JPH1197630A - 強誘電体薄膜の製造方法及び強誘電体メモリ素子 - Google Patents

強誘電体薄膜の製造方法及び強誘電体メモリ素子

Info

Publication number
JPH1197630A
JPH1197630A JP9275110A JP27511097A JPH1197630A JP H1197630 A JPH1197630 A JP H1197630A JP 9275110 A JP9275110 A JP 9275110A JP 27511097 A JP27511097 A JP 27511097A JP H1197630 A JPH1197630 A JP H1197630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
film
ferroelectric
ferroelectric thin
bismuth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9275110A
Other languages
English (en)
Inventor
Maho Tomizawa
真帆 冨沢
Takeshi Kijima
健 木島
Hironori Matsunaga
宏典 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP9275110A priority Critical patent/JPH1197630A/ja
Publication of JPH1197630A publication Critical patent/JPH1197630A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成膜温度の低温化、薄膜化を可能となるBi
系層状構造化合物からなる強誘電体薄膜の製造方法及び
強誘電体メモリ素子を提供する。 【解決手段】 基板上に強誘電体薄膜を形成するに際し
て、前記基板上に酸化チタン薄膜及び酸化ビスマス薄膜
を順次形成し、該酸化ビスマス薄膜上に、Bi2m-1
m3m+3(式中、AはNa、K、Pb、Ca、Sr、B
a又はBi、BはFe、Ti、Nb、Ta、W又はMo
の中から選択される少なくとも一種類の元素、mは自然
数)で表されるBi系層状化合物からなる強誘電体薄膜
を形成する強誘電体薄膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強誘電体薄膜の製造
方法及び強誘電体メモリ素子に関し、より詳細には、メ
モリ素子、焦電センサ素子、圧電素子などに用いられる
強誘電体薄膜の製造方法及びこの方法によって製造され
た強誘電体薄膜を備える強誘電体メモリ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電体薄膜は、自発分極、高誘電率、
電気光学効果、圧電効果及び焦電効果等の多くの機能を
持つことから、広範囲なデバイス開発に応用されてい
る。例えば、その高誘電性を利用してDRAMやMMI
C用キャパシタに、その電気光学効果を利用して光変調
器に、その圧電性を利用して超音波センサに、その焦電
性を利用して赤外線リニアセンサにと、様々な方面で用
いられている。
【0003】なかでも、近年の薄膜形成技術の進展に伴
って、半導体メモリ技術との組み合わせにより、高密度
でかつ高速に動作する強誘電体不揮発性メモリ(FRA
M)の開発が盛んである。強誘電体の自発分極特性を利
用したメモリには大きく分けて2つのタイプがある。
【0004】第1のタイプは、通常のDRAM型メモリ
セルのメモリキャパシタ材料を常誘電体から強誘電体へ
置き換えたものである。これは、強誘電体キャパシタに
電圧を印加して分極状態を設定することにより書き込
み、読み出しの電圧を印加したときに強誘電体キャパシ
タに流れる電流の違いで分極状態を検知するものであ
る。
【0005】第2のタイプは、MOS−FETのゲート
絶縁膜を強誘電体で置き換えた構造である。これは、強
誘電体ゲートの分極の向きに対応してソース・ドレイン
間のチャネル部分を流れる電流の違いで分極状態を検知
するものである。これらの半導体素子へ強誘電体を適用
するためには、従来の半導体プロセスに整合した強誘電
体薄膜の製造技術の開発が不可欠となる。すなわち、所
望の特性を有し、成膜温度の低温化と薄膜の緻密、平坦
化により、微細加工や動作電圧の低減にも対応可能な強
誘電体薄膜の開発が望まれる。
【0006】強誘電体材料としては、近年、以下の一般
式 Bi2m-1m3m+3 (AはNa、K、Pb、Ca、Sr、Ba又はBi、B
はFe、Ti、Nb、Ta、W又はMoの中から選択さ
れる少なくとも一種類の元素、mは自然数)で示される
ビスマス系層状化合物材料の開発が盛んに行われてい
る。
【0007】これらの材料の中で、特にBi4Ti312
は、極めて異方性の大きい強誘電体材料である。バルク
の強誘電体特性は、a軸方向に自発分極50μC/cm
2、抗電界50kV/cmと、上記ビスマス系層状化合
物の中で最も大きな自発分極をもち、高集積化に有効と
なる。一方、c軸方向の自発分極は4μC/cm2と小
さいながら、非常に小さな抗電界4kV/cmをもち、
低電圧駆動に有効となる。
【0008】強誘電体薄膜の成膜方法には、真空蒸着
法、スパッタリング法、レーザーアブレーション法等の
物理的方法や、有機金属化合物を出発原料とし、これを
熱分解酸化して酸化物強誘電体を得るMOCVD(Meta
l Organic Chemidal Vapor Deposition)法、MOD(M
etal Organic Deposition)法又はゾルゲル法等の化学
的方法が用いられている。
【0009】これらの成膜方法の中で、MOCVD法は
大面積の薄膜化が容易で段差被覆性も優れるため、デバ
イス化プロセスへの適用が期待されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のMOC
VD法によるBi4Ti312薄膜の成膜例では、基板表
面上に直接Bi4Ti312薄膜を形成すると、基板温度
500℃程度以下ではパイロクロア(Bi2Ti27
相を形成してしまう。また、基板温度600℃以上で形
成すると、Bi4Ti312膜は粗大結晶粒からなるc軸
優先配向膜がほとんどであった(Jpn.J.Appl.Phys.Vol.
