JPH08340085A - 強誘電体薄膜被覆基板、その製造方法、及びキャパシタ構造素子 - Google Patents

強誘電体薄膜被覆基板、その製造方法、及びキャパシタ構造素子

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JPH08340085A
JPH08340085A JP7168119A JP16811995A JPH08340085A JP H08340085 A JPH08340085 A JP H08340085A JP 7168119 A JP7168119 A JP 7168119A JP 16811995 A JP16811995 A JP 16811995A JP H08340085 A JPH08340085 A JP H08340085A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、薄膜の表面が緻密で平坦でリーク
電流特性に優れ、かつ十分に大きな残留自発分極を示す
強誘電体薄膜が低温プロセスで作製可能な強誘電薄膜基
板、その製造方法、及び前記強誘電体薄膜被覆基板を用
いたキャパシタ構造素子を提供することを目的としてい
る。 【構成】 基板1上に結晶質薄膜5を介して強誘電体薄
膜6が形成された強誘電体薄膜被覆基板であって、結晶
質薄膜5を構成する結晶粒子の粒径が、強誘電体薄膜6
を構成する結晶粒子の粒径よりも小さい構成としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強誘電体メモリ素子、
焦電センサ素子、圧電素子等に用いられる強誘電体薄膜
被覆基板、その製造方法、及び前記強誘電体薄膜被覆基
板を用いたキャパシタ構造素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強誘電体は、自発分極、高誘電率、電気
光学効果、圧電効果及び焦電効果等の多くの機能をもつ
ことから、コンデンサ、発振器、光変調器あるいは赤外
線センサ等の広範なデバイス開発に応用されている。従
来、これらの応用は、強誘電体材料である硫酸グリシン
(TGS)、LiNbO3、LiTaO3等の単結晶やB
aTiO3、PbTiO3、Pb(Zr1-XTiX)O3
(PZT)、PLZT等の焼結体セラミックスを切断、
研磨により50μm程度の厚さまで加工して用いてい
た。しかし、大型の単結晶は作製が困難で高価であり、
また劈開性のために加工が困難である。また、セラミッ
クスは、一般に脆く、加工工程でのひび割れ等により5
0μm以下の厚さまで加工することは困難であるため、
多くの手間を要し、生産コストも高くなる。
【0003】一方、薄膜形成技術の進展に伴って、現在
これらの強誘電体薄膜の応用分野が広がっている。その
一つとして、高誘電率特性をDRAM等の各種半導体素
子のキャパシタに適用することにより、キャパシタ面積
の縮小化による素子高集積化や、信頼性の向上が図られ
ている。また、特に最近では、DRAM等の半導体メモ
リ素子との組み合わせにより、高密度でかつ高速に動作
する強誘電体不揮発性メモリ(FRAM)の開発が盛ん
に行われている。強誘電体不揮発性メモリは、強誘電体
の強誘電特性(ヒステリシス効果)を利用してバックア
ップ電源不要とするものである。このようなデバイス開
発には、残留自発分極(Pr)が大きくかつ抗電場(E
c)が小さく、低リーク電流であり、分極反転の繰り返
し耐性が大きい等の特性をもつ材料が必要である。さら
には、動作電圧の低減と半導体微細加工プロセスに適合
するために、膜厚200nm以下の薄膜で上記の特性を
実現することが望まれる。
【0004】現在、FRAM等への応用を目的として、
PbTiO3、PZT、PLZT等のペロブスカイト構
造を有する酸化物強誘電体の薄膜化が、スパッタリング
法、蒸着法、ゾル−ゲル法、MOCVD法等の薄膜形成
方法により試みられている。
