JPH0735448B2 - 架橋中空重合体粒子 - Google Patents

架橋中空重合体粒子

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JPH0735448B2
JPH0735448B2 JP24639688A JP24639688A JPH0735448B2 JP H0735448 B2 JPH0735448 B2 JP H0735448B2 JP 24639688 A JP24639688 A JP 24639688A JP 24639688 A JP24639688 A JP 24639688A JP H0735448 B2 JPH0735448 B2 JP H0735448B2
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polymer particles
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信夫 川橋
冨士夫 桜井
博 蓼沼
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日本合成ゴム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、少なくとも二層の重合体層からなりそしてそ
の内部に空孔を有する新規な構造の中空重合体粒子に関
する。更に詳しくは、紙、繊維、皮革等のコーテイング
剤、あるいは各種の塗料などに光散乱剤あるいは光散乱
助剤又はマイクロカプセルとして有用である中空重合体
粒子に関するものである。
<従来の技術> 粒子内部に孔を有するポリマー粒子はその内孔に各種の
物質を含有させることによりマイクロカプセル粒子とし
て、あるいはその内孔を中空にすることでたとえば光散
乱剤として利用される中空ポリマー粒子などの有機素材
として、利用されている。
従来、内孔を有するポリマー粒子の製造方法としては、
下記の方法が知られている。
(I) ポリマー粒子中に発泡剤を含有させ、のちにこ
の発泡剤を発泡させる方法。
(II) ポリマーにブタン等の揮発性物質を封入し、の
ちにこの揮発性物質をガス化膨潤させる方法。
(III) ポリマーを溶融させ、これに空気等の気体ジ
エツトを吹付け、気泡を封入する方法。
(IV) ポリマー粒子の内部にアルカリ膨潤性の物質を
浸透させて、アルカリ膨潤性の物質を膨潤させる方法。
(V) w/o/w型モノマーエマルジヨンを作成し、重合
を行なう方法。
(VI) 不飽和ポリエステル溶液中に顔料を懸濁させた
懸濁溶液中でモノマーを重合する方法。
(VII) 架橋ポリマー粒子をシードとして、相溶性の
異なるポリマーをそのシード上に重合、架橋する二段階
架橋方法。
(VIII) ポリマーの重合収縮により製造する方法。
<発明が解決しようとする問題点> しかし、これらの製造方法では、製造条件のコントロー
ルあるいは、所望の内孔を有するポリマー粒子を安定に
製造することが難かしかった。又、従来の中空微粒子
は、塗膜形成物質に光散乱剤として添加した場合に、要
求される物性である隠ぺい性を有したが、光沢、塗膜強
度、弾性、接着性、耐水性、耐アルカリ性、耐溶剤性、
耐候性等の物性バランスが劣っていた。特に従来の内孔
を有するポリマー粒子の製造方法では、中空ポリマー粒
子の表面のポリマー組成に制限があり、用途によっては
混合する他の成分物質との相溶性、接着性が低下すると
いう問題点を有していた。
本発明の目的は新規な中空重合体粒子を提供することに
ある。
本発明の他の目的は、優れた隠ぺい性とともに、光沢、
塗膜強度、弾性、接着性、耐水性、耐アルカリ性、耐溶
剤性、耐候性、耐熱性等の物性のバランスに優れた中空
重合体粒子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、従来法では得られなかった
接着性を有する中空重合体粒子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、本発明の新規な中空重合体
粒子を製造する工業的に有利な方法を提供することにあ
る。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から
明らかとなろう。
<問題を解決するための手段> 本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、少な
くとも二層の重合体層を有する中空重合体粒子であっ
て、 (1) 平均粒子径が0.15〜20μmの範囲にあり、 (2) 各粒子についての相当中空径対相当粒径の平均
比が0.2〜0.8の範囲にあり、 (3) トルエン不溶解部分の割合が85重量%を越え、 (4) 180℃、10kgf/cm2の条件下のメルトフローレー
トが0.2g/10min未満であり、 (5) 上記二層の重合体層の内層は下記式 (a) ここで、R1が水素原子又はメチル基であり、 Xはn官能性の有機基であるか又は結合手段であり、そ
してnは2又は3の数である、但しn個のR1は同一でも
異っていてもよく、またXが結合手の場合はnは2であ
る、 で表わされる重合単位、 下記式(b) ここでR2は水素原子又はメチル基であり、そしてYはフ
エニル基であるか、ハロゲン原子、アルキル基もしくは
ビニル基で置換されたフエニル基であるか、ハロゲン原
子、シアノ基、炭素数1〜18のアルカノイルオキシ基、
アルコキシ基、ピリジル、ピリジルアルキル、アミノア
ルコキシ又はアミド基である、 で表わされる重合単位、 下記式(c) ここで、R3およびR5は同一もしくは異なり、水素原子又
はメチル基であり、R4は水素原子、カルボキシル基又は
カルボキシレート基であり、R6は水素原子、炭素数1〜
18のアルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基
であるか又はグリシジル、アミノ、シアノおよび炭素−
炭素二重結合から選らばれる少くとも一員を有する有機
基であるか又は一当量の塩基である、 で表わされる重合単位、および 場合により、下記式(d) ここでR7は水素原子又はメチル基である、 で表わされる重合単位、 からなる架橋重合体からなり、そして (6) 上記二層の重合体の外層は、上記式少くとも上
記式(a)の重合単位を含みそして場合により上記式
(b)、(c)および(d)よりなる群から選らばれる
重合単位をさらに含む架橋重合体からなる、 ことを特徴とする架橋中空重合体粒子によって達成され
る。
本発明によれば、本発明の上記中空重合体粒子(Q)
は、 (m−1) 上記式(a)、(b)、(c)の重合単位
および場合によりさらに(d)の重合単位からなる架橋
重合体から成り且つ、平均粒子径が0.05〜15μmの範囲
にある中空重合体粒子(以下プレ中空重合体粒子(P)
ということがある)、および (m−2) 下記式(a1) ここで、R2、Xおよびnの定義は上記式(a)に同じで
ある、 で表わされる単量体を少くとも含み、そして場合によ
り、 下記式(b1) ここでR2およびYの定義は上記式(b)に同じである、 で表わされる単量体、 下記式(c1) ここでR3、R4、R5、R6の定義は上記式(c)に同じであ
る、 で表わされる単量体、および 下記式(d1) CH2=CR7−CH=CH2 (d1) ここでR7の定義は上記式(d)に同じである、 で表わされる単量体よりなる群から選ばれる少なくとも
一種の単量体を含む単量体(m−2)を、 上記プレ中空重合体粒子(P)と単量体(m−2)の合
計100重量部当たり5重量部以下の乳化剤および/又は
分散剤の存在下、水性媒体中でpHが7より小さい条件で
重合に付すことによって製造することができる。
上記方法において用いられるプレ中空重合体粒子(P)
は、上記したとおり、上記式(a)、(b)、(c)の
重合単位および場合によりさらに(d)の重合単位から
成り且つ平均粒子径が0.05〜15μmの範囲にある。
プレ中空重合体粒子(P)は、例えば特開昭61−62510
号及び特開昭61−66710号等で提案されている従来の技
術項で示した(VII)の方法及び特開昭61−87734号、特
開昭61−86941号、特開昭62−127336号、特開昭62−156
387号等で提案されている従来の技術項で示した(VII
I)の方法によって好適に製造することができる。かか
る方法によって得られるプレ中空重合体粒子を用いるこ
とにより、隠ぺい性に特に優れた本発明の中空重合体粒
子(Q)が製造することができる。特に、(VIII)の方
法によれば、得られるプレ中空重合体粒子(P)の内
径、外径のコントロールが容易であり、それを用いるこ
とにより、隠ぺい性のみならず耐溶剤性、耐熱性におい
ても優れた本発明の中空重合体粒子を製造することがで
きる。(VIII)の方法は特に好ましい。また(VIII)の
方法のうち、就中特開昭62−127336号の方法が最も好ま
しい。この方法によれば、プレ中空重合体粒子(P)の
重合において、さらに、優れた重合安定性と生産性を達
成することができる。
かくして、本発明によれば、上記プレ中空重合体粒子
