JP6288033B2 - 全固体電池 - Google Patents

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Description

本発明は、誤用等による内部短絡を抑制した全固体電池に関する。
現在、種々の電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウムイオン電池が注目を浴びている。その中でも、電解液を固体電解質に置換した全固体電池が特に注目を浴びている。これは、全固体電池が電解液を用いる二次電池と異なり、電解液を用いないことから、過充電に起因する電解液の分解等を生じることがないこと、並びに高いサイクル特性及びエネルギー密度を有していることを理由とする。
全固体電池を誤用等した場合、例えば、外部短絡した場合、過充電した場合、加熱した場合、又は電池製造時に電池内部に金属片等の異物が混入した場合等に、全固体電池が内部短絡する場合がある。そのため、全固体電池の誤用時等において内部短絡を防止する技術が研究されている。
なお、特許文献1及び2は、平均粒径10μm以下のα‐アルミナを硫化物固体電解質、又は硫化物固体電解質ガラスに混合して、イオン伝導性を向上させる技術を公開している。また、特許文献3は、イオン伝導性向上のため、平均粒径1μm以下のα‐アルミナ及びハロゲン化リチウムを混合した固体電解質材料を公開している。
特開2009―64645号公報 特開2009−158476号公報 特開2015−76316号公報
本発明者は、全固体電池の誤用時等により電池温度が上昇した場合に、固体電解質層が軟化して潰れることによって正極活物質層と負極活物質層が接触して内部短絡が起こるという問題を見出した。
したがって、本発明は、このような問題を防止することのできる、全固体電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決する手段は、下記のとおりである。
1.正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層をこの順番で有する全固体電池であって、固体電解質層は、固体電解質、及び融点が700℃以上であり、かつ電気化学的に不活性である添加粒子を有しており、固体電解質層の厚さに対する添加粒子のメディアン径(D50)の比が、0.4以上0.8以下である、全固体電池。
2.添加粒子のメディアン径(D50)が20μm以上40μm以下である、前記1に記載の全固体電池。
3.添加粒子が金属酸化物である、前記1又は2に記載の全固体電池。
4.添加粒子がAl粒子、SiO粒子、又はこれらの組み合わせである、前記3に記載の全固体電池。
5.添加粒子がLiF粒子である、前記1又は2に記載の全固体電池。
6.固体電解質層中の添加粒子の含有率が3〜10重量%である、前記1〜5のいずれか一項に記載の全固体電池。
7.正極活物質層、及び/又は負極活物質層が、添加粒子を有しない、前記1〜6のいずれか一項に記載の全固体電池。
8.固体電解質が硫化物固体電解質である、前記1〜7のいずれか一項に記載の全固体電池。
9.固体電解質がガラス質である、前記1〜8のいずれか一項に記載の全固体電池。
本発明によれば、全固体電池の誤用時等に電池温度が上昇した場合に生じる内部短絡を抑制することのできる、全固体電池を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に基づく全固体電池の構成例の略図である。 図2は、固体電解質層の厚さに対する添加粒子のメディアン径(D50)の比と、直流抵抗の値との関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるのではなく、発明の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本発明の全固体電池は、正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層をこの順番で有する全固体電池であって、固体電解質層は、固体電解質、及び融点が700℃以上であり、かつ電気化学的に不活性である添加粒子を有しており、固体電解質層の厚さに対する添加粒子のメディアン径(D50)の比が、0.4以上0.8以下である。
図1は、本発明の実施形態に基づく全固体電池の構成例の略図である。図1のように、本発明の実施形態に基づく全固体電池(100)は、正極集電体(40)、正極活物質層(10)、固体電解質層(20)、負極活物質層(30)、及び負極集電体(50)を有する。正極活物質層(10)は、正極活物質(12)及び固体電解質(14)を有する。固体電解質層(20)は、固体電解質(14)及び添加粒子(22)を有する。負極活物質層は、負極活物質(32)及び固体電解質(14)を有する。なお、図1は本発明の全固体電池の構成の一例を示したものにすぎない。
原理によって限定されるものではないが、本発明の作用原理は以下のとおりであると考える。
全固体電池を誤用等した場合、例えば、外部短絡した場合、過充電した場合、加熱した場合、又は電池製造時に電池内部に金属片等の異物が混入した場合等に、全固体電池が発熱する場合がある。
全固体電池に用いられる固体電解質は融点が高く、電池の誤用等によって全固体電池が発熱した場合でも、容易には融解しないと考えられる。しかしながら、発熱温度が固体電解質の実際の融点よりも低い場合でも、固体電解質層が軟化し、つぶれることによって正極活物質層と負極活物質層が接触して、内部短絡が起こる場合がある。この原因は明らかではないが、全固体電池に高い圧力がかけられていることと関係していると思われる。
