JPH01249861A - 中空ポリマー顔料とこれを用いた塗料組成物 - Google Patents

中空ポリマー顔料とこれを用いた塗料組成物

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JPH01249861A
JPH01249861A JP7643788A JP7643788A JPH01249861A JP H01249861 A JPH01249861 A JP H01249861A JP 7643788 A JP7643788 A JP 7643788A JP 7643788 A JP7643788 A JP 7643788A JP H01249861 A JPH01249861 A JP H01249861A
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JP
Japan
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weight
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polymer
monomer
pigment
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JP7643788A
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English (en)
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Nobuo Kawahashi
信夫 川橋
Fujio Sakurai
冨士夫 桜井
Hiroshi Tadenuma
蓼沼 博
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 (イ)第1の本発明は、中空ポリマー顔料に関する。更
に詳しくは、紙用塗料あるいは木工製品、金属製品、建
材、構造物、壁、火床などに用いる一般用塗料に好適な
新規な顔料に関する。
(ロ)第2の本発明は、優れた特性を有するオフセット
印刷塗工紙あるいはグラビア印刷塗工紙を与える新規な
紙用塗料組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、白
色度、不透明度、印刷適性に優れ、オフセット印刷に要
求される白紙光沢度及び印刷光沢度ならびにグラビア印
刷に要求される網点再現性および印刷光沢度などのバラ
ンスが優れた塗工紙を得ることができる紙用塗料組成物
に関する。
(ハ)第3の本発明は隠ぺい性、光沢、耐水性、耐アル
カリ性、耐熱性等に優れた塗膜を与え、しかも取り扱い
や安定性に優れた軽量な塗料組成物に関する。
〈従来の技術〉 (イ)ポリマー微粒子からなる顔料は知られているが、
広く利用されるには到っていない。また近年、中空ポリ
マー微粒子が製造可能になり、マイクロカプセル、塗料
用顔料としての用途が検討されている。
従来、内孔を有するポリマー粒子の製造方法としては、
下記の方法が知られている。
(1)ポリマー粒子中に発泡剤を含有させ、のちにこの
発泡剤を発泡させる方法。
(I[)ポリマーにブタン等の揮発性物質を封入し、の
ちにこの揮発性物質をガス化膨潤させる方法。
(I[[)ポリマーを溶融させ、これに空気等の気体ジ
ェットを吹付け、気泡を封入する方法。
(IV)ポリマー粒子の内部にアルカリ膨潤性の物質を
浸透させて、アルカリ膨潤性の物質を膨潤させる方法。
(v)w10/W型モノマーエマルジョンを作成し、重
合を行なう方法。
(Vl)不飽和ポリエステル溶液中に顔料を懸濁させた
懸濁溶液中でモノマーを重合する方法。
(■)架橋ポリマー粒子をシードとして、相溶性の異な
るポリマーをそのシード上に重合、架橋する二段階架橋
方法。
゛ (■)ポリマーの重合収縮により製造する方法。
(ロ)近年、印刷物の急増とともに、オフセット印刷紙
やグラビア印刷紙の需要も著しく増大している。オフセ
ット印刷に用いる塗工紙には、優れた白紙光沢度および
印刷光沢度を有することが要求される。また、グラビア
印刷に用いる塗工紙には、良好な網点再現性および優れ
た印刷光沢度が要求される。印刷用塗工紙に要求される
上記の諸物性を向上させることは、印刷の仕上がりを良
くシ、塗工紙の商品価値を著しく高めることになる。
従来、紙用塗工液組成物に配合される顔料としては、カ
オリン、クレーがその塗工紙の光沢、印刷適性などの点
で優れているので盛んに使用されてきたが、さらに塗工
紙の白色度や不透明度を高めるための白色顔料として酸
化チタンの使用が取り入れられている。しかし、紙用塗
工液組成物に酸化チタンを配合した塗工紙は光沢、印刷
適性、強度などの点で、酸化チタンを配合しない塗工紙
よりも劣るという欠点を有している。また、特公昭46
−6524号公報においては、紙用塗工液配合物に0.
3〜0.8ミクロンの粒径の有機顔料を混合して使用す
ると、白紙光沢及び印刷光沢性の改善が達成できること
が報告されているが、この方法では白色度、不透明度が
劣るという欠点がある。以上のように従来の方法では光
沢、強度、印刷適性に優れかつ白色度、不透明度にも優
れるという塗工紙を製造可能にするような紙用塗工液組
成物は存在しなかった。
また近年、塗工液組成物を高固形分化する必要から塗工
液の流動性を改善する効果が大きい。重質炭酸カルシウ
ムがカオリン、クレーなどに混合されて使用されている
。また、将来的にも紙を中性化する傾向があるため、ま
すます重質炭酸カルシウムが使用されるようになると予
想される。ところが顔料として重質炭酸カルシウムを混
合して使用した場合、グラビア印刷やオフセット印刷の
重要な特性である網点再現性や印刷光沢度がそこなわれ
る問題があり、この重質炭酸カルシウムを配合した場合
の問題を解決するーため種々の試みがなされている。特
開昭57−167490号公報および特開昭57−77
394号公報においては、重質炭酸カルシウムを顔料と
して用いた場合に、顔料結合剤(接着剤)としてアルカ
リ感応型共重合体ラテックスを組み合わせて使用すると
、上記問題点が緩和され、塗工紙に高い剛度、ならびに
良好な網点再現性や印刷光沢度を付与できることが報告
されている。しかし、このように顔料結合剤を改良した
のみでは、重質炭酸カルシウムの顔料全体に対する割合
を増加させるのに限界があり、塗工作業性の向上ならび
に高固形分化の目的を達成するには不十分である。
(ハ)塗料および成型用組成物において微小空隙含有ポ
リマー粒状体を隠ぺい剤若しくは乳白剤として作用させ
ることは従来から示唆されてきた。
米国特許第3,819.542号には、塗料用組成物に
おいて乳白剤として機能する微小空隙含有ポリマー粒状
体の生成については何らの開示も見られないが、ラテッ
クス塗料組成物における有機溶媒の使用が乾燥により細
胞状の被膜を生成することを示す経験的関心を有してい
る。より具体的に述べれば、前記米国特許では、1次有
機溶媒(たとえばキシレン)であって、ラテックス塗料
組成物の水相とは非混和性のものと、2次有機溶媒(た
とえばプロピレングリコール)であって、少なくとも部
分的には、水に非混和性で、かつラテックス中のポリマ
ーについて、第1次溶媒よりも低い揮発性ならびに溶媒
和能を有するものとの混和物が用いられている。1次溶
媒の蒸発によって、細胞状被膜が得られ、2次溶媒がそ
の乳白度を増加させる。
米国特許第3.819.577号では、固形ポリマーを
、液体膨潤剤により膨潤された他のポリマーからなる分
散した粒状体をその中に含有する液状媒体に変換するこ
とによって水胞性ポリマーを調製しており、基体への組
成物の塗布によって塗装被膜の形成および膨潤分散ポリ
マーから膨潤剤の除去による顆粒内の水胞の形成が次い
で同時に起る。
しかし、これらの塗料組成物は隠ぺい性は認められるも
のの、光沢や塗膜の強度などが劣り、かつ健康上および
火災上の危険ならびに高価な溶媒の排出および/または
回収装置提供の必要性を伴う。
カナダ国特許第888.129号には、発泡剤およびさ
や化層を含む芯を有する粒状体の2段ラテックス分散法
が開示されている。粒状体は継続的に加熱されてガスを
発生し、かつ粒状体を発泡する。
しかし、この方法では均一で微小な空孔の形成は難しく
、また強じんな被膜も得られない。
米国特許第3.914,338号には、粒径0゜8ミク
ロン以上の架橋スチレンエマルジョンポリマーからなり
、かつ引続く乳化重合の段階によってその上にメタクリ
ル酸メチルポリマーのさやを有する乳児ポリマー粒状体
の製造法が開示されている。乳児性は芯およびさやの異
なった屈折率に基因している。
しかし。この方法で得られた乳児ポリマー粒状体の隠ぺ
い性は、微小空隙による隠ぺい性には及ばない。
オーストラリア特許第455,277号には、スチレン
等の不飽和単量体を含む不飽和ポリエステル溶液中に、
顔料の水性分散液を液滴により懸濁し、得られた懸濁液
を水中にビーズ状に分散せしめ、次いで重合せしめ、更
に水溶性重合体、例えば一部加水分解したポリ酢酸ビニ
ルを添加して安定せしめたビーズ状の樹脂粒子を含むも
のをベースにした水性塗料組成物、あるいはポリエチレ
ンオキシド鎖を有する不飽和ポリエステル樹脂を用い、
しかも水溶性重合体を添加することなしに上記の組成物
を改良したもの(特開昭51−129485号)が提供
されている。
しかし、これらの塗料組成物は隠ぺい性は有するものの
光沢の劣る塗膜を生ずる欠点を有する。
特開昭56−32513ではコアに5重量%以上、シェ
ルに10重量%以下の不飽和カルボン酸モノマーを含ん
でなるコア/シェル状ポリマー粒子の水性分散体で、そ
のさや成分はアンモニアまたは有機アミン等の揮発性塩
基が浸透し得るものであって、中和によって芯の膨潤を
生じるように−しであるコア/シェル状ポリマー粒子を
用いた塗料組成物が提供されている。水ベース塗料組成
物中で前記粒子はバインダー若しくはその一部として機
能し、その使用に際し、揮発性塩基を使用して少なくと
も部分的に中和(最低pH6)にすれば、このポリマー
粒子は塗料組成物のレオロジー的制御をもたらし、そし
てその塗料組成物の乾燥中に被膜内の膨潤した粒子の芯
内に空隙を形成し、乳白剤として機能するとしている。
しかし、この方法で微小空隙を形成するにはシェルのガ
ラス転移温度(Tg)を室温以上、好ましくは5060
以上に設定しなければならず塗膜内でバインダーもしく
はその一部として機能させることは難しく、バインダー
機能を付与するためにシェル層のTgを室温以下に設定
すると塗料組成物の乾燥時の膨潤した粒子の芯から揮発
性塩基及び内胞水が除去される工程でシェルが外形を維
持できずにつぶれてしまい、微小空隙を形成しにくく、
乳白剤として機能させることは難しい。以上の理由によ
り、乳白剤としての機能とパインダーの一部としての機
能を両立しにくいという欠点を有する。
特開昭60−223873では、コアとシェル両成分を
架橋させることによる内部に空隙を有するコア/シェル
状樹脂エマルジョンを水性塗料中の乳白剤として利用す
