JP5889633B2 - 異形粒子の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、異形粒子の製造法に関する。更に詳しくは、本発明は、塗料、紙、情報記録紙、光拡散フィルム等に用いられるコーティング剤の添加剤や化粧品の添加剤として有用な異形粒子の製造法に関する。
樹脂粒子の製造法としてシード重合法が知られている。シード重合法は水性媒体中であらかじめ作製した重合体からなる真球状の種粒子に、水性乳化液中の単量体を吸収させ、次いで単量体を重合させる方法である。この方法では、種粒子の真球性が反映された真球性の高い樹脂粒子が形成される。
樹脂粒子は、重合成分、架橋密度等を調製することにより、その特性を容易に制御できる。そのため、この樹脂粒子は、塗料、紙、情報記録紙、光拡散フィルム等に用いられるコーティング剤の添加剤や化粧品の添加剤として使用されている。
しかし近年、真球状では得られない特性が得られることから、粒子形状を異形にコントロールした樹脂粒子が製造され、上記添加剤として使用されている。
例えば、特開平2000−38455号公報(特許文献1)では、シード重合法による略扁平な樹脂粒子の製造法が開示されている。
特開平2000−38455号公報
しかし、上記公報に記載の製造法によって得られる樹脂粒子の形状は、扁平状のみであり、樹脂粒子の形状を任意に制御することは困難であった。
従って、形状を任意に制御しつつ、効率よく異形粒子を製造可能な方法の提供が望まれていた。
かくして本発明によれば、種粒子に、水性乳化液中の重合性ビニル系単量体を吸収させ、吸収させた重合性ビニル系単量体を重合させることにより異形粒子を得る方法であり、
前記種粒子が、炭素数3以上6未満のアルキル基をエステル部に少なくとも含む(メタ)アクリル酸エステルに由来し、かつ15万〜100万の重量平均分子量(GPC:ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定)を有する樹脂粒子であり、
前記重合性ビニル系単量体が、前記重合性ビニル系単量体全量に対して、架橋性単量体を5〜50重量%を含み、かつ下記式1
(式中、R 1 はH又はCH 3 であり、R 2 及びR 3 は異なってC 2 4 、C 3 6 、C 4 8 、C 5 10 から選択されるアルキレン基であり、mは0〜50、nは0〜50(但しmとnは同時に0にならない)であり、R 4 はH又はCH 3 である)
に示すアルキレンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステルを1〜40重量%含み、
前記異形粒子が、直径方向に連通する1つの切り欠き部を有する断面凹状、キノコ状、半球状又は両面凸レンズ状の形状を備えた粒子である異形粒子の製造法が提供される。
本発明によれば、形状を任意に制御しつつ、効率よく異形粒子を製造できる。
本発明の異形粒子の概略説明図である。 実施例1の異形粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例6の異形粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例9の異形粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例12の異形粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例17の粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 比較例2の粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
以下、本発明を説明する。本発明の異形粒子の製造法では、種粒子に、水性乳化液中の重合性ビニル系単量体を吸収させ、吸収させた重合性ビニル系単量体を重合させる、いわゆるシード重合法を採用することにより異形粒子を得ている。
(異形粒子の形状)
本発明の異形粒子の製造法によれば、種々の形状の異形粒子を作り分けることができる。例えば、異形粒子としては、直径方向に連通する1つの切り欠き部を有する断面凹状(以下、断面馬蹄状と称する)、キノコ状、半球状又は両面凸レンズ状の形状を備えた粒子が挙げられる。このような異形粒子は、塗料、紙、情報記録紙、光拡散フィルム等に用いられるコーティング剤の添加剤や化粧品の添加剤として有用である。
上記形状を図1(a)〜(d)を用いて説明する。
図1(a)は、断面馬蹄状の異形粒子の投影図であり、上図が投影面積が最大となる図であり、下図が最小となる図である。投影面積が最大となる図の粒子の外形は円形となる。また、投影面積が最小となる図の粒子の外形は切り欠き部の投影図に対応する凹部と扇形とからなる形状となる。ここで、凹部は、樹脂粒子の粒子径Aの0.1〜0.9倍の深さBを有し、かつ0.1〜0.95倍の開口部の幅Cを有している異形粒子を本発明の製造法で得ることができる。
図1(b)は、キノコ状の異形粒子の投影面積が最小となる図である。この図では、異形粒子は傘部と軸部とからなる。ここで、軸部の底の幅D1が、樹脂粒子の粒子径Aの0.1〜0.8倍であり、軸部の中間部の幅D2が、樹脂粒子の粒子径Aの0.2〜0.9倍であり、軸長方向の高さEが、樹脂粒子の粒子径Aの0.2〜1.5倍である異形粒子を本発明の製造法で得ることができる。
図1(c)は、半球状の異形粒子の投影図であり、上図が投影面積が最大となる図であり、下図が最小となる図である。ここで、投影面積が最小となる図において、異形粒子の高さFが、樹脂粒子の粒子径Aの0.2〜0.8倍である異形粒子を本発明の製造法で得ることができる。
図1(d)は、両面凸レンズ状(碁石状)の異形粒子の投影図であり、上図が投影面積が最大となる図であり、下図が最小となる図である。ここで、投影面積が最小となる図において、凸レンズの高さH及びIが、樹脂粒子の粒子径Aの0.2〜0.8倍である異形粒子を本発明の製造法で得ることができる。
図1(a)〜(d)において、粒子径Aは、0.5〜30μmの範囲とできる。更に、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、0.5〜30μmの範囲とできる。
なお、図1(a)〜(d)は、異形粒子の形状の説明のための理想的な形状を示す図であり、実際には若干の膨らみやへこみが存在している異形粒子も本発明の範囲内である。また、上記以外にも凹凸形状の異形粒子も得ることができる。
上記異形粒子の形状は、原料の使用割合、重合条件等を適宜調製することにより、作り分けできる。例えば、種粒子の組成、種粒子の重量平均分子量、種粒子に対する重合性ビニル系単量体の使用量及びアルキレンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステルの使用量を調整することにより形状を作り分けできる。例えば、種粒子に対する重合性ビニル系単量体の使用量を増やすと、断面馬蹄状の異形粒子が得られやすい。また、アルキレンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステルを使用しない場合、両面凸レンズ状の異形粒子が得られやすく、少量使用した場合、半球状の異形粒子が得られやすく、使用量を増やすと、断面馬蹄状の異形粒子が得られやすい。更に、種粒子の分子量が低い場合、断面馬蹄状の異形粒子が得られやすく、分子量を増やすと、半球状の異形粒子が得られやすく、分子量を更に増やすと、キノコ状の異形粒子が得られやすい。