電池を誤用等した場合に全固体電池の内部短絡することを防止する手段として、全固体電池の固体電解質層中に、電池が内部短絡した場合の発熱温度よりも融点が高く、電気化学的に安定な、粒径が大きい添加粒子を混ぜることで、固体電解質層が軟化した場合にも正極活物質層及び負極活物質層の接触を防止することができる。
<全固体電池>
本発明の全固体電池は、正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層をこの順番で有しており、かつ固体電解質層は、添加粒子を有している。
<固体電解質層>
本発明の固体電解質層は、固体電解質及び添加粒子を有する。
1.固体電解質
固体電解質としては、全固体電池の固体電解質として用いられる固体電解質であれば特に限定されない。例えば、LiO−B−P、及びLiO−SiO等の酸化系非晶質固体電解質、LiS−SiS、LiI−LiS−SiS、LiI−LiS−P、LiI−LiS−P、LiI−LiPO−P、及びLiS−P等の硫化物固体電解質、並びにLiI、LiN、LiLaTa12、LiLaZr12、LiBaLaTa12、Li3PO(4−3/2w)w(w<1)、及びLi3.6Si0.60.4等の結晶質酸化物・酸窒化物が挙げられる。
なお、本発明の全固体電池は、固体電解質層が硫化物固体電解質、特にガラス質の硫化物固体電解質を用いた場合に、効果が大きい。これらの固体電解質は電池の発熱により柔らかくなりやすいからである。
2.添加粒子
本発明において、添加粒子は、固体電解質層中に含まれる。また、添加粒子は、融点が700℃以上であり、かつ電気化学的に不活性である。
(1)添加粒子の融点
全固体電池が加熱され、又は発熱したときに、正極活物質層と負極活物質層の接触を防止するため、全固体電池の誤用時における発熱温度において添加粒子が融解しないことが必要である。全固体電池が誤用等によって発熱した場合の発熱温度は、最高でも約600℃前後であると考えられる。そのため、本発明の全固体電池が有する添加粒子は、融点が700℃以上である。
添加粒子の融点は、800℃以上、900℃以上、1000℃以上、1500℃以上、又は2000℃以上であってよい。
(2)電気化学的に不活性であること
本発明の全固体電池が有する添加粒子は、電気化学的に不活性である。ここで、「電気化学的に不活性である」とは、全固体電池の通常使用時における充放電の電池反応によって反応しないことをいう。
(3)添加粒子の種類
添加粒子は融点が700℃以上であり、かつ電気化学的に不活性であれば特に限定されないが、例えばAl粒子、SiO粒子等の金属酸化物粒子、LiF粒子、又はこれらの組み合わせであることが好ましい。これらの粒子は、特に融点が高く、かつ電気化学的に不活性であるからである。なお、これらの粒子はリチウムイオン伝導性が小さいため、添加粒子は正極活物質層、及び/又は負極活物質層に含まれないことが好ましい。
(4)添加粒子のメディアン径(D50)
固体電解質層の厚さに対する添加粒子のメディアン径(D50)の比は、0.4以上0.8以下である。固体電解質層の厚さに対する添加粒子のメディアン径(D50)の比が小さすぎる場合、全固体電池が加熱され、又は発熱した場合に、柔らかくなった固体電解質と共に添加粒子が流動するため、正極活物質層と負極活物質層の接触を抑制することができない。逆に、固体電解質層の厚さに対する添加粒子のメディアン径(D50)の比が大きすぎる場合、リチウムイオン伝導性の低い添加粒子によって固体電解質層のリチウムイオン伝導パスが阻害され、全固体電池の内部抵抗が高くなり、電池としての実用性を欠いてしまう。
固体電解質層の厚さに対する添加粒子のメディアン径(D50)の比は、0.5以上、又は0.6以上であってよく、0.7以下であってよい。
また、添加粒子のメディアン径(D50)は、20μm以上40μm以下であることが好ましい。添加粒子のメディアン径(D50)がこのような範囲内にある場合、正極活物質層と負極活物質層との接触を抑制しつつ、固体電解質層のリチウムイオン伝導性を維持することができると考えられるためである。
添加粒子の粒径は、23μm以上、25μm以上、又は27μm以上であってよく、37μm以下、35μm以下、33μm以下、又は30μm以下であってよい。
なお、本発明の添加粒子のメディアン径(D50)は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置LA−920(堀場製作所製)を用いて添加粒子の粒度分布を得て、ある粒径から粒径が大きい側と小さい側に粒子を分けたときに、粒径が大きい側と小さい側の粒子の数が等しくなるような粒径として算出した。
(5)固体電解質層中の添加粒子の含有率
なお、固体電解質層中の添加粒子の含有率は特に限定されないが、3〜10%であることが好ましい。含有率が小さすぎる場合には、全固体電池が加熱され、又は発熱した場合に、正極活物質層と負極活物質層との短絡を十分に抑制することができず、逆に、大きすぎる場合には、リチウムイオン伝導性の低い添加粒子によって固体電解質層のリチウムイオン伝導パスが抑制され、全固体電池の内部抵抗が高くなるためである。
固体電解質層中の添加粒子の含有率は、4%以上、5%以上、又は6%以上であってよく、9%以下、8%以下、又は7%以下であってよい。
<正極活物質層>
本発明の全固体電池の正極活物質層は、正極活物質、並びに随意に固体電解質、導電助剤、及びバインダーを有している。
1.正極活物質
