JP2019200947A - 全固体電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示は、高温時におけるコート層の抵抗が高い全固体電池を提供することを主目的とする。【解決手段】本開示は、負極集電体および上記負極集電体上に形成された負極活物質層を有する負極体と、正極集電体および上記正極集電体上に形成された正極活物質層を有する正極体と、上記負極活物質層および上記正極活物質層の間に形成された固体電解質層と、を備え、上記負極集電体は、少なくとも一部にアルミニウムを含有する金属箔と、上記金属箔の上記負極活物質層側に形成されたコート層を含み、上記コート層が、球状の炭素材料および樹脂を含有し、かつ繊維状の炭素材料を含有しておらず、上記金属箔の厚さに対する上記コート層の厚さの比率が、0.26〜1.05の範囲内であることを特徴とする全固体電池を提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】図2

Description

本開示は、高温時におけるコート層の抵抗が高い全固体電池に関する。
全固体電池は、正極活物質層および負極活物質層の間に固体電解質層を有する電池であり、可燃性の有機溶媒を含む電解液を有する液系電池に比べて、安全装置の簡素化が図り易い。
一方、全固体電池ではないものの、例えば、特許文献1には、金属箔の一部にアルミニウムを用い、表面に導電性カーボン被覆層を有するリチウム二次電池用負極電極板が開示されている。このリチウム電池では、充電反応時にリチウムイオンがアルミニウム箔に到達することをコート層にインターカレートさせることで抑制し、リチウムイオンがアルミニウム箔に到達して金属リチウムとして析出する場合には、アルミニウム合金化することで金属リチウムデントライトの析出を防止している。
また、特許文献2には、負極集電体がカーボンコート層を付加的に有している非水電解質二次電池が開示されている。
特開2012−174577号公報 特開2017−212110号公報
負極集電体の負極活物質層側の表面に、コート層を設ける場合がある。コート層を設けることにより、例えば、全固体電池の温度が高くなった場合に、全固体電池の抵抗を増加させることができる。一方、コート層に含まれる炭素材料の種類、および、コート層の厚さによっては、高温時にコート層の抵抗が低い場合がある。本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、高温時におけるコート層の抵抗が高い全固体電池を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本開示においては、負極集電体および上記負極集電体上に形成された負極活物質層を有する負極体と、正極集電体および上記正極集電体上に形成された正極活物質層を有する正極体と、上記負極活物質層および上記正極活物質層の間に形成された固体電解質層と、を備え、上記負極集電体は、少なくとも一部にアルミニウムを含有する金属箔と、上記金属箔の上記負極活物質層側に形成されたコート層を含み、上記コート層が、球状の炭素材料および樹脂を含有し、かつ繊維状の炭素材料を含有しておらず、上記金属箔の厚さに対する上記コート層の厚さの比率が、0.26〜1.05の範囲内であることを特徴とする全固体電池を提供する。
本開示によれば、高温時におけるコート層の抵抗が高い全固体電池を提供することができる。
本開示の全固体電池の一例を示す概略断面図である。 図1に示される負極体を示す概略断面図である。 比較対象の負極体を示す概略断面図である。 実施例10の全固体電池の断面写真である。 比較例13の全固体電池の断面写真である。 実施例10および比較例13で得られた全固体電池の充放電測定の結果を示すグラフである。 実施例10および比較例13で得られた全固体電池のエネルギー密度(Wh/kg)を比較したグラフである。
以下、本開示の全固体電池について、詳細に説明する。
本開示の全固体電池は、負極集電体および上記負極集電体上に形成された負極活物質層を有する負極体と、正極集電体および上記正極集電体上に形成された正極活物質層を有する正極体と、上記負極活物質層および上記正極活物質層の間に形成された固体電解質層と、を備え、上記負極集電体は、少なくとも一部にアルミニウムを含有する金属箔と、上記金属箔の上記負極活物質層側に形成されたコート層を含み、上記コート層が、球状の炭素材料および樹脂を含有し、かつ繊維状の炭素材料を含有しておらず、上記金属箔の厚さに対する上記コート層の厚さの比率が、0.26〜1.05の範囲内であることを特徴とする。