(異形粒子の製造用の原料及び製造法)
以下、異形粒子の製造用の原料及び製造法を説明する。
(1)種粒子
種粒子は、炭素数3以上6未満のアルキル基をエステル部に少なくとも含む(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体に由来する樹脂粒子である。樹脂粒子を形成するための単量体中には、炭素数3以上6未満のアルキル基をエステル部に含む(メタ)アクリル酸エステルを50重量%以上含むことが好ましい。このような単量体に由来する樹脂粒子は、非真球状(異形)粒子となり易い。このアルキル基としては、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル等の直鎖アルキル基、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル等の分岐アルキル基が挙げられる。具体的な(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル等の単量体が挙げられる。これら単量体は、一種を用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。中でも分岐アルキル基(例えば、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル)を有する(メタ)アクリル酸エステルを用いた樹脂粒子は、非真球状(異形)粒子となり易いため好ましい。
種粒子の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定で、15万〜100万の範囲であり、好ましくは、20万〜80万の範囲である。重量平均分子量が100万より大きい場合には、異形粒子が得られ難く、球状の粒子が混入することがある。すなわち、重量平均分子量が100万より大きくなると、種粒子の単量体吸収能力が小さくなることがある。その結果、単量体が吸収されないまま独自に重合するために、目的の樹脂粒子とは異なる球状の樹脂粒子が生成することがある。他方、種粒子の重量平均分子量が15万以下の場合には、種粒子と重合性ビニル系単量体との相分離がうまくいかず、目的の異形粒子が得られ難い。
なお、種粒子の大きさ及び形状は特に限定されない。種粒子には、通常0.1〜5μmの粒径の球状粒子が使用される。
(2)種粒子の製造法
種粒子の製造法は特に限定されないが、乳化重合、ソープフリー乳化重合、シード重合、懸濁重合等の公知の方法を用いることができる。製造法は、種粒子の粒子径均一性や製造法の簡便性を考慮すると、乳化重合、ソープフリー乳化重合、シード重合法が好ましい。
重合は、分子量調整剤の存在下で行ってもよい。分子量調節剤としては、α−メチルスチレンダイマーや、n−オクチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、t−テルピネン、ジペンテン等のテルペン類、ハロゲン化炭化水素類(例えば、クロロホルム、四塩化炭素)のような連鎖移動剤を使用できる。分子量調節剤は、種粒子製造用の単量体100重量に対して0.1〜10重量部の範囲で使用することが好ましい。
(3)重合性ビニル系単量体
重合性ビニル系単量体としては、架橋性単量体が5〜50重量%含まれている単量体であれば特に限定されない。架橋性単量体としては特に限定されず、公知の単量体を何れも使用できる。例えば、以下の単量体が挙げられる。
架橋性単量体としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジビニルベンゼン等の重合性ビニル基を1分子中に2つ以上有する多官能性単量体が用いられる。架橋性単量体の使用量は、重合性ビニル単量体全量に対して、5〜50重量%である。架橋性単量体の比率が5重量%未満や50重量%より大きい場合は、異形化が小さく球状に近い粒子が得られることがある。より好ましい使用量は10〜40重量%である。
必要に応じて、重合性ビニル系単量体は、他の単量体を含んでいてもよい。他の単量体としては、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘導体;酢酸ビニル;アクリロニトリル等が挙げられる。
中でも、アルキレンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステルは非真球状の粒子が得られやすいのでより好ましい。そのような(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、下記式1の化合物が挙げられる。
式中、R1はH又はCH3であり、R2及びR3は異なってC24、C36,C48、C510から選択されるアルキレン基であり、mは0〜50、nは0〜50(但しmとnは同時に0にならない)であり、R4はH又はCH3である。
なお、式1の単量体において、mが50より大きい場合及びnが50より大きい場合、重合安定性が低下し合着粒子が発生することがある。好ましいm及びnの範囲は0〜30であり、より好ましいm及びnの範囲は0〜15ある。
アルキレンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、市販品を利用できる。市販品として例えば、日油社製のブレンマーシリーズが挙げられる。更にブレンマーシリーズの中で、ブレンマー50PEP−300(R1はCH3であり、R2はC25、R3はC36、m及びnは平均してm=3.5及びn=2.5の混合物、R4はHである)、ブレンマー70PEP−350B(R1はCH3であり、R2はC25、R3はC36、m及びnは平均してm=3.5及びn=2.5の混合物、R4はHである)、ブレンマーPP−1000(R1はCH3であり、R3はC36、mは0、nは平均して4〜6の混合物、R4はHである)、ブレンマーPME−400(R1はCH3であり、R2はC25、mは平均して9の混合物、nは0、R4はCH3である)等が好適である。
上記アルキレンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステルの使用量は、重合性ビニル系単量体の全量に対し、0〜40重量%が好ましく、1〜40重量%がより好ましく、更に好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜20重量%である。使用量が40重量%を越えると重合安定性が低下し合着粒子が多くなることがある。
(4)異形粒子の製造法
異形粒子の製造法は、種粒子に、水性乳化液中の重合性ビニル系単量体を吸収させ、吸収させた重合性ビニル系単量体を重合させる、いわゆるシード重合法である。以下にシード重合法の一般的な方法を述べるが、この方法に限定されるものではない。
まず、重合性ビニル系単量体と水性媒体とから構成される水性乳化液に種粒子を添加する。
