JP6023791B2 - 化学強化ガラス板およびフラットパネルディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、化学強化時の反りを低減できるガラス板に関する。
近年、携帯電話または携帯情報端末(PDA)等のフラットパネルディスプレイ装置において、ディスプレイの保護および美観を高めるために、画像表示部分よりも広い領域となるように薄い板状のカバーガラスをディスプレイの前面に配置することが行われている。
このようなフラットパネルディスプレイ装置に対しては、軽量および薄型化が要求されており、そのため、ディスプレイ保護用に使用されるカバーガラスも薄くすることが要求されている。
しかし、カバーガラスの厚さを薄くしていくと、強度が低下し、使用中または携帯中の落下などによりカバーガラス自身が割れてしまうことがあり、ディスプレイ装置を保護するという本来の役割を果たすことができなくなるという問題がある。
このため従来のカバーガラスは、耐傷性を向上させるため、フロート法により製造されたフロートガラスを、化学強化することで表面に圧縮応力層を形成しカバーガラスの耐傷性を高めている。
フロートガラスは化学強化後に反りが生じて平坦性が損なわれることが報告されている(特許文献1〜3)。該反りは、フロート成形時に溶融錫と接触していないガラス面(以下、トップ面ともいう。)と、溶融錫と接触しているガラス面(以下、ボトム面ともいう。)との化学強化の入り方が異なることにより生じるとされている。
前記フロートガラスの反りは化学強化の入り方が強いほど大きくなるため、高い耐傷性への要求に応えるべく開発された、前記表面圧縮応力が600MPa以上であり、圧縮応力層の深さが15μm以上である化学強化フロートガラスにおいて、従来の表面圧縮応力(CS)が500MPa程度で圧縮応力層の深さ(DOL)が10μm程度の化学強化フロートガラスと比べて、反りの問題がより顕在化することとなる。
特許文献1には、ガラス表面にSiO膜を形成した後に化学強化することにより、化学強化時にガラスに入るイオンの量を調整するガラスの強化方法が開示されている。また、特許文献2および3には、トップ面側の表面圧縮応力を特定範囲とすることにより、化学強化後の反りを低減する方法が開示されている。
また、従来、前記反りの問題を低減するために、化学強化による強化応力を小さくしたり、ガラスの少なくとも一方の面を研削処理または研磨処理等することにより表面異質層を除去した後に化学強化する対処方法がなされている。
米国特許出願公開第2011/0293928号明細書 国際公開第2007/004634号 日本国特開昭62−191449号公報
しかしながら、特許文献1に記載のガラス表面にSiO膜を形成した後に化学強化する方法では、化学強化の際の予熱条件が限定され、さらには条件によってはSiO膜の膜質が変化して反りに影響を与える可能性がある。また、特許文献2および3に記載のように、トップ面側の表面圧縮応力を特定範囲とする方法では、ガラスの強度の観点から問題がある。
また、化学強化前にガラスの少なくとも一方の面を研削処理または研磨処理等する方法は、生産性を向上させる観点から問題があり、これらの研削処理または研磨処理等を省略することが好ましい。
化学強化後にある程度以上の反りが生じる場合、カバーガラスの黒枠を印刷する時にガラスとステージの間に隙間が大きくなりすぎガラスがステージに吸着しなくなることがある。また、タッチパネル一体型のカバーガラスに使用される場合には、後工程にて大板の状態でITO(Indium Tin Oxide)等の成膜を行う場合があり、その際に薬液処理槽や洗浄槽のエアーナイフに接触する等の搬送異常が生じたり、ITO製膜中に反りが増大し、基板周辺部のITOの製膜状態が適切にならず、剥がれてしまう等の不具合を生じることがある。さらに、LCD(Liquid Crystal Display)とタッチパネルが貼りつけられたカバーガラスの間に空間が存在するタイプの場合、カバーガラスの一定以上の反りがある場合、輝度ムラやニュートンリングが生じることがある。
したがって、本発明は、化学強化後の反りを効果的に抑制することができるとともに、化学強化前の研磨処理等を省略または簡略化することができるガラス板を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
1.一方の面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜1.2質量%低いガラス板。
2.Alを4モル%以上含有するガラス板であって、一方の面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜1.2質量%低いガラス板。
3.CaOを含有しない、またはCaOを6モル%以下の範囲で含有するガラス板であって、一方の面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜1.2質量%低いガラス板。
4.KOを3モル%以上含有するガラス板であって、一方の面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜1.2質量%低いガラス板。
5.前項1〜4のいずれか1に記載のガラス板であって、一方の面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.3質量%〜0.7質量%低いガラス板。
6.フロート法により製造された前項1〜5のいずれか1に記載のガラス板。
7.表面NaO量が低い面がフロートバス内で溶融金属に触れていない面である前項1〜6のいずれか1に記載のガラス板。
8.表面NaO量が低い面における、NaO量がガラス板内部のNaO量より小さい層の厚みが5μm未満である前項1〜7のいずれか1に記載のガラス板。
9.厚みが1.5mm以下である前項1〜8のいずれか1に記載のガラス板。
10.厚みが0.8mm以下である前項1〜9のいずれか1に記載のガラス板。
11.前項1〜10のいずれか1に記載のガラス板を化学強化して得られるガラス板
12.カバーガラスを備えたフラットパネルディスプレイ装置であって、該カバーガラスが前項11に記載の化学強化ガラス板であるフラットパネルディスプレイ装置。
