JP3580320B2 - ポリマー粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の分野】
本発明は粒子径の小さな重合体粒子(シード粒子)に単量体を吸収させて重合させることにより、大きな粒子径の重合体粒子を製造する新規なシード重合法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
粒子径が揃った真球状の単分散樹脂粒子は、多くの分野で需要があるにもかかわらず、従来の乳化重合法では、真球状でかつ単分散の樹脂粒子を製造するのは困難である。特に乳化重合法では粒子径が大きくなるに従って真球状の凝集粒子が生成しやすくなり、単分散粒子を製造するのが困難になる。
【0003】
ところで、比較的粒子径の大きな樹脂粒子を製造する方法としてシード重合法が知られている。例えば、特開昭61−215604号公報には、第1段階でスチレン系のシード粒子に膨潤助剤を吸収させ、この膨潤助剤の作用により重合性モノマーをシード粒子に吸収させて重合させる方法が開示されている。ここで膨潤助剤としては、水に対する溶解度が0.02%重量%以下で分子量が5000以下の有機化合物、具体的にはヘキサン、ヘプタン、オクタン、1−クロロデカン、アジピン酸ジオクチル、メタクリル酸ステアリルまたはラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイドなどが使用されている。
【0004】
しかしながら、このような膨潤助剤は、重合体粒子を形成する樹脂とは異なる物質であり、これらの物質が得られる重合体粒子に残存すると、経時的にこうした物質の溶出が問題になることがある。
【0005】
また、特開昭61−215603号公報には、水に対する溶解度が0.001〜0.1重量%の重合性単量体をシード粒子に吸収させてシード重合を行う方法が開示されている。
【0006】
しかしながら、この方法は、スチレン系の重合体粒子の製造には有効であるが、アクリル系の重合体粒子の製造に際してはそれほど有効ではない。
さらに、特開昭54−97582号公報、特公平5−62605号公報には、スチレンのような単量体に重合開始剤を溶解させて重合させる重合体粒子の製造方法が開示されている。そして、この重合の際にジビニルベンゼンのような架橋性の単量体を併用することにより、耐溶剤性の重合体粒子を製造することができることが開示されている。
【0007】
しかしながら、これらの方法は、スチレン系の重合体粒子の製造には有効であるが、アクリル系の重合体粒子の製造には有効でない。
さらに、スチレン系の重合体粒子は、シード粒子の重量に対して10倍程度の重量の単量体を重合させるのが限度であり、これ以上の量の単量体を重合させると、得られる重合体粒子の真球性および単分散性が著しく損なわれる。
【0008】
従って、シード重合により単量体の重合量を多くして粒子径が大きく、しかも真球でかつ単分散の重合体粒子を製造するためには、上述したようなスチレン系の樹脂粒子では限界がある。
【0009】
本発明者は粒子径の大きい真球状単分散粒子を得るには、アクリル系の樹脂粒子が好適であることを見いだしたが、上述のように従来法は、スチレン系樹脂に対しては有効であるが、この方法をアクリル系の重合体粒子に適用しても粒子径が大きい、真球状の単分散粒子を得ることはできない。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、良好な耐溶剤性を有すると共に、真球状で粒子径の大きな単分散粒子を製造可能な新規なシード重合法を提供することを目的としている。
【0011】
さらに本発明は、良好な耐溶剤性を有すると共に、真球状で粒子径の大きなアクリル系の単分散粒子を重合体粒子を製造するのに特に適したシード重合法を提供することを目的としている。
【0012】
【発明の概要】
本発明のポリマー粒子の製造方法は、水性媒体にアクリル系単量体および直前の工程で得られた粒子をシード粒子として混在させ、該アクリル系単量体を該シード粒子に吸収させて重合させることにより該シード粒子を成長させる工程を少なくとも1回有するポリマー粒子の製造方法であって、シード粒子にアクリル系単量体を吸収させて重合させる最終の重合工程で使用するシード粒子として、該シード粒子を形成する単量体100重量部に対して多官能性単量体0.005〜0.05重量部使用して得られる、ゲル分率が10〜85%の範囲内にあるシード粒子を用いて、該シード粒子に、20℃の水に対する溶解度が0.4〜6%のアクリル系単量体20〜99重量%、架橋剤1〜30重量%および他の単量体0〜79重量%を吸収させて重合させることを特徴としている。
【0013】
本発明のシード重合におけるポリマー粒子の製造方法では、シード重合の最終段の直前の工程で使用するシート粒子として、該シード粒子を形成する単量体100重量部に対して多官能性単量体0.005〜0.05重量部使用して得られたゲル分率が10〜85%の範囲内にあるシード粒子を使用して、このシード粒子に、20℃の水に対する溶解度が特定の範囲内にある単量体を特定量吸収させ、さらにこれに架橋剤を併用して最終的な粒子を形成している。このように水に対する溶解度が本発明の範囲内にある特定の単量体を使用することにより、シード粒子表面へ単量体を均一に供給することができると共に、この特定の単量体が他の単量体および架橋剤に対して一種のキャリヤーのように作用するため、シード粒子の重合活性点に単量体および架橋剤が均等に供給される。従って、本発明の方法によれば、真球度の高く、均一な重合体粒子を製造することができる。また、本発明で使用される水に対して特定の溶解度を示す単量体を重合させることにより粒子の凝集が起こりにくく、従って、本発明の方法によれば単分散粒子を得ることができる。
【0014】
また、架橋剤が均一にシード粒子に供給されるので、本発明の方法により得られる重合体粒子は良好な耐溶剤性を示す。
【0015】
【発明の具体的説明】
次に本発明のポリマー粒子の製造方法について具体的に説明する。
本発明のポリマー粒子の製造方法では、まず、シード粒子を製造する。
【0016】
このシード粒子は、種々の樹脂で形成することができる。本発明において、シード粒子を形成する樹脂の例としては、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂とスチレン系樹脂との混合樹脂、または、(メタ)アクリル系単量体とスチレン系単量体との共重合体を挙げることができる。