水性媒体としては、水、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体が挙げられる。
水性媒体には、界面活性剤が含まれている。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系及び両性イオン系のもののいずれをも用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、アルケルニルコハク酸塩(ジカリウム塩)、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性イオン系界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキサイドや、リン酸エステル系又は亜リン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。
上記界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記界面活性剤の内、重合時の分散安定性の観点から、アニオン系界面活性剤が好ましい。
水性乳化液は、公知の方法により作製できる。例えば、重合性ビニル系単量体を、水性媒体に添加し、ホモジナイザー、超音波処理機、ナノマイザー等の微細乳化機により分散させることで、水性乳化液を得ることができる。重合性ビニル系単量体は、必要に応じて重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤は、重合性ビニル系単量体に予め混合させた後、水性媒体中に分散させてもよいし、両者を別々に水性媒体に分散させたものを混合してもよい。得られた水性乳化液中の重合性ビニル系単量体の液滴の粒子径は、種粒子よりも小さい方が、重合性ビニル系単量体が種粒子に効率よく吸収されるので好ましい。
種粒子は、水性乳化液に直接添加してもよく、種粒子を水性分散媒体に分散させた形態(以下、種粒子分散液という)で添加してもよい。
種粒子の水性乳化液への添加後、種粒子へ重合性ビニル系単量体を吸収させる。この吸収は、通常、種粒子添加後の水性乳化液を、室温(約20℃)で1〜12時間撹拌することで行うことができる。また、水性乳化液を30〜50℃程度に加温することにより吸収を促進してもよい。
種粒子は、重合性ビニル系単量体の吸収により膨潤する。重合性ビニル系単量体と種粒子との混合比率は、種粒子1重量部に対して、重合性ビニル系単量体5〜150重量部の範囲であることが好ましく、10〜120重量部の範囲であることがより好ましい。単量体の混合比率が小さくなると、重合による粒子径の増加が小さくなることにより、生産性が低下し、大きくなると完全に種粒子に吸収されず、水性媒体中で独自に懸濁重合し異常粒子を生成することがある。なお、吸収の終了は光学顕微鏡の観察で粒子径の拡大を確認することにより判定できる。
重合開始剤を必要に応じて添加できる。重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、1,1'−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。重合開始剤は、重合性ビニル系単量体100重量部に対して、0.1〜3重量部の範囲で使用することが好ましい。
次に、種粒子に吸収させた重合性ビニル系単量体を重合させることで、異形粒子が得られる。
重合温度は、重合性ビニル系単量体、重合開始剤の種類に応じて、適宜選択することができる。重合温度は、25〜110℃が好ましく、より好ましくは50〜100℃である。重合反応は、種粒子に単量体、任意に重合開始剤が完全に吸収された後に、昇温して行うのが好ましい。重合完了後、必要に応じて異形粒子を遠心分離して水性媒体を除去し、水及び溶剤で洗浄した後、乾燥、単離される。
上記重合工程において、異形粒子の分散安定性を向上させるために、高分子分散安定剤を添加してもよい。
高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、ポリビニルピロリドン等である。またトリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物も併用することができる。これらのうち、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤の添加量は、重合性ビニル系単量体100重量部に対して1〜10重量部が好ましい。
また、水系での乳化粒子の発生を抑えるために、亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類等の水溶性の重合禁止剤を用いてもよい。
(異形粒子の用途)
本発明の異形粒子は、塗料、紙、情報記録紙、光拡散フィルム(光学シート)等に用いられるコーティング剤(塗布用組成物)の添加剤、光拡散板、導光板等の成形体形成用のマスターペレットの添加剤や化粧品の添加剤として有用である。
(1)コーティング剤
ここでコーティング剤は任意のバインダーを含んでいてもよい。
バインダーとしては、特に限定されず、公知のバインダーをいずれも利用できる。例えば、三菱レイヨン社製の商品名ダイヤナールLR−102やダイヤナールBR−106等のアクリル系バインダーが挙げられる。コーティング剤中の異形粒子の含有量は、使用する用途によって適宜調整されるが、バインダー100重量部に対して、0.1〜1000重量部の範囲で使用できる。
コーティング剤には、通常分散媒体が含まれる。分散媒体としては水性及び油性の媒体がいずれも使用できる。油性の媒体としては、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤等が挙げられる。水性の媒体としては、水、アルコール系溶剤が挙げられる。
更に、コーティング剤には、硬化剤、着色剤、帯電防止剤、レベリング剤等の他の添加剤が含まれていてもよい。
コーティング剤の被塗布基材としては、特に限定されず、用途に応じた基材が使用できる。例えば、光学用途では、ガラス基材、透明樹脂基材等の透明基材が使用される。
(2)マスターペレット
マスターペレットは、異形粒子と基材樹脂とを含む。
基材樹脂としては、通常の熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。例えば(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸アルキル−スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂等が挙げられる。特に透明性が求められる場合には(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル酸アルキル−スチレン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂がよい。これらの基材樹脂は、それぞれ単独で、又は2種以上を組合わせて用いることができる。なお、基材樹脂は、紫外線吸収剤、熱安定剤、着色剤、フィラー等の添加剤を微量含んでいてもかまわない。
