JPH088403A - 強誘電体結晶薄膜被覆基板及び該基板を含む強誘電体薄膜素子及び該強誘電体薄膜素子の製造方法 - Google Patents

強誘電体結晶薄膜被覆基板及び該基板を含む強誘電体薄膜素子及び該強誘電体薄膜素子の製造方法

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JPH088403A
JPH088403A JP6136111A JP13611194A JPH088403A JP H088403 A JPH088403 A JP H088403A JP 6136111 A JP6136111 A JP 6136111A JP 13611194 A JP13611194 A JP 13611194A JP H088403 A JPH088403 A JP H088403A
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ferroelectric
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electrode
crystal thin
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Hironori Matsunaga
宏典 松永
Masayoshi Koba
正義 木場
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Bi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜の強誘電
特性の信頼性を向上させた強誘電体結晶薄膜被覆基板及
びこの基板を用いたデバイスの提供。 【構成】 基板上の電極上に、Bi4 Ti3 12強誘電
体結晶薄膜が形成された強誘電体結晶薄膜被覆基板にお
いて、該電極として導電性酸化物薄膜を用いた。導電性
酸化物として、RuO2 、Bi2 Ru2 7-x 又はその
組み合わせを使用する。また、こうして作成した基板を
用いて強誘電体薄膜素子を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強誘電体結晶薄膜被覆
基板及び該基板を含む強誘電体薄膜素子及び該強誘電体
薄膜素子の製造方法に関する。より詳しくは、強誘電体
不揮発性メモリ素子、焦電赤外線センサ素子、オンチッ
プ薄膜コンデンサ、圧電素子等に用いられる強誘電体結
晶薄膜被覆基板及び該基板を用いた強誘電体薄膜素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電体結晶は、自発分極、高誘電率、
焦電効果、圧電効果、電気光学効果等の機能を持ち、従
来から、コンデンサ、赤外線センサ、超音波発振器、圧
力センサ、周波数フィルター、光スイッチ等の多くの素
子開発に応用されてきた。最近、強誘電体材料の薄膜化
技術の進展に伴い、各種の基板上に高品質の強誘電体薄
膜の形成が可能となってきた。この強誘電体薄膜を半導
体デバイスに適用することにより、その性能の向上や従
来にない新しいデバイスの開発が可能となっている。例
えば、高誘電率材料をDRAMのキャパシタに応用する
ことで、プレーナー型で高集積化が実現でき、製造工程
の簡略化とコスト低減が可能となる。更に、この強誘電
体キャパシタの持つ強誘電性(自発分極)を利用した不
揮発性メモリの開発が行われ、DRAMに不揮発動作を
付加した新規メモリデバイスが実現されている。
【0003】このようなデバイス開発には、残留自発分
極(Pr)が大きく、かつ抗電界(Ec)が小さく、低
リーク電流であり、更に駆動電圧の低減と半導体プロセ
スとの整合のために膜厚200nm以下の高品質薄膜が
必要となる。また、自発分極を利用したデバイス開発に
は、繰り返し分極反転に伴う強誘電特性の劣化(疲労)
の少ない、安定した自発分極特性を持つ高信頼性材料の
開発が不可欠となる。
【0004】多くの強誘電体材料の中でも、ペロブスカ
イト構造を持つPb(Zr1-x Tix )O3 (PZT)
は、最も集中的に研究されている材料である。その薄膜
形成方法もスパッタ法、ゾルーゲル法、MOCVD法等
により強誘電特性の良好な強誘電体結晶薄膜が得られて
おり、その残留自発分極も10〜26μC/cm2 と大
きな値を示す。しかしながら、その良好な初期特性にも
拘らず、強誘電特性の繰り返し疲労耐性が約108 回程
度であり、デバイスの長期間の安定動作は困難である。
