JP6250495B2 - ポリプロピレン微多孔性膜及びその製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン微多孔性膜及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリプロピレン微多孔性膜及びその製造方法に関するもので、引張強度が高く、高温時の寸法安定性に優れ、電池用分離膜(セパレータ)に好適な微多孔性膜及びその製造方法に関するものである。
リチウムイオン電池などといった二次電池に用いられるセパレータ用の微多孔性膜は、電解質溶液をより多く保持するための高い空隙率、電極間の短絡を避けるための微小な孔が要求され、さらには電池組込みの捲回時のトラブルや、微多孔性膜のさらなる耐熱性改善のため、無機粒子とバインダーを該膜の少なくとも一面にコーティングする際の切断等のトラブル解消のため、機械的強度(引張強度、伸度、突刺し強度)に加え、電池の安全性、安定性を直接左右する熱的性質が要求される。
特に、近年においては、高温時の寸法安定性、熱収縮率の改善が待望されている。
特許文献1においては、「約0.1ミクロン〜約1ミクロンの粒子サイズを持つ炭酸カルシウム粒子を含む」線状低密度ポリエチレンのシートを延伸する方法(粒子延伸法)により微多孔性高分子膜を得た後、この両面にポリプロピレンの微多孔性高分子膜を積層した3層積層膜を電池用分離膜として用いることが提案されている。そして、これにより、「満足すべき薄さ、十分な強度及び比較的低い遮断温度」(シャットダウン温度)が得られるとしている(0007段落1〜2行)。
特許文献2においては、炭酸カルシウム粒子に代えて「β晶核剤」を添加したホモポリプロピレン樹脂からなる層の両面に、ホモポリプロピレンと低融点ポリプロピレンとの混合物及び「β晶核剤」からなる層を積層させた3層膜を押し出した後、加熱下に延伸することで、電池用分離膜に用いる微多孔性高分子膜を得ることが提案されている。そして、これにより、「高透気性を有しながらシャットダウン特性を持ち、かつ、耐熱性に優れる」(0010段落)としている。
特許文献3の実施例1などには、ポリプロピレン及びポリエチレンを流動パラフィンと溶融混合してシートを製造した後、溶媒で流動パラフィンを除去してから2軸延伸することで、微多孔性高分子膜を得ることが記載されている。これにより、高温特性や機械的特性などに非常に優れた電池セパレータ用の微多孔性膜を得られるとしている。特許文献3のような方法であると、特許文献1〜2のように、微粒子充填剤や結晶核剤を加えて延伸により微多孔高分子膜を製造する方法(延伸開口法)に比べ、コストが大きくなり、溶媒による作業環境の問題などがあると考えられる。
特開2004-014526 特開2014-060146 特開平06-096753
電池用分離膜のための低温時のシャットダウン性及び高温時の寸法安定性といった熱的特性に影響を与える要素として、まず、分離膜の材質を挙げることができる。シャットダウンがより低温時に起こる方が微細孔の閉鎖による電池の温度上昇を抑制することが容易なので、相対的に融点の低いポリエチレンを使用している場合が多い。しかし、高温時の寸法安定性、熱収縮率が小さいといった熱的特性に劣るという短所がある。
すなわち、ポリエチレンは、シャットダウンの開始温度が130℃程度で優れているという長所があるが、例えば150℃といった高温時の寸法安定性(低熱収縮率)は著しく劣っている。
このような高温時の寸法安定性(低熱収縮率)の問題点を解決するために使用されるポリプロピレンまたは低融点ポリプロピレンは、高温時の寸法安定性(低熱収縮率)は優れているが、シャットダウン開始温度が160℃以上と高いため、シャットダウンを開始しても、既に電池の温度は高くなっているという問題点がある。しかしながら、リチウム二次電池の耐熱安全性に関する研究が飛躍的に進み、そのメカニズム解明の結果、比較的低温で樹脂の溶融による微孔が閉口してLiイオンの流通を遮断するシャットダウン機構よりも、より高温時、例えば150℃での熱収縮現象がより重要であることが明らかになった。
本発明は、ポリプロピレン微多孔性膜及びその製造方法に関するもので、本発明者らは鋭意研鑽した結果、特定の限定された製造方法を提供することによって、機械的強度に優れ、なおかつ、例えば150℃といった高温下での寸法安定性(低熱収縮率)に優れた二次電池用分離膜に最適なポリプロピレン微多孔性膜及びその製造方法を提供するものである。
本発明が解決しようとする課題は、電池の安全性向上のために、より高温時での寸法安定性及び低熱収縮率を付与したポリプロピレン微多孔性膜及びその製造方法を提供することにある。また、特には、二次電池組込みの捲回作業時のトラブル発生や、さらなる物性改良のためのセラミック粒子コーティングなどのトラブル防御等が必要になるといった諸問題を解消するため、同時に、ある程度の高い機械的強度を有するものを提供することにある。
