JPH11217409A - 共重合体ラテックス - Google Patents

共重合体ラテックス

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JPH11217409A
JPH11217409A JP10300144A JP30014498A JPH11217409A JP H11217409 A JPH11217409 A JP H11217409A JP 10300144 A JP10300144 A JP 10300144A JP 30014498 A JP30014498 A JP 30014498A JP H11217409 A JPH11217409 A JP H11217409A
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JP
Japan
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weight
monomer
parts
copolymer latex
group
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Withdrawn
Application number
JP10300144A
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English (en)
Inventor
Atsushi Watanabe
篤史 渡邉
Osamu Ishikawa
理 石川
Kazuo Nishimoto
和男 西元
Hiroyuki Yoshino
裕之 吉野
Katsuhiko Tsuruoka
勝彦 鶴岡
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JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 べとつき防止性、接着強度および耐ブリスタ
ー性がともに一段と改良され、たとえば紙塗被用バイン
ダーなどに好適な共重合体ラテックスを提供する。 【解決手段】 共重合体ラテックスは、 (a)炭素数2〜10のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体 および炭素数が6〜14のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単 量体から選ばれる少なくとも1種の単量体 2〜80重量部 (b)(a),(c)以外のエチレン系不飽和単量体 0〜98重量部 (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0〜20重量部 からなる単量体(合計100重量部)を、この単量体1
00重量部当り、ジフェニルエチレンおよび/またはそ
の核置換体と他の重合連鎖移動剤とからなる重合連鎖移
動剤の存在下において、水性媒体中で乳化重合して得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた接着強度お
よびべとつき防止性を有する共重合体ラテックスに関
し、たとえば接着強度、耐ブリスター性およびべとつき
防止性が一段と優れたコート紙を得ることができる紙塗
被用などの共重合体ラテックスに関する。
【0002】
【背景技術】脂肪族共役ジエン系共重合体ラテックスま
たはアクリル系共重合体ラテックスは、共重合体が優れ
た接着性能を有することから、単独で、または天然もし
くは合成のバインダーとともに、塗料用バインダー、各
種の接着剤、粘着剤、カーペットのパッキング剤および
紙塗被用バインダーに広く使用されている。
【0003】特に上記の共重合体ラテックスを紙塗被用
バインダーとして含有する紙塗被組成物を塗被して得ら
れるコート紙は、接着強度、耐水性、光沢などが良好の
ため、様々な用途に使用されている。
【0004】近年、コート紙を用いた印刷物の需要は著
しく、これに伴い印刷の高速化と印刷方式の多様化の傾
向がますます強くなっている。このため、コート紙ひい
ては紙塗被用バインダーには、従来にもまして諸物性の
向上、特に光沢、印刷強度、耐水性、耐ブリスター性お
よび操業性向上のためのべとつき防止性の全て、あるい
はそのうちの複数項目を同時に向上させることが要求さ
れるようになっている。特に、オフセット輪転印刷用コ
ート紙に対しては、接着強度と耐ブリスター性の向上要
求がますます高まっている。
【0005】このような要求に応えるため、紙塗被用バ
インダーとして使用する共重合体ラテックスに種々の改
良がなされてきた。例えば、特開昭57−153012
号公報、同61−63794号公報には、重合連鎖移動
剤の添加方法に工夫を加えることによって接着強度ある
いは耐ブリスター性が改良されることが開示されてい
る。その他、特開昭50−107030号公報、同55
−90697号公報、同60−38415号公報、同6
1−207694号公報などにも改良された紙塗被組成
物あるいはその製造方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の紙塗被用バインダーは、なお接着強度、耐ブリス
ター性、べとつき防止性が十分でなく、上記のような要
求に十分応えるには至っていないのが実状である。本発
明は、これら従来の紙塗被用バインダーの問題点を解決
し、べとつき防止性、接着強度および耐ブリスター性が
ともに一段と改良され、たとえば紙塗被用バインダー、
特にオフセット輪転印刷用のバインダーなどに好適な共
重合体ラテックスを提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の共重合体ラテッ
クスは、 (a)炭素数が2〜10のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量 体および炭素数が6〜14のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル 単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体 2〜80重量部 (b)(a),(c)以外のエチレン系不飽和単量体 0〜98重量部 (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0〜20重量部 からなる単量体(合計100重量部)を、該単量体10
0重量部当り、下記一般式(1)で表される化合物2〜
100重量%と他の重合連鎖移動剤98〜0重量%とか
らなる重合連鎖移動剤0.1〜20重量部の存在下にお
いて、水性媒体中で乳化重合して得られる。
【0008】
【化1】 (式中、Phはフェニル基を示し、X1 ,X2 ,X3
よびX4 は、それぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,
炭素数1〜4のアルキル基,メトキシ基,ヒドロキシル
基,グリシジル基,アセチル基またはアルキルメルカプ
ト基を示す) このようにして得られた共重合体ラテックス(以下「共
重合体ラテックス(A)」という)は、重合連鎖移動剤
に上記一般式(1)で表される化合物を含むことで、共
重合体ラテックス(A)を紙塗工用のバインダーに適用
した場合において、従来の重合連鎖移動剤を用いて得ら
れた共重合体ラテックスに比べ、接着強度およびべとつ
き防止性が一段と優れる。
【0009】また、前記(a)の単量体は20〜80重
量部であり、前記(b)の単量体は5〜97.5重量部
であり、前記(c)の単量体は0.5〜15重量部であ
ることにより、前記作用効果がより確実に発現される。