本発明のガラス板は一方の面において脱アルカリ処理されていることにより、ガラスの一方の面ともう一方の面において化学強化の入り方に差が生じるのを抑制し、化学強化による応力を小さくすることなく、また化学強化前の研磨処理等を簡略化または省略しても、化学強化後におけるガラスの反りを低減し、優れた平坦度を得ることができる。
また、本発明のガラス板がフロートガラスである場合、本発明の好ましい態様によればカバーガラスとして使用することに支障が出るような凹部が発生しないものも得ることが可能になる。
図1は、本発明で用いることのできる両流しタイプのインジェクタを模式的に示す図である。 図2は、本発明で用いることのできる片流しタイプのインジェクタを模式的に示す図である。 図3は、本発明の化学強化用フロートガラスを化学強化した後、フラットパネルディスプレイ用のカバーガラスとして用いたフラットパネルディスプレイの断面図である。 図4は、実施例で用いた実験装置の斜視図である。(実施例1)。 図5は、一方の面におけるXRF分析による表面NaO量ともう一方の面の表面NaO量質量%差(ΔNaO量)と化学強化後のΔ反り量の関係を示す図である。(実施例1) 図6は、導入チューブを用いてガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる気体をガラス板に供給する方法の模式図である。 図7(a)にフロート法によるガラス板の製造において、その構造中にフッ素原子が存在する分子を含有する気体をビームにより供給してガラスリボンの表面を処理する方法の概略説明図を示す。図7(b)は、図7(a)のA−A断面図である。 図8(a)〜(d)は、気体の量をガラスリボンの幅方向で3分割して調整可能なビームの断面図を示す。
1.ガラス板
ガラス板の化学強化後の反りは、ガラス板の一方の面ともう一方の面において化学強化の入り方が異なることにより生じる。具体的には、例えば、フロートガラスの場合、フロート成形時に溶融錫と接触していないガラス面(トップ面)と溶融金属(通常、錫)と接触しているガラス面(ボトム面)において化学強化の入り方が異なることにより化学強化後の反りが生じる。
本発明によれば、ガラス板上を脱アルカリ処理して一方の面の脱アルカリの程度ともう一方の面の脱アルカリの差を特定範囲以上とすることにより、ガラス板の一方の面ともう一方の面におけるイオンの拡散速度を制御して、一方の面ともう一方の面における化学強化の入り方を均衡化することができる。そのため、本発明のガラス板は、強化応力を制御したり、化学強化処理の前に研削および研磨等の処理をすることなく、化学強化後のガラス板の反りを低減することができる。
ガラス表面の脱アルカリ現象は、アルカリ分がNaの場合、以下の3つの段階(a)、(b)、(c)が順次繰り返し起っているものである。
(a)ガラス内部からガラス表面へのアルカリ分の輸送(ガラス内部でのNaとHの交換反応)。
(b)ガラス表面でのNaとHの交換反応。
(c)Hと交換したNaのガラス表面からの除去。
ガラス表面の脱アルカリの程度はNaO量を測定することにより評価することができ、本発明においては、ガラスにおけるNaO量をNa−Kα線を用いるXRF(X−ray Fluorescence Spectrometer、蛍光X線分析)により評価する。
XRF(蛍光X線分析)法の分析条件は以下とする。定量はNaO標準試料を用いて検量線法にて行う。測定装置としては、株式会社リガク製ZSX100が挙げられる。
出力:Rh 50kV−72mA
フィルタ:OUT
アッテネータ:1/1
スリット:Std.
分光結晶:RX25
検出器:PC
ピーク角度(2θ/deg.):47.05
ピーク測定時間(秒):40
B.G.1(2θ/deg.):43.00
B.G.1測定時間(秒):20
B.G.2(2θ/deg.):50.00
B.G.2測定時間(秒):20
PHA:110−450
本発明のガラス板は、一方の面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜1.2質量%低く、好ましくは0.3質量%〜0.7質量%低い。表面NaO量が当該範囲である本発明のガラス板は、化学強化時の反りが低減される。
一方の面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも低く、その差(以下、この差をΔNaO量ということがある)が0.2質量%未満であると、反り低減の効果が少ない。ΔNaO量は好ましくは0.3質量%以上である。
フロート法により製造されたガラス板(以下、フロートガラスということがある)は、通常30μm程度トップ面に反っているため、ΔNaO量が1.2質量%を超えると反りの改善が進行しすぎて反対側に大きく反ってしまうおそれがある。
また、ガラス板がフロートガラスである場合そのΔNaO量が0.7質量%を超えるとガラス板表面にカバーガラスとしての使用に支障が出るほど凹部が存在するものとなりやすくなることがある。したがって、ガラス表面に凹部がないことが求められる場合にはΔNaO量は0.7質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以下、特に好ましくは0.31質量%以下である。
なお、ここでいう凹部とはSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて倍率5万〜20万倍でガラス板表面を観察したときに凹部として認められるものであり、典型的には直径が10〜20nmまたはそれ以上、また典型的には直径は40nm以下、深さは5〜10nmまたはそれ以上である。また、カバーガラスとしての使用に支障が出るほど凹部が発生する、とは、表面の凹部密度が7個/μm以上である場合をいう。したがって、表面に凹部が存在するとしてもその密度は6個/μm以下であることが好ましい。なお、凹部密度が6個/μmのときの凹部平均間隔は460nmである。
なお、フロート法により製造されたガラス板である場合、トップ面における表面NaO量が、もう一方の面すなわちボトム面の表面NaO量よりも低いことが好ましい。
