JP6123156B2 - 表面積の大きい真球状架橋ポリアクリロニトリル系微粒子 - Google Patents

表面積の大きい真球状架橋ポリアクリロニトリル系微粒子 Download PDF

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本発明は高分子微粒子、特にその粒子形状が真球状であるが、粒子表面に多数の微細な凸部を有する架橋ポリアクリロニトリル系微粒子に関するものである。
高分子微粒子は、塗料や診断薬担体、分離カラム用充填材などの分野に広く利用されているが、これらの高分子微粒子は真球状のものが一般的である。しかし、近年、塗料などのベース樹脂と粒子の密着性を高めたり、診断用担体としての機能や分離カラム用充填材としての機能を高めるために、前記真球状高分子微粒子とは異なる形態を有する高分子微粒子が提案されている。例えば、粒子表面に多数のくぼみを有するゴルフボール状高分子微粒子(例えば、特許文献1及び2参照)、円盤状の高分子微粒子(例えば、特許文献3参照)、金平糖状の高分子微粒子(例えば、特許文献4参照)、うに状の高分子微粒子(例えば、特許文献5参照)が提案されている。
この特許文献1に記載のゴルフボール状高分子微粒子は、シードポリマー粒子としてのポリスチレン粒子にアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルをシード乳化重合させることにより得られる。また特許文献2に記載のゴルフボール状高分子は、アクリル酸のC1−C8アルキルエステル、メタクリル酸のC1−C8アルキルエステル及び芳香族ビニルから選ばれるポリマー又はコポリマーをシード粒子として分散させた媒体に、この媒体に溶解するモノマーであって、上記ポリマー又はコポリマーとは異なり上記ポリマー又はコポリマーに比し媒体との親和性が低いか又は同等であるポリマーを与えるモノマー等をシード分散重合法により重合させることにより得られる。
また特許文献3に記載の高分子微粒子は、媒体中にシードポリマー粒子を分散させた分散液に、表面モノマー、補助溶媒、開始剤及び分散剤を添加して、シード分散重合法により表面モノマーを重合させることにより得られる。このとき補助溶媒として、シードポリマーの貧溶媒又は非溶媒であるが、表面ポリマーの良量倍であり、かつ媒体に部分溶解する有機溶媒を使用することが必要であって、媒体として、媒体中の貧溶媒の比率を90重量%以上とするとともに、補助溶媒をシードポリマーの100重量%以上使用することにより、円盤状の高分子微粒子が得られる。
この明細書において、「シードポリマー」とは異形高分子微粒子のコアを形成するポリマーをいい、「表面ポリマー」とは上記コアを被覆するシェルとなるポリマーをいう。
また特許文献4に記載の高分子微粒子は、水に僅かに溶けるか又は水に不溶性のシードモノマーを水中にて第1水溶性開始剤でソープフリー乳化重合させてシードモノマーが重合したシードポリマー粒子を生成する第1工程と、このポリマー粒子を水に分散した分散液にシードモノマーと同じであるか又は異なる、水に僅かに溶けるか又は水に不溶性の表面モノマー及び第2水溶性開始剤を添加し、表面モノマーをソープフリー乳化重合させてポリマー粒子表面に表面ポリマーを被覆した高分子複合微粒子を得る第2工程を含むことで金平糖状高分子微粒子が得られる。
また特許文献5に記載の高分子微粒子は、(メタ)アクリロニトリル60重量%以上、及び分子中に重合性二重結合基を2個以上含有する単量体0.01〜40重量%を必須成分とする重合性単量体成分と、油溶性重合開始剤とを含む単量体混合物を、水溶性分散安定剤を含む水中で微小液滴となるように分散させた状態で重合することにより、うに状の高分子微粒子が得られる。
特開平6−287244号公報 特開2002−179708号公報 特開2003−226708号公報 特開2006−143968号公報 特開2000−319334号公報
上記特許文献記載の高分子微粒子は比表面積を大きくする手法として粒子の形状を特許文献1及び2ではゴルフボール形状、特許文献3では円盤状、特許文献4では金平糖あるいはライチ状形状、特許文献5ではうに状あるいは短繊維状を採用している。しかしながら塗料や診断薬担体、分離カラム用充填材などの分野では粒子の形状が異型であることは粒子自体の流動性の悪さ、あるいは粒子間に液体を通過させる場合の液抵抗の高さ、あるいはバインダー樹脂と混合した場合の脱泡性が悪いといった問題がある。本発明は、かかる現状に基づきなされたものであり、球状でありながら、粒子表面凹凸に依存する表面特性と粒子単独あるいは他素材と混合した時の取扱性の良さを両立させた架橋ポリアクリロニトリル系微粒子および該微粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の目的を達成するために鋭意検討を進めた結果、以下に示す本発明に到達した。
[1]水溶性分散安定剤0.25〜1.20重量%濃度の水溶液中に、全単量体に対して50重量%以上のアクリロニトリル、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を2個以上有する架橋性単量体及び油溶性重合開始剤を含むビニル単量体混合物を加えて微小液滴化させ、その後、水に対する水溶性分散安定剤濃度が1.3重量%以上になるよう水溶性分散安定剤を追加して水系懸濁重合することを特徴とする表面に微細な凹凸を有する架橋ポリアクリロニトリル系微粒子の製造方法。