上記の課題を解決するための本発明のポリプロピレン微多孔性膜は、好ましい実施形態において、非積層膜であって、ホモポリプロピレン樹脂の含量が95%以上であり、溶融指数が1〜5g/10分である樹脂成分と、無機微粒子充填剤とのブレンドからなり、このブレンド中における無機微粒子充填剤の含量が31〜60重量%であり、空隙率が30%以上、最大細孔径が1μm以下、ガーレ通気度が20〜250(秒/100mL)、引張強度が500g/cm 以上であり、非積層膜を非緊張状態で150℃にて30分間加熱した場合の熱収縮率が、帯状シートの送り方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)のいずれにおいても、10%以下であることを特徴とする。
上記の課題を解決するための本発明の微多孔性膜の製造方法は、好ましい実施形態において、ホモポリプロピレン樹脂の含量が95%以上である樹脂成分と、無機微粒子充填剤とのブレンドからなり、このブレンド中における無機微粒子充填剤の含量が31〜60重量%である樹脂組成物を、シート状に成形してから、(1)得られたシートを84〜114℃にて、6〜9倍の縦延伸(MD方向の延伸)を行った後、(2)140〜165℃にて1.5〜2.8倍の横延伸(TD方向の延伸)を行い、(3)次いで幅方向に0〜25%収縮緩和させ、(4)この後、帯状シートの送り方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)のいずれにおいても寸法変化を防ぐように固定した状態にて163〜167℃の温度で加熱することにより、熱固定を行うことを特徴とする。
150℃などといった高い温度での寸法安定性(低熱収縮率)に優れ、さらには電池のイオン透過性を制御するガーレ通気度を自在にコントロールできる。そのため、電池用分離膜に適した優秀な微多孔性膜を提供することができる。
シート縦方向(MD方向)への延伸を行うロール延伸機のロール構成を示す模式的な側面図である。 シート横方向(TD方向)への延伸を行う横延伸機(テンター)のロール構成、及び熱固定装置のロールを示す模式的な側面図である。 図2の横延伸機による延伸の様子を示す模式的な平面図である。 実施例1により得られたポリプロピレン微多孔性膜の表側の面を示す走査電子顕微鏡写真である。 図4のポリプロピレン微多孔性膜の断面を示す走査電子顕微鏡写真である。 図4のポリプロピレン微多孔性膜の裏面を示す走査電子顕微鏡写真である。
本発明では高分子膜を製造するための樹脂成分として、もっぱらホモポリプロピレン樹脂を用いる。もし、他のポリプロピレン樹脂または他のポリオレフィン樹脂をブレンドする場合にも、樹脂成分中におけるホモポリプロピレン樹脂の含量を、通常95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上、さらに好ましくは99.5%以上とする。このホモポリプロピレン樹脂は、DSC(Differential Scanning Calorimeter: 示差走査熱量計)によって測定される融点(ASTM D3418)が、好ましくは160℃以上のものである。具体的には、融点の測定のためには、例えば、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置「ロボットDSC−RDC220」を用い、試料約7mgをアルミ製のパンにセットし、窒素気流下で、室温より昇温速度10℃/minにて昇温を行い、吸熱ピーク温度より評価することができる。なお、ホモポリプロピレン樹脂は、プロピレンのホモポリマーである。すなわち、共重合モノマー成分が含まれる場合にも、例えば、末端の1〜3個のみであり、他はプロピレンのみから構成される。また、本発明で用いるホモポリプロピレン樹脂は、高融点を達成すべく、好ましくはタクティシティが95%以上、特には97%以上のアイソタクティック・ポリプロピレンである。
ホモポリプロピレン樹脂は、好ましくは、溶融指数(MI, Melt flow index, or Melt Flow Rate; ASTM D1238, 230oC/2.16kg)が1〜5g/10分のものであり、2軸延伸フィルム用などに用いられているグレードのものである。溶融指数が1より小さいと、延伸時に開孔しがたく、一方、5よりも大きくなると延伸時に破断しやすくなって好適ではない。
本発明で用いる無機微粒子充填剤は、好ましくは、炭酸カルシウム(CaCO3)である。しかし、シリカ(SiO2)、炭酸マグネシウム、アルミナ、マイカ、カオリンなど各種の無機微粒子充填剤も使用可能である。無機微粒子充填剤の粒子の平均サイズ(電子顕微鏡観察に基づく重量平均粒径)が、好ましくは0.01〜0.8μm、より好ましくは0.01〜0.6μm、0.01〜0.4μmである。平均粒径が0.01μm未満では微粒子充填剤が凝集しやすく、また、この範囲を超える場合には、延伸開口時に作られる孔の粒径が大きくなりすぎて電解液の短絡を起こしてしまうおそれがあるので、好ましくない。また、無機微粒子充填剤の表面は、樹脂との親和性を高めるべく、適宜、ステアリン酸などの脂肪酸またはその塩などによって予め処理しておくことが望ましい。表面処理には、樹脂酸やその塩、またはシランカップリング剤を用いることもできる。
