JPH07166496A - ダブル塗工紙 - Google Patents
ダブル塗工紙Info
- Publication number
- JPH07166496A JPH07166496A JP5343150A JP34315093A JPH07166496A JP H07166496 A JPH07166496 A JP H07166496A JP 5343150 A JP5343150 A JP 5343150A JP 34315093 A JP34315093 A JP 34315093A JP H07166496 A JPH07166496 A JP H07166496A
- Authority
- JP
- Japan
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- copolymer latex
- coated paper
- monomer
- coating layer
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 塗工原紙に隣接する第1塗工層が下記(A)
の共重合体ラテックスを含み、その上に形成される第2
塗工層が下記(B)の共重合体ラテックスを含むダブル
塗工紙。 (A)第1塗工層の共重合体ラテックス 共役ジオレフィン15〜65重量%、エチレン系不飽和カル
ボン酸1〜10重量%及び共重合可能な他の単量体25〜84
重量%からなり、そのゲル含有量が75重量%以下の共重
合体ラテックス。 (B)第2塗工層の共重合体ラテックス 共役ジオレフィン15〜65重量%、エチレン系不飽和カル
ボン酸1〜10重量%及び共重合可能な他の単量体25〜84
重量%からなる単量体混合物100重量部を乳化共重合す
るに際し、メルカプト基とハロゲン元素を含有しない重
合調整剤0.1〜15重量部とメルカプト基を含有する重合
調整剤0〜0.5重量部を使用する共重合体ラテックス。 【効果】 優れた耐ブリスター性を示し、紫外線照射に
よる刺激臭を殆ど発生せず、耐黄変性に優れた塗工紙が
得られる。
の共重合体ラテックスを含み、その上に形成される第2
塗工層が下記(B)の共重合体ラテックスを含むダブル
塗工紙。 (A)第1塗工層の共重合体ラテックス 共役ジオレフィン15〜65重量%、エチレン系不飽和カル
ボン酸1〜10重量%及び共重合可能な他の単量体25〜84
重量%からなり、そのゲル含有量が75重量%以下の共重
合体ラテックス。 (B)第2塗工層の共重合体ラテックス 共役ジオレフィン15〜65重量%、エチレン系不飽和カル
ボン酸1〜10重量%及び共重合可能な他の単量体25〜84
重量%からなる単量体混合物100重量部を乳化共重合す
るに際し、メルカプト基とハロゲン元素を含有しない重
合調整剤0.1〜15重量部とメルカプト基を含有する重合
調整剤0〜0.5重量部を使用する共重合体ラテックス。 【効果】 優れた耐ブリスター性を示し、紫外線照射に
よる刺激臭を殆ど発生せず、耐黄変性に優れた塗工紙が
得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダブル塗工紙に関する
ものである。さらに詳しくは、通常のオフセット輪転印
刷時にブリスターを発生させることなく、良好な印刷作
業性を有すると同時に、紫外線硬化型の印刷インキを使
用する印刷(以下、これをUV印刷と称する)時にも良
好な印刷作業性を有し、かつ白色度の経時変化が少な
い、極めて優れたダブル塗工紙に関するものである。
ものである。さらに詳しくは、通常のオフセット輪転印
刷時にブリスターを発生させることなく、良好な印刷作
業性を有すると同時に、紫外線硬化型の印刷インキを使
用する印刷(以下、これをUV印刷と称する)時にも良
好な印刷作業性を有し、かつ白色度の経時変化が少な
い、極めて優れたダブル塗工紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術および問題点】近年、塗工紙は、その印刷
効果が高い等の理由から、非常に数多くの印刷物に利用
されている。季刊、月間紙等の定期刊行物の中にも、全
ての項に塗工紙が使用される場合もかなり増えている。
特に、メールオーダービジネスにおけるダイレクトメー
ルや商品カタログ等においては、そのほとんどが全ての
項に塗工紙を使用している。このような塗工紙は、非塗
工紙に比べて白色度、光沢度、印刷適性等多くの優れた
点を有しているが、製造直後の白色度が熱や光によって
経時変化し、次第に黄色味を帯びてくる等の問題(黄変
性)があり、この耐黄変性に優れた塗工紙の開発が望ま
れている。
効果が高い等の理由から、非常に数多くの印刷物に利用
されている。季刊、月間紙等の定期刊行物の中にも、全
ての項に塗工紙が使用される場合もかなり増えている。
特に、メールオーダービジネスにおけるダイレクトメー
ルや商品カタログ等においては、そのほとんどが全ての
項に塗工紙を使用している。このような塗工紙は、非塗
工紙に比べて白色度、光沢度、印刷適性等多くの優れた
点を有しているが、製造直後の白色度が熱や光によって
経時変化し、次第に黄色味を帯びてくる等の問題(黄変
性)があり、この耐黄変性に優れた塗工紙の開発が望ま
れている。
【0003】また、印刷技術の進歩に伴って印刷工程の
高速化が進み、それに耐え得る品質の塗工紙が求められ
ている。特に、オフセット輪転印刷の分野では、塗工紙
が優れた表面強度を有すると同時に、印刷後に高温で高
速乾燥してもブリスターを発生させない優れた耐ブリス
ター適性を有することが、高速印刷作業性の観点から、
より重要になってきている。
高速化が進み、それに耐え得る品質の塗工紙が求められ
ている。特に、オフセット輪転印刷の分野では、塗工紙
が優れた表面強度を有すると同時に、印刷後に高温で高
速乾燥してもブリスターを発生させない優れた耐ブリス
ター適性を有することが、高速印刷作業性の観点から、
より重要になってきている。
【0004】さらに、近年、ビジネスフォーム等のフォ
ーム印刷においても塗工紙の使用が急速に増加してい
る。塗工紙をフォーム印刷する際には、印刷後の筆記適
性やコンピューター端末等での印字適性等を考慮して、
UV印刷されるケースが増えてきている。
ーム印刷においても塗工紙の使用が急速に増加してい
る。塗工紙をフォーム印刷する際には、印刷後の筆記適
性やコンピューター端末等での印字適性等を考慮して、
UV印刷されるケースが増えてきている。
【0005】ところが、従来、耐黄変性に優れ、かつ、
前述のオフセット輪転印刷とUV印刷の両印刷方法で良
好な印刷作業性を有する塗工紙は得られていなかった。
すなわち、オフセット輪転印刷に適した良好な耐ブリス
ター適性を示す塗工紙は、UV印刷の紫外線照射時に独