本開示の全固体電池について、図面を参照して説明する。図1は本開示の全固体電池の一例を示す概略断面図である。図2は図1に示される負極体を示す概略断面図であり、図3は比較対象の負極体を示す概略断面図である。
本開示の全固体電池100は、図1に示されるように、負極集電体10および負極活物質層20を含む負極体30と、正極集電体50および正極活物質層60を含む正極体70と、負極活物質層20および正極活物質層60の間に形成された固体電解質層40と、を有する。
図1に示される負極体30において、負極集電体10は、図2に示されるように、アルミニウム箔12およびアルミニウム箔12上に形成されたコート層14を含む。コート層14は、球状の炭素材料2、樹脂4、および無機フィラー6を含有する。コート層14は、繊維状の炭素材料を含有しておらず、球状の炭素材料2および無機フィラー6が樹脂4に分散されて混在した態様を有する。負極活物質層20は、コート層14上に形成されている。
一方、比較対象の負極体30は、図3に示されるように、本開示の負極体30とは異なり、コート層14は、繊維状の炭素材料2´を含有する。
図2や図3に示されるコート層14のように、炭素材料が樹脂に分散されて混在した態様を有するコート層は、温度上昇に伴う樹脂の膨張により炭素材料同士が引き離される作用が得られる場合には、電子伝導バスが切れる作用が得られる。これにより、コート層はPTC特性を有するものとなる。PTCとは、Positive Temperature Coefficientを意味し、温度上昇に伴って、抵抗が正の係数を持って変化する特性をいう。例えば全固体電池の温度が高くなった場合には、コート層が良好なPTC特性を発揮することにより、コート層の抵抗を上昇させることができる。
しかしながら、図3に示されるコート層14のように、炭素材料が繊維状であるコート層では、樹脂が膨張したとしても、炭素材料同士は引き離されにくいので、電子伝導パスが切れる作用は生じにくい。このため、例えば全固体電池の温度が高くなった場合、コート層が良好なPTC特性を発揮できず、コート層の抵抗を十分に上昇させることができないことがある。また、コート層の厚さによっても、コート層が良好なPTC特性を発揮できない場合がある。
これに対して、図2に示されるコート層14のように、炭素材料が球状であるコート層では、樹脂が膨張した場合に炭素材料同士は引き離され易いので、電子伝導パスが切れる作用が生じ易い。さらに、金属箔の厚さに対するコート層の厚さの比率を特定の範囲内にすることで、コート層が良好なPTC特性を発揮しやすい。このため、例えば全固体電池の温度が高くなった場合に、コート層の抵抗を十分に上昇させることができる。したがって、本開示によれば、高温時におけるコート層の抵抗が高い全固体電池を提供することができる。以下、本開示の全固体電池について、構成ごとに説明する。
1.負極体
本開示における負極体は、負極集電体および負極活物質層を有する。
(1)負極集電体
負極集電体は、金属箔および金属箔上に形成されたコート層を含む。
a.コート層
コート層は、球状の炭素材料および樹脂を含有し、かつ繊維状の炭素材料を含有していない。また、コート層は、炭素材料として、球状の炭素材料のみを含有していてもよい。
ここで、球状の炭素材料とは、長径に対する短径の比率であるアスペクト比(短径/長径)が1/100以上である粒子状の炭素材料を意味する。球状の炭素材料には、例えば、真球状の炭素材料の他に楕円球状の炭素材料が含まれる。上記アスペクト比は、少なくとも100の炭素材料について、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)による画像解析により個々の炭素材料の短径/長径を求め、それらの算術平均した値(算術平均値)を意味する。
球状の炭素材料としては、中でも上記アスペクト比が1/50以上であるものが好ましく、特に上記アスペクト比が1/10以上であるものが好ましい。電子伝導パスが切れる作用が特に生じ易いからである。
球状の炭素材料の平均一次粒径は、例えば、10nm〜20μmの範囲内である。ここで、平均一次粒子径は、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)等の電子顕微鏡を用いた画像解析に基づいて30個以上の一次粒子径(短径および長径の平均)を測定し、それらの算術平均として得られる値を採用することができる。
球状の炭素材料としては、例えば、ファーネスブラック、カーボンブラック、活性炭、カーボン、炭素繊維、グラファイト等を挙げることができる。中でも、ファーネスブラック、カーボンブラック、カーボン、グラファイト等が好ましく。特にファーネスブラック、カーボンブラック等が好ましい。電子伝導パスが切れる作用が特に生じ易いからである。コート層における球状の炭素材料の含有量は、例えば、5体積%〜95体積%の範囲内であり、中でも5体積%〜90体積%の範囲内が好ましい。