【0010】シード粒子がさらに存在する下において、
前記水性媒体中で乳化重合して得られることが望まし
い。シード粒子が存在することで、共重合体の粒子径の
制御が容易になり、かつ、重合時の凝集物の発生を抑制
することができる。
【0011】さらに、前記共重合体ラテックス(A)
は、前記(a),(b)および(c)の単量体から選ば
れた少なくとも1種の単量体を、全単量体量に対して1
〜95重量%乳化重合した後、得られた共重合体ラテッ
クスの存在下において、残りの単量体を乳化重合して得
られることが望ましい。このように、特定の条件で多段
重合することにより、共重合体ラテックス(A)を各種
接着剤、カーペットバッキング剤に適用した場合におい
て、接着強度とべとつき防止性がさらに優れる。
【0012】さらに、本発明の共重合体ラテックスは、
全単量体100重量部あたり、下記一般式(1)で表さ
れる化合物2〜100重量%と他の重合連鎖移動剤98
〜0重量%とからなる重合連鎖移動剤0.1〜20重量
部の存在下において、(d)共役ジエン系単量体20〜
90重量%,(e)エチレン系不飽和カルボン酸単量体
0〜30重量%,および(f)単量体(d)および単量
体(e)と共重合可能な他のビニル系単量体0〜80重
量%,からなる単量体(A)(ただし、(d)+(e)
+(f)=100重量%)5〜90重量部を重合をし、
次いで、(d’)共役ジエン系単量体10〜60重量
%,(e’)エチレン系不飽和カルボン酸単量体0〜3
0重量%,および(f’)単量体(d’)および単量体
(e’)と共重合可能な他の単量体10〜90重量%,
からなる単量体(B)(ただし、(d’)+(e’)+
(f’)=100重量%)10〜95重量部(ただし、
(A)+(B)=100重量部であり、(A)+(B)
=100重量部あたり(e)+(e’)=0.05〜2
0重量部である)を重合して得られてもよい。
【0013】
【化1】 (式中、Phはフェニル基を示し、X1 ,X2 ,X3
よびX4 は、それぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,
炭素数1〜4のアルキル基,メトキシ基,ヒドロキシル
基,グリシジル基,アセチル基またはアルキルメルカプ
ト基を示す) このようにして得られた共重合体ラテックス(以下「共
重合体ラテックス(B)」という)は、共重合体ラテッ
クス(B)を紙塗工用のバインダーとして使用した場合
に、十分な印刷速度範囲を確保することができる。それ
と同時に、塗工紙の表面強度および耐衝撃性が向上し、
高速印刷における変形速度の極めて大きい衝撃的な変形
に対して耐えることができる。
【0014】前記共重合体ラテックス(B)の共重合体
は、少なくとも2つのガラス転移点を有し、かつ、最も
高いガラス転移点と最も低いガラス転移点との差ΔTが
5℃以上であることが望ましい。前記ΔTが5℃以上で
あることにより、前記作用効果がより確実に発現され
る。
【0015】また、共重合体ラテックス(B)の共重合
体の最も低いガラス転移点は、0℃以下の範囲にあるこ
とが望ましい。このガラス転移点が0℃以下であること
により、共重合体ラテックス(B)を紙塗工用のバイン
ダーとして使用した場合に、共重合体の柔軟性および十
分な接着強度を確実に確保することができる。
【0016】さらに、前記共重合体ラテックス(B)
は、紙塗工用、特に、オフセット印刷ようさらに好まし
くはシートオフセット印刷用およびウエッブオフセット
印刷用のバインダーとして好適に使用され得る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (共重合体ラテックス(A))本発明の共重合体ラテッ
クス(A)について詳細に説明する。
【0018】本発明における単量体(a)は、炭素数が
2〜10のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエス
テル単量体および炭素数が6〜14のアルキル基を有す
るメタクリル酸アルキルエステル単量体から選ばれる少
なくとも1種の単量体である。
【0019】炭素数が2〜10のアルキル基を有するア
クリル酸アルキルエステル単量体(a)の具体例として
は、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
−2−エチルへキシルなどが挙げられる。
【0020】炭素数が6〜14のアルキル基を有するメ
タクリル酸アルキルエステル単量体(a)の具体例とし
ては、メタクリル酸へキシル、メタクリル酸オクチル、
メタクリル酸−2−エチルへキシル、メタクリル酸ラウ
リルなどが挙げられる。
【0021】単量体(a)は、接着強度を高めるために
使用するが、その使用量は、単量体の全量が100重量
部となるように、2〜80重量部、好ましくは20〜8
0重量部、特に好ましくは25〜75重量部の範囲から
選ばれる。この使用量が2重量部未満では十分な接着強
度を得ることができず、一方80重量部を越えると耐水
性および接着強度が低下して好ましくない。
【0022】本発明における単量体(b)は、単量体
(a)、単量体(c)以外のエチレン系不飽和単量体で
ある。単量体(b)の具体例としては、スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン
などの芳香族ビニル化合物、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミドなどのエチレン系不飽和カルボン
酸のアクリルアミドまたはメタクリルアミド化合物、酢
酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニ
トリルなどのシアン化ビニル化合物などを挙げることが
できる。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。これらのうち、特に芳香族
ビニル化合物としてはスチレンが、またシアン化ビニル
化合物としてはアクリロニトリルが好適に使用される。
【0023】単量体(b)は、得られる共重合体に適度
の硬さ、弾性および耐水性を付与するために使用する
が、その使用量は、単量体の全量が100重量部になる
ように、0〜98重量部、好ましくは0〜97.5重量
部、特に好ましくは5〜97.5重量部の範囲から選ば
れる。この使用量が、98重量部を越えると共重合体が
硬くなりすぎ、接着強度が低下して好ましくない。
【0024】本発明における単量体(c)は、エチレン
系不飽和カルボン酸単量体である。単量体(c)の具体
例としては、アクリル酸,メタクリル酸,クロトン酸な
どのモノカルボン酸類、マレイン酸,フマル酸,イタコ
ン酸などのジカルボン酸類、さらにマレイン酸メチル,
イタコン酸メチル,β−メタアクリルオキシエチルアシ
ッドヘキサハイドロフタレート等のハーフエステル類等
を挙げることができる。また、ジカルボン酸の無水物も
使用することができる。これらは単独でも、あるいは2
種以上を組合せて使用することもできる。
【0025】単量体(c)としては、ジカルボン酸,そ
のハーフエステル類およびジカルボン酸無水物から選ば
れる少なくとも1種を含むことが好ましく、特にジカル
ボン酸を用いることが好ましい。そして、ジカルボン
酸,ハーフエステル類およびジカルボン酸無水物から選
ばれる少なくとも1種(α)とモノカルボン酸(β)と
の比率(α)/(β)が、5〜100/95〜0、さら
に好ましくは10〜95/90〜5であることが望まし
い。この比率範囲で用いると、接着強度,ラテックスな
らびに塗被組成物の機械的安定性が優れる。
【0026】単量体(c)の使用量は、単量体の全量が
100重量部になるように0〜20重量部、好ましくは
0.5〜15重量部、特に好ましくは1〜15重量部の