特の刺激臭を発生させ印刷時の作業環境を著しく低下さ
せていた。また、UV印刷時に刺激臭トラブルの無い塗
工紙は、オフセット輪転印刷の際にブリスターを発生さ
せ易く、現在、これらの両印刷方法において良好な印刷
作業性を有する塗工紙の開発が強く望まれていた。
前述のオフセット輪転印刷とUV印刷の両印刷方法で良
好な印刷作業性を有する塗工紙は得られていなかった。
すなわち、オフセット輪転印刷に適した良好な耐ブリス
ター適性を示す塗工紙は、UV印刷の紫外線照射時に独
特の刺激臭を発生させ印刷時の作業環境を著しく低下さ
せていた。また、UV印刷時に刺激臭トラブルの無い塗
工紙は、オフセット輪転印刷の際にブリスターを発生さ
せ易く、現在、これらの両印刷方法において良好な印刷
作業性を有する塗工紙の開発が強く望まれていた。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、前述の
諸事情に鑑み、現状の問題点を解決すべく鋭意検討した
結果、意外にも、ダブル塗工紙において特定の塗工層に
特定の共重合体ラテックスを用いることだけで、オフセ
ット輪転印刷とUV印刷の両方で良好な印刷作業性を示
し、かつ、耐黄変性が改善されることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
諸事情に鑑み、現状の問題点を解決すべく鋭意検討した
結果、意外にも、ダブル塗工紙において特定の塗工層に
特定の共重合体ラテックスを用いることだけで、オフセ
ット輪転印刷とUV印刷の両方で良好な印刷作業性を示
し、かつ、耐黄変性が改善されることを見いだし、本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、塗工原紙に片面当た
り2層の顔料塗工層を設けるダブル塗工紙において、塗
工原紙に隣接する第1塗工層(以下、下塗り層と称す
る)が下記(A)で示される共重合体ラテックスを含
み、かつ、その上に形成される第2塗工層(以下、上塗
り層と称する)が、下記(B)で示される共重合体ラテ
ックスを含むことを特徴とし、オフセット輪転印刷とU
V印刷の両印刷方法において優れた印刷作業性を有する
ダブル塗工紙を提供するものである。
り2層の顔料塗工層を設けるダブル塗工紙において、塗
工原紙に隣接する第1塗工層(以下、下塗り層と称す
る)が下記(A)で示される共重合体ラテックスを含
み、かつ、その上に形成される第2塗工層(以下、上塗
り層と称する)が、下記(B)で示される共重合体ラテ
ックスを含むことを特徴とし、オフセット輪転印刷とU
V印刷の両印刷方法において優れた印刷作業性を有する
ダブル塗工紙を提供するものである。
【0008】(A)下塗り層の共重合体ラテックス 脂肪族共役ジオレフィン系単量体15〜65重量%、エ
チレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%および
共重合可能な他の単量体25〜84重量%からなり、そ
のゲル含有量が75重量%以下であることを特徴とする
共重合体ラテックス。
チレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%および
共重合可能な他の単量体25〜84重量%からなり、そ
のゲル含有量が75重量%以下であることを特徴とする
共重合体ラテックス。
【0009】(B)上塗り層の共重合体ラテックス 脂肪族共役ジオレフィン系単量体15〜65重量%、エ
チレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%および
共重合可能な他の単量体25〜84重量%からなる単量
体混合物100重量部を乳化共重合するにあたり、メル
カプト基およびハロゲン元素を含有しない重合調整剤
0.1〜15重量部とメルカプト基を含有する重合調整
剤0〜0.5重量部を使用することを特徴とする共重合
体ラテックス。
チレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%および
共重合可能な他の単量体25〜84重量%からなる単量
体混合物100重量部を乳化共重合するにあたり、メル
カプト基およびハロゲン元素を含有しない重合調整剤
0.1〜15重量部とメルカプト基を含有する重合調整
剤0〜0.5重量部を使用することを特徴とする共重合
体ラテックス。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明のダブル塗工紙は、塗工原紙に片面
当たり2層の顔料塗工層を有する。各塗工層の形成は、
水性の塗工液を塗工原紙上に順次塗工することによって
行われる。塗工方法としては、例えばブレード塗工、ゲ
ートロール塗工、ロール塗工、エアーナイフ塗工、バー
塗工などの公知の塗工技術を用いることができ、各塗工
層の塗工方法を各々変えても差し支えない。
当たり2層の顔料塗工層を有する。各塗工層の形成は、
水性の塗工液を塗工原紙上に順次塗工することによって
行われる。塗工方法としては、例えばブレード塗工、ゲ
ートロール塗工、ロール塗工、エアーナイフ塗工、バー
塗工などの公知の塗工技術を用いることができ、各塗工
層の塗工方法を各々変えても差し支えない。
【0012】本発明のダブル塗工紙の塗工工程と乾燥工
程を含む製造工程としては、下塗り層の塗工液を塗工
後、乾燥工程を経てから上塗り層の塗工液を塗工し、乾
燥する方法を用いても良いし、あるいは、各層の塗工液
を連続的に順次塗工した後、乾燥工程を経て塗工層を形
成させる方法(ウェット・オン・ウェット方式)を用い
ても良い。また、塗工乾燥後、スーパーカレンダーやマ
シンカレンダー等に代表される公知の表面仕上げ処理が
適用できる。
程を含む製造工程としては、下塗り層の塗工液を塗工
後、乾燥工程を経てから上塗り層の塗工液を塗工し、乾
燥する方法を用いても良いし、あるいは、各層の塗工液
を連続的に順次塗工した後、乾燥工程を経て塗工層を形
成させる方法(ウェット・オン・ウェット方式)を用い
ても良い。また、塗工乾燥後、スーパーカレンダーやマ
シンカレンダー等に代表される公知の表面仕上げ処理が
適用できる。
【0013】本発明のダブル塗工紙に用いられる顔料と
しては、例えばクレー、焼成クレー、デラミクレー、重
質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、二酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、タルク、サチンホワイト等の
鉱物性白色顔料やプラスチックピグメント、バインダー
ピグメント、中空合成ピグメント等の有機系合成白色顔
料など紙塗工の分野で常用の顔料が使用でき、これらを