る方法が提案されている。
しかし、かかる方法で、得たコア/シェル状ポリマー粒
子の内部の空隙は非常に小さくまた室温で非造膜性であ
るために、このような粒子を水性塗料組成物に用いた場
合、光沢は有するものの隠ぺい性は低く、またバインダ
ー機能を持たないため、塗料膜強度が低くなるなどの欠
点を有する。
〈発明が解決しようとする問題点〉 (イ)従来から知られた中空ポリマー微粒子の製造方法
では、製造条件のコントロールあるいは、所望の内孔を
有するポリマー粒子を安定に製造することが難かしかっ
た。又、従来の中空ポリマー微粒子は、塗膜形成物質に
顔料として添加した場合に、要求される物性である隠ぺ
い性を有したが、光沢、塗膜強度、弾性、接着性、耐水
性、耐アルカリ性、耐候性等の物性バランスが劣ってい
た。
特に従来の中空ポリマー微粒子の製造方法では、ポリマ
ー粒子中に内孔を発現させるために、シェルのポリマー
としてガラス転移温度の高いものを使用することが必要
となるが、それによって接着性の良好な中空ポリマー顔
料が得られないという致命的な問題点を有していた。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決した中空
ポリマー顔料を提供するものである。
(ロ)本発明は上述した従来技術の問題点を解決し、白
色度、不透明度に優れかつ白紙光沢、印刷光沢、塗工紙
強度や印刷適性にも優れた塗工紙を得ることのできる紙
用塗工液組成物を提供するものである。さらに、高固形
分用の重質炭酸カルシウム炭酸カルシウム高含有率の紙
用塗工液組成物では、流動特性が優れI;重質炭酸カル
シウムの特徴を生かしつつ、さらに光沢度、オフセット
印刷およびグラビア印刷における印刷特性などが優れた
塗工紙が得られる紙用塗料組成物を提供することを目的
とする。
(ハ)本発明は、以上のような従来技術の有する問題点
を解決し、塗料組成物に用いた場合隠ぺい性、光沢に優
れ、かつ塗膜の強度、耐水性、耐アルカリ性、取り扱い
や塗工性にも優れた中空ポリマー顔料を用いた一般用塗
料組成物を提供することを目的とする。
く問題を解決するための手段〉 (イ)本発明は、 平均粒径が0.05〜15μmの範囲にある第1の中空
ポリマー微粒子(A)の表面に、重合性不飽和カルボン
酸0〜80重量%と他の共重合可能なモノマー20〜1
00重量%からなるモノマー又はモノマー混合物(B)
の重合体被膜を有する、平均粒径が0.1〜20μmの
範囲にある第2の中空ポリマー微粒子からなることを特
徴とする中空ポリマー顔料を提供する。
さらに、本発明は好ましくは (A)  平均粒径が0.05〜15μmの範囲にある
第1の中空ポリマー微粒子、および (B)  重合性不飽和カルボン酸0〜80重量%と他
の共重合可能なモノマー20〜100重量%からなるモ
ノマー又はモノマー混合物を (C)上記第1の中空ポリマー微粒子(A)とモノマー
又はモノマー混合物(B)の合計重量100重1部当り
5重量部以下の乳化剤及び/又は分散剤 の存在下、水性媒体中で重合に付し、該第1の中空ポリ
マー微粒子(A)の表面に該モノマー又はモノマー混合
物(B)の重合体被膜を生成せしめた平均粒径が0.1
〜20μmの範囲にある第2の中空ポリマー微粒子であ
ることを特徴とする中空ポリマー顔料、を提供する。
また、本発明は、 (1)(a)親水性の非架橋性モノマー20〜99重量
%、架橋性上ツマ−1〜 80重量%およびこれらの七ツマ −と共重合可能な他のモノマー0 〜70重量%からなるモノマー成 分を、 (b)上記モノマー成分から得られる共重合体と異なる
種となるポリマー微粒子 の存在下、該モノマー成分100重量部当り該ポリマー
微粒子1〜100重量部の割合で存在せしめて、水性媒
体中で重合に付して平均粒径が0゜05〜15μmの範
囲にある第1の中空ポリマー微粒子を形成せしめ、 次いで (2)(A)上記第1の中空ポリマー微粒子、および (B)重合性不飽和カルボン酸が0.5〜50重電%及
び他の共重合可能な七ツマ ー50〜99.5重量%からなるモノ マー又はモノマー混合物を、 (C)上記第1の中空ポリマー微粒子(A)とモノマー
又はモノマー混合物(B)の合計重量100重量部当り
5重量以下の 乳化剤及び/または分散剤 の存在下、水性媒体中、pn値が7より小さい条件下で
乳化重合に付し、該第1の中空ポリマー微粒子(A)の
表面に該モノマー又はモノマー混合物(B)の重合体被
膜を生成せしめた平均粒径が0.  −1〜20μmの
範囲にある第2の中空ポリマー微粒子であることを特徴
とする中空ポリマー顔料を提供する。
(ロ)本発明は、前記の中空ポリマー顔料1〜50重量
%、鉱物性無機顔料50〜99重量%および非中空ポリ
マー顔料0〜25重量%からなる顔料100重量部並び
に顔料結合剤3〜30重量部を含有することを特徴とす
る紙用塗料組成物を提供する。
すなわち、本発明けにおいては、塗工紙製造工程におけ
るカレンダー処理などの加圧、加熱時に内孔が変形しに
くい固い構造の第1の中空ポリマー微粒子と、その表面
に無機顔料や顔料結合剤と配合した時の分散安定性に優
れ、かつそれらとの結合性に優れたポリマー層とから成
る第2の中空ポリマー微粒子を新規な合成有機顔料とし
て鉱物性無機顔料や顔料結合剤と組み合わせて使用する
ことにより、塗工紙の白色度、不透明度や白紙光沢度、
印刷光沢度、塗工紙強度、印刷適性などを同時に改善す
ることができる。また重質炭酸カルシウム高含有率の配
合では光沢度ならびにグラビア印刷やオフセット印刷に
おける印刷特性を著しく改善することができる。
(ハ)本発明は、中空ポリマー顔料3〜95重量部、顔
料結合剤5〜97重量部(両者台せて100重量部)お
よび700重量部以下の無機光てん剤からなる一般用塗
料組成物を提供する。
すなわち、本発明においては、熱的・力学的な環境の変
化に対しても内孔を維持することのできる高架橋、高T
gの第1の内孔を有するポリマー粒子(A)とその表面
に、粒子に要求される光沢、バインダー機能等に応じて
適宜選択されるモノマー混合物(B)から生ずる共重合
体被膜を有して成り、高い隠ぺい性を示すに十分な大き
さの内部空隙の存在も兼ね備えるという新規なポリマー
粒子である第2の中空ポリマー微粒子(C)を塗料組成
物に配合することIこより、塗工性や配合安定性が良好
で、隠ぺい性、光沢、塗膜の強度や耐水・耐アルカリ性
等の耐性を著しく改善することができる。
本発明の中空ポリマー顔料は、水分散体として製造され
るので、特に乾燥することもなく、そのまま紙用塗料に
または一般用塗料に配合するのが好ましい。そのために
、これら塗料組成物は水性のとき、特に有利に用いられ
る。なお本発明における中空ポリマー顔料は、水分散体
として使用することが多いが、配合における重量部はす
べて固形分あるいは乾燥物とみなして表示している。
中空ポリマー顔料の小孔内は空隙であっても、水または
揮発性塩基または揮発性の溶媒が存在しても良く、水ま
たは揮発性塩基または揮発性の溶媒が存在する場合、乾
燥時に内部に存在するこれらのものは渾散し、空隙を有
するポリマー粒子が形成される。粉末化法は一般に行わ
れている水分散体の粉末化法を用いることができ、例え
ば噴霧乾燥法(135〜155℃)。熱風乾燥機を用い
たトレイ乾燥法(50〜70℃)、および流動床乾燥法
(常温〜70℃)などを用いることができる。
る。
以下本発明について詳細に説明する。
(イ)(I)本発明の(A)成分である平均粒子径が0
.05〜15μmの範囲にある第1の中空ポリマー微粒
子について: (A)成分の中空微粒子は従来の技術の項で示した(I
)〜(■)の方法及びその他の方法により製造すること
ができる。
第1の中空微粒子(A)の平均粒子径は0.05〜15
μm1好ましくは0.15〜lOμmである。
平均粒子径が0.05μm未満であると製造しにくく、
又製造できlことしても、中空を有さないポリマー粒子
が少くとも一部生成され、それらが含冑されるので好ま
しくない。一方、外径が15μmを超えると粒子径分布
がブロードになり、これを第1の中空微粒子(A)とし
て用いて得られる第2の中空微粒子は粒子径のそろった
ものとして得られず好ましくない。
第1の中空微粒子(A)の外径に対する内径の比は好ま
しくは0.15〜0.9倍である。0,15倍以上であ
ると1段ど優れた本発明の目的とする物性の中空微粒子
が得られるので好ましく、一方0.9倍を超えると、第
1の中空微粒子(A)の製造が困難になり、工業的生産
としては、好ましくない。
第1の中空微粒子(A)の好ましい製造方法は、特開昭
61−62510号及び特開昭61−66710号等で
提案されている従来の技術項で示した(■)の方法及び
特開昭61−87734号、特開昭61−86941号
、特開昭62−127336号、特開昭62−1563
87号等で提案されている従来の技術項で示した(■)
の方法である。これらの方法の第1の中空微粒子(A)
を用いて得られた第2の、中空微粒子は隠ぺい性に優れ
る。特に好ましくは(■)の方法であり、この方法では
中空微粒子の外径、内径のコントロールが容易であり、
その結果、得られた中空微粒子を第1の中空微粒子(A
)として用いて得られた第2の中空微粒子は隠ぺい性、
耐溶剤性、耐熱性に優れている。
(■)の方法の中で最も優れているのは特開昭62−1
27336号の方法で得られる第1の中空微粒子(A)
であり、この方法は、第1の中空微粒子(A)の重合に
於ける重合安定性及び生産性に於いて優れており、又、
物性上は隠ぺい性が優れている。
第1の中空微粒子(A)の好ましい構成組成について以
下に示す。
第1の中空ポリマー微粒子(A)としては該ポリマーが (a)親水性の非架橋性モノマー20〜99重量%、架
橋性モノマー1〜80重量%及びこれらのモノマーと共
重合可能な他のモノマー〇〜70重量%からなるモノマ
ー成分の共重合体、および (b)上記共重合体とは異なる重合体、から成り、そし
て (C)上記重合体(a)100重量部に対し、上記重合
体(b)l−100重量部の組成、を有するものが好ま
しい。更に好ましくは(a)成分が非架橋性モノマー4
0〜98重量%、架橋性モノマー2〜60重量%、およ
びこれらと共重合可能な他のモノマー0〜70重量%で
ある。
(a)成分中の親水性の非架橋性モノマーの種類につい
ては、特に限定するものでないが、好ましくは不飽和カ
ルボン酸及び/又はそれ以外の親木性モノマーとからな
る。
(a)成分中の親水性の非架橋性モノマーの種類として
、更に好ましくは不飽和カルボン酸および/またはそれ
以外の親木性モノマーからなり、特に好ましくは、その
組成割合は不飽和カルボン酸1〜70重量%とそれ以外
の親木性モノマー30〜99重量%からなるものである
第1の中空微粒子(A)の(a)成分として上記の好ま
しい、更に好ましいと示したものを使用することで、1
段と優れた本発明の目的とする物性の中空微粒子を製造
することができる。
第1の中空微粒子(A)の上記(b)成分である重合体
(以下異種ポリマーという)は(a)成分で示されたモ
ノマーから得られる共重合体とは異なるものであり、か
つ重合性モノマーに溶解もしくは膨潤しやすいものであ
