JP7050008B2 - デオキシコール酸の調製方法、およびデオキシコール酸の調製に有用な中間体 - Google Patents

デオキシコール酸の調製方法、およびデオキシコール酸の調製に有用な中間体 Download PDF

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Description

本発明は、デオキシコール酸(DCA)およびその薬学的に許容される塩類を調製するための改良された新規な方法、ならびにDCAおよびその薬学的に許容される塩類の調製に有用な新規な中間体に関する。
デオキシコール酸(DCA)は既知の薬剤化合物である。DCAのCAS番号は83-44-3であり、デオキシコラート、コラン酸および3α,12β-ジヒドロキシ-5β-コラナートとして知られている。純粋なDCAは、白色またはわずかに灰色もしくは黄色みを帯びた白色の結晶性粉末である。
DCAは二次胆汁酸の一種であり、二次胆汁酸は腸内細菌による代謝の副産物である。
DCAは、その発見以来、ヒトの医学の様々な分野で使用されてきた。人体において、DCAは、脂肪を乳化して腸に吸収させるために使用される。また、顎下の脂肪に注入されると、DCAは脂肪細胞を破壊する助けとなる。米国において、DCAは、顎下の中等度から重度の脂肪を減らす目的で食品医薬品局(FDA)による承認を受けており、Kybella(登録商標)という商標で市場に出ている。Kybella(登録商標)はKythera Biopharmaceuticals社によって製造されている。
DCAの脂肪低減特性について記載した最近の特許出願としては、WO 2005/117900、WO 2005/112942、US 2005/0261258、US 2005/0267080、US 2006/127468およびUS 2006/0154906が挙げられる。
胆汁酸を含有する医薬品は、比較的低価格で市販品を入手することができるが、これは、雌牛や羊のような動物の死体から胆汁酸を容易に入手できることによる。
しかしながら、動物源から得られた胆汁酸は、プリオンのような病原体または毒素のような他の有害物質を含むことがある。
動物源から得た胆汁酸は、通常、不純物を除去するために精製される。実際のところ、そのような精製組成物は、複数の胆汁酸の混合物を含んでいる。例えば、動物由来のDCAとして市販されている組成物は、ケノデオキシコール酸およびコール酸を含有する。
したがって、動物由来の胆汁酸に関する上述の問題を排除できるという理由から、合成された、または植物源から得られたDCAを含む胆汁酸への関心が、最近になって高まっている。
したがって、DCAを含む胆汁酸を調製するための新規かつ効率的な合成経路であって、出発化合物が植物由来のステロイド、ステロールまたは発酵植物ステロールである合成経路が必要とされている。
マイコバクテリウム株の発酵によって得られた植物ステロールを出発物質としてDCAを調製することが知られている。例えば、WO 2008/157635およびWO 2013/044119には、9-ヒドロキシ-4-アンドロステン-3,17-ジオンからDCAを合成することが記載されている。
Figure 0007050008000001
しかしながら、この方法は、少なくとも11の工程と、さらに複数回の精製を含んでいる。さらに、生成する17位の炭素鎖は、立体化学的に定まっていない。したがって、この方法の全収率は低く、産業的観点から見ればさほど魅力的とは言えない。
WO 2008/157635およびWO 2012/047495は、コルチゾンおよびヒドロコルチゾンを出発物質としたDCAの調製を教示するものである。しかしながら、これらの方法は非常に多くの工程を含む上、コルチゾンおよびヒドロコルチゾンは、かなり高価な出発物質である。
上記の説明から理解されるであろうが、DCAを収率よく高純度で調製することができ、かつ出発化合物が植物由来であるような合成経路を提供することが、今もなお必要とされている。さらに、植物由来の出発化合物からDCAを調製するための、従来技術に記載されるものよりも簡単な合成経路を提供することが、今もなお必要とされている。
第1の態様において、本発明は、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法に関し、該方法は、
I)一般式SM:
Figure 0007050008000002
の化合物を提供する工程、
II)一般式SMの化合物を還元して一般式INT 1:
Figure 0007050008000003
の中間体を得る工程、
III)一般式INT 1の中間体を一般式INT 2:
Figure 0007050008000004
の中間体に変換する工程、
IVa)一般式INT 2の中間体を還元して一般式INT 3:
Figure 0007050008000005
の中間体とし、次いで一般式INT 3の中間体を一般式INT B:
Figure 0007050008000006
の中間体に変換する工程、
または
IVb)一般式INT 2の中間体を一般式INT B:
Figure 0007050008000007
の中間体に変換する工程、
V)一般式INT Bの中間体をデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000008
に変換する工程、および
VI)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
は、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pはアルコール保護基であり;
はPまたはRであり;かつ
Xはハロゲン原子である。
一実施形態では、ステップIVaを実施し、ステップIVbは実施しない。別の一実施形態では、IVbを実施し、ステップIVaは実施しない。
別の一態様において、本発明は、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法に関し、該方法は
I)一般式INT 3:
Figure 0007050008000009
の化合物を提供する工程、
II)一般式INT 3の中間体を一般式INT B:
Figure 0007050008000010
の中間体に変換する工程、
III)一般式INT Bの中間体をデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000011
に変換する工程、および
IV)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
は、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pはアルコール保護基であり;
はPまたはRであり;かつ
Xはハロゲン原子である。
別の一態様において、本発明は、一般式I:
Figure 0007050008000012
の化合物に関し、
式中、
は、COOR、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pは、AcでもPvでもないアルコール保護基であり;
Xはハロゲン原子であり;
Figure 0007050008000013
は、C-C結合またはC=C結合であり;
Figure 0007050008000014
は、=Oまたは
Figure 0007050008000015
であり、RはPまたはRであり;
ORがOHであるか、またはRがA環のC3炭素であり;かつ
式Iは、
Figure 0007050008000016
(式中、RはHまたはMeである)
Figure 0007050008000017
(式中、RはHまたはMeである)
Figure 0007050008000018
のいずれでもない。
さらにまた別の一態様において、本発明は、一般式I:
Figure 0007050008000019
の化合物の使用に関し、
式中、
は、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOP、CH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pはアルコール保護基であり;
Xはハロゲン原子であり;
Figure 0007050008000020
は、C-C結合またはC=C結合であり;
Figure 0007050008000021
は、=Oまたは
Figure 0007050008000022
であり、RはPまたはRであり;かつ
ORがOHであるか、またはRがA環のC3炭素であり;
該使用は、一般式IIの化合物またはその薬学的に許容される塩の調製のための使用である。
Figure 0007050008000023
式中、
は、OH、NHCHCHSOHまたはNHCHCOOHであり;
およびRは、HまたはOHである。
定義
本明細書において、一般式Iの化合物は、以下に示す式IaまたはIbの化合物のいずれかであると理解される。
Figure 0007050008000024
本明細書において、「C-Cアルキル基」という用語は、1~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の飽和炭素鎖を意味することが意図される。C-Cアルキル基の具体例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシルおよびイソヘキシルである。好ましい例としては、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピル、特にメチルおよびエチルが挙げられる。最も好ましくは、C-Cアルキル基はメチルである。
本明細書において、「C-Cアルカノール」という用語は、1~6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の飽和アルコールを意味する。C-Cアルカノールの具体例は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、n-ペンタノール、イソペンタノール、n-ヘキサノールおよびイソヘキサノールである。好ましい例としては、メタノール、エタノール、n-プロパノールおよびイソプロパノール、特にメタノールおよびエタノールが挙げられる。最も好ましくは、C-Cアルカノールはメタノールである。
「脱離基」という用語は、ヘテロシス開裂において電子対を持って分子から脱離することのできる分子断片を意味することが意図される。脱離基の具体例としては、塩化物、臭化物およびヨウ化物のようなハロゲン化物、およびトシラートのようなスルホン酸エステルが挙げられる。本発明の好ましい一実施形態において、脱離基は臭化物である。
本明細書において、「アルコール保護基」という用語は、アルコール基を修飾し、特有の化学的性質を一時的にマスクすることのできる分子を意味する。アルコール保護基の具体例としては、トリメチルシリルエーテル(TMS)、トリエチルシリルエーテル(TES)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBS、TBDMS)、tert-ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)、アセチル(Ac、COCH)、ベンゾイル(Bz)、ベンジルエーテル(Bn)、4-メトキシベンジルエーテル(PMB)、2-ナフチルメチルエーテル(Nap)、メトキシメチルアセタール(MOM)、2-メトキシエトキシ-メチルエーテル(MEM)、エトキシエチルアセタール(EE)、メトキシプロピルアセタール(MOP)、ベンジルオキシメチルアセタール(BOM)、テトラヒドロピラニルアセタール(THP)、炭酸2,2,2-トリクロロ-エチル(Troc)、メチルエーテル、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシトリチル(MMT)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリフェニルメチル(trityl、Tr)およびトシル(Ts)が挙げられる。本発明の好ましい一実施形態において、アルコール保護基はAc、TBDMSおよびTsであり、特にAcである。
本明細書において、「Ac」はアセチル(COCH)を意味する。
「薬学的に許容される塩」は、該塩が無毒であり、哺乳動物、特にヒトへの投与に適していることを意味する。薬学的に許容される塩の例としては、塩基との塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの無機塩基との塩、またはピペリジン塩、モルホリン塩、ピロリドン塩、アルギニン塩、リジン塩などの有機塩基との塩)が挙げられる。本発明の好ましい一実施形態において、薬学的に許容される塩はナトリウム塩である。
DCAの合成経路
本発明者らは、DCAの新たな合成経路を示したが、これは以下の全体的な反応スキームで説明することもできる。
Figure 0007050008000025
式中、RおよびRは、先に定義した通りである。
個別の処理工程は、以下でより詳細に開示される。
合成経路A
本発明の好ましい一実施形態において、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
i)一般式SM-a:
Figure 0007050008000026
の化合物を提供する工程、
ii)一般式SM-aの化合物を還元して一般式Int A1:
Figure 0007050008000027
の中間体を得る工程、
iii)一般式Int A1の中間体を一般式Int A2:
Figure 0007050008000028