1種または2種以上併用して各層に使用することができ
る。
しては、例えばクレー、焼成クレー、デラミクレー、重
質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、二酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、タルク、サチンホワイト等の
鉱物性白色顔料やプラスチックピグメント、バインダー
ピグメント、中空合成ピグメント等の有機系合成白色顔
料など紙塗工の分野で常用の顔料が使用でき、これらを
1種または2種以上併用して各層に使用することができ
る。
【0014】本発明のダブル塗工紙において、下塗り層
に用いられる共重合体ラテックスは、脂肪族共役ジオレ
フィン系単量体15〜65重量%、エチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体1〜10重量%および共重合可能な他の
単量体25〜84重量%からなり、そのゲル含有量が7
5重量%以下であることが必要である。
に用いられる共重合体ラテックスは、脂肪族共役ジオレ
フィン系単量体15〜65重量%、エチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体1〜10重量%および共重合可能な他の
単量体25〜84重量%からなり、そのゲル含有量が7
5重量%以下であることが必要である。
【0015】脂肪族共役ジオレフィン系単量体が15重
量%未満では、印刷時に必要なドライピック強度やウェ
ットピック強度が低下し、65重量%を越えると、共重
合体ラテックスのガラス転移温度が低くなり過ぎ、塗工
工程上の問題が生じる可能性が高い。更に好ましくは1
8〜60重量%である。
量%未満では、印刷時に必要なドライピック強度やウェ
ットピック強度が低下し、65重量%を越えると、共重
合体ラテックスのガラス転移温度が低くなり過ぎ、塗工
工程上の問題が生じる可能性が高い。更に好ましくは1
8〜60重量%である。
【0016】エチレン系不飽和カルボン酸単量体が1重
量%未満では、共重合体ラテックスを製造する際の重合
安定性に問題を生じる可能性があり、10重量%を越え
ると共重合体ラテックスの粘度が高くなり過ぎ、取り扱
い上の問題が生じる可能性がある。
量%未満では、共重合体ラテックスを製造する際の重合
安定性に問題を生じる可能性があり、10重量%を越え
ると共重合体ラテックスの粘度が高くなり過ぎ、取り扱
い上の問題が生じる可能性がある。
【0017】脂肪族共役ジオレフィン系単量体、エチレ
ン系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体
が25重量%未満では、共重合体ラテックスのガラス転
移温度が低くなり過ぎ、塗工工程上の問題が生じる可能
性が高く、84重量%を越えると印刷時に必要なドライ
ピック強度やウェットピック強度が低下する。更に好ま
しくは30〜81重量%である。
ン系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体
が25重量%未満では、共重合体ラテックスのガラス転
移温度が低くなり過ぎ、塗工工程上の問題が生じる可能
性が高く、84重量%を越えると印刷時に必要なドライ
ピック強度やウェットピック強度が低下する。更に好ま
しくは30〜81重量%である。
【0018】本発明のダブル塗工紙において、下塗り層
に用いられる共重合体ラテックスのゲル含有量は75重
量%以下であることが必要である。75重量%を越える
と、オフセット輪転印刷時に必要とされる耐ブリスター
性が低下する。好ましくは65重量%以下、更に好まし
くは60重量%以下である。
に用いられる共重合体ラテックスのゲル含有量は75重
量%以下であることが必要である。75重量%を越える
と、オフセット輪転印刷時に必要とされる耐ブリスター
性が低下する。好ましくは65重量%以下、更に好まし
くは60重量%以下である。
【0019】本発明のダブル塗工紙において、上塗り層
に用いられる共重合体ラテックスは、脂肪族共役ジオレ
フィン系単量体15〜65重量%、エチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体1〜10重量%および共重合可能な他の
単量体25〜84重量%からなる単量体混合物100重
量部を乳化共重合するにあたり、メルカプト基およびハ
ロゲン元素を含有しない重合調整剤0.1〜15重量部
とメルカプト基を含有する重合調整剤0〜0.5重量部
を使用することが必要である。
に用いられる共重合体ラテックスは、脂肪族共役ジオレ
フィン系単量体15〜65重量%、エチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体1〜10重量%および共重合可能な他の
単量体25〜84重量%からなる単量体混合物100重
量部を乳化共重合するにあたり、メルカプト基およびハ
ロゲン元素を含有しない重合調整剤0.1〜15重量部
とメルカプト基を含有する重合調整剤0〜0.5重量部
を使用することが必要である。
【0020】脂肪族共役ジオレフィン系単量体が15重
量%未満では、印刷時に必要なドライピック強度やウェ
ットピック強度が低下し、65重量%を越えると、ウェ
ットピック強度が低下する。更に好ましくは18〜60
重量%である。
量%未満では、印刷時に必要なドライピック強度やウェ
ットピック強度が低下し、65重量%を越えると、ウェ
ットピック強度が低下する。更に好ましくは18〜60
重量%である。
【0021】エチレン系不飽和カルボン酸単量体が1重
量%未満では、共重合体ラテックスを製造する際の重合
安定性に問題を生じる可能性があり、10重量%を越え
ると共重合体ラテックスの粘度が高くなり過ぎ、取り扱
い上の問題が生じる可能性がある。
量%未満では、共重合体ラテックスを製造する際の重合
安定性に問題を生じる可能性があり、10重量%を越え
ると共重合体ラテックスの粘度が高くなり過ぎ、取り扱
い上の問題が生じる可能性がある。
【0022】脂肪族共役ジオレフィン系単量体、エチレ
ン系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体
が25重量%未満では、ウェットピック強度が低下し、
84重量%を越えると印刷時に必要なドライピック強度
やウェットピック強度が低下する。更に好ましくは30
〜81重量%である。
ン系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量体
が25重量%未満では、ウェットピック強度が低下し、
84重量%を越えると印刷時に必要なドライピック強度