このような強誘電特性の不安定性の原因としては、薄膜
を構成する強誘電体結晶における酸素欠損や空間電荷に
よるキャリヤが電極と強誘電体の界面に移動し、トラッ
プされるために、強誘電体中の分極が減少してしまうこ
とが考えられる。その理由は、もっと詳細に説明する
と、電極近傍にキャリアがトラップされることにより強
誘電体薄膜中に反電場が発生するために、実効的に強誘
電体にかかる電解強度が減少することから分極反転が十
分に行えなくなり、残留分極の値が減少してしまうので
ある。従って、キャリアのトラップされ難い電極を用い
ることが必要となる。
【0005】事実、PZTでは一般的な白金電極に代わ
り導電性酸化物電極RuO2 を用いることで、残留自発
分極の値は減少するものの、繰り返し疲労耐性が109
回以上に向上することが報告されている(C.Kwok
他,4th International Sympo
sium on Integrated Ferroe
lectrics,Proceedings(199
2)421)。この効果は、金属電極よりも導電性酸化
物電極と強誘電体の間の仕事関数の差の方が小さいこと
によると解釈されている。
【0006】一方、Bi4 Ti3 12は斜方晶系に属す
る層状ペロブスカイト構造(格子定数:a=5.410
0Å、b=5.4489Å、c=32.815Å)を持
つ強誘電体であり、その単結晶での自発分極はa軸方向
でPr=50μC/cm2 、Ec=50kV/cm、c
軸方向でPr=4μC/cm2 、Ec=4kV/cmと
優れた強誘電特性を持つ。そして、白金被覆シリコン基
板上に形成した膜厚500nmのBi4 Ti3 12強誘
電体結晶薄膜の強誘電性について、Pr=4.4μC/
cm2 、及びEc=84kV/cmとの結果が得られて
いる。更に強誘電体結晶薄膜のリーク電流密度も10-7
A/cm2 以下で、繰り返し疲労耐性も1010回程度で
あるとの報告がされている(P.C.Joshi an
d S.B.Krupanidhi:J.Appl.P
hys.72(1992)5827)。これらの特性は
白金電極を用いて得られた結果であることから、上記の
ように導電性酸化物電極を用いることで、更に繰り返し
疲労耐性の向上が期待できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】強誘電体材料を各種の
デバイスに応用するには、残留自発分極や抗電界のよう
な強誘電特性と共に、その疲労耐性とリーク電流の低減
といったデバイスの信頼性に係わる特性の向上が課題と
なる。このためには、高性能な強誘電体材料と共に電極
材料の最適化が重要となる。Bi4 Ti3 12は優れた
強誘電特性と疲労耐性を有する材料であるが、実際のデ
バイスとして用いるには更なる疲労耐性の向上が望まれ
る。
【0008】本発明は上記の課題に鑑みなされたもので
あり、Bi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜の強誘電特性
の信頼性を向上するための電極材料及びそれらを用いた
デバイスを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明ではBi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜を
その上に形成する電極として導電性酸化物の薄膜を用い
ることで、Bi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜の疲労耐
性の改善を行った。導電性酸化物としては、RuO2
Bi2 Ru2 7-x 、又はその組み合わせが用いられ
る。RuO2 及びBi2 Ru2 7-x は導電性酸化物と
して知られており、その結晶構造及び抵抗率は次の通り
である。
【0010】
【表1】
【0011】ここで、Bi2 Ru2 7-x のxは、化学
量論比組成からのズレを示している。通常、この材料は
酸素が不足し易く、この酸素欠損が電気伝導のキャリア
となる。
【0012】これらの導電性酸化物の温度特性は金属的
に振る舞うため、電極として十分に使用できる。
【0013】本発明で用いられる基板は、シリコン単結
晶基板の表面をSiO2 絶縁膜で被覆したものである。
この基板上に下部電極として、上記の導電性酸化物の薄
膜を形成する。その形成方法としては、スパッタリング
法、CVD法、レーザーアブレーション法、反応性蒸着