範囲から選ばれる。この使用量が20重量部を越えると
共重合体ラテックスの粘度が高くなって、取扱い(ハン
ドリング)が困難となり、操作性が低下して好ましくな
い。
【0027】本発明の共重合体ラテックス(A)は、特
定の重合連鎖移動剤の存在下において、上記の(a)、
(b)および(c)の単量体を水性媒体中で乳化重合す
ることによって得られる。すなわち、本発明において
は、下記一般式(1)で表される化合物と他の重合連鎖
移動剤とからなる重合連鎖移動剤の存在下で乳化重合を
行う。
【0028】
【化1】 (式中、Phはフェニル基を示し、X1 ,X2 ,X3
よびX4 は、それぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,
炭素数1〜4のアルキル基,メトキシ基,ヒドロキシル
基,グリシジル基,アセチル基またはアルキルメルカプ
ト基を示す) 上記一般式(1)で表される化合物は、ジフェニルエチ
レンおよび/またはその核置換体である。上記一般式
(1)で表される化合物のうち、1,1−ジフェニルエ
チレンが好ましく、単独あるいは2種以上を併用するこ
とができる。
【0029】上記一般式(1)で表される化合物と併用
する他の重合連鎖移動剤としては、一般の乳化重合に使
用されている公知の重合連鎖移動剤を使用することがで
きる。このような重合連鎖移動剤としては、具体的に
は、例えば、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメル
カプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシ
ルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t−
テトラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類;ジメ
チルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲン
ジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィ
ドなどのキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチ
ウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィ
ド、テトラブチルチウラムジスルフィドなどのチウラム
ジスルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロ
ゲン化炭化水素類;ペンタフェニルエタン、α−メチル
スチレンダイマーなどの炭化水素類;およびアクロレイ
ン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘ
キシルチオグリコレート、ターピノーレン、α−テルピ
ネン、γ−テルピネン、ジペンテンなどを挙げることが
できる。これらは単独でも、あるいは2種以上組み合わ
せて使用することもできる。これらのうち、メルカプタ
ン類、キサントゲンジスルフィド類、チウラムジスルフ
ィド類、四塩化炭素、α−メチルスチレンダイマーなど
が好適に使用される。
【0030】重合連鎖移動剤中の上記一般式(1)で表
される化合物の割合は2〜100重量%、好ましくは3
〜100重量%、さらに好ましくは5〜95重量%であ
る。
【0031】この上記一般式(1)で表される化合物の
割合が2重量%未満では接着強度、耐ブリスター性およ
びべとつき防止性に優れた共重合体ラテックスを得るこ
とができない。また、上記一般式(1)で表される化合
物と他の重合連鎖移動剤との併用により、重合時におけ
る反応性を高めることができる。
【0032】重合連鎖移動剤の使用量は、単量体100
重量部当り、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜
15重量部、さらに好ましくは0.2〜10重量部、特
に好ましくは0.3〜8重量部である。この重合連鎖移
動剤の使用量が0.1重量部未満では耐ブリスター性が
劣り、一方20重量部を越えると接着強度が低下して好
ましくない。
【0033】また、本発明における共重合体ラテックス
は、さらにシード粒子が存在する下で、上記の(a)、
(b)および(c)の単量体を水性媒体中で乳化重合す
ることによって得られることが好ましい。ここで使用さ
れるシード粒子としては、特に限定されないが、芳香族
ビニルの単独重合体もしくは芳香族ビニルと他の共重合
可能な単量体との共重合体であることが好ましい。他の
共重合可能な単量体としては、(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。シード粒子
の平均粒子径は、好ましくは10〜200nm、さらに
好ましくは10〜100nm、特に好ましくは15〜5
0nmである。
【0034】本発明における共重合体ラテックスは、上
記の単量体、重合連鎖移動剤、必要に応じてシード粒子
を使用する点を除けば、従来公知の乳化重合方法によっ
て製造することができる。すなわち、水性媒体(通常、
水)に単量体ならびに重合開始剤、乳化剤、重合連鎖移
動剤、キレート化剤、無機電解質などを加えて乳化重合
を行なうことによって得られる。
【0035】本発明における乳化重合に使用する重合開
始剤については特に制限はなく、例えばクメンハイドロ
パーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパー
オキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなど
のハイドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイドなどのパーオキサイド類
およびアゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物類
などの有機系重合開始剤、ならびに過硫酸カリウム、過
硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩な
どの無機系重合開始剤を使用することができる。
【0036】本発明においては、有機系重合開始剤を単
独で使用すると得られる共重合体ラテックスの機械的安
定性が劣り、また重合中に多量の凝固物が発生すること
から、無機系重合開始剤を単独で、あるいは有機系重合
開始剤と組み合わせて使用するのが好ましい。
【0037】なお、上記重合開始剤は重亜硫酸ナトリウ
ムなどの還元剤と組み合わせた、いわゆるレドックス系
重合開始剤としても使用することができる。
【0038】これら重合開始剤のうち、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、またはこれと
アゾビスイソブチロニトリルあるいはベンゾイルパーオ
キサイドとの組合せ、さらにはこれらと還元剤とを組み
合わせたものが好ましく使用される。
【0039】本発明における重合開始剤の使用量は、単
量体100重量部当り、通常0.01〜5重量部であ
り、好ましくは0.05〜4重量部である。無機系重合
開始剤と有機系重合開始剤とを併用する場合には、有機
系重合開始剤の割合は、好ましくは全重合開始剤の70
重量%以下、さらに好ましくは50重量%以下である。
有機系重合開始剤の割合が70重量%を越えると、有機
系重合開始剤を単独で使用した場合のような問題が生じ
て好ましくない。
【0040】本発明における乳化重合に使用する乳化剤
については特に制限はなく、アニオン型、ノニオン型お
よび両性型界面活性剤のいずれも使用することができ
