JPH03109451A - 共重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

共重合体ラテックスの製造方法

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JPH03109451A
JPH03109451A JP1327973A JP32797389A JPH03109451A JP H03109451 A JPH03109451 A JP H03109451A JP 1327973 A JP1327973 A JP 1327973A JP 32797389 A JP32797389 A JP 32797389A JP H03109451 A JPH03109451 A JP H03109451A
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田中 武満
Shozo Nishida
西田 昌三
Katsuhiko Tsuruoka
鶴岡 勝彦
Masaaki Yada
矢田 正明
Masabumi Wakamori
正文 若森
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は共重合体ラテックスの製造方法に関し、詳しく
は微細な凝固物の発生が少なく機械的安定性に優れ、か
つ接着剤等に使用したとき接着強度や耐ブリスター性等
の物性に優れた共重合体ラテックスの製造方法に関する
(従来の技術) 脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和カルボン
酸などからなる単量体混合物を乳化重合して得られるカ
ルボキシル基変性共重合体ラテックスは、接着性に優れ
ることから各種の接着剤として広く使用され、特に紙塗
被用バインダーとして単独で、あるいはカゼイン、デン
プン、タンパク質、セルロース、ポリビニルアルコール
などの天然もしくは合成のバインダーと共に用いられる
このカルボキシル基変性共重合体ラテックスを紙塗被用
バインダーとして含有する紙塗被組成物を塗被して得ら
れるコート紙は、接着強度、耐水性、光沢などが良好の
ため、様々な用途に使用されている。
近年、コート紙の需要は著しく、これに佇い紙塗工技術
および印刷技術の進歩はめざましく、生産性の向上およ
び省力化1合理化の上からも塗工速度および印刷速度の
高速化が進められてきている。
このため、紙塗被用組成物に対しでは、高速塗工におけ
る機械的剪断力に対する安定性が要求され、その塗工紙
においては印刷時に優れた接着強度、耐水性、あるいは
耐ブリスター性等の諸性質を発現することが必要となっ
ている。
紙塗被用組成物の一成分であり、バインダーとして使用
されるカルボキシル基変性ポリマーラテックスは、紙塗
被用組成物の機械的安定性および塗工紙の諸性能に大き
く関与しているため重要視されている。
紙塗被用組成物の機械的安定性を損う原因として、ポリ
マーラテックス中の微細凝固物がある。
この微細凝固物は主にポリマーラテックス製造時に発生
する。この微細凝固物が多いと、塗工時のストリークト
ラブルやロールダスティングトラブルの問題が生じ、塗
工紙の接着強度、耐水性等が低下し、また印刷時のブラ
ンケット汚れ等の問題が生じる。
微細凝固物を除去する方法として、ポリマーラテックス
をろ過する方法が知られているが、操作が複雑でコスト
高となるため好ましくない。
このような問題を解決する手段として、特開昭55−9
0897号、同5g−91707号公報には、重合連鎖
移動剤の使用方法に関する提案がなされている。しかし
ながら、これらの技術における効果は必ずしも満足すべ
きものではない。これらの課題は、紙塗被用バインダー
以外の接着剤分野においても共通の課題である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、微細凝固物の発生が少なく機械的安定性に優
れ、かつ接着剤等に使用したとき接着強度および耐ブリ
スター性がともに一段と改良された共重合体ラテックス
の製造方法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、鋭意検討の結果、単量体を特定の重合連
鎖移動剤の存在下に乳化重合して得られる共重合体ラテ
ックスを用いることにより、上記目的を達成することを
見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明の第1の発明は、 (a)共役ジエン系単量体 10〜80重量% (b)エチレン系不飽和単量体 20〜89.5重量% (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0〜10重量
% を含む単量体を、α−メチルスチレンダイマーの存在下
において、乳化重合することを特徴とする共重合体ラテ
ックスの製造方法に関する。
本発明の第2の発明は、 (a)共役ジエン系単量体 10〜80重量% (b)エチレン系不飽和単量体 20〜89.5重量% (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0〜10重量
% を含む単量体を、ターピノーレン、α−テルピネン、γ
−テルピネンおよびジペンテンから選ばれる少なくとも
1種の化合物の存在下において、乳化重合することを特
徴とする共重合体ラテックス製造方法に関する。
本発明の第3の発明は、 (a)共役ジエン系単量体 10〜60重量% (b)エチレン系不飽和単量体 20〜89.4重量% (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10
重量% (d)エチレン系不飽和アミン単量体 0.1〜10重量% を含む単量体を、α−メチルスチレンダイマーの存在下
において、乳化重合することを特徴とする共重合体ラテ
ックスの製造方法に関する。
