JPH07196819A - ポリオレフィン系フィルム - Google Patents

ポリオレフィン系フィルム

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JPH07196819A
JPH07196819A JP5350300A JP35030093A JPH07196819A JP H07196819 A JPH07196819 A JP H07196819A JP 5350300 A JP5350300 A JP 5350300A JP 35030093 A JP35030093 A JP 35030093A JP H07196819 A JPH07196819 A JP H07196819A
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JP
Japan
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film
organic polymer
polyolefin
fine particles
water
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JP5350300A
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English (en)
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Katsuro Kuze
勝朗 久世
Hidemoto Igushi
英基 伊串
Yasuyuki Furutani
靖恭 古峪
Tsutomu Isaka
勤 井坂
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性と共に、滑り性および耐ブロッキング
性にも優れたポリオレフィン系フィルムを提供する。 【構成】 平均粒径0.4〜7.0μmで、かつ明細書
中に記載した方法で測定される水滴保持時間が10秒以
上である有機ポリマー微粒子がポリオレフィン100重
量部に対して0.01〜1重量部含まれているポリオレ
フィン系フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は透明性、滑り性および耐
ブロッキング性に優れたポリオレフィン系フィルムに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系フィルムの滑り
性、耐ブロッキング性を改良する方法として無機の微粒
子を添加したもの(例えば特公昭52−16134号公
報、特公昭42−24523号公報、特開平3−993
8号公報)や有機ポリマーの微粒子を添加したもの(例
えば特開昭49−11945号公報、特開昭57−64
522号公報、特開昭62−39219号公報)などが
知られている。
【0003】これらの方法の中で有機ポリマー微粒子を
用いる方法は、無機微粒子を用いる方法に比べ、透明性
や耐スクラッチ性に優れたフィルムが得られることから
有用であるが、透明性と滑り性や耐ブロッキング性のバ
ランスにおいては不充分であり、高度な市場要求を満足
するレベルには到達していないという問題があった。す
なわち、高度な透明性を達成するために微粒子の量を低
減させると、滑り性や耐ブロッキング性が悪化し、フィ
ルムの製造工程や加工工程での作業性に問題が生じ、逆
に、滑り性や耐ブロッキング性の特性を満足させると透
明性が低下してしまうため、「透明性」と「滑り性や耐
ブロッキング性」の相反する特性が、両方とも優れてい
るフィルムは得られていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題点を解決するものであり、その目的は、透明性、滑り
性および耐ブロッキング性に優れたポリオレフィン系フ
ィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のポリオレフィン
系フィルムは、平均粒径0.4〜7.0μmで、かつ下
記方法により測定される水滴保持時間が10秒以上であ
る有機ポリマー微粒子がポリオレフィン100重量部に
対して0.01〜1重量部含まれているところに要旨を
有する。また有機ポリマー微粒子が、(メタ)アクリル
系モノマーおよび/またはスチレン系モノマーを含むモ
ノマー成分からなるポリマーであることは本発明の好ま
しい実施態様である。 [水滴保持時間]有機ポリマー微粒子を水平で平滑な台
上で2枚の2軸延伸ポリプロピレンフィルムの間に挟持
させ、上側フィルムを手で軽く押さえて厚さ2mmの平
滑な有機ポリマー微粒子層を形成した後、上側フィルム
を静かに取り外す。得られた有機ポリマー微粒子層表面
にスポイドで直径3mmの水滴を高さ1cmのところか
ら落とし、該水滴が有機ポリマー微粒子層に吸収され水
滴が消失するまでの時間を水滴保持時間とする。
【0006】
【作用】本発明のフィルムを構成するポリオレフィンと
しては、プロピレン、エチレン、ブテン、4−メチルペ
