JP5299808B2 - アクリル系アンチブロッキング粒子群の製造法 - Google Patents
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Description
ブロッキング剤として、架橋アクリル−スチレン系共重合体を使用することが記載されている。
とができると共に、粒子の脱落が少なく、しかもアンチブロッキング剤を配合することにより、ポリオレフィンフィルムの透明性等が低下しないアンチブロッキング剤を製造する方法を提供することを目的としている。
球粒子の略平坦部における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあり、該非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲内にあり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲内にあり、平均厚
さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にあることを特徴としている。
直径(D1)が2〜4μmの範囲内にあることが好ましい。また、この非真球粒子の略平
坦部2における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあることが必要であり、さらに平均最小直径(D2)が2.0〜4.0μmの範囲内にあることが好ましく、この非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲内にあることが必要であり、また非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.8〜2.5μmの範囲内にあることが好ましい。
8〜1.0の範囲内にあることが必要であり、比(D2/D1)が、0.9〜1.0の範囲
内にあることが好ましく、さらに、上記平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にあることが必要であり、この比(T1/D1)が0.4〜0.6の範囲内にあることが好ましい。
逸脱すると、フィルム化したときのヘイズ値が大きくなってしまい、また、この非真球粒子の略平坦部2における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲を逸脱すると、フィルム化したときのヘイズ値が大きくなり、この非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲を逸脱すると良好なアンチブロッキング性が得られない。また、平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲を逸脱すると、脱落防止性が悪化し、上記平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲を逸脱するとアンチブロッキング性と脱落防止性とのバラ
ンスがとれなくなる。
このようなアクリル系樹脂粒子群の特性は、粒子全体を電子顕微鏡を用いて観察して、100個のそれぞれの粒子について最大粒子径(d1)、最小粒子径(d2)、厚さ(t1
)を測定し、下記のようにしてこれらの平均値を求め、これらの値を基にして比(D2/
D1)および比(T1/D1)を算定して求めた値である。
タクリル酸を挙げることができ、(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デカニル(メタ)アクリレート、ウンデカニル(メタ)アクリレート、ドデカニル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレートおよびイソノニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、(メタ)アクリルニトリルとしては、具体的には、メタクリロニトリル、アクリロニトリルを挙げることができる。
スルホン酸を挙げることができる。
こうして製造されるシード粒子の平均粒子径は、通常は0.4〜9.4μm、好ましく
は0.8〜4.0μmであり、形成されるシード粒子は、真球状である。
このような重合性モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、シアノアクリレートおよびアクリルクロライドを挙げることができる。
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピルなどを挙げることができ、(メタ)アクリル酸の例としては、アクリ ル酸およびメタクリル酸を挙げることができ、アクリルアミドの例としては、アクリルアミドを挙げることができ、アクリルアミド誘導体の例としては、N-メ チルアクリルアミドおよびメチレンビスアクリルアミドを挙げることができる。さらに本発明では、上記のような重合性モノマーの他に、トリメチロールプロパントリアクリ レート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリ レートなどの架橋性単量体を使用する。本発明では架橋性単量体は、重合性モノマー100重量部中に、1〜20重量部の量で使用される。このような架橋性重合体を用いることにより、形成されるアクリル系樹脂の溶解性が変動する。
こうして製造される樹脂粒子は非真球状であり、非真球粒子1の略平坦部2における平均最大直径(D1)が1〜10μmの範囲内にあり、この非真球粒子の略平坦部2におけ
る平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあり、この非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲内にあり、さらに、平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲内にあり、さらに、上記平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にある。
なアンチブロッキング粒子群を配合しないポリオレフィンフィルムとほぼ同じ程度であり、アンチブロッキング粒子群を配合することによりヘイズの低下はほとんど見られない。
次に本発明のアンチブロッキング用粒子群およびその製造方法について、具体例を示してさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
シード粒子の合成1
温度計と窒素導入管とを装備した容量1リットルの四つ口フラスコに、単量体であるスチレン100重量部にイオン交換水900重量部を投入し、窒素雰囲気下で撹拌を行いながら80℃に昇温した。
上記四つ口フラスコ中の反応液に加え、反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行ってポリスチレン粒子の分散液を得た。この分散液を遠心分離機で凝縮し、粒子濃度を20重量%に調整してシード粒子分散液1とした。
このシード粒子を形成する重合体をSEMを用いて観察したところ、平均粒子径は、0.6μmであった。
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるスチレン90重量部に、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。さらにこの溶液にドデシルベンゼ
ンスルホン酸1重量部と、88%ケン化ビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を投入して混合した後、さらに強撹拌下に30分間混合した。
%に調整してシード粒子分散液2とした。
得られた重合粒子をSEMを用いて観察したところ、平均粒子径は、1.3μmであっ
た。
