圧の電圧値
を設定し、縦軸に暗電流の電流値を設定する。また、H
Cl系の洗浄液で表面処理を施したpin型受光素子の
特性曲線を実線で示し、HF系の洗浄液で表面処理を施
したpin型受光素子の特性曲線を一点鎖線で示し、表
面処理を施していないpin型受光素子の特性曲線を点
線で示す。
【0206】図20に示すように、HCl系の洗浄液で
表面処理を施したpin型受光素子で発生した暗電流の
レベルは、表面処理を施していないpin型受光素子で
発生した暗電流のレベルに比較し、高レベルの逆バイア
ス電圧に対して著しく小さく、例えば約−15Vの逆バ
イアス電圧に対して1/5程度である。
【0207】また、HF系の洗浄液で表面処理を施した
pin型受光素子で発生した暗電流のレベルは、表面処
理を施していないpin型受光素子で発生した暗電流の
レベルに比較し、高レベルの逆バイアス電圧に対して著
しく小さく、例えば約−15Vの逆バイアス電圧に対し
て1/25程度である。
【0208】そのため、第1の実施形態のpin型受光
素子においては、暗電流の発生が各種半導体層に施した
表面処理に基づいて抑制されていることがわかる。
【0209】第3の実施例 上記第2の実施形態のpin型受光素子に対して、p型
半導体層に接合するパッシベーション半導体層及びi型
半導体層の各界面領域に不純物拡散層を形成するアニー
ル処理に基づいた暗電流の抑制を確認する実験を行っ
た。ここで、2種類の対比するpin型受光素子として
は、第2の実施形態の記載と略同一にアニール処理を施
したものと、アニール処理を施さなかった点のみで第2
の実施形態の記載とは異なるものとを、それぞれ試作し
た。
【0210】なお、アニール処理の諸条件は、次の通り
であった。
【0211】 雰囲気媒体 N2 ガス 処理温度 600℃ 処理時間 1時間 これら2種類のpin型受光素子をそれぞれ暗所に設置
した上で、各電流−電圧特性を測定した結果を図21に
示す。図21においては、横軸にバイアス電圧の電圧値
を設定するとともに、縦軸に暗電流の電流値を設定す。
また、アニール処理を施したpin型受光素子の特性曲
線を実線で示し、アニール処理を施さなかったpin型
受光素子の特性曲線を点線で示す。
【0212】図21に示すように、アニール処理を施し
たpin型受光素子で発生した暗電流のレベルは、アニ
ール処理を施さなかったpin型受光素子で発生した暗
電流に比較し、低レベルから高レベルまでの比較的広範
囲の逆バイアス電圧に対して著しく小さく、逆バイアス
電圧の各レベルに対して1/10以下になる。
【0213】そのため、第2の実施形態のpin型受光
素子においては、暗電流の発生が不純物拡散層を形成す
るアニール処理に基づいて抑制されていることがわか
る。
【0214】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
pin型受光素子においては、第1の半導体層と第3の
半導体層との間におけるpn接合領域の界面は、ワイド
バンドギャップ半導体層である第4の半導体層に対する
ヘテロ接合となる。そのため、逆バイアス電圧の印加時
に生成された空乏層は、第4の半導体層とその表面を被
覆する絶縁体層との界面にまで到達して露出することは
ない。したがって、第4の半導体層と絶縁体層との間の
界面準位に対応して第2及び第3の半導体層の壁面に沿
って流れるリーク電流が低減するので、暗電流の抑制に
基づいて素子特性が向上するという効果を提供すること
ができる。
【0215】次に、本発明のpin型受光素子の製造方
法においては、ワイドバンドギャップ半導体層である第
4の半導体層を、同一の半導体材料で構成された第2及
び第3の半導体層上に形成する。そのため、第4の半導
体層の結晶性が比較的良好に保持されるとともに、pn
接合領域の配置が第1ないし第3の半導体層を形成する
工程のみに基づいて決定される。したがって、第4の半
導体層によってpn接合領域を完全に被覆させるという
効果を提供することができる。
【0216】次に、本発明の光電変換回路においては、
半導体基板上に電子素子を本発明のpin型受光素子と
モノリシックに集積化して形成する。そのため、pin
型受光素子における暗電流の発生が抑制されるので、電
子素子における雑音の発生が低減する。したがって、p
in型受光素子に入力した光信号に対する電子素子の受
信感度が向上するという効果を提供することができる。
また、個別素子を組合わせることなく、各種の電子素子
がモノリシックに集積化して形成されるので、実装面積
の縮小及び実装コストの削減を促進するという効果を提