表面NaO量が低い面における、NaO量がガラス板内部のNaO量(深さ方向に値が変化しないガラス板内部のNaO量の値。あるいは、ガラス板の板厚方向の中央部の値。)より小さい層の厚みが5μm未満であることが好ましい。表面NaO量が低い面における、NaO量がガラス板内部のNaO量より小さい層の厚みが5μm未満であることにより、例えば脱アルカリ処理温度が高くなりすぎるのを防ぐことができる。
本明細書において、ガラス板の一方の面と他方の面とは、板厚方向に対向する一方の面と他方の面をいう。また、ガラス板の両面とは、板厚方向に対向する両面をいう。
2.ガラス板の製造方法
本発明において溶融ガラスを板状のガラス板に成形する方法は特に限定されず、また該ガラスは化学強化処理による強化が可能な組成を有するものである限り、種々の組成のものを使用することができる。例えば、種々の原料を適量調合し、加熱溶融した後、脱泡または攪拌などにより均質化し、周知のフロート法、ダウンドロー法(例えば、フュージョン法など)またはプレス法などによって板状に成形し、徐冷後所望のサイズに切断、研磨加工を施して製造される。これらの製造方法の中でも、フロート法により製造されたガラスは、特に本発明の効果である化学強化後の反り改善が発揮され易いため、好ましい。
本発明に用いられるガラス板としては、具体的には、例えば、典型的にはソーダライムシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、ボレートガラス、リチウムアルミノシリケートガラス、ホウ珪酸ガラスおよび無アルカリガラス並びにその他の各種ガラスからなるガラス板が挙げられる。
これらの中でも、Alを含む組成のガラスが好ましい。Alはアルカリが共存すると4配位をとってSiと同様にガラスの骨格となる網目の形成に参加する。4配位のAlが増えると、アルカリイオンの移動が容易になり、化学強化処理時にイオン交換が進行しやすくなる。
ガラス板の厚みは、特に制限されるものではなく、たとえば2mm、0.8mm、0.73mm、0.7mmが挙げられるが、後述する化学強化処理を効果的に行うために、通常5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、1.5mm以下であることがさらに好ましく、0.8mm以下であることが特に好ましい。
通常、厚み0.7mmのガラス板の化学強化後における反り量は40μm以下であることが求められる。90mm角のガラス板でCSが750MPa、DOLが40μmの場合、化学強化後の反り量は約130μmである。一方、化学強化後におけるガラス板の反り量は板厚の2乗と反比例の関係にあるので、ガラス板の厚みが2.0mmのときの反り量は約16μmとなり、実質的に反りが問題となることはない。したがって、ガラス板の厚み2mm未満、典型的には1.5mm以下で化学強化後における反りの問題が生じる可能性がある。
本発明のガラス板の組成は特に限定されないが、例えば、以下のガラスの組成が挙げられる。なお、例えば、「MgOを0〜25%含む」とは、MgOは必須ではないが25%まで含んでもよい、の意であり、ソーダライムシリケートガラスは(i)のガラスに含まれる。なお、ソーダライムシリケートガラスとはモル%表示でSiOを69〜72%、Alを0.1〜2%、NaOを11〜14%、KOを0〜1%、MgOを4〜8%、CaOを8〜10%含有するガラスである。
(i)モル%で表示した組成で、SiOを50〜80%、Alを0.1〜25%、LiO+NaO+KOを3〜30%、MgOを0〜25%、CaOを0〜25%およびZrOを0〜5%を含むガラス
(ii)モル%で表示した組成が、SiOを50〜74%、Alを1〜10%、NaOを6〜14%、KOを3〜11%、MgOを2〜15%、CaOを0〜6%およびZrOを0〜5%含有し、SiOおよびAlの含有量の合計が75%以下、NaOおよびKOの含有量の合計が12〜25%、MgOおよびCaOの含有量の合計が7〜15%であるガラス
(iii)モル%で表示した組成が、SiOを68〜80%、Alを4〜10%、NaOを5〜15%、KOを0〜1%、MgOを4〜15%およびZrOを0〜1%含有するガラス
(iv)モル%で表示した組成が、SiOを67〜75%、Alを0〜4%、NaOを7〜15%、KOを1〜9%、MgOを6〜14%およびZrOを0〜1.5%含有し、SiOおよびAlの含有量の合計が71〜75%、NaOおよびKOの含有量の合計が12〜20%であり、CaOを含有する場合その含有量が1%未満であるガラス
本発明のガラス板の製造方法では、ガラス板またはガラスリボンの少なくとも一面を脱アルカリ処理してアルカリ成分を除去し、一方の面における表面NaO量を、もう一方の面のNaO量よりも0.2質量%〜1.2質量%低くする。なお、以下ではガラス板という語をガラス板およびガラスリボンを総称するものとして用いることがある。
ガラスの脱アルカリ処理としては、例えば、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体で処理する方法(日本国特表平7−507762号公報)、電界の作用下でのイオン移動による方法(日本国特開昭62−230653号公報)、アルカリ成分を含むシリケートガラスを、120℃以上の液体状態の水(HO)と接触させる方法(日本国特開平11−171599号公報)等が挙げられる。
ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体としては、例えば、その構造中にフッ素原子が存在する分子を含有する気体または液体、硫黄若しくはその化合物または塩化物、酸、窒化物の気体または液体が挙げられる。
その構造中にフッ素原子が存在する分子を含有する気体または液体としては、例えば、フッ化水素(HF)、フロン(例えば、クロロフルオロカーボン、フルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボンおよびハロン等)、フッ化水素酸、フッ素単体、トリフルオロ酢酸、四フッ化炭素、四フッ化ケイ素、五フッ化リン、三フッ化リン、三フッ化ホウ素、三フッ化窒素および三フッ化塩素などが挙げられる。
