JP2723911B2 - 凹部を有する偏平状合成樹脂粒子 - Google Patents

凹部を有する偏平状合成樹脂粒子

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JP2723911B2 JP63162591A JP16259188A JP2723911B2 JP 2723911 B2 JP2723911 B2 JP 2723911B2 JP 63162591 A JP63162591 A JP 63162591A JP 16259188 A JP16259188 A JP 16259188A JP 2723911 B2 JP2723911 B2 JP 2723911B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塗料、紙コーティング、情報記録紙等に用
いられるコーティング材の添加剤として有用な凹部を有
する偏平状合成樹脂粒子およびその製造法に関する。
〔従来の技術〕
近年、コーティング剤の添加剤として種々の粒子状高
分子体が検討されている。もっとも一般的に使用されて
いるものは、粒子径が0.2〜0.5μの均一な密実型の乳化
重合ポリスチレン粒子である。例えば特開昭59-59741に
は、アニオン性界面活性剤及び/又はノニオン性界面活
性剤の存在下に不飽和カルボン酸及びビニル単量体を共
重合させ、粒子の90%以上が0.2〜0.28μの共重合体エ
マルションを製造し、紙被覆又は塗料等用途に使用する
例が例示されている。
本方法による有機顔料では、十分な隠蔽性、白色度及
び光沢が得られず、多量に用いなければ実用上の利点が
認められない。
近年、更に隠蔽性、白色度、及び光沢を向上させる目
的から、上記の様な均一、密実型から小孔を有する有機
材料が提案されている(アメリカ特許第3152280号)。
即ち、芯物質として不飽和カルボン酸を少なくとも5%
共重合させたポリマー分散液に、さやポリマーを形成す
るモノエチレン的不飽和さや単量体を少なくとも1種類
を添加し、乳化重合したエマルションを水性揮発性塩基
にて芯ポリマーを中和膨潤することによって微小空隙を
形成する水性分散液の製造方法である。
本方法による有機顔料を塗料又は紙被覆用組成物に用
いた場合、均一、密実型の有機顔料よりは隠蔽性、白色
度及び光沢が改良されるものの、使用方法により、小孔
が損なわれるという欠点がある。小孔が損なわれる原因
としては、凍結による破壊、塗料配合に用いられるある
種の溶剤による破壊、或いは加熱による破壊で、配合
上、或いは使用上、限定された形でしか使用できない。
一方、有機顔料としての偏平状粒子では、重合体を機
械的に加熱圧縮することにより作製したポリエチレン偏
平状粒子(粉体と工業、(9)、1986、p.33)等が従来
知られているが、1μ以上で大きさのばらついたものし
か得られず、用途に見合った粒子を効率よく正確に製造
することは困難である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記の様な従来技術の問題を解決するもの
であり、塗料、紙コーティング剤及び情報記録紙等に用
いた場合、光沢、平滑性、隠蔽力、白色度等の物性を満
足すると同時に、配合時、或いは使用時の限定が少な
く、安定して使用できる合成樹脂粒子の提供を目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、凹部を有する偏平状合成樹脂粒子が優
れた有機顔料としての適正を有することを見出し、本発
明に至った。
すなわち、本発明は、乳化重合により得られる偏平な
ビニル重合体の合成樹脂粒子であって、偏平面の少なく
とも一方に凹部を有しており、その偏平面の直径Dが0.