【0017】
このシード粒子を形成する(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルの(共)重合体、あるいは(メタ)アクリル酸エステル系の単量体と他の単量体との共重合体であることが好ましい。
【0018】
ここで(メタ)アクリル酸エステル系の単量体の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロピル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびイソボロノル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0019】
また、シード粒子を形成するスチレン系単量体の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウドスチレンおよびクロロメチルスチレンなどのハロゲン化スチレン;ならびに、ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレンを挙げることができる。
【0020】
シード粒子は、上記のような(メタ)アクリル系樹脂またはスチレン系樹脂のいずれかの樹脂単独で形成されていることが好ましいが、これらの樹脂からなる組成物から形成されていてもよい。また、上記(メタ)アクリル酸エステル系の単量体とスチレン系の単量体との共重合体であってもよい。
【0021】
さらに、この(メタ)アクリル系樹脂またはスチレン系樹脂には、上記のような(メタ)アクリル酸エステル系の単量体および/またはスチレン系の単量体と共重合可能な他の単量体が共重合していてもよい。
【0022】
上記のような(メタ)アクリル酸エステル系の単量体あるいはスチレン系単量体と共重合可能な他の単量体の例としては、ビニル系単量体、不飽和カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0023】
ここでビニル系単量体の具体的な例としては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ビニルアセテートおよびアクリロニトリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等の共役ジエン単量体;塩化ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデンを挙げることができる。
【0024】
また、不飽和カルボン酸単量体の具体的な例としては、(メタ)アクリル酸、α−エチル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、α−エチルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸およびウンゲリカ酸等の付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸およびヒドロムコン酸等の付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸を挙げることができる。
【0025】
本発明において、シード粒子は、例えば(メタ)アクリル酸エステルを通常は0〜100重量部、好ましくは50〜100重量部、スチレン系単量体を通常は0〜80重量部、好ましくは0〜50重量部、ビニル系単量体等の他の単量体を通常は0〜80重量部、好ましくは0〜50重量部の量で共重合させることにより製造することができる。
【0026】
なお、本発明で使用されるシード粒子には、さらに上記単量体と共重合可能な成分が、このシード粒子の特性を損なわない範囲で共重合していてもよい。
このシード粒子には、架橋構造が形成されており、このシード粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率は10〜85%の範囲内にあり、さらにこのゲル分率が30〜70%の範囲内にあることが好ましい。
【0027】
このようにシード粒子のゲル分率を調整するためには、2官能性あるいは多官能性単量体を使用して架橋構造を形成する。
2官能あるいは多官能性単量体の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレートおよびジビニルベンゼンを挙げることができる。
【0028】
シード粒子を形成する際には上記2官能性単量体あるいは多官能性単量体を単量体100重量部に対して、通常は0.005〜0.05重量部、好ましくは0.01〜0.04重量部の量で使用される。
【0029】
本発明において、シード粒子は、ソープフリー乳化重合、懸濁重合、乳化重合など種々の方法で調製することができるが、特に本発明においては、シード粒子をソープフリー乳化重合により調製することが好ましい。
【0030】
ソープフリー乳化重合によりシード粒子を含有する懸濁液を調製する場合には重合開始剤を使用する。ここで使用される重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩等を挙げることができるが、重合の際に使用される水性媒体に可溶な重合開始剤であればこれに限られるものではない。この重合開始剤は、ソープフリー乳化重合の際に使用される単量体100重量部に対して通常は0.1〜10重量部の量で使用される。
【0031】
また、本発明においては、上記のようにソープフリー乳化重合でシード粒子を調製する他に、乳化重合によりシード粒子を含有する懸濁液を調製することができる。この場合には上記単量体より選択される任意の単量体を、水性媒体に乳化剤と共に混合して乳化させ、重合開始剤を加えて重合させる。
【0032】
この乳化重合によりシード粒子を調製する場合には重合開始剤を使用する。ここで使用される重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩を挙げることができるが、重合の際に使用する水性媒体に可溶な重合開始剤であればこれに限られるものではない。この重合開始剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜10重量部の量で使用される。
