JP6729410B2 - 全固体電池 - Google Patents

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Description

本願は、全固体電池を開示する。
固体電解質を用いた固体電解質層を有する金属イオン二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池等。以下において「全固体電池」ということがある。)は、安全性を確保するためのシステムを簡素化しやすい等の長所を有している。
このような全固体電池に関する技術として、例えば特許文献1には、正極活物質層と正極集電体層との間にPTC(Positive Temperature Coefficient)層を備えた非水電解質二次電池が開示されている。
また、特許文献2には、過電流保護素子のPTC層内に非導電性無機物フィラーを入れること、及び、該非導電性無機物フィラーとしては耐圧向上のために水酸基を有するものが好ましいことが記載されている。特許文献3には、PTC素子の保護層に無機フィラーを入れること、及び、該無機フィラーの好ましい材料として水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを用いることが記載されている。特許文献4には、高分子PTC素子を形成する樹脂組成物に放熱材料を入れることが記載されている。特許文献5には、PTC素子の周囲に、常温時に固体となり、常温より高い所定温度で固体から液体に状態変化する吸熱材を密封する液体容器を備えることが記載されている。
特開2009−176599号公報 特開2007−049141号公報 特開2007−227549号公報 特開2004−047792号公報 特開平8−055701号公報
特許文献1に記載の非水電解質二次電池では、過熱によりPTC層の電気抵抗が増加した後に、更に温度が上昇すると、電気抵抗が低下してしまうという問題があった。
そこで本開示は、過熱による電気抵抗の低下を抑制することが可能な全固体電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下の手段をとる。
本開示は、正極層、負極層、及び、固体電解質層を有する全固体電池であって、正極層の正極活物質層と正極集電体との間、及び/又は、負極層の負極活物質層と負極集電体との間にPTC層を有し、PTC層は導電材、樹脂、及び、200〜250℃で吸熱反応する無機フィラーを有し、導電材に対する無機フィラーの体積比が4.0〜6.0である、全固体電池である。
本開示によれば、過熱による電気抵抗の低下を抑制することが可能な全固体電池を提供することができる。
本開示の一実施形態に係る全固体電池10を説明する図である。
以下、本開示について説明する。なお、以下に示す形態は本開示の例示であり、本開示は以下に示す形態に限定されない。また、特に断らない限り、数値AおよびBについて「A〜B」という表記は「A以上B以下」を意味するものとする。かかる表記において数値Bのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Aにも適用されるものとする。
図1は、本開示の一実施形態に係る全固体電池10を説明する図である。図1では、全固体電池10に備えられる、正極集電体1aから負極集電体2aまでの箇所のみを示している。
図1に示した全固体電池10は、正極活物質層1b及び正極集電体1aを有する正極層1と、負極活物質層2b及び負極集電体2aを有する負極層2と、正極活物質層1bと負極活物質層2bとの間に配設された固体電解質層3と、を備え、正極活物質層1bと正極集電体1aとの間、及び、負極活物質層2bと負極集電体2aとの間には、PTC層4が配設されている。全固体電池10は、図示しない拘束圧力付与手段によって、接触する各層の密着性を高める方向へ拘束圧力が付与されている。
例えば、全固体電池10の正極層1側から刺さった釘が全固体電池10を貫通すると、釘に引きずられて変形した正極集電体1aが負極集電体2aに接触することにより内部短絡し、発熱する。発熱によりPTC層4が高温になると、PTC層4に含まれている樹脂が溶融することにより膨張し、膨張した樹脂によってPTC層4に含まれている導電材の間の電子伝導経路(導電パス)が切断される。これにより、PTC層4は高温時に電気抵抗を増大させることができるため、正極集電体1aと負極集電体2aとの間の電子の移動を抑制し、電池反応を停止することができる。すなわち、PTC層4を有する全固体電池10によれば、内部短絡等が発生した後に電池反応を停止することができるため、安全性に優れる。
従来のPTC層を有する全固体電池では、PTC層が高温になり電気抵抗が増加した後、更に温度が上昇すると、電気抵抗が低下してしまうという問題があった。その理由は、PTC層に含まれる樹脂の融点を大きく超えて過熱すると、PTC層内で樹脂が流動し、導電材が再接触する結果、導電パスが再度形成されるためであると推定される。