マスターペレットは、異形粒子と基材樹脂とを溶融混練して、押出成形、射出成形等の成形方法により製造できる。マスターペレットにおける異形粒子の配合割合は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜60重量%程度、より好ましくは0.3〜30重量%程度、更に好ましくは0.4〜10重量%程度である。配合割合が60重量%を上回ると、マスターペレットの製造が難しくなることがある。また、0.1重量%を下回ると、本発明の効果が低下することがある。
マスターペレットは、例えば押出成形、射出成形又はプレス成形することにより成形体となる。また、成形の際に基材樹脂を新たに添加してもよい。基材樹脂の添加量は最終的に得られる成形体に含まれる異形粒子の配合割合が0.1〜60重量%程度となるように添加するのがよい。なお、成形時には、例えば紫外線吸収剤、熱安定剤、着色剤、フィラー等の添加剤を微量添加してもよい。
(3)化粧料
本発明の異形粒子を配合しうる具体的な化粧料としては、おしろい、ファンデーション等の固形状化粧料、ベビーパウダー、ボディーパウダー等のパウダー状化粧料、化粧水、乳液、クリーム、ボディーローション等の液状化粧料等が挙げられる。
これらの化粧料への異形粒子の配合割合は、化粧料の種類によっても異なる。例えば、おしろい、ファンデーション等の固形状化粧料の場合は、1〜20重量%が好ましく、3〜15重量%が特に好ましい。また、ベビーパウダー、ボディーパウダー等のパウダー状化粧料の場合は、1〜20重量%が好ましく、3〜15重量%が特に好ましい。更に、化粧水、乳液、クリームやリキッドファンデーション、ボディーローション、プレシェーブローション等の液状化粧料の場合は、1〜15重量%が好ましく、3〜10重量%が特に好ましい。
また、これらの化粧料には、光学的な機能の向上や触感の向上のため、マイカ、タルク等の無機化合物、酸化鉄、酸化チタン、群青、紺青、カーボンブラック等の着色用顔料、又はアゾ系等の合成染料等を添加できる。液状化粧料の場合、液状の媒体として、特には限定されないが、水、アルコール、炭化水素、シリコーンオイル、植物性又は動物性油脂等を用いることもできる。これらの化粧料には、上記他の成分以外に、化粧品に一般的に用いられる保湿剤、抗炎症剤、美白剤、UVケア剤、殺菌剤、制汗剤、清涼剤、香料等を添加することにより、各種機能を追加することもできる。
本発明の具体的な製造法を実施例により以下に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(重量平均分子量)
重量平均分子量(Mw)の測定方法は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて行われる。なお、重量平均分子量はポリスチレン(PS)換算重量平均分子量を意味する。具体的には以下のようにして測定する。
試料50mgをテトラヒドロフラン(THF)10ミリリットルに溶解させ、非水系0.45μmのクロマトディスクで濾過した上でクロマトグラフを用いて測定する。クロマトグラフの条件は下記の通りとする。
液体クロマトグラフ:東ソー社製、商品名「ゲルパーミエーションクロマトグラフ HLC−8020」
カラム:東ソー社製、商品名「TSKgel GMH−XL−L」φ7.8mm×30cm×2本
カラム温度:40℃
キャリアーガス:テトラヒドロフラン(THF)
キャリアーガス流量:1ミリリットル/分
注入・ポンプ温度:35℃
検出:RI
注入量:100マイクロリットル
検量線用標準ポリスチレン:昭和電工社製、商品名「shodex」重量平均分子量:1030000と東ソー社製、重量平均分子量:5480000、3840000、355000、102000、37900、9100、2630、870
(種粒子の平均粒子径)
種粒子の平均粒子径はベックマンコールター社のLS230型で測定する。具体的には粒子0.1gと0.1%ノニオン性界面活性剤溶液10mを投入し、ヤマト科学社製タッチミキサーTOUCHMIXER MT−31で2秒間混合する。この後、試験管を市販の超音波洗浄器であるヴェルヴォクリーア社製ULTRASONIC CLEARNER VS−150を用いて10分間分散させる。分散させたものをベックマンコールター社製のLS230型にて超音波を照射しながら測定する。そのときの光学モデルは作製した粒子の屈折率にあわせる。
(異形粒子の長さA〜Iの測定方法)
異形粒子の長さA〜Iは以下のようにして測定する。
走査型電子顕微鏡JSM−6360LV(日本電子社製)を用い5,000〜10,000倍で任意の30個の異形粒子を観察し、各部位を測定してその平均値を長さA〜Iとする。
(異形粒子の球換算体積平均粒子径の測定法)
孔径50〜280μmの細孔に電解質溶液を満たし、当該電解質溶液を粒子が通過する際の電界質溶液の導電率変化から体積を求め、球換算体積平均粒子径を計算する。具体的には、測定した平均粒子径は、ベックマンコールター社製のコールターマルチサイザーIIによって測定した体積平均粒子径である。なお、測定に際してはCoulter Electronics Limited発行のREFERENCE MANUAL FOR THE COULTER MULTISIZER(1987)に従って、測定する粒子の粒子径に適合したアパチャーを用いてキャリブレーションを行い測定する。
具体的には、市販のガラス製の試験管に粒子0.1gと0.1%ノニオン系界面活性剤溶液10mlを投入する。投入物を、ヤマト科学社製タッチミキサー TOUCHMIXER MT−31で2秒間混合した後試験管を市販の超音洗浄機であるヴェルヴォクリーア社製ULTRASONIC CLEANER VS−150を用いて10秒間予備分散させる。分散物を本体備え付けの、ISOTON II(ベックマンコールター社製:測定用電解液)を満たしたビーカー中に、緩く攪拌しながらスポイドで滴下して、本体画面の濃度計の示度を10%前後に合わせる。次にマルチサイザーII本体にアパチャーサイズ、Current,Gain,PolarityをCoulterElectronics Limited発行のREFERENCE MANUAL FOR THE COULTER MULTISIZER(1987)に従って入力し、manualで測定する。測定中はビーカー内を気泡が入らない程度に緩く攪拌しておき、粒子を10万個測定した点で測定を終了する。
(種粒子形成用エマルジョンの合成例1)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水600gとメタクリル酸メチル100g、n−ドデシルメルカプタン0.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。フラスコの内温を70℃に保ち、攪拌物に、重合開始剤として過硫酸カリウムを添加した後、8時間重合反応させてエマルジョンを得た。得られたエマルジョンは固形分を14%含有していた。固形分は粒径0.4μm、重量平均分子量60万の真球状粒子からなっていた。