本発明の第4の発明は、 (a)共役ジエン系単量体 10〜60重量% (b)エチレン系不飽和単量体 20〜89.4重量% (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10
重量% (d)エチレン系不飽和アミン単量体 0.1〜10重量% を含む単量体を、ターピノーレン、α−テルピネン、γ
−テルピネンおよびジペンテンから選ばれる少なくとも
1種の化合物の存在下において、乳化重合することを特
徴とする共重合体ラテックスの製造方法に関する。
さらに、本発明においては、重合工程の少なくとも一部
において、単量体と重合連鎖移動剤とを連続的に添加し
ながら重合させ、かつ連続的に添加される単量体と重合
連鎖移動剤との単位時間当りの重量比を連続的に変化さ
せることが好ましい。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の共重合体ラテックスの製造に使用する(a)共
役ジエン系単量体の具体例としては、ブタジェン、イソ
プレン、2−クロル−1,3−ブタジェン、2−メチル
−1,3−ブタジェンなどを挙げることができる。これ
らの単量体(a)は、単独で、あるいは2種以上を組み
合わせて使用することかできる。これらのうち、特にブ
タジェンが好ましい。
単量体(a)は、得られる共重合体に適当な弾性および
膜の硬さを付与するために使用する。単量体(a)の使
用量は、全単量体に対し、第1および第2の発明におい
ては、10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%
、第3および第4の発明においては、10〜60重量%
、好ましくは20〜60重量%である。この使用量が前
記範囲より過少であると接着強度を得ることができず、
一方前記範囲より過大であると耐水性および接着強度が
低下して好ましくない。
(b)エチレン系不飽和単量体の具体例としては、第1
および第2の発明においては、スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレンなどの芳
香族ビニル化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸
グリシジルなどのアクリル酸またはメタクリル酸のアル
キルエステル化合物、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロール
アクリルアミドなどのエチレン系不飽和カルボン酸のア
クリルアミドまたはメタクリルアミド化合物、酢酸ビニ
ルなどのカルボン酸ビニルエステル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル
などのシアン化ビニル化合物、メチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、2−ビニルピリジン、4
−ビニルピリジンなどのエチレン系不飽和アミン化合物
などの後記する(c)成分以外のエチレン性不飽和単量
体を挙げることができる。これらは単独で、あるいは2
種以上を組合わせて使用することができる。
これらのうち、特に芳香族ビニル化合物としてはスチレ
ンが、アルキルエステル化合物としてはメタクリル酸メ
チルが、またシアン化ビニル化合物としてはアクリロニ
トリルが好適に使用される。
好ましい単量体(b)としては、芳香族ビニル化合物お
よび/または(メタ)アクリル酸アルキルエステルが全
単量体(b)に対し10重量%以上、さらに好ましくは
20重量%以上の含有率で含まれるものである。
第3および第4の発明においては、単量体(b)として
は、前記単量体(b)から後記する(d)エチレン系不
飽和アミン化合物を除いたものを側車量体(b)は、得
られる共重合体に適度の硬さ、弾性および耐水性を付与
するために使用する。
単量体(b)の使用量は、全単量体に対し、第1および
第2の発明においては、20〜89.5重量%、好まし
くは30〜79.5重量%、第3および第4にの発明に
おいては、20〜89.4重量%、好ましくは30〜7
9.4重量%である。この使用量が、上記範囲より過少
であると耐水性が劣り、一方上記範囲より過大であると
共重合体が硬くなりすぎ、接着強度が低下して好ましく
ない。
(c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体の具体例とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモ
ノカルボン酸類、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸な
どのジカルボン酸類、さらにマレイン酸メチル、イタコ
ン酸メチル、β−メタアクリルオキシエチルアシッドヘ
キサハイドロフタレート等のハーフエステル類等を挙げ
ることができる。また、ジカルボン酸の無水物も使用す
ることができる。これらは単独でも、あるいは2種以上
を組合せて使用することもできる。
単量体(c)としては、ジカルボン酸、そのハーフエス
テル類およびジカルボン酸無水物から選ばれる少なくと
も1種を必須とすることが好ましく、特にジカルボン酸
を用いることが好ましい。
そして、ジカルボン酸、ハーフエステル類およびジカル
ボン酸無水物から選ばれる少なくとも1種(α)とモノ
カルボン酸(β)との重量比率(α)/(β)が、5/
95〜10010、さらに好ましくは10/90〜95
15である。この比率範囲で用いると、接着強度、ラテ
ックスならびに塗被組成物の機械的安定性が優れる。
単量体(c)の使用量は、全単量体に対し、第1および
第2の発明においては、0〜10重量%、好ましくは0
.5〜10重量%、第3および第4の発明においては、
0.5〜10重量%、好ましくは1〜7重量%である。
この使用量が前記範囲より過少であると接着強度のほか
、共重合体ラテックスの機械的安定性が低下し、一方前
記範囲より過大であると共重合体ラテックスの粘度が高