32(1993)4086-4088)。
【0011】ところで、上記した第1のタイプの強誘電
体メモリを高集積化するためには、DRAM型メモリセ
ルの選択トランジスタ上に、コンタクトプラグを介して
接続した強誘電体キャパシタが形成されたスタック構造
を採用する必要がある。しかし、強誘電体薄膜を形成す
るための高温酸素雰囲気は、強誘電体薄膜と電極界面と
の相互拡散や、ポリシリコン等のコンタクトプラグ材料
の酸化、コンタクトプラグ材料と下部電極材料や強誘電
体薄膜材料との相互拡散によるコンタクト不良や特性劣
化を引き起こすなどの問題がある。さらには、キャパシ
タ部分の段差が大きいと、素子を高集積化する場合の障
害となる。
【0012】一方、第2のタイプの強誘電体メモリは、
第1のタイプより構造が簡単で大容量化に適している
が、強誘電体薄膜の一般的な成膜工程では酸素中での高
温プロセスを必要とするため、シリコン等の半導体表面
が酸化されて低誘電率の絶縁層が形成されたり、強誘電
体と半導体との界面で反応が起こり正常なジャンクショ
ンが形成できなくなるという問題がある。
【0013】したがって、高集積化、デバイス材料の反
応の抑制を図るためには、強誘電体薄膜をより低温で成
膜することがて望ましく、さらには、緻密、平坦な膜に
よって、より薄膜化する必要がある。本発明は、上記課
題を解決するためにはなされたものであって、従来の強
誘電体薄膜の製造方法と比べて成膜温度の低温化、薄膜
化を可能とする強誘電体薄膜の製造方法及びこの製造方
法により製造された強誘電体薄膜メモリ素子を提供する
ことを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基板上
に強誘電体薄膜を形成するに際して、前記基板上に酸化
チタン薄膜及び酸化ビスマス薄膜を順次形成し、該酸化
ビスマス薄膜上に、 Bi2m-1m3m+3 (式中、AはNa、K、Pb、Ca、Sr、Ba又はB
i、BはFe、Ti、Nb、Ta、W又はMoの中から
選択される少なくとも一種類の元素、mは自然数)で表
されるBi系層状化合物からなる強誘電体薄膜を形成す
る強誘電体薄膜の製造方法が提供される。
【0015】また、本発明によれば、基板上に、下部電
極層、上記強誘電体薄膜の製造方法により形成された強
誘電体薄膜、上部電極層が順次形成されてなるキャパシ
タ素子と、スイッチ用トランジスタとからなる強誘電体
メモリ素子が提供される。さらに、本発明によれば、半
導体基板上に、上記強誘電体薄膜の製造方法により形成
された強誘電体薄膜を、MOSFETのゲート絶縁膜と
して形成した強誘電体メモリ素子が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、基板上に、酸
化チタン薄膜、酸化ビスマス薄膜及び強誘電体薄膜を順
次形成することにより、酸化チタン薄膜が酸化ビスマス
薄膜のいわゆるバッファ層として機能し、さらに酸化ビ
スマス薄膜が強誘電体膜のバッファ層として機能するこ
とにより、モフォロジーの良好な、緻密かつ平坦な強誘
電体薄膜を得ることができる。
【0017】本発明において使用される基板としては、
最終的に得られる強誘電体薄膜の用途により異なるが、
通常、半導体装置や集積回路等の基板として使用するも
のであれば、これらの用途に使用できる基板であれば特
に限定されない。例えば、シリコン等の半導体基板、G
aAs等の化合物半導体基板、MgO等の酸化物結晶基
板、サファイヤ基板、硝子基板、SrTiO3 、BaT
iO3 、PbTiO3等の絶縁性基板等が挙げられる。
なお、基板上には、絶縁層、配線層、電極層等所望の層
が1層以上形成されていてもよいし、トランジスタやキ
ャパシタ等の所望の素子及び層間絶縁膜等が形成された
基板でもよい。
【0018】本発明において、基板上に形成される酸化
チタン薄膜及び酸化ビスマス薄膜は、公知の方法、例え
ばMOCVD法、ゾルゲル法、反応性蒸着法、EB蒸着
法、スパッタ法、レーザーアブレーション法等の方法を
選択して成膜することができ、これら薄膜を多結晶膜と
して形成してもよいし、非晶質で形成した後多結晶化し
てもよい。なかでも、MOCVD法により成膜すること
が好ましい。
【0019】MOCVD法により成膜する方法として
は、チタン又はビスマスを含有する有機原料ガスと酸化
反応ガス、任意にキャリアガスを用いて成膜する方法が
挙げられる。この際の成膜圧力、総ガス供給量、キャリ
アガス流量、酸化反応ガス流量等は一定又は適宜変化さ
せることができる。例えば、原料ガス、酸化反応ガスの
流量は、成膜装置の大きさ、成膜しようとする膜の膜厚
等に適宜調節することができるが、100〜700sc
cm程度、あるいは100〜2000sccm程度が好
ましい。
【0020】チタンを含有する原料ガスとしては、例え
ば、TiCl4 、Ti(C5 5 )Cl2 、Ti(OC
3 4 、Ti(OC2 5 4 、Ti(O−n−C3
74 、Ti(O−n−C4 9 4 、Ti(O−t
−C4 9 4 、Ti(O−n−C5 114 、Ti
(thd)2 、TiCl2 (thd)2 等が挙げられ
る。
【0021】ビスマスを含有する原料ガスとしては、例
えば、BiH3 、BiCl3 、BiBr3 、BiI3
Bi(CH3 3 、Bi(C2 5 3 、Bi(n−C
3 7 3 、Bi(n−C4 9 3 、Bi(i−C4
9 3 、Bi(n−C5 113 、Bi(C6 5
3 、Bi(o−C7 7 3 、Bi(2−CH3 6