【0033】
また、この乳化重合によりシード粒子を調製する際には乳化剤を使用する。ここで使用される乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルのようなポリエチレングリコールアルキルエーテル等を挙げることができる。この乳化剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜5重量部の量で使用される。
【0034】
こうして形成されるシード粒子は、通常は0.05〜1μm、好ましくは0.2〜0.6μmの平均粒子径を有している。また、こうして得られたシード粒子の粒子径の相対標準偏差は、通常は10%以下、好ましくは5%以下である。
【0035】
以下、上記のようにシード粒子を調製する工程を1段目の重合工程と記載する。
このようにして1段目の重合工程で調製されたシード粒子を用いて、通常は、このシード粒子を単量体が溶解もしくは分散されている水性媒体に分散させて、このシード粒子に単量体を吸収させて重合させる工程を少なくとも1回行う。
【0036】
この2段目以降の重合工程は、通常は、水性媒体に、シード粒子、単量体および重合開始剤、さらに必要により乳化剤および分散安定剤を配合して行われる。この重合工程で使用される単量体は、上記シード粒子の製造の説明の際に掲げた単量体であり、シード粒子を形成した単量体と同一であっても異なっていても良い。
【0037】
この2段目以降の重合では、シード重合法を採用することが好ましい。
シード重合法によりシード粒子に単量体を重合させるには、上記単量体群より選択される任意の単量体、重合開始剤および乳化剤を水性媒体に投入して乳化させ、この乳化液中にシード粒子を投入して重合させる。
【0038】
このシード重合によりシード粒子を調製する場合に使用する重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物を挙げることができる。この重合開始剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜10重量部の量で使用される。
【0039】
また、ここで使用される乳化剤の例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルのようなポリエチレングリコールアルキルエーテル等を挙げることができる。この乳化剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜5重量部の量で使用される。
【0040】
また、ここで使用される分散安定剤の例としては、部分鹸化されたポリビニルアルコール;ポリビニルアルコール;ポリアクリル酸、その共重合体およびこれらの中和物ならびにポリメタクリル酸、その共重合体およびこれらの中和物を挙げることができる。この分散安定剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜5重量部の量で使用される。
【0041】
上記のようにして重合工程を経ることにより、シード粒子に吸収された単量体が重合してシード粒子が成長する。本発明においては、1段目で得られたシード粒子の重量の通常は2〜100倍になるように2段目以降の重合を行う。本発明では特に重量が1.1〜5倍になるように2段目以降の重合を行った後、最終段の重合を行うことが好ましい。このようにシード粒子を成長させるには、2段目以降の重合工程を通常は1〜10回、好ましくは1〜5回繰り返して行う。
【0042】
本発明のポリマー粒子の製造方法では、最終の工程で水に対して特定の溶解度を有する単量体、架橋剤および他の単量体を、上記のようにして調製された粒子に吸収させて、均一に重合体を形成する。
【0043】
そして、この最終段でシード粒子として用いれられる直前の重合工程で生成した粒子には架橋構造が形成されており、このシード粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率が10〜85%の範囲内にある粒子を使用する。さらにこのゲル分率が30〜70%の範囲内にあることが好ましい。
【0044】
このようにシード粒子のゲル分率を調整するためには、直前の重合工程で2官能性あるいは多官能性単量体を使用して架橋構造を形成する。
2官能あるいは多官能性単量体の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレートおよびジビニルベンゼンを挙げることができる。
【0045】
上記のような多官能性単量体を使用して、最終の重合工程の直前の重合工程で、粒子のゲル分率を10〜85%、好ましくは30〜70%の範囲内に調製する。
【0046】
さらに、本発明において、この最終工程で使用する単量体は、20℃の水に対する溶解度が0.4〜6%の範囲内にある単量体であり、さらにこの溶解度が0.4〜4%の範囲内にある単量体を使用することが好ましい。
【0047】
一般にシード重合の際に使用可能な単量体の20℃の水に対する溶解度を次表1に記載する。
【0048】
【表1】
【0049】
本発明では、シード重合の最終段で、20℃の水に対する溶解度が0.4〜6%の単量体を使用する。このような溶解度を有する単量体として、アクリル酸メチル(5.2%)、アクリル酸エチル(1.5%)、メタクリル酸メチル(1.35%)、メタクリル酸エチル(0.46%)および酢酸ビニル(2.28%) を挙げることができる。さらに、本発明ではこの20℃の水に対する溶解度が0.4〜4%の範囲内にある単量体を使用することが好ましい。即ち溶解度が4%を超える単量体を使用すると、得られる重合体粒子にわずかに凝集が見られることがある。従って、本発明で使用される20℃の水に対する溶解度が特定の単量体を使用するアクリル酸エチル(1.5%)、メタクリル酸メチル(1.35%)、メタクリル酸エチル(0.46%)および酢酸ビニル(2.28%)が好ましく、さらに本発明ではアクリル系単量体が特に好ましいことから、本発明では20℃の水に対する溶解度が特定の単量体として、アクリル酸エチル(1.5%)、メタクリル酸エチル(0.46%)およびメタクリル酸メチル(1.35%)が特に好ましい。このような溶解度を有する使用することにより、粒子径の揃った単分散重合体粒子を得ることができると共に、得られる重合体粒子が真球状になる。このような特定の溶解度を有する単量体は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0050】
