JPH07107109B2 - ラテックス組成物及び接着剤組成物 - Google Patents
ラテックス組成物及び接着剤組成物Info
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- JPH07107109B2 JPH07107109B2 JP1162029A JP16202989A JPH07107109B2 JP H07107109 B2 JPH07107109 B2 JP H07107109B2 JP 1162029 A JP1162029 A JP 1162029A JP 16202989 A JP16202989 A JP 16202989A JP H07107109 B2 JPH07107109 B2 JP H07107109B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はラテックス組成物に関する。更に詳しくは、ゴ
ムと繊維との接着剤組成物用に好適な接着力の改良され
たラテックス組成物、これとレゾルシノール−ホルムア
ルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物に関する。
ムと繊維との接着剤組成物用に好適な接着力の改良され
たラテックス組成物、これとレゾルシノール−ホルムア
ルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物に関する。
従来からポリアミド、ポリエステル、アラミド等の繊維
とゴムとを接着するに際して、これらの繊維をレゾルシ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂と重合体ラテックスとを
主成分とする接着剤組成物に浸漬処理して使用してい
る。このとき、重合体ラテックスとしては、ビニルピリ
ジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス又はこ
れとスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスもしくは
天然ゴムラテックスとの混合ラテックスが一般に使用さ
れている。
とゴムとを接着するに際して、これらの繊維をレゾルシ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂と重合体ラテックスとを
主成分とする接着剤組成物に浸漬処理して使用してい
る。このとき、重合体ラテックスとしては、ビニルピリ
ジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス又はこ
れとスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスもしくは
天然ゴムラテックスとの混合ラテックスが一般に使用さ
れている。
しかして、ゴムと繊維との接着力を高めるためには、接
着剤組成物中のビニルピリジン−スチレン−ブタジエン
共重合体ラテックスの使用比率を高めるか、あるいは繊
維への接着剤組成物付着量を増加させる必要があるが、
この結果、得られる繊維が硬くなってしまうほか、この
ラテックスが高価であるため経済的に不利であるという
問題があった。
着剤組成物中のビニルピリジン−スチレン−ブタジエン
共重合体ラテックスの使用比率を高めるか、あるいは繊
維への接着剤組成物付着量を増加させる必要があるが、
この結果、得られる繊維が硬くなってしまうほか、この
ラテックスが高価であるため経済的に不利であるという
問題があった。
本発明の目的は、接着剤組成物中に含有されるビニルピ
リジンの使用量や接着剤組成物付着量を増加させること
なくゴムと繊維との接着力を改善することにある。
リジンの使用量や接着剤組成物付着量を増加させること
なくゴムと繊維との接着力を改善することにある。
本発明者等は、この目的を達成すべく接着剤組成物に用
いる重合体ラテックスの組成について鋭意研究を重ねた
結果、特定の共役ジエン系共重合体ラテックスと特定の
カルボキシ変性共役ジエン系共重合体ラテックスとを混
合して得られるラテックス組成物を用いれば、驚くべき
ことに非常に少量のビニルピリジン使用量で接着力が大
幅に向上することを見出し、この知見に基いて本発明を
完成するに至った。
いる重合体ラテックスの組成について鋭意研究を重ねた
結果、特定の共役ジエン系共重合体ラテックスと特定の
カルボキシ変性共役ジエン系共重合体ラテックスとを混
合して得られるラテックス組成物を用いれば、驚くべき
ことに非常に少量のビニルピリジン使用量で接着力が大
幅に向上することを見出し、この知見に基いて本発明を
完成するに至った。
かくして、本発明によれば、共役ジエン単位40〜99.9重
量%、エチレン系不飽和酸単位0.1〜25重量%及びこれ
らと共重合可能な他の単量体単位0〜59.9重量%より成
