JP4478706B2 - リチウムイオン伝導性固体電解質およびそれを用いた全固体リチウム二次電池 - Google Patents

リチウムイオン伝導性固体電解質およびそれを用いた全固体リチウム二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン伝導性固体電解質および全固体リチウム二次電池に関する。
近年、パーソナルコンピュータ・携帯電話等のポータブル機器の開発にともない、その電源として、小型軽量の二次電池の需要は非常に大きくなっている。二次電池の中でも、特に、リチウム二次電池は、リチウムの原子量が小さく、かつイオン化エネルギーが大きい為、高エネルギー密度電池となる。このようなことから、こうした電池に関する研究が盛んに行われ、現在ではポータブル機器の電源を初めとする、広範囲な用途に用いられるようになった。
一方、リチウム電池市場の拡大とともに、該電池に対して、更なる高エネルギー密度化の要望が進み、この要望に対して電池内に含有させる活物質量を増加させることで電池内部エネルギーの増加が行われて来た。また、これに付随して電池内部に用いられている可燃性物質である電解質に使用されている有機溶媒量にも増加が認められるようになった。その結果、電池の発火などに対する危険性が高まり、電池の安全性に関する問題が近年クローズアップされている。
ところで、リチウム電池の安全性を確保するための方法として、電解質に用いられている有機溶媒を不燃性の固体電解質に変えることは極めて有効であり、特に、リチウムイオン伝導性無機固体電解質を用いることは、優れた安全性を備えた全固体リチウム電池の開発に繋がるため、今日、その研究が盛んに進められている。
例えば、非特許文献1には、蒸着装置やスパッタ装置を用い、正極薄膜、電解質薄膜および負極薄膜を順次、形成することにより構成した全固体薄膜リチウム二次電池が開示されている。この薄膜リチウム二次電池では、数千サイクル以上の優れた充放電サイクル特性が得られることが報告されている。
しかしながら、このような薄膜リチウム二次電池では、電池素子内に多量の電極活物質を保有させることができないことから、高容量の電池を得ることが困難である。したがって、高容量の電池とするには、電極内に電池活物質を多量に含有させる必要があり、そのイオン伝導経路と電子伝導経路を確保させた構成にする為、固体電解質粉末と電極活物質粉末とからなる電極合剤を用い、電極を構成することで電池容量の大なるバルク型電池を構成している。
このバルク型電池は、一般に、プレス機械にて、金型内に、電極活物質を含有する電極合材として固体電解質および用いる電極活物質を含有する電極材料を充填し、加圧成型することによって正負電極層を形成する。又、同様にして電解質粉末を加圧成型することによって電解質層を形成する。作成した電極及び電解質層を金型内で、正負電極間に電解質層が介在するように充填し、全体を加圧成型する事で、これらを一体化した電池素子が作製される。そして得られた電池素子を、例えば、コイン型電池容器に収納することにより、全固体リチウム二次電池が製造される。
即ち、このような全固体リチウム二次電池は、例えば、負極活物質を含有する負極と、固体電解質を含有する固体電解質層と、正極活物質を含有する正極とを有し、これらの層がこの順で積層されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところが、これらリチウムイオン伝導性固体電解質粉末を用いて、電極層および電解質層を形成し、それを一体化して全固体リチウム二次電池を構成しても、用いる電解質が、極めて脆く、堅いものであるため、電池形状を良好に形成するのが困難で、且つ大面積を有した電池を造る事は、極めて困難であった。従って、電極の成型性等を含めた諸問題を解決する為、有機高分子バインダーを電解質層や電極層を構成する際に用いられる。有機高分子バインダーを電解質合材、電極合材に加える事で、その成型性を高め、電池製造を可能とする検討がなされてきてきた。
この際、有機バインダー(電解質重量に対し、数%〜数10%)を電解質合材に加え、電解質をシート状に加工すると、その電解質シートのイオン伝導率は、バインダーを加える前の材料の伝導率に比べ、約、1桁近く低下する。
従って、より優れたリチウムイオン伝導性固体電解質の開発が要望されるものである。
この様な目的に用いるリチウムイオン伝導性固体電解質には、その分解電圧が高く、よりイオン伝導性に優れたものが要求される。
このリチウムイオンの伝導性固体電解質には酸化物系、硫化物系および、リチウム窒素化物、リチウムハロゲン化物など、種々の材料が存在する。こうした材料のリチウムイオン伝導性を改善する方法として、例えば、酸化物系リチウムイオン伝導性固体電解質中の酸素を、電子的親和力の弱い硫黄に置き換えた硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質に代える事で、優れたイオン伝導性を示すようになる。
Figure 0004478706
表1は各種酸素系リチウムイオン伝導性固体電解質の酸素を硫黄に置き換えて得られるイオン伝導率を示したものである。この様に、酸化物系のリチウムイオン伝導性固体電解質の酸素を硫化物に置き換えた硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質においては、例えば、硫化リチウムに硫化珪素を含んだリチウムイオン伝導性固体電解質で、約、2×10−3S/cmという有機電解質のイオン伝導率を示すものも存在するようになってきている。
又、別のリチウムイオン伝導性固体電解質、例えばヨウ化リチウム(LiI)は室温では約10−7S/cmの低いイオン伝導性を示すが、これらにカラムクロマトに用いられるアルミナ(γ−Al)を35%〜60%加えて合成したリチウムイオン伝導性ガラスでは、そのイオン伝導率が約、1×10−5S/cmと改善されることが、C.C.Liang 等が報告している(非特許文献1参照。)。
この報告によると、該電解質であるヨウ化リチウム(LiI)に絶縁性のγ−Alを35%〜60%加えた混合物をヘリウム中で、約550℃で17時間、加熱溶融した後、冷却する事、そして得た材料を粉砕し、そのイオン伝導率の測定を行っている。その結果、絶縁性のγ−Alを添加したにもかかわらず、約45%のγ−Alを加えることでイオン伝導率に極大が現れる。ここでは、溶融合成時には、用いたγ−Alは未溶融状態であったと記載されている(アルミナは、この様な温度では溶融しない)。その結果、このイオン伝導率が増加は、アルミナ粉末(絶縁性粉末)との混合によって生じたLiI−Al粒界面で、良イオン伝導経路とが形成されたと考えられ、その原因は良く分かっていない。
特開2006−244734号公報 C.C.Liang;J.Electrochem.Soc.,120 No.10 1289 (1973)
本発明者らは、よりリチウムイオン伝導性に優れたリチウム伝導性固体電解質の開発を進めるに際し、上記,C.C.L1angらの報告を元に、硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質に、種々の絶縁性微粒子を加え混合する事で、新しいリチウムイオン伝導経路が、その粒界界面に出来る事を期待し進めた。