供することができる。
【0217】次に、本発明の光電変換回路の製造方法に
おいては、半導体基板上に電子素子を本発明のpin型
受光素子の製造方法で形成されたpin型受光素子とモ
ノリシックに集積化して形成する。そのため、pin型
受光素子においては、第4の半導体層の結晶性が比較的
良好に形成されるとともに、pn接合領域の配置が第1
ないし第3の半導体層を形成する工程のみに依存するこ
とになる。したがって、第4の半導体層によってpn接
合領域を完全に被覆させるという効果を提供することが
できる。
【0218】次に、本発明の光電変換モジュールにおい
ては、半導体基板上にpin型受光素子とともに電子素
子として等価容量キャパシタ及び抵抗器をモノリシック
に集積化して形成された本発明の光電変換回路と、この
光電変換回路に電気接続された第1及び第2のプリアン
プとを、導電性基体上にパッケージ化している。そのた
め、pin型受光素子におけるリーク電流が低減するの
で、第1及び第2のプリアンプにおける雑音の発生が低
減する。したがって、第1のプリアンプから出力された
光電変換信号と、第2のプリアンプから出力された雑音
補償信号とに基づいて、環境温度やバイアス電源などの
変動に起因した同相雑音を完全に除去することにより、
pin型受光素子に入力した光信号を電気信号に変換す
る光電変換特性が格段に向上するという効果を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るpin型受光素
子の構造を示す断面図である。
【図2】図1のpin型受光素子の製造工程を順次示す
断面図である。
【図3】図1のpin型受光素子における図2に後続す
る製造工程を順次示す断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るpin型受光素
子の構造を示す断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る光電変換回路の
構造を示す断面図である。
【図6】図5の光電変換回路の製造工程を順次示す断面
図である。
【図7】図5の光電変換回路における図6に後続する製
造工程を順次示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る光電変換回路の
構造を示す断面図である。
【図9】本発明の第5の実施形態に係る光電変換回路の
構造を示す断面図である。
【図10】図9の光電変換回路の製造工程を順次示す断
面図である。
【図11】図9の光電変換回路における図10に後続す
る製造工程を順次示す断面図である。
【図12】本発明の第6の実施形態に係る光電変換回路
の構造を示す断面図である。
【図13】本発明の第7の実施形態に係る光電変換モジ
ュールの構成を示す上面図である。
【図14】図13の光電変換モジュールにおけるA−A
線に沿った構造を示す断面図である。
【図15】図13の光電変換モジュールにおける光電変
換回路の構成を示す上面図である。
【図16】図15の光電変換回路におけるB−B線に沿
った構造を示す断面図である。
【図17】図15の光電変換回路におけるC−C線に沿
った構造を示す断面図である。
【図18】図13の光電変換モジュールにおける電子回
路に関する等価回路の構成を示す回路図である。
【図19】図1のpin型受光素子におけるパッシベー
ション半導体層の形成に対応したバイアス電圧−暗電流
特性を示すグラフである。
【図20】図1のpin型受光素子における各種半導体
層に施した表面処理に対応したバイアス電圧−暗電流特
性を示すグラフである。
【図21】図4のpin型受光素子における不純物拡散
層を形成するアニール処理に対応したバイアス電圧−暗
電流特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1,2…pin型受光素子、3〜5…電子素子、6…抵
抗器、7…等価容量キャパシタ、10〜14…光電変換
回路、15…光電変換モジュール、20…半導体基板、
30…第1の半導体層、31…第2の半導体層、32…
第3の半導体層、33…不純物拡散領域、40…第4の
半導体層、60…第1の電極層、61…第2の電極層、
151…導電性基体、171…第1のプリアンプ、17
2…第2のプリアンプ。
フロントページの続き (72)発明者 道口 健太郎 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 この半導体基板上に形成され、第1導電型の不純物をド
    ープして構成された第1の半導体層と、 この第1の半導体層上にメサ型に形成され、第1の半導
