JP5604898B2 - 多孔性ポリプロピレンフィルムロール - Google Patents

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Description

本発明は、多孔性ポリプロピレンフィルムロールに関する。詳しくは、高透気性や高空孔率に優れるだけでなく、極めて均一な物性バラツキを有することで、蓄電デバイス用セパレータに使用した際に蓄電デバイス間の特性バラツキが小さく、均一な品質を得ることができる、蓄電デバイス用セパレータに好適な多孔性ポリプロピレンフィルムロールに関する。
ポリプロピレンフィルムを始めとするポリオレフィンフィルムを多孔化した多孔性フィルムは透過性、低比重などの特性から電池や電解コンデンサーのセパレータや各種分離膜、衣料、医療用途における透湿防水膜、小型のフラットパネルディスプレイの反射板や感熱転写記録用受容シートなど多岐に渡る用途へ展開されている。
ここで、ポリオレフィンフィルムを多孔化する手法として、様々な提案がなされている。多孔化の方法を大別すると、湿式法と乾式法に分類することができる。湿式法とは、ポリオレフィンをマトリックス樹脂とし、シート化後に抽出する被抽出物を添加、混合し、被抽出物の良溶媒を用いて被抽出物のみを抽出することで、マトリックス樹脂中に空隙を生成せしめる方法であり、種々の提案がなされている(たとえば、特許文献1参照)。一方、乾式法としては、たとえば溶融押出時に低温押出、高ドラフト比を採用することにより、シート化した延伸前のフィルム中のラメラ構造を制御し、これを長手方向に一軸延伸することでラメラ界面での開裂を発生させ、空隙を形成する方法(所謂、ラメラ延伸法)が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。また、乾式法として、無機粒子またはマトリックス樹脂であるポリプロピレンなどに非相溶な樹脂を粒子として多量添加し、シートを形成して延伸することにより粒子とポリプロピレン樹脂界面で開裂させ、空隙形成する方法も提案されている(たとえば、特許文献3参照)。さらには、ポリオレフィンフィルムの中でもポリプロピレンフィルムの場合は、ポリプロピレンの結晶多形であるα型結晶(α晶)とβ型結晶(β晶)の結晶密度の差と結晶転移を利用してフィルム中に空隙を形成させる、所謂β晶法と呼ばれる方法の提案も数多くなされている(たとえば、特許文献4〜6参照)。
上記した種々の多孔化手法の中でもβ晶法は二軸延伸により機械特性、熱安定性、透過性能が制御でき、なおかつ生産性に優れることから、多孔化手法として優れていると考えられるが、β晶からα晶へのナノメートルオーダーでの体積変化により形成される空隙を起点に空隙を拡大させる必要があることから、特性の均一性を高めるための提案がなされている。たとえば、縦延伸後のフィルム中にβ晶を残存させ、そのβ晶を特定の配向度とすることで、フィルムの厚み均一性を向上させる提案がなされている(たとえば、特許文献7参照)。しかしながら、この提案では、縦延伸後にもβ晶が残存していることで、多孔化の効率が悪いだけでなく、透気性斑や空孔率斑が起こり易いという課題があった。
特開昭55−131028号公報 特公昭55−32531号公報 特開昭57−203520号公報 特開昭63−199742号公報 特開平6−100720号公報 特開平9−255804号公報 国際公開2002/066233号パンフレット
本発明の課題は、上記した問題点を解決することにある。すなわち、透気性や空孔率に優れるだけでなく、透気性や空孔率のバラツキが極めて小さいことで、蓄電デバイス用セパレータに使用した際に、蓄電デバイス間の特性バラツキが小さく、均一な品質を得ることができる、蓄電デバイス用セパレータに好適な多孔性ポリプロピレンフィルムロールを提供することにある。
上記した課題を解決するための本発明は、以下の特徴を有する。
(1)多孔性ポリプロピレンフィルムをコア上に巻回した多孔性ポリプロピレンフィルムロールであって、多孔性ポリプロピレンフィルムロール中の長手方向に任意の場所において、長手方向に50mm間隔で61点の透気抵抗を測定したときの、最高透気抵抗をGmax(秒)、最低透気抵抗をGmin(秒)、全平均透気抵抗をGave(秒)としたとき、Gmax−Gminの値が0〜20秒であり、かつGaveが50〜500秒である多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
(2)多孔性ポリプロピレンフィルムをコア上に巻回した多孔性ポリプロピレンフィルムロールであって、多孔性ポリプロピレンフィルムロール中の長手方向に任意の場所において、長手方向に50mm間隔で61点の空孔率を測定したときの、最高空孔率をεmax、最低空孔率をεmin、全平均空孔率をεaveとしたとき、(εmax−εmin)/εaveの値が0〜0.08である多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
(3)多孔性ポリプロピレンフィルムをコア上に巻回した多孔性ポリプロピレンフィルムロールであって、多孔性ポリプロピレンフィルムロール中の長手方向に任意の場所において、長手方向に50mm間隔で61点の透気抵抗および空孔率を測定したときの、最高透気抵抗をGmax(秒)、最低透気抵抗をGmin(秒)、全平均透気抵抗をGave(秒)、最高空孔率をεmax、最低空孔率をεmin、全平均空孔率をεaveとしたとき、Gmax−Gminの値が0〜20秒であり、(εmax−εmin)/εaveの値が0〜0.08であり、かつGaveが50〜500秒である多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
(4)多孔性ポリプロピレンフィルムに含まれるポリプロピレン樹脂のβ晶形成能が40〜90%である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
(5)全平均空孔率εaveが60〜80%である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムロールは透気性や空孔率に優れるだけでなく、透気性や空孔率のバラツキが極めて小さいので、蓄電デバイス用セパレータに使用した際に蓄電デバイス間の特性バラツキが小さく、均一な品質を得ることができる。
本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂は、メルトフローレート(MFR、条件230℃、2.16kg)が2〜30g/10分の範囲のアイソタクチックポリプロピレン樹脂であることが好ましい。MFRが5〜20g/10分であれば高空孔率と製膜安定性が両立できるという点でより好ましい。ここで、MFRはJIS K 7210(1995)で規定されている樹脂の溶融粘度を示す指標であり、ポリオレフィン樹脂の特徴を示す物性値として広く用いられているものである。ポリプロピレン樹脂の場合はJIS K 7210の条件M、温度230℃、荷重2.16kgで測定を行う。