やウェットピック強度が低下する。更に好ましくは30
〜81重量%である。
【0023】本発明のダブル塗工紙において、上塗り層
に用いられる共重合体ラテックスはその乳化重合に際
し、単量体混合物100重量部あたり、メルカプト基お
よびハロゲン元素を含有しない重合調整剤0.1〜15
重量部とメルカプト基を含有する重合調整剤0〜0.5
重量部を使用することが必要である。メルカプト基およ
びハロゲン元素を含有しない重合調整剤が0.1重量部
未満では、塗工紙のドライピック強度やウェットピック
強度が低下し、15重量部を越えると共重合体ラテック
スの重合中に好ましくない凝集物の発生を増大させる。
また、メルカプト基を含有する重合調整剤は0〜0.5
重量部の範囲で使用する必要があるが、0.5重量部を
越えると、塗工紙に紫外線が照射された際に刺激臭の発
生が激しくなる。好ましくは0〜0.4重量部、更に好
ましくは0〜0.3重量部である。また、ハロゲン元素
を含有する重合調整剤を使用した場合には耐黄変性が低
下するので好ましくない。
に用いられる共重合体ラテックスはその乳化重合に際
し、単量体混合物100重量部あたり、メルカプト基お
よびハロゲン元素を含有しない重合調整剤0.1〜15
重量部とメルカプト基を含有する重合調整剤0〜0.5
重量部を使用することが必要である。メルカプト基およ
びハロゲン元素を含有しない重合調整剤が0.1重量部
未満では、塗工紙のドライピック強度やウェットピック
強度が低下し、15重量部を越えると共重合体ラテック
スの重合中に好ましくない凝集物の発生を増大させる。
また、メルカプト基を含有する重合調整剤は0〜0.5
重量部の範囲で使用する必要があるが、0.5重量部を
越えると、塗工紙に紫外線が照射された際に刺激臭の発
生が激しくなる。好ましくは0〜0.4重量部、更に好
ましくは0〜0.3重量部である。また、ハロゲン元素
を含有する重合調整剤を使用した場合には耐黄変性が低
下するので好ましくない。
【0024】本発明の共重合体ラテックスに用いられる
脂肪族共役ジオレフィン系単量体としては、例えば1,
3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−
1,3−ブタジエン等が挙げられ、これらを1種または
2種以上使用することができる。特に1,3−ブタジエ
ンの使用が好ましい。
脂肪族共役ジオレフィン系単量体としては、例えば1,
3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−
1,3−ブタジエン等が挙げられ、これらを1種または
2種以上使用することができる。特に1,3−ブタジエ
ンの使用が好ましい。
【0025】本発明の共重合体ラテックスに用いられる
エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタ
コン酸等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用
することができる。
エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタ
コン酸等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用
することができる。
【0026】本発明の共重合体ラテックスに用いられる
共重合可能な他の単量体としては、例えばアルケニル芳
香族単量体、ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単
量体、シアン化ビニル単量体、エチレン系不飽和カルボ
ン酸アミド単量体、エチレン系不飽和カルボン酸エステ
ル単量体等が挙げられる。
共重合可能な他の単量体としては、例えばアルケニル芳
香族単量体、ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単
量体、シアン化ビニル単量体、エチレン系不飽和カルボ
ン酸アミド単量体、エチレン系不飽和カルボン酸エステ
ル単量体等が挙げられる。
【0027】アルケニル芳香族単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチル−α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン等か挙げらる。特にスチレンの使用
が好ましい。
ン、α−メチルスチレン、メチル−α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン等か挙げらる。特にスチレンの使用
が好ましい。
【0028】ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3
−クロロ−2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジ−
(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレング
リコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエ
ート、2−ヒドロキシエチルフマレート等が挙げらる。
特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートの使用が好まし
い。
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3
−クロロ−2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジ−
(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレング
リコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエ
ート、2−ヒドロキシエチルフマレート等が挙げらる。
特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートの使用が好まし
い。
【0029】シアン化ビニル単量体としては、アクリロ
ニトリル、α−クロルアクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、α−エチルアクリロニトリル等が挙げらる。特
にアクリロニトリルの使用が好ましい。
ニトリル、α−クロルアクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、α−エチルアクリロニトリル等が挙げらる。特
にアクリロニトリルの使用が好ましい。
【0030】エチレン系不飽和カルボン酸アミド単量体
としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられ
る。特にアクリルアミドの使用が好ましい。
としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられ
る。特にアクリルアミドの使用が好ましい。
【0031】エチレン系不飽和カルボン酸エステル単量
体としては、例えばメチルアクリレート、メチルメタク
リレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、ジメチルフマレー
ト、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジメチ
ルイタコネート、モノメチルフマレート、モノエチルフ
マレート等が挙げられる。特にメチルメタクリレートの
使用が好ましい。
体としては、例えばメチルアクリレート、メチルメタク
リレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、ジメチルフマレー
ト、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジメチ
ルイタコネート、モノメチルフマレート、モノエチルフ
マレート等が挙げられる。特にメチルメタクリレートの
使用が好ましい。
【0032】これらの共重合可能な他の単量体は、それ
ぞれ1種または2種以上使用することができる。
ぞれ1種または2種以上使用することができる。
【0033】本発明の上塗り層用の共重合体ラテックス
に使用されるメルカプト基およびハロゲン元素を含有し
ない重合調整剤としては、スチレン化フェノール、2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等のフェノ
ール系化合物、アリルアルコール等のアリル化合物、α
−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアクリ
ロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等のビ
ニルエーテル、α−メチルスチレンダイマー、ターピノ
ーレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプ
テン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシクロヘ
キセン等が挙げられ、これらを1種または2種以上用い
ることができる。
に使用されるメルカプト基およびハロゲン元素を含有し
ない重合調整剤としては、スチレン化フェノール、2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等のフェノ
ール系化合物、アリルアルコール等のアリル化合物、α
−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアクリ
ロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等のビ
ニルエーテル、α−メチルスチレンダイマー、ターピノ
ーレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプ
テン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシクロヘ
キセン等が挙げられ、これらを1種または2種以上用い
ることができる。
【0034】本発明の上塗り層用の共重合体ラテックス
に使用されるメルカプト基を含有する重合調整剤として
は、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプ
タン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカ
プタン、n−ステアリルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプ
トプロピオン酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸
3−メルカプトプロピオン酸、ベンジルメルカプタン等
が挙げられ、これらを1種または2種以上用いることが
できる。
に使用されるメルカプト基を含有する重合調整剤として
は、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプ
タン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカ
プタン、n−ステアリルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプ
トプロピオン酸2−エチルヘキシル、チオグリコール酸
3−メルカプトプロピオン酸、ベンジルメルカプタン等
が挙げられ、これらを1種または2種以上用いることが
できる。
【0035】なお、本発明の下塗り層用の共重合体ラテ
ックスに使用される重合調整剤は特に限定されず、上記
の上塗り層用の共重合体ラテックスに使用される重合調
整剤に加え、四塩化炭素、四臭化炭素、塩化メチレン等
のハロゲン元素を含む重合調整剤を使用しても差し支え
ない。
ックスに使用される重合調整剤は特に限定されず、上記
の上塗り層用の共重合体ラテックスに使用される重合調
整剤に加え、四塩化炭素、四臭化炭素、塩化メチレン等
のハロゲン元素を含む重合調整剤を使用しても差し支え
ない。
【0036】本発明の共重合体ラテックスは、従来公知
の乳化重合法によって製造することができる。すなわ
ち、一括添加重合法、分割添加重合法、連続添加重合
法、二段重合法、パワーフィード重合法などが採用でき
る。
の乳化重合法によって製造することができる。すなわ
ち、一括添加重合法、分割添加重合法、連続添加重合
法、二段重合法、パワーフィード重合法などが採用でき
る。
【0037】また、本発明の共重合体ラテックスの製造
に際しては、常用の乳化剤、界面活性剤、分散剤、重合
開始剤、電解質、重合促進剤、キレート剤等を使用する
ことができる。
に際しては、常用の乳化剤、界面活性剤、分散剤、重合
開始剤、電解質、重合促進剤、キレート剤等を使用する
ことができる。
【0038】本発明の共重合体ラテックスに使用される
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開始剤、レドッ
クス系重合開始剤、過酸化ベンゾイル等の油溶性重合開
始剤を適宜用いることができる。
重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開始剤、レドッ