の中間体に変換する工程、
iv)一般式Int A2の中間体を還元して一般式Int A3:
Figure 0007050008000029
の中間体とする工程、
v)一般式Int A3の中間体を酸化させて一般式Int A5:
Figure 0007050008000030
の中間体とする工程、
vi)一般式Int A5の中間体を還元して一般式Int A6:
Figure 0007050008000031
の中間体とする工程、
vii)一般式Int A6の中間体を還元して一般式Int A7:
Figure 0007050008000032
の中間体とする工程、
viii)一般式Int A7の化合物を還元して一般式Int A8:
Figure 0007050008000033
の中間体とする工程、
ix)一般式Int A8の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000034
を得る工程、および
x)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
はH、Rまたはアルコール保護基である。
工程i)
出発化合物である中間体SM-aは、適切な炭素源の存在下でマイコバクテリウム・フォーチュイタム(Mycobacterium fortuitum)の発酵産物から得る(または該発酵産物から得た化合物から容易に調製する)ことができる。
例えば、US 4,029,549には、シトステロール(実施例2)またはコレステロール、スチグマステロールもしくはカンペステロール(実施例3)の存在下における上記微生物、すなわちマイコバクテリウム・フォーチュイタム NRRL B-81199αの発酵による9α-OH BN酸、9α-OH BNアルコールおよび9α-OH BNメチルエステルの産生が示されている。9α-OH BN酸の精製および単離は、US 4,029,549の実施例5に開示されている。
Figure 0007050008000035
したがって、「合成経路A」に記載されるi)~vii)の工程の前に、炭素源の存在する好気条件下、水性栄養培地において9α-OH BNを培養することを含む工程が設けられてもよい。これは、「合成経路C」、「合成経路D」、「合成経路E」および「合成経路F」を含む、本明細書に記載される他の合成経路にも、必要な変更を加えて適用される。
9α-OH BN酸を産生する微生物は、アルトロバクター属、バシラス属、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム属、ミクロバクテリウム属、ノカルジア属、プロタミノバクター属、セラチア属、ストレプトマイセス属およびマイコバクテリウム属からなる群から選択されてもよい。本発明の好ましい一実施形態において、9α-OHのBN酸を産生する微生物は、マイコバクテリウム属、特にマイコバクテリウム・フォーチュイタムである。本発明の最も好ましい実施形態において、9α-OHのBN酸を産生する微生物は、マイコバクテリウム・フォーチュイタム NRRL B-8119である。
前記炭素源は、コレステロール、スチグマステロール、カンペステロールおよびシトステロールのようなステロイド、好ましくはシトステロールであってもよい。
理解されるであろうが、9α-OH BN酸、9α-OH BNアルコールおよび9α-OH BNメチルエステルは、必要に応じて、有機化学に精通した当業者によく知られている標準的な方法によって、容易に一般式SM-aの化合物に変換することができる。
工程ii)
工程ii)は、一般式SM-aの化合物を還元して一般式Int A1の中間体を得ることを含む。
この反応は通常、パラジウム炭素(Pd/C)の存在下、50~90℃、好ましくは約70℃において、1~24時間、好ましくは8~16時間、SM-aに水素添加することによって行われる。NiまたはRhのような、他の遷移金属触媒を使用してもよい。
がHである場合、この反応は、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリルまたはジメチルスルホキシド(DMSO)のような非プロトン性極性溶媒中で行われることが好ましい。好ましい一実施形態において、非プロトン性極性溶媒はDMFである。
がC-Cアルキル基である場合、この反応は相応するアルコール中で行われる。すなわち、溶媒はC-Cアルカノールである。本発明の好ましい一実施形態において、Rはメチルであり、溶媒はメタノールである。
工程iii)
工程iii)は、一般式Int A1の中間体を変換して一般式Int A2の中間体を得ることを含む。
当業者であれば、適切な酸化剤を承知しているであろうが、例としては、酸化クロム(CrO)およびHI、HBr、HClO、HCl、HClO、HSO、HNOのような強酸が挙げられ、HClまたはHSO、特にHSOが好ましい。この反応は通常、ジクロロメタン(DCM)のような無極性溶媒中、0~90℃で行われる。
工程iv)
工程iv)は、一般式Int A2の中間体を還元して一般式Int A3の中間体を得ることを含む。
当業者であれば、ケトンを第2級アルコールに還元することのできる適切な還元剤を承知しているであろう。この還元剤は、LiAlH、NaBH、LiBHまたはLiAlH(OtBu)のような金属水素化物、特にLiAlH(OtBu)であることが好ましい。
この反応は通常、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリルまたはジメチルスルホキシド(DMSO)のような非プロトン性極性溶媒中、特にTHF中、0~20℃で行われる。
工程v)
工程v)は、一般式Int A3の中間体を酸化させて一般式Int A5の中間体を得ることを含む。
当業者であれば、アリル酸化を行うための適切な酸化剤を承知しているであろうが、好ましい例としては、酸化クロム(CrO)が挙げられる。その他の適切な酸化剤としては、tert-ブチルヒドロペルオキシド(t-BuOH)、NaOCl、SeO、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、BiClおよびVが挙げられる。この反応は通常、AcOHのような極性溶媒中、0~90℃で行われる。
工程vi)
工程vi)は、一般式Int A5の中間体を還元して一般式Int A6の中間体を得ることを含む。
この反応は通常、パラジウム炭素(Pd/C)の存在下、50~90℃、好ましくは約70℃において、1~24時間、好ましくは8~16時間、Int A5に水素添加することによって行われる。NiまたはRhのような、他の遷移金属触媒を使用してもよい。
この反応は、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリルまたはジメチルスルホキシド(DMSO)のような非プロトン性極性溶媒中で行われることが好ましい。好ましい一実施形態において、非プロトン性極性溶媒はEtOAcである。
工程viii)
工程viii)は、一般式Int A7の中間体を還元して一般式Int A8の中間体を得ることを含む。
当業者であれば、カルボン酸またはそのエステルを第1級アルコールに還元することのできる適切な還元剤を承知しているであろう。この還元剤は、LiAlH、NaBH、LiBHまたはLiAlH(OtBu)のような金属水素化物、特にLiAlHであることが好ましい。
この反応は通常、N-メチルピロリドン、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリルまたはジメチルスルホキシド(DMSO)のような非プロトン性極性溶媒中、特にTHF中、0~50℃で行われる。
一般式Int A7の中間体の炭素鎖を直接伸長することによって、以下の工程ix)に記載されるような方法で一般式Int B2の中間体を得られることは、注目に値する。これは「レフォルマトスキー反応」によって、すなわち、適切な溶媒中、Znの存在下でInt A7をBrCH-COORと反応させることによって行われてもよい。
工程ix)
工程ix)は、一般式Int A8の化合物の炭素鎖を伸長させてDCAを得ることを含む。
Int A8の炭素鎖を伸長させてDCAを得るために、複数の異なる合成経路を利用することができる。
Int A8の炭素鎖を伸長させてDCAを得るための可能な1経路は、以下の工程ix-a)およびix-b)を含む。
ix-a)一般式Int A9:
Figure 0007050008000036
(式中、Xはハロゲン、好ましくはCl、BrまたはI、特にBrである)の中間体を得るための、一般式Int A8の化合物のハロゲン化
任意で、Int A9をジカルボン酸またはジカルボン酸誘導体でアシル化することによってInt A9aを得てもよい。
式中、Rは(CHCOOHであり、nは0~11の整数である。Int A9におけるアルコールのアシル化は、多くの方法により達成することができる。例えば、Int A9をハロゲン化アシル、無水物、エステルと反応させてもよく、遊離カルボン酸と縮合させてもよい。別法として、Int A9を、DCC、DIC、EDAC・HCl、HATU、TBTU、BOP、PyBOPのような当技術分野で既知の適切なカップリング試薬を用いてカルボン酸とカップリングさせてもよい。このカップリングは、塩基の存在下で行われてもよい。
ix-b)DCA:
Figure 0007050008000037
を得るための、一般式Int A9の化合物の炭素鎖の伸長
第1級アルコールのハロゲン化は、有機化学に精通した当業者にはよく知られており、様々な方法により達成することができる。例えば、一般式Int A8の化合物をHXで処理してもよく、ここでXはCl、BrまたはIであり、好ましくはHBrである。別法として一般式Int A8の化合物をCXおよびトリフェニルホスフィン(PPh)で処理してもよく、ここでXはCl、BrまたはIであり、好ましくはHBrである。本発明の好ましい一実施形態において、Int A9は、Int A8をCBrおよびPPhで処理することにより得られる。
DCAを得るためのInt A9の炭素鎖の伸長は、いわゆる「マロン酸エステル合成」(モリソン・ボイド有機化学第5版,1987,pp.1060-1063を参照のこと)を使用して達成されてもよい。本発明の一実施形態では、DCAを得るために、塩基、好ましくはNaHの存在下でInt A9をマロン酸エステル、好ましくはマロン酸ジエチルによって処理し、次いで酸性化する。
Int A8の炭素鎖を伸長させてDCAを得るための可能な別の1経路は、以下の工程ix-c)~ix-e)を含む。
ix-c)一般式Int B1:
Figure 0007050008000038
の中間体を得るための、一般式Int A8の化合物の酸化
ix-d)一般式Int B2:
Figure 0007050008000039
(式中、R2は直鎖または分岐鎖のC-Cアルキル基である)の中間体を得るための、一般式Int B1の化合物の炭素鎖の伸長
ix-e)一般式Int B2の化合物のDCAへの変換
工程ix-c)に関して、第1級アルコールのアルデヒドへの酸化は、有機化学に精通した当業者にはよく知られており、様々な方法により達成することができる。例えば、コリンズ試薬、PDCもしくはPCCのようなクロムベースの試薬によって、またはNaOCl存在下におけるTEMPO触媒によって達成できる。
Int B1からInt B2への炭素鎖の伸長(工程ix-d))は、いわゆる「ウィッティヒ反応」(モリソン・ボイド有機化学第5版,1987,pp.920-921を参照のこと)を使用して達成されてもよい。別法として、この炭素鎖伸長工程は、「ホーナー・エモンズオレフィン化」によって、「ピーターソンオレフィン化」によって、または「レフォルマトスキー反応」によって、すなわち、適切な溶媒中、Znの存在下でInt B1をBrCH-COORと反応させることによって行われてもよい。
Int B2のDCAへの変換(工程ix-e))は、Int B2の水素添加およびそれに続くアルカリ加水分解によって、あるいはその逆によって行われてもよい。
工程x)
任意の工程x)は、DCAをDCAの薬学的に許容される塩に変換することを含む。
薬学的に許容される塩の例としては、塩基との塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの無機塩基との塩、またはピペリジン塩、モルホリン塩、ピロリドン塩、アルギニン塩、リジン塩などの有機塩基との塩)が挙げられる。本発明の好ましい一実施形態において、薬学的に許容される塩はナトリウム塩である。
本発明の好ましい一実施形態において、DCAのナトリウム塩は、DCAをNaOHと反応させることによって得られる。
合成経路A’
本発明の好ましい別の一実施形態において、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
i)一般式
Figure 0007050008000040
の化合物を提供する工程、
ii)一般式Int A3の中間体を酸化させて一般式Int A5:
Figure 0007050008000041
の中間体とする工程、
iii)一般式Int A5の中間体を還元して一般式Int A6:
Figure 0007050008000042
の中間体とする工程、
iv)一般式Int A6の中間体を還元して一般式Int A7:
Figure 0007050008000043
の中間体とする工程、
v)一般式Int A7の化合物を還元して一般式Int A8:
Figure 0007050008000044
の中間体とする工程、
vi)一般式Int A8の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000045