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるスチレン95重量部に、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。さらにこの溶液にドデシルベンゼ
ンスルホン酸1重量部と、88%ケン化ビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を投入して混合した後、さらに強撹拌下に30分間混合した。
得られた重合粒子をSEMを用いて観察したところ、平均粒子径は、1.9μmであっ
た。
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるメチルメタクリレート70重量部に、架橋性単量体として、トリメチロールプロパントリアクリレート5重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。
た重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、扁平状の粒子形状を有していた。
図3に上記のようにして製造された粒子の電子顕微鏡写真を示す。
)との比(T1/D1)が0.5であった。
ポリプロピレン樹脂(極限粘度2.3dl/g)100重量部と上記のようにして得られた
粒子とを0.1重量部とを、樹脂温度230℃に調整した押し出し機で溶融押し出しして
、樹脂組成物1を得た。
押し出し、25℃に調整されたロールで冷却して、厚さ0.7mmのシートを製造した。さ
らにこれを押し出し機で延伸機で樹脂温度150℃に調整しつつ縦、横ともに6倍に延伸し、130℃で熱処理して暑さ約25μmのOPPフィルムを得た。
こうして得られたOPPフィルについてアンチブロッキング性、ヘイズ、アンチブロッキング粒子脱落性を評価した。結果を表1に示す。また、測定方法は下記の通りである。
50mm×150mmの2枚の試験片を50×50mmだけ重なるようにして配置し、上から1kgの圧力をかけて60℃で2時間放置する。その後、23℃で1時間放冷し、この2枚の試験片間に生ずる剪断引張試験を行い、この剪断引張強度をアンチブロッキング性とした。
JIS-K-6714に準拠して、フィルムを5枚重ねて測定した。
粒子脱落性
フィルムを手で強くこすりあわせ、表面を観察して粒子の脱落を判断した。
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるメチルメタクリレート50重量部に、アクリロニトリル40重量部、架橋性単量体として、エチレングリコールジメタクリレート10重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は98%であり、この重合体粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)は2.4μmであり、略平坦部における平均最小直径(D2)が2.3μmであり、この重合体粒子の平均厚さ(T1)は1.5μmであり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)は、0.96であり、平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.58であった。
樹脂粒子の合成1(モノマー/シードの重量比が1.1の場合)
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるメチルメタクリレート70重量部に、架橋性単量体として、トリメチロールプロパントリアクリレート5重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。
ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水798重量部を投入し混合した後、撹拌下に30分間混合した。
た重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、球状の粒子形状を有していた。
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は10%であり、この重合体粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)は2.0μmであり、略平坦部における平均最小直径(D2)が2.0μmであり、この重合体粒子の平均厚さ(T1)は1.9μmであり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)は、1.0であり、平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1
)との比(T1/D1)が0.95であった。
シード粒子の合成1で使用したのと同じ装置に、単量体であるメチルメタクリレート91.7重量部に、架橋性単量体として、トリメチロールプロパントリアクリレート5重量部、過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。
7重量部添加し、この反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行いポリマー粒子の分散液を得た。
れた重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、真球状の粒子形状を有していた。
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は0%であり、実質的に真球の重合体粒子が得られた。実施例1と同様にしてOPPフィルムを製造し、このOPPフィルムについてアンチブロッキング性、ヘイズ、アンチブロッキング粒子脱落性を評価した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
して溶解させた。
量部添加し、この反応液を80℃に保持したまま8時間反応を行いポリマー粒子の分散液を得た。
れた重合体粒子をSEMを用いて観察したところ、真球状の粒子形状を有していた。
この重合体粒子について測定した「最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子」の含有率は0%であり、この重合体粒子は平均粒子径が20μmの真球状粒子であった。
2・・・平坦部
Claims (2)
- アクリル系樹脂および/またはスチレン系樹脂からなるシード粒子が分散している水性媒体中に、該分散しているシード粒子100重量部に対して、架橋構造形成反応により重合性モノマーのシード粒子に対する溶解性を変化させる架橋性単量体を1〜20重量部の量で含む(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、シアノアクリレートおよびアクリルクロライドよりなる群から選ばれる少なくとも一種類の重合性モノマー120〜2500重量部と、油溶性反応開始剤とを分散させ、水性媒体中に分散している上記重合性モノマーを重合させて、水性媒体中でシード重合を行うと共に架橋構造形成反応を行って、
最小直径が最大直径の95%以下である非真球粒子を50%以上の個数で含有し、該非真球粒子が、略扁平な球状であって、該粒子群中における該非真球粒子の略平坦部における平均最大直径(D1)が1〜10μmの範囲内にあり、該非真球粒子の略平坦部における平均最小直径(D2)が0.8〜10μmの範囲内にあり、該非真球粒子の平均厚さ(T1)が0.4〜6.0μmの範囲内にあり、かつ平均最小直径(D2)と平均最大直径(D1)との比(D2/D1)が、0.8〜1.0の範囲内にあり、平均厚さ(T1)と平均最大直径(D1)との比(T1/D1)が0.4〜0.7の範囲内にある
ポリオレフィン用アクリル系アンチブロッキング粒子群を製造する方法。 - 上記シード粒子の平均粒子径が0.4〜9.4μmの範囲内にあることを特徴とする請求項第1項記載の製造法。
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