JP2694464B2 - ラテックス組成物及び接着剤組成物 - Google Patents
ラテックス組成物及び接着剤組成物Info
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- JP2694464B2 JP2694464B2 JP1027041A JP2704189A JP2694464B2 JP 2694464 B2 JP2694464 B2 JP 2694464B2 JP 1027041 A JP1027041 A JP 1027041A JP 2704189 A JP2704189 A JP 2704189A JP 2694464 B2 JP2694464 B2 JP 2694464B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はラテックス組成物及び接着剤組成物に関す
る。更に詳しくは、ゴムと繊維との接着剤組成物用に好
適なラテックス組成物、これとレゾルシノール−ホルム
アルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物に関す
る。
る。更に詳しくは、ゴムと繊維との接着剤組成物用に好
適なラテックス組成物、これとレゾルシノール−ホルム
アルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物に関す
る。
従来からポリアミド、ポリエステル、アラミド等の繊
維とゴムとを接着するに際して、これらの繊維をレゾル
シノール−ホルムアルデヒド樹脂と重合体ラテックスと
を主成分とする接着剤組成物に浸漬処理して使用してい
る。このとき、重合体ラテックスとしては、ビニルピリ
ジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス又はこ
れとスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスもしくは
天然ゴムラテックスとの混合ラテックスが一般に使用さ
れている。
維とゴムとを接着するに際して、これらの繊維をレゾル
シノール−ホルムアルデヒド樹脂と重合体ラテックスと
を主成分とする接着剤組成物に浸漬処理して使用してい
る。このとき、重合体ラテックスとしては、ビニルピリ
ジン−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス又はこ
れとスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスもしくは
天然ゴムラテックスとの混合ラテックスが一般に使用さ
れている。
しかして、ゴムと繊維との接着力を高めるためには、
接着剤組成物中のビニルピリジン−スチレン−ブタジエ
ン共重合体ラテックスの使用比率を高めるか、あるいは
繊維への接着剤組成物付着量を増加させる必要がある
が、この場合、得られる繊維が硬くなってしまうほか、
このラテックスが高価であるため経済的に不利であると
いう問題があった。
接着剤組成物中のビニルピリジン−スチレン−ブタジエ
ン共重合体ラテックスの使用比率を高めるか、あるいは
繊維への接着剤組成物付着量を増加させる必要がある
が、この場合、得られる繊維が硬くなってしまうほか、
このラテックスが高価であるため経済的に不利であると
いう問題があった。
本発明の目的は、ビニルピリジン系共重合体ラテック
スの使用量や接着剤組成物付着量を増加させることなく
ゴムと繊維との接着力を改善することにある。
スの使用量や接着剤組成物付着量を増加させることなく
ゴムと繊維との接着力を改善することにある。
本発明者等は、この目的を達成すべく重合体ラテック
スの組成について鋭意研究を重ねた結果、特定のビニル
ピリジン系共重合体ラテックスと共役ジエン系共重合体
ラテックスとを含有するラテックス組成物を用いれば、
驚くべきことに少量のビニルピリジン使用量で接着力が
大幅に向上することを見出し、この知見に基いて本発明
を完成するに至った。
スの組成について鋭意研究を重ねた結果、特定のビニル
ピリジン系共重合体ラテックスと共役ジエン系共重合体
ラテックスとを含有するラテックス組成物を用いれば、
驚くべきことに少量のビニルピリジン使用量で接着力が
大幅に向上することを見出し、この知見に基いて本発明
を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、共役ジエン単位45〜85重
量%、エチレン系不飽和酸単量体単位0.1〜25重量%、
ビニルピリジン単位10〜45重量%及びこれらと共重合可
能な他の単量体単位0〜30重量%より成るビニルピリジ
ン系共重合体(A)のラテックス(AL)と、共役ジエン
単位50〜80重量%(但し、80重量%を除く)及びこれと
共重合可能な他の単量体単位20〜50重量%(但し、20重
量%を除く)より成る共役ジエン系共重合体(B)のラ
テックス(BL)とを含有するラテックス組成物であっ
て、ラテックス組成物中に含有される全共重合体中に占
めるエチレン系不飽和酸単量体単位及びビニルピリジン
単位の割合が、それぞれ、0.005重量%以上、0.5重量%
以上であることを特徴とするラテックス組成物、これと
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とす
る接着剤組成物が提供される。
量%、エチレン系不飽和酸単量体単位0.1〜25重量%、
ビニルピリジン単位10〜45重量%及びこれらと共重合可
能な他の単量体単位0〜30重量%より成るビニルピリジ
ン系共重合体(A)のラテックス(AL)と、共役ジエン
単位50〜80重量%(但し、80重量%を除く)及びこれと
共重合可能な他の単量体単位20〜50重量%(但し、20重
量%を除く)より成る共役ジエン系共重合体(B)のラ
テックス(BL)とを含有するラテックス組成物であっ
て、ラテックス組成物中に含有される全共重合体中に占
めるエチレン系不飽和酸単量体単位及びビニルピリジン
単位の割合が、それぞれ、0.005重量%以上、0.5重量%
以上であることを特徴とするラテックス組成物、これと
レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とす
る接着剤組成物が提供される。
本発明に用いられるビニルピリジン系共重合体(A)
は、共役ジエン単位45〜85重量%、エチレン系不飽和酸