無機微粒子充填剤の配合量は、ホモポリプロピレン樹脂と無機微粒子充填剤との合計重量に対し、31〜65重量%、好ましくは35〜65重量%、特に好ましくは35〜60重量%である。すなわち、2者のブレンド中における無機微粒子充填剤の含量が、特に好ましくは35〜60重量%である。無機微粒子充填剤の含量が、上記より低いと、イオンが通過できるように表側の面から裏面へと連通する微孔の生成が不充分となりうる。また、無機微粒子充填剤の含量が上記の範囲より高いと、ポリプロピレン微多孔性膜の強度が不十分となりうる。イオン透過性を高く取るべく微多孔性膜の空隙率を高くするためには、無機微粒子充填剤の含量を、例えば50〜60重量%とすることができる。また、強度を特に大きくするためには、無機微粒子充填剤の含量を、50重量%未満とすることができ、例えば40〜45重量%または35〜40重量%もしくは31〜40重量%とすることができる。このように強度を大きくすべく、無機微粒子充填剤の含量を高くした場合にも、空隙率を30%以上に保つことができる。
無機微粒子充填剤は、ホモポリプロピレン樹脂に、溶融状態で練り込むことができる。例えば、混合槽の底部に高速回転する2枚羽根ブレードを供えた混合・攪拌装置に、ホモポリプロピレン樹脂の粉末またはペレットと、無機微粒子充填剤とを所定配合比率で仕込んで混合し、この排出口から2軸混練・押出機へと連続的に送られるようにすることができる。そして、この2軸混練・押出機から、直接、または一旦ペレットとした後に、Tダイ押出し成形、インフレーション成形等、通常採用される方法で未延伸シートを得ることができる。未延伸シートの厚みは、例えば50〜200μmである。
本発明のポリプロピレン微多孔性膜の製造方法によると、得られた未延伸シートについて、下記(1)〜(4)の処理をこの順で行う。なお、下記(3)の収縮緩和は、0%でも良く、必須でない。
(1) 縦延伸(MD方向への延伸):ロール延伸機などを用いて、80〜115℃、好ましくは84℃〜114℃の間の温度にて、シートに部分的な破断が生じる寸前の倍率にまで、すなわち、電池セパレータ用ポリプロピレン微多孔性膜として過大な孔が生じてしまう寸前の延伸倍率まで縦延伸を行う。この際の好適な延伸倍率は、樹脂などの条件により多少異なる可能性があるが、通常、6〜9.5倍、特には6〜9倍、好ましくは7.5〜9倍、より好ましくは7.5〜8.5倍である。縦延伸の延伸倍率が6倍より低いと、得られる微多孔性膜のMD方向の引張強度が十分発揮できず、好適ではない。好ましい範囲の延伸倍率または伸び(%)は、シートに部分的な破断が生じる伸び(例えば、8.8倍の伸びに相当する780%)を基準に、その65〜95%または70〜93%であると、考えることができる。
好ましい一例(図1)において、縦延伸が、3本の加熱ロール(11A, 11B, 11C)により行われ、各加熱ロール(11A, 11B, 11C)には、ニップロール(12A, 12B, 12C)が組み合わされてシートを挟む。第1の加熱ロール11Aに組み合わされた第1のニップロール12Aとシートとの接点Paと、第2の加熱ロール11Bに組み合わされた第2のニップロール12Bとシートとの接点Pbとの間のみにて縦延伸を行うこともできる。また、この接点Pbと、第3の加熱ロール11Cに組み合わされた第3のニップロール12Cとシートとの接点Pcとの間でも縦延伸を行うことにより、2段で縦延伸を行うこともできる。延伸によって形成する微多孔のち密さ等を鑑みると、第2の加熱ロール11Bを第1及び第3の加熱ロール11A, 11Cよりも下方に配置し、上を向いたU字状にシートが導かれるようにするならば、延伸の距離Pa−Pc間が短く好ましい態様となる。しかし、生産速度を考慮すると、第2の加熱ロール11Bを第1及び第3の加熱ロール11A, 11Cよりも上方に配置し、下を向いたU字状にシートが導かれるようにすることができる。本発明はこのようなシートの導き方によって特に限定されるものではない。
(2) 横延伸(TD方向への延伸):テンターなどの横延伸機を用いて、シートに部分的な破断が生じない範囲で、すなわち、電池セパレータ用ポリプロピレン微多孔性膜として過大な孔が生じない範囲内にて、適宜、横延伸を行う。この際、電池セパレータ用ポリプロピレン微多孔性膜として適当なガーレ通気度を付与すべく、ある程度の横延伸を行う。この際の好適な延伸倍率は、樹脂などの条件により多少異なる可能性があるが、通常、例えば140〜165℃にて、1.5〜2.9倍、特には1.5〜2.8倍、好ましくは1.5〜2.7倍、より好ましくは1.5〜2.5倍の横延伸を行う。一般に、横延伸の倍率が1.5倍未満であると開口形成が不十分となり、満足するガーレ通気度が発現しない。逆に2.8倍より大きい場合は、破断が生じうる。好ましい範囲の延伸倍率または伸び(%)は、シートに部分的な破断が生じる伸び(例えば、3倍の伸びに相当する200%)を基準に、その25〜95%または25〜90%であると考えることができる。
(3) 収縮・緩和:横延伸機中にて、上記(2)の1.5〜2.5倍の横延伸の後、横延伸後の幅を基準にして0〜25%、好ましくは1〜20%、より好ましくは2〜20%、さらに好ましくは2〜15%、横方向(TD方向)に収縮させることで、緊張を緩和させる。この収縮緩和は、横延伸の終了後に直ちに行うか、または、横延伸機中を少しの区間だけ、延伸された幅を維持したまま移送した後に行うことができる。横延伸の倍率とともに、収縮緩和の程度を調整することにより、特定のガーレ通気度の値を容易に得ることができる。