また、アイソタクチックポリプロピレン樹脂のアイソタクチックインデックスが90〜99.9%であれば結晶性が高いために効率よく空隙をフィルム中に形成することができるので好ましい。アイソタクチックインデックスが90%未満であると高透気性の多孔フィルムを得ることが困難な場合がある。
本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムは、上記したアイソタクチックポリプロピレン樹脂100質量%から構成されてもよいが、高い透気性、空孔率を実現する観点から、アイソタクチックポリプロピレン樹脂を99.9〜90質量%含むポリオレフィン樹脂から構成されても良い。耐熱性の観点から99〜92質量%がポリプロピレン樹脂であればより好ましい。ここでポリプロピレン樹脂とはプロピレンの単独重合体であるホモポリプロピレンはもちろんのこと、コモノマー残基を含むポリプロピレン共重合体であってもよい。コモノマーとしては、不飽和炭化水素が好ましく、たとえばエチレンやα−オレフィンである1−ブテンや1−ペンテン、4−メチルペンテン−1、1−オクテンを挙げることができる。ポリプロピレンへのこれらコモノマーの共重合率は好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。
本発明において用いるポリプロピレン樹脂は、0.01〜5質量%の範囲で高溶融張力ポリプロピレン樹脂を含有することが製膜性の向上の観点から好ましい。より好ましくは0.1〜3質量%、0.1〜1質量%であれば特に好ましい。ここで、高溶融張力ポリプロピレン樹脂とは高分子量成分や分岐構造を有する成分をポリプロピレン樹脂に混合したり、ポリプロピレンに長鎖分岐成分を共重合させたりすることで溶融状態での張力を高めたポリプロピレン樹脂であるが、中でも長鎖分岐成分を共重合させたポリプロピレン樹脂を用いることが好ましい。この高溶融張力ポリプロピレン樹脂としては、市販されている樹脂を用いることができる。市販の高溶融張力ポリプロピレン樹脂としては、Basell社製ポリプロピレン樹脂 Pro−fax PF814、PF633、PF611やBorealis社製ポリプロピレン樹脂 WB130HMS、Dow社製ポリプロピレン樹脂D114、D206などを挙げることができる。
本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムはエチレン・α−オレフィン共重合体を0.1〜10質量%含んでなるポリプロピレン樹脂から構成されることが、高透気性、高空孔率を実現する観点から好ましい。2〜10質量%であるとより好ましく、3〜8質量%であれば特に好ましい。ここで、エチレン・α−オレフィン共重合体としては直鎖状低密度ポリエチレンや超低密度ポリエチレンを挙げることができ、中でも、メタロセン系触媒を採用し、オクテン−1を共重合したエチレン・オクテン−1共重合体を好ましく用いることができる。これらエチレン・α−オレフィン共重合体は市販されている、たとえばダウ・ケミカル製“Engage(エンゲージ)(登録商標)”(タイプ名:8411、8452、8100など)を用いることができる。
本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムは、フィルムの両表面を貫通し、透気性を有する孔(以下、貫通孔という)を有している。この貫通孔は、たとえば二軸延伸によりフィルム中に形成することが好ましい。具体的な方法としては、β晶法を挙げることができる。これにより、均一物性、薄膜化、機械特性の縦横バランス化を達成することができる。
β晶法を用いてフィルムに貫通孔を形成するためには、ポリプロピレン樹脂のβ晶形成能が40〜90%であることが好ましい。β晶形成能が40%未満ではフィルム製造時にβ晶量が少ないためにα晶への転移を利用してフィルム中に形成される空隙数が少なくなり、その結果、透過性の低いフィルムしか得られない場合がある。一方、β晶形成能が90%を超えるようにするのは、後述するβ晶核剤を多量に添加したり、使用するポリプロピレン樹脂の立体規則性を極めて高くしたりする必要があり、製膜安定性が悪化するなど工業的な実用価値が低い。工業的にはβ晶形成能は50〜85%が好ましく、60〜80%が特に好ましい。
β晶形成能を40〜90%に制御するためには、アイソタクチックインデックスの高いポリプロピレン樹脂を使用したり、β晶核剤と呼ばれる、ポリプロピレン樹脂中に添加することでβ晶を選択的に形成させる結晶化核剤を添加剤として用いたりすることが好ましい。β晶核剤としては種々の顔料系化合物やアミド系化合物などを挙げることができるが、特に特開平5−310665号公報に開示されているアミド系化合物を好ましく用いることができる。これらアミド系化合物は、ポリプロピレン樹脂中でアスペクト比の高い針状粒子として分散させることができ、ポリプロピレンフィルム製造時の溶融押出において、押出時のせん断や、Tダイから吐出した際のドラフトにより長軸をフィルム流れ方向に配向させることができる。針状粒子を結晶化核としてポリプロピレンのβ晶ラメラが成長する際に、核剤が流れ方向に配向しているため、β晶ラメラも特定方向に配向して成長することで、延伸工程で貫通孔が形成され易い構造を有することができると考えられる。
β晶核剤の添加量としては、ポリプロピレン樹脂全体を基準とした場合に、0.05〜0.5質量%であることが好ましく、0.1〜0.3質量%であればより好ましい。
本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムをコア上に巻回した多孔性ポリプロピレンフィルムロール(以下、単にフィルムロールということがある)は、フィルムロール中の長手方向に任意の場所で、長手方向に50mm間隔で61点(測定対象長さの総延長は3,000mm)の透気抵抗を測定したときの、最高透気抵抗をGmax(秒)、最低透気抵抗をGmin(秒)、全平均透気抵抗をGave(秒)としたとき、Gmax−Gminの値が0〜20秒であり、かつGaveが50〜500秒であることが望ましい。
また、フィルムロール中の長手方向に任意の場所で、長手方向に50mm間隔で61点(測定対象長さの総延長は総延長3,000mm)の空孔率を測定したときの、最高空孔率をεmax、最低空孔率をεmin、全平均空孔率をεaveとしたとき、(εmax−εmin)/εaveの値が0〜0.08であることが望ましい。
さらにまた、上記した測定において、Gmax−Gminの値が0〜20秒であり、(εmax−εmin)/εaveの値が0〜0.08であり、かつGaveが50〜500秒であることがより好ましい。