単量体単位0.1〜25重量%、ビニルピリジン単位10〜45
重量%及びこれらと共重合可能な他の単量体単位0〜30
重量%より成る共重合体である。共重合体組成が上記範
囲を外れるとこの共重合体を用いて得られる接着剤組成
物の接着力が低下する。ビニルピリジン単位の量は処理
繊維の硬さや経済的な観点から15〜40重量%の範囲であ
ることが好ましく、また、エチレン系不飽和酸単量体単
位の量は重合時の安定性やラテックスの増粘の問題から
好ましくは0.2〜12重量%、より好ましくは0.5〜8重量
%の範囲である。共役ジエン単位の量は、好ましくは60
〜75重量%である。
は、共役ジエン単位45〜85重量%、エチレン系不飽和酸
単量体単位0.1〜25重量%、ビニルピリジン単位10〜45
重量%及びこれらと共重合可能な他の単量体単位0〜30
重量%より成る共重合体である。共重合体組成が上記範
囲を外れるとこの共重合体を用いて得られる接着剤組成
物の接着力が低下する。ビニルピリジン単位の量は処理
繊維の硬さや経済的な観点から15〜40重量%の範囲であ
ることが好ましく、また、エチレン系不飽和酸単量体単
位の量は重合時の安定性やラテックスの増粘の問題から
好ましくは0.2〜12重量%、より好ましくは0.5〜8重量
%の範囲である。共役ジエン単位の量は、好ましくは60
〜75重量%である。
ビニルピリジン系共重合体(A)の製造に使用される
単量体について説明する。
単量体について説明する。
本発明において使用する共役ジエンは特に限定されな
いが、通常、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン、例えばクロロプレンのような
ハロゲン置換ブタジエンなどの脂肪族共役ジエンの一種
又は二種以上が使用される。
いが、通常、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン、例えばクロロプレンのような
ハロゲン置換ブタジエンなどの脂肪族共役ジエンの一種
又は二種以上が使用される。
エチレン系不飽和酸単量体としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマ
ル酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸などの不飽和
カルボン酸;イタコン酸モノエチル、フマル酸モノブチ
ル、マレイン酸モノブチルなどの不飽和ジカルボン酸の
モノエステル;アクリル酸スルホエチルナトリウム塩、
メタクリル酸スルホプロピルナトリウム塩、アクリルア
ミドプロパンスルホン酸などの不飽和スルホン酸又はそ
の塩などの一種又は二種以上が使用される。
タクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマ
ル酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸などの不飽和
カルボン酸;イタコン酸モノエチル、フマル酸モノブチ
ル、マレイン酸モノブチルなどの不飽和ジカルボン酸の
モノエステル;アクリル酸スルホエチルナトリウム塩、
メタクリル酸スルホプロピルナトリウム塩、アクリルア
ミドプロパンスルホン酸などの不飽和スルホン酸又はそ
の塩などの一種又は二種以上が使用される。
ビニルピリジンとしては2−ビニルピリジンが望まし
いが、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−
メチル−5−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニル
ピリジンなどの一種又は二種以上で代替することができ
る。
いが、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−
メチル−5−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニル
ピリジンなどの一種又は二種以上で代替することができ
る。
さらに所望により上記各単量体と共重合可能な他の単
量体を共重合させることができる。このような単量体と
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、2−メ
チルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレ
ン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチ
レン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−
メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、モノフルオロスチレン、ヒドロキシメチルスチレン
などの芳香族ビニル化合物及びエチレン、プロピレン、
アクリロニトリル、塩化ビニルなどの脂肪族ビニル化合
物などが例示され、これらの一種又は二種以上を共重合
することができる。
量体を共重合させることができる。このような単量体と
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、2−メ
チルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレ
ン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチ
レン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−
メチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、モノフルオロスチレン、ヒドロキシメチルスチレン
などの芳香族ビニル化合物及びエチレン、プロピレン、
アクリロニトリル、塩化ビニルなどの脂肪族ビニル化合
物などが例示され、これらの一種又は二種以上を共重合
することができる。
本発明に用いられるラテックス(AL)は、上記ビニル
ピリジン系共重合体(A)のラテックスであればよい
が、接着力の観点からは、ラテックスの粒子表面のカル
ボキシル基の量が共重合体1g当り、少なくとも0.01ミリ
当量存在することが好ましい。前記カルボキシル基の量
は、より好ましくは0.02ミリ当量以上、更に好ましくは