繊維状の炭素材料とは、長径に対する短径の比率であるアスペクト比(短径/長径)が1/100未満である炭素材料を意味する。上記アスペクト比は、少なくとも100の炭素材料について、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)による画像解析により個々の炭素材料の短径/長径を求め、それらの算術平均した値(算術平均値)を意味する。
繊維状の炭素材料としては、例えば、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー等を挙げることができる。
コート層に含有される樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂等が挙げられる。コート層における樹脂の含有量は、例えば、5体積%〜90体積%の範囲内である。
コート層は、図2に示されるコート層14のように、無機フィラーをさらに含有していてもよい。全固体電池では、通常、厚さ方向に沿って拘束圧を付与しているため、拘束圧の影響を受けて樹脂が変形または流動し、良好なPTC特性を発揮できない場合がある。硬い無機フィラーを添加することで、拘束圧の影響を受けた場合であっても、良好なPTC特性を発揮できるからである。
無機フィラーとしては、例えば、金属酸化物、金属窒化物が挙げられる。金属酸化物としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、シリカ等が挙げられ、金属窒化物としては、例えば、窒化ケイ素が挙げられる。無機フィラーの平均粒径(D50)は、例えば、50nm〜5μmの範囲内である。また、コート層における無機フィラーの含有量は、例えば、50体積%以上である。一方、コート層における無機フィラーの含有量は、例えば、85体積%以下である。
後述する金属箔の厚さに対するコート層の厚さの比率(コート層の厚さ/金属箔の厚さ)は、0.26〜1.05の範囲内である。金属箔の厚さに対するコート層の厚さの比率としては、中でも0.53〜0.78の範囲内が好ましい。コート層の厚さの比率が小さ過ぎると、樹脂の膨張が生じても、抵抗を十分に上昇させることができないおそれがあるからである。また、コート層の厚さの比率が大き過ぎると、抵抗を十分に上昇させることができないおそれがあるからである。
コート層の厚さとしては、3.9μm〜15.7μmの範囲内が好ましく、中でも8.0μm〜11.7μmの範囲内が好ましい。薄過ぎると、樹脂の膨張が生じても、抵抗を十分に上昇させることができないおそれがあるからである。また、厚過ぎても、抵抗を十分に上昇させることができないおそれがあるからである。
コート層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、球状の炭素材料および樹脂を含有するスラリーを塗工する方法が挙げられる。スラリーは、さらに他の導電化材または無機フィラーを含有していても良い。
b.金属箔
本開示における金属箔は、少なくとも一部にアルミニウムを含有する。
金属箔としては、アルミニウム箔の他に、SUS、Cu、Ni、Fe、Ti、Co、もしくはZn等の金属箔、SUS、Cu、Ni、Fe、Ti、Co、もしくはZn等の金属とAlとのクラッド材を用いた箔、または金属表面にAlが被覆された箔等が挙げられる。金属箔としては、アルミニウム箔が好ましい。軽量である上に、導電性に優れており、コストや入手のし易さの面でも有利だからである。
また、金属箔の厚さや形状等については、全固体電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましい。金属箔の厚さは、例えば、5μm〜20μmの範囲内あり、中でも10μm〜15μmの範囲内が好ましい。
(2)負極活物質層
本開示における負極活物質層は、少なくとも負極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質、導電化材、および結着材の少なくとも一つをさらに含有していてもよい。
負極活物質としては、金属イオンを吸蔵放出できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、カーボン活物質、金属活物質、および酸化物活物質等を挙げることができる。負極活物質の形状は、例えば粒子状等にすることができる。また、負極活物質層における負極活物質の含有量は、特に限定されず、例えば40質量%以上100質量%以下とすることができる。