4 3 、Bi(4−CH3 6 4 3 、Bi(OCH
2 CH2 N(CH3 2 3 、Bi(OCHCH3 CH
2 N(CH3 2 3 、Bi(OC(CH3 2 CH2
CH3 3 等が挙げられる。なかでもBi(o−C7
7 3 が好ましい。
【0022】また、酸化反応ガスとしては、酸素を1〜
100体積%程度、好ましくは酸素を20〜100体積
%程度含有するガスが挙げられる。キャリアガスとして
は、アルゴン、窒素ガス等の不活性ガスが挙げられる。
キャリアガスを用いる場合には、原料ガス及び酸化反応
ガスとキャリアガスとの混合比は100:1〜1:10
0(体積比)の間で適宜調節することができる。
【0023】さらに、この際の成膜温度は600℃以下
で行うことが好ましく、より好ましくは350〜450
℃の温度範囲である。酸化チタン薄膜及び酸化ビスマス
薄膜は、総膜厚が、例えば50nm以下の膜厚、さらに
10〜50nm程度の膜厚で形成することが好ましい。
本発明の強誘電体薄膜においては、酸化ビスマス薄膜上
にビスマス系層状化合物薄膜が形成されてなる。この際
のビスマス系層状化合物薄膜としては、 Bi2m-1m3m+3 (AはNa、K、Pb、Ca、Sr、Ba及びBi;B
はFe、Ti、Nb、Ta、W及びMoの中から選択さ
れ、mは1以上の自然数である)で表されるものであ
る。
【0024】具体的には、Bi4Ti312、SrBi2
Ta29、SrBi2Nb29、BaBi2Nb29,B
aBi2Ta29、PbBi2Nb29,PbBi2Ta2
9、PbBi4Ti415、SrBi4Ti415、Ba
Bi4Ti415、PbBi4Ti415、Sr2Bi4Ti
518、Pb2Bi4Ti518、Na0.5Bi4.5Ti4
15、K0.5Bi4.5Ti415等が挙げられ、中でもBi4
Ti312が好ましい。
【0025】これらのビスマス系層状化合物薄膜は、公
知の方法、例えば、MOCVD法、ゾルゲル法、反応性
蒸着法、EB蒸着法、スパッタ法、レーザーアブレーシ
ョン法等の方法を選択して成膜することができ、なかで
もMOCVD法が好ましい。MOCVD法により成膜す
る方法としては、原料ガスの種類又は数が異なる以外、
上記と同様に成膜する方法が挙げられる。
【0026】原料ガスとしては、チタン系及びビスマス
系の原料ガスは、上述した通りである。鉛系の原料ガス
としては、例えば、PbCl2 、Pb(CH3 4 、P
b(C2 5 4 、Pb(n−C3 7 4 、Pb(i
−C3 7 4 、Pb(C6 5 4 、Pb(CH2
3 OCH2 C(CH3 3 、Pb(thd)2 等が挙げ
られる。
【0027】Sr系の原料ガスとしては、例えば、Sr
Cl2 、Sr(C2 5 2 、Sr(CH3 5 2
Sr(thd)2 等が挙げられる。Ba系の原料ガスと
しては、例えば、BaCl2 、Ba(C2 5 2 、B
a(C5 (CH3 5 2 、Ba(thd)2 等が挙げ
られる。Nb系原料ガスとしては、例えば、NbC
5 、Nb(C5 5 )Cl5 、Nb(OCH3 5
Nb(OC2 5 5 、Nb(O−n−C3 7 5
Nb(O−i−C3 7 5 、Nb(O−t−C
4 9 5 、Nb(O−n−C5 115 等が挙げられ
る。
【0028】Ta系原料ガスとしては、例えば、TaC
5 、Ta(C5 5 )Cl5 、Ta(OCH3 5
Ta(OC2 5 5 、Ta(O−n−C3 7 5
Ta(O−i−C3 7 5 、Ta(O−n−C
4 9 5 、Ta(O−t−C4 9 5 、Ta(O−
n−C5 115 等が挙げられる。ただし、thd=
((CH3 3 CCO)2 CHである。なかでも、Bi
4Ti312を成膜する場合には、Bi(o−C7 7
3 とTi(i−OC3 7 )との組み合わせが好まし
い。なお、これらの原料ガス、原料ガス及び酸化反応ガ
スは混合ガスとして用いてもよいが、別々に含む単独ガ
スの状態で用いることが好ましい。
【0029】これら原料ガスはキャリアガスとともに用
いることができる。この際の成膜圧力、総ガス供給量、
キャリアガス流量、酸化反応ガス流量等は一定又は適宜
変化させることができる。例えば、原料ガスの流量は、
成膜装置の大きさ、成膜しようとする膜の膜厚等に適宜
調節することができるが、100〜700sccm程度
が好ましい。
【0030】酸化反応ガスは、総供給ガス流量に対して
20〜80体積%程度で用いることが好ましい。つま
り、これらの範囲で酸素ガスを用いることにより、得ら
れるビスマス系層状化合物が化学量論組成比からその組
成をずらして形成することができ、また、その配向性を
制御することができるからである。この際の成膜温度は
600℃以下で行うことが好ましく、より好ましくは4
00〜450℃の温度範囲である。
【0031】また、ビスマス系層状化合物薄膜は、上記
した酸化ビスマス/酸化チタン積層膜の膜厚よりも厚い
ことが好ましく、200nm程度以下が好ましい。な
お、上記酸化チタン、酸化ビスマス及びチタン酸ビスマ
ス薄膜は、その製造条件、膜厚等を適宜調整することに
より一体化(単一相)して、目的とする強誘電体薄膜の
結晶構造、好ましくは層状ペロブスカイト構造を示すこ
とが可能である。
【0032】なお、酸化ビスマス/酸化チタン積層膜に
よるバッファ層は、チタン酸ビスマス薄膜形成に対して
だけでなく、同様の層状ペロブスカイト構造を有するS
rBi2(Ta1-XNbX)O9をはじめとする上述のよう
なビスマス系層状化合物薄膜の低温成膜においても有効
となる。上記の強誘電体薄膜は、キャパシタ素子や強誘