微多孔性膜は、主として二次電池の隔膜に使用されるので、その用途・目的に応じて、例えばモバイル用等の小型電池向けなどといった用途・目的に応じて、ある程度決まった値のガーレ通気度の付与が求められる。収縮緩和の程度の調整によりガーレ通気度を意図したとおり減少させることができるので、きわめて有効に、かつ、正確にガーレ通気度(JIS P 8117)を制御することが可能となっている。ガーレ通気度は、例えば、20〜250秒/100mLの範囲内で、ほぼ所望のとおりに設定することができる。
(4) 熱固定:上記(3)の収縮緩和の後、直ちに、シート縦方向(MD方向)及びシート横方向(TD方向)の緊張状態を維持したまま、典型的にはホモポリプロピレン樹脂原料の融点(DSCによる融点:ASTM D3418)よりも高い温度であって、溶融による微細孔の閉塞などが生じない温度で加熱することにより、熱固定を行う。典型的なホモポリプロピレン樹脂原料を用いる場合に、具体的には、ここでの熱固定の処理は、163〜167℃の熱ロール表面温度で、かつ緊張状態を維持した状態で実践されることが極めて重要である。163℃より低い温度下であると、優れた寸法安定性、すなわち低熱収縮率特性は得られず、167℃より高い温度であると、微多孔性構造が溶融してしまうので、微多孔膜の製品が取得できない。なお、この温度は、ホモポリプロピレン樹脂原料の品種により多少変動しうる。一方、熱固定のためには、複数の加熱ロールを用いる必要があり、この加熱ロールのうちの少なくとも2つには、横方向の収縮挙動を固定するために、ニップロールを設置する必要がある。
好ましい一例において、熱固定の処理が、3本の加熱ロールにより行われる。この際、第2の加熱ロールのロール面温度を、第1及び第2のロールのロール面温度よりも1〜5℃高く設定することができる。すなわち、第2の加熱ロールに接している間だけ、最高温度に加熱されるようにすることができる。なお、生産スピードを上げても、固定端熱処理効果を最大限に発揮するには、各加熱ロールに微多孔性膜が接触する抱(だき)角度の総和(図2の例において、α+β+γ)がある程度大きいことが重要である。3本の加熱ロールを用いる場合における抱角度の総和は、例えば、300〜500度とすることができる。なお、得られるポリプロピレン微多孔性膜の膜厚は、例えば5〜30μmである。
本発明のポリプロピレン微多孔性膜の製造方法において、上記(4)の熱固定が最も特徴的な部分の一つである。樹脂の融点以上にシートを加熱するということは、全く非常識と考えられることであり、そのような試みについて見聞きしたことは全くない。しかし、本件発明者らが、上記(1)〜(3)の工程を経て得られたポリプロピレン微多孔性膜について、163〜167℃の温度に設定した一組の加熱ロールを用いて上記(4)の熱固定の処理を試みたところ、ポリプロピレン微多孔性膜は溶融せず、白く曇った外観を維持した。すなわち、微多孔性の構造を維持した。これに対し、テンタークリップにより掴まれていた部分だけは、条件により、溶融し透明状態となった。テンタークリップにより掴まれていた部分は、横延伸がされなかった部分であると考えられる。なお、このようなシートの両縁の部分は、ポリプロピレン微多孔性膜を製造する最終段階で、切断除去される。
樹脂の融点以上に加熱しても溶融せず、微多孔性を維持した理由は、次のように考えられる。熱固定を行う前に、ほぼ最大限の縦延伸及び横延伸を行った後であるため、延伸による結晶化が進んでいると考えられる。そして、この結晶化の進行により、ポリプロピレン微多孔性膜の融点は、ホモポリプロピレン樹脂により通常達成可能な162〜165度よりも、高くなっていると考えられる。
本発明の製造方法によると、無機微粒子充填剤を添加したホモポリプロピレンのシートに、ほぼ最大限の縦延伸と、1.5倍以上の横延伸とを加えることで、融点を向上させたポリプロピレン微多孔性膜を得ており、この後、原料樹脂の融点以上の温度での熱固定により、内部応力をほぼ完全に除去するか、または大幅に軽減しているものと考えられる。このような融点向上と内部応力の除去・軽減により、150℃で30分間加熱した際の熱収縮率を10%以下とすることができたのである。また、延伸結晶化が進み内部応力も除去・軽減されていることから、所定の空隙率を有するポリプロピレン微多孔性膜について、引っ張り強度及び弾性率をほぼ最大とすることができる。
本発明の製造方法によると、さらには、横延伸の倍率、及び、この後での横方向の収縮緩和の程度について適宜に調整することにより、具体的な用途に合わせたガーレ通気度を容易に得ることができる。横延伸の程度により微細開口の幅が決められるとともに、上記の熱固定により、決められた開口幅に固定されることとなる。したがって、同一の未延伸シート及び同一の縦延伸を行った後、横延伸及び収縮緩和の設定のみを変えることで、所望のガーレ通気度を有する微多孔性膜を得ることができる。そのため、品種切替が極めて容易であり、切替時のロスがなく、複数品種の微多孔性膜を製造するコストを最小限とすることができる。