を得る工程、および
vii)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
はH、Rまたはアルコール保護基である。
上記ii)~vii)の工程は、「合成経路A」に関して説明した工程v)~x)に一致する。したがって、「合成経路A」に関してなされた工程v)~x)についての説明は、「合成経路A’」のii)~vii)にも準用される。
合成経路C
本発明の別の興味深い一実施形態において、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
i)一般式SM-a:
Figure 0007050008000046
の化合物を提供する工程、
ii)一般式SM-aの化合物を還元して一般式Int A1:
Figure 0007050008000047
の中間体を得る工程、
iii)一般式Int A1の中間体を一般式Int A2:
Figure 0007050008000048
の中間体に変換する工程、
iv)一般式Int 2Aの中間体を酸化させて一般式Int C1:
Figure 0007050008000049
の中間体とする工程、
v)一般式Int C1の中間体を還元して一般式Int C4:
Figure 0007050008000050
の中間体とする工程、
vi)一般式Int C4の化合物を還元して一般式Int A8:
Figure 0007050008000051
の中間体とする工程、
vii) 一般式Int A8の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000052
を得る工程、
viii)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
はH、Rまたはアルコール保護基である。
x)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程、
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基である。
合成経路D
本発明のさらにまた別の興味深い一実施形態において、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
i)一般式SM-a:
Figure 0007050008000053
の化合物を提供する工程、
ii)一般式SM-aの化合物を還元して一般式Int A1:
Figure 0007050008000054
の中間体を得る工程、
iii)一般式Int A1の中間体を一般式Int D1:
Figure 0007050008000055
の中間体に変換する工程、
iv)一般式Int D1の中間体を酸化させて一般式D2:
Figure 0007050008000056
の中間体とする工程、
v)一般式Int D2の中間体を還元して一般式D3:
Figure 0007050008000057
の中間体とする工程、
vi)一般式Int D3の中間体を酸化させて一般式Int D5:
Figure 0007050008000058
の中間体とする工程、
vii)一般式Int D5の中間体を還元して一般式Int D6:
Figure 0007050008000059
の中間体とする工程、
viii)一般式Int D6の中間体を還元して一般式Int D7:
Figure 0007050008000060
の中間体とする工程、
ix)一般式Int D7の化合物を加水分解して一般式Int D9:
Figure 0007050008000061
の中間体とする工程、
x)一般式Int D9の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000062
を得る工程、および
xi)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
はH、Rまたはアルコール保護基であり、かつ
Xはハロゲン原子である。
合成経路D’
本発明の別の興味深い一実施形態において、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
I)一般式Int D3:
Figure 0007050008000063
の化合物を提供する工程、
ii)一般式Int D3の中間体を酸化させて一般式Int D5:
Figure 0007050008000064

の中間体とする工程、
iii)一般式Int D5の中間体を還元して一般式Int D6:
Figure 0007050008000065
の中間体とする工程、
iv)一般式Int D6の中間体を還元して一般式Int D7:
Figure 0007050008000066
の中間体とする工程、
v)一般式Int D7の化合物を加水分解して一般式Int D9:
Figure 0007050008000067
の中間体とする工程、
vi)一般式Int D9の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000068
を得る工程、および
vii)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
はH、Rまたはアルコール保護基であり、かつ
Xはハロゲン原子である。
合成経路E
本発明のさらにまた別の興味深い一実施形態において、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
i)一般式SM-a:
Figure 0007050008000069
の化合物を提供する工程、
ii)一般式SM-aの化合物を還元して一般式SM-b:
Figure 0007050008000070
の中間体を得る工程、
iii)22位のアルコール基を保護して一般式Int E1:
Figure 0007050008000071
の中間体を得る工程、
iv)一般式Int E1の化合物を変換して一般式INT E2:
Figure 0007050008000072
の中間体を得る工程、
v)一般式Int E2の中間体の脱水により一般式Int E3:
Figure 0007050008000073
の中間体を得る工程、
vi)一般式Int E3の中間体を還元して一般式Int E5:
Figure 0007050008000074
の中間体とする工程、
vii)一般式Int E5の中間体を酸化させて一般式Int E6:
Figure 0007050008000075
の中間体とする工程、
viii)一般式Int E6の中間体を還元して一般式Int E7:
Figure 0007050008000076
の中間体とする工程、
ix)一般式Int E7の中間体を還元して一般式Int E9:
Figure 0007050008000077
の中間体とする工程、
x)一般式Int E9の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000078
を得る工程、および
x)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
はH、Rまたはアルコール保護基であり、かつ
Pはアルコール保護基である。
合成経路E’
本発明の別の興味深い一実施形態において、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
i)一般式int E3:
Figure 0007050008000079
の化合物を提供する工程、
ii)一般式Int E3の中間体を還元して一般式Int E5:
Figure 0007050008000080
の中間体とする工程、
iii)一般式Int E5の中間体を酸化させて一般式Int E6:
Figure 0007050008000081
の中間体とする工程、
iv)一般式Int E6の中間体を還元して一般式Int E7:
Figure 0007050008000082
の中間体とする工程、
v)一般式Int E7の中間体を還元して一般式Int E9:
Figure 0007050008000083
の中間体とする工程、
vi) 一般式Int E9の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000084
を得る工程、および
vii)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
はH、Rまたはアルコール保護基であり、かつ
Pはアルコール保護基である。
合成経路F
本発明のさらにまた別の興味深い一実施形態において、デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法は、
i)一般式SM-a:
Figure 0007050008000085
の化合物を提供する工程、
ii)一般式SM-aの化合物を還元して一般式SM-b:
Figure 0007050008000086
の中間体を得る工程、
iii)22位のアルコール基を保護して一般式Int E1:
Figure 0007050008000087
の中間体を得る工程、
iv)一般式Int E1の化合物を変換して一般式INT F2:
Figure 0007050008000088
の中間体とする工程、
v)一般式Int F2の中間体を還元して一般式Int E3:
Figure 0007050008000089
の中間体とする工程、
vi)一般式Int E3の中間体を還元して一般式Int E5:
Figure 0007050008000090
の中間体とする工程、
vii)一般式Int E5の中間体を酸化させて一般式Int E6:
Figure 0007050008000091
の中間体とする工程、
viii)一般式Int E6の中間体を還元して一般式Int E7:
Figure 0007050008000092
の中間体とする工程、
ix)一般式Int E7の中間体を還元して一般式Int E9:
Figure 0007050008000093
の中間体とする工程、
x)一般式Int E9の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000094
を得る工程、および
x)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
はH、Rまたはアルコール保護基であり、かつ
Pはアルコール保護基である。
中間体化合物
出発化合物:一般式SMの中間体
さらなる一態様において、本発明は、一般式SM:
Figure 0007050008000095
の化合物に関し、式中、
は、COOR、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOP、CH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
は、CHではない直鎖または分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pは、Acではないアルコール保護基であり;かつ
Xはハロゲン原子である。
本発明の好ましい一実施形態において、RはCOORまたはCHXであり、Rは、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択され、特にエチルであり、かつXは、Cl、BrおよびIから選択され、特にBrである。
したがって、本発明の具体的な興味深い一実施形態において、RはCOOCであり、本発明の別の具体的な興味深い一実施形態において、RはCHBrである。
このような化合物は、適切な炭素源の存在下でマイコバクテリウム・フォーチュイタム(Mycobacterium fortuitum)の発酵産物から得る(または該発酵産物から得た化合物から容易に調製する)ことができる。
例えば、US 4,029,549には、シトステロール(実施例2)またはコレステロール、スチグマステロールもしくはカンペステロール(実施例3)の存在下における上記微生物、すなわちマイコバクテリウム・フォーチュイタム NRRL B-81199αの発酵による9α-OH BN酸、9α-OH BNアルコールおよび9α-OH BNメチルエステルの産生が示されている。9α-OH BN酸の精製および単離は、US 4,029,549の実施例5に開示されている。
Figure 0007050008000096
したがって、本明細書に記載される工程I)~VI)の前に、炭素源の存在する好気条件下、水性栄養培地において9α-OH BNを培養することを含む工程が設けられてもよい。
9α-OH BN酸を産生する微生物は、アルトロバクター属、バシラス属、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム属、ミクロバクテリウム属、ノカルジア属、プロタミノバクター属、セラチア属、ストレプトマイセス属およびマイコバクテリウム属からなる群から選択されてもよい。本発明の好ましい一実施形態において、9α-OHのBN酸を産生する微生物は、マイコバクテリウム属、特にマイコバクテリウム・フォーチュイタムである。本発明の最も好ましい実施形態において、9α-OHのBN酸を産生する微生物は、マイコバクテリウム・フォーチュイタム NRRL B-8119である。
前記炭素源は、コレステロール、スチグマステロール、カンペステロールおよびシトステロールのようなステロイド、好ましくはシトステロールであってもよい。
理解されるであろうが、9α-OH BN酸、9α-OH BNアルコールおよび9α-OH BNメチルエステルは、必要に応じて、有機化学に精通した当業者によく知られている標準的な方法によって、容易に一般式SM-aの化合物に変換することができる。