る。これらは単独でも、あるいは2種以上を混合して使
用することもできる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウム
などの高級アルコールの硫酸エステル塩、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスル
ホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどの
脂肪族カルボン酸エステルのスルホン酸塩などのアニオ
ン型界面活性剤、ポリエチレングリコールのアルキルエ
ステル型、アルキルフェニルエーテル型、アルキルエー
テル型などのノニオン型界面活性剤などを使用すること
ができる。また、両性界面活性剤としては、アニオン部
分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸
塩、りん酸塩、りん酸エステル塩を、またカチオン部分
としてアミン塩、第4級アンモニウム塩をもつものを挙
げることができる。具体的には、アルキルベタインの塩
としてラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ココア
ミドプロピルベタイン、2−ウンデシルヒドロキシエチ
ルイミダゾリウムベタインの塩が、またアミノ酸タイプ
のものとしてはラウリル−β−アラニン、ステアリル−
β−アラニン、ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、
オクチルジ(アミノエチル)グリシン、ジオクチルジ
(アミノエチル)グリシンの塩を挙げることができる。
【0041】これら乳化剤のうち、特にアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩が好ましく使用される。さらに具体的に
は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが特に
好ましく使用される。このアルキルベンゼンスルホン酸
塩は、他の界面活性剤、例えば高級アルコールの硫酸エ
ステル塩、脂肪族カルボン酸エステルのスルホン酸塩な
どのアニオン型界面活性剤あるいはポリエチレングリコ
ールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、アル
キルフェニルエーテル型などのノニオン型界面活性剤な
どと併用してもよい。
【0042】乳化剤の使用量は、単量体100重量部当
り、通常0.05〜2重量部であり、好ましくは0.0
5〜1重量部である。乳化剤の使用量が2重量部を越え
ると、耐水性が劣り、紙塗被組成物の泡立ちが著しくな
って塗工時に問題となる。なお、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩を他のアニオン型あるいはノニオン型界面活性
剤と併用する場合、アルキルベンゼンスルホン酸塩の使
用割合は全乳化剤の50重量%以上とするのが好まし
い。
【0043】本発明における重合方法およびその条件に
ついては特に制限はなく、従来公知の方法および条件下
において実施することができる。
【0044】好ましい重合方法としては、上記の
(a),(b)および(c)の単量体から選ばれた少な
くとも1種の単量体を、全単量体量に対して1〜95重
量%、好ましくは3〜90重量%、特に好ましくは5〜
85重量部%乳化重合した後、得られた共重合体ラテッ
クスの存在下において、残りの単量体を乳化重合する方
法を挙げることができる。
【0045】また、単量体の添加方法については、一括
添加方式、分割添加方式、連続添加方式あるいはこれら
の組合せのいずれでもよい。
【0046】重合温度は、通常、好ましくは10〜90
℃、より好ましくは20〜80℃である。重合時間は、
通常10〜20時間である。
【0047】重合連鎖移動剤の添加方法については、一
括添加方式、分割添加方式、連続添加方式あるいはこれ
らの組合わせのいずれでもよい。
【0048】また、重合連鎖移動剤は、たとえば2段重
合の場合、1段目、2段目のいずれか一方に添加しても
よく、あるいは両方に添加してもよい。重合連鎖移動剤
を2段目に使用する場合には、連続的に添加するのが好
ましい。 (共重合体ラテックス(B))次に、共重合体ラテック
ス(B)について、詳細に説明する。
【0049】本発明の単量体は、単量体(A)と単量体
(B)とからなる。
【0050】本発明の単量体(A)は、単量体(d)、
単量体(e)および単量体(f)からなる。
【0051】本発明の単量体(d)は、共役ジエン系単
量体であり、単量体(d)の具体例としては、ブタジエ
ン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、2
−メチル−1,3−ブタジエンなどを挙げることができ
る。これらは、単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。これらのうち、特にブタジエ
ンが好ましい。
【0052】単量体(d)は、接着強度を高めるために
使用するが、その使用量は、単量体(A)が100重量
%となるように、20〜90重量%、好ましくは23〜
85重量%、特に好ましくは25〜80重量%の範囲か
ら選ばれる。この使用量が20重量%未満では十分な接
着強度を得ることができず、一方90重量%を越えると
耐水性および接着強度が低下して好ましくない。
【0053】本発明の単量体(e)は、エチレン系不飽
和カルボン酸単量体であり、単量体(e)の具体例とし
ては、共重合体ラテックス(A)における単量体(c)
と同様のものを挙げることができる。
【0054】単量体(e)としては、ジカルボン酸,そ
のハーフエステル類およびジカルボン酸無水物から選ば
れる少なくとも1種を含むことが好ましく、特にジカル
ボン酸を用いることが好ましい。そして、ジカルボン
酸,ハーフエステル類およびジカルボン酸無水物から選
ばれる少なくとも1種(α)とモノカルボン酸(β)と
の比率(α)/(β)が、5〜100/95〜0、さら
に好ましくは10〜95/90〜5であることが望まし
い。この比率範囲で用いると、接着強度,ラテックスな
らびに塗被組成物の機械的安定性が優れる。
【0055】単量体(e)の使用量は、単量体(A)が
100重量%になるように0〜30重量%、好ましくは
0〜20重量%、特に好ましくは0〜15重量%の範囲
から選ばれる。この使用量が30重量%を越えると共重
合体ラテックスの粘度が高くなって、取扱い(ハンドリ
ング)が困難となり、操作性が低下して好ましくない。
【0056】単量体(f)は、単量体(d)および単量
体(e)と共重合可能な他の単量体であり、単量体
(f)の具体例としては、芳香族ビニル単量体、アルキ
ル(メタ)アクリレート単量体、シアン化ビニル単量
体、酢酸ビニル、(アルキルメタ)アクリルアミド系単
量体などが挙げられる。このうち、芳香族ビニル単量体
としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレンなど
が挙げられ、特にスチレンが好ましい。
【0057】また、アルキル(メタ)アクリレート単量
体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
イソボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートなどが挙げられ、このうち特にメチルメタアクリレ
ートが好ましい。
【0058】さらに、シアン化ビニル単量体としては、
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げら
れ、このうち特にアクリロニトリルが好ましい。