    体材料に不純物を故意にドープしないで構成された第2
    の半導体層と、 この第2の半導体層上にメサ型に形成され、前記第1の
    半導体材料に前記第1導電型とは異なる第2導電型の不
    純物をドープして構成された第3の半導体層と、 前記第1の半導体層上にオーミック接触して形成された
    第1の電極層と、 前記第3の半導体層上にオーミック接触して形成された
    第2の電極層と、 前記第1ないし第3の半導体層の周囲に形成され、前記
    第1の半導体材料よりも大きいバンドギャップエネルギ
    ーを有する第2の半導体材料に、不純物を故意にドープ
    しないで構成された第4の半導体層とを備えることを特
    徴とするpin型受光素子。
  2. 【請求項2】 前記第3の半導体層に接合する前記第4
    の半導体層の界面領域は、前記第2の半導体材料に前記
    第2導電型の不純物をドープして構成されたことを特徴
    とする請求項1記載のpin型受光素子。
  3. 【請求項3】 前記第1の半導体材料はGaInAsで
    あり、前記第2の半導体材料はInPであることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載のpin型受光素
    子。
  4. 【請求項4】 前記半導体基板と前記第1ないし第4の
    半導体層との周囲に形成された絶縁体層をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一
    つに記載のpin型受光素子。
  5. 【請求項5】 前記第1導電型はn型であり、前記第2
    導電型はp型であることを特徴とする請求項1ないし請
    求項4のいずれか一つに記載のpin型受光素子。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に、第1導電型の不純物を
    ドープして構成された第1の半導体層と、第1の半導体
    材料に不純物を故意にドープしないで構成された第2の
    半導体層と、前記第1の半導体材料に前記第1導電型と
    は異なる第2導電型の不純物をドープして構成された第
    3の半導体層とを順次積層して形成する第1のフェーズ
    と、 この第1のフェーズで形成された前記第2及び第3の半
    導体層の周辺領域を除去することにより、当該第2及び
    第3の半導体層をそれぞれメサ型に加工する第2のフェ
    ーズと、 この第2のフェーズでメサ型に加工された前記第2及び
    第3の半導体層と前記第1の半導体層との周囲に、前記
    第1の半導体材料よりも大きいバンドギャップエネルギ
    ーを有する第2の半導体材料に、不純物を故意にドープ
    しないで構成された第4の半導体層を形成する第3のフ
    ェーズと、 この第3のフェーズで形成された前記第4の半導体層の
    所定領域を除去することによって前記第1及び第3の半
    導体層の所定領域をそれぞれ露出した上で、当該第1の
    半導体層上に第1の電極層をオーミック接触して形成す
    るとともに、当該第3の半導体層上に第2の電極層をオ
    ーミック接触して形成する第4のフェーズとを備えるこ
    とを特徴とするpin型受光素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第3のフェーズは、前記第3の半導
    体層に接合する前記第4の半導体層の界面領域に、当該
    第3の半導体層から前記第2導電型の不純物を拡散して
    ドープさせる加熱処理を含むことを特徴とする請求項6
    記載のpin型受光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記加熱処理は、前記第3の半導体層の
    周囲に前記第4の半導体層を成長させる際に加えられた
    熱に基づいて実行することを特徴とする請求項7記載の
    pin型受光素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記加熱処理は、前記半導体基板と前記
    第1ないし第4の半導体層との雰囲気に加えられた熱に
    基づいて実行することを特徴とする請求項7記載のpi
    n型受光素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第4のフェーズに後続して前記第
    1及び第2の半導体材料の各表面に存在する不純物のみ