くなって、取扱い(ハンドリング)が困難となり、操作
性が低下して好ましくない。
第3および第4の発明において必須成分とされる(d)
エチレン系不飽和アミン単量体としては、前記単量体(
b)中のエチレン系不飽和アミン化合物と同様なものを
例示することができる。かかるエチレン系不飽和アミン
単量体を用いると、耐水性のさらに優れた共重合体ラテ
ックスが得られる。
単量体(d)の使用量は、全単量体に対し、0.1〜1
0重量%、好ましくは0.5〜7重量%である。この使
用量が前記範囲より過少であると一段と優れた耐水性が
得られず、一方前記範囲より過大であると、共重合体ラ
テックスの製造時に微細凝固物の生じる場合がある。
なお、単量体(d)の重合に際しては、重合系のpHは
、通常7以上、好ましくは7.5以上とされる。
本発明における共重合体ラテックスは、上記単量体を水
性媒体中で乳化重合することによって得られるが、本発
明の特徴はこの乳化重合を特定の重合連鎖移動剤の存在
下に行う点にある。すなわち、本発明の第1および第3
の発明においては、α−メチルスチレンダイマーの存在
下、好ましくは、α−メチルスチレンダイマー2〜10
0重量%と他の重合連鎖移動剤98〜0重量%とからな
る重合連鎖移動剤の存在下に、また本発明の第2および
第4の発明においては、ターピノーレン。
α−テルピネン、γ−テルピネンおよびジペンテンから
選ばれる少なくとも1種の化合物の存在下、好ましくは
、(A)ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピ
ネンおよびジペンテンから選ばれる少なくとも1種の化
合物2〜100重量%と、(B)アルキルメルカプタン
類、四塩化炭素、キサントゲンジスルフィド類およびチ
ウラムジスルフィド類から選ばれる少なくとも1種の化
合物98〜0重量%とからなる重合連鎖移動剤の存在下
に乳化重合を行う。
これら第1.第3の発明および第2.第4の発明につい
て、以下に詳しく説明する。
第1および第3の発明において使用する重合連鎖移動剤
(以下、重合連鎖移動剤(I)という)は、α−メチル
スチレンダイマーと必要に応じて用いられる他の重合連
鎖移動剤とからなる。
α−メチルスチレンダイマーとしては、異性体として、 (イ)2−4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン
、 (ロ)2−4−ジフェニル−4−メチル−2−ペンテン
、および (ハ)1−1−3−)ジメチル−3−フェニルインダン がある。α−メチルスチレンダイマーとして好ましい組
成は、(イ)成分が40重量%以上、(ロ)成分および
/または(ハ)成分が60重量%以下、さらに好ましく
は、(イ)成分が50重量%以上、(ロ)成分および/
または(ハ)成分が50重量%以下、特に好ましくは、
(イ)成分が70重量%以上、(ロ)成分および/また
は(ハ)成分が30重量%以下である。(イ)成分の組
成比率が高くなるに従って、連鎖移動効果に優れる。
α−メチルスチレンダイマーは、本発明の目的を損なわ
ない範囲で、不純物、例えば未反応のα−メチルスチレ
ン、前記(イ)、(ロ)、(ハ)成分以外のα−メチル
スチレンオリゴマー α−メチルスチレンポリマーを含
むものであってもよい。
α−メチルスチレンダイマーを使用する場合、その目的
を損なわないものであれば、α−メチルスチレンダイマ
ー合成後、これを未精製の状態で使用することもできる
α−メチルスチレンダイマーと併用する他の重合連鎖移
動剤としては、一般の乳化重合に使用されている公知の
重合連鎖移動剤を使用することができる。具体的には、
例えば、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメ
ルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t−テト
ラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類;ジメチル
キサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジス
ルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドな
どのキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラ
ムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、
テトラブチルチウラムジスルフィドなどのチウラムジス
ルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロゲン
化炭化水素類;ペンタフェニルエタンなどの炭化水素類
;およびアクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコ
ール、2−エチルへキシルチオグリコレート、ターピノ
ーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン
などを挙げることができる。これらは単独でも、あるい
は2種以上組み合わせて使用することもできる。これら
のうち、メルカプタン類、キサントゲンジスルフィド類
、チウラムジスルフィド類、四塩化炭素などが好適に使
用される。
重合連鎖移動剤(I)中のα−メチルスチレンダイマー
の割合は2〜100重量%、好ましくは3〜100重量
%、さらに好ましくは5〜95重量%である。
このα−メチルスチレンダイマーの割合が2重量%未満
では接着強度と耐ブリスター性に優れた共重合体ラテッ
クスを得ることができない。また、α−メチルスチレン
ダイマーと他の重合連鎖移動剤との併用により、重合時
における反応性を高めることができる。
重合連鎖移動剤(1)の使用量は、全単量体100重量
部当り、通常0.05〜20重量部、好ましくは0.1