固体電解質としては、例えば、硫化物固体電解質等の無機固体電解質を挙げることができる。固体電解質の形状としては、例えば粒子状を挙げることができる。粒子状の固体電解質の平均粒径(D50)は、例えば0.1μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。負極活物質層における負極活物質および固体電解質の重量比(活物質/固体電解質)は、例えば、30/70〜85/15の範囲内である。
導電化材としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の炭素材料を挙げることができる。導電化材の添加により、負極活物質層の電子伝導性を向上させることができる。結着材としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ブチレンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等を挙げることができる。結着材の添加により、負極活物質層の成型性を向上させることができる
負極活物質層の厚さは、例えば、1μm〜100μmの範囲内である。
2.正極体
本開示における正極体は、正極集電体および正極活物質層を有する。
(1)正極集電体
正極集電体は、正極活物質層の集電を行う機能を有するものである。
正極集電体の材料としては、例えば、SUS、Ni、Cr、Au、Pt、Al、Fe、Ti、Zn等を挙げることができる。正極集電体の表面には、Ni、Cr、C等のコート層が形成されていても良い。コート層は、例えば、めっき層であっても良く、蒸着層であっても良い。正極集電体の厚さや形状等については、全固体電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましい。
(2)正極活物質層
正極活物質層は、少なくとも正極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質、導電化材、および結着材の少なくとも一つを含有していても良い。
正極活物質の種類としては、特に限定されないが、例えば、酸化物活物質、硫化物活物質等が挙げられる。正極活物質の形状は、例えば粒子状等にすることができる。また、正極活物質層における正極活物質の含有量は、特に限定されず、例えば40質量%以上99質量%以下とすることができる。
正極活物質層に用いられる固体電解質、導電化材、および結着材については、上記「1.負極体 (2)負極活物質層」の項目に記載した内容と同様である。正極活物質層の厚さは、例えば、1μm〜100μmの範囲内である。
3.固体電解質層
本開示における固体電解質層は、正極活物質層および負極活物質層の間に形成される層である。固体電解質層は、少なくとも固体電解質を含有する層であり、必要に応じて、結着材をさらに含有していてもよい。固体電解質層は、硫化物固体電解質を含有することが好ましい。固体電解質および結着材については、上記「1.負極体 (2)負極活物質層」の項目に記載した内容と同様である。
固体電解質層に含まれる固体電解質の割合は、例えば、10体積%〜100体積%の範囲内である。固体電解質層の厚さは、例えば、0.1μm〜1000μmの範囲内である。また、固体電解質層の形成方法としては、例えば、固体電解質を圧縮成形する方法等を挙げることができる。
4.全固体電池
本開示の全固体電池においては、例えばSUS製電池ケース等の任意の電池ケースを用いることができる。本開示の全固体電池は、一次電池であってもよく、二次電池であってもよいが、二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して、本開示をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
炭素材料として、平均一次粒径が66nmのファーネスブラック(東海カーボン製)を準備した。樹脂として、PVDF(株式会社クレハ製KFポリマーL#9130)を準備した。
炭素材料と樹脂とを炭素材料:樹脂=92:8の体積比で混合した。その後、得られた混合物およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を容器に入れ、超音波ホモジナイザーを用いて混練することで、コート層用スラリーを得た。
アプリケーターを使用して、ブレード法によって、コート層用スラリーを、厚さ15μmのアルミニウム箔(金属箔)上に塗工した。これを、定置乾燥炉で1時間にわたって100℃で乾燥させ、アルミニウム箔上に厚さ3.9μmのコート層を形成した。これにより、コート層付きアルミニウム箔を負極集電体として作製した。
[実施例2〜9]