正極活物質としては、リチウム二次電池の正極活物質材料として用いられる材料であれば特に限定されない。例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム、マンガン酸リチウム、異種元素置換Li−Mnスピネル、チタン酸リチウム、若しくはLiMPO(MがFe、Mn、Co、Niから選ばれる一種類以上)で表される組成のリン酸金属リチウム等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
2.固体電解質
固体電解質としては、上記固体電解質層において記載したものを用いることができる。
3.導電助剤
導電助剤としては、VGCF、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、若しくはカーボンナノファイバー(CNF)等の炭素材料の他、ニッケル、アルミニウム、若しくはSUS等の金属、又はこれらの組み合わせを上げることができる。
4.バインダー
バインダーとしては、特に限定されず、ポリマー樹脂、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。高温耐久性の観点から、バインダーとしては、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル、若しくはカルボキシメチルセルロース等、又はこれらの組み合わせが好ましい。
<負極活物質層>
本発明の全固体電池の負極活物質層は、負極活物質、並びに随意に固体電解質、導電助剤、及びバインダーを有している。
1.負極活物質
負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオン等を吸蔵・放出可能であれば特に限定されない。負極活物質の具体例としては、金属、例えば、Li、Sn、Si、若しくはIn等、LiとTi、Mg若しくはAlとの合金、若しくは炭素材料、例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン若しくはグラファイト等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
2.固体電解質、導電助剤及びバインダー
固体電解質としては、上記固体電解質層において記載したものを用いることができる。また、導電助剤及びバインダーは、上記正極活物質層において記載したものを用いることができる。
下記の方法により、実施例1〜5及び比較例1〜4の全固体電池を作製し、実施例1〜5及び比較例1、2の全固体電池について加熱試験による電池加熱時の内部短絡の有無を判定し、また実施例1〜3及び比較例2〜4の全固体電池についての直流抵抗の値を測定した。
<実施例1〜5及び比較例1〜4の全固体電池の作製>
1.正極活物質層の作製
正極活物質としてのニッケルコバルトマンガン酸リチウム、固体電解質としての結晶質硫化物固体電解質(LiI−LiS−P)、バインダーとしてのPVdF、及び導電助剤としてのVGCF(気層法炭素繊維)を、分散媒としてのヘプタンに分散させ、超音波ホモジナイザー(SMT社製、UH−50)を用いて混合して、正極活物質層用スラリーを作製した。なお、正極活物質層用スラリーの作製において、スラリーの固形分が50質量%、正極活物質:固体電解質が75:25、かつ正極活物質100質量部に対してバインダー1.5質量部となるように調整した。
作製した正極活物質層用スラリーを、ドクターブレード法によってアルミニウム箔上に塗工し、乾燥させて、正極活物質層を作製した。
2.負極活物質層の作製
負極活物質としての天然黒鉛、固体電解質としての結晶質硫化物固体電解質、及びバインダーとしてのPVdFを、分散媒としてのヘプタンに分散させ、超音波ホモジナイザー(SMT社製、UH−50)を用いて混合して、負極活物質層用スラリーを作製した。なお、負極活物質層用スラリーの作製において、固形分が50質量%、負極活物質:固体電解質が58:42、かつ負極活物質100質量部に対してバインダー1.1質量部となるように調整した。
作製した負極活物質層用スラリーを、ドクターブレード法によって銅箔上に塗工し、乾燥させて、負極活物質層を作製した。
3.固体電解質層の作製
添加粒子、硫化物固体電解質(LiI−LiS−P)、及びバインダーとしてのPVdFを、添加粒子が5質量%、硫化物固体電解質が90質量%、及びPVdFが5質量%となるように調整し、これらを固形分が50質量%となるように、分散媒としてのヘプタンに分散させ、超音波ホモジナイザー(SMT社製、UH−50)を用いて混合して、固体電解質層用スラリーを作製した。
なお、各実施例及び比較例における、添加粒子の種類及びメディアン径(D50)は、下記の表1の作製条件に記載のとおりである。比較例1は添加粒子を用いなかったため、表1の比較例1に関する作製条件は、「―」と記載している。
作製した固体電解質層用スラリーを負極活物質層に塗布し、分散媒を蒸発乾燥させた。なお、乾燥後の固体電解質層の厚さがいずれも50μmとなるように調整した。
4.電池の組立て
正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層がこの順番になるようにして積層し、プレスして各実施例及び各比較例の全固体電池を作製した。
<加熱試験>
作製した実施例1〜5及び比較例1、2の全固体電池を充電率(SOC)100%に調整した後、ホットプレート上において300℃に加熱しつつ、Cole−Coleプロットにより、全固体電池のインピーダンスを測定した。Cole−Coleプロットにおいて円弧がなくなり実軸に収束する挙動を短絡と判定した。
<直流抵抗の測定>