硫黄若しくはその化合物または塩化物の気体または液体としては、例えば、亜硫酸、硫酸、ペルオキソ一硫酸、チオ硫酸、亜ジチオン酸、二硫酸、ペルオキソ二硫酸、ポリチオン酸、硫化水素および二酸化硫黄などが挙げられる。酸としては、塩酸、炭酸、ホウ酸および乳酸などが挙げられる。また、窒化物としては、硝酸、一酸化窒素、二酸化窒素および亜酸化窒素などが挙げられる。これらは気体または液体に限定されるものではない。
これらの中でも、フッ化水素、フロンまたはフッ化水素酸がガラス板表面との反応性が高い点で好ましい。またこれらのガスのうち、2種以上を混合して使用してもよい。また、フロートバス内では酸化力が強すぎるので、フッ素単体を使用しないことが好ましい。
また液体を使用する場合は、液体のまま、例えば、スプレー塗布でガラス板表面に供給しても、液体を気化してからガラス板表面に供給してもよい。また必要に応じて他の液体または気体で希釈してもよい。
ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体としては、それらの液体や気体以外の液体または気体を含んでいてもよく、該液体または気体はガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体と常温で反応しない液体または気体であることが好ましい。
前記液体または気体としては、例えば、N、空気、H、O、Ne、Xe、CO、Ar、HeおよびKrなどが挙げられるが、これらのものに限定されるものではない。
またこれらのガスのうち、2種以上を混合して使用することもできる。
ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる気体のキャリアガスとしては、N、アルゴンなどの不活性ガスを用いることが好ましい。また、その構造中にフッ素原子が存在する分子を含有する気体には、更にSOを含んでもよい。SOはフロート法などで連続的にガラス板を生産する際に使用されており、徐冷域において搬送ローラーがガラス板と接触して、ガラスに疵を発生させることを防ぐ働きがある。また、高温で分解するガスを含んでいてもよい。
更に、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体には、水蒸気または水を含んでもよい。水蒸気は加熱した水に窒素、ヘリウム、アルゴンまたは二酸化炭素などの不活性ガスをバブリングさせて取り出すことができる。大量の水蒸気が必要な場合は、気化器に水を送り込んで直接気化させる方法をとることも可能である。
本発明において溶融ガラスを板状のガラス板に成形する方法の具体例としては例えばフロート法が挙げられる。フロート法では、ガラスの原料を溶解する溶融炉と、溶融ガラスを溶融金属(錫等)上に浮かせてガラスリボンを成形するフロートバスと、該ガラスリボンを徐冷する徐冷炉とを有するガラス製造装置を用いてガラス板が製造される。
溶融金属(錫)浴上でガラスが成形される際に、溶融金属浴上を搬送されるガラス板に対して、金属面に触れていない側からガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体を供給して当該ガラス板表面を処理してもよい。溶融金属(錫)浴に続く徐冷領域では、ガラス板はローラー搬送により搬送される。
ここで、徐冷領域とは、徐冷炉内だけではなく、フロートバス内で上記溶融金属(錫)浴から搬出されてから徐冷炉内に搬送されるまでの部分も含むものである。徐冷領域においては溶融金属(錫)に触れていない側から当該ガスを供給してもよい。
図7(a)にフロート法によるガラス板の製造において、その構造中にフッ素原子が存在する分子を含有する気体を供給してガラス表面を処理する方法の概略説明図を示す。
溶融ガラスを溶融金属(錫等)上に浮かせてガラスリボン101を成形するフロートバスにおいて、フロートバス内に挿入したビーム102により、その構造中にフッ素原子が存在する分子を含有する気体を、該ガラスリボン101に吹き付ける。図7(a)に示すように、該気体は、ガラスリボン101が溶融金属面に触れていない側からガラスリボン101に吹き付けることが好ましい。矢印Yaは、フロートバスにおいてガラスリボン101が流れる方向を示す。
ビーム102によりガラスリボン101に前記気体を吹き付ける位置は、ガラス転移点が550℃以上の場合には、ガラスリボン101が好ましくは600〜900℃、より好ましくは700℃〜900℃、さらに好ましくは750〜850℃、典型的には800℃の位置であることが好ましい。また、ビーム102の位置は、ラジエーションゲート103の上流であってもよいし、下流であってもよい。ガラスリボン101に吹きつける前記気体の量は、HFとして1×10−6〜5×10−4mol/ガラスリボン1cmであることが好ましい。
図7(b)に図7(a)のA−A断面図を示す。ビーム102によりY1の方向からガラスリボン101に吹き付けられた前記気体は、「IN」から流入して、「OUT」の方向から流出する。すなわち、矢印Y4およびY5の方向に移動して、ガラスリボン101に曝露する。また、矢印Y4の方向に移動した該気体は矢印Y2の方向から流出し、矢印Y5の方向に移動した該気体は矢印Y3の方向から流出する。
ガラスリボン101の幅方向の位置によって化学強化後におけるガラス板の反り量が変化する場合もあり、そのような場合は、前記気体の量を調整することが好ましい。すなわち、反り量が大きい位置には該気体を吹きつける量を多くし、反り量が少ない位置には該気体を吹きつける量を少なくすることが好ましい。
ガラスリボン101の位置によって化学強化後におけるガラス板の反り量が変化する場合には、ビーム102の構造を、ガラスリボン101の幅方向で前記気体量を調整可能な構造とすることにより、ガラスリボン101の幅方向で反り量を調整してもよい。
具体例として、前記気体の量をガラスリボン101の幅方向110をI〜IIIで3分割して調整するビーム102の断面図を図8(a)示す。ガス系統111〜113は、隔壁114,115によって分割されており、それぞれガス吹き穴116から該気体を流出させて、ガラスに吹き付ける。
図8(a)における矢印は気体の流れを示す。図8(b)における矢印は、ガス系統111における気体の流れを示す。図8(c)における矢印は、ガス系統112における気体の流れを示す。図8(d)における矢印は、ガス系統113における気体の流れを示す。
ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体をガラス表面に供給する方法としては、例えば、インジェクタを用いる方法、および導入チューブを用いる方法等が挙げられる。
図1および図2に本発明で用いることのできるインジェクタの模式図を示す。図1は、両流しタイプのインジェクタを模式的に示す図である。また、図2は、片流しタイプのインジェクタを模式的に示す図である。
インジェクタより供給される「ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体」が気体である場合、インジェクタの気体吐出口とガラス板との距離は50mm以下であることが好ましい。
前記距離を50mm以下とすることにより、気体が大気中に拡散するのを抑制し、所望するガス量に対して、ガラス板に十分量のガスを到達させることができる。逆にガラス板との距離が短すぎると、例えばフロート法で生産されるガラス板にオンラインで処理をする際に、ガラスリボンの変動により、ガラス板とインジェクタが接触する恐れがある。
またインジェクタより供給される「ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体」が液体である場合、インジェクタの液体吐出口とガラス板との距離には特段の制限がなく、ガラス板が均一に処理できるような配置であればよい。
インジェクタは、両流しまたは片流しなど、いずれの態様で用いてもよく、ガラス板の流れ方向に直列に2個以上並べて、ガラス板表面を処理してもよい。両流しインジェクタとは、図1に示す通り、吐出から排気へのガスの流れがガラス板の移動方向に対して、順方向と逆方向に均等に分かれるインジェクタである。
片流しインジェクタとは、図2に示す通り、吐出から排気へのガスの流れがガラス板の移動方向に対して順方向もしくは逆方向のいずれかに固定されるインジェクタである。片流しインジェクタを使用するときは、気流安定性の点でガラス板上のガスの流れとガラス板の移動方向が同じであること方が好ましい。
また、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体の供給口と、未反応のガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体ならびにガラス板と反応して生成する気体、またはガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体のうち2種以上のガスが反応して生成する気体の排気口とが、ガラス板の同じ側の面に存在することが好ましい。
搬送されているガラス板表面に対してガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体を供給して脱アルカリ処理をするにあたっては、例えば、ガラス板がコンベヤーの上を流れている場合は、コンベヤーに触れていない側から供給してもよい。また、コンベヤーベルトにメッシュベルトなどのガラス板の一部が覆われていないメッシュ素材を用いることにより、コンベヤーに触れている側から供給してもよい。
また2つ以上のコンベヤーを直列に並べて、隣り合うコンベヤーの間にインジェクタを設置することにより、コンベヤーに触れている側から当該ガスを供給してガラス板表面を処理してもよい。また、ガラス板がローラーの上を流れている場合は、ローラーに触れていない側から供給してもよいし、ローラーに触れている側において、隣り合うローラーの間から供給してもよい。
ガラス板の両方の側から同じまたは異なるガスを供給してもよい。例えば、ローラーに触れていない側と、ローラーに触れている側の両方の側からガスを供給してガラス板を脱アルカリ処理してもよい。例えば、徐冷領域で両方の側からガスを供給する場合は、連続的に搬送されているガラスに対してインジェクタを、ガラス板を挟んで向かい合うように配置して、ローラーに触れていない側とローラーに触れている側の両方の側からガスを供給してもよい。
ローラーに触れている側に配置されるインジェクタと、ローラーに触れていない側に配置されるインジェクタは、ガラス板の流れ方向に異なる位置に配置してもよい。異なる位置に配置するにあたっては、いずれがガラス板の流れ方向に対して上流に配置されても、下流に配置されてもよい。
フロート法によるガラス製造技術とCVD技術を組み合わせて、オンラインで透明導電膜付きガラス板が製造されていることは広く知られている。この場合透明導電膜及びその下地膜については、いずれも錫に触れていない面から、または、ローラーに触れていない面からガスを供給して、ガラス板上に製膜されることが知られている。
例えば、このオンラインCVDによる透明導電膜付きガラス板の製造において、ローラーに触れている面にインジェクタを配置して、そのインジェクタからガラス板にガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体を供給してガラス板表面を処理してもよい。
本発明においては、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体を搬送中のガラス板の表面に供給して該表面を処理する際のガラス板の温度は、該ガラス板のガラス転移温度をTgとした場合に、ガラス板の表面温度が(Tg−200)℃〜(Tg+300)℃であることが好ましく、(Tg−200)℃〜(Tg+250)℃であることがより好ましい。なお、以上にかかわらずガラス板の表面温度は(Tg+300)℃以下である限り、650℃超であることが好ましい。後掲の実施例で示されるようにガラス板の表面温度が650℃以下で脱アルカリ処理すると凹部が発生しやすくなる。
また、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体をガラス板表面に供給する際のガラス板表面の圧力は、大気圧−100パスカルから大気圧+100パスカルの圧力範囲の雰囲気であることが好ましく、大気圧−50パスカルから大気圧+50パスカルの圧力範囲の雰囲気であることがより好ましい。