(P)は、 下記式(a1) ここで、R1は水素原子又はメチル基であり、 Xはn官能性の有機基であるか又は結合手であり、そし
てnは2又は3の数である、但しn個のR1は同一でも異
っていてもよく、またXが結合手の場合はnは2であ
る、 で表わされる単量体、 下記式(b1) ここでR2は水素原子又はメチル基であり、そしてYはフ
エニル基であるか、ハロゲン原子、アルキル基もしくは
ビニル基で置換されたフエニル基であるか、ハロゲン原
子、シアノ基、炭素数1〜18のアルカノイルオキシ基、
アルコキシ基、ピリジル、ピリジルアルキル、アミノア
ルコキシ又はアミド基である、 で表わされる単量体、 下記式(c1) ここでR3およびR5は同一もしくは異なり、水素原子又は
メチル基であり、R4は水素原子、カルボキシル基又はカ
ルボキシレート基であり、R6は水素原子、炭素数1〜18
のアルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基で
あるか又はグリシジル、アミノ、シアノおよび炭素−炭
素二重結合から選らばれる少くとも一員を有する有機基
であるか又は一当量の塩基である、 および必要に応じて下記式(d1) ここでR7は水素原子又はメチル基であるで表わされる単
量体、 の単量体混合物(m−1)を、この単量体混合物からの
重合体とは異なる組成の他の重合体(以下、異ポリマー
(S)ということがある)粒子の存在下、該単量体混合
物(m−1)100重量部当たり該他の重合体粒子1〜50
重量部の割合で使用して、水性媒体中で重合することに
よって製造することができる。
上記式(a1)で表わされる単量体としては、例えばジビ
ニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレー
トなどのジビニル系モノマーあるいはトリビニル系モノ
マーを例示することができる。特にジビニルベンゼン、
エチレングリコールジメタクリレートおよびトリメチロ
ールプロパントリメタクリレートが好ましい。
上記式(b1)で表わされる単量体としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチ
ルスチレン、ビニルトルエン、ハロゲン化スチレン、ビ
ニルナフタレンの如き芳香族ビニル単量体;プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、2−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1ペンテンの如きα
−オレフイン;フツ化ビニル、臭化ビニルの如きハロゲ
ン化ビニル;アクリロニトリル、メタクリロニトリルの
如きビニルシアン化合物;酢酸ビニル;プロピオン酸ビ
ニル、ステアリン酸ビニルなどの有機酸ビニル;ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテルなどのビニルエーテル;アクリルアミド、
メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドな
どのアミド系単量体;ビニルピリジン、プロペニルピリ
ジンなどのアルケニルピリジン類;アミノエチルビニル
エーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテルなどの
アミノアルキルビニルエーテル類などを例示することが
できる。
上記式(c1)で表わされる単量体としては、例えばアク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ール酸、イタコン酸等の不飽和モノまたはジカルボン酸
系単量体、又はそのジカルボン酸の酸無水物;アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アク
リル2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸ラウリル等の(メタ)アク
リル酸エステル系単量体;クロトン酸エステル類、イタ
コン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル等のジカルボン
酸モノエステルまたはジエステル類;2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
等のエチレン系不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキル
エステル類;メチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の
エチレン系不飽和カルボン酸のアミノ基含有アルキルエ
ステル類;ジアノメチルアクリレート、2−シアノエチ
ルアクリレート等のエチレン系不飽和カルボン酸のシア
ノ基含有アルキルエステル類;メチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリルアミド等のエチレン系不飽和カルボン酸のアミノ
アルキルアミド類、(メタ)アクリル酸グリシジルなど
のエチレン系不飽和カルボン酸のグリシジルエステル類
などを例示することができる。
上記式(d1)で表わされる単量体としては、例えば1,3
−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−ク
ロロ−1,3−ブタジエン等の脂肪族共役ジエン系単量体
を例示することができる。
また、これらの単量体からプレ中空重合体粒子(P)を
製造する際に使用される上記他の重合体(異種ポリマー
(S))としては、プレ中空重合体の原料のモノマー
(m−1)の重合体とは異なるものであり勝つ上記単量
体に溶解もしくは膨潤しやすいものが好ましく用いられ
る。
このような異種ポリマーとしては、具体的には、例えば
ポリスチレン、カルボキシ変性ポリスチレン、カルボキ
シ変性スチレンブタジエンコポリマー、スチレンブタジ
エンコポリマー、スチレンアクリルエステルコポリマ
ー、スチレンメタクリルエステルコポリマー、アクリル
エステルコポリマー、メタクリルエステルコポリマー、
カルボキシ変性スチレンアクリルエステルコポリマー、
カルボキシ変性スチレンメタクリルエステルコポリマ
ー、カルボキシ変性アクリルエステルコポリマー、カル
ボキシ変性メタクリルエステルコポリマーなどが例示さ
れる。
これらのうち特にポリスチレン又はスチレン成分を50重
量%以上含むスチレンコポリマーが好ましい。
プレ中空重合体粒子(P)は、上記(a1)、(b1)およ
び(c1)で表わされる単量体および場合によりさらに
(d1)で表わされる単量体からなる単量体混合物100重
量部に対し上記異種ポリマー(S)は1〜50重量部、好
ましくは2〜40重量部、さらに好ましくは2〜30重量部
を使用し、これらを水性媒体中で重合に付すことによっ
て製造される。
異種ポリマー(S)の使用量が1重量部未満であると内
孔を形成する効果が小さく、異種ポリマーが50重量部を
超えるとかえって、内孔の形成が抑制される傾向を示す
ので好ましくない。
しかして、プレ中空重合体粒子(P)の特に好ましい製
造法は、プレ中空重合体粒子(P)の前記製造方法の範
囲内において、単量体混合物(m−1)として、単量体
(a1)、(b1)、(c1)および(d1)の合計に基づい
て、単量体(a1)1〜80重量%、単量体(b1)および
(c1)から選らばれる親水性モノマー20〜99重量%およ
び単量体(b1)、(c1)および(d1)から選らばれる共
重合可能な他のモノマー0〜70重量%からなる単量体混
合物を使用する方法である。
単量体(b1)および(c1)から選らばれる上記親水性の
モノマーとしては、例えばビニルピリジン、グリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アク
リロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリ
ルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フ
マル酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、酢酸ビニル、
ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどを
挙げることができる。
これらのうち、好ましく使用されるものはメタクリル酸
などの不飽和カルボン酸、メタクリル酸メチル、ビニル
ピリジン、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどで
ある。これらの親水性のモノマーは水に対する溶解度が
0.5重量%以上特に1重量%以上であることが好まし
い。
また、単量体(b1)、(c1)、(d1)から選ばれる上記
共重合可能な他のモノマーとしては、特に制限されずに
用いることができるが、上記例示の如き芳香族ビニル化
合物、エチレン系不飽和カルボン酸アルキルエステル
類、ビニルシアン類、脂肪族共役ジエン類が好ましく、