本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子は、球状粒子であり、かつ特定範囲の比表面積を有するものである。かかる特性を有する本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子を塗料や診断薬担体、分離カラム用充填材などに使用すると粒子表面凹凸に依存する表面特性と粒子単独あるいは他素材と混合した時の取扱性の良さが両立される。また、本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子の製造方法によれば、かかる架橋ポリアクリロニトリル系微粒子を簡便かつ効率的に製造することができる。
実施例1で得られた架橋ポリアクリロニトリル系微粒子を走査型電子顕微鏡で撮像したときのSEM写真である。 実施例1で得られた架橋ポリアクリロニトリル系微粒子表面を走査型電子顕微鏡で撮像したときのSEM写真である。 実施例1で得られた架橋ポリアクリロニトリル系微粒子断面を走査型電子顕微鏡で撮像したときのSEM写真である。
以下、本発明を詳述する。本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子は球状の外観を有し、かつ特定範囲の比表面積を有する高分子微粒子である。球状の度合を表す尺度として、下記式によって定義される円形度を用いることができる。
粒子投影像の円形度=(粒子投影面積と同じ面積の円の周長)/(粒子投影像の周長)
粒子投影像の円形度の平均値=粒子の円形度
すなわち、円形度は真円の場合に1となり、不定形の度合が増すにつれ、より小さい値となる。本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子において、上記の粒子の円形度は0.97以上であることが必要である。なお、かかる円形度は、例えばシスメックス株式会社製フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」を用いて測定することができる。
本発明では、粒子表面の微細な凹凸の度合を表す尺度として比表面積を用いる。比表面積の測定方法としては一般的なガス吸着法を利用することができる。ガス吸着法による粒子表面積測定装置としては、例えば株式会社島津製作所製「トライスター3020」を用いて測定することができる。
本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子はコアシェル構造を有しており、微細な凹凸を有するシェル層の厚みが平均半径の30%以下であることが好ましい。粒子半径に対する微細な凹凸の領域であるシェル層の厚み比率を測定する方法としては粒子断面の透過型電子顕微鏡画像からシェル層厚みを測定し粒子の平均半径との比率を算出する方法を用いることができる。
本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子の主成分はラジカル重合性ビニルモノマーであるアクリロニトリルを使用する。アクリロニトリルのモノマー比率は、目的とする比表面積が得られる限り特に限定はされないが、50重量%以上が好ましく、より好ましくは60重量%以上である。アクリロニトリルの含有率が高くなるほど粒子表面に形成される微細な凹凸が緻密となり、また微細な凹凸の領域も増加するため、比表面積は増加する。
本発明において用いることのできる架橋性ビニル単量体としては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を2個以上有する架橋性単量体であれば特に限定されるものではない。例えば、1,4−ジビニロキシブタン、ジビニルスルホン等のビニル化合物;ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)オキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びグリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの架橋性ビニル単量体は2種以上混合して用いることができる。
本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子はモノマーとしてアクリロニトリル、架橋性ビニル単量体以外にラジカル重合可能なビニルモノマーを適宜使用しても良い。該モノマーはラジカル重合可能なものであれば特に限定されるものではない。例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート等のアクリル酸エステル系単量体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メタクリル酸ラウリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル系単量体、スチレン、p−メチルスチレン等のスチレン系単量体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル、酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル系単量体、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等のN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド、メタクリルニトリル等のニトリル系単量体が挙げられる。