0.05ミリ当量以上であるが、過度に多くなると接着力が
飽和する一方、ラテックスが増粘して使いにくくなるた
め、通常、2.5ミリ当量以下が選ばれる。
ピリジン系共重合体(A)のラテックスであればよい
が、接着力の観点からは、ラテックスの粒子表面のカル
ボキシル基の量が共重合体1g当り、少なくとも0.01ミリ
当量存在することが好ましい。前記カルボキシル基の量
は、より好ましくは0.02ミリ当量以上、更に好ましくは
0.05ミリ当量以上であるが、過度に多くなると接着力が
飽和する一方、ラテックスが増粘して使いにくくなるた
め、通常、2.5ミリ当量以下が選ばれる。
本発明に用いられるラテックス(AL)は、転相法によ
って製造されたものでもよいが、通常は、乳化重合によ
って製造される。さらに、前述のようにラテックス粒子
表面にカルボキシル基を存在させるためには、以下に記
述する二段乳化重合方法が特に適している。
って製造されたものでもよいが、通常は、乳化重合によ
って製造される。さらに、前述のようにラテックス粒子
表面にカルボキシル基を存在させるためには、以下に記
述する二段乳化重合方法が特に適している。
二段階乳化重合を行なうには、先ず、第一段階の重合
において、少なくともエチレン系不飽和酸単量体の80重
量%以上、好ましくは90重量%以上、更に好ましく全量
と共役ジエンの一部とを含み、かつ、使用する全単量体
の2.5〜60重量%、望ましくは5〜50重量%に当る単量
体を乳化重合する。
において、少なくともエチレン系不飽和酸単量体の80重
量%以上、好ましくは90重量%以上、更に好ましく全量
と共役ジエンの一部とを含み、かつ、使用する全単量体
の2.5〜60重量%、望ましくは5〜50重量%に当る単量
体を乳化重合する。
第一段階で使用するエチレン系不飽和酸単量体の量が
その全使用量の80重量%未満のときは、重合中の凝固物
の発生を抑制するのが困難となり好ましくない。
その全使用量の80重量%未満のときは、重合中の凝固物
の発生を抑制するのが困難となり好ましくない。
ビニルピリジンは第一段階の重合では重合中の凝固物
の発生を抑制するうえで使用しないことが望ましいが、
その全使用量の50重量%以下であれば使用しても構わな
い。
の発生を抑制するうえで使用しないことが望ましいが、
その全使用量の50重量%以下であれば使用しても構わな
い。
第一段階の重合で使用する単量体の量は、好ましくは
全単量体使用量の5〜50重量%である。この量が2.5重
量%未満では重合反応時間が長くなり過ぎ、60重量%を
超えると接着力が低下する。また、第一段階の重合では
使用した単量体の60%以上が重合体に転化していること
が望ましく、更に望ましくは80%以上である。この転化
率が60%未満では60%以上のものに比べて接着力が劣
る。
全単量体使用量の5〜50重量%である。この量が2.5重
量%未満では重合反応時間が長くなり過ぎ、60重量%を
超えると接着力が低下する。また、第一段階の重合では
使用した単量体の60%以上が重合体に転化していること
が望ましく、更に望ましくは80%以上である。この転化
率が60%未満では60%以上のものに比べて接着力が劣
る。
第一段階の重合に引き続いて、残りの単量体を添加し
第二段階の重合を行なう。第一段階及び第二段階とも乳
化重合の様式自体には特に制限はなく、回分式乳化重
合、半回分式乳化重合、連続式乳化重合のいずれでもよ
く、重合温度も制限されない。又、重合に使用する乳化
剤、重合開始剤、分子量調整剤等も通常の乳化重合に使
用されるものでよく特に限定されない。
第二段階の重合を行なう。第一段階及び第二段階とも乳
化重合の様式自体には特に制限はなく、回分式乳化重
合、半回分式乳化重合、連続式乳化重合のいずれでもよ
く、重合温度も制限されない。又、重合に使用する乳化
剤、重合開始剤、分子量調整剤等も通常の乳化重合に使
用されるものでよく特に限定されない。
本発明に用いられる共役ジエン系共重合体(B)は、
共役ジエン単位50重量%以上〜80重量%未満及びこれと
共重合可能な他の単量体単位20重量%を超え50重量%以
下より成る共重合体である。共重合体組成が上記範囲を
外れると得られる接着剤組成物の接着力が低下する。よ
り好ましい共重合体組成は、共役ジエン単位60重量%以
上〜80重量%未満、これと共重合可能な他の単量体単位
20重量%を超え40重量%以下である。
共役ジエン単位50重量%以上〜80重量%未満及びこれと
共重合可能な他の単量体単位20重量%を超え50重量%以
下より成る共重合体である。共重合体組成が上記範囲を
外れると得られる接着剤組成物の接着力が低下する。よ
り好ましい共重合体組成は、共役ジエン単位60重量%以
上〜80重量%未満、これと共重合可能な他の単量体単位
20重量%を超え40重量%以下である。
共役ジエン系共重合体(B)の製造に使用される共役
ジエンは、ビニルピリジン系共重合体(A)に用いられ
るものと同様のものである。また、これと共重合可能な
単量体としては、芳香族ビニル化合物のほか、エチレン
系不飽和酸単量体、ビニルピリジン等を例示することが
でき、これらの単量体の具体例としては、ビニルピリジ
ン系共重合体(A)に用いられるものと同様のものが示
され、これらの一種又は二種以上が使用される。
ジエンは、ビニルピリジン系共重合体(A)に用いられ
るものと同様のものである。また、これと共重合可能な
単量体としては、芳香族ビニル化合物のほか、エチレン
系不飽和酸単量体、ビニルピリジン等を例示することが
でき、これらの単量体の具体例としては、ビニルピリジ
ン系共重合体(A)に用いられるものと同様のものが示
され、これらの一種又は二種以上が使用される。
本発明に用いるラテックス(BL)は、上記共役ジエン
系共重合体(B)のラテックスであればその製造法に限
定はなく転相法によって製造されたものでも乳化重合に
よって製造されたものでもよい。
系共重合体(B)のラテックスであればその製造法に限
定はなく転相法によって製造されたものでも乳化重合に
よって製造されたものでもよい。
本発明のラテックス組成物は、ラテックス(AL)とラ
テックス(BL)とを任意の方法で混合することによって
得ることができる。
テックス(BL)とを任意の方法で混合することによって
得ることができる。
ラテックス(AL)とラテックス(BL)との混合比は、
ラテックス組成物中に含有される全共重合体において、
エチレン系不飽和酸単量体単位の割合が全共重合体の0.