本発明の製造方法は、場合によっては、ポリプロピレン以外のポリオレフィンに適用することができる。すなわち、ポリエチレン、ポリメチルペンテンなどに適用して、樹脂の融点に近い温度での熱収縮率が小さい微多孔性膜を得ることができる。これらのオレフィン樹脂でも、原料樹脂の融点より約50〜80℃低い温度にてほぼ最大限の縦延伸を行った後、原料樹脂の融点より1〜10℃低い温度で、最大限の横方向(シート幅方向;TD方向)の伸びの25〜85%の横延伸を行うことで、比較的融点の高いポリオレフィン微多孔性膜を得ることができる。そして、同様に、横延伸と同じ温度範囲にて、適宜0〜25%の収縮緩和を行った後、原料樹脂の融点より0〜10℃高い温度にて、熱固定を行うことができる。
以下には、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。以下で説明される実施例は、さまざまな形に変えることができ、本発明の範囲は詳述されている実施例に限定されるものではない。本発明の実施例は、当該分野で通常の知識を有する者に、本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
本発明の実施例は、ホモポリプロピレン樹脂に無機質の微粒子を混合分散させ、特定の延伸、収縮緩和、熱処理条件によって引張強度が大きく、高温下での寸法安全性(低熱収縮率)に優れたガーレ通気度を自在にコントロールされた微多孔性膜を提供することにある。ここで、ホモポリプロピレン樹脂は融点が160℃以上で、溶融指数が1〜5g/10分でのものである。無機質の微粒子充填剤は、合成炭酸カルシウムであり、平均サイズが0.01〜0.4μmで、脂肪酸で表面処理されているものである。具体的な実施例において、用いたホモポリプロピレン樹脂は、大韓油化(株)製の紡糸用の汎用ポリプロピレン「YUHWA POLYPRO 5014-PD」であり、融点が162℃、軟化点(ASTM D1525)が152℃、熱変形温度(ASTM D648)が105℃であり、溶融指数(MI)が3.5(g/10分)のものである。また、用いた合成炭酸カルシウムは、白石工業(株)製の「Viscolite-OS」であり、粒子形状が立方形で、電子顕微鏡観察に基づく平均粒子径が80nm(=0.08μm)のものである。
本発明の実施例においては、市販のホモポリプロピレン樹脂と、市販の表面処理済みの合成炭酸カルシウム微粒子とを、所定の比率で混合してから、シートに成形し、該シートを84〜114℃で7.5〜8.5倍ほど縦延伸(MD延伸)し、次いで1.5〜2.5倍横延伸(TD延伸)を行った。そして、適宜に0〜25%の横方向の収縮を行ってから、さらに該延伸シートについて、緊張状態で、165℃前後の温度で熱固定を行った。
以下に、実施例の製造方法に用いる装置構成及び製造条件について説明する。
ホモポリプロピレン樹脂のペレットと、微粒子充填剤との混合・分散には、カップ状容器の底部に2枚羽根ブレード及び排出口を備えた(株)カワタ(KAWATA)の高速流動混合機「スーパーミキサー SMV-20B」を用い、1000以上1500rpmの回転下に5分間混合を行った。混合の後、直ちに排出口から、東芝機械(株)製の同方向回転式の二軸混練押出機「TEM-41S」Sへと直接仕込み、ダイの温度が220〜230℃でペレットを得た。上記ペレットは、加熱乾燥により脱気した後、同一の二軸混練押出機を用いたTダイ押出し成形により、厚さ100μmの未延伸シート15を得た。
上記未延伸シート15は、図1に模式的に示すロール延伸機1(ヒラノ技研工業(株)製 ロール延伸機HGI型)を用いて一軸延伸される。ここでの延伸は、ロール面温度を100℃に保った3個の加熱ロール11A, 11B, 11Cと、これらのそれぞれ組み合わされたニップロール11A’, 11B’, 11C’とにより行われる。具体的には、ニップロール11A’との接点Paと、ニップロール11B’との接点Pbとの間で1段目の縦延伸を行い、接点Pbと、ニップロール11C’との接点Pcとの間で2段目の縦延伸を行った。このようにして、全体で、8倍の縦延伸を行った。
なお、図1に示す具体例において、供給リール16から繰り出された未延伸シート15は、送りロール13を経て、加熱ロール11A, 11B, 11Cによる延伸箇所へと送られる。そして、この延伸箇所から、一軸延伸シート19が、一つの送りロール13及びこの上流及び加硫の従動ロール14を経て、巻取ロール17へと送られる。また、各送りロール13には、予熱などのためのヒーター18が備え付けられている。
上記一軸延伸されたシート19について、次いで、図2〜3に模式的に示す横延伸機2(ヒラノ技研工業(株)製 クリーンテンターHGP型)によりシート横方向(TD方向)に2倍延伸した。この横延伸機2は、シートを加熱チャンバー中にて走行させつつ、シートの両端を掴む一連のテンタークリップにより、横延伸を行うものであり、この意味では一般的な横延伸機である。横延伸機は、具体例において、4つのチャンバーからなり、チャンバーごとに温度を設定することができる。
図示の例において、予備加熱を行う第1ゾーン23-1(第1チャンバー内)、2倍の横延伸を行う第2〜3ゾーン23-2,23-3(第2〜3チャンバー内)、及び、横延伸の後の幅を基準にして横方向に0〜25%収縮させて横方向応力の緩和を行う第4ゾーン23-4(第4チャンバー内)が設定されている。具体例において、全てのゾーンにて、155〜160℃に設定されており、テンタークリップによるシート両端部の保持が行われている。なお、第1ゾーン23-1のみ、あるいは、第1及び第2ゾーン23-1,23-2で、横延伸を完了させ、第3ゾーン23-3で移送後、第4ゾーン23-4では逆に0〜25%収縮させるというのであっても良い。
