JP2017068911A - 全固体電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、通常使用時の内部抵抗を抑えつつ、短絡時の大電流による発熱を抑制することのできる全固体電池を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の全固体電池(100)は、正極集電体(10)、正極活物質層(30)、硫化物固体電解質層(40)、負極活物質層(50)、及び負極集電体(60)を有している全固体電池(100)であって、正極集電体(10)の正極活物質層(30)側、及び/又は負極集電体(60)の負極活物質層(50)側に、アントラセン、導電助剤、及びバインダーを含有している短絡抑制層(20)を有している。ここで、短絡抑制層(20)においては、アントラセン、導電助剤、及びバインダーの合計重量に対して、アントラセンが85〜90質量%、及び導電助剤が5〜10質量%であり、かつ短絡抑制層(20)の膜厚が10〜50μmである。【選択図】図1

Description

本発明は、短絡時における発熱を抑制することができる全固体電池に関する。
現在、種々の電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウムイオン電池が注目を浴びている。その中でも、電解液を固体電解質に置換した全固体電池が特に注目を浴びている。これは、全固体電池が電解液を用いる二次電池と異なり、電解液を用いないことから、過充電に起因する電解液の分解等を生じることがないこと、並びに高いサイクル特性及びエネルギー密度を有していることを理由とする。
電池を誤用した場合に、電池が短絡し、電池内部に大電流が流れ、ジュール発熱により電池が発熱する場合がある。そのため、電池の短絡を防止する技術が研究されている。電池の短絡を防止する技術としては、例えば下記の特許文献1〜3の技術が知られている。
まず、特許文献1は、非水液系の二次電池において、導電性基体に導電性基体よりも高い抵抗値を有する抵抗体層を形成することにより、短絡時の大電流を抑制している。なお、特許文献1では、抵抗層には炭素粉末とポリイミド樹脂との混合物を用いている。
次に、特許文献2は、積層体の両端に、正極の短絡用電極と負極の短絡用電極を両者が絶縁された状態で積層し、いずれか一方に他方への対向面に絶縁コーティング層を備えることにより、フィルム上のセパレータを短絡用電極の間に介在させた場合よりも早く短絡を発生させている。
最後に、特許文献3は、複数の電極層を備え、最外層の電極層に先行短絡層を備えることにより、釘刺し等の外部衝撃が加わった場合に、先行短絡層中のセパレータが容易に破損し、カソードとアノードの短絡を優先的に引き起こしている。
特開平10−199574号公報 特開2015−18710号公報 特許第4554676号公報
内部抵抗が小さい全固体電池について短絡試験を行うと、短絡時に電池内部を流れる大電流によるジュール発熱により、電池内部の温度が上昇して電池が発熱する場合がある。しかしながら、全固体電池について、短絡時の大電流を抑制するための抵抗層等を設けた場合、抵抗層の材料や厚みによっては通常使用時の内部抵抗が大きくなる場合があり、また、高温時の抵抗増加効果が得られない場合もある。
本発明は、通常使用時の内部抵抗を抑えつつ、短絡時の大電流による発熱を抑制することのできる全固体電池を提供することを目的とする。
本発明の全固体電池は、正極集電体、正極活物質層、硫化物固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体を有している全固体電池であって、正極集電体の正極活物質層側、及び/又は負極集電体の負極活物質層側に、アントラセン、導電助剤、及びバインダーを含有している短絡抑制層を有しており、短絡抑制層において、アントラセン、導電助剤、及びバインダーの合計重量に対して、アントラセンが85〜90質量%、及び導電助剤が5〜10質量%であり、かつ短絡抑制層の膜厚が10〜50μmである。
本発明によれば、通常使用時の内部抵抗を抑えつつ、短絡時の大電流による発熱を抑制することのできる全固体電池を提供することができる。