特にスチレン、炭素数3以上のアルキル基を有すメタク
リル酸アルキルエステル、炭素数2以上のアルキル基を
有するメタクリル酸アルキルエステルが好ましい。
上記単量体混合物(m−1)のさらに好ましい組成は、
単量体(a1)(架橋モノマー)2〜60重量%、単量体
(b1)および(c1)から選ばれる親水性モノマー40〜98
重量%および単量体(b1)、(c1)および(d1)から選
らばれる共重合可能な他のモノマー0〜70重量%であ
る。
親水性モノマーの使用量が過小であると、異種ポリマー
(S)の相分離が不十分であったり、あるいは異種ポリ
マーがポリマー粒子の表面に露出するなどして、内孔の
形成が不確実となる傾向を示すので好ましくない。ま
た、架橋性モノマーの使用量が過小であると、重合中の
粒子の強度が不十分となって粒子全体が収縮してしま
い、粒子内部の重合収縮による歪が不足して内孔が形成
されなくなったり、あるいは内孔を有するポリマー粒子
が形成されたとしても殻の強度が小さくなるなどの問題
を生じ易くなる。
一方、架橋性モノマーの使用量が過大であると、異種ポ
リマーが、重合中に生成するポリマー粒子の外側に排斥
される傾向が生じ、その結果得られるポリマー粒子が真
球状とならず、凹凸のある塊状粒子となる問題を生じ
る。
プレ中空重合体粒子(P)の製造法の好ましい実施態様
を記載すれば以下のとおりである。この好ましい実施態
様は、特開昭62−127336号の重合技術を基本とするもの
であり、(イ)単量体混合物および必要により油性物質
とを、異種ポリマー(種ポリマー)の微粒子に吸収さ
せ、次いで該単量体混合物を重合させる方法あるいは
(ロ)単量体混合物および必要により油性物質に、異種
ポリマーを溶解させて油性溶液を形成し、この油性溶液
を水に微分散して水中油滴型エマルジヨンを生成し、そ
の後上記モノマー成分を重合させる方法である。上記の
ように、異種ポリマーとともに油性物質を存在させるこ
とにより、ポリマー粒子の内孔の径をコントロールする
ことが容易になる。
異種ポリマー(S)を上記(イ)の方法によって粒子状
態で用いる場合には、これが種(シード)ポリマー粒子
として機能し、これに単量体混合物および油性物質が吸
収されることから、当該異種ポリマーは単量体混合物お
よび油性物質の吸収性が良好であることが好ましい。そ
のために、異種ポリマーとしては分子量が小さいものを
使用することが好ましく、たとえば、その数平均分子量
は20,000以下、好ましくは10,000以下、さらに好ましく
は700〜7,000である。なお、ここにおける数平均分子量
は、異種ポリマーをその良溶媒に溶かし、得られた溶液
をゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイー(GPC)、
浸透圧分子量測定装置、蒸気圧低下法分子量測定装置な
どの通常の方法で測定して得られるものである。
異種ポリマーの数平均分子量が20,000より大きいと、種
ポリマー粒子に吸収されないモノマーが多くなり、これ
が水性分散体中において種ポリマー粒子と別個に重合し
て内孔を有するポリマー粒子とならない微粒子が多量に
生成し易くなるだけでなく、重合系が不安定となる問題
が生ずる。
また、種ポリマー粒子として用いられる異種ポリマーの
粒子径は、目的とするプレ中空重合体粒子(P)の外径
の0.3〜0.8倍であることが好ましい。
このような種ポリマー粒子として用いられる異種ポリマ
ーを製造する方法はとくに制限されないが、たとえば連
鎖移動剤を比較的多量に使用した乳化重合あるいは懸濁
重合などの製造方法を用いて製造することができる。
また、異種ポリマーを種ポリマー粒子として用いる場合
には、この種ポリマー粒子にあらかじめ水に対する溶解
度が10-3重量%以下の高親油性物質を吸収させておくこ
とにより、種ポリマー粒子に対する単量体混合物および
油性物質の吸収能力を増大させることができる。
このように種ポリマー粒子に高親油性物質を吸収させる
手段を用いる場合には、異種ポリマーの数平均分子量は
20,000を超えても好ましい結果を与える。
上記高親油性物質としては、例えば1−クロルドデカ
ン、オクタノイルペルオキシド、3,5,5−トリメチルヘ
キサノイルペルオキシドなどを例示することができる。
これらの高親油性の物質を種ポリマー粒子に吸収させる
には、例えば当該高親油性物質を微分散させた水性分散
体を調製し、この分散体と種ポリマー粒子の水性分散体
とを混合して前記高親油性物質と種ポリマー粒子とを接
触させるとよい。
種ポリマー粒子を用いた場合に得られる内孔を有するプ
レ中空重合体粒子(P)の粒子径は、種ポリマー粒子が
重合性モノマーおよび油性物質を吸収して肥大化した粒
子の粒子径とおおよそ一致する。このため、種ポリマー
粒子の粒子径、単量体混合物および油性物質に対する種
ポリマー粒子の相対的使用量などを調整することによ
り、生成する内孔を有するプレ中空粒子の粒子径をコン
トロールすることができる。
具体的には、内孔を有するプレ中空重合体粒子(P)の
製造において、白色度および隠ぺい力の優れた0.1〜0.6
μmの粒子径のプレ中空重合体粒子を得るためには、種
ポリマー粒子として0.06〜0.40μmの粒子径のものを用
いればよい。
また、種ポリマー粒子を用いる他の利点は、粒子径が1
μm以下の小粒径の内孔を有するポリマー粒子を製造す
る場合に、小粒径のモノマー液滴を容易にそして安定に
形成できる点にもある。
異種ポリマーを前記(ロ)の方法で使用する場合には、
異種ポリマーの分子量は特に制限されず、数平均分子量
が20,000以上のものを好ましく使用することができる。
この製造方法(ロ)においては、必要に応じて油性物質
を用いることができる。かかる油性物質としては、水に
対する溶解度が0.2重量%以下の親油性のものであれば
特に制限されず、植物油、動物油、鉱物油、合成油いず
れも使用することができる。
この製造方法(ロ)においては、油性物質を用いなくと
も内孔を有するプレ中空重合体粒子を得ることができる
が、油性物質を用いそしてその使用量などを調節するこ
とにより内孔の径を確実にコントロールすることができ
る。
前記油性物質としては、例えばラード油、オリーブ油、
ヤシ油、ヒマシ油、綿実油、灯油、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘ
キサン、二硫化炭素、四塩化炭素などを例示することが
できる。
また、油性物質としては、さらにオイゲノール、ゲラニ
オール、シクラメンアルデヒド、シトロネラール、ジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレートなどの高沸点油
も用いることができる。これらの高沸点油を用いると、
コア中に香料、可塑剤などが含まれたカプセル状ポリマ
ー粒子が得られる。
油性物質の使用量は、通常、単量体混合物100重量部に
対して0〜1,000重量部、好ましくは0〜300重量部であ
る。なお、架橋性モノマー材料として供給されるものの
なかに通常含有される不活性溶剤類も、ここにおける油
性物質として算入することができる。上記油性物質の使
用量が過大であると相対的にモノマー成分が不足してポ
リマーの外殻の膜厚が薄くなり、カプセルの強度が不十
分となって圧潰されやすいという問題を生ずる。
また、前記油性物質の概念には、既に述べた単量体(a
1)、(b1)、(c1)および(d1)を含むことができ
る。この場合には、重合工程において、生成するポリマ
ー粒子の内部に単量体が残った状態で重合を停止させる
ことにより、この残余の単量体を油性物質として代用す
ることができる。この場合、重合収率は97%以下、好ま
しくは95%以下に留める必要がある。このためには、少
量の重合抑制剤を加えて重合する方法、重合途中で反応
系の温度を下げる方法、あるいは重合途中で重合停止剤
を加えて重合を停止させる方法などを採用することがで
きる。
また、この製造方法(ロ)においては、油性物質を含む
カプセル状ポリマー粒子あるいは上述のように油性物質
を水と置換して得られる含水中空重合体粒子を水性分散
体より分離して乾燥処理することにより、内部に空間を
有するプレ中空重合体粒子が得られる。
上記した重合技術を用いて得られるプレ中空重合体粒子
(P)は次の長所を有している。
(i) 製造工程が簡単でありかつ生産性に優れる。
(ii) 製造コントロールが容易であり、目的とする外
径、内径のプレ中空重合体粒子が得られる。
(iii) プレ中空重合体粒子の水性分散体のpHは自由
に選択できるので該プレ中空重合体微粒子の表面に形成
させる重合体のモノマーとして制限なく使用できる。
(iv) このプレ中空重合体粒子を本発明方法における
プレ中空重合体粒子(P)として用いて、得られた本発
明の中空重合体粒子は、一段と優れた隠ぺい性、光沢、
接着性、塗膜強度を示す。
本発明によれば、上記の如き方法によって、平均粒子が
0.05〜15μm、好ましくは0.15〜10μmのプレ中空重合
体粒子(P)を有利に製造することができる。
平均粒子径が0.05μm未満である粒子は製造し難く、又
製造できたとしても、中空を有さないポリマー粒子を少