ここで、本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムロールは、紙製、プラスチック製、金属製などからなり、フィルムの幅以上の幅を有する管(コア)を巻芯にして、このコア上にフィルムを長手方向に少なくとも100m以上連続して巻回した(巻き取った)ものである。長手方向のフィルム長さは、より好ましくは200〜10,000mである。多孔性フィルムの場合、あまり長尺で巻き取ると、フィルムの自重でフィルムが押しつぶされてしまうため、300〜5,000mであるとより好ましく、500〜3,000mであればさらに好ましく、500〜2,000mであれば特に好ましい。また、フィルム幅は、特に限定されないが、通常の製膜装置であれば、0.5〜10m幅で製造することが可能であり、その後、0.5〜2m幅にスリットして巻取ることが好ましい。さらに最終製品の幅は、使用する用途、蓄電デバイスであればそのサイズに合わせて適切な幅に合わせて二次スリットすることが好ましく、0.005〜1m幅、より好ましくは0.01〜0.5m幅とすることが好ましい。
本発明のフィルムロールにおいて、Gmax−Gminの値を0〜20秒とする手法、(εmax−εmin)/εaveの値を0〜0.08とする方法は、特に限定されるものではないが、フィルムロールの製造段階において、以下のように製造時の条件を工夫し、それを採用することにより達成することができる。
まず第1の条件として、溶融押出からキャストフィルムを得る際の冷却速度の制御を挙げることができる。
本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムは、シート状に溶融押出したポリマーを105〜130℃に加熱したキャストドラム上で加熱し、10〜30秒間保持することで、β晶を未延伸フィルム中に多量に形成する。その際、ドラム上で105〜130℃の温度範囲で結晶化させた後、常温に直ちに冷却するのではなく、60〜95℃、好ましくは70〜90℃に加熱したロールを用いて、冷却速度を緩め、徐冷することが均一性を向上させる観点で望ましい。
第2の条件として、フィルム長手方向への延伸でのα晶化の促進を挙げることができる。
フィルムの多孔化に際しては、未延伸フィルムを再度加熱し、長手方向への延伸工程でβ晶からα晶に結晶転移させることで、結晶密度の差によりフィルム中に空隙(初期孔)を形成するが、その際、長手方向の延伸によりβ晶をα晶に完全に転移させ、その上で、延伸終了後に115〜135℃に加熱することでポリプロピレンの結晶(α晶)化を促進させることが望ましい。通常の逐次二軸延伸では長手方向に延伸する場合、延伸終了後は直ちにフィルムを冷却することが均一な平面性のフィルムを得る観点から望ましいが、本発明では、長手方向の延伸でβ晶からα晶に完全に結晶転移させ、延伸後のロールを加熱することで、一軸延伸フィルムの結晶化度を高めることができ、その結果、次の幅方向への延伸工程での均一なフィブリル開裂を促進し、均一な透過性能、空孔率を得られると考えられる。
第3の条件として、フィルム幅方向への延伸の条件を挙げることができる。
長手方向に一軸延伸を行ったフィルムを幅方向に延伸する際に、最終の延伸倍率を5〜10倍、好ましくは5〜8倍とすることが均一性の観点から望ましく、さらに、その際の延伸速度として、延伸倍率が4倍に達するまでは3,000%/分以下とすることが望ましい。延伸倍率が4倍を超え最終的な倍率に至るまでの領域においては、生産性の観点から高速延伸としても物性の均一性を達成する上で影響は少ない。
本発明のフィルムロールを得るためには、上記した3つの条件を全て採用することが均一性を著しく高めることが可能であるので望ましいが、少なくとも2つの条件を採用することが望ましい。
本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムロールは、全平均透気抵抗Gaveが50〜500秒であることが望ましい。Gaveが50秒未満であると、フィルムの機械強度が低くなりすぎて、ロールに巻取った状態での保管時にロールの巻芯でフィルム自重によりフィルムが圧縮され、蓄電デバイス用のセパレータとして使用する際の特性に影響を及ぼす程度までフィルム構造に影響する場合がある。一方、Gaveが500秒を超えると、本発明のような高い均一性を有していなくとも蓄電デバイス用のセパレータとしての特性に影響を及ぼさない場合がある。全平均透気抵抗Gaveとしては100〜400秒であればより好ましく、120〜300秒であると特に好ましい。
本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムロールで全平均透気抵抗Gaveを50〜500秒の範囲に制御する方法としては、特に限定されるものではないが、上記したとおり、ポリプロピレン樹脂中にエチレン・α−オレフィン共重合体を0.1〜10質量%を含ませ、後述する逐次二軸延伸により貫通孔を形成することにより、かかる望ましい範囲に制御することができる。
本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムロールは、蓄電デバイス、とりわけリチウムイオン二次電池用のセパレータとして用いた際のリチウムイオン電導性の観点から全平均空孔率εaveが60〜80%であることが好ましい。全平均空孔率が60%未満では該セパレータとして使用したときに電気抵抗が大きくなり、高出力用途に用いると電池内部で発熱し、エネルギーを損失する場合がある。一方、全平均空孔率が80%を超えると、フィルムの機械強度が低くなりすぎて、ロールに巻取った状態での保管時にロールの巻芯でフィルム自重によりフィルムが圧縮され、蓄電デバイス用のセパレータとして使用する際の特性に影響を及ぼす程度までフィルム構造に影響を及ぼす場合がある。優れたセパレータ特性と機械強度を両立させる観点からフィルムの全平均空孔率は65〜75%であれば特に好ましい。
全平均空孔率をかかる好ましい範囲に制御する方法としては、特に限定されるものではないが、上記したとおり、ポリプロピレン樹脂中にエチレン・α−オレフィン共重合体を0.1〜10質量%を含ませ、後述する逐次二軸延伸により貫通孔を形成することにより上記した望ましい範囲に制御することができる。
本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムは、セパレータとして用いた際に優れた電池特性と安全性を両立する観点から平均貫通孔径が40〜100nmであることが好ましい。平均貫通孔径が40nm未満では、電気抵抗が高くなり、エネルギーロスが大きくなる場合があり、平均貫通孔径が100nmを超えると、自己放電しやすくなる場合がある。平均貫通孔径としては、50〜90nmであればより好ましい。
平均貫通孔径をかかる好ましい範囲に制御する方法としては、上記した空孔率と同様に、ポリプロピレン樹脂中にエチレン・α−オレフィン共重合体を0.1〜10質量%を含ませ、後述する逐次二軸延伸により貫通孔を形成することにより上記した望ましい範囲に制御することができる。