るカルボキシ変性共役ジエン系共重合体(A)のラテッ
クス(AL)と、共役ジエン単位40〜100重量%、ビニル
ピリジン単位0〜5重量%及びこれらと共重合可能な他
の単量体(但し、シアン化ビニル単量体を除く。)0〜
60重量%より成る共役ジエン系共重合体(B)のラテッ
クス(BL)とを、固形分重量換算で1.5:98.5〜60:40の
割合で混合して成り、その重量平均粒径が200nm以上で
あることを特徴とするラテックス組成物、この組成物と
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とす
る接着剤組成物が提供される。
量%、エチレン系不飽和酸単位0.1〜25重量%及びこれ
らと共重合可能な他の単量体単位0〜59.9重量%より成
るカルボキシ変性共役ジエン系共重合体(A)のラテッ
クス(AL)と、共役ジエン単位40〜100重量%、ビニル
ピリジン単位0〜5重量%及びこれらと共重合可能な他
の単量体(但し、シアン化ビニル単量体を除く。)0〜
60重量%より成る共役ジエン系共重合体(B)のラテッ
クス(BL)とを、固形分重量換算で1.5:98.5〜60:40の
割合で混合して成り、その重量平均粒径が200nm以上で
あることを特徴とするラテックス組成物、この組成物と
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とす
る接着剤組成物が提供される。
本発明に用いるカルボキシ変性共役ジエン系共重合体
(A)は、共役ジエン単位40〜99.9重量%、エチレン系
不飽和酸単位0.1〜25重量%及びこれと共重合可能な他
の単量体単位0〜59.9重量%より成る共重合体である。
共重合体組成が上記範囲を外れると得られる接着剤組成
物の接着力が低下する。エチレン系不飽和酸単位の量は
重合時の安定性やラテックスの増粘の問題から好ましく
は0.2〜12重量%、より好ましくは0.5〜8重量%の範囲
である。また、共役ジエン単位の好ましい使用量50〜95
重量%であり、共役ジエン及びエチレン系不飽和酸と共
重合可能な単量体単位は0〜49.9重量%の範囲が好まし
い。
(A)は、共役ジエン単位40〜99.9重量%、エチレン系
不飽和酸単位0.1〜25重量%及びこれと共重合可能な他
の単量体単位0〜59.9重量%より成る共重合体である。
共重合体組成が上記範囲を外れると得られる接着剤組成
物の接着力が低下する。エチレン系不飽和酸単位の量は
重合時の安定性やラテックスの増粘の問題から好ましく
は0.2〜12重量%、より好ましくは0.5〜8重量%の範囲
である。また、共役ジエン単位の好ましい使用量50〜95
重量%であり、共役ジエン及びエチレン系不飽和酸と共
重合可能な単量体単位は0〜49.9重量%の範囲が好まし
い。
本発明に用いる共役ジエン系共重合体(B)は、共役ジ
エン単位40〜100重量%、ビニルピリジン単位0〜5重
量%及びこれらと共重合可能な他の単量体(但し、シア
ン化ビニル単量体を除く。)単位0〜60重量%より成る
共重合体である。共重合体組成が上記範囲を外れると、
この共重合体を用いて得られる接着剤組成物の接着力が
低下する。共役ジエン単位の量は、好ましくは50〜95重
量%である。ビニルピリジン単位の量は5重量%以下で
ある。5重量%を超えても、それ以上の接着力の向上は
期待できず、経済的に不利である。
エン単位40〜100重量%、ビニルピリジン単位0〜5重
量%及びこれらと共重合可能な他の単量体(但し、シア
ン化ビニル単量体を除く。)単位0〜60重量%より成る
共重合体である。共重合体組成が上記範囲を外れると、
この共重合体を用いて得られる接着剤組成物の接着力が
低下する。共役ジエン単位の量は、好ましくは50〜95重
量%である。ビニルピリジン単位の量は5重量%以下で
ある。5重量%を超えても、それ以上の接着力の向上は
期待できず、経済的に不利である。
カルボキシ変性共役ジエン系共重合体(A)及び共役ジ
エン系共重合体(B)の製造に使用する共役ジエンは特
に限定されないが、通常、1,3-ブタジエン、イソプレ
ン、2,3-ジメチル‐1,3-ブタジエン、例えばクロロプレ
ンのようなハロゲン置換ブタジエンなどの脂肪族共役ジ
エンの一種又は二種以上を使用する。
エン系共重合体(B)の製造に使用する共役ジエンは特
に限定されないが、通常、1,3-ブタジエン、イソプレ
ン、2,3-ジメチル‐1,3-ブタジエン、例えばクロロプレ
ンのようなハロゲン置換ブタジエンなどの脂肪族共役ジ
エンの一種又は二種以上を使用する。
ビニルピリジンとしては2-ビニルピリジンが望ましい
が、3-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、2-メチル‐
5-ビニルピリジン、5-エチル‐2-ビニルピリジンなどの
一種又は二種以上で代替することができる。