【0005】上述の強誘電体材料のうち、Pb(Zr
1-XTiX)O3 (PZT)は、最近最も集中的に研究さ
れているものであり、スパッタリング法やゾル−ゲル法
により強誘電特性の良好な薄膜が得られており、例え
ば、残留自発分極Prが10μC/cm2から26μC
/cm2と大きな値をもつものも得られている。しかし
ながら、PZTの強誘電特性は、組成xに大きく依存す
るにも拘わらず、蒸気圧の高いPbを含むため、成膜時
や熱処理時等での膜組成変化が起こり易いことや、ピン
ホールの発生、下地電極PtとPbの反応による低誘電
率層の発生等の結果、膜厚の低減(薄膜化)に伴い、リ
ーク電流や分極反転耐性の劣化が起こるという問題点が
ある。この為、強誘電特性、分極反転耐性に優れた他の
材料の開発が望まれている。また、集積デバイスへの応
用を考えた場合、微細加工に対応できるような薄膜の緻
密性も必要となる。
【0006】強誘電特性が良好であり、また、分極反転
耐性に優れている材料として、SrBi2Ta29で示
されるBi系の層状酸化物材料が注目を浴びている。こ
のSrBi2Ta29の薄膜はMOD法によって製造さ
れるものである。このMOD法とは、以下の工程を含む
成膜方法である。すなわち、ゾル−ゲル法と同様に有機
金属原料を所定の膜組成になるように混合し、濃度及び
粘度を調整した塗布用の原料溶液を作製する。これを基
板上にスピンコートし乾燥し、さらに有機成分の除去の
ために仮焼結を行う。これを所定の膜厚になるまで繰り
返し、最後に本焼結による結晶化を行う。したがって、
膜厚の制御は、1回の塗布膜の厚さに制限される。(1
994年秋期応用物理学会予稿集20p−M−19参
照) 強誘電体材料としてのSrBi2Ta29の最も大きい
問題は、焼結温度が750℃から800℃と極めて高
く、更に1時間以上という長い焼結時間が必要なことで
ある。このように製造工程において、650℃以上の温
度で長時間の成膜や熱処理等の工程が行われると、下地
の白金電極と強誘電体間の相互拡散反応や更には下地電
極の下のシリコンや酸化シリコンと電極や強誘電体との
反応が起こり、また強誘電体薄膜からの構成元素の揮発
による膜組成の変化が発生し、実際のデバイス作製プロ
セスへの適用は困難となる。また、現在のところ、表面
モフォロジーが0.3μm程度の粒子径の大きい膜しか
得られていないことから、高集積デバイスの開発に必要
なサブミクロンの微細加工に適用できない。さらに、塗
布成膜であるため、段差部の被覆性の悪さ、配線断線等
の問題がある。したがって、SrBi2Ta29は強誘
電特性及び分極反転耐性には優れているものの、強誘電
体薄膜材料としては、なお大きな問題をもっている。
【0007】また、現在、強誘電体不揮発メモリの高集
積化を実現するために、MOSトランジスタと強誘電体
キャパシタとの間の配線に多結晶シリコンを用いること
が検討されているが、上記SrBi2Ta29のような
長時間の高温プロセスで強誘電体薄膜を作製するもので
は、配線用の多結晶シリコンと強誘電体薄膜の間での相
互拡散による特性劣化が起こるという問題がある。この
ような問題を解消するために各種の拡散バリア層を挿入
した構造が検討されているが、それでも、強誘電体薄膜
の成膜温度は650℃までが許容範囲であり、他の熱処
理工程においても短時間であれば700℃程度が限界と
考えられる。しかしながら、現状では、上記のSrBi
2Ta29や他の強誘電体薄膜では、一般的に成膜温度
が高いほど、結晶性と共に強誘電特性も向上するので、
成膜温度を下げると、結晶性や強誘電特性が劣化してし
まい、強誘電体薄膜における強誘電特性の向上と低温成
膜を両立させることは困難である。
【0008】他方、リーク電流や分極反転耐性に悪影響
を及ぼすPbを含まない酸化物強誘電体として、層状ペ
ロブスカイト構造を有するBi4Ti312がある。この
Bi4Ti312は、異方性の強い層状ペロブスカイト構
造(斜方晶系/格子定数:a=5.411Å、b=5.