これに対し、本開示の全固体電池10によれば、PTC層4が後述する所定の無機フィラーを含有することにより、該無機フィラーの吸熱効果により、PTC層4が更に高温になることを抑制し、電気抵抗の低下を抑制することが可能である。よって、一旦停止した電池反応が、電気抵抗の低下により再開されることを防止することができ、安全性をより高めることが可能である。
PTC層4は、以下に説明する導電材、樹脂、及び、200〜250℃で吸熱反応する無機フィラーを含有する。
PTC層4に用いる導電材としては、PTC素子に使用可能であり、且つ、全固体電池10の使用時の環境に耐えることが可能な導電材であれば、特に限定されない。そのような導電材としては、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の炭素材料(導電カーボン)、銀等の金属、チタンカーバイド等の導電性セラミックス等を例示することができる。PTC層4に用いる導電材の形状は特に限定されず、例えば、PTC層4内に導電材を均一に分散させやすい形態にする等の観点から、導電材は粒子形状が球状である粉末状であることが好ましい。
PTC層4に用いる樹脂は、PTC素子に使用可能であり、且つ、全固体電池10の使用時の環境に耐えることが可能であり、且つ、100℃よりも高温で溶融する樹脂であれば、特に限定されない。そのような樹脂としては、ポリフッ化ビニリデン(以下において、「PVDF」と称する。)のほか、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の結晶性ポリマーを例示することができる。これらの樹脂は、熱可塑性樹脂である。したがって、後述するPVDFを用いて作製したPTC層と同様に、電解液が存在しない環境下では高温環境下で高抵抗値を維持することが可能であり、且つ、電解液と接触する環境下では樹脂の強度が低下すると考えられる。また、高温時に、拘束圧力が付与された環境下で、集電体と活物質層との間にPTC層4が留まり続けることにより、内部短絡を長時間に亘って抑制しやすい形態にする等の観点から、上記樹脂の中でも、分子量の大きい樹脂を用いることが好ましい。そのような樹脂としては、超高分子量ポリエチレン、分子量が1.0×10以上を示すPVDF等を例示することができる。また、他の手法として、架橋処理を行い、高温時における樹脂の強度を持たすことも可能である。
PTC層4は、200〜250℃で吸熱反応する無機フィラーを含有する。PTC層4に用いる無機フィラーは、200〜250℃で吸熱反応する材料であれば特に限定されず、例えば、炭酸マンガン(II)(200℃)、水酸化ニッケル(II)(230℃)、水酸化アルミニウム(248℃)、硫酸カルシウム2水和物(200℃)等が挙げられる(括弧内の温度は吸熱温度を表す。)。また、4ホウ酸ナトリウム10水和物、炭酸ナトリウム1水和物、硫酸ジルコニウム4水和物、硫酸カリウムアルミニウム12水和物等を100〜200℃の適当な温度で乾燥させ、200〜250℃で吸熱反応を生じるように調整したものを用いることもできる。
PTC層4に含有される導電材に対する無機フィラーの体積比は、4.0〜6.0であることが重要である。導電材に対する無機フィラーの体積比が、上記下限値より低いと無機フィラーが少ないために過熱時に電気抵抗の低下を抑制しにくくなり、上記上限値より高いと通常使用時の電気抵抗が高くなり、電池性能が悪化しやすくなるためである。
導電材に対する無機フィラーの体積比が上記範囲内であることを満たしつつ、PTC層4に含有される導電材及び無機フィラーと樹脂との混合比率は、体積比で、例えば、(導電材+無機フィラー):(樹脂)=50:50〜95:5とすることができる。導電材及び無機フィラーと樹脂との混合比率は、通常使用時の電池性能に影響を及ぼさない抵抗値、且つ、異常発熱時に安定して電池反応の進行を停止できる抵抗値によって決定することができる。また、PTC層4の厚さは、例えば、0.1μm以上50μm以下とすることができる。
PTC層4の作製方法の一例を、以下に記載する。PTC層4を作製する際には、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(以下において、「NMP」と称する。)等の有機溶剤に導電材である炭素材料及び無機フィラーを分散させることにより、炭素材料及び無機フィラーの分散溶液を調製する。また、NMPにPVDFを分散させることにより、樹脂分散溶液を調製する。その後、炭素材料及び無機フィラーの分散溶液と、樹脂分散溶液とを混合することにより調製したPTC層形成用組成物を集電体の表面(例えば集電体の一方の面)に塗布し、その後に乾燥することにより、PTC層4を作製することができる。このようにして作製可能なPTC層4は、全固体電池10のエネルギー密度を高めやすくする観点から、上記効果を発現可能な限りにおいて、その厚さを薄くすることが好ましい。また、抵抗を高めやすい形態のPTC層4にする観点から、PTC層を形成した後に、120℃以上165℃以下の範囲内の温度で熱処理をすることが好ましい。これにより、正常作動時(例えば100℃以下)にはPTC層4の抵抗が低いことにより全固体電池10の性能が高く、且つ、高温時(例えば150℃以上)にのみPTC層4の抵抗が増大して、安全に電池反応を停止させることにより安全性を高めることが可能な、全固体電池10を提供することができる。