電体不揮発性メモリ素子として利用することができる。
その場合には、例えば、導電性薄膜からなる下部電極層
を具備した基板上に、上述の強誘電体薄膜及び上部電極
層を順次形成することにより作製することができる。
【0033】基板としては、上述したように、半導体基
板、化合物半導体基板、酸化物結晶基板、絶縁性基板
等、種々の基板を使用することができる。また、この基
板上に具備されている下部電極層は、例えばキャパシタ
の下部電極として形成されるものであり、通常電極とし
て形成される導電性薄膜からなり、後工程の強誘電体薄
膜を形成する場合に、その成膜プロセスに耐えることが
できる材料であれば特に限定されるものではなく、例え
ば、Pt、Pt/Ti、Pt/Ta、Ir、IrO2
Ir/IrO2 、Ru、RuO2 等が挙げられる。この
電極層の膜厚は、特に限定されるものではなく、形成し
ようとする素子のサイズ等により適宜調整することがで
きる。電極層は、例えばスパッタリング法、蒸着法等の
公知の方法により形成することができる。この電極層
は、基板上に直接形成してもよいし、絶縁膜、接着層、
下層配線、所望の素子、層間絶縁膜またはこれらの複数
を備えた基板上に形成してもよい。
【0034】さらに、強誘電体薄膜上には上部電極層が
形成される。この電極層は、例えば、キャパシタの上部
電極として形成されるものであり、材料、形成方法等は
上述した通りである。なお、この電極層の上に、所望の
配線工程、絶縁膜工程などを行うことにより、強誘電体
キャパシタ素子として用いることができる。また、上記
の強誘電体薄膜は、キャパシタ素子以外にも、強誘電体
デバイス又は半導体装置の構成の一部として、集積回路
に用いることができる。例えば、強誘電体素子を不揮発
性メモリの容量部として、また、強誘電体素子をFET
のゲート部に適用し、ゲート絶縁膜、ソース/ドレイン
領域等を組み合わせて形成することにより、MFMIS
−FET、MFS−FET等として使用することもでき
る。
【0035】以下、本発明の強誘電体薄膜の製造方法及
び強誘電体メモリ素子を図面を参照して説明する。
【0036】実施例1 図1は本発明の強誘電体薄膜の製造方法により作製し、
かつ後述の電気特性を評価するための電極等を形成した
強誘電体薄膜素子を示す断面図である。この強誘電体薄
膜素子は、図1に示すように、n型シリコン基板1の表
面に層間絶縁膜としてシリコン熱酸化膜2が形成され、
その上に接着層としてTa膜3、Pt下部電極4、酸化
チタン薄膜5、酸化ビスマス薄膜6、ビスマス系層状化
合物であるチタン酸ビスマス薄膜7、Pt上部電極8が
順次形成されて構造されている。
【0037】以下に、図1の強誘電体薄膜素子の製造方
法について説明する。まず、n型シリコン基板1の表面
を、1000℃で熱酸化することにより膜厚が200n
mのシリコン熱酸化膜2を形成する。このシリコン熱酸
化膜2上に、膜厚30nmのTa膜3と膜厚200nm
のPt膜4をそれぞれスパッタ法により形成し、これを
強誘電体薄膜形成基板として用いた。
【0038】次に、この基板上に、酸化チタン薄膜5、
酸化ビスマス薄膜6及び強誘電体薄膜としてチタン酸ビ
スマス(Bi4Ti312)薄膜7を形成する工程を説明
する。酸化チタン薄膜5、酸化ビスマス薄膜6、チタン
酸ビスマス薄膜7はMOCVD法で同一チャンバー内で
連続で作製した。Bi原料としてはトリオルトトリルビ
スマス(Bi(o−C773)、Ti原料としてはテ
トライソプロポキシド(Ti(i−OC374)を用
いた。Bi原料は160℃、Ti原料は50℃で加熱気
化し、キャリアガスとしてArガスを用い成膜チャンバ
ー内に設置された基板の表面に供給した。酸化ガスには
2ガスを用いた。総ガス流量は2500sccm、成
膜時のチャンバー圧力は5Torrとした。
【0039】まず、前記の基板上に酸化チタン薄膜5を
形成した。Ti原料のArキャリアガス流量は50sc
cm、O2ガス流量は1500sccmとし、総ガス流
量を2500sccmにするためバランスガスとしてA
rガスを950sccm供給した。基板温度は450℃
で、成膜時間が0分、1分、2分のものをそれぞれ形成
した。
【0040】続いて、得られた酸化チタン薄膜5上のそ
れぞれに酸化ビスマス薄膜6を形成した。Bi原料のA
rキャリアガス流量は350sccm、O2ガス流量は
1500sccmとし、総ガス流量を2500sccm
にするためバランスガスとしてArガスを650scc
m供給した。基板温度は450℃で、成膜時間を15分
とした。
【0041】得られた酸化ビスマス/酸化チタン積層膜
のXRDパターンを図2に示す。いずれも酸化ビスマス
結晶を示す回折ピークが28°付近に確認できる。ま
た、酸化ビスマス/酸化チタン積層膜の表面SEM写真
を図3に示す。酸化チタン薄膜のないもの(酸化チタン
薄膜の成膜温度が0分のもの)は、酸化ビスマスが粗大
に粒成長し、膜になっていない。一方、酸化ビスマス/
酸化チタン積層膜では、酸化チタン薄膜の膜厚が増加す
る(成膜時間が長くなる)に伴い、酸化ビスマスの結晶
粒は小さくなり、密度も増大し、酸化チタンの成膜時間
を2分間にしたものでは、ほぼ膜状になっているのがわ
かる。このときの酸化ビスマス/酸化チタン積層膜の厚
さは約50nmであった。
【0042】酸化ビスマスは450℃程度の低温でも結
晶化しやすいが、Pt直上だと結晶核生成密度が低く、
疎に粒成長しやすい。一方、酸化チタンは極薄状態でも
Pt表面全体を被覆し、緻密な酸化チタンが、酸化ビス