448Å、c=32.83Å)をもつ強誘電体であり、
その単結晶の強誘電性はa軸方向に残留自発分極Pr=
50μC/cm2、抗電界Ec=50kV/cmと、上
記のビスマス系酸化物強誘電体の中でも最も大きい自発
分極をもち、優れた特性を示すものである。したがっ
て、このBi4Ti312のもつ大きな自発分極を強誘電
体不揮発性メモリ等に応用するためには、基板に垂直方
向に結晶のa軸成分を多くもつようにすることが望まし
い。
【0009】Bi4Ti312の薄膜化は、これまでに
も、MOCVD法やゾル−ゲル法により試みられている
が、それらのほとんどが、a軸配向膜よりも自発分極が
小さいc軸配向膜である。また、従来のゾルーゲル法で
は、良好な強誘電特性を得るために650℃以上の熱処
理が必要であり、更に膜表面モフォロジーは0.5μm
程度の結晶粒からなるので、微細加工を必要とする高集
積デバイスには適用するのは困難である。一方、MOC
VD法により、c軸配向のBi4Ti312薄膜が基板温
度600℃以上で、Pt/SiO2/Si基板やPt基
板上に作製されているが、これらの基板は、そのまま実
際のデバイス構造に適用できるものではない。すなわ
ち、Pt/Ti/SiO2/Si基板のように、Pt電
極層とその下のSiO2との接着強度を確保するための
Ti膜等の接着層が必要である。ところが、このような
接着層を設けたPt電極基板上に、Bi4Ti312薄膜
をMOCVD法により作製した場合、その膜表面モフォ
ロジーは、粗大結晶粒からなると共に、パイロクロア相
(Bi2Ti27)が発生し易くなることが報告されて
いる(Jpn.J.Appl.Phys.,32,19
93,pp.4086、及びJ.Ceramic So
c.Japan,102,1994,pp.512参
照)。膜表面モフォロジーが粗大結晶粒からなると、微
細加工を必要とする高集積デバイスには適用できないば
かりか、薄い膜厚ではピンホールの原因となり、リーク
電流の発生をもたらすことになる。したがって、このよ
うな従来技術では、200nm以下の薄い膜厚で良好な
強誘電特性を有する強誘電体薄膜を実現することは困難
な状況である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、上記従
来技術では、強誘電体薄膜を高集積デバイスに適用する
のに、微細加工や低リーク電流のために必要な薄膜表面
の緻密性や平坦性、大きな残留自発分極、低温成膜プロ
セス等の様々な条件を十分に満たすものが得られていな
いという課題を有している。
【0011】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、薄膜の表面が緻密で平坦で
リーク電流特性に優れ、かつ十分に大きな残留自発分極
を示す強誘電体薄膜が低温プロセスで作製可能な強誘電
薄膜被覆基板、その製造方法、及び前記強誘電体薄膜被
覆基板を用いたキャパシタ構造素子を提供することを目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、基板上に結晶質薄膜を介して強誘電体
薄膜が形成され、その結晶質薄膜を構成する結晶粒子の
粒径が、その強誘電体薄膜を構成する結晶粒子の粒径よ
りも小さい強誘電体薄膜被覆基板としている。
【0013】さらに、本発明では、上記の強誘電体薄膜
被覆基板において、結晶質薄膜の膜厚を、強誘電体薄膜
の膜厚よりも薄くしている。
【0014】さらに、本発明では、上記の強誘電体薄膜
被覆基板において、結晶質薄膜の構成元素と前記強誘電
体薄膜の構成元素との少なくとも一つが同一であること
としている。
【0015】さらに、本発明では、上記の強誘電体薄膜
被覆基板において、結晶質薄膜がチタン酸ビスマスから
成り、前記強誘電体薄膜がチタン酸ビスマスから成るこ
ととしている。
【0016】また、本発明では、基板温度を結晶が生成
する温度としてMOCVD法により基板上に結晶質薄膜
を形成する工程と、その結晶質薄膜形成時の基板温度よ
り低い基板温度としてMOCVD法によりその結晶質薄
膜上に強誘電体薄膜を形成する工程とから成る強誘電体
薄膜被覆基板の製造方法としている。
【0017】さらに、本発明では、上記の強誘電体薄膜
被覆基板の製造方法において、結晶質薄膜の形成時の基
板温度を450℃から650℃とし、強誘電体薄膜の形
成時の基板温度を400℃から500℃としている。
【0018】また、本発明では、上記の強誘電体薄膜被
覆基板を用いたキャパシタ構造素子において、基板と結
晶質薄膜との間に導電性材料から成る下部電極を配置
し、強誘電体薄膜上に導電性材料から成る上部電極を配
置して構成している。