このようにして、正極集電体1aの表面、及び、負極集電体2aの表面に、PTC層4を作製することができる。PTC層4を作製したら、正極集電体1aに作製したPTC層4が正極集電体1aと正極活物質層1bとによって挟まれるように正極活物質層1bを配設することにより、正極層1を作製する。また、負極集電体2aに作製したPTC層4が負極集電体2aと負極活物質層2bとによって挟まれるように負極活物質層2bを配設することにより、負極層2を作製する。その後、正極活物質層1bと負極活物質層2bとの間に固体電解質層3が配設されるように、正極層1、固体電解質層3、及び、負極層2を積層する過程を経ることにより、全固体電池10を作製することができる。
本開示において、全固体電池10の拘束圧力は特に限定されないが、高温時にPTC層の抵抗を増大させやすくする観点から、拘束圧力を40MPa以下にすることが好ましい。一方、電池性能を確保しやすくする観点から、拘束圧力を0.8MPa以上にすることが好ましい。
図1には、正極集電体1aと正極活物質層1bとの間、及び、負極集電体2aと負極活物質層2bとの間にPTC層4を備える全固体電池10を例示したが、本開示の全固体電池は当該形態に限定されない。本開示の全固体電池は、正極集電体と正極活物質層との間、又は、負極集電体と負極活物質層との間にのみ、PTC層が備えられている形態であってもよい。
また、本開示の全固体電池が、正極集電体と正極活物質層との間、及び、負極集電体と負極活物質層との間に、PTC層が配設されている形態である場合、本開示の全固体電池としては、単層電池(正極集電体/PTC層/正極活物質層/固体電解質層/負極活物質層/PTC層/負極集電体)や、中心の集電体を境に上下対称に活物質層や固体電解質層が配設された2個1単層電池(正極集電体/PTC層/正極活物質層/固体電解質層/負極活物質層/PTC層/負極集電体/PTC層/負極活物質層/固体電解質層/正極活物質層/PTC層/正極集電体)のほか、これらの複数の電池を積層して作製した電池等を例示することができる。
本開示において、正極活物質層1bに含有させる正極活物質としては、全固体電池で使用可能な正極活物質を適宜用いることができる。そのような正極活物質としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)やニッケル酸リチウム(LiNiO)等の層状活物質のほか、オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)等のオリビン型活物質や、スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn)等のスピネル型活物質等を例示することができる。正極活物質の形状は、例えば粒子状や薄膜状等にすることができる。正極活物質層1bにおける正極活物質の含有量は特に限定されず、例えば、質量%で40%以上99%以下とすることが好ましい。
また、本開示により全固体電池は、固体電解質層3のみならず、正極活物質層1bや負極活物質層2bにも、必要に応じて、全固体電池に使用可能な固体電解質を含有させることができる。そのような固体電解質としては、LiO−B−P、LiO−SiO等の酸化物系非晶質固体電解質、LiS−SiS、LiI−LiS−SiS、LiI−LiS−P、LiI−LiS−P、LiI−LiPO−P、LiS−P、LiPS等の硫化物系非晶質固体電解質のほか、LiI、LiN、LiLaTa12、LiLaZr12、LiBaLaTa12、LiPO(4−3/2w)(wはw<1)、Li3.6Si0.60.4等の結晶質酸化物・酸窒化物等を例示することができる。ただし、全固体電池の性能を高めやすい形態にする等の観点から、固体電解質は硫化物固体電解質を用いることが好ましい。
固体電解質として硫化物固体電解質を用いる場合、正極活物質と固体電解質との界面に高抵抗層が形成され難くすることにより、電池抵抗の増加を防止しやすい形態にする観点から、正極活物質は、イオン伝導性酸化物で被覆されていることが好ましい。正極活物質を被覆するリチウムイオン伝導性酸化物としては、例えば、一般式LiAO(Aは、B、C、Al、Si、P、S、Ti、Zr、Nb、Mo、Ta又はWであり、x及びyは正の数である。)で表される酸化物を挙げることができる。具体的には、LiBO、LiBO、LiCO、LiAlO、LiSiO、LiSiO、LiPO、LiSO、LiTiO、LiTi12、LiTi、LiZrO、LiNbO、LiMoO、LiWO等を例示することができる。また、リチウムイオン伝導性酸化物は、複合酸化物であっても良い。正極活物質を被覆する複合酸化物としては、上記リチウムイオン伝導性酸化物の任意の組み合わせを採用することができ、例えば、LiSiO−LiBO、LiSiO−LiPO等を挙げることができる。また、正極活物質の表面をイオン伝導性酸化物で被覆する場合、イオン伝導性酸化物は、正極活物質の少なくとも一部を被覆してれば良く、正極活物質の全面を被覆していても良い。また、正極活物質を被覆するイオン伝導性酸化物の厚さは、例えば、0.1nm以上100nm以下であることが好ましく、1nm以上20nm以下であることがより好ましい。なお、イオン伝導性酸化物の厚さは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)等を用いて測定することができる。