クス系重合開始剤、過酸化ベンゾイル等の油溶性重合開
始剤を適宜用いることができる。
【0039】また、本発明のダブル塗工紙において、上
塗り層、下塗り層の各層に使用される共重合体ラテック
スの量は、各層に使用される全顔料100重量部に対し
て5重量部以上、30重量部以下であることが好まし
く、いずれの層においても5重量部未満ではドライピッ
ク強度やウェットピック強度が低下し、30重量部を越
えると経済性の点で好ましくない。更に好ましくは7〜
25重量部である。
塗り層、下塗り層の各層に使用される共重合体ラテック
スの量は、各層に使用される全顔料100重量部に対し
て5重量部以上、30重量部以下であることが好まし
く、いずれの層においても5重量部未満ではドライピッ
ク強度やウェットピック強度が低下し、30重量部を越
えると経済性の点で好ましくない。更に好ましくは7〜
25重量部である。
【0040】本発明のダブル塗工紙における各層には、
他の成分として、例えばタンパク質類(ゼラチン、カゼ
イン等)、デンプン類(酸化デンプン、エステル化デン
プン、エーテル化デンプン、酵素変性デンプン等)、セ
ルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシメチルセルロース等)に代表される様な水溶性天然
高分子化合物やポリビニルアルコール、ポリアクリル酸
塩、ポリアクリルアミドおよびその誘導体、マレイン酸
共重合物、ポリビニルピロリドン等に代表される様な水
溶性合成高分子化合物を必要に応じて使用することがで
きる。
他の成分として、例えばタンパク質類(ゼラチン、カゼ
イン等)、デンプン類(酸化デンプン、エステル化デン
プン、エーテル化デンプン、酵素変性デンプン等)、セ
ルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシメチルセルロース等)に代表される様な水溶性天然
高分子化合物やポリビニルアルコール、ポリアクリル酸
塩、ポリアクリルアミドおよびその誘導体、マレイン酸
共重合物、ポリビニルピロリドン等に代表される様な水
溶性合成高分子化合物を必要に応じて使用することがで
きる。
【0041】また、その他の助剤として、紙塗工分野に
おいて常用されているpH調節剤、安定剤、離型剤、潤
滑剤、老化防止剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、架橋剤、
青み付け剤、蛍光増白剤等を必要に応じて使用すること
ができる。
おいて常用されているpH調節剤、安定剤、離型剤、潤
滑剤、老化防止剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、架橋剤、
青み付け剤、蛍光増白剤等を必要に応じて使用すること
ができる。
【0042】本発明にて使用される塗工原紙の種類とし
ては、針葉樹や広葉樹などを原料とした各種製紙用パル
プから得られる上質塗工原紙および中質塗工原紙、脱墨
故紙を含めた故紙を含有する塗工原紙等が使用される。
ては、針葉樹や広葉樹などを原料とした各種製紙用パル
プから得られる上質塗工原紙および中質塗工原紙、脱墨
故紙を含めた故紙を含有する塗工原紙等が使用される。
【0043】
【実施例および比較例】以下に、本発明の優れた効果を
明示するために、実施例および比較例を挙げ、本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない
限り、これらの実施例によって何ら限定されるものでは
ない。なお、実施例および比較例中に示した割合を示す
部および%は、特に断りの無い限り、重量を基準とした
ものである。また、実施例および比較例における各種物
性の測定方法は、次に示す通りである。
明示するために、実施例および比較例を挙げ、本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない
限り、これらの実施例によって何ら限定されるものでは
ない。なお、実施例および比較例中に示した割合を示す
部および%は、特に断りの無い限り、重量を基準とした
ものである。また、実施例および比較例における各種物
性の測定方法は、次に示す通りである。
【0044】共重合体ラテックスのゲル含有量の測定 室温雰囲気にてラテックスフィルムを作成する。その後
ラテックスフィルムを約1g秤量し、これを400cc
のトルエンに入れ48時間膨張溶解させる。その後、こ
れを300メッシュの金網で濾過し、金網に捕捉された
トルエン不溶部を乾燥後秤量し、この重量のはじめのラ
テックスフィルムの重量に占める割合をゲル含有量とし
て重量%で算出した。
ラテックスフィルムを約1g秤量し、これを400cc
のトルエンに入れ48時間膨張溶解させる。その後、こ
れを300メッシュの金網で濾過し、金網に捕捉された
トルエン不溶部を乾燥後秤量し、この重量のはじめのラ
テックスフィルムの重量に占める割合をゲル含有量とし
て重量%で算出した。
【0045】ドライピック強度 RI印刷機で各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキ
ングの程度を肉眼で判定し、5級(最も良い)から1級
(最も悪い)まで相対的に評価した。
ングの程度を肉眼で判定し、5級(最も良い)から1級
(最も悪い)まで相対的に評価した。
【0046】ウェットピック強度 RI印刷機を用いてモルトンロールにより各塗工紙試料
に同時に湿し水を付与し、その直後に、インキロールに
より各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキングの程
度を肉眼で判定し、5級(最も良い)から1級(最も悪
い)まで相対的に評価した。
に同時に湿し水を付与し、その直後に、インキロールに
より各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキングの程
度を肉眼で判定し、5級(最も良い)から1級(最も悪
い)まで相対的に評価した。
【0047】耐ブリスター適性 両面印刷した塗工紙試料を20℃、相対湿度60%の雰
囲気中で約1昼夜調湿し、これを温度の可変できるオイ
ルバス中に投げ込み、ブリスターの発生した最低温度を
求めた。温度が高いほど耐ブリスター適性が良い。
囲気中で約1昼夜調湿し、これを温度の可変できるオイ
ルバス中に投げ込み、ブリスターの発生した最低温度を
求めた。温度が高いほど耐ブリスター適性が良い。
【0048】臭気テスト 4.5kwのメタルハライドランプを光源として用い、
光源より11cmの距離を置いて塗工紙試料に紫外線を
3秒間照射した。その直後に試料の臭いを嗅ぎ臭気の程
度によって5級(臭気が少なく良い)から1級(臭気が