このような単量体は、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子を製造する方法としては、アクリロニトリル及び架橋性ビニル単量体を必須成分として含むビニル単量体混合物に油溶性重合開始剤を溶解させ、別途準備しておいた水溶性分散安定剤0.25〜1.2重量%濃度の水溶液中に加え、ホモミキサー等の乳化・分散機などで微小液滴化させ、その後、水に対する水溶性分散安定剤濃度が1.3重量%以上になるよう水溶性分散安定剤を追加して水系懸濁重合する方法を採用することが好ましい。ビニル単量体混合物を水溶液中で安定して微小液滴化させるには0.25〜1.2重量%濃度の水溶性分散安定剤が必要であり、好ましくは0.28〜1.1重量%である。さらにビニル単量体混合物が高分子化する重合段階では微小液滴の安定性が低下して凝集する傾向があるため水溶性分散安定剤を追加して1.3重量%以上、好ましくは1.4重量%以上の濃度になるよう調整すると重合中の粒子間凝集、凝集に伴う異形化が抑えられる。水系懸濁重合時の水溶性分散安定剤濃度が高くなり過ぎると重合系の粘性が高くなり、重合後の液体から粒子を取り出す操作が困難となるため8重量%以下に調整することが好ましい。
また、単量体中のアクリロニトリルの比率が50%以上であれば微細な凹凸領域が形成されやすく、0.8〜5.0m/gの比表面積が得られやすい。また、粒子の平均粒子径を5〜100μmに調節する方法としては反応槽の攪拌羽根形状と回転速度を適宜調整する方法、あるいはホモミキサー等の液滴微細化設備を利用する方法等を用いることができる。
前記油溶性重合開始剤としては、ラジカル重合を開始できるものであれば特に制限はないが、例えばメチルエチルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、アセチルペルオキシド、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物類;2,2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;などを挙げることができる。
前記水溶性分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルハイドロプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸およびそれらの塩、デンプン、ガムアルギンサン塩、ゼイン、ガゼインなどをあげることができる。
重合時の全仕込量に対するモノマー含有量は微小液滴化と重合安定性が確保できる限り特に制限はないが、好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは15〜40重量%を採用することができる。
本発明の架橋ポリアクリロニトリル系微粒子の平均粒子径は、5〜100μmが好ましく、さらに好ましくは10〜80μmである。平均粒子径が5μm未満では乾燥微粒子とした場合に粒子間凝集力が高く流動性低下を引き起こしやすく取扱性が悪くなる。また平均粒子径が100μmより大きくなると粒子表面の微細な凹凸に関係なく、総表面積が低下してしまうため粒子表面特性を利用する用途に適さない。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例における特性値の評価は以下の方法に従った。
(1)平均粒子径
フロー式粒子像分析装置:FPIA−3000(シスメックス株式会社製)を使用して円相当径(体積基準)で測定した数値を平均粒子径とする。
(2)円形度測定方法
フロー式粒子像分析装置:FPIA−3000(シスメックス株式会社製)により粒子の円形度をn=20で測定した平均値で求める。
(3)比表面積測定
比表面積・細孔分布測定装置:トライスターII3020(株式会社島津製作所製)により粒子の比表面積を測定する。
(4)表面の微細な凹凸の領域の最大厚み
粒子を前処理として樹脂含浸処理した後に樹脂ごとミクロトームで切断、切断面を透過型電子顕微鏡:TEMにて観察、画像から微細な凹凸を有するシェル層の厚みを測定する。シェル層の厚みが均一でない場合は、最大厚みの部位を測定する。シェル層の厚みは粒子10個に対して実施してその平均値を採用し、平均粒子径を0.5倍した平均半径との比率をシェル層の厚み比率とする。
実施例1
反応槽で微小液滴化時の分散剤としてポリビニルアルコール:PVA217(株式会社クラレ製)の5重量%水溶液600重量部と水2590重量部を混合し、分散剤濃度0.94重量%の水溶液を作成した。その後アクリロニトリル650重量部とエチレングリコールジメタクリレート350重量部と油溶性ラジカル重合開始剤:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を混合溶解したものを投入して1分間ホモミキサーで微分散させた。その後、重合安定化を目的とした追加分散剤としてポリビニルアルコール:PVA217の5%水溶液800重量部を追加して、モノマーと油溶性ラジカル重合開始剤を除いた水溶液の分散剤濃度を1.8重量%とした。その後、攪拌しながら50℃で1時間、さらに70℃で6時間反応させた。得られた微粒子分散液を濾別、水洗、乾燥し架橋ポリアクリロニトリル粒子を得た。該架橋ポリアクリロニトリル粒子の平均粒子径、円形度、比表面積、表面の微細な凹凸の領域の最大厚み測定結果を表1に示す。なお、表中の略号はそれぞれ、AN:アクリロニトリル、EG:エチレングリコールジメタクリレート、DPH:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、DVB:ジビニルベンゼン、MMA:メタクリル酸メチルを示している。
実施例2
実施例1においてアクリロニトリル600重量部、エチレングリコールジメタクリレート400重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