が、3-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、2-メチル‐
5-ビニルピリジン、5-エチル‐2-ビニルピリジンなどの
一種又は二種以上で代替することができる。
エチレン系不飽和酸としては、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸、マ
レイン酸、ブテントリカルボン酸などの不飽和カルボン
酸;イタコン酸モノエチル、フマル酸モノブチル、マレ
イン酸モノブチルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエス
テル;アクリル酸スルホエチルナトリウム塩、メタクリ
ル酸スルホプロピルナトリウム塩、アクリルアミドプロ
パンスルホン酸などの不飽和スルホン酸又はその塩など
の一種又は二種以上を使用する。
酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸、マ
レイン酸、ブテントリカルボン酸などの不飽和カルボン
酸;イタコン酸モノエチル、フマル酸モノブチル、マレ
イン酸モノブチルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエス
テル;アクリル酸スルホエチルナトリウム塩、メタクリ
ル酸スルホプロピルナトリウム塩、アクリルアミドプロ
パンスルホン酸などの不飽和スルホン酸又はその塩など
の一種又は二種以上を使用する。
カルボキシ変性共役ジエン系共重合体(A)及び共役ジ
エン系共重合体(B)の製造においては、更に所望によ
り上記各単量体と共重合可能な他の単量体を共重合させ
ることができる。このような単量体としては、例えばス
チレン、α−スチルスチレン、2-メチルスチレン、3-メ
チルスチレン、4-メチルスチレン、2,4-ジイソプロピル
スチレン、2,4-ジメチルスチレン、4-t-ブチルスチレ
ン、5-t-ブチル‐2-メチルスチレン、モノクロロスチレ
ン、ジクロロスチレン、モノフルオロスチレン、ヒドロ
キシメチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;例えば
エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、塩化ビニル
などの脂肪族ビニル化合物を示すことができ、これらの
一種又は二種以上が使用される。
エン系共重合体(B)の製造においては、更に所望によ
り上記各単量体と共重合可能な他の単量体を共重合させ
ることができる。このような単量体としては、例えばス
チレン、α−スチルスチレン、2-メチルスチレン、3-メ
チルスチレン、4-メチルスチレン、2,4-ジイソプロピル
スチレン、2,4-ジメチルスチレン、4-t-ブチルスチレ
ン、5-t-ブチル‐2-メチルスチレン、モノクロロスチレ
ン、ジクロロスチレン、モノフルオロスチレン、ヒドロ
キシメチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;例えば
エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、塩化ビニル
などの脂肪族ビニル化合物を示すことができ、これらの
一種又は二種以上が使用される。
また、カルボキシ変性共役ジエン系共重合体(A)の場
合には、このほかに、上記ビニルピリジンを共重合する
ことも可能である。
合には、このほかに、上記ビニルピリジンを共重合する
ことも可能である。
更に、共役ジエン系共重合体(B)の場合には、0.03重
量%以下の上記エチレン系不飽和酸を共重合することも
可能である。
量%以下の上記エチレン系不飽和酸を共重合することも
可能である。
本発明に用いるラテックス(AL)の製造方法は特に限定
されず、転相法で製造してもよいが、通常は乳化重合法
によって製造する。乳化重合の様式にも制限がなく、回
分式重合、半回分式重合及び連続式重合のいずれでもよ
く、重合温度も制限されない。また、重合に使用する乳
化剤、重合開始剤、分子量調整剤等も通常の乳化重合に
使用するものでよく特に限定されない。
されず、転相法で製造してもよいが、通常は乳化重合法
によって製造する。乳化重合の様式にも制限がなく、回
分式重合、半回分式重合及び連続式重合のいずれでもよ
く、重合温度も制限されない。また、重合に使用する乳
化剤、重合開始剤、分子量調整剤等も通常の乳化重合に
使用するものでよく特に限定されない。
また、本発明に用いるラテックス(BL)の製造方法も特
に限定されず、ラテックス(AL)の製造方法と同様でよ
いが、乳化剤として脂肪酸塩系の乳化剤を使用したもの
が好ましい。
に限定されず、ラテックス(AL)の製造方法と同様でよ
いが、乳化剤として脂肪酸塩系の乳化剤を使用したもの
が好ましい。
本発明のラテックス組成物は、ラテックス(AL)とラテ