一般式INT 1の中間体
さらにまた別の一態様において、本発明は、一般式INT 1:
Figure 0007050008000097
の化合物に関し、式中、
は、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pはアルコール保護基であり;
はPまたはRであり;かつ
Xはハロゲン原子である。
本発明の好ましい一実施形態において、RはCOOR、CHX、CHOHまたはCHOPであり、Rは、H、またはメチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択され、特にHまたはメチルであり、かつXは、Cl、BrおよびIから選択され、特にBrである。
本発明のより好ましい一実施形態において、RはCOOR、CHX、CHOHまたはCHOPであり、RはHまたはメチルであり、かつXはBrである。
本発明のさらに好ましい一実施形態において、RはCOORであり、Rは、H、またはメチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択され、特にHまたはメチルであり、かつXは、Cl、BrおよびIから選択され、特にBrである。
したがって、本発明の具体的な興味深い一実施形態において、RはCOOHまたはCOOCHであり、RはHまたはCHCOである。具体例としては、RがCOOHであり、RがHである実施形態、RがCOOCHであり、RがHである実施形態、RがCOOHであり、RがCHCOである実施形態、およびRがCOOCHであり、RがCHCOである実施形態が挙げられる。
また別の非常に好ましい一実施形態において、RはCHOHであり、RはHまたはCHCOである。
本発明のさらなる非常に好ましい一実施形態において、RはCHXであり、RはHまたはCHCOであり、Xは、Cl、BrおよびIから選択され、特にBrである。具体例としては、RがCHBrであり、RがHである実施形態、およびRがCHBrであり、RがCHCOである実施形態が挙げられる。
本発明のさらにまた別の非常に好ましい一実施形態において、RはCHOPであり、RはHまたはCHCOであり、Pはトリメチルシリルエーテル(TMS)、トリエチルシリルエーテル(TES)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBS、TBDMS)、tert-ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)、アセチル(Ac、COCH)、ベンゾイル(Bz)、ベンジルエーテル(Bn)、4-メトキシベンジルエーテル(PMB)、2-ナフチルメチルエーテル(Nap)、メトキシメチルアセタール(MOM)、2-メトキシエトキシ-メチルエーテル(MEM)、エトキシエチルアセタール(EE)、メトキシプロピルアセタール(MOP)、ベンジルオキシメチルアセタール(BOM)、テトラヒドロピラニルアセタール(THP)、炭酸2,2,2-トリクロロ-エチル(Troc)、メチルエーテル、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシトリチル(MMT)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリフェニルメチル(trityl、Tr)およびトシル(Ts)からなる群から、特にAc、TBDMSおよびTsからなる群から選択される。
具体例としては、RがCHOAcであり、RがHである実施形態、RがCHOAcであり、RがCHCOである実施形態、RがCHOTBDMSであり、RがHである実施形態、RがCHOTBDMSであり、RがCHCOである実施形態、RがCHOTsであり、RがHである実施形態、およびRがCHOTsであり、RがCHCOである実施形態が挙げられる。
一般式INT 1の化合物は、本明細書に記載される通り、有機化学に精通した当業者によく知られている方法によって、一般式SMの化合物を還元することによって容易に調製されうる。
一般式INT 2の中間体
さらにまた別の一態様において、本発明は、一般式INT 2:
Figure 0007050008000098
の化合物に関し、式中、
は、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOP、CH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pはアルコール保護基であり;かつ
Xはハロゲン原子である。
本発明の好ましい一実施形態において、RはCOOR、CHX、CHOHまたはCHOPであり、Rは、H、またはメチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択され、特にメチルであり、かつXは、Cl、BrおよびIから選択され、特にBrである。
本発明のより好ましい一実施形態において、RはCOOR、CHX、CHOHまたはCHOPであり、Rはメチルであり、かつXはBrである。
したがって、本発明の具体的な興味深い一実施形態において、RはCOOCHである。本発明の別の具体的な興味深い一実施形態において、RはCHBrである。本発明のさらなる具体的な興味深い一実施形態において、RはCHOHである。
本発明のさらなる非常に好ましい一実施形態において、RはCHOPであり、Pはトリメチルシリルエーテル(TMS)、トリエチルシリルエーテル(TES)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBS、TBDMS)、tert-ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)、アセチル(Ac、COCH)、ベンゾイル(Bz)、ベンジルエーテル(Bn)、4-メトキシベンジルエーテル(PMB)、2-ナフチルメチルエーテル(Nap)、メトキシメチルアセタール(MOM)、2-メトキシエトキシ-メチルエーテル(MEM)、エトキシエチルアセタール(EE)、メトキシプロピルアセタール(MOP)、ベンジルオキシメチルアセタール(BOM)、テトラヒドロピラニルアセタール(THP)、炭酸2,2,2-トリクロロ-エチル(Troc)、メチルエーテル、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシトリチル(MMT)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリフェニルメチル(trityl、Tr)およびトシル(Ts)からなる群から、特にAc、TBDMSおよびTsからなる群から選択される。したがって、具体例としては、RがCHOAcである実施形態、RがCHOTBDMSである実施形態、およびRがCHOTsである実施形態が挙げられる。
一般式INT 2の化合物は、本明細書に記載される通り、有機化学に精通した当業者によく知られている方法によって、一般式INT 1の化合物を酸化することによって容易に調製されうる。
一般式INT 3の中間体
さらにまた別の一態様において、本発明は、一般式INT 3:
Figure 0007050008000099
の化合物に関し、式中、
は、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOP、CH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pはアルコール保護基であり;
はPまたはRであり;かつ
Xはハロゲン原子であり;
がHである場合、RはCH-CH-OHではなく;RがAcである場合、RはCH-CHOAcではなく;RがAcである場合、RはCOOCHではない。
本発明の好ましい一実施形態において、RはCOOR、CHX、CHOHまたはCHOPであり、Rは、H、またはメチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択され、特にエチルであり、かつXは、Cl、BrおよびIから選択され、特にBrである。
本発明の興味深い一実施形態において、RはCOOCHであり、RはHである。
本発明のまた別の興味深い一実施形態において、RはCHXであり、Xは、Cl、BrおよびIから選択され、RはHまたはAcである。具体例としては、XがBrであり、RがHである実施形態、およびXがBrであり、RがAcである実施形態が挙げられる。
本発明のまた別の興味深い一実施形態において、RはCHOPであり、RはHまたはCHCOであり、Pはトリメチルシリルエーテル(TMS)、トリエチルシリルエーテル(TES)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBS、TBDMS)、tert-ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)、アセチル(Ac、COCH)、ベンゾイル(Bz)、ベンジルエーテル(Bn)、4-メトキシベンジルエーテル(PMB)、2-ナフチルメチルエーテル(Nap)、メトキシメチルアセタール(MOM)、2-メトキシエトキシ-メチルエーテル(MEM)、エトキシエチルアセタール(EE)、メトキシプロピルアセタール(MOP)、ベンジルオキシメチルアセタール(BOM)、テトラヒドロピラニルアセタール(THP)、炭酸2,2,2-トリクロロ-エチル(Troc)、メチルエーテル、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシトリチル(MMT)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリフェニルメチル(trityl、Tr)およびトシル(Ts)からなる群から、特にAc、TBDMSおよびTsからなる群から選択される。具体例としては、RがCHOAcであり、RがHである実施形態、RがCHOAcであり、RがCHCOである実施形態、RがCHOTBDMSであり、RがHである実施形態、RがCHOTBDMSであり、RがCHCOである実施形態、RがCHOTsであり、RがHである実施形態、およびRがCHOTsであり、RがCHCOである実施形態が挙げられる。
一般式INT 3の化合物は、本明細書に記載される通り、有機化学に精通した当業者によく知られている方法によって、一般式INT 2の化合物を還元することによって容易に調製されうる。
理解されるであろうが、本明細書において開示される中間体は、DCAおよびその薬学的に許容される塩類の調製に使用することができる。本明細書に記載の合成経路においては、12位に-OH基を導入することが可能であるため、同じ中間体は、7位に-OH基を含む別の胆汁酸の調製にも適していることが期待される。そのような胆汁酸塩の具体例としてはコール酸、グリココール酸、タウロコール酸またはこれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。
実施例1
Figure 0007050008000100
40gの化合物SM1(106.80mmol)を150mlのDMF中に懸濁し、次いで2.77gの乾燥Pd/C(10%)を添加した。この反応混合物を70℃で撹拌しながら、一晩かけて水素添加(3.5気圧)を行った。この混合物を、セライト(登録商標)を用いてろ過した。次いで、この混合物を水に注いだところ、沈殿が生じた。白色固体である沈殿をろ取して水で洗浄した後、減圧乾燥し、39.3gの化合物A1を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.56 (s, 3H); 2.30 (m, 1H); 1.10 (d, 3H); 0.87 (s, 3H); 0.62 (s, 3H).
実施例2
Figure 0007050008000101
20gの化合物SM1(53.40mmol)を150mlのMeOH中に懸濁し、次いで1.4gの乾燥Pd/C(10%)を添加した。この反応混合物を70℃で撹拌しながら、一晩かけて水素添加(1.0気圧)を行った。1.0gのp-TsOH(10モル%,5.3mmol)を加え、8時間撹拌した。この混合物を、セライト(登録商標)を用いてろ過した。溶媒を減圧下で蒸発させた。固体を60mlのEtOH中で再結晶した。固体をろ取して減圧乾燥し、18.8gの化合物A1.1を得た。
実施例3
Figure 0007050008000102
LiAliH(1.88g,49.63mmol,1.3当量)とTHF(20ml)とを、不活性雰囲気中で混合した。A1.1(14.0g)と40mlのTHFとの混合物を、滴下して加えた。混合物を、反応が終了するまで室温で終夜撹拌した。次いで、混合物を0~5℃に冷却し、NaSO・10HO(16.20g)の水溶液およびTHF(50ml)を滴下して加えることによりクエンチした。沈殿をろ取し、溶媒を減圧下で蒸発させた。固体を150mlのEtOH中で再結晶させた。固体をろ取して減圧乾燥し、10.15gのD1を得た。
実施例4
Figure 0007050008000103
39.3gのA1(104.37mmol)をDCM(100ml)に溶解し、室温で撹拌した。硫酸(9.29g,0.9当量)を10℃で加え、次いで混合物を終夜撹拌した。反応混合物を水およびNaHCOで洗浄し、有機層を分離した。有機層を濃縮した後、カラムクロマトグラフィーに供し、28.8gのA2を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.50 (s, 1H); 3.57 (s, 3H); 1.15 (d, 3H); 1.09 (s, 3H); 0.59 (s, 3H).