【0059】さらに(アルキルメタ)アクリルアミド系
単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアク
リルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリルアミドなどが挙げられる。
【0060】これらは、1種単独でも、あるいは2種以
上を併用することもできる。
【0061】単量体(f)は、共重合体に適度な硬さ、
接着性を付与するためのものであり、その使用量は、単
量体(A)が100重量%になるように0〜80重量
%、好ましくは5〜75重量%、特に好ましくは10〜
70重量%の範囲から選ばれる。この使用量が80重量
%を越えると、逆に硬くなり過ぎ、接着強度が劣る。
【0062】単量体(A)の使用量としては、全単量体
(単量体(A)+単量体(B))が100重量部になる
ように、5〜90重量部、好ましくは10〜85重量
部、特に好ましくは15〜80重量部の範囲から選ばれ
る。この使用量が5重量部未満であると(単量体(B)
の使用量が95重量部を越えると)、接着強度が不足す
る場合があり、90重量部を越えると(単量体(B)の
使用量が10重量部未満であると)、べとつき防止性が
悪化する。
【0063】本発明の単量体(B)は、単量体
(d’)、単量体(e’)および単量体(f’)からな
る。
【0064】本発明の単量体(d’)は、共役ジエン系
単量体であり、単量体(d’)の具体例としては、単量
体(d)と同様のものを挙げることができる。単量体
(d’)としては、ブタジエンが好ましい。
【0065】単量体(d’)は、接着強度を高めるため
に使用するが、その使用量は、単量体(B)が100重
量%となるように、10〜60重量%、好ましくは10
〜55重量%、特に好ましくは15〜50重量%の範囲
から選ばれる。この使用量が10重量%未満では十分な
接着強度を得ることができず、一方60重量%を越える
と耐水性および接着強度が低下して好ましくない。
【0066】本発明の単量体(e’)は、エチレン系不
飽和カルボン酸単量体であり、単量体(e’)の具体例
としては、共重合体ラテックス(A)における単量体
(c)と同様のものを挙げることができる。
【0067】単量体(e’)としては、ジカルボン酸,
そのハーフエステル類およびジカルボン酸無水物から選
ばれる少なくとも1種を必須とすることが好ましく、特
にジカルボン酸を用いることが好ましい。そして、ジカ
ルボン酸,ハーフエステル類およびジカルボン酸無水物
から選ばれる少なくとも1種(α)とモノカルボン酸
(β)との比率(α)/(β)が、5〜100/95〜
0、さらに好ましくは10〜95/90〜5であること
が望ましい。この比率範囲で用いると、接着強度,ラテ
ックスならびに塗被組成物の機械的安定性が優れる。
【0068】単量体(e’)の使用量は、単量体(B)
が100重量%になるように0〜30重量%、好ましく
は0.05〜20重量%、特に好ましくは0.1〜10
重量%の範囲から選ばれる。この使用量が30重量%を
越えると共重合体ラテックスの粘度が高くなって、取扱
い(ハンドリング)が困難となり、操作性が低下して好
ましくない。また、単量体(e’)の使用量が0.05
以上であることにより、接着強度とべとつき防止性との
物性バランスがさらに高い水準に達し、好ましい。
【0069】本発明の単量体(f’)は、単量体
(e’)および単量体(f’)と共重合可能な他の単量
体である。単量体(f’)の具体例としては、単量体
(f)と同様のものを挙げることができる。
【0070】単量体(f’)は、共重合体に適度な硬
さ、接着性を付与するためのものであり、その使用量
は、単量体(B)が100重量%になるように10〜9
0重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましく
は25〜75重量%の範囲から選ばれる。この使用量が
10重量%未満では、共重合体が柔らかくなり過ぎ、べ
とつき防止性、剛度が劣る。一方、単量体(f)が90
重量%を越えると、逆に硬くなり過ぎ、接着強度が劣
る。
【0071】単量体(A)と単量体(B)との和100
重量部あたり、単量体(e)と単量体(e’)との和
は、0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜15重
量部である。その和が0.05重量部未満であると、重
合時のラテックスの安定性が悪く、多量の凝集物の発生
を招く。一方、20重量部を越えると、共重合体ラテッ
クスの粘度が高くなって、取扱い(ハンドリング)が困
難となり、操作性が低下して好ましくない。
【0072】本発明の共重合体ラテックス(B)は、特
定の重合連鎖移動剤の存在下において、単量体(A)お
よび単量体(B)を乳化重合することによって得られ
る。すなわち、本発明においては、下記一般式(1)で
表される化合物と他の重合連鎖移動剤とからなる重合連
鎖移動剤の存在下で、単量体(A)を乳化重合し、次い
で単量体(B)を乳化重合する。
【0073】
【化1】 (式中、Phはフェニル基を示し、X1 ,X2 ,X3
よびX4 は、それぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,
炭素数1〜4のアルキル基,メトキシ基,ヒドロキシル
基,グリシジル基,アセチル基またはアルキルメルカプ
ト基を示す) 上記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、
共重合体ラテックス(A)で示したものと同様である。
【0074】上記一般式(1)で表される化合物と併用
する他の重合連鎖移動剤としては、一般の乳化重合に使
用されている公知の重合連鎖移動剤を使用することがで
きる。このような重合連鎖移動剤の具体例としては、共
重合体ラテックス(A)で示したものと同様のものを挙
げることができる。
【0075】重合連鎖移動剤中の上記一般式(1)で表
される化合物の割合は2〜100重量%、好ましくは3
〜100重量%、さらに好ましくは5〜95重量%であ
る。この数値範囲の限定理由は、共重合体ラテックス
(A)における理由と同様である。
【0076】重合連鎖移動剤の使用量は、単量体100
重量部当り、0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜
15重量部、さらに好ましくは0.2〜10重量部、特
に好ましくは0.3〜8重量部である。この数値範囲の
限定理由は、共重合体ラテックス(A)における理由と
同様である。
【0077】上述のようにして得られた共重合体ラテッ
クス(B)の共重合体は、少なくとも2つ以上のガラス
転移点を有し、かつ、最も高いガラス転移点と最も低い
ガラス転移点との差ΔTが5℃以上、好ましくは7℃以
上、特に好ましくは10℃以上であることが望ましい。
【0078】ΔTが5℃以上であることにより、共重合
体ラテックス(B)を紙塗工用のバインダーとして使用
した場合に、十分な印刷速度範囲を確実に確保すること
ができる。それと同時に、塗工紙の表面強度および耐衝
撃性が向上し、高速印刷における変形速度の極めて大き
い衝撃的な変形に対して確実に耐えることができる。
【0079】また、最も低いガラス転移点は、0℃以
下、好ましくは−70〜0℃、特に好ましくは−60〜
0℃の範囲にあることが好ましい。このガラス転移点が
0℃以下であることにより、共重合体ラテックス(B)
を紙塗工用のバインダーとして使用した場合に、共重合
体の柔軟性および十分な接着強度を確実に確保すること
ができる。
【0080】本発明で使用される単量体を乳化重合する
に際しては、公知の方法で水性媒体中で重合開始剤、乳