本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムは、フィルム総厚みが10〜50μmであることが好ましい。総厚みが10μm未満では使用時にフィルムが破断する場合があり、50μmを超えると蓄電デバイス内に占める多孔性フィルムの体積割合が高くなりすぎてしまい、高いエネルギー密度を得ることができなくなる。フィルム総厚みは12〜30μmであればより好ましく、14〜25μmであればなお好ましい。
また、本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムは、組成の異なる、もしくは同一組成からなる複数の層を積層してなる積層フィルムであってもよい。積層フィルムとすると、フィルム表面特性とフィルム全体の特性を好ましい範囲に個別に制御できる場合があるので、好ましい。その場合、A/B/A型の3層積層とすることが好ましいが、A/B型の2層積層を選択しても、また、4層以上の多層積層としても問題ない。なお、積層厚み比は、本発明の効果を損なわない範囲において制限されない。
本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤や無機あるいは有機粒子からなる滑剤、さらにはブロッキング防止剤や充填剤、非相溶性ポリマーなどの各種添加剤を含有させてもよい。特に、ポリプロピレン樹脂の熱履歴による酸化劣化を抑制する目的で、ポリプロピレン樹脂100質量部に対して酸化防止剤を0.01〜0.5質量部添加することは好ましい。
以下に本発明における多孔性ポリプロピレンフィルムおよびフィルムロールの製造方法を具体的に説明する。なお、本発明はこれら製造方法に限定されるものではない。
まず、ポリプロピレン樹脂として、MFR8g/10分の市販のホモポリプロピレン樹脂94質量部、同じく市販のMFR2.5g/10分高溶融張力ポリプロピレン樹脂1質量部、さらにメルトインデックス18g/10分の超低密度ポリエチレン樹脂5質量部にN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド0.2質量部を混合し、二軸押出機を使用して予め所定の割合で混合した原料を準備する。この際、溶融温度は270〜300℃とすることが好ましい。
次に、上述の混合原料を単軸の溶融押出機に供給し、200〜240℃にて溶融押出を行う。この際、超低密度ポリエチレンのゲル化防止などの観点から酸化防止剤を追添することは好ましいことである。そして、ポリマー管の途中に設置したフィルターにて異物や変性ポリマーなどを除去した後、Tダイよりキャストドラム上に吐出し、未延伸シートを得る。この際、キャストドラムは表面温度が105〜130℃であることが、キャストフィルムのβ晶分率を高く制御する観点から好ましい。β晶分率は好ましくは40〜80%であることが貫通孔の形成を均一にし、透気性、空孔率の均一性を高める観点から好ましい。β晶分率は45〜80%であればより好ましく、50〜75%であれば特に好ましい。また、シートをドラムへ密着させるためにエアナイフを用いて空気を吹き付ける方法を採用することが好ましい。
キャストドラムで加熱しつつ固化させた未延伸シートを次に60〜95℃、好ましくは70〜90℃に加熱したロールに、0.05〜5秒間接触させ、徐冷することが特性の均一性を高める観点から好ましい。
このようにして得られた未延伸シートを二軸延伸してフィルム中に空孔(貫通孔)を形成する。二軸延伸の方法としては、フィルム長手方向に延伸後幅方向に延伸、あるいは幅方向に延伸後長手方向に延伸する逐次二軸延伸法、またはフィルムの長手方向と幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸法などを用いることができるが、高透気性フィルムを得やすいという点で逐次二軸延伸法を採用することが好ましく、特に長手方向に延伸後、幅方向に延伸することが好ましい。
具体的な延伸条件としては、まず未延伸シートを長手方向に延伸可能な温度に制御する。温度制御の方法は、温度制御された回転ロールを用いる方法、熱風オーブンを使用する方法などを採用することができる。長手方向の延伸温度としてはフィルム特性とその均一性の観点から、110〜140℃、さらに好ましくは115〜130℃の温度を採用することが好ましい。延伸倍率としては4〜6倍、より好ましくは4.5〜5.8倍である。ここで、特に高空孔率フィルムを得ることができる長手方向の延伸温度としては、120〜125℃である。また、延伸倍率を高くするほど高空孔率化するが、6倍を超えて延伸すると、次の横延伸工程でフィルム破れが起きやすくなってしまう場合がある。
長手方向への延伸工程では、上記した条件により延伸を行うことでβ晶をα晶に完全に転移させることができ、その上で、延伸終了後に115〜135℃に加熱したロールを用いて加熱処理することでポリプロピレンの結晶(α晶)化を促進させることが特性の均一性を高める観点から望ましい。ここで、加熱処理する時間としては0.1〜10秒間であることが好ましい。
次に、一軸延伸ポリプロピレンフィルムをステンター式延伸機にフィルム端部を把持させて導入する。そして、好ましくは130〜155℃に加熱して幅方向に5〜10倍、より好ましくは5〜8倍延伸を行う(いずれも最終倍率)。なお、このときの横延伸速度としては500〜6,000%/分で行うことが好ましく、1,000〜5,000%/分であればより好ましい。特に、延伸倍率が4倍に達するまでは3,000%/分以下とすることが望ましい。延伸倍率が4倍を超え最終的な倍率に至るまでの領域においては、生産性の観点から高速延伸としても物性の均一性を達成する上で影響は少ない。
ついで、そのままステンター内で熱固定を行うが、その温度は横延伸温度以上160℃以下が好ましく、熱固定時間は5〜30秒間であることが好ましい。さらに、熱固定時にはフィルムの長手方向および/もしくは幅方向に弛緩させながら行ってもよく、特に幅方向の弛緩率を7〜12%とすることが、熱寸法安定性の観点から好ましい。
以上のような条件で製膜、延伸を行った多孔性ポリプロピレンフィルムについてクリップで把持していたフィルム端部をトリミングしてフィルムの中央部のみを、紙製、プラスチック製、金属製なからなり、トリミング後のフィルムの幅以上の幅を有する管を巻芯にして、フィルムを長手方向に少なくとも100m以上連続して巻取ることで、フィルムロールを得る。この際、巻取り張力は、フィルムにシワが発生せず、かつ弛みが起こらない範囲で低張力であることが、巻取った後の特性変化を抑制する観点から好ましく、巻取り張力は5〜50N/mであることが好ましい。特に巻取り張力が5〜30N/mであると、フィルムロールを放置しておいても、圧縮でのロール巻芯側の特性変化を抑制することができる点で好ましい。
本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムロールは透気性や空孔率に優れるだけでなく、透気性や空孔率のバラツキが極めて小さいので、蓄電デバイス用セパレータに使用した際に蓄電デバイス間の特性バラツキが小さく、均一な品質を得ることができる。したがって、特に電気自動車などで用いる大型リチウムイオン二次電池のセパレータとして特に好ましく用いることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、特性は以下の方法により測定、評価を行った。