また、正極活物質層1bは、全固体電池の正極層に含有させることが可能なバインダーを用いて作製することができる。そのようなバインダーとしては、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)、ブタジエンゴム(BR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等を例示することができる。
さらに、正極活物質層1bには、導電性を向上させる導電材が含有されていてもよい。正極活物質層1bに含有させることが可能な導電材としては、気相成長炭素繊維、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の炭素材料のほか、全固体電池の使用時の環境に耐えることが可能な金属材料を例示することができる。上記正極活物質、固体電解質、及び、バインダー等を液体に分散して調整したスラリー状の正極組成物を用いて正極活物質層1bを作製する場合、使用可能な液体としてはヘプタン等を例示することができ、無極性溶媒を好ましく用いることができる。また、正極活物質層1bの厚さは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。また、全固体電池の性能を高めやすくするために、正極活物質層1bはプレスする過程を経て作製されることが好ましい。本開示において、正極活物質層をプレスする際の圧力は100MPa程度とすることができる。
また、負極活物質層2bに含有させる負極活物質としては、全固体電池で使用可能な負極活物質を適宜用いることができる。そのような負極活物質としては、例えば、カーボン活物質、酸化物活物質、及び、金属活物質等を挙げることができる。カーボン活物質は、炭素を含有していれば特に限定されず、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。酸化物活物質としては、例えばNb、LiTi12、SiO等を挙げることができる。金属活物質としては、例えばIn、Al、Si、及び、Sn等を挙げることができる。また、負極活物質として、リチウム含有金属活物質を用いても良い。リチウム含有金属活物質としては、少なくともLiを含有する活物質であれば特に限定されず、Li金属であっても良く、Li合金であっても良い。Li合金としては、例えば、Liと、In、Al、Si、及び、Snの少なくとも一種とを含有する合金を挙げることができる。負極活物質の形状は、例えば粒子状、薄膜状等にすることができる。また、負極活物質層2bにおける負極活物質の含有量は特に限定されず、例えば、質量%で40%以上99%以下とすることが好ましい。
さらに、負極活物質層2bには、負極活物質や固体電解質を結着させるバインダーや導電性を向上させる導電材が含有されていても良い。負極活物質層2bに含有させることが可能なバインダーや導電材としては、正極活物質層1bに含有させることが可能な上記バインダーや導電材等を例示することができる。また、液体に上記負極活物質等を分散して調製したスラリー状の負極組成物を用いて負極活物質層2bを作製する場合、負極活物質等を分散させる液体としては、ヘプタン等を例示することができ、無極性溶媒を好ましく用いることができる。また、負極活物質層2bの厚さは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。また、全固体電池の性能を高めやすくするために、負極活物質層2bはプレスする過程を経て作製されることが好ましい。本開示において、負極活物質層をプレスする際の圧力は200MPa以上とすることが好ましく、400MPa程度とすることより好ましい。
また、固体電解質層3に含有させる固体電解質としては、全固体電池に使用可能な固体電解質を適宜用いることができる。そのような固体電解質としては、正極活物質層1bや負極活物質層2bに含有させることが可能な上記固体電解質等を例示することができる。このほか、固体電解質層3には、可塑性を発現させる等の観点から、固体電解質同士を結着させるバインダーを含有させることができる。そのようなバインダーとしては、正極活物質層1bに含有させることが可能な上記バインダー等を例示することができる。ただし、高出力化を図りやすくするために、固体電解質の過度の凝集を防止し且つ均一に分散された固体電解質を有する固体電解質層3を形成可能にする等の観点から、固体電解質層3に含有させるバインダーは5質量%以下とすることが好ましい。また、液体に上記固体電解質等を分散して調整したスラリー状の固体電解質組成物を正極活物質層1bや負極活物質層2b等に塗布する過程を経て固体電解質層3を作製する場合、固体電解質等を分散させる液体としては、ヘプタン等を例示することができ、無極性溶媒を好ましく用いることができる。固体電解質層3における固体電解質材料の含有量は、質量%で、例えば60%以上、中でも70%以上、特に80%以上であることが好ましい。固体電解質層3の厚さは、電池の構成によって大きく異なる。固体電解質層3の厚さは、例えば、0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。