005重量%以上、好ましくは0.02重量%以上で、かつ、
ビニルピリジン単位の割合が全共重合体の0.5重量%以
上、好ましくは2重量%以上となるように選定される。
これらの単量体単位の量が前記範囲の下限より低いとき
は接着力が低下する。エチレン系不飽和酸単量体単位の
含有量の上限は特に限定されないが、5重量%以上では
効果が飽和するのでこれ以上使用することは経済的に不
利である。又、ビニルピリジン単位の含有量の上限にも
特に制限はないが、9重量%以上ではやはり効果が飽和
するので、これ以上使用することは経済的に不利であ
る。
ラテックス組成物中に含有される全共重合体において、
エチレン系不飽和酸単量体単位の割合が全共重合体の0.
005重量%以上、好ましくは0.02重量%以上で、かつ、
ビニルピリジン単位の割合が全共重合体の0.5重量%以
上、好ましくは2重量%以上となるように選定される。
これらの単量体単位の量が前記範囲の下限より低いとき
は接着力が低下する。エチレン系不飽和酸単量体単位の
含有量の上限は特に限定されないが、5重量%以上では
効果が飽和するのでこれ以上使用することは経済的に不
利である。又、ビニルピリジン単位の含有量の上限にも
特に制限はないが、9重量%以上ではやはり効果が飽和
するので、これ以上使用することは経済的に不利であ
る。
また、本発明においては、発明の趣旨を損なわない範
囲において、ラテックス組成物の一部をラテックス(A
L)以外のビニルピリジン系共重合体ラテックス、ラテ
ックス(BL)以外の共役ジエン系共重合体ラテックス、
天然ゴムラテックス、アクリル酸エステル系共重合体ラ
テックスその他のラテックスで代替することができる。
囲において、ラテックス組成物の一部をラテックス(A
L)以外のビニルピリジン系共重合体ラテックス、ラテ
ックス(BL)以外の共役ジエン系共重合体ラテックス、
天然ゴムラテックス、アクリル酸エステル系共重合体ラ
テックスその他のラテックスで代替することができる。
本発明のラテックス(AL)とラテックス(BL)とを含
有するラテックス組成物とレゾルシノール−ホルムアル
デヒド樹脂とを混合することによって、本発明の接着剤
組成物が得られる。
有するラテックス組成物とレゾルシノール−ホルムアル
デヒド樹脂とを混合することによって、本発明の接着剤
組成物が得られる。
本発明で使用するレゾルシノール−ホルムアルデヒド
樹脂は、従来公知のもの(例えば特開昭55−142635号開
示のものなど)が使用でき、特に制限されない。また、
接着力を高めるために従来から使用されている2,6−ビ
ス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−クロロ
フェノール又は類似の化合物、イソシアネート、ブロッ
クトイソシアネート、エチレン尿素、ポリエポキシドあ
るいは変性ポリ塩化ビニル等と併用することもできる。
本発明の接着剤組成物においてレゾルシノール−ホルム
アルデヒド樹脂の使用量(乾燥重量換算)は、通常、ラ
テックス組成物の固形分に対して10〜180重量%であ
る。
樹脂は、従来公知のもの(例えば特開昭55−142635号開
示のものなど)が使用でき、特に制限されない。また、
接着力を高めるために従来から使用されている2,6−ビ
ス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−クロロ
フェノール又は類似の化合物、イソシアネート、ブロッ
クトイソシアネート、エチレン尿素、ポリエポキシドあ
るいは変性ポリ塩化ビニル等と併用することもできる。
本発明の接着剤組成物においてレゾルシノール−ホルム
アルデヒド樹脂の使用量(乾燥重量換算)は、通常、ラ
テックス組成物の固形分に対して10〜180重量%であ
る。
本発明のラテックス組成物とレゾルシノール−ホルム
アルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物は、繊維
の処理に好適に使用することができる。
アルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物は、繊維
の処理に好適に使用することができる。
本発明において使用される繊維には特に制限はなく、
レーヨン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ア
ラミド繊維等を例示することができる。これらの繊維の
形態も特に限定されず、糸、コード、連続フィラメン
ト、布等を具体例として示すことができるが、これ以外
の形態のものであってもよい。
レーヨン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ア