1〜5.0μであり、かつ粒子の厚さdとの比(D/d)が1.5
〜5.0の範囲にあることを特徴とする凹部を有する偏平
状合成樹脂粒子、及び、ビニル単量体(a)を乳化重合
して得られる重合体を種粒子とし、前記ビニル単量体
(a)と同じまたは異なる組成のビニル単量体(b)
を、20℃における水との界面張力が48dyne/cm以上であ
る非水溶性有機溶媒の存在下で乳化重合することを特徴
とする前記合成樹脂粒子の製造法である。
この様な形状を有する合成樹脂粒子は、先ずビニル単
量体(a)を乳化重合して重合体エマルションを製造
し、次いでこのエマルション0.5〜50重量部を種粒子と
して、単量体(a)と同じ又は異なる組成のビニル単量
体(b)99.5〜50重量部を、非水溶性有機溶剤と共に添
加して乳化重合することにより得られる。
種粒子の製造に用いられるビニル単量体(a)として
は、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン等の芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル等の(メタ)アクリル酸エステル類、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)ア
クリルニトリル等のビニルシアン化合物、塩化ビニル、
塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物等を使用す
ることができる。又、エマルションの安定性付与等のた
めに、上記単量体とともに(メタ)アクリル酸、クロト
ン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類、スチレンス
ルホン酸ナトリウム等の不飽和スルホン酸塩類、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、
もしくは(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド等の官能性単量体を使用することが
できる。又、必要に応じて架橋性単量体を使用すること
もできる。このような架橋性単量体としては、例えば、
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート
等の重合性不飽和結合を一分子中に二つ以上有する単量
体が挙げられる。架橋性単量体は上記ビニル単量体に対
して、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量
%以下使用することができる。
単量体(a)は上記の各単量体をすべて含む概念であ
る。
これらのビニル単量体は1種または2種以上使用でき
るが、2種以上用いるのが好ましい。
種粒子の製造に際し、重合の際に分子量調整剤とし
て,t−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四塩
化炭素等のハロゲン化炭化水素類を、単量体に対して0.
05〜5.0重量%、より好ましくは0.4〜3.0重量%添加し
てもよい。
種粒子エマルションの製造は、通常の乳化重合法によ
り行われる。用いられる界面活性剤としては、アルキル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウ
ム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレン
スルホン酸ホルマリン縮合物等のアニオン系界面活性
剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェノールエーテル、エチレンオキサ
イド−プロピレンオキサイドブロック共重合体、ソルビ
タン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤が単独に
又は組合せて使用される。界面活性剤の使用量は特に限
定されないが、通常、総単量体に対して0.1〜10重量%
程度である。
重合開始剤としては、通常の乳化重合に使用されてい
るものであれば良く、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸
ナトリウム、過硫酸アンモニウム、等の過硫酸塩類、ベ
ンゾイルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物類、
アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物類等であ
る。必要に応じて還元剤と組合せて、レドックス系開始
剤として使用することもできる。種粒子エマルションを