実施例5
Figure 0007050008000104
不活性雰囲気下、28.6gのA2(79.87mmol)を、攪拌しながらTHF(100ml)に溶解した。この溶液を0~5℃に冷却し、LiAlH(OtBu)(22.34g,1.1当量)を徐々に加えた(発熱反応)。混合物を、反応が完了するまで室温で撹拌した。混合物を0~5℃に冷却し、1MのHCl溶液を用いて徐々に加水分解させた。水相をEtOAcで抽出し、有機相をNaHCO水溶液で洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させ、27.62gのA3を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.59 (s, 3H); 1.05 (s, 3H); 1.18 (d, 3H); 2.43 (m, 2H); 3.65 (s, 3H); 3.65 (m, 1H); 5.32 (dd, 1H).
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.29 (s, 1H); 3.57 (s, 3H); 3.39 (m, 1H); 1.11 (d, 3H); 1.01 (s, 3H); 0.55 (s, 3H).
実施例6
Figure 0007050008000105
27.62gのA3(76.61mmol)(10g)を室温でDCM(70ml)に溶解した。次いで、10℃未満に維持しながら、トリエチルアミン50ml(6.66当量)、無水酢酸8.85g(3.33当量)およびDMAP(3.40g)を加えた。混合物を、反応が完了するまで撹拌した。有機相を減圧下で濃縮し、固体を60mlのDCMに懸濁し、次いで1MのHCl溶液で洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させ、32.29gのA4を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.58 (s, 3H); 1.04 (s, 3H); 1.16 (d, 3H); 1.99 (s, 3H); 2.41 (m, 2H); 3.63 (s, 3H); 4.71 (m, 1H); 5.31 (dd, 1H).
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.31 (s, 1H); 3.60 (s, 3H); 2.00 (m, 3H); 1.17 (d, 3H); 0.59 (s, 3H).
実施例7
Figure 0007050008000106
27gの化合物A4(64.5mmol)を300mlのAcOH中に懸濁し、次いで無水CrO(27.73g,4.30当量)を添加した。この懸濁液を60℃に加熱した。反応混合物を、反応が完了するまで0.5時間撹拌した。次いで、この混合物を250mlの水に注いだところ、沈殿が生じた。有機相を水で洗浄した。この操作を、さらに2回繰り返した。有機相を、油状の残渣が得られるまで濃縮した。残渣をシリカゲルで精製し、13.05gの純粋なA5を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.84 (s, 3H); 1.17 (s, 3H); 1.30 (d, 3H); 1.98 (s, 3H); 3.63 (s, 3H); 4.72 (m, 1H); 5.72 (s, 1H).
実施例8
Figure 0007050008000107
11gのA5(28.31mmol)を65mlのAcOEtに溶解し、2.75gの乾燥Pd/C(10%)(25重量%)を添加した。この反応混合物を70℃で撹拌しながら、一晩かけて水素添加(4.1気圧)を行った。この混合物を、セライト(登録商標)を用いてろ過し、溶媒を減圧下で蒸発させ、11.02gのA6(白色固体)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.97 (s, 3H); 1.00 (s, 3H); 1.15 (d, 3H); 2.00 (s, 3H); 2.46 (m, 2H); 3.63 (s, 3H); 4.68 (m, 1H).
実施例9
Figure 0007050008000108
不活性雰囲気下、11.02gのA6(26.30mmol)を、攪拌しながらTHF(40ml)に溶解した。この溶液を0~5℃に冷却した。LiAlH(OtBu)(1.5当量,10.0g,39.45mmol)を滴下して加えた(発熱反応)。混合物を、反応が完了するまで室温で撹拌した。混合物を0~5℃に冷却し、次いで1MのHCl水溶液を加えてクエンチした。水相をEtOAcで抽出し、有機相をNaHCO水溶液で洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させ、11.16gのA7を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.66 (s, 3H); 0.89 (s, 3H); 1.20 (d, 3H); 2.00 (s, 3H); 3.62 (s, 3H); 3.92 (m, 1H); 4.72 (m, 1H).
実施例10
Figure 0007050008000109

3.00gのA7(7.13mmol)を、室温の不活性雰囲気下、攪拌しながらTHF(30ml)とMeOH(30ml)との混合物に溶解した。LiOH(4M,30ml)を加えた。この溶液を60℃に加熱した。混合物を、反応が完了するまで(6時間)撹拌した。この混合物を室温に冷却した。溶媒を蒸発させ、pHが酸性となるまで2NのHCl水溶液を加えてクエンチした。淡黄色の固体である沈殿をろ取して水およびEtOAcで洗浄した後、減圧乾燥し、2.53gの化合物A7Aを得た。
実施例11
Figure 0007050008000110

不活性雰囲気下、0.3gのA7(0.71mmol)を、攪拌しながら乾燥THF(7ml)に溶解した。この溶液を0~5℃に冷却した。LiAlH(0.06g,1.49mmol)を滴下して加えた(発熱反応)。混合物を、反応が完了するまで室温で撹拌した。混合物を0~5℃に冷却し、NaSO・10HOを加えてクエンチした。沈殿をろ取し、THFで洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させ、得られた固体をEtOAcで洗浄し、0.198gのA8を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.95 (t, J = 2.8 Hz, 1H), 3.56 (dd, J = 10.5, 3.4 Hz, 1H), 3.50 (td, J = 11.1, 5.5 Hz, 1H), 3.21 (dd, J = 10.5, 7.7 Hz, 1H), 1.95 - 1.70 (m, 6H), 1.66 - 1.22 (m, 16H), 1.19 - 1.10 (m, 2H), 1.07 (d, J = 6.6 Hz, 3H), 1.02 - 0.94 (m, 1H), 0.92 (s, 3H), 0.72 (s, 3H).
実施例12
Figure 0007050008000111
0.025gのA8(0.078mmol)を、攪拌しながらDCM(2ml)に溶解した。CBr(2.4当量,0.062g,0.09mmol)およびトリフェニルフォスフィン(PPh,2.5当量,0.051g,2.5mmol)を加えた。この溶液を還流下で加熱した。混合物を、反応が完了するまで撹拌した。この混合物を室温に冷却した。残渣をシリカゲルで精製し、0.05gのA9を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.93 (t, J = 2.8 Hz, 1H), 3.63 - 3.52 (m, 1H), 3.48 (dt, J = 5.9, 2.9 Hz, 1H), 3.29 (dd, J = 9.7, 6.5 Hz, 1H), 1.90 - 1.15 (m, 23H), 1.11 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.94 (ddd, J = 12.6, 9.9, 2.5 Hz, 1H), 0.87 (s, 3H), 0.67 (s, 3H).
実施例13
Figure 0007050008000112
不活性雰囲気下、0.5gの60%NaH(12.5mmol)を、攪拌しながら乾燥DMF(10ml)に溶解した。3.0mlのDMFに溶解したマロン酸ジエチル(2.0g,12.48mmol)を、滴下して加えた。この溶液を、混合物が透明になるまで加熱攪拌した。この混合物を40℃に冷却した。3.0mlのDMFに溶解したA9(5.12g,12.4mmol)を加えた。この溶液を60℃に加熱した。水(15ml)を加えることで、この混合物をクエンチした。水相をEtOAcで抽出した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を2.8MのKOH水溶液(10.0ml)に懸濁した。この溶液を還流下で加熱した。水(10ml)を加え、有機溶媒を減圧下で蒸発させた。水相に2N HClを加えて酸性にした後、EtOAcで抽出した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をジオキサン(5ml)と12N HCl(10ml)との混合物に懸濁した。この混合物を還流下で24時間加熱した。この混合物を室温に冷却し、EtOAcで抽出した。有機相を混合し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルで精製し、3.1gのDCAを得た。
実施例14
Figure 0007050008000113
0.42gのB2.1(0.92mmol)を、攪拌しながらTHF(8ml)に溶解した。水(8ml)を加え、室温で撹拌した。4MのLiOH溶液(2.0ml)を加えた。混合物を50℃に加熱し、終夜撹拌した。この混合物を水に注いだ。水相をEtOAcで抽出した。有機相を、2N HCl水溶液で洗浄した。水相をEtOAcで抽出し、有機層を合わせて減圧下で蒸発させ、0.38gのDCAを得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.94 (t, J = 2.7 Hz, 1H), 3.58 - 3.45 (m, 1H), 2.41 - 2.11 (m, 2H), 1.99 - 1.71 (m, 7H), 1.67 - 1.04 (m, 19H), 0,99 (d, J = 6,4 Hz ,3H), 0.92 (s, 3H), 0.70 (s, 3H).