この特定の溶解度を有する単量体は20〜99重量%の量で使用することが必要であり、さらに、この単量体を50〜99重量%の量で使用することが好ましい。
【0051】
本発明のポリマーの製造方法では、さらに架橋剤を配合して最終段の重合を行う。
本発明で使用することができる架橋剤の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレートおよびビニルベンゼンを挙げることができる。特に本発明では、エチレングリコールジ(メタ)クリレート、ジビニルベンゼンを使用することが好ましい。このような架橋剤は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0052】
この架橋剤は、1〜30重量部の量、好ましくは3〜20重量部の量で使用される。このような量で架橋剤を使用することにより、重合体に適度の密度で架橋構造が形成され、得られる重合体粒子の耐溶剤性が良好になる。
【0053】
さらに本発明では、上記の特定の溶解度を有する単量体以外の単量体を使用することができる。
本発明で使用される他の単量体の例としては、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロピル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびイソボロノル(メタ)アクリレート等のアクリル系単量体;スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、へキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨウドスチレンおよびクロロメチルスチレンなどのハロゲン化スチレン;ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレン;ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、酢酸ビニルおよびアクリロニトリル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等の共役ジエン単量体;塩化ビニルおよび臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン;(メタ)アクリル酸、α−エチル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−メチルクロトン酸、α−エチルクロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸およびウンゲリカ酸等の付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸およびヒドロムコン酸等の付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸を挙げることができる。
【0054】
このような他の単量体は0〜79重量%、好ましくは0〜50重量%の量で使用される。
なお、本発明において、上記特定の溶解度を有する単量体、架橋剤および他の単量体の合計は100重量%である。
【0055】
このように特定の溶解度を有する単量体、架橋剤および他の単量体を上記の量で使用することにより、シード粒子の表面に単量体および架橋剤が均一に供給されるため、真球状の重合体粒子を形成することができる。
【0056】
本発明では、上記のような特定の溶解度を有する単量体、架橋剤および他の単量体を、乳化剤および必要により分散安定剤が溶解された水性媒体に溶解もしくは分散させて使用する。
【0057】
ここで使用される乳化剤の例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルのようなポリエチレングリコールアルキルエーテル等を挙げることができる。この乳化剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜5重量部の量で使用される。
【0058】
また、ここで使用される分散安定剤の例としては、部分鹸化されたポリビニルアルコール;ポリアクリル酸、その共重合体およびこれらの中和物;ならびにポリメタクリル酸、その共重合体およびこれらの中和物を挙げることができる。この分散安定剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜5重量部の量で使用される。
【0059】
さらに、この乳化重合に際しては、重合開始剤を使用する。ここで使用される重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物を挙げることができる。この重合開始剤は、単量体100重量部に対して通常は0.1〜10重量部の量で使用される。
【0060】
上記のような最終段において、上記特定の溶解度を有する単量体および他の単量体は、この最終段におけるシード粒子1重量部に対して、通常は20〜99重量部、好ましくは20〜50重量部の重量で使用される。即ち、この最終段におけるシード粒子の重量の通常は20〜100倍の重量、好ましくは20〜50倍の重量の単量体が重合するような量の単量体を使用する。このような量の単量体は、水に対する溶解度が低いスチレン等では重合させることができず、本発明で使用する特定の溶解度を有するアクリル系の単量体を使用することにより達成することができる。
【0061】
この最終段の反応は前段と同様に水性媒体中で行われる。
また、この最終段の反応は、攪拌下に、反応温度70〜90℃で、4〜12時間の条件で行われる。
【0062】
こうして得られる重合体粒子は、通常は平均粒子径が0.5〜100μm、好ましくは1〜20μmの範囲内にあり、また、この重合体粒子の相対標準偏差(CV値)は、通常は10%以下、好ましくは1〜5%の範囲内にある。
【0063】
さらに、本発明の製造方法で得られる重合体粒子は、真球状であり、電子顕微鏡写真をもちいて重合体粒子の直径を測定すると、同一粒子において、直径と短径の比は通常は1.2以下、好ましくは1.1以下であり、殆ど真球である。