(1)β晶形成能
樹脂またはフィルム5mgを試料としてアルミニウム製のパンに採取し、示差走査熱量計(セイコー電子工業製RDC220)を用いて測定した。まず、窒素雰囲気下で室温から240℃まで10℃/分で昇温(ファーストラン)し、10分間保持した後、20℃まで10℃/分で冷却する。5分保持後、再度10℃/分で昇温(セカンドラン)した際に観測される融解ピークにについて、145〜157℃の温度領域にピークが存在する融解をβ晶の融解ピーク、158℃以上にピークが観察される融解をα晶の融解ピークとして、高温側の平坦部を基準に引いたベースラインとピークに囲まれる領域の面積から、それぞれの融解熱量を求め、α晶の融解熱量をΔHα、β晶の融解熱量をΔHβとしたとき、以下の式で計算される値をβ晶形成能とする。なお、融解熱量の校正はインジウムを用いて行った。
β晶形成能(%) = 〔ΔHβ / (ΔHα + ΔHβ)〕 × 100
なお、ファーストランで観察される融解ピークから同様にβ晶の存在比率を算出することで、その試料の状態でのβ晶分率を算出することができる。
(2)透気抵抗
フィルムロールの幅方向の中央位置を、長手方向に任意の場所から50mm間隔で61点(スタートを0mmとすると、トータル長さ3,000mm)について、JIS P 8117(1998)のB形ガーレー試験器を用いて、23℃、相対湿度65%にて、100mlの空気の透過時間の測定を行った。全測定値の相加平均を全平均透気抵抗(Gave)とした。
また、61個の測定値で100mlの空気の透過時間が最長の値を最高透気抵抗(Gmax)、最も透過時間が短かった値を最低透過時間(Gmin)とし、透気抵抗の均一性をGmaxとGminの差(Gmax−Gmin)で算出した。
(3)空孔率
フィルムロールの幅方向の中央位置を、長手方向に任意の場所から50mm間隔(各サンプルの中央間の間隔が50mm)で30mm(長手方向)×40mm(幅方向)の大きさの矩形にフィルムを61個切取りサンプルとした。電子比重計(ミラージュ貿易(株)製SD−120L)を用いて、室温23℃、相対湿度65%の雰囲気にて比重(ρ)の測定を行った。
次に、測定したフィルムロールの任意の場所を切取り、280℃、5MPaで熱プレスを行い、その後、25℃の水で急冷して、空孔を完全に消去したシートを作成した。このシートの比重を上記した方法で同様に測定し、平均値を樹脂の比重(d)とした。なお、後述する実施例においては、いずれの場合も樹脂の比重dは0.91であった。フィルムの比重と樹脂の比重から、以下の式により空孔率を算出した。
空孔率(%) = 〔( d − ρ ) / d 〕 × 100
各サンプル(61個)について、空孔率を算出し、その相加平均値を全平均空孔率(εave)とした。また、最も高い空孔率を最高空孔率(εmax)、最も低い空孔率を最低空孔率(εmin)とし、空孔率の均一性を〔(εmax−εmin)/εave〕で算出した。
(4)電池性能の均一性
以下の通りリチウムイオン電池を作成し、評価に供した。
・正極材料
LiCoO(セイミケミカル製C−012):89.5質量部
アセチレンブラック(電気化学工業製75%プレス品):4.5質量部
ポリフッ化ビニリデン(呉羽化学工業製):6質量部
N−メチル−2−ピロリドン:40質量部
上記物質を混合し、スラリーを作成した。得られたスラリーを集電体であるアルミニウム箔上に塗着、乾燥後、打抜き加工を行った。
・負極材料
メソカーボンマイクロビーズ(MCMB:大阪ガスケミカル製25−28):93質量部
アセチレンブラック:2質量部
ポリフッ化ビニリデン:5質量部
N−メチル−2−ピロリドン:50質量部
上記物質を混合し、スラリーを作成した。得られたスラリーを集電体である銅箔上に塗着、乾燥後、打抜き加工を行った。
プロピレンカーボネートとメチルカーボネートを質量比3:7で混合した溶媒に、LiPFを濃度が1mol/Lとなるように溶解させ、これを電解液として用いた。正極と負極の間に、フィルムロールから切り出したフィルムをセパレータとして挟み、打ち抜き加工後、正極、負極各端子を取り出し、アルミラミネートタイプの外装体に挿入した。当該外装体の3方をシール後、120℃で1時間乾燥を行い、電解液を注入し、減圧下で4方目をシールした。このようにして、各フィルムロールから長手方向に10m間隔で10箇所からフィルムを切り出し、リチウムイオン電池を作成し出力特性評価(初期容量評価)を行い、以下の基準で評価を行った。
A級:作成した電池の初期容量のバラツキが2%以内であった。
B級:作成した電池の初期容量のバラツキが2%を超え5%以内であった。
C級:作成した電池の初期容量のバラツキが5%を超えた。
(5)イオン電導性
プロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとの等容量混合溶媒中、LiPF6 を1モル/Lの割合で溶解した電解液を作製した。この電解液中にニッケル製正・負極および該正・負極間に多孔性ポリオレフィンフィルムを配置し、LCRメーターを用いて、複素インピーダンス法にてコール・コールプロットを測定し、20,000Hzでのインピーダンスの実部を求めイオン電導性の指標とした。測定は、アルゴン雰囲気のグローブボックス中、25℃において行った。サンプルは、フィルムロールの長手方向に任意の場所から250mm間隔で13点(スタートを0mmとすると、トータル長さ3,000mm)を採取して行い、測定値の相加平均を以下の基準で評価を行った。
A級:インピーダンス(実部)の平均値が0.12Ω未満であった。
B級:インピーダンス(実部)の平均値が0.12〜0.15Ωであった。
C級:インピーダンス(実部)の平均値が0.15Ωを超えた。
(実施例1)
ポリプロピレンフィルムの原料樹脂として、住友化学(株)製ホモポリプロピレンFLX80E4(MFR:7g/10分、以下、PP−1と表記)を97質量部、超低密度ポリエチレン樹脂であるダウ・ケミカル製 Engage8411(メルトインデックス:18g/10分、以下、単にPE−1と表記)を3質量部に加えて、β晶核剤であるN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド(新日本理化(株)製、Nu−100、以下、単にβ晶核剤と表記)を0.3質量部、さらに酸化防止剤であるチバ・スペシャリティ・ケミカルズ製IRGANOX1010、IRGAFOS168を各々0.2、0.3質量部(以下、単に酸防剤と表記し、特に記載のない限り2:3の質量比で使用)を、この比率で混合されるように計量ホッパーから二軸押出機に原料供給し、290℃で溶融混練を行い、20μmカットの焼結フィルターを通した後、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした。