化剤、キレート化剤、無機電解質を使用することができ
る。
【0081】重合開始剤および乳化剤の詳細について
は、共重合体ラテックス(A)と同様である。
【0082】重合方法としては、単量体(A)を重合
し、次いで、単量体(B)を重合する方法が好ましく、
具体的な態様として、以下のものを挙げることができ
る。 (1)第1に、別の重合系で単量体(A)を重合し、そ
こで得た重合体を所定量添加した後、単量体(B)を添
加して重合する方法である。 (2)第2に、同一重合器内で、単量体(A)を重合
し、次いで単量体(B)を重合する2段重合方法であ
る。
【0083】また、単量体(A)の添加方法について
は、一括添加方式、分割添加方式、連続添加方式あるい
はこれらの組合せのいずれでもよい。単量体(B)の添
加方法については、単量体(A)の添加方法と同様のも
のを適用できる。
【0084】単量体(A)を重合する際の重合温度は、
通常、好ましくは10〜90℃であり、より好ましくは
20〜80℃である。重合時間は、1〜20時間であ
る。
【0085】単量体(B)を重合する際の重合温度は、
通常、好ましくは10〜90℃であり、より好ましくは
20〜80℃である。重合時間は、3〜20時間であ
る。
【0086】重合連鎖移動剤の添加方法については、一
括添加方式、分割添加方式、連続添加方式あるいはこれ
らの組合わせのいずれでもよい。
【0087】また、重合連鎖移動剤は、単量体(A)の
重合の際(1段目)または単量体(B)の重合(2段
目)の際のいずれか一方に添加してもよく、あるいは両
方に添加してもよい。重合連鎖移動剤を2段目に使用す
る場合には、連続的に添加するのが好ましい。 (ゲル含量)得られた共重合体ラテックス(A)および
共重合体ラテックス(B)(以下「共重合体ラテック
ス」という)のゲル含量(トルエン不溶分)は、コート
紙用途としては、好ましくは45〜98%、さらに好ま
しくは50〜95%である。また、オフセット輪転印刷
用コート紙用途としては、好ましくは10〜85%、さ
らに好ましくは15〜80%である。ゲル含量が45%
または10%未満では、接着強度および機械的安定性の
低下が大きく、さらにはラテックスフィルムの粘着性の
増大に伴いバッキングロール汚れ等の問題が生じるので
好ましくない。また、ゲル含量が98%または85%を
越えると、接着強度が低下する傾向を示すので好ましく
ない。本発明の共重合体ラテックスがグラビア印刷用コ
ート紙用途に用いられる場合には、共役ジエン系単量体
の使用割合は、好ましくは40〜80重量%であり、そ
して共重合体のゲル含量は、好ましくは45〜98%、
さらに好ましくは50〜95重量%である。
【0088】本発明の共重合体ラテックスが用いられる
紙塗被組成物は、無機顔料あるいは有機顔料、好ましく
は無機顔料に上記共重合体ラテックスを単独で、あるい
は必要に応じて他のバインダーとともに配合することに
よって得られる。紙塗被組成物における上記共重合体ラ
テックスの配合量は、固形分換算で、顔料100重量部
に対し通常2〜30重量部であり、好ましくは3〜20
重量部である。また、必要に応じて添加される他のバイ
ンダーの配合量は、固形分換算で、顔料100重量部に
対し通常20重量部以下であり、好ましくは0〜10重
量部である。
【0089】無機顔料としては、カオリンクレー、タル
ク、硫酸バリウム、酸化チタン(ルチルアナターゼ)、
炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチ
ンホワイトなどが、また有機顔料としてはポリスチレン
ラテックスなどを使用することができる。これらは単独
でも、あるいは2種以上を混合して使用することもでき
る。
【0090】他のバインダーとしては、デンプン、酸化
デンプン、大豆蛋白、カゼインなどの天然バインダー、
あるいはポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルラテッ
クス、アクリル系ラテックスなどの合成ラテックスを挙
げることができる。
【0091】本発明の共重合体ラテックスが用いられる
紙塗被組成物には、さらに一般に使用されている種々の
助剤、例えば分散剤(ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメ
タリン酸ナトリウムなど)、消泡剤(ポリグリコール、
脂肪酸エステル、リン酸エステル、シリコンオイルな
ど)、レベリング剤(ロート油、ジシアンジアミド、尿
素など)、防腐剤、耐水化剤(ホルマリン、ヘキサミ
ン、メラミン樹脂、尿素樹脂、グリオキサルなど)、離
型剤(ステアリン酸カルシウム、パラフィンエマルジョ
ンなど)、螢光染料、カラー保持性向上剤(カルボキシ
メチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)などを
必要に応じて配合することができる。
【0092】本発明の共重合体ラテックスが用いられる
紙塗被組成物は、従来公知の方法によって、例えばエア
ーナイフコーター、ブレードコーター、ロールコータ
ー、アプリケーターなどを用いて塗布することができ
る。
【0093】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中の「%」および「部」は重
量基準である。 (実施例1) (共重合体ラテックスの製造方法)100リットルの耐
圧容器に、表1に示すように、1段目の単量体としてブ
タジエン10部、スチレン7部、メタクリル酸メチル5
部、アクリル酸1部、イタコン酸2部を仕込み、さらに
水150部、1,1−ジフェニルエチレン0.3部、t
−ドデシルメルカプタン0.1部、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.1部、過硫酸カリウム1.0部
を仕込んだ後、窒素雰囲気中で温度70℃で2時間重合
を行なった。次に、2段目の単量体として、ブタジエン
30部、スチレン35部、メタクリル酸メチル10部お
よび1,1−ジフェニルエチレン0.9部、t−ドデシ
ルメルカプタン0.3部を、8時間連続的に添加した。
その後、重合を完結させるため、さらに3時間反応を継
続し、重合転化率98%で重合を終了した。
【0094】得られた共重合体ラテックスについて、ガ
ラス転移点、ラテックス粒子径、トルエン不溶分を以下
の方法で求めた。また、得られた共重合体ラテックスを
用いて紙塗被組成物を調整し、その組成物の性能を評価
した。それらの結果を表2に示す。 (1)ガラス転移点 得られた共重合体ラテックスを100℃で20時間真空
乾燥を行い、フィルムを作製した。この乾燥フィルムを
示差走査熱量計(DSC:デュポン社製)を用いてAS
TM法に準じて測定した。 (2)ラテックス粒子径 得られた共重合体ラテックスの平均粒子径は、大塚電子
社製の粒子径測定装置で、常法により求める。 (3)トルエン不溶分 得られた共重合体ラテックスのトルエン不溶分は以下の
ようにして測定した。共重合体ラテックスをpH7.5
に調整した後、イソプロパノールで凝固し、この凝固物
を洗浄、乾燥した後、所定量(約0.03g)の試料を
所定量(100ml)のトルエンに20時間浸漬する。
その後、120メッシュの金網で濾過し、得られる残存
固形分の仕込みの全固形分に対する重量%を求める。 (4)紙塗被組成物の調整 得られた共重合体ラテックスを用いて下記の処方により
オフセット印刷用の紙塗被用組成物を調整した。 配合; カオリンクレー 70.0部 炭酸カルシウム 30.0部 分散剤 0.2部 水酸化ナトリウム 0.1部 澱粉 4.0部 ラテックス(固形分として) 10.0部 水 全固形分が60%と
なるように適当量添加 この紙塗被組成物を塗被原紙上に、塗工量が片面18.