製造するには通常、前記の界面活性剤、重合開始剤の存
在下に、各種の単量体(a)を一括、分割、或いは、連
続的に滴下して重合を行う。その際、重合は窒素パージ
下に重合温度20〜90℃で行われる。
この様にして生成した種粒子0.5〜50重量部に対し
て、単量体(a)と同じ又は異なる組成の必要により架
橋性単量体を含むビニル単量体(b)99.5〜50重量部を
引き続いて一括に、又は分割して、又は連続的に添加す
る。この際、有機溶剤は架橋性単量体を含むビニル単量
体と混合して添加するか、或いは単独に一括して最初に
添加するか、いずれかの方法が取られる。
このようにして単量体(a)及び単量体(b)から成
る凹部を有する偏平状合成樹脂粒子が得られるが、単量
体(a)と単量体(b)の重量比は0.5/99.5〜50/50の
範囲で重合が行われる。上記以外の範囲では凹部を有す
る偏平状粒子が得られない。
ビニル単量体(b)としては、例えばスチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合
物、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル
酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビ
ニルエステル類、(メタ)アクリルニトリル等のビニル
シアン化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲ
ン化ビニル化合物等が用いられる。
また、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸
等の不飽和カルボン酸類、スチレスルホン酸ナトリウム
等の不飽和スルホン酸塩類、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等
の(メタ)アクリル酸エステル類、もしくは(メタ)ア
クリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド
等の官能性単量体を上記単量体と併用することもでき、
この場合はエマルションに安定性が付与等される。官能
性単量体を使用する場合は上記単量体に対して、好まし
くは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下であ
る。官能性単量体を20重量%以上使用すると、二次粒子
が生成しやすくなり、又、耐水性が低下してしまう。
また必要に応じて架橋性単量体を使用することができ
る。かかる架橋性単量体は、上記単量体と共重合可能な
架橋性単量体、例えば、ジビニルベンゼン、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート等の重合性不飽和結合を一分子
中に二つ以上有する単量体が挙げられる。この際、添加
する上記ビニル単量体に対して、好ましくは20重量%以
下、より好ましくは10重量%以下である。架橋性単量体
を使用することにより、耐ブロッキング性、耐熱性、耐
溶剤性等が改良されるが、20重量%以上使用すると、重
合が円滑に進行せず、多量の凝集物が生成してしまう。
ビニル単量体(b)は上記各単量体をすべて含む概念
であり、その組合せは自由であるが、得られる重合体の
ガラス転移点温度は50℃以上が好ましく、より好ましく
は70℃以上である。この様な意味から、スチレン、メタ
クリル酸メチルを単独に又は組合せて、用いることが好
ましい。
また種粒子の製造のときと同様に、分子量調節剤とし
て前述の連鎖移動剤を添加することもできる。
ここで、上述したビニル単量体(b)と同時に非水溶
性有機溶媒を添加し、この非水溶性有機溶媒の存在下で
ビニル単量体(b)を乳化重合させる。ここで使用され
る非水溶性有機溶媒は、20℃における水との界面張力が
48dyne/cm以上である必要があり、この点から、n−ペ
ンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、i−オクタン、
n−オクタン、n−デカン、及び1−クロロデカン等の
(ハロゲン化)脂肪族炭化水素類の中から少なくとも1
種選択される。添加する有機溶剤の水との界面張力が48
dyne/cm未満であると凹部を有する偏平状粒子になら
ず、球状粒子が生成しやすくなる。
以上の様にして選択された有機溶媒を種粒子と必要に
よって添加される架橋性単量体を含むビニル単量体
(b)の総量に対して好ましくは1〜50重量%、より好
ましくは5〜20%を重合時に添加する。1重量%未満添
加した場合、球状粒子が生成し、一方、50重量%を超え
ると重合が進行しにくくなる。
この様にして得られた粒子の偏平面の直径Dは0.1〜