実施例2〜9では、コート層を形成する際に厚さを5.0μm、6.1μm、6.7μm、8.0μm、10.1μm、11.7μm、13.8μm、および15.7μmとした点を除いて、実施例1と同様にコート層付きアルミニウム箔を負極集電体として作製した。
[比較例1]
コート層用スラリーを得る際に炭素材料と樹脂とを炭素材料:樹脂=20:80の体積比で混合した点およびコート層を形成する際に厚さを0.3μmとした点を除いて、実施例1と同様にコート層付きアルミニウム箔を負極集電体として作製した。
[比較例2〜比較例5]
比較例2〜比較例5では、コート層を形成する際に厚さを、それぞれ1.5μm、2.1μm、3.0μm、および17.9μmとした点を除いて、実施例1と同様にコート層付きアルミニウム箔を負極集電体として作製した。
[比較例6]
炭素材料として、平均一次粒径が66nmのファーネスブラック(東海カーボン製)およびVGCFを、ファーネスブラック:VGCF=73:27の体積比で混合した物を準備した。樹脂として、PVDF(株式会社クレハ製KFポリマーL#9130)を準備した。
炭素材料と樹脂とをファーネスブラック:VGCF:樹脂=67:25:8の体積比で混合した。その後、得られた混合物およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を容器に入れ、超音波ホモジナイザーを用いて混練することで、コート層用スラリーを得た。
アプリケーターを使用して、ブレード法によって、コート層用スラリーを、厚さ15μmのアルミニウム箔(金属箔)上に塗工した。これを、定置乾燥炉で1時間にわたって100℃で乾燥させ、アルミニウム箔上に厚さ2.4μmのコート層を形成した。これにより、コート層付きアルミニウム箔を負極集電体として作製した。
[比較例7〜12]
比較例7〜12では、コート層を形成する際に厚さを4.5μm、6.0μm、8.0μm、11.5μm、20.5μm、および22.0μmとした点を除いて、比較例6と同様にコート層付きアルミニウム箔を作負極集電体として製した。
[評価(抵抗測定)]
実施例1〜9および比較例1〜12で得られた負極集電体を直径11.28mmの円形(1cm)に打ち抜き、同径の円柱状端子で挟持し、端子間を10MPaで拘束した。負極集電体を挟持した端子ごとに、恒温槽内に設置して25℃まで昇温した後に1時間保持した。その後、端子間に1mAの定電流通電を行い、端子間の電圧を測定し、抵抗値を算出した。また、負極集電体を挟持した端子ごとに、恒温槽内に設置して200℃まで昇温した後に1時間保持した。その後、端子間に1mAの定電流通電を行い、端子間の電圧を測定し、抵抗値を算出した。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜9は、200℃1時間加熱後の直流抵抗が比較例1〜12と比較して大きくなった。
[実施例10]
(負極体の作製)
実施例5と同様にコート層付きアルミニウム箔を負極集電体として作製した。
負極活物質として、グラファイト(三菱化学社製)を準備した。
LiS(日本化学工業製)、P(アルドリッチ製)およびLiBr(日宝化学製)を出発原料とした。モル比で、20LiBr・80(0.75LiS・0.25P)となるように、各材料をメノウ乳鉢で5分混合した。その混合物2gを遊星型ボールミルの容器(45cc、ZrO製)に投入し、脱水ヘプタン(水分量30ppm以下、4g)を投入し、さらにZrOボール(φ=5mm、53g)を投入し、容器を完全に密閉した。この容器を遊星型ボールミル機(フリッチュ製P7)に取り付け、台盤回転数500rpmで、2時間メカニカルミリングを行った。その後、110℃で1時間乾燥することによりヘプタンを除去し、硫化物固体電解質(硫化物ガラス)を得た。
負極活物質と、硫化物固体電解質と、結着剤(PVDF)と、導電化剤(VGCF)とを、負極活物質:硫化物固体電解質:結着剤:導電化剤=100:77.6:2:8の重量比で混合した。その後、得られた混合物および分散媒(酢酸ブチル)を容器に入れ、超音波ホモジナイザーを用いて混練することで、負極用スラリーを得た。
アプリケーターを使用して、ブレード法によって、負極用スラリーを、コート層付きアルミニウム箔におけるコート層上に塗工した。これを、ホットプレート上で30分間にわたって100℃で乾燥させ、コート層付きアルミニウム箔のコート層上に負極活物質層を形成した。
コート層付きアルミニウム箔および負極活物質層を、負極集電体、コート層、および負極活物質層の順で積層した積層体をロールプレス機にセットし、プレス線圧20kN/cm、プレス温度25℃でプレスし、負極体を得た。
(正極体の作製)