(種粒子形成用エマルジョンの合成例2)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水600gとメタクリル酸メチル100g、n−ドデシルメルカプタン0.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換し60℃に昇温した。フラスコの内温を60℃に保ち、攪拌物に、重合開始剤として過硫酸カリウムを添加した後、8時間重合反応させてエマルジョンを得た。得られたエマルジョンは固形分を14%含有していた。固形分は粒径0.8μm、重量平均分子量60万の真球状粒子からなっていた。
(種粒子形成用エマルジョンの合成例3)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水600gとメタクリル酸イソブチル100g、n−ドデシルメルカプタン0.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。フラスコの内温を70℃に保ち、攪拌物に、重合開始剤として過硫酸カリウムを添加した後、12時間重合反応させてエマルジョンを得た。得られたエマルジョンは固形分を14%含有していた。固形分は粒径0.4μm、重量平均分子量30万の真球状粒子からなっていた。
(種粒子形成用エマルジョンの合成例4)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水600gとメタクリル酸メチル100gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。フラスコの内温を70℃に保ち、攪拌物に、重合開始剤として過硫酸カリウムを添加した後、12時間重合反応させてエマルジョンを得た。得られたエマルジョンは固形分を14%含有していた。固形分は粒径0.43μm、重量平均分子量82万の真球状粒子からなっていた。
(種粒子製造例1)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水550gと合成例1で得られたエマルジョン70g及びメタクリル酸イソブチル100g、n−ドデシルメルカプタン0.3gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5gを添加した後、8時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分を14%含有し、その固形分は粒径1.0μm、重量平均分子量61万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(種粒子製造例2)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水550gと合成例1で得られたエマルジョン70g及びアクリル酸ターシャーリーブチル100g、n−ドデシルメルカプタン0.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5gを添加した後、12時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分を14%含有し、その固形分は粒径1.0μm、重量平均分子量45万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(種粒子製造例3)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水550gと合成例2で得られたエマルジョン70g及びメタクリル酸イソブチル100g、n−ドデシルメルカプタン0.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5gを添加した後、12時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分を14%含有し、その固形分は粒径1.5μm、重量平均分子量40万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(種粒子製造例4)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水550gと合成例1で得られたエマルジョン70g及びメタクリル酸メチル100g、n−ドデシルメルカプタン0.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5gを添加した後、8時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分を14%含有し、その固形分は粒径1.0μm、重量平均分子量40万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(種粒子製造例5)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水550gと合成例4で得られたエマルジョン70g及びメタクリル酸イソブチル100gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウムを0.5gを添加した後、8時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分14%含有し、その固形分は粒径1.0μm、重量平均分子量83万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(種粒子製造例6)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水550gと合成例1で得られたエマルジョン70g及びメタクリル酸イソブチル100g、n−オクチルメルカプタン1.0gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5gを添加した後、8時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分を14%含有し、その固形分は粒径1.0μm、重量平均分子量2.5万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(種粒子製造例7)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水550gと合成例3で得られたエマルジョン70g及びメタクリル酸イソブチル100g、n−ドデシルメルカプタン1.0gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5gを添加した後、12時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分を14%含有し、その固形分は粒径1.0μm、重量平均分子量26万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(種粒子製造例8)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水550gと種粒子製造例4で得られたエマルジョン140g及びメタクリル酸イソブチル100g、n−ドデシルメルカプタン0.4gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム0.5gを添加した後、12時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分を14%含有し、その固形分は粒径1.67μm、重量平均分子量50万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(種粒子製造例9)