図1は、本発明の実施態様に基づく全固体電池の略図である。 図2(a)は、本発明の実施態様に基づく全固体電池の短絡抑制層の略図であり、図2(b)は、本発明の実施態様に基づく全固体電池が短絡等により発熱した場合の、短絡抑制層の略図である。 図3は、本発明の実施例における検査装置の略図である。 図4は、本発明の実施例における検査装置の略図である。 図5は、実施例1の短絡抑制層に対する加熱試験検査における、加熱時間、温度、及び抵抗値の関係を示すグラフである。 図6は、実施例2の短絡抑制層に対する加熱試験検査における、加熱時間、温度、及び抵抗値の関係を示すグラフである。 図7は、参考例1の短絡抑制層に対する加熱試験検査における、加熱時間、温度、及び抵抗値の関係を示すグラフである。 図8は、参考例2の短絡抑制層に対する加熱試験検査における、加熱時間、温度、及び抵抗値の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について詳述する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるのではなく、発明の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本発明の全固体電池は、正極集電体、正極活物質層、硫化物固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体を有している全固体電池であって、正極集電体の正極活物質層側、及び/又は負極集電体の負極活物質層側に、アントラセン、導電助剤、及びバインダーを含有している短絡抑制層を有している。ここで、この短絡抑制層においては、アントラセン、導電助剤、及びバインダーの合計重量に対して、アントラセンが85〜90質量%、及び導電助剤が5〜10質量%であり、かつ短絡抑制層の膜厚が10〜50μmである。
原理によって限定されるものではないが、本発明の作用原理は以下のとおりであると考える。
電池短絡時における電池の発熱は、短絡電流が大きいほど大きくなる。したがって、短絡電流を小さくすれば、電池短絡時における電池の発熱を抑えることができる。短絡電流の大きさは、短絡抵抗の大きさに依存する。イオン伝導率の高い全固体電池の場合、短絡抵抗の大きさは、電池の電子抵抗によって決定される。
例えば固体電解質層の短絡時には、電子は負極集電体から負極活物質層、負極活物質層から正極集電体という経路で電池内部を流れる。したがって、負極集電体、負極活物質層、及び正極集電体間の電子の経路の一部を遮断することによって、短絡抵抗を増大させ、短絡時に電池内部を流れる短絡電流を小さくすることができる。
短絡抵抗を増大させる手段としては、集電体と活物質層との間に抵抗の大きい層を設けることが考えられる。しかし、抵抗の大きい層を設けると、電池の通常使用時における内部抵抗が大きくなり、電池の性能が低下する。そこで、集電体と活物質層との間に、電池の通常使用時における抵抗は小さいが、電池が短絡して電池が発熱した場合には抵抗が大きくなる、短絡抑制層を設けることが考えられる。
短絡抑制層の構成要素としては、電子伝導パスを形成するための導電助剤、及び導電助剤による電子伝導パスを保持し、かつ電池短絡時の発熱により融解・気化する保持材料が考えられる。短絡抑制層がこのような構成要素を有することにより、電池の通常使用時には、短絡抑制層内に保持材料によって保持された導電助剤の電子伝導パスが存在するため、電子抵抗を小さくすることができる。これに対して、電池が短絡して電池が発熱した場合には、保持材料が融解・気化することにより、これによって保持されていた導電助剤による電子伝導パスが破壊されるため、集電体と活物質層との間の電子抵抗が大きくなる。
電池が短絡した場合の発熱温度を考慮すると、保持材料としては、250℃程度で融解・気化する物質が考えられる。このような物質としては、アントラセンの他に、例えば水酸化物や水和物、又は水酸基を有するアルコール、糖類等が考えられる。アントラセンは常温で固体であり、かつ電解質と反応しにくく、電池使用時においても反応しにくい。これに対して、水酸化物や水和物、又は水酸基を有するアルコール、糖類等は全固体電池材料と反応して電池の性能を劣化させてしまう。そのため、保持材料として、アントラセン(融点:約218℃、沸点:約340℃)が最も適していると考えられる。
<全固体電池>