くとも一部含有するので好ましくない。一方、外径が15
μmを超えると粒子径分布がブロードになり、これをプ
レ中空重合体粒子(P)として用いて得られる本発明の
中空重合体粒子は粒子径のそろったものとして得られず
好ましくない。
プレ中空重合体粒子(P)の外径に対する内径の比は好
ましくは0.25〜0.9倍である。0.25倍以上であると1段
と優れた本発明の目的とする物性の中空重合体粒子が得
られるので好ましく、一方、0.9倍を超えると、プレ中
空重合体粒子(P)の製造が困難になり、工業的生産と
しては、好ましくない。
また、プレ中空重合体粒子(P)は、好ましくは80重量
%以上の常温トルエン不溶分を有し、またガラス転移温
度Tgは150℃以上であるかまたは測定不能である。
本発明におけるプレ中空重合体粒子(P)は、上記した
如く、重合単位(a)、(b)、(c)および場合によ
り(d)からなる架橋重合体の組成を有する。
本発明における好ましいプレ中空重合体粒子(P)は、
前記した好ましい製造方法に従って、 (i) 重合単位(a)、(b)、(c)および(d)
の合計に基づき、重合単位(b)、(c)から選ばれる
親水性の重合単位を20〜99重量%、重合単位(a)を1
〜80重量%及び重合単位(b)、(c)、(d)から選
ばれる共重合可能な他の重合単位を0〜70重量%からな
る架橋重合体、および (ii) 上記共重合体とは異なる組成の重合体から成
り、そして (iii) 上記重合体(i)100重量部に対し、上記重合
体(ii)1〜50重量部の組成、を有するものである。更
に好ましくは(i)成分が親水性の重合単位40〜98重量
%、重合単位(a)2〜60重量%、および共重合可能な
他の重合単位0〜70重量%からなるものである。
(i)成分中の親水性の重合単位の種類については、特
に限定するものでないが、好ましくは不飽和カルボン酸
及び/又はそれ以外の親水性モノマーに由来する重合単
位からなる。
(i)成分中の親水性の重合単位としては、更に好まし
くは不飽和カルボン酸および/またはそれ以外の親水性
モノマーからなり、しかもその組成割合が不飽和カルボ
ン酸に由来する重合単位1〜70重量%とそれ以外の親水
性モノマーに由来する重合単位30〜99重量%からなるも
のである。
これらの好ましいあるいはさらに好ましい(i)成分を
有するプレ中空重合体粒子(P)を使用することによっ
て、本発明によれば1段と優れた本発明の目的とする物
性の中空微粒子を製造することができる。
本発明の中空重合体粒子(Q)は、前記したとおり、プ
レ中空重合体粒子(P)を、単量体(m−2)すなわち
単量体(a1)および必要に応じて(b1)、(c1)、(d
1)よりなる群から選らばれる少くとも1種の単量体の
混合物として、プレ中空重合体粒子(P)とを単量体
(m−2)の合計100重量部当たり5重量部以下の乳化
剤および/または分散剤の存在下、水性媒体でpHが7よ
り小さい条件下で重合に付すことにより製造できる。
単量体(m−2)として用いられる単量体(a1)及び必
要に応じて用いられる(b1)、(c1)および(d1)とし
ては、プレ中空重合体粒子(P)について前記したもの
と同じものを使用することができる。
単量体(a1)のうちで(m−2)成分として好ましいも
のは例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメ
タクリレート、1,3ブチレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリ
ルメタクリレートなどのジビニル系モノマーあるいはト
リビニル系モノマーを例示することができる。特にジビ
ニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレートお
よびトリメチロールプロパントリメタクリレートが好ま
しい。
単量体(a1)の使用量は(m−2)成分の合計に基づき
0.5〜100重量%、好ましくは0.5〜99.5重量%である。
特に好ましくは1〜99.5重量%である。また特にジビニ
ルベンゼンの場合は0.5〜95重量%、特に2〜80重量%
が好適に使用される。この使用量は本発明の中空重合体
粒子の耐熱性、耐溶剤性の点から好ましい。
必要に応じて用いられる単量体(b1)としては例えば、
スチレン、p−メチルスチレンの如き芳香族ビニル単量
体;アクリロニトリル等のビニルシアン化合物;フツ化
ビニル等のハロゲン化ビニル;酢酸ビニル等の有機酸ビ
ニル;アクリルアミド等のアミド系単量体等である。特
に好ましくはスチレンである。
単量体(b1)の使用量は(m−2)成分の合計に基づき
0〜99.5重量%、好ましくは5〜98重量%、特に好まし
くは20〜96重量%である。
単量体(c1)のうちで(m−2)成分として好ましいも
のは例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等の
不飽和モノまたはジカルボン酸;(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の
(メタ)アクリル酸エステル系単量体;イタコン酸モノ
メチル、マレイン酸ジメチル等のジカルボン酸モノまた
はジエステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等のエチレン系不飽和カルボン酸のヒドロキシアル
キルエステル類;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエ
チレン系不飽和カルボン酸のグリシジルエステル類など
である。特に好ましくは、(メタ)アクリル酸、イタコ
ン酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸−2エチルヘキシル、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートである。
単量体(c1)の使用量は(m−2)成分の合計に基づき
0〜99.5重量%、好ましくは1〜94重量%、特に好まし
くは2〜30重量%である。
また単量体(c1)として、(メタ)アクリル酸、イタコ
ン酸等の不飽和カルボン酸を、(m−2)成分の合計に
基づき好ましくは0〜50重量%、より好ましくは1〜40
重量%、特に好ましくは2〜30重量%用いることが重合
安定性が得られるので好ましい。
また、単量体(c1)の1部に代えてカルボキシル基1個
あたりの不飽和カルボン酸モノマーの分子量が100以上
の不飽和カルボン酸も使用することができる。これらの
例を一般式にて以下に示す。この不飽和カルボン酸を使
用すると本発明の中空重合体粒子の強度、接着性が一段
と改良される。
(ここでR11、R12、R13はHまたは炭素数1〜20のアル
キル基である) (ここでXは のごとき芳香族または環状アルキル基であり、YはHま
たはCH3である) (上記2つの式において、R14、R15、R16はHまたは炭
素数1〜12のアルキル基であり、EOはエチレンオキサイ
ド基であり、POはプロピレンオキサイド基である) (上記2つの式において、R17、R18はHまたは炭素数1
〜20のアルキル基である) これら、高級カルボン酸モノマーの中では、下記式 が特に好ましい。
単量体(d1)のうちで(m−2)成分として特に好まし
いものは1,3−ブタジエンである。
単量体(d1)の使用量は(m−2)成分の合計に基づ
き、好ましくは0〜80重量%、より好ましくは0〜60重
量%、特に好ましくは0〜50重量%である。本発明の中
空重合体粒子の強度、接着性、耐候・耐光・耐熱性のバ
ランスの点から好ましい。
重合工程はプレ中空重合体粒子(P)とモノマー混合物
(m−2)の合計重量100重量部当り5重量部以下の乳
化剤及び/又は分散剤の存在下、pHが7より小さい条件
下、水媒体中で実施される。該プレ中空重合体粒子
(P)の表面にモノマー又はモノマー混合物(m−2)
の重合体被膜を生成せしめて平均粒子径が0.15〜20μm
の範囲にある本発明の中空重合体粒子(Q)が形成され
る。
重合工程に於いて、モノマー又はモノマー混合物(m−
2)の添加方法としては、プレ中空重合体粒子(P)と
モノマー又はモノマー混合物(m−2)を攪拌混合し重
合させる方法、モノマー混合物(m−2)をプレ中空重
合体粒子(P)の存在する重合系へ連続的あるいは分割
的に供給し重合を行なわせるインクレメント重合法など
がある。プレ中空重合体粒子表面に重合性モノマーを効
率的に、且つ安定に共重合させるには、インクレメント
重合法が好ましい。
乳化剤および/または分散剤(懸濁保護剤)としては、
アニオン型、ノニオン型、カチオン型、両性型のいずれ
を使用することもできる。
これらは1種もしくは2種以上併用することができる。
乳化剤としては、例えばロジン酸カリウム、ロジン酸ナ
トリウム等のロジン酸塩;オレイン酸カリウム、ラウリ
ン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナ
トリウム、ステアリン酸カリウム等の脂肪族のナトリウ
ム、カリウム塩及びラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族