なお、図2中に示す具体例において、供給リール26(図1の巻取リール17)から、一対の贈りロール24を経て、一軸延伸シート19が、チャンバー内へと送られる。そして、各チャンバー中を水平にシートが送られる。また、図3に示す具体例において、テンタークリップが配列された左右のテンターチェーン21が、前後左右端のプーリ22により戻されるようにして、循環運動する(戻り動きの部分は不図示)。
横延伸機2から排出された二軸延伸シート25は、次いで、図2中に模式的に示す熱固定処理機3(ヒラノ技研工業(株)製 熱固定処理機HGH型)により、シート縦方向(MD方向)及びシート横方向(TD方向)の張力緊張状態下で、固定端での熱処理操作が施される。図2中に示すように、熱固定処理機3は、3本の加熱ロール31A, 31B, 31Cから構成されており、第2の加熱ロール31Bを第1及び第3の加熱ロール31A, 31Cよりも下方に配置し、上を向いたU字状にシートが導かれるようにしている。
ここで、第2の加熱ロール31Bのみロール面の温度が約167℃という最高温度に設定され、第1及び第3の加熱ロール31A, 31Cのロール面は、162〜165℃に設定されている。また、図示の例において、第2の加熱ロール31Bの抱角度βが180°あまりであり、他の加熱ロール31A, 31Cでの抱角度α,γは、90°あまりである。なお、図2中に示すように、熱固定の処理の際、シート縦方向(MD方向)及びシート横方向(TD方向)に、張力緊張を維持するとともに、寸法変化を防止すべく、各加熱ロール31A, 31B, 31Cに、それぞれ、ニップロール32A, 32B, 32Cが組み合わされている。すなわち、二軸延伸シート25は、熱固定処理を受ける領域の上流端及び下流端で固定されるとともに、中間でも固定されることで、MD方向及びTD方向への寸法変化が防止または抑制されている。熱固定処理を経て得られたポリプロピレン微多孔性膜35は、従動ローラ34を経て、巻き取りリール37に巻き取られる。
このようにして得られたポリプロピレン微多孔性膜について、下記のように評価を行った。
<評価方法>
1)熱収縮率
測定装置:アドヴァンテック東洋製の熱風循環式オーブンを使用した。
測定方法:150℃のオーブン(oven)中に弛緩状態で30分間放置後、MD/TD方向
の収縮率を測定した。
熱収縮率(heat shrinkage);(%)=[(Lo−L)/Lo]×100
ここで、Loは、初期の試験片の長さであり、Lは、熱処理後の試験片の長さである。
測定結果:◎は10%以下、○は10〜15%、△は15〜20%、及び×は、20%以上で、
△と×は、電池用分離膜として使用するには不適合とする。
2) ガーレ通気度(Air Permeability;JIS P 8117)
測定装置:東洋精機(株)製Gurley’s Type Densometer モデルG-B2Cを使用した。
測定方法:JIS P 8117に準拠して、100mLの空気が通過(透過)する時間の秒数
(sec/100mL)
測定条件:温度23±2℃、湿度50±5%RH。
測定結果:◎は、20〜100(秒/100mL)、○は、100〜250(秒/100mL)、
△は、250〜350(秒/100mL)、及び×は、350(秒/100mL)以上を表し、
△と×は、電池用分離膜として使用するには不適合である。
3)引張強度
測定装置:島津オートグラフを使用した。
測定方法:幅10mm、長さ100mmの試料片をチャック間に挟み込み、100%/分
の速度で引張り、破断した際の応力(g/cm2)から破断強度を求めた。
測定結果:◎は、1000g/cm2以上、○は、1000〜500g/cm2、△は、500〜200g/cm2、及び
×は、200g/cm2以下である。
4)最大細孔径(Dmax)(μm)
ASTM F-316のメタノールバブルポイント法によって測定した。
測定結果:◎は、Dmax値が1μm以下であり、×は1μmより大きく電池用分離膜として使用するには不適合である。
5)走査電子顕微鏡(SEM)
表側の面、縦延伸方向の断面、及び裏面を、走査電子顕微鏡(SEM)により2500倍にて観察した。
以下に、具体的な実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
上述の市販ホモポリプロピレン樹脂(「YUHWA POLYPRO 5014-PD」、MI=3.5(g/10分))65重量%と、上述の表面処理された合成炭酸カルシウム微粒子充填剤(白石工業(株)製ビスコライト‐OS)35重量%との混合物をシート成形し、該シートを100℃で8倍ほど縦延伸(MD延伸)し、次いで2倍の横延伸(TD延伸)を行った。この後、該延伸シートを緊張状態で熱固定した。熱固定のためには、第2の加熱ロール31Bのロール面温度を167℃に保つとともに、第1及び第3の加熱ロール31A,31Cのロール面温度を、164〜165℃に保った。