実施例15
Figure 0007050008000114
不活性雰囲気下、10.5gのA6(24.0mmol)を、攪拌しながらTHF(137ml)に溶解した。この溶液を-40℃に冷却した。LiAl(OtBu)H(1.1当量,6.6g,26.0mmol)を滴下して加えた(発熱反応)。混合物を、反応が完了するまで-20℃で撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、次いでこの混合物を0/5℃に冷却した。固体をろ取し、水で洗浄した後、乾燥させ、10.55gの化合物A7を得た。
実施例16
Figure 0007050008000115
不活性雰囲気下、1.6gの60%NaH(39.5mmol)を、攪拌しながら乾燥DMF(0.5ml)に溶解した。0.5mlのDMFに溶解したマロン酸ジエチル(6.2ml,4.02mmol)を、滴下して加えた。ステロイド中間体(6.1g,9.8mmol)を1.0mlのDMF中に懸濁し、滴下して加えた。この溶液を60℃に加熱して攪拌した。水(15ml)を加えることで、この混合物をクエンチした。水相をEtOAcで抽出した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、シリカゲルを用いたクロマトグラフィーで精製した。
実施例17
Figure 0007050008000116
A11(1.8g,4.12mmol)を108mlのキシレンに懸濁した。この懸濁液を還流下で加熱した。この混合物を20/25℃で徐々に冷却した。水(54ml)およびEtOAc(270ml)を加えた。水相を10℃に冷却し、2NのHClを加えて酸性にした。混合物を攪拌した後、固体をろ取し、水で洗浄した。これを乾燥させることにより、1.04gのデオキシコール酸を得た。
実施例18
Figure 0007050008000117
不活性雰囲気下、4.00gのA5(9.6mmol)を、室温で攪拌しながらMeOH(150ml)に溶解した。20%のNaOH(40ml,22mmol)を加えた。この溶液を還流下で加熱した。混合物を、反応が完了するまで(3時間)撹拌した。この混合物を室温に冷却した。溶媒を蒸発させ、pHが酸性となるまで6NのHCl水溶液を加えてクエンチした。固体である沈殿をろ取して水およびEtOHで洗浄した後、減圧乾燥し、3.4g(95%)の化合物A5.1を得た。
1H-RMN (400 MHz, DMSO-d6) δ=0,57 (s, 3H); 0,81 (s, 3H); 1,09 (d, J= 6 Hz, 3H); 3,71 (m, 1H).
実施例19
Figure 0007050008000118
不活性雰囲気下、3.0gのA7(7.14mmol)を、攪拌しながらTHF(75ml)に溶解した。この溶液を0~5℃に冷却し、LiAlH(1.1g,28.6mmol)を徐々に加えた(発熱反応)。混合物を室温で撹拌し、反応が完了するまで還流下で加熱した。混合物を室温に冷却し、水(1.1ml)、NaOH(20%)1.1mlおよび水(3.3ml)の溶液で徐々に加水分解させた。得られた白色固体をろ取し、THF(150ml)で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、2.3g(92%)のA8を得た。
実施例20
Figure 0007050008000119
不活性雰囲気下、0.2gのA8(0.57mmol)を、DCM(6.0ml)とACN(6.0ml)との混合物に懸濁し、次いでデス・マーチン・ペルヨージナン試薬(0.24g,0.57mmol)および4-メチルモルホリン4-オキシド(11mg,0.07mmol)を加えた。この懸濁液を、反応が完了するまで室温で撹拌した。次いで、Na溶液(1M,50ml)を加えた。水相をDCM(3×50ml)で抽出し、次いで塩水で洗浄した。固体が得られるまで有機相を濃縮し、0.25gのA8.1を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 9.7 (d, 1H); 9,5 (d, 1H); 3.6 (m, 1H); 3.4 (bs, 1H); 2.3 (qd, J= 9 Hz, 1H).
実施例21
Figure 0007050008000120
不活性雰囲気下、2.00gのA7(4.76mmol)を、室温で攪拌しながらMeOH(100ml)に溶解した。20%のNaOH(20ml)を加えた。この溶液を80℃に加熱した。混合物を、反応が完了するまで(3時間)撹拌した。この混合物を室温に冷却した。溶媒を蒸発させ、残った混合物に、pHが酸性となるまで6N HCl水溶液を加えてクエンチした。固体である沈殿をろ取して水およびMeOHで洗浄した後、減圧乾燥し、1.4g(80%)の酸中間体を得た。
9.0gの酸化合物中間体(25mmol)、DCC(6.2g,30mmol)、DMAP(3.7g,30mmol)およびN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(4.9g,50mmol)を、不活性雰囲気下でDCM(250ml)に溶解した。EtN(10ml)を加え、この懸濁液を、反応が完了するまで室温で撹拌した。次いで、有機相を塩水で洗浄した。有機相を、固体が得られるまで濃縮した。固体をカラムクロマトグラフィー(AcOEt/ヘプタン)によって精製し、5.9gのA8.2を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.9 (bs, 1H); 3.66 (s, 3H); 3.61 (m, 1H); 3.15 (s, 3H); 2.4 (q, J= 9 Hz, 1H).
実施例22
Figure 0007050008000121
不活性雰囲気下、2.5gのA8.2(6.14mmol)を、攪拌しながらTHF(25ml)に溶解した。この溶液を0~5℃に冷却し、LiAlH(0.36g,9.2mmol)のTHF(75ml)溶液に徐々に加えた(発熱反応)。この混合物を、反応が完了するまで0~5℃で撹拌した。混合物を、水(0.25ml)、NaOH(20%)0.25mlおよび水(0.75ml)の溶液で徐々に加水分解させた。得られた白色固体をろ取し、THF(100ml)で洗浄した。有機相を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(AcOEt/ヘプタン)によって精製し、85%のA8.2を得た。
実施例23
Figure 0007050008000122
不活性雰囲気下、0.26gのZn(4.1mmol)をTHF中に懸濁した。トリメチルクロロシラン(0.1mmol)を加えた。この懸濁液を、還流下で1時間、加熱しながら攪拌した。次いで、0.2gのA8.1(0.57mmol)および0.3mlの臭化酢酸エチル(2.85mmol)のTHF(20ml)溶液を加えた。反応が完了するまで、混合物を還流下で加熱しながら撹拌した。この混合物を室温に冷却した。溶媒を蒸発させ、残った混合物に、NHClの飽和水溶液(50ml)を加えてクエンチした。EtOAc(75ml)を加えた。有機相を、NaClの飽和水溶液で洗浄した。有機相を濃縮し、固体をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)によって精製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 4.35 (dt, J= 9 Hz, J= 3 Hz, 1H); 4.55 (q, J= 7.5 Hz, 2H); 3.35 (m, 1H); 2.7 (dd, J= 17 Hz, J= 9 Hz, 1H); 2.75 (dd, J= 17 Hz, J= 3 Hz, 1H).
実施例24
Figure 0007050008000123
不活性雰囲気下、0.41gのEtONa(0.60mmol)を、攪拌しながらEtOH(2ml)に溶解し、0℃に冷却した。この混合物に、マロン酸ジエチル(0.97g,0.60mmol)を加えた。この混合物を室温まで加熱し、A9(0.20g,0.48mmol)を加えた。この溶液を90℃に加熱した。この混合物に水(5ml)を加えてクエンチした。水相をEtOAcで抽出した。有機相を、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルで精製し、0.12gのA10を得た。
実施例25
Figure 0007050008000124
不活性雰囲気下、0.15gの60%NaH(3.87mmol)を、攪拌しながらDMF(2ml)に溶解し、0℃に冷却した。この混合物に、マロン酸ジエチル(0.59ml,3.87mmol)を加えた。この混合物を室温まで加熱し、A9(0.40g,0.96mmol)を加えた。この溶液を60℃に加熱した。この混合物を、20%のNaCl溶液(30ml)に注いだ。水相をEtOAcで抽出した。有機相を、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルで精製し、0.76gのA10を得た。
実施例26
Figure 0007050008000125
不活性雰囲気下、5.86gの60%NaH(146.4mmol)を、0℃に冷却した乾燥DMF(75ml)に、攪拌しながら溶解した。マロン酸ジエチル(23.4g,146.4mmol)を滴下して加えた。この溶液を、混合物が透明になるまで攪拌した。75.0mlのDMFに溶解したA9(15.13g,36.6mmol)を加えた。この溶液を60℃に熱した。この混合物を、20%のNaCl溶液(1200ml)でクエンチした。水相をEtOAcで抽出した。溶媒を減圧下で濃縮し、次いでこの混合物を室温に冷却し、固体が沈殿するまで攪拌した。固体をろ取して乾燥し、25.3gのA11を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.95-3.93 (m, 1H), 3.57 - 3.46 (m, 1H), 3.39 (dd, J = 11.1, 3.5 Hz, 1H), 2.12 (t, J = 11.4 Hz, 1H), 1.96 - 1.04 (m, 25H), 1.00 (d, J = 7.5 Hz, 3H), 0.91 (s, 3H), 0.68 (s, 3H).