    に実質的に反応する洗浄液に前記第1ないし第4の半導
    体層の周囲を浸漬することによって当該第1ないし第4
    の半導体層の各表面を洗浄する第5のフェーズと、この
    第5のステップで表面処理を受けた前記第1ないし第4
    の半導体層と前記半導体基板との周囲に絶縁体層を形成
    する第6のフェーズとをさらに備えることを特徴とする
    請求項6ないし請求項9のいずれか一つに記載のpin
    型受光素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記洗浄液は、HClまたはHFのい
    ずれかを含むことを特徴とする請求項10記載のpin
    型受光素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項5のいずれか一
    つに記載されたpin型受光素子と、 前記半導体基板上に前記pin型受光素子とモノリシッ
    クに集積化して形成され、当該pin型受光素子に電気
    接続された電子素子とを備えることを特徴とする光電変
    換回路。
  13. 【請求項13】 前記半導体基板上にモノリシックに集
    積化して形成され、相互に電気接続されて受光素子アレ
    イを構成する複数個の前記pin型受光素子を備えるこ
    とを特徴とする請求項12記載の光電変換回路。
  14. 【請求項14】 前記電子素子は、ヘテロ接合バイポー
    ラトランジスタであることを特徴とする請求項12また
    は請求項13記載の光電変換回路。
  15. 【請求項15】 前記電子素子は、前記半導体基板上に
    形成されたキャパシタと、前記半導体基板上に絶縁体層
    を介在させて形成された抵抗器とで構成されていること
    を特徴とする請求項12または請求項13記載の光電変
    換回路。
  16. 【請求項16】 前記キャパシタは、前記pin型受光
    素子の容量と同一の容量値を有する等価容量キャパシタ
    であることを特徴とする請求項15記載の光電変換回
    路。
  17. 【請求項17】 請求項6ないし請求項11のいずれか
    一つに記載されたpin型受光素子の製造方法を実行す
    る第1のステップと、 前記半導体基板上に前記第1のステップで形成された前
    記pin型受光素子とモノリシックに集積化して電子素
    子を形成し、当該pin型受光素子と当該電子素子とを
    電気接続する第2のステップとを備えることを特徴とす
    る光電変換回路の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第2のステップは、前記第4の半
    導体層上に前記電子素子を形成する際に加えられた熱に
    基づいて、前記第3の半導体層に接合する当該第4の半
    導体層の界面領域に、当該第3の半導体層から前記第2
    の導電型を有する不純物を拡散してドープさせる加熱処
    理を含むことを特徴とする請求項17記載の光電変換回
    路の製造方法。
  19. 【請求項19】 導電性基体と、 この導電性基体上に設置された請求項16記載の光電変
    換回路と、 前記導電性基体上に設置され、前記pin型受光素子に
    電気接続された第1のプリアンプと、 この第1のプリアンプと同一な構成を有して前記導電性
    基体上に設置され、前記等価容量キャパシタに電気接続
    された第2のプリアンプとを備えることを特徴とする光
    電変換モジュール。
  20. 【請求項20】 前記導電性基体上に形成され、前記抵
    抗器に電気接続されて前記pin型受光素子のバイアス
    回路を構成するバイパス用キャパシタをさらに備えるこ
    とを特徴とする請求項19記載の光電変換モジュール。
  21. 【請求項21】 前記バイパス用キャパシタを構成する
    ダイキャップは、前記第1のプリアンプ及び前記第2の
    プリアンプをモノリシックに構成する半導体チップに隣
    接し、前記光電変換回路を搭載していることを特徴とす
    る請求項20記載の光電変換モジュール。
  22. 【請求項22】 前記導電性基体は、TOパッケージ規
    格のTO18構造を有して構成されていることを特徴と
    する請求項19ないし請求項21のいずれか一つに記載
    の光電変換モジュール。
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