このチップ原料を単軸押出機に供給して230℃で溶融押出を行い、40μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、さらに80℃に表面温度を制御した金属ロール上で3秒間徐冷して未延伸シートを得た。
ついで、120℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく120℃に加熱したロールと125℃に加熱したロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に5倍延伸を行った。延伸後に125℃に加熱したロール群でトータル2秒間処理した後、30℃に温度制御したロールで冷却を行った。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、150℃で幅方向に6.5倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から終了まで1,800%/分一定で延伸した。そして、幅方向に10%のリラックスを掛けながら158℃で6秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力25N/mで500m巻取って、厚み25μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(実施例2)
ポリプロピレンフィルムの原料樹脂として、住友化学(株)製ホモポリプロピレン WF836DG3(MFR:7g/10分、以下、PP−2と表記)を96質量部、PE−1を4質量部混合したところに、β晶核剤を0.28質量部、酸化防止剤を0.5質量部、を添加して2軸押出機に供給し、300℃で溶融混練を行い、20μmカットの焼結フィルターを通した後、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした。
このチップ原料を単軸押出機に供給して230℃で溶融押出を行い、40μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、さらに70℃に表面温度を制御した金属ロール上で2秒間徐冷して未延伸シートを得た。
ついで、125℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく125℃に加熱したロールと130℃に加熱したロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に5.2倍延伸を行った。延伸後に130℃に加熱したロール群でトータル1.5秒間処理した後、30℃に温度制御したロールで冷却を行った。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、150℃で幅方向に7倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から終了まで4,200%/分一定で延伸した。そして、幅方向に10%のリラックスを掛けながら155℃で6秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力20N/mで3,000m巻取って、厚み20μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(実施例3)
ポリプロピレンフィルムの原料樹脂として、PP−1を97質量部に、超低密度ポリエチレン樹脂であるダウ・ケミカル製 Engage8452(メルトインデックス:3g/10分、以下、PE−2と表記)を3質量部、さらにβ晶核剤を0.25質量部、酸化防止剤を0.5質量部、を添加して2軸押出機に供給し、300℃で溶融混練を行い、20μmカットの焼結フィルターを通した後、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした。
このチップ原料を単軸押出機に供給して230℃で溶融押出を行い、40μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、その後表面温度25℃の金属ロール上で急冷して未延伸シートを得た。
ついで、118℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく118℃に加熱したロールと127℃に加熱したロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に5倍延伸を行った。延伸後に127℃に加熱したロール群でトータル2秒間処理した後、30℃に温度制御したロールで冷却を行った。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、148℃で幅方向に6.5倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から終了まで1,800%/分一定で延伸した。そして、幅方向に10%のリラックスを掛けながら155℃で6秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力30N/mで1,000m巻取って、厚み25μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(実施例4)
ポリプロピレンフィルムの原料樹脂として、PP−1を96質量部、PE−1を4質量部に加えて、β晶核剤を0.3質量部、酸化防止剤を0.4質量部添加して二軸押出機に供給し、300℃で溶融混練を行い、20μmカットの焼結フィルターを通した後、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした。
このチップ原料を単軸押出機に供給して220℃で溶融押出を行い、40μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから110℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに10秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、さらに80℃に表面温度を制御した金属ロール上で1秒間徐冷して未延伸シートを得た。
ついで、125℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく125℃に加熱したセラミックロールと30℃に温度制御したハードクロムロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に5倍延伸を行い、延伸後そのまま冷却した。