ガス流量について、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体としてHFを用いた場合について代表して述べる。HFでガラス板を処理するにあたっては、HF流量が多いほど化学強化処理時の反り改善効果が大きいため好ましく、全ガス流量が同じ場合は、HF濃度が高いほど、化学強化処理時の反り改善効果が大きくなる。
全ガス流量とHFガス流量の両方が同じ場合は、ガラス板を処理する時間が長いほど、化学強化処理時の反り改善効果が大きくなる。例えばガラス板を加熱した後に、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体を用いてガラス板表面を処理する場合、ガラス板の搬送速度が低いほど化学強化後の反りが改善する。全ガス流量またはHF流量をうまくコントロールできない設備でも、ガラス板の搬送速度を適宜コントロールすることによって、化学強化後の反りを改善することができる。
また、図6に、導入チューブを用いてガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる気体をガラス板に供給する方法の模式図を示す。導入チューブを用いてガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる気体をガラス板に供給する方法としては、具体的には、例えば、予め、処理温度で加熱しておいた管状炉60中央に設置した反応容器61内にサンプル乗せ台車62に乗せたガラス板のサンプル63を、スライダー64を動かすことにより移動させる。
次に好ましくは60〜180秒間均熱化処理を行なった後、導入チューブ65からガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる気体を導入方向67の方向で導入して保持し、排気方向68から排気する。保持時間終了後、サンプル63をサンプル取り出し棒66で、徐冷条件(例えば、500℃1分保持および400℃1分保持)を経てサンプルを取り出す。
導入チューブ65からガラス板に導入するガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる気体の濃度は0.01〜1%であることが好ましく、0.05〜0.5%であることがより好ましい。また、該気体を導入後の保持時間は、10〜600秒間であることが好ましく、30〜300秒間であることがより好ましい。
3.化学強化
化学強化は、ガラス転移点以下の温度でイオン交換によりガラス表面のイオン半径が小さなアルカリ金属イオン(典型的には、LiイオンまたはNaイオン)をイオン半径のより大きなアルカリイオン(典型的には、Kイオン)に交換することで、ガラス表面に圧縮応力層を形成する処理である。化学強化処理は従来公知の方法によって行うことができる。
本発明の化学強化されたガラス板は、化学強化後の反りが改善されたガラス板である。化学強化前のガラス板に対する化学強化後のガラス板の反りの変化量(反り変化量)は、三次元形状測定器(例えば、三鷹光器株式会社製)で測定することができる。
本発明において、化学強化後の反りの改善は、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体により脱アルカリ処理する以外は全て同じ条件の実験において、以下に示す式により求める反り改善率により評価する。
反り改善率(%)=[1−(ΔY/ΔX)]×100
ΔX:未処理ガラス板の化学強化による反り変化量
ΔY:処理ガラス板の化学強化による反り変化量
ここで反り変化量は、ΔX>0とする。ΔYはΔXと同方向に反る場合にΔY>0、ΔXと逆方向に反る場合はΔY<0となる。
ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体により脱アルカリ処理してないガラス板はΔX=ΔYとなり、反り改善率0%となる。またΔYが負の値をとる場合は、反り改善率>100%となる。
ガラス板のCSおよびDOLは、表面応力計により測定することができる。化学強化ガラスの表面圧縮応力は600MPa以上であることが好ましく、圧縮応力層の深さは15μm以上であることが好ましい。化学強化ガラスの表面圧縮応力および圧縮応力層の深さを当該範囲とすることにより、優れた強度と耐傷性が得られる。
以下、本発明のガラス板を化学強化した後、フラットパネルディスプレイ用のカバーガラスとして用いた例について説明する。図3は、カバーガラスが配置されたディスプレイ装置の断面図である。なお、以下の説明において、前後左右は図中の矢印の向きを基準とする。
ディスプレイ装置40は、図2に示すように、筐体15内に設けられた表示パネル45と、表示パネル45の全面を覆い筐体15の前方を囲うように設けられるカバーガラス30とを備える。
カバーガラス30は、主として、ディスプレイ装置40の美観や強度の向上、衝撃破損防止などを目的として設置されるものであり、全体形状が略平面形状の一枚の板状ガラスから形成される。カバーガラス30は、図2に示すように、表示パネル45の表示側(前側)から離間するように(空気層を有するように)設置されていてもよく、透光性を有する接着膜(図示せず)を介して表示パネル45の表示側に貼り付けられてもよい。
カバーガラス30の表示パネル45からの光を出射する前面には機能膜41が設けられ、表示パネル45からの光が入射する背面には、表示パネル45と対応する位置に機能膜42が設けられている。なお、機能膜41、42は、図2では両面に設けたが、これに限らず前面または背面に設けてもよく、省略してもよい。
機能膜41、42は、例えば、周囲光の反射防止、衝撃破損防止、電磁波遮蔽、近赤外線遮蔽、色調補正、および/または耐傷性向上などの機能を有し、厚さおよび形状などは用途に応じて適宜選択される。機能膜41、42は、例えば、樹脂製の膜をカバーガラス30に貼り付けることにより形成される。あるいは、蒸着法、スパッタ法またはCVD法などの薄膜形成法により形成されてもよい。
符号44は、黒色層であり、例えば、顔料粒子を含むインクをカバーガラス30に塗布し、これを紫外線照射、または加熱焼成した後、冷却することによって形成された被膜であり、筐体15の外側からは表示パネル等が見えなくなり、外観の審美性を向上させる。
以下に本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(ガラス板の組成)