ックス(BL)とを固形分重量換算で1.5:98.5〜60:40の
割合で混合することによって得る。混合比率がこの範囲
を外れると接着力が低下する。上記混合比率は、好まし
くは5:95〜60:40の範囲である。
ックス(BL)とを固形分重量換算で1.5:98.5〜60:40の
割合で混合することによって得る。混合比率がこの範囲
を外れると接着力が低下する。上記混合比率は、好まし
くは5:95〜60:40の範囲である。
ラテックス(AL)とラテックス(BL)との混合の方法に
は特に制限はない。
は特に制限はない。
得られるラテックス組成物の粒径は、重量平均で200nm
以上であることが必要であり、好ましくは300nm以上で
ある。重量平均粒径が200nmより小さいときは、優れた
接着力を有する接着剤組成物を得るという本発明の目的
を達成することができない。ラテックス組成物の重量平
均粒径をこの範囲に制御するためには、ラテックス(A
L)及びラテックス(BL)の粒径分布を、両ラテックス
を混合した後にこの重量平均粒径が得られるように、調
整してもよいが、カルボキシ変性共役ジエン系共重合体
ラテックスと乳化剤として脂肪酸塩系の乳化剤を使用し
て得られるカルボキシ変性しないか又は微量のカルボキ
シル基で変性した共役ジエン系共重合体ラテックスとを
混合する場合には、粒子凝集により粒径が肥大化して上
記好ましい粒径を有するラテックス組成物を得ることが
でき、この方法がより好ましい。なお、本発明において
重量平均粒径は、顕微鏡写真法により測定した粒径から
計算で求めたものである。
以上であることが必要であり、好ましくは300nm以上で
ある。重量平均粒径が200nmより小さいときは、優れた
接着力を有する接着剤組成物を得るという本発明の目的
を達成することができない。ラテックス組成物の重量平
均粒径をこの範囲に制御するためには、ラテックス(A
L)及びラテックス(BL)の粒径分布を、両ラテックス
を混合した後にこの重量平均粒径が得られるように、調
整してもよいが、カルボキシ変性共役ジエン系共重合体
ラテックスと乳化剤として脂肪酸塩系の乳化剤を使用し
て得られるカルボキシ変性しないか又は微量のカルボキ
シル基で変性した共役ジエン系共重合体ラテックスとを
混合する場合には、粒子凝集により粒径が肥大化して上
記好ましい粒径を有するラテックス組成物を得ることが
でき、この方法がより好ましい。なお、本発明において
重量平均粒径は、顕微鏡写真法により測定した粒径から
計算で求めたものである。
また、本発明においては、発明の趣旨を損なわない範囲
において、ラテックス組成物の一部をラテックス(AL)
及びラテックス(BL)以外のカルボキシ変性共役ジエン
系共重合体ラテックス、共役ジエン系共重合体ラテック
ス、天然ゴムラテックス、アクリル酸エステル系共重合
体ラテックスその他のラテックスで代替することができ
る。
において、ラテックス組成物の一部をラテックス(AL)
及びラテックス(BL)以外のカルボキシ変性共役ジエン
系共重合体ラテックス、共役ジエン系共重合体ラテック
ス、天然ゴムラテックス、アクリル酸エステル系共重合
体ラテックスその他のラテックスで代替することができ
る。
本発明のラテックス(AL)とラテックス(BL)とを混合
して成るラテックス組成物とレゾルシノール−ホルムア
ルデヒド樹脂とを混合することによって、本発明の接着
剤組成物が得られる。
して成るラテックス組成物とレゾルシノール−ホルムア
ルデヒド樹脂とを混合することによって、本発明の接着
剤組成物が得られる。
本発明で使用するレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹
脂は、従来公知のもの(例えば特開昭55−142635号開示
のものなど)が使用でき、特に制限されない。また、接
着力を高めるために従来から使用されている。2,6-ビス
(2,4-ジヒドロキシフェニルメチル)‐4-クロロフェノ
ール又は類似の化合物、イソシアネート、ブロックトイ
ソシアネート、エチレン尿素、ポリエポキシドあるいは
変性ポリ塩化ビニル等と併用することもできる。本発明
の接着剤組成物においてレゾルシノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂の使用量(乾燥重量換算)は、通常、ラテック
ス組成物の固形分に対して10〜180重量%である。
脂は、従来公知のもの(例えば特開昭55−142635号開示
のものなど)が使用でき、特に制限されない。また、接
着力を高めるために従来から使用されている。2,6-ビス
(2,4-ジヒドロキシフェニルメチル)‐4-クロロフェノ
ール又は類似の化合物、イソシアネート、ブロックトイ
ソシアネート、エチレン尿素、ポリエポキシドあるいは
変性ポリ塩化ビニル等と併用することもできる。本発明