マスの結晶初期核となり結晶密度を上げると考えられ
る。次に、上記で得られた各酸化ビスマス膜6上にチタ
ン酸ビスマス膜7を形成した。Bi原料のArキャリア
ガス流量は350sccm、Ti原料のArキャリアガ
ス流量は50sccm、O2ガス流量は1500scc
mとし、総ガス流量を2500sccmにするためバラ
ンスガスとしてArガスを600sccm供給した。基
板温度は400℃で、成膜時間を60分とした。この時
得られた膜の総膜厚は約100nmであった。
【0043】得られた膜の表面SEM写真を図4に示
す。低温で成長したチタン酸ビスマス膜は緻密になって
いるが、何れの膜も酸化ビスマスの表面モフォロジーを
反映しており、酸化チタンの成膜時間が長い方がより平
坦化していることがわかる。得られた膜のXRDパター
ンを図5に示す。いずれの膜も、酸化ビスマスと、(1
17)をメインとするBi4Ti312のピークが観察さ
れる。このとき、図2に比べ酸化ビスマスのピークは減
少していることがわかる。これはチタン酸ビスマス成長
時に酸化ビスマス薄膜とチタン酸ビスマス薄膜とが固相
反応を起こしたものと考えられる。すなわち、酸化ビス
マス薄膜が厚い場合、固相反応が完全に行われないが、
各薄膜の膜厚の最適化により酸化ビスマス薄膜は消失可
能であることを示唆している。
【0044】これらの膜のBi/Ti膜組成比は、酸化
チタン薄膜の成膜時間が0分の時は1.07、1分では
1.20、2分では1.31であった。このことから、
Pt直上では膜中Bi量が不足する原料供給条件でも、
酸化ビスマス薄膜からのBi補填が可能なことがわか
る。以上の結果から、成膜時間を、酸化チタン薄膜2
分、酸化ビスマス薄膜5分、チタン酸ビスマス薄膜60
分として、上記で作製した強誘電体薄膜形成基板に、酸
化チタン薄膜、酸化ビスマス薄膜及びチタン酸ビスマス
薄膜による積層膜を形成した。ここで、成膜プロセスを
容易にするため、各薄膜の成膜温度を400℃に固定し
た。また、酸化ビスマス/酸化チタン積層時の膜厚を5
0nm程度とした。
【0045】得られた膜の表面SEM写真を図6に示
す。巨大粒のない緻密で平坦な膜が得られた。また、チ
タン酸ビスマス膜7形成前後のXRDパターンを図7に
示す。チタン酸ビスマス膜7形成後は酸化ビスマスのピ
ークはなくなり、全工程400℃という低温にもかかわ
らずBi4Ti312のピークが観察された。このことか
ら、各薄膜の成膜時間の最適化により、チタン酸ビスマ
ス膜7形成後は、図1における酸化チタン薄膜5、酸化
ビスマス薄膜6及びチタン酸ビスマス薄膜7が一体化
し、強誘電体のBi4Ti312単一相となることがわか
った。さらに、この膜の配向性は、自発分極の大きいa
軸成分を含む(117)配向であるため、特性的にも有
利である。
【0046】比較として、上記成膜条件で、酸化チタン
薄膜及び酸化ビスマス薄膜のないチタン酸ビスマス薄膜
のみを基板温度400℃でPt上に形成した。得られた
膜は従来技術と同様、パイロクロア相のみとなってい
た。この結果より、酸化ビスマス/酸化チタンの2重バ
ッファ層は低温でのBi4Ti312の形成を促進する効
果があることがわかった。
【0047】以上のように、従来の方法でのチタン酸ビ
スマス膜単層構造では基板温度400℃程度ではバイロ
クロア相を形成しやすかったのが、本発明の強誘電体薄
膜の製造方法によれば、酸化ビスマス層をバッファ層と
して挟むことで、チタン酸ビスマス膜中へBiを補填す
るとともに結晶の初期核として働くため、低温でのBi
4Ti312結晶化が可能となった。また、酸化ビスマス
薄膜のバッファ層として酸化チタン薄膜を用いること
で、酸化ビスマスの結晶核密度を向上させ、緻密・平坦
な酸化ビスマス薄膜を形成することができる。チタン酸
ビスマスは低温で形成することにより結晶の粒成長を抑
制でき、緻密・平坦な膜となる。これにより、薄膜化が
可能となり微細加工、高集積化に有利となる。
【0048】実施例2 この実施例では、キャパシタ構造のメモリに、実施例1
の方法により形成したBi4Ti312強誘電体薄膜を適
用する方法について説明する。この実施例の特徴は、低
温での成膜法により、デバイスを構成する他の材料の反
応が抑制されるとともに、得られる緻密、平坦な膜は微
細加工に有利であり、薄膜化が可能なことからより高密
度のデバイスの作製が実現できることにある。
【0049】本実施例における強誘電体メモリ素子の要
部の断面図を図8に示す。この強誘電体メモリ素子は、
第1導電型シリコン基板54の上に、素子分離酸化膜3
9と、ゲート酸化膜40と、第2導電型不純物拡散領域
41と、ポリシリコンワード線42と、層間絶縁膜4
3、44、51、52と、メモリ部コンタクトプラグ4
5と、TiNバリアメタル層46と、Pt下部電極47
と、強誘電体薄膜48と、Ptプレート線49と、Ta
25バリア絶縁膜50と、Alビット線53とを備えて
構成されている。
【0050】次に、この強誘電体メモリ素子の製造方法
ついて説明する。まず、スイッチ用トランジスタを公知
のMOSFET形成工程により形成し、層間絶縁膜で覆
った後、メモリ部コンタクトプラグ45が基板の不純物
拡散領域と接触する部分のみ公知のフォトグラフィ法と
ドライエッチング法を用いてコンタクトホールを開け、
不純物拡散したポリシリコンを埋め込んだ後、公知のC
MP(Chemical Mechanical Polishing)法により、層
間絶縁膜とポリシリコンプラグ表面を平坦化する。