ラミド繊維等を例示することができる。これらの繊維の
形態も特に限定されず、糸、コード、連続フィラメン
ト、布等を具体例として示すことができるが、これ以外
の形態のものであってもよい。
本発明の接着剤組成物による繊維の処理方法について
は特に制限はなく、公知のレゾルシノール−ホルムアル
デヒド樹脂−重合体ラテックス系接着剤を用いる場合と
同様の方法を採用することができるが、その方法の一例
を示せば以下のとおりである。繊維を接着剤組成物で浸
漬処理し、必要ならば乾燥したのち、加熱処理する。加
熱の条件は特に限定されるものではなく、浸漬により付
着した接着剤組成物を反応定着させるのに十分な時間と
温度であり、通常、約140〜約250℃で数分間行なわれ
る。なお、繊維の浸漬処理に先立って、予め、繊維をイ
ソシアネート溶液、エポキシ溶液又はこれらの混合液等
に浸漬し、乾燥処理しておくことも可能である。
は特に制限はなく、公知のレゾルシノール−ホルムアル
デヒド樹脂−重合体ラテックス系接着剤を用いる場合と
同様の方法を採用することができるが、その方法の一例
を示せば以下のとおりである。繊維を接着剤組成物で浸
漬処理し、必要ならば乾燥したのち、加熱処理する。加
熱の条件は特に限定されるものではなく、浸漬により付
着した接着剤組成物を反応定着させるのに十分な時間と
温度であり、通常、約140〜約250℃で数分間行なわれ
る。なお、繊維の浸漬処理に先立って、予め、繊維をイ
ソシアネート溶液、エポキシ溶液又はこれらの混合液等
に浸漬し、乾燥処理しておくことも可能である。
本発明において、接着剤組成物固形分の付着量は特に
制限されないが、通常、繊維に対して2〜20重量%、好
ましくは3〜10重量%である。
制限されないが、通常、繊維に対して2〜20重量%、好
ましくは3〜10重量%である。
このようにして得られた本発明の接着剤組成物で繊維
とゴムとを加硫接着することにより、ゴムと繊維との複
合体が得られる。
とゴムとを加硫接着することにより、ゴムと繊維との複
合体が得られる。
本発明において繊維との接着に使用されるゴムには、
特に制限はなく、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポ
リブタジエンゴム及びこれらの混合ゴムを例示すること
ができる。
特に制限はなく、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポ
リブタジエンゴム及びこれらの混合ゴムを例示すること
ができる。
ゴムと繊維との加硫接着の方法は特に限定されず、従
来、ゴムと繊維との加硫接着に採用されているのと同様
の方法が採用できる。具体的には、ゴムに加硫剤、充填
剤等の配合剤を添加して調製されたゴム配合物に繊維を
埋め込んだのち、加硫することにより達成される。加硫
の条件は特に限定されないが、通常、0.5〜10MPaの加圧
下、120〜180℃で1〜120分間である。
来、ゴムと繊維との加硫接着に採用されているのと同様
の方法が採用できる。具体的には、ゴムに加硫剤、充填
剤等の配合剤を添加して調製されたゴム配合物に繊維を
埋め込んだのち、加硫することにより達成される。加硫
の条件は特に限定されないが、通常、0.5〜10MPaの加圧
下、120〜180℃で1〜120分間である。
かくして本発明のラテックス組成物を使用して得られ
た繊維とゴムとの複合体は、従来のビニルピリジン系共
重合体ラテックスを用いた場合に比べて大幅に改良され
た接着力を示すので、従来のラテックスよりもその使用
量を減少させることができ、あるいは特に高い接着力の
要求される用途に好適に用いることができる。
た繊維とゴムとの複合体は、従来のビニルピリジン系共
重合体ラテックスを用いた場合に比べて大幅に改良され
た接着力を示すので、従来のラテックスよりもその使用
量を減少させることができ、あるいは特に高い接着力の
要求される用途に好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明す
る。なお、実施例、比較例及び参考例中の部及び%は、
特に断りのない限り重量基準である。
る。なお、実施例、比較例及び参考例中の部及び%は、
特に断りのない限り重量基準である。
実施例1 (ラテックス(AL)の製造) 撹拌機付きオートクレーブに、第1表AL−1欄に示す
単量体混合物Iを同表に記載の重量比率で合計100部、
水150部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩0.1
部、ラウリル硫酸ナトリウム5部、重炭酸ナトリウム0.