の接着剤組成物においてレゾルシノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂の使用量(乾燥重量換算)は、通常、ラテック
ス組成物の固形分に対して10〜180重量%である。
本発明のラテックス組成物とレゾルシノール−ホルムア
ルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物は、繊維の
処理に好適に使用することができる。
ルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物は、繊維の
処理に好適に使用することができる。
本発明において使用される繊維には特に制限はなく、レ
ーヨン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラ
ミド繊維等を例示することができる。これらの繊維の形
態も特に限定されず、糸、コード、連続フィラメント、
布等を具体例として示すことができるが、これ以外の形
態のものであってもよい。
ーヨン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラ
ミド繊維等を例示することができる。これらの繊維の形
態も特に限定されず、糸、コード、連続フィラメント、
布等を具体例として示すことができるが、これ以外の形
態のものであってもよい。
本発明の接着剤組成物による繊維の処理方法については
特に制限はなく、公知のレゾルシノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂−重合体ラテックス系接着剤組成物を用いる場
合と同様の方法を採用することができるが、その方法の
一例を示せば以下のとおりである。繊維を接着剤組成物
で浸漬処理し、必要ならば乾燥したのち、加熱処理す
る。加熱の条件は、特に限定されるものではなく、浸漬
により付着した接着剤組成物を反応定着させるのに十分
な時間と温度であり、通常、約140〜約250℃で数分間行
なわれる。なお、繊維の浸漬処理に先立って、予め、繊
維をイソシアネート溶液、エポキシ溶液又はこれらの混
合液等に浸漬し、乾燥処理しておくことも可能である。
特に制限はなく、公知のレゾルシノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂−重合体ラテックス系接着剤組成物を用いる場
合と同様の方法を採用することができるが、その方法の
一例を示せば以下のとおりである。繊維を接着剤組成物
で浸漬処理し、必要ならば乾燥したのち、加熱処理す
る。加熱の条件は、特に限定されるものではなく、浸漬
により付着した接着剤組成物を反応定着させるのに十分
な時間と温度であり、通常、約140〜約250℃で数分間行
なわれる。なお、繊維の浸漬処理に先立って、予め、繊
維をイソシアネート溶液、エポキシ溶液又はこれらの混
合液等に浸漬し、乾燥処理しておくことも可能である。
本発明において、接着剤組成物固形分の付着量は特に制
限されないが、通常、繊維に対して2〜20重量%、好ま
しくは3〜10重量%である。
限されないが、通常、繊維に対して2〜20重量%、好ま
しくは3〜10重量%である。
このようにして得られた本発明の繊維とゴムとを加硫接
着することにより、本発明のゴムと繊維との複合体が得
られる。
着することにより、本発明のゴムと繊維との複合体が得
られる。
本発明において繊維との接着に使用されるゴムには、特
に制限はなく、その具体例として天然ゴム、ポリイソプ
レンゴム、クロロプレンゴム、スチレン‐ブタジエンゴ
ム、ポリブタジエンゴム及びこれらの混合ゴムを示すこ
とができる。
に制限はなく、その具体例として天然ゴム、ポリイソプ
レンゴム、クロロプレンゴム、スチレン‐ブタジエンゴ
ム、ポリブタジエンゴム及びこれらの混合ゴムを示すこ
とができる。
ゴムと繊維との加硫接着の方法は特に限定されず、従
来、ゴムと繊維との加硫接着に採用されているのと同様
の方法が採用できる。具体的には、ゴムに加硫剤、充填
剤等の配合剤を添加して調製されたゴム配合物に繊維を
埋め込んだのち、加硫することにより達成される。加硫
の条件は特に限定されないが、通常、0.5〜10MPaの加圧
下、120〜180℃で1〜120分間である。
来、ゴムと繊維との加硫接着に採用されているのと同様
の方法が採用できる。具体的には、ゴムに加硫剤、充填
剤等の配合剤を添加して調製されたゴム配合物に繊維を
埋め込んだのち、加硫することにより達成される。加硫
の条件は特に限定されないが、通常、0.5〜10MPaの加圧
下、120〜180℃で1〜120分間である。
かくして本発明のラテックス組成物を使用して得られた
繊維とゴムとの複合体は、従来のビニルピリジン系共重
合体ラテックスを用いた場合に比べて大幅に改良された
接着力を示すので、従来のラテックスよりもその使用量
を減少させることができ、あるいは特に高い接着力の要
求される用途に好適に用いることができる。また、本発