【0064】
また、本発明の方法により得られた重合体粒子には、架橋構造が形成されているので、非常に良好な耐溶剤性を示す。例えば、最終段で特定の溶解度を有する単量体として、メチルメタクリレート(MMA)を使用し、架橋剤としてエチレングリコールジメタクリレートを使用して得られた重合体粒子は、トルエン、酢酸エチル、フェノール、ジクロロエタン、アセトン等の有機溶剤に対して溶解しない。
【0065】
このように本発明の製造方法により得られた重合体粒子は、例えば各種マット材、塗料用添加材およびスペーサー等として好適に使用することができる。
【0066】
【発明の効果】
本発明のポリマー粒子の製造方法では、シード重合の最終段で20℃の水に対する溶解度が特定の範囲内にある単量体を特定量使用し、さらにこれに架橋剤を併用して重合体粒子を形成しており、この水に対する溶解度が特定の単量体は、シード粒子表面へ均一に供給されシード粒子に吸収されて反応する。さらに、この特定の単量体が他の単量体および架橋剤に対して一種のキャリヤーのように作用するため、シード粒子の重合活性点に単量体および架橋剤が均等に供給され、従って真球度の高く均一な重合体粒子を製造することができる。また、架橋剤も均一に供給されるので、架橋構造も均一に形成されるので耐溶剤性に優れている。また、本発明で使用される水に対して特定の溶解度を示す単量体を重合させることにより粒子の凝集が起こりにくく、従って、本発明の方法によれば単分散粒子を得ることができる。
【0067】
【実施例】
次に本発明のポリマー粒子の製造方法について実施例を示してさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0068】
【実施例1】
最終段における単量体がMMAである2段重合
[シード粒子の製造]
温度計と窒素導入管とを装着した容量1リットルの四つ口フラスコに、単量体であるメチルメタクリレート100重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート0.04重量部およびイオン交換水900重量部を投入して混合し、さらに窒素気流下で攪拌を行いながら80℃に昇温した。
【0069】
次いで、過硫酸カリウム0.2重量部を5重量部のイオン交換水に溶解し、このイオン交換水5重量部を上記四つ口フラスコ中の反応液に加え、反応液を80℃を保持しながら6時間反応を行い、シード粒子の分散液を得た。
【0070】
得られた重合体粒子について電子顕微鏡写真により観察したところ、このシード粒子の粒子径は、0.50μmで標準偏差は0.03μmであった。
また、トルエン抽出法によるゲル分率は、80%であった。
【0071】
[第2段目の重合]
次に上記と同様の装置に、単量体であるメチルメタクリレート95重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させた。さらに、この溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を投入して混合した後、さらに強攪拌下に30分間混合した。
【0072】
次いで、この混合液に、上記シード粒子の製造工程で得られたシード乳化液20重量部を添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応させて、重合体粒子の分散液を得た。
【0073】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、平均粒子径が1.50μmであり、標準偏差が0.05μmである真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は3.3%であった。
【0074】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0075】
【実施例2】
最終段における単量体がMMAである3段重合
[2段目の重合]
実施例1で使用した装置に、単量体であるメチルメタクリレート100重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート0.03重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させ、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部と混合後、強攪拌下、30分間混合を行った。
【0076】
次いで、実施例1のシード粒子の製造工程で得た粒子径0.50μmの粒子を含有するシード乳化液33重量部を上記混合液中に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0077】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、重合体粒子の平均粒子径は1.20μmであり、標準偏差は0.05μmであった。
また、トルエン抽出法によるゲル分率は、60%であった。
【0078】
[3段目の重合]
次に同様の装置において、単量体であるメチルメタクリレート95重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を混合して溶解させ、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を加えて混合した後、強攪拌下、30分間混合した。
【0079】
次いで、この混合物に、上記2段目の反応で生成した粒子径1.2μmの粒子を含むシード乳化液20重量部を添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0080】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、平均粒子径が4.33μmであり、標準偏差が0.20μmである真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は4.6%であった。
【0081】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0082】
【比較例1】
最終段における単量体がMMAである3段重合
[3段目の重合]