0±0.5g/m2となるように、電動式ブレードコー
ター(熊谷理機工業製)で塗工し、150℃の電気式熱
風乾燥機にて15秒間乾燥した。得られた塗工紙を温度
23℃、湿度50%の恒温恒湿槽に1昼夜放置し、その
後、線圧100kg/cm,ロール温度50℃の条件で
スーパーカレンダー処理を4回行った。得られた塗工紙
の性能評価は以下の方法1)〜3)により行った。 1)べとつき防止性 ラテックスをポリエチレンテレフタレートフィルム上に
No.18ロッドにより塗布し、120℃で30秒間、
乾燥し、皮膜を形成させる。この皮膜と黒羅紗紙を合わ
せて、ベンチスーパーカレンダーにより線圧200kg
/m,温度70℃の条件下で圧着させる。両者をひきは
がして、黒羅紗紙のラテックスへの転写の程度を目視で
5段階で評価する。転写の少ないものほど高得点とし
た。数値は測定回数6回の平均値で示した。 2)ドライピック強度 RI印刷機で印刷したときのピッキングの程度を肉眼で
判定し、5段階で評価した。ピッキング現象の少ないも
のほど高得点とした。数値は測定回数6回の平均値で示
した。 3)耐ブリスター性 両面印刷塗工紙を調湿(約6%)した後、加熱したオイ
ルバスに投入し、ブリスターが発生するときの最低温度
で示した。 (実施例2) (共重合体ラテックスの製造方法)100リットルの耐
圧容器に、表1に示すように、1段目の単量体としてブ
タジエン20部、スチレン5部、アクリロニトリル5
部、アクリル酸1部を仕込み、さらに水150部、1,
1−ジフェニルエチレン0.4部、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.3部、過硫酸カリウム1.0部
を仕込んだ後、窒素雰囲気中で温度60℃で2時間重合
を行った。次に、イタコン酸2部を添加し、次いで2段
目の単量体として、ブタジエン25部、スチレン27
部、アクリロニトリル10部、メタクリル酸メチル5
部、および1,1−ジフェニルエチレン1.5部、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.3部を8時間連
続的に添加した。その後、重合を完結させるためさらに
3時間反応を継続し、重合転化率98%で重合を終了し
た。
【0095】この共重合体ラテックスを用い、実施例1
と同様にして、紙塗工組成物を調整し、その性能を評価
した。結果を表2に示す。 (実施例3,4)実施例1において、単量体、重合連鎖
移動剤を表1に示すように変更した以外は実施例1と同
様にして共重合体ラテックスを得た。
【0096】この共重合体ラテックスを用い、実施例1
と同様にして、紙塗被組成物を調整し、その性能を評価
した。結果を表2に示す。 (実施例5) (共重合体ラテックスの製造)100リットルの耐圧反
応器に、水80部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム2部、過硫酸カリウム1.5部、および表5に示す
単量体および重合連鎖移動剤を仕込む。仕込みの際、こ
の単量体および重合連鎖移動剤は、表5に示す重量部の
20%の量だけ仕込まれる。その後、窒素雰囲気中で温
度80℃で3時間重合を行った。次に、温度80℃で、
残りの表5に示す単量体および重合連鎖移動剤との混合
物を5時間連続的に添加した。その後、重合を完結させ
るために、80℃で5時間反応を継続し、重合転化率9
8%で重合を終了した。
【0097】このようにして得た共重合体ラテックスを
以下に示すように調整し、共重合体ラテックスの性能を
評価した。
【0098】イソブチレン−無水マレイン酸共重合体
(クラレ(株)製 クラレイソバン−06)55部、水
酸化ナトリウム1.0部、水65部を混合した後、65
℃の温度で加熱溶解する。この溶液に消石灰100部、
水45部を順次添加し、攪拌する。この溶液に実施例5
で得た共重合体ラテックス45部(固形分換算)を添加
し、さらに塩化アンモニウム0.3部を混合して、熱可
塑性重合体組成物を得た。この熱可塑性重合体組成物に
ついて下記に示す方法で塗布性と接着強度の物性試験を
行い、その試験結果を表5に示した。 (1)塗布性(テント性) 粘度経時変化の測定方法に準じて、熱可塑性重合体組成
物をスプレッターに500gチャージして一定速度で回
転し、粘度経時変化と作業性を測定して、下記基準で評
価した。 ○:スプレッターでの塗工が均一に行われ、塗布性が良
好 ×:スプレッターでの塗工が均一に行われず、塗布性が
不良 (2)接着強度 被着体として、含水率が11〜13%であるラワン単板
(厚さ1.6mm)を3枚用意した。第1のラワン単板
上に、熱可塑性重合体組成物をハンドロールを用いて2
0g/m2 の割合で塗布した。熱可塑性重合体組成物が
塗布された第1のラワン単板の面上に、第2のラワン単
板を貼り合せた。この第2のラワン単板上に、熱可塑性
重合体組成物を第1のラワン単板上に塗布した量と同じ
量だけ塗布した。次いで、熱可塑性重合体組成物が塗布
された第2のラワン単板上に、第3のラワン単板を貼り
合せ、計3枚合せの合板を作成した。
【0099】得られた合板を、常温下で、10kg/c
2 (合板に対して)×5分のプレスをした後、さらに
120℃にて10kg/cm2 (合板に対して)×3分
の熱圧を行った。20時間常温にて養生した後、試験片
を普通合板の日本農林規格に規定する寸法に切断し、供
試験片とした。この供試験片について、状態接着力試験
を行った。この試験は、普通合板の日本農林規格に規定
に準じて行われた。なお、試験機は、合板用引張試験機
(東洋試験機社製)を用い、いずれの試験も剥離速度5
0mm/分で行った。
【0100】また、上記試験機の際に木破状態を調べ
た。木破とは、接着力測定時、剥離面に被着体の木破が
付着して剥離される状態をいい、木破状態値は接着面積
に対する木破の面積の比率を(%)で示したもので、値
が大きい程、接着力が優れていることを示す。 (比較例1,3,4,6)実施例1において、単量体、
重合連鎖移動剤を表3に示すように変更した以外は実施
例1と同様にして共重合体ラテックスを得た。
【0101】この共重合体ラテックスを用い、実施例1
と同様にして、紙塗工組成物を調整し、その性能を評価
した。結果を表4に示す。 (比較例2) (共重合体ラテックスの製造方法)100リットルの耐
圧容器に、平均粒子径30nmのカルボキシ変性ポリス
チレンを含むシードラテックス0.1部、水150部、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.3部、過硫
酸カリウム1.0部を仕込んだ後、窒素雰囲気中、温度
70℃で、表3に示すように、ブタジエン40部、スチ
レン27部、アクリロニトリル15部、メタクリル酸メ
チル15部、アクリル酸1部、フマル酸1部、イタコン
酸1部およびターピノーレン1.2部、t−ドデシルメ