【0019】
【作用】本発明の強誘電体薄膜被覆基板では、基板上
に、初期核層として粒径が小さな結晶粒子から成る結晶
質薄膜を介在させて、強誘電体薄膜を配置するようにし
ているので、その優れた結晶性を継承させることによっ
て、結晶質薄膜成膜時の成膜温度(基板温度)よりも低
温の成膜温度(基板温度)で膜厚の厚い第2の強誘電体
薄膜を形成しても、十分な強誘電性を確保することがで
きる。さらに、強誘電体薄膜を低温で形成すると、薄膜
を構成する結晶粒子の粗大化を防止できるので、緻密で
表面平滑な強誘電体薄膜を得ることができる。
【0020】すなわち、本発明の強誘電体薄膜被覆基板
では、基板上に、粒径が小さな結晶粒子から成る結晶質
薄膜を介して、強誘電性を示すのに必要な膜厚の強誘電
体薄膜を配置した構成とすることによって、十分な強誘
電性を保ち、かつ、薄膜の平滑性・緻密性に優れた強誘
電体薄膜を得ることができるというものである。
【0021】さらに、このように本発明の強誘電体薄膜
被覆基板は強誘電体薄膜の平滑性・緻密性に優れている
ので、微細加工が可能になり、様々な高集積デバイスへ
の応用が可能になる。そして、これを用いた本発明のキ
ャパシタ構造素子を初め、様々なデバイスに応用すれ
ば、ピンホールの発生を抑え、リーク電流特性を大きく
改善することができる。
【0022】このような本発明の強誘電体薄膜被覆基板
は、MOCVD法を用い、基板温度を結晶が生成する温
度としてとして結晶質薄膜を基板上に形成した後、基板
温度を結晶質薄膜形成時より低くして強誘電体薄膜を形
成することにより製造することができる。これは、結晶
質薄膜を初期核層として作用させ、即ち結晶質薄膜を構
成する結晶粒子を核として、強誘電体薄膜を構成する結
晶粒子を成長させるので、十分な強誘電性を保ち、か
つ、薄膜の平滑性・緻密性に優れた強誘電体薄膜を得る
ことができるというものである。
【0023】この本発明の製造方法において、結晶質薄
膜の形成工程の基板温度は若干高いものであるが、従来
のものと比較すれば十分に低温であり、さらに、結晶質
薄膜は薄くても良いので短時間の工程となり、基板温度
の影響はほとんどないものである。
【0024】したがって、本発明の強誘電体薄膜被覆基
板の製造方法によれば、強誘電体薄膜形成工程の大部分
が非常に低温であるので、複数の素子を備えた高集積デ
バイスにおいて、他の素子を損傷することがなく、高集
積デバイスへの応用が可能になるばかりか、設計の自由
度を著しく向上させることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例である
キャパシタ構造素子の構造を示す図である。図1に示す
ように、このキャパシタ構造素子は、シリコン(Si)
基板1上に、酸化シリコン(SiO2)層2、接着層
3、下部電極4、結晶質薄膜5、強誘電体薄膜6、上部
電極層7が、それぞれ順次形成されているものである。
【0026】第1の実施例では、シリコン基板1として
はシリコン単結晶ウエハを用い、SiO2層2としては
シリコン単結晶ウエハ表面を熱酸化して得られる酸化シ
リコン薄膜を用いていた。また、接着層3としてはタン
タル(Ta)薄膜を、下部電極4としては白金(Pt)
薄膜を、結晶質薄膜5としてはチタン酸ビスマス薄膜
を、強誘電体薄膜5としてはチタン酸ビスマス薄膜を、
上部電極6としては白金(Pt)薄膜をそれぞれ用い
た。
【0027】次に、図1に示した第1の実施例のキャパ
シタ構造素子の製造方法について説明する。まず、Pt
/Ta/SiO2/Si基板の作製について説明する。
シリコン基板1であるシリコン単結晶ウエハ(100)
面の表面を熱酸化することにより、膜厚200nmのS
iO2層2を形成する。そして、接着層3であるTa薄
膜を膜厚30nmで、そして、下部電極層4であるPt
薄膜を膜厚200nmで、それぞれスパッタ法により形
成した。
【0028】なお、ここで、これらの材料や膜厚は、本
実施例に限定されるものではなく、シリコン単結晶基板
の代わりに多結晶シリコン基板やGaAs基板等を用い
ても良い。また、接着層は、成膜中に基板と下部電極層
との熱膨張率が異なることに起因する膜の剥離を防止す
るものであり、膜厚は膜の剥離を防止できる程度であれ
ば良く、材料についてもTa以外にチタン(Ti)等を
用いることできるが、本実施例の場合、TiとPtとの
合金が形成されるのでTaを用いるのが好ましい。ま
た、絶縁層に用いたSiO2層は、熱酸化により作製さ
れたものでなくても良く、スパッタ法、真空蒸着法、M
OCVD法等により形成されたSiO2膜や窒化シリコ
ン膜等を用いることができ、材料も膜厚も充分に絶縁性