ることが必要である。
このような異種ポリマーとしては、具体的には、ポリス
チレン、カルボキシ変性ポリスチレン、カルボキシ変性
スチレンブタジェンコポリマー、スチレンブタジェンコ
ポリマー、スチレンアクリルエステルコポリマー、スチ
レンメタクリルエステルコポリマー、アクリルエステル
コポリマー、メタクリルエステルコポリマー、カルボキ
シ変性スチレンアクリルエステルコポリマー、カルボキ
シ変性スチレンメタクリルエステルコポリマー、カルボ
キシ変性゛アクリルエステルコポリマー、カルボキシ変
性メタクリルエステルコポリマーなどが例示される。
これらのうち特にポリスチレン又はスチレン成分を50
重量%以上含むスチレンコポリマーが好ましい。
第1の中空微粒子(A)の(b)成分である上記異種ポ
リマーの量は、(a)成分の共重合体100重量部に対
し、1〜100重量部、好ましくは2〜50重量部、更
に好ましくは5〜20重量部である。
第1の中空微粒子(A)は、上記のとおり、好ましくは
、 (a)親水性の非架橋性モノマー20〜99重量%、架
橋性モノマー1〜80重量%およびこれらのモノマーと
共重合可能な他の七ツマー0〜70重量%からなるモノ
マー成分を、 (b)上記モノマー成分から得られる共重合体と異なる
種となるポリマー微粒子、 の存在下、該モノマー成分100重量部当り該ポリマー
微粒子1〜100重量部の割合で存在せしめて、水性媒
体中で重合に付して平均粒径が0゜05〜15μmの範
囲にある第1の中空ポリマー微粒子を形成せしめるこ七
によって製造される。
その際上記(b)成分の異種ポリマーの使用量は、(a
)成分のモノマー100重量部に対して、好ましくは2
〜50重i部、更に好ましくは5〜20重量部である。
上記いずれの方法においても、異種ポリマーの使用量が
1重量部未満であると内孔を形成する効果が小さく、異
種ポリマーが100重量部を超えるとかえって、内孔の
形成が抑制される傾向を示すので好ましくない。
また、上記(a)成分の親水性の非架橋性モノマーとし
ては例えばビニルピリジン、グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート、メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、アクリロニトリル、アクリルアミド
、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミビ、
N−メチロールメタクリルアミド、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、フマル酸、スチレンスルホン酸ナ
トリウム、酢酸ビニル、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレートなどのビニル系モノマーを例示するこ
とができる。
これらのうち、好ましく使用されるものはメタクリル酸
などの不飽和カルボン酸、メチルメタクリレート、ビニ
ルピリジン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、な
どである。これらの親水性の非架橋性上ツマ−は水に対
する溶解度が0.5重量%以上特に1重量%以上である
ことが好ましい。
また、上記(a)成分の架橋性上ツマ−としては、例え
ばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレ
ート、1.3ブチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタ
クリレートなどのジビニル糸上ツマ−あるいはトリビニ
ル第モノマーを例示することができ、特にジビニルベン
ゼン、エチレングリコールジメタクリレートおよびトリ
メチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
さらに、上記(a)成分の共重合可能な他のモノマーと
してはラジカル重合性を有するものであれば特に制限さ
れず、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン、ハロゲン化スチレンの如き芳香族ビニル単
量体、プロピオン酸ビニルの如きビニルエステル類、エ
チルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタ
クリレート、2−エチルへキシルアクリレート、2−エ
チルへキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、
ラウリルメタクリレートの如き、エチレン性不飽和カル
ボン酸アルキルエステル、ブタジェン、イソプレンの如
き共役ジオレフィンなどを例示することができ、特にス
チレン及びエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステ
ルが好ましい。
(a)成分に於ける各モノマーの更に好ましい組成割合
は親水性の非架橋性モノマー40〜98重量%、架橋性
モノマー2〜60重量%、および他の共重合可能なモノ
マー0〜70重量%である。
親木性モノマーの使用量が過小であると、異種ポリマー
の相分離が不十分であったり、あるいは異種ポリマーが
ポリマー粒子の表面に露出するなどして、内孔の形成が
不確実となる傾向を示すので好ましくない。架橋性モノ
マーの使用量が過小であると、重合中の粒子の強度が不
十分となって粒子全体が収縮してしまい、粒子内部の重
合収縮による歪が不足して内孔が形成されなくなったり
、あるいは内孔を有するポリマー粒子が形成されたとし
ても殻の強度が小さくなるなどの問題を生ずる。
一方、架橋性モノマーの使用量が過大であると、異種ポ
リマーが、重合中に生成するポリマー粒子の外側に排斥
される傾向が生じ、その結果得られるポリマー粒子が真
球状とならず、凹凸のある塊状粒子となる問題を生ずる
第1の中空ポリマー微粒子のトルエン不溶分は、好まし
くは80%以上、かつガラス転移温度(Tg)は150
℃以上、またはTg測定不能である。
第1の中空微粒子(A)の製造方法は、特開昭62−1
27336号の重合技術を用いて、上記したとおり(b
)成分の異種ポリマーの存在下に(a、)成分のモノマ
ーを重合することにより得られる。
上記製造方法は、(b)成分の異種ポリマーとして微粒
子を用い、この微粒子(種ポリマー粒子)に(a)成分
のモノマー成分と必要に応じて油性物質とを吸収させ、
その後上記モノマー成分を重合させる(イ)の方法ある
いは、(b)成分の異種ポリマーを(a)成分のモノマ
ー成分と必要に応じて油性物質とに溶解させて油性溶液
を形成し、この油性溶液を水に微分散して水中油滴型エ
マルジョンを生成し、その後上記モノマー成分を重合さ
せる(口)の方法によって、実施できる。上記に於いて
異種ポリマーとともに油性物質を存在させることにより
、ポリマー粒子の内孔の径をコントロールすることが容
易になる。
異種ポリマーを上記(イ)の方法によって粒子状態で用
いる場合には、これが種(シード)ポリマー粒子として
機能し、これに重合性モノマーおよび油性物質が吸収さ
れることから、当該異種ポリマーは重合性モノマーおよ
び油性物質の吸収性が良好であることが好ましい。その
ためには、異種ポリマーは分子量が小さいものであるこ
とが好ましく、たとえば、その数平均分子量が20,0
00以下、好ましくはl O、OOO以下、さらに好ま
しくは700〜7,000である。なお、ここにおける
数平均分子量は、異種ポリマーをその良溶媒に溶かし、
得られた溶液をゲルパーミェーションクロマトグラフィ
ー(cpc)、浸透圧分子量測定装置、蒸気圧低下性分
子量測定装置などの通常の方法で測定して得られるもの
である。
異種ポリマーの数平均分子量が20,000より大きい
と、種ポリマー粒子に吸収されないモノマーが多くなり
、これが水性分散体中において種ポリマー粒子と別個に
重合し、その結果内孔を有するポリマー粒子とならない
微粒子が多量に生成するだけでなく、重合系が不安定と
なる問題が生ずる。
また、種ポリマー粒子として用いられる異種ポリマーの
粒子径は、目的とする内孔を有するポリマー粒子の外径
の0.3〜0.8倍であることが好ましい。
このような種ポリマー粒子として用いられる異種ポリマ
ーを製造する方法は特に制限されないが、たとえば連鎖
移動剤を比較的多量に使用した乳化重合あるいは懸濁重
合などの製造方法を用いることができる。
なお、異種ポリマーを種ポリマー粒子として用いる場合
には、この種ポリマー粒子にあらかじめ水に対する溶解
度が1O−3重量%以下の高親油性物質を吸収させてお
くことにより、種ポリマー粒子に対する重合性モノマー
および油性物質の吸収能力を増大することができる。
このように種ポリマー粒子に高親油性物質を吸収させる
手段を用いる場合には、異種ポリマーの数平均分子量は
20,000を超えてもよい。
上記高親油性物質としては、I−クロルドデカン、オク
タノイルペルオキシド、3,5.5−トリメチルヘキサ
ノイルペルオキシドなどを例示することができる。
これらの高親油性の物質を種ポリマー粒子に吸収させる
には、当該高親油性物質を微分散させた水性分散体を調
製し、この分散体と種ポリマー粒子の水性分散体とを混
合して前記高親油性物質と種ポリマー粒子とを接触させ
るとよい。
種ポリマー粒子を用いた場合に得られる内孔を有するポ
リマー粒子の粒子径は、種ポリマー粒子が重合性上ツマ
−および油性物質を吸収して肥大化した粒子の粒子径と
おおよそ一致する。このため、種ポリマー粒子の粒子径
、重合性モノマーおよび油性物質に対する種ポリマー粒
子の相対的使用量などを調整することにより、生成する
内孔を有するポリマー粒子の粒子径をコントロールする
ことができる。
具体的には、内孔を有するポリマー粒子の製造において
、白色度および隠ペイカの優れた0、1〜0.6μmの
粒子径の中空ポリマー粒子を得るためには、種ポリマー
粒子として0.06〜0.40μmの粒子径のものを用
いればよい。
また、種ポリマー粒子を用いることは、粒子径がlam
以下の小粒径の内孔を有するポリマー粒子を製造する場
合に、小粒径のモノマー液滴を容易にそして安定に形成
できる点で特に好ましい。
異種ポリマーを前記(ロ)の方法で使用する場合には、
異種ポリマーの分子量は特に制限されず、数平均分子量
が20,000以上のものを好ましく使用することがで
きる。
この製造方法においては、必要に応じて油性物質を用い
ることができる。かかる油性物質としては、水に対する
溶解度が0.2重量%以下の親油性のものであれば特に
制限されず、植物油、動物油、鉱物油、合成油いずれも
使用することができる。
この製造方法においては、油性物質を用いなく七も内孔
を有するポリマー粒子を得ることができるが、油性物質
を用いそしてその使用量などを調節することにより内孔
の径を確実にコントロールすることができる。
前記油性物質としては、例えばラード油、オリーブ油、
ヤシ油、ヒマシ油、綿実油、灯油、ベンゼン、トルエン
、キシレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキ
サン、二硫化炭素、四塩化炭素などを例示することがで
きる。
また、油性物質としては、ざらにオイゲノール、ゲラニ
オール、シクラメンアルデヒド、シトロネラール、ジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレートなどの高沸点油
も用いることができる。これらの高沸点油を用いると、
コア中に香料、可塑剤などが含まれたカプセル状ポリマ
ー粒子が得られる。
油性物質の使用量は、通常、モノマー全成分100重量
部に対して0〜1.000重量部、好ましくは0〜30
0重量部である。なお、架橋性モノマー材料として供給
されるもののなかに通常含有される不活性溶剤類も、こ
こにおける油性物質として算入することができる。上記
油性物質の使用量が過大であると相対的にモノマー成分
が不足してポリマーの外殻の膜厚が薄くなり、カプセル
の強度が不十分となって圧潰されやすいという問題を生
ずる。
また、前記油性物質の概念には、既に述べた重合性上ツ
マ−を含むことができる。この場合には、重合工程にお
いて、生成するポリマー粒子の内部に重合性上ツマ−が
残った状態で重合を停止させることにより、この残余の
モノマーを油性物質として代用することができる。この
場合、重合収率は97%以下、好ましくは95%以下に
留める必要がある。このためには、少量の重合抑制剤を
加えて重合する方法、重合途中で反応系の温度を下げる
方法、あるいは重合途中で重合停止剤を加えて重合を停
止させる方法などを採用することができる。
まl;、この製造方法においては、油性物質を含むカプ
セル状ポリマー粒子あるいは上述のように油性物質を水
と置換して得られる含水中空ポリマー粒子を水性分散体
より分離して乾燥処理することにより、内部に空間を有
する中空ポリマー粒子が得られる。
上記した重合技術を用いて得られる(A)成分の中空微
粒子は次の長所を有している。
(1)製造工程が簡単でありかつ生産性に優れる。
(u)製造コントロールが容易であり、目的とする外径
、内径の中空微粒子が得られる。
(in)中空微粒子の水性分散体のpHは自由に選択で
きるので該中空微粒子の表面に形成させる重合体のモノ
マーに制限は使用できる。
(iv )この中空微粒子を本発明の第1の中空微粒子
(A)として用いて、得られた第2の中空微粒子は一段
と優れた隠ぺい性、光沢、接着性、塗膜、強度を示す。
本発明の(B)成分について: (B)成分の重合性の不飽和カルボン酸としては、例え
ばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸
、フマール酸、イタコン酸等のモノまたはジカルボン酸
、ジカルボン酸の酸無水物、ジカルボン酸のモノアルキ
ルエステル、ジカルボン酸のモノアミド等を好ましいも
のとして挙げられる。この中でより好ましくはアクリル
酸、メタクリル酸およびイタコン酸である。上記以外の
不飽和カルボン酸としては、カルボキシル基1個あたり
の不飽和カルボン酸モノマーの分子量が100以上の不
飽和カルボン酸も使用することができる。
これらの例を一般式にて以下に示す、この不飽和カルボ
ン酸を使用すると第2の中空微粒子の強度接着性が一段
と改良される。
e       O■    e      @(B)
成分の他の共重合可能な単量体としては、例えば芳香族
ビニル化合物、ビニルシアン化合物、アクリル酸又はメ
タクリル酸のエステル脂肪族共役ジエン、有機酸ビニル
化合物、α−オレフィン類、ビニルエーテル類、ハロゲ
ン化ビニリデン類、ヒドロキシル基含有モノマー、アミ
ノ基含有モノマー、グリシジル基含有モノマ−、アミド
系モノマーおよび架橋性モノマー等が好ましく用いられ
る。
芳香族ビニル化合物としては例えばスチレン、α−メチ
ルスチレン、メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビ
ニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン
、モツプロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロス
チレン、p−ターシャリ−ブチルスチレン、エチルスチ
レン、ビニルナフタレン等が好ましく、特に好ましくは
、スチレン、α−メチルスチレンである。
ビニルシアン化合物としては例えばアクリロニトリル、
メタクリレートリル等が好ましく、より好ましくは、ア
クリロニトリルである。
アクリル酸又はメタクリル酸のエステル化合物としては
、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、プ
ロピレンアクリレート、ブチルアクリレート、アミルア
クリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレ
ート、2−エチルへキシルアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシル
アクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリ
レート等のアクリル酸のアルキルエステル;メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、プロピレンメタク
リレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレー
ト、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート
、2−エチルへキシルメタクリレート、シクロへキシル
メタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシ
ルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジル
メタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステルを好
ましいものとして挙げられる。このうち、メチルメタク
リレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート
、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エ
チルへキシルアクリレートが好ましい。
脂肪族共役ジエンとしては、例えば1.3−ブタジェン
、2−メチル−1,3−ブタジェン、2゜3−ジメチル
−1,3−ブタジェン、2−ネオペンチル−1,3−ブ
タジェン、2−クロロ−1,3−ブタジェン、2−シア
ノ−1,3−ブタジェン、置換直鎖共役ペンタジェン類
、直鎖および側鎖共役へキサジエンなどが好ましい。こ
れらのうち1.3−ブタジェンの使用が特に好ましい。
有機酸ビニル化合物としては例えば酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、などが好ましい。
その他、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、4−
メチルペンテン−1などのσ−オレフィン雇:ビニルメ
チルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチ
ルエーテル、ビニルフェニルエーテルなどのビニルエー
テル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどのハロ
ゲン化ビニリデン類;ビニルメチルケトン、ビニルピリ
ジン、イソブチレン、1.I−塩化7ツ化エチレン、塩
化ビニル等も(B)成分の他の共重合可能な単量体とし
て用いられる。
ヒドロキシル基含有モノマーとしては、例えばアクリル
酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシ
エチル、n−ヒドロキシエチルアクリルアミド、l−ヒ
ドロキシプロピル−アクリレート又はメタクリレート、
ヒドロキシエチル−アクリレート又はメタクリレート等
を好ましいものとして挙げることができる。
グリシジル基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル、ビニルグリシジ
ルエーテル等を好ましいものとして挙げることができる
アミノ基含有モノマーとしては、例えばアミノ基含有ア
クリレート又はメタクリレート、β−アミノエチルビニ
ルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル等を
好ましいものとして挙げることができる。
アミノ基含有アクリレート又はメタクリレートとしては
、 下記式(1) 式中、RはHまたはCH2であり、R1及びR2は炭素
数1〜8好ましくは炭素数1〜3の炭化水素基であり、
Xは炭素数2〜4のアルキレン基である、 で表わされるものが好ましい。
一般式(1)のアクリレートとしては、具体的にはジメ
チルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、
ジエチルアミノエチルメタアクリレート、ジプロピルア
ミノエチルメタアクリレート、メチルエチルアミノエチ
ルメタアクリレート、ジプチルアミノエチルメタアクリ
レート、ジブチルアミノプロビルメタアクリレート、ジ
エチルアミノブチルメタアクリレート、ジエチルアミノ
エチルメタアクリレート、ジオクチルアミノエチルメタ
アクリレートなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものとしてはジメチルアミノエチ
ルメタアクリレート、ジエチルアミノエチルメタアクリ
レート、ジプロピルアミノエチルメタアクリレート、メ
チルエチルアミノエチルメタアクリレートなどがあげら
れる。
アミド糸上ツマ−としては、例えばアクリルアミド、メ
タクリルアミド、n−メチロールメタクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド、エタクリルアミド、クロトン
アミド、イタコンアミド、メチルイタコンアミド、マレ
イン酸モノアミド、メチレンジアクリルアミドなどが挙
げられる。アクリルアミド、メタアクリルアミドが特に
好ましい。
架橋性上ツマ−としては、例えばジビニルベンゼン、エ
チレングリコールメタクリレート、■。
3−ブチレングリコールメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート
などのジビニル糸上ツマ−あるいはトリビニル系モノマ
ーを例示することができる。
特にジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリ
レートおよびトリメチロールプロパントリメタクリレー
トが好ましい。
(B)成分の重合性不飽和カルボン酸対上記の如き他の
共重合可能なモノマーの組成比は0〜80重量%重量%
−20〜100であり、好ましくは0.5〜50重量%
重量%−50〜99.5であり、更に好ましくは1〜3