5部、t−ドデシルメルカプタン0.5部及び過硫酸カリウ
ム0.3部を仕込み、攪拌混合しながら60℃で15時間反応
を行なった。重合転化率は95%に達した。これを種ラテ
ックスとする。固形分40部に相当する量の種ラテックス
を別の撹拌機付きオートクレーブに仕込み、更に第1表
に示す単量体混合物IIを同表に記載の重量比率で合計60
部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム2部、t−ドデシルメルカプタン
0.5部、過硫酸カリウム0.3部及び水90部を仕込み、攪拌
混合しながら60℃で反応させた。重合転化率95%に達し
たときにハイドロキノン0.05部を添加して反応を停止
し、減圧にして未反応単量体を除去し、ラテックスAL−
1を得た。
単量体混合物Iを同表に記載の重量比率で合計100部、
水150部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩0.1
部、ラウリル硫酸ナトリウム5部、重炭酸ナトリウム0.
5部、t−ドデシルメルカプタン0.5部及び過硫酸カリウ
ム0.3部を仕込み、攪拌混合しながら60℃で15時間反応
を行なった。重合転化率は95%に達した。これを種ラテ
ックスとする。固形分40部に相当する量の種ラテックス
を別の撹拌機付きオートクレーブに仕込み、更に第1表
に示す単量体混合物IIを同表に記載の重量比率で合計60
部、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム2部、t−ドデシルメルカプタン
0.5部、過硫酸カリウム0.3部及び水90部を仕込み、攪拌
混合しながら60℃で反応させた。重合転化率95%に達し
たときにハイドロキノン0.05部を添加して反応を停止
し、減圧にして未反応単量体を除去し、ラテックスAL−
1を得た。
なお、ラテックス粒子表面のカルボキシル基の定量
は、Kawaguchiの方法(ジャーナル・オブ・アプライド
・ポリマー・サイエンス(J.Appl.Poly.Sci.)、26巻、
2015〜2022頁、1981年発行に記載)を参考にして次のよ
うに行なった。
は、Kawaguchiの方法(ジャーナル・オブ・アプライド
・ポリマー・サイエンス(J.Appl.Poly.Sci.)、26巻、
2015〜2022頁、1981年発行に記載)を参考にして次のよ
うに行なった。
ラテックスをセルロース製チューブに入れ、流水中に
1週間浸漬してラテックスセラム中の溶解物質を透析除
去したのちビーカーに移して、これにポリオキシエチレ
ンラウリルエーテルをラテックス固形分の1/10量添加す
る。この試料を固形分濃度4%に調整したのち、固形分
2gに相当する量を別のビーカーに精秤し、0.5N塩酸を3g
添加してマグネチックスターラーで撹拌する。攪拌開始
から15分間経過後に、0.1N水酸化ナトリウム水溶液で滴
定し、電気電導度曲線を描き、屈曲点よりラテックス粒
子表面のカルボキシル基の量を求める。
1週間浸漬してラテックスセラム中の溶解物質を透析除
去したのちビーカーに移して、これにポリオキシエチレ
ンラウリルエーテルをラテックス固形分の1/10量添加す
る。この試料を固形分濃度4%に調整したのち、固形分
2gに相当する量を別のビーカーに精秤し、0.5N塩酸を3g
添加してマグネチックスターラーで撹拌する。攪拌開始
から15分間経過後に、0.1N水酸化ナトリウム水溶液で滴
定し、電気電導度曲線を描き、屈曲点よりラテックス粒
子表面のカルボキシル基の量を求める。
また、ラテックス粒径はレーザー光源散乱法(英国マ
ルバーン(Malvern)社製モデル4600)によって測定し
た。以上の結果を第1表に併記した。
ルバーン(Malvern)社製モデル4600)によって測定し
た。以上の結果を第1表に併記した。
(ラテックス(BL)の製造) 撹拌機付きオートクレーブに水150部、エチレンジア
ミン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、ラウリル硫酸ナトリ
ウム5部、重炭酸ナトリウム0.5部、t−ドデシルメル
カプタン0.5部、過硫酸カリウム0.3部と共に第1表のBL
−1欄記載の単量体混合物Iを合計100部仕込み、攪拌
混合しながら60℃で反応させた。重合転化率が95%に達
した時に冷却して反応を停止し、未反応単量体を除去し
ラテックスBL−1を得た。
ミン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、ラウリル硫酸ナトリ
ウム5部、重炭酸ナトリウム0.5部、t−ドデシルメル
カプタン0.5部、過硫酸カリウム0.3部と共に第1表のBL
−1欄記載の単量体混合物Iを合計100部仕込み、攪拌
混合しながら60℃で反応させた。重合転化率が95%に達
した時に冷却して反応を停止し、未反応単量体を除去し
ラテックスBL−1を得た。
(ラテックス組成物の調製) ラテックスAL−1とラテックスBL−1とを固形分濃度
で15:85の比率に混合してラテックス組成物を得た。
で15:85の比率に混合してラテックス組成物を得た。
(繊維のラテックス組成物による処理) レゾルシノール11部、ホルマリン水溶液(37%濃度)
16.2部、水酸化ナトリウム0.3部を水238.5部に溶解し、
撹拌下に25℃で6時間反応させた。次いでこの中へ前記
ラテックス組成物を添加し、撹拌下に25℃で20時間反
応させたのち、固型分濃度15%に調整して接着剤組成物
を得た。