明のラテックス組成物はそれに含有されるビニルピリジ
ン量が少ないので経済的に有利である。
繊維とゴムとの複合体は、従来のビニルピリジン系共重
合体ラテックスを用いた場合に比べて大幅に改良された
接着力を示すので、従来のラテックスよりもその使用量
を減少させることができ、あるいは特に高い接着力の要
求される用途に好適に用いることができる。また、本発
明のラテックス組成物はそれに含有されるビニルピリジ
ン量が少ないので経済的に有利である。
〔実施例〕 以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
なお、本実施例中の部及び%は、特に断りのない限り重
量基準である。
なお、本実施例中の部及び%は、特に断りのない限り重
量基準である。
参考例1 (ラテックス(AL)の製造) 撹拌機付きオートクレーブに、第1表AL−1欄に示す単
量体混合物Iを同表に記載の重量比率で合計100部、水1
50部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、
ラウリル硫酸ナトリウム5部、重炭酸ナトリウム0.5
部、t-ドデシルメルカプタン0.5部及び過硫酸カリウム
0.3部を仕込み、撹拌混合しながら60℃で15時間反応を
行なつた。重合転化率は95%に達した。これを種ラテッ
クスとする。固形分40部に相当する量の種ラテックスを
別の撹拌機付きオートクレーブに仕込み、更に第1表に
示す単量体混合物IIを同表に記載の重量比率で合計60
部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム2部、t-ドデシルメルカプタン0.
5部、過硫酸カリウム0.3部及び水90部を仕込み、撹拌混
合しながら60℃で反応させた。重合転化率95%に達した
ときにハイドロキノン0.05部を添加して反応を停止し、
減圧にして未反応単量体を除去してラテックスAL−1を
得た。その重量平均粒径は170nmであった。
量体混合物Iを同表に記載の重量比率で合計100部、水1
50部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、
ラウリル硫酸ナトリウム5部、重炭酸ナトリウム0.5
部、t-ドデシルメルカプタン0.5部及び過硫酸カリウム
0.3部を仕込み、撹拌混合しながら60℃で15時間反応を
行なつた。重合転化率は95%に達した。これを種ラテッ
クスとする。固形分40部に相当する量の種ラテックスを
別の撹拌機付きオートクレーブに仕込み、更に第1表に
示す単量体混合物IIを同表に記載の重量比率で合計60
部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム2部、t-ドデシルメルカプタン0.
5部、過硫酸カリウム0.3部及び水90部を仕込み、撹拌混
合しながら60℃で反応させた。重合転化率95%に達した
ときにハイドロキノン0.05部を添加して反応を停止し、
減圧にして未反応単量体を除去してラテックスAL−1を
得た。その重量平均粒径は170nmであった。
参考例2 (ラテックス(BL)の製造) 撹拌機付きオートクレーブに水150部、エチレンジアミ
ン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、オレイン酸カリウム5
部、重炭酸ナトリウム0.5部、t-ドデシルメルカプタン
0.5部及び過硫酸カリウム0.3部と共に第1表BL−1欄記
載の単量体混合物Iを合計100部仕込み、撹拌混合しな
がら60℃で反応させた。重合転化率が95%に達した時に
ハイドロキノン0.05部を添加して反応を停止し、未反応
単量体を除去してラテックスBL−1を得た。その重量平
均粒径は100nmであった。
ン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、オレイン酸カリウム5
部、重炭酸ナトリウム0.5部、t-ドデシルメルカプタン
0.5部及び過硫酸カリウム0.3部と共に第1表BL−1欄記
載の単量体混合物Iを合計100部仕込み、撹拌混合しな
がら60℃で反応させた。重合転化率が95%に達した時に
ハイドロキノン0.05部を添加して反応を停止し、未反応
単量体を除去してラテックスBL−1を得た。その重量平
均粒径は100nmであった。
実施例1 (ラテックス組成物の調製) 撹拌機付きフラスコにラテックスAL−1を入れ、これに
AL−1とBL−1との固形分比率が第3表に示す比率にな
るような量のラテックスBL−1を、撹拌下に投入したの
ち更に60分間撹拌を続けてラテックス組成物〜を得
た。
AL−1とBL−1との固形分比率が第3表に示す比率にな
るような量のラテックスBL−1を、撹拌下に投入したの
ち更に60分間撹拌を続けてラテックス組成物〜を得
た。