を有するものであれば良い。
【0029】また、下部電極についても、膜厚は充分に
電極層として機能できる程度あれば良く、材料はPtに
限定されるものでなく、通常の電極材料に用いられる導
電性材料で良いが、他の薄膜との関連で適宜選択でき得
るものである。また、成膜方法も、ここまでは、シリコ
ン熱酸化やスパッタ法に限定されるものでなく、真空蒸
着法等の通常の薄膜形成技術を用いて行っても良い。ま
た、基板構造も上記のものに限定されるものではない。
【0030】ここで、このようにして作製したPt/T
a/SiO2/Si基板を用いて、本実施例で結晶質薄
膜として用いるチタン酸ビスマス薄膜のMOCVD法に
よる形成時の基板温度に対する、その薄膜を構成する結
晶粒子の粒径及びその薄膜の結晶性について検討を行っ
た。
【0031】上記のPt/Ta/SiO2/Si基板上
に、基板温度(成膜温度)を、400℃、450℃、5
00℃、550℃、600℃、650℃と変化させて、
下記の表1に示す原料の条件で、MOCVD法により結
晶質薄膜であるチタン酸ビスマス薄膜を膜厚100nm
で形成した。
【0032】
【表1】
【0033】チタン酸ビスマス薄膜の成膜は、表1に示
すようにビスマス原料としてトリオルトトリルビリルビ
スマス(Bi(o−OC773)を、チタン原料とし
てチタンイソプロポキサイド(Ti(i−OC
374)をそれぞれ用いて、これらの原料を表1に示
す原料温度にそれぞれ加熱気化して(ビスマス原料16
0℃、チタン原料50℃)、キャリアガスであるアルゴ
ン(Ar)ガスと反応ガスである酸素(O2)ガスと共
に成膜室内に供給した。ここで、Arガス供給時の流量
はBi原料に対して200sccm、Ti原料に対して
100sccmとし、O2ガス供給時の流量は1000
sccmとした。なお、これらの成膜工程において、成
膜室内の真空度は、10Torr以上であると気相反応
が起こりやすくなるので、5Torrとした。
【0034】このようにして形成したチタン酸ビスマス
薄膜について、AFM(Atomic Force Microscope:原
子間力顕微鏡)及びX線回折により、結晶粒子の粒径と
結晶性を調べた結果を下記表2に示す。なお、結晶粒
(グレイン)の大きさは、AFM測定による薄膜表面の
凹凸形状から求めたものである。表2から、成膜温度
(基板温度)が高くなるにつれて、結晶粒子が大きくな
っていることがわかる。
【0035】
【表2】
【0036】本発明では、結晶質薄膜を強誘電体薄膜の
初期核層として用いる、即ち強誘電体薄膜を構成する結
晶粒子の初期核として、結晶質薄膜を構成する結晶粒子
を用いるものである。このことを考慮すると、表2によ
れば、結晶性を示す基板温度450℃以上のものが有効
であることがわかる。そして、この結晶質薄膜上に形成
する強誘電体薄膜において大きな残留分極値を得るに
は、常誘電性を示すパイロクロア相Bi2Ti27より
も、強誘電性を示すBi4Ti312の方が好ましいと考
えられる。さらに、Bi4Ti312の中でもc軸配向よ
り、大きな残留分極値を示すa軸配向成分を含んだラン
ダム配向がより好ましいと考えられるので、第1の実施
例では、結晶質薄膜として、基板温度600℃で形成す
るBi4Ti312薄膜とした。
【0037】また、上記のPt/Ta/SiO2/Si
基板上に、基板温度600℃として、上記のようなMO
CVD法による成膜条件で、チタン酸ビスマスBi4
312薄膜の膜厚を、5nm、10nm、25nm、
50nm、100nmと変化させて、それらの薄膜の表
面平滑性についても検討を行った。
【0038】その結果は、下記表3に示すように、膜厚
が厚くなるにつれ、結晶粒の大きさが大きくなった。
【0039】
【表3】
【0040】強誘電体薄膜の平滑性・緻密性を良好にす
るため、本実施例では、最も小さな粒径の5nmを示す
膜厚5nmのものが、結晶質薄膜として好ましいものと
考えられる。
【0041】これらの検討結果により、第1の実施例で
は、結晶質薄膜として、MOCVD法による成膜時の基
板温度を600℃とした、膜厚5nmのBi4Ti312
薄膜を用いることにした。
【0042】上記のPt/Ta/SiO2 /Si基板上
に、上記のようなMOCVD法による成膜条件で、基板
温度を600℃として、膜厚5nmのBi4Ti312
晶質薄膜を形成した後、このBi4Ti312結晶質薄膜
上に、強誘電体薄膜を形成した。第1の実施例では、強
誘電体薄膜に、結晶質薄膜のチタン酸ビスマスBi4
312薄膜の構成元素と同一の元素から構成されるチ
タン酸ビスマスBi4Ti312から成る薄膜を用いた。
この強誘電体Bi4Ti312薄膜の形成にはMOCVD