16.2部、水酸化ナトリウム0.3部を水238.5部に溶解し、
撹拌下に25℃で6時間反応させた。次いでこの中へ前記
ラテックス組成物を添加し、撹拌下に25℃で20時間反
応させたのち、固型分濃度15%に調整して接着剤組成物
を得た。
この接着剤組成物を用いて試験用シングルコードディ
ッピングマシンでナイロン6タイヤコード(1260d/2)
を浸漬、乾燥処理したのち、200℃で1分間熱処理を行
なって接着剤組成物処理繊維(イ)を得た。
ッピングマシンでナイロン6タイヤコード(1260d/2)
を浸漬、乾燥処理したのち、200℃で1分間熱処理を行
なって接着剤組成物処理繊維(イ)を得た。
(ゴムと繊維との加硫接着) 上記処理をした処理繊維(イ)を、第2表の配合処方
により調製したゴム配合物に埋め込み長さ8mmで埋め込
み、プレス圧5Mpa、150℃で30分間加硫してゴムと繊維
との複合体を得た。この複合体についてASTM−D−2630
に準拠してコード剥離試験を行なって初期接着力を測定
した。
により調製したゴム配合物に埋め込み長さ8mmで埋め込
み、プレス圧5Mpa、150℃で30分間加硫してゴムと繊維
との複合体を得た。この複合体についてASTM−D−2630
に準拠してコード剥離試験を行なって初期接着力を測定
した。
結果を第3表に示す。
実施例2〜5及び比較例1 ラテックスAL−1とラテックスBL−1とを第3表に示
す混合比率で混合してラテックス組成物〜を調製
し、これらについて実施例1と同様の試験を行なった。
結果を第3表に示す。
す混合比率で混合してラテックス組成物〜を調製
し、これらについて実施例1と同様の試験を行なった。
結果を第3表に示す。
第3表の結果から、本発明のラテックス組成物を使用
することにより、少量のビニルピリジン使用量で初期接
着力に優れたゴムと繊維との複合体が得られるのに対し
てビニルピリジン使用量が0.5%未満のときはゴムと繊
維との複合体の初期接着力が劣ることが分かる。
することにより、少量のビニルピリジン使用量で初期接
着力に優れたゴムと繊維との複合体が得られるのに対し
てビニルピリジン使用量が0.5%未満のときはゴムと繊
維との複合体の初期接着力が劣ることが分かる。
実施例6〜8、比較例2〜5 実施例1におけるラテックスAL−1の製造と同様の方
法で、第4表に記載の単量体混合物を使用してラテック
スAL−2、AL−3及びCL−1を製造した。また、実施例
1におけるラテックスBL−1の製造と同様の方法で、第
5表に記載の単量体混合物を使用してラテックスCL−2
及びBL−2を製造した。
法で、第4表に記載の単量体混合物を使用してラテック
スAL−2、AL−3及びCL−1を製造した。また、実施例
1におけるラテックスBL−1の製造と同様の方法で、第
5表に記載の単量体混合物を使用してラテックスCL−2
及びBL−2を製造した。
これらのラテックスを第6表に示す混合比率で混合し
てラテックス組成物〜を調製し、これらについて実
施例1と同様の試験を行なった。結果を第6表に示す。
てラテックス組成物〜を調製し、これらについて実
施例1と同様の試験を行なった。結果を第6表に示す。
第6表の結果から、本発明のラテックス組成物を使用
することにより、少量のビニルピリジン使用量で初期接
着力に優れたゴムと繊維との複合体が得られるのに対し
て、ラテックス組成物中の全共重合体において、エチレ
ン系不飽和酸単量体単位の量が0.005%未満のときは、
低い初期接着力しか得られないことが分かる(比較例2
〜3)。また、ラテックス組成物中の全共重合体におい
てビニルピリジン単位の量が0.5%以上、エチレン系不
飽和酸単量体単位の量が0.005%以上であっても、エチ
レン系不飽和酸単量体単位を含まないビニルピリジン系
共重合体ラテックスを使用するとき(比較例4)、ある
いはビニルピリジン単位量の少ないビニルピリジン系共
重合体ラテックスを使用するとき(比較例5)は、得ら
れる初期接着力が低いことが分かる。
することにより、少量のビニルピリジン使用量で初期接
着力に優れたゴムと繊維との複合体が得られるのに対し
て、ラテックス組成物中の全共重合体において、エチレ
ン系不飽和酸単量体単位の量が0.005%未満のときは、
低い初期接着力しか得られないことが分かる(比較例2
〜3)。また、ラテックス組成物中の全共重合体におい
てビニルピリジン単位の量が0.5%以上、エチレン系不
飽和酸単量体単位の量が0.005%以上であっても、エチ
レン系不飽和酸単量体単位を含まないビニルピリジン系
共重合体ラテックスを使用するとき(比較例4)、ある
いはビニルピリジン単位量の少ないビニルピリジン系共
重合体ラテックスを使用するとき(比較例5)は、得ら
れる初期接着力が低いことが分かる。
実施例9及び比較例6 レゾルシノール16.6部、ホルマリン水溶液(37%濃
度)14.6部、水酸化ナトリウム1.3部を水333.5部に溶解
し、撹拌下に25℃で2時間反応させた。次いでこの中へ
ラテックス組成物又は100部を添加し、撹拌下に25
℃で20時間反応させた。次いでバルカボンドE(Vulcab
ondE、Vulnax社製品)を30部添加した。得られた水溶液
を固形分濃度20%に調整したのち、試験用シングルコー
ドディッピングマシンを用いてポリエステルタイヤコー
ド(1500d/2)を浸漬処理した。これを乾燥した後、240
℃で1分間加熱処理を行った。この処理されたポリエス
テルタイヤコードを第2表の配合処方により製造した天
然ゴム配合物に埋め込み長さ8mmで埋め込み、プレス圧5