また、正極集電体1aや負極集電体2aは、全固体電池の集電体として使用可能な金属を適宜用いることができる。そのような金属としては、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、Inからなる群から選択される一又は二以上の元素を含む金属材料を例示することができる。
本開示に関する上記説明では、使用可能な材料の例として、リチウムイオン二次電池である全固体電池に使用可能な材料を主に例示したが、本開示の全固体電池は、リチウムイオン二次電池に限定されない。本開示の全固体電池は、正極活物質層と負極活物質層との間を、リチウムイオン以外のイオンが移動する形態であっても良い。そのようなイオンとしては、ナトリウムイオンやカリウムイオン等を例示することができる。リチウムイオン以外のイオンが移動する形態とする場合、正極活物質、固体電解質、及び、負極活物質は、移動するイオンに応じて適宜選択すれば良い。
<実施例1>
1.導電コート集電箔(PTC層)の作製
導電材として導電カーボン(シーストS、東海カーボン株式会社製)1.9g、無機フィラーとして炭酸マンガン(II)(シグマアルドリッチ製)12.2g、NMP(三菱化学株式会社製)25.2g、φ3mmジルコニアボール300gを250ml容器に入れ、転動ミル(150rpm)にて6時間混練した。つづいて樹脂としてKFポリマーL#9130(株式会社クレハ製)22.4gを加え、転動ミル(150rpm)にて20時間混練したものを導電コート集電箔(PTC層)用のペーストとした。厚さ15μmのAl箔に100μmのアプリケータを用いて塗工し、60℃で30分乾燥させたものを、実施例1に係る導電コート集電箔とした。使用した材料及び配合をまとめたものを表1に示す。
2.電気抵抗の測定
13mmの導電コート集電箔を15MPaの圧力で拘束し、0.1mAの電流を流し、電圧の変化より電気抵抗を測定した。また導電コート集電箔を300℃の電気炉で加熱し、200℃及び250℃における電気抵抗を測定した。
3.評価
電気抵抗の測定値より、以下の評価基準でPTC効果、過熱時(250℃)電気抵抗、及び、電池性能を評価した。結果を表2に示す。
・PTC効果:200℃における電気抵抗/室温における電気抵抗の数値が2以上の場合を○、2未満の場合を×として評価した。
・過熱時(250℃)電気抵抗:250℃における電気抵抗/200℃における電気抵抗の数値が1以上の場合を○、1未満の場合を×として評価した。
・電池性能:導電コート集電箔をPTC層として使用した電池の抵抗が、導電コート集電箔を使用しないときと比較して同等以下である場合を○、増加していた場合を×として評価した。
<実施例2〜4、比較例1〜4>
材料及び配合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様に、実施例2〜4、比較例1〜4に係る導電コート集電箔(PTC層)を作製し、実施例1と同様に電気抵抗の測定及び評価を行った。結果を表2に示す。
なお、実施例2では水酸化ニッケル(II)(和光純薬工業株式会社製)を使用し、実施例3、4、比較例3、4では水酸化アルミニウム(株式会社 高純度化学研究所製)を使用し、比較例2では水酸化マグネシウム(和光純薬工業株式会社製)を使用した。
表2より、実施例1〜4に係る導電コート集電箔は、いずれも過熱時(250℃)に電気抵抗の低下が抑制されており、電池性能を悪化させなかった。一方、無機フィラーを使用しなかった比較例1、吸熱温度が250℃より高い無機フィラーを使用した比較例2に係る導電コート集電箔、及び、導電材に対する無機フィラーの体積比が4.0を下回る比較例4に係る導電コート集電箔は、いずれも過熱時(250℃)に電気抵抗が低下していた。また、導電材に対する無機フィラーの体積比が6.0を上回る比較例3に係る導電コート集電箔は、電池性能を悪化させた。
1…正極層
1a…正極集電体
1b…正極活物質層
2…負極層
2a…負極集電体
2b…負極活物質層
3…固体電解質層
4…PTC層
10…全固体電池

Claims (1)

  1. 正極層、負極層、及び、固体電解質層を有する全固体電池であって、
    前記正極層の正極活物質層と正極集電体との間、及び/又は、前記負極層の負極活物質層と負極集電体との間にPTC層を有し、
    前記PTC層は導電材、樹脂、及び、200〜250℃で吸熱反応する無機フィラーを有し、
    前記導電材に対する前記無機フィラーの体積比が4.0〜6.0である、全固体電池。
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