法を用い、その成膜条件は基板温度以外を上記のBi4
Ti312結晶質薄膜の成膜条件と全く同じものとし、
基板温度については、Bi4Ti312結晶質薄膜成膜時
の基板温度600℃よりも低い400℃として、膜厚9
5nmの強誘電体Bi4Ti312薄膜を形成した。した
がって、第1の実施例のBi4Ti312薄膜の膜厚は、
結晶質薄膜と強誘電体薄膜とで、トータル膜厚100n
mとなる。なお、本実施例において、Bi4Ti312
晶質薄膜の成膜時間は約2分、強誘電体Bi4Ti312
薄膜の成膜時間は約1時間であった。
【0043】次に、上記のようにして形成した強誘電体
Bi4Ti312薄膜の表面をAFMを用いて測定したと
ころ、結晶粒の粒径は50nmであり、結晶質薄膜の結
晶粒の粒径5nmに比較して大きいものであった。比較
のために、基板温度600℃で、それ以外を本実施例と
同条件としてMOCVD法により、膜厚100nmのB
4Ti312薄膜を成膜すると、その薄膜の粒径は30
0nmとなり、本実施例の強誘電体Bi4Ti312薄膜
の粒径の方が、6分の1にも微小なものになっているこ
とがわかる。
【0044】また、この本実施例の強誘電体Bi4Ti3
12薄膜表面をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察
した結果は、図2に示すように、上記のAFM測定の結
果と一致して、緻密で表面平滑な薄膜が得られているこ
とがわかる。
【0045】そして、この本実施例の強誘電体Bi4
312薄膜の結晶性について、X線回折により観察し
た結果を図3に示す。
【0046】図3において、縦軸はX線回折強度であ
り、横軸は回折角度2θ(deg)である。そして、
(00n)(nは整数)はBi4Ti312のc軸配向に
よる回折ピークを表し、(200)はBi4Ti312
a軸配向による回折ピークを表し、(111)、(11
7)、(220)、(2014)、(137)はいずれ
もBi4Ti312のa軸成分を含むランダムな配向によ
る回折ピークを表し、2θ=40度(deg)付近のP
t(111)の回折ピークは下部電極のPtによるもの
である。
【0047】図3のX線回折パターンによれば、本実施
例の強誘電体薄膜には、a軸配向、c軸配向、ランダム
な配向が混在した、即ちランダム配向成分を有するBi
4Ti312が形成されていることがわかる。これによ
り、第1の実施例では、ランダム配向のBi4Ti312
結晶質薄膜上に、ランダム配向の強誘電体Bi4Ti3
12薄膜が形成されたことが確認された。
【0048】ここで、比較のため、第1の実施例と同様
のPt/Ta/SiO2 /Si基板を用いて、そのPt
のすぐ上に、上記の強誘電体Bi4Ti312薄膜成膜時
と同条件(基板温度400℃)で、チタン酸ビスマス薄
膜を形成したところ、このチタン酸ビスマス薄膜は、ア
モルファス構造を示した。即ち、本実施例と異なり、上
記のような結晶質薄膜を形成しなかったものでは、チタ
ン酸ビスマス薄膜が結晶化せずに、アモルファス構造と
なったのである。このことから、本発明の結晶質薄膜と
により、400℃とういう非常に低温で、通常なら結晶
化しない基板温度において、結晶性を示す強誘電体薄膜
が形成可能なことがわかった。このような、本発明の効
果は、強誘電体薄膜において、薄い膜厚の結晶質薄膜の
結晶状態を継承し、結晶成長が促進されることによるも
のと考えられる。
【0049】次に、上記のようにして、Pt/Ta/S
iO2 /Si基板上に、Bi4Ti312結晶質薄膜、強
誘電体Bi4Ti312薄膜が、それぞれ順次形成された
その上に、上部電極7としてPt電極(100μm2
を真空蒸着法により形成して、図1に示すようなキャパ
シタ構造素子を作製した。
【0050】なお、ここで形成した上部電極7について
も、下部電極2と同様、膜厚は充分に電極として機能で
きる程度であれば良く、材料はPtに限定されるもので
なく、通常の電極材料に用いられる導電性材料で良く、
また成膜方法も真空蒸着法の他スパッタ法等を用いるこ
とができる。
【0051】図1に示した下部電極4と上部電極8との
間に電圧を印加して、本実施例のキャパシタ構造素子の
強誘電特性を評価した結果、図4に示すような強誘電性
ヒステリシス曲線を示した。すなわち、本実施例のキャ
パシタ構造素子では、3V印加において、残留自発分極
Pr=9μC/cm2、抗電場Ec=140kV/cm
という、Bi4Ti312薄膜のトータル膜厚が100n
mとうい非常に薄い膜厚にもかかわらず、大きな残留自
発分極を有する特性を示した。このPrの値は、Bi4
Ti312単結晶(バルク)で報告されているc軸方向