5重量%重量%−65〜99である。
(B)成分の共重合可能なモノマーとしてスチレンが特
に好適であり、その使用量は(B)成分全体に対して2
0〜100重量%、好ましくは20〜99.5重量%で
ある。
不飽和カルボン酸が80重量%を越えると、重合安定性
及び得られた水性分散体の流動性が悪く、取扱時の支障
となる。又、中空微粒子の隠ぺい性、接着性、耐水性、
耐アルカリ性の物性も劣る。
また、上記架橋性モノマーは(B)成分100重量部に
対して0.5〜20重量%、好ましくは1〜5重量%の
範囲で使用すると第2の中空微粒子の隠ぺい性、耐溶剤
性、耐水性強度のバランスが1段と改良される。
本発明の第2の中空ポリマー微粒子の製造に使用するモ
ノマー混合物(B)の共重合体の計算によるTgは−l
0〜120℃である。中空ポリマー顔料を、バインダー
と兼ねて使うときの好ましいTgは一10〜30℃であ
り、そうでないときは好ましくは60〜100℃である
本発明の(C)工程について: 本発明の(C)工程は第1の中空微粒子(A)とモノマ
ー混合物(B)の合計重量100重量部当り5重量部以
下の乳化剤及び/又は分散剤の存在下、水媒体中で重合
することで、該第1の中空ポリマー微粒子(A)の表面
にモノマー又はモノマー混合物(B)の重合体被膜を生
成せしめて平均粒子径が0.1〜20μmの範囲にある
第2の中空ポリマー微粒子を形成する工程である。
上記製造方法に於いて、モノマー又はモノマー混合物(
B)として重合性不飽和カルボン酸を含有する単量体混
合物であるときは、重合時のpiは7以下であることが
特に好ましい。
重合工程に於いて、モノマー又はモノマー混合物(B)
の添加方法は、第1の中空ポリマー微粒子(A)とモノ
マー又はモノマー混合物(B)を撹拌混合し重合させる
方法、モノマー混合物CB)を第1の中空ポリマー微粒
子(A)の存在する重合系へ連続的あるいは分割的に供
給し重合を行なわせるインクレメント重合法などがある
。効率的に内孔を有するポリマー粒子表面に重合性上ツ
マ−を共重合させるには、インクレメント重合法が、安
定に重合するためにも好ましい。
中空微粒子の重゛合に際しては、アニオン型、ノニオン
型、カチオンを、両性型などの乳化剤、および/または
分散剤(懸濁保護剤)を使用する。
これらは1種もしくは2種以上併用することができる。
乳化剤としては、例えばロジン酸カリウム、ロジン酸ナ
トリウム等のロジン酸塩;オレイン酸カリウム、ラウリ
ン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナ
トリウム、ステアリン酸カリウム等の脂肪族のナトリウ
ム、カリウム塩及びラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族
アルコールの硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム等のアルキルアリルスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレンスルホン
酸のホルマリン縮合物塩などのアニオン型乳化剤;ポリ
エチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエ
ーテル型、アルキルフェニルエーテル型などの非イオン
型乳化剤が好ましい。
中でも、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物塩、ポ
リエチレングリコールのアルキルフェニルエーテル型が
、好ましい。
カチオン型乳化剤としては、第4級アンモニウム塩型な
どがあるが、水性分散体をカチオン型とする場合に、単
独又は、ノニオンと併用して使用される。
また分散剤としては、例えばポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールな
どの親水性合成高分子物質;ゼラチン、水溶性澱粉など
の天然親水性高分子物質;カルボキシメチルセルロース
などの親水性半合成高分子物質などを挙げることができ
る。
乳化剤及び/又は分散剤の使用量は5重量部以下、好ま
しくは2重量部以下、更に好ましくは1重量部以下であ
る。5重量部を超えると重合中の新粒子発生により、本
発明の第2の中空微粒子の生産効率が低下し、更に隠ぺ
い性、光沢が低下するので好ましくない。
重合開始剤としては、例えばクメンハイドロパーオキサ
イド、ジイソグロビルベンゼンハイドロパーオキサイド
、パラメンタンハイドロパーオキサイド等で代表される
有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ビロリン酸処方、
スルホキシレート処方、含糖ビロリン酸処方/スルホキ
シレート処方の混合系処方等で代表される還元剤との組
合わせによるレドックス系の開始剤;更に過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;アゾビスイソブ
チロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド等を使用することかできる。
好ましくは、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の
過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、ペンオイルパ
ーオキサイドに、必要に応じて還元剤を組合わせたもの
である。特に好ましくは過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム等の過硫酸塩である。これらの重合開始剤は第1
の中空微粒子表面にラジカルが集中しやすいため(B)
成分による被膜の生成が効率良く行なわれる。重合開始
剤量は第1の中空微粒子(A)とモノマー又はモノマー
混合物(B)の合計量に対して、好ましくは0.05〜
2重量部、更に好ましくは0.05〜0.8重量部であ
る。この範囲で使用すると耐水性、耐ア    □ルカ
リ性に優れた第2の中空ポリマー微粒子が得られる。
重合温度としては、通常5〜95℃が良好であり、特に
50〜90℃が好ま−しい。
その他必要に応じて連鎖移動剤を併用することができる
連鎖移動剤としては、例えばt−ドデシルメルカプタン
、オクチルメルカプタン シルメルカプタン、オクチルメルカプタン、1−ヘキシ
ルメルカプタンなどのメルカプタン類、四塩化炭素、臭
化エチレンなどのハロゲン系化合物を挙げることができ
る。
本発明の乳化重合においては、重合系のpHにより、重
合安定性および第2の中空微粒子の粒子径分布、内径/
外径比が少なからず左右される。
pH 7以下の場合は、上記項目について良好であり、
目的とする・第2の中空微粒子が得られる。pHが7を
越える場合では、モノマー又はモノマー混合物(B)に
重合性不飽和カルボン酸を含まない時は上記項目につい
て、同様に問題なく良好であるが、重合性不飽和カルボ
ン酸を含む場合は、重合安定性が低下する傾向が見られ
好ましくない。
第1の中空微粒子(A)として前述の特開昭62−12
7336で得られた中空微粒子の水分散体を使用すると
、そのpHが7以下である為、該中空微粒子の表面に形
成させる重合体のモノマーを制限なく使用でき、極めて
好ましい。
一方、アルカリ中和膨潤により、内孔を生じさせて中空
微粒子を製造する方法で得られた水分散体のpHは当然
ながら7を越えるから、特にモノマー又はモノマー混合
物(B)に重合性不飽和カルボン酸が含まれる場合には
該水分散体の使用は好ましくない。又、このもののpH
を下げるべく、炭酸水素ナトリウムのようなバッファー
あるいは酸を添加すると、重合安定性の不良を招く為、
やはり、第1の中空微粒子としてアルカリ中和膨潤で製
造した粒子を用いるのは好ましくない。
以上のようにして得られた本発明の水分散体CC’)は
、外径が0.1〜20μm、内径が外径の0、1〜0.
85倍であることが好ましい。外径が0、1μm未満の
ものは、光散乱助剤として用いた時の隠ぺい性が劣り、
20μmを越えるものは、重合安定性が悪く、又、重合
中折粒子が発生し、目的とする隠ぺい性、と光沢をはじ
めとする各種の物性のバランスがとれない。
又、内径が外径の0.1倍未満である場合は、隠ぺい性
がかなり劣り好ましくなく、0.85@を越えるものは
、隠すべい性と接着性、光沢、強度のバランスが劣り、
好ましくない。
本発明の水性分散体(C)の固形分としては制限はない
が各用途の配合物の固形分から見て、通常l0〜65%
であることが好ましい。
尚、本発明の水性分散体のポリマー粒子が、孔を有して
いるかどうかは、簡単に確認できる。透過型電子顕微鏡
で、一般的には、確認できるし、比重を測定することに
よっても確認できる。
本発明で得られた水性分散体を乾燥することによって粉
末化することができる。粉末化は、一般に行なわれてい
る水性分散体の粉末化法で粉末化でき、例えば130〜
160℃における噴霧乾燥、熱風雰囲気中で例えば、5
0〜70℃でのトレイ乾燥などである。乾燥前の水性分
散体の固形分は、20%以上が好ましい。得られた本発
明水性分散体の粉末の粒子径は、使用した水性分散体の
粒子径とほぼ同等である。
このようにして得られた粉末は、このものが有機溶媒に
不溶である場合は、有機溶媒系塗料にも使用することが
できる。
(口)本発明の紙用塗料組成物に使用する成分について
以下に説明する。
(i)  鉱物性無機顔料 クレー、タルク、サチン白、重質炭酸カルシウム、沈降
性炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化ア
ルミニウム、硫酸バリウム等が挙げられる。本発明での
鉱物性無機顔料の使用量は全顔料100重量%のうち5
0〜99重量部であり、好ましくは70〜97重量部で
ある。なお、不透明度、白色度を高めるために、二酸化
チタンを1−10重量部使用するのが好ましい。これら
の鉱物性無機顔料の種類やその使用割合は特に限らない
が、紙用塗工液組成物の固形分を高めた時の流動性を良
好にする目的においては、重質炭酸カルシウムを顔料全
体に対して15重量%以上含有することが好ましい。
(ii)  非中空のポリマー顔料 中空ポリマー顔料と同時に、非中空のポリマー顔料が0
〜40重量%(全顔料に対して)併用できる。このポリ
マー顔料は、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート
、これらのカルボキシ変性物、これらの共重合体、これ
らの架橋ポリマー、あるいは、ガラス転移温度が60℃
以上のポリマー微粒子である。これらの製造方法には、
特公昭47−25862 (US  4075134)
、特開昭5l−125147(US  3968319
)、特公昭53−7964 (US  3873345
)などが知られている。全顔料中、中空および非中空の
ポリマー顔料の使用量は1〜50重量%、好ましくは3
〜30重量部である。使用量が1重量部未満では、白色
顔料としての効果が得られず、50重量部を越えると、