次に、テンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、150℃で幅方向に7倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から5倍延伸終了まで2,500%/分で延伸し、その後延伸終了までは5,000%/分で延伸した。そして、幅方向に10%のリラックスを掛けながら157℃で5秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力20N/mで2,000m巻取って、厚み25μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(比較例1)
実施例1と同様のチップ原料を用いて、以下の通りポリプロピレンフィルムを作成した。
チップ原料を単軸押出機に供給して230℃で溶融押出を行い、40μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、その後表面温度25℃の金属ロール上で急冷して未延伸シートを得た。
ついで、120℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく120℃に加熱したセラミックロールと30℃に温度制御したハードクロムロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に5倍延伸を行い、延伸後そのまま冷却した。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、150℃で幅方向に6.5倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から終了まで1,800%/分一定で延伸した。そして、幅方向に10%のリラックスを掛けながら158℃で6秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力20N/mで500m巻取って、厚み25μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(比較例2)
実施例1と同様のチップ原料を用いて、以下の通りポリプロピレンフィルムを作成した。
チップ原料を単軸押出機に供給して230℃で溶融押出を行い、40μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、さらに80℃に表面温度を制御した金属ロール上で3秒間徐冷して未延伸シートを得た。
ついで、125℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく125℃に加熱したセラミックロールと30℃に温度制御したハードクロムロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に5倍延伸を行い、延伸後そのまま冷却した。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、150℃で幅方向に6.5倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から終了まで4,200%/分一定で延伸した。そして、幅方向に10%のリラックスを掛けながら155℃で6秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力35N/mで300m巻取って、厚み20μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(比較例3)
実施例2と同様のチップ原料を用いて、以下の通りポリプロピレンフィルムを作成した。
チップ原料を単軸押出機に供給して230℃で溶融押出を行い、40μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、その後表面温度25℃の金属ロール上で急冷して未延伸シートを得た。
ついで、125℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく125℃に加熱したロールと125℃に加熱したロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に5倍延伸を行った。延伸後に125℃に加熱したロール群でトータル2秒間処理した後、30℃に温度制御したロールで冷却を行った。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、150℃で幅方向に7倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から3倍終了まで3,000%/分とし、その後延伸終了まで4,500%/分で延伸した。そして、幅方向に8%のリラックスを掛けながら155℃で6秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力30N/mで1,000m巻取って、厚み20μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(比較例4)
メルトフローレート0.5g/10分のポリプロピレン樹脂20質量部とメルトフローレート4.2g/10分、エチレン共重合量7.8質量%のポリプロピレン−エチレンブロック共重合体80質量部に、β晶核剤0.2質量部、酸防剤0.5質量部を混合して一軸押出機を用いて250℃で溶融混合した後、30μmカットの焼結フィルターを通し、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした(混合後の原料のメルトフローレート2.7g/10分、エチレン共重合量6.2質量%であった)。
この原料を一軸押出機で200℃で溶融押出し、40μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに12秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、その後表面温度25℃の金属ロール上で急冷して未延伸シートを得た。
ついで、90℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、4倍に延伸した、この際フィルムのネックイン率が35%となるようにロール間隙を調整した。その後、145℃に加熱したロールを用いて、長手方向に10%の延伸を行いながら5秒間かニールを行った。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、140℃で幅方向に6倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から延伸終了まで6,000%/分とし、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力30N/mで1,000m巻取って、厚み60μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(実施例5)