におけるPr=4μC/cm2と比較して、2倍以上の
大きい値が得られている。
【0052】この9μC/cm2 という大きな本実施例
のPrは、Bi4Ti312のa軸方向のPrの値がc軸
方向のものより大きいことが知られており、また本実施
例のX線回折観察からランダム配向の強誘電体Bi4
312を示したことから、Bi4Ti312強誘電体の
a軸配向成分が大きく寄与しているためと考えられる。
【0053】また、この本実施例のキャパシタ構造素子
において、リーク電流密度Ilを測定した結果、印加電
圧依存性は図5に示すようになり、印加電圧3Vで、I
l=8×10-9A/cm2という、Bi4Ti312薄膜
のトータル膜厚が100nmとうい非常に薄い膜厚にも
かかわらず、非常に小さく良好な値が得られた。これ
は、上述したように、平滑性に優れた緻密な強誘電体B
4Ti312薄膜となっているので、ピンホールの発生
を抑えて、リーク電流特性を大きく改善できたものと考
えられる。
【0054】次いで、第2の実施例として、結晶性薄膜
にBi2Ti27(パイロクロア相)薄膜を用い、強誘
電体薄膜に結晶性薄膜の構成元素と同一の元素から成る
強誘電体Bi4Ti312薄膜を用いたものについて説明
する。
【0055】第2の実施例の試料作製については、上記
第1の実施例でBi4Ti312結晶質薄膜成膜時の基板
温度を600℃としたのを、基板温度450℃と変えた
だけで、その他の条件を全く上記第1の実施例と同様と
して、Pt/Ta/SiO2/Si基板上に、MOCV
D法により、膜厚5nmのBi2Ti27結晶質薄膜
と、膜厚95nmの強誘電体Bi4Ti312薄膜とを順
次形成したものである。なお、第2の実施例において、
Bi4Ti312結晶質薄膜の成膜時間は約4分間であ
り、強誘電体Bi4Ti312薄膜の成膜時間は上記第1
の実施例と同様約1時間であった。
【0056】第2の実施例の強誘電体Bi4Ti312
膜の表面をSEMにより観察したところ、上記第1の実
施例と同様に、緻密で表面平滑性に優れた薄膜が得られ
たことが確認できた。また、X線回折による観察によれ
ば、第2の実施例では、Bi2Ti27パイロクロア相
とBi4Ti312ペロブスカイト相とによる回折パター
ンを示した。これは、Bi2Ti27結晶質薄膜(パイ
ロクロア相)が初期核層として作用し、この上に形成し
た強誘電体Bi4Ti312薄膜において、Bi4Ti3
12ペロブスカイト相が成長したものと考えられる。
【0057】なお、上記実施例では、MOCVD法によ
る結晶性薄膜の成膜時の基板温度を600℃又は450
℃とし、強誘電体薄膜の成膜時の基板温度を400℃と
したが、これに限定されるものではなく、結晶性薄膜の
成膜時の基板温度は450℃〜650℃の範囲で、また
第2の強誘電体薄膜の成膜時の基板温度は400℃〜5
00℃の範囲で、結晶質薄膜成膜時の基板温度より強誘
電体薄膜成膜時の基板温度が低い条件のもので、上記実
施例と同様な良好な結果が得られた。
【0058】なお、上記実施例では、結晶性薄膜の膜厚
を5nmとし、強誘電体薄膜の膜厚を95nmとした
が、これらに限定されるのもではなく、結晶性薄膜の膜
厚は5nm〜10nmの範囲で、強誘電体薄膜の膜厚は
5nm〜300nmの範囲で、本発明の効果が十分に得
られるものである。
【0059】なお、上記実施例では強誘電体材料として
Bi4Ti312を用いたが、これに限定されるものでは
なく、同様の層状ペロブスカイト構造を有するBi系強
誘電材料であるSrBi2Nb29、SrBi2Ta
29、BaBi2Nb29、BaBi2Ta29、Pb2
Bi2Nb29、PbBi2Ta29、SrBi4Ti4
15、BaBi4Ti415、PbBi4Ti415、Na
0.5Bi4.5Ti415、K0.5Bi4.5Ti415、Sr2
Bi4Ti518、Ba2Bi4Ti518、Pb2Bi4
518等が、本発明に適用可能と考えられる。また、
本発明は、強誘電体材料として、これら以外に、PZ
T、PLZT、SrTiO3(STO)、Ba1-xSrx
TiO3(BST)も適用可能なものである。
【0060】なお、上記実施例では、基板としてPt/
Ta/SiO2 /Si基板を用いたキャパシタ構造素子
としたが、これに限定されるものではい。例えば、Si
やGaAs基板に集積回路が形成され、その集積回路の
表面に酸化シリコンや窒化シリコン等の層間絶縁膜が被
覆され、この層間絶縁膜の一部に形成されたコンタクト
ホールを介して、集積回路の要素と電気的に接続された
電極層が層間絶縁膜上に形成され、その電極層上に本発
明の強誘電体薄膜を形成するような構成にしても良い。