印刷適性や塗工紙強度が劣る。ポリマー顔料1〜50重
量%中、非中空のポリマー顔料は0〜25重量%、好ま
しくは中空ポリマー顔料と等重量以下である。
(iii)  顔料結合剤 本発明に使用する顔料結合剤としては、通常の紙用塗工
液に使用される結合剤であれば特に制限されずに使用す
ることができる。顔料結合剤としては、例えば澱粉、変
性澱粉、カゼインなどの天然結合剤、スチレン−ブタジ
ェン系共重合体ラテックス、カルボキシ変性スチレン−
ブタジェン系共重合体ラテックス、ポリ酢酸ビニルエマ
ルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、ポリクロロプレ
ンラテックス、ポリビニルアルコールなどの合成結合剤
が挙げられ、これらは単独まtトは二種以上混合して使
用することができる。これらの顔料結合剤のうち、スチ
レン−ブタジェン系共重合体ラテックスやカルボキシ変
性スチレン−ブタジェン系共重合体ラテックスを、単独
または澱粉、カゼインなどの天然結合剤と併用すること
が好ましい。
顔料結合剤の使用量は、顔料100重量部に対して3〜
30重量部使用される。使用量が3重量部未満であると
、結合剤としての効果が得られず、−労使用量が30重
量部をこえると、塗工液組成物の粘度が上昇して塗工作
業性が劣る。
(iv)  塗工方法 本発明の上記各成分は常法により混合して調製され、通
常の塗工方法、例えばエアナイフコーター、ブレードコ
ーター、ロールコータ−などの方法で紙基質に塗工され
る。
(ハ)本発明の一般用塗料組成物に使用する成分につい
て以下に説明する。
(i)  顔料結合剤 水性塗料用組成物のバインダーとなるものであれば特に
限定せずに使用することが出来、ビニル系樹脂エマルジ
ョン、ビニル系水溶性樹脂、ビニル系樹脂ディスバージ
ョン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース等のセルロース類、でんぷん、カゼイン等が
用いられる。
これらのうちで、アクリル系、アクリル−スチレン系の
樹脂エマルジョンを使用することが耐候性、塗膜強度の
点で好ましく、またそのトルエン不溶尊号が30%以上
、Tgが一50℃以上40℃未満であることが好ましい
。トルエン不溶尊号が30%未満では耐溶剤性、耐久性
が劣り、Tgが一506C未満では汚れ付着性、塗膜強
度が、Tg40℃以上では造膜性、塗膜の低温特性、温
度依存性がそれぞれ劣るものとなるので好ましくない。
これらの造膜性バインダー(ロ)の使用量は5〜97重
量部で、好ましくは10〜95重量部、より好ましくは
30〜90重量部である。5重量部未満ではバインダー
力が不足し、成膜が困難となり、97重量部を越えると
隠ぺい性の劣る塗膜となる。
(ii)  無機充てん剤 本発明で用いられる無機充填剤(ハ)としては、重質炭
酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、寒水クレー、胡
粉、カオリン質クレー、セリサイト、ベントナイト、酸
性白土、沈降性硫酸バリウム、リトポン、タルク、塩基
性炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、けい酸カルシウム
、石こう、消石灰、カーボンブラック、ケイ藻土、コロ
イダルシリカ、アスベスト、グラファイト、ガラス繊維
、繊維粉、ドロマイト、ゼオライト、亜鉛華、酸化チタ
ン等が挙げられる。これら無機充填剤の使用量は0〜7
00重量部、好ましくは0〜600重量部、より好まし
くは0〜500重量部である。これらの使用量が700
重量部を越える場合は塗料として成膜が不十分なものと
なり塗膜の諸物性が劣る。
又、本発明の水性塗料用組成物には、隠ぺい性を高める
ために隠ぺい剤として内部に小孔を有するポリマー粒子
(イ)と酸化チタンを併用することが好ましい。その好
ましい比率は、ポリマー粒子(イ)/酸化チタンー1/
100〜l OOlo、さらに好ましくは、ポリマー粒
子(イ)/酸化チタン=3/100〜too/−5、特
に好ましくは、5/100〜100/10である。これ
によって隠ぺい性、耐候性、耐水、耐アルカリ性などの
塗膜物性の好ま、しいバランスが得られる。
(iii)  その他 更に、本発明の組成物にはその他の塗料用添加物を配合
することができる。その他の塗料用添加物としては、カ
ルピトール、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカ
ルピトール アセテート、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ
アセテート、ブチルカルピトールアセテート、テキサノ
ールCS−12(チッソ(株)製)、ヘキシレングリコ
ール、ジブチルグリコールフタレート、ジイソプロピル
コハク酸エステル、ジYチルフタレート、ジオクチルフ
タレートなどの7タル酸エステル類、コハク酸デシルな
どの脂肪族二塩基酸エステル類、エチレングリコールベ
ンゾエートなどのグリコールエステル類、塩素化パラフ
ィン類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
類などの各種可塑剤や造膜助剤;各種界面活性剤類;ヘ
リサメタリン酸、トリポリリン酸等の縮合リン酸の塩類
、ポリカルボン酸の塩類等の無機充填剤の分散剤;ミネ
ラルターペンなどの乾燥調節剤;グリセリン、エチレン
グリコール、プロピレングリコールなどの凍結安定化剤
;高級アルコール、ポリエーテル、シリコンなどの消泡
剤:各種増粘剤;各種防腐剤などが挙げられる。
これは必要に応じて適宜添加することができる。
本発明においては、以上に述べた中空ポリマー顔料、顔
料結合剤、無機充填剤、必要に応じて、その他の添加剤
を適宜加えて水性塗料用組成物を調製するが、この際、
水酸化ナトリウムやアンモニア等のpH調整剤を用いて
配合物のpHを7以上にすることが好ましい。pH7以
下では、配合物の分散安定性が劣り、好ましくない。
(実 施 例) 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
これにより本発明が制限されるものではない。なお、以
下の記載において「%」および「部」は、重量%8よび
重量部を表す。
(本発明の中空ポリマー粒子の製造法)1、A−1の製
造 (1)  分子量調節剤としてL−ドデシルメルカプタ
ンを多量に使用し、過硫酸カリウムを開始剤としてスチ
レンの乳化重合を行ない、粒子径が0。
20μm,数平均分子量6,200のポリスチレンラテ
ックスを得た。
このポリスチレンを異種ポリマーとして用い、ポリスチ
レンラテックス1 0’B (固形分として)、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.3部および水50
0部を均一に混合した。これにメタクリル酸メチル80
部およびジビニルベンゼン20部を加え前記異種ポリマ
ー粒子中に吸収させた。
その後過硫酸アンモニウムの5%水水溶液l部を加え、
系を70℃に昇温して3時間重合した。その結果、平均
外径0.40μm1平均内径0.28μmの中空ポリマ
ー粒子を含むラテックスを得た。
このラテックスを「ラテックス(a)」とする。
(2)ラテックス(a)50部(固形分)、水200部
、5%過硫酸アンモニウム水溶液6Kを2Q.反応溶液
中に入れ、均一に混合し、この系を80℃に昇温した。
一方、水30部、乳化剤n−CJ+t−CJa−(C2
H+O)asO3NHa  0.3部、スチレン97部
、メタクリル酸3部を混合撹拌しモノマーエマルジョン
を調製し、上記反応容器を80℃に保ち、3時間で連続
的に添加し添加終了後、反応溶液を85℃に昇温し2時
間熟成した。その結果、平均外径0.53μm1平均内
径0.28μmの中空ポリマー粒子を含むラテックスを
得た。このラテックスをA−1とする。
2、A−2〜7の製造 次に、上記(2)におけるモノマー組成を第1表のよう
にしたほかは上記ラテックスA−1と同様な方法によっ
て重合を行い、6種のラテックスを得l二。
これらのラテックスをそれぞれA−2、A−3、A−4
、A−5、A−6、A−7とする。
3.8−1の製造 (1)  分子量調節剤としてL−ドデシルメルカプタ
ン、開始剤として過硫酸カリウムを用い、スチレン/メ
タクリル酸メチル/アクリル酸=20/78/2(重量
比)のモノマーを乳化重合して、数平均分子量が4.5
00、粒子径が0.15μmのポリマーラテックスを得
た。
このラテックスを異種ポリマーとして用い、このラテッ
クス7部(固形分)をポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル0.1部、ラウリル硫酸ナトリウム0.3部
および過硫酸カリウム0.5部を溶解した水溶液450
部に分散した。
これに、モノマーとしてエチレングリコールジメタクリ
レート20部、メタクリル酸メチル75部、およびメタ
クリル酸5部を加え、異種ポリマー粒子にモノマーを吸
収させた。その後糸を70℃に昇温し、4時間重合した
。その結果、平均外径0.3IPms平均内径0.23
μmの中空ポリマー粒子を含むラテックスを得た。この
ラテックスを「ラテックス(b)」とする。
(2)ラテックス(b)80部(固形分)、水250部
、過硫酸カリウム0.3部を212反応容器中に仕込み
、均一に混合し、85℃に昇温した。
一方、水20部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム0.1部、スチレン75部、メタクリル酸メチル20
部、メタクリル酸5部を混合撹拌してモノマーエマルジ
ョンを調製し、上記反応容器を85℃に保ちながら2時
間で連続的に添加して重合し、添加終了後、反応容器を
85℃に保って2時間熟成した。その結果、平均外径0
.37μm1平均内径0.23μmの中空ポリマー粒子
を含むラテックスを得た。このラテックスをB−1とす
る。
4、B−2の製造 次に、上記(2)におrするモノマー組成を第1表のよ
うにしたほかは上記ラテックスB−1と同様な方法によ
って重合を行ないラテックスB−2を得た。
5、B−3、B−4の製造 内容積100aのステンレス製反応器に、水200部、
過硫酸カリウム1.0部、亜硫酸水素ナトリウム0.3
5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部
、前記ラテックス(b)80部(固形分)を仕込み撹拌
しなから60’Oに昇温した。
この反応器にスチレン75部、ブタジェン22部、メタ
クリル酸2部、アクリル酸1部からなるモノマー混合物
にt−ドデシルメルカプタン0.2部を加えた混合物を
重合温度60℃に保ちながら12時間にわたり連続的に
添加した。さらにモノマー添加完了後5時間60℃にお
いて熟成を行ない、その後25℃に冷却した。その結果
、平均外径0.36μm,平均内径0.23μmの中空
ポリマー粒子を含むラテックスを得た。
このラテックスをB−3とする。
次に上記反応におけるモノマー組成を第1表のようにし
た他は、B−3と同様の方法によってラテックスB−4