〜10重量部、より好ましくは0.3〜7重量部である
。この重合連鎖移動剤(I)の使用量が0.05重量部
未満では耐ブリスター性が劣り、一方20重量部を越え
ると接着強度が低下して好ましくない。
なお、α−メチルスチレンダイマーの使用量については
、全単量体100重量部に対し、0.1〜5重量部の範
囲で使用するのが好ましい。
次に、第2および第4の発明において使用する重合連鎖
移動剤(以下、重合連鎖移動剤(n)という)は、(A
)ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネンお
よびジペンテンから選ばれる少なくとも1種の化合物(
以下、「成分(A)」という)と、(B)必要に応じて
用いられる他の重合連鎖移動剤、好ましくはアルキルメ
ルカプタン類、四塩化炭素、キサントゲンジスルフィド
類およびチウラムジスルフィド類から選ばれる少なくと
も1種の化合物(以下、「成分(B)」という)とから
なる。
成分(B)のアルキルメルカプタン類の具体例としでは
、前記メルカプタン類と同様の化合物を挙げることがで
きる。これらのうち、t−ドデシルメルカプタンが好ま
しく使用される。
キサントゲンジスルフィド類およびチウラムジスルフィ
ド類の具体例としては、前記キサントゲンジスルフィド
類およびチウラムジスルフィド類と同様の化合物を挙げ
ることができる。
重合連鎖移動剤(n)中の成分(A)の割合は2〜10
0重量%、好ましくは10〜90重量%である。この重
合連鎖移動剤中の成分(A)の割合が2重量%未満でみ
ると本発明の目的とする接着強度および耐ブリスター性
がともに優れた紙塗被組成物を得ることができない。
重合連鎖移動剤(n)の使用量は、全単量体100重量
部に対し、通常0.05〜20重量部、好ましくは01
1〜10重量部、より好ましくは0.5〜7重量部であ
る。重合連鎖移動剤(■)の使用量が0.05重量部未
満では耐ブリスター性が劣り、また20重量部を越える
と接着強度が低下して好ましくない。
なお、成分(A)の使用量については、全単量体100
重量部に対し、0.1〜5重量部の範囲で使用するのが
好ましい。
本発明における共重合体ラテックスは、上記の単量体お
よび重合連鎖移動剤を使用する点を除けば、従来公知の
乳化重合方法によって製造することができる。すなわち
、水性媒体(通常、水)に単量体ならびに重合開始剤、
乳化剤9重合連鎖移動剤などを加えて乳化重合を行うこ
とによって得られる。
本発明における乳化重合に使用する重合開始剤について
は特に制限はなく、例えばクメンハイドロパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、
パラメンタンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパ
ーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイドなどのパーオキサイド類およびアゾビ
スイソブチロニトリルなどのアゾ化合物類などの有機系
重合開始剤、ならびに過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩などの無機系重
合開始剤を使用することができる。
本発明においては、有機系重合開始剤を単独で使用する
と得られる共重合体ラテックスの機械的安定性が劣り、
また重合中に多量の凝固物が発生することから、無機系
重合開始剤を単独で、あるいは有機系重合開始剤と組合
わせて使用するのが好ましい。
なお、上記重合開始剤は重亜硫酸ナトリウムなどの還元
剤と組み合わせた、いわゆるレドックス系重合開始剤と
しても使用することができる。
これら重合開始剤のうち、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウムなどの過硫酸塩、またはこれとアゾビスイソブ
チロニトリルあるいはベンゾイルパーオキサイドとの組
合せ、さらにはこれらと還元剤とを組み合わせたものが
好ましく使用される。
本発明における重合開始剤の使用量は、全単量体100
重量部当り、通常0.1〜5重量部であり、好ましくは
0.5〜2重量部である。無機系重合開始剤と有機系重
合開始剤とを併用する場合には、有機系重合開始剤の割
合は、好ましくは全重合開始剤の70重量%以下、さら
に好ましくは50重量%以下である。有機系重合開始剤
の割合が70重量%を越えると、有機系重合開始剤を単
独で使用した場合のような問題が生じて好ましくない。
本発明における乳化重合に使用する乳化剤については特
に制限はなく、アニオン型、ノニオン型および両性型界
面活性剤のいずれも使用することができる。これらは単
独でも、あるいは2種以上を混合して使用することもで
きる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウムなどの高級アル
コールの硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、ジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウムなどの脂肪族カルボン
酸エステルのスルホン酸塩などのアニオン型界面活性剤
、ポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アル
キルフェニルエーテル型、アルキルエーテル型などのノ
ニオン型界面活性剤などを使用することができる。また
、両性界面活性剤としては、アニオン部分としてカルボ
ン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、りん酸塩、り
ん酸エステル塩を、またカチオン部分としてアミン塩、
第4級アンモニウム塩をもつものを挙げることができる
。具体的には、アルキルベタインの塩としてラウリルベ
タイン、ステアリルベタイン、ココアミドプロピルベタ