本発明の全固体電池は、正極集電体、正極活物質層、硫化物固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体を有しており、かつ正極集電体の正極活物質層側、及び/又は負極集電体の負極活物質層側に、短絡抑制層を有している。
図1は、本発明の実施態様に基づく全固体電池の一例の略図である。図1において、本発明の全固体電池(100)は、正極集電体(10)、短絡抑制層(20)、正極活物質層(30)、硫化物固体電解質層(40)、負極活物質層(50)、及び負極集電体(60)をこの順番で有する。正極活物質層(30)は、正極活物質(32)、硫化物固体電解質(42)、導電助剤(72)、及びバインダー(74)を有する。硫化物固体電解質層(40)は、硫化物固体電解質(42)及びバインダー(74)を有する。負極活物質層(50)は、負極活物質(52)、硫化物固体電解質(42)、及びバインダー(74)を有する。なお、図1は、本発明の全固体電池の構成を限定するものではない。
<短絡抑制層>
短絡抑制層は、正極集電体の正極活物質層側、及び/又は負極集電体の負極活物質層側に存在する。
図2(a)は、本発明の実施態様に基づく全固体電池の短絡抑制層の略図である。短絡抑制層(20)は、アントラセン(22)及び導電助剤(72)を有している。短絡抑制層(20)において、アントラセン(22)は、正極集電体(10)と正極活物質層(30)との間の導電助剤(72)による電子伝導パスの保持している。
図2(b)は、本発明の実施態様に基づく全固体電池が短絡等により発熱した場合の、短絡抑制層の略図である。全固体電池が短絡等により発熱してアントラセンの融点・沸点よりも高い温度に到達すると、短絡抑制層中のアントラセン(22)は融解し、蒸発(24)する。これにより、アントラセン(22)により保持されていた、正極集電体(10)と正極活物質層(30)との間の導電助剤(72)による電子伝導パスが破壊されるため、全固体電池の内部抵抗が上昇する。
なお、図2(a)及び(b)に記載されていないが、短絡抑制層(20)はバインダーも有していると考えられたい。また、図2は本発明の全固体電池の短絡抑制層の構成を限定するものではない。
1.短絡抑制層の構成
短絡抑制層は、アントラセン、導電助剤、及びバインダーを含んでいる。アントラセン、導電助剤、及びバインダーの合計重量に対して、アントラセンが85〜90質量%、及び導電助剤が5〜10質量%である。アントラセンの含有量が多すぎる場合には、短絡抑制層の電子伝導性が低下し、電池の通常使用時における内部抵抗が高くなり、電池としての実用性を欠いてしまう。逆に、導電助剤が多すぎる場合、短絡時の発熱によってアントラセンが融解・蒸発しても、集電体と活物質層との間の電子伝導パスが破壊されず、短絡抑制層の抵抗を増加させることができない。
1.アントラセン
本発明において、導電助剤による電子伝導パスを保持し、かつ電池短絡時の発熱により融解・気化する保持材料として、アントラセンが用いられる。
2.導電助剤
導電助剤としては、VGCF、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、若しくはカーボンナノファイバー(CNF)等の炭素材料の他、ニッケル、アルミニウム、若しくはSUS等の金属、又はこれらの組み合わせを上げることができる。
3.バインダー
バインダーとしては、特に限定されず、ポリマー樹脂、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。高温耐久性の観点から、バインダーとしては、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリル、若しくはカルボキシメチルセルロース等、又はこれらの組み合わせが好ましい。
4.短絡抑制層の膜厚
短絡抑制層の膜厚は、10〜50μmである。膜厚が小すぎる場合、加熱によってアントラセンが蒸発しても、膜厚が薄すぎるために導電助剤による電子伝導パスが十分に破壊されず、短絡時における短絡抑制層の抵抗を大きくすることができない。逆に、膜厚が大きすぎる場合、電池の通常使用時における内部抵抗が大きくなり、電池としての実用性を欠く。