を得た。
(非中空ポリマー粒子の製造) (1)  水200部、5%過硫酸アンモニウム6部、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0。
01部を2部反応容器中に入れ、均一に混合し、この系
を80℃に昇温しな。一方、水30部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム0.02部、メタクリル酸メチ
ル80部、ジビニルベンゼン15部、メタクリル酸5部
を混合撹拌してモノマーエマルジョンを調製し、上記反
応容器を80℃に保ち、3時間で連続的に添加し、添加
終了後、反応容器を85℃に昇温して2時間熟成し、そ
の後冷却した。その結果、平均外径0.35μmで内部
に小孔を有さないポリマー粒子である本発明の範囲外の
水性分散体を得た。これを「ラテックス(C)J とす
る。
(2)ラテックス(c)50部(固形分)、水200部
、5%過硫酸アンモニウム水溶液6部を2部反応容器中
に入れ、均一に混合し、この系を80℃に昇温しな。一
方、水30部、乳化剤rrcsH+y−C6H4−(C
2HaO)asO3NH40−3部、スチレン97部、
メタクリル酸3部を混合撹拌しモノマーエマルジョンを
調製し、上記反応容器を80℃に保ち、3時間で連続的
に添加し添加終了後、反応容器を85℃に昇温し2時間
熟成した。その結果、平均外径0.51部mの内部に小
孔を有さないポリマー粒子である本発明の範囲外の水性
分散体を得I;。このラテックスをCする。
実施例1〜11、比較例1〜8 第2表に示すように、白色顔料を用い、第3表に示す粗
製のグラビア印刷用塗工液(固形分62%)を得た。
*2ゝ スチレン−アクリル系、外径0.55μm1内
径0.3μmの粒子第3表 昧1)比較例8のみ白色顔料なし、クレー100部使用
) 以上の実施例1〜11及び比較例1〜8で得た塗工液を
中質原紙の片面に塗布し、ただちに熱風乾燥機に入れ、
150℃で30秒間乾燥させ、その後50℃1100k
g/ Cmの条件で2回スーパーカレンダー掛けしたの
ち、恒温室(20℃、65%RH)中に放置した。この
ようにして得た塗工紙の物性を第4表に示す。なお各物
性の測定方法としては、以下に示すものを用いた。
(1)  ドライビック:RIと印刷機を使用し、タッ
クN018のインキで数回重ね刷りを行い、印刷面のピ
ッキング状態を肉眼で判定し、5点法で評価する。数値
の大きい方が良好である。
(2) ウェットピック:RI印刷機でモルトンロール
を用い湿し水を与えて印刷した時の印刷面のピッキング
状態を肉眼で判定し、5点法で評価する。数値の大きい
方が良好である。
(3)白紙光沢:村上式光沢針(75°−75°)を使
用して測定。数値の大きい方が良好である。
(4)印刷光・沢:R■印刷機を使用してウェブオフセ
ット用インキをベタ刷りし、村上式光沢針(75°−7
5°)を使用して測定。
(5)白色度:ハンター比色光度計(プルーフイルター
使用)によって測定。
(6)不透明度:ハンター比色光度計(グリーンフィル
ター使用)によって測定。
(7)グラビア印刷適性:グラビア印刷適性試験機(大
蔵省印刷局式)を使用し、印刷した試験片のスペックル
の発生状態を肉眼で判定し、優劣をつける。評価は次の
4段階で示す。
◎:最良、○:良、△:可、×:不良 第4表(塗工紙の物性) 木は不満足な値を示す。
実施例12〜17、比較例9〜13 第5表に示す組成のオフセット印刷用塗工液(固形分6
4%)を得た。
第5表 林 顔料結合剤、カルボキシル変性スチレンブタジェン
共重合体ラテックス(日本合成ゴム製 #0619)比
較例14.15 実施例13の顔料結合剤(ラテックス)12部を、2部
および40部としたほかは実施例13と全く同様に行っ
たものを、それぞれ比較例14.15とした。
これらの塗工液を上質原紙の片面に塗布し、ただちに1
50℃で30秒間乾燥させ、その後50℃1100kg
/ Cmの条件で2回スーパーカレンダー掛けしたのち
、恒温室(20℃165%RH)中に放置した。このよ
うにして得た塗工紙の物性を第6表に示す。なお各物性
の測定方法としては、前記(1)〜(6)と同等である
。またトラッピング性は以下に示すような方法で測定し
た。
(7) トラッピング性:明製作所製RI印刷機を使用
し、印刷面を肉眼で判定、優劣をつける。
評価は次の4段階で示す。
◎:最良、○:良、△:可、×:不良 第6表(塗工紙の物性) 木は不満足な値を示す。
以上の試験結果より次のことが判明した。
比較例1〜2は、中空ポリマー粒子を白色顔料として使
用しているが、その表面を他の好ましいポリマー層で変
性していないものであり、この例においては白色度、不
透明度は満足できるが、塗工紙強度(ドライピック、ウ
ェットピック)、光沢および印刷適性が劣る。
比較例4〜6、比較例11は白色顔料として非中空のポ
リマー粒子を使用したものであり、この例においては光
沢はややあるものの、塗工紙強度、白色度、不透明度お
よび印刷適性が劣る。
比較例7、比較例12は白色顔料として酸化チタンを使
用したものであり、この例ににおいては白色度、不透明
度は優れるが、塗工紙強度、光沢および印刷適性が劣る
比較例8は白色顔料を使用しないものであり、塗工紙強
度は満足できるものの、光沢、白色度、不透明度および
印刷適性が劣る。
比較例9は白色顔料用の中空ポリマー粒子を1重量部未
満で使用しt−ものであり、塗工紙強度は満足できるが
、光沢、白色度、不透明度および印刷適性が劣る。
比較例IOは、白色顔料用の中空ポリマー粒子の使用量
が50重量部を越えるものであり、白色度、不透明度は
優れるが、塗工紙強度、光沢、印刷適性が劣る。
比較例14は、顔料100重量部に対して顔料結合剤の
使用量が3重量部未満の例であり、白色度、不透明度は
満足できるが、塗工紙強度、光沢および印刷適性が劣る
比較例15は、顔料100重量部に対して顔料結合剤の
使用量が30重量部を越える場合の例であり、塗工液の
粘度が高いために塗工紙に均一に塗布することが困難で
あり、塗工紙の作成はできなかった。
比較例3、比較例13は従来の製法のうちの(IV)ア
ルカリ膨潤法によって製造されたもので、粒子表面を顔
料や顔料結合剤との結合性や配合時分散安定性が良好に
なるように設計、変性することが帷しく、また内部の空
孔を維1”fオ6」Sリマー層(スチレン−アクリル系
)のTgが低いため、カレンダー処理などの加熱・加圧
処理に対する耐性が低いという欠点を有するため、光沢
、白色度、不透明度などはやや有るものの、塗工紙強度
(ドライビック、ウェットピック)やグラビア印刷適性
、トラッピング性などの劣る塗工紙となる。
実施例21 前記中空ポリマー粒子(顔料)A−1を白色顔料として
第7表に示す配合で水性塗料組成物を得た。
第7表 *1 日本合成ゴム、AE316、トルエン不溶尊公5
0%、Tg 5°O,MFT15℃*2 全組成物中、
水以外の成分濃度が55重量%となる量 *3  (NV)v%・・・・不揮発分体積分率*4 
 PVC・・・・顔料容積分率 造膜性樹脂体積(ドライ) 実施例22〜29 第7表における白色顔料をA2〜A7、B−1゜B−2
に変えた他は実施例1と同様な配合で不揮発分容積分率
(NV)v=、41%、顔料容積分率PVC=20%の
塗料組成物を得た。
比較例21および比較例22 第7表における白色顔料をポリマー粒子(a)、(b)
に変え、その使用量を23.4部(固形分)に変え、さ
らに水の添加量を調整して実施例21と同様な配合で(
NV)v=41%、PVC=20%の塗料用組成物を得
た。
比較例23〜25 第7表における白色顔料をそれぞれポリマー粒子(c)
、Cおよび市販ポリスチレンラテックスL−8801(
旭化成工業(株)製)に、その使用量を32部(固形分
)に変え、さらに水の添加量を調整しI;ほかは実施例
21と同様な配合により(NV)v−41%、PVC=
20%の塗料組成物を得た。
比較例26 第7表における白色顔料を酸化チタン(石原産業(株)
製R−930)に、その使用量を124.7部(固形分
)に変え、水の添加量を調整したほかは実施例21と同
様な配合により(N V)v= 41%、PVC=20
%の塗料用組成物を得た。
以上の実施例21〜29、比較例21〜26の各水性塗
料組成物を膜厚が一定となるように基体に塗布し、乾燥
させて成膜した。それぞれの塗膜の物理化学的性質を第
8表に示した。
(試験方法) ネ3)60°鏡面光沢(ガラス板):塗料をガラス板に
3ミルアプリケーターを用いて塗布し、25℃165%
R・H中で1日乾燥させたのちに村上式光沢針で測定し
た。
*4)45%光沢(隠ぺい率試験紙):塗料を隠ぺい率
試験紙に6ミルアプリケーターを用いて塗布し、25℃
、65%RH中で1日乾燥させたのちに入射角45°、
反射角を0°として村上式光沢針で測定した。
*5)塗膜の光透過重工*3)の塗膜を用いて入射角9
0°、反射角0°として村上式光沢針で測定した。
*5)隠ぺい率:*4)の塗膜を用い、白地部と黒地部
の45°10°の光沢を測定し、それらの比率として次
式により算出した。
白地上の塗膜の45°10°拡散反射率木7)耐水性二
本3)のガラス板塗膜を25°cの蒸留水に7日間浸漬
し目視で判定。
判定)◎:塗膜のふくれ、ブリスタリングなし。
○:塗膜のふくれなし、ブリスタリング少々あり。
△:塗膜のふくれあり、ブリスタリング少々あり。
×:塗膜のふくれ大、ブリスタリング多し。
*8)耐水後光透過率:*7)の試験後、塗膜の光沢を
村上式光沢針(60°/60”)にて測定し、*3)の
光沢に対する比率で算出。
*9)耐水後光透過率:ネ7)の試験後、塗膜の光沢を
村上式光沢針(90°10’)にて測定し、*5)の光
透過率に対する比率で算出した。
*lO)耐アルカリ性:*3)のガラス板塗膜を2%N
aOH1飽和Ca(OH)、溶液中に7日間浸漬し、目
視で判定。
(判定)O:塗膜のふくれ有り、ブリスタリングなし。
△:塗膜のふくれ有り、ブリスタリング少々あり。
×:塗膜のふくれ大、ブリスタリング多い。
*11)耐アルカリ後光沢保持率二本10)の試験後、
塗膜を25℃165%RH中で1日乾燥し光沢を村上式
光沢計(60°760°)にて測定し、*3)の光沢に
対する比率で算出。
*12)耐アルカリ後光透過率: *10)の試験後、
塗膜を25℃65%RH中で1日乾燥し光沢を村上式光
沢計(90°10°)にて測定し、*5)の光透過率に
対する比率で算出した。
*13)耐熱性二本3)で作成したガラス板塗膜を1o
o’cに呆った恒温器に入れ1日放置したのち室内に1
時間置き目視で判定する。
(判定)O:塗膜のふくれなし、ブリスタリングなし。
△:塗膜のふくれなし、ブリスタリングあり。
X:塗膜のふくれあり、ブリスタリングあり。
*14)耐熱後隠ぺい重工*4)で作成した隠ぺい率試
験紙塗膜を100℃に保った恒温器に入れ1日放置した
のち室内に3時間置き45°10D光沢を村上式光沢計
で測定して、*6)の式で算出した。
*15)耐洗浄性:塗料を塩ビシートに6ミルアプリケ
ーターを用いて塗布し、25℃165%RH中で3日間