実施例27
Figure 0007050008000126
A11(3.0g,0.76mmol)を90.0mlの20%NaClに懸濁した。この懸濁液を還流下で60時間加熱した。この混合物を室温まで冷却した。固体をろ取して乾燥し、2.48gのDCAを得た。
実施例28
Figure 0007050008000127
A11(0.3g,0.076mmol)をNaHPOの水溶液(pH4.55)9.0mlに懸濁した。この懸濁液を還流下で70時間加熱した。この混合物を室温に冷却した。固体をろ取して乾燥し、0.22gのDCAを得た。
実施例29
Figure 0007050008000128
A11(0.3g,0.076mmol)を、圧力容器中の9.0mlの水に懸濁し、閉鎖した。この懸濁液を還流下で80時間加熱した。この混合物を室温に冷却した。固体をろ取して乾燥し、0.23gのDCAを得た。
実施例30
Figure 0007050008000129
0.05gのA8(0.14mmol)を、攪拌しながらACN(1ml)に溶解し、この混合物を0℃に冷却した。PPhBr(0.105g,0.24mmol)のACN(1ml)溶液を、滴下して加えた。混合物を、反応が完了するまで撹拌した。この混合物を室温に冷却した。残渣をシリカゲルで精製し、0.04gのA9を得た。
実施例31
Figure 0007050008000130
不活性雰囲気下、0.05gのA8(0.14mmol)を、攪拌しながらDCM(2ml)に溶解し、-40℃に冷却した。TPP(0.077g,1.75当量)のDCM(8ml)溶液0.4mlを、滴下して加えた。Br(0.04g,1.75当量)のDCM(8ml)溶液0.4mlを、滴下して加えた。混合物を、反応が完了するまで撹拌した。この混合物を室温に戻した。残渣をシリカゲルで精製し、0.05gのA9を得た。
実施例32
Figure 0007050008000131
0.05gのA8(0.14mmol)を、攪拌しながらACN(1ml)に溶解し、0℃に冷却した。PPhBr(0.105g,0.24mmol)のACN(1ml)溶液を、滴下して加えた。混合物を、反応が完了するまで撹拌した。この混合物を室温まで温めた。残渣をシリカゲルで精製し、0.04gのA9を得た。
実施例33
Figure 0007050008000132
5.0gのA10(10.15mmol)をEtOH(25ml)に溶解し、室温で撹拌した。4MのNaOH(40ml)を加え、混合物を撹拌した。有機溶媒を減圧下で濃縮した。水(30ml)を滴下して加え、固体を得た。水相をDCM(150ml)で洗浄した。水相を2N HClで、(pH1まで)酸性化した。混合物を室温で撹拌し、固体を得た。固体をろ取して乾燥し、3.5gのA11を得た。
実施例34
Figure 0007050008000133
5.0gのA10(10.15mmol)をEtOH(25ml)に溶解し、室温で撹拌した。4MのLiOH(40ml)を加え、この混合物を、反応が完了するまで40℃で撹拌した。有機溶媒を、減圧下で濃縮した。水(500ml)およびDCM(150ml)を加えた。水相を分離し、2N HClで(pH1まで)酸性化した。混合物を室温で撹拌し、固体を得た。固体をろ取して乾燥し、4.3gのA11を得た。
実施例35
Figure 0007050008000134
0.05gのA8(0.14mmol)を、攪拌しながらDCM(1ml)に溶解し、この混合物を0℃に冷却した。TsCl(0.05g,0.28mmol)およびDMAP(0.03g,0.28mmol)を加えた。この懸濁液を、反応が完了するまで撹拌した。この混合物を室温に戻した。残渣をシリカゲルで精製し、0.04gのA9.2を得た。
本発明の実施形態
A.デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
I)一般式SM:
Figure 0007050008000135
の化合物を提供する工程、
II)一般式SMの化合物を還元して一般式INT 1:
Figure 0007050008000136
の中間体を得る工程、
III)一般式INT 1の中間体を一般式INT 2:
Figure 0007050008000137
の中間体に変換する工程、
IVa)一般式INT 2の中間体を還元して一般式INT 3:
Figure 0007050008000138
の中間体とし、次いで一般式INT 3の中間体を一般式INT B:
Figure 0007050008000139
の中間体に変換する工程
または
IVb)一般式INT 2の中間体を一般式INT B:
Figure 0007050008000140
の中間体に変換する工程、
V)一般式INT Bの中間体をデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000141
に変換する工程、および
VI)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
が、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pがアルコール保護基であり;
がPまたはRであり;かつ
Xがハロゲン原子である
方法。
B.i)一般式SM-a:
Figure 0007050008000142
の化合物を提供する工程、
ii)一般式SM-aの化合物を還元して一般式Int A1:
Figure 0007050008000143
の中間体を得る工程、
iii)一般式Int A1の中間体を一般式Int A2:
Figure 0007050008000144
の中間体に変換する工程、
iv)一般式Int A2の中間体を還元して一般式Int A3:
Figure 0007050008000145
の中間体とする工程、
v)一般式Int A3の中間体を酸化させて一般式Int A5:
Figure 0007050008000146
の中間体とする工程、
vi)一般式Int A5の中間体を還元して一般式Int A6:
Figure 0007050008000147
の中間体とする工程、
vii)一般式Int A6の中間体を還元して一般式Int A7:
Figure 0007050008000148
の中間体とする工程、
viii)一般式Int A7の化合物を還元して一般式Int A8:
Figure 0007050008000149
の中間体とする工程、
ix)一般式Int A8の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000150
を得る工程、および
x)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
がH、Rまたはアルコール保護基である、
実施形態Aの方法。
C.Rが、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択される、実施形態AまたはBの方法。
D.Rがメチルまたはエチルである、実施形態Cの方法。
E.Rがメチルである、実施形態Dの方法。
F.Rが、トリメチルシリルエーテル(TMS)、トリエチルシリルエーテル(TES)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBS、TBDMS)、tert-ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)、アセチル(Ac、COCH)、ベンゾイル(Bz)、ベンジルエーテル(Bn)、4-メトキシベンジルエーテル(PMB)、2-ナフチルメチルエーテル(Nap)、メトキシメチルアセタール(MOM)、2-メトキシエトキシ-メチルエーテル(MEM)、エトキシエチルアセタール(EE)、メトキシプロピルアセタール(MOP)、ベンジルオキシメチルアセタール(BOM)、テトラヒドロピラニルアセタール(THP)、炭酸2,2,2-トリクロロ-エチル(Troc)、メチルエーテル、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシトリチル(MMT)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリフェニルメチル(trityl、Tr)およびトシル(Ts)からなる群から選択される、先行する実施形態のいずれかの方法。
G.Rが、Ac、TBDMSおよびTsからなる群から選択される、実施形態Fの方法。
H.RがAcである、実施形態Gの方法。
I.Rがメチルであり、RがAcである、実施形態AまたはBの方法。
J.RがRであり、Rが実施形態B~Dのいずれかで定義された通りである、実施形態Jの方法。
K.デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
I)一般式INT 3:
Figure 0007050008000151
の化合物を提供する工程、
II)一般式INT 3の中間体を一般式INT B:
Figure 0007050008000152
の中間体に変換する工程、
III)一般式INT Bの中間体をデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000153
に変換する工程、および
IV)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
が、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pがアルコール保護基であり;
がPまたはRであり;かつ
Xがハロゲン原子である
方法。
L.INT 3が、実施形態Aの工程IVa)に定義されるようにしてINT 2から供給される、実施形態Kの方法。
M.INT 2が、実施形態Aの工程III)に定義されるようにしてINT 1から供給される、実施形態Lの方法。
M.INT 1が、実施形態Aの工程II)に定義されるようにしてSMから得られる、実施形態Mの方法。
O.i)一般式Int A3:
Figure 0007050008000154
の化合物を提供する工程、
ii)一般式Int A3の中間体を酸化させて一般式Int A5:
Figure 0007050008000155
の中間体とする工程、
iii)一般式Int A5の中間体を還元して一般式Int A6:
Figure 0007050008000156
の中間体とする工程、
iv)一般式Int A6の中間体を還元して一般式Int A7:
Figure 0007050008000157
の中間体とする工程、
v)一般式Int A7の化合物を還元して一般式Int A8:
Figure 0007050008000158
の中間体とする工程、
vi)一般式Int A8の化合物の炭素鎖を伸長させてデオキシコール酸(DCA):
Figure 0007050008000159
を得る工程、および
vii)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
を含み、式中、
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
がH、Rまたはアルコール保護基である、
実施形態Kの方法。
P.INT A3が、実施形態Bの工程iv)に定義されるようにしてINT A2から供給される、実施形態Oの方法。
Q.INT A2が、実施形態Bの工程iii)に定義されるようにしてINT A1から供給される、実施形態Pの方法。
R.INT A1が、実施形態Bの工程ii)に定義されるようにしてSM-aから供給される、実施形態Qの方法。
S.RおよびRが、実施形態B~Jのいずれかで定義された通りである、実施形態K~Rのいずれかの方法。
T.一般式I:
Figure 0007050008000160
の化合物であって、
が、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOP、CH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pがアルコール保護基であり;
Xがハロゲン原子であり;
Figure 0007050008000161
が、C-C結合またはC=C結合であり;
Figure 0007050008000162
が、=Oまたは
Figure 0007050008000163
であり、RがPまたはRであり;
ORがOHであるか、またはRがA環のC3炭素であり;かつ
式Iが、
Figure 0007050008000164
Figure 0007050008000165
のいずれでもない
化合物。
T1.Rが、COOR、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
Pが、AcでもPvでもないアルコール保護基であり;
式Iが、
Figure 0007050008000166
(式中、RはHまたはMeである)
Figure 0007050008000167
(式中、RはHまたはMeである)
Figure 0007050008000168
Figure 0007050008000169
のいずれでもない、
実施形態Tの化合物。
U.一般式SM:
Figure 0007050008000170
を有し、
が、COOR、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
が、CHではない、直鎖または分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pが、Acではないアルコール保護基であり;かつ
Xがハロゲン原子である、
実施形態TまたはT1の化合物。
V.一般式INT 1:
Figure 0007050008000171
を有し、
が、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOP、CH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pがアルコール保護基であり;
がPまたはRであり;かつ
Xがハロゲン原子である、
実施形態TまたはT1の化合物。
W.一般式INT 2:
Figure 0007050008000172
を有し、
が、COOR、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pがアルコール保護基であり;かつ
Xがハロゲン原子である、
実施形態TまたはT1の化合物。
X.一般式INT 3:
Figure 0007050008000173
を有し、
が、COOR、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pがアルコール保護基であり;
がPまたはRであり;
かつ Xがハロゲン原子である、
実施形態TまたはT1の化合物。
Y.Rが、COOR、CHOPまたはCHXであり、
がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pがアルコール保護基であり;
がPまたはRであり;かつ
Xがハロゲン原子である、
実施形態U~Xのいずれかの化合物。
Z.Rが、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択される、実施形態U~Yのいずれかの化合物。
AA.Rがメチルまたはエチルである、実施形態Zの化合物。
AB.Rがメチルである、実施形態AAの化合物。
AC.Rがエチルである、実施形態AAの化合物。
AD.RがHである、実施形態U~Yのいずれかの化合物。
AE.XがCl、BrおよびIからなる群から選択される、実施形態Y~Uのいずれかの化合物。
AF.XがBrである、実施形態AEの化合物。