正極活物質として、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(Li1+xNi1/3Co1/3Mn1/3)を準備した。負極体の作製に用いられた硫化物固体電解質と同様の硫化物固体電解質を準備した。
正極活物質の表面に、転動流動コーティング装置(パウレック社製、MP01)を用いて、LiNbOであるコート層(平均厚さ10nm)を形成した。
そして、正極活物質と、硫化物固体電解質と、結着剤(PVDF)と、導電化剤(VGCF)とを、正極活物質:硫化物固体電解質:結着剤:導電化剤=100:12:1.5:1.5の重量比で混合した。その後、得られた混合物および分散媒(酢酸ブチル)を容器に入れ、超音波ホモジナイザーを用いて混練することで、正極用スラリーを得た。
アプリケーターを使用して、ブレード法によって、正極用スラリーを、正極集電体としてのアルミニウム箔上に塗工した。これを、ホットプレート上で30分間にわたって100℃で乾燥させ、正極集電体上に正極活物質層を形成した。
正極集電体および正極活物質層をこの順で積層した積層体をロールプレス機にセットし、プレス線圧20kN/cm、プレス温度25℃でプレスし、正極体を得た。
なお、正極体の面積が負極体の面積より小さくなるように、正極体および負極体を作製した。正極体および負極体の面積比は、1.00:1.08であった。
(固体電解質層の作製)
負極体および正極体の作製に用いられた硫化物固体電解質と同様の硫化物固体電解質を準備した。
硫化物固体電解質、分散媒(ヘプタン)、および結着剤(BR系バインダーのヘプタン溶液、5質量%)を含有する電解質合材を、ポリプロピレン(PP)製の容器に入れた。これを、超音波分散装置(エスエムテー社製、型式:UH−50)で30秒間にわたって撹拌し、かつ振盪器(柴田科学株式会社製、型式:TTM−1)で30分間にわたって振盪することによって、固体電解質スラリーを調製した。
アプリケーターを使用して、ブレード法によって、固体電解質スラリーを、剥離シートとしてのアルミニウム箔上に塗工した。これを、ホットプレート上で30分間にわたって100℃で乾燥させ、剥離シートおよび固体電解質層を有する転写シートを得た。
(全固体電池の作製)
正極体と、固体電解質層を有する負極体とを、正極体の正極活物質層と、固体電解質層とが対向するように積層した。この積層体を平面一軸プレス機にセットし、プレス線圧200MPa、プレス温度120℃で、1分間にわたってプレスした。これによって、全固体電池を得た。該全固体電池の断面写真を図4に示す。
[比較例13]
コート層付きアルミニウム箔の代わりに厚さ15μmの銅箔(金属箔)を負極集電体として準備した点を除いて、実施例10と同様に、負極体、正極体、および固体電解質層を作製した。その上で、実施例10と同様に、これらを積層した積層体をプレスすることにより、全固体電池を得た。該全固体電池の断面写真を図5に示す。
[評価(充放電測定)]
実施例10および比較例13で得られた全固体電池を用いて、充放電測定を行った。初めに、コンディショニングとして0.1CレートでCCCV充電にて4.55Vにした後に1CレートでCCCV放電にて3.0Vにした。その後の充放電では、1/3CレートにてCCCV充放電した。電圧範囲は3.0−4.35V、測定温度は25Cとした。その結果を図6に示す。
図6に示すように、実施例10で得られた全固体電池は、比較例13で得られた全固体電池と同等の性能を有する。すなわち、銅箔よりも軽いコート層付きアルミニウム箔を負極集電体として用いる全固体電池は、銅箔を負極集電体として用いる全固体電池と同等の性能を有する。負極集電体の単位重量当たりの電池のエネルギー密度(Wh/kg)を、コート層付きアルミニウム箔および銅箔で比較した結果を図7に示す。
30 … 負極体
10 … 負極集電体
12 … アルミニウム箔
14 … コート層
2 … 球状の炭素材料
2´ … 繊維状の炭素材料
4 … 樹脂
6 … 無機フィラー

Claims (1)

  1. 負極集電体および前記負極集電体上に形成された負極活物質層を有する負極体と、正極集電体および前記正極集電体上に形成された正極活物質層を有する正極体と、前記負極活物質層および前記正極活物質層の間に形成された固体電解質層と、を備え、
    前記負極集電体は、少なくとも一部にアルミニウムを含有する金属箔と、前記金属箔の前記負極活物質層側に形成されたコート層を含み、
    前記コート層が、球状の炭素材料および樹脂を含有し、かつ繊維状の炭素材料を含有しておらず、
    前記金属箔の厚さに対する前記コート層の厚さの比率が、0.26〜1.05の範囲内であることを特徴とする全固体電池。
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