ンテン−1等の単独重合体、または共重合体、もしくは
これらの(共)重合体の混合物が挙げられる。本発明に
おいて用いられる有機ポリマー微粒子の分子構造は、上
記ポリオレフィンの溶融成形温度で非溶融で、かつ同温
度に耐える耐熱性を有するものであれば特に制限はな
く、付加重合法で得たものであってもよいし、重縮合や
重付加反応法で得たものでもよい。該微粒子を構成する
ポリマーは非架橋タイプであっても架橋タイプであって
もかまわないが、耐熱性の点より架橋タイプの方が推奨
される。
【0007】ポリマーを微粒子化する方法も限定はされ
ないが、乳化重合や懸濁重合等の方法を用い、重合時に
直接微粒子化する方法が好適である。これらの重合方法
を採用する場合は、自己乳化性を付与し得る特殊構造の
極性モノマーを少量共重合する手段を採用してもよい。
ポリマー微粒子の形状は特に限定はされないが、実質的
に球状、あるいはラグビーボール状のものが好ましい。
【0008】本発明では有機ポリマー微粒子として、
(メタ)アクリル系モノマーおよび/またはスチレン系
モノマーを含むモノマー成分よりなるポリマー微粒子を
用いることが好ましい。すなわち、(メタ)アクリル系
モノマーまたはスチレン系モノマーのホモポリマー、数
種の(メタ)アクリル系モノマーのコポリマー(コポリ
マー以上のターポリマーも含む。以下同じ)、数種のス
チレン系モノマーのコポリマー、(メタ)アクリル系モ
ノマーとスチレン系モノマーのコポリマー等である。中
でも好ましいのは、架橋タイプの(メタ)アクリル系−
スチレン系コポリマーであり、透明性、滑り性、耐熱
性、水滴保持時間等のバランスにおいて優れている。
【0009】(メタ)アクリル系モノマー成分として
は、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸またはそのエステ
ル誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸ま
たはそのエステル誘導体が挙げられる。これらのモノマ
ーは1種であっても、2種以上を併用しても構わない。
また、少量であれば、アクリル酸やメタアクリル酸の金
属塩、アミド誘導体、ヒドロキシルエチルエステルやジ
メチルアミノエチルエステル等の特殊な構造のエステル
誘導体等を用いてもかまわない。
【0010】スチレン系モノマー成分としては、スチレ
ン、メチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン
またはその誘導体が挙げられる。また、全モノマー成分
の20重量%以下であれば、酢酸ビニル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル等の重合性のビニルモノマーを共重合してもかまわ
ない。架橋方法としては、ジビニルベンゼン、エチレン
グリコールのジアクリル酸エステルやジメタクリル酸エ
ステル等の多官能性モノマーを微粒子ポリマー生成時に
共重合させるか、ポリマー生成後に後架橋する等の手段
が挙げられるがこれらに限定されない。
【0011】本発明における有機ポリマー微粒子は、前
述の方法で測定した水滴保持時間が10秒以上である必
要がある。好ましくは1分以上で、より好ましくは5分
以上のものである。この水滴保持時間は、有機ポリマー
微粒子の疎水性の度合いを規定したものであり、水滴保
持時間が10秒より小さいと、高透明で、かつ滑り性や
耐ブロッキング性の良好なフィルムが得られない。
【0012】水滴保持時間を10秒以上にするための手
段は特に制限されないが、以下に示す方法が推奨され
る。 微粒子を構成するポリマーの構造を最適化する。 重合方法や微粒子の調製方法を最適化し、微粒子の表
面に疎水性基を有した成分を偏在させる。 乳化重合法や懸濁重合法で直接微粒子化する方法で調
製する場合は、重合時に用いる界面活性剤や自己乳化性
を付与するモノマーを最適化する。 乳化重合法や懸濁重合法で直接微粒子化する方法で調
製する場合は、水等の溶媒から微粒子を分離する時の洗
浄を充分に行い、界面活性剤等の親水性の添加剤や残留
モノマーを除去する。 疎水性のモノマーあるいはポリマーで微粒子表面を被
覆する。 チタネートカップリング剤等の表面処理剤で表面処理
を行う。
【0013】本発明では有機ポリマー微粒子の平均粒径
は、0.4〜7.0μmの範囲であることが必要であ
る。0.4μm未満では滑り性の改良効果が小さくなる
ので好ましくない。逆に7μmを超えると滑り性の改良
効果が飽和し、透明性が悪化するので好ましくない。ま
た、該有機ポリマー微粒子の粒度分布は、シャープであ
ることが透明性、滑り性、耐ブロッキング性を満足する
うえで好ましい。なお、該有機ポリマー微粒子の平均粒
径は、走査型電子顕微鏡で写真撮影し、イメージアナラ
イザー装置を用いて水平方向のフェレ径を測定し、その
平均値で表示したものである。
【0014】本発明では、フィルム中の有機ポリマー微
粒子の配合割合を、ポリオレフィン100重量部に対し
て微粒子を0.01〜1重量部とする。好ましくは0.