イン、2−ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリウム
ベタインの塩が、またアミノ酸タイプのものとしてはラ
ウリル−β−アラニン、ステアリル−β−アラニン、ラ
ウリルジ(アミノエチル)グリシン、オクチルジ(アミ
ノエチル)グリシン、ジオクチルジ(アミノエチル)グ
リシンの塩を挙げることができる。
これら乳化剤のうち、特にアルキルベンゼンスルホン酸
塩が好ましく使用される。さらに具体的には、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが特に好ましく使用
される。このアルキルベンゼンスルホン酸塩は、他の界
面活性剤、例えば高級アルコールの硫酸エステル塩、脂
肪族カルボン酸エステルのスルホン酸塩などのアニオン
型界面活性剤あるいはポリエチレングリコールのアルキ
ルエステル型、アルキルエーテル型、アルキルフェニル
エーテル型などのノニオン型界面活性剤などと併用して
もよい。
乳化剤の使用量は、全単量体100重量部当り、通常0
.05〜2重量部であり、好ましくは0.05〜1重量
部である。乳化剤の使用量が2重量部を越えると、耐水
性が劣り、紙塗被組成物の泡立ちが著しくなって塗工時
に問題となる。なお、アルキルベンゼンスルホン酸塩を
他のアニオン型あるいはノニオン型界面活性剤と併用す
る場合、アルキルベンゼンスルホン酸塩の使用割合は全
乳化剤の50重量%以上とするのが好ましい。
本発明における乳化重合方法およびその条件については
特に制限はなく、従来公知の方法および条件下において
実施することができる。
例えば、重合連鎖移動剤の添加方法については、−括添
加方式、分割添加方式、連続添加方式あるいはこれらの
組合わせのいずれでもよい。
また、単量体の添加方法については、−括添加方式、分
割添加方式、連続添加方式あるいはこれらの組合せのい
ずれでもよい。これらの方式のうち、凝固物の生成の減
少、反応熱の除去などの点からは、分割添加方式または
連続添加方式が好ましい。さらに、エチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体の全量または一部を含む全単量体の10
〜50重量%を1段目で重合し、2段目では残りの単量
体50〜90重量%を連続的に添加して乳化重合する2
段重合方法によれば、重合工程における凝固物の生成が
より一層減少できることから、この2段重合方法によっ
て本発明の乳化重合を実施するのが好ましい。なお、こ
の方法において、重合連鎖移動剤は1段目、2段目のい
ずれか一方に添加してもよく、あるいは両方に添加して
もよい。
重合連鎖移動剤を2段目に使用する場合には、連続的に
添加するのが好ましい。
さらに本発明においては、前記1段目および/または2
段目において、単量体の好ましくは10重量%以上と重
合連鎖移動剤の好ましくは5重量%以上とを連続的に添
加させるものであって、かつこのように連続的に添加さ
れる単量体と重合連鎖移動剤との単位時間当りの重量比
を連続的に変化させながら乳化重合することが好ましい
すなわち、1段目の工程または2段目の工程、もしくは
1段目と2段目の両工程において、例えば第1図(1)
〜(4)に示すような添加方法を採用することが好まし
い。
第1図(1)〜(4)において、横軸は各重合工程の開
始時点からの経過時間を表し、縦軸は重合連鎖移動剤の
単量体に対する単位時間当りの添加量の重量比(γ)を
表す。
第1図(1)に示す態様においては、工程の初期(B)
においては、γを一定値、すなわち重合連鎖移動剤と単
量体とをその重量比が一定となる状態で添加し、中期(
A)においては、γが直線的に増加する状態、すなわち
重合連鎖移動剤を単量体に対して一定の割合で増加させ
、後期(c)においては、再び初期の状態と同様にγを
一定とする。
第1図(2)に示す態様においては、工程の初期(B)
および後期(c)においてはγを一定とし、中期(A)
においてγを直線的に減少させる状態、すなわち重合連
鎖移動剤を単量体に対して一定の割合で減少させる状態
で添加させている。
同様に、第1図(3)に示す態様においては、工程の中
期(A)においてγが直線的に増加した後に直線的に減
少するように重合連鎖移動剤の添加量を変化させる例が
示されており、第1図(4)に示す態様においては、工
程の中期(A)においてγが直線的に減少した後に直線
的に増加するように重合連鎖移動剤の添加量を変化させ
る例が示されている。
第1図(1)〜(4)は、単量体と重合連鎖移動剤との
添加方法の態様を例示したものであり、添加方法はこれ
らに限定されず、さらに以下の場合が考えられる。
(1)γは必ずしも直線的に変化する必要はなく、曲線
的な変化であってもよい。
(2)工程の初期(B)および/または後期(c)は、
必ずしも連続的な添加でなくてもよく、−括添加あるい
は分割添加等から任意に選択することができる。
(3)工程の初期(B)および後期(c)については、
いずれか一方あるいは両方の工程を経ないでもよい。
(4)γが変化する工程の途中において、初期(B)あ
るいは後期(c)のようなγが一定値となる工程を含ん
でいてもよい。
このように、重合連鎖移動剤の単量体に対する単位時間
当りの重量比γを連続的に変化させることにより、接着
強度と耐ブリスター性の一段の向上を図ることができる
。特に第1図(1)で示す添加方法によると接着強度が
、第1図(2)に示す添加方法によると耐ブリスター性
が一段と向上する。
得られた共重合体ラテックスのゲル含量は、好ましくは
5%以上、さらに好ましくは10〜98%である。ゲル
含量が5%未満では、接着強度および機械的安定性の低
下が大きく、さらにはラテックスフィルムの粘着性の増
大に伴いパツキングロール汚れ等の問題が生じるので好
ましくない。
また、ゲル含量が98%を越えると、接着強度が低下す
る傾向を示すので好ましくない。
本発明の共重合体ラテックスをオフセット輪転印刷紙用
紙塗被組成物のバインダーとして用いる場合には、共重