実施例1で使用した装置に単量体であるメタクリル酸95重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解して投入し、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を添加して強攪拌下に30分間混合した。
【0083】
次いで、実施例2で製造した粒子径1.2μmの重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を上記混合物に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃に昇温して反応を行おうとしたが、昇温後10分で反応液がゼリー状に固化してしまい重合体分散液は得られなかった。
【0084】
【比較例2】
最終段における単量体がStである3段重合
[3段目の重合]
実施例1で使用した装置に単量体であるスチレン単量体95重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解して投入し、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を添加して強攪拌下に30分間混合した。
【0085】
次いで、実施例2で製造した粒子径1.2μmの重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0086】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、4μm程度の粒子のほかに大小の粒子が多数混在する多分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は30%であった。
【0087】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0088】
【実施例3】
最終段における単量体がMAである3段重合
[3段目の重合]
実施例1で使用した装置に、単量体としてメチルアクリレート95重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を配合して混合溶解させ、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を添加して混合した。
【0089】
この混合液を強攪拌下に、30分間混合し、次いで、実施例2の2段目の重合で得られた1.2μmの粒子を含有するシード乳化液20重量部を添加し、40℃で30分間で緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0090】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、平均粒子径が4.25μmであり、標準偏差が0.30μmである真球状の粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は7.0%であった。
【0091】
この真球状の粒子は殆どが単分散であったが、この重合体粒子を目開き50μmのメッシュを通したところ、メッシュを通らない凝集物が12重量%(12g)あった。
【0092】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0093】
【実施例4】
最終段における単量体がEMAである3段重合
[3段目の重合]
実施例1で使用した装置に単量体であるエチルメタクリレート97重量部を採り、このメチルメタクリレートに架橋性単量体としてジビニルベンゼン3重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を投入して溶解させ、さらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を加えて混合した後、強攪拌下に30分間混合した。
【0094】
次いで、実施例2の2段目の重合で得られた1.2μmの粒子を含有するシード乳化液20重量部を上記の混合液に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0095】
得られた重合体粒子について電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、平均粒子径が、4.30μmであり、標準偏差が0.20μmである真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は4.7%であった。
【0096】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0097】
【実施例5】
最終段における単量体がEAである4段重合
[3段目の重合]
実施例1で使用した装置に、単量体であるメチルメタクリレート100重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート0.02重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解して加え、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されているイオン交換水900重量部を加えて混合した後、強攪拌下に、30分間混合を行った。
次いで、この混合物に実施例2で得られた1.20μmの粒子を含有するシード乳化液33重量部を添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0098】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、この粒子の平均粒子径は、3.55μmであり、また標準偏差は0.30μmであり、その相対標準偏差(CV値)は8.5%であった。さらに、この重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率は、45%であった。
【0099】
[4段目の重合]
次に同様の装置に、単量体であるエチルアクリレート93重量部に、架橋性単量体としてのエチレングリコールジメタクリレート7重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解して投入し、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部を溶解したイオン交換水900重量部とを添加して混合した後、強攪拌下に30分間混合した。