その結果、本発明は添加する種々の絶縁性微粒子(SiO,ZrO,α−Al,β−Al,γ−Al)の中で、極めて特定の絶縁性微粒子のみに、リチウムイオン伝導性を改善する効果が有るのを発見したもので、しかも形成された混合物は、単なる混合物でなく、新しい物性を示す新規な硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質となっている事を見いだしたものである。
したがって、本発明の目的は、より優れたイオン伝導性を有する新規リチウムイオン伝導性固体電解質を提供し、かつ、かかる新規リチウムイオン伝導性固体電解質を正負電極間に介在させてなる全固体リチウム二次電池を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のリチウムイオン伝導性固体電解質は、ボールミルを用いて硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質にα−アルミナを前記硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質に対して重量比で1〜20wt%の割合で混合し、前記硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質と前記α−アルミナとを反応させることにより形成されることを特徴とする。
これにより、かかる新規リチウムイオン伝導性固体電解質は、優れたリチウムイオン伝導性を有するものとなる。
また、前記硫化物系リチウム伝導性固体電解質に対して、混合する前記α−アルミナを、重量比で1〜20wt%の割合で混合した事を特徴とすることにより、新規リチウムイオン伝導性固体電解質のリチウムイオン伝導性が最良のものとなる。
本発明のリチウムイオン伝導性固体電解質では、前記α−アルミナは、粒径10μm以下の粒状をなしていることが好ましい。
本発明のリチウムイオン伝導性固体電解質では、前記硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質が、結晶質系硫化物系リチウムイオン伝導体、あるいは非晶質系硫化物系リチウムイオン伝導体、もしくはこれらの混合材料からなることが好ましい。
硫化物系リチウムイオン伝導体は、多くの可動可能なリチウムイオンを有しており、このイオンの動きにおいて、α−アルミナの界面に更に優れたイオン伝導経路が出来る結果、優れたイオン伝導性を与えることから好適に用いられる。
本発明の固体電解質合材では、前記硫化物系リチウムイオン伝導体は、その構成元素として、半導体を含有することが好ましい。
かかる硫化物系リチウムイオン伝導体を用いることは、それ自体、優れたイオン伝導性を持つが、このことにより、それ以上のリチウムイオン伝導性が得られ、向上することから、本発明におけるリチウムイオン伝導性固体電解質として好適に用いられる。
本発明の固体電解質合材では、前記硫化物系リチウムイオン伝導体は、硫化リチウム(LiS)、硫化珪素(SiS)およびリン酸リチウム(LiPO)を含むものであることが好ましい。
かかる硫化物系リチウムイオン伝導体は非晶質材料であることから、その伝導経路に異方性が無いため、特に電極構成の際に用いるリチウムイオン伝導性固体電解質として用いることは好ましい。
本発明のリチウムイオン伝導性固体電解質では、さらに、当該リチウムイオン伝導性固体電解質は、その構成材料として、樹脂材料を主材料として構成された有機バインダを含んでいることが好ましい。
これにより、本発明の新規リチウムイオン伝導性固体電解質を用いて形成された電解質のイオン伝導性が、有機バインダーを含有させたものでも、α−アルミナが存在しない元のリチウムイオン伝導性固体電解質のイオン伝導性を維持すると共に、これを用い作成した電解質層および電極層は、その強度の向上を図ることができる。
本発明のリチウムイオン伝導性固体電解質では、前記樹脂材料は、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミドおよびホットメルト樹脂の少なくとも1種を主成分とすることが好ましい。
これにより、有機バインダーを含有させたリチウムイオン伝導性固体電解質のイオン伝導性を大きく損なうことなく、これを用い作成した電解質層および電極層は、その強度の向上を図ることができる。
本発明の全固体リチウム二次電池は、一対の電極と、該一対の電極間に設けられた電解質層とを有する全固体リチウム二次電池であって、前記電解質層に、本発明のリチウムイオン伝導性固体電解質が含まれることを特徴とする。
かかる新規リチウムイオン伝導性固体電解質を正負、一対の電極間に介在させることにより、充放電出力に優れた全固体リチウム二次電池を提供する事が出来る。
以下、本発明の新規リチウムイオン伝導性固体電解質、および全固体リチウム二次電池について、図示の好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
先ず、本発明による新規リチウムイオン伝導性固体電解質について説明する。
<リチウムイオン伝導性固体電解質>
本発明で用いるリチウムイオン伝導性固体電解質は硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質からなり、該イオン伝導性固体電解質は、例えば、LiS−SiS,LiS−SiS−LiI,LiS−SiS−LiBr,LiS−SiS−LiCl,LiS−SiS−B−LiI,LiS−SiS−P−LiI,LiS−B,LiS−B−LiI,LiS−P,LiS−P−LiI,LiS−P−Z(Z=Ge,Zn,Ga),LiS−GeS,LiS−SiS−LiPO,LiS−SiS−LiPO(M=P,Si,Ge,B,Al,Ga,In)系の硫化物リチウムイオン伝導性固体電解質ガラス、及びこれら成分を含む結晶性のリチウムイオン伝導体、あるいはこれらの混合体からなるリチウムイオン伝導性固体電解質を用いる事が出来る。
次に、これら硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質に加える絶縁性微粒子として、10ミクロン以下の粒径を有するα−アルミナ(Al)を用いる。これらは高真空中で250℃で5時間加熱し、その表面に吸着していると思われる水分を除去し用いた。
これらを所定量秤量し、上記、硫化物系リチウムイオン伝導体に加えた混合物を作成し、この混合物を遊星ボールミルを用いて、該電解質粉末およびアルミナを更に,微粉砕した。用いた遊星ボールミルのポットとしてはアルミナ製のもので、その中に入れるボールも、直径5mmおよび10mmのアルミナ製ボールを使用した。
これらの準備工程は全て、乾燥アルゴン雰囲気のドライボックス中で処理した。
こうして作成した電解質粉末を用い、これを直径1cmの円筒を有した金型を用い、直径1cm、厚さ3mmのディスク状電解質を作成した(ディスク成型に用いたプレス圧は5tonとした)。こうして作成した電解質ディスクを金型より取りだし、伝導率測定用に用いる絶縁性円筒菅(直径1.03cmの円筒を有するアルミナ製)の中に、2枚のステンレスからなる直径1.0cmの伝導率測定用電極の間に作成した電解質ディスクを介在させ、全体を5tonの圧力でもって加圧し、伝導率測定用のセルを作成し、そのイオン伝導率を測定した。
以下に、本発明のリチウムイオン伝導性固体電解質を詳細に説明するために、具体的実施例を用いて説明する。
(実施例1)
ここでは、出発母剤となる、硫化物系リチウムイオン伝導体としてLiS−SiS−LiPOからなるリチウムイオン伝導性ガラスを用い、上記、方法で、絶縁性部粒子としてα−アルミナを種々の重量比で混合した新しいリチウムイオン伝導性固体電解質を構成した。