5.0μであり、且つ、粒子の厚さdとの比(D/d)が1.5
〜5.0の範囲にある。D及び(D/d)は、種粒子の粒子径
及び単量体(b)の重量比によって決定される。例え
ば、単量体(b)を種粒子に対して多くすると、D及び
(D/d)が大きくなる。
尚、粒子径が0.1μ以下では十分な隠蔽性、白色度、
光沢が得られない。一方、5.0μ以上の粒子は安定性が
低下し、製造が困難となる。
この様にして得られた合成樹脂粒子から有機溶剤が除
去される過程で本発明の凹部を有する偏平状合成樹脂粒
子が生成する。有機溶剤はエマルションの乾燥過程で水
と一緒に除去されるが、水蒸気蒸留を行えば、エマルシ
ョンの状態のまま容易に除去することもできる。
本発明の偏平な粒子が製造されるのは、後述する実施
例及び比較例から、有機溶剤は粒子の内部に局在してお
り、これが抜けることによるものと推測される。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。な
お、部及び%は総て重量部及び重量%を示す。
実施例1 攪拌機、温度計、還流コンデンサー付のセパラブルフ
ラスコに水250部、ラウリル硫酸ナトリウム0.1部を仕込
み、撹拌下に窒素置換しながら70℃迄昇温する。内温を
70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム1.0部、
又、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.05
部をを添加し、溶解後、スチレン10部、アクリル酸0.3
部の混合モノマーを仕込み、2時間反応させる。反応終
了後、引き続いて、予め水200部、ラウリル硫酸ナトリ
ウム1.5部にスチレン270部、メタクリル酸ノルマルブチ
ル30部、アクリル酸9.0部、ジビニルベンゼン9.0部、n
−ヘプタン45.0部を撹拌下に加えて作製しておいた単量
体及び有機溶剤の混合乳化物を連続的に4時間かけて添
加し、反応を行う。添加終了後、更に3時間の熟成を行
う。
得られたエマルションは、不揮発分約40%、粘度40cp
s(BM型粘度計ローターNo.1、回転数60rpm、温度25
℃)、pH1.7であった。粒子は電子顕微鏡で測定したと
ころ、第1図に示すように偏平面の直径Dが0.5μ、粒
子厚さdが0.2μ、(D/d)が2.5の凹部を有する偏平状
粒子であった。
実施例2〜7 有機溶剤の種類及び量、単量体(a)/単量体(b)
重量比、モノマー組成を変化させて表1に示す組成にて
実施例1の方法で重合を行い、実施例2〜7の凹部を有
する偏平状合成樹脂粒子を得た。
比較例1 実施例1に示すビニル単量体組成と全く同一組成で重
合を行って種粒子を作製し、引き続いて有機溶剤を全く
混合していない以外は実施例1と全く同一組成の単量体
乳化物を同一方法添加して重合を行った。
得られたエマルションは不揮発分約42%、粘度10cp
s、pH1.8であった。粒子は実施例1に見られる様な凹部
を有する偏平状のものではなく、平均粒子径0.4μの球
状粒子であった。
比較例2〜3 実施例1において、添加する有機溶剤を20℃における
水との界面張力が約35dyne/cmであるトルエンとした他
は全く同一組成で同一方法にて重合を行った場合を比較
例2、実施例1において比較例1と同様に有機溶剤を添
加しない状態で重合を完結させ、その後有機溶剤を添加
して70℃、2時間撹拌を続けた場合を比較例3として、
表−1に示す。
応用例1 塗料用としての応用 実施例1〜7の凹部を有する偏平状粒子、並びに比較
例1〜3の球状粒子を有機顔料としてルチル型二酸化チ
タンの一部に置き換えて塗料配合を行った。尚、その
際、塗料用ビヒクルとして樹脂固形分45%のアクリルエ
マルション、アルマテックスE-208を用いた。塗料配合
を表−2に示す。
塗料の調整は、水、タモール731、エチレングリコー
ル、2−アミノ−2−メチルプロパノール、ノプコDF-1
22NS、ルチル型二酸化チタンを顔料分散機で十分分散し
た後、実施例又は比較例で作製したエマルション及びア
ルマテックスE-208、ブチルセロソルブ/テキサノー
ル、ヒドロキシエチルセルロース/プロピレングリコー
ルを撹拌下に添加し、ストマー粘度計で70〜80KUとなる
様に塗料を調整した。
得られた塗料をスレート板に乾燥膜厚が約40μとなる
様に塗布し、常温乾燥一週間後に性能評価を行った。以
下に各評価方法を示す。
光沢:須賀試験機(株)製光沢計にて60°の角度にて測
定。
隠蔽率:JIS K-5663に準じて測定。
日本テストパネル工業(株)製隠蔽力試験紙を用いて
アプリケーターで乾燥膜厚が75μとなる様に塗布し、常
温乾燥一週間後45°/0°の反射率の比より計算した。