本実施例では、以下の組成の硝材A〜Cのガラス板を用いた。以下の組成の硝材Dも本発明に使用できる。
(硝材A)モル%表示で、SiOを72.0%、Alを1.1%、NaOを12.6%、KOを0.2%、MgOを5.5%、CaOを8.6%含有するガラス(ガラス転移温度566℃)
(硝材B)モル%表示で、SiOを64.3%、Alを6.0%、NaOを12.0%、KOを4.0%、MgOを11.0%、CaOを0.1%、SrOを0.1%、BaOを0.1%およびZrOを2.5%含有するガラス(ガラス転移温度620℃)
(硝材C)モル%表示で、SiOを64.3%、Alを8.0%、NaOを12.5%、KOを4.0%、MgOを10.5%、CaOを0.1%、SrOを0.1%、BaOを0.1%およびZrOを0.5%含有するガラス(ガラス転移温度604℃)
(硝材D)モル%表示で、SiOを73.0%、Alを7.0%、NaOを14.0%、MgOを6.0%含有するガラス(ガラス転移温度617℃)
(反り量の測定)
化学強化前に三鷹光器株式会社製三次元形状測定器(NH−3MA)で反り量を測定した後、各ガラスを化学強化し、化学強化後の反り量も同様に測定し、下式で表されるΔ反り量を算出した。
Δ反り量=化学強化後反り量−化学強化前反り量
(反り改善率)
化学強化後の反りの改善は、ガラス中のアルカリ成分との間でイオン交換反応が起こる液体または気体により脱アルカリ処理する以外は全て同じ条件の実験において、以下に示す式により求める反り改善率により評価した。
反り改善率(%)=[1−(ΔY/ΔX)]×100ΔX:未処理ガラス板の化学強化による反り変化量ΔY:処理ガラス板の化学強化による反り変化量
ここで反り変化量は、ΔX>0とした。ΔYはΔXと同方向に反る場合にΔY>0、ΔXと逆方向に反る場合はΔY<0とした。
(XRF法)
XRF(蛍光X線分析)法の分析条件は以下とした。定量はNaO標準試料を用いて検量線法にて行った。
測定装置:株式会社リガク製ZSX100
出力:Rh 50kV−72mA
フィルタ:OUT
アッテネータ:1/1
スリット:Std.
分光結晶:RX25
検出器:PC
ピーク角度(2θ/deg.):47.05
ピーク測定時間(秒):40
B.G.1(2θ/deg.):43.00
B.G.1測定時間(秒):20
B.G.2(2θ/deg.):50.00
B.G.2測定時間(秒):20
PHA:110−450
[実施例1]
図4に示す模式図のように、硝材Aおよび硝材Cのフロート法により製造したガラスを、体積3.2Lの石英管50に入れ、管内を真空にした後、フロートバス雰囲気を模擬するべくH10%およびN90%の混合ガスで系内を充填した。系全体にH10%およびN90%の混合ガスを流量1.6L/minで導入しながら、3分間加熱しガラス板51の温度を昇温させた。H10%およびN90%の混合ガスはガス導入方向53から導入してガス排出方向54に排出した。
昇温させたガラス板51を硝材Aの場合712℃、硝材Cの場合800℃でそれぞれ30秒間加熱しながら、内径3.5〜4.0mmのガス導入ノズル52で表1に示す濃度のHFまたはフロンを流量0.4L/minでガラス板51に吹きつけた。その後、H10%およびN90%の混合ガスを流量1.6L/minで導入しながら、20分間かけて降温させた。
得られたHFまたはフロンで脱アルカリ処理したガラス板を、硝酸カリウム溶融塩により435℃にて4時間化学強化し、Δ反り量(反り変化量)、反り改善率、一方の面におけるXRF分析による表面NaO量、もう一方の面の表面NaO量およびその質量%差(ΔNaO量)を測定した。その結果を表1に示す。なお、硝材A、Cの未処理ガラス板のこの化学強化によるΔ反り量はそれぞれ29.2μm、23.0μmである。
また、ΔNaO量と化学強化後のΔ反り改善率の関係を図5に示す。さらに、実施例2−2、実施例2−4については、HFまたはフロンで処理した表面をエッチングして、処理面から5〜6μm及び100〜101μm深さにおける平均NaO量を測定した。その結果を表1に示す。いずれの実施例においても、処理面から5〜6μm及び100〜101μm深さにおける平均NaO量が一致していることから、脱アルカリ処理されたのは、処理表面から深さ5μm以下の範囲であることがわかる。
Figure 0006023791
表1および図5に示すように、表面をHF処理またはフロン処理して一方の面のフッ素濃度を高めた後に化学強化することにより、化学強化後のガラス板の反りが改善されることがわかった。
[実施例2]
硝材Cのガラスリボンが流れるフロートバスにおいてHF処理を実施した。
得られた板厚0.7mmのガラスを100mm角3枚に切断し、その基板の90mm角部に相当する部分の対角線2本の反りを測定し、その平均値を強化前の反り量とした。また、ガラス一方の面におけるXRF分析による表面NaO量、もう一方の面の表面NaO量およびその質量%差(ΔNaO量)を測定した。その後、435℃に加熱されたKNO熔融塩中にガラスを4時間浸漬し化学強化を行った。次に、基板の90mm角部に相当する部分の対角線2本の反りを測定し、その平均値を強化後の反り量とした。
結果を表2に示す。尚、比較例2−1はHF処理をしていないリファレンスである。HF総接触量が最大で、最もHF処理の影響が大きいと予想される比較例2−3の非処理面と、HF処理をしていないリファレンスの比較例2−1の非処理面の平均NaO量が、小数点第1桁まで差がない事から考えて、本実施例におけるHF処理の実施形態において、非処理面は脱アルカリ処理されず、非処理面の0−1μmの平均NaO量はHF処理によって変化しないと考えられる。そこで、非処理面0−1μm平均NaO量を測定していないサンプルに関しては、その値を12.04(前述の2つの値の平均値)としてΔNaO量を算出した。
さらに、各実施例及び比較例のガラス板のHF処理面を、倍率5万倍でSEMを用いて表面観察を行うと、実施例2−5、比較例2−3比較例2−4においてのみ、表面に凹部が観察された。また、それぞれのガラス板における表面の凹部密度をSEM観察画像から見積もると、実施例2−5は5個/μm比較例2−3は13個/μm比較例2−4は172個/μmであった。