攪拌機、温度計及び還流コンデンサーを備えたセパラブルフラスコに水600gとメタクリル酸イソブチル90g、メタクリル酸メチル10g、n−ドデシルメルカプタン0.5gを仕込み、攪拌下に窒素置換し70℃に昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウムを添加した後、12時間重合反応させた。得られたエマルジョンは固形分を14%含有し、その固形分は粒径0.6μm、重量平均分子量35万の真球状粒子(種粒子)からなっていた。
(実施例1)
攪拌機、温度計を備えた5Lの反応器に、重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル600g、エチレングリコールジメタクリレート300g、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(製品名:ブレンマー50PEP−300/日油社製、式1中、R1=CH3、R2=C24、R3=C36、R4=Hであり、m及びnは平均してm=3.5及びn=2.5の混合物である)100g、重合開始剤としてアゾビスブチロニトリル6gを入れて混合した。得られた混合物を、界面活性剤としてコハクスルホン酸ナトリウム10gが含まれたイオン交換水1Lと混合し、TKホモミキサー(プライミクス社製)にて8000rpmで10分間処理して水性乳化液を得た。この水性乳化液に種粒子製造例1で得た平均粒子径が1.0μmの種粒子含有エマルジョン360gを攪拌しながら加えた。
攪拌を3時間継続後、分散液を光学顕微鏡で観察したところ、水性乳化液中の重合性ビニル系単量体は種粒子に吸収されていることを認めた(膨潤倍率約20倍)。その後、分散安定剤としてポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA−224E)40gを溶解した水溶液2000gを反応器に入れ、攪拌しながら60℃で6時間重合を行った。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、図2に示すように、半球状の異形粒子(A=2.92μm、F=1.71μm)であった。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.60μmであった。
(実施例2)
重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル700g、エチレングリコールジメタクリレート200g、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(製品名:ブレンマー50PEP−300/日油社製)100gを用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、半球状の異形粒子であった(A=2.92μm、F=1.55μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.63μmであった。
(実施例3)
重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル800g、エチレングリコールジメタクリレート100g、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(製品名:ブレンマー50PEP−300/日油社製)100gを用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、半球状の異形粒子であった(A=2.80μm、F=1.50μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.59μmであった。
(実施例4)
種粒子製造例7で作製した種粒子含有エマルジョンを用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、半球状の異形粒子であった(A=2.85μm、F=1.69μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.56μmであった。
(実施例5)
重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル650g、エチレングリコールジメタクリレート300g、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(製品名:ブレンマー50PEP−300/日油社製)50gを用い、種粒子製造例3で作製した種粒子含有エマルジョンを用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、半球状の異形粒子であった(A=4.48μm、F=2.51μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、4.08μmであった。
(実施例6:参考例
重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル700g、エチレングリコールジメタクリレート300gを用い、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートを使用しないこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、図3に示すように両面凸レンズ状の粒子であった(A=2.88μm、H=1.27μm、I=0.64μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.61μmであった。
(実施例7)
メタクリル酸メチルに代えてスチレンを使用し、膨潤倍率を約40倍とすること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子は、走査型電子顕微鏡で観察したところ、両面凸レンズ状の粒子であった(A=3.30μm、H=1.51μm、I=0.81μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、3.09μmであった。
(実施例8)
メタクリル酸メチルに代えてスチレンを使用すること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子は、走査型電子顕微鏡で観察したところ、両面凸レンズ状の粒子であった(A=2.80μm、H=1.20μm、I=0.61μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.58μmであった。