アルコールの硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム等のアルキルアリルスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレンスルホン
酸のホルマリン縮合物塩などのアニオン型乳化剤;ポリ
エチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエ
ーテル型、アルキルフエニルエーテル型などの非イオン
型乳化剤が好ましい。中でも、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチ
ルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸の
ホルマリン縮合物塩、ポリエチレングリコールのアルキ
ルフエニルエーテル型が、好ましい。
カチオン型乳化剤としては、第4級アンモニウム塩型な
どがあるが、水性分散体をカチオン型とする場合に、単
独又は、ノニオンと併用して使用される。
また分散剤としては、例えばポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールな
どの親水性合成高分子物質;ゼラチン、水溶性澱粉など
の天然親水性高分子物質;カルボキシメチルセルロース
などの親水性半合成高分子物質などを挙げることができ
る。
乳化剤及び/又は分散剤の使用量は5重量部以下、好ま
しくは2重量部以下、更に好ましくは1重量部以下であ
る。5重量部を超えると重合中の新粒子発生により、本
発明の中空重合体粒子の生産効率が低下し、更に隠ぺい
性、光沢が低下するので好ましくない。
重合開始剤としては、例えばクメンハイドロパーオキサ
イド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等で代表され
る有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリン酸処
方、スルホキシレート処方、含糖ピロリン酸処方/スル
ホキシレート処方の混合系処方等で代表される還元剤と
の組合わせによるレドツクス系の開始剤;更に過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;アゾビスイ
ソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロ
イルパーオキサイド等を使用することができる。
好ましくは、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の
過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパ
ーオキサイドに、必要に応じて還元剤を組合わせたもの
である。特に好ましくは過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム等の過硫酸塩である。これらの重合開始剤はプレ
中空重合体粒子表面にラジカルが集中しやすいため(m
−2)成分による被膜の生成が効率良く行なわれる。重
合開始剤量はプレ中空重合体粒子(P)とモノマー又は
モノマー混合物(m−2)の合計量に対して、好ましく
は0.05〜2重量部、更に好ましくは0.05〜0.8重量部で
ある。この範囲で使用すると耐水性、耐アルカリ性に優
れた本発明の中空重合体粒子(Q)が得られる。
重合温度としては、通常5〜95℃が良好であり、特に50
〜90℃が好ましい。
その他必要に応じて連鎖移動剤を併用することができ
る。
連鎖移動剤としは、例えばt−ドデシルメルカプタン、
オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタ
ン、オクチルメルカプタン、t−ヘキシルメルカプタン
などのメルカプタン類、四塩化炭素、臭化エチレンなど
のハロゲン系化合物を挙げることができる。
本発明の乳化重合においては、重合系のpHにより、重合
安定性および本発明の中空重合体粒子の粒子径分布、内
径/外径比が少なからず左右される。pH7より小さい場
合は、上記項目について良好であり、目的とする本発明
の中空粒子が得られる。pHが7を越える場合では、モノ
マー又はモノマー混合物(m−2)に重合性不飽和カル
ボン酸を含まない時は上記項目について、同様に問題な
く良好であるが、重合性不飽和カルボン酸を含む場合
は、重合安定性が低下する傾向が見られ好ましくない。
プレ中空重合体粒子(P)として前述の特開昭62−1273
36号公報に開示された方法で得られた中空微粒子の水分
散体を使用すると、そのpHが7以下である為、該中空微
粒子の表面に形成させる重合体のモノマーを制限なく使
用でき、極めて好ましい。
かくして、本発明によれば、上記した如く、少なくとも
二層の重合体層を有する中空重合体粒子であって、 (1) 平均粒子径が0.15〜20μmの範囲にあり、 (2) 各粒子についての相当中空径対相当粒径の平均
比が0.2〜0.8の範囲にあり、 (3) トルエン不溶解部分の割合が85重量%を越え、 (4) 180℃、10kgf/cm2の条件下のメルトフローレー
トが0.2g/min未満であり、 (5) 上記二層の重合体層の内層は、重合単位
(a)、(b)、(c)および場合により(d)からな
る架橋重合体からなり、そして (6) 上記二層の重合体の外層は、少くとも上記式
(a)の重合単位を含みそして場合により上記式
(b)、(c)および(d)よりなる群から選らばれる
重合単位をさらに含む架橋重合体からなる ことを特徴とする本発明の中空重合体粒子が提供され
る。
本発明の中空重合体粒子の平均粒子径は、上記のとお
り、0.15〜20μmの範囲にある。
平均粒子径が0.15μm未満のものは、光散乱助剤として
用いた時の隠ぺい性が劣り、20μmを越えるものは、重
合安定性が悪く、又、重合中モノマー(m−2)のみに
由来する新粒子が発生し、目的とする隠ぺい性、と光沢
をはじめとする各種の物性のバランスがとれない。
本発明の中空重合体粒子(Q)の平均粒子径は、好まし
くは0.2〜2μmの範囲にある。
また、各粒子についての相当中空径対相当粒径の比の平
均値は0.2〜0.8の範囲にある。
この比が0.2未満である場合は、隠ぺい性がかなり劣り
好ましくなく、0.8を越えるものは、隠ぺい性と接着
性、光沢、強度のバランスが劣り、好ましくない。
この比は、0.4〜0.75の間にあるのが好ましい。相当中
空径とは中空部分を球に換算した際の直径を意味し、同
様に相当粒径とは粒子を球に換算した際の粒子直径を意
味する。これらの比の平均値は例えばランダムに採用し
た粒子50個について行なわれる。
本発明の中空重合体粒子はトルエン不溶解部分の割合が
85重量%を越え、好ましくは90重量%を越える。この範
囲未満では耐溶剤性、耐熱性が劣る。また、メルトフロ
ーレートは0.2g/10min(180℃、10kgf/cm2)未満であ
り、好ましくは0.1g/10min未満である。この範囲を超え
ると上記と同じく耐溶剤性、耐熱性に劣る。
また、重合体の内層と外層の各組成については前記した
とおりであり、これらの割合は好ましくは外層100重量
部当り内層5〜2000重量部であり、より好ましくは外層
100重量部当り内層10〜1000重量部である。
さらに、本発明の中空重合体粒子は、テトラヒドロフラ
ンに溶解する部分を有し、該部分について、テトラヒド
ロフラン溶液として高速液体クロマトグラフイーにより
測定した分子量分布において、数平均分子量が700〜20,
000を有する成分をテトラヒドロフランに溶解した部分
の合計に基づき20〜95重量%で含有するものが好まし
い。
本発明の中空重合体粒子は、上記製造方法によれば、水
性分散体として製造される。
本発明の中空重合体粒子の水性分散体の固形分としては
制限はないが各用途の配合物の固形分から見て、通常10
〜65%であることが好ましい。
尚、本発明の中空重合体粒子の水性分散体のポリマー粒
子が、孔を有していることは、例えば透過型電子顕微鏡
によりあるいは比重を測定することによって確認でき
る。
本発明で得られた中空重合体粒子の水性分散体を乾燥す
ることによって粉末化することができる。
粉末化は、一般に行なわれている水性分散体の粉末化法
で粉末化できる。例えば130〜180℃における噴霧乾燥、
熱風雰囲気中での例えば、50〜70℃でのトレイ乾燥ある
いは常温〜70℃での流動床乾燥などである。乾燥前の水
性分散体の固形分は、20%以上が好ましい。得られた本
発明水性分散体の粉末の粒子径は、使用した水性分散体
の粒子径とほぼ同等である。
本発明の中空重合体粒子及びその水性分散体は、隠ぺい
性、光沢、接着性、耐水性、耐溶媒性、耐熱性等の諸物
性は優れたバランスを示す。そのため、例えば、プラス
チツクピグメント(有機性樹脂顔料)に有用であり、塗
料、紙用被覆剤、インキ、接着剤、粘着剤、プライマー
剤、皮革処理剤、樹脂・ゴム添加剤、カーペツト、通気
性塗料、金属コーテング剤、滑剤、シーラントなどの土