図1は得られた電解質のイオン伝導度について、α−アルミナの添加量との関係を示したものである(この図で示すイオン伝導度は、全て室温下での値である)。
得られた結果は、α−アルミナが約15%混合されてなる電解質において、イオン伝導率が母剤以上の特性を示し、約7%付近で極大を示す結果を与えた。
また、このイオン伝導度測定を種々の温度領域(−40℃〜+80℃)において測定すると、その伝導度の温度依存性は温度に対し、図2に示したように直線的に変化しており、この傾きから求められる活性化エネルギーは、母剤(B)で、約35.0KJ/Mol,に対し、合成した材料(A)では約15.8KJ/Molと見積もられた。従って,本材料が母剤とは全く異なる新しいリチウムイオン伝導性固体電解質材料となっている事が判った。
(比較実験1)
本発明の効果を調べるため、例えば、出発母剤となる、硫化物系リチウムイオン伝導体としてLiS−SiS−LiPOからなるリチウムイオン伝導性ガラスを用い、上記方法で、粒径5ミクロンのSiOからなる絶縁性部粒子を母剤に対し、重量比で5%を混合した新しいリチウムイオン伝導性固体電解質を構成した。
その結果、得られたイオン伝導体のイオン伝導度は、1.9×10−4 S/cmで母剤のイオン伝導率(1.7×10−3 S/cm)に比べ、極めて低いものとなった。
(比較実験2)
本発明の効果を調べるため、例えば、出発母剤となる、硫化物系リチウムイオン伝導体としてLiS−SiS−LiPOからなるリチウムイオン伝導性ガラスを用い、上記方法で、粒径5ミクロンのZrOからなる絶縁性部粒子を母剤に対し、重量比で5%を混合した新しいリチウムイオン伝導性固体電解質を構成した。
その結果、得られたイオン伝導体のイオン伝導度は、0.7×10−3 S/cmで母剤のイオン伝導率(1.7×10−3 S/cm)に比べ、極めて低いものとなった。
(比較実験3)
本発明の効果を調べるため、例えば、出発母剤となる、硫化物系リチウムイオン伝導体としてLiS−SiS−LiPOからなるリチウムイオン伝導性ガラスを用い、上記方法で、粒径5ミクロンのβ−Alからなる絶縁性部粒子を母剤に対し、重量比で5%を混合した新しいリチウムイオン伝導性固体電解質を構成した。
その結果、得られたイオン伝導体のイオン伝導度は、0.6×10−3 S/cmで母剤のイオン伝導率(1.7×10−3 S/cm)に比べ、極めて低いものとなった。
(比較実験4)
本発明の効果を調べるため、例えば、出発母剤となる、硫化物系リチウムイオン伝導体としてLiS−SiS−LiPOからなるリチウムイオン伝導性ガラスを用い、上記、方法で、粒径5ミクロンのδ−Alからなる絶縁性部粒子を母剤に対し、重量比で5%を混合した新しいリチウムイオン伝導性固体電解質を構成した。
その結果、得られたイオン伝導体のイオン伝導度は、0.4×10−3 S/cmで母剤のイオン伝導率(1.7×10−3 S/cm)に比べ、極めて低いものとなった。
(実施例2)
ここでは、出発母剤となる、硫化物系リチウムイオン伝導体としてLiS−Ge22−Pからなる結晶質リチウムイオン伝導性固体電解質を用い、上記、方法で、絶縁性部粒子としてα−アルミナを5%の重量比で混合した新しいリチウムイオン伝導性固体電解質を構成した。
得られた電解質のイオン伝導度について測定した結果、その室温でのイオン伝導度は、4.3×10−3 S/cmで母剤のイオン伝導率(2.5×10−3 S/cm)に比べ、極めて高い値を示した。
(実施例3)
ここでは、出発母剤となる、硫化物系リチウムイオン伝導体としてLiS−Pからなるリチウムイオン伝導性固体電解質ガラスを用い、上記、方法で、絶縁性部粒子としてα−アルミナを5%の重量比で混合した新しいリチウムイオン伝導性固体電解質を構成した。
得られた電解質のイオン伝導度について測定した結果、その室温でのイオン伝導度は、0.75×10−3 S/cmで母剤のイオン伝導率(0.25×10−3 S/cm)に比べ、極めて高い値を示した。
(実施例4)
ここでは、出発母剤となる、硫化物系リチウムイオン伝導体としてLiS−P−LiIからなるリチウムイオン伝導性固体電解質ガラスを用い、上記、方法で、絶縁性部粒子としてα−アルミナを5%の重量比で混合した新しいリチウムイオン伝導性固体電解質を構成した。
得られた電解質のイオン伝導度について測定した結果、その室温でのイオン伝導度は、2.1×10−3 S/cmで母剤のイオン伝導率(1.0×10−3S/cm)に比べ、極めて高い値を示した。
以上のように、本実施例1から4の結果と比較実験1から4の結果から判るように、α−Alを硫化物リチウムイオン伝導体への混合する事により、全ての硫化物リチウムイオン伝導体に対し、イオン伝導率が向上する事が判明している。又、この混合物のイオン伝導率の変化において、単なる混合物であれば、形成された電解質のイオン伝導度の温度依存性には、粒界伝導に基づくものと、電解質そのものからくるバルク伝導度変化の2種の領域が現れるはずである。しかし、本発明では全温度領域において、1つの直線的な変化となっている事から、作成した電解質が全く、母剤として用いた硫化物リチウムイオン伝導体とは異なった状態となっていると考えられた。しかも、その活性化エネルギーが母剤に比べ、低くなっている事から、単なる混合物でない事と言える。
この原因として、混合時に遊星ボールミルを用い混合することで、ポット内の温度が上がり、混合物が反応する事で、例えばアルミナガラス(サファイヤーガラス)構造のような新しい構造の硫化物リチウムイオン伝導体に、α−Alを加えることにより変化したと考えている。
本発明を説明するため、実施例ではLiS−SiS−LiPO,LiS−GeS−P,LiS−P,LiS−P−LiIの3種の硫化物リチウムイオン伝導性固体電解質を用い、これらにα−Alを加えた材料を合成し、それぞれのイオン伝導度を測定し、その値が母剤電解質と全く、異なり、向上する事が判ったが、これらの現象は、実施例で用いた硫化物リチウムイオン伝導体に限定されるものでなく、α−アルミナの硫化物リチウムイオン伝導体全てに対して共通して、効果がある事は、容易に推定可能と考えられるものである。
<全固体リチウム二次電池>
次に、こうして得た新しい硫化物リチウムイオン伝導体を備える本発明の全固体リチウム二次電池について説明する。
まず、本発明の全固体リチウム二次電池で、新規リチウムイオン伝導性固体電解質を備えるものの好適実施形態について説明する。
図3は、本発明の全固体リチウム二次電池の実施形態を示す縦断面図である。
図3に示す全固体リチウム二次電池素子は、正極1、負極7間に新規リチウムイオン伝導性固体電解質層(以下、単に「電解質層」ともいう。)13を介在させ構成されるが、その際、介在させる電解質層13は正極1、負極7を覆う様に形成されており、且つ、正負電極リード板4、10は電解質層13と、同等もしくは、より大なる構造の形態とするものである。更に、この電池素子のほぼ全体(全周)を被覆するように設けられた固定部14を電槽容器15内に設置し、それぞれの正極リード板4および負極リード板10は電槽上蓋16に設けられた正極端子6と、負極端子12に、接続リード5、11で接続されている。
以下では、まず、正極1と負極7と電解質層13とを有する電池素子(電池要素)について説明するが、本実施形態では、正極1および負極7の構成は、それぞれ同様の構成であるため、正極1を代表して説明する。