AG.Pが、トリメチルシリルエーテル(TMS)、トリエチルシリルエーテル(TES)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBS、TBDMS)、tert-ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)、アセチル(Ac、COCH)、ベンゾイル(Bz)、ベンジルエーテル(Bn)、4-メトキシベンジルエーテル(PMB)、2-ナフチルメチルエーテル(Nap)、メトキシメチルアセタール(MOM)、2-メトキシエトキシ-メチルエーテル(MEM)、エトキシエチルアセタール(EE)、メトキシプロピルアセタール(MOP)、ベンジルオキシメチルアセタール(BOM)、テトラヒドロピラニルアセタール(THP)、炭酸2,2,2-トリクロロ-エチル(Troc)、メチルエーテル、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシトリチル(MMT)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリフェニルメチル(trityl、Tr)およびトシル(Ts)からなる群から選択される、実施形態U~Yのいずれかの化合物。
AH.Pが、Ac、TBDMSおよびTsからなる群から選択される、実施形態AGの化合物。
AI.RがHである、実施形態U~AHのいずれかの化合物。
AJ.RがRであり、Rが実施形態Z~ACのいずれかで定義された通りである、実施形態U~AHのいずれかの化合物。
AK.RがPであり、Pが実施形態AGまたはAHで定義された通りである、実施形態U~AHのいずれかの化合物。
AL.RがAcである、実施形態AKの化合物。
AM.一般式I:
Figure 0007050008000174
(式中、
は、COOR、CHOH、CHOP、CHX、CHCHO、CH-CH-OH、CH-CHOP、CH-CHXまたはCH-CH-CHOであり;
はHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
Pはアルコール保護基であり;
Xはハロゲン原子であり;
Figure 0007050008000175
は、C-C結合またはC=C結合であり;
Figure 0007050008000176
は、=Oまたは
Figure 0007050008000177
であり、RはPまたはRであり;かつ
ORがOHであるか、またはRがA環のC3炭素である)
の化合物の、デオキシコール酸(DCA)、コール酸、グリココール酸、タウロコール酸またはこれらの薬学的に許容される塩を調製するための使用。
AN.一般式Iの化合物が、実施形態U~ALのいずれかで定義された通りである、実施形態AMの使用。

Claims (19)

  1. デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
    i)一般式SM-a:
    Figure 0007050008000178
    の化合物を提供する工程、
    ii)一般式SM-aの化合物を還元して一般式Int A1:
    Figure 0007050008000179
    の中間体を得る工程、
    iii)一般式Int A1の中間体を一般式Int A2:
    Figure 0007050008000180
    の中間体に変換する工程、
    iv)一般式Int A2の中間体を還元して一般式Int A3:
    Figure 0007050008000181
    の中間体とする工程、
    v)一般式Int A3の中間体を酸化させて一般式Int A5:
    Figure 0007050008000182
    の中間体とする工程、
    vi)一般式Int A5の中間体を還元して一般式Int A6:
    Figure 0007050008000183
    の中間体とする工程、
    vii)一般式Int A6の中間体を還元して一般式Int A7:
    Figure 0007050008000184
    の中間体とする工程、
    viii)一般式Int A7の化合物を還元して一般式Int A8:
    Figure 0007050008000185
    の中間体とする工程、または一般式Int A7の中間体の炭素鎖を伸長することによって一般式Int B2:
    Figure 0007050008000186
    (一般式Int B2中、
    が直鎖または分岐鎖のC -C アルキル基である)
    の中間体とする工程、
    ix)一般式Int A8の化合物の炭素鎖を伸長させるか、一般式Int B2の中間体を変換してデオキシコール酸(DCA):
    Figure 0007050008000187
    を得る工程、および
    x)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
    を含み、式中、
    がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC -C アルキル基であり;
    がH、R またはアルコール保護基である、
    方法。
  2. が、メチル、エチル、n-プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. が、トリメチルシリルエーテル(TMS)、トリエチルシリルエーテル(TES)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBS、TBDMS)、tert-ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)、アセチル(Ac、COCH)、ベンゾイル(Bz)、ベンジルエーテル(Bn)、4-メトキシベンジルエーテル(PMB)、2-ナフチルメチルエーテル(Nap)、メトキシメチルアセタール(MOM)、2-メトキシエトキシ-メチルエーテル(MEM)、エトキシエチルアセタール(EE)、メトキシプロピルアセタール(MOP)、ベンジルオキシメチルアセタール(BOM)、テトラヒドロピラニルアセタール(THP)、炭酸2,2,2-トリクロロ-エチル(Troc)、メチルエーテル、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシトリチル(MMT)、メチルチオメチルエーテル、ピバロイル(Piv)、テトラヒドロピラニル(THP)、トリフェニルメチル(trityl、Tr)およびトシル(Ts)からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 酸化剤で酸化することにより、一般式Int A1の中間体を変換して一般式Int A2の中間体を得る、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  5. 強酸により、一般式Int A1の中間体を変換して一般式Int A2の中間体を得る、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  6. 酸化剤が、CrO であり、強酸が、H SO である、請求項4または5に記載の方法。
  7. デオキシコール酸(DCA)またはその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
    i)一般式Int A3:
    Figure 0007050008000188
    の化合物を提供する工程、
    ii)一般式Int A3の中間体を酸化させて一般式Int A5:
    Figure 0007050008000189
    の中間体とする工程、
    iii)一般式Int A5の中間体を還元して一般式Int A6:
    Figure 0007050008000190
    の中間体とする工程、
    iv)一般式Int A6の中間体を還元して一般式Int A7:
    Figure 0007050008000191
    の中間体とする工程、
    v)一般式Int A7の化合物を還元して一般式Int A8:
    Figure 0007050008000192
    の中間体とする工程、または一般式Int A7の中間体の炭素鎖を伸長することによって一般式Int B2:
    Figure 0007050008000193
    (一般式Int B2中、
    が直鎖または分岐鎖のC -C アルキル基である)
    の中間体とする工程、
    vi)一般式Int A8の化合物の炭素鎖を伸長させるか、一般式Int B2の中間体を変換してデオキシコール酸(DCA):
    Figure 0007050008000194
    を得る工程、および
    vii)任意で、デオキシコール酸を、その薬学的に許容される塩に変換する工程
    を含み、式中、
    がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
    がH、Rまたはアルコール保護基である
    法。
  8. およびRが、請求項2または3で定義された通りである、
    請求項に記載の方法。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の方法であって、
    一般式Int A8の中間体の炭素鎖を伸長させてDCAを得る工程において、
    ix-a)一般式Int A8の化合物をハロゲン化して一般式Int A9:
    Figure 0007050008000195
    の中間体とする工程、および
    ix-b)一般式Int A9の化合物の炭素鎖を伸長してDCAを得る工程を含み、
    式中、
    Xが、ハロゲンである、
    方法。
  10. 一般式Int A9の中間体の炭素鎖を伸長してDCAを得る工程において、塩基存在下で一般式Int A9をマロン酸エステルによって処理した後、酸性化する
    工程を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 一般式Int A9の中間体の炭素鎖を伸長してDCAを得る工程において、さらに、
    ix-b‘)一般式Int A9の化合物を変換してA11:
    Figure 0007050008000196
    を得る工程、および
    ix-b‘‘)A11の脱炭酸によりDCAを得る工程を含む、請求項9に記載の方法。
  12. 請求項1~8のいずれかに記載の方法であって、
    一般式Int A8の中間体の炭素鎖を伸長してDCAを得る工程において、
    ix-c)一般式Int A8化合物を酸化して一般式Int B1:
    Figure 0007050008000197
    の中間体とする工程、
    ix-d)一般式Int B1の化合物の炭素鎖を伸長して一般式Int B2:
    Figure 0007050008000198
    の中間体とする工程、および
    ix-e)一般式Int B2の化合物を変換してDCAを得る工程を含み、
    式中、
    が直鎖または分岐鎖のC -C アルキル基である、
    方法。
  13. 一般式I:
    Figure 0007050008000199
    の化合物であって、
    が、COOR、CHOP、CH、C-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
    がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
    Pが、AcでもPvでもないアルコール保護基であり;
    Xがハロゲン原子であり;
    Figure 0007050008000200
    が、C-C結合またはC=C結合であり;
    Figure 0007050008000201
    が、=Oまたは
    Figure 0007050008000202
    であり、RがPまたはRであり;
    ORがOHであるか、またはRがA環のC3炭素であり;かつ
    式Iが、
    Figure 0007050008000203
    (式中、RはHまたはMeである)
    Figure 0007050008000204
    (式中、RはHまたはMeである)
    Figure 0007050008000205
    のいずれでもない
    化合物。
  14. 一般式SM:
    Figure 0007050008000206
    を有し、
    が、COOR、CHOP、CH、C-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
    が、CHではない、直鎖または分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
    Pがアルコール保護基であり;かつ
    Xがハロゲン原子である、
    請求項13に記載の化合物。
  15. 一般式INT 1:
    Figure 0007050008000207
    を有し、
    が、COOR、CHOP、CH、C-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
    がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
    Pがアルコール保護基であり;
    がPまたはRであり;かつ
    Xがハロゲン原子である、
    請求項13に記載の化合物。
  16. 一般式INT 2:
    Figure 0007050008000208
    を有し、
    が、COOR、CHOP、CH、C-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
    が直鎖または分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
    Pがアルコール保護基であり;かつ
    Xがハロゲン原子である、
    請求項13に記載の化合物。
  17. 一般式INT 3:
    Figure 0007050008000209
    を有し、
    が、COOR、CHOP、CH、C-CH-OH、CH-CHOPまたはCH-CHXであり;
    がHまたは直鎖もしくは分岐鎖のC-Cアルキル基であり;
    Pがアルコール保護基であり;
    がPまたはRであり;かつ
    Xがハロゲン原子である、
    請求項13に記載の化合物。
  18. Pが、トリメチルシリルエーテル(TMS)、トリエチルシリルエーテル(TES)、トリイソプロピルシリルエーテル(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルエーテル(TBS、TBDMS)、tert-ブチルジフェニルシリルエーテル(TBDPS)、ベンゾイル(Bz)、ベンジルエーテル(Bn)、4-メトキシベンジルエーテル(PMB)、2-ナフチルメチルエーテル(Nap)、メトキシメチルアセタール(MOM)、2-メトキシエトキシ-メチルエーテル(MEM)、エトキシエチルアセタール(EE)、メトキシプロピルアセタール(MOP)、ベンジルオキシメチルアセタール(BOM)、テトラヒドロピラニルアセタール(THP)、炭酸2,2,2-トリクロロ-エチル(Troc)、メチルエーテル、ジメトキシトリチル(DMT)、メトキシトリチル(MMT)、メチルチオメチルエーテル、テトラヒドロピラニル(THP)、トリフェニルメチル(trityl、Tr)およびトシル(Ts)からなる群から選択される、請求項14~17のいずれかに記載の化合物。
  19. 請求項13~18いずれかに記載の化合物の、一般式II:
    Figure 0007050008000210
    (式中、
    は、OHであり;
    、Hであり;
    はOHである)の化合物またはその薬学的に許容される塩を調製するための使用。
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