【0100】
次いで、この混合物に、実施例2の第2段目の重合で得られた1.2μmの重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0101】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、平均粒子粒子径が12.5μmであり、標準偏差が0.90μmである真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は7.2%であった。
【0102】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0103】
【比較例3】
最終段における単量体が MMA/St=10/85 である3段重合
[3段目の重合]
実施例1で用いた装置に、単量体であるスチレン単量体85重量部およびメチルメタクリレート10重量部に、架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解して投入し、さらにこの溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されているイオン交換水900重量部を添加して強攪拌下に30分間混合した。
【0104】
次いで、実施例2で製造した粒子径1.2μmの重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を上記混合物に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0105】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、上述の比較例2で得られた重合体粒子よりも4μm程度の粒子径を有する粒子の比率は高いものの、大小粒子の混在が確認された。この重合体粒子の相対標準偏差(CV値)は40%であった。
【0106】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0107】
【実施例6】
最終段における単量体が MMA/St=25/70 である3段重合
[3段目の重合]
実施例1で用いた装置に単量体であるメチルメタクリレート25重量部およびスチレン単量体70重量部に、架橋性単量体としてジビニルベンゼン5重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解して投入し、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を添加して混合し、強攪拌下、30分間混合した。
【0108】
次いで、実施例2で得られた1.2μmの重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を上記混合物に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0109】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、得られた重合体粒子の平均粒子径が4.28μmであり、標準偏差が0.40μmである真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は9.3%であった。
【0110】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0111】
【実施例7】
最終段における単量体が MMA/St=50/45 である3段重合
[3段目の重合]
実施例1で用いた装置に単量体であるメチルメタクリレート50重量部およびスチレン単量体45重量部に、架橋性単量体としてジビニルベンゼン5重量部および、過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解して投入し、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を添加して、強攪拌下に、30分間混合した。
【0112】
次いで、実施例2で得られた粒子径1.2μmの重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を上記混合物に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0113】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、平均粒子径が4.33μmであり、標準偏差が0.28μmである真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は6.4%であった。
【0114】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0115】
【実施例8】
最終段における単量体が MMA/St=85/15 である3段重合
[3段目の重合]
実施例1で使用した装置に単量体であるメチルメタクリレート85重量部およびスチレン単量体15重量部に、架橋性単量体としてジビニルベンゼン5重量部および過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解して投入し、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を添加して強攪拌下に、30分間混合した。
【0116】
次いで、実施例2で得られた粒子径1.2μmの重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を上記混合物に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0117】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、平均粒子径が4.35μmであり、標準偏差が0.22μmである真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は5.0%であった。