乾燥させたのちにガードナー耐洗浄性試験機で洗浄を行
い目視で判定。
(判定)○:2000回以上で塗膜のはく離なし、△:
 tooo〜2000回で塗膜のはく離あり。
X : ]、 OO0回未満で塗膜のはく離あり、*1
6)耐衝撃性: SS41194板に100μmアプリ
ケーターを用いて塗布し、25℃165%RHにて48
時間乾燥させた塗膜を′lfA製の台の上に固定し、直
径25.4mmの鋼球を1mの高さから落下させたのち
の塗膜の状態を目視で判定する。
(判定)○:塗膜のわれ、はがれかない。
△:塗膜のわれ、はがれかややある。
×:塗膜のわれ、はがれが著しい。
本17)耐候性:塗料をスレート板に刷毛で塗布し10
日間乾燥後6カ月間曝露後の塗膜の状態を目視で判定。
(判定)○:良好 △:普通 X:不良 *18)促進耐候性:塗料をスレート板に刷毛で塗布し
、カーボンアーク燈から出る光を照射しなから120分
間に18分間噴霧を吹きつけて10日間照射後の塗膜の
状態を目視で判定。
(判定)○:良好 △:普通 ×:不良 実施例30〜36 実施例21の第2表における配合中で白色顔料用ポリマ
ー粒子の使用量を変更し、ポリマー粒子としてA−1,
B−1%B−2を用い、また場合によって醸化チタンR
−930を併用することによってPVC=30%、(N
V)v=37%の塗料用組成物を得た。
比較例27〜29 白色顔料用ポリマー粒子として、OP−62(Rohm
 & Haas社製スチレン−アクリル系中空樹脂ラテ
ックス粒子径0.4μm1内孔径0.27μm)と5p
indrift(ICI DULUX社製ポリエステル
系(TiO2、微小空孔含有)ポリマーの分散液、粒径
5μm)を用い、また使用量を第2表とは変更し、場合
によっテ酸化チタンR−930を併用することによって
PVC=30%、(NV)v=37%の塗料用組成物を
得た。
比較例30 白色顔料を使用せず、また第2表における水の使用量を
変更して、pvc−o%、(NV)v−37%の塗料用
組成物を得た。
比較例3I 白色顔料として酸化チタンのみを用い、水の使用量を変
えたほかは第2表と同様な配合により(NV)v=37
%、pvc= 15%の塗料用配合物を得た。
以上の実施例30〜36、比較例27〜31で得られた
塗料用組成物を膜厚が一定となるように基体に塗布し、
乾燥させて成膜した。それぞれの塗膜の物理化学的性質
を第9表に示した。
*19)  (pvc)pp・・・・・白色顔料用ポリ
マー粒子のPνC 本20)  (P V C) TIQ、sea酸化チタ
ンのpvc以上の試験結果より次のことが判明した。
比較例21および比較例22は、本発明の内部に小孔を
有するポリマー粒子(A)の表面を重合性上ツマ−(B
)で被覆することなく、粒子(A)をそのまま白色顔料
として用いた例である。その結果隠ぺい性は有するが、
塗料組成物中でのバインダー樹脂との密着性に劣り、耐
水性、耐アルカリ性、耐候性、耐洗浄性、耐衝撃性が劣
る。
比較例23〜25は白色顔料として内部に小孔を有さな
いポリマー粒子を用いた例である。比較例23は、粒子
全体を架橋したポリマーの粒子であり、隠ぺい性を有さ
ず、またバインダー樹脂との密着性も低く第8表におけ
るすべての物性値で劣るものであった。比較例24は、
比較例23の高架橋粒子の表面を非架橋層で覆ったもの
であり、バインダー用樹脂との密着性は良好であり、耐
性においては優れるが、隠ぺい性は劣るものであった。
比較例25は市販のポリスチレン粒子L−8801(旭
化成工業■製)を用いた例であり、光沢は有するものの
、隠ぺい性やその他の耐性等の劣る塗膜となった。
比較例26.31は白色顔料として酸化チタン(R−9
30)のみを用いた例であり、隠ぺい性には優れるもの
の、光沢、耐アルカリ性、耐熱性に劣る。
比較例27は従来の技術(IV)で製造された○P −
62(Rohml Haas社)を白色顔料として用い
、さらに比較例28は酸化チタンを併用したものである
。この製法(、IV)で製造した内部に小孔を有するポ
リマー粒子は、隠ぺい性、光沢は有するものの、その他
の耐性等の劣るものであった。
比較例29は、従来の技術(VI)によって製造された
5〜10μmの外径を有し、内部に多数の微細孔と酸化
チタン粒子を含有するポリエステル系ポリマー粒子であ
る。この粒子を用いた場合、隠ぺい性には優れるが、光
沢が極めて低く、その他の耐性にも劣る塗膜となった。
比較例30は、白色顔料を何も使用しない例であり、塗
膜は透明に近く、隠ぺい性を有さない塗膜となった。
比較例32は、中空ポリマーの粒と造膜性バインダーの
合計100重量部のうち、中空ポリマー粒子を3重量部
以下で使用した例であり、十分な隠ぺい率は得られなか
った。
比較例33は、中空ポリマー粒子と造膜性バインダーの
合計100重量部のうち、中空ポリマー粒子を95重量
部以上で使用した例であり、比較例34は、中空ポリマ
ー粒子と造膜性バインダーの合計100重量部に対して
無機充填剤(Ti02)を700部以上使用した例であ
り、いずれの場合も造膜性が非常に悪く、隠ぺい性は有
するものの、それ以外の塗膜諸物性の劣るものとなりt
こ 。
〈発明の効果〉 (イ)本発明の中空ポリマー顔料は、高架橋された強固
な内孔をもち、さらに粒子表面が好ましい状態のポリマ
ー組成を有している、新規な、工業的に有用な素材であ
り、白色佐、軽量、密着性、隠ぺい性、適度の耐熱性、
安全性、耐溶剤性等にすぐれ、乾燥された中空粒子とし
て、または水に安定に分散した水分散体として取扱うこ
とができる。各種塗料、化粧品の顔料として、また内孔
に薬物を封入することにより、薬物除放性材料、防かび
性塗料、防錆塗料のほか、内孔の空気を利用して断熱材
、結露防止塗料などにも利用できる。
(ロ)本発明の中空ポリマー顔料を配合した紙用塗料組
成物は、従来の紙用塗料組成物では不可能であった白色
度、不透明度、塗工紙強度、光沢および印刷適性のいず
れもそこなわぬバランスの良い改善を達成することが可
能となった。
本発明の紙用塗料組成物は、塗工作業性および乾燥性が
良く、かつ軽量で光沢;白色度、不透明度およびグラビ
ア、オフセット等の印刷適性に優れた塗工紙を製造する
ことができる。
(ハ)本発明の中空ポリマー顔料を配合した一般用塗料
組成物は、隠ぺい性、光沢、耐水性、耐アルカリ性、耐
熱性等に優れた塗膜を与え、しかも取扱いや安定性にも
優れ、軽量化塗膜としての機能をも有する一般用塗料組
成物を提供する。特に、水性塗料の顔料として使用する
とき、他の配合物との混和性、密着性にすぐれた、水性
塗料組成物となる。
ほか1名

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、平均粒径が0.05〜15μmの範囲にある第1の
    中空ポリマー微粒子(A)の表面に、重合性不飽和カル
    ボン酸0〜80重量%と他の共重合可能なモノマー20
    〜100重量%からなるモノマー又はモノマー混合物(
    B)の重合体被膜を有する、平均粒径が0.1〜20μ
    mの範囲にある第2の中空ポリマー微粒子からなること
    を特徴とする中空ポリマー顔料。 2、(A)平均粒径が0.05〜15μmの範囲にある
    第1の中空ポリマー微粒子、 および (B)重合性不飽和カルボン酸0〜80重量%と他の共
    重合可能なモノマー20〜10 0重量%からなるモノマー又はモノマー混合物を (C)上記第1の中空ポリマー微粒子(A)とモノマー
    又はモノマー混合物(B)の合計重量100重量部当り
    5重量部以下の乳化剤及び/又は分散剤の存在下、水性
    媒体中で重合に付し、該第1の中空ポリマー微粒子(A
    )の表面に該モノマー又はモノマー混合物(B)の重合
    体被膜を生成せしめた平均粒径が0.1〜20μmの範
    囲にある第2の中空ポリマー微粒子であることを特徴と
    する中空ポリマー顔料。 3、第1の中空ポリマー微粒子(A)の該ポリマーが (a)親水性の非架橋性モノマー20〜99重量%、架
    橋性モノマー1〜80重量%およびこれらのモノマーと
    共重合可能な他のモノマー0〜70重量%からなるモノ
    マー成分の共重合体、および (b)上記共重合体とは異なる重合体から成り、そして (c)上記共重合体(a)100重量部に対し、上記重
    合体(b)1〜100重量部の組成、を有する、請求項
    第1又は2記載の中空ポリマー顔料。 4、(1)(a)親水性の非架橋性モノマー20〜99
    重量%、架橋性モノマー1〜80重量%およびこれらの
    モノマーと共重合可能な他のモノマー0〜70重量%か
    らなるモノマー成分を、 (b)上記モノマー成分から得られる共重合体と異なる
    種となるポリマー微粒子の存在下、該モノマー成分10
    0重量部当り該ポリマー微粒子1〜100重量部の割合
    で存在せしめて、水性媒体中で重合に付して平均粒径が
    0.05〜15μmの範囲にある第1の中空ポリマー微
    粒子を形成せしめ、 次いで (2)(A)上記第1の中空ポリマー微粒子、および (B)重合性不飽和カルボン酸が0.5〜50重量%及
    び他の共重合可能なモノマー50〜99.5重量%から
    なるモノマー又はモノマー混合物を、 (C)上記第1の中空ポリマー微粒子(A)とモノマー
    又はモノマー混合物(B)の合 計重量100重量部当り5重量以下の乳化剤及び/また
    は分散剤の存在下、水性媒体中、pH値が7より小さい
    条件下で乳化重合に付し、該第1の中空ポリマー微粒子
    (A)の表面に該モノマー又はモノマー混合物(B)の
    重合体被膜を生成せしめた平均粒径が0. 1〜20μmの範囲にある第2の中空ポリマー微粒子で
    あることを特徴とする中空ポリマー顔料。 5、(1)第1の中空ポリマー微粒子は、トルエン不溶
    分が80%以上でありそしてガラス転移温度(Tg)が
    150℃以上であるかまたは測定不能であり、そして (2)第2の中空ポリマー微粒子の製造に使用するモノ
    マー混合物(B)の共重合体は計算によるTgが−10
    〜120℃である、 ことを特徴とする請求項第1、2、3または4の中空ポ
    リマー顔料。 6、請求項第4の(2)(B)に記載の他の共重合可能
    なモノマー50〜99.5重量%の中、20〜99.5
    重量%がスチレンであることを特徴とする請求項第4の
    中空ポリマー顔料。 7、請求項第1〜5または6に記載の中空ポリマー顔料
    1〜50重量%、鉱物性無機顔料50〜99重量%およ
    び非中空のポリマー顔料0〜25重量%からなる顔料1
    00重量部並びに顔料結合剤3〜30重量部を含有する
    ことを特徴とする紙用塗料組成物。 8、請求項第1〜5または6に記載の中空ポリマー顔料
    3〜95重量部および顔料結合剤5〜97重量部の合計
    100重量部並びに700重量部以下の無機充てん剤か
    らなる一般用塗料組成物。
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