正極1は、電極材料として、電極活物質粒子と固体電解質粉末、必要に応じて、カーボン等の導電剤を混合した電極合材2を用い、これを網材など空隙を有する、例えば導電性網材からなる集電体3に充填もしくは塗布して用いられる。
この際、集電体としては電流の均一化と内部抵抗の低下させる為の目的で電子導電性を付与する効果だけでなく、電池の充放電に際し起こる電極の膨張収縮現象に対しての補強役割を持たせる作用を有し、正極リード板4に固着し電気的な接合を行うことは、より好ましいものである。
集電体3及び電極リード板4の構成材料としては、例えば、Cu、Ni、Ti、SUSのような電子伝導性金属材料、ポリカーボネートのような硬質樹脂材料、アルミナ、ガラスのようなセラミックス等の絶縁性材料を用いることができる。絶縁性材料を用いる場合にはその表面に導電性薄膜を附加して用いる事は好ましい。
また、集電体として網材を用いる場合は、その構成材料や目的等によっても若干異なるが、平面視において開孔部割合が、25〜90%程度であるのが好ましく、70〜85%程度であるのがより好ましい。更にその平均厚さが、10〜400μm程度であるのが好ましく、50〜300μm程度であるのがより好ましい。
本実施形態の電極では、集電体3のほぼ全面を覆うように、電極合材2が集電体3に充填されている。
又、ここで用いる電極リード板4は300〜500μm程度が好ましい。
電極合材2としては、例えば、電極活物質を単独、または電極活物質と固体電解質材料とを含んでいる混合物(電極合材)、さらには必要に応じてカーボン等の導電性付与材を混合して用いることができる。電極合材2として、電極活物質と固体電解質材料とを含んでいる混合物を用いることにより、正極1(電極)を構成する電極活物質と電解質粒子とのイオン伝導性接合界面の増大と正極1と電解質層13との界面接合力の密着性の向上を図ることができる。その結果、電極と電解質層13との間におけるイオンの授受が円滑に行われるようになり、全固体リチウム二次電池の特性(充放電特性)をより向上させることができる。
本発明で用いる正極活物質は、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウムコバルト酸ニッケル(LiCo0.3Ni0.7)、マンガン酸リチウム(LiMn)、チタン酸リチウム(Li4/3Ti5/3)、リチウムマンガン酸化合物(LiMMn2−y;M=Cr、Co、Ni)、リチウム燐酸鉄およびその化合物(Li1−xFePO、Li1−xFe0.5Mn0.5PO)であるオリビン化合物等の遷移金属酸化物材料、TiS、VS、FeS、M・MoS(MはLi、Ti、Cu、Sb、Sn、Pb、Ni等の遷移金属)のような硫化物系カルコゲン化物、TiO、Cr、V、MnO、CoO等のような金属酸化物を骨格としたリチウム金属酸化物等が挙げられる。
また、負極活物質としては、リチウムおよび、インジウム、アルミニウム、のような金属材料およびこれら金属とリチウムからなる合金を、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら電極活物質と新規固体電解質材料を混合して用いる場合、このものは、後述する電解質層13と同種(同一)であっても異なっていてもよいが、同種(特に同一)であるのが好ましい。これにより、正極1と電解質層13との間でのイオンの移動をより円滑に行うことができるとともに、さらなる密着性の向上を図ることができる。
また、電極活物質と固体電解質材料との混合比は、特に限定されないが、重量比で、4:6〜9:1程度が好ましく、5:5〜8:2程度であるのがより好ましい。
また、電極活物質としては、20ミクロン以下の粒状(粉状)のものが好適に用いられる。こうした粒状の電極合材を用いることにより、集電体3の空隙部内に電極合材をより容易かつ確実に充填することができる。
この電極合材層の平均厚さは、30μm以上500μm以下であるのが好ましく、50μm以上300μm以下であるのが、より好ましい。これは電極合材の厚さが30ミクロン以下では、電極内の活物質への電子伝導のネットワーク経路が少なくなり、出力電流が少なくなるとともに、500ミクロン以上では、電解質層に接触する電極界面からのイオン伝導経路が永くなる結果、電極内部抵抗が大きくなり、出力電流が少なくなる。従って、全固体二次電池の充放電性能を高くする為には、電極としての厚さに最適厚みが存在するものとなる。
次に、正極1、負極7の他の構成例について説明する。
図4の(4−1,4−2)に示す電極は、電池素子の末端電極の構成図であり、正極及び負極に適用される。ここでは電極合材2または電極合材8が集電体3または集電体9に充填されており、該集電体は電極リード板4または電極リード板10に電気的に接続されたもので、集電体3または集電体9は、電子伝導性を有する網材を用いてもよいが、これらは、例えば、凹凸を有するプレス成型体板またはエッチングによる成型体板を用いる事で、電極リード板と集電体を一体化した形状のものとする事が出来る。図中4−2は電極の外周部分に補強体として規制部18を備えたもので、該補強体は絶縁性材料または導電性を有する材料を使用する事が出来る。
以上、正極1および負極7の構成で、すなわち第4−1図〜第4−2図に示す基材の種類は、それぞれ、正極1と負極7とで同一であっても異なっていてもよい。
以上、本発明では、これらの正極1および負極7の間に、少なくとも一つ以上の電極全体を覆うように接触した電解質層13が設けられていれば良い。
又、本発明では、この電解質層13は、新規固体電解質粉末を加圧成型して作成される。
この新規固体電解質粒子の平均粒径としては、特に限定されないが、1〜20μm程度であるのが好ましく、1〜10μm程度であるのがより好ましい。かかるサイズの固体電解質粒子を用いることにより、電解質層内では固体電解質粒子同士の接触が改善され、また電極内では電極活物質と電解質粒子の接合面積を増大させることができ、リチウムイオンの移動経路を十分に確保することができ、電池素子およびそれを用いて作成した積層二次電池の特性をより向上させることができる。
また、電解質層13の平均厚さとしては、10〜500μm程度であるのが好ましく、30〜300μm程度であるのがより好ましい。
以上のように本実施形態では、この新規電解質層13が、上述した正極1および負極7を覆った状態で電池素子が構成されている。これにより、電極活物質およびカーボン等の導電材料が混合されている電極合材を使用し作成した電極では電極活物質及び導電材料が電極から脱落し、電解質層周辺の端面を汚染を引き起こす事のない、即ち、正負電極間を短絡させるという現象を皆無とする事が出来る。この電極からの活物質の脱離による電極間の短絡は構成する電池素子の電解質層の厚みが薄いほど、多発するものとなり、その結果、薄い電極郡、電解質郡よりなる素電池を複数用い構成される積層電池では、構成内部電池素子に不良電池素子が1つでもあれば、積層電池を構成することが出来ない為、より一層、本発明の効果が得られるものとなり好ましい。
又、本実施形態で用いる、電極リード板4、10は、その表面、すなわち電極1、7と接触する面に凹凸を有しているものを用いることもでき、かかる構成のリード板を用いることにより、凹凸部に前述した集電体3、9としての機能を発揮させることができる。その結果、電極1、7における集電体として網材の利用を省略できるという利点も得られる。
