JP2662243B2 - 乳化重合用分散剤 - Google Patents

乳化重合用分散剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成ゴムラテックス或いは合成樹脂エマルシ
ョンの製造に用いる新規な乳化重合用分散剤に関し、さ
らに詳しくは各種合成ゴムラテックス或いは合成樹脂エ
マルションの製造時に使用した場合、重合を阻害するこ
となく生成ラテックスの安定性を向上させると共にポリ
マー物性に対し悪影響の少ない乳化重合用分散剤に関す
るものである。
〔従来の技術〕 乳化重合法は水に難溶性の各種エチレン性不飽和単量
体又は共役ジエン系不飽和単量体を単独もしくは混合物
として水性媒体中で重合せしめるものであり、この場合
周知のように重合の場を与えたり生成ラテックスの分散
安定化のために一般にアルキルベンゼンスルホン酸塩、
アルキル硫酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩、高級脂肪酸塩等のアニオン界面活性
剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の
非イオン界面活性剤が単独あるいは混合物として使用さ
れている。しかし、これら活性剤だけではラテックスの
安定性が不十分な場合もあり、例えばSBR,NBR,或いはCR
等のラテックスを乳化重合法によって得ようとする場
合、上記界面活性剤だけでは得られたラテックスの安定
性が極めて悪く、重合時多量の凝集物が発生したり、長
期の保存中あるいは輸送中にゲル化したりする。そこで
重合の場を与える機能より分散能を重視した臨界ミセル
濃度の高い界面活性剤が分散剤として添加される。
又、今日各種高機能性エマルション製造の試みも多
く、例えば界面活性剤の使用量を減少させたり、粒子径
分布のせまい均一な粒子を有するエマルションを製造し
たり、あるいは均一構造ラテックスでは得られない特性
を有する多層構造エマルションを得るために、ある種の
高分子エマルションをシードしてそれと同種あるいは異
種のモノマーをその粒子中で重合肥大化させるいわゆる
シード重合法が検討されている。
このシード重合法では初期に添加されるシードにより
重合の場を与えることは出来るが、このものはエマルシ
ョンの分散安定化に寄与しないため、新しくミセルを形
成しない量の界面活性剤を重合中注意深く添加するか、
あるいは重合の場を与えず分散能のみを有する分散剤を
添加するかしなければならない。
今日主に使用されている分散剤としてはアルキルナフ
タリンスルホン酸塩あるいはナフタリンスルホン酸塩の
ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし上記分散剤は分散性能は良好であるもののナフ
タリン環を骨格として持っているため強く着色してお
り、ラテックスから回収したゴム成分あるいはエマルシ
ョン塗膜を強く着色することになり、着色を嫌う用途に
は使用出来ないのが現状である。
本発明は従来のかかる問題を解消し、各種合成ゴムラ
テックス或いは合成樹脂エマルションの製造時に使用
し、生成ラテックスの安定性を向上させると共にポリマ
ー物性に対し悪影響の少ない乳化重合用分散剤の提供を
目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、特定のポリスチレンスルホン酸の塩を乳化重合
用分散剤として用いると、重合を阻害することなく生成
ラテックスの安定性を向上させると共に、ポリマー物性
に悪影響が少ないことを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明はGPC法によって測定した平均分子量が1
000〜10万であるポリスチレンをスルホン化して得られ
るスルホン化度0.45〜0.75のポリスチレンスルホン酸の
塩からなることを特徴とする乳化重合用分散剤を提供す
るものである。
本発明にかかるポリスチレンは溶液重合、乳化重合、
懸濁重合、バルク重合いずれの方法により合成されても
良く、その平均分子量としてはCPG法によって測定して1
000〜10万である。尚、以下、平均分子量とはCPG法によ
って測定したものをいう。
平均分子量が10万を越えると乳化重合用分散剤として
使用した場合、生成エマルション粘度が高くなりすぎ、
又平均分子量が1000未満では生成エマルション粒子への
吸着性が低下し、十分な分散能を示さなくなる。
これらポリスチレンをスルホン化する方法としては、
公知の各種方法を使用することが出来、例えば、ジクロ
ルメタン、1,2−ジクロルエタン等のクロル化炭化水
素、またはn−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水
素、あるいはジオキサン等の原料ポリスチレンの良溶媒
でかつスルホン化剤と反応しにくく、かつ中和時に塩を
形成しないような溶媒中で、ポリスチレンにSO3、ルイ
ス塩基とSO3の錯体、あるいはクロルスルホン酸等のス
ルホン化剤を30℃以下の低温で作用させれば良い。尚、
この際、副生する硫酸根(SO4 2-)が多いと乳化重合用
分散剤としての性能が低下するため、反応系内の水分を
極力減少させると共に、効率よくスルホン化反応を行う
等の配慮が好ましい。
次でこの反応混合物または溶媒除去後の当該スルホン
酸を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリあ
るいはアミン等で中和することにより、ポリスチレンス
ルホン酸塩水溶液を得ることが出来る。
このポリスチレンスルホン酸塩のスルホン化度につい
ては0.45〜0.75であることが必要で、スルホン化度が0.