02〜0.5重量部である。有機ポリマー微粒子の配合
量が0.01重量部未満ではフィルムに滑り性および耐
ブロッキング性を付与することが不可能であり、一方1
重量部を超えて配合させると、滑り性、耐ブロッキング
性は充分与えられるもののフィルムの透明性が著しく阻
害されるので好ましくない。上記した有機ポリマー微粒
子の平均粒径や配合割合の最適値は、ポリオレフィンの
種類、フィルムの厚みや構成、延伸の有無等によって変
化するので、目的とするフィルム特性に合せて前記した
範囲内で適宜任意に設定するのが良い。
【0015】本発明のポリオレフィン系フィルムには、
本発明の効果を損なわない範囲であれば、有機ポリマー
微粒子以外の有機や無機の微粒子を併用したり、高級脂
肪酸アマイド、高級脂肪酸エステル、ワックス、金属石
ケン等の潤滑剤を併用するなどして滑り性を向上させて
も構わない。潤滑剤の併用はむしろ好ましい実施態様で
ある。また、通常ポリオレフィン系フィルムに配合され
る公知の安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、加工助
剤、可塑剤等の併用も何ら制限を受けない。上記した有
機ポリマー微粒子や添加剤等をポリオレフィンと混合す
る方法としては、特に限定されるものではないが、V型
ブレンダ、スクリュー型ブレンダ、ドライブレンダ、リ
ボンブレンダ、ヘンシェルミキサーなどの混合機にて均
一混合した後、混練ペレット化する方法が一般的であ
る。
【0016】本発明のフィルムは、単に押出成形した未
延伸のキャスティングフィルムであっても、該キャステ
ィングフィルムを1軸または2軸方向に延伸した延伸フ
ィルムであってもよく、2軸延伸フィルムが本発明の効
果が顕著に発現されるので特に好ましい。また、単層構
成および2層以上の積層構成のいずれにも適用でき、積
層構成の場合は、有機ポリマー微粒子は表面層に添加す
ることが好ましいが、特に限定はされない。さらに本発
明のフィルムに対して、コロナ放電処理、プラズマ処
理、紫外線照射処理等を行い、接着性を向上させる等の
表面処理を施すことは用途展開上有用である。
【0017】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・
後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て
本発明の技術範囲に包含される。なお、実施例で用いた
測定方法は次の通りである。 (1)曇価 JIS−K6714に準じ、東洋精機ヘーズテスターJ
で測定した。 (2)狭角拡散透過値 東洋精機製作所製の視覚透明度試験機を用いて測定し
た。測定値が小さい程、透明度が高いことを示してい
る。 (3)摩擦係数 20℃×65%RHにおいてASTM−D1894に準
じ測定した。 (4)耐ブロッキング性 フィルムをカッターで80mm×120mmに裁断し、
この裁断片2枚を長手方向において上下に20mmずつ
ずらして重ね、サンプルとする。このサンプルをタイプ
用紙と交互に5組重ね合わせ、ガラス板で挟んだ後2k
gの加重をかけ50℃の環境で48時間放置する。サン
プルを取り出して放冷し、20mm巾で長手方向に再裁
断し試験片とし、試験片を引張試験器を使用し、引張り
速度200mm/分で剪断応力を測定した。
【0018】実施例1 メルトインデックス2.5kg/10分のポリプロピレ
ン100重量部に対して、水滴保持時間が10分以上で
平均粒径が1.1μmのほぼ単分散の粒径分布を示す球
状の架橋アクリル−スチレン系共重合体粒子[メチルメ
タクリレート/nーブチルアクリレート/スチレン/ジ
ビニルベンゼン=36/27/36/1(重量比)から
なるモノマー成分を乳化重合法で重合調製し、乳化液か
ら共重合体粒子を分離する際に水洗を5回繰返して微粒
子表面に付着している界面活性剤を充分に除去してい
る。]0.15重量部、グリセリン樹脂酸エステル0.