短絡抑制層の膜厚は、15μm以上、20μm以上、又は25μm以上であってよく、45μm以下、40μm以下、35μm以下、又は30μm以下であってよい。
5.短絡抑制層の作製方法
短絡抑制層の作製方法は特に限定されないが、例えば、導電助剤、アントラセン、及びバインダーを分散媒に分散させ、混練してスラリーを作製し、このスラリーを金属箔上に塗工し、乾燥させることにより作製することができる。
分散媒は特に限定されないが、アントラセンの分散性の良いトルエン、ベンゼン、アニソール、及び炭化水素などを用いることができる。なお、このスラリーが塗工される金属箔は、正極集電体又は負極集電体を兼ねることができる。
また、分散媒に分散させたときの固形分の濃度は特に限定されないが、金属箔への塗工性の観点から、10〜50質量%が好ましく、20〜40質量%が好ましい。
<集電体>
集電体としては、正極集電体又は負極集電体を挙げることができる。正極集電体又は負極集電体の原材料としては、特に限定されることなく、各種金属、例えば、銀、銅、金、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、若しくはチタン等、又はこれらの合金の集電体を用いることができる。化学的安定性の観点から、正極集電体としては、アルミニウムの集電体が好ましく、かつ負極集電体としては、銅の集電体が好ましい。
<正極活物質層>
正極活物質層は、正極活物質、並びに随意に導電助剤、バインダー、硫化物固体電解質を含有している。
正極活物質としては、リチウム二次電池の正極活物質材料として用いられる材料であれば特に限定されない。例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム、マンガン酸リチウム、異種元素置換Li−Mnスピネル、チタン酸リチウム、若しくはLiMPO(MがFe、Mn、Co、Niから選ばれる一種類以上)で表される組成のリン酸金属リチウム等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
固体電解質としては、硫化物固体電解質が挙げられる。硫化物固体電解質としては、例えば、LiS−P、LiO・LiS・P、LiS、P、LiS−SiS、LiI−LiS−SiS、LiI−LiPO−P、LiI−LiS−P、若しくはLiI−LiS−B等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
導電助剤、及びバインダーとしては、上記短絡抑制層において記載したものを用いることができる。
<硫化物固体電解質層>
硫化物固体電解質層は、硫化物固体電解質を有する。硫化物固体電解質としては、上記正極活物質層において記載したものを用いることができる。
<負極活物質層>
負極活物質層は、負極活物質、並びに随意に導電助剤、バインダー、固体電解質を含有している。
負極活物質としては、金属イオン、例えば、リチウムイオン等を吸蔵・放出可能であれば特に限定されないが、金属、例えば、Li、Sn、Si、若しくはIn等、LiとTi、Mg若しくはAlとの合金、若しくは炭素材料、例えば、ハードカーボン、ソフトカーボン若しくはグラファイト等、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。
負極活物質層の導電助剤、バインダー、固体電解質としては、上記正極活物質層において記載したものを用いることができる。
下記の方法により、実施例1〜5及び参考例1〜5の短絡抑制層を作製し、加熱試験を行った。
<短絡抑制層の作製>
導電助剤としての平均粒径0.5μmのアセチレンブラック(日本電気化学工業製)、アントラセン(ナカライテスク製)、バインダーとしてのPVDFを溶解した酪酸ブチル(和光純製薬)、及び分散媒としてのアニソールを、固形分濃度が25質量%になるように調整して、超音波ホモジナイザーで十分に混練して、短絡抑制層用スラリーを作製した。
短絡抑制層用スラリーをダイ塗工にてアルミニウム箔に塗工して、短絡抑制層を作製した。
なお、各実施例及び各参考例の固形分中の導電助剤、アントラセン、及びバインダーの配合比と短絡抑制層の膜厚は、表1の作製条件に記載のとおりである。
<加熱試験>