合体ラテックスの好ましい単量体成分は、(a)共役ジ
エン系単量体20〜50重量%、好ましくは25〜45
重量%、(b)エチレン系不飽和単量体40〜79.5
重量%、好ましくは40〜74.5重量%、(c)エチ
レン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜10重量%、好
ましくは1〜7重量%である。この場合、共重合体ラテ
ックスのゲル含量は、好ましくは65重量%以下、さら
に好ましくは60〜5重量%である。
本発明の共重合体ラテックスの製造における重合転化率
は、好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは93
重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。
本発明の共重合体ラテックスは、無機顔料あるいは有機
顔料、好ましくは無機顔料にあるいは必要に応じて他の
バインダーと共に配合することによって紙塗被組成物が
得られる。紙塗被組成物における前記共重合体ラテック
スの配合量は、固形分換算で、顔料100重量部に対し
通常5〜30重量部であり、好ましくは5〜20重量部
である。
また、必要に応じて添加される他のバインダーの配合量
は、固形分換算で、顔料100重量部に対し通常10重
量部以下であり、好ましくは2〜5重量部である。
無機顔料としては、カオリンクレー タルク、硫酸バリ
ウム、酸化チタン(ルチルアナターゼ)、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワイトな
どを、また有機顔料としてはポリスチレンラテックスな
どを使用することができる。これらは単独でも、あるい
は2種以上を混合して使用することもできる。
他のバインダーとしては、デンプン、酸化デンプン、大
豆蛋白、カゼインなどの天然バインダーあるいはポリビ
ニルアルコール、ポリ酢酸ビニルラテックス、アクリル
系ラテックスなどの合成ラテックスを挙げることができ
る。
本発明の共重合体ラテックスを含有する紙塗被組成物に
は、さらに一般に使用されている種々の助剤、例えば分
散剤(ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリ
ウムなど)、消泡剤(ポリグリコール、脂肪酸エステル
、リン酸エステル。
シリコンオイルなど)、レベリング剤(ロート油。
ジシアンジアミド、尿素など)、防腐剤、耐水化剤(ホ
ルマリン、ヘキサミン、メラミン樹脂、尿素樹脂、グリ
オキサルなど)、離型剤(ステアリン酸カリシウム、パ
ラフィンエマルジョンなど)、螢光染料、カラー保持性
向上剤(カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナト
リウムなど)などを必要に応じて配合することができる
本発明の共重合体ラテックスを含有する紙塗被組成物は
、従来公知の方法によって、例えばエアーナイフコータ
ー ブレードコーター ロールコータ−アプリケーター
などを用いて塗布することができる。
さらに、本発明の共重合体ラテックスは、カーペットバ
ッキング剤、塗料、工業用および家庭用接着剤等の各種
接着剤用途に使用できる。
(実施例) 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
。なお、実施例中の「%」および「部」は重量基準であ
る。
実施例1 (共重合体ラテックスの製造) 100!の耐圧容器に、表1に示すように、1段目の単
量体混合物としてイタコン酸2部、アクリル酸1部、ブ
タジェン10部、スチレン18部。
メタクリル酸メチル10部およびアクリロニトリル5部
を仕込み、さらに水150部、α−メチルスチレンダイ
マー1.5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.3部および過硫酸カリウム1.0部を仕込んだ後、
窒素雰囲気中で温度70℃で2時間重合を行った。次に
、2段目の単量体混合物として、ブタジェン15部、ス
チレン31部。
アクリロニトリル3部およびメタクリル酸メチル5部を
、またα−メチルスチレンダイマー1.5部を8時間か
けて連続的に添加して重合を行った。
その後、重合を完結させるため、さらに3時間反応を継
続し、重合転化率98%で重合を終了した。
得られた共重合体ラテックスを水酸化ナトリウムを用い
てpH7,5に調整した後、水蒸気を吹き込んで未反応
単量体を除去し、さらに加熱減圧薄溝によって固形分濃
度50%の共重合体ラテックス(1−1)を得た。
なお、ここで使用したα−メチルスチレンダイマーおよ
び、以下の実施例、比較例で使用するα−メチルスチレ
ンダイマーは、下記のものである。
商品名二ノフマーMSD (日本油脂株式会社製)組 
 成 組  成  名 2−4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン2−4
−ジフェニル−4−メチル−2−ペンテノl−1−3−
)ツメチル−3−フエニルインダ7a−メチルスチレン この共重合体ラテックス( は下記の方法で測定した。
共重合体ラテックスをpH ツブロバノールで凝固し、 8.0に調整した後、イ 洗浄した後、乾燥した。
組成(重量%) 92.0%以上 5.0%以下 1.5%以下 1.0%以下 −1)のゲル含量 次に、約0.3gの試料を採取し、これを100 ml
のトルエンに20時間浸漬した後、トルエン不溶分を測
定し、試料に対する割合(%)を求めてゲル含量とした
さらに、共重合体ラテックスの重合中に発生した凝固物
量は、下記の方法で測定した。
共重合体ラテックス1 kgを試料として採取し、これ
を400メツシユの金網で濾過し、金網上に残った凝固
物量を測定し、試料(固形分換算)に対する割合を求め
、下記の3段階で評価した。
Q : 0.05未満(少ない) △: 0.05%〜七、1%(やや多い)X : 0.