ルカプタン0.6部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム0.2部を、8時間連続的に添加した。その後、
重合を完結させるためさらに3時間反応を継続し、重合
転化率98%で重合を終了した。
【0102】この共重合体ラテックスを用い、実施例1
と同様にして、紙塗被組成物を調整し、その性能を評価
した。共重合体ラテックスおよび紙塗被組成物の特性、
性能を表2に示す。 (比較例5)比較例2において、単量体、重合連鎖移動
剤を表3の比較例5に示すように変更した以外は比較例
2と同様にして共重合体ラテックスを得た。
【0103】この共重合体ラテックスを用い、比較例2
と同様にして、紙塗被組成物を調整し、その性能を評価
した。結果を表4に示す。 (比較例7)実施例5において、単量体、重合連鎖移動
剤を表5の比較例7に示されるように変更した以外は、
実施例5と同様にして共重合体ラテックスを得た。
【0104】この共重合体ラテックスを用い、実施例5
と同様にして、紙塗工用組成物を調整し、その性能を評
価した。その結果を表5に示す。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【0108】
【表4】
【0109】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 212/32 C08F 212/32 236/04 236/04 C08L 9/08 C08L 9/08 33/06 33/06 51/04 51/04 D21H 19/58 D21H 19/58 // C09D 133/06 C09D 133/06 (C08F 236/04 212:08 220:14 220:06) (72)発明者 吉野 裕之 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 鶴岡 勝彦 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)炭素数が2〜10のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量 体および炭素数が6〜14のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル 単量体から選ばれる少なくとも1種の単量体 2〜80重量部 (b)(a),(c)以外のエチレン系不飽和単量体 0〜98重量部 (c)エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0〜20重量部 からなる単量体(合計100重量部)を、該単量体10
    0重量部当り、下記一般式(1)で表される化合物2〜
    100重量%と他の重合連鎖移動剤98〜0重量%とか
    らなる重合連鎖移動剤0.1〜20重量部の存在下にお
    いて、水性媒体中で乳化重合して得られる共重合体ラテ
    ックス。 【化1】 (式中、Phはフェニル基を示し、X1 ,X2 ,X3
    よびX4 は、それぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,
    炭素数1〜4のアルキル基,メトキシ基,ヒドロキシル
    基,グリシジル基,アセチル基またはアルキルメルカプ
    ト基を示す)
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記(a)の単量体は20〜80重量部であり、前記
    (b)の単量体は5〜97.5重量部であり、前記
    (c)の単量体は0.5〜15重量部である共重合体ラ
    テックス。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 シード粒子がさらに存在する下において、前記水性媒体
    中で乳化重合して得られる共重合体ラテックス。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかにおいて、 前記(a),(b)および(c)の単量体から選ばれた
    少なくとも1種の単量体を、全単量体量に対して1〜9
    5重量%乳化重合した後、得られた共重合体ラテックス
    の存在下において、残りの単量体を乳化重合して得られ
    る共重合体ラテックス。
  5. 【請求項5】全単量体100重量部あたり、 下記一般式(1)で表される化合物2〜100重量%と
    他の重合連鎖移動剤98〜0重量%とからなる重合連鎖
    移動剤0.1〜20重量部の存在下において、(d)共
    役ジエン系単量体20〜90重量%,(e)エチレン系
    不飽和カルボン酸単量体0〜30重量%,および(f)
    単量体(d)および単量体(e)と共重合可能な他のビ
    ニル系単量体0〜80重量%,からなる単量体(A)
    (ただし、(d)+(e)+(f)=100重量%)5
    〜90重量部を重合をし、次いで、(d’)共役ジエン
    系単量体10〜60重量%,(e’)エチレン系不飽和
    カルボン酸単量体0〜30重量%,および(f’)単量
    体(d’)および単量体(e’)と共重合可能な他の単
    量体10〜90重量%,からなる単量体(B)(ただ
    し、(d’)+(e’)+(f’)=100重量%)1
    0〜95重量部(ただし、(A)+(B)=100重量
    部であり、(A)+(B)=100重量部あたり(e)
    +(e’)=0.05〜20重量部である))を重合し
    て得られる共重合体ラテックス。 【化1】 (式中、Phはフェニル基を示し、X1 ,X2 ,X3
    よびX4 は、それぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,
    炭素数1〜4のアルキル基,メトキシ基,ヒドロキシル
    基,グリシジル基,アセチル基またはアルキルメルカプ
    ト基を示す)
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記共重合体ラテックスの共重合体は、少なくとも2つ
    のガラス転移点を有し、かつ、最も高いガラス転移点と
    最も低いガラス転移点との差が5℃以上である共重合体
    ラテックス。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記最も低いガラス転移点は、0℃以下の範囲にある共
    重合体ラテックス。
  8. 【請求項8】請求項5ないし7のいずれかにおいて、 前記共重合体ラテックスは、紙塗工用組成物のバインダ
    ーとして用いられる共重合体ラテックス。
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