ポリプロピレンフィルムの原料樹脂として、PP−1を97質量部、PE−1を3質量部に加えて、β晶核剤を0.3質量部、さらに酸化防止剤を0.5質量部添加して二軸押出機に供給し、305℃で溶融混練を行い、20μmカットの金網フィルターを通した後、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした。
このチップ原料を単軸押出機に供給して220℃で溶融押出を行い、30μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、さらに80℃に表面温度を制御した金属ロール上で3秒間徐冷して未延伸シートを得た。
ついで、120℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく110℃に加熱したロールと115℃に加熱したロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に5.5倍延伸を行った。延伸後に125℃に加熱したロール群でトータル2秒間処理した後、30℃に温度制御したロールで冷却を行った。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、150℃で幅方向に6倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から終了まで1,000%/分一定で延伸した。そして、幅方向に10%のリラックスを掛けながら158℃で6秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力25N/mで500m巻取って、厚み25μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
(実施例6)
ポリプロピレンフィルムの原料樹脂として、PP−1を100質量部に、β晶核剤を0.3質量部、酸化防止剤を0.5質量部添加して二軸押出機に供給し、305℃で溶融混練を行い、20μmカットの金網フィルターを通した後、ストランド状にダイから吐出して、25℃の水槽にて冷却固化し、チップ状にカットしてチップ原料とした。
このチップ原料を単軸押出機に供給して220℃で溶融押出を行い、30μmカットの焼結フィルターを通して、Tダイから120℃に表面温度を制御したキャストドラムに吐出し、ドラムに15秒間密着するようにエアナイフを用いてキャストし、さらに80℃に表面温度を制御した金属ロール上で3秒間徐冷して未延伸シートを得た。
ついで、130℃に加熱したセラミックロールを用いて加熱を行い、同じく130℃に加熱したロールと120℃に加熱したロールの周速差を利用して、フィルムの長手方向に4.2倍延伸を行った。延伸後に125℃に加熱したロール群でトータル2秒間処理した後、30℃に温度制御したロールで冷却を行った。
次にテンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、145℃で幅方向に6倍延伸した。その際、延伸速度は延伸開始から終了まで3,000%/分一定で延伸した。そして、幅方向に10%のリラックスを掛けながら160℃で6秒間の熱処理を行い、その後、フィルムの両端部を片刃を用いてトリミングカットしてフィルムの中央部分のみを製品として、外径172.4mmの紙管に張力25N/mで500m巻取って、厚み20μmの多孔性ポリプロピレンフィルムロールを得た。
Figure 0005604898
Figure 0005604898
Figure 0005604898
なお、表中の製膜条件1〜3は、以下の条件を採用したか(○)、否か(×)を示す。
製膜条件1:キャストドラム上で105〜130℃の温度範囲で結晶化させた後、60〜95℃に加熱したロールを用いて徐冷した。
製膜条件2:長手方向の延伸によりβ晶をα晶に完全に転移させ、延伸終了後に115〜135℃に加熱することでポリプロピレンの結晶(α晶)化を促進させた。
製膜条件3:長手方向に一軸延伸を行ったフィルムを幅方向に延伸する際に、延伸速度を、延伸倍率が4倍以下は3,000%/分以下とした。
本発明の多孔性ポリプロピレンフィルムロールは透気性または/および空孔率に優れるだけでなく、透気性および/または空孔率が極めて均一な物性でバラツキが小さいことで、蓄電デバイス用セパレータに使用した際に蓄電デバイス間の特性バラツキが小さく、均一な品質を得ることができることから、蓄電デバイス、特に非水電解質二次電池であるリチウムイオン電池のセパレータとして好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 多孔性ポリプロピレンフィルムをコア上に巻回した多孔性ポリプロピレンフィルムロールであって、多孔性ポリプロピレンフィルムロール中の長手方向に任意の場所において、長手方向に50mm間隔で61点の透気抵抗を測定したときの、最高透気抵抗をGmax(秒)、最低透気抵抗をGmin(秒)、全平均透気抵抗をGave(秒)としたとき、Gmax−Gminの値が0〜20秒であり、かつGaveが50〜500秒である多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
  2. 多孔性ポリプロピレンフィルムをコア上に巻回した多孔性ポリプロピレンフィルムロールであって、多孔性ポリプロピレンフィルムロール中の長手方向に任意の場所において、長手方向に50mm間隔で61点の空孔率を測定したときの、最高空孔率をεmax、最低空孔率をεmin、全平均空孔率をεaveとしたとき、(εmax−εmin)/εaveの値が0〜0.08である多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
  3. 多孔性ポリプロピレンフィルムをコア上に巻回した多孔性ポリプロピレンフィルムロールであって、多孔性ポリプロピレンフィルムロール中の長手方向に任意の場所において、長手方向に50mm間隔で61点の透気抵抗および空孔率を測定したときの、最高透気抵抗をGmax(秒)、最低透気抵抗をGmin(秒)、全平均透気抵抗をGave(秒)、最高空孔率をεmax、最低空孔率をεmin、全平均空孔率をεaveとしたとき、Gmax−Gminの値が0〜20秒であり、(εmax−εmin)/εaveの値が0〜0.08であり、かつGaveが50〜500秒である多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
  4. 多孔性ポリプロピレンフィルムに含まれるポリプロピレン樹脂のβ晶形成能が40〜90%である、請求項1〜3のいずれかに記載の多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
  5. 全平均空孔率εaveが60〜80%である、請求項1〜4のいずれかに記載の多孔性ポリプロピレンフィルムロール。
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