法等種々の方法が可能である。電極として用いる場合の
膜厚は、100〜500nmが好ましい。スパッタリン
グ法、レーザーアブレーション法、反応性蒸着法の原料
ターゲットとしては、金属ルテニウム、ビスマス及びこ
れら金属の酸化物、RuO2 、Bi2 3 、又はこれら
の混合物を用いるのが好ましい。CVD法の原料として
は、ルテニウムトリスジピロバイルメタナート(Ru
(C11192 3 )、トリオルトトリルビスマス(B
i(o−C7 7 3 )、トリフェニルビスマス(Bi
(C5 6 3 )等が用いられる。
【0014】このようにして形成した導電性酸化物薄膜
電極上に、更にBi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜4及
び上部電極5を形成することで、疲労耐性に優れた強誘
電体不揮発性メモリ素子、焦電赤外線センサ素子等のデ
バイスに応用することのできる強誘電体薄膜素子を得る
ことができる。
【0015】
【作用】本発明で電極として使用する導電性酸化物は、
その結晶構造が、層状ペロブスカイト構造で異方性の強
いBi4 Ti3 12に比べて等方的であり、緻密な薄膜
が得られやすい。従って、これらの緻密な酸化物薄膜の
上にBi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜を形成する場
合、一般的な金属薄膜電極上よりも、強誘電体と同種の
酸化物薄膜上の方が核発生密度が大きくなりBi4 Ti
3 12強誘電体結晶薄膜自体の緻密化が実現できると共
に、電極と強誘電体の界面での仕事関数の差が小さいた
め、酸素欠損等のキャリヤがトラップされるのを押えら
れることで疲労耐性の改善が可能となる。特にBi2
2 7-x は、Bi4 Ti3 12のチタンリッチの相で
あるBi2 Ti2 7 と同じ結晶構造であることから、
その上にBi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜を成長させ
る場合、より緻密な膜となり界面での歪みも小さくでき
る。
【0016】この導電性酸化物薄膜電極上にBi4 Ti
3 12強誘電体結晶薄膜を形成することにより、繰り返
し疲労耐性に優れた強誘電体結晶薄膜被覆基板が得られ
る。そして、この基板を用いることで、従来にない高信
頼性デバイスの開発が可能となる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の強誘電体結晶薄膜被覆基板を
有する強誘電体薄膜素子の実施例を説明する。
【0018】実施例1 図1に示したように、本実施例では、基板としてシリコ
ンウエハ1表面を熱酸化法により膜厚200nmのSi
2 層2を形成したものを用いた。まず、この基板上に
下部電極3としてRuO2 薄膜をRFスパッタ法により
形成した。原料ターゲットとしてRuO2 の焼結体を用
い、スパッタガスは酸素とアルゴンの1:1混合ガス、
成膜圧力は2Pa、RFパワーは200Wとし、基板温
度は550℃で1時間の成膜を行った。得られた膜厚は
約450nmで、4端子法により測定した抵抗率は約
7.4×10-5Ωcmであった。こうして得られた薄膜
のX線回析パターンを図2に示す。これより、ランダム
配向のRuO2 であることが分かる。
【0019】次に、このRuO2 電極上にBi4 Ti3
12強誘電体結晶薄膜4をRfスパッタ法により形成し
た。実際には、RuO2 薄膜を形成した後、同じ装置内
で連続的に成膜を行った。原料ターゲットとしてBi2
3 とTiO2 を2:3の割合で混合した焼結体を用
い、成膜条件の基板温度は650℃でそれ以外はRuO
2 の場合と同様である。成膜時間30分で膜厚約250
nmのBi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜が得られ
た。この強誘電体結晶薄膜上に上部電極として膜厚10
0nmの白金電極5を蒸着により形成して、素子を得
た。この素子についてヒステリス曲線の測定を行った。
その結果を図3に示す。縦軸は残留自発分極(Pr)、
横軸は抗電界(Ec)を示す。これより、残留自発分極
Prは約5μC/cm、抗電界Ecは約73kV/
cmである。
【0020】一方、同一の成膜条件により膜厚200n
mの白金電極上に形成したBi4 Ti3 12強誘電体結
晶薄膜(膜厚250nm)では、残留自発分極Prは約
7μC/cm2 、抗電界Ecは約80kV/cmであっ
た。すなわち、RuO2 電極を用いた場合、Bi4 Ti