〈比較例1〉
ホモポリプロピレンに(株)プライムポリマー製 E-105GM、MI=0.5(g/10分)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈比較例2〉
ホモポリプロピレンに(株)プライムポリマー製 F109V、MI=30(g/10分)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈比較例3〉
ホモポリプロピレン70重量%表面処理された合成炭酸カルシウム微粒子充填剤30重量%とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(実施例2)
ホモポリプロピレン45重量%、充填剤55重量%とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈比較例4〉
合成炭酸カルシウム微粒子充填剤(白石工業(株)製ツネックス‐E(Tunex-E)、長径300nmの紡錘形の一次粒子が凝集して、平均粒径0.5μm)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈比較例5〉
MD延伸の倍率を10倍とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈参考例1〉
MD延伸の倍率を5.5倍とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈比較例6〉
TD延伸の倍率をゼロ、すなわち延伸なしとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈比較例7〉
TD延伸の倍率を3倍とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(実施例3)
実施例1のTD延伸の操作で、図3で示したように横延伸機中における処理の終了直前の第4ゾーンで5%の緩和、収縮させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(実施例4)
実施例1のTD延伸の操作で、図3で示したように横延伸機中における処理の終了直前の第4ゾーンで10%の緩和、収縮させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(実施例5)
実施例1のTD延伸の操作で、図3で示したように横延伸機中における処理の終了直前の第4ゾーンで15%の緩和、収縮させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(実施例6)
実施例1のTD延伸の操作で、図3で示したように横延伸機中における処理の終了直前の第4ゾーンで20%の緩和、収縮させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(実施例7)
実施例1のTD延伸の操作で、図3で示したように横延伸機中における処理の終了直前の第4ゾーンで25%の緩和、収縮させた以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈比較例8〉
緊張状態での熱固定処理の際、各熱ロールのロール面の温度を160℃とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
〈比較例9〉
緊張状態での熱固定処理の際、第2の熱ロールのロール面の温度を170℃とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
上記のように製造された実施例1〜7、参考例1及び比較例1〜9の微多孔質膜の各種の物理的特性は、上述の方法で測定し、その結果を表1に記載した。但し、電子顕微鏡観察の結果は、実施例1についてのみ、図4〜6に示す。
各実施例及び多くの比較例において、150℃30分の条件での熱収縮率が小さく、高度の耐熱性が得られた。また、ガーレ通気度及び最大細孔径においても、リチウムイオン電池用などのセパレータとして適当な数値が得られた。実施例2では、無機微粒子充填剤の配合量が55重量%と比較的高いために、引張強度は低めであったが、多くの用途において充分と考えられる範囲であった。
無機微粒子充填剤の配合量が30重量%と過小である場合(比較例3)には、微細開孔の形成が不十分となり、通気度が過小となっため、電池セパレータ用に適していなかった。一方、縦延伸が10倍と過大である場合(比較例5)、及び、横延伸が3倍と過大である場合(比較例7)には、引き裂かれた部分が生じ、微多孔性膜とならなかった。
熱固定の温度が170℃と高すぎる場合(比較例9)には、溶融が生じたために、微細開口が消滅しただけでなく、フィルムの形態を維持することもできなかった。一方、熱固定の温度が160℃と低すぎる場合(比較例8)、耐熱安定性に劣り、他の点では充分な性能が得られた。比較例8の結果は、熱固定処理による残留応力の除去が不十分であったために、150℃の加熱時に熱収縮が生じたことを示すと考えられる。