耐水性:25℃の水に2日間浸漬した後のふくれ、白化な
ど異常の無いものを○と判定。
耐アルカリ性:水酸化カルシウムで飽和した2%の苛性
ソーダ溶液に2日間浸漬した後のふくれ、白化など異常
の無いものを○と判定。
耐候性:ウェザーメーターにて500時間照射後のふく
れ、白化、光沢低下など異常が無いものを○と判定。
耐洗浄性:JIS K-5663に準じて測定。
2000回以上で塗膜剥離無し ○ 1000〜2000回で塗膜剥離無し△ 密着性:クロスカット剥離にて密着性良好なもの ○ カット部が若干隔離するもの△ 評価結果を表−3示す。
応用例2 紙コーティング用としての応用 実施例1〜7及び比較例1〜4で得られたエマルショ
ンを紙コーティング用塗工剤の有機顔料、又は有機填料
として用いた場合の性能評価を行った。
配合並びに評価方法を以下に示す。
UW-90 EMC 製 90部 顔料又は填料 10部 アロンT-40 0.09部 [東亜合成化学工業 製] MS-4600[日本食品工業 ] 3部 ポリラック755 12部 [三井東圧化学 製] 塗工液固形分 62% 塗工液の調整は、水に分散剤である固形分40%のアロ
ンT-40を加え、カウレスミキサーにてカオリンクレーUW
-90を十分に分散し、これに有機顔料として実施例1〜
7又は比較例1〜4で作製したエマルションを添加す
る。比較の為、無機顔料として固形分62%の二酸化チタ
ンペースト[大日精化(株)製]、無機填料として固形
分60%の軽質炭酸カルシウムスラリーTP-222HS[奥多摩
工業(株)製]を用いた。バインダーとしてはリン酸エ
ステル化澱粉MS-4600、固形分50%のポリラック755を加
えて塗工液とした。
上記塗工液をアプリケーターにて乾燥塗布量が約14〜
15g/m2になる様上質紙に塗布し、乾燥条件が120℃、20
秒で乾燥したものをキャレンダーロールにてロール温度
60℃、線圧70Kg/cm、速度10m/min.の条件にて二回通し
て塗工紙を得た、性能評価を行った。
カラー粘度 BM型粘度計にて測定60rpm,No.4ロータ
ー)。
白紙光沢 JIS P-8142に準じて、75°における反射率を
測定。
印刷光沢 東洋インキ(株)製ニューブライト藍0.4cc
を用いてRI印刷試験機にて印刷。乾燥後JIS P-8142に準
じて、75°反射率を測定。
白色度 JIS P-8123に準じて、ハンター白色度計にて測
定。
不透明度 JIS P-8138に準じて測定。
ドライピック RI印刷試験機にて試験。
(10点満点法) ウェットピック 同上 評価結果を表−4に示す。
〔発明の効果〕 本発明の凹部を有する偏平状合成樹脂粒子は、その形
態的特徴から、例えば塗料、紙コーティング剤の顔料及
び填料に用いた場合、光沢、隠蔽力、白色度、耐水性等
に優れる。又、配合時或いは使用時の限定条件も少な
く、安定に使用可能である。この様な用途では、二酸化
チタン、カオリンクレー、炭酸カルシウムの一部、或い
は全部の代替が可能である。その他、軽量化、硬度、耐
磨耗性、耐熱性等の改良効果があり、各種配合物の添加
剤として用い、紙、金属、アルカリ性素材、プラスチッ
ク類、繊維、布類等に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の方法で得られた凹部を有する偏平
状合成樹脂粒子の構造を表す走査型電子顕微鏡写真であ
る。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乳化重合により得られる偏平なビニル重合
    体の合成樹脂粒子であって、偏平面の少なくとも一方に
    凹部を有しており、その偏平面の直径Dが0.1〜5.0μで
    あり、かつ粒子の厚さdとの比(D/d)が1.5〜5.0の範
    囲にあることを特徴とする凹部を有する偏平状合成樹脂
    粒子。
  2. 【請求項2】ビニル単量体(a)を乳化重合して得られ
    る重合体を種粒子とし、前記ビニル単量体(a)と同じ
    または異なる組成のビニル単量体(b)を、20℃におけ
    る水との界面張力が48dyne/cm以上である非水溶性有機
    溶媒の存在下で乳化重合することを特徴とする請求項1
    記載の合成樹脂粒子の製造法。
  3. 【請求項3】単量体(a)と単量体(b)の重量比が、
    0.5/99.5〜50/50である請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】非水溶性有機溶媒の量が種粒子と単量体
    (b)の総量に対して1〜50重量%であることを特徴と
    する請求項2記載の製造法。
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