1%を越える(かなり多い)(紙塗被組成物の調整) 上記共重合体ラテックス(1−1)を用いて下記の処方
により紙塗被組成物(カラー)を調整した。
クレー          80部 炭酸カルシウム       20部 共重合体ラテックス     10部 酸化デンプン         5部 ビロリン酸ナトリウム    0.5部水      
   全固形分が60 になる量 得られたカラーは、下記試験方法で評価した。
なお、試験に使用したコート紙は、カラーを坪量64 
g/rrfの原紙にコーティングブレードを用いて塗被
量20 g/ryfで塗工して得た。
■RIドライピック:接着強度の指標 R1印刷機で印刷したときのピッキングの程度を肉眼で
判定′し、5段階法で評価した。点数の高いものほど良
好である。点数は測定回数6回の平均値で示した。
■耐ブリスター性 両面印刷塗工紙を調湿(約6%)した後、加熱オイルバ
スに投げ込み、ブリスターが発生するときの最低温度を
示した。
■機械的安定性 カラーを固形分濃度20重量%に調製し、ガムアップテ
スターを用いてゴムロール間で圧力10kg+  11
00rp 、 60℃で練り、機械的剪断をかけてゴム
ロール上に凝固物が発生するまでの時間(分)を測定し
、下記の3段階で評価した。
o:30分以上 △:20分以上30分未満 ×:20分未満 結果を表2に示す。
実施例2〜10、比較例1 実施例1において、単量体混合物、重合連鎖移動剤、重
合開始剤および乳化剤を表1に示すように変更した以外
は、実施例1と同様にして共重合体ラテックス(1−2
)〜(I−10)および比較用共重合体ラテックス(1
−11)を得た。
なお、共重合体ラテックス(1−10)においては、1
段目の重合を6時間、2段目の重合を2時間かけて行っ
た点で、実施例1と異なる。いずれの共重合体ラテック
スも重合添加率98%で重合を終了した。
これらの共重合体ラテックスを用い、実施例1と同様に
して、紙塗被組成物を調整し、その性能を評価した。
結果を表2に示す。
実施例11 1001の耐圧容器に、表3に示すように、1段目の単
量体混合物としてイタコン酸2部、アクリル酸1部、ブ
タジェン10部、スチレン11部。
メタクリル酸メチル5部およびアクリロニトリル3部を
仕込み、さらに水150部、ターピノーレン0.1部、
t−ドデシルメルカプタン0.1部、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.2部および過硫酸カリウム1
.0部を仕込んだ後、窒素気流中で温度70℃で2時間
重合した。次に、2段目の単量体混合物としてブタジェ
ン15部、スチレン44部、メタクリル酸メチル5部お
よびアクリロニトリル3部、ならびにターピノーレン0
.1部およびt−ドデシルメルカプタン0.1部を8時
間かけて連続的に添加して重合を行った。その後、重合
を完結させるため、さらに3時間反応を継続し重合転化
率98%で重合を終了した。
その後、実施例1と同様にして、共重合体ラテックス(
II−1)を得た。
次に、この共重合体ラテックスを用い、実施例1と同様
にして、紙塗被組成物を調製した。
共重合体ラテックスのゲル含量の測定および紙塗被組成
物の特性評価を実施例1と同様にして行った。結果をそ
れぞれ表4に示す。
実施例12〜16、比較例2 実施例10において、単量体混合物、重合連鎖移動剤、
重合開始剤および乳化剤を表3に示すように変更した以
外は、実施例10と同様にして共重合体ラテックス(n
 −2)〜(n−6)および比較用共重合体ラテックス
(II−7)を得た。なお、共重合体ラテックス(II
−6)においては、1段目の重合を6時間、2段目の重
合を2時間かけた点で、実施例11と異なる。
これら共重合体ラテックスを用い、実施例11と同様に
して、紙塗被組成物を調製し、その性能を評価した。
結果を表4に示す。
実施例17 実施例1において、2段目の重合連鎖移動剤量と単量体
量の重量比γを添加開始時γ。−0,05から添加終了
時γ、 −0,0058に連続的に減少させながら添加
重合する以外は、実施例1と同様にして共重合体ラテッ
クス(1−12)を得た。重合転化率98%で重合を終
了した。
実施例18 実施例10において、1段目の重合連鎖移動剤量と単量
体量の単位時間当りの重量比γを添加開始時γ。−0,
Olから添加終了時γF −0,0522に連続的に増
大させながら6時間添加重合する以外は、実施例10と
同様にして共重合体ラテックス(l−13)を得た。重
合転化率98%で重合を終了した。
次に、これらの共重合体ラテックス(1−12゜13)
について、そのゲル含量の測定ならびに実施例1と同様
にして紙塗被組成物の特性評価を行った。結果をそれぞ
れ表2に示す。
実施例19 実施例13において、2段目の重合連鎖移動剤量と単量
体量の重量比γを添加開始時γ。−O,OSから添加終
了時γp =0.0127に連続的に減少させて添加重
合する以外は、実施例13と同様にして共重合体ラテッ
クス(II−8)を得た。重合転化率98%で重合を終
了した。
実施例20 実施例16において、1段目の重合連鎖移動剤量と単量
体量の単位時間当りの重量比γを添加開始時γ。−0,
015から添加終了時γ、 −0,0409に連続的に
増大させて添加重合する以外は、実施例13と同様にし