【0118】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0119】
【比較例4】
未架橋シードを用いた2段重合
[1段目の重合]
実施例1で使用した装置に単量体であるメチルメタクリレート100重量部とイオン交換水900重量部を投入して混合し、窒素気流下で攪拌を行いながら80℃に昇温し、次いで、過硫酸カリウム0.2重量部を溶解したイオン交換水5重量部を加え、80℃を保持しながら6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0120】
電子顕微鏡写真によると、得られた重合体粒子の粒子径は0.50μmで標準偏差は0.03μmであった。
また、トルエン抽出法によるゲル分率は、0%であった。
【0121】
[2段目の重合]
次に、単量体であるメタクリル酸メチル95重量部と架橋性単量体であるエチレングリコールジメタクリレート5重量部に、過酸化ベンゾイル0.2重量部を添加して溶解し、さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解されたイオン交換水900重量部を添加して強攪拌下に30分間混合を行った。
【0122】
次いで、上記1段目の重合で得られた粒子径0.50μmの未架橋重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0123】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、得られた重合体粒子の平均粒子径が1.50μmであり、標準偏差が0.15μmである真球状の単分散粒子であり、その相対標準偏差(CV値)は11%であった。
【0124】
得られた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0125】
【比較例5】
高架橋シードを用いた3段重合
[2段目の重合]
実施例1で使用した装置に単量体であるメチルメタクリレート100重量部および架橋性単量体であるエチレングリコールジメタクリレート0.5重量部に、過酸化ベンゾイル0.2重量部を添加して溶解した。さらにこの溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部とが溶解しているイオン交換水900重量部を添加して、強攪拌下に30分間混した。
【0126】
次いで、実施例1で製造した粒子径0.50μmの重合体粒子を含有するシード乳化液20重量部を上記混合液に添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で6時間反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0127】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、平均粒子径が1.18μmであり、標準偏差が0.05μmである重合体粒子であった
またトルエン抽出法によるゲル分率は90%であった。
【0128】
[3段目の重合]
次に、単量体としてメタクリル酸メチル95重量部と架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート5重量部に、過酸化ベンゾイル0.2重量部を溶解した。さらに、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部と88%ケン化ポリビニルアルコール1重量部が溶解されているイオン交換水900重量部と上記溶液とを、強攪拌下に30分間混合した
次いで、上記2段目の重合で得られたシード乳化液20重量部を添加し、40℃で30分間緩やかに攪拌した後、80℃で反応を行い、重合体粒子の分散液を得た。
【0129】
得られた重合体粒子の電子顕微鏡写真を撮り、これを観察したところ、得られた重合体粒子は、粒子径4μm程度の単分散粒子ではあったが、粒子形状がだるま状に変形していた。
【0130】
得れらた重合体粒子についてトルエン抽出法により測定したゲル分率を表2に示す。
【0131】
【表2】
【0132】
上記表2から明らかなように、比較例4では真球状の単分散粒子が得られているものの、ゲル分率が実施例よりも低めになっており、この重合体粒子は耐溶剤性に劣る。
Claims (5)
- 水性媒体にアクリル系単量体および直前の工程で得られた粒子をシード粒子として混在させ、該アクリル系単量体を該シード粒子に吸収させて重合させることにより該シード粒子を成長させる工程を少なくとも1回有するポリマー粒子の製造方法であって、シード粒子にアクリル系単量体を吸収させて重合させる最終の重合工程で使用するシード粒子として、該シード粒子を形成する単量体100重量部に対して多官能性単量体0.005〜0.05重量部使用して得られる、ゲル分率が10〜85%の範囲内にあるシード粒子を用いて、該シード粒子に、20℃の水に対する溶解度が0.4〜6%のアクリル系単量体20〜99重量%、架橋剤1〜30重量%および他の単量体0〜79重量%を吸収させて重合させることを特徴とするポリマー粒子の製造方法。
- 20℃の水に対する溶解度が0.4〜6%であるアクリル系単量体が、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートおよびエチルメタクリレートよりなる群から選ばれる少なくとも一種類のアクリル系単量体であることを特徴とする請求項第1項記載のポリマー粒子の製造方法。
- 前記最終の重合工程で得られるポリマー粒子を、該最終の重合工程におけるシード粒子の重量の20〜100倍の範囲内の重量になるように重合させることを特徴とする請求項第1項または第2項記載のポリマー粒子の製造方法。
- 最終工程を経て得られたポリマー粒子のゲル分率が97%以上であることを特徴とする請求項第1項記載のポリマー粒子の製造方法。
- 最終工程を経て得られたポリマー粒子の平均粒子径が0.5〜100μmの範囲内にあり、かつ該ポリマー粒子の相対標準偏差が10%以下であり、かつ該ポリマー粒子が真球状単分散粒子であることを特徴とする請求項第1項記載のポリマー粒子の製造方法。
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