(実施例9)
膨潤倍率を約40倍とすること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子は、走査型電子顕微鏡で観察したところ、図4に示すように断面馬蹄状の異形粒子であった(A=3.45μm、B=1.15μm、C=1.74μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、3.10μmであった。
(実施例10)
種粒子製造例3で作製した種粒子含有エマルジョンを使用すること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子は、走査型電子顕微鏡で観察したところ、断面馬蹄状の異形粒子であった(A=4.66μm、B=1.81μm、C=2.28μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、4.09μmであった。
(実施例11)
種粒子製造例8で作製した種粒子含有エマルジョンを使用すること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子は、走査型電子顕微鏡で観察したところ、断面馬蹄状の異形粒子であった(A=4.95μm、B=2.01μm、C=2.70μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、4.51μmであった。
(実施例12)
種粒子製造例5で作製した種粒子含有エマルジョンを使用すること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子は、走査型電子顕微鏡で観察したところ、図5に示すようにキノコ状の異形粒子であった(A=3.26μm、D1=1.43μm、D2=1.87μm、E=1.80μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.71μmであった。
(実施例13)
種粒子製造例9で作製した種粒子含有エマルジョンを使用すること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子は、走査型電子顕微鏡で観察したところ、両面凸レンズ状の粒子であった(A=1.7μm、H=0.6μm、I=0.2μm)。また、異形粒子の球換算体積平均径は1.6μmであった。
(実施例14)
重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル600g、エチレングリコールジメタクリレート300g、ポリ(プロピレングリコール)モノメタクリレート(製品名:ブレンマーPP−1000/日油社製、式1中、R1=CH3、R2=C36、R4=H、m=0、nは平均して4〜6の混合物である)100gを用いたこと以外は実施例1と同様にして重合体粒子を得た。得られた重合体を走査型電子顕微鏡で観察したところ半球状の粒子であった。(A=2.72μm、F=1.61μm)。また、異形粒子の球換算体積平均径は2.50μmであった。
(実施例15)
種粒子製造例2で作製した種粒子含有エマルジョンを使用すること以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子は、走査型電子顕微鏡で観察したところ、両面凸レンズ状の粒子であった(A=2.75μm、H=1.5μm、I=0.4μm)。また、異形粒子の球換算体積平均径は2.51μmであった。
(実施例16)
重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル600g、エチレングリコールジメタクリレート300g、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(ブレンマー70PEP−350B)100gを用い、種粒子製造例5で作製した種粒子含有エマルジョンを用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、きのこ状の異形粒子であった(A=2.63μm、D1=0.94μm、D2=1.37μm、E=0.85μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.62μmであった。
(実施例17)
重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル600g、エチレングリコールジメタクリレート300g、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(ブレンマーPME−400)100gを用い、種粒子製造例5で作製した種粒子含有エマルジョンを用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、図6に示すようにきのこ状の異形粒子であった(A=2.65μm、D1=0.91μm、D2=1.29μm、E=0.65μm)。また、異形粒子の球換算体積平均粒子径は、2.62μmであった。
(比較例1)
種粒子製造例4で作製した種粒子含有エマルジョンを用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ真球状の粒子であった(粒径2.55μm)。
(比較例2)
種粒子製造例6で作製した種粒子含有エマルジョン180gを用いたこと以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、図7に示すように真球状の粒子であった(粒径2.49μm)。
(比較例3)
重合性ビニル系単量体として、メタクリル酸メチル300g、エチレングリコールジメタクリレート200g、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(製品名:ブレンマー50PEP−300/日油社製)500gを用いたこと以外は実施例1と同様に重合を行った。しかし、重合安定性が不足し、重合途中で粒子同士の合一がひどかった。
実施例及び比較例に使用した原料とその量、膨潤倍率及び粒子形状を表1にまとめて記載する。
表1中、IBMAはメタクリル酸イソブチル、MMAはメタクリル酸メチル、DMはn−ドデシルメルカプタン、OMはn−オクチルメルカプタン、Stはスチレン、EGDMAはエチレングリコールジメタクリレート、(RO)n基含有単量体は、実施例14がブレンマーPP−1000、実施例16がブレンマー70PEP−350B、実施例17がブレンマーPME−400、それ以外がブレンマー50PEP−300をそれぞれ意味する。
また、分子量調製剤量は、種粒子製造用単量体100重量部に対する量を、分子量は、重量平均分子量を、種粒子の使用量は、重合性ビニル系単量体と種粒子の合計に対する重量%を、主単量体量、架橋性単量体量及び(RO)n基含有単量体量は、それぞれ重量部を、意味する。
(光学シートの製造例)
製造例A1