多く悪い)まで相対的に評価した。各試料について10
人の被験者の判定結果を平均し、テスト結果とした。
光源より11cmの距離を置いて塗工紙試料に紫外線を
3秒間照射した。その直後に試料の臭いを嗅ぎ臭気の程
度によって5級(臭気が少なく良い)から1級(臭気が
多く悪い)まで相対的に評価した。各試料について10
人の被験者の判定結果を平均し、テスト結果とした。
【0049】耐黄変性 各塗工紙試料を市販のギヤオーブン中に吊るし、140
℃で10時間熱処理したものを黄色度測定試料とする。
ハンター白色度試験機を用いて、JIS P−8123
に準じた操作により、各黄色度測定試料表面の標準酸化
マグネシウム板に対する比反射率をブルー、アンバー、
グリーンの各フィルターについて測定し、各フィルター
について得られた比反射率を各々B(ブルー)、A(ア
ンバー)、G(グリーン)とする。各試料の黄色度Yを
Y=(A−B)/Gによって計算する。黄色度Yの値が
小さいほど耐黄変性に優れる。
℃で10時間熱処理したものを黄色度測定試料とする。
ハンター白色度試験機を用いて、JIS P−8123
に準じた操作により、各黄色度測定試料表面の標準酸化
マグネシウム板に対する比反射率をブルー、アンバー、
グリーンの各フィルターについて測定し、各フィルター
について得られた比反射率を各々B(ブルー)、A(ア
ンバー)、G(グリーン)とする。各試料の黄色度Yを
Y=(A−B)/Gによって計算する。黄色度Yの値が
小さいほど耐黄変性に優れる。
【0050】共重合体ラテックスの製造方法 耐圧性の重合反応機に、重合水100部、乳化剤として
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.9部、炭酸
ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム0.7部を仕込
み、十分撹拌した後、表2に示す各単量体と重合調整剤
を加えて65℃にて重合を開始し、重合転化率が98%
になった時点で重合を終了した。次いで、これら共重合
体ラテックスをアンモニア水溶液にてpH7に調整し、
水蒸気蒸留により未反応単量体を除去し、共重合体ラテ
ックスa〜kを得た。共重合体ラテックスについて測定
されたゲル含有量を表2に示した。なお、共重合体ラテ
ックスhには多量の凝集物が認められたため、これを使
用した塗工紙の作製は取り止めた。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.9部、炭酸
ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム0.7部を仕込
み、十分撹拌した後、表2に示す各単量体と重合調整剤
を加えて65℃にて重合を開始し、重合転化率が98%
になった時点で重合を終了した。次いで、これら共重合
体ラテックスをアンモニア水溶液にてpH7に調整し、
水蒸気蒸留により未反応単量体を除去し、共重合体ラテ
ックスa〜kを得た。共重合体ラテックスについて測定
されたゲル含有量を表2に示した。なお、共重合体ラテ
ックスhには多量の凝集物が認められたため、これを使
用した塗工紙の作製は取り止めた。
【0051】また、共重合体ラテックスbとiを固形分
重量比で1対1となるように混合し共重合体ラテックス
mを得た。共重合体ラテックスmのゲル含有量は65重
量%であった。同様に、共重合体ラテックスbとjを固
形分重量比で1対1となるように混合し、共重合体ラテ
ックスnを得た。共重合体ラテックスnのゲル含有量は
76重量%であった。
重量比で1対1となるように混合し共重合体ラテックス
mを得た。共重合体ラテックスmのゲル含有量は65重
量%であった。同様に、共重合体ラテックスbとjを固
形分重量比で1対1となるように混合し、共重合体ラテ
ックスnを得た。共重合体ラテックスnのゲル含有量は
76重量%であった。
【0052】紙被覆用塗工液の作成 表1に示した配合処方に従って、表2に示した共重合体
ラテックスを適時用いて、塗工液を作成した。各塗工紙
の各層に用いた配合処方と共重合体ラテックスの組み合
わせを表3に示した。
ラテックスを適時用いて、塗工液を作成した。各塗工紙
の各層に用いた配合処方と共重合体ラテックスの組み合
わせを表3に示した。
【0053】ダブル塗工紙の作成 市販の熱風塗工乾燥機MLC−100S型を用いて、塗
工原紙(坪量64g/m2)の両面に、得られた紙被覆用
塗工液を塗工し、各塗工層を形成させ、ダブル塗工紙1
〜13を作成した。各塗工紙における各塗工層の形成順
序および塗工量を表3に示した。なお、この形成順序お
よび塗工量は塗工原紙の表裏で同一となるようにした。
工原紙(坪量64g/m2)の両面に、得られた紙被覆用
塗工液を塗工し、各塗工層を形成させ、ダブル塗工紙1
〜13を作成した。各塗工紙における各塗工層の形成順
序および塗工量を表3に示した。なお、この形成順序お
よび塗工量は塗工原紙の表裏で同一となるようにした。
【0054】また、各塗工層の形成は、全て次に示す様
な同一の条件下で行った。 塗工条件 :前記の熱風塗工乾燥機に#3〜#6のワ
イヤーバーを適時用いて塗工した。塗工速度は46m/
min.に設定した。 乾燥条件 :塗工から0.5秒後に、150℃の乾燥
炉内で、温度190℃風速36m/sec.の熱風によ
り4秒間乾燥した。
な同一の条件下で行った。 塗工条件 :前記の熱風塗工乾燥機に#3〜#6のワ
イヤーバーを適時用いて塗工した。塗工速度は46m/
min.に設定した。 乾燥条件 :塗工から0.5秒後に、150℃の乾燥
炉内で、温度190℃風速36m/sec.の熱風によ
り4秒間乾燥した。
【0055】単層塗工紙の作成 ダブル塗工紙と同一の塗工原紙を用いて、#7〜#10
のワイヤーバーを用いる以外はダブル塗工紙の作成と同
一の塗工条件、乾燥条件を用いて、単層塗工紙14〜1
7を作成した。これらの単層塗工紙に用いた塗工液の配
合処方、共重合体ラテックスおよび塗工量を表3に示し
た。
のワイヤーバーを用いる以外はダブル塗工紙の作成と同
一の塗工条件、乾燥条件を用いて、単層塗工紙14〜1
7を作成した。これらの単層塗工紙に用いた塗工液の配
合処方、共重合体ラテックスおよび塗工量を表3に示し
た。
【0056】得られた各塗工紙を、相対湿度65%、温
度20℃の条件下で一昼夜調湿した後、線圧70Kg/
cm、温度60℃、通紙速度7m/min、4回通紙の
条件でスーパーカレンダー処理し、各塗工紙の物性試験
に供した。ダブル塗工紙1〜13および単層塗工紙14
〜17について行われた物性試験の結果を表3に示し
た。
度20℃の条件下で一昼夜調湿した後、線圧70Kg/
cm、温度60℃、通紙速度7m/min、4回通紙の