凹凸における凹部および凸部の横断面形状は、特に限定されず、円形、楕円形、三角形、長方形、正方形、菱形等の四角形、五角形、六角形、八角形のような多角形、不定形等のいずれもよい。また、電極リード板4、10の表面に、横断面形状が異なる2種類以上の凹凸が混在していても構わない。
電極リード板における凹部が占める面積の割合は、その平面視において、25〜90%程度であるのが好ましく、50〜85%程度であるのがより好ましい。
また、凸部は、その平均高さが、50〜400μm程度であるのが好ましく、100〜200μm程度であるのがより好ましい。
凹部および凸部の割合および寸法をかかる範囲内とすることにより、凹凸部に集電体としての機能をより確実に発揮させることができる。
また、電池素子が有する正極1、および、負極7には、充放電を行うための電極端子6、12が導電性を有する接続リード5、11で接続されている。
この際、正極リード5および負極リード11は固定部14を貫通した構成となっている。
この固定部14および規制部18は、電解質層にも接触して設置されており、規制部(18)及び規制部と同等の働きを持つ電解質層部位18’は電池の充放電に於ける面方向の延び縮を規制(維持)する機能を有する。即ち、正極(電極)1の面方向(正極1から負極7に向かう方向に対してほぼ垂直をなす方向)への拡大を規制する機能を有し、それに付随して起こる正極、負極間に介在する電解質層13の面方向への拡大をも規制し、電解質、電極の接合界面の電子的接合阻害を阻止するものである。
一般に、電池素子では、充放電に伴って、電極活物質の結晶構造が立体的に変形(伸縮)する。
そのため、例えば、電極に規制部18を設けない従来型の構成および従来から用いられている硫化物リチウムイオン伝導体を用いた全固体リチウム二次電池では、電池の充放電の際に生じる電極活物質の結晶構造が立体的に変形(変化)する。これに対しては、正極1および負極7は、厚さ方向でなく面方向に大きく変形(伸縮)する。その結果、正極負極間に存在する電解質層13に於いても面方向に引き延ばされ(あるいは逆の反応時には伸縮)して、正極1および負極7は電解質層からはみ出し部分が形成される、その際、電解質層の面方向への変形を誘発する。これに伴って、かかる部分では、電極活物質への電子的接合あるいはイオン伝導経路を切断する接合阻害が生じることに起因して、電池素子の充放電に伴って電流が流れにくくなる。その結果、当該部分から、電極活物質と電解質との接触界面に剥離が生じ、電子的接合あるいはイオン伝導経路が破壊される。この現象は、二次電池ヘの充放電を繰り返すことにより、徐々に進行し、結果として、二次電池においては、電池容量が徐々に低下し、ついには二次電池の充放電が困難となる。
これに対して、本実施形態の電池素子では、正極1、負極7(電極層)の面方向への拡大を規制する機能を持たし、それに付随して起こる電解質層13の面方向への拡大を規制する機能を有する規制する為の規制部18を設けた構成が、より好ましく適用できる。これにより、二次電池の作製時や充放電時において、二次電池の形状を出来る限り初期形状に近い状態で維持すること、すなわち正極(電極)1および電解質層13の面方向への拡大が規制されて、上記の不都合を防止することができる。その結果、充放電サイクルの経過(複数回の充放電)によっても、電池容量の低下を防止することができる。
この規制部18は、電子伝導性材料、絶縁性材料、いずれでも良いが、電池反応に影響を与えない不活性な材料で構成される。かかる構成とすることにより、正極1と負極7との短絡を確実に防止することができる。
この絶縁性材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂のような各種樹脂材料、各種ガラス材料、各種セラミックス材料等が挙げられる。中でも、主として熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂および低融点ガラスのうちの1種または2種以上を組み合わせたもので構成されているのが好ましい。これらの材料を用いることにより、規制部18をより容易に形成することができる。また、機械的強度の高い規制部18を得やすいことからも好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、エチレン酢酸ビニル共重合体およびポリアミド等やホットメルト樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂およびフェノール系樹脂等が挙げられる。
光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂、ウレタンアクリレート系樹脂およびビニルエーテル系樹脂等が挙げられる。
また、低融点ガラスとしては、例えば、P−CuO−ZnO系低融点ガラス、P−SnO系低融点ガラスおよびB−ZnO−Bi−Al系低融点ガラス等が挙げられる。
また、規制部18は、その構成材料や目的等によっても若干異なるが、その平均厚さ(特に、その側面の平均厚さ)が、30〜500μm程度であるのが好ましく、50〜300μm程度であるのがより好ましい。かかる範囲内に設定することにより、正極(電極層)1および電解質層13の面方向への拡大を確実に防止して、規制部(18)としての機能を確実に発揮させることができる。
以上説明したような部材を用いて全固体リチウム二次電池の作成には、従来、次の様にして行われてきた。
例えば、第5図における金型を用い、下部雄成形型500を挿入した状態で、第6図601に示す構造の集電体のリード板側を下部金型に接するように成形金型の円筒孔503内に挿入し、その後、円筒孔503に電極合材(正極合材)を充填し、合材を平面化した後、上部雄成形型501を挿入し、予備的に加圧成形する事により、電極(例えば正極)を予備的に形成する。次に、上部雄成形型501を抜き、電解質粉末を円筒孔内に充填し、これを平滑化した後、再び、上部雄成形型501を挿入し、予備的に加圧する。こうすることで、正極と電解質層が予備的に一体化される。つづいて、円筒孔503に電極合材(負極合材)を充填し、該合材を平面化した後、上部雄成形型501を挿入し、予備的に加圧成形する。しかる後、上部雄成形型501を抜き、負極用集電体として、そのリード板が上側になるよう挿入した後、上部雄成形型501を挿入し、全体を一体化可能な圧力で加圧成型する。この様にして作成した電池素子を金型から抜き出すことで、従来から作成されてきた電池素子が完成する。その構造を第7図に示した。この電池素子では、電池素子の周囲端部が、成型金型より抜き出す際に、電解質層が正負電極活物質により、汚染され、正負間が短絡しているものが多くなる。
こうして作成した電池素子は、例えば、第8図で示した構成となるように、電槽容器15内に挿入する事で(ここでは、電槽容器が負極となる)、全固体リチウム二次電池となる。ここでは、電槽容器15として、ステンレスおよび鉄製容器にニッケルメッキしたものが用いられ、コイン型電槽容器に充填される場合が多い。又、電槽上蓋16として同様の材質が用いられ(ここでは正極となる)、これらは絶縁性樹脂またはパッキンでもって容器と絶縁した形状で封孔される。
これに対し、本発明の電池素子の作成は下記の様に行われる。
先ず、第9図の金型において、金属板900上に集電体602、603、604のいずれかを配置し、電極作成を行う。集電体は電極リード板が下部金属板900上に接するように配置し、その上に上部雌成形型902を乗せた状態で、円筒孔903に電極合材(正極合材)を充填し、合材を平面化した後、予備的に加圧成形する事で電極(例えば正極)を作成し、これを金型より抜き出し、本発明用電池の一体化用末端電極として用意する。