3 12強誘電体結晶薄膜の初期特性は白金電極よりも劣
ることが分かる。次に、繰り返し疲労耐性についての評
価を行った。電圧3V、パルス幅8.6μsedのバイ
ポール2連パルス印加による残留自発分極値の変化を測
定した結果を図4に示す。縦軸は残留自発分極(P
r)、横軸は分極反転回数を示す。ここで、白丸は白金
電極を用いた場合、黒丸はRuO2 電極を用いた場合の
残留自発分極値を意味する。白金電極を用いた場合は1
8 回の分極反転により残留自発分極の値が約60%減
少するのに対して、RuO2 電極を用いた場合は1011
回まで残留自発分極の値に変化は見られなかった。
【0021】実施例2 実施例1と同様に、SiO2 付きシリコン基板を用い、
この基板上に下部電極としてレーザーアブレーション法
によりBi2 Ru2 7-x 薄膜を形成した。原料ターゲ
ットとしてBi2 3 とRuO2 の1:2混合焼結体を
用いた。真空排気した成膜室内に酸素を導入し、圧力1
Paに調節した後、ターゲットに斜め45°の角度で波
長248nmのKrFエキシマレーザーを照射し成膜を
行った。基板はターゲットから約4cmの距離に置き、
基板温度600℃、10分の成膜時間で約300nmの
膜厚が得られた。4端子法による薄膜の抵抗率の測定結
果は約8×10-4Ωcmであった。こうして得られた薄
膜のX線回析パターンを図5に示す。
【0022】続いて、Bi2 Ru2 7-x 膜上のBi4
Ti3 12強誘電体結晶薄膜の形成を化学量論的組成の
Bi4 Ti3 12の焼結体を原料ターゲットとして用
い、レーザアブレーション法により行った。基板温度6
00℃、10分の成膜時間で約240nmの膜厚が得ら
れた。得られた膜厚の上に上部電極として膜厚100n
mの白金電極を蒸着により形成し、素子を得た。この素
子についてヒステリシス曲線及び繰り返し疲労耐性の測
定を実施例1と同様の条件で行った。その結果、初期特
性は残留自発分極Prは約7μC/cm2 、抗電界Ec
は約70kV/cmが得られ、1011回の分極反転を行
った後もこの特性に殆ど変化は見られなかった。残留自
発分極値の変化を測定した結果を図6に示す。
【0023】実施例3 実施例1と同様に、SiO2 付きシリコン基板を用い、
この基板上に下部電極として、RuO2 とBi2 Ru2
7-x の積層電極膜をMOCVD法により形成した。B
4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜と結晶構造の整合性の
良いBi2 Ru2 7-x と抵抗率の低いRuO2 を組み
合わせることで、Bi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜の
疲労耐性をより改善することができる。ルテニウム原料
としてRu(C11192 3 、ビスマス原料としてB
i(o−C7 7 3 を用いた。まず、ルテニウム原料
を、温度140℃で加熱気化し、アルゴンキャリヤガス
で550℃に保持した基板上に反応ガス酸素と共に供給
した。ここで、ルテニウム原料キャリヤガス流量は15
0sccm、酸素ガス流量は500sccm、バランス
ガスとしてアルゴンを350sccm流し、全ガス流量
を1000sccmとした。薄膜の成長圧力5Torr
で、1時間成長を行い膜厚200nmの薄膜を得た。そ
の後、ビスマス原料を、温度160℃で加熱気化し、ア
ルゴンキャリヤガス流量100sccm、酸素ガス流量
500sccm、全ガス流量1000sccmとしてビ
スマスを追加して、薄膜の成長圧力5Torrで、20
分間薄膜の成長を行い膜厚150nmの薄膜を得た。こ
のようにして形成した薄膜のX線回折パターンを図7に
示す。RuO2 とBi2 Ru2 7-x の回折ピークが観
察された。
【0024】次にRuO2 とBi2 Ru2 7-x の積層
電極を形成した後、上記と同様にして連続してBi4
3 12強誘電体結晶薄膜の成長を行った。即ち、ルテ
ニウム原料の供給を停止すると同時に、チタン原料の供
給を行うのである。チタン原料としてはチタンイソプロ
ポキサイドTi(i−OC3 7 4 を用いた。チタン
原料を温度50℃で加熱気化して、ガス流量50scc
mのアルゴンキャリヤガスでバブリングし、ビスマス原
料及びガス流量500sccmの酸素ガスと共に、全ガ
ス流量1000sccmで600℃に保持した基板上に
供給した。薄膜の成長圧力5Torrで、1時間の薄膜
成長を行い約200nmの膜厚が得られた。このように