て共重合体ラテックス(II−9)を得た。重合転化率
98%で重合を終了した。
次に、これらの共重合体ラテックス(n−8゜■−9)
について、そのゲル含量の測定ならびに実施例1と同様
にして紙塗被組成物の特性評価を行った。結果をそれぞ
れ表4に示す。
実施例21,22、比較例3.4 1001の耐圧容器に水150部1表5の1段目成分の
単量体混合物1重合連鎖移動剤、乳化剤。
重合開始剤を仕込んだ後、窒素雰囲気下において温度7
0℃で2時間重合を行った。次に表5の第2段自戒分の
エチレン系不飽和アミン単量体を除く単量体混合物を8
時間かけて連続的に添加し、重合温度70℃で重合を行
った。ついで、重合系のpHをアンモニア水で7.5に
調製し、そしてエチレン系不飽和アミン単量体を添加し
、3時間重合を継続させ、重合転化率98%で重合を終
了した。そして、実施例につき2種、比較例につき2種
の共重合体ラテックスを得た。これらを共重合体ラテッ
クスm−1〜■4とする。
これらの共重合体ラテックスについて実施例1と同様に
して紙塗被組成物を調製し、実施例1と同様の評価方法
および下記の耐水性の評価方法で評価し、評価結果を表
6に示す。
耐水性の評価方法 R1ウェットピック:耐水性の指標 R1印刷機でモルトンロールを用い湿し水を与えて印刷
した時のピッキングの程度を肉眼で判定し、5段階法で
評価した。点数の高いものほど良好である。測定回数6
回の平均値で表示。
実施例21.22は第3の発明に属する共重合体ラテッ
クスであり、単量体としてエチレン系不飽和アミン単量
体を用いているので、これを用いない実施例1に比べ、
耐水性が一段と優れている。
これに対し、比較3.4は本発明の範囲外の重合連鎖移
動剤を用いた例であり、実施例21゜22に比べ、耐水
性が劣っている。
以上の結果より、本発明の重合連鎖移動剤とエチレン系
不飽和アミン単量体を組合せて使用すると、耐水性の一
段と優れたものが得られることがわかる。。
(発明の効果) 本発明の方法により製造された共重合体ラテックスは、
微細凝固物の発生が少なく機械的安定性に優れ、接着強
度および耐ブリスター性が共に優れているため、各種の
接着剤として有用である。
本発明の共重合体ラテックスは、その中でも好ましくは
、コート紙、特にオフセット輪転印刷用コート紙の紙塗
被組成物のバインダーとして好適に使用することができ
、さらに、カーペットバッキング剤、塗料、工業用およ
び家庭用接着剤等の各種接着剤用途に使用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(1)〜(4)は、重合連鎖移動剤の添加状態を
示す説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)(a)共役ジエン系単量体 10〜80重量% (b)エチレン系不飽和単量体 20〜89.5重量% (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0〜10重量% を含む単量体を、α−メチルスチレンダイマーの存在下
    において、乳化重合することを特徴とする共重合体ラテ
    ックスの製造方法。 (2)(a)共役ジエン系単量体 10〜80重量% (b)エチレン系不飽和単量体 20〜89.5重量% (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0〜10重量% を含む単量体を、ターピノーレン、α−テルピネン、γ
    −テルピネンおよびジペンテンから選ばれる少なくとも
    1種の化合物の存在下において、乳化重合することを特
    徴とする共重合体ラテックス製造方法。 (3)(a)共役ジエン系単量体 10〜60重量% (b)エチレン系不飽和単量体 20〜89.4重量% (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0.5〜10重量% (d)エチレン系不飽和アミン単量体 0.1〜10重量% を含む単量体を、α−メチルスチレンダイマーの存在下
    において、乳化重合することを特徴とする共重合体ラテ
    ックスの製造方法。 (4)(a)共役ジエン系単量体 10〜60重量% (b)エチレン系不飽和単量体 20〜89.4重量% (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0.5〜10重量% (d)エチレン系不飽和アミン単量体 0.1〜10重量% を含む単量体を、ターピノーレン、α−テルピネン、γ
    −テルピネンおよびジペンテンから選ばれる少なくとも
    1種の化合物の存在下において、乳化重合することを特
    徴とする共重合体ラテックスの製造方法。 (5)請求項(1)〜(4)のいずれかにおいて、重合
    工程の少なくとも一部において、単量体と重合連鎖移動
    剤とを連続的に添加しながら重合させ、かつ連続的に添
    加される単量体と重合連鎖移動剤との単位時間当りの重
    量比を連続的に変化させることを特徴とする共重合体ラ
    テックスの製造方法。
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