MPaをかけて、150℃で30分間(初期接着力試験用)又は
170℃で90分間(耐熱接着力試験用)加硫してゴムと繊
維との複合体を得た。得られた複合体の繊維とゴムとの
接着力をJIS L−1017に準拠してT引き抜き試験法によ
り評価した(測定温度20℃、相対湿度65%、試験繰り返
し数24)。
度)14.6部、水酸化ナトリウム1.3部を水333.5部に溶解
し、撹拌下に25℃で2時間反応させた。次いでこの中へ
ラテックス組成物又は100部を添加し、撹拌下に25
℃で20時間反応させた。次いでバルカボンドE(Vulcab
ondE、Vulnax社製品)を30部添加した。得られた水溶液
を固形分濃度20%に調整したのち、試験用シングルコー
ドディッピングマシンを用いてポリエステルタイヤコー
ド(1500d/2)を浸漬処理した。これを乾燥した後、240
℃で1分間加熱処理を行った。この処理されたポリエス
テルタイヤコードを第2表の配合処方により製造した天
然ゴム配合物に埋め込み長さ8mmで埋め込み、プレス圧5
MPaをかけて、150℃で30分間(初期接着力試験用)又は
170℃で90分間(耐熱接着力試験用)加硫してゴムと繊
維との複合体を得た。得られた複合体の繊維とゴムとの
接着力をJIS L−1017に準拠してT引き抜き試験法によ
り評価した(測定温度20℃、相対湿度65%、試験繰り返
し数24)。
結果を第7表に示す。
第7表の結果から、ポリエステル繊維を用いた場合
も、本発明のラテックス組成物を使用することにより、
初期接着力及び耐熱接着力に優れたゴムと繊維との複合
体が得られることが分かる。
も、本発明のラテックス組成物を使用することにより、
初期接着力及び耐熱接着力に優れたゴムと繊維との複合
体が得られることが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C08F 236/04 226:06) (C09J 109/00 161:12)
Claims (2)
- 【請求項1】共役ジエン単位45〜85重量%、エチレン系
不飽和酸単量体単位0.1〜25重量%、ビニルピリジン単
位10〜45重量%及びこれらと共重合可能な他の単量体0
〜30重量%より成るビニルピリジン系共重合体(A)の
ラテックス(AL)と、共役ジエン単位50〜80重量%(但
し、80重量%を除く)及びこれと共重合可能な他の単量
体20〜50重量%(但し、20重量%を除く)より成る共役
ジエン系共重合体(B)のラテックス(BL)とを含有す
るラテックス組成物であって、ラテックス組成物中に含
有される全共重合体中に占めるエチレン系不飽和酸単量
体単位及びビニルピリジン単位の割合が、それぞれ、0.
005重量%以上、0.5重量%以上であることを特徴とする
ラテックス組成物。 - 【請求項2】請求項(1)のラテックス組成物とレゾル
シノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とする接着
剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1027041A JP2694464B2 (ja) | 1989-02-06 | 1989-02-06 | ラテックス組成物及び接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1027041A JP2694464B2 (ja) | 1989-02-06 | 1989-02-06 | ラテックス組成物及び接着剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02206630A JPH02206630A (ja) | 1990-08-16 |
JP2694464B2 true JP2694464B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=12209983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1027041A Expired - Fee Related JP2694464B2 (ja) | 1989-02-06 | 1989-02-06 | ラテックス組成物及び接着剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2694464B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114989353B (zh) * | 2022-06-10 | 2023-12-29 | 江苏亚泰化工有限公司 | 一种改性丁吡胶乳及其制备方法和应用 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0757829B2 (ja) * | 1988-12-02 | 1995-06-21 | 日本ゼオン株式会社 | 重合体ラテックス組成物及びゴムと繊維の接着剤 |
-
1989
- 1989-02-06 JP JP1027041A patent/JP2694464B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02206630A (ja) | 1990-08-16 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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