【0051】次に、TiNバリアメタル層46を公知の
スパッタ法により膜厚200nm堆積した後、Pt薄膜
47を公知のスパッタ法により膜厚100nm堆積して
下部電極とした。この下部電極上に強誘電体薄膜として
Bi4Ti312膜を形成するのであるが、Bi4Ti3
12膜の形成工程は実施例1で説明した工程と同じである
ので、説明を省略する。Bi4Ti312膜の膜厚は10
0nmであった。また、得られた膜は自発分極の大きな
(117)主配向となっており、キャパシタ型のメモリ
に有効な膜であった。
【0052】Bi4Ti312膜48とPt下部電極47
とTiNバリアメタル46を公知のフォトリソグラフィ
法とドライエッチング法を用いて、3.0μm角の大き
さに加工する。この時、Bi4Ti312膜は非常に緻密
で平坦であるので、精密な微細加工が可能であり、CD
ロスは0.1μm以下に抑えることができる。続いて、
膜厚30nmのTa25バリア絶縁膜50を公知のスパ
ッタ法により堆積し、さらに、層間絶縁膜として膜厚1
50nmのシリコン酸化膜51を公知のCVD法にて堆
積し、その後、Bi4Ti312膜上部に公知のフォトリ
ソグラフィ法とドライエッチング法を用いて、2.0μ
m角のコンタクトホールを形成する。
【0053】次に、膜厚100nmのPt上部電極49
を公知のスパッタ法により形成し、公知のフォトリソグ
ラフィ法とドライエッチング法を用いて加工してプレー
ト線とした。その後、公知のCVD法と平坦化技術を用
いて層間絶縁膜52を堆積して平坦化を行い、公知のフ
ォトリソグラフィ法とドライエッチング法を用いてスイ
ッチ用トランジスタのもう一方の不純物拡散領域へのコ
ンタクトホールを形成し、公知のAl配線技術を用いて
ビット線53を形成し、図8に示す強誘電体メモリ素子
が完成する。
【0054】実施例3 この実施例では、電界効果型トランジスタ(FET)の
ゲート絶縁膜に強誘電体薄膜を用いた構造であるMFS
(Metal Ferroelectric Semiconductor)型の強誘電体
不揮発性メモリにおいて、実施例1と同様に形成したB
4Ti312強誘電体薄膜を適用する方法について説明
する。この実施例の特徴は、強誘電体膜を低温で成膜で
きるため、強誘電体薄膜形成時のSi表面の酸化や、S
iと強誘電体との反応を抑制できることにある。
【0055】この実施例における強誘電体メモリ素子の
要部断面図を図9に示す。この強誘電体メモリ素子は、
第1導電型シリコン基板60の表面層に第2導電型不純
物拡散領域61と、基板上に強誘電体薄膜62と、上部
電極63と、ソース電極64と、ゲート電極65と、ド
レイン電極66と、層間絶縁膜67とを備えて構成され
ている。
【0056】この強誘電体メモリ素子においては、強誘
電体膜62の自発分極の方向によって、ソースとドレイ
ン間に流れる電流をON−OFFすることが可能とな
り、この電流を測定することで情報を検知することがで
きる。自発分極はゲート電圧を切っても維持されるた
め、不揮発性メモリ動作が可能となる。本実施例では、
小さな自発分極でゲート絶縁膜下に電荷を誘起すること
かできることから、c軸配向のBi4Ti312膜を用い
ることができる。この膜は抗電界が小さいため駆動電圧
を低くするのに有効となる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、Bi系層状化合物から
なる強誘電体薄膜に対して、酸化チタン薄膜と酸化ビス
マス薄膜との2層のバッファ層を形成することにより、
酸化チタン薄膜が、酸化ビスマスの結晶核密度を向上さ
せ、緻密・平坦な酸化ビスマス薄膜を形成させ、さら
に、このようにモフォロジーの良好な酸化ビスマス薄膜
が、Bi系層状化合物からなる強誘電体薄膜へBiを補
填するとともに結晶の初期核として働くため、強誘電体
薄膜の低温での結晶化を可能とし、得られた積層膜は一
体化してビスマス層状化合物となる。成膜温度の低温化
は、デバイス材料との反応を抑制するとともに膜を緻密
・平坦にし、これにより薄膜化が可能となり、微細加
工、高集積化に有利となる。
【0058】特に、酸化ビスマス薄膜上に形成される強
誘電体薄膜が、この強誘電体薄膜を構成する金属元素を
含む有機金属原料をそれぞれ独立に加熱気化し、不活性
キャリアガス及び酸化反応ガスとともに、酸化ビスマス
薄膜表面上に供給するMOCVD法により成膜される場
合には、より成膜温度の低温化を図ることができ、他の
デバイス材料との反応をより一層防止することができ
る。
【0059】また、上記強誘電体薄膜を用いて強誘電体
メモリ素子が形成された場合には、低温での成膜によ
り、デバイスを構成する他の材料の反応、例えば、Si
表面の酸化や、Siと強誘電体との反応を抑制でき、高
密度でかつ信頼性の高いデバイスを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の強誘電体薄膜の製造方法により形成さ
れる強誘電体薄膜を備えた強誘電体薄膜素子の概略断面
図である。
【図2】第1の実施例で作製した酸化ビスマス/酸化チ
タン積層膜の酸化チタン膜厚(成膜時間)に対する膜の
X線回折パターンを示す図である。
【図3】第1の実施例で作製した酸化ビスマス/酸化チ
タン積層膜の酸化チタン膜厚(成膜時間)に対する膜の
表面SEM写真である。
【図4】第1の実施例で作製したBi4Ti312膜の酸
化チタン膜厚(成膜時間)に対する膜の表面SEM写真
である。
【図5】第1の実施例で作製したBi4Ti312膜の酸