して形成したBi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜の上に
膜厚100nmの白金電極を蒸着により形成し、素子を
得た。この素子について、ヒステリシス曲線及び繰り返
し疲労耐性の測定を、実施例1と同様の条件で行った。
その結果、残留自発分極Prは約9.5μC/cm2
抗電界Ecは約60kV/cmが得られ、分極反転10
12回の後にもその特性に変化は認められなかった。残留
自発分極値の変化を測定した結果を図8に示す。
【0025】以上の実施例では、成膜方法としてスパッ
タリング法、レーザーアブレーション法、MOCVD法
を用いたが、その他の成膜方法を用いることも可能なこ
とは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、Bi4 Ti3 12強誘
電体結晶薄膜をその上に形成する電極として、導電性酸
化物の薄膜を用いることにより、Bi4 Ti3 12強誘
電体結晶薄膜の強誘電特性の繰り返し分極反転に伴う疲
労が抑制できる。さらには、Bi4 Ti3 12強誘電体
結晶薄膜の緻密化も可能となり、より薄い膜厚での強誘
電特性が実現できることから、デバイスを形成した際の
駆動電圧の低減にも寄与する。このように、従来の強誘
電体を用いたデバイスでの問題点であった分極反転を繰
り返すことでの特性劣化が極めて小さい強誘電体結晶薄
膜被覆基板が提供されることにより、この基板を用い
る、強誘電体不揮発性メモリ、焦電型赤外線センサー等
各種のデバイスの高信頼性が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の強誘電体薄膜素子の断面概略図。
【図2】実施例1で得たRuO2 のX線回折パターンを
示す図。
【図3】実施例1で得た素子のヒステリシス曲線を示す
図。
【図4】実施例1で得た素子についての繰り返し疲労耐
性の評価を示す図。
【図5】実施例2で得たBi2 Ru2 7-x のX線回折
パターンを示す図。
【図6】実施例2で得た素子についての繰り返し疲労耐
性の評価を示す図。
【図7】実施例3で得たBi2 Ru2 7-x /RuO2
のX線回折パターンを示す図。
【図8】実施例3で得た素子についての繰り返し疲労耐
性の評価を示す図。
【符号の説明】
1 半導体基板(シリコンウェハ) 2 絶縁膜(シリコン熱酸化膜) 3 下部電極(酸化物導電体) 4 強誘電体結晶薄膜(Bi4 Ti3 12) 5 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/08 K 8939−4K 16/40 H01L 21/8242 27/108 29/84 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の電極上に、Bi4 Ti3 12
    誘電体結晶薄膜が形成された強誘電体結晶薄膜被覆基板
    であって、該電極として導電性酸化物薄膜を用いること
    を特徴とする強誘電体結晶薄膜被覆基板。
  2. 【請求項2】 導電性酸化物薄膜が、RuO2 又はBi
    2 Ru2 7-x の少なくとも一つの導電性酸化物から形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の強誘電体
    結晶薄膜被覆基板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の基板を含む
    ことを特徴とする強誘電体薄膜素子。
  4. 【請求項4】 基板上に導電性酸化物薄膜の電極を形成
    し、この電極上にBi4 Ti3 12強誘電体結晶薄膜の
    被覆を形成することを特徴とする強誘電体薄膜素子の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 導電性酸化物薄膜が、RuO2 又はBi
    2 Ru2 7-x の少なくとも一つの導電性酸化物から形
    成されていることを特徴とする請求項4記載の強誘電体
    薄膜素子に製造方法。
JP6136111A 1994-06-17 1994-06-17 強誘電体結晶薄膜被覆基板及び該基板を含む強誘電体薄膜素子及び該強誘電体薄膜素子の製造方法 Pending JPH088403A (ja)

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