3重量部およびエルカ酸アミド0.3重量部を混合した
組成物を用いて、樹脂温度270℃で溶融押出しを行
い、90℃の冷却ロールで急冷して、厚さ0.90mm
の未延伸シートを得た。この未延伸シートを、縦延伸機
のロール周速差を利用して、延伸温度40℃で縦方向に
4.5倍延伸し、引続きテンター式延伸機により延伸温
度155℃で横方向に8倍延伸した。次いで160℃で
熱処理を行い、厚さ約25μmの2軸延伸フィルムとし
た後、片面にコロナ処理を施した。得られたフィルムの
特性値を表1に示す。
【0019】比較例1 実施例1において、乳化液から共重合体粒子を分離する
折の水洗を1回のみとして得た水滴保持時間が2秒以内
である架橋アクリル−スチレン系共重合体粒子(平均粒
径、粒度分布、粒子形状、粒子組成は実施例1と同じ)
を用いる以外は実施例1と同じ方法でフィルムを得た。
特性値を表1に示す。
【0020】比較例2 比較例1と同じ方法で水洗した水滴保持時間が2秒以内
である平均粒径が0.6μmのほぼ単分散の粒径分布を
示す球状の架橋アクリル−スチレン系共重合体微粒子
(組成は実施例1と同じ)を用いる以外は実施例1と同
じ方法でフィルムを得た。特性値を表1に示す。
【0021】比較例3 比較例1と同じ方法で水洗した水滴保持時間が2秒以内
である平均粒径が1.7μmのほぼ単分散の粒径分布を
示す球状の架橋アクリル−スチレン系共重合体微粒子
(組成は実施例1と同じ)を用いる以外は実施例1と同
じ方法でフィルムを得た。特性値を表1に示す。
【0022】比較例4 架橋アクリル−スチレン系共重合体粒子の添加量を0.
05重量部とする以外は、実施例1と同じ方法でフィル
ムを得た。特性値を表1に示す。比較例5 架橋アクリル−スチレン系共重合体粒子の添加量を1.
2重量部とする以外は、実施例1と同じ方法で得たフィ
ルムの特性値を表1に示す。
【0023】実施例2 実施例1の方法において架橋アクリル−スチレン系共重
合体粒子に替えて、水滴保持時間が8分である平均粒径
が1.7μmのほぼ単分散の粒度分布を示す球状の架橋
アクリル系粒子[組成;メチルメタクリレート/トリメ
チロールプロパントリメタクリレート=98/2(重量
比)]を用い、かつ、その添加量を0.10重量部とす
る以外は、実施例1と同じ方法でフィルムを得た。特性
値を表1に示す。 比較例6 実施例2の方法において、水滴保持時間が2秒以内の架
橋アクリル系粒子を用いる以外は、実施例2と同じ方法
でフィルムを得た。特性値を表1に示す。
【0024】実施例3 実施例1の方法において、架橋アクリル−スチレン系共
重合体粒子に替えて、ポリマー型のシランカップリング
剤で表面処理して得た、水滴保持時間が10分以上、平
均粒径が1.3μmのほぼ単分散の粒径分布を示す球状
の架橋ポリスチレン系粒子[懸濁重合で調製:組成;ス
チレン/ジビニルベンゼン=98/2(重量比)]を用
いる以外は、実施例1と同じ方法でフィルムを得た。特
性値を表1に示す。比較例7 実施例3の方法において、架橋ポリスチレン系粒子の表
面処理を行わず、水滴保持時間が2秒以内の粒子を用い
る以外は、実施例3と同じ方法でフィルムを得た。特性
値を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1〜3で得られた本発明のフィルム
は、いずれも優れた透明性と、良好な滑り性および耐ブ
ロッキング性を示し、非常に高品質であった。一方、比
較例1で得られたフィルムは、透明性および耐ブロッキ
ング性に劣り低品質であった。なお透明性の評価方法と
して一般に用いられている「曇価」では、比較例1のフ
ィルムは実施例のものとあまり大きな差がないが、肉眼
観察での透明性との相関性が高い狭角拡散透過値では大
きく劣っていることがわかる。比較例2、4で得られた
フィルムは、透明性は良好であるが、耐ブロッキング性
が極めて悪く、比較例3、5で得られたフィルムは滑り
性および耐ブロッキング性は良好であるが透明性が劣っ
ており、いずれも低品質であった。また、比較例6、7
で得られたフィルムは滑り性は良好であるが、透明性お
よび耐ブロッキング性には劣るものであった。
【0027】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系フィルムは、
水滴保持時間の長い特定の表面特性を有した有機ポリマ
ー微粒子を特定量配合した構成であるので、透明性と共
に、滑り性および耐ブロッキング性にも優れており、例