木建築材料、缶シーリング剤、感熱記録紙オーバーコー
ト剤、紙内添剤、などに応用できる。又、内包性を利用
し、ポリマー粒子の内孔に香料、医薬、農薬、染料、洗
剤、油脂、食品、酵素、液晶、防錆剤、触媒、難燃剤、
老化防止剤、接着剤などの有効成分を用途に応じて、浸
漬処理、減圧、加圧浸漬処理等の手段により封入でき
る。内部に含まれた有用成分に応じて医薬品、化粧品な
ど各種用途に利用することができる。
下記の実施例、比較例の(中空)重合体粒子の物理的性
質および塗膜に使用したときの性質は以下に示す方法で
測定した。
((重合体粒子の物理的性質の測定法)) (1) 粒子径及び内孔径の測定; 透過型電子顕微鏡(日本電子工業(株)製JEM−100SX)
を用いた電子顕微鏡写真より測定した。
(2) 数平均分子量; (試料調製) 水性分散体状ポリマー粒子をイオン交換樹脂(オル
ガノ(株)製アンバーライトIR120)にて処理し、pHを
約2に調整する。
ポリマー固形分100mgに対してテトラヒドロフラン3
0mlの比率で加え、24時間室温にて静置し、ポリマーを
溶解させる。
プレフイルター(日本ミリポア工業(株)製AP25−
1000)及びミクロフイルター(富士フイルム(株)製ミ
クロフイルターFR−100)を用いて不溶分を除去し、さ
らにテトラヒドロフランにて3倍に希釈したものを試料
として用いた。
(測定条件) 測定機器:東洋ソーダ(株)製高速液体クロマトグ
ラフHLC−802A、 カラム:東洋ソーダ(株)製TSKゲルG6000S−G6000
S−G5000HS−G4000HS−G4000HS(*順不同)、 流動溶媒:テトラヒドロフラン、 流動:1.0ml/分、 圧力:84kg/cm2、 以上の条件でポリスチレン換算の数平均分子量を測定し
た。
(3) トルエン不溶解分の測定; (手順) ラテツクスをガラス板上で乾燥させる。
100ml三角フラスコに乾燥したポリマーを約0.15g取
り、精秤する。(Ag) 溶剤(トルエン)50mlをオートビユレツトで加え、
60℃で30分間振とうする。
東洋濾紙No.2(JIS−P3801 2種)にて濾過し、そ
の濾液を超遠心分離機(日立製55P−2)にて23,000rpm
にて1時間処理する。(*この際トルエンに溶解してい
ないポリマーは沈澱し、トルエンに溶解したポリマーは
透明な上澄み中に存在している。) 上澄み10mlをホールピペツトを用いて採取し、予め
精秤したアルミ皿(Bg)に注ぐ。
ホツトプレートにて溶剤を蒸発乾燥させ、冷却後に
ポリマー分をアルミ皿ごと精秤する。(Cg) 次式から、溶剤不溶解分を算出する。
(4) MFR(Melt Flow Rate); (試料調製) 水性分散体状ポリマー粒子をガラス板上で乾燥粉末化さ
せて試料とした。
(測定条件)・・・JIS K7210に従って行なった。
測定機器:宝工業(株)製メルトインデクサ 温度:180℃ 荷重:10kgf ((塗膜の試験条件)) (5) 隠ぺい率; 隠ぺい率試験紙(日本テストパネル工業(株)製)に6
ミルアプリケーターにて塗布し、20℃、60%RH中にて5
日乾燥後村上式光沢計にて45゜/0゜の光沢を試験紙の黒
白部について測定しそれらの比率より下式を用いて算出
した。(JIS K−5400) (6) 60゜鏡面光沢(ガラス板); 作成した塗料を1日放置後、ガラス板に3ミルアプリケ
ーターにて塗布し20℃、60%RH中にて5日乾燥後、村上
式光沢計にて測定した。
(7) 耐水性; (7)にて作成したガラス板塗膜を1日乾燥後、室温で
水に14日間浸漬し、目視で判定した。
(判定)◎:塗膜のふくれ、ブリスタリングなし。
○:塗膜のふくれなし、ブリスタリング少々あり。
△:塗膜のふくれあり、ブリスタリング少々あり。
×:塗膜のふくれ大、ブリスタリング多し。
(8) 耐溶剤性; (6)にて作成したガラス板塗膜を1日乾燥後、室温で
トルエンに24時間浸漬し、目視で判定した。
(判定)○:塗膜のふくれ有り、ブリスタリングなし。
△:塗膜のふくれ有り、ブリスタリング少々あり。
×:塗膜のふくれ大、ブリスタリング多い。
(9) 耐熱性; (6)で作成したガラス板塗膜を100℃に保った恒温器
に入れ1日放置したのち室内に1時間置き目視で判定す
る。
(判定)○:塗膜のふくれなし、ブリスタリングなし。
△:塗膜のふくれなし、ブリスタリングあり。
×:塗膜のふくれあり、ブリスタリングあり。
(10) 付着性;(密着性) 作成した塗料をフレキシブル板へ刷毛にて2回塗り(20
0g/cm2)を行ない、5日間乾燥後、カミソリで2mm角の
ゴバン目を作り、セロハンテープで剥離テストを行なっ
た。(JISA−6910) (11) フイルム強度; 5日間乾燥した0.5mmの塗膜をダンベル2号で打ち抜
き、オートグラフで評価した。(20℃、60%RH) [実施例] 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、こ
れにより本発明が制限されるものではない。なお、以下
の記載において「%」及び「部」は、重量%及び重量部
を表わす。
(1) 異種ポリマー(S)の製造: スチレン80部、メタクリル酸メチル17部、メタクリル酸
3部及びt−ドデシルメルカプタン7部を、水200部に
ラウリル硫酸ナトリウム0.5部及び過硫酸カリウム1.0部
を溶かした水溶液に入れ、攪拌しながら70℃で4時間重
合してポリマー粒子を得た。このポリマー粒子は平均粒
子径0.2μm、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子
量6,000であった。これをS−1とする。
異種ポリマー(S−2〜7)の製造: 第1表のモノマー組成で重合した以外はS−1と同じ条
件で重合を行ない、S−2〜7の異種ポリマーを得た。
異種ポリマー(S−8)の製造: 水200部にラウリル硫酸ナトリウム0.2部及び過硫酸カリ
ウム0.7部を溶かした水溶液に異種ポリマーS−5を固
形分で2部加え、攪拌しながら75℃に昇温し、スチレン
85部、メタクリル酸メチル7部、アクリル酸8部及びt
−ドデシルメルカプタン7部を5時間にわたり連続的に
添加して重合を行ない、添加終了後85℃に昇温して2時
間熟成を行なった。得られたポリマー粒子は平均粒子径
2μm、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量6,5
00であった。これをS−8とする。
第1表中の略号および以下の表中における略号の意味は
下記のとおりである。
DVB ジビニルベンゼン EDMA エチレングリコールジメタクリレート ST スチレン AN アクリロニトリル BD ブタジエン AA アクリル酸 MAA メタクリル酸 TMPTMA トリメチロールプロパントリメタクリレート EA アクリル酸エチル BA アクリル酸ブチル 2EHA アクリル酸2エチルヘキシル MMA メタクリル酸メチル 2HEMA メタクリル酸2ヒドロキシエチル アクリエステルHH DBS ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム POENPE ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル (2) プレ中空重合体粒子(P)の製造: 異種ポリマー(S−1)の水性分散体を種ポリマー粒子
として用い、このポリマー粒子を固形分で10部、ポリオ
キシエチレンノニルフエニルエーテル0.1部、ラウリル
硫酸ナトリウム0.3部及び過硫酸カリウム0.5部と水390
部を反応容器に仕込んだ。これにメタクリル酸メチル75
部、ジビニルベンゼン(*)20部及びアクリル酸5部の
混合物を加えて30℃で1時間攪拌したところ、上記物質
は種ポリマー粒子にほぼ完全に吸収された。これを70℃
で5時間攪拌しながら重合したところ、重合収率99%で
水を粒子内部に含むカプセル粒子の分散液が得られた。
この分散液を乾燥し、透過型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、このポリマー粒子は、中央部が透けている完全な球
形の中空ポリマー粒子であった。この中空粒子は外径が
0.40μm、内径が0.30μmであった。これをP−1とし
た。
このようにして得たプレ中空重合体粒子(P)を以後に
述べる本発明の中空重合体粒子(Q)の製造におけるシ
ードとして用いた。
(*:ジビニルベンゼンは純度58%、残り48%はエチル
ビニルベンゼンからなるものを使用した。) プレ中空重合体粒子(P−2〜6,8,9,11,13)の製造: 異種ポリマー(S)として第2表に記載のサンプル番号
および使用量を用い、かつ、第2表に記載のモノマー組
成(m−1)からなるモノマー混合物100重量部を用
い、乳化剤量を調節したほかは、P−1と同様な方法で
重合を行ない、P−2〜6,8,9,11,13を得た。ただし、
P−5,6は、それぞれの異種ポリマーS−2の12部およ
び13部は前者はトルエン10部、後者はジブチルフタレー
ト15部を吸収させたのちに重合したものである。重合結
果は第2表に示した。プレ中空重合体粒子(P−7)の