縦延伸の倍率が5.5倍と低めである場合(参考例1)、引張り強度のみ少し劣る結果となった。なお、実施例2と、表1の評価だけでは同様であるが、イオン透過性に関連した空隙率などで異なる。実施例2では、無機微粒子充填剤の含量が高いために、微細空隙が多く、そのような性能が求められる場合には適している。これに対し、比較例6では、無機微粒子充填剤の含量が実施例1と同一であり、縦延伸の程度が実施例1より小さいことから、空隙率は、実施例1の場合より低くなる。ところが、引張り強度において実施例1より劣っている。
横延伸を行わなかった場合(比較例6)、ガーレ通気度が、かなり低くなったが、他の点では、実施例1と同様である。また、収縮緩和が20〜25%と高めの場合(実施例6〜7)、ガーレ通気度が少し低めとなった。一方、ホモポリプロピレン樹脂の溶融指数が過小である場合(比較例1)、すなわち樹脂の平均分子量が高すぎる場合には、ガーレ通気度が、かなり低くなった。また、溶融指数が過大である場合(比較例2)、すなわち樹脂の平均分子量が低すぎる場合には、引張り強度が、かなり低くなった。
次に、実施例1についての図4〜6の顕微鏡写真について簡単に説明する。まず、図4の表側からの写真、及び、図6の裏面の写真から知られるように、表側と裏側の面で、ほとんど差が見られず、いずれの側の面でも、開口の分布は、基本的に均一であり、開口の径(幅)は、0.05〜0.5μm程度と考えられた。また、図5の断面の写真から知られるように、積層方向から見ても、空孔の分布は均一であった。なお、図5のスケールから知られるように、実施例1のポリプロピレン微多孔性膜の厚みは約25μmであった。これらの写真からも、得られたポリプロピレン微多孔性膜が、リチウムイオン電池用セパレータとして非常に適したものであることが知られる。
上記の実施例の説明においては、横延伸を行うにあたり、シートが直線状に送られていくものとして説明したが、湾曲した線に沿って送られるもの(例えば特開2013-144425)や、左右のテンターチェーンの送り速度に差を設けたもの(例えば特開2009-143208)など「斜め延伸」式であっても、全く同様である。また、上記の実施例の説明においては、リチウムイオン電池などの二次電池のセパレータとして用いるものとして説明したが、空気清浄機用や廃液処理用のフィルターや、透湿防水膜など、産業用のみならず、各種の用途に用いることができる。
1…ロール延伸機; 11A, 11B, 11C…第1〜3の加熱ロール;
12A, 12B, 12C …第1〜3のニップロール; 13…送りロール;
14…従動ロール; 15…未延伸シート; 16…供給リール;
17…巻き取りリール; 18…ヒーター; 19…一軸延伸シート;
2…横延伸機(テンター); 21…テンターチェーン; 22…プーリ;
23-1, 23-2, 23-3, 23-4…第1〜4ゾーン; 24…従動ロール;
25…二軸延伸シート; 26…繰り出しリール;
3…熱固定処理機; 31A, 31B, 31C…第1〜3の加熱ロール;
32A, 32B, 32C …第1〜3のニップロール; 34…従動ロール;
35…二軸延伸シート; 37…巻き取りリール;
Pa, Pb, Pc …縦延伸時のロール間接触箇所;
α,β,γ…熱固定処理時のロールの抱(だき)角度

Claims (4)

  1. モポリプロピレン樹脂の含量が95%以上であり、溶融指数が1〜5g/10分である樹脂成分と、無機微粒子充填剤とのブレンドからなり、このブレンド中における無機微粒子充填剤の含量が31〜60重量%であり、空隙率が30%以上、最大細孔径が1μm以下、ガーレ通気度が20〜250(秒/100mL)、引張強度が500g/cm以上であり、非積層膜を非緊張状態で150℃にて30分間加熱した場合の熱収縮率が、帯状シートの送り方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)のいずれにおいても、10%以下であることを特徴とする電池セパレータ用のポリプロピレン微多孔性膜。
  2. モポリプロピレン樹脂の含量が95%以上である樹脂成分と、無機微粒子充填剤とのブレンドからなり、このブレンド中における無機微粒子充填剤の含量が31〜60重量%である樹脂組成物を、シート状に成形してから、(1)得られたシートを84〜114℃にて、6〜9倍の縦延伸(MD方向の延伸)を行った後、(2)140〜165℃にて1.5〜2.8倍の横延伸(TD方向の延伸)を行い、(3)次いで幅方向に0〜25%収縮緩和させ、(4)この後、帯状シートの送り方向(MD方向)及び幅方向(TD方向)のいずれにおいても寸法変化を防ぐように固定した状態にて163〜167℃の温度で加熱することにより、熱固定を行うことを特徴とするポリプロピレン微多孔性膜の製造方法。
  3. 請求項2に記載の方法により、電池セパレータとしてのポリプロピレン微多孔性膜を製造する方法。
  4. 横延伸の倍率、及び、収縮緩和の比率の少なくとも一方を調整することにより、ガーレ通気度について、電池セパレータの具体的な要求に応じて、20〜250(秒/100mL)の範囲内の特定の値に設定することを特徴とする、請求項3に記載の電池セパレータとしてのポリプロピレン微多孔性膜の製造方法。
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