アルミニウム箔上(230)に形成された各実施例及び各参考例の短絡抑制層(220)を、直径11.28mm(1cm)の円形に打抜き、図3のようにして、同径のステンレス製金属(210)を上下に挟み、拘束圧が7.5MPaになるようにして拘束治具(200)によって拘束した。
図4のように、拘束した治具をホットプレート(300)に置いて、直流抵抗計(400)を拘束治具(200)に接続して、ステンレス製金属間に挟まれた、アルミニウム箔及び短絡抑制層の間の初期抵抗を測定した。その後、ホットプレート(300)を加熱しつつ、ステンレス製金属間に挟まれた、アルミニウム箔及び短絡抑制層の間の抵抗を測定した。
<結果>
各実施例及び各参考例の短絡抑制層の作製条件、及び加熱試験の結果を表1に示した。また、実施例1、2、及び参考例1,2の加熱試験の結果を、さらに図5〜8に示した。
Figure 2017068911
1.表の説明
表1において、バインダーの質量%は、乾燥後の固形分より算定した値である。また、「初期抵抗値」とは、ホットプレートで加熱する前の、アルミニウム箔及び短絡抑制層の間の直流抵抗の値である。
2.検討
実施例1〜5の短絡抑制層は、いずれもアントラセン、導電助剤、及びバインダーの合計重量に対して、アントラセンが85〜90質量%、及び導電助剤が5〜10質量%であり、かつ短絡抑制層の膜厚が10〜48μmである。
実施例1〜5の短絡抑制層の抵抗値は、「初期抵抗値」が小さいが、他方、250℃での抵抗値はいずれも「初期抵抗値」より大きく、「初期抵抗値」の数百倍から数千倍の大きさとなっている。これは、加熱によってアントラセンが融解・気化して、アントラセンにより保持されていた導電助剤による電子伝導パスが破壊され、アルミニウム箔とステンレス製金属との間の電子伝導パスが阻害されたためと考えられる。
これに対して、導電助剤が20質量%である参考例1、3及び4で示すように、膜厚の大きさにかかわらず、「250℃での抵抗値は「初期抵抗値」とほとんど変わらなかった。
これは、加熱によってアントラセンが融解・気化しても、短絡抑制層中の導電助剤の含有量が多いために、導電助剤による電子伝導パスが破壊されず、アルミニウム箔とステンレス製金属との間の電子伝導パスが十分に阻害されなかったためと考えられる。
逆に、参考例5のようにアントラセンが多すぎる場合、加熱によって直流抵抗値は増大するものの、「初期抵抗値」が大きくなりすぎるため、電池としての実用性を欠いてしまうといえる。
また、参考例2のように、膜厚が10μmよりも薄い場合には、「初期抵抗値」が小さかったが、250℃での抵抗値も「初期抵抗値」とほとんど変わらなかった。これは、加熱によってアントラセンが融解・気化しても、膜厚が薄すぎるためにアルミニウム箔とステンレス製金属との間の電子伝導パスが十分に阻害されなかったためと考えられる。
また、図5及び6を参照すると、実施例1及び2の短絡抑制層を加熱した場合に、温度が250℃に到達する前は抵抗が緩やかに上昇し、温度が250℃に到達すると、抵抗が急激に上昇していること示されている。
このことから、実施例1及び2の短絡層は、電池の通常使用時には低い内部抵抗を有するが、電池が短絡し、電池内部の温度が高温に到達すると、急激に内部抵抗を上昇させるといえる。
これに対して、図7及び8を参照すると、参考例1及び2の短絡抑制層を加熱した場合に、温度の変化による抵抗の上昇は見られなかった。
10 正極集電体
20 短絡抑制層
22 アントラセンの粒子
30 正極活物質層
40 硫化物固体電解質層
50 負極活物質層
60 負極集電体
72 導電助剤
100 全固体電池

Claims (1)

  1. 正極集電体、正極活物質層、硫化物固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体を有している全固体電池であって、
    前記正極集電体の前記正極活物質層側、及び/又は前記負極集電体の前記負極活物質層側に、アントラセン、導電助剤、及びバインダーを含有している短絡抑制層を有しており、
    前記短絡抑制層において、前記アントラセン、前記導電助剤、及び前記バインダーの合計重量に対して、前記アントラセンが85〜90質量%、及び前記導電助剤が5〜10質量%であり、かつ前記短絡抑制層の膜厚が10〜50μmである、全固体電池。
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