製造: 異種ポリマー(S−8)の水性分散体を、固形分として
2部、ポリビニルアルコール(ゴーセノールGH20,日本
合成化学(株)製)5部、重合開始剤として3,5,5−ト
リメチルヘキサノイルパーオキサイド(パーロイル355,
日本油脂(株)製)2部と水500部を反応容器に仕込ん
だ。これに4−ビニルピリジン50部、ジビニルベンゼン
2部、スチレン28部、ブチルアクリレート20部およびト
ルエン100部の混合物を加えて40℃で2時間攪拌して上
記モノマー及び溶剤を種ポリマー粒子に吸収させたの
ち、70℃で15時間攪拌しながら重合したところ、重合収
率98%でトルエンを含有するカプセル粒子の分散液が得
られた。重合結果は第2表に示した。プレ中空重合体粒
子P−10,12の製造: P−7の製造方法のモノマー組成及び油性物質トルエン
の使用量を第1表に示したものにかえたほかはP−7と
同様な方法で重合を行ないP−10,12を得た。
中空重合体粒子(Q)の製造: 実施例1 前記の方法で準備された中空粒子水性分散体P−1を固
形分で20部シード粒子に使用し、水127部、過硫酸カリ
ウム0.7部を2の反応容器に入れ、窒素雰囲気下で温
度を85℃に上昇させ、次のモノマーエマルジヨンを3時
間にわたり連続滴下した。
モノマーエマルジヨン: 水 40部、 アクリル酸ブチル 5部、 メタクリル酸メチル 54部、 メタクリル酸 5部、 スチレン 30部、 エチレングリコールジメタクリレート 5部、 N−メチロールメタクリルアミド 1部および ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.3部 滴下終了後2時間その温度に保ち、その後冷却した。得
られた分散体には凝固物はなかった。分散体の粒子径を
ナイサイザー(コールター社、N−4モデル)で測定し
た所、0.60μmであった。得られた分散体を乾燥し、透
過型電子顕微鏡で観察した所、プレ中空重合体粒子表面
にポリマー層がコートされていた。この中空粒子は外径
が0.60μm、内径が0.30μmであった。又新粒子の発生
はなく、すべての粒子が中空を有していた。製造用件と
結果を第3表に示す。
実施例2,3,6、比較例1〜5 実施例1において、一部の条件を第3表の実施例2,3,
6、及び比較例1〜5の欄に記載の条件に変えたほか
は、実施例1と又く同様に重合した。
実施例4 100のステンレス製耐圧容器に水150部、過硫酸カリウ
ム1.0部、亜硫酸水素ナトリウム0.4部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム0.5部、ポリオキシエチレンノ
ニルフエニルエーテル(EO=30モル)0.1部、及びシー
ド粒子として前記P−3を固形分換算で40部を仕込み、
攪拌しながら窒素雰囲気下、70℃に昇温し、以下のモノ
マー混合物を12時間にわたり連続的に滴下した。
モノマー混合物; スチレン 72部、 1,3−ブタジエン 15部、 ジビニルベンゼン 3部、 メタクリル酸 5部及び アクリルエステルHH 5部 さらにモノマー添加終了後5時間80℃において熟成を行
ない、その後冷却した。得られた分散体には凝固物はな
かった。分散体の粒子径は0.53μm、乾燥後のポリマー
粒子の外径は0.51μm、内径0.30μmの中空粒子であ
り、新粒子の発生はなかった。
実施例5,7および8 実施例4において、一部の条件を第3表の実施例5,7,8
の欄に記載の条件に変えたほかは、実施例4と全く同様
に重合した。
実施例9 中空粒子水性分散体P−9をシード粒子に使用し、固形
分で500部、水1400部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.7部、ポリオキシエチレンノニルフエニルエ
ーテル(EO=30モル)0.1部を2の反応容器に入れ
た。これにアクリル酸−n−ブチル5部、メタクリル酸
メチル54部、スチレン30部、エチレングリコールジメタ
クリレート5部、メタクリル酸6部の混合物を加えて、
40℃で1時間攪拌し、上記モノマー混合物をシード中空
ポリマー粒子にほぼ完全に吸収させた。これにベンゾイ
ルパーオキサイド1.0部、亜硫酸水素ナトリウム0.5部、
を添加し、70℃に昇温し、5時間重合し、その後冷却し
た。得られた分散体には凝固物はなく、乾燥後のポリマ
ー粒子の外径は0.48μm、内径は0.30μmの中空粒子で
あり、新粒子の発生はなかった。
比較例6および7 実施例1のプレ中空重合体粒子(P)分散体のかわりに
下記に示す通常のポリマー粒子分散体を使用したもので
あり、得られたポリマー粒子の粒子径は、0.64μmで内
孔はなかった。これを比較例6とする。
シードのポリマー粒子分散体P′−1; 通常の乳化重合で製造された水性分散体。
粒子径0.40μm、pH7.2、固形分40%。
組成は、アクリル酸ブチル/メタクリル酸メチル/スチ
レン/アクリル酸=45/10/42/3で、内孔は存在しない。
上記方法のシードのポリマー粒子の種類及び使用量を第
3表と下記のものにかえたものを比較例7とした。
シードのポリマー粒子分散体P′−2; 通常の懸濁重合で製造された水性分散体。
粒子径4μm、pH7.8、固形分45%。組成はアクリル酸
エチル/スチレン/アクリル酸=20/79/1で、内孔は存
在しない。
比較例9,10および11 前記P−1の中空重合体粒子および市販のポリマー微粒
子(Rohm.& Haas社製OP−84(P′−3))および旭化
成社プラスチツクピグメントAK8801(P′−4)をそれ
ぞれ単独で塗膜物性を評価した例をそれぞれ比較例9,10
及び11とした。
比較例8 中空粒子水性分散体P′−3をシード粒子に使用し、固
形分で200部、水460部、過硫酸カリウム0.5部を2の
反応容器に入れ、窒素雰囲気下で温度を85℃に上昇さ
せ、次のモノマーエマルジヨンを3時間にわたり連続滴
下して重合させた。
モノマーエマルジヨン: 水 40部 スチレン 90部 ジビニルベンゼン 5部 メタクリル酸メチル 5部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.3部 ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル 0.1部 滴下終了後2時間その温度を保ち、その後冷却した。乾
燥後のポリマー粒子の外径は0.60μm、内径0.30μmの
中空粒子であり、新粒子の発生はなかった。
異種ポリマー(S)のモノマー組成、プレ中空重合体粒
子(P)のモノマー組成(m−1)及び中空重合体粒子
(Q)のモノマー組成(m−2)と、(m−2)100部
に対して使用されるプレ中空重合体粒子(P)及び異種
ポリマー(S)の量から、特許請求の範囲に規定する重
合単位(a)、(b)、(c)、(d)の%を計算して
求め第3表に記載した。
[応用例] 実施例1〜9、比較例1〜11の各水性分散体を固形分で
60部、ルチル型二酸化チタンの71%水分散体を固形分で
40部、バインダーとしてアクリル系共重合エマルジヨン
(日本合成ゴム(株)製、JSRAE315)を固形分で150
部、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイ
ソブチレート(テキサノールCS−12チツソ(株)製)7
部、エチレングリコール3部、β−ナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩2部、ヒドロキシエ
チルセルロース1.5部、水150部からなる配合物を配合
し、粘度が一定になるまで攪拌した。このようにして各
塗料配合物を作製した。
上記各種塗料をモレスト隠蔽力チヤート上およびガラス
板上に塗布し、同一の厚さの塗膜となし3日間風乾し
た。第4表にこれらの塗膜の物理的な性質を示した。
尚、試験条件は以下の通り。
実施例1〜9までは、優れた隠ぺい性、光沢、密着性、
耐水性、耐溶剤性、耐熱性、強度を示す。例えば中空で
ないポリマー粒子を使用した重合し比較例、6,7に比較
し、きわめて優れた隠ぺい性と光沢を示し、又、プラス
チツクピグメント(比較例−11)、市販の中空重合体粒
子(P′−3)(比較例10)、試作の中空重合体粒子
(第1の中空重合体粒子(P−1))単味のもの(比較
例9)および内層・外層とも架橋重合体でない二層重合
体からなる中空重合体粒子(比較例8)などは、いずれ
も隠ぺい性、光沢、密着性、耐水性、耐溶剤性、耐熱性
において不十分であった。
特に実施例1〜5、および7〜9の中空微粒子は隠ぺい
性、光沢、耐水性等が一段と優れ、特に好ましいもので
あり、特筆すべきものである。
比較例1は、得られた水性分散体のポリマー粒子の内径
/外径比が0.2より小さいものであり、隠ぺい性が著し
く劣り、好ましくない。
比較例2,5は、得られた水性分散体の粒子径が20μmを
超える場合であり、重合安定性が悪く、新粒子が発生
し、隠ぺい性、光沢、耐性も劣り、好ましくない。
比較例3は、粒子径が0.15μmを下回るものであり、重
合安定性が悪く新粒子の発生も見られ、隠ぺい性、耐水
性等が著しく劣る。
比較例4は、内層が非架橋でありかつ内径/外径比が0.