えば各種の包装用材料として広く利用することができ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明では有機ポリマー微粒子として、
(メタ)アクリル系モノマーおよび/またはスチレン系
モノマーを含むモノマー成分よりなるポリマー微粒子を
用いることが好ましい。すなわち、(メタ)アクリル系
モノマーまたはスチレン系モノマーのホモポリマー
メタ)アクリル系モノマーのコポリマー(コポリマー
以上のターポリマーも含む。以下同じ)、スチレン系モ
ノマーのコポリマー、(メタ)アクリル系モノマーとス
チレン系モノマーのコポリマー等である。中でも好まし
いのは、架橋タイプの(メタ)アクリル系−スチレン系
コポリマーであり、透明性、滑り性、耐熱性、水滴保持
時間等のバランスにおいて優れている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】水滴保持時間を10秒以上にするための手
段は特に制限されないが、以下に示す方法が推奨され
る。微粒子を構成するポリマーの構造を最適化する。
重合方法や微粒子の調製方法を最適化し、微粒子の表
面に疎水性基を有した成分を偏在させる。乳化重合法
や懸濁重合法で直接微粒子化する方法で調製する場合
は、重合時に用いる界面活性剤や自己乳化性を付与する
モノマーを最適化する。乳化重合法や懸濁重合法で直
接微粒子化する方法で調製する場合は、水等の溶媒から
微粒子を分離する時の洗浄を充分に行い、界面活性剤等
の親水性の添加剤や残留モノマーを除去する。疎水性
のモノマーあるいはポリマーで微粒子表面を被覆する。
シランカップリング剤やチタネートカップリング剤等
の表面処理剤で表面処理を行う。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】実施例1メルトインデックス2.5g/1
0分のポリプロピレン100重量部に対して、水滴保持
時間が10分以上で平均粒径が1.1μmのほぼ単分散
の粒径分布を示す球状の架橋アクリル−スチレン系共重
合体粒子[メチルメタクリレート/nブチルアクリレ
ート/スチレン/ジビニルベンゼン=36/27/36
/1(重量比)からなるモノマー成分を乳化重合法で重
合調製し、乳化液から共重合体粒子を分離する際に水洗
を5回繰返して微粒子表面に付着している界面活性剤を
充分に除去している。]0.15重量部、グリセリン樹
脂酸エステル0.3重量部およびエルカ酸アミド0.3
重量部を混合した組成物を用いて、樹脂温度270℃で
溶融押出しを行い、90℃の冷却ロールで急冷して、厚
さ0.90mmの未延伸シートを得た。この未延伸シー
トを、縦延伸機のロール周速差を利用して、延伸温度4
0℃で縦方向に4.5倍延伸し、引続きテンター式延伸
機により延伸温度155℃で横方向に8倍延伸した。次
いで160℃で熱処理を行い、厚さ約25μmの2軸延
伸フィルムとした後、片面にコロナ処理を施した。得ら
れたフィルムの特性値を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井坂 勤 大阪市北区堂島浜2丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径0.4〜7.0μmで、かつ下
    記方法により測定される水滴保持時間が10秒以上であ
    る有機ポリマー微粒子がポリオレフィン100重量部に
    対して0.01〜1重量部含まれていることを特徴とす
    るポリオレフィン系フィルム。 [水滴保持時間]有機ポリマー微粒子を水平で平滑な台
    上で2枚の2軸延伸ポリプロピレンフィルムの間に挟持
    させ、上側フィルムを手で軽く押さえて厚さ2mmの平
    滑な有機ポリマー微粒子層を形成した後、上側フィルム
    を静かに取り外す。得られた有機ポリマー微粒子層表面
    にスポイドで直径3mmの水滴を高さ1cmのところか
    ら落とし、該水滴が有機ポリマー微粒子層に吸収され水
    滴が消失するまでの時間を水滴保持時間とする。
  2. 【請求項2】 有機ポリマー微粒子が、(メタ)アクリ
    ル系モノマーおよび/またはスチレン系モノマーを含む
    モノマー成分からなるポリマーである請求項1に記載の
    ポリオレフィン系フィルム。
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