実施例9の異形粒子(断面馬蹄状粒子)100重量部と、アクリル系バインダー(商品名:メジウムVM(K):大日精化社製(固形分32%)、透明基材樹脂含有バインダー)310重量部とを混ぜた。得られた混合物に、溶剤としてトルエンとメチルエチルケトンを1:1で混合した溶液240重量部を添加した。得られた混合液を遠心攪拌機により3分間攪拌し、3時間放置した。その後、混合液に、硬化剤(商品名:メジウムVM:大日精化社製)30重量部を添加して、再び遠心攪拌機により3分間攪拌した。得られた混合液(コーティング剤)をPETフィルム上に♯80のバーコーターを用いて塗工した。得られた塗工膜を70℃に保った乾燥機にて1時間乾燥させることで光拡散性塗布物A(塗膜)を得た。得られた塗布物のヘイズ及び全光線透過率を測定した。異形粒子の耐脱落性を試験した。結果を表2に示す。
なお、ヘイズ及び全光線透過率は、JIS K7105に準拠して、ヘイズメーター(日本電色株式会社製ヘイズメーター「NDH2000」)により測定した値である。
また、異形粒子の耐脱落性は、塗布物の表面を、黒色の布で20回擦り、塗布物から脱落して布に付着した白い異形粒子を目視することにより行い、異形粒子が多量に観察されるものを×、少量観測されるものを△、観測されないものを○として評価する。
製造例A2
実施例9の異形粒子に換えて、実施例10の異形粒子(断面馬蹄状粒子)を用いて光拡散性塗布物Bを得た。得られた塗布物のヘイズ及び全光線透過率を測定した。異形粒子の耐脱落性を試験した。結果を表2に示す。
製造例A3
実施例9の異形粒子に換えて、実施例1の異形粒子(半球状粒子)を用いて光拡散性塗布物Cを得た。得られた塗布物のヘイズ及び全光線透過率を測定した。異形粒子の耐脱落性を試験した。結果を表2に示す。
製造例A4
実施例9の異形粒子に換えて、実施例6の異形粒子(両面凸レンズ粒子)を用いて光拡散性塗布物Dを得た。得られた塗布物のヘイズ及び全光線透過率を測定した。異形粒子の耐脱落性を試験した。結果を表2に示す。
比較製造例A1
実施例9の異形粒子に換えて、比較例1の真球状粒子を用いて光拡散性塗布物Eを得た。得られた塗布物のヘイズ及び全光線透過率を測定した。異形粒子の耐脱落性を試験した。結果を表2に示す。
製造例A1〜A4と比較製造例A1とから、異形粒子は、真球状粒子より高いヘイズと良好な光拡散性を光拡散性塗布物に与えることが分かる。更に、異形粒子を使用した光拡散性塗布物は、真球状粒子を使用した光拡散性塗布物より、粒子の脱落性が抑制されていることが分かる。
(光拡散板の製造例)
製造例B1
実施例9で得られた異形粒子(断面馬蹄状粒子)を、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製HRM40)100重量部に対して0.5重量部添加し、ブレンド後、押出機に供給してマスターペレットを得た。このペレットを射出成形機に供給して射出成形し、長さ100mm、幅50mm、厚さ2mmの光拡散板Aを得た。この光拡散板の全光線透過率及びヘイズを上記光学シートと同様にして測定した。結果を表3に示す。
製造例B2
実施例9の異形粒子に換えて、実施例10の異形粒子(断面馬蹄状粒子)を用いて光拡散板Bを得た。得られた拡散板のヘイズ及び全光線透過率を測定した。結果を表3に示す。
製造例B3
実施例9の異形粒子に換えて、実施例1の異形粒子(半球状粒子)を用いて光拡散板Cを得た。得られた拡散板のヘイズ及び全光線透過率を測定した。結果を表3に示す。
製造例B4
実施例9の異形粒子に換えて、実施例6の異形粒子(両面凸レンズ粒子)を用いて光拡散板Dを得た。得られた拡散板のヘイズ及び全光線透過率を測定した。結果を表3に示す。
比較製造例B1
実施例9の異形粒子に換えて、比較例1の真球状粒子を用いて光拡散板Eを得た。得られた拡散板のヘイズ及び全光線透過率を測定した。結果を表3に示す。
製造例B1〜B4と比較製造例B1とから、異形粒子は、真球状粒子より高いヘイズと良好な光拡散性を拡散板に与えることが分かる。
(化粧料の製造例)
製造例C1
実施例9で得られた異形粒子(断面馬蹄状粒子)10重量部、
白色ワセリン(岩城製薬社製商品名「ハクワセホワイト」)2重量部、
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン6重量部、
ジメチルポリシロキサン(25℃における粘度:34mPa・s)3重量部、
タルク(富士タルク工業社製 商品名「LMP−90」)30重量部、
セリサイト(三信鉱工社製 商品名「セリサイトFSE」)37.5重量部、
酸化チタン(テイカ社製 商品名「MT−500SA」)10重量部、
酸化鉄(酸化鉄黄(チタン工業社製商品名「TAROX LL−XLO」)67重量%、ベンガラ(チタン工業社製商品名「TAROX R−516−L」)27重量%及び酸化鉄黒(チタン工業社製商品名「TAROX BL−100」)6重量%の混合物)1.5重量部、
及び防腐剤をミキサーに供給して均一に混合した。得られた混合物をメッシュを通した上で金型を用いて金皿に打型して固形粉末化粧料を得た。上記タルク、セリサイト、酸化チタン及び酸化鉄は何れも、その表面をパーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩で処理したものを使用した。
製造例C2
実施例9の異形粒子に換えて、実施例10の異形粒子(断面馬蹄状粒子)を用いて固体粉末化粧料を得た。
製造例C3
実施例9の異形粒子に換えて、実施例1の異形粒子(半球状粒子)を用いて固体粉末化粧料を得た。
製造例C4
実施例9の異形粒子に換えて、実施例6の異形粒子(両面凸レンズ粒子)を用いて固体粉末化粧料を得た。
A:粒子径、B:深さ、C:幅、D1:幅、D2:幅、E:高さ、F:高さ、H:高さ、I:高さ

Claims (3)

  1. 種粒子に、水性乳化液中の重合性ビニル系単量体を吸収させ、吸収させた重合性ビニル系単量体を重合させることにより異形粒子を得る方法であり、
    前記種粒子が、炭素数3以上6未満のアルキル基をエステル部に少なくとも含む(メタ)アクリル酸エステルに由来し、かつ15万〜100万の重量平均分子量(GPC:ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定)を有する樹脂粒子であり、
    前記重合性ビニル系単量体が、前記重合性ビニル系単量体全量に対して、架橋性単量体を5〜50重量%を含み、かつ下記式1
    (式中、R1はH又はCH3であり、R2及びR3は異なってC24、C36、C48、C510から選択されるアルキレン基であり、mは0〜50、nは0〜50(但しmとnは同時に0にならない)であり、R4はH又はCH3である)
    に示すアルキレンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステルを〜40重量%含み、
    前記異形粒子が、直径方向に連通する1つの切り欠き部を有する断面凹状、キノコ状、半球状又は両面凸レンズ状の形状を備えた粒子である異形粒子の製造法。
  2. 前記(メタ)アクリル酸エステルのエステル部中の炭素数3以上6未満のアルキル基が、分岐アルキル基である請求項1に記載の異形粒子の製造法。
  3. 前記mが0〜30、nが0〜30である請求項1又は2に記載の異形粒子の製造法。
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