8を超えるものであり、塗膜の光沢、強度が劣る。
比較例6,7,11は中空でないポリマー粒子であり、隠ぺい
性が著しく劣る。
比較例8は、非架橋二層重合体からなる中空重合体粒子
であり、耐溶剤性、耐水性および耐熱性が劣る。
比較例9は、架橋一層重合体からなる中空重合体粒子で
あり、塗膜の光沢・強度が著しく劣り、その他耐性も劣
るものである。
比較例10は、非架橋一層重合体からなる中空重合体粒子
であり、塗膜の耐溶剤性、耐熱性、耐水性が著しく劣
り、光沢・強度も劣るものである。
本発明方法で得られた中空微粒子は水性分散体の形とな
っており、このままでも使用できるし、又、乾燥し、粉
体としても使用できる。特に溶剤系塗料等の場合は、粉
体の方が好ましい。乾燥は、通常の手段で可能である
が、たとえば噴霧乾燥機(アシザワニロアトマイザー
(株)社製、モービルマイナー型噴霧乾燥機)を用い
て、固形分約40%の水性分散体5kgを、入口温度130〜18
0℃、滴下速度1.5kg/hrで、3.5時間で、粉末2kgを製造
することができた。
<発明の効果> 本発明の中空重合体粒子は、前記した特異な粒子構造を
持ち、隠ぺい性、光沢、耐水・耐溶剤・耐熱性、密着
性、塗膜強度が優れていることにより、主に、高隠ぺい
性、軽量、等を利用して、ピグメント等として用いられ
る。例えば塗料、紙塗工用、インキ、カーペツト用、紙
用内添剤などに広く利用でき、通常の中空粒子では発現
しえなかった前記の特徴によって、有用なものである。
又、カプセル機能の特徴を生かし、内部の溶剤、可塑
剤、香料、インク、農薬、医薬等の物質を含有すること
ができるだけでなく、中空ポリマー粒子表面を自由に変
性できるメリツトを有する。そのため、現在は、市販の
中空ポリマー粒子の接着性、などの改質技術がなく、ほ
とんど応用されていない発明により、より具体的に上記
の用途および/又は、種々の用途分野に検討されて応用
できる。
又、本発明によれば、中空重合体粒子を水性媒体中にお
いて重合を行なう簡易なプロセスによって、重合して安
定性良く、かつ工業的に製造できる。
次に本発明の好ましい態様を記載する。
1.少なくとも二層の重合体層を有する中空重合体粒子で
あって、 (1) 平均粒子径が0.15〜20μmの範囲にあり、 (2) 各粒子についての相当中空径対相当粒径の平均
比が0.2〜0.8の範囲にあり、 (3) トルエン不溶解部分の割合が85重量%を越え、 (4) 180℃、10kgf/cm2の条件下のメルトフローレー
トが0.2g/10min未満であり、 (5) 上記二層の重合体層の内層は下記式 (a) ここで、R1は水素原子又はメチル基であり、 Xはn官能性の有機基であるか又は結合手であり、そし
てnは2又は3の数である、但しn個のR1は同一でも異
っていてもよく、またXが結合手の場合はnは2であ
る、 で表わされる重合単位、 下記式(b) ここでR2は水素原子又はメチル基であり、そしてYはフ
エニル基であるか、ハロゲン原子、アルキル基もしくは
ビニル基で置換されたフエニル基であるか、ハロゲン原
子、シアノ基、炭素数1〜18のアルカノイルオキシ基、
アルコキシ基、ピリジル、ピリジルアルキル、アミノア
ルコキシ又はアミド基である、 で表わされる重合単位、 下記式(c) ここで、R3およびR5は同一もしくは異なり、水素原子又
はメチル基であり、R4は水素原子、カルボキシル基又は
カルボキシレート基であり、R6は水素原子、炭素数1〜
18のアルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基
であるか又はグリシジル、アミノ、シアノおよび炭素−
炭素二重結合から選らばれる少くとも一員を有する有機
基であるか又は一当量の塩基である、 で表わされる重合単位、および 場合により、下記式(d) ここでR7は水素原子又はメチル基である、 で表わされる重合単位、 からなる架橋重合体からなり、そして (6) 上記二層の重合体の外層は、少くとも上記式
(a)の重合単位を含み、そして場合により上記式
(b)、(c)および(d)よりなる群から選らばれる
重合単位をさらに含む架橋重合体からなる、 ことを特徴とする架橋中空重合体粒子。
2.平均粒子径が0.2〜2μmの範囲にある上記1の架橋
中空重合体粒子。
3.各粒子についての相当中空径対相当粒径の平均比が0.
4〜0.75の範囲にある上記1の架橋中空重合体粒子。
4.トルエン不溶解部分の割合が90重量%を越える上記1
の架橋中空重合体粒子。
5.180℃、10kgf/cm2の条件下のメルトフローレートが0.
1g/10min未満である上記1の架橋中空重合体粒子。
6.上記二層の重合体層の内層が重合単位(a)、重合単
位(b)、重合単位(c)および重合単位(d)の合計
に基づき、重合単位(a)を1〜80重量%、重合単位
(b)および重合単位(c)から選ばれる親水性の重合
単位を20〜99重量%、重合単位(b)又は重合単位
(c)の非親水性の重合単位および重合単位(d)から
選ばれる共重合可能な他の重合単位0〜70重量%からな
る架橋重合体である上記1の架橋中空重合体粒子。
7.上記二層の重合体の外層が重合単位(a)、重合単位
(b)、重合単位(c)および重合単位(d)の合計に
基づき、重合単位(a)が0.5〜99.5重量%、重合単位
(b)が0〜99.5重量%、重合単位(c)が0.5〜99.5
重量%と重合単位(d)が0〜80重量%からなる架橋重
合体である上記1の架橋中空重合体粒子。
8.上記二層の重合体層の外層が、R6が水素原子および/
またはR4がカルボキシル基である上記式(c)の重合単
位を0.5〜50重量%で含有する架橋重合体から構成され
る上記1の架橋中空重合体粒子。
9.上記二層の重合体層の外層が、Yがフエニル基である
か又はアルキル基で置換されたフエニル基である上記式
(b)の重合単位を20〜99.5重量%で含有する架橋重合
体から構成される上記1の架橋中空重合体粒子。
10.中空重合体粒子を構成する重合体成分がテトラヒド
ロフランに溶解する部分を有し、該部分について、テト
ラヒドロフラン溶液として高速液体クロマトグラフイー
により測定した分子量分布において、数平均分子量が70
0〜20,000を有する成分をテトラヒドロフランに溶解し
た部分の合計に基づき20〜95重量%で含有する上記1の
架橋中空重合体粒子。
11.上記二層の重合体層の内層と外層との割合が、外層1
00重量部当たり内層5〜1000重量部である上記1の架橋
中空重合体粒子。
12.(A) 上記式(a)、(b)、(c)および場合
により(d)の重合単位からなる架橋重合体から成り且
つ、平均粒子径が0.05〜15μmの範囲にある中空重合体
粒子(P)、および 下記式(a1) ここで、R1、Xおよびnの定義は上記(a)に同じであ
る、 で表わされる単量体及び、場合により (B) 下記式(b1) ここでR2およびYの定義は上記式(b)に同じである、 で表わされる単量体、 下記式(c1) ここでR3、R4、R5、R6の定義は上記式(c)に同じであ
る、 で表わされる単量体、および 下記式(d1) CH2=CR7−CH=CH2 (d1) ここでR7の定義は上記式(d)に同じである、 で表わされる単量体よりなる群から選ばれる少なくとも
1種の単量体をさらに含む単量体(m−2)を、 (C) 上記中空重合体粒子(P)と単量体(m−2)
の合計100重量部当たり5重量部以下の乳化剤および/
又は分散剤の存在下、水性媒体中でpHが7より小さい条
件で重合に付して製造された上記1に記載の架橋中空重
合体粒子。
13.上記中空重合体粒子(P)が、 下記式(a1) ここで、R1、Xおよびnの定義は上記(a)に同じであ
る で表わされる単量体、上記式(b1)で表わされる単量
体、上記式(c1)で表わされる単量体および必要に応じ
て式(d1)で表わされる単量体混合物(m−1)を、こ
の単量体混合物からの共重合体とは異なる組成の他の重
合体(S)粒子の存在下、該単量体混合物100重量部当
たり該他の重合体(S)粒子1〜100重量部の割合で使
用して、水性媒体中で重合して製造されたものである上
記12の架橋中空重合体粒子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも二層の重合体層を有する中空重
    合体粒子であって、 (1) 平均粒子径が0.15〜20μmの範囲にあり、 (2) 各粒子についての相当中空径対相当粒径の平均
    比が0.2〜0.8の範囲にあり、 (3) トルエン不溶解部分の割合が85重量%を越え、 (4) 180℃、10kgf/cm2の条件下のメルトフローレー
    トが0.2g/10min未満であり、 (5) 上記二層の重合体層の内層は下記式 (a) ここで、R1は水素原子又はメチル基であり、 Xはn官能性の有機基であるか又は結合手段であり、そ
    してnは2又は3の数である、但しn個のR1は同一でも
    異っていてもよく、またXが結合手の場合はnは2であ
    る、 で表わされる重合単位、 下記式(b) ここでR2は水素原子又はメチル基であり、そしてYはフ
    エニル基であるか、ハロゲン原子、アルキル基もしくは
    ビニル基で置換されたフエニル基であるか、ハロゲン原
    子、シアノ基、炭素数1〜18のアルカノイルオキシ基、
    アルコキシ基、ピリジル、ピリジルアルキル、アミノア
    ルコキシ又はアミド基である、 で表わされる重合単位、 下記式(c) ここで、R3およびR5は同一もしくは異なり、水素原子又
    はメチル基であり、R4は水素原子、カルボキシル基又は
    カルボキシレート基であり、R6は水素原子、炭素数1〜
    18のアルキル基、炭素数2〜10のヒドロキシアルキル基
    であるか又はグリシジル、アミノ、シアノおよび炭素−
    炭素二重結合から選らばれる少くとも一員を有する有機
    基であるか又は一当量の塩基である、 で表わされる重合単位、および 場合により、下記式(d) ここでR7は水素原子又はメチル基である、で表わされる
    重合単位、 からなる架橋重合体からなり、そして (6) 上記二層の重合体の外層は、少くとも上記式
    (a)の重合単位を含みそして場合により上記式
    (b)、(c)および(d)よりなる群から選らばれる
    重合単位をさらに含む架橋重合体からなる、 ことを特徴とする架橋中空重合体粒子。
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