Figure 0006023791
表2に示すように、両表面のNaO量から求めたΔNaO量が0.2質量%以上ある各実施例のガラス板は、ΔNaO量差が0.2質量%以下の比較例2−1及び2−2のガラス板と比較して、Δ反り量が小さくなり、化学強化後の反りが改善されることが分かった。
[参考例]
ソーダライムシリカガラスからなるフロートガラスを500℃に加熱し、そのトップ面に、100℃に予熱したエアに5体積%HFガスを混入したものを52L/分の割合で3分間吹付けると、そのトップ面とボトム面のΔNaO量差は1質量%であり、またそのトップ面をSEMで観察すると複数の凹部が認められ、それらの凹部密度は172個/μm以上である。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更および変形が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお本出願は、2012年3月26日付で出願された日本特許出願(特願2012−069557)、2012年3月29日付で出願された日本特許出願(特願2012−078171)、2012年3月30日付で出願された日本特許出願(特願2012−081072)、2012年3月30日付で出願された日本特許出願(特願2012−081073)および2012年12月19日付で出願された日本特許出願(特願2012−276840)に基づいており、その全体が引用により援用される。
1 中央スリット
2 外スリット
4 流路
5 排気スリット
20 ガラス板
30 カバーガラス
40 ディスプレイ装置
41,42 機能膜
15 筐体
45 表示パネル
50 石英管
51 ガラス板
52 ガス導入ノズル
60 管状炉
61 反応容器
62 サンプル乗せ台車
63 サンプル
64 スライダー
65 導入チューブ
66 サンプル取り出し棒
101 ガラスリボン
102 ビーム
103 ラジエーションゲート
110 ガラスリボンの幅方向
111,112,113 ガス系統
114,115 隔壁
116 ガス吹き穴

Claims (10)

  1. Alを4モル%以上含有し、フロートバス内で溶融金属に触れていないトップ面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜0.29質量%低く、かつ、ガラス板内部のNaO量よりも低いとともに、前記トップ面の凹部密度が6個/μm以下であるガラス板が化学強化された化学強化ガラス板。
  2. CaOを含有しない、またはCaOを6モル%以下の範囲で含有し、フロートバス内で溶融金属に触れていないトップ面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜0.29質量%低く、かつ、ガラス板内部のNaO量よりも低いとともに、前記トップ面の凹部密度が6個/μm以下であるガラス板が化学強化された化学強化ガラス板。
  3. Oを3モル%以上含有し、フロートバス内で溶融金属に触れていないトップ面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜0.29質量%低く、かつ、ガラス板内部のNaO量よりも低いとともに、前記トップ面の凹部密度が6個/μm以下であるガラス板が化学強化された化学強化ガラス板。
  4. 酸化物基準のモル%表記において、
    SiO 50〜80%、
    LiO+NaO+KO 3〜30%、
    MgO 0〜25%、
    CaO 0〜25%、
    ZrO 0〜5%、
    Al 4%以上、を含有し、かつ
    フロートバス内で溶融金属に触れていないトップ面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜0.29質量%低く、かつ、ガラス板内部のNaO量よりも低いとともに、前記トップ面の凹部密度が6個/μm以下であるガラス板が化学強化された化学強化ガラス板。
  5. 酸化物基準のモル%表記において、
    SiO 50〜80%、
    Al 0.1〜25%、
    LiO+NaO+KO 3〜30%、
    MgO 0〜25%、
    ZrO 0〜5%、を含有し、かつ
    CaOを含有しない、またはCaOを6モル%以下の範囲で含有し、
    フロートバス内で溶融金属に触れていないトップ面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜0.29質量%低く、かつ、ガラス板内部のNaO量よりも低いとともに、前記トップ面の凹部密度が6個/μm以下であるガラス板が化学強化された化学強化ガラス板。
  6. 酸化物基準のモル%表記において、
    SiO 50〜80%、
    Al 0.1〜25%、
    LiO+NaO+KO 3〜30%、
    MgO 0〜25%、
    CaO 0〜25%、
    ZrO 0〜5%、
    O 3%以上、を含有し、
    フロートバス内で溶融金属に触れていないトップ面における表面NaO量が、もう一方の面の表面NaO量よりも0.2質量%〜0.29質量%低く、かつ、ガラス板内部のNaO量よりも低いとともに、前記トップ面の凹部密度が6個/μm以下であるガラス板が化学強化された化学強化ガラス板。
  7. 前記ガラス板の前記トップ面における、NaO量がガラス板内部のNaO量より小さい層の厚みが5μm未満である請求項1〜6のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板。
  8. 厚みが1.5mm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板。
  9. 厚みが0.8mm以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板。
  10. カバーガラスを備えたフラットパネルディスプレイ装置であって、該カバーガラスが請求項1〜のいずれか1項に記載の化学強化ガラス板であるフラットパネルディスプレイ装置。
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