45未満では水溶性の塩を得ることが出来ず、又スルホン
化度が0.75を越えると親水性が強すぎ、乳化重合に使用
した場合、エマルション粒子に吸着されにくくなると共
に、無機塩類似物としての挙動をとることになり、かえ
って系の安定性を低下させる原因ともなる。
尚、このポリスチレンのスルホン化物と類似構造をも
つポリマーとしてはスチレンスルホン酸塩とスチレンの
共重合体が考えられるが、スチレンスルホン酸塩は高価
であること、さらには水溶性のスチレンスルホン酸塩と
油溶性のスチレンの共重合を効率よく行うのは技術上難
しい等の問題があることより本法で示すポリスチレンの
スルホン化物の利用は大いに意義あることと考える。
本発明の乳化重合用分散剤を用いて行う乳化重合反応
は公知の方法により行うことができる。例えば、モノマ
ー100重量部に対し、水60〜500重量部、重合の場を与え
るための乳化重合用界面活性剤あるいはシード0.5〜10
重量部、本発明の乳化重合用分散剤0.5〜10重量部、適
量の重合開始剤、さらに必要に応じて無機塩、連鎖移動
剤等を加え、窒素雰囲気下で適度な温度を設定して重合
反応を行う。なお、ここに使用されるモノマーとして
は、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニルモ
ノマー、アクリル酸メチル、アルリル酸ブチル、メタク
リル酸メチル等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル
類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル
類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、ブタジエン、イ
ソプレン等の共役ジエン類を挙げることができる。これ
らのモノマーは単独であるいは2種以上の混合物として
使用されてよい。
〔実施例〕
次に実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、例中の部はすべて重量基準である。
合成例1 平均分子量14800のポリスチレン150部を1,2−ジクロ
ルエタン750部に溶解し、−10℃に冷却した。次で液体S
O369部を3時間要して滴下した。この間反応液温度は−
10℃前後に保った。更に40℃で2時間熟成後、10%NaOH
水溶液を添加、中和し、1,2−ジクロルエタンを除去し
て淡黄色水溶液を得た。
固形分 28.5%,スルホン化度0.51 Na2SO4 3.0%(対固形分) 尚、スルホン化度は物質収支及びNa含量より算出し
た。
合成例2〜12 表1に記載した分子量のポリスチレン及び同表記載量
の液体SO3を用いる他は合成例1に従い、各種ポリスチ
レンのスルホン化物を合成し、その分析値を同表にあわ
せ示した。
実施例1 N2導入管、撹拌棒、温度計を備えた反応器を用い、メ
チルエチルケトン70部中で、メチルメタクリレート62
部、n−ブチルアクリレート30部、アクリル酸8部を、
アゾビスイソブチロニトリル0.3部を開始剤として85℃
で5時間重合した後、この共重合体にトリエチルアミン
11.5部を加えて中和し、続いてイオン交換水300部を添
加し、減圧下溶剤を留去して粒径0.02μでソープフリー
であるシードエマルションを得た。
別のN2導入管、撹拌棒、温度計を備えた反応器に上記
シードエマルション2部(固形分)及び合成例1で得た
ポリスチレンのスルホン化物2部(固形分)を取り、イ
オン交換水500部、スチレン−ブチルアクリレート(1:1
混合物)100部を加え、室温してN2置換後、液温度を30
℃に調整し、2%加硫酸カリウム水溶液5部を加え、次
で反応器を80℃オイル浴に浸し重合を開始した。
一定時間後に反応液の一部をサンプリングしてその固
形分を測定し(150℃,3時間)、重合率を求めた。2時
間重合後、得られたエマルションについて以下に示す方
法で凝集物量、濁度、化学安定性、機械安定性を測定
し、さらに150℃、3時間乾燥後のエマルション塗膜の
着色も見た。
結果は表2にまとめて示す。
凝集物量:100メッシュ金網でエマルションを濾過し、得 られた凝集物の乾燥後の対モノマー重量%で示 す。
濁度:エマルションをイオン交換水で100倍に希釈し、 島津製UV−150−02を用いて430nmでの 濁度を測定した。
化学安定性:エマルション10mlに3%Na2SO4水溶液を添 加し、凝集の有無を目視判定した。
○ 凝集なし,△ やや凝集,× 凝集 機械安定性:理研精機製マーロン試験機にエマルション 50gを取り、10kg荷重下、1分間撹拌後、100メッ シュ金網で濾過して得られた凝集物乾燥重量の対 エマルション固形分%で示す。
実施例2〜6 合成例1で得たポリスチレンのスルホン化物の代わり
に合成例2〜6で得られたポリスチレンのスルホン化物
を用いる以外は、実施例1と同様の方法により乳化重合
を行い評価した。
比較例1〜5 合成例1で得たポリスチレンのスルホン化物の代わり
に合成例8〜12で得られたポリスチレンのスルホン化物
を用いる以外は、実施例1と同様の方法により乳化重合
を行い評価した。
比較例6〜8 合成例1で得たポリスチレンのスルホン化物の代わり
に東洋ソーダ製スチレンスルホン酸ソーダ重合物PS−
1,PS−5,PS−50を用いる以外は、実施例1と同様の方法
により乳化重合を行い評価した。
* スルホン化度1.0のポリスチレンスルホン化物と見
ることが出来る。
比較例3 合成例1で得たポリスチレンスルホン化物の代わりに
ナフタレンスルホン酸塩ホマリン縮合物(花王(株)
製,デモールN)を用いる以外は、実施例1と同様の方
法により乳化重合を行い評価した。
参考例1 ポリスチレンのスルホン化物を添加しない以外は、実
施例1と同様の方法により乳化重合を行い評価して分散
剤無添加時の状況を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】GPC法によって測定した平均分子量が1000
    〜10万であるポリスチレンをスルホン化して得られるス
    ルホン化度0.45〜0.75のポリスチレンスルホン酸の塩か
    らなることを特徴とする乳化重合用分散剤。
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