即ち、本発明は、上記実施例のキャパシタ構造やトラン
ジスタ構造を初めとした集積回路の要素と電気的に接続
した集積回路素子や、様々な高集積デバイスに適用可能
なものである。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明の強誘電体薄膜被
覆基板によれば、実施例で述べたように100nmとい
う極薄い膜厚においても、十分な強誘電特性を確保し、
かつ平滑性・緻密性に優れた強誘電体薄膜を実現できる
ので、リーク電流特性を大幅に向上させることができ
る。さらに、様々な微細加工プロセスに対応でき、高集
積デバイスに応用するのに有効なものである。
【0062】また、本発明の強誘電体薄膜の製造方法に
よれば、強誘電体薄膜形成工程の大部分が、実施例で述
べたように400℃という低温プロセスで結晶性に優れ
た強誘電体薄膜を形成できるので、高集積デバイスに応
用することがことが可能となる。さらに、従来のMOD
法やゾル−ゲル法等の塗布成膜でなく、MOCVD法を
用いているので、大面積の薄膜を膜厚制御性良く、高速
に製造することができるので、生産性を著しく向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の強誘電体薄膜を用いたキャパシタ構造
素子の構造を示す断面概略図である。
【図2】第1の実施例の強誘電体Bi4Ti312薄膜表
面のSEMによる観察結果を示す写真である。
【図3】第1の実施例の強誘電体Bi4Ti312薄膜の
X線回折による観察結果を示す図である。
【図4】第1の実施例のキャパシタ構造素子の強誘電ヒ
ステリシス曲線を示す図である。
【図5】第1の実施例のキャパシタ構造素子のリーク電
流密度Ilの印加電圧依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 酸化シリコン層 3 接着層 4 下部電極 5 結晶質薄膜 6 強誘電体薄膜 7 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/31 H01L 21/316 X 21/316 27/10 451 27/10 451 37/02 21/8247 49/02 29/788 29/78 371 29/792 37/02 49/02 (72)発明者 木場 正義 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に結晶質薄膜を介して強誘電体薄
    膜が形成され、前記結晶質薄膜を構成する結晶粒子の粒
    径が、前記強誘電体薄膜を構成する結晶粒子の粒径より
    も小さいことを特徴とする強誘電体薄膜被覆基板。
  2. 【請求項2】 前記結晶質薄膜の膜厚が、前記強誘電体
    薄膜の膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項1に記載
    の強誘電体薄膜被覆基板。
  3. 【請求項3】 前記結晶質薄膜の構成元素と前記強誘電
    体薄膜の構成元素との少なくとも一つが同一であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の強誘電体薄膜被覆
    基板。
  4. 【請求項4】 前記結晶質薄膜がチタン酸ビスマスから
    成り、前記強誘電体薄膜がチタン酸ビスマスから成るこ
    とを特徴とする請求項3に記載の強誘電体薄膜。
  5. 【請求項5】基板温度を結晶が生成する温度としてMO
    CVD法により基板上に結晶質薄膜を形成する工程と、 該結晶質薄膜形成時の基板温度より低い基板温度として
    MOCVD法により前記結晶質薄膜上に強誘電体薄膜を
    形成する工程とから成る強誘電体薄膜被覆基板の製造方
    法。
  6. 【請求項6】前記結晶質薄膜の形成時の基板温度が45
    0℃から650℃であり、前記強誘電体薄膜の形成時の
    基板温度が400℃から500℃であることを特徴とす
    る請求項5に記載の強誘電体薄膜被覆基板の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1から4のいずれか1項の強誘電体
    薄膜被覆基板を用いたキャパシタ構造素子であって、前
    記基板と前記結晶質薄膜との間に導電性材料から成る下
    部電極が配置され、前記強誘電体薄膜上に導電性材料か
    ら成る上部電極が配置されて成ることを特徴とするキャ
    パシタ構造素子。
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