条件でスーパーカレンダー処理し、各塗工紙の物性試験
に供した。ダブル塗工紙1〜13および単層塗工紙14
〜17について行われた物性試験の結果を表3に示し
た。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】上記の通り、本発明によって得られるダ
ブル塗工紙は、極めて優れた耐ブリスター性を示し、紫
外線が照射されても殆ど刺激臭を発生しないと同時に、
耐黄変性に優れた塗工紙を提供するものである。
ブル塗工紙は、極めて優れた耐ブリスター性を示し、紫
外線が照射されても殆ど刺激臭を発生しないと同時に、
耐黄変性に優れた塗工紙を提供するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 塗工原紙に片面当たり2層の顔料塗工層
を設けるダブル塗工紙において、塗工原紙に隣接する第
1塗工層が下記(A)で示される共重合体ラテックスを
含み、かつ、その上に形成される第2塗工層が、下記
(B)で示される共重合体ラテックスを含むことを特徴
とするダブル塗工紙。 (A)第1塗工層の共重合体ラテックス 脂肪族共役ジオレフィン系単量体15〜65重量%、エ
チレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%および
共重合可能な他の単量体25〜84重量%からなり、そ
のゲル含有量が75重量%以下であることを特徴とする
共重合体ラテックス。 (B)第2塗工層の共重合体ラテックス 脂肪族共役ジオレフィン系単量体15〜65重量%、エ
チレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%および
共重合可能な他の単量体25〜84重量%からなる単量
体混合物100重量部を乳化共重合するにあたり、メル
カプト基およびハロゲン元素を含有しない重合調整剤
0.1〜15重量部とメルカプト基を含有する重合調整
剤0〜0.5重量部を使用することを特徴とする共重合
体ラテックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5343150A JPH07166496A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | ダブル塗工紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5343150A JPH07166496A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | ダブル塗工紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07166496A true JPH07166496A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18359309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5343150A Pending JPH07166496A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | ダブル塗工紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07166496A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006257576A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙 |
JP2006316393A (ja) * | 2005-05-16 | 2006-11-24 | Jsr Corp | 塗工紙の製造方法及び塗工紙 |
JP2010053474A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 多層塗工紙 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01174698A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-11 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 多層塗被紙 |
JPH03109451A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-05-09 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 共重合体ラテックスの製造方法 |
JPH03161596A (ja) * | 1989-11-20 | 1991-07-11 | Asahi Chem Ind Co Ltd | ダブル塗工紙 |
JPH04332701A (ja) * | 1991-05-08 | 1992-11-19 | Sumitomo Dow Ltd | 共重合体ラテックスの製造方法 |
JPH0525222A (ja) * | 1991-07-15 | 1993-02-02 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 共重合体ラテツクスの製造法 |
JPH05320216A (ja) * | 1991-10-31 | 1993-12-03 | Takeda Chem Ind Ltd | 共重合体ラテックスの製造方法、共重合体ラテックスおよびそれを用いた紙塗工用組成物 |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP5343150A patent/JPH07166496A/ja active Pending
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH01174698A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-11 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | 多層塗被紙 |
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JP2010053474A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 多層塗工紙 |
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