こうして、作成した末端電極を用いた本発明の電池素子は、次の様にして構成する。ここでは第10図に示した金型を用い、先ず電解質層を形成した。
この層の形成に際しては、1;下部雄成形型1000を雌金型1002に挿入した状態で、成形金型の円筒孔1003内に電解質粉末を充填し、平滑化した後[この状態では電解質層は(図11の1101)の状態となる]、2;上部雄成形型として電解質層に電極充填用空間部位を形成するための凸部を備えた金型1004を挿入し、弱い力で加圧する[この状態では電解質層は(1102)の状態となる]。続いて、3;この上部金型を抜き、出来た電解質層の凹面に、既に作成しておいた電極(正極)を電極活物質が電解質層に接する様に挿入し、上部雄成形型1001により、予備的に加圧成型する [この状態では電解質層と電極層(正極)は一体化され、(図11の1103)の状態となる]。続いて、この金型を上下、逆転させ、2;〜3;の工程と同じようにして、4;、5;の処理を行う事により、それぞれ、4;では(図11の1104)、5;では(図11の1105)の状態が形成され、本発明の電池素子が完成する。
以上、これら工程で用いた加圧成形の為の圧力は、2ton/cm以上であるのが好ましく、3ton/cm以上であるのがより好ましく、5ton/cm以上で作成される。これにより、電極合材を好適に圧縮できるとともに、集電体(例えば、第8図中、801〜808)が備える空隙部内に電極合材を確実に充填することができる。
この際、全固体リチウム二次電池の製造に用いられる各種成形用金型は、金属製に限定されず、例えば、樹脂製、セラミックス製であってもよい。
次に、本発明の全固体リチウム二次電池を製造する製造方法について、第12図のフローチャートを用い順次説明する。
<A> 電極形成工程1201
先ず、予め、(第6図)に示した電極作成に必要な電極集電体(末端電極用集電体及び積層型電池形成用の中間電極用集電体)を準備する。
i)末端電極作成工程;第9図の金型において、金属板900上に集電体602、603、604のいずれかを配置する。集電体は電極リード板が下部金属板900上に接するように配置し、その上に上部雌成形型902を乗せた状態で、円筒孔903に電極合材(正極合材)を充填する。この充填した合材を上部雄成形型901を用い、平面化した後、予備的に加圧成形する事で電極(例えば正極)を作成する。これを金型より抜き出す事で、本発明用電池の一体化用末端電極(図4−1)が出来る。
<B>電解質一体化接合工程1202
次に、電解質層作成用金型として、電極作成に用いた円筒孔503より内径の大きい
成形型(第10図)を用意し、この成形型が備える円筒孔1003内に、下部雄成形型1000を挿入した状態で、それぞれの円筒孔内に電解質粉末を充填する。
次いで、円筒孔内に電極形状が形成可能な突起部を有する上部雄成形型1001を挿入し、予備的に加圧成形する事で、電極を挿入可能な部位を備えた電解質層を形成する。その後、上部雄成形型を取り出し、電解質層に形成された電極挿入部分に、Aの工程で作成した末端電極(例えば正極)を挿入し、突起部のない上部雄成形型1001を挿入し、予備加圧成型することで、正極の周囲が電解質層で覆われた電解質層と電極(正極)が一体化したもの(図11の1104)を作成する事が出来る。
<C>電池素子作成工程1203
次に、正極と電解質層が一体化した成型体を取り出すことなく、成形金型(第10図、)を上下反転させた後、上になった下部雄成形型1000を一度取り出し、円筒孔内の電解質層面に、電極形状が形成可能な突起部を有する上部雄成形型1001を挿入し、予備的に加圧成形する事で、電極(負極)を挿入可能な部位を備えた電解質層を形成する。この部位に予め作成した末端電極(負極)を挿入し、突起部のない上部雄成形型1001を挿入し、所定の圧力で加圧成型することで、正極層および負極層の周囲が電解質層で覆われた単電池素子(図11の1105)を作成する事が出来る。
以上の工程で、成型に使用する成型圧力は、2ton/cm以上であるのが好ましく、3ton/cm以上であるのがより好ましく、5ton/cm以上であるのがさらに好ましい。これにより、電池素子が十分に圧縮され、又、電池素子内での正極1、負極7が電解質層13で覆う事が出来、その界面接合が確実となる。この結果、作成した電池素子内での正負極間の短絡を確実に阻止する事が可能となり、電池性能の一定した電池作成が可能となる。
又、これら工程で用いた成型用雌金型の円筒孔の内面には、形成される電池素子の離型性を向上させるための離型剤を付与しておいてもよい。
<D>電槽内封入工程1204
この工程を第1図の電池素子を用い説明する。Cで得た電池素子の正負電極を導電性を有する接続リード(第1図中 5、11)でもって、電極リード板(第1図中 4、10)と電槽上蓋(図13中16)に設けられた電極端子間を、予め接続用リード(第13図11、5)で接合する。
この状態にした電池素子を電槽容器内(第13図中 15)に挿入した後、予め、電槽容器内の空隙部に固定部(第13図中 14)となる絶縁性材料を充填しておき、例えばホットメルト樹脂(ホットメルト接着剤)または低融点ガラスで構成する場合、ホットメルト樹脂または低融点ガラスを溶融または軟化させ、電池素子を電槽容器内に供給した後、冷却して固化することにより形成することができる。かかる方法によれば、電池素子の外周面のほぼ全体を覆うように固定材である絶縁層を確実に形成することができる。
電槽容器(第13図中 15)および上蓋(第13図中 16)の構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、真鍮、ステンレススティール等各種金属材料や各種樹脂材料、各種セラミックス材料、各種ガラス材料、金属と各種樹脂からなるコンポジット材料等が挙げられる。
なお、前述したような電極活物質を正極1および負極7の構成材料として用いる場合、これらの組み合わせは、特に限定されるものではなく、正極1に用いる電極活物質が負極7に用いる電極活物質に対して貴な電位を示すようなものを選択すればよい。かかる構成とすることにより、任意の放電電圧を有する全固体リチウム二次電池を得ることができる。
また、固体電解質材料としては、好ましくは従来から知られている硫化物系リチウムイオン伝導体を母剤とし、これにα−アルミナが含まれた材料構成される。
この構成母剤となる硫化物系リチウムイオン伝導体としては、LiS−SiS,LiS−SiS−LiI,LiS−SiS−LiBr,LiS−SiS−LiCl,LiS−SiS−B−LiI,LiS−SiS−P−LiI,LiS−B,LiS−B−LiI,LiS−P,LiS−P−LiI,LiS−P−Z(Z=Ge,Zn,Ga),LiS−GeS,LiS−SiS−LiPO,LiS−SiS−LiPO(M=P,Si,Ge,B,Al,Ga,In)系のリチウムイオン伝導性固体電解質ガラス、及びこれら成分を含む結晶性のリチウムイオン伝導体、あるいはこれらの混合体からなるリチウムイオン伝導性固体電解質が用いられる。