実施例3
実施例1においてアクリロニトリル800重量部、エチレングリコールジメタクリレート200重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
実施例4
実施例1においてアクリロニトリル500重量部、エチレングリコールジメタクリレート500重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
実施例5
実施例1において微小液滴化時にPVA217の1.5重量%水溶液600重量部、重合安定用追加PVA217の7.4重量%水溶液800重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
実施例6
実施例1において微小液滴化時にPVA217の5.85重量%水溶液600重量部、重合安定用追加PVA217の4.6重量%水溶液800重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
実施例7
実施例1において重合安定用追加PVA217の3.2重量%水溶液800重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
実施例8
実施例1において微小液滴化時にPVA217の3.8重量%水溶液600重量部、重合安定用追加PVA217の3.6重量%水溶液800重量部、モノマーをアクリロニトリル600重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート300重量部、ジビニルベンゼン100重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
比較例1
実施例1においてアクリロニトリル400重量部、エチレングリコールジメタクリレート600重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
比較例2
実施例1においてアクリロニトリル100重量部、エチレングリコールジメタクリレート900重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
比較例3
反応槽に水3000重量部を仕込み、水溶性重合開始剤として過硫酸カリウム0.6重量部を溶解させる。次いで単量体としてメタクリル酸メチル990重量部とエチレングリコールジメタクリレート10重量部を加えた後、ピロ亜硫酸ナトリウム0.45重量部を加え、攪拌しながら45℃で2時間反応させる。析出した凝集微粒子を濾別、水洗、乾燥させた後、風力分級機で粉砕、分級し不定形粒子を得た。該粒子の評価結果を表1に示す。
比較例4
実施例1において微小液滴化時にPVA217の5.0重量%水溶液800重量部、水を2800重量部、重合安定用追加PVA217の5.0重量%水溶液100重量部、モノマー組成をメチルメタクリレート700部、エチレングリコールジメタクリレート300部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
比較例5
実施例2において微小液滴化時にPVA217の1.54重量%水溶液600重量部、重合安定用追加PVA217の3.8重量%水溶液800重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果、3〜4cmサイズの凝集体となり平均粒子径、円形度、比表面積、微細な凹凸を有する層の比率測定ができなかった。
比較例6
実施例1において微小液滴化時にPVA217の1.2重量%水溶液600重量部、重合安定用追加PVA217の7.5重量%水溶液800重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
比較例7
実施例1において微小液滴化時にPVA217の6.9重量%水溶液600重量部、重合安定用追加PVA217の3.8重量%水溶液800重量部とした以外は実施例1と同じ方法により粒子を作成した結果を表1に示す。
実施例1〜8では円形度0.97以上の球状粒子であり、かつ比表面積が0.8以上である粒子表面に微細な凹凸を有する架橋ポリアクリロニトリル系微粒子が得られた。比較例1、2はアクリロニトリル比率が低いために円形度は0.97以上あるが比表面積の小さい粒子しか得られなかった。比較例3は水系沈澱重合により比表面積1.0m/g以上の粒子が得られているが円形度が0.85の不定形微粒子となった。比較例4はアクリロニトリルを使用していないため得られた粒子は比表面積が0.5m/gの凹凸のない球状粒子となった。比較例5は重合時の水溶性分散剤濃度が低いために凝集した粒子となった。比較例6は微小液滴化時の水溶性分散剤濃度が低いために液滴の微小化が十分できていないため粒子径が100μmを超えるものとなった。比較例7は微小液滴化時の水溶性分散剤濃度が高いために過度に微小化され、取扱困難な微小粒子となった。

Claims (1)

  1. 水溶性分散安定剤0.25〜1.20重量%濃度の水溶液中に、全単量体に対して50重量%以上のアクリロニトリル、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を2個以上有する架橋性単量体及び油溶性重合開始剤を含むビニル単量体混合物を加えて微小液滴化させ、その後、水に対する水溶性分散安定剤濃度が1.3重量%以上になるよう水溶性分散安定剤を追加して水系懸濁重合することを特徴とする表面に微細な凹凸を有する架橋ポリアクリロニトリル系微粒子の製造方法。
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