(繊維のラテックス組成物による処理) レゾルシノール11部、ホルマリン水溶液(37%濃度)1
6.2部、水酸化ナトリウム0.3部を水238.5部に溶解し、
撹拌下に25℃で6時間反応させた。次いでこの中へ前記
ラテックス組成物を添加し、撹拌下に25℃で20時間反
応させたのち、固形分濃度15%に調整して接着剤組成物
を得た。
6.2部、水酸化ナトリウム0.3部を水238.5部に溶解し、
撹拌下に25℃で6時間反応させた。次いでこの中へ前記
ラテックス組成物を添加し、撹拌下に25℃で20時間反
応させたのち、固形分濃度15%に調整して接着剤組成物
を得た。
この接着剤組成物を用いて試験用シングルコードディッ
ピングマシンでナイロン6タイヤコード(1260d/2)を
浸漬、乾燥処理したのち、200℃で1分間熱処理を行な
って接着剤組成物処理繊維を得た。
ピングマシンでナイロン6タイヤコード(1260d/2)を
浸漬、乾燥処理したのち、200℃で1分間熱処理を行な
って接着剤組成物処理繊維を得た。
(ゴムと繊維との加硫接着) 接着剤組成物で処理をした繊維を、第2表の配合処方に
より調製したゴム配合物に埋め込み長さ8mmで埋め込
み、プレス圧5MPa、150℃で30分間加硫してゴムと繊維
との複合体を得た。この複合体についてASTM-D-2630に
準拠してコード剥離試験を行なって初期接着力を測定し
た。
より調製したゴム配合物に埋め込み長さ8mmで埋め込
み、プレス圧5MPa、150℃で30分間加硫してゴムと繊維
との複合体を得た。この複合体についてASTM-D-2630に
準拠してコード剥離試験を行なって初期接着力を測定し
た。
ラテックス組成物〜についても同様にこれらを使用
して繊維処理と加硫接着とを行ない、得られた複合体に
ついて初期接着力を測定した。
して繊維処理と加硫接着とを行ない、得られた複合体に
ついて初期接着力を測定した。
これらの結果を第3表に示す。
第3表の結果から、カルボキシ変性共役ジエン系共重合
体ラテックス(AL)と共役ジエン系共重合体ラテックス
(BL)との混合物比率が本発明の範囲にあるラテックス
組成物を使用することにより、優れた初期接着力を有す
るゴムと繊維との複合体が得られるのに対して、上記混
合比率が本発明の範囲を外れるときはゴムと繊維との複
合体の初期接着力が劣ることが分かる。
体ラテックス(AL)と共役ジエン系共重合体ラテックス
(BL)との混合物比率が本発明の範囲にあるラテックス
組成物を使用することにより、優れた初期接着力を有す
るゴムと繊維との複合体が得られるのに対して、上記混
合比率が本発明の範囲を外れるときはゴムと繊維との複
合体の初期接着力が劣ることが分かる。
参考例3 参考例1と同様にして、第4表及び第5表に示す組成の
ラテックスAL−2〜AL−12及びCL−1〜CL−2を得た。
これらのラテックスの重量平均粒子径はいずれも170nm
であった。
ラテックスAL−2〜AL−12及びCL−1〜CL−2を得た。
これらのラテックスの重量平均粒子径はいずれも170nm
であった。
参考例4 参考例2と同様にして、第4表及び第5表に示す組成の
ラテックスBL−2〜BL−8及びDL−1を得た。これらの
ラテックスの重量平均粒子径はいずれも100nmであっ
た。
ラテックスBL−2〜BL−8及びDL−1を得た。これらの
ラテックスの重量平均粒子径はいずれも100nmであっ
た。
実施例2 第4表に記載した比率でラテックスAL、BL、CL及びDLを
用いるほかは実施例1と同様にして、第4表に示すラテ
ックス組成物〜を調製した。これらのラテックス組
成物について実施例1と同様の試験を行なつた。結果を
第4表に示す。
用いるほかは実施例1と同様にして、第4表に示すラテ
ックス組成物〜を調製した。これらのラテックス組
成物について実施例1と同様の試験を行なつた。結果を
第4表に示す。
第4表の結果から、本発明のラテックス組成物を使用す
ることにより初期接着力に優れたゴムと繊維との複合体
が得られるのに対して、ラテックス組成物の調製に使用
するラテックスの組成が本発明の範囲を外れるときはゴ
ムと繊維との複合体の初期接着力が劣ることが分かる。
ることにより初期接着力に優れたゴムと繊維との複合体
が得られるのに対して、ラテックス組成物の調製に使用
するラテックスの組成が本発明の範囲を外れるときはゴ
ムと繊維との複合体の初期接着力が劣ることが分かる。
実施例3 第5表に記載した比率でラテックスAL、BL、及びDLを用
いるほかは実施例1と同様にして、第5表に示すラテッ
クス組成物〜を調製した。これらのラテックス組成
物について実施例1と同様の試験を行なった。結果を第
5表に示す。
いるほかは実施例1と同様にして、第5表に示すラテッ
クス組成物〜を調製した。これらのラテックス組成
物について実施例1と同様の試験を行なった。結果を第
5表に示す。
第5表の結果から、本発明のラテックス組成物を使用す
ることにより、少量のビニルピリジン使用量で初期接着