この様な母剤である硫化物系リチウムイオン伝導体は、結晶質および非晶質のうちの少なくとも一方を含むものが好ましい。結晶質のリチウムイオン伝導体を用いることは、該電解質が最も優れたリチウムイオン伝導性を有する材料である事と該材料が成型性に優れている特性を有している事から、これらを用い電池を形成すると、出力電流密度の優れたものを得ることが出来るという利点がある。また、非晶質のリチウムイオン伝導体は、該材料のイオン伝導性に異方性が無いことから、電極活物質とのイオン伝導経路を良好にさせる事、また熱安定性が高いことから、電池作成後の保存性能に優れるなどの利点がある。さらに、結晶質および非晶質のリチウムイオン伝導体を混合して用いることにより、これらの利点が総合された効果が期待できるという利点がある。
なお、固体電解質材料としては、硫化物系リチウムイオン伝導体と、α−アルミナとの他に、有機材料を主材料として構成された有機バインダーが含まれるものであってもよい。このように、本発明の新規リチウムイオン伝導性固体電解質を用いて形成された電解質のイオン伝導性が、有機バインダーを含有させたものでも、α−アルミナが存在しない元のリチウムイオン伝導性固体電解質のイオン伝導性を維持すると共に、これを用い作成した電解質層および電極層は、その強度の向上を図ることができる。
また、樹脂材料としては、特に限定されないが、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体のようなスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミドおよびホットメルト樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を主成分として構成されているのが好ましい。これにより、有機バインダーを含有させたリチウムイオン伝導性固体電解質のイオン伝導性を大きく損なうことなく、これを用い作成した電解質層および電極層は、その強度の向上を図ることができる。
<E>電池素子密封化工程1205
次にDで作成した電池素子の上蓋を電槽容器(第13図中 15)に勘合させ、上蓋(16)と容器をパッキンを介在させ、プレス封孔によりシール一体化する。
以下に、本発明の全固体リチウムイオン二次電池を詳細に説明するために、具体的実施例を用いて説明する。
(実施例5)
ここでは、本発明によるところの電池構成(第13図)、即ち、一対の電極間に両方電極を電解質層で覆った形状の電池素子を作成した。
ここでは、正極活物質としてコバルト酸リチウム、電解質としてLiS、SiS,LiPOからなる3元系硫化物リチウムイオン伝導性ガラスを母剤とし、これにα−アルミナを5%加えた、イオン伝導度が3.5×10−3S/cm の新規硫化物リチウムイオン伝導体を用い、これらを7:3の重量比で混合してなる正極合剤を、直径16mm、厚さ、約250μmの正極を作成した。電解質層には同一電解質を用い、直径18mm、厚さ300μmとした。又負極活物質としてはインジウム粉末(粒径、5ミクロン)を用い、これを電解質と重量比で5:5の割合で混合した合剤を作成し、直径16mm、厚さ、150μmの負極を作成した。ここで用いた集電体材料である網材は100μmで、リード板は厚さ300ミクロンのチタン薄膜を用いた為、電極総厚としてはリード板の厚さが附加される。この電池作成は、既に記載した実施形態に基づき全固体リチウム二次電池(第13図)を作成した。この作成した電池の特性を調べるため、該電地を500μA/cmの定電流で充電、充電電圧が3.8Vに到達した後、電流が30μAとなった時点で、充電を停止し、充電停止時間、30分を経て、同一電流値で放電を開始した。
得られた結果は、放電の電圧が約3.5Vから3.0Vにおいて平坦性があり、2.5V放電終了で、約110mAh/grの放電容量が全ての電池について得られ、これらの電池容量は、ほぼコバルト酸リチウムの理論値に近い値を得た。
(比較実験5)
実施例5の効果を調べるため、従来法の構成方法により、従来から用いられてきた硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質として、実施例5で用いた新規電解質の構成母剤であるLiS、SiS,LiPOからなる3元系硫化物リチウムイオン伝導性ガラスを用いて全固体リチウム二次電池(第8図)を作成した。作成の為に使用した構成材料は、電解質を除いて実施例1と全く同一のものを使用した。ここでは、正極は直径16mm、厚さ、約250μmのものを作成した。電解質層には同一電解質を用い、直径16mmで、厚さ300μmとなるよう積層し、これに負極活物質としてはインジウム粉末(粒径、5ミクロン)と電解質とを、重量比で5:5の割合で混合した合剤を用いて、負極の厚さが150μmとなるように、順次重ね、これらを加圧成型する事で、電池素子を作成した。ここでは用いた集電体材料である網材は100μmで、各リード板は厚さ300ミクロンのチタン薄膜を用いた為、電極総厚としてはリード板の厚さが附加される。
こうして作成した電池素子を用い、第8図に示した構造の電池を作成した。
その結果、電池素子を作成した時点で、すべての電池素子の90%が正負電極間で短絡を引き起こしていた。
次に、この短絡の原因として、これらの電池素子の正極層、電解質層、負極層の周囲端面が正負電極合剤粒子で、汚染された結果、正負極間の短絡を引き起こしている事が目視で判断された。従って、これらの端面をサンドペーパで研磨し、正負電極合剤粒子を除去し、作成したが、それでも、作成した電池素子の約50%に内部短絡が認められた。
端面を研磨し内部短絡を解消させた残りの50%の電池素子を用いて、第8図に示した構造の電池を作成した。
作成した電池を、実施例5と全く同様に充放電特性を評価した結果、その半数は、充電途中で、内部短絡を引き起こし、正常に放電が可能であったものの放電容量は、実施例5の電池に比べ、約80%の90mAhを示した。
(実施例6)
ここでは、電池素子を実施例5に於ける、電解質として実施例2で作成したα−アルミナを5%含有した硫化物系リチウムイオン伝導体(Li2S-GeS2-PS)からなる新規結晶質リチウムイオン伝導性固体電解質を用いた以外、実施例5と全くと同じ方法、構成で全固体リチウム二次電池を作成した。
こうして作成した電池の特性を調べるため、該電地を500μA/cmの定電流で充電、充電電圧が3.8Vに到達した後、電流が30μAとなった時点で、充電を停止し、充電停止時間、30分を経て、同一電流値で放電を開始した。
得られた結果は、実施例5と殆ど同様で、放電の電圧が約3.5Vから3.0Vにおいて平坦性があり、2.5V放電終了で、約110mAh/grの放電容量が全ての電池について得られ、これらの電池容量は、ほぼコバルト酸リチウムの理論値に近い値を示す電池が構成されている事が判明した。
(比較実験6)
実施例6の効果を調べるため、従来法の構成方法により、従来から用いられてきた硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質として、実施例6で用いた新規電解質の構成母剤である(Li2S-GeS2-PS)からなる結晶性の3元系硫化物リチウムイオン伝導性固体電解質を用いて全固体リチウム二次電池(第8図)を作成した。その他、作成の為に使用した構成材料は、実施例5と全く同一のものを使用した。
ここで作成した電池素子は6個で、電池素子は作成した時点で、すべての電池素子の内、5ヶが正負電極間で短絡を引き起こしていた。
次に、この短絡の原因として、考えられる電池素子の正負電極合剤粒子で、汚染された正極層、電解質層、負極層の周囲端面をサンドペーパで研磨し、正負電極合剤粒子を除去し、全固体リチウム二次電池を作成した。