化チタン膜厚(成膜時間)に対する膜のX線回折パター
ンを示す図である。
【図6】第1の実施例において、酸化チタンの成膜時間
を2分、酸化ビスマスの成膜時間を5分、チタン酸ビス
マス膜60分で成膜した強誘電体薄膜の表面SEM写真
である。
【図7】第1の実施例において、酸化チタンの成膜時間
を2分、酸化ビスマスの成膜時間を5分として積層膜を
形成した上に、チタン酸ビスマス膜を形成する前後の積
層膜のX線回折パターンを示す図である。
【図8】本発明の強誘電体薄膜の製造方法により形成さ
れる強誘電体薄膜を備えた強誘電体薄膜メモリ素子の一
実施例を示す概略断面図である。
【図9】本発明の強誘電体薄膜の製造方法により形成さ
れる強誘電体薄膜を備えた強誘電体薄膜メモリ素子の別
の実施例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板 2 SiO2層 3 Ta接着層 4 Pt下部電極膜 5 酸化チタン薄膜 6 酸化ビスマス薄膜 7 チタン酸ビスマス薄膜 8 Pt上部電極膜 41、61 第2導電型不純物拡散領域 43、44、51、52、67 層間絶縁膜 45 メモリ部コンタクトプラグ 47 下部電極 48、62 強誘電体薄膜 49、63 上部電極 54、60 第1導電型シリコン基板 64 ソース電極 65 ゲート電極 66 ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/788 29/792

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に強誘電体薄膜を形成するに際し
    て、前記基板上に酸化チタン薄膜及び酸化ビスマス薄膜
    を順次形成し、該酸化ビスマス薄膜上に、 Bi2m-1m3m+3 (式中、AはNa、K、Pb、Ca、Sr、Ba又はB
    i、BはFe、Ti、Nb、Ta、W又はMoの中から
    選択される少なくとも一種類の元素、mは自然数)で表
    されるBi系層状化合物からなる強誘電体薄膜を形成す
    ることを特徴とする強誘電体薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 強誘電体薄膜が、450℃以下の成膜温
    度で形成されてなる請求項1に記載の強誘電体薄膜の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 酸化チタン薄膜が、450℃以下の成膜
    温度で形成されてなる請求項1又は2に記載の強誘電体
    薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 酸化ビスマス薄膜が、450℃以下の成
    膜温度で形成されてなる請求項1〜3のいずれか1つに
    記載の強誘電体薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 酸化ビスマス/酸化チタン積層膜の膜厚
    が50nm以下である請求項1〜4のいずれか1つに記
    載の強誘電体薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 強誘電体薄膜が、該強誘電体薄膜を構成
    する金属元素を含む有機金属原料をそれぞれ独立に加熱
    気化し、不活性キャリアガス及び酸化反応ガスととも
    に、酸化ビスマス薄膜表面上に供給することにより成膜
    される請求項1〜5のいずれか1つに記載の強誘電体薄
    膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 強誘電体薄膜が、Bi及びTiを含む酸
    化物である請求項6記載の強誘電体薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 強誘電体薄膜が、チタン酸ビスマスであ
    る請求項7記載の強誘電体薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 基板上に、下部電極層、請求項1〜8の
    いずれか1つに記載の強誘電体薄膜の製造方法により形
    成された強誘電体薄膜、上部電極層が順次形成されてな
    るキャパシタ素子と、スイッチ用トランジスタとからな
    る強誘電体メモリ素子。
  10. 【請求項10】 半導体基板上に、請求項1〜8のいず
    れか1つに記載の強誘電体薄膜の製造方法により形成さ
    れた強誘電体薄膜を、MOSFETのゲート絶縁膜とし
    て形成した強誘電体メモリ素子。
JP9275110A 1997-09-22 1997-09-22 強誘電体薄膜の製造方法及び強誘電体メモリ素子 Pending JPH1197630A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9275110A JPH1197630A (ja) 1997-09-22 1997-09-22 強誘電体薄膜の製造方法及び強誘電体メモリ素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9275110A JPH1197630A (ja) 1997-09-22 1997-09-22 強誘電体薄膜の製造方法及び強誘電体メモリ素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1197630A true JPH1197630A (ja) 1999-04-09