力に優れたゴムと繊維との複合体が得られるのに対し
て、ラテックスALを単独で使用した場合は、ラテックス
組成物中におけるビニルピリジンの含有量が多くても
(ラテックス組成物)、また、ラテックス組成物中の
単量体組成が本発明例のそれ()と同じであっても
(ラテックス組成物)低い初期接着力しか得られない
ことが分かる。
ることにより、少量のビニルピリジン使用量で初期接着
力に優れたゴムと繊維との複合体が得られるのに対し
て、ラテックスALを単独で使用した場合は、ラテックス
組成物中におけるビニルピリジンの含有量が多くても
(ラテックス組成物)、また、ラテックス組成物中の
単量体組成が本発明例のそれ()と同じであっても
(ラテックス組成物)低い初期接着力しか得られない
ことが分かる。
Claims (2)
- 【請求項1】共役ジエン単位40〜99.9重量%、エチレン
系不飽和酸単位0.1〜25重量%及びこれらと共重合可能
な他の単量体単位0〜59.9重量%より成るカルボキシ変
性共役ジエン系共重合体(A)のラテックス(AL)と、
共役ジエン単位40〜100重量%、ビニルピリジン単位0
〜5重量%及びこれらと共重合可能な他の単量体(但
し、シアン化ビニル単量体を除く。)単位0〜60重量%
より成る共役ジエン系共重合体(B)のラテックス(B
L)とを、固形分重量換算で1.5:98.5〜60:40の割合で混
合して成り、その重量平均粒径が200nm以上であること
を特徴とするラテックス組成物。 - 【請求項2】請求項(1)のラテックス組成物とレゾル
シノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とする接着
剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1162029A JPH07107109B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | ラテックス組成物及び接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1162029A JPH07107109B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | ラテックス組成物及び接着剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0326733A JPH0326733A (ja) | 1991-02-05 |
JPH07107109B2 true JPH07107109B2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=15746722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1162029A Expired - Fee Related JPH07107109B2 (ja) | 1989-06-23 | 1989-06-23 | ラテックス組成物及び接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07107109B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5000887B2 (ja) * | 2005-12-08 | 2012-08-15 | 日本エイアンドエル株式会社 | ゴムと繊維の接着剤用共重合体ラテックス |
JP5792432B2 (ja) * | 2010-04-28 | 2015-10-14 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ゴム・繊維用接着剤組成物 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL7708293A (nl) * | 1976-08-04 | 1978-02-07 | Rhone Poulenc Textile | Kleefpreparaat. |
JPH0662921B2 (ja) * | 1986-09-24 | 1994-08-17 | 住友ダウ株式会社 | ゴムと繊維との接着剤組成物 |
JPH0819388B2 (ja) * | 1989-04-04 | 1996-02-28 | 住友ダウ株式会社 | ゴムと繊維との接着剤組成物 |
-
1989
- 1989-06-23 JP JP1162029A patent/JPH07107109B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0326733A (ja) | 1991-02-05 |
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