作成した電池を、実施例5と全く同様に充放電特性を評価した結果、その3個は充電途中で、内部短絡を引き起こし、正常に放電が可能であったものの放電容量は、実施例6の電池に比べ、約80%の95mAhを示した。
(実施例7)
ここでは電池素子を実施例5に於ける、電解質として実施例3で作成したα−アルミナを5%含有した硫化物系リチウムイオン伝導体(Li2S -PS)からなる新規リチウムイオン伝導性固体電解質ガラスを用い、負極として、カーボンを用いて構成した以外、実施例5と全くと同じ方法、構成で全固体リチウム二次電池を作成した。
この際の負極はカーボンと新規固体電解質を6:4の割合で混合した負極合材を用い、負極電極を作成し、これを用いた。
こうして作成した電池の特性を調べるため、該電地を500μA/cmの定電流で充電、充電電圧が3.8Vに到達した後、電流が30μAとなった時点で、充電を停止し、充電停止時間、30分を経て、同一電流値で放電を開始した。
得られた結果は、実施例5と殆ど同様で、放電の電圧が約3.8Vから3.5Vにおいて平坦性があり、3.0V放電終了で、約85mAh/grの放電容量が全ての電池について得られ、これらの電池容量は、ほぼコバルト酸リチウムの理論値の80%に近い値を示す電池が構成されている事が判明した。
(比較実験7)
実施例7の効果を調べるため、従来法の構成方法により、従来から用いられてきた硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質として、実施例7で用いた新規電解質の構成母剤である(Li2S -PS)からなる結晶性の3元系硫化物リチウムイオン伝導性固体電解質を用いて全固体リチウム二次電池を作成した。その他、作成の為に使用した構成材料は、実施例5と全く同一のものを使用した。
ここで作成した電池素子は6個で、電池素子は作成した時点で、すべての電池素子の5ヶが正負電極間で短絡を引き起こしていた。
次に、この短絡の原因として、考えられる電池素子の正負電極合剤粒子で、汚染された正極層、電解質層、負極層の周囲端面をサンドペーパで研磨し、正負電極合剤粒子を除去し、全固体リチウム二次電池を作成した。
作成した電池を、実施例5と全く同様に充放電特性を評価した結果、その4個は、充電途中で、内部短絡を引き起こし、正常に放電が可能であったものの放電容量は、実施例7の電池に比べ、約80%の70mAhを示した。
以上の、結果は、本発明の電池構成の効果は電池作成を極めて効率良く作成すると共に、用いた電池放電容量に於いて効果が有ることが判明した。
また、各実施例5から7の電池とその比較実験に於いて、その電池の放電容量が、本発明の電池に於いて、優れた結果を与えたのは、用いる電解質のイオン伝導性の善し悪しから起因しており、イオン伝導度が低いものを用いた電池では、出力電流密度が低くなり、その結果、放電容量が悪くなったもので、本発明の電解質を用い構成した電池は、充放電性能に優れた特性を提供するものである事が判り、本発明は、極めて電池製造に於いてもその工業的価値が高いものと言える。
本発明の新規リチウムイオン伝導性固体電解質のα−アルミナ含有量に対するイオン伝導率への影響を示した図である。 本発明の新規リチウムイオン伝導性固体電解質および従来電解質ガラスのイオン伝導度に関する温度の影響を示した図である。 本発明による全固体リチウム二次電池の実施形態を示す縦断面図である。 本発明の電池の電極構造を示す縦断面図である。 全固体リチウム二次電池の作成のために用いた成型用金型の縦断面図である。 全固体リチウム二次電池の電極製造に用いるための電極集電体の模式図である。 従来型全固体リチウム二次電池素子の縦断面図である。 従来型全固体リチウム二次電池の縦断面図である。 本発明の全固体リチウム二次電池用電極作成のための成型用金型の縦断面図である。 本発明の全固体リチウム二次電池の作成のために用いた成型用金型の縦断面図である。 全固体リチウム二次電池素子作成のフローを示す図である。 本発明の全固体リチウム二次電池作成のフローを示す図である。 本発明の全固体リチウム二次電池の縦断面図である。
符号の説明
1……正極 2、8……電極合材 3、9……集電体 4……正極リード板 5……正極リード 6……正極端子 7……負極 10……負極リード板 11……負極リード 12……負極端子 13……リチウムイオン伝導性固体電解質層 14……固定部 15……電槽容器 16……電槽上蓋 18……規制部 18’……電解質層部位 500……下部雄成形型 501……上部雄成形型 503……円筒孔 602、603、604……集電体 900……金属板 901……上部雄成形型 902……上部雌成形型 903……円筒孔 1000……下部雄成形型 1001……上部雄成形型 1002……雌金型 1003……円筒孔 1004……金型 [I]……二次電池 [II]……積層体

Claims (8)

  1. ボールミルを用いて硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質にα−アルミナを前記硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質に対して重量比で1〜20wt%の割合で混合し、前記硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質と前記α−アルミナとを反応させることにより形成されることを特徴とするリチウムイオン伝導性固体電解質。
  2. 前記α−アルミナは、粒径10μm以下の粒状をなしている請求項1に記載のリチウムイオン電導性固体電解質。
  3. 前記硫化物系リチウムイオン伝導性固体電解質が、結晶質系硫化物系リチウムイオン伝導体、あるいは非晶質系硫化物系リチウムイオン伝導体、もしくはこれらの混合材料からなる請求項1または2に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  4. 前記硫化物系リチウムイオン伝導体は、その構成元素として、半導体を含有する請求項1ないし3のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  5. 前記硫化物系リチウムイオン伝導体は、硫化リチウム(LiS)、硫化珪素(SiS)およびリン酸リチウム(LiPO)を含むものである請求項3または4に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  6. さらに、当該リチウムイオン伝導性固体電解質は、その構成材料として、樹脂材料を主材料として構成された有機バインダを含んでいる請求項1ないし5のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  7. 前記樹脂材料は、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミドおよびホットメルト樹脂の少なくとも1種を主成分とする請求項6に記載のリチウムイオン伝導性固体電解質。
  8. 一対の電極と、該一対の電極間に設けられた電解質層とを有する全固体リチウム二次電池であって、前記電解質層に、請求項1ないし7のいずれかに記載のリチウムイオン伝導性固体電解質が含まれることを特徴とする全固体リチウム二次電池。
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