作製した実施例1〜3及び比較例2〜4の全固体電池の直流抵抗の値を測定した。なお、直流抵抗の値の測定に用いた全固体電池は、いずれも加熱試験を実施する前の状態のものを使用した。
<結果>
作製した全固体電池の製造条件、並びに加熱試験及び直流抵抗の値の測定の結果を表1に示す。
Figure 0006288033
1.表1の説明
表1において、「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」は、固体電解質層の厚さに対する添加粒子のメディアン径(D50)の比を表している。また、直流抵抗の値は、比較例2の直流抵抗を1.00として計算しており、実測値を表すものではない。
2.加熱試験について
添加粒子を用いなかった比較例1の全固体電池では、加熱試験により内部短絡が発生した。これに対して、添加粒子としてAlを用いた実施例1〜3の全固体電池では、加熱試験によっても内部短絡が発生しなかった。このことから、固体電解質層に添加粒子を添加することにより、加熱時の内部短絡を抑制することができるといえる。もっとも、「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」が0.2以下である、比較例2の全固体電池では、加熱試験により内部短絡が発生している。これは、加熱時に、添加粒子が柔らかくなった固体電解質と共に流動したためと考えられる。したがって、加熱時の内部短絡を抑制するためには、添加粒子の大きさが一定以上でなければならないと考えられる。
また、実施例4及び5から、添加粒子がSiO又はLiFである場合にも、Alと同様の効果が得られることが確認できる。
3.直流抵抗の値の測定について
「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」が0.8以下である、実施例1〜3の全固体電池の直流抵抗の値は、0.97〜1.05であり、比較例2の全固体電池の直流抵抗の値に近い値であった。これに対して、「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」が1.0以上である比較例3及び4では、直流抵抗の値が1.20以上であった。
図2は、「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」と直流抵抗の値との関係を示したグラフである。図2のように、「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」が0.2〜0.8では、直流抵抗値の値に大きな差は見られなかったが、「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」が1.0以上になると、直流抵抗値が急激に増大し、1.2以上となった。
これは、「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」が1.0以上になると、固体電解質層の厚さに対して添加粒子の粒径が大きすぎるために、固体電解質層のリチウムイオン伝導性が低下すると考えられる。したがって、全固体電池の内部抵抗を増大させず、かつ加熱時における内部短絡を抑制するためには、「添加粒子のメディアン径/固体電解質層の厚さ」が一定以下でなければならないと考えられる。
10 正極活物質層
12 正極活物質
14 固体電解質
20 固体電解質層
22 添加粒子
30 負極活物質層
32 負極活物質
40 正極集電体
50 負極集電体
100 全固体電池

Claims (8)

  1. 正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層をこの順番で有する全固体電池であって、
    前記固体電解質層は、固体電解質、及び融点が700℃以上であり、かつ電気化学的に不活性である添加粒子を有しており、
    前記固体電解質が、硫化物固体電解質であり、
    前記固体電解質層の厚さに対する前記添加粒子のメディアン径(D50)の比が、0.4以上0.8以下である、
    全固体電池。
  2. 正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層をこの順番で有する全固体電池であって、
    前記固体電解質層は、固体電解質、及び融点が700℃以上であり、かつ電気化学的に不活性である添加粒子を有しており、
    前記固体電解質が、ガラス質であり、
    前記固体電解質層の厚さに対する前記添加粒子のメディアン径(D50)の比が、0.4以上0.8以下である、
    全固体電池。
  3. 前記添加粒子のメディアン径(D50)が20μm以上40μm以下である、請求項1又は2に記載の全固体電池。
  4. 前記添加粒子が金属酸化物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の全固体電池。
  5. 前記添加粒子がAl粒子、SiO粒子、又はこれらの組み合わせである、請求項に記載の全固体電池。
  6. 前記添加粒子がLiF粒子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の全固体電池。
  7. 前記固体電解質層中の前記添加粒子の含有率が3〜10重量%である、請求項1〜のいずれか一項に記載の全固体電池。
  8. 前記正極活物質層、及び/又は前記負極活物質層が、前記添加粒子を有しない、請求項1〜のいずれか一項に記載の全固体電池。
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