Family

ID=17550881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9275110A Pending JPH1197630A (ja) 1997-09-22 1997-09-22 強誘電体薄膜の製造方法及び強誘電体メモリ素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1197630A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002024602A1 (fr) * 2000-09-22 2002-03-28 Murata Manufacturing Co.,Ltd. Ceramique piezo-electrique et element en ceramique piezo-electrique
JP2004214274A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Seiko Epson Corp 強誘電体薄膜、強誘電体薄膜製造方法及び強誘電体薄膜素子
JP2008091877A (ja) * 2006-09-08 2008-04-17 Seiko Epson Corp 圧電素子、アクチュエータ装置、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002024602A1 (fr) * 2000-09-22 2002-03-28 Murata Manufacturing Co.,Ltd. Ceramique piezo-electrique et element en ceramique piezo-electrique
JP2004214274A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Seiko Epson Corp 強誘電体薄膜、強誘電体薄膜製造方法及び強誘電体薄膜素子
JP4507491B2 (ja) * 2002-12-27 2010-07-21 セイコーエプソン株式会社 薄膜及び素子
JP2008091877A (ja) * 2006-09-08 2008-04-17 Seiko Epson Corp 圧電素子、アクチュエータ装置、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3133922B2 (ja) 強誘電体薄膜被覆基板、その製造方法、及びキャパシタ構造素子
EP0732422B1 (en) Ferroelectric thin-film coated substrate, method for its manufacture and nonvolatile memory comprising such a substrate
US6197600B1 (en) Ferroelectric thin film, manufacturing method thereof and device incorporating the same
JP4578774B2 (ja) 強誘電体キャパシタの製造方法
JP3832617B2 (ja) 多層状電極の鉛ゲルマネート強誘電体構造およびその堆積方法
JPH10182291A (ja) 強誘電体薄膜の製造方法、強誘電体薄膜被覆基板及びキャパシタ
JP3109485B2 (ja) 金属酸化物誘電体膜の気相成長方法
KR100378276B1 (ko) 절연 재료, 절연막 피복 기판, 그 제조 방법 및 박막 소자
US6352898B2 (en) Method of manufacturing a semiconductor memory device incorporating a capacitor therein
JP3971645B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4573009B2 (ja) 金属酸化物誘電体膜の気相成長方法
US6495412B1 (en) Semiconductor device having a ferroelectric capacitor and a fabrication process thereof
JPH0812494A (ja) 酸化物結晶薄膜の製造方法及び薄膜素子
JP3641142B2 (ja) 強誘電体メモリ
JP2001127258A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2002076292A (ja) 金属酸化物誘電体膜
JPH1197630A (ja) 強誘電体薄膜の製造方法及び強誘電体メモリ素子
JP2002334875A (ja) 金属酸化物誘電体膜の気相成長方法
JPH11233734A (ja) 半導体メモリ素子及びその製造方法
JPH08191133A (ja) 半導体素子のキャパシタ構造及びその作製方法
JP3604253B2 (ja) 半導体記憶装置
JPH06177347A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP3277097B2 (ja) 強誘電体薄膜の製造方法
JP4315676B2 (ja) 半導体記憶装置およびその製造方法
JPH10223847A (ja) 強誘電体薄膜素子の製造方